── Crime . 【 裏組織:BML:戦闘:一部人数制限有 】

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罪  2019-01-12 17:26:13 
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────さぁ、バトルを始めよう。

>>1 世界観
>>2 募集&pfテンプレ
>>3 掟



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  • No.99 by アーロン・ナイトレイ  2019-01-18 16:44:51 


>>ダンテ

…俺は仮にも警察の人間だぞ?きみらはそんな男を信用できるのか?
(単なる冗談交じりの軽口に違いはないのだろうが、その言葉には望まれれば本当に受け入れるつもりなのかもしれないと思わせる響きを感じてしまい。単に揶揄われているのならそれまでの事だがそうと言い切れないならばその真意を知りたくなってしまい、ワインの香りに誘われるまま再びグラスに口を付けた後ふと口元に笑みを湛えて問い掛け。快い返答を聞けば嬉しげに目を細め、以前資料として目にした写真越しの姿にさえ随分と目を惹かれた赤い髪に視線を遣り。実際にこの目で見れば益々それが人工的な色合いとは思えなくなったものの、生まれた時からこんなにも鮮やかな色の髪を持つ人物はお目に掛かった事が無く「ダンテのその髪の色は生まれつきなのか?」と好奇心を露わに問い掛け)


>>誠

…そうなのか。
(スラムに生きる者に警官に対する良い思い出がある人間など早々居ないはず。それでも相手に“人を見る目はある”と言わしめるのは余計な物に穢れていない子供ならではの感覚か、それとも何不自由無く生きる人間とはまた違った特別な価値観があるのか。何方にしても裕福に恵まれて育った人間よりもそんな連中に押し潰されて生きる彼らの方が全うというのは複雑な心境を抱く他無く、無論今の問いをしてしまった時点で自分も少なからず浅はかな人間なのだろうと思うと苦笑を浮かべて頷き。仄かに濁された相手の言わんとする事も承知の上で促されるまま歩き出し、茶化すような言葉にはくすくすと肩を揺らして笑うも、道中押し付けられた紙袋を覗けば瞠目して目を瞬かせ。貰えるものは有難く受け取っておきつつも笑みを零すと「…俺も誠からしたら子供、という事か?」と揶揄い混じりに言葉を掛けて)

  • No.100 by ダンテ・ブルッツォーネ  2019-01-18 18:16:15 



>>榊誠

(重苦しい空気は、昨夜とはまるで別物。しかし、それを不快に思う訳でもなければ気にするでもなく。一言零れ落ちた相槌に一度目を閉じ、それから目的地に到着するまでどう追い詰めるか、どう捕らえるかを思案し。──漸く到着した場所は、何とも人気のない一軒家。丁度いい。と内心呟き外の様子を観察していれば、程なくして現れた犯人の姿を脳に焼き付ける様に見詰め。傍から見ても滲み出る狂気は、救いようのないものだ。改めて犯人の顔を確認し、拳銃を握る。幾ら無防備であったとは言え、イタリアマフィアを二人殺した相手だ。油断をすれば足元を掬われる事になるだろう。冷やかしに思わず口端を釣り上げては「──ハッ。敵は助けるモンじゃねェよ」と一言吐き捨てると、部下にも手を出すなと一瞥してから車を下り。カツン、と足音を鳴らし敢えて犯人にこちらの存在を気付かせては、視線がこちらに向いたと同時に銃口を向け、躊躇う事なく腹部に向けて発砲。怯んだ隙にとその侭地を蹴り距離を詰め、傷口に向かって蹴り飛ばし。)


>>アーロン・ナイトレイ

ンなモン、気にしねぇよ。うちにはハッキリ素性も分からねぇ奴がいる。探せば元警察の一人や二人、いるかもしれねぇ。けどなァ、それが何だ?今はオレのファミリーだ。過去なんざ関係ねェよ。
(まさか問い掛けられるとは思わずきょとん、と一瞬は呆けた顔を見せるも何を当たり前の事をと一蹴しては、家族の面々を思い浮かべ。先代から仕えていた者、今の代で入った者、自分が口説き落とした者。歳も出身もバラバラで、中には素性も分からぬ者もいる。右腕として傍に置いている人物でさえも、素性は不明。本人が明かさぬ限り、詮索するつもりもなかった。過去は所詮過去。重要なのは今だ。裏切らぬ限り、家族を見捨てはしない。ぐい、とワインを煽りすっかり空にしてしまえば、もう一杯と注ぎつつ予想外の質問に思わず吹き出し。何度か赤髪について聞かれた事はあるが、まさか警察から聞かれる日が来ようとは。ワインを注ぎ終わった所で長い赤髪を軽く指先に絡め、すっかり薄れてしまった思い出の中でも鮮明に覚えている赤を思い出し双眸を細め。)
──ハハッ!何を聞くかと思えば…髪、か。おう、この髪色は生まれ付きだ。母親が綺麗な赤髪でなァ。殆ど覚えちゃいねェが、それだけは忘れねぇ。

  • No.101 by 榊 誠  2019-01-18 19:35:41 


>>アーロンくん

あ、いや…そのつもりは無かったけど…、気を害したなら謝るよ。って…、俺たち多分そんなに歳変わらないよね?
(からかい混じりではあったが、確かにいきなり成人男性にお菓子を買い与えるのは不躾だったと反省して、相手の言葉を真に受けて少し焦ったように謝罪するも、相手の見た目から年の差はあまりないのではと思って。でも相手の精悍な顔つきながら時折見せる愛嬌のある表情と違って、自分は見た目はともかく部下にも性格が年寄りくさいと言われることがあるためかなり年上に見られているのではと確認するように相手の顔を覗き。車に乗って移動すること暫く、目的地へたどり着けば車の扉を開いて相手を降りるよう促して。ホクの寂れた廃墟が建つのとはまた違い、更に劣化した寄せ集めのガラクタで作った小屋が建ち並ぶ場所。少々臭いが鼻につくが故郷のようなものなので懐かしく、相手は大丈夫だろうかと顔色を伺って。「臭いつくかもしれないけど…、行く?」と今更ながら尋ねて。)



>>ダンテさん

(相手らしい一言に肩を竦めつつ、相手に少し遅れて車を降りると部下の鋭い視線を感じつつ車に寄り掛かり気配を消して行く末を見守り。事はあっという間、少しでも心配した自分が恥ずかしいほど呆気なく地に伏した犯人。これも精巧な銃の腕があってこそ。傷口を抉るように蹴られた犯人は地を転がり呻き声を上げて叫ぶように苦しんでいたが突然ピタリと静かになり急に笑いだして。かと思えばゆらりと立ち上がり相手がイタリアのボスだと分かると不敵に笑い、殺した部下の死に様が哀れで滑稽だったと散々愚弄して相手の怒りを煽って。そんな中、何故此処がわかったのか尋ねているようでもあったが、よほど死にたいのか最後にはまた‘間抜けな伊人’と馬鹿にし始め。───馬鹿な子。と思うのと同時にこんな奴を野放しにしていた自分が憎たらしい。一瞬犯人と飲食を共にした光景が脳裏を過るもすぐに消散していけば、無意識に腰の刀に手をかけていて。)

  • No.102 by レオナルド ・ バジーレ  2019-01-18 20:20:42 




> アーロンさん

ふーん、警察の参事官サマもそんな怒られ方するんだねェ。
( 自身の茶化した破裂音に目を丸くさせて驚く相手。予想外だったのかぱちぱちと目を瞬かせ此方を眺めて。自分の思惑通りの反応で内心ガッツポーズを取るかのように密かに喜び。苦笑しながら自虐的な言葉を並べる彼は __ 警察の参事官。警察の中では偉い立場の方だと勝手に認識していたが、どうやら上には上がいるようで。こんなにも裏社会に携わっている故に、裏社会の事情は知っているが、表社会の事情を詳しく調べないことに対して少しでも後悔をするのは盲点で眉を下げ。何ともない日常的な会話が、警察となると互いに模索し合っているようで堅苦しく。それは当然のことなのだがそんな会話などこれまでにした事がなく、多少探りながら相手を伺うように視線を彼の上から下までじっくりと移動して。 )


> ダンテ

大丈夫、この状況じゃ取り乱すのも無理ない。もちろん仲間は誰一人死なせてない __ ボスは平気なの?
( 目の前に居るボスがこの状況で取り乱すのはある程度予測していて、こっそりとこの場にやって来たのもそれを触発しないようにする為だったがどうやら逆効果だったらしく。眉を下げつつ申し訳なさそうに謝る彼に精一杯の微笑みで言葉を返し。次に来た言葉も予想通り、心優しい彼がファミリーの事を心配しない訳がなくて。勿論自身もファミリーの事は本物の家族のように大事に思っているが故に、自らが前線に出て喧嘩沙汰にはならぬようその場を収めて。そのおかげで怪我人もゼロ、死人も居ないという奇跡の状況に恵まれ。此方は無事だったが、さてはてボスは無事なのか。一見すると平気なようにも見えるが、ボスのことだからファミリーが心配するのを避けるために隠している可能性も十分に有りうるので食い気味に問いかけ。 )


> 榊さん

あァ、うん。1人だね。酒かァ __ 弱いけど好きかも。
( 此方の様子を伺う相手の視線からしてやはり日本のボスと言うだけある威厳が見えて。何が起こるかは分からないが敵意を示す様子は感じ取れなかった為少しずつ少しずつ緊張を解きほぐし。先程まで部下とは一緒に行動していたが、仕事が終わった後にはそれぞれ自由時間として一時解散となって現在は1人という状況。よくよく考えてみれば無防備すぎるかと後悔するが、まぁいいかと適当な自己解決に至り。唐突に酒盛りに誘われ、あまり飲まない自分は数秒思考を巡らせて。酒は嫌いではないが、とても弱いのを自分がよく知っていて。だからこそこの敵の前では弱りへろへろな自分をも見せたくなく渋るが、なんなく承諾。何も考えてなさそうなへらっとした笑みを浮かべて簡潔に答え。 )





  • No.103 by 垂  2019-01-18 21:03:04 

>アーロンさん

…ありがとうございます。
そういえば、逃がすと言っても何に追われてるんですか?

(頬についてる血を拭かれきょとんとするものもにこりと微笑みながら共通の言葉で礼をいい絡まってくる手にターゲット相手や仕事相手だと気持ち悪いのに彼の手はそんなに嫌ではなくむしろ気持ちよくそれを不思議に感じながら顔に出さずにふと大事なことを聞くのを忘れたかのように手を繋いだまま警察なのにも関わらず何に追われてるのかと疑問を素直に問いかけふとちりっとした視線を感じ横目で確認し)


>榊さん
それならいいですけど…。

…えぇ、とても美味しそうですね。
ではお言葉に甘えて頂きます。

(魅力があると言われまぁそれならいいかと思いながらその思いを素直に呟きながらけどもまだ納得してない顔をしながら上座に座り正座をするが日本の礼儀というものは難しいものがあるなと仕事相手が日本人でびしばし礼法を覚えさせられたなと昔の苦い思い出を思いだしながら料理を見ると綺麗に飾り付けられてるのを感心しながら美味しそうと子供みたく呟きお酌をされればそれを受けながらお返しとばかりに自分も相手に酒を注ぎ)



>ダンテさん

…そうですね~本来なら車を呼ぶんですが…。
あいにくこの仕事は私一人でやったために呼べないんですよ。

(デリカシーのない人だなと考えながらこの姿で外歩きかと言われふと自分の姿を見ると青いチャイナが赤黒い花をいくつも咲かせ確かにこのまま道路とか歩いたら目立つし下手したら警察がくるかもしれないなと呑気に考えながらのんびりした口調で話すがこの殺り合いは自分でつまり単独でやったために仲間に伝えるわけには行かないなとそれを丁寧かつ簡単に話しながらどうしよっかなーと考え)


>神無月の背後様

(/背後から失礼します。全然大丈夫だと思いますよ。私もめちゃくちゃゆっくりですし、焦らずに自分のペースで絡み文投下してくださいませ!私も神無月様の息子様と絡めるのを楽しみにしてます。)

  • No.104 by アーロン・ナイトレイ  2019-01-18 23:34:05 


>>ダンテ

…きみは魅力的だな。さぞ慕われているんだろうね。
(相手の返答をもって先程の言葉が揶揄いの範疇に止まっているばかりでない事も、相手が仲間に寄せる信頼が如何程のものなのかも手に取るように伝わって来れば、何処か眩しげに瞳を細めて其方を見据え。その自由さや実直さに憧憬を抱かずには居られず、一度は視線を逸らしてしまうも再度相手を見遣ると表情を綻ばせて告げ。相手の髪に興味を抱く者は少なくないだろうに、予想以上に笑われてしまうと些か不服気に眉を寄せ。しかし返って来た言葉には思わず頬を緩めてしまい「へぇ、お母様が。良いね、そういうの」と微笑ましく思いつつも微かな羨望を抱いて頷き。そこで一度グラスを置き再び相手の方へ身を乗り出すと「触らせてくれないか」と期待を湛えて問い掛け)


>>誠

冗談だよ、贈り物は凄く嬉しい。ありがとう。
(予想以上に此方の態度を真に受けてしまったようで、謝られれば肩を竦めてくすくす笑い。緩く首を左右に振って善意に対し怒れるはずも無いと種明かしをすれば、小さな紙袋を大切そうに両手で抱えて礼の言葉を告げ。しかしふと顔を覗き込んで問い掛けられると驚いたように一度目を瞬かせ、互いの年齢を知らない事には何とも言えないと含みのある笑みを零すと「さぁ、どうだろう。誠は俺が思ってるよりお爺さんなのかもしれないしな」と揶揄うように言葉を濁し。車に揺られる間暫く瞳を輝かせて食い入るように窓の外を見詰めているも、次第に目にする光景は知識としてしか知らなかったような凄惨な物へと変わって行き。果たしてこんな場所に人が住めるものだろうかと本気で考えてしまう。苦い自己嫌悪を覚えつつも扉を開けてくれる相手に礼を言って車を降り。何処からともなく漂って来る饐えた臭いに何とも言えない心境を抱きつつも、あまりにも今更な問い掛けには「此処まで来て引き返すなんてしないよ。俺も誠が大切にしている人達に会ってみたいし」と軽快に笑い)


>>レオナルド

まぁね。自分で言うのもなんだけど、箱入り息子だったから。
(相手からのじっと観察するような視線に気付いていながら素知らぬ風を装って小さく頷くと、依然として苦笑を浮かべつつ我ながら自分の口から言うのは中々厳しいものがあると苦い心境で。しかしやはり引っ掛かるのは相手が此方を認知していたという事実。それが警察という範疇を出ない程度の認識であるのか、将又それ以上の情報を掴まれているのか。何方にせよ今のところ大きな影響は無いものの、知っておくのは悪くないと判断すれば「…ところできみ、俺の事を知ってるんだ?」とあくまで此方は相手の事を認知していない体で何処か驚いたように告げ)


>>垂

ああ、そう言えば言ってなかったね。可笑しな話だけど、警察に追われてるんだ。
(礼の言葉に微笑みを返してハンカチを仕舞うと、手を取ったまま路地裏を抜けてのんびりと歩き出し。しかし道中の問い掛けで肝心な事をすっかり言い忘れてしまっていたようだと漸く気が付けば、苦笑を浮かべつつ何処か言い難そうに前置きをしてからぽつりと白状して。その時ふと感じた視線は果たしてその警察からの物か、また別の何かか。そっと相手の様子を窺い見ればどうやら気が付いているようで、此処は相手に任せてみようと呑気にも考えながら気が付いていない風を装い歩みを進め)

  • No.105 by 榊 誠  2019-01-19 00:34:36 


>>レオナルドくん

大丈夫。酔い潰したりはしないよ。弱い君でも美味しく飲めるお酒はたくさんあるから。
(渋る様子に無理やり付き合わせてしまうのは悪いかなと思うが承諾してくれた様子に、嬉しさの滲ませた声色で返して店へと歩き出し。とは言うものの弱いとはいかほどなのか。自分は生まれつき強い体質で飲んでも酔った感覚がいまいちピンと来ていないため際限なく飲んでしまう。勿論相手にそれを強要するつもりはないため探り探りでいいかと自己解決しながら店にたどり着けば、奥の席に座って相手用のアルコール度数が少なく口当たりの良い酒を、自分は自前の酒は後日に回して飲み慣れた日本酒を頼んで。「今更だけど、俺と会ってて君のボスは何も言わない?」と運ばれてきたグラスを手に取り乾杯を促しながら何気なく尋ねてみて。)



>>垂くん

そんなかしこまらなくていいのに。足も崩していいよ。垂くん細いからいっぱい食べてね。
(納得してない様子に小さく笑いながら上座に座る相手を見ては、和室でもその佇まいは映えて見えて。きっと何処に居ても絵になるんだろうななんて思いつつも、此処は取引の場ではないため堅いのは抜きにしようと正座はしなくて良いと微笑んで。それから美味しそうと零す相手を微笑ましげに見てはついついまた子供扱いする発言をしてしまうも自覚はなく、注がれるままお酌を受ければ礼を言って一口口をつけて。「今も思ったけど、作法もお酌もちゃんとしてるよね。どこかで習ったの?」とあまり詮索することを聞く性分ではないが何となく気にかかり、食べるのを勧めながら敢えて軽い口ぶりで問い。)



>>アーロンくん

そう?それなら良かった。……何ていうか、可愛いよね…君。
(相手のからかいだったことにホッとしつつ、笑う姿やお菓子の袋を抱える姿を横目で見て、母性を擽られるではないが心が温まる気持ちになれば相手に触れたい衝動にかられるもここはぐっと堪えて微笑むだけにし。それでも続くからかいには「今のは可愛くないなー。」と全く怒ってない半笑いの口調で相手の髪をぐしゃぐしゃと乱し結局触っていて。そんな戯れの後訪れた地、相手の表情が少し曇った気もしたが返答は軽快なもので微笑み返せば、舗装されていない道を進み奥へ案内して。同じようなトタンの小屋が立ち並ぶ中、少し大きめの小屋の前に来るとドアなんてものはなく布切れで出来た暖簾をくぐれば、そこに住む年少から年長まで数人の子供達が一斉にこちらを向き、自分だと分かるとパァと目を輝かせ、マコト!お兄ちゃん!と抱きついてくるのを背丈に合わせて屈んでいつも緩い笑みを更に破顔させてよしよしと頭をそれぞれ撫でてやり。そうする中、子供達が相手の存在に気付き警戒心を滲ませて誰?と聞くので、ニッと笑えばすっと立ち上がり相手の肩に腕を回して此方に引き寄せて「新しいお友達だよ。かっこよくてかわいいお兄ちゃんだからみんな優しくして上げてね。ほら、君も自己紹介して。」と引き寄せる手に軽く力を込めつつ明らかな悪戯心を滲ませながら穏やかに笑って。)

  • No.106 by ダンテ・ブルッツォーネ  2019-01-19 01:01:53 



>>榊誠

(呆気なく転がっていくそれを眺めながら、ゆっくりと距離を詰める。取り敢えず、と優先順位を考えていた所で──不意に、不愉快な笑い声が響き渡る。下品なら口から零れるは、家族に対する侮辱。家族が侮辱された。殺したい。今、直ぐにでも。零れ出した殺意に圧が掛かる。しかし、今直ぐ殺す訳にはいかない。殺意を押し留め、深く息を吐く。先ずは眺めている相手の懸念を払わなければならない。袖口からナイフを取り出し、刃を向けた。「言いてェ事はそれだけか?嗚呼、可哀想になァ。泣いて許しを乞えば、ちったァ楽にしてやったのに」元々、慈悲など与えるつもりはなかったが、そう煽られては人としての扱いすら出来なくなる。腹部からの出血量を見るに、大して動けはしないだろう。喋れぬ様に、まずは喉をとナイフを振り下ろそうとした所で──銃声が響く。気付けば、左肩から広がる鈍い熱。不味いな、と思いながら、痛みを自覚する前に無理矢理ナイフを振り下ろす。的確に喉元を切り裂けば、笑い声がただの空気に成り代わる。血を吐き、ゴポゴポと口からは空気が漏れていた。本当ならばこのまま捕らえて、文句の一つでも言いながら殺してやりたい所だが、肩の痛みがそれを許さない。ならばせめてと地面に靴裏を叩き付け、爪先から刃を出す。崩れ落ちる犯人に向かい、再度腹を蹴り上げた。痛みにのたうち回り、逃げようとする犯人に更に背中へと追撃。何度か無慈悲な追撃を繰り返し、動かなくなった事を確認してからどさり、と座り込んで空を仰ぎ。)
あ"ーー……痛ぇ……。


>>レオナルド・バジーレ

(不甲斐ない、と思いながらも向けられる微笑みに思わず表情を緩め。部下に恵まれている事に感謝しながら最も信頼する右腕の言葉にほっと安堵の息を漏らし。自分ではつい武力行使、力で解決しがちだが、上手くその場を収めた事を理解すれば流石の手腕にニィ、と笑い掛け。もし、死人が出ていれば今直ぐにでも現場に戻って警察に手を出していたかもしれない。これで安心してアジトに帰れると思った矢先、食い気味に問い掛ける相手に思わず視線を逸らし。つい、一人で逃げるのは躊躇われ後ろで待機していた警察を引き付けた際に足首にかすり傷が出来ていた事を思い出し。歩けない程でもないし気に留める程でもないだろうと目を逸らしたまま誤魔化す様にわしゃ、と相手の頭を撫で。)
流石だな、レオ。……あー…、いや、大丈夫だ。お前が心配する様な事はねェよ。


>>垂

(仲間を呼べないと言う相手に面倒臭げに頭を掻ては溜息を吐き。放っておいても問題は無い。寧ろ、放っておいた方が良いだろう。しかし、一応(意図的ではないが)こちらの仕事を手伝わせた事になる。なら、風呂場の提供ぐらいはしてやるかとこの辺りにあった知人のホテルを思い出し。場所だけ伝えても良いが、ホテルの中であろうと何をしですかは分からない。アジトに戻ってからと考えていたが、ついでに自分も風呂には入りたかったし、と踵を返せば一言声を掛け目的地へと歩き出し。)
勝手に荒らしたからお仲間には言えねェってか。ったく、この近場に知り合いがやってるホテルがある。今晩の礼…っつー訳でもねェが、使いてェなら着いて来い。


>>アーロン・ナイトレイ

ふはっ、そうだといいンだがなァ。お前も悪くねェぜ、色男。
(意識してやっている事ではないが、今の自分の在り方で仲間がついて来てくれるのは事実だ。勿論、慕われて悪い気はしない。褒め言葉を受け取って悪い気もしない。上機嫌に鼻歌でも歌い出しそうな様子でワインを口に付ければ、軽口を叩きながらぱちん、とウィンクを一つ送り。相手を笑ったつもりではなかったが、不服気な様子に悪い、と素直に謝罪を一言漏らし。母親がと言えばマザコンだと笑う者もいる中で素直な返答に釣られて穏やかな表情を見せ。「数少ねェ血の繋がりだ。写真も残ってねェからなァ」と、自分の赤髪を見つめながら呟き。幼少期に亡くした家族。直ぐに父親に引き取られた所為か、母の思い出は何も残っていない。あるのは自分の赤髪と、朧気な記憶だけ。自分なりにこの赤を大切にしている以上、本来ならば警察に触らせるなど言語道断。しかし、目の前の相手ならば悪い気はしない。触れやすい様にと背を向け。「──ン、いいぜ。減るモンじゃねェしな」と許しを出せば、ちらと横目で相手の様子を伺い。)

  • No.107 by 榊 誠  2019-01-19 02:11:30 


>>ダンテさん

(喉を切られ潰れた声で呻く男を相手が蹴るたびに艷やかな赤髪が揺れ、惨い光景の中では浮いた存在のその赤に目を惹かれつつ、頭の片隅ではまた別の事を考えていて。過去にも、自分がマフィアに入る前も似たような光景を何度も見てきた。スラムで共に暮らす無抵抗な少年少女を、友人をゴミのように息絶えるまで暴行し苦しむ姿を嘲笑う男達の姿。憂さ晴らしだった。道理も何もない。ただの遊び。相手とは違う。状況も異なれば責めるつもりも間違ってるとも思わない。が──「殺すならさっさと殺せば良いのに…。」無表情に誰に言うでもなく冷たく小さく零せば、ことが終わった様子に一度目を閉じたあと刀から手を離し相手の元へゆっくり近づく。座り込んで空を仰ぐ相手の隣で立ち止まると一度無様に転がる死体を無表情に見下ろし、すぐに相手へと視線を落とし。「…仲間を想いすぎて油断でもした?怪我するなんて君らしくないね。」声色静かながらいつもの調子に戻しつつ少しからかうように言ったあと、真剣な表情をして「…後の処理は此方でさせて貰ってもいいね?指の一本くらいなら持っていってもいいけど。」死体からでも情報は得ようと思えば得られる。それに裏切り者と言えど此方の人間であった以上片すのは此方で請け負いたいと。最後に冗談を付け加えつつ望まれれば断る気はなく。「それにしても、ちょっと出血が多いね。…ここからだったら俺の家が近いからそこで治療するよ。安心して、俺以外は誰もいないから。まあ君の部下が許してくれればだけど。」すっと相手の前にしゃがんで傷口に軽く触れて具合を確かめるとやや眉を寄せつつ、意志を確認するように蒼い瞳を見て。)

  • No.108 by アーロン・ナイトレイ  2019-01-19 03:08:53 


>>誠

うん?良いぞ、可愛がっても。慣れてるからな。
(此方としてはなんの脈絡も無く告げられた言葉に一瞬きょとんと目を瞬かせるも、幼い頃は例え表面的であったとしてもそれはそれは甘やかされた身。それすら自分のステータスとばかりに胸を張ると、無駄に得意げな笑みを浮かべて首を傾げ。しかし頭を撫で回されると思わず破顔してしまい、愉快気な笑い声を上げながら一時の戯れを楽しみ。乱れた髪を軽く整えながら向かった先は似たような小屋が混沌と立ち並ぶある種迷路染みた街。自分の場違いさが浮き立つような居心地の悪さと、その荒れように何とも言い難い罪悪感に似た心地を抱きながら相手に続いて道を行けば、一軒の荒れ果てた小屋に足を踏み入れ。そこに居たのはまだ幼い数人の子供。一斉に此方を向いた瞳に束の間緊張を覚えるが、相手を視界に入れるなり弾けるような笑顔が溢れると暫し呆然として彼らの和気藹々としたやり取りを眺めていて。随分と緩み切ったその表情を見れば相手の優し気な為人が伝わってくるようで束の間見入るようにぼんやりと眺めてしまっていたものの、いよいよ子供達の意識が此方に向くと再び妙な緊張に包まれ。何分普段子供を相手にする事等殆ど無く、どう接すれば良いのやら全くもって分からないのを今更自覚すれば助けを求めるように相手を見遣り。しかし不安を感じたのもほんの一瞬、突然引き寄せられるとよろめくようにして相手の隣に並び、その表情に含まれた意地の悪さを感じると微かに苦々しい表情を浮かべるも、改めて子供達に向き直ると「アーロン・ナイトレイだ。よろしく」と帽子を取って胸元に添え、口元に笑みを湛えれば几帳面な仕草で浅く一礼して)


>>ダンテ

…全く、その気が無くても幼気な青年を誑かしちゃいけないぞ。
(イタリアマフィアの頂点に立つ者が、直ぐ近くで矢鱈と機嫌が良さそうに酒を飲んでいる。その事実に何とも不思議な気持ちで相手の様子を眺めていたのだが、ふと返された言葉と随分様になっている気障な仕草には同性である自分さえ何と無くどぎまぎしてしまい。ぎこちなく視線を逸らすと誤魔化すように小さく肩を竦めて笑みを零し、横目で相手を見遣りながら揶揄い口調で告げればまたグラスに口を付け。ふと聞こえた謝罪は此方の不服を示す態度を見ての物だろうか。気にして貰わずとも良いものを律儀な対応には思わず笑ってしまうが、ふと目にした穏やかに綻んだ表情には何と無く温かな気持ちが湧き上がるのを感じ。しかしそんな相手と母親の繋がりを目の当たりに出来る物が殆ど無いというのは中々に複雑な気持ちが生じるもので「…寂しくならないのか?」と先程までよりも幾分か静かな声色で問い掛けて。承諾の言葉に瞳を輝かせたのも束の間、改めて此方へ背を向けられると不思議と微かな緊張感を覚え、姿勢を正して向き直ると「じゃあ、…失礼」と一言声を掛けてからそっと髪を指で掬い。何やら酷く繊細な物に触れている気分でその手付きは何処か怖々としているものの、微かな光の当たり具合で煌く髪に目を見開いて感嘆の息を漏らすと「…すごく綺麗だ」と独り言を漏らすような声で呟き)

  • No.109 by 榊 誠  2019-01-19 05:05:44 


>>アーロンくん

はは、慣れてるってちょっと生意気だなぁ。
(慣れてる、と聞き一瞬ぽかんとするもすぐ思考はまわり始め果たしてどういう意味だろうと。相手の見せる人懐っこい笑顔や言動は確かに人の気を惹くものがあるが、何となく引っかかりを覚え。他人がどんな人生を歩んできたなど興味はあまりないが、相手の人間性には魅せられるものがあり、‘それは疲れないのか’と追求しようと口を開くが思い直していつもの軽口に変えて額を小突いておき。スラムの子供たちはそんな面倒臭い思考はせず、相手の礼儀正しい挨拶をじっと凝視して数秒後、強張っていた表情を溌剌とさせ相手の周りに集まると、よろしくねー、かっこいいねと口々に言葉の嵐で歓迎して。先程戸惑っていた相手だっためその様子をそっと離れて面白そうに見物しつつ、お菓子に目ざとく気付いた子供に袋を渡してやり。子供達の意識が相手からお菓子へ移ると相手を囲んでいた小さな嵐は去り、その隙に再び相手に近づいて胸元にある帽子を一瞥し。スラムの人間に帽子を取って挨拶する警官などそういない。──「やっぱり君っていい子だね。」ゆるりと笑めば先程より更に撫でやすくなった髪を再び豪快に乱してやって。とその時、頬を染めた少女が相手に水の入ったコップを差し出してくる。中の水は一見普通だが街の綺麗な飲料水ではなくこのスラム街の水。少女の純粋な好意だが耐性がないと腹を下しかねない。少女には悪いが自分が受け取ろうとコップに手を伸ばし。)

  • No.110 by 梔  2019-01-19 11:05:53 


>>秦凱

気分、ですか。(あまり期待はしていなかったものの、こんなにも早くバレてしまうとは、そんな考えはジトリとした目の中に現れて。しかし、敵と言えども流石はボスといったものか、隙と言える隙が一切見当たらないと分かれば、さっさと両手を挙げてみせ、戦うつもりはないとの意思表示を。何せ一番困るのは『自分が死ぬこと』ではなく、『日本のマフィアが先に手を出した挙句返り討ちにあった』という図であり、何がなんでもそれは避けようと。「殺す気なんて…今はもうないですよ。」殺気自体はバレていたということもあり、素直にそう述べると袖口付近に仕込んでいた苦無、撒菱等を2.3その場に捨ててみせ。)


>>榊

はぁ…言ってくださればすぐに構えますのに(突然、と言われるとそんなに褒めてもらえるようなことだっただろうか、と生半可な返事が口から飛び出て。その言葉に続き、一言かけてもらえたら飲みの席なり、良い酒なりを構えられる、と少し悔しそうに。「…申し訳ありません、出過ぎた真似を…!」頭である彼からお願いじみた言葉を聞けば慌てて頭を下げて。しかし、「榊様が強く、優しく、人を守る立場であることは重々承知の上ですが…自分は、そんな貴方を守りたいのです…駄目ですか?」と食い下がり、相手の手に自分の手を重ね)

(/お返事をありがとうございます!こんな駄息に大人びた魅力のボスの右腕が務まるのか不安ですが…駄文ながらも尽力いたしますので、よろしくお願いします!な、なんと…呼び捨てありがとうございます!不備なんてございません!こちらの方こそ、何かございましたらお気軽に仰って下さいね!それでは、一旦本体は下がりますので、どうかよろしくお願いします!)


>>アーロン

はい、少しばかり。(やはりバレたか。自分に語りかけたであろう声を聞くと思い浮かんだのはその一言。少しの焦燥と緊張から心拍数が上がるものの、決して表情には出すことなく、上記告げつつ相手から見て5時の方向にヌッと現れて。「アーロンさん、おひとりで何を?」にこにこと制服の襟を正しつつ友好的な表情を崩さず、当たり障りのない言葉を口に。この範囲であれば、何かあればすぐに逃げられるだろう、と何処か冷静に考えているのが行動に反映されるのか、相手に近付くもののある一定の範囲を超えることは無く。)

(/こちらこそ返信いただきありがとうございます!自由を愛する、裏の顔を持つ貴族というなんとも素敵な個性のプロフを拝見してから絡めたら…!と夢見ておりました!返信がとんでもなく遅い背後と可愛げのかけらもない駄息ですが、よろしくお願いします!何か不備等ございましたらなんなりと仰って下さいね!)


>>ノア

…おんしゃぁ、怖うないがかや(冷たい闇夜の中、不意に感じた人の気配に、逃げるより先に体が動き取った行動は口封じを意図するもの。すでに登っていた壁の一部から静かに、かつ、迅速に飛び降り、着地の瞬間にてらり、と血に濡れた刀身が月に照らされ鈍く光る短刀『酔鯨』の歯をビタリと相手の首元に近付けいつもより低い声で上記を。しかし、途中、相手の顔と声から相手がいつも仕事を頼むこの界隈指折りの情報屋である彼だと分かると、意図せず一連の攻撃モーションの速度は下がり。)

( / 返信ありがとうございます!そう言っていただけるとは…本当にありがとうございます、今回も皆様への返信が遅れてしまってすみません…しかし、しっかり返信させていただきますので、何卒よろしくお願いします! )


>>ダンテ

>>58
ひっ…撃たないでください!(夜の帳が下りた港に響いた声に対して帰ってきた言葉は弱々しいそんな言葉。その言葉の主はその直後、恐る恐る、と言った様子で建物の影から出てきたのは一般人に扮装した日本のマフィアの右腕。実を言うと先程相手と取引していた組織についての情報収集のためいつもとは違う一般人のファッションに扮装し、取引先にさりげなく潜んでいたものの、警察が現れたことでそれもおじゃんに。これだけの情報では帰ることができない、とガッカリしていた時に、更に折り重なるようにイタリアのボスである相手からの声を聞くと、死ぬわけにもいかずこのまま一般人に扮して逃げ切ろうと目論み。そんな一芝居をうちつつ出ていくものの、いざという時のために武器はすぐ取り出せるよう身構えて「ほ、ほら、出てきましたから!」と)

>>80

……貴方ですか。(突然響いた自分以外の靴音にぴく、と反応して腰に巻いていたベルトへ仕舞いかけた短刀をもう一度抜くと、月に照らされた血液が刀身と鞘の間にテロリ、と不気味な艶と共に糸を引いて。どうやら自分の正体がバレているようだと分かれば、保っていた重い沈黙を破り、上記呟きつつはぁ、と溜息を。「そうですね…まさか、こんな夜にサラマンダーが現れるとは思いませんでしたけど」どうやら相手がひとりだと分かれば、怒らせて逃げてしまおうかと、正対した彼の髪色からとった架空の動物に例えた挑発をひとつ。)

(/返信ありがとうございます!そして本当に申し訳ありません!こちらの返信が遅れた上に見落としをしてしまっていたなんて…!更に絡みなおしていただく手間をおかけしてしまい申し訳ありません…。プロフを拝見させていただき、勝手ながら自分の中で『ザ・マフィア』といった印象を受け 、口が悪いけど家族思い、と言うギャップ萌えになんて素敵な個性の息子さんなんだ、と密かに絡めることを楽しみにしておりました!返信がとんでもなく遅い背後と駄息で、また何かご迷惑をかけてしまうかもしれませんが、そんな時はまた何なりと仰って下さい!)


>>レオナルド

…まさか敵チームの……それも貴方にそんなこと言われるとは思いませんでした(いきなり現れた人の気配に、懐から手裏剣を数枚取り出し構えるも、それが相手だと分かれば、敵チームの中でも比較的情報交換等で対談したことがあることから、一応手裏剣を戻し。しかし決して完全に武装を解いたわけではなく、壁の足場に器用に立ったまま「今日は主人についていなくていいんですか?貴方が一人なんて珍しい。」とからかうように。)

(/絡んでいただきありがとうございます!ファミリーとボス思いのレオナルド君が可愛くて…!勝手に何回か会ってるような感じで絡んでしまいましたが、何か不備など御座いましたら何なりと仰って下さいね!)


>>垂

正当防衛…随分お強いようで(正当防衛、と聞くとか弱い乙女をイメージしてしまいがちであるが、今一度相手が打ちのめしたであろう者をチラと一瞥し。相手の中性的で可愛らしい姿からは到底イメージできないその仕打ちに思わずくす、と小さく笑い声を漏らし「…失礼、貴方のことを笑ったわけでは。」直後に一言謝罪にそう付け足し。どのグループのマフィアにも言えることだが、やはり変わった人ばかりだ。この廃れた国の民は皆どこか捻れた者たちの寄せ集めか、と分かりきったことを今更思えばもう一度彼を見て「…服装から見て、中国系の方ですか?」と態とらしく聞いてみて)



>>神無月背後様
(/背後から失礼します、お疲れ様です!いつも返信が遅い私が言えることではないのですが、他の皆様と同じく、体を大切に、無理をしないようにしてくださいませ!しんどいようであれば、私は時間のある時にだけ構っていただき、いつもは蹴っていただいても大丈夫ですので!)

  • No.111 by ダンテ・ブルッツォーネ  2019-01-19 14:24:50 



>>榊誠

(からかい混じりの言葉に一瞬目を伏せるも、すぐにこちらもいつもの調子を取り戻しては「嗚呼、頭に血ィ上ってたンだろうなァ」と、からりと笑みを浮かべ。事実半分、誤魔化し半分。かと言って、全てを話す必要はない。肩の痛みは抜けないが、腹を撃ち抜かれるよりはマシだ。残念ながら撃たれた腕は動きそうにないが、もう片手は無事である事を確認し、靴底の刃物を収め。すると、待機と命じていた筈の部下が銃声を聞いていてもたってもいられなくなったのか、駆け寄って来て文句を垂らしながらも心配している様子にこれは帰ったらこっ酷く叱られるなと特に怒りそうな面々を思い浮かべ。相手の要求に耳を傾けちらと死体を一瞥しては、しっしっ、と自分には不要である事をジェスチャーで示し。「おう、持ってけ持ってけ。元々、お前にやるつもりだったからなァ、死体は」自分の手で殺す事に意味がある。残虐で無慈悲な殺し方に意味がある。死体となれば、それはただの肉塊。元々敵側の情報が欲しくてやった事ではなく、興味もなかった。次の申し出には当然の如く部下が反対の色を見せるも、わしゃわしゃと無事な頭で撫で。大丈夫だと笑い「先に仲間に報告してやれ」と一言掛ければ大人しく押し黙り。傷口を押さえて立ち上がれば、出血量が多かったのか軽くよろめくも、部下の前で無様な姿を見せる訳にもいくまいとしゃんとした姿勢で持ち直しては昨夜の様に冗談混じりに軽快な声音で。)
ンなら、世話になるとしますかねっ、とと…。──行こうぜ、マコト。優しくしてくれよォ?


>>アーロン・ナイトレイ

誰も誑かしてねェよ。 オレは嘘は吐かねェからな。…それに、お前は幼気な青年って程、初心でもねェだろォ?
(嘘は好かない。裏切りはもっと嫌いだ。思った事は口に出るし、顔にも出る。くつくつと喉を鳴らし笑みを浮かべながら双眸を細めては、少なくとも幼気な青年にその気を持たせる程鈍感ではないと肩を竦め。掛ける言葉は選んでいるつもりだとワインに口を付け。改めて問い掛けられれば、思わず首を傾げ。確かに母を失い、何も残らない事を寂しい、とは感じたが、それは最初の一週間だけ。血の繋がった家族は失ったが、自分を支えてくれるファミリーがいる。それに、思い出が薄れようと、何も残らなくともこの赤髪は消えない。それを教えてくれたのは、先代──父親だ。左右に首を振り「……いンや。オレにはファミリーがいる。今は彼奴等が守るべき家族だ」と随分長い付き合いになった家族の顔を思い浮かべニィ、と笑みを浮かべ。律儀に一声掛けて髪に触れた指先は、触れれば壊れるとでも思っているのだろうか怖々とした手付きにまた吹き出しそうになるのを堪え。素直に零れた感想に「おう、自慢の髪だからな」と恥ずかしげもなく言い切っては、褒められて悪い気はしない様子で穏やかに微笑み。)


>>梔

サラマンダーだァ?ハッ!そりゃあイイ。何なら火を吹いてやろうかァ?ガーオ、ってな。ま、そん時は厄介な鼠も寄って来るだろうけどなァ。
(ぱち、と思わず目を瞬かせては吹き出す様に声を上げ。サラマンダーと言えば、火の竜。空想の生物だ。適当に探りを入れるつもりだったが興か乗ったと相手の言葉に便乗して火吹きの代わりに火を噴く鉄の口を向けては、下手くそな鳴き真似をして見せ。ここはホク、警察の根城だ。下手に拳銃で発砲しようものならば、直ぐに嗅ぎつけて来るだろう。逃げ切る自信はある。警察との鬼ごっこには慣れたものだ。相手の出方を伺いながらも楽しげにニィ、と口端を釣り上げ。)

(/いえいえ!埋もれてしまう事もよくありますので、どうかお気になさらず…!嬉しいお言葉をありがとうございます。私も、裏で暗躍するその勇姿の一端に触れられる事を楽しみにしていました…!態々こちらの絡み文にも絡んで頂き、どうしようかと迷ったのですが取り敢えず一つに絞らせて頂きました。区切りがついた時に、また別の方でお話させて頂ければ幸いです。では、何かありましたらお声掛け下さい。こちらは蹴り可です。)


  • No.112 by アーロン・ナイトレイ  2019-01-19 16:18:59 


>>誠

(揶揄うような言葉の裏で思いを巡らせていたらしい気配に気付く事も無く、額へ感じた軽い衝撃とその言葉にくすくす笑い。自分なりに敬意を払った挨拶の後、束の間の沈黙と無遠慮に向けられる視線に居心地の悪さは増す一方で、やはり相手に助け舟を出して貰わねばどうしようもないと其方へ視線を向けようとした刹那、突然場の空気が一変するような笑顔と歓声に包まれれば拍子抜けしてその場に佇み。雪崩の如く身を寄せてくる子供達に四方八方から様々な言葉を掛けられてはおろおろと彼らの間に視線を彷徨わせ、一つ一つに応えようとするあまり結局然したる会話もままならずに困り笑いを浮かべ。それでもこの時ばかりは全てを忘れさせてくれるような純真な笑顔を向けられると此方もつられて頬が緩み、一時の喧騒に身を委ねて。暫くしてから漸く彼らの意識が他所へ逸れたのか引き際は潔く、あっと言う間にお菓子へ群がる様子を眺めて一息つくと傍へやって来た相手に何処か恨めしげな視線を向け。何かと文句を言ってやりたい節はあるものの、そんな気持ちも短く掛けられた一言に霧散していき。随分と久しぶりに聞く混じり気の無い褒め言葉にはやはり追憶に浸ってしまいそうな響きがあったが、それと同時に否定してしまいたい後ろめたい気持ちに駆られるのもまた事実。この一瞬で様々に気持ちが揺れ動き反応ができずに居た時、そんな混沌とした思考を一掃させるように髪を撫で回されると我に返って相手の腕を払い除け。「こら、さっき直したばっかりなんだぞ」と笑い混じりに咎めた時、ふと一人の少女が歩み寄ってくるのを見ると其方へ視線を留め。相手が先んじて手を差し出した理由は瞬時に察するが無言で軽く片手を添え制止すると、彼女の手から両手でコップを受け取り「ありがとう、レディ」と目を細めて告げ、片手で小さな手をそっと取ると手の甲に軽い口付けを贈り)


>>梔

散歩だよ。あそこは空気が重いし、何もする事が無いのに疲れるだろ。…あ、でも一応見回り役として出てきたから、今のは秘密にしておいてくれ。
(身を隠す気が無くなったのか、現れた相手に向き直るとやはり警察の中では知らぬ顔。しかし相手の方は此方を認知しているらしく、此方も日本マフィアのトップに寄り添う影のような存在として相手を認知している。どう出るかと返答を待てばあくまでも警察の一人として言葉を返されたようであるのを察し、愉快げに口角を上げると此方もそれに応じるべく相手を仲間として捉えた上で返答を。若干の愚痴が混じった言葉を返すがこれが現場を指揮する者に知れては面倒だと思い立ち、徐に立てた人差し指を自らの口元へ添えると悪戯っ子のような笑みを浮かべて首を傾げ。その手を下ろしてから再び相手に背を向けて歩き出すと「折角逃げ出して来た者同士だ。少し歩かないか」とちら、と相手を一瞥し微笑んで誘いの言葉を投げ掛けて)


>>ダンテ

そう見えるか?
(相手からの返答には微笑を浮かべるに止めようと小さく頷くも、付け足された言葉には何となく好奇心で短く問い掛け。無論世間一般と見ての軽口かとも思うが英国では表面的であれ純真無垢な箱入り息子として育てられた身、散々子供扱いされるのが常だったため相手の目にはどんな風に映っているのだろうかと口元に笑みを湛えて首を傾げ。言葉の通り寂しさ等微塵も感じさせない力強さと快活な笑みに此方もつられて相好を崩すと「…そうか。愛されてるんだな、ダンテは」と思ったままを言葉に乗せて小さく頷き。相手の人柄ならば集まる人間がそうあるのも納得できる、と一人呑気に考えてはグラスの中のワインを飲み干して。暫くさらさらと相手の髪に触れながらその色を見詰めていたが、気が済んだのかありがとう、と一言告げて手を下ろすと「不思議だな、生まれながらそんなに鮮やかな髪を持っているなんて」と未だ視線はその髪に引き寄せられたままぽつりと口にし)

  • No.113 by 榊 誠  2019-01-19 18:38:05 


>>梔

いやー、そんな事まで頼るわけにはいかないよ。君も忙しいでしょ。
(仕事はやることはやっているつもりでも、真面目な相手に細部をフォローして貰っているは分かっていて、自分の娯楽まで手伝わせて面倒を掛けるわけにはいかないと。相手の気遣いを有難く思いながら微笑めば労うように頭を撫でてやり。次の言葉は少々むず痒く感じるものがあり頭から手を離して、困ったように笑い重ねられてた手に視線を落とし。「褒め上手だなー。──俺が君たちを守るのは当然のことだよ。守ってくれるのは駄目とは言わないけど、君は君の下にいる子たちを守ってあげて。そしたら俺は安心して前を向けるから。ね?………あーでもその榊、様はやめよう。どうしても慣れないんだよな。」自分がスラム出身なのは年下ながら組織に幼い頃から関与している相手は知っているはずなのに自分を立ててくれている。そんな相手の気持ちを受け止めつつ、守るのはボスの役目であり頼りにもしていることを告げ、重ねられた手を両手で包み直すと優しく笑んで。そんな少し真面目な雰囲気もすぐに緩い笑みの下に隠れれば、手を離し様付けは恥ずかしいと苦笑して。)



>>ダンテさん

(からりとした笑いの中に何となく引っかかりを覚えるも追求することもなく、確立した信頼関係が伺える部下とのやり取りを横目に、携帯で幹部に連絡を取って忍びないと思いつつ死体の処理を任せる旨を伝え通話を切り。部下の前で平静を装う相手に気持ちは充分分かるし自分も上に立つ者として同じことをするだろうから、そのときは口を出さずに部下から此方が見えなくなったところでその肩を軽く支えてやって。「全く無理をするね。立ってるのも本当は辛いんじゃないの?…ほんと、あなたは男の中の男って言葉が似合うよ。」一瞬、ボスらしいと言いかけた言葉。実際相手はボスとしての貫禄も人間性も持ち合わせているが何となくそれを言うはしっくり来ずに言葉を言い換え、呆れ半分で笑みながら褒めておき。程なくして着いた自宅。昔の日本家屋をそのまま残したような家で、小さな門をくぐって石畳を渡ると引き戸を開けて相手を支えながら中へと入り。普段なら土足厳禁だが治療を優先させ靴のまま上がり奥の部屋へと。純和室でありながらソファーもあり、座敷に慣れていない客人を招くときに使う部屋。そのソファーに相手を優しく慎重に座らせてはさっさと治療に必要なもの持ってきて相手の前にかがんで。「ちょっと痛むけど我慢してよ。…あなたの痛がるところもちょっと見てみたいけど。……まあ、とりあえず服着たままじゃ弾を取り出せないから脱がせるね。」相手の傷口の具合を確認しながら、意地悪い笑みを浮かべて言うもその真意は実際痛むため場を茶化そうとしているだけ。その後、治療を始めるため慣れたふうに相手に体を近づけ何食わぬ顔でシャツのボタンに手をかけて。)



>>アーロンくん

(子供達に囲まれる相手は少々困惑気味だったため口に出すと怒られそうだが、見ている分には面白く、それでも次第にその表情が和らいでいくのを感じればどこか尊いものを見守る眼差しで目を細めて。相手が此方の褒め言葉を受けたときの心境は分らず、手を払われても気に留めずに相手も笑い半分だったため「ごめんごめん。」と笑い混じりに平謝りをして、少女の差し出すコップを相手よりも先に取ろうとするがその気遣いは無用だったようで。どこか貴族を思わせる優雅な物腰は口笛を送りたくなるほど様になっていて、実際その振る舞いを受けた少女は染めていた頬を更に真っ赤にしており、ついに相手と目を合わすのに耐えかねて別の子供達の輪に戻り口元に小さな手を当てて黄色い歓声を押さえていて。そんな姿に口元を緩ませつつ相手をちらりと見て「あんな小さい子も落としちゃうなんて罪な男だね。あの子のあんな喜ぶ顔久しぶりに見たよ。…流石クライム国の安全と笑顔を守る警官様だ。」少女は親の虐待を経て此処に来て1年は経つが中々心からの笑顔は見られずにいた。その笑顔を見られたのは相手のおかげだと心から感謝しつつ、場をしらけさせないよう相手の意外な一面を茶化すふうに言って。そして相手の手元のコップに視線をやり「…本当に飲まなくても大丈夫だよ。俺が初めて飲んだときは一週間腹痛で苦しめられたから。」まあ3歳のときだけどと声に出さずに付け足すも、相手は役職も先程の所作からもそれなりの身分と取れるし、無理はしなくていいと一応少女に聞こえないよう声を小さくしながら軽く脅して。)

  • No.114 by 垂  2019-01-19 19:57:23 

>アーロンさん

…失礼ながら何をやったら警察が警察に追われることになるんですか…。
…やはり、着いてきてますね…仕方ありません。

(苦笑いで白状する彼をすこし冷めた目線を送りながら彼は面白いなと考えに達し呆れたように言いながらもふふっと笑みを溢しさてなら後ろにいる人物は警察だなと思いマフィアだったら抹殺できるんだが警察だといろいろ面倒だと考え確かここの路地裏って…と考えながら着いてきてると相手に他人事みたいに呟くと仕方がない路地裏にある治安の悪い風俗店のお姉さん方に協力してもらうかと考え自分が経営してる風俗店に入ろうとし)


>榊さん

…っ~では失礼ながら崩させてもらいますね。
このお酒飲みやすいですね、美味しい…。
作法はだいたいは躾係の人が…。

(正座を崩さなくていいと言われてダメと悩むもやはり足が痺れやすいからと思いながら足を崩し女座りをしてお酒を継がれるとおいしくそれに飲みやすいなと感想を自分ながらの素直な感想を述べながらなんか甘やかされてる感じで落ち着かないなと思いながらもゆっくり箸を持ちながら口に運び味を味わいふと作法は誰に習ったと言われ元主人が私をつれ回すために各地のVIPの人に主人が恥をかかないよう躾てくれたとは言えないなと考えながらにこりと微笑みながら躾係と称しながら軽くスルーしながら酒をまた飲み)


>梔さん

おや、私も知名度としてはまだまだですね。
えぇ、中国マフィアの右腕…垂と言います。
どうぞお見知りおきを…。

(クスリと笑われ失礼と話す彼を見てなぜだかゆらりゆらりとしている印象だが油断ならない感じに少し身震いするものも顔を変えずにふと中国系マフィアと聞かれてっきり自分の事を知っていると思っていたので拍子抜けのような顔をして自分もまだまだだなと考えながらぽつりと呟きながら手をグーとパーにして両手を合わせ中国みたいな礼をして自己紹介をゆったりとした口調で話しながら顔をあげ接待用の妖艶な笑みを浮かべなが言い)


>ダンテさん

ぶはぁっ…くくっ失礼…んふっ。
すみません、あまりにも面白くて、ではお言葉に甘えて着いていかせてもらいます。

(前に歩く前に放った言葉につい不器用さを感じ取られそれがおもしろく子供みたく吹き出しながら笑い充分に笑ったあとから失礼と止めるがまた気持ちに整理が着かなく咳払いをしてからつい言い訳をせずにまだにやけた顔で話しながら断りながら話し先に行く彼の後ろを一歩下がりながら言葉に甘えさせてもらいと断りながらまぁこのままではみんなや警察に注目浴びるしせっかくの好意無駄にするわけないしなと考えながら着いていくと話し)

  • No.115 by アーロン・ナイトレイ  2019-01-19 22:57:14 


>>誠

…それは良かった。けど大袈裟だ、そんな大層な事はしていないよ。
(彼女の反応を見ればその期待に違う事無い対応ができたらしい事は一目瞭然。思わず頬を緩ませてその小さな後ろ姿を見送るも、ふと隣から茶化すような声が聞こえて来ればくすくす笑い。ただ、聞けば彼女は心に深い傷を負っていた様子。自分のこんな行いはほんの一時の慰めに過ぎないかもしれないが、僅かでも気が晴れたのならそれ以上に喜ばしい事は無いと目を細めて頷き。しかし最後の一言は仮にもこの国の警察官という立場でありながら自国と一族の事しか考えていない自分にはあまりにも不釣り合いな賛辞。ほぼ無意識に僅かに眉を下げると、苦笑を浮かべて首を左右に振り。此方の体を気遣う相手の言葉は有り難く受け取るべきだが、そういうわけにはいかないのが英国に生まれた者としてのつまらない矜持。「女性からの厚意を無碍にするなんて、紳士としてあるまじき事だ」と躊躇い無くコップに口を付けると一息に水を飲み干し)


>>垂

色々あるんだ、俺にも。
(事の顛末を詳しく説明すれば中国マフィアのナンバー2に余計な情報を明け渡してしまう事と同意。笑いながら適当に濁したが、相手の意識は既に此方を向く視線に移っているようで。導かれるまま踏み込んだのはどうやら風俗店が並ぶ裏路地のようで、煌々と辺りを照らす毒々しい極彩色に呑気にも目を奪われながら相手の後についていき。無論店に立ち入った事はおろかこんな通りに足を踏み入れた事すらなく、尽きない好奇心から一軒の店へ足を進める相手を止める事無く寧ろ胸を弾ませながら益々歩みを進め)

  • No.116 by 榊 誠  2019-01-20 07:17:18 


>>垂くん

楽に食べるのが一番おいしいから。──好きなだけ飲んでね。
(元々かしこまったことは苦手で気楽にいきたい性分。足を崩す様子に満足気に笑めば、酒の感想を零す相手に微笑んで小さな口に料理を運ぶ様子をなんとなしに眺め。続く返答は何となく濁された気がしたが元々仕事でもない限り深くは立ち入らないため「そうなんだ。」と短く相槌を打って会話を終わらせるとお猪口の酒を空にしてまた新たに注ぎ入れ。と、何やら部屋の外が騒がしく廊下で高級店に相応しくない酔っ払いが喚いているようで。関わりたくないなという思い虚しく中年の酔っ払いがあたふたする仲居をはね退け乱入してきては相手を見るなり、美人がいると厭な笑みを浮かべ馴れ馴れしく触ろうとしたため止めに入ろうとして。)



>>アーロンくん

それでも良いんだよ。君が何を考えているかは分からないけど、あの子が君の行いで笑顔になったことには変わりないんだから。……人を笑顔に出来るのはね、大したことだよ。たとえそれが意図したことでなくてもね。
(こちらの賛辞に謙遜とはまた違う憂いを感じたのは気のせいか。真意は見えないがそんな細かいことは気にならない。悪意があるならともかく相手にはそれは見受けられないため再び言葉を変えて称えて、青い瞳をまっすぐに見ながら全てを受け止めて包み込むような声色で目尻を下げて。しかしそんな微笑みも次の相手の言動で崩れ、思わず「え…。」と声を漏らし唖然と空になったコップを見て。紳士の行いとしては輝かしいが、心配なのはこの後。体は鍛えられても内蔵や免疫までは意識しようにも中々強化できないのが人間。「…まあ一杯くらいなら大丈夫、かな。…調子悪くなったら言いなね。──でも流石男前。かっこいいね。」苦笑を漏らしつつも大丈夫と重く考えないようにし、冷やかしでもなく思ったままの言葉をいつもの緩やかな笑顔で続けて。そんな時、お菓子を食べ終えた子供たちに高い高いをせがまれれば腕を引かれて少し奥に行きはしゃぐ子供たちの要望に応えていて。)

  • No.117 by レオナルド ・ バジーレ  2019-01-20 10:54:42 




> アーロン

なるほどね。物心着く前からずっと御丁寧に守られてきたって訳ね。そんな奴も嫌いじゃないけどねェ。
( 言葉の色によっては自慢するようにも聞こえるはずだったその言葉は、今は何処か自虐的なようにも聴き取れ。彼が苦笑を浮かべてから次の言葉を発するそのたったの数秒にも満たない時間に、ただただ苦い顔をしていたのを見逃さず。そこから読み取れる彼の心境や置かれた状況を考えれば、普通の人物は同情するところだったが返って同情する方が仇となることを考慮し何事も無く話を続けて。それでも淡々と受け答えをしていくあたりが流石警察と言ったところか。彼が問いかけてきた質問を受けると突然にィと不敵な笑みを浮かべ「 当たり前。アンタはそこそこ有名だし、何よりこの世には情報屋ってモンがいるからね。 」と何故か楽しげに話して。警察がこのイタリアボスの右腕ともあろう自分を知らない訳が無く、しかし素知らぬ振りを続けるということは模索を続けているのだろうと思案し。あえてそれに対して言及することは無く、ある程度の匂わせはしておいて。 )


> 榊さん

そっか、それは有難い。
( 承諾の旨を示すと、一見淡々とした口調だが少しばかり無邪気な子供のような素直な嬉しさも混じった返答が返ってきて。その様子に嘘は見えず何処か警戒を解き安心したような笑みを見せ。普段はあまり来ない街並みに珍しく目を輝かせ辺りをきょろきょろと目まぐるしく動かして。店へと辿り着くと、見慣れない外装にどうやら緊張感を覚えたらしく自分でも驚き。一歩一歩を踏みしめながら入店すれば、彼は酒の弱い自分にあった酒を頼んでくれたらしく、安心してグラスを両手で持ち上げた後に片手に持ち替え乾杯を促す相手の思惑通りに乾杯をし。そんな中で問いかけられた今更な気もする質問に「 ボスは変なところで意地を張るからさァ、自分のところに仕事が来たら何がなんでも1人でやり遂げちゃうんだよ。尊敬はするけど __ 寂しくもあるよねェ。 」と目を伏せつつ儚げな表情を浮かべ手に取った酒をやけくそになったようにグイッと飲んで。 )


> ダンテ

またそうやって誤魔化す。知ってる?人が視線を逸らす時って何か後ろめたい事がある時なんだよ。
( 自分が彼に食い気味に質問したのも、彼の為。ファミリーのことは心配する癖に自分の心配はしない彼は単なる馬鹿なのか、気を遣い過ぎているのか。視線を逸らした彼に頬をふくらませ、機嫌を損ねたように声色を変えて。思えば彼はいつもそう、彼の右腕としてやってきた年月の中で視線を逸らしたことと言えば嘘をつく時や後ろめたいことがある時で。と言ってもその嘘や後ろめたいことは全てファミリーの為だったりするのだから何処まで人が良いんだと過去を振り返るように一瞬くすっと微笑みを浮かべ。しかし誤魔化すように自分の頭に触れられた手は当然嬉しくもあるが、それと同時に子供扱いされているようで再び頬を膨らませ。「 俺が心配するような事が無いってことは無傷なんだよね?そしたら __ 、身体調べさせて貰うけど。 」と問い詰めるように自分よりよっぽど高い位置にある彼の瞳をじっと見つめながら距離を詰めて。 )


> 梔

そんなに驚いた?アンタとはそれなりに付き合いがあったつもりだったけど。
( 人の気配に一瞬で気づき手裏剣を取り出してみせるその姿はとても凛々しく、見惚れてしまうもので。そんなところに見惚れてしまう自分も自分で可笑しいのだが、彼の格好や武器も今となっては見慣れたものの昔は目を見開くものだったなぁなんて思い出に浸り。自分が発した言葉に驚く表情は心外で、思わず自分も面食らったような表情を浮かべてしまい。「 あァ、ボスは今別の仕事をしているよ。護衛はファミリーがちゃんとやってくれてる。 」と相手から投げかけられた問いかけに素直に応え、へらりと気力の無い笑みを浮かべて。未だに器用に壁の足場に立っている彼を見ていながら話していると、首が痛くなってくるようで「 ッてか何時までそんな所に居るつもり? 」と地面に降り立ってくるように気力の無い笑みのまま促し。 )


> 垂くん背後様

( / いきなり失礼します。垂くんの背後様が投下された絡み文に、此方が絡んだのですが流れてしまっているようなので>82を確認していただけると幸いに思います…!もし絡む人数の限界に至っていた場合などはこちらの分は蹴っていただいて構いませんので。それでは失礼致します。)



  • No.118 by アーロン・ナイトレイ  2019-01-20 13:55:00 


>>誠

…誠は強いな。
(果たして自分がしている事を知っても相手はそんな風に思うだろうか。そんな図々しい懐疑心に黒い瞳を見詰め返すも、深くも温かい包容力を感じさせる真っ直ぐな眼差しはやはり眩しく感じてしまい。ふ、と瞼を伏せるようにして視線を逸らした後少しの間を置いて再度相手を見遣ると、弛緩した柔い笑みを浮かべて告げ。多少の不純物が混じっているとは言え水は水、とも思ったのだが、やはり舌触りに確かな違いを感じる。これは後々後悔する事になるかもしれないとは思いつつも、彼女からの思い遣りに応えられずにいるよりはよっぽどマシだと得意げに相手を見遣り。「ああ、そうするよ」と今のところは余裕ぶった言葉を返しておき、空になったコップを脇に置くと子供達に取り巻かれその輪の中へ行く相手の後ろ姿を見送り。そこで戯れる相手の姿を見詰めていると、つくづく自分とは生きる世界が違う事を思い知らされる。少しの間その様子に見惚れたようにぼんやりと眺めているも、ふと口元に笑みを浮かべるとそっとその場を立ち去り外に出て。一度立ち止まってそれまですっかり忘れてしまっていた凄惨な景色を目に焼き付けると、元来た道をのんびりと引き返し)


>>レオナルド

そうかい?気に入って貰えると良いけど。
(相手の言葉は何処か刺々しいものを感じさせはするものの、後に付け足された言葉を額面通りに受け取るならばどうやら然程嫌悪感は抱かせていないようで。それは素直に受け取っておこうと表情を緩ませると、首を傾げて相手を見遣り。警察という立場でありながらマフィアとの取り引きを厭わないイレギュラーな存在であるのは自覚せざるを得ず、実際交流のある人間も一定数居る為にある程度認知はされているのだろうとは思っていたものの、有名とまでは言われると思っておらず意外そうに眉を上げ。しかし気持ちが傾いたのは後に告げられた“情報屋”の存在の方で、咄嗟に脳裏には此方が一方的に友人と認知しているこの界隈で名を馳せるある男の姿が浮かび。彼だって無論仕事とあらば此方の情報も売るだろう。それに対し特に悪い気がするでもなく、寧ろどんな風に伝えられているのか少なからず興味が湧き。相手の情報の仕入れ先が彼からとは限らないながら一度芽生えた好奇心は尽きず「その情報屋さんからはどんな風に聞いてるんだ?」と我慢ならずに問い掛け)

  • No.119 by 榊 誠  2019-01-20 16:56:42 


>>レオナルドくん

(物珍しげに辺りを見回す様子に無邪気にはしゃぐ子供を見るような眼差しを向けてはそっと微笑み、心地よい音を響かせる乾杯にこれから紡ぐ相手との会話に淡い期待を膨らませながらお酒を口にして。続く返答はどこか物憂げであり、目を伏せた際に長い睫毛が影を作るのが余計に儚さを浮き出させ。相手も右腕として様々な苦悩を抱えながらも、ボスへの想いは確かなものだと伝わって来て、少し羨ましくも思いながら優しく目を細めグラスを置いて。「君のところのボスは強いからね。───あの人がどうなのかは分からないけど、同じ立場の俺から言わせて貰うと、やっぱり大切な仲間はなるべく危険には合わせたくないんだよ。頼れないのは弱さだって言う人もいるけど、信頼してるからこそ後ろを任せて前を向けるんだ。決して守りたいだけじゃない。…きっと君の強さを信じているんだろうね。」落ち着いた静かな声色で、自分の大切な仲間を思い浮かべながら話すと最後に相手をまっすぐに見つめ微かに首を傾け微笑んで。「まあ、持論だけどね。それに寂しいときは寂しいって言えばいい。俺は言ってもらえたら嬉しいよ。───って、お酒弱いならペース考えな。」普段仲間にもあまり打ち明けない想いを語ったせいか少々気恥ずかしくなりつつ、相手の寂しい気持ちも尊重するも、酒を煽る様子には少し焦ったように相手のグラスを持つ手を掴んで止めようとして。)



>>アーロンくん

でしょ?…もっと褒めても良いんだよ。
(実際は自分のやり方や考え方に迷うことは多く、本当に仲間を守れているのかこれで正しいのか不安になることもあるため‘強い’などと思ったことはない。むしろ過信は自分自身を弱くするため、自分のゆらぎを受け入れた上でそれを表に出さず強くあろうとしている。謙遜はあれど強く見られるのは悪い気はしなく、少しおどけたふうに笑い全く強さとはかけ離れた緩い笑みを浮かべて。─、得意げな相手の体調を気にかけつつ子供たちと暫く戯れていると、お兄ちゃんが居ないという少女の一言に相手の存在がないことに気付き、子供たちと別れを惜しみつつまた来ると告げてその場を離れ相手の姿を探し。スラム街の端付近にその後ろ姿を見つけると少し大股で近づいていきそっと横に並んで「ごめんね。……退屈じゃなかった?」と先に放ったらかしにしてしまったことを謝り、次に此処へ来た感想を聞いてみた後「送っていくよ。」と車の前まで歩を進めて。)

  • No.120 by 垂  2019-01-20 19:57:31 

>アーロンさん

…やっぱりお堅い警察官はこんなところ来ませんか?…ちょっと待っててくださいね。

………謝謝

(そわそわしている彼の様子に幼い落ち着きのない子供を見ているようすと重なりクスクス微笑みながらからかうように話しながら自分が経営とかをしている店に入ると美人揃いの女性の写真が並んでいてそこの受け付けに行くと店長が出てきて少し匿うのと裏口から逃がしてくれと話すように彼と離れて店長と中国語で話すと快く了解が得て部屋まで用意してくれるということで用事を伝えようと彼の方へ行き)


>榊さん

…遅いですよ…。
あと、ここは楽しく食事する場所ですから…ねっ?

(襲いかかってきた男の腕をひらりと避けながら男の首に右手を手刀みたいな形にして軽くとんと叩くたぶん今の私は殺気立っているだろう何故なら男の顔がみるみる青白くなってきてるからだ嫌だな下手したらボスに連絡はまぁいかないと思うがなと考えながら本当なら首をもぎ取るがさすがに飲食店だからできないかと考えにこりと可愛いく微笑みながらおしとやかな口調で話しながらすっと手刀を引きながらまた微笑み)


>レナルドさん

おや、そんなことありませんよ…。
なかなか死なないこの人達が悪いんですよ…。

(姿を見せた彼に白々しいように呆れたようにため息をつきながらうめき声を上げる肉の塊を踏みながら悪魔のように笑いながらそんなことないと否定しながら責任は相手の方にあるとばかりに言い訳をしながらまたクスクスと微笑みながらナイフを取り出すと虫の息の男の首をざしゅっと切ると血が出てきて靴にかかるとうわっとなりながらも仕方がないとばかりにため息をこぼし)

(/こんばんは。見落としてしまい大変申し訳ありません。次からは気をつけます!)

  • No.121 by ダンテ・ブルッツォーネ  2019-01-20 22:29:35 



>>アーロン・ナイトレイ

初心な坊ちゃんなら、ンな場所に呼びやしねェよ。それとも、そう扱ってやった方が良かったかァ?
(そもそもクライム全域が危険な場所だ。自分の管轄下であっても決して治安の良い場所でもない。そもそも、初心な坊ちゃんを連れ歩く気はない。此処、デスポタでは家族以外の身の安全は保証出来ないのだから。それでも敢えて問い掛けて来ると言う事は、とからかい混じりに首を傾げ。つられて崩れた表情に意外そうに目を瞬かせ。相手の言葉に確かに、と頷こうとした所ではたと思い至り。「──いや、それだけじゃねぇ。オレが家族を愛しンだよ」と、付け足し。仲間を、家族を、愛し、愛されてきた。それはこれからも変わらない。だからこそ、揺らがぬ絆があり、強さがある。先代からの変わらぬ信念だ。触れた手が離れていけば何となくむず痒い感覚を振り払う様に軽く左右に首を振っては「そうだなァ、オレからすりゃあオレ以外の奴らが不思議で仕方なかったモンだ。チビの時にゃ、よく赤髪を馬鹿にされたモンだ。全員殴って黙らせたけどな」決して良い環境ではなかった。父親はおらず、母子揃って異質な赤髪。罵声のレパートリーには関心していたが、煩わしいだけの声は全員物理的に黙らせた。よく考えてみれば、喧嘩っ早い所は父親に似ていたのかもしれないと自分なりの感想を抱きながらワインを口に運び。)

>>榊誠

(何度も心配の言葉を掛けられ無理をするなと念押しされたが、その全てをあしらい後で迎えを寄越す事を命じて渋々ながらに部下が戻って行く様子を見届け。倒れるとまでは行かないが、ふらりと再びよろけそうになった所で体を支える手に気付き視線を向けては、あくまでも平然とした態度は変えない侭に自分の有様に思わず喉鳴らし。「そうでもねぇ…と、言いたいとこだが、否定出来ねぇなァ。立てねェ程じゃないが」痛みは感覚を鈍らせ、意識を朦朧とさせる。しかし、当たり所が悪ければ意識さえ保っている事も難しい。今回の事は不幸中の幸い、とも言えるだろう。立てない程ではないが、平然と歩くには気力がいる。支えてくれるのならと素直に相手に凭れ掛かり、その手を借りる。支えられながら到着した見慣れぬ建物はデスポタには存在しない物であり興味深げに視線こそ向けるが、今ははしゃいでいられる程の余裕はなく。導かれる侭に部屋へと上がりソファーへと腰を下ろしては、随分と充実しているものだと感心し。道具を持って来たかと思えば早速治療に取り掛かる様子を眺め。「ハッ、この程度で痛がってたらもう死んでらァ。──っと、流石に服ぐれェは自分で脱げるっての」これ以上の深手を負った事は数え切れない。強気に笑みを浮かべていたが、シャツに伸びる手に部下の様な事はさせられないと動く手で相手の腕を掴み止めては、自分でジャケット、ベスト、シャツを脱ぎ捨て。半裸になった所で痛々しい傷口に僅かに眉根を寄せるも「惚れるなよ?」といつもの調子で軽口を叩き。)

>>垂

──相変わらず分かんねェ奴。
(突然吹き出した相手に対し怪訝そうな顔をするばかりで首を傾げ。此方を馬鹿にした意図は感じられないが、理解が出来ない。理解が出来ないのであれば、無理にする必要もない。特に中国に所属する者達とはどうにも相容れぬものがある。ぽつりと一言だけ返せば、軽い足取りで路地裏へと入り、男女が腕を絡ませ隣のホテルへと入って行く様子を横目に「tryst」の文字が書かれた扉を開き。中に入って店主と一言二言話せば、鍵を受け取り慣れた様子で割り当てられた角部屋へと入れば、一息吐き。)


>>レオナルド・バジーレ

ッ──…!分かった分かった!隠そうとして悪かったっての!けど、動くのには支障はねェよ。ったく、レオに隠し事は出来ねぇなァ。
(自分からすれば、態々訴える程の支障でもない。帰ってから治療すれば十分だ。今から敵地へ踏み込むとしても、十分戦える。しかし、家族から向けられる視線にはどうにも弱い。どうにも心配性な右腕相手には特に。敵ならば、家族以外ならば、知らぬ振りも出来ると言うのに、不思議と、家族に隠し事はできないのだ。暫くは黙り込んでやり過ごそうとしたが、向けられる視線に耐え切れずガシガシと自分の頭を掻き諦めた様に溜息を吐いて素直に謝罪をし。言ってしまった以上仕方がないと「ほら、こンだけだ」と軽く足を上げじわりと血が滲む足首を晒しては、あくまでも動きに支障は出ていないと主張する様に足首を動かして見せ。それでも何か言われるだろうかとテストを隠していた子供の様にちら、と相手の様子を伺い。)

  • No.122 by 榊 誠  2019-01-21 01:39:11 


>>垂くん

わー…、大丈夫この人?
…ちょっとは加減してあげないと。多分一般人だよ。
(此方が手を貸すまでもなく相手の動きは見事なもので大の男を細腕で一発で叩き落とし微笑む姿に、敵には回したくないなと他人事のように思いつつ血の気の引いた男の首筋に指先を添えて脈を確認して。かろうじてだが脈動を感じるが放っておけば確実にあの世行きだろう。男に視線を落としたまま相手の行いを咎めるも声色はそれほど気に留めないもので。「…この後、警察が事情聴取に来ると思うよ。……面倒くさいし逃げちゃう?」騒動を見ていた仲居が走り去って行くのを目で追っては、正当防衛とも言えるがお互い素性が素性なだけに根掘り葉掘り聞かれるのは面倒だと。警察が来たら来たで適当に躱すつもりではいるが、相手はどうしたいかと顔だけ振り返り反応を窺って。)



>>ダンテさん

(強がりともまた違う相手の態度は清々しいくらいだが、上に立つ者として誰かに頼ることを無意識に遠ざけているのかもしれないと。一応敵対している以上弱みを見せろというのは無理な話かもしれないが、部下ではない自分くらいには…、とまで考えてあり得ないなと考えを消散させ、目の前の治療に意識を向けて。「全く…変わらないね、あなたは。………残念。脱がせるのは慣れてるんだけどな。」強気にからっと笑う相手は少々眩しくも見えるが痛みが無いわけではないだろうと呆れたふうに苦笑を漏らし。その間に服を一人で脱いでしまう相手に再びこれくらい頼ればいいのにと思うが口には出さず、スラムで暮らしていた頃は年下の世話や怪我の治療で服の着替えはよくしていたため、慣れていると技と別の意味に捉えられる物言いで態とらしく肩を落とし。半裸になったことで白い肌には目立つ怪我が痛々しく眉を寄せるも、その精悍な体躯にこの体で様々な苦悩を抱えながら多くの仲間を守っているんだなと。神妙になりつつ軽く垂れる血を拭いてから患部に慎重に消毒を塗り、清潔なタオルを傷口に充てがった所で言われた軽口に顔を上げて「ん?…俺は男らしいあなたにとっくに惚れてるけど?」と首を軽く傾けおどけた冗談をにこりと笑って言えば、何の前振りもなく消毒済みの器具を肩の傷口に押し込み、物の数秒で弾を取り除いて。)

  • No.123 by アーロン・ナイトレイ  2019-01-21 02:32:47 


>>誠

…誠は、何でマフィアになろうと思ったんだ?
(やはり普段はマフィアらしさの欠片も無いと、相手を情報として書類越しに見た時から何と無く感じていたが、こうして顔を突き合わせて話すようになってから益々確信に変わり。明らかに他のマフィアのトップ達とは違った雰囲気を持つ相手をふと見詰めれば、何の気無しに抱いた疑問をぽつ、と問い掛け。このまま散歩をしつつそろそろ本部に帰ってやろうかと思案していた時背後から相手が近付いて来る気配を感じると、どうやら折角の楽しい時間に少なからず水を差してしまったようだと密かに苦笑を浮かべ。隣に並んだ相手を横目で見上げつつ穏やかに表情を緩ませると「退屈なんてとんでもない。すごく興味深かったし、楽しかった。ああ言うのは初めてだったけど、…良いな、って思ったよ。連れて来てくれて感謝してる。…それより、もう良かったのか?邪魔したら悪いと思って、折角挨拶も遠慮させてもらったのに」と、後の方は少しばかり申し訳無さげに眉を下げて微笑み。相手からの有り難い申し出に「助かるよ。そろそろ帰らないと本当に監禁されてしまいそうだし」と軽快に笑いながら頷いて)


>>垂

ああ、こういうところは初めてだ。…分かった。
(瞳に好奇心を灯して忙しなく周囲を見回していたが、相手からの問い掛けに揶揄いの色が含まれている事に気が付きつつも素直に頷き。ただ、彼女らが特殊なルートからこう言った場所で雇われる場合がある事は承知しており、何よりそれに加担した経験もある身。何と無く複雑な思いを抱きつつも、こんなにも美しければ場所が場所なら体を使って命を繋ぐ必要などなかっただろうに、とぼんやりと思案して。耳に微かに入って来るのは相手と店主らしき人物が交わしている異国の言葉。やはり不思議な響きを持つ言葉だと何と無く耳を傾けているが、相手が此方へ歩み寄って来るのが分かれば其方へ視線を遣り)


>>ダンテ

結構だ。そういうのにはうんざりだよ。
(結局のところ期待していたような返答は貰えず、そればかりか揶揄い交じりの問い掛けには思わずむっと眉を寄せ。不貞腐れたように顔を逸らしテーブルに頬杖をつくと、頑とした口調で拒否を告げ。自分が愛するものを素直に愛する事ができる自由さも、互いに愛し合う事ができる温かさも、何もかもが羨ましく思えてしまう。無い物強請りとは分かっていながらも相手の生き様には羨望を禁じ得ず「…羨ましいな」と無意識に表情を緩めてしまいながらぽつ、と呟き。相手が周囲を不思議がるのは納得できるにしても、一体何処に馬鹿にされる謂れがあるのかと目を見開き。歪めた表情に最早若干の怒りさえ浮かべながら「馬鹿に?何故?暴力は良くないけどね」と疑問を呈しつつも言葉の最後には一応警官として取って付けたような注意を添え)

  • No.124 by 垂  2019-01-21 18:56:53 

>ダンテさん

…あっ、食材買ってくればよかったな…。
お先に風呂どうぞ~。

(相手に導かれるまま着いていくと角部屋に来てこんなところにあったんだと感心しながらうちはまだ隠し部屋みたいなのないからな…と自分のマフィアの店を考えながら部屋に冷蔵庫がありお腹減ったなと考え勝手に冷蔵庫を開ければ食材があまりなくポツリと呑気な言葉を発しながら自分は風呂はあとでも平気と話しながら相手に風呂を進めながら手洗い場でとりあえず腕と顔についてる血は落とそうとして水道の蛇口をひねて水を出し)



>榊さん

大丈夫ですよ、未遂にはしてますし…。
…確かに面倒ですね…ですが、逃げれるのでしょうか?

(相手に留められぷくっと分かりにくいが頬を膨らましふぅと息を吐きながら大丈夫と話し外でサイレントの音を聞きながら未遂と言いながら怯えてる男を気絶させるツボを押して気絶させ警察に捕まってもお得意の色仕掛けと泣き落としでやればクリア出来ると思うけど見知った顔の警察だとけっこうまずいし情報原としてる警察にこれを見られたら今後の行動に響くと思い面倒と言いながら逃げれるかと問いかけ)

>アーロンさん


…こちらですよ、少し匿ってくれるそうですよ。
そんな顔しないで下さい。彼女達に失礼ですよ…。

(店主と話しをつけて待たせてる彼の元に行き店の裏口の近くにある個室で警察が行ったら伝えるように店主に言ってあり少しだろうが匿ってくれると話しながら個室に向かう途中私に気付きにこやかに笑顔になりながら手を振ってくれる彼女達初めはすごい虚ろな目をしていたのにすごい変わりようだ人間希望さえあればどうにでもなると思いながらふと複雑な顔をしてる彼を見ればあぁ彼も彼女達の辛い過去に関わってることがあるのかと思いながら凛とした声で今はそんな過去を捨てて働いてる彼女達に失礼と微笑みながら呟き)

  • No.125 by レオナルド ・ バジーレ  2019-01-21 21:06:55 




> アーロンさん

情報屋サンからはねェ __ 、とてもイケメンで紳士的だけれども時々ユーモアのある言葉を言ったりするはっちゃけたボーイだって聞いてまァす。
( 此方が情報屋の名を上げた途端に彼の話への乗り気が少し上がったのが分かり、どんな意味かは推測できないが彼にとって印象深い人間なのだろうと想像し。すると興味津々な子供のように楽しそうに聞いてきた為それは決して嫌悪感の真反対の感情を抱いているのだろうと推測して。思い返せばあの情報屋に彼のことを聞いた時もその場の空気が少しだけ変わったような気がして不意にくすりと笑い。素直に彼に対して貰った情報を述べるのも構わないが、それではつまらなくて。数秒間を置いた後にはおどけたようにあれよこれよと口から出任せにありもしないことを言い続けて。どんな反応をするかが気になり相手の表情をじっと観察し。本気で信じて目を丸くさせるのか、はたまた嘘だと気づき激昴するのか、へらりと笑ってみせるのか。彼という人格がどういうものなのかを知りたく此方も興味津々で次の行動を待って。 )


> 榊さん

( 落ち着いた声色で淡々と話しているようにも聞こえるが、その話の内容と表情と微かな声色の変化から百面相のようにコロコロと心境が変化して行くのが読み取れ。心地良い彼の声のトーンに耳を澄ませ、少々やけくそになりつつ酒を堪能して。その酒をあおる姿に焦った彼が優しさで止めてくれようとしたが時既に遅し。早いものでもう酔いが回ったらしく頬はほんのり紅く、普段は冷酷な印象を与える三白眼も何処かへらりと気力が抜けていて。「 知っている。それは知っているんだ。分かってたけろ、やっぱりそれをボスでも無くファミリーでも無く第三者から言われると嬉しいもんらねェ。けどアンタも嫌いじゃァらいよ。言っとくけど、俺が嫌いじゃァ無いなんて言うのは珍しいんらからなァ、? 」と酔いは回っても舌が回らないようでふにゃふにゃになりながら相手の瞳を見つめ、ビシッと指さし。 )


> 垂さん

一瞬で殺すやり方なんていくらでも知ってるでしょうに、やっぱ垂さんは悪趣味だなァ。
( 目の前に転がる肉塊を容赦なく踏みつける相手にニヤァと不敵な笑みを浮かべ、何処か楽しげに頷き。だらだらと言い訳をしながらも虫の息の肉塊にナイフを入れ、うわぁなんて言っているあたり弁解するつもりはないようだなんて思考を巡らせて。ほら見たことかと靴にかかった真っ紅な液体をまじまじと見つめ「 あとの人達は可哀想だからトドメは俺が。 」と他の肉塊には手持ちの鞄から取り出してみせ
た銃で頭を撃ち抜き。 )


> ダンテ

ふーん、やっと分かってくれたの?俺に隠し事は出来ないッて。
( 自分の押しに弱いことは知っている上での食い気味の問いかけ。あざといなんてレベルじゃないのは分かっているが自分が気にしなきゃ誰が彼の心配をするのだろうか。ファミリーも当然心配するだろうがそれでは遅くてて。瀕死レベルの重症ですら彼は隠し通す人間。尊敬もするがそれと同時に彼の短所でもあり。そんな短所を埋めてあげるのが自分の役目だとこれまで何回もこのやり取りを行ってきたように思えて。やっとその言葉を発してくれたと眉を下げつつ苦笑し。子供のように足首の傷を見せてくる彼には態とらしく呆れたように「 はいはい、それじゃアジトに早く帰って治療しないとね。 」と淡々と言ってみせるが、内心それだけで良かったと安堵してアジトへと足を進めて。 )




  • No.126 by 榊 誠  2019-01-21 21:36:51 


>>アーロンくん

…贖罪、かな。独りよがりだけどね。
(自分がマフィアに入った理由は一言では語れない。世襲でない自分は、出生から諸々に先代との出会いまで順を追って話さなければ真意は伝えられないが、相手にとっては取るに足らないだろし多くを語る必要はない。それでも普段の自分ならもっと他の言葉ではぐらかしていたが相手になら話しても良いと自然に思え、簡素ながら核心部分を付く理由を一瞬の沈黙の後、無意識に微かな哀愁を纏い微笑みと共に零し。相手になら後々全てを語ってもいいかもしれない、そのときは相手が警官になった理由等も聞いてみたいと思いながら、返ってきた感想に此方も口元を緩め「そう言って貰えて嬉しいよ。こういうところは大抵の人は見たがらないからね。連れてきた甲斐があった。アーロン君の困ってる顔もかっこいいところも見れたし。─……?あー、気にしなくていいよ。俺は会おうと思えばいつでも会えるし。何なら混ざって来てくれても良かったんだよ?」国の、特に上層部の人間はこういった場を汚点として視野から除外する。誰が悪いわけではない。下層の人間がいなければ成り立たないのが世の中。それでも、だからこそ相手がこの地に訪れた事を良かったと言ってくれたことが嬉しく、その気持ちを茶化しにして返せば、相手の気遣いもやっぱり紳士だななんて思い。「監禁されたらお腹壊したときに大変だ。───今日はありがとね。ちゃんと体洗うんだよ?」車に乗り込み相手の軽口に笑って返せば車を走らせ相手の都合の良い場所に停車させて。)



>>垂くん

…多分ね。───付いて来て。少し服が汚れるかもしれないけど。
(未遂とは言うが男はきっと女性恐怖症くらいにはなりそうなダメージを受けているだろうなと、まあそれも自業自得だし他人事なので気にしない。それよりも今をどう切り抜けるか。逃げられるかの問いに少しだけ口角を上げると相手の手を取り個室を出て、まるで自分の家のように人目をかいくぐりながら広い店内を歩き、ある地点まで来ると廊下をトン、トントンと何度か拍を取って足で踏み鳴らして。と、ガチャ、と言う解錠音と共に廊下の一部分が浮き上がり、そこを開くと地下へと続く穴が。一応折りたたみ式の階段があるのだが出す時間も惜しいため先に暗闇の中に飛び降りると下から相手に向かって両手を広げて「降りて来ていいよ。ちゃんと受け止めるから。」と。相手の実力ならこの程度の高さは軽々と飛び降りられそうだが何となくそうして微笑んで。)



>>レオナルドくん

へぇ、それは光栄だな。レオナルドくんのお気に入りになれたってことでいいのかな?
(酒を止めるのがどうやら遅かったらしい。話していることはボスの気持ちも理解した良いことなのに呂律の回っていない様に苦笑を漏らしつつ、聞き取れた内容に目を細め此方を指す指と一緒に相手の手をやんわり包むとわざとっぽく微笑み。その間に相手から酒の入ったグラスを遠ざけるとマスターに視線だけで水を持ってくるよう頼み、ぱっと手を離して。「君みたいな男前がそんな簡単に酔っ払ってたら誰かに酔ってる間にさらわれちゃうかもよ?………はい、これ飲みな。」白い肌が薄く朱色に色づく様は中性的な顔立ちを扇情的に見せて色々危ないと冗談半分で笑って言えば、届いた水の入ったグラスを相手の前に置いて。)

  • No.127 by 垂  2019-01-22 18:11:20 

>レオナルドさん

一瞬で殺してしまったらほしい情報も手に入られませんから…。
…お見事…で、貴方は何故こちらに?

(頭を踏み潰す彼を冷めた目で見ながらふぅとため息をつきじわじわ殺すのはあくまでも情報収集のためと呟きながらけど、何故からはここにいると警戒した気持ちが芽生え殺気を仕舞わずに彼を見たら銃で虫の息である彼達が死んでいくのを平然とした顔で眺めながら外れずに当たっていく銃の腕前にお見事と称賛したように呟きにこりと美人の微笑みをすれば何故こちらに?と問いかけながらナイフに触れ)

>榊さん

…日本マフィアは潜入調査でも優秀そうですね。
貴方っていうかたは…私が女性でしたら惚れてましたよ…

(手を引かれ日本人はシャイの方が多いと聞いたことあるがこの人は別格なのかと考えながら料理店を手慣れたように歩き回る彼を見つめながら潜入調査に優秀だとクスクスとからかうように話しながらからくり仕掛けな屋敷内に興味津々で子供みたいに顔をしながら応用出来ないかと考えながらも地下へと進む穴を見て暗闇だがまっくらというわけではないなと思うと彼が先に行き両手を広げる姿に女性だったらくらっと来るだろうとそれらをオブラートに包みながら述べトンと飛び降り相手の胸に飛び付き)

  • No.128 by 梔  2019-01-22 19:52:28 


>>ダンテ

…ッ!(火を噴く鉄の口径とともに鼓膜に届いた決して上手ではない鳴き真似に瞬間的に反応し、手裏剣を一枚反射で取り出し。ひとグループのボスである相手に投げつけるまではいかなかったことが不幸中の幸いであり「…思っていたよりも随分可愛いサラマンダーで驚きました。」と更に挑発を重ねつつ一度手裏剣を仕舞い。この状態で警察に見つけられるのは面倒くさくなってしまう…が、それは相手にとっても同じであるはず。そう考えると黒い頭巾を取り、相手に顔を見せ「可愛い火蜥蜴さん、鼠と追いかけっこするより、日本の犬とお話ししませんか?」と、赤い系引く短刀を鞘に収め、攻撃の意思が無いことをアピールし、相手にも自分にもWIN-WINでいこう、と)


>>アーロン

承りました。アーロンさんは自由がお好きなんですね(ふ、と相手の仕草からもしや自分が身バレしているのか、と不信感が浮かべば暗器をスルリと手の中に落とし構えるが、まさかの相手からの誘いに面食らったようで行動には移さず。罠にはめるための策なのか?純粋に散歩したいだけの自由人なのか?無表情の下ではグルグルカタカタと考えるがすぐにそれも諦めて上記を。相手の背を追いかけて一定の距離はキープしたまま相手の提案どおりに歩き始め、折角なので何か聞き出そうか、と)
アーロンさんはどうして此処の配属に?


>>榊

いえ…榊様と酌み交わす事ができるのは滅多に無いので組の者は楽しみにしてますからこのくらい…(実際、組の者の大半はボスである彼と飲めることを楽しみにしており、ごく少数派のそうでない者も飲み会は好きな面子ばかりで、皆が楽しめるなら苦労も苦労のうちに入らない、とそして何より「自分もその中の一人ですし」というのが本音。しかしすぐにハ、と緩んだ?に鞭打ち「…んん、失礼しました。おひとりの月見酒も趣がありますよね」と慌ててフォロー&自分の本音の誤魔化しに。「…確かに一理…いえ、一理どころかその通りですね。」と、相手の言葉に頷くも様付けは恥ずかしい、とたじろく相手を見ると思わず「可愛い」と叫びたい衝動に駆られるが、キュッと眉間を寄せることにとどまり。)
…承りました。では、何とお呼びすればよろしいでしょうか…?


>>垂

…ご挨拶のほど、ありがとうございます。(まさか相手が自ら名乗ってくれるということは、相手の中で自分とは初対面だという認識であることの証明。密かに様々な各ファミリーの情報を集めている職故に各ファミリーの上層部の名前は暗記しているが、ここではそれを明かさない方が良いであろう。何なら自分は害のない一般人だと思われることが一番なのだが、相手がどう思っているかまではわからず、上記の答にも曖昧に笑いを浮かべることしかできず。しかし、自分も日本の者として礼儀を欠く訳にもいかず「こんなに美しい方を忘れるなんてできませんよ。」と自分も作り慣れた笑みを浮かべつつ軽く頭を下げて「自分は梔、と申します。俺の方こそ以後お見知り置きを…」と名乗り。)


>>レオナルド

…嬉しい事を言ってくれるんだな。(自分よりも面食らったような顔をする相手の言葉に絆され、ふと口元を緩めるが、それは口布に阻まれ目元がほんの少し緩むだけに留まり。「ボスもあんたがいなきゃ不安やないがかね?…まぁ、聞いた俺も悪いけんど、そんな事ホイホイ言うてもえいがかや?」まさかそんなに正直に言ってくれるとは思わず、キョトンと珍しく目を丸くすると驚きから出た訛り交じりに砕けた言葉遣いで。あまり覇気のない笑みのまま首が疲れた、と告げる相手にくくく、と少しだけ笑い声を上げると軽く跳躍し、音も無く着地を披露すると彼との距離は先程よりかは近付き)
つい、上から見上げる貴方が可愛らしくて…ゆるしてくれますか?

  • No.129 by レオナルド ・ バジーレ  2019-01-22 20:24:16 




> 榊さん

__ 好きなように受け取ったら良いんじゃない?
( 彼に指した人差し指を優しく包まれ水を飲まされた後に初めて冷静さが戻り、何を言ってしまったんだと羞恥に塗れ顔を紅く染めて。コップを見れば中身は空っぽ、全て飲み切ってしまっている事実に目を丸くさせ。こんなへろへろで無防備な自分は人生で初めて人に見せただろうと失態に頭を抱えつつ、後悔混じりの重い溜息をつき。過ぎてしまったことはしょうがないし、何より相手がそれなりに信頼出来る相手でもあったことから先程までの会話は頭から捨てて表情を引き締めて照れ隠しのような返事をして。「 はァ?男前とかアンタにそのまま返したいよ。その男らしい身体付きも羨ましい。俺のこの細ッそい身体じゃあ喧嘩なんて当然の如くできるわけが無い。まァだから銃の腕前を上げたんだけどね。 」といつもの調子には戻ったように一見見えるが、いつもよりかは少しだけ素直なような気がして。自分でも後々恥ずかしくなるのは重々承知しているのだが、それを掘り返すようなことは彼はしないだろうと思案し。 )


> 垂さん

まァ、それもそうかもね。__俺は昼間が苦手でね、何だか自分には眩しすぎるような気がするんだ。だから息抜きにでもって散歩してたら偶然アンタを見つけてさ。
( 自分の仕事は暗殺が多いばかりに情報収集の為の殺人行為もあることを忘れていて。相手の言葉に賛同を示すと何やら警戒が解けていないのか、ここにいる経緯を問われどうせ彼に嘘をついても見破られてしまうだろうと素直にそのまま応え。返り血を浴びながらも優雅に微笑む綺麗な彼は、月の光に照らされ神秘的にも思えて。その姿に暫し見惚れてしまい不覚ながらも「 綺麗 __ 。 」なんて呟き。 )


> 梔

嬉しく感じられるような事を言ったつもりは無いけどね。
( 口元を緩めた彼が素直に嬉しいと述べたことで気恥しさが妙にこみあげてき、素っ気ない反応を返してしまい。しかしこれが自然体だろうとそれに対する彼の反応には気にもくれず。なにか驚いた時などに出る訛りにはもう慣れ、なんとなくのイントネーションで意味を読み取って。「 ボスの近くには俺も信頼出来る優秀なファミリーが居るから。俺も行きたいけどなんでか行かせてくれないんだよねェ。 」と苦笑気味に腕を組み視線を落としながら言って。流石、と言ったところかあれだけ高い場所からも華麗に飛び降りる姿に感心し気を取られてしまい近づいてきたことにすら気づかず。いつの間にか近くから聞こえてきた声に驚くが、その後に紡がれた言葉にもさらに驚きを見せ。 )
ゆ、許す __ けど。可愛いッて本当に思ってんの?アンタって本当にそーいう誤魔化しみたいなのが得意だよねェ。



  • No.130 by 榊 誠  2019-01-22 23:55:20 


>>垂くん

そうだねー、もしかしたら君の組織にも既に潜入してるかもよ?
(実際過去に右腕として動いていた時は刺客としてあらゆる組織に潜入したことはある。今相手の組織に手をかけてはいないが、優秀と褒められ冗談を笑みを深めて言い。暗い地下、手を広げて待っていて、もしかしたらスルーされるかと思ったが飛び込んできた華奢な体を軽々と抱きとめてはゆっくり足を地につけてやり。見た目通り軽いなと思いつつ相手の言葉に軽く笑い「なんだ。男の垂くんは惚れてくれないんだね。……足元気をつけてね。」と軽口を言うもすぐに切り替えて上階が騒がしくなるのを聞きながら注意を促しながら先を行き、地上の路地裏へと繋がる梯子は見えてくると落ちても受け止められるように先に登るよう促して。)



>>梔

いや…まあ確かに一人で呑みたい気分の時はあるけど、みんなが喜んでくれるなら今度場を設けて貰おうかな。場所は梔に任せるよ。
(確かに仲間と飲み交わす時間は一人よりもずっと楽しい、相手の言葉を素直に受け止め場をまとめるのが自分よりもうまい相手に事を任せ。勿論相手の漏らした本音も聞き取っていて「…梔と飲むお酒は格別だからね、ちゃんと参加するんだよ。」と上辺ではなく心からの言葉を述べれば微笑むも、呼び名をどうするかの話題には呼び捨てでも良いと思うも
相手の性格から躊躇しそうだと思えば「さん付けで、いいんじゃないかな。────、……梔、早速だけど、月見酒、付き合ってくれるね?」無難な答えを穏やかに笑み言ったとき、ぴりりとした殺意を背後から感じて。明らかに自分に向けられたそれに恐らく相手も気づいているはず。逃げろと言って逃げる子ではないのは分かっているし、此方を狙う輩をあぶり出さなければならない。ならば人目のつかないところにおびき寄せるしかないと。表情は変えないまま本来の目的を遂げるように酒瓶を軽く掲げて微笑んで。)



>>レオナルドくん

そうするよ。…ちなみに俺はレオナルドくんを気に入ってるよ。
(水を飲んだことで多少は正気に戻った様子に内心安堵しつつ、照れ混じりに返された言葉にならば都合よく受け止めようと、自分の中で勝手にお気に入り認定されたことにすれば真意の分からない物言いで相手を見て口元を緩めて。自分の体躯の事を言われれば、普段から意識して鍛えているし同性に褒められるのは悪い気がしなく。「銃が上手く扱えるなら充分だと思うよ。向き不向きは誰だってあるからね。適材適所でいいと思うな。俺は銃は苦手だけど…、おっとこれは言わないほうが良かったかな。」口が滑ったと技とらしく笑えば店に掛けられている時計にふと目をやり思いの外時間が経っていることに気づき、相手は幾分酔いが醒めたようだがまだ頬が赤い気がして「帰り、送っていこうか?」と反応を窺って。)

  • No.131 by 垂  2019-01-23 18:32:20 

>梔さん

まぁ、美人だなんて冗談はよしてください…。
それに梔さんだったら身分上飽きないほど私より綺麗な女性が寄ってきますでしょ?

(美人と誉められればきょとんとしながらもにこりと微笑みながら美人なんてと呟き無邪気に子供のような笑みを作りながら冗談はよしてくださいと話しながら自分の手を口元を覆い彼ほども容姿なら女はうじゃうじゃ沸くと考えながらそれをオブラートに包みながらからかうように話しあくまで自分は格下だというかのよう悠々と語りながらあぁ彼には興味があると考え獲物を見る蛇みたいな目をして)


>レオナルドさん

残念です…。
どうも嘘をついてる様子がないので粗方本当のことでしょう…。

うれしいこと言ってくれますね…。

(彼が言ってる言葉は信用がないが目を見れば動揺も嘘も見当たらないつまり殺す理由がないまぁ私としても今彼を殺したとしてもリスクがあるため危険な綱渡りはしたくないなと思いふぅっとため息をつき腰についてるナイフをしまい仕方がないとばからに肩を落とし本当のことでしょうとしょんぼりしたような口調で話しふと血を浴びてる私を見て綺麗と言われ少しびっくりしたが微笑み返しからかい口調で話し)


>榊さん

おや、それは油断ならないですね…。
そうですね…私は高いですから。

(彼の軽い冗談にやりかねないなこの男はと内心毒を吐きながらゆるりとそれは怖い怖いと言うように油断ならないと述べながら彼の胸元に飛び付き軽々と抱き上がれれば何か癪に触るが安全第一だから仕方がないと思えば惚れてくれないと言われ普通の人間だったら1つや2つ惚れてたりするだろうとも生憎ハニートラップは私の十八番だとだからと考え妖美に微笑みながら自分は高いからとクスクス笑いながら述べ梯子に登り)

  • No.132 by 梔  2019-01-27 21:15:20 


>>レオナルド

…天然、ですか?(ふー、と真顔のままついたため息は半分が先ほどの仕事の疲れ、もう半分は彼が本当に天然なら、こんな国でそんなに天然発動しても大丈夫だろうか、という心配からのものであるが到底相手に伝わるとも考えておらず。近付いた距離は、腕を伸ばせばギリギリ相手に触れるか触れないかの距離。相手がうつむいたのを良いことに黒い手袋の指先で彼の髪を弄びつつ「そりゃ、強い切り札は後方に取っておくものだろう?背中を預け合ってるってこと。」と至極当然、と言った様子で。どうやら自分は相手と話す時に敬語が疎かになるようだ、と自覚するとしばらく前から小出しにしてきた普通のタメ口で話し始め。驚いた様子の相手を見ると、案外コロコロと変わる表情に自分の表情も持っていかれそうだと真顔で思いつつ「思ってるよ?誤魔化しは得意だけど、ここで誤魔化しても特にならないですしね。」と述べつつ、相手のおでこを指でついて)


>>榊
光栄です。では、次の抗争の勝利の暁にはとびきりの席を設けましょう(自分の意見に対して肯定的な返事と格別、との言葉を貰うと表情には出さないものの嬉しそうにぺこ、と軽く頭を下げ。頭を上げた時、じり、と後頭部に視線にも似たそれと相手の言葉の真意を感じ取れば頭の中に自分たちのいる付近の地図を描き、一番近い廃墟を弾き出せば「はっ、肴を釣りに参りましょう榊さm……ん。」と、先だってそこへと先導しつつ、その場所までの襲撃に備えて武器を隠し構え。
月夜の晩はいつもより月の光量が多く、明るい夜道を目的地まで辿ると、相手の刺客もここが勝負時だと感じたのか一人二人と姿を現し始め。それを確認すると腰の後ろに隠していた2振りの短刀を取り出し)
…榊さん、は、お下がりください。ここは自分めが。


>>垂
…まさか、自分など貴方に比べれば取るに足りますまい。((バレていたかーー、相手の美しい笑顔の中に潜む蠱惑的な
視線に自分の正体がバレているのだと気付けば小さく溜息を一つ。それを隠すように上記述べつつ、ニコリと一段と目元の笑みを濃くし「…しかし、こんなところで立ち話も何ですし、お話しするなら少し場所を変えませんか?」と上記に続く言葉を述べ、相手へよく道端で配られているティッシュを手渡し」
よろしければ、どうぞ

  • No.133 by 榊 誠  2019-01-28 22:11:46 


>>垂くん

よっぽどのことをされない限り、君たちに手を出すリスクなんて負わないよ。
(相手に限らず中国組織は手練れも多いし特にあのボスとはあまり対峙したくない。仲間に手を出されたら話は別だが。笑顔ながら軽く牽制を入れて肩をすくめれば、妖艶な笑みを共に言われた言葉にやや目を見張ったあと「それはお見逸れしました。」と態とらしく笑んで軽く頭を下げて。相手の後に続いて梯子を昇り外へ出ると、そこは店から随分遠くでサイレンも小さくなっており「逃げ切れたかな…。服、汚れなかった?」と相手に向けば汚れの心配をして。)



>>梔

(抗争、と聞きあまり気が進まないと思うもボスとしての示しも相手の気持ちも等閑できないため「頼むよ。」と一言だけ述べ、向けられる殺意に意識をやり。‘さん’付け予呼びに慣れない様子は場違いながらかわいいなと思うが、段々人通りも少なくなり月明かりだけになれば胸中も徐々に影を落として。どうやら敵は2人の他にもまだ潜んでいて、中国でもイタリアの組織でもないらしい。敵の数が多いなら此方も多いに越したことはないし仲間の後ろでじっとしていられるほど怠惰ではない。「俺がそれ素直に聞くと思って言ってるの?───殺したら駄目だよ…なるべくね。」敵から目を離さず穏やかな声色ながら少し挑発的に言えば、自分自身に危険が及ばぬ限り殺すなと。刀に手を添え相手の前に出ては打ち込まれた銃弾を居合斬りで弾くと敵との間合いを一気に詰めて目につく二人を峰打ちで地面にねじ伏せさせ、相手に群がる数人の敵の一人の気絶させる首元のツボ目掛けて袖元に忍ばせた千本を投げつけて。)

  • No.134 by 梔  2019-01-30 17:27:07 

>>榊

承知(月を背に自分の前に立つ男を見ると匂い立つような覇気に思わず口元を緩め。憧れの対象の勇姿は自らへの鼓舞へとなり、いつもよりも俊敏な動きで飛び跳ねるように現れた敵の間を走る糧となる。頭の彼が言うとおり、無駄な殺しはせず、数人の襲ってきた相手を彼に習い峰打ちで片付けていると仕事柄見、集めた情報から解析し「…こいつらはここら一帯で徒党を組んでいるグループです。マイルドマフィア…いわばカラーギャングと言ったところでしょう。如何しますか?このまま始末しても?」と相手達からの攻撃を捌きつつそう伺いを立て。そんな中でも一切無駄のない動きで舞うように相手型を倒していく我が組みの頭の姿に見とれつつも、自分も負けじと逆刃で把持した短刀を振るい。彼が千本を投げると同時に自らも相手の背後に現れた輩の急所ではない箇所に苦無を数本投げつけて)
…すみません、貴方を狙う不届き者にはこのくらい良いかな…と

  • No.135 by 榊 誠  2019-01-31 01:52:27 


>>梔

俺を助けてくれたのに怒れないでしょ。
(千本を放ったのと同時に背後でドサリと敵が倒れれば見事な暗器使いに舌を巻きつつ肩を竦めて笑めば余裕を持って残った敵も気絶させ。最後の一人、主格と思われる人物だけ気絶させずに腕を背中に回させ跪かせると身動きを封じ、「で、マイルドマフィアだっけ?優秀な部下を持つと仕事が早くて助かるね。……俺とあの子が居て襲撃してくる無謀さは買ってやるけど今後の行いを改めないとそれなりの対応をさせて貰うよ?」少し離れた場所にいる相手に華麗な剣舞と迅速な分析の賛辞を視線で送りつつ、始末は待つよう目配せし、すぐに眼下の敵に冷酷さを秘めた穏やかな笑みを向け。すると敵は不敵に笑い、本命は日本のアジトで別部隊が強襲をかけている頃だと。その時僅かに香った火薬の臭いに眉を潜めては、敵の体に張り巡らされた時限爆弾が起動しているのに気付き。今から遠くに離れるのは不可能だと判断すれば「梔、伏せて!!」と滅多に出さない大きな声で叫ぶと同時に敵の首を締め落とし、数秒後には爆発する爆弾を何とかギリギリで敵の体から剥ぎ取り、空中高くに投げ上げて。)

  • No.136 by 梔  2019-01-31 20:27:53 


>>榊

…ありがとうございます。
(先程戦闘を終えたばかりであるにも関わらず、余裕ありげな様子の彼を尊敬の眼差しで見守っていると、自分い向けられた言葉ではない賛辞に格好良さと嬉しさを感じて小さくガッツポーズを。続いた目配せには思わず小型でいつも忍ばせているカメラを構えそうになっていると自分のズボンに入れていた携帯が鳴り。跪かされた主格と頭からは目を離さないまま電話を取ると、丁度それはアジトに残っていた部下からのもので、聞こえてきた内容と目の前で行われている会話の内容が同じだと理解すると、跪いたままの輩に武器を構えつつ至極冷静を装い「榊さん、アジトは無事です。待機していた部下たちが対応してくれました。敵部隊の6割の殲滅を確認…しかし、現時点でこちらの部下の4割が負傷、そのうち2割が重傷です。また、敵部隊の主格も生存とのこと。軽傷の者はアジトで手当てを。重傷の者は安心できる筋に…」と報告しつつ近付くといきなり響いた彼の声。いつもは物静かで声を荒げることのない彼がこんな声を出す理由は、探る前に目に飛び込んできた爆弾により府に落とされる。こんなところで我らが組みの頭を、自分の尊敬する彼を失うわけにはいかない。その想いは自然と体に出て、もともと近かった距離が幸いしたのか、ごく短い距離をほぼ地面スレスレの高さで駆け、爆弾を投げた後の体制を崩した彼を抱き止めると、頭部を庇いつつ覆いかぶさるようにして地面へ伏せ。)

  • No.137 by 榊 誠  2019-02-01 00:41:43 


>>梔

(相手の反応や小型カメラについては気付かずに、アジトでの報告を聞けば怪我人は心配だがとりあえずは危機を脱した様子に安堵し。それでも部下を危険に曝したことには変わりなく自分の愚鈍さに憤りを感じ微かに口元を震わせる。敵部隊の主格が生存しているならば本拠地を探り当て日を改めて制裁を加えなければならない。企てを考えながら手早く爆弾を処理していたせいか思いの外相手が近くにいたことに気付かずに、襲いくる爆風の衝撃に身構えるもその前に相手が覆いかぶさってきて。驚く間もなく炸裂音と共に熱と爆風が襲えば薄く目を閉じ、静かになったところで即座に相手の安否を確認し。身を挺して自分を庇った相手。自分は相手の下にいたから何ともないが衝撃をもろに受けた相手はただでは済まないはず。意識がない様子に焦る気持ちを抑えながら体勢を変えて、座ったまま相手の上半身を支える形で抱き起こし「梔、…目覚まして。」声が強ばりそうになるのを静かな声色で隠し、しじまな怒りも平静を装う顔の下。相手の無事を願い頬を軽く数回叩いて。)

  • No.138 by 梔  2019-02-02 06:26:02 


>>榊

(頬にごく軽い衝撃が走るとまぶた越しに外の光が差し込み、ぼんやりと頭の中に霞みがかったような意識が朧げに浮上する。瞼が開きかける一瞬、自分が気を失った経緯を思い出すと、相手は無事か、他に敵襲はないかと周囲を確認するために覚醒と同時に動こうとするも、背中に走った痛みに驚き「…っ、」と僅かに呻くだけにとどまり。相手が咄嗟にとった冷静な判断と、投げた十分な高さにより、目を閉じたままでも負傷は背中の火傷だけだと分かる。否、そんなことより…「榊様、お怪我は…?」漸く開けた目の前にいる相手を確認すると、一番先に口から出たのはその言葉。次いで目視で確認しようとしたところ自分が支えてもらっていると分かり、慌てて距離をとり「失礼しました…!」と謝るも、すぐ近くに爆弾を巻きつけていた張本人が気絶して転がっているのを見つけると「…まだこいつも生きているようです。情報を吐かせるため、一度連れ帰りますか?」と冷静に。本当ならば仲間を傷つけた挙句頭を危険に晒したこの輩など、今すぐにでも殺してしまいたいのだが、それを防げなかった自分への葛藤から自分の判断に自信がないのか、相手に伺いを立てて)

  • No.139 by 榊 誠  2019-02-02 13:07:47 


>>梔

(微かな呻き声と共に長いまつげを震わせ開かれた瞳、そして零された第一声は実に相手らしく、少し説教してやろうと思っていた気も失せて呆れ笑いをし「…それはこっちの台詞。俺は君のおかげで無事だよ。」何か堪えるように言葉を飲み込んで微笑めば、距離を取る相手に無理をしてないか視線を送りながら頬についているすす汚れを親指で拭ってやる。「気にしなくていいのに。俺はずっと抱きとめてても良かったよ?」こんな時くらい身を任せていいのにと苦い思いをしつつおどけたふうに言うも、続く相手の問いに表情を消して転がる男に視線をやり「…そうだね…。」声を落として肯定と捉れる一言を呟いた数秒後、躊躇なく、男の急所となる喉元に千本を一突きし声を上げさせることなく絶命させて。冷ややかな空気はその一瞬で次に相手を見たときにはいつもの緩い雰囲気を纏って「此奴等の出処は情報屋にでも聞けば何とかなるでしょ。…連れ帰るよりも君の怪我の治療が大事。」と何とも軽く言ってのけた後、相手の葛藤を緩和させるようにその頭を優しく撫でて目を細め。そして答えを待つこと無くアジトに残る部下、死体処理に長けた部隊に連絡を入れてこの場を任すと通話を切り、相手に向き直って「アジトは今手一杯だから怪我は俺の家で診よう。…すぐに冷やしたほうが良い。ほら行くよ。」優しい声色ながら有無を言わさぬ気迫で言えば相手の身体を支えてやるため手を取って。)

  • No.140 by 梔  2019-02-03 13:06:30 

>>榊

…榊さん…?(呆れ笑いを浮かべた相手に、怪我はなさそうだと安堵するも、何か違和感のある話し方に思わずその名を呼び、表情を見るため、顔を覗き込むようにして近付き。?に感じた親指の温もりと、いつものような穏やかな雰囲気に安堵するも、それは一瞬。最早肉塊と化した男の喉に突き立てられた千本と深淵から覗くような冷たさが据わる彼の眼差しを美しく感じれば、浅ましくもゴクリと喉を鳴らし。ただ、次の瞬間には暖かな雰囲気を纏った彼の手が己の頭の上に。彼の手の大きさや温もりはは以前の頭を彷彿とさせる暖かさがあり、幸福感を感じつつそれを受けると「ではアジトの割り出しはお任せください。信用筋があります。…申し訳ありません。」情報屋、と聞けば信頼できる情報筋の顔が二、三浮かび挽回を、とばかりに。続く言葉にはとっさに大丈夫だと言葉が出そうになるものの、彼の目を見た途端にその言葉ではなく、謝罪の言葉。彼の透き通った瞳の中に痛みが見えたように感じ、先に伸ばされた彼の手のように、自分も彼の?に軽く手を添え、「…榊さん、無理はなさらないでください。体は無事でも、心は気付かないうちに疲弊したり傷ついたりします。」と、囁き。彼が他の者と連絡をしている間に自分も自分のお抱え部隊に、アジトを割るように指示して彼に向き直ると突然言われた言葉に「え、いや、あの、そんな、滅相も…!」と慌てて手と首を横に振ろうとするも、有無を言わさぬ気迫にゴニョゴニョと言葉を返し、ぐ、と取られた手を握り返す事しかできず。)

  • No.141 by 神無月侑李  2019-02-03 21:36:28 

(/もう日が開けば三週間ほど。一切のコメントが出来ないことをお許しください。
なんとか時間を作らせていただいたので勝手ではありますが、今日から絡み文の投下をさせていただきたいと思います。不備や、絡みにくい等ございましたら、何なりと言っていただいて書き直すので是非目を通していただきたいと思います。)



>>All
ふー。仕事も終わりっと。お疲れさーま。
(依頼人からの仕事を終わらせふっとため息をついて時計をちらりと見て。明日は誰の仕事をしようか。なんて考えながら大きく欠伸をし、上着を着。同じ仕事仲間に一言声をかけ外に出てみれば想像以上な寒さに少し身震いをして。「そういえば、部屋は暖かかったな。まだまだ甘いわ、俺。」小さく呟き自嘲気味に苦笑いをこぼし。ふと前を見て無心で動かし続けていた足を止め、見たこともない景色が広がり少しパニックになり。「ん、ここは・・・?」その問いかけに答えてくれる人もいるはずがなく自分の声はすっきりとした空気に吸い込まれていく。「うっわー、迷っちゃったよ。そんなこと滅多にないのに・・ふ。」苦笑いとともに上を見上げてみれば果てしなく続く夜空と一つ一つ輝く星と珍しく月もよく見えて。なんだか当たり前のようで、でも当たり前じゃないような幻想的な空になんだか泣きそうになり。ハッと周りを見てみれば遠くのほうに人影が見えて。自然とその「誰か」に近づき。
なんとか言葉を発して)
あの、ここは・・?

  • No.142 by 榊 誠  2019-02-04 12:57:47 


>>梔

(流石目敏い相手、上手く隠したつもりだがその目は誤魔化されなかったらしい。こちらを覗き込む目と視線を合わせれば何でもないと微笑みやはりこの場は心の内を晒さず。それにしても怪我をしているにも関わらずその頭脳の明晰さは健在で、忽ち此方の意図を汲んで部下に指示を出す様は実に頼りになる。しかし続く謝罪と頬に手を伸ばされ言われた言葉には少し困惑気味に微笑んで。相手の心遣いは身にしみる。でもまさか悩みの種が相手の行動だとは言えない。言えたとしても今は機ではない。今は何より相手の火傷の治療が優先で。「…ありがとね、梔。でも今は君自身のことを考えなさい。」と頬に添えられる手に自分の手を重ねて優しく諭せば、口をまごつかせる相手の姿にからっと笑い「何?おんぶか抱っこで運んで欲しかった?」と空気を一層するように茶化しの言葉を。「冗談はさておいてっと…。」相手の手を取り立ち上がれば体を支えてやりながら家路を行く。ほどなくして日本家屋の家に着けば引き戸を引いて相手を中に通すと奥の部屋まで行き座布団の上に座らせて。そして断りを入れてから手早く消毒や保冷剤など火傷の治療に必要なものを持ってくると相手の元に戻り背後に座って「…上、脱いでくれる?」と控えめに聞いて。)



>>神無月くん

(ヤマトの下層区域、其処はよそ者を錯乱させるため似たような家屋が迷路のように立ち並び慣れた者でも迷いやすい。今宵はその1角で殺人がありその処理をしてきたところ。その被害者は日本マフィアの下っ端ではあったが健気でいい子だった。部下一人ではあるが失った喪失感と守れなかった自分への憤りは図り知れず。未だ犯人の行方は掴めていないし、事件直後ということありいつもの緩さを纏った空気は鳴りを潜めており。そんな中、アジトへ戻る途中、見慣れぬ人物が話しかけてきて、どうやら迷っている様子で。身なりから日本人ではあるようだがこんな夜中に一人で歩くのは少し怪しい。しかし変に揉めるのも面倒なため特に敵意は持たずに「…君こそこんな所でどうしたの?」といつもより低声ながら口元は緩めて。)


(/お久しぶりです。絡ませて頂きました。PF>15です。此方の立場上、神無月くんの素性は知ってそうかなと思いましたが、初見とさせて頂きました。不都合があればおっしゃってください。よろしくお願いします!)

  • No.143 by 梔  2019-02-05 12:03:34 


>>神無月

…見ない顔ですね。(最近は少し仕事が立て込んでおり、少しでも気晴らしを、とクライム中心部の細い裏路地の中にあるお気に入りの店へと足を伸ばしており。この薄暗い路地裏は蜘蛛の巣のように幾重にも道が重なる造りで、夜の暗さも相成り、相当ここに知識のあるものしかこの時間帯の出入りはない。職業柄、ここの道をこの時間帯に出入りするものの顔はなんとなく覚えているが、今宵話しかけてきたこの男は新顔ではないだろうか。咄嗟に刃物を出しかけるが、どうやら言葉から迷子のようだと推察はできるものの、初対面の者にこんなに無防備に話しかけてくるとは、どうしたものか、と一瞬驚き、つい彼の言葉への返答としては頓珍漢な上記の言葉を口に出すも、すぐに「…安心しても良いかと、まだここはクライム中心部から外れていません。他のチンピラに絡まれる前に早くお帰りなさい。」といつもの調子を取り戻して簡単に場所の説明を。)

(/絡ませていただきました!お仕事や学校か分かりませんが…お疲れ様です!私生活優先で、ゆっくり疲れを取ってくださいね!)


>>榊

…そう、ですか…(彼がそう微笑むのであれば、今はそういう時なのであろう。彼はそんな賢い人だ、急がば回れともいう通り、焦って何か起こす時は今ではないと判断し。
「…榊様…っ」カラッと空気を一転させてしまう彼の笑顔は、明るく照らす陽のように気持ちまでも高揚させるが、揶揄うようなその言葉に思わず抗議の意を込めてその彼の名を。自分のボスである彼に手を煩わせてしまうとは情けない、と下唇を噛みつつ彼の家まで。何度訪れてもその絢爛豪華な雰囲気に飲まれてしまう日本家屋に今回もごくり、と唾を飲み込み。やはり、この家には厳かな威厳を待とう彼だから似合うのだろう、等とぼんやりと頭の隅で考えている中彼がいなくなってしまうと、一見落ち着いているようでもソワソワと落ち着きなく目は辺りをさまよい。きっと手際のいい彼の行動となると、戻ってくるまではほんの少しであるはずであるものの、數十分ほどにも感じた時間の後にやっと見えた彼に少しホッとした様子で服に手をかけ。ジャンパーとタートルネックが破れていることにその時気づき苦々しく眉を寄せつつ服を脱ぐと、今までの傷だらけの上に新しく上書きされた火傷を露わにし「お手数をおかけします」と申し訳なさそうに。)

  • No.144 by 神無月侑李  2019-02-05 18:37:07 

>>榊 誠さん
僕、ですか?僕は、ついさっきまで仕事をしてきて、、、。帰ろーかな、と思っていたら迷っちゃったんです。・・・・・・・・・・・・・・・失礼なことをお聞きしますが、貴方は日本人ですよね?
(不意に返事を聞かれ目を凝らしてみれば、明らかな、憤りを隠し無理に笑っている顔が見て取れて。それを知らないふりをしながら自分の話を語りだし、空を見上げ「ほら、空はこんなにきれいじゃないですか」そんなことを言ったらもしかしたら殺されてしまう・・。なんて思い相手に感づかれないように苦笑いをこぼして。空から目を離し、もう一度辺りを見回してみればどこか懐かしい香りや空気を感じて今すぐに走り出したい感情を抱え。最後の目のやり場として親切にも答えてくれた彼の顔を見つめると自分の同じような顔立ちをしていることに気づき。もしや、、そう思い声をかければ様子をうかがうように相手の目をじっと見てみて。彼は敵ではないと感じたのか。はたまた、話しかけられてイライラしているのかそんな心配をしていたのに急に目が覚めたかのように何時もの自分に帰ったと思えば暗黒的な微笑を浮かべながら彼の顔を見て声を発し)
もう一度お聞きしますが、ここは、どこですか?

>>梔さん
僕もですよ。何せこの時間帯に外に出るのは危険だと昔から母に言われてましてね・・・・。
(この夜の暗さで僕の顔が見えたのか。そう思い刃物を手に忍ばせて愛想よく笑い。)
ああ、すいません。僕は神無月侑李、と言います。見たところ日本人だと思われるのですが、漢字分かりますか?説明下手ですけど、神が無になる月で神無月、侑李はどう説明したらいいか分かりませんね、、。すいません。小学校言っていないもので。(思い出話が長くなりそうだったのであわてて話を切り、日本人じゃないかもしれないと思い名前はゆっくりしゃべり。タイミングよく月明かりが伸びてきたので彼の顔に目を凝らしてみればどうやら日本人顔で少し安心したようにほっと溜息をついて。少し舐めていた。今ではそう思うが必死に説明をして彼の顔をうかがってみれば普通そうだったので安堵して。説明ができない自分を軽く苦笑いして小さく謝り。)
へぇ、そうなんですか。よくご存じなのですね。教えていただきありがとうございます。僕の名前も教えたし、場所を教えてもらった御恩として名前を教えて頂けないですか。怪しいものではないつもりですがここにいる時点で怪しいと踏んでいるんでしょう。安心してください。職業柄、僕の過去の事もありますけどね、誰かには言いませんよ。お願いします。(簡単な場所を教えてもらい感心したようにそっと刃物を懐に戻し。深くお礼をした後彼の顔や気持ちを考察しながら話を続け、もう一度軽く礼をし)

  • No.145 by 榊 誠  2019-02-05 20:38:17 


>>梔

(二人だけの静かな空間、その静けさが彼の白い肌に浮かぶ幾重にも重なった傷痕を一層際立たせ、彼が幼い頃から背負ってきたものが如何に壮絶で過酷だったかを物語っていて。どんな想いで彼は此処までこの界隈に身を置いてきたのか、胸を痛めるのはお門違いだと理解しつつも気付けばそっと彼の古傷を指先でなぞっていて。しかしそれも一瞬のこと、すぐに濡れタオルで軽く汚れを拭いてやると火傷薬を手にとって「ちょっと染みるかもしれないけど我慢してね。」と声をかけて、なるべく痛みを与えないようにそっと薬を塗り込んでいき。この作業はスラムにいた頃、年下や年上の仲間によくやっていたため慣れている。手早く治療を終え、布巾で巻かれた保冷剤で患部を冷やせば再び無音の静寂が訪れ。「……梔は、この世界(マフィア)に居なかったらって考えたことはある?」とほぼ無意識に呟くように問うていて。「……いや、何でもないよ。今日はこれを着て、ここで休んでいきな。」と前述をすぐ取り消し明るく振る舞うが顔が見られない位置で良かったと苦笑を漏らし、自分の着物を相手の横に置いて。身長は相手のほうが高いが、細身だしサイズに融通が利く着物なら大丈夫だろう、そんなことを思いながら保冷剤を暫く充てがっていて。)



>>神無月くん

ああ…──、確かに良い宵時だね。でもちゃんと前を見てないと危ないよ。
(相手の視線に合わせて空を仰げば眩く星々に目を細め、すっと相手に視線を戻し目を合わせれば、現に迷っているしなと思いながら、ゆったりとした口振りで微笑み注意を。しかしこんな夜中に仕事とは何だろうと思うが深くは問わず、続く此方の素性を知らぬ様子の問いかけに小さく頷き「そうだね、ここらで見かける人はみんなそうだと思うよ。……この町が気に入った?」とどこか瞳の奥に懐古の情が感じ取れれば少しだけ声色に優しさをのせて尋ねて。相手の雰囲気がまた少し変わったことに気付くも殺意もなければ敵意もなかったため態度は変えること無く「ヤマトの端あたりってところかな。…どこに行きたいの?この辺は迷いやすいから近くまで案内するよ。」といつもの調子に戻しつつ答えを待つ前に歩きはじめて。)

  • No.146 by 梔  2019-02-06 22:29:08 


>>神無月

えぇ、存じております…十月の和風月名ですね。良いお名前をお持ちで。(じ、と上から下まで相手の事を観察していたものの、相手が自分の名前の説明を始めるとその滑らかに動く口元に目をやり。自分もさして学があるわけではないが、一般知識程度ならばある。瞳は相変わらず相手の動作を見つつ目元だけぬるりと緩めて。暫くそんな風に時間をただ消耗していたものの、彼が自分の名を問う言葉を口にするとカラリと一声だけ笑い。「御恩が名前を、と?命じているのか、乞うているのか…面白いですね」言葉遊びかのように返答を勿体ぶって転がすと、相手の脇をすり抜け、相手の元来た道を先導するように体制を変え「梔です。綴りは漢字でもカタカナでもひらがなでもお好きにどうぞ。」そう笑えば軽く手招きし)
あなたの言う通り、安心はできませんが…それはあなたも一緒でしょう。ここから出たいならおいでなさい。


>>榊

(自分の傷跡に、優しい指先が温もりを与える。刹那の間ではあったものの、それは、この手を守るために、自分はこれまでどおりの自分であろうと固く思い直すには十分な時間。先ほどの温もりもそうだが、薬を塗るこの手の動作から、仕草から、この手の持ち主が優しさで満ちているのだと実感する。「ぐ、」等と小さいうめき声は出たものの、それでもとても心地よい時間であったと思ってしまう頭に響いた突然の問い。「…いなかったら、こんな物も要らなかったかな、とは考えます」すぐに変えられた話ではあるものの、聞き逃す事なく、ごく素直にマスクに触れながら返答をする。そしてすぐに「でも、貴方様や、仲間、部下達に会えたので、俺はこの世界が好きですよ。」と答えながら半身ほど体をひねり、彼の目を見て言葉を続ける。捻った拍子に自分の背中にあった彼の手を両手で包み込むように持ち、マスク越しにその手の甲へキスすると、茶化すように「…それに、コレもそんなに悪くないですしね」と笑み)…それにしても、本当に良いんですか?とても上質な着物に見えますが…。

  • No.147 by 榊 誠  2019-02-07 17:05:50 


>>梔

それは俺も同感。先代に拾って貰って君たちに出会えただけでも此処にいる意味があると思えるよ。
(聞き逃されなかった問い。始めの答えに胸がキシリと痛み眉を下げるも、相手がすぐに言葉を言い換えやや振り返るのが分かれば静かな微笑みを携え同調する。しかし次ぐ相手の行動は全く予想しないもの。普段真面目な彼の艶やかな所作に胸がざわりとし素で驚いてしまい「…っ、…君、こんなことする子だった?あまり他所でしないでよ。」変な輩に襲われかねない。まあ彼なら返り討ちにするだろうが。彼の言う‘コレ’は恐ろしい武器になりかねないななんていつもの調子に戻しつつ苦笑すれば、口付けられた手の甲で相手の頭を軽くコツンとして。「…んー、どうだろうね。先代から貰ったものなんだけど…俺にはあまり物の良し悪しは分からないから。でも梔のほうが似合いそうだね。」と軽く言えばすっと立ち上がり押し入れから来客用の布団一式を取り出して「あー、そうだ。お腹は空いてる?それとも足湯くらいはしてすっきりしたほうがいいかな。」と勝手に話を次から次へと進めていて。)

  • No.148 by 梔  2019-02-08 11:18:19 


>>榊

…貴方にだけですよ、榊様。(いつも静穏、冷静沈着という言葉を形にしたかのような相手がこのように驚くとは。一瞬ではあれど、その顔に感じたのは少しの高揚と、大きな優越感。上記を相手のすぐ耳元で囁き、いつも表情が豊かではないハズが、今回はイタズラが成功した子供のような笑みを目元に浮かべて、してやったり、の顔を。こういった人間らしい彼の一面を見るのは、なぜか嬉しい、と感じ、そして、彼を可愛いとも思う。なんて、口に出せないことを考えて。「そうですか?榊さんの服装や小物の類はとてもお似合いだと思います。」慌てて彼の持つ布団を自分も手伝いつつそう述べると、上質な着物に、並べられた布団を眺めて、暫くの間沈黙を。「…お言葉に甘えさせていただいても、良いですか?」本心は、申し訳ないという気持ちと相手からの優しさに対する嬉しさが混ぜこぜになっていたが、折角これだけ構えてくれた彼の気持ちを断るのはどうか、と上記の結論を出して。「お腹はさして空いていませんが…宜しければシャワーを後程お借りしても良いですか?」と恐る恐る申し立て。)
…そんなことより、しつこいようですが榊さんは大丈夫ですか?外部的なものだけでなく、内部的なダメージ等…

  • No.149 by 榊 誠  2019-02-09 13:13:27 


>>梔

…またかわいい顔して。
(滅多に見られない相手の表情、加えて口説き文句とも取れる言の葉に呆れた声ながら大切な仲間を想う慈しみの眼差しを向ければ、彼の可愛い茶化しも咎めない。それでも綺麗に細められた目元を見ればその隠された口元も見たくなるもの。続く身なりを褒める言葉に「梔は口が上手いね。…でも実はここは真顔だったりして。」とマスクの上から口元を親指でなぞり微かな好奇心を抑え見えないからこその奥床しさを楽しみ目を細め。布団を運ぶのを手伝ってくれるのに軽く礼を述べつつ、「もちろん構わないよ。…場所はわかるよね?あとでタオルと着替えを置いておくから入っておいで。」と畏まる相手の緊張を解すように微笑みを向けるも此方を気遣う相手に一度ゆっくり瞬きし笑みを深めて。「…そうだね。君がシャワーから上がったら話そうか。まあ…その時にまだ聞きたかったらだけど。」とまた話を流すも伝える意志はあることを告げ、檜造りの風呂場があるほうへ相手の火傷を気遣い肩を軽く押して歩かせ「傷に触らないように。」と相手を残し部屋に戻ろうとし) 

  • No.150 by 梔  2019-02-09 21:40:28 


>>榊

貴方には敵いませんよ。(可愛い、と呆れたような声色で口にした彼は、その自分の眼差しが如何程に愛いものか知っているのだろうか?はた、とその眼に目を奪われると、いつも通りの真顔…よりは少しだけ緩やかな目元でそう語る。彼の優しい眦は、どうやら自分や他の人間の心や瞳を緩やかに懐柔してくれるらしい。「貴方を讃える語彙録を切らさないようにするのが大変です。貴方のことを形容すると、自然と称賛になりますから…?」なんて、スラスラと口から出てくるのは、彼を褒め称えるのが好きだからである。しかし、続いたマスク越しの接触にほんの一瞬呆気にとられて、目を丸くする。驚いた、彼もこんな艶のある目をするのだと。「申し訳ありません…ありがとうございます」部下であるはずの自分にも、自らの手でもてなしてくれる彼の懐の深さと慈愛にやはり驚かされる。嬉しさと自分の力不足と罪悪感が心の中で一緒くたに煮えるが、この御恩は怪我を治してからすぐに返そう、と吹っ切れて案内された豪華な風呂を借りる。シャワーを浴びる間も彼の身の安否のことが頭から離れず、相手の忠告通りキズに触れないようにしながらも素早く湯浴びを済ませ、彼が部屋で渡してくれた着物を軽く着流すと静かに部屋へ戻ろうとして)

  • No.151 by 榊 誠  2019-02-10 00:29:16 


>>梔

(相手が風呂場に向かったのを確認した後、念の為水を用意し部屋へ戻ると布団を綺麗に整え、静養効果のある香を焚き、一度アジトにいる部下に連絡を入れお互いの状況を報告し合う。通話を切ると短く息を吐き、壁に軽く右肩を預け小窓から見える月を眺め、先程の相手の言動を思い出し。彼は淑やかに自分を慕ってくれるが正直そんな大それた人間でもないしかと言ってそれを受け止めないのも頭としての威厳が立たない。向いてない、等と弱音を黙思すらしてはいけない立場ではあるが、賢くそれでいて繊細な彼に己を遮蔽しすぎるのは非礼な気がして。そう思慮する内、相手が戻ってくる気配がすればそちらに目を向け、その清麗な着物姿に目を細め「よく似合ってるね、傷は傷まなかった?」とゆっくり歩み寄れば用意していたタオルで水気を含んだ彼の艷やかな黒髪をすっぽり覆い優しく拭いてやり。「そう言えば重症だった子たちも大分落ち着いたみたいだよ。アジトも落ち着いたみたいだし君の日頃の手ほどきが良いんだろうね。」と声色緩やかに言えばタオルを相手の頭に被せたまま、布団の隣に座布団を置いて座ると特に飲むのは強制するわけでもなく水を置き、布団をポンポンと軽くたたき座るよう促して。)

  • No.152 by 梔  2019-02-10 02:15:35 


>>榊

(部屋の近くまで来ると、ふわりと漂う香りにかすかな疑問を抱く。一応、と音をできる限り立てないよう移動して襖を開けるのは最早職業病の一種だろう。しかし、鋭敏な彼にはそれは通用せず、とん、とこちらの存在に気づいていたようで、目線が交わると自然と頭を下げて「ありがとうございました…おかげさまでさっぱりとした気分です。」とまずは謝辞を。そして、かち合った視線の中に、見えたのは、深淵のような深く、静かな悲しみ。それについて口を開こうとするも、視界は真っ白なタオルの中に飲まれ、優しく揺れる。その穏やかな優しさにホッ、と胸をなでおろすと「良かった…。…いえ、榊さんの人徳のおかげですよ。ありがとうございます。」とその場の雰囲気を穏やかにしようとへらりと笑みながら礼を述べ。軽く二度叩かれた布団は先程よりも美しく整ったように見える…否、人への気遣いと優しさに溢れた彼のことだ、また気を遣わせてしまったのだろうと簡単に推測できると困ったように眉を下げ。しかし、逆らうわけにもいかず、その整えられた布団の上に恐る恐る失礼します、と座ると相手に向き直り。す、とその優しさと強さ、そして少しな悲しみが混ざるその瞳を真直ぐに見つめつつ「榊さん、自分の看病や、もてなし…本当にありがとうございます。この御恩はこれまでより一層の成果に変えてみせましょう。…話は変わるのですが、俺は自分のことより、榊さん、貴方のことが心配なんです。差し出がましいようですが、自分に出来ることならなんだって致しましょう。…何か、お話ししてはくださいませんか…?」と申し出て)

  • No.153 by 榊 誠  2019-02-10 13:25:12 


>>梔

はは、御恩なんて大袈裟だな。俺がしたくしてしてる事だし、そもそも君にそうさせたのは俺の責任なんだから何も気に留めることはないよ。──、俺はね、俺なんかよりも君が君自身を大事にしてくれるのが一番安心できるんだ。
(相手の細やかな謝辞と心遣いの数々に少し擽ったくまた寂寥感を覚えつつ、最後の生真面目な彼らしい言葉に思わず笑ってしまい。それでも此処で漸く“なんか”と言葉を選び自分の秘める弱さを垣間見せ。──上に立つ者は下の者を統括し守るのと同時に、仲間の犠牲の上に立つ事を容認しなければならない、と思っている。しかし誰かが自分のために傷つくのは慣れないし、増して自分はスラム出身な上にかつて右腕として先代を守りきれなかった人間。庇護される価値があるとは到底思えない、あったとしても‘頭’だからという理由で身を捨てるような行為はして欲しくない。だが、それも己の弱さと駄心。せめてあるべき姿であり続けることが慕ってくれる仲間に与えてやれる敬意で。感の鋭い彼なら先の一言で察してくれたか、なんて此方を真っ直ぐに見る彼の頭を撫でて「正直、君が俺を庇って怪我をしたときは堪えたよ。…でも助かった。ありがとね。」と微笑み。これで彼が満足してくれるか怪しい所だが今の自分にはこれが精一杯の開示で)

  • No.154 by 梔  2019-02-11 02:07:28 


>>榊

(ふと、耳に残る違和感。絹のように心地よく響く彼の言葉の中に聞き慣れない違和感が混ざると、それは何か、と一瞬の後に彼が滅多に口にしない弱音に近いそれのことか、と。しかし、弱音というには随分と小さなソレ。はらりと落ちたそれは、自分を信頼してくれている証かと、嬉しさから心をざわつかせる。又、一方でそれは彼の抱える大きな責任、プレッシャー、期待、不安、ストレス等筆舌に尽くしがたい程の負荷が一人で背負わなくてはいけない現実なのだと再確認するには十分であり、仕方がない事とは言えど、やはり心が痛くなる。彼の力になれれば、と強く願うが、心優しき彼は、他人の痛みも自分の痛みに感じてしまう。今までは、出来るだけ素早く、残酷に頭を狙う輩を始末しようとこの界隈に馴染んでからは振舞ってきた。しかし、最近は、優しい彼に悲しんで欲しくない、と丸くなってしまっていた。それがこの結果を招いた。今日のことを思い返すと、思わず目を伏せてしまう…全てが悪い方向は転んでしまっているような気がして頭が混乱する。しかし、そんな時に頭に暖かく、穏やかな手が触れる。苦しい中にいるのに、他のものに手を差し伸べる彼は、一体誰に手を差し伸べてもらえるのだろう。その手が自分に相応しくないのは十分承知しているが、身分不相応であるが、彼を1人の人として支えたいと思った。決して、これは綺麗な感情ではなく、自分のした過ちを許してもらえる為の懺悔にも似た行為なのだろう、しかし、彼を慕い思う気持ちに偽りはない。まだ混乱する頭では上手く纏めることができないが、それでも自分なりに考えた精一杯を「…自分が、今一番大切に思うのは[頭]ではなく、[貴方]です。勿論、先代やこの組を大切に思いますが、それとは別に、お守りしたいと思っております。なので…榊さんも、ご自分を大切になさってください。」と相手の片手を自分の両手で握りしめながら言葉にして)

  • No.155 by 榊 誠  2019-02-11 13:47:11 


>>梔

(心にすとんと落ちじわりと染みる言の葉…、彼も計り知れぬ苦難や気苦労を抱えているだろうに、気遣わせてしまっていることにどうしても申し訳なく思ってしまう。それでも握られる手のぬくもりから彼の言葉がどれほど深く悩み絞り出したもので、それがただの気遣いだけではないことは充分に伝わり。そんな彼の想いは胸を熱くし、揺らぐ心を奮い立たせてくれて…。少し息が詰まりそうになりながら「…今日の君は俺を惚れさせるつもりなの?」といつものように緩く笑む。この子の想いを無駄にせぬよう強く昂然といようと静かに胸の内で誓えばそっと手を握り返して。「さて…、明日は忙しくなるから今日はもう休みな。…勿論君は俺に付いて来てくれるんだろ?」と。本当は明日も彼には療養を取って欲しい。しかし真面目な彼は簡単には首を立てに振らないだろう。明日は敵の本拠地に乗り込むことになる。そのためにほんの少しの時間でも休んでいて欲しくて。「頼りにしてるからね。」と相手を布団に寝かすと掛け布団を肩までかけてやりどこか子供をあやすように頭を一撫ですると「…おやすみ。」と小さく微笑み灯りを消して部屋を後にして。)
(翌朝、アジトへ戻る前に勝手場にて身体を動かす以上力を付けねばと朝餉の準備を。彼の薬は塗り直したほうがいいか、そもそも自分がいて食事をしてくれるかなんて一度見たか見ないかの彼の素顔を浮かべながら、まあ見られたくなさそうならさりげ無くどこか行けばいいかと考えながら味噌汁の味噌を溶かしいれていて。)


(/ご挨拶ぶりの背後が失礼します。いつも愚息にお付き合い頂き感謝です。今回お伺いしたいことがあり参上させて頂きました!梔さんの素顔ですが榊は見たことがあるのでしょうか?今回曖昧な表現にしましたがもし不都合があればおっしゃってください!)

  • No.156 by 梔  2019-02-11 21:55:13 


>>榊

おはようございます、榊さん。昨晩はありがとうございました。(まるで幼子のようで決して口には出さないが、昨晩のように誰かに頭を撫でてもらう事も、自分に向けられた慈愛の微笑みも、優しく睡眠に誘う声も、幼少時に少し経験しただけのそれは、疲弊した体にはしっとりと染み込み、直ぐに安らかな眠りに沈む。安心したのだ、その大きな優しさと慈愛に。そうして久方ぶりの深い眠りを貪れば、日の登らない刻に目が覚める。いつもより早く眠った為に、目が醒めるのも早くなったのだろう。今日は昨晩聞いたとおり、忙しくなるだろう…ならばいつもの装束が必要か、とスルリと音もなく床を抜け出すも、勝手にいなくなるのも失礼か、必要最低限の武器、装束等の品だけを身に付け、彼の元へと戻り。ふわ、と屋敷内に入ると漂ってきた味噌の香りに張り詰めていた気が少しほぐされた気がする。その香りを辿れば彼を見つけるのはたやすい事で、その背中に上記を。「…申し付けくだされば朝食を準備しましたのに…」彼の手元にある味噌汁や、勝手場の様子を見ると、自然と分かる彼の才に内心舌を巻きつつ、それでも頭である相手に手間をかけさせてしまったことを少し反省して。しかし、これは今日の決戦へ向けての彼なりの精神統一の一種なのかもしれない、ならば、先ほどの言葉は不適切だったのかもしれないと推察するに「…いえ、何か自分にも手伝えることはありますか?」と。)

(/こちらこそ返信にムラがある我々にお付き合いいただきありがとうございます!梔の顔の件ですが、プロフに記載の通り、必要以上に顔を見せることはしませんが、先代と現頭である榊君には何度か見せたことがある、程度に考えていただければ幸いです!今の表現でも不都合などございませんので、どんどん絡んでやってください!また、私にも不都合などございましたら、ビシバシ言ってください!)

  • No.157 by 榊 誠  2019-02-11 23:08:20 


>>梔

おはよう、よく眠れたみたいだね。…この味噌自家製なんだ。口に合うといいけど。
(背中に掛けられた声に少しだけ振り返り、その表情を見て緩く笑めば、彼らしいぽろりと零した呟きに軽く笑いつつ少し誤魔化すように味噌の話にすり替えて。手伝いを申し出る相手に「じゃあ、お椀に御飯をよそって貰えるかな?」と頼み、自分は豆腐の味噌汁や焼き鮭、ほうれん草の御浸し、卵焼きと純、和な朝食をテーブルに並べていき、最後に箸とお茶を添えて。「さあ冷めないうちに食べて食べて。」とこの後、人を殺めることになるだろう空気を一切匂わせない軽快さで席に付くよう促す。しかし正直あまり時間がないのも事実。あまり食事時に重たい話は持ち込みたくないが少し間を置いた後、「食べながらで良いんだけど…、君の方には何か情報は入ってた?」と昨夜彼が部下に敵部隊の動向を探るような連絡を入れていたのを思い出しそれを聞きつつ、自分が座らないと気遣い上手な相手は座ら無さそうなので先に席に着いて。)

(/説明頂き有難うございます。把握致しました!梔さんにも背後様にも不都合などなくいつも素敵なロルに感銘されっぱなしです。此方も今後もし不手際などありましたら遠慮なくご指摘くださいまし。ではでは背後は失礼します。此方は蹴り可です!)

  • No.158 by 梔  2019-02-12 09:23:45 


>>榊

承知しました。(見た目だけでも美味しそうな和食が、皿に盛り付けられ、どこか懐かしいような気持ちが香ばしい香りと共に心に染み入る。言われたとおり配膳が終わればテーブルに広がるのは素朴ながらも豪華な朝食、相手が先に座ったことを確認し、失礼します、と自分も席に着かせてもらう。その中、やはりピリと仕事の話が混ざれば気を引き締めて「部下がアジトを割りました。あの後、相手のチームも痛手を負った為、固まって行動をしているようです。現在交代で見張り中ですので、応援や撒かれたことは無いかと。武器は重火器がメインのようですが、弾数は減っていると思われ、外部からの調達の話はありません。また、相手の中には爆弾作りに長けた者がいるとのことですが、詳細は不明。現段階での情報は以上となります。」と報告が終われば口布を取り、いただきます、と箸を持ったまま両手を合わせ。)

  • No.159 by 榊 誠  2019-02-12 19:00:09 


>>梔

そう…。じゃあ、部隊は二編成で…──、
(相手の情報を聞きながら普段あまり使わない頭をフル回転させ戦略を構想し淡々と話す。その内容は簡単に言えばおとり作戦。敵部隊は弱っていて爆弾に長けているなら恐らく守備に徹するはず。アジト周辺を地雷か遠隔操作できる爆弾で固めている可能性もある。一方はその爆弾を避け敵からの襲撃を迎え撃つ、言わばおとり側。もう一方は「この辺りは地下水路が入り組んでて、地上に近い水路が多くある。例え毎日住んでるアジトの真下にあっても気付かないくらいにはね。荒業にはなるけどその脆い障壁を爆撃で大破して内側から攻戦する…、ってところかな。敵も流石に中で爆弾を闇雲には使えないだろうしね。」とスラム時代この辺りを窃盗等で網羅していた知識を元に一通り話せばお茶を一口含む。盗みや暗殺ならば排気口から忍び入ることも可能だか端から壊滅が目的ならそんなまどろっこしいことは必要ないだろう。勿論、おとり側とて捨て駒ではなく、あくまで揺動。一人として失わせるつもりはない。「…あ、梅干しもあるけど食べる?」と真剣な表情から一転すっぱり緩い口調に戻せば、顕になった彼の素顔を見つめ問う。普段の言動もさることながら食事の所作も奥床しい。見るのを意識してはいけないと思うほど人は気になってしまうもの。特に隠すこと無く惜しげもなくまっすぐ彼を見ては「綺麗だね。」と素直に思ったことを微笑み一言零し。)

  • No.160 by 梔  2019-02-12 21:47:44 


>>榊

紛うことなきその手腕…流石です、榊さん。(淡々とした語りは彼の頭の中で構築される戦略を肉付け、形あるものにする。この戦略はきっと土地を網羅し、その知識、知恵を自在に操る応用力のある彼だからこそできるもの。彼の口から出る言葉は分かりやすく、隅々まで鮮明に頭の中でイメージを持たせる。彼が一刻、茶を口に含むまで、夢中になって言葉を追い続けて言葉すら出なかった、出そうとも思わなかったが、話が切れたその間に口から溢れでたのは上記の通りの賛辞。実際そうとしか言いようのない彼の才。これならば活路を見出せる、と冷静に頭で判断しつつ「…では、潜入側には隠密行動及び近接戦が得意なものを配置するように、また、囮側には万が一に備え、救護のものをつけるよう手配しておきます。」と待っている部下達へ連絡を。「……いただきます。」真剣な雰囲気が一転、ふわりと無邪気な声がかかれば、一瞬呆気にとられるもいつも通りの彼の優しげな雰囲気に安心して、遠慮がちに梅干しを欲しいとの答えを。次いで刺さるような視線と言葉にまたしてもフリーズしつつ「…お戯れを。」となんとか声を絞り出し。まさか、自分が綺麗だと思う相手からそんな言葉をかけられるなんて想像できるだろうか?個人の見解だが、謙遜も自惚れも抜きにして自分の顔は普通の部類だと思う。彼のように涼しくも穏やかな目元でもなければ、和やかな微笑みを浮かべる口元でもない。かと言えども慕う相手からの褒め言葉は何であれ嬉しいと思う心も本当。せめて可愛げのある返事くらいできればな、と心中苦笑いしつつ「今の貴方の微笑み以上に綺麗なものなどいませんよ」とキッパリ言い張って)

  • No.161 by 榊 誠  2019-02-12 23:04:41 


>>梔

同じ言葉を君に返すよ、梔
(此方の戦略を素早く諒解し、それに迅速に応対して此方が言わなくても期待以上の補足をしてくれる。そんな彼が居るからこそ自分は安心して前を向ける。自分の右腕としておくのは勿体ないなと思いつつ称賛を返せば、相手の前に梅干しを置いて。口許が見えるようになったからと言って相手の表情が堅いのには変わりなく、少し照れたかな?と判断できるのはその声色くらいで。彼が微笑めばその相好が端正なのは想像に容易い。少し見てみたいなと思いながら、次ぐ彼の賛辞は本気にせずに「はいはい、お世辞はそこまで。良く噛んでさっさと行くよ。」とややあべこべなことを。その後、食事と片付けを済ませ昨日のうちに手入れをしていた長刀を手に一度我がアジトへ向かう準備をすませ家を出て「…君には潜入側を任せるよ。俺は囮側について出来るだけ応戦できるようにするから。頭が正面切って向かったほうが潜入に気付かれにくいだろうからね。」とこの後の配置を告げれば場を託す信頼の意を声に出すこと無く肩に手を置くことで示唆し、それと同時にこの配置を変える気はない威圧感を微笑みの中に混じえさせ)

  • No.162 by 梔  2019-02-13 05:25:41 


>>榊

承知。…御馳走さまでした。(彼の柔らかい声が紡ぐ言葉はいくら聞いてもやはり楽しい。その話ぶりは勿論のこと、何処か落ち着くその話を聞くうち、何処か緊張していた糸が解されたのか、一瞬ふっ、と口元を緩ませ。彼ほど優しく、仲間思いな人をこれ以上悲しませる訳にはいかない…その為に自分は戦うのだろうと彼の声を耳にしながら決意新たに短く返事を。食事を済ませると両手を合わせ、軽く頭を下げてから慣れた手つきで口布を巻き、食器類を片付け。昨日のような失態は晒さない、と静かに目には闘志を滾らせ、今一度武器の確認を行う中、肩に置かれた手には昨日までの温もりはなく、責任と重圧、そしてそれを凌駕する信頼が込められているのだと察する。この微笑みだ。強い者だけが湛える笑み。この笑みを目にする度に少しだけ、安心する。彼もやはりこちら側なのだと。「……承知。お怪我のありませんように」笑みに込められた揺らがぬ意思に頭を下げ、そう残すと最後に相手の目を少しの間見つめて。いかんせんこんな時に洒落た言葉が出ないものだから、言葉を選び切れず、安全を願う気持ちはそのような行為にしか現れず、そのままアジトで構えていた別働隊と合流した為、一度相手とは離れて)

  • No.163 by 榊 誠  2019-02-13 12:07:06 


>>梔

(相手と分かれ囮部隊を引き連れ敵アジト周辺の物陰にそれぞれ待機し、その機を窺う。潜入側には先程アジトで水路図と爆破予定箇所を記したものを渡して置いたため、そのタイミングに合わせて奇襲を掛ける算段。──ふと先程彼が一瞬見せた微笑みが浮かぶ。ああ、花が咲くように笑うのだと、それこそ梔の花のように愛らしく。家を出る際に向けてくれた此方の無事を想う眼差しも、離れている今でも鮮明に浮かび、守らねばなと心に深く刻んで。その時、隣で共に身を潜めている新人の下っ端くんがガチゴチに緊張しているのに気付き「大丈夫、俺も、みんな付いてるから。」と頭を撫でてやると、そろそろかと敵アジトへ目を向け、別場所で待機している部下達と目配せで合図を送り合えば、一気に奇襲をかけて。───ドンッと爆撃音が地響きと共に轟く。敵が地面に潜ませた爆弾が爆発した音だが、それを技と爆破させることで敵の目を引きつけ、地下にいる相手部隊に奇襲開始のサインを送る。襲い来る敵の攻撃、散弾を避けながら、峰打ちではなく確実に急所を切り裂き亡骸を重ねていく。躊躇いがないと言えば嘘になる。肉を斬る感触は未だ慣れない。そういう面、己は確実に甘いが、反面、人を斬ることに恐怖が無くなれば自分は自分で無くなるとも思っていて。──ドンと再び爆発音、そちらに目を向ければ先の新人が敵と応戦しており爆撃によって弾け飛ぶ破片に気づいていない。咄嗟にそちらに足を踏み、敵を斬り落とすと新人を抱きとめる。直後に左肩を襲う鈍い痛み。オロオロする新人に、大丈夫と宥めると肩に刺さった破片を引き抜き、若干の冷や汗を浮かべながら敵アジト内、奥へと乗り込んでいき。)

  • No.164 by 梔  2019-02-14 09:39:05 


>>榊

(暗い水路の中、ひっそりと息を潜め機会を待つ。水路には様々なものが流れてきているが、形を保てていない自転車や、辛うじて本の形を保つもの、その中にひとつ異彩を放つ赤椿が流れてきた時、地下水路の湿気とは違うじっとりとした嫌な予感が背筋を這い上がってくる。それと時を同じくして聞こえてきた爆発の合図。逸る心と冷静な体は外の爆破音に紛れて地下水路を爆破、突入した潜入部隊の部下と共に動き出す。自分の手塩にかけた部下達が素早く周りの敵を圧制していく中、己も地を蹴り短刀『酔鯨』『酒盗』の二振りを振るう。しかし脳裏には師が言った言葉が出てフラッシュバック、「怒りだけでない、恐怖も焦りも全てを力に変えよ」と。もし頭に何かあれば…と嫌な予想が赤い椿と脳裏に散らつけば否が応でも振るう短刀の鋭さが増す。相手の強さこそ身に染みて分かっているが、彼は仲間思いであることも同時によく分かっている。部下が傷つくくらいなら、自分が傷つくことを望むだろう。囮となれば尚更それは強まることが予想できる。それが恐怖と焦りを増加させる。早く、早くここを片付けなければ。豆腐のように柔く崩れる最後の敵の体、相手の予想通り、内部に入ってしまえば爆破物も重火器もロクに使えない。戦いというよりも処理を行う気分だった。錆のような血の匂いが立ち込め始めると自分たちとは別の足音が聞こえ、苦無を構えてそちらを向くとそこには顔色が優れない相手の姿。ザッ、と。一気に頭頂部から血の気が失せていくのが自分でも分かるが、それよりも先に相手に駆け寄り、支える為に手を差し出して「…榊様!」と鋭く一声を)

  • No.165 by 榊 誠  2019-02-14 14:41:53 


>>梔

(アジト内に入れば敵はほぼ壊滅状態、流石相手率いる部隊。残った数人の敵を斬り落とした所で、耳にツンと響く自分を呼ぶ声に、いけないな…と思わず苦笑が漏れる。自分よりも蒼白な顔をしていそうな相手に振り返ればあえて怪我をしているほうの腕で相手の頭を軽く叩くように撫で「大丈夫大丈夫、ほら全然動かせるし、そんな顔しないの。」と軽く肩を回して見せると口布の上から相手の頬をぷにっと摘み笑って見せて。そこに駆けつけて来た新人が「お、おれが…、」と言い掛ける前に首を横に振って制すると、改めて事を終えた戦場を見回す。転がる肉塊に鉄臭、味方は全員無事なようで、相手もこれだけの数の敵を討ったにも関わらず息も上がっていない。「お疲れさま…、こっちも重傷者は出てないし怪我した子は救護班に診て貰ってるから大丈夫だよ。でも……、」と少し険しい顔をする。怪我が痛むからではない、何か違和感があった。嵐の前の暗雲が立ち込める嫌な感覚。「この規模の組織の大きさでこれだけの火薬量を集められるとは思えないんだよね…。もしかしたらバックにもっと大きな力が働いてる可能性が……───梔。」と違和感の推測を話すうち瓦礫の奥に蠢く気配を感じて。恐らくはずっと身を潜めていた組織の主格。仲間の死を目の前にして隠れていられるとはどんな神経の持ち主なのか、ともあれ逃がす気はない。声を落とし相手の名を呼ぶことで、退散しようとする敵を捉えるよう命じて。)

  • No.166 by 梔  2019-02-14 21:11:43 


>>榊

救護班!何しようが、で…しかし!(彼の声を聞くよりも早く珍しく大きな声で救護班を呼ぶ。彼の肩の神経は生きているようで少しホッとするものの、それでも怪我をしてしまったことに変わりはない。相手の流れるような美しさの宿る剣舞は、彼にしかできないような域なのだ、それも考えるとやはりもう少し早くカタをつけ、援護に回った方が良かったか、と唇を噛み。緊張の糸が切れたこともあり、少しパニックになりかけるも、彼の柔らかい手が頭に置かれたことで平静が戻ってくる。それでもやはり彼の身体に傷が残ってはならぬ、と彼に向き直った瞬間、?に違和感を感じて何が起こったかフリーズして一瞬考える。その後の相手の少し幼いような可愛らしい笑みに我に帰り、名乗り出かけた新人を見やる。何となく、何となくではあるが相手が新人を庇ったのか、と腑に落ちると思わずキツくしてしまった目元を緩め「…君に怪我は?」といつも通りの話し方で一言。頭である彼を守れなかったのは自分も同じこと。それを責める気は無いし、組の一員である新人君を大切に思う気持ちから思わずそう問い。しかし、あれだけの戦闘、怪我を負ってもなお冷静かつ的確な分析、推察なのは流石この組のリーダーである。ハキハキとした心地よい話ぶりに耳を傾けていたものの、彼の鋭く張り巡らされた神経が捉えた者を自分もやや遅れて認識する。「承知」とだけ残すと、瓦礫を軽く足場にしながらその者との距離を詰めると首根っこを捕まえ、素早く関節を決める。リーダー自身はあまり戦い慣れしていないのが幸いし、簡単に捕まえることができた。わいやわいや、とみっともなく喚く相手が、武器を持っていないか身体検査をした後に自分の巻いていたマフラーで拘束したリーダー格を連れて戻ろうとした時、相手が予測していたであろう「こんな事して、あの人が黙って無いからな!」という言葉がその者の口から飛び出て)

  • No.167 by 榊 誠  2019-02-15 09:49:44 

>>梔

(彼の表情の大半は隠れているが、彼の性格からして自責の念を抱かせてしまったのは明らか。普段静かな声も張らせてしまったし、守ると誓ったそばから之では情けない。守ると言うことを履き違えてはいけない、分かってはいるが…と、新人を責めること無く気遣う優秀な我が右腕のリーダー性を見出しつつそっと目を伏せる。ズキリとまた痛みだす傷に気を張り直しては、命令と共に瞬く間に敵を捩じ伏せる鮮やかな妙技に思わず小さな笑みが零れ。まるで喚く幼子をしつけてでもいるようで滑稽だが、対象は幼子なんて純粋無垢な可愛いものではない。まあ頭の中はそこらの子供よりも空っぽそうではある…。‘あの人’とは誰か、聞き出すには普通であれば骨の折れる作業、だかこの自分本位な男には回りくどい尋問は必要ない気がして。見事に男を捉えた相手に労いの視線を送ると拘束させたまま男の前にすとんとしゃがんで「…あの人って誰かな?教えてくれたら見逃してあげもいいけど。」と子供でも笑い飛ばしそうな取引を冷たい笑顔で。男はすぐに口を割った。そしてその口から出た組織の名に一瞬殺意が全身を支配する。──先代を殺った組織の名だった。一度は壊滅状態まで鎮静させたはずだがこの数年で勢力を再興させたということか…。寸で憎悪を鎮めると笑顔のまま男の拘束を解いてやり、一目散に逃げていく男をつけるよう追跡に長けた部下に‘深追いはせずに’と目配せして。そしてふっと息を吐くとマフラーを手に取り立ち上がり相手の首に綺麗に巻き直してやってその表情を窺う。彼の先代への忠誠心は深く今でもその愛刀を扱うほど。先のアジトを割る為とはいえ男を逃した判断に対する批判も気になるところだが、相手の精神状態も心配でありそっと目元を撫でて「梔、大丈夫?」と優しい声色で。)

  • No.168 by 梔  2019-02-16 18:31:01 


>>榊

(ガラリ、と音を立てて世界が崩れる感覚を知った。こいつの背後にいるのは先代を亡き者にした奴らなのだと脳味噌は理解するが感情が追いつかない。ガワン、と強かに打った時のようだ。疑惑、後悔、憎悪、憤怒、焦燥…様々な感情が一気に湧き上がり、そして__手に取った刃物を下げる。たった一瞬、瞬きの時間よりも僅かな間に蔓延った殺気を感じてやっと冷静さを取り戻す。油断していた。いつもはあんなに優しく、穏やかで虫も殺せないような彼が、先刻は確かな殺気を纏っていた。野生の動物の捕食の欲を伴うそれとは違う、人間の負の感情からくる、対象を破滅に追い込むための確実な殺意、敵意。確かにこの人は今、自分たちのボスである目をしていた。しかし、続いて易々と拘束を解いた相手に唖然とする。落ち着いてきた頭は漸く血が上り始め、再び武器を構える。それの相手はどちらに対してであろうか?冷静な判断をし損ねた脳味噌では分からない。やっと高まった心臓を落ち着かせたのは自分の首元にマフラーが帰ってきてから、目元への接触と、戻ってきた暖かい言葉。彼の顔はどちらなのだろう、ギラついた目元が彼の手で緩むことを感じながら頭の隅で考えつつ、ゆっくりと武器を仕舞い「…申し訳ありません。」と彼へ武器を向けたことと怪我をさせたことへの謝罪を。「自分は何ともありません。それより、榊さんの怪我を…失礼。」今更ではあるが、無いよりはいいだろう、と装備していた質素な三角巾とガーゼで簡単に止血をする。何分、仕事以外のことに関して不器用な自分には手当てが苦手な分野であることは自覚しており。それでも何もしないという選択肢は無く、三角巾を巻くが、気まずさから相手の視線を避けようと目を伏せて)
…救護班の待機場所は外です。傷口から感染する可能性もありますので、ここは一度外へ出ましょう。

  • No.169 by 榊 誠  2019-02-16 20:22:43 


>>梔

(相手から溢れる深く黒々とした冷たい感情。地を這うようなそれに一瞬、身体に纏わりつかれ自由を奪われる感覚に陥る。脳裏に死を彷彿させられるが恐怖はない。それほどまでに彼の先代への敬慕は堅いものだったのだ。彼の謝罪に微かに口元を緩めて首を横に振り、傷の手当を受ければ礼を言って救護班の元へ行く。彼の不器用ながらの手当は愛おしく思うも今の空気ではそれを茶化すことも出来ず、外で本格的な治療を受けた後すぐそばにいた相手に視線をやって。気まずいな…と思うがこういう所で少しでも蟠りやすれ違いを残しておいてはいけない。この後、向き合うことになる敵を考えれば尚更だった。「…梔、ちょっと怒ってる?」と自分の判断に対する批判を聞きたく控えめに、それでも本音を言って欲しくてまっすぐに顔を見る。早ければ数時間もしないうちに逃した男を追跡している部下から連絡がくる。だがあの場で男を殺していてもバックに潜む敵の本拠地を割り出す方法もあったはずで。「俺の判断は間違ってたかな。」と今度は核心を突く問いに変え、依然と相手から視線を逸らさずに。)

  • No.170 by 梔  2019-02-17 07:52:46 



>>榊

…僅かながら。(相手が手当を受ける様子を見ながら救護班の者に相手の怪我の容態を聞き、漸く安心してホッと一息つく。ふと相手からの視線に気付けば近くに寄り、忍びらしく片膝を立て。少し控えめに問われた言葉に対し、素直にそう答える。少し視線を彷徨わせた後、もう一度相手に戻せばこちらを向く双眼は優しくも聡明な光を浴び、少しもずれることなくもう一言放たれる。聡明な彼は分かっていたのだろう、自分が揺らいだ事、この蟠りが続くことは何を意味するかという事…。温もりこそ籠っているものの、事の本質を捉えたその言葉はシンプルながらも確信を抉る。それ故に自分の言葉に迷いが生じる。暗中模索ではあるものの、手探りで一番近い言葉をつなげて答える。「…いえ、敵のアジトを確実に割るにはあれが一番な得策かと。…ただ、自分が冷静にいられなかっただけです。」冷静さを保てる今になり考えると、彼のとった作戦は最善策に違いない。これが最短で確実性もある。それを認めると、同時にあの場でとった自分の行動が如何に幼稚であったかも自然と分かってしまう。感情に流されるな、という教えを果たせなかった上、相手に武器を構えてしまうなぞ…彼が大らかで、部下に対して寛大、そして理解あるから許してもらえたものの、本当ならばあり得ないはずのこと、自分の未熟さにまた唇を噛み。)

  • No.171 by 榊 誠  2019-02-17 12:36:17 


>>梔

ああ…、もうそんな顔しないで。責めてるわけじゃないんだ。梔は間違ってないよ。
(僅かな躊躇いの中の彼なりの素直な一言、それが聞けて少し安心するも、やはり彼はどこまでも優秀な‘右腕’。続く、自分の判断に合意し彼自身を責める言葉も本心なのかもしれないが、無意識のうちに自我を押し殺し一歩下がって上を立てる…、そんな斟酌が為されている気がして、彼に気苦労を掛けていると思うと申し訳なく、またそんな彼の想いが意地らしくも思えて。口許は見えないが何となく強く引き結ばれている気がして彼の顎に手を添えるとこちらを向かせ指で布越しに薄く柔らかい感触をなぞり、やや眉を下げて出来るだけ柔らかい声色に乗せて上記を。「それに…、俺も怒ってるんだ、自分にね。」と困り顔で笑い。自分の判断は間違っていた、とは思わない。今後の動きを考えれば懸命であったと…。だがそれは良く言えばの話。ある意味自分は、先代への弔意よりあの瞬間ボスとしての判断、保身を選んだのだ。男への殺意を沈め冷静になれるなど、薄情もいいところ。だが──「次は、我慢させないから。」とまるで色欲を含んだ瞳と声ですっと目を細めては相手の顎を指先でなぞるようにして立ち上がり「さて…、大方片付いたみたいだし、一休みするよ。」と襲撃後の敵アジトに目を向け、集まってきた部下たちの元へ行き労いの言葉をかけてやる。恐らくこの後の標的を倒すには一筋縄にはいかない。本拠地も街中にあるかも定かではない。困難を極めるだろうが彼がいるなら、とそっと後ろを振り返っては優秀な右腕に微笑みを向けて。)

  • No.172 by 梔  2019-02-17 18:57:16 


>>榊

(ゆるり、と顎に添わされた温もりある掌に思わず意識が全てそれに持っていかれる。指先一つの動作ですら雅な雰囲気を纏うその手元から、男らしくも気品ある手首、刀を振るう引き締まった腕…と順を追って相手の顔を見ると、困ったような笑顔と言葉にうまく言葉が出せなくなり。喉の内側に張り付いた言葉の代わりに、彼の頬に手を添え返し。彼は上に立つ辛さを抱えている…頭、ボス、リーダー、どれと言えども自分の感情と違う判断を迫られる時は多々見られる。そして、それに対する避難と向き合わねばならず、そこに、言い訳や妥協は許されない。…一人で抱えるには大きすぎる負荷。無いとは思えども、彼が強いことは重々承知していても、ふと、そんな負荷に彼が押しつぶされてしまうのでは無いかと不安に思う時がある。そんな彼を守りたいと切に思う。そんな思慮に耽っていると続いてかけられた言葉に顔を上げ、不意に絡まる彼の目に宿った色にぞくりと鳥肌立つ。それは、艶やかな情欲が染み込んだ約束の言葉。復讐の切符。今まで聞いたどんな言葉よりも甘く、蠱惑的な誘い。脳漿がグツグツと煮えたような感覚に陥りながらも喉からはするりと「…万謝、致します…」感謝の言葉が滑り出て。いったい彼には何面の顔があるのだろう、殺意、蠱惑、そして今向けられている慈愛の微笑み…できることなら、自分はこの微笑みを一番に守ろう、そう胸に誓うとその微笑みには到底及ばないが、目元を少し緩めてその微笑みに返事を。皆はよくやってくれた。今日はきっと小さいながらも呑み会が開催されるのだろうな、と部下達に労わりの声をかける彼の姿とその彼に話しかけようとする部下達を柔らかく見守って帰路につき)

  • No.173 by 榊 誠  2019-02-17 21:07:17 


>>梔

(その宵、アジトの大広間では小さな酒の席が開かれ、皆始めは空気を読んでか厳かに始まったが、酒が入れば人も変わる。数十分もすれば皆思い思いに騒ぎ出して。そんな賑わいの中、そっと抜け出すと夜風のあたる外へと出て一人少しかけた月を仰ぎながら酒を酌むが、お猪口の酒は一向に減っていない。時折聞こえてくる部下たちの笑い声の中に我が右腕にしつこく酒を勧める声が混じって聞こえ、そんな会話が耳に心地よく小さく笑む。まず皆の前では顔晒さない彼の事だから酒は飲めていないだろうななんて考えながら昼間触れられた頬をそっと手の甲でなぞる。彼と居ると不思議なもので、自分が守りたいと包容力を持って接してもそれ以上の後ろ盾で支えてくれて、そんな彼といるとふと弱い自分を曝しても良いと思えるときがある。まあ、つい先日彼の前で弱音は吐かせて貰ったばかりだが。ちなみに敵アジトは割れたがその場所が問題。山奥の足場の悪い所にあり、大人数で立ち討つには移動も考慮すると困難。敵側からの奇襲があったにしてもまたカラーギャングを使われ、こちらの勢力を削がれるだけに終わる気がして。どちらにしてもすぐに行動するのは難しそうだなと短く息を吐いてはお猪口を傾け水面に映る月を回していて。)

  • No.174 by 垂  2019-02-18 10:01:25 

>all

(最近いけない薬が出回っていてそれで死人が出ているため取り締まらないといけなくなりその薬が自分のアジトが経営している店と知り情報収集のためキャバクラに変装しては働いていたらふと呼ばれお客様を迎えに行ったら知り合いに出会い驚くもにこりと微笑みながら内心ため息と呆れ顔をしながらも声をかけ)

ようこそ、いらっしゃいました…ヘルプの水仙です。

(名刺を渡しながら愛想がいい笑顔をつけながら余計な推測をしないでくれと願いながら席に案内し変な事を言わないよう見張るために隣に座りお酒を作り)


(/久しぶりです。私情が多忙なためなかなか顔を出させずにして申し訳ありません。流れてしまったために新しく絡み文を投下しました。絡みにくかったり前の続きをやりたいと言うならば申し付けてください。書きますので。ちょくちょく返信しますのでどうかまたよろしくお願いします。蹴り可です!)

  • No.175 by 梔  2019-02-18 18:51:19 


>>榊

「月見に一杯」ですか(のらりくらりと勧められる酒を躱していたものの、好意を無下にするのも申し訳なくなり、冷たい夜風がそよぐ外へ。途中から姿が見えなかった相手を見つけると少し驚かせてみよう、とイタズラ心が芽生え、背後へ回り込むと相手の手元にあったお猪口を見てそう一言。濃紺にも近い黒の夜空と弓形にしなる月の光を背に受け、黄昏れる彼はなんとも言えぬ妖華を纏い、絵になる。彼の微笑みや笑顔を見るのは一番好きな表情だ、しかし、時たまこうやって見る人間らしい憂いを帯びた眼差しや、影の落ちる鼻筋等はドキッとしてしまう。幼稚な表現だが、その眼差しを見るたびに心臓を鋭利なもので突かれているような感覚に陥るのは事実。「…顔色が優れないようですが、如何されましたか?」小さな吐息に疲弊の色が混ざっているのを感じ取ると、持ってきていた彼の羽織をそっと肩に掛けてそう問う。カラーギャングとの連戦、肩の負傷、そして忌まわしき敵組織の復活…精神的、身体的にも疲れが溜まるはず。それを弱みとして決して人に見せようとしない強さはきっと彼の壮絶な過去や、優しさからきているのだろう…痛む胸は御門違いなのかもしれない、過去は戻せない、過去や自分のことをあまり話さない彼の生い立ちを詳しく知っているわけでもない、自分は何か出来るような人でも、力がある訳でもない。しかし、それでも彼のことを守りたいと思った。己にできる方法で。今回割れた相手のアジトは山の中、大人数で立ち回るにはあまりにも厳しい状況…ならばここが自分の役に立てる時。潜入、暗殺、情報収集…彼が表立って辛い選択をする時、自分は裏で汚れ仕事をしよう。今回人のいない場所で会えたのは幸いだった、この話をするには人目はないに限るから。「榊さん…敵に関してお話が」周りを確認してそう切り出す話は己の単独任務として潜入させてもらえないかというもの。しかし、それはあくまで形式上。断られたとしても勝手に潜入するし、チャンスがあれば暗殺もする。ただ、彼に何も言わずにそれをしてしまうのは彼の中の先代に対する葬いが、できないような気がして。)


>>垂

…あぁ、すまないが私は酒は結構。(だから自分のテリトリー以外の暗殺任務は嫌いなんだ。危うく本音を叫びそうになる。何故なら横に座る女性…もとい女装した男性はこの国の中でも指折りの武力、中国マフィアの右腕の筈。何故ここに?まさか相手もこの男を狙って?と疑念を持ちながら自分を連れてきた男を見やる。そう、今回の任務はこの男の暗殺であり、面識を持ち、ここまで油断させるにはそこそこ骨を折っただけあって『どうか邪魔はしないでくれ』との願いも強く。この店は男の紹介で入ったが、この男も相手は初めて見たらしく、鼻の下を伸ばして彼の名乗った水仙の名を上機嫌で呼んでいる。他の女の子も増えてきたところで相手に対してメモに小さく「邪魔はしないで欲しい」と書いたものを密かに手渡し)

  • No.176 by 垂  2019-02-18 22:53:49 

>梔さん

…いいえ、何でもありませんわ。
少し彼からのアプローチにときめいてしまって…。

(お酒が入り上機嫌になっていく男を見ながら日本のマフィアも大変なんだなと他人事のように思いながらも笑顔を崩さずに日常の話をしていると不意に手が触れ紙を渡されかさりと小さな紙を読むとなるほどと合点がいきこの男はなにかしたのかと思いながら紙を隠すようにポケットに入れたら梔を狙ってるキャバ嬢に問いかけられめんどくさいと思いながらもにこりと笑いながら梔の手を握り了解しましたという返事の紙を返しながら顔をうつむかせながら照れてるようにしおらしく演じ)

  • No.177 by 榊 誠  2019-02-19 02:37:34 


>>垂くん

(仕事上何度か情報交換をしたことがある男に連れられた場所。酒は好きだがこういった恰好の場は苦手。別の場所にしないかと申し出たがどうやらお気に入りの‘女’がいるらしい。面倒だな…と思うが今日も情報を交えることになっているためあまり機嫌を損ねさせてはいけない。気が進まぬまま店内へ入り、席について程なくして現れた見知った男の女姿に…おや、と思うが、とりあえず知らぬ存ぜぬで表情は変えずに「ありがとう。」と酒を受け取っておき。まさか此処で働いているわけではないだろうし、何か目的があるのは明白。ならばこの男かと連れをちらりと見るが、今はまだ余計な詮索は互いのためにやめようと。男が「この子滅多にいないんだけど今日は会えてラッキーだよ。美人だろ?」と言うので、相手の透き通った赤色の瞳を見ては「まあ…、そうだね。この色が良く似合う。」と偶々グラスに注がれていたワインレッド色の酒を傾け、以前、血塗れの肉塊の中佇む彼を見た時と変わらない臭い台詞を吐いてみて「君も飲んで。」とゆるりと笑い酒を勧めて。)



>>梔

三杯は酒人を飲むって言うからね…それにしても、君は本当に気配を消すのが上手いね。全然気が付かなかったよ。
(考えに耽っていたこともあり声を掛けられるまでその存在に気付かず、お猪口を持つ指先がピクリと震える。彼が暗殺者なら今息をしていないだろうな、なんて呑気に考えながら月を見たまま言葉遊びを返すも、普段三杯どころか十杯は軽く飲む自分が言えたことではないため少し滑稽で笑みが漏れて。そのまま相手に視線を移すとついこの前一人で月見酒をしようとした時、彼に対して思ったことをのんびりとした物言いで続けて、こちらを心配する言葉には思わず小さく笑ってしまい。「梔はいつも人の心配ばかりだね。……君の事を考えてたんだよ。怪我は?もう痛まない?」と始めは笑い混じりに言うも、後述は当たらずとも遠からずの返答で躱しつつ、本心から気遣い幼子を心配するような、そんな素振りで相手の顔を覗いて。彼は人の心を汲むのが上手い。それが彼の生まれ持った才能なのか、幼い頃からこの界隈に身において染み付いたものなのかは不明だが、真面目で繊細な彼は自分の考え付かぬ所まで思慮深く考察しているのだろう。それも慎ましく…。この羽織りだってそうだ。決して押し付けがましくない気遣い。「まるで良妻だな…。」と意図せず呟き一人小さく笑んでは控えめに切り出された話の内容に、視線をまた月に移し「そうだね…。」と一言。彼の腕は確か。きっと滞りなく責務を貫徹すると信じている。そこで先代の弔いが為されても文句はない。が…「愛妻一人を危険な場所に放り込む男はいないよね。」とまた掴みどころのない呟きを続けて相手に視線を戻し「俺はさ…じっとして待つの苦手なんだ。」とある種ボスとしてあるまじき発言を、この機に態と弱みとして吐き出し一人で行かせることを良しとせず。それでも己の気持ちを押し付け強制はしたくなく「…はい、呑んでないでしょ。」と口付かずの酒の入ったお猪口を静かな笑みを携え差し出し応えを待って)

  • No.178 by 垂  2019-02-19 08:47:11 

>榊さん

…まぁそんなこと言われると嬉しいです。
ごめんなさい、生憎酔いやすいので飲めないんですよ…お客様とこうして話せないですしね…。

(隣に座りふと左目を見られれば髪を引っ張り見えなくしようとし美人と言われれば満点間違いなしのような笑顔をつけながらトーンを高くして嬉しいと伝え相手の目的はなんだと考えながら仕方がない話を合わせるしかないかと決着をつけお酒を進めれば少し残念そうな顔の演技をしてはなんでこの瞳を覗く人って食えない人が多いのだろうかとドロリとした感情が心に芽生えるがそれを隠すように男の膝に手をつけて話せないとねだるように声を出し)

  • No.179 by 梔  2019-02-19 21:27:03 


>>垂

(こうして嫋やかな動作の相手をみると益々女性の様に見えるものだな、と内心思いながらも机の下で他人からは見えない様に紙を覗き見る。「…ふふ、ありがとうございます。水仙さん」短い彼への言葉は、表向きはアプローチに照れる水仙へのものだが、本質は了承してくれた垂へのもの。この男は日本のシマで薬を売り捌く悪質な売人であり、我がボスの胃痛の元とならぬうちに手っ取り早く消してしまおうという算段。その標的である男は呑気に酒を煽り、近くの女の子の肩を抱いたり、上機嫌で話したり、挙句相手にも近付いて「水仙ちゃーん」と間の抜けた声で源氏名を呼びつつ手を伸ばす。咄嗟に自身の目の前に置いてあった適当な酒をその手に掴ませるとマスク越しに男に対してニッコリ笑い)
…大分酔ってらっしゃるようだ。


>>榊

光栄です。(にこ、と目元だけ緩めると、微笑みとは違う緩やかに笑む口元をその目で眺めて。「…自分が、人を?」続いて出てきた言葉にキョトンと一瞬目を丸くしたものの、すぐにくつくつと喉の奥で笑い始めて。恭しく彼の目の前にひざまづくと、彼の手を両手で包み込む様に把持し「人の心配なんてしませんよ。あなたの心配をしているだけです。」自分の頭の中でも気障ったらしい、と毒を吐くような行動は、酒か目の前の君主か、どちらに酔った為のものなのか。今宵の彼は厳かな気品に満ちている。お猪口に添えられた長い指、月を映す透き通った瞳も、そして目元に陰を落とす月の光を浴びた頭髪の一本一本さえも。思わずとも彼に見惚れる視線にじとりと熱が篭る。しかし、彼の紅を引かずとも艶やかな口元から落ちた言葉は己に向けられたとは思い難い比喩。少しの間、身動きも忘れていたものの、彼の視線が月に戻れば続く呟きに視線を落とし。述べられた言葉を順を追って組み立てていく。彼の言葉は遊びを含みつつも決して無駄の無い言葉。それが何を意味するかは分からない筈がない。まぁ、先ほどに続いて述べられた恐らく自分は向けられた比喩に言いたいことはあるが。…本当は自分はこれを待っていたのかもしれない。彼が、自分の手で先代の仇を討つという行動を。そうだとしたら、とんだ卑怯者めが、なんて非難の言葉を胸の奥に隠しつつ。しばらくの間考えていたものの、意を決すると彼から差し出された酒を受け取り、口元を晒してそれへの答えを示し)
…いただきます。

  • No.180 by 垂  2019-02-20 09:16:42 

>梔さん

あら、じゃあ少し休みましょうか…

(べろんべろんに酔ってる男は梔さんの様子やこの店からの接待の様子からあの噂の薬と関わりあるなと勘づきならば私のやることはただひとつ情報を聞き出すしかない未だにボスからには殺るなという命があるかめ殺せないがどうせこの人の事殺せと命令されたのだろうかそれなら好都合と微笑みながら梔さんが酔ってると話を振られたなら話を合わせるしかないなと思い立ちあがり男を立たせて席を外し)

…そういえば、最近いい気分になれる薬があるとかないとか…一度でいいから飲んでみたいわ…。

(席を外しもう人目がないところまで連れていったら目当ての私が近づいたから上機嫌になったのだろう急に抱きついてきて驚きはしないが虫酸は走ると思いながらやんわり距離を置きにこりと微笑みながら男に鎌をかけ)

  • No.181 by 榊 誠  2019-02-20 14:36:33 


>>垂くん

へぇ…、今のお店の子はヘルプでも客からのお酒を断れるんだね
(彼の妖艶な仕草は女性そのもの、素性を知らなければ騙されていたかもしれない。男と知っていても綺麗だと思ってしまうのだから、隣の連れが彼にデレデレなのも仕方ないだろう。しかしまあやはり彼が居ては連れとの話しも進まないわけで、少しその腹いせに軽い意地悪を言ってみて。でも以前の会食で彼が多少は酒が飲めるのは知っているためただの茶番。互いが居ることで互いの思惑が進行できないだろうこの時間の持て余しを埋めるくらいにはなるだろうかと。連れが調子にのって彼の身体に触ろうとするのを自然な動作で嗜めつつ、どうこの場をさっさとお暇しようか考えていて。)



>>梔

梔、君ね……、
(跪かれ手を握られれば自然と視線は下へ行き、可愛く言えば無邪気だがその秀麗な瞳に捉えられては甘言だったとしても心を燻られ飲んでもいない酒に酔った感覚になる。これが彼の悪戯なら大成功だろう。ここ最近似たようなことを彼にされてきたがなぜか今回は上手く躱せずに、恥じらいを苦笑に代えるが上手い言葉は紡げずに。侮れないな…なんて、彼の持つ才を考えれば今更なことを思えば、普段たおやかに言葉を紡ぐ口許が晒され、酒を受け取り答えを示す所作にまた心が揺れ目を奪われて。彼が酒を口にするのを見守りつつ空になったお猪口を彼の手を掬うようにして受け取ると端に置いてあった徳利から新たに酒を注ぎ、ゆっくり口元へ持っていったかと思えば一気に流し込み、ふぅと一息吐いて。「また明日から忙しくなるね。」と軽快ながらゆったりとした微笑みを。そして手元のお猪口に目を落とし手で弄びながら、ほんの気まぐれか、遠く聞こえる部下たちの笑い声が余程心地よかったのか、それとも目の前の彼の雰囲気に魅せられたのか、ふと口を開いて「…君の話を聞かせてよ。先代との思い出話とか、その刀のこととか…何でも。」と普段人の深みに迫るのを避ける自分には考えられない問いかけを唐突にする。強いて理由付けするなら今後控える戦いに期して互いを知るためか、しかししっくり来ないのは単に彼を知りたくなったからで。ちらりと相手を見て真面目な彼が畏まらないように優しく笑んで。)

  • No.182 by 垂  2019-02-21 08:53:16 

>榊さん

…ごめんなさい…これでも仕事に真剣なんです。
お詫びとして私が一杯奢りますわ…。

(彼の言葉にほんとこの人は意地悪だと考えながらも彼が連れてきた男を見る情報屋ではないがなにか彼が親しくなる理由があるのかと思いながら男に近づこうと席を移動して隣に座ろうかと考えながらクスクス微笑み彼にごめんなさいとわざとしょんぼりしながら謝り仕事と単語を強調しこちらも仕事があるのでと心のなかで呟きお詫びとして酔いが回りやすいお酒もちろん内緒で奢ると話しボーイを呼び)

  • No.183 by 梔  2019-02-21 13:40:40 


>>垂

(相手が男を連れ出すと、想定外のことではあれど標的をわざわざ逃すわけにもいかず、後を付ける。いつもは着ないスーツの首元を緩め、ネクタイを両手に構えて息を殺しつつ相手達の様子を見ると、男が丁度薬のことについて話し始めたところで。幸い人目につかないところであった為、そのまま音もなく男の背後に回り、構えていたネクタイとそこら辺にあった適当な鉄製の棒を使い、効率的に首を締め上げる。濁点混じりの悲鳴は小さく、抵抗こそあれどものの数分でことは片付き。ふ、とため息を着けば相手に向き直り「…どうも。」と小さく挨拶を。ここにこの男を放置すれば相手に迷惑が掛かる、と予測すると酔っ払いを担ぐようにそれを担ぎ。男の懐から封筒に入った札束を抜き取ると相手の足元へ投げて寄越し「呑みの代金はこれで…助かりましたよ。水仙さん。」と皮肉げに笑い)


>>榊

(ふと、彼の返した言葉が滞っているように聞こえると、彼の顔色を見る。ぎっしりと詰まった語彙録から、スラスラといつも流れる川のせせらぎのように心地よい言葉を紡ぐ彼が自分との会話で言葉途切れになるとは、それだけ珍しいという事なのだ。彼のそんな意外な一面、人らしい一面、少し残酷な面…様々な彼を知るたび、それが嬉しくあり、優越感を覚える物だと知ったのは最近のことである。“頭”に忠誠を誓うこととはまた別の、自分の抱く彼への執着。徐々に募るそのような感情が決して褒められるようなものでないことは承知しているが…「…お可愛らしい。もっとよく見えてくれませんか…?」するりと言葉が漏れ出る。なんとなく、これまでの経験から微笑みに隠された表情が照れているよう感じる。彼の微笑みは好きだが、その微笑みは彼を包む仮面でもあり、悲しみも怒りも、丁寧に包んで隠してしまう。それを暴いてみたい、そう強く願うようになったのは好奇心か、嗜虐心か。そんな欲を言葉に隠しながら彼の頬に手を添え、その微笑みを覗きこみ。自分の手元から離れたお猪口を辿っていた視線は、緩やかな腕の繊細な動きを辿り、喉へと移動して、酒を嚥下し上下に動くその皮膚から目を離せず。まじまじと見るのが失礼だとは、と我に帰れば、振られた自分への話題に「…俺、ですか?」と驚いた様子で。彼が個人の過去を聞くことがほとんど無いと思っていた為、つい一人称が乱れてしまう。しかし同時に、自分へ興味を持ってくれたのか、と嬉しく思ってしまう気持ちと、彼の笑顔に口元が少し緩み。「承知しました。…お耳汚しではございますが、少しばかりお付き合い願います。」と簡単に前置きをすると、言葉を選びながら、枯れ葉の落ちるようなポツリ、ポツリと先代の話から始めて。先代から短刀の内が一振り、自称「酔鯨」をいただいた話で一つ区切りをつけると「…よろしければ、榊さんのお話を伺っても?」と空いた彼のお猪口に酒を注ぎつつ、あくまでも彼の意見を尊重できるように、だからだけ静かな声を装い)

  • No.184 by 榊 誠  2019-02-21 21:46:05 


>>垂くん

そんな、別にいいよ。気にしないで。
(仕事ね…、と心の中で彼の言葉の意味をしっかり受け止めつつ、此方も笑顔で返すも運ばれてきた酒にとりあえず手をつける。自分は所謂ザルで、飲めと言われれば樽一つ開けられるくらいには酒に強い。しかしグラスを持って口を付ける前にすぐに匂いで飲み慣れない酒の類だと分かり、これは飲んだら自分でも酔うかもしれないと。ただこれを利用しない手はない。そのグラスを今日は飲む気がしないからとか適当に理由をつけて連れに受け渡すと忽ち酔い始めた男の体を支えてやり、「あーもう、こんな酔っちゃって。」と白々しく言えば「帰るよ。」と強制的男を立たせて精算を済ませるとさっさと店を出てお暇しようと。なにせここは居心地が悪い上に、自分だけではなく相手も上手く動けないはずだから。変な探り合いはもうやめて、話すなら外でという意図で決して相手から逃走を測る意味合いではない。そもそもこれだけで‘仕事に真剣な’相手をまけるとは思わない。ちらっと相手を見て緩く笑って見せれば一足先に店を出て。)



>>梔

…可愛いってね、この歳の男に使うもんじゃないでしょ。
(一瞬、ドキリとする。彼の少しひんやりした滑らかな手に頬を触れられたのはこれが初めてではないが、顔を覗き込まれたとき、その深い紫眼に絡め取られたように目が離さなくなり動揺で瞳が揺れてしまう。いつもなら瞳に映る月が綺麗だなとか浮ついたことを考える余裕もあったがそれも出来ず…。彼に対してのこれまでの言動に決して偽りはない。ただ、無意識に、いや意図的に壁を隔てていたのは確かで、今その壁の隙間を彼は掻い潜り、自分は侵入を許した。その瞬間、戦慄のような、しかしマイナスではない感情が鼓動を速くさせる。下手をしたら胸を押さえていたかもしれない。それほどまでの心動が襲うが、寸でのところで‘これはただの揶揄いだ’と我に返りいつもの微笑みを貼り付けると頬に触れる手をやんわり掴んで離させ、その手で少し強めに額を小突いてやって。まだざわめく胸の衝動も、彼の落ち着いた声色で紡がれる先代との話しを聞くうちに落ち着きを取り戻し始める。まるで静かに星が煌めく夜空を思わせる語りは清く、彼の想いが心に伝わってくるようで自然と口許小さく綻ばせ。そして酒が注がれ自分に話が振られれば「そうだなぁ…、」と話すことを、というより何から話すかを迷うように酒に視線を落とし。それからは極自然にスラムで過ごした日々のことや先代との出会いを懐かしむように語っていた。実は始め先代のことを疑っていて衝突もあったなど誰にも話していないようなことも。「───、でも初めて君の剣舞を見たときはこんなに綺麗に剣を振るえる子がいるんだって驚いたよ。綺麗な子はやっぱり怖いんだなって。」と冗談を混じえれば小さく肩を揺らして笑い。)

  • No.185 by 梔  2019-02-22 18:13:53 


榊>>
(今、自分は確かに彼の微笑みの下を見た。いや、これは多分彼が“見せてくれた”。いつもの余裕のある涼やかな目元や落ち着いた鋭さを放つ瞳が朧げに揺れる様を、微かにたじろぐ動揺を、己が目にした時の劣情たるや!しかし、それも一刻。再び浮かべられた微笑みに少し残念そうな、そして、どこか少し安心したようなあやふやな笑みを自分も返し「…お嫌いですか?」と小突かれた額に触れつつ口の端を上げて。はらりと彼の口から紐解かれた過去は、春が近づく夜風に沿って舞うかの如く。自分に対して話してくれたことが嬉しくてたまらず、自惚れてしまいそうになる。彼の声に彩られた言葉はすとんと胸に落ちてきて、寝る前に物語をねだる子供とはこんな気持ちなのだろうな、なんて考えると図らずも口元を柔らかく緩め。先代との話を聞いて、クスクスと小さく笑ってみたり、仕事に関係のない会話を存分に楽しんでいるようで。「ふ、ふ…貴方に褒めてもらえるとは…過去の自分に妬けますね」彼の微笑みではない笑いをその目にすると、自分も自然と楽しい気分になり、歯を見せて笑う。自分もそんな冗談を返すと、「…自分は、貴方を初めて見た時、正直怪しいと思ってました。素性がわからなかったから。…ただ、貴方もそれは同じなのに、その時から優しかった。それと同時にこんなに優しい人が、冷静に人を殺すための刀を振るうのかと驚きました。」ふと自分が相手に持った初対面時の印象は、と会話に気が緩んだのか、目元を和らげながら言葉にそう表し。)
…要するに、憧れるようになったんです。あの時から、今も。

  • No.186 by 榊 誠  2019-02-23 02:02:11 


>>梔

(彼の幼い純真な悪戯っ子のような、それでいて大人の色めきを含んだ瞳と笑みに、この子はどれほど此方の心を揺るがせば気が済むのか…とまたそこはかとない淡い情が沸き起こるも今回はすぐに微笑む余裕があり「嫌じゃないよ。君のこの顔が見られるならこういう戯れもたまにはいいかな。…でも可愛いっていうならやっぱり俺より君だよ。」と目を細め彼の髪をくしゃりと撫でる。本当は‘戯れ’なんて言葉でこの時間を形容したくはなかったが、それ以外の例えで口にするのは憚られ、この心地よくも心を燻る一時を楽しみ。自分の詰まらない話でも笑って聞いてくれる彼。思えばこんな風にお互い、全てとまではいかなくとも晒して語らうのは初めてのこと。彼とは歳が2つしか違わないしほんの少し、一方的に感じたことだろうが一瞬でも‘頭と右腕’の関係を忘れられた気がした。この穏やかな時間に身を置いては危険な気がしたが、大事にしたくもあり背徳感を煽る。そんな想いの中、彼から掛けられる極上の賛美。万が一彼の甘言だったとしても、彼の花のように淑やかな表情で、声で言われては抑えていた燻りも高まるわけで、「あんまり俺を喜ばせたら後悔するよ?」と少しだけ声色に色情を混じえさせ、そっと彼の口元を指でなぞり瞳を捉えたまま顔を近づける。───その時「あー、頭と梔さんこんなところに居たんですかぁ。みんなもう飲み疲れてお開きしちゃいましたよー。」と泥酔した部下が顔出す。咄嗟に部下が彼の素顔を見る前に自分の背に隠し「ごめんごめん、片付けはちゃんとするから。」と緩く返して。隠したのは、彼が普段安易にその素顔を晒さないから、だが、そこに我欲が混じったのは否めない。彼の素顔を知っている、見ることができる特権をそう安々と他に与えたくはなかった。そう自覚した瞬間、参ったな…と苦笑が漏れる。部下が再び部屋に戻っていくのを確認すると振り返り「そろそろ戻らないといけないみたいだね。」とつい先程のことが無かったように微笑み室内へと足を向けて。)

  • No.187 by 梔  2019-02-24 10:26:40 


>>榊

(この緩やかに流れる時間が続けば良いのに、なんて柄にもないことを考えてしまう。自惚れや気の緩みは判断を鈍らせる…まして、愛しい人ができるということは、自分にとっても相手にとっても危険なことは身に染みてわかっている、つもりであった。しかし、今はどうだろうか?自分の欲深さを甘く見ていた。平静を装った外面の中で色欲、独占欲、承認欲…ドロドロとした気持ちが欲望の形を纏って相手にいつ襲いかかろうかと舌舐めずりをしている自分がいるのだ。彼はどう思うのだろうか、どう思っているのだろうか、きっと、友好的には思ってくれているのだろう。彼のそんな優しさにつけ込む自分を知ると、どう思うのだろう。そう悶々と自分の気持ちを持て余していた時に唇に感じた人の温もり。考え込んでいた為に下げていた視線を上げると、かち合った視線と近づく距離。と、次に聞こえてきたのは予想外の部下の声。続いて視界に入るであろう部下に見せまい、と慌てて口元を隠すも、眼前に広がるのは相手の背中。我が組の全てを背負い、守る背中。自分は、この人にどれだけ守ってもらったのだろうか。有難い、と素直に感じると共に、守ってもらえるという安心を実感する。マスクを付け直し、先に歩きはじめた相手に追いつくと浮かべられた微笑みに、この掛け替えのない時間は終わり、生死をかける場が再び始まるのだと感じ取ると、急に不安が押し寄せる。明日自分はいないかもしれない。それならば、今、後悔のないようにしたい。「御許し下さい」そう小さく呟いて追い抜きざまに彼の後頭部に手を沿わせマスク越しに唇を合わせる。一瞬の後に相手から離れ、欲を滲ませた目で彼の双眼を見やり「…榊さん、俺だって男です。」と。その後、踵を返すと部屋に戻って片付けに参加し。)

  • No.188 by 榊 誠  2019-02-24 18:54:33 


>>梔

(相手が去ってからも暫く唖然とその場に立ち尽くす。今、彼は何をしたのか…頭では理解していても感情が追いつかない。揶揄いにしては行き過ぎていて、彼はこんな悪ふざけをするような人間ではないはずで。あの瞬間、布越しではあるが彼の唇が触れる寸前、何をされるか咄嗟に理解して、止めるなり突き放すなりできたはずだった。しかしあの瞬間迷いが生じ、その迷いは動作を鈍らせて結果彼を受け入れる形になった。──ああ、きっと間抜けな顔をしていただろうなぁと冷静になり始めた思考で、至近距離にあった相手の端正な顔立ちを思い出しては苦笑が漏れる。あんなスマートな振る舞いをされたら世の女性は腰砕けになるに違いないなんて考える余裕も出てくるものの、胸の鼓動は速くズシリと重たい。彼の薄く柔らかい形の良い唇に直接触れたら、さぞ甘美なことだろう…が、その時は来ないだろうし、それを知ることは許されないだろう。「…ずるい子。」と自分に対しても返ってくる言葉を一人夜闇に零しては、彼が掛けてくれた羽織りを脱いで腕にかけると部屋の中へ足を進め、何食わぬ顔で片付けに加わって。
翌朝、アジトの幹部室にてコーヒーを飲みつつ敵アジトへの潜入の戦略を考えており。昨夜の事が何度か頭をちらつくが今は切り替える時、なにせこの戦いは組の尊厳に関わる重大なもので、敵も計り知れぬ力を持っていることから一切の油断は許されないのだ。潜入するなら夜か、はたまた一人を変装させ内部に送り込みその間にもう一方が裏で動くか、アジトへ行くまでの道のりも気になる所だが、とにかく相手の意見も聞いてみるかと資料に目を通していて。)

  • No.189 by 梔  2019-02-24 20:37:39 


>>榊

失礼します。(コンコン、と木製のドアをノックの音で響かせると、少し間をおいてから上記を述べつつ一礼をした後入室し。ぱ、と顔を上げると視界に映る相手に昨夜のことが蘇る。あの後、部屋に入ってきた彼は羽織を脱いでいたが、あれは拒絶の意なのか、あの身の程知らずな自分の行動で追い出されてしまうのではないか、もう口を聞いてくれないのではないか、と片付けが終わり、部屋へ戻った後も悶々と布団の中でそればかり考えてしまっていた。しかし、行動自体に対しての後悔はない。彼を守りたい、彼を恋愛対象として好いている。この気持ちは偽りでない、もともと玉砕覚悟だった、等と鬱々とマイナス思考気味な考えをやや強引にそう纏めると、眠れない時間を部下からの資料や過去の資料を読み漁ることに使い。その片鱗が目元に薄らとクマを作っていたものの、本人は全く気にせず朝から普段通りに振舞っており。「榊さん、休憩がてら甘味でも如何ですか」昨夜は色々あったが、仕事は仕事。相手だって凛としていつも通り振舞っているのだ、とその揺るぎない光を湛える瞳を見やると何故か少しだけ胸が痛むような気がして。ただ、それは決して顔には出さず、自分の持ち込んだ資料と共に簡単な甘味の皿を彼の机の空いたスペースに置く。何せ彼は働きづめの状態である。少しでも気分転換に、と甘過ぎないものを選んだつもりだが…とそこまで考えて我に帰り彼に向き直ると、真正面からその聡明な瞳を見つめ「敵のアジトについてのことでお話に参りました。少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか」と切り出して。)

  • No.190 by 榊 誠  2019-02-24 23:06:58 


>>梔

おはよう、梔
(ドア越しに彼の凛と澄んだ声が聞こえ身構えてしまうも、あくまで平静を装い律儀に頭を下げる相手をちらりと見て一言挨拶を。つい隠された口許に視線がいくがそれよりも気になったのが彼の目元。白い肌には薄っすらとでも映えてしまう青紫。昨夜まではなかったから疲労と言うより寝不足か。原因なんて1つしか思い浮かばないが、それが原因なら余裕そうに見えた彼は心労を抱えていることになる。自惚れるならその心労を拭えるのは恐らく自分なのだろうが、一度は何事も無いよう振る舞ったし、今の彼だってクマ以外は自然な振る舞い、それを貫き通さねばならない…たとえ本心が彼を射止めたいと思っていてもだ。だが、やはり疲弊した彼を見て決心が揺らいでいるのも確かで。コトン、と机に置かれる彼の気遣い。むしろこの甘味が必要なのは相手ではないのかと目を合わせて「ありがとう。丁度小腹が空いてたんだ。」と微笑み早速甘味を一口。その程よい甘さはすぅと疲れを緩和してくれ、こんな些細なことからも彼の想いを期待してしまう自分がいて駄目だ駄目だと内心首を横に振る。一度立ち上がって部屋の隅にある珈琲メーカーでカップにコーヒーとミルク、少しの蜂蜜を入れるとスプーンで軽く混ぜたあと相手に差し出し「君にはこれね…。」と目元のクマに触れようと手を伸ばしかけてやめれば、彼の真剣な瞳に答えるべくブレブレの精神に活を入れて頭である自分に戻り、彼の申し出に頷いて。)
勿論、俺も丁度君とその事について話したいと思っていたんだ。ぜひ、君の考えを聞かせて?

  • No.191 by 梔  2019-02-26 20:22:07 


>>榊

あ、ありがとうございます……良いんですか?(悶々と散々頭を抱えてああでもないこうでもない、と理屈をこねくり回していたものの、やはり彼の微笑みを見ると自分の作っていた理屈は音を立てて崩れる。そんな微笑みと共に差し出された珈琲に少し気後れしてそう問う。拒絶はされていないようだ、少し安心してカップを受け取り、いただきますと一口つけると、すぐに暖かさが身に染み入る。相手の優しさが溶け出したかのようなほのかな甘みと、柔らかくも強い香り。自分は彼の優しさと暖かさに餌付けをされているようだ、なんて惚けた頭に一瞬思い浮かぶもすぐにそれを追い払い「…とても美味しいです。榊さんの手料理は人を幸せにする料理ですね。」と本心からポロリとそんな言葉を。相手の冷静な眼差しにハッ、と慌てて仕事モードに切り替えると持参した資料に視線を落とし「御意に。…まず、調べたところあの山は霧が立ちやすい条件下にあり、この季節、朝は特にです。近くの道や…」と説明を始め「…です。相手は警戒を強めると思いますので、計画の強い夜を避け、敢えて警戒心の緩む朝方…霧に紛れて情報収集…そして短期内部破壊、扉の解錠も視野に入れた潜入工作は如何でしょう。」長々とした土地の説明の後簡単な作戦の説明をして相手の顔を伺い。)

  • No.192 by 榊 誠  2019-02-27 21:09:51 


>>梔

ふっ、はは…、それは大袈裟すぎ。…笑わさないでよ…ふふ、
(悶々と相手との距離感を探り悩んでいたときに言われた言葉、お世辞と取ればそうなのだが相手があまりにも柔らかく真面目にそれを言うので一瞬固まってしまう。そして遅れてきた笑いを止める術はなく手の甲で口許を抑えて肩を震わせれば、少しの間でも自分の中の朧気が晴れ、それと共に自分の気持ちを誤魔化し続けるのも限界があるなと気付き。それでも今は考えるべきは別にある。相手の繊密で的確な策略に真剣に耳を傾け、その非の打ち所のない内容に心の中で拍手を送れば問題ないと小さく頷いて「流石だね。…だとすると此処を出るのは真夜中か。山は天候が変わりやすいから注意しないといけないけど、今のところ概ねは問題なさそうだし早ければ今夜には出られるね。」と資料の山岳ルートを確認し、持参する最小限の物を脳内でリスト化したところですっと視線を相手へと向けて。「それで君はこれを夜な夜な調べてそんな目をしてるの?」と相手との距離を縮め先程は触れるのを躊躇った目元に手を滑らせるとクマをなぞり少し意地悪い笑みを浮かべ。「仕事熱心なのは有難いことだけど、今の君は連れていけないよ。ある程度の準備は済ませてあるし、夜までには時間があるから少しでも体を休めて。」とあくまで頭としての優しさを向けて微笑み。が、一息置き静かに一度瞬きするとまだ迷いと躊躇いを携えた口元をゆっくり開いて「それとも…おやすみのキスが必要かな?」と。以前は冗談で軽く言えていた戯言。それがこんなにも重たい。彼との今後を考えれば適切な距離感を保つことが最善なのに彼と少し話しただけでその判断も簡単に鈍る。優柔な自分が腹ただしいが身に染み込んだ本心を覆い隠す微笑みはこんな時にまで漏れて、相手を見つめたまま頬をそっと撫でて。)

  • No.193 by 梔  2019-02-27 22:42:37 


>>榊

も、申し訳ありません…(思いの外朗らかに笑う相手に少し驚き、頓珍漢なことを言ってしまったかと慌てて上記のように謝罪を。しかし、内心は嬉しかった。それが自分の失態であったとしても、また笑ってくれるのだと思えば自然と表情は綻ぶもので。想い人の笑顔を見るだけで心踊る自分が単純なのか、それとも花が咲くように笑う彼の笑顔が特別なのか。多分両方であろう。そんな彼がこちらへ視線と共に寄越した小さな頷き。とても小さい動作ながらもそれは確実な肯定の意であると認識させ、気分も高揚させる。「ありがとうございます。潜入班はある程度の準備をさせておりますが、よろしければ一度お手隙の際に確認していただきたく…?」する、と伸ばされたしなやかな手は、どう詰めたら良いのか分からない2人の間を簡単に横切り、己が目の下に続く。優しさを含む微笑みと、迷いの混ざる複雑な微笑み。それが何を伝えたいのか、何となくわかってしまう、故に、期待してしまう。もっと強請っても良いのかと。「…この戦いの勝利が、貴方の手中に収められた時。その時に、いただきに参ります。」これはある種の宣誓。それが、相手に向けてなのか、はたまた自分への言い聞かせなのかそんなに難しい事はわからないが、確かに彼の慈愛を湛える双眸をしっかりと見据えた。彼は冗談だと笑うだろうか?それでも構わない。もう、迷い躊躇うのは嫌になってしまったから。「…ありがとうございます、お言葉に甘えて少し…仮眠を取ってきます。何かございましたらすぐにお申し付けください。」少しだけ、先ほどまでより静かになった空間を誤魔化すように目を細めてそう述べると、退室の為にドアノブに手をかけ)

  • No.194 by 榊 誠  2019-02-28 14:59:24 


>>梔

(バタン──と静かに扉が閉まる音から数秒後、胸のつかえと共に深く息を吐き相手が残していった資料に目をやるも視界に入れているだけで文字の羅列は頭に入ってこない。頭を支配するのは先刻までの相手の表情、声、そして宣誓。まるでお預けを食らった気分だが昨夜から蟠っていた物は随分軽くなった気がした。ただ、一枚も二枚も相手に上を行かれた気がして自分はこんなにも恋愛に臆病で不器用だったかと嘲りたくなる。昨日から格好悪いところしか見せてないな…と思いながら残った甘味を口にしてはまた先程のほろ甘い余韻が内側から広がっていき、彼の存在をどうしようもなく感じて。そんな時「ボス…お話が、」とノックと共に部下から声が掛かれば、冷めたコーヒーを一口飲み「入っていいよ。」といつもの自分に戻って迫る闘諍へと気持ちを高めていって。
夜、最小限の部隊と荷物を準じ、森が茂る山の麓へ訪れる。念の為救護班を待機させるが、アジトのある頂上付近で重症を負えば、此処まで持つかが危ういため大半は上へ向かう者たちで補わねばならない。ただでさえ立ち打つ敵は大きいのだ。現場の空気は張り詰め重たく、それに比例するように森は陰鬱とし心に不穏の影を落とす。どんなに暗くても潜入を悟られるのを避けるには明かりも極僅かしか使えないため、その暗さが余計に不安を煽るのだろう、表情を強張らせる部下に気付けば「ほら、今からそんな肩に力が入ってたら身が持たないよ。」と緊張を解すように肩を叩き、笑みを浮かべたのを確認した後、相手の元へ行き「よく眠れた?」と目元を覗き込むように微笑み問いかけて。)

  • No.195 by 梔  2019-03-01 07:18:35 


榊>>

はい。準備万端です。(夜の獣も姿を潜めるような暗闇の中、話し声ですら凍りつきそうな状況であれど不思議と暖かく、安心する光のような双眸が自分の目を射抜いていると気付けば、自然と緊張も解ける。昼の休憩のアドバイスや、この声がけだってきっと彼の優しい心遣いなのだろう。人を思い、見ているからできる小さくもありがたい配慮。現にそのおかげで目元のクマもずいぶんと薄くなり、目元には血の朱が通う程には回復して。しかし、一方で心臓には悪い。彼の眩い光は、自分には少し眩しすぎる。特にこんな暗い夜には今までの仕事の記憶が蘇り、彼の人間らしいその笑みに気後れしてしまう。勿論後悔や悲観に暮れる訳ではないが、やはりこんな気持ちになるのは決戦が近いからなのだろう。「…榊さん、」貴方に勝利を、と続けたいところで先程の彼と部下との会話を思い出し、言葉を詰まらせてしまう。自分は甘えさせてもらっているが、本当は自分も彼のように部下を安心させる側であるべきなのだ。それならば、今は、と部下と話す相手から少し離れ、自分も部下に声を掛け。最後に部下と武器の確認を終えると「それでは只今より潜入作戦を開始する。」小声でそう全体に伝え、山頂へ続く獣道に足をかける。木々が邪魔する視界の中、淡い光の中で相手の姿を目に捉えると日中に口にした宣誓を思い出す。これに籠める先代への弔意は勿論だが、この決戦には負けられない理由が増えたのだ。そう決意新たに登り始めた山道は、聡明な相手が編成したメンバーなだけあって道中何事もなく敵アジトの付近まで登り詰め、後は今立ち始めた霧が濃くなることを待つばかり、と息を潜め。)

  • No.196 by 榊 誠  2019-03-01 17:40:54 


>>梔

(相手の顔色が幾分良くなったことに安堵しつつ山道へと進めば、彼の行き届いた配慮もあり足場の悪い山道も難なく登りきり、ついに決戦の舞台へと辿り着く。流石の自分もここに来て緊張の糸が張り詰め、失敗出来ない重圧がずしりと襲い、霧が濃くなるごとにそれは重さを増していき、毅然とした表情の中に僅かな強張りが混じる。それでもふとつねに支えてくれる彼の存在を思い出せば、自然と荷が軽くなって微かに口元を緩め。隣に身を潜める彼の背中に確かな意志を含め軽くトンと触れて、それを潜入開始の合図とすると他の部下達にも合図を送り。相手の予想通り、早朝の警戒は緩く濃い霧に溶け込むことで中への潜入は上手くいった。それからは2人一組となってそれぞれ散らばって密やかに作戦の遂行に移る。することは簡単、敵が集団で眠る部屋に毒ガスを散布するだけ。シンプルだが少人数で大人数と対峙する場合には真っ向勝負になる前に出来るだけ敵の戦力を削ぐ必要がある。此方の動きを悟られる前に出来るだけ静かに内側から攻め込んでいき、見張りも背後から羽交い締め声を上げさせることなく地に沈めて。そうして漸く相手を連れ立ち幹部の部屋の前に辿り着いた時、背後から忘れもしない声が響く。「鼠がうろちょろしてると思ったら憐れに死んだ老いぼれんとこのゴミ連中じゃねぇか。」地を這うような嘲笑と誹謗、声の主は先代を討った男、この組織の主格。ほぼ反射的に刀を抜いて振り返り男に刃先を向けるが、状況を見てグッと奥歯を噛みしめる。男の腕の中には別行動していた部下の一人が人質に取られ銃口を頭に当てられていた。もう一人は…、と最悪な想定をして刀を持つ手に力が入るが表情は崩さずに「おかしいな。君は俺が胸を刺して殺したと思ったんだけど。」と憎悪を押し殺し笑顔を貼り付ける。しかし男は全く意に介さず「さっさと武器を捨てて大人しくしてもらおうか。優しい日本のボス様は部下を見殺しになんて出来ねぇだろ?後ろの可愛いぼくちゃんもだ。」と相手に卑しい目を向けニッと笑う。複数の足音が近づいてくるあたり男の応援もすぐにかけつけてくるだろう。悔しいが男の言う通り自分には仲間を見捨てる選択肢がない。だが此処で大人しく従い朽ちるつもりもない。男が相手に向ける視線を遮り、じわりと額に冷や汗を滲ませながらこの後の突破口への糸口を探って。)

  • No.197 by 梔  2019-03-01 20:09:19 


>>榊

(今までの仕事とは違う感覚。不思議と地に足がついたような感覚が今日はあった。それはきっと、いや、確実に彼が隣にいてくれたからだ。彼の背を見るだけで高鳴る心臓は落ち着くし、彼の隣に立つだけで自分は強くなれた気になる。不安に駆られることも、胸騒ぎもなくスムーズに進む状況に少し甘くなりすぎていたのだと危険に晒された部下を見て唇を噛む。恨んでも恨み足りない敵がすぐそこにいるのに何もできない歯痒さ…きっとそれは部下を大切に思う彼は自分の数倍感じているのだろうと何処か冷静にそう思う。相手と同じく咄嗟に出した双剣の柄はギリギリと拳の中で唸りを上げていたが、敵の視線が彼の背中で遮られた瞬間、あの月夜の背中と重なり、ふと頭に登った血が冷めていくのを感じる。自分が今やるべきは何か、彼を守るにはどうすべきか。恥も見栄も捨てろ、使えるものは使え、どうすればこの場面を切り抜けられるか、脳味噌を回せ。「分かった。」カラン、と短刀を地面に置き、次いで隠した暗器を床へ放り投げながら彼の脇をすり抜ける。その時に小声で「榊さん、近くに仲間もいるはずです。行ってください」と囁き敵と彼の間に立つ。恨めしい宿敵を前に、さらに部下を危険に晒した状況で、彼はきっと嫌がるだろう…しかし、ここで彼を失うわけにはいかない、そしてこれは自分の思いだが、彼に傷一つついて欲しくない。敵は今の所一人、片手しか使えない状況であるから脅威は銃弾のみ。この位置からだと後ろの彼に銃弾は当たらないし、捕まっている部下も今の所無傷で、戦闘スキルとしてはそこそこ場慣れしている者。このまま自分が近付き、此方に撃ってきた場合被弾するのは自分、すぐさま連射は出来ないので後は部下が対応してくれるはず。そして部下を打った場合は続射の前に自分が間合いを詰め、締め落とす算段だが、こちらは最悪の場合。最後に残っている最善の策は、今手元に残った最後の苦無が敵の銃を持つ腕を使えなくすること。それを実行するには銃口をこちらに向けさせようと態とらしく「…しっかしまぁ、カラーギャングやら人質やら…挙げ句の果てに武器を捨てろ?ゴミ連中相手に随分と臆病な事で。」等と挑発して)

  • No.198 by 榊 誠  2019-03-02 03:32:40 


>>梔

(自分が答えを出すよりも早く動いたのは相手だった。凛とした声、カランと彼の武器や暗器が地面に置かれる音がやけに大きく耳に響く。そしてすれ違い際に言われた言葉、彼の決意と確固たる覚悟、その中に込められた意味と想い、それが瞬時のうちに伝わる。相手を置いていけるわけがないだろう、と真っ先に浮かんだ答え。だがそんな自分の性格を彼は理解しているはず。傷つけたくない想いはお互い同じでそれを見越した上での行動。彼の凛然とした双眸は決して感情のまま動いているわけではなく、考えがあってのものだ。本来は頭の自分がすべき行動だった。それ彼に担わせてしまったのだ。そうして湧いた感情、それは嫉妬。彼の賢明な判断と揺るぎない精神への。まるで立場が逆転したようで気概ない己を責めるよりも前にこんな状況下で彼を羨んだ。それにだ、以前の戦いで‘我慢はさせない’と約束までしてしまっている。そうなれば自分は折れるしかなくて──、「…あとでね。」とたった一言、相手との再会を当然のように告げ、人質となる部下へも視線を向けその場を断腸の思いで去り。男は自分を深追いすることなく余裕の笑みで相手へと視線を向け、挑発にはピクリと眉を動かすも鼻で笑い「お綺麗な顔をして口は随分下衆だな。でもよ、お前のことは前に見た時から気に入ってたんだ。どうせ今のボスじゃ生ぬるくて辟易してんだろ?俺につくってんなら可愛がってやるよ。」と厭な笑みで相手を見て依然と銃を部下へ向けるが、相手が丸腰だと思い込んでいるのか隙は大きくなっていて。
一方で自分は残りの部下と合流し、内一人を消息不明の部下の捜索に当てて、相手の元へ応援が一人として行かぬよう残党を切り捨てる。中にはあのカラーギャングの主格も居たが用済みの男を生かす理由はなく迷いなく刃で喉元を切り裂き。数分もしないうちに動ける衆敵は居なくなる。となれば向かう場所は一つしかない。全てを背負わせてしまった彼の元。湧き上がる焦燥を抑え足を急がせて。)

  • No.199 by 梔  2019-03-02 07:38:28 


>>榊

(少しだけホッとする。これで彼を失うことは無いだろうという安堵はきっと彼に聞かれたら怒られてしまうだろうな、と少しだけ余裕のできた頭で思う。彼から返ってきた4文字。たったそれだけの言葉だが、その言葉の中には信頼や再会の意がぎっしり詰まっている。こんなピンチではあるが、そう感じ取るとふっと口元が緩む。彼から与えられるものは聡慧や麗華に彩られずとも十分に心を満たす。「戯言を。お前がした先代への行い、忘れたわけではあるまいな…!」しかし、やはり彼がいないと自分はダメならしい。冷えたはずの頭が相手を馬鹿にするような言葉を理解した途端フツフツと怒りが湧き上がってくる。生温い?違う、彼は温かい優しさを持った上で、冷たく時に残忍な決断もする事ができる人なのだ。たとえそれが自分の心に背く事であっても、部下のために、組織のために動ける人なのだ。それを侮蔑するとは…。そんな激昂した頭に冷静さを差したのは、人質に取られている部下からのアイコンタクト。部下は男の隙が大きくなった事が分かったのだ、ならばもう一押しで…。男は冷静であるものの、やはり先の言葉の直後には反応を示した。ならば「…頭は生温いんじゃない、優しさを知っているんだ。冷徹と卑怯を履き違えたお前なんかとは違う!」最後の方は半ば叫ぶように口にする。と、共に隠し持った苦無を男の肩、出来るだけ部下からは一番遠い角度に向けて全力で投擲する。頭は再会の言葉を口にしたが、それは自分だけでなく、部下も合わせてのことなのだろう。勿論自分も部下を見捨てる考えはない。投げた苦無は当たれば御の字、当たらなかった場合を考えて直後に駆け出す。先ず部下を男の腕から解放を、と部下に手を伸ばし男の腹に蹴りを入れようと構えて)

  • No.200 by 榊 誠  2019-03-02 14:57:18 


>>梔

(自尊心の塊のような男は相手の口車にまんまと乗せられ苛立ちで表情を歪ませる。銃口は変わらず部下に向けられていたが相手の鮮やかな苦無捌きに気付くのが遅れたのだろう、苦無は狙い通り部下に一切掠ることなく男の肩に命中した。グッと呻き声を上げ男の手から銃がこぼれ落ち、怯んだ隙に部下は相手に腕を引かれる形で危機を脱する。相手が繰り出した蹴りも男の腹に鮮烈に入り、その勢いで男は大きく後ろによろめく。が、そこは先代を殺った男、倒れることはなく苦無が刺さっているにも関わらずケタケタ笑い始め、負傷していない方の手で胸元からもう一挺銃を取り出し相手の顔スレスレに銃弾を打ち込んで「今のはわざとだ。折角可愛がってやろうと思ったのになぁ、残念だ。」とニタリと笑む。部下からは既に武器は取り上げてある。相手も今度こそ丸腰だろうと男は勝利を確信し銃の引き金に指をかけ───バンッと銃声が響く、血飛沫が飛び、そしてゴトリと銃が落ちる重厚音。どうやら間に合ったようだ。少々的は外してしまったが…、「ごめんごめん、銃に当てるつもりだったんだけど手に当たっちゃったね。」と悪気なくへらりと笑い慣れないピストルを片手にようやく相手の元へと駆けつける。状況は上々、先の悪条件からこの状態に持ち込めたのは流石。両手が使えなくなり呻く男の元へ相手を横切り近づくとその腹を蹴り飛ばし仰向けに倒して顳かみに銃口をあて「分かってないみたいだから言っておくけど俺が来なくても君はあの子に殺されてたから。…それとあの子を可愛がっていいのは俺だけ。」と冷笑を零し。彼の実力であれば男を瞬時殺すことも出来たはず、もしかしたら彼は始めから自分にこの男を殺させるつもりでいたのかもしれないと自惚れたことを思う。ともあれ、今は組織の彼の、己の仇を果たす時、男はここに来て命乞いをするがそれに靡くほど融和な心は持ち合わせていない。男が最期に「俺には妻子が───、」と口走るが冷たい表情のまま引き金を引いて。)

  • No.201 by 梔  2019-03-03 08:54:36 


>>榊

(しまった、やはり苦無だけでは駄目だったか。肩に苦無が刺さったまま男は不気味に笑うと、もう一挺取り出した銃を構えた瞬間そう脳裏に浮かぶ。せめて部下だけでも、と自分よりも体の小さな部下を背中に回すと同時に?を銃弾が掠める。こんな状況にも関わらず、脳内に浮かぶのは彼もこうやって庇ってくれた、あの宣誓はどうしようか…等、彼のことばかりで。あぁ、怒られてしまうな、と瞼を閉じるが、響いた銃声の後に痛みが続かない。代わりに続く待ち望んだ優しくも強い声に喜び勇んで瞼を開ける。やはり来てくれた。淡々と追い詰める彼は何か言う男…多分命乞いだろうが、それに構わず引き金をひくガウン、という音が響く。男は音が消え入るとともに只の肉塊へと変化し赤黒い血だまりが広がる。あぁ、やった。赤黒いそれと彼は何とも言えぬ怪しい魅力に包まれている…その血が憎き仇のものであれば尚更に。心が徐々に落ち着いていくのが分かるが、ここは冷静にならねば、と未だ体の力が抜けない部下を応援に来てくれた部下に任せ、男の脈を確認する。「…流石榊さん、お見事です。」脈は無く、呼吸もない、男は死んでいた。これでやっと終わったのだ。紆余曲折あったものの思い描いた通りの最後に思わずほくそ笑み。)
お手数おかけしました。…この者達の始末は自分達にお任せください。榊さんは体を休めてください。

  • No.202 by 榊 誠  2019-03-03 14:00:24 


>>梔

(仇の男を殺った、というのに達成感はまるで訪れず心は冷たいまま、どちらかと言うと虚無感に近い感情がずるずると腹中を這いずる。また、確かに射止めたはずなのだが、何とも言えない違和感、喉に骨が支えたような不快感があった。簡単過ぎたからか、男が最期に残した言葉が引っかかっているからか。混沌とした胸騒ぎが拭えずにいると、己を現実に引き戻す凛とした声に我に返り僅かに震える指先を悟られぬよう胸元に銃を戻し「…いや、君が追い込んでくれたおかげだよ。…此奴が死んだのが知れて、配下に隠れてついている他のカラーギャングが仇討ちに来るかも知れないから暫くは警戒を強めておこう。…俺は大丈夫、それより君は?」と絶命する男に目をやりながら淡々と喋るも、相手のいつも通りの気遣いには小さく微笑み、僅かに傷のついた相手の頬に指を滑らせて。軽傷とはいえあの男がつけた傷だと思うと気に入らない。男が相手を見る目を思い出しては男の脈を確かめるために死体に触れた相手の滑らかな手を取ると穢れと拭うように指先に自らの指を沿わせて。)

  • No.203 by 梔  2019-03-04 20:41:15 


>>榊

自分は掠っただけです。…自分より、部下が心配です…(ほくそ笑んだのも束の間、彼の指が微かに震えているのと、解放されている部下の真っ青な顔を見て、はた、と表情を硬くする。急に自分の行動に後ろめたさを感じたのだ。自分の願望の為に彼や部下を危機に晒し、挙句部下のうち一人の安否確認が取れていない。なんて事をしてしまったのだろう、とざっ、と顔から血が引いていく。すみません、と上の空で口にしようとするが眩いばかりの彼の微笑みの前に言葉が出てこず、酸欠の金魚のように口を開閉するばかり。グルグルと答えの出ない悩みを脳味噌の中で回していると、彼の優しい指先が頬に、指先に触れる感覚が自分の意識をハッキリとさせる。緊張からか、いつもより少し冷たいその指先を己が両手で温めるように包んで「…お許しください…」と今回の失態に対する言葉を。一言それを零せば、体は滑り落ちるようにその場に膝まづき祈るようにもう一度「お許しください…」と。少しの間下を向いていたものの、顔を上げると「貴方にも嫌な思いをさせてしまったことでしょう…。」と続けながら労わるようにその手の甲を緩く撫でる。今回彼を守るつもりが、彼と仕事を共にできるからと調子に乗ってしまっていた。その美しい剣舞や戦う様を間近で見られる優越感に浸りすぎた結果、彼に心労をかけてしまった。申し訳なさからもう一度下を向くが、いつまでもこの場に残るわけにもいかない。自分と数人の片付け班を簡単に組むと、残りの部下を相手と人質になっていた部下を介抱しつつ先に降りるよう指示し、相手にも「先にお戻りになってください。アジトを長期間開けるのも気掛かりですし…すぐに戻ります故に」と、ゆるりと手を解こうとして)

  • No.204 by 榊 誠  2019-03-05 16:34:23 


>>梔

(彼は何も悪くない、それなのに跪き許しを請われれば、その儚く放って置くと消えてしまいそうな姿に胸がキシリと痛み、小さく首を横に振る。今彼にこんな顔をさせてしまっているのは自分の煮え切らない心情が表に出てしまったからだろう。彼の手から伝わるぬくもりは己の中に蔓延る焦燥も緊張も不思議と解きほぐす、と同時に彼の痛みも伝わってくるようで。必要のない心労を負わせてしまったことに深く反省しつつ、殊勝に振る舞い部下達に指示を出して此方の手を解こうとする手をさっと掴むと相手の目線に合うように屈んでその頬に手を添え此方を向かせて「待って。…君は何も悪くないよ。期待以上の動きをしてくれたし、君が居たから人質の子も無傷で居られた。」今彼を責めているのは彼自身。彼の淑やかに細められる目元が見たいのに自分の口から零れるのは陳腐な言葉ばかり。もどかしさを感じながら周りに部下が居ないのを確認し彼の頬をするりと撫でて少し困ったように笑み「まあ確かにすっきりはしなかったよ。でも嫌なわけじゃない。組の遺恨を晴らせたわけだし…、」と少し視線を横に流しながら話すも、ゆっくり相手へと視線を戻しまだ憂いが残っているように見える紫眼を見つる。そして徐に相手の両頬を包んで額をコツンと合わせて「アジトには戻るよ。でもそんな顔してる君を残してはいけないな。…君は君自身を許して上げて?じゃないと君との‘約束’が果たせないよ。」となるべく優しい声色に乗せて小さく微笑む。また暫くすれば部下が戻ってくる、名残惜しいが額を離して少し首を傾けて相手の顔を覗き「ね、梔?」と目元をするりと撫でまた微笑んでみせて。)

  • No.205 by 梔  2019-03-06 23:37:32 


>>榊

(あぁ、また自分は彼を頭にしてしまった。彼の言葉求めてしまう。彼の温もりある言葉、優しく染み渡るそれが無ければもう自分は駄目ならしい。彼の温もりが、彼の言葉が、何よりも甘美な薬。全てを許し、慈愛を与える彼の黒く、深く、強い眼差し、その奥にある許しが欲しくてたまらない。「…ありがとうございます…」彼の青空にも似た寛大な佇まいに上の空でそう答え、零れ落ちる蜜よりも甘い言葉を拾う。「…!っ、はい!」こつん、と控えめな衝撃が額に走ると共に目の前いっぱいに彼の長い睫毛に縁取られた優美な瞳が映し出され、『約束』の2文字が鼓膜を震わせる。一瞬理解に時間がかかるが、すぐに返事をする。覚えていてくれた。彼のこの行動は期待してもいいのだろうか?彼の行動は純粋な子供のように軽やかであり、同時に夜の街に降りた霧の様に、姿を掴ませない妖艶さを彷彿とさせる。自分の名を呼ばれて我に帰ると、今まで落ち込み、相手に甘えてしまった分を取り返すように笑むと「…はい。ご迷惑をお掛けしました。成る可く早く片付けて帰りますので、その…お待ちいただけますか?」少し距離を詰めようとするが、戻ってきた部下の気配にそれは叶わず、最後にそう伝える。にっ、と一旦去り際に笑むと帰る班員の部下には相手をちゃんと送り届けることを再三確認し、自分のお抱えには最低限の処理を指示して。時間は少しかかるだろうが、少しでも早くアジトへ帰れるように。との企みは成功し、日が暮れる前には数人の部下を引き連れて返り血で真っ赤になった服や道具を引きずりつつアジトへ戻ってきて)

  • No.206 by 榊 誠  2019-03-08 02:08:24 


>>梔

(まだ後ろ髪が引かれる思いがあったが相手の言葉に‘待ってる’と返し、先にアジトへ戻って戦いに出ていた部下達を休ませ残りの部下に念のため仇討ちに備えアジトの警戒を強めるように指示する。その間も気になるのは相手のこと。勿論、安否がまだ知れていない部下も気懸かり。だが相手を特別視してしまっているのは否めなく。相手が去り際に見せた悪戯な、それでいて艷やかに細められた目元を思い出し胸がとくりと鼓動する。こんな事があった後なのに己の胸中は随分身勝手らしい。一度首を軽く横に降ると、相手や敵地に残った部下達に汚れ仕事を押し付けたまま自分が何もしないわけにはいかないと、今回の組織に繋がりがありそうなカラーギャングなどを調べる。その際に、男が最期に残した言葉の妻子は既に他界していることを知り不行にも安堵してしまう。自分のような存在が無実の力を持たない存在を苦しめているのは身を持って知っている。いつだって一番被害を被るのは汚い世界とは無縁の存在。それを気にしだしたらこの界隈では息をしていけない。それはこの組織に入るときに覚悟したことだ。だから傷心することもない。はぁ…と誰もいないのを良いことに深く溜息を吐くも、それも二度はしない。気を張り直し資料に目を通して暫く、相手部隊の帰着を聞けば出迎えに行き部下から安否不明だった部下も重症ではあるが無事で既に治療中だと聞き安堵して。それから各々に労いの言葉をかけ体を休めるよう言うと漸く相手の元へ。血に塗れても尚美しい佇まい、そっと彼に歩み寄ると頬についた汚れを指で拭ってやり「お疲れさま、嫌な仕事を押し付けてごめんね。…疲れたでしょ?個室にお風呂温めてあるからゆっくりしてきて。…それとも俺が身体洗ってあげようか?」なんて冗談を言う余裕を見せゆるりと笑いつつ、しっかり相手の顔色を伺い先の浮かない心情を心配していて。)

  • No.207 by 梔  2019-03-09 01:34:42 


>>榊

ただいま帰還しました…いえ、この仕事は割と楽なので。(部下を発見できたのは重症とはいえ良かった、と胸中で思う。これで少しでも彼の心労が晴れるなら、と彼の目元を伺うが、頬へ伸びた優しく繊細な手とかち合ったその深黒の瞳から相手も同じなのだと悟る。心配をかけさせてしまって申し訳ない、が、上記の言葉に間違いはない。こんな風に喋らない肉は処分しやすい。そもそも、最近では組織の為に、ではなく彼の為に、という心境で仕事をすることが多く、それに救われている感が否めない。自身を正当化する訳ではないが、お疲れ様、と溢れる微笑みを此方へ、風に揺れる花のようにただ一瞬だけでも向けてくれるだけで罪の意識が軽くなる気がする。「ありがとうございます……えっ?」彼の美しい指の腹が敵の血で汚れるのを横目で見て、羨ましい、等と下らないことを考えていたからか、彼の頭の冗談も咄嗟に本気にしてしまう。少しの間、そして下心とも取れる反応をしてしまったことに慌てて視線を逸らすも「あっ、いや、その……すみません、ちょっとだけ…期待しました。」と一応弁明はしてみる。しかし、しどろもどろなそれは弁明になっているのかどうか…。「…取り敢えず、お風呂はいただきます。その後、急ぎではありませんが、今回の報告を」と気まずい雰囲気を払うように苦し紛れにそう言うと目的の風呂場へ向かって歩を進めるが、すぐに立ち止まって「…それと、約束のものをいただきに。」といささか小っ恥ずかしいセリフを残して)

  • No.208 by 榊 誠  2019-03-09 15:22:50 


>>梔

(此方の冗談、一切の下心が無かったと言えば嘘になるが…、それにまるで幼い少年の初恋のような、初な反応を見せる相手にまた鼓動がとくりと波打つ。「あんまり可愛いこと言うと本気にするよ?」と逸らされる視線を追うように顔を覗き込み目元を撫でて少し悪戯に笑み。彼の今迄の色恋がどうであったかは知らないが、ほの字も知らないということはないはずで、それは彼が残した甘美な言葉が物語り己の心をじわりと燻りその一言で欲を掻き立ててしまう。つい引き止めたくなる衝動に負け風呂場へ向かう彼の腕を取っては此方に振り向かせ。やっぱり自分も一緒に…と言いたいところ──、だがそれはこの先あるか分からない楽しみに取っておくことにし、小さくほくそ笑むとポケットから予め相手に渡すつもりでいたものを取り出し相手の手を取って掌の上に優しく乗せて「これ、お風呂に入れる香り袋。疲れが取れるから良かったら使って。」と微笑んで。それは自分も良く使うもの。労い以外に他意は無かったが渡してからなんだかマーキングみたいだなぁとぼんやり思うもそれはそれでいいかと。「ゆっくりしてきてね。待ってるから。」と手を伸ばし相手の口元に触れるかに思わせ肩に手を置くとくるっと身体を反転させてその背中を押して風呂場に行くよう促して。)

  • No.209 by 梔  2019-03-10 02:26:28 


>>榊

(心臓がもたない。彼の悪戯っ子のような、少し幼さの残る笑みに釘付けになる。彼は微笑みばかりだ、などと考えていた時があったが、今は微笑みの中に様々な感情が潜んでいる事を知ってしまった。見るたびにキラキラと輝きを増して変わるそれは万華鏡のようで、一瞬しか目にすることのできない儚い美しさに息を飲むことしか出来ない。「…香り袋、ですか?」自分の掌にすっぽりと収まるそれは、とても可愛らしく、同時にどこか落ち着かせてくれるような包み。いつだったかこの包みと同じものを見たような気がするが、思い出せず少し思考を巡らす際に、ふと、包みの香りと相手の香りが酷似していることに気付きぱっ、と顔を上げる。まさか。「…ありがとうございます。不思議であって、落ち着く…そんな優しい香りがします。」ゴシゴシと極力汚れていない服の布で手を拭い、少しだけマシになった掌と、その上の香り袋を顔に寄せ、その香りを確認するとニコリと笑みを。「お言葉に甘えて…」と促されるままに風呂に入ると、手早く体を洗い、湯に浸かりながら彼の香りの分身を緩く弄ぶ。彼の心意気である暖かい湯や、いい香りは体をリラックスさせてくれるが同時に『自分を特別に扱ってくれている』とどうしても思ってしまい、心臓だけは忙しなく。それは風呂を上がり、私服に袖を通し、相手の部屋の前に立ち、その扉をノックするまでずっとドクドクと継続し、これではまるで中学生や高校生のようではないか、と香り袋を握り締めて気持ちを落ち着かせる。彼からのご褒美を受け取るまであと少し…そう思えば少しだけ目元に朱が混ざり)

  • No.210 by 榊 誠  2019-03-10 17:49:18 


>>梔

(自室、風呂上がりに訪れるであろう彼の事を考え空調を湯冷めしない程度に少しだけ低く設定しておき、“報告”に来る相手に備えて資料に目を通し直す。しかし一度自我を解放してしまった己は存外欲深く、頭として受ける報告よりも、彼と交わした約束を、宣誓を期待してしまっていて。己としての気持ちを優先してしまうのはいつぶりだろかなんて考えていると控えめにされたノック音に不覚にもドキリと小さく鼓動を跳ねさせる。入室の許可を告げる前に立ち上がると自らドアの前に行きゆっくり彼と自分とを隔てる扉を開けば、其処に佇む待ち望んでいた姿。湯上がりの彼を近くで見るのはこれで二度目で、以前もその秀麗な姿に見惚れたがそこに思慕が加わるだけでより彼の姿を魅惑的にみせる。艷やかに水気を含んだ黒髪、露出の少ない私服の隙間から見える白い肌につい目を惹かれてしまいながら「入って…」と一言声をかけ彼を部屋に招き入れるとドアを閉めて彼に向き直る。そうすることでより強く香る彼の匂いは自分も使う物で嗅ぎ慣れているはずなのに、彼からするというだけで特別で芳醇な物に思え。「いい香りだね。…気に入ってくれた?」とまだ少し湿った彼の髪を掬いながら小さく笑むとその手で彼の目元をすぅとなぞり「顔…少し赤いね。のぼせちゃった?」と微かな色を含んだ笑みを零す。それも一瞬ですぐにいつもの微笑みに変えて「水、用意するね。」と彼から一度離れ部屋の隅に置かれる小ぶりの冷蔵庫から水を取りに行こうとして。)

  • No.211 by 梔  2019-03-10 21:27:45 


榊>>

(扉を開こうと手を出した瞬間開かれたそれに驚くも、さらにその奥から現れた彼の姿の近さに目を丸くする。仕事という荷物を肩から下ろし、自分の気持ちに気付いた今、この距離で彼を見ると良からぬ思いがムクムクと鎌首をもたげる。彼を包むえもしれぬ雰囲気が鼻腔を擽り、脳漿を満たす感覚にクラリと眩暈を覚えるが、いつもより低く感じた、入って、の言葉に素直に足が動く。自分の予想通り、彼の体からほの漂う香りと自分、そして自分の掌に握り込んだ香り袋から香り立つ芳香が混ざり合い、同じであるということを強調し、眩暈を強くさせる。そんなクラクラとした視界の中でも、一瞬だけ浮かんだ艶やかな色を纏った笑みに魅せられ、彼の腕を緩く掴んでしまう。「…水、よりも」カラカラに乾涸びたかの様な喉からはつっかえつっかえにしか言葉が出ず、我慢していた欲が堰から今にも漏れ出してしまいそうな状態の己にはそれが抑えられそうにない。きっと自分は今、獣の様にギラついた目をしているのだろう、などとどこか冷静になりつつ、柔らかくも暖かい言葉をいつも作り出す彼の唇を親指の腹でなぞり「…いただけませんか?」とだけ告げて)

  • No.212 by 榊 誠  2019-03-11 03:49:09 


>>梔

(掴まれる腕から感じる体温、それほど差はないはずなのに彼が触れる部分からじわりと熱を帯び落ち着かせていた鼓動をあっさり加速させる。そしてじとりと交わり合う視線、いつも凛と澄んでいる彼の瞳の中に野心的な熱情を垣間見るもそれでも艶やかに慎ましやかに見えてしまうのは彼の持つ魅力なのかとぼんやり思う。己の口許をなぞる手をやんわり取って離させるとやや下から覗き込むように表情を窺い「…そんなに待ち遠しかった?」と意地悪く微笑んで見せ。待ち望んでいたのは自分も同じ、今すぐにでも約束を成したいところ。だがすぐには目的の場所には触れずに熟した果実を更に甘く成熟させるように彼の耳裏から頬にかけて指を這わせマスクに触れながらも下げることはしない。そうして一頻り焦らすと漸く彼の口許を隠す布に指を引っ掛け、紫眼から目を逸らすことなくゆっくり、ゆっくり下へずらしていく。顕になった薄く整った紅を前にとくりとくりと胸を波打たせながら彼の秀麗な顔つきを堪能。こんな時に彼との微妙な身長差を少しもどかしく感じながら、相手の頬に手を添えて顔を下向かせると少しずつ顔を近づけ瞼を降ろし軽く触れる、啄むような口付けを少しだけ長く───。時間にすれば数秒も無かったかもしれない。しっとり余韻を残すようにして離れるとこれで約束は果たせただろうかとゆらりと彼を視界に映して。)

  • No.213 by 梔  2019-03-11 18:25:00 


榊>>

(時間にすればほんの少しのことだろう。しかし、自分の中では永遠にも近い感覚がまだ頭の芯に残っている。随分と我儘な申し出だったということを理解するほどの理性は残っておらず、ゆっくりと、しかし確実に落とされた口付けにただただ、魅力される。この世こどの果実よりも甘い唇と、どんな嘘や脅しをもってしても揺らがない聡明な瞳。それを覆う健康的な色のふくらとした瞼と縁取り、瞳を飾り立てる長く、健気に揺れる睫毛…彼を象る全てが美しく、彼を彼たらしめる心を淑やかに飾る。「…ありがとうございます。」彼の瞼が開かれ、中に隠されていた端麗な瞳が己が姿を写すと同時にそう告げ、恭しく頭を下げる。一瞬なれど、彼を覆う神秘のベールを払い、彼を手に入れた様な気になれた。未分不相応であると身に染みて分かっているが、この僅かな時間のためなら、自分は何人だって手にかけるし、何だってこなせる気になれる。「…嗚呼…何たる光栄でしょう。この梔、再び貴方に仕える幸せを噛み締めました。」その言葉通り、この上ない幸せを噛み締めるも、自然と表情は緩み、慈しむ様な笑みを少しだけ浮かべると慌てて普段通りの表情に戻り「…とりあえず先ずは報告を」と背筋を伸ばして)

  • No.214 by 榊 誠  2019-03-11 21:39:16 


>>梔

(彼の艶やかな口許から零れる礼と恭しい言の葉、少々仰々しくもとれる言葉ではあるが彼の心から、声から花咲いたものと思えばその蜜は甘く鼓膜を溶かし胸を焦がす。これだけ己の胸中を惹きつけておいて、すぐに仕事に切り替えてしまう相手に微かに眉を寄せて不機嫌さを顕にするもそれもすぐ微笑みの下に隠し、彼の美しく伸びる背筋にそっと指先を添わせて「…そういう真面目なところも良いんだけどね。俺はまだ直接は君からしてもらってないんだけどな。」と態と声色に熱を持たせて相手を見つめる。が、すぐにふっと笑いを零し「冗談だよ。あまり一気に欲張りすぎると良くないって言うしね。今日はここまで。」と触れていた相手の背筋から薄い腰を指を浮かすように撫で上げ、してやったり顔でゆるりと笑んでみせ「それで報告は?」と完全に仕事の空気に切り替え相手から離れて机の上の資料に目を押しながら再び彼の方を見てにこりと微笑み。)

  • No.215 by 梔  2019-03-12 19:16:30 

>>榊

(相手の微笑みに隠れる前の素の表情に触れられる時がたまにある。今回もそうだが、不機嫌そうな表情を見るのは珍しくついぐ、と見入ってしまう。形のいい眉が寄せられ、拗ねたような表情に一瞬、嫌悪される恐ろしさを感じ身を強張らせるが、その後に続いた微笑みに少しだけ安心して資料へ視線を落とす。「…えっ」バサバサッ、と音を立てて書類を落としたのは背筋に感じた感覚より、その後の彼の言葉に対しての驚きである。彼は今何と言っただろう、自分がしても良いのだろうか?彼の唇に?まさか、先ほど彼が不機嫌そうな顔をしたのは…?自分の都合の良いようにグルグルと欲が脳味噌の中を駆け巡ってゆく。更に視界に映るのはこちらを見つめる彼。下賤な役の熱に浮かされた頭では否が応でも先ほどまで熱を共有した唇に視線が落ちる。その柔らかな皮膚からこぼれ落ちる熱のこもった言葉を視認できるならば、とろりと垂れる蜂蜜の様だと頭の片隅で思う。砂糖とはまた違う甘美で、すり抜けていってしまう澄んだそれ。ごくりと唾を飲み込んだ時に想像したのはその甘さか、熱か。「…いいんですね?」ぐっ、と距離を詰め、逃さぬ様に素早く相手の後頭部と腰に手を回す。キスというよりも噛み付くかのように口を薄く開くと彼のしっとりと熟れた唇を喰らう直前に一言だけそう問う。我慢するのはこんなに難しいものだったか?否、彼だからこそ、彼の行動や言葉が角度を変えるごとに柔らかくも鮮烈な煌めきを放ち、徐々に自分の理性の糸を解いていくのだろうと自問自答を終える頃には、するりと彼は腕の外。したり顔で笑む彼にしまった、と思う。どこかの歌手が歌っていた美しいものは遠くにあるから綺麗、それが分かったかもしれない。彼の新たな面を目にする度、その面に魅力され、更にもっと、と欲深く強請ってしまう。「…では、資料一頁の第一項目から報告します。今回…」そんな欲を冷静な面に無理矢理押し込んで報告を始める。しばらくして全ての報告を終えると一息吐いて資料から彼へ視線を移し、ゆっくりとその体の前へ足を運ぶ。「…此処からは不真面目でもいいですか?」自分の身体と相手の身体が触れそうなほど近くまで距離を詰めると許可を伺うというよりもお願いに近い声色でそう言う。互いの衣服が衣擦れの微かな音を立てた途端、相手の答えを聞くより先に彼のふわりとした下唇に甘く噛み付き。)

  • No.216 by 榊 誠  2019-03-12 22:47:09 


>>梔

(後頭部に手を添えられ近づく彼の端正な顔立ち、微かに掛かる吐息にまた胸が騒ぐも流されることはなく仕事へと切り替える。正直惜しいことをしたかもしれないと思うも、彼のやや悔みの滲んだ唖然とした可愛らしい表情が見られただけでも良しとして。そう自分の中で区切りがつき油断していたせいか、いつもより早口に感じる彼の報告に真剣に耳を傾け彼が一息吐いて熱の籠もった視線を向けられるまでその欲に気付けずに。目が合った瞬間、何かに絡め取られたように身体が動かなくなり問いかけから何かしら反応を示す時間は充分にあったはずなのに、溢れる期待と欲情が己から動く機能を奪う。そうして触れた甘く柔らかい感触。触れ合う部分からぞくぞくと熱に浮かされ、微かに瞼を震わせながら相手の肩と腰に手を添えて離れていく口元を名残惜しげに目を伏せ見つめてはゆると顔を上げふっと笑い「一気に欲張るのは良くないって言わなかったっけ?……でも不真面目な君は悪くないね。もっと不真面目でもいいくらいだけど。」と緩く笑みながらも手はするりと彼の首筋を撫で上げ再び二人の距離を縮めると彼の耳元に顔を寄せて「ただし俺の前だけね。」と息を吹き込むように囁いてすぐ離れるとまたいつもの微笑みを。「さて、今日はもう休んで。疲れたでしょ。今日隊務に出た子たちには明日休みを取らせてあるから君もゆっくりするんだよ。」と相手の頭を優しくぽんぽん撫でる。その瞳の奥には以前は無かった恋慕が揺れていて。)

  • No.217 by 梔  2019-03-14 13:01:05 


>>榊

…逆ですよ。(耳元に感じる彼の僅かな吐息と?を掠める柔らかな髪に意識を持っていかれるも、彼との距離が空いた事により少しだけ甘い酔いから醒める。存外自分も欲張りなのだな、と自戒しつつ顎に引っかかったままだった薄い紙のマスクに指を引っ掛け、そのまま引き上げようとするも、ふと意地の悪い笑みを浮かべると上記を。不真面目なのだから、もう少しだけ欲張っても構わないだろうか?なんて自分に言い訳しつつ、距離を詰めずに腕だけ伸ばして彼の鳩尾より少し上、胸骨の真ん中に指を軽く当て「貴方の前ですから真面目にしてるんです。真面目な犬の方が使い勝手が良いでしょう?」と編んだ口元を隠す様に空いた片手でマスクを引き上げ。「…榊さんは、明日はどうされるのですか?」此処の所様々なことがあったからか、相手の休んでいる姿を見た覚えがない。勿論、皆の上に立ち、凛々しくも優しい笑みを湛える仕事ぶりは何度見ても筆舌に尽くしがたいものではあるが、先の言葉に少しひっかかりを感じる。「過ぎた言葉ではありますが、榊さんは最近疲労が溜まっていると見えます。大きな仕事はひと段落つきましたし、少しばかり御自愛されても…。」ついつい出過ぎた真似だとは思いつつ、そんな言葉を口にする中で、頭を撫でる優しい掌に目を細める。しかし、細めた瞳も、彼の瞳に宿った朧げな揺れを捉えると、それをよく見ようとその洗練された黒を見つめて)

  • No.218 by 榊 誠  2019-03-15 13:06:56 


>>梔

(彼の巧みな言葉遣いに暫しきょとんとしてしまうもマスクが引き上げられたところでその意味が頭にすぅと入ってきて、やられたなぁなんて軽く笑って「それじゃあ、今度からはもっと色んな君を見せて。…それに犬も良いけど手の掛かる花も好きだよ。」と胸の真ん中に当てられた指をやんわり掴み自分の口元へ引き寄せるとその指先に軽く口付ける。どんな彼も魅力的であるが、ありのままの彼、花の名を持つ彼自身をもっと奥深く、深淵まで知りたいと心を燻らせながら淡い笑みを浮かべて。続く問いかけには、んーと唸り視線をやや横に流し考える素振りをして「…まあ、残ってる細かい案件を片付けるくらいかな?そんなに心配しなくても大丈夫だよ。大変なのはみんな同じなんだし普段何もないときは君に任せっぱなしだからこんな時くらいはね。」と肩を竦め、明日は療養中の部下の様子を見に行きがてら今回の件と繋がりがありそうなカラーギャングの下見程度の探りを軽くしておこうと思っていて。「それに本当に駄目になったときは君が奉仕してくれるんでしょ?」と冗談っぽくゆるく笑んで相手の背中を押すとドアの前まで来て「ゆっくりおやすみ。」と軽く相手の髪に口付けて。)

  • No.219 by 梔  2019-03-16 23:16:15 


>>榊

…では、お言葉に甘えてひとつだけお教えしましょう。自分の名の由来は花からきていますが…(彼の浮かべる多彩な笑みについ興が乗り、「今度から」という部分は聞かなかったことにしよう。口付けられた指先をヒラリと返して彼の指の間に自分の指を通し、自分は彼の掌に…いつも、頭を撫でてくれる大きく、太陽のような暖かさを持つそれにひざまづいてマスク越しに口付ける。顔を上げて彼を見上げると、彼の肩越しに光る蛍光灯が彼を神々しく照らす中「実はもう一つ、『この忠誠が朽ちる事なし』という意味も込めているんです。…榊さん、俺が朽ち枯れ落ちる時はその前に、手折って捨ててくれますか?」とほんの少しだけいつもの目を細めるだけの笑みに子供っぽさを混ぜる。まだ彼がどんな顔を、どんな言葉を返してもらえるのか、ただの表情、言動が彼という人物を通してどれほど可憐に、どれほど優美にこの世に写し落とされるかを見たい、知りたい、と気持ちは早れど、彼の言うとおり、一気に知りすぎるのも駄目であろう。少しだけ残念だが、また明日、明後日がある、と気持ちを切り替えると返ってきた相手からの明日の予定の話に耳を傾け。確かに自分の大切に思うこと以外の予定や、少しややこしい相手との会談、面倒な書類整理にはあまり積極的でない…むしろ忘れたふりや遅れるふりをする普段の彼を思い出せばある意味これは好機なのか?と内心首を傾げる。自分の抱える直属の部下の中にも今日は休みを取らせたものや、動けそうなものもいる為、安心していないわけではないが、妙に腹の底がムズムズと落ち着かず顔を上げたところ、冗談っぽい笑みを浮かべた彼と、台詞、そして髪へのキスに思わず「はい…、おやすみなさいませ…?」と、肯定的な返事を返してしまう。おそるべし日本人体質、と自宅へ帰りながら悶々と明日の予定を立てる頭の片隅でそんな事を考えているうちにたどり着いた自室の布団の中で眠りにつき。翌朝、適当にその辺りにあったトーストを齧りながら休みの予定を立てるものの、頭の中ではどうしても相手のことを考えてしまう。お会いしたい、お忙しいようなら見るだけでも構わない。そんな中、部下を見に行くと言う名目…もとい業務を思い付くと途中相手の好きそうな果物を露店で買ってからアジトへ向かい)

  • No.220 by 榊 誠  2019-03-17 22:26:41 


>>梔

…君が朽ちて枯れる時は来ないよ。──来させない。
(互いの絡まる指から感じる体温と脈動、彼の悪戯な笑みに胸をざわめかせながら発した声は幾分か低く彼を捉える目は温かさを秘めながらも冷たさも同伴しており真剣味を帯びていて。彼の言う朽ちることが自分への忠誠を失うことを意味するなら、それは自分に従えるだけの価値が無くたった時か。また万が一、彼が裏切り仲間を危険に晒した場合、自分は彼を手折る選択を強いられることになる。そんな事は考えただけでもぞっとする。が、どちらにせよ彼の目を、心を自分から逸らさせなければいいこと。己に自惚れはない。だが、彼を朽ち枯れさせることは他の誰にも自分さえも許さない。その為なら自分はいくらでも強くなれるし彼の忠誠を惹きつける。惹きつけて内側からじわじわ侵蝕し自分色に染め上げる…、そんな束縛心と、彼は己への忠誠を失うことは絶対に無いという信頼を秘め跪く彼の細い首筋に手を添えて顎に指を滑らせ顔を上げさせると“来させない”と。その後は緩やかに彼を送り出した。それが昨夜の彼に対する答え。そして今は日が変わり太陽が高く昇り始める頃。昨夜はアジトで夜を明かし朝の内に書類整理は済ませた。その後は療養中の部下の元へ行き喋るのも辛そうなため励ましの言葉をかけ治療に専念するよう告げると今度はカラーギャングの動きを探るために街へと。賑わう街の中、特に素性を隠すことなく足を進めていると何やら嫌な視線を感じた。───監視されている、とすぐに察し最近多いな…と内心嘆息しつつ街の賑わいから遠ざかるように路地裏に足を進めて。
一方アジトでは訪れた相手を部下達が出迎えて「ボスならさっき出かけましたよ。…あ、美味しそうな物持ってるじゃないっすか。」と相手の持つ果物をたかっていて。)

  • No.221 by 梔  2019-03-19 19:27:13 


>>榊

そうか…助かった、ありがとう。(部下から聞きたかった情報をすんなり得られると、簡単に礼を述べ、相手の行動範囲を想像するが、途中で部下の続いた言葉を聞くと「あぁ、これか?…そうだな、榊さんが何の用事、若しくはどこへ行ったのかを教えてくれたら皮を剥いで振る舞おうか。」少しほくそ笑みながら風呂敷に包んだ果物を部下の目の前で勿体ぶって少し揺らしてみる…その行方を探る当の彼に近づく危険など知らぬまま。
相手の柔らかな髪が揺れるその頸へと視線を注いでいた張本人は雑多な人混みに身を潜めていたものの、相手が裏路地へ入ってしまえばそれを追いかけるため、人混みを抜けなければならない。ぞろり、と雁首そろえて人混みから抜け出たのは計5人。主格と見られる少し小綺麗なスーツの男は3人に路地裏を回り込んで相手の逃げ道をつぶすように、残りの1人はスーツ男自身と2人で相手を追うように指示して裏路地へ続く。「ニホンのマフィアのヘッドは護衛も付けずに呑気だな。ちょいっと面貸してもらおうか?」少しして相手の後ろ姿をやっと見つけると、スーツ男が下卑た笑い声とともにそう話しかける。のんびりと談笑するつもりなんてないスーツ男は拳銃を後ろ手に構えつつニタリと笑いかけ。)

  • No.222 by 榊 誠  2019-03-20 13:10:51 


>>梔

(路地裏に入り追手を巻こうと試みたが上手くいかなかったらしい。背後から聞こえた声は聞き覚えのないもので素直に足を止めると振り返りそのニタリ顔と対峙する。「…君たち誰かな?喧嘩を売るような真似をした覚えはないんだけど。」と緩い笑顔で戦闘の意志がないことを示すも背後に駆け付ける3人の足音と気配を感じると全く厄介だなと表情は変えずに5人の特性や動きを把握しようとして。もし彼らが昨日壊滅させた組織と関わりがあって自分を狙ったのだとしたら情報が回るのが速すぎる。考えたくはないが我が組織内に内通者がいる可能性があるなと。そしてこの度の目的は何か。己の命か、組織の軍事力と領土の強奪か…、今にも後手の拳銃を突き出してきそうな目の前の男に目をやり考える。この状況で逃走することは可能。だがそれにはこの場は路地裏とはいえ悪目立ちしすぎる。極力街の人間に薄汚れた界隈は見せたくない。既に勘の良い商売人が路地裏の影から此方の様子を窺っているのが見え、はぁ…とあからさまに溜息を吐いて。「ディナーのお誘いにしては早すぎるし無作法な気がするけど、まあいいよ。ついていけばいいの?」と肩を竦めてここは穏便にとりあえず男たちに従おうと未だに銃から手を離さない男たちに「抵抗する気もないし何もしないよ。」と笑いながら足を進めて。街の住人たちは「やだ、また争いごと?」「物騒ね。」と声を潜ませていて。
一方でアジトでは部下達が相手の言葉にまんまと乗っかって「ボスなら怪我した奴の様子見に行ってから街に行くって言ってましたよー。また酒でも買いに行くんじゃないんですかね。夕方には戻るみたいっす。」と調子よく自分の行動を告げて。)

  • No.223 by 梔  2019-03-21 21:30:32 


>>榊

いやいや、素直に来てくれるなら良いんだ。俺達は人殺しより金儲けがしたいからな。(相手が想像と違い、素直に答える姿勢を見せると気を良くしたのか、ニヤニヤと口元の笑みをより一層深くさせるスーツ男。彼の敵意のない穏やかな笑みに鼻の下を伸ばす4人にもそのニヤニヤ顔が感染するのは当然であり、下卑た笑みを強くさせる。「それは失礼した。午後のティータイムとでも洒落込もうか、別嬪さん?」彼の町の人を巻き込みたくないと言う優しさは、相手らを調子付かせてもしまう。主格のスーツ男が移動を始めると、榊の周りを囲むように部下が移動して相手を動くよう、無言の圧力をかける。移動の途中、スーツ男は調子付いているのか「俺達は武器商人みたいなものでな、最近取引先を増やしていきたいと思ってんのさ。…あんたのとこ、最近武器をたくさん使う機会があったみたいじゃないか?」と彼の表情を楽しむように話しかけて。
相手の行動を知ると部下が入院している病院を思い出しつつ、風呂敷を部下の1人に渡す。「街か…。悪いな、ありがとう。」と街のめぼしいポイントを考えながら部下の頭を軽く撫でると街へ足を運びながら去り際に「…あぁ、そういえば皮を剥ぐと言ったが、それは延期だ。みんなで分けて食べるように。」とだけ残して。)

  • No.224 by 榊 誠  2019-03-22 18:41:20 


>>梔

(無言の圧力にも特に臆することはなく男たちの軽口に適当に相槌を打って流しつつ、問われたことには肩を竦め「まあこの世界にいればそう言うこともあるよね。…でも流石商売人、情報を掴むのが早いね。」と明確な肯定はせずとも否定もせずに笑みを深めて。暫くして辿り着いたのは一見普通の3階建ての建物。その入口ではなく横の地下へ続く階段を下り奥の部屋、応接間に通されると「そこで止まれ。」と言われ言われるがまま立ち止まりスーツ男の行動を目で追う。スーツ男は部屋にある本棚に近付き数冊本を取り出すとその後ろに隠されていた入力装置にナンバーを打ち込む。ガチャリと解錠音が鳴ると共に本棚を模した扉が開き隠し部屋が現れて。中に入るよう促され多少の危機感を覚えるも今の所殺意はないし大丈夫だろうと。部屋の中は、想定した通り武器庫になっており、選りすぐりの武器が所狭しと並んでいて。物は確かに良い。だが提示された額は暴利そのもの。男たちの素性や目的の実はまだ知り得ぬが流石に取引出来ないと首を横に振り、「一応俺は客と思っていいのかな?だったら断る権利もあるよね。…それとも断ったら何かあるのかな?」と事を荒立てずに済ませる方法を探りつつ掴みどころのない緩やかな笑みを浮かべて。
一方街では件の成り行きを見ていた商売人が相手を見つけいいカモを見つけたとばかりに馴々しく近づいて肩を組み「よう、ニホンの。良い情報が手に入ったんだが欲しくないか?お前さんとこのボス、おかしな連中に絡まれてたぜ?」とニタリと笑い掌を上にして親指と人差し指で輪っかを作り金を要求して。)

  • No.225 by 梔  2019-03-23 06:55:44 


>>榊

(自分達の陣営に入ったことで余裕が生まれたのか、5人はバラバラに分かれて部屋の中に散らばる。「案外喰えない別嬪さんだな?なに、その方が愉しいってなもんだ。」穏やかに見えて鉄壁。爪を立たせない甘美な彼の笑みにスーツ男の喉からくつくつと笑い声が漏れ出る。「いいや構わない、そんな権利もご用意してる。…ところで旦那、この世界…いや、界隈か。そんな中で一番強い武器ってのはなんだと思う?」まるで己が巣の中に卵を持ち帰った蛇のような下卑た笑みでじとり、と彼を上から下まで舐めますように視線を這わせ「…情報だ。お得意さんの情報は保秘するが、お客さんのは保証できねぇなぁ?」と、遠回しに断るならば敵対勢力に情報を流す、とあからさまな脅しをかけて。「それともなんだ?金よりイイもん俺らにくれるかい?」バラバラに散らばっていたうちの一人が自分達の優位さを過信してか、下品にも横口を挟み。
一方街では、馴れ馴れしい商売人を躱そうとしたものの、自分の探す彼の情報を聞くと組まれた肩の腕を掴み、引き寄せると周囲に分からないように近付いた商売人の鼻スレスレに苦無を向け「…続けろ。金は後でもいいな?」と出来るだけの笑顔でそう告げて。

  • No.226 by 榊 誠  2019-03-23 13:32:58 



>>梔

(男たちの恐喝まがいの脅しにプライドはないのかと嘆息したくなるもこの界隈ではこのやり方が利口で正解なのだろう。いやな視線に多少の不快感はあるも表情には出さず横口に苦笑を漏らして「残念だけど君たちが喜びそうなお金よりイイものは今持ち合わせてないかな。それに情報…一番強い武器だっけ?随分自信があるみたいだけど君たちのその武器、本物なのかな?」とさも男たちの手の内を知り尽くした物言いで余裕な態度を取るも実際はほぼ何も把握しきれていない。ただクライムの三大勢力の一つである我が組織を脅しにけるリスキーな真似ができるほどの情報を保持しているのは窺い知れ、それは組織内に内通者がいる疑惑を寄り濃くする。が、もし内通者がいるとしても男たちはその者を完全には信用しきっていないはず。そこを突いてカマをかけてやった訳だがスーツ男は微かな動揺と共に苛立ちをみせ「取引に応じないってならあんたの首をかけてお宅の部下達に交渉する手もあるけどなぁ?」と不敵に笑い、部屋の空気も一気に張り詰める。「乱暴は嫌いなんだけどな…」と空気を読まない穏やかな声色で微笑みつつ四方から向けられる敵意にいつでも対抗できるよう警戒を巡らせて。
そして街、苦無を向けられた商売人はヒッと間抜けな声を出して冷や汗を流し両手を小さく上げて「おいおい、そんな物騒なもの出すなよ。美人が台無しだぜ?…たくっ答えてやるから仕舞えって。」と路地裏での出来事と男たちのアジト…地下のことは伏せて全て話し調子よく大金を請求して「小狡い連中だからなぁ、早く行ってやらねぇとお前さんとこのボスもどうなるか分からないぜ?」と考える隙を与えるものかと相手を焦らせるために余計な一言を付け加え。)

  • No.227 by 梔  2019-03-23 21:24:26 


>>榊

(不敵な笑みと、巧みな話術により自分達が追い詰められているとやっと自覚したスーツ男は「…チッ、お前ら!やれ!」と部下に命令する。最初は銃を構えるものの、屋内で発砲するのは、跳弾の恐れがある為得策ではない…近くに他の銃火器、爆発物があるのなら尚更。よって、部下達は各々がナイフ、槍、刺股やスタンガン等を手にして彼の周りを取り囲む。ジリジリと距離を詰めながらアイコンタクトをとると、彼に向かってまずナイフ男と槍男が飛びかかり、同時に刺股男とスタンガン男は逃れた相手を捉えようと少し後ろから様子を眺めて。
街では商売人の言葉に焦らされた本人が、教えられた場所へ駆け出そうとするも、ふと冷静になると掴んだ商売人の腕を離さず「…信憑性が怪しいからお前も来てもらう。お前がそいつらの仲間で罠の可能性だってある…いいな?」と、仕舞っていた苦無をもう一度添える。しかし、焦っているためか、その手は少し震え、目元の余裕もなく鋭い眼光と声で詰め寄ると有無も言わさず商売人を引き摺って行く。あの人は強い人だから大丈夫だとは分かっている。しかし、それを越える『彼を失う』恐怖が今まさに襲いくるう。そして、やっと着いたアジトと思しき普通の建物の前に立つと「…他に何か言いたいことはあるか?」と商売人に詰め寄り。

  • No.228 by 榊 誠  2019-03-23 23:56:42 


>>梔

(飛びかかってきた男二人、此処で長刀で応戦するには間合いがもう少し欲しいところ。後ろで控える二人とスーツ男を気にしつつ、ナイフと槍の突きの攻撃を屈んで躱しその状態のままナイフ男の足を、回し蹴りで崩し尻餅をつかせる。そして瞬時に体勢を整え槍男の槍を掴み反動を付けて柄を男の鳩尾に食い込ませ地に伏せさせて。と同時に槍を奪い後手に尻餅をつくナイフ男の顔スレスレに突き立てて。焦るスーツ男が苛立ちを顕に「何してるんだ早くやれ!!」と再び命令し掛かってくる男たちと対峙し、あと一人捻じ伏せれば終わるというところ首元にチクリとした痛みが走る。地に伏す槍男から放たれた毒針だった。ある程度の毒の耐性はあるはずだが、其処は武器商人の用意した毒、連日の疲労が蓄積されていたのもあったのだろう効き目は抜群でグラリと視界が歪み膝をついてしまう。追い打ちをかけるようにスタンガンを当てられれば意識を手放して。スーツの男は「部屋に放り込んでおけ。殺すなよ、此奴の首でたっぷり金を稼がせて貰うからな。」と地下の一室に閉じ込めておくよう部下に命じて。
アジト前、商売人は抜かり無い相手の行動に「美人さんのお供は歓迎だがこうも乱暴だとなぁ。」とブツブツ悪態吐き「金は倍取るからな…。奴らの本拠地は地下だよ。そこに隠し部屋がいくつもあって武器を大量に保有してるって話だ。これだけ口割ったんだ、俺は奴等の仲間じゃない。つーか、本当に金出すんだろうな?」と苦無を持つ手を下げるよう目で訴えて。)

  • No.229 by 梔  2019-03-25 17:08:28 


>>榊

…悪い、迷惑かけたな。(アジト前に着くと、漸く少し落ち着いたのか、商売人に向けた苦無を下げ建物をザッと観察する間、視線は建物へ向けたまま右手で左腕の時計を外し、商売人の掌へ落とす。ジャラリと音を立てたそれはお気に入りであったものの、いざという時の金策であったのも確かであり、売ればそれなりの金に、上手くやれば買値よりも高くなるはずだろう。満足したのか、帰路へつこうとする商売人を横目に、待機している部下達に通信機器で連絡し、今自分のいるアジトへ武器を持ってくるように指示を、指揮を取れるであろう信用に足る人物には簡単な状況を説明し、自分は侵入の準備を進める。教えられた情報の通り地下への階段を進むと現れた本棚に違和感を覚え、片っ端から本を引っ張り出していく。すると出てきた入力装置に、携帯している白粉をふう、と吹きかけ先程入力した時に付着したであろう指の油に白粉が反応して薄らと白粉が残る。しかし、ここからは肝試しも同様。番号は分かったものの、肝心なのは順番である。残った白粉の僅かな濃淡の差から順番を割り出さねばならない。再び震えだした自らの右手に喝をいれ、恐る恐る、しかし、慎重に自分の正しいと判断した番号を打ち込んで。
一方、その扉を隔てたアジトの中では、気絶した相手を窓ひとつない部屋は二人掛かりで連れ込む。その部屋の中には床に溶接された肘掛け椅子が一脚と、分厚い鉄の出入り口の扉しかなく、あとは真っ白な床と壁、天井しかなく、その中心の肘掛け椅子に相手を座らせる。そして、縛り手の趣味か、真っ黒なガムテープで相手の口、首から胴、四肢を椅子に固定して「あーぁ、勿体ねぇな。こんなに顔が良いんだからよ、ちょっとくらい摘み食いしちゃだめなもんかねぇ?」と下卑た笑いを零す一方でもう一人の方も「駄目だろ。こいつ、リーダーのお気に入りで今回声掛けられてたんだからよ…まぁ、ちょっと見てみたいがな!」と下品な笑みを浮かべ。)

  • No.230 by 榊 誠  2019-03-26 22:11:34 


>>梔

(息苦しさと倦怠感から意識が浮上し始めに浮かんだのは、あー、ヘマしたなぁと何処か他人事な考え。自覚はしていたが自分は部下達がいないとどうにも戦闘に隙ができるらしい。ただ、命があると言うことは男たちの目的はやはり金銭なのだろう。そして目を閉じたまま状況を確認するに部屋には3人の部下。拘束の仕方も上手いものでこれでは袖口に忍ばせたミニナイフでガムテープを切るのは不可能。自力で逃げ出すのが無理なら外部の力を借りればいいのだが此処に居るのは“外してくれ”と直球で訴えて頷いてくれる連中ではない。色目でも使えればいいのだが残念ながらそういった芸当はないため他の打開策を考える。彼らの目的が金で己の命を利用しているのなら…その命が危険に瀕したらどうか。一か八か、浮かんだ目論見が外れれば敵に醜態を晒して終わるだけ。しかも絶対に部下達には見せられない、見せたくない姿。それでも僅かな望みに賭けて作戦を実行すべく、まず息を止めて苦しさの限界に来たところで態と咳き込むように呼吸を再開するも口を塞がれているため当然息は乱れて生理的に顔に熱が集まり瞳に水膜が張る。多少無理はあるが発作的な何かに見えなくはないだろう。せめて口だけでも…と異変に気づいて寄ってきた男に目で訴えて。
一方、武器庫内では待機していたスーツ男に榊の拘束が完了したと一人の部下が報告に来た所。スーツ男は部下の報告を聞きながらも壁の向こう側の異変に気づいており部下に警戒と携帯で応援を呼ぶよう手で合図を送る。程無くて相手が見事鍵の番号を当てたことで隠し扉がガチャリと音を立てて解錠し男二人と対峙する形になる。スーツ男はひと目で相手がニホンの右腕だと分かると口端を上げて「まだ招待はしてないはずなんだがなぁ?まあこっちから呼び出す手間が省けたってもんだ。しかし良く此処が分かったな?」と相手の堪能な腕とその容姿を気に入った様子で笑い「ニホンのボスを餌に大金を攫うのも良いと思ったが、お前を闇市に売っても良い金になりそうだな。」と挑発的な物言いで相手を値踏みするような厭な笑みを浮かべる。次にとりあえず相手を弱らせようと銃を構えつつ、数歩横に移動して床にある隠しボタンを押すことで部屋の仕掛け武器が作動し相手に向かって数本の毒針が襲い。)

  • No.231 by 梔  2019-03-28 12:45:06 


>>榊

(突如相手が苦しそうな仕草をし、視線を向けられた部下の一人は「お、おい、コレ大丈夫かよ…?やばいんじゃねぇの?」と慌てて他の部下に意見を求める。その部下達の一人が相手に近寄ると髪を掴んで上に向かせ、その表情を確認しようと顔を覗き込むが、彼の妖艶さを纏う雰囲気に目が釘付けになる。ほの赤く色付いた?、水分量が増えた分、多くの光を反射させる瞳、普段落ち着き凛としていたはずの乱れる呼吸…これが魅力的に見えないものの方が少数であろう。ごくり、とそれを裏付ける唾を飲み込む音がやけに響き「ニホンのタイショーさんよ…あんた、今どんな顔してんのか分かってんのか?」等と下卑た笑いとともに彼の策にかかる。ぺりり、とその口元に貼られたガムテープをゆっくりと剥がすとじっくりと舐め回すかのような視線で彼を眺め。
一方、武器庫ではいきなり対面した相手に驚くが、周りの状況や物言いから何となくであるものの、スーツ男が今回の件の主格だと判断し「お前、御頭に何をした?」と武器を携え眼光鋭く問い掛ける。平然を装うつもりではあったが、腹の底がグツグツと煮え立つような感覚に陥り、うまく感情がコントロールできない。大切な彼を失うかもしれない恐怖、その元凶となった者への憎しみ、怒り、そして何もできなかった自分への自己嫌悪…その他諸々が重なり合い「死して贖え!」とスーツ男へ飛びかかる。しかし、その直前に体へ届いた衝撃はスーツ男の仕掛けた毒針そのもの。モロにそれを食らったが、毒の耐性はそこそこあることと、毒の量が少量であったことが不幸中の幸い…とは言えどもやはり毒は毒。どうやらそれは神経毒の類だったらしく、直撃した右腕は麻痺してしまいほぼ言うことを聞かない状況へ。焦りから乾いた舌打ちを一つ打つと手近なところに飾っていた銃を奪い、まずは傍の男を足で壁に押し付けて左手で引き金を引く。跳弾の可能性が高くても、銃の腕前が悲惨なものであっても、こうすれば関係はなくなるのだ。続いてスーツ男を仕留めようと向き直るとスーツ男は違う部屋へと走り始めたため、それを追って武器庫から続く廊下へと歩を進めて)

  • No.232 by 榊 誠  2019-03-29 14:01:41 


>>梔

(口元のガムテープが剥がされたことで呼吸がしやすくなるも不自然のないよう演技を続け咳き込んで肩で呼吸をし男たちの軽口にも返答する余裕のない素振りを見せる。こんな惨めな姿はボスに相応しくないし矜持はないのかと揶揄されるかもしれないが、スラム時代、ゴミ溜めの中で地を這い生きるために乞食もしてきた自分にとって大したことではない。自由になった口で息苦しそうに拘束を緩めるよう乞うと男たちは渋りつつも首元と胴体のガムテープを解いたが流石に四肢を解いてくれることはなさそうで。微かに呼吸を乱しながらこんなことなら相手の体を休めろという気遣いをもっとちゃんと聞けば良かったなと後悔しつつ次の逃走手段を黙考し、気は進まないが男達が先程から自分に向ける視線を利用してみるかと、人を騙したことはあれど媚びた色目使いは未経験。通用するとは全く思えないが腹をくくるしかないと実行に移そうとしたとき鉄の扉が開かれてスーツ男が息を乱し入ってきて。「侵入者…いや、上玉の客のお早い到着だ。」スーツ男はニヤリと笑うと部下の一人に榊の首を捉え、残り二人に戦闘態勢に入るよう指示する。そして瞬時後を追ってきた相手に銃を向けて「おっと美人さん、そこでストップだ。あそこに座ってるのが誰か分かるだろ?手ェ出されたくなかったら俺たちの要求を飲んでもらう。その前に御前に人肌脱いで貰うのもいいな。」と背後の榊にちらと目配せしすぐに相手へと厭らしい笑みを向け嘲って。一方で自分は思わぬ侵入者…いや助っ人というべきか…、彼の登場に驚きで小さく目を見開く。しかし一番この姿を見られたくない人物。逸したくなる視線を堪え、首元に充てがわれるナイフに意識を向けつつ変な気は起こすなよと相手を強く見据えて。)

  • No.233 by 梔  2019-03-30 06:48:09 

>>榊

(真っ先に頭に浮かんだのは自己否定からだった。あんなに『守りたい』と思った、口にも出した彼が、目の前で危険な目にあっている。自分はなにをしているんだ。していたんだ。彼の衣服から覗く健康的な喉元に似合わない金属質特有の光を反射させる刃物があると視界に入った瞬間、ザッと顔から血の気が引くのが分かる。そして、同時に怒りと殺意を混ぜこぜにした負の感情をスーツ男と彼の首元にナイフをあてがう男へ鋭い眼差しで宛てつつ持っている武器を地面に置き、潔く左手で着ていたナイロンジャンパーと、タートルネックを脱ぐ。露わになった上半身には、フリーの日と言えどもやはり暗器が数個隠されており、それを外すように指示される。それらの暗器を取り外すと「…一肌脱いだぞ。」と武器がないことを確認させるように手を広げて。御頭でもあり、思い人でもある彼の前でこんなことをするのはみっともなく、どうか見ないでほしいとは思うが、彼は自分よりももっと苦しい、悔しい思いをしているはず。「…だが、そこの拘束されてる人が本当に榊さんか分からん。確かめさせて欲しい。」頭を冷ますために、俯いて浅い深呼吸を一つすると努めて冷静にそう言葉を投げかける。スーツ男は大分渋ったものの、相手が拘束されている事と人数で優っていることから、顎で示しつつ「はっ、リーダーの顔も分からねぇのかよ。…まぁいい、最後のお別れになるかも知れねぇからな。」と梔の後頭部に銃口を当てがうことで警戒を怠ることなく。銃口がこちらを向く中、ゆっくりと相手に近付き「…すみません、榊さん。」と左手で拘束されている手を取る…瞬間、見えづらいように死角を狙ってカッターの刃でガムテープに切り込みを入れ、さり気なく反対の手首のガムテープにも。そのカッターの刃をズボンに戻すと、その戻すモーションを怪しいと思ったスーツ男は「おい、怪しいマネするんじゃねぇ。離れろ。」と首を掴まれたことにより相手から離れる他無く。

  • No.234 by 榊 誠  2019-03-30 17:44:25 


>>梔

(今、目の前で彼が恥辱を受けている。不自然に垂れ下がった右腕は毒針による負傷か。どれも自分の落ち度が招いたもので、本来彼が受けなくてもよかったキズ。男達は顕になった相手の洗練された靭やかな肉体に厭らしい目を向けており、それが一層己の中の憤怒を増幅させて。しかし相手の言葉、此方に近づいてくる双眸を見たときその意図を読み取り冷静に見えた彼も感情を抑え込んでいるのが分かって波打つ激昂も落ち着きはじめ相手の首を掴むスーツ男を静かに見据えて。スーツ男は相手の動きを疑いはしたが優位に立っていると思い込んでいるのか余裕な笑みで「にしても良い身体してんなぁ。ニホンの犬にしておくのは勿体無いぜ。」と本来の目的、榊をダシに金を要求するのをそっちのけで相手の首を掴んだ状態で顔を固定して猥りがましくその頬に触れて。その時、ナイフ男の下卑な意識が相手へ向いたのだろう、首元に充てがわれていたナイフが僅かに下がる。その隙を見逃さず片腕を上方へ力を込めると亀裂の入ったガムテープはいとも簡単に切れ、自由になった腕でナイフを奪い、そのナイフで背後にいた男の肩を後手で突き刺し引き抜く。血飛沫が飛びナイフ男の呻き声が響く中、もう片腕の拘束も解き足元のガムテープをナイフで裂くと間髪いれずに袖口に忍ばせる千本を相手の触れるスーツ男の手と首元に向かって投げつける。まず手は命中、が、毒の影響がまだ残っていたのか首元を狙った千本は軌道が大きくズレてスーツ男の鎖骨辺りに刺さり。スーツ男は痛みで表情を歪めゆらりと体勢を崩すも足に力を入れて踏み留まって怒りに口元を震わせて「てめぇ、やっぱさっき何かしやがったな!! 舐めやがってッ!!」と冷静さを欠いた声でいきり立ち相手に銃口を向けようとして。)

  • No.235 by 梔  2019-03-30 22:24:32 


>>榊

(やはり彼は聡明な人だ。彼の瞳には怒りが映れど、その色に負けじと理知の光が芯に立ち、無言のコンタクトが成立したと確信する。この人がいれば、我々は負けないと圧倒的な自信が湧き出る。己が?に掛かる指は不快なれど、彼が拘束を逃れられるのであれば容易いこと。そんな刹那、相手が鮮やかな身のこなしでナイフを奪取したかと思えば、ひらりと宙を舞った所持者を変えたナイフは斬れ味も鋭くなったかのように鮮血を軌道に散らす。そんな時ではないのは重々承知の上だが、やはり彼の戦いは艶やかに死を誘う美しさがある。しかし、僅かな違和感は彼の放った千本がズレたのを感じたことにより確信へと近付く。疲れ以外にも彼の体調が優れない理由があるのではないか。そして、それはきっとこの者達の仕業に違いない。さもなければ彼ともあろう人がこんな者達に負けるはずがない。そう頭で整理した途端に、怒りがまた込み上げてくる。銃身を左手で掴み、こちらを向いた銃口を逸らすと同時に右膝で体勢を崩したスーツ男の鳩尾を突き上げる。ぐぅ、と苦しげな息の音と鈍い打撃の音が重なった直後に体勢を直して今度は右脇腹に対して左足を振り抜き、その直線上に構えていた部下の男へ当てると相手の元へ駆け寄る。途中、その間を邪魔しようとしたもう一人の男が刃物片手に来たものの、半身でいなしながら手早くカッターの刃で目を潰す。「榊さん、お怪我はありませんか!?ご無事ですか!?」冷静であるつもりが、相手を前にして安否を確認する声が思わず荒くなり、みっともないくらいに冷静さを失っていることに気付いて)

  • No.236 by 榊 誠  2019-03-31 08:19:53 


>>梔

(唯でさえ不利な状況、更には右腕を負傷しているにも関わらずそれを感じさせない俊敏で無駄のない華麗な動き。此方が手を貸す必要もなくあっという間に男達は地に伏していく。その彼の勇姿を少しでもこの目に刻みたいのだが動いたことで残っていた毒が回り始め視界を白ませてしまうのが何とも惜しい。走り寄ってくる相手の声はいつになく取り乱していてそんな彼の表情ももっとはっきり見たかったなと呑気に思いつつやや苦い笑みを零し「平気…って言いたいところだけどちょっと怠さはあるかな。まあ休めば何ともないよ。…それより腕は大丈夫なの?…これは?触ってるの分かる?他に気分が悪いとかはない?」と相手の右手を取って軽く握り、二の腕から手首にかけてそっと手を滑らせ心配もありつい問い詰めてしまい。そんな時に聞こえた耳障りな男達の呻き声、動けないうちに意識だけでも奪っておくかと残りの千本を手にしようとしたとき、此方に駆けつけてくる複数の足音を耳にしてその中に我が部下の声を聞き取ると咄嗟に自分の膝丈まである上着を相手の肩に掛けて靭やかな体を覆って。「ボス、梔さん!ご無事ですか?! 地上の敵部隊は鎮圧済み、此方に負傷者はありません。」と部下が息を切らし報告に来て、他の部下達も入ってくると忽ち男達を拘束、捕獲していく。それを見て緊張が緩んだのか僅かに体の重心が相手に傾きかけるも辛いのは相手も同じ、なんとか持ち堪えると透き通った紫眼を見て「…休暇中だったのにこんな怪我までさせてごめんね。…でもよく此処がわかったね。」と眉を下げて笑んだあと不思議そうな顔をして。)

  • No.237 by 梔  2019-04-01 08:32:20 


>>榊

(相手の顔に広がる苦笑いに、一瞬ぞく、と何があったのか、と不安から鳥肌立つも休めば、と続く言葉に安心して少しだけ息を吐き出し。「…すみません、榊さん…やはり自分も残って仕事をするべきでしたね…」しかし、彼が傷つき、不快な思いをしてしまったことには変わりない。字自分が駆けつけるまでに他にも何かあったのかも知れない、と最悪の想像に顔を青くしながら「……本当に、お体は大丈夫ですか?何かございましたら何なりと…!」とその手を握った直後、聞こえた仲間の声にほっと安心する。思ったより早くて助かった、などと考えがよぎるが、肩にかかる軽く、しかし暖かい感覚に少しだけ目を見開いて驚く。そして同時に彼の無言の優しさにあの月夜のことを思い出す。彼の優しさは彼自身に実によく似ている。いつも振り撒かれる暖かいものに隠れているものの、ふとした瞬間に顔を出し、打つ波のない静寂の中で揺らがず、それでいて、決して冷たさや強引さはない。それは一種の淑やかな美しさをも含む様で彼の繊細でほっそりとした指先に見惚れてしまうほどに。そのおかげか、僅かに重心のブレた肩に気付く。「…貴方がご無事でいてくださるなら、こんなもの怪我のうちにも入りません。休暇だって貴方の側に立ちたいです。」と、部下が慌ただしく動いて視線がないのをいいことに、彼の肩をそっと此方側へ引きながらさっきの言葉はちょっと図々しかっただろうか、なんて。「堅い肩ではありますが、一時的な枕くらいにはなり得ましょう。」彼の叡智が散りばめられた双眸と視線が絡めば、その瞳にまた笑みが戻って欲しい、と柄にも無くそんな冗談を。「……良い人がいたんですよ。偶然。」もご、と一度口ごもったのを、マスクの位置を直すようにして誤魔化し、そう彼のコロリと変わった可愛らしい表情へ告げる。何となく、商売人から彼の情報を買ったという事を告げるのが嫌だった。彼の事を自分が、自分だけが知っていたい、そんな高慢な事を思いついたのはいつくらいからだろうか?勿論口には出さず、代わりにゆるりと目元を緩めて。)

  • No.238 by 榊 誠  2019-04-01 22:35:38 


>>梔

(また相手にいらない気を遣わせてしまったことが情けなく、自分の力不足を恨みながらも反面こうして心配してくれる彼が可愛らしく擽ったくも感じて。体の心配をされれば彼がもう少し来るのが遅かったら己の、延いては組織の沽券に関わる行いをしていた所だったため正直非常に助かった。詳細を話して彼がどんな表情をするか気にはなったが黙秘することにして「ん、君のおかげでね。…でもそこまで言ってくれるなら次の休暇は君と過ごそうかな…っ、」肩を竦め怠さ以外は良好だと告げると冗談っぽく笑んで続けるも、次ぐ彼のあまりに自然な動作によって精悍ながら繊麗な肩へいざなわれ何の抵抗もなくそこにとん、と収まってしまい。暫し身を硬くするも触れ合う肩のぬくもりの心地よさにこれを口実に彼に触れられるならと不純な動機を秘めつつ甘んじてその肩に体重を少し乗せて。それにより彼の髪や首元から香った香り袋の微かな残香、もしかしたら自分の上着の匂いかもしれないがそこは深く考えず「俺の匂い、まだ残ってるね。」と悪戯な笑みを。しかしそんな余裕も相手の“良い人がいた”の一言で崩れ、ぱっと身を離すとその緩められる双眸を怪訝そうに見て「それってどういうこと?……まあいいけど、下手な真似はしないでよ。」とまだ納得しない様子で彼の肩に掛かる自分の上着を着直させ。彼の容姿は男女問わずその心を惹き付ける。現に先の男達が相手に向ける目は明らかに下心があり思い出しただけで腹立たしい。彼が駆け付ける前、自分もその下心を利用しようとしていただけに変に勘ぐってしまった。しかし冷静に考えれば秀才な彼がそんな手を使うと考えるほうが失礼。彼の澄んだ瞳を見詰め唐突に髪をぽんと撫で付け「まあ…とりあえずアジトに戻ってその腕を治さないとね。…彼らから色々聞き出す必要はあるけど、流石に少し休みたいかな。」と男たちの捕獲や片付けを済ませたらしい部下達に視線をちらとやり、素直に疲れを滲ませた笑いを零して。)

  • No.239 by 梔  2019-04-03 01:15:30 


>>榊

(案外すんなりと。言葉としては何とも質素な選びになってしまうが、案外すんなりと彼は自分の申し出を受け入れてくれたようで、思わず笑みをこぼしながら「自分に出来る精一杯のエスコートをご覧に入れましょう。」と半分本気、半分冗談でまた一つ言葉を。簡単な言葉を交わしながら彼と身を寄せ合うと、じわりと熱が伝わってくる。更に肩を寄せている相手が思い馳せる彼だと意識してしまえばそれは尚の事。春の陽気にも、初夏の日差しにも似たそれを独り占めできるようなこの錯覚は実に甘美。故に蠱惑。コロリと変わるその表情が、そっと控えめに預けられた体重が、愛らしいそれらの仕草の段階を経た先に待つのは可愛らしい花ではなく、例えるなら妖艶な蝶。女性のそれとはまた違う形の整った唇が悪戯気に三日月を模るのを目で見て3秒、脳で考えて2秒。その魅力を受け止めるのにかかった咄嗟の合計約5秒換算の末に出たのは「…好きなので。」という主語の見当たらない言葉。口に出した後まだもっと他に言える気の利いた言葉があっただろうに、と後悔するも後の祭り。何と言おうか、考える前にそれをやめてしまったのは彼の温もりが無くなってしまったから。彼の怪訝そうな視線は今まで何度か見たことはあるが、それが今自分に向いた。どこで間違ってしまったのだろう。ぴし、とガラスに亀裂が入るように背筋に冷たいものが走り、気まずくて目を逸らしてしまう。だめだ、嫌われた?ぐるぐると一瞬にして脳味噌が回り始める。じわりと手に嫌な汗をかき始めた頃、感じた彼の声と手の感覚。ぱ、と目を再び合わせると笑顔から滲み出る疲れが見て取れる。そうだ、彼を守るためなら彼から嫌われる覚悟も必要なのだ…そう、頭の片隅で何か悟ったような気になるがそれに浸るよりも先に相手を安全な場所まで運び、手当するのが最優先。片付けをすっかり終わらせた部下達におつかれ、やありがとう、助かった、等労いの言葉をかけつつも捉えた輩の所持する解毒剤を探すことと、御頭をアジトへ運び、どのような症状なのか救急班に分析するよう指示を出して。)

  • No.240 by 榊 誠  2019-04-03 23:47:26 


>>梔

(アジトへ着き、捕獲した男達の中で治療が必要そうな者は応急処置程度の治療をしてアジト内にある牢へ抑留しておくよう部下に命じ、自分は申し訳ないが体を休ませて貰うことにする。相手とは別の医務室に行く別れ際、「少し彼奴等が言ってたことで気になることがあるから落ち着いたら顔だして。」と相手に耳打ちして常の緩い笑みを零し医療班と共に別室へと。治療と言っても解毒薬が現段階でない以上、今ある薬を飲んで休むだけ。救急班に礼を言うと自分に与えられた仮眠室へ行きベッドに横になる。男達のことなど考えるべきは沢山あるのだが睡魔がすぐに訪れて薄れゆく意識の中で浮かんだのは相手の『好きなので。』の一言。相手とは口付けこそ交わしたが言葉では明確に思いの丈を伝えていない。今更だが彼との関係はなんなのかと、答えが出ないうちに眠りに落ちていて。
一方、相手も別室で腕の治療を受けており救急班は今出来る処置としてしびれを緩和する注射を打ち「これで多少は良くなると思います。ボスの様態も毒によるものですが目眩と倦怠感がある程度で後遺症の心配もないとのことです。貴方も無理をなされないようお願いしますよ。」と話し終えると部屋を退室し、それと入れ替わるように男達の対処に当たっていた部下…ではなく別の部下が走ってきたのか息を乱して入ってきて。その部下はこの組織内では榊よりも古株の30代の気の小さい優男として知られており。「…梔さん、代理として報告に参りました。男達から解毒薬の在り処を聞き出し手に入ったので早急にお持ちしました。」そう言って息を整えながら相手の前に飲むタイプの薬が入った小瓶を置く。そしてもう一つ同じものを隣に置いて「こちらはボスの分です。今はお休みになられているようなので後から梔さんから渡しておいて頂けますか?」と。しかしこの優男の言う大半は真っ赤な嘘。男達から解毒薬を手に入れ代理として報告に来たのは本当だが、実際今相手に渡した小瓶の中身は解毒薬ではなく中身をすり替えた遅効性のある別の毒薬。すぐには症状が現れず死には至らないが数時間、あるいは半日後に漸く症状がでる代物。そしてこの優男が今回男達にアジト内の近況情報を渡した張本人、内通者。今渡した毒薬も万が一男達が囚われ場合、報復として二人に飲ませるよう事前に男達から渡されていたもので。ただこの優男がこんな愚かな真似をする理由は、今も別の場所で彼の家族が囚われの身となり脅されているから。家族を囚われ正常な判断を失いつつも相手の前では不自然のないよういつものように腰を低くして話し笑みを浮かべていて。)

  • No.241 by 梔  2019-04-04 12:15:19 


>>榊

(治療を受ける間視線では治療の過程を眺めるものの、頭の中をよぎるのは彼と組織のことばかり。先程彼が紡いだ言葉…、先程のような組織、つまり武器商売は固体が多いものだが、取引先はどのようになっているのか。捉えた輩はどうすべきか…悶々と頭の中で思考を巡らせていると、退室する救急班に「すまない、ありがとう」と簡単に声をかける。その声が壁に反射するかしないかの境目で現れた年上の部下に少し不思議そうな顔をする。彼も古株なのだから、もっと若い者に使いっ走りをさせてもいいものなのに、とよぎった疑問も、信頼の置ける部下が必至に解毒薬をいち早く届けてくれたと分かると薄れる。「迷惑をかけたね…ありがとうございます。」まずは謝辞を述べ、置かれた小瓶の中身を見るとそこに入っている液体を珍しげに見る。その透明な液体が毒であることなどつゆほども疑わず、失礼します、と相手に背を向けその毒薬を飲み干して。「…そういえば、今日は休みじゃなかったんですか?休みの日はよく家族サービスしてますもんね。」なんて、解毒薬を飲んだつもりの本人は、相手が昨日の現場にもいたことを思い出して、少し不思議に思ったことを口にしながらマスクを付け直し。相手が家族思いであることは組織の中ではそこそこ知れ渡っており、自分も酒の席などで数回自慢げに家族写真を見せてもらった事がある。相手と同じような優しげな奥さんと利発そうな女の子。偶に町で肩車をしてあげている相手達を見たこともあったことを思い出してついそんなことを。そして、何故か今別室で治療中の彼のことも思い出してしまう。榊さんも、そうやっていつか女性と結ばれる時が来るのだろうな…あの微笑みに幸せな色を称えて、と漫然とした気分の中唐突に、ごく自然に、そして自分でも気づかないようなほんの僅かな嫉妬を混ぜてそんなことを思う。「…梔さん?」ボーっとしていた自分を不審に思ったのだろう、図らずも今回の裏切りに関わることを話しかけられた部下の声は震え、違和感が垣間見える。しかし、その声でハッと我に返った本人はそれに気付かず振り返って「これは御頭に、ですね。ちゃんと伝えておきます。」と例の小瓶を手に取り病室から廊下へ出て。)

  • No.242 by 榊 誠  2019-04-04 19:06:07 


>>梔

(部下は相手が出ていったドアを見て震える息を吐き出し罪悪感に押しつぶされそうになりながらも家族のためなのだと自分の行いを正当化し、男達の監視役を買って出て男達の元へ向かうと周囲に人が居ないのを確認して約束通り毒薬を渡したことを告げ、家族の解放を声が漏れないよう小声で懇願する。しかしそこは悪どい男達、自分たちの脱出の手助けをしなければ家族の解放はない、勿論この事をバラせば家族の命はないと。
仮眠室、眠ってから一時間も立たない内に意識は浮上するも先程よりは幾分怠さもマシになっていて。当然、相手の身に危険が及び自分にも迫っていることなど知らず、喉が乾きを訴えていたため一度身を起こして小さめの冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し喉を潤す。この短時間でなにか進展はあっただろうかと思うも、まだ寝起きで疲れも残っていたし今起きて行っても彼あたりにもう少し休むようにと気を遣わせてしまいそうなため甘んじてもう一休みしようとベッドに横になろうとして。)

  • No.243 by 梔  2019-04-04 19:48:11 


>>榊

(梔の後に部屋から出た部下の後を追う者が一人。梔のお抱え部隊員は、解毒薬の情報を掴んだ後それを渡してくる、と移動した部下が気になり追尾をしていたのだ。バレないように距離をかなり取っているため、声こそ聞こえないものの、なにやら牢屋越しに部下と男が話をしているところを一瞬だけ確認するとそっとその場を離れてお抱え部隊内へ行法を共有しつつ居場所のわかっている榊の元へ。幸いにもまだ誰も来ていないらしく、ベットに横たわっている相手を確認する。「榊さん。少々よろしいでしょうか。」その後は解毒薬の情報を掴んだことと、部下の不審な行動を報告して「まだ、解毒薬の類を口にしておりませんか?我々が手にした解毒薬は薄緑の錠剤ですが…同じようなものが出されてもお調べするまで、直ぐにはお口にされませんよう。」と話して。
一方、廊下に出たところで武器管理班に押収した武器のことについて話しかけられると一旦仮眠室ではなく、武器庫へ立ち寄る。押収してきた武器を売るか管理するかを品定めをするので、と連れてこられたものの、武器庫内には他の部下もいることからある程度様子を見てからその場を離れる。御頭に薬も届かなくてはいけないのに、少し道草を食ってしまった。その気持ちは歩幅を大きく急かし、ふと疑問に思った麻痺がとれていないことも、まぁ解毒に時間がかかるのだろうという程度で流して。
やっとたどり着いた仮眠室のドアを相手に会いたい逸る気持ちで失礼します、と開けるとそこに居たのは可憐な相手…だけでなくいつのまにかいた己がお抱えの部下に少しだけ無意識のうちに拗ねたような顔をして。)

  • No.244 by 榊 誠  2019-04-04 22:25:27 


>>梔

(部下は見張られていたとは知らずに男達の要求を飲むと手錠の鍵を渡して足を拘束する縄も緩めていつでも抜けられるようにする。最後に牢屋の鍵を渡して男達が逃走を遂行する際、手助けすることを約束して。
一方、仮眠室。訪れた部下を迎え入れ上半身だけ起こしベッドヘッドに背を凭せ掛け報告を聞く。そしてやはり疑わしい人物が組織内に居たことにやや表情を強張らせ、その者の名を聞いた時、信頼のおける人物だっただけに衝撃と落胆は大きくまたこの事態を招いた己の責任を悔やんで。なぜ件の部下が裏切りをするに至ったのか、様々な可能性を巡らせながら解毒薬についての忠告を聞き入れ礼を言い裏切りを測った男を注視するよう命じたころ、相手の訪問にそちらに目を向け中に入るよう目配せする。一瞬彼の目に嫉妬が滲んだ気がするのは己の不遜だろうか…。気を利かせて退室する部下に今一度礼を行って見送り、ドアが閉まりきったところで再び相手に視線を戻して「ごめんね、君も疲れてるのに呼び出して。今丁度その話をしていたところなんだ。…それで、腕はどうだった?」相手は先程の話を知っているのだろうか、知らないならすぐに話さねばと思いながら掛け布団をめくって相手と向き合う形に座り直すと形の良い、細く長い指先を手に取って掌を掬い軽く握り込む。普段よりもひんやりとしたその手に己の胸の内も底冷えるも徐にその手を口元に近づけると軽く唇をあてて「こうしたら治るといいのにね。」と柔らかく笑んで彼を見上げて。下の位置から見る彼もまた綺麗で、秀麗な瞳を縁取る長い睫毛がより映える。と、そんな浮かれも微かに感じた不審感に影を潜め、腕を取り直すと相手をぐっと近くに引き寄せその顔を真剣な表情で凝視して「…ねぇ、身体、なんともない?」と己の中の不審と焦燥が勘違いであって欲しいと願いながら声色をやや低くして問いかけて。)

  • No.245 by 梔  2019-04-05 23:15:08 


>>榊

(あの部下は部隊の中でも気を利かせることが得意なもので助かった、と密かに思う。ベッドの上で上半身を起こす彼は残った毒や、白いシーツも相成って彼を華奢に彩り、その長く、健気な魅力を落とす睫毛や、黒く艶やかな髪の毛が揺れる頸を更に魅力的に飾り立てる。負傷者に対してそんな目で見るのは如何なものか、と思い直し慌てて本題に戻る。「いえ、この程度なら問題ありません。腕の方も救急班のおかげで随分楽になりました。」そう答えつつ動かそうとした己が右手に添えられた、彼の手の皮膚の下に暖かな血が流れることを確かに感じ取ると少し安心する。笑顔と言うほどでもない微笑みが、微かに目尻に浮かぶかと思えば、その瞳を丸くして続いて指に触れた彼の唇を凝視する。今、右手の感覚が無いのは麻痺のせいでは無いだろう。なんとも艶やかな流れるような仕草と、それに相反する相手を思いやる、幼子のような笑みの魅力に打たれて一瞬呼吸を忘れる。自由がきく左手でゆるりと彼の頬に手を添えて「……貴方はやはり可愛らしいお人だ。」と慈しむかのように目を細めて。「…身体ですか?救急班のおかげで楽になりましたし、解毒薬を先程貰ったので大丈夫です。もちろん、榊さんの分も預かって参りました…?」急に近づいた距離と、低くなった相手の声にびく、と少し肩を震わせるも直ぐにいつもの調子に戻り、部下から預かった液体の入った小瓶を懐から取り出して「こちらです。」と差し出し。)

  • No.246 by 榊 誠  2019-04-06 11:54:25 


>>梔

(腕は問題ないという彼に安堵し、此方の冗談を艶やかに美しく返す様は本当に花が似合いだと思う。決して自己主張しない静かに凛と佇む淑やかな華。男に可愛いなんて言うものではないと、その言葉を封じるほどの魅惑が彼にはある。そうして彼に見惚れていたが、解毒薬だと見せられた小瓶を見た瞬間、背筋が凍りつき表情がぴしりと強張り彼の腕を掴む手に僅かに力が入って。「……梔、これ飲んだの?」と小瓶に視線をやったまま微かに声を震わせて問うとゆっくり彼へと視線を移す。美しく咲く華が枯れゆくのを想像し、一介のボスにあるまじきことだが動揺を隠せず瞳が揺れ動き、彼が答える前に先程部下から聞いた話を告げて、「男達の持っていた情報の回りが早かったから気になっててそれを君に話そうと思って呼び出したんだ。そしたらさっきの子が怪しい動きがあったって…。」焦り滲んだ声で言い表情を歪ませ、もう一度飲んだのか問おうとしたとき先程出て行ったばかりの部下が再び戻ってきて「…何度も失礼します。先程の件ですが不自然なことがありまして。…牢屋の予備の鍵と手錠の鍵が無くなっていました。恐らく近い内に動きがあるかと。既に部隊を組んで警戒を深めていますが…あの者の処遇は如何致しますか?」と。“あの者”…裏切りを測った部下。罰を受けるは当然だが──、「生かして身柄の拘束…、その時は俺も行くよ。あと此れを解析に回しておいてくれる?………で、梔、君は待機。」部下に相手の持っていた小瓶を渡して指示すると相手に向いて静かに告げる。薬を飲んだ飲まないに関係なく腕を負傷している彼にこれ以上無理はさせたくない。素直に聞いてくれるか…、薬のことも気になり立ち上がって彼の肩に手を置いて顔を覗き込み「…分かった?」と声を落として顔色を窺って。)

  • No.247 by 梔  2019-04-06 15:50:04 


>>榊

(彼のふわりとした優しい雰囲気がいきなりぴしり、と固まり、触れ合う腕に変な力が入る彼に違和感を覚えないはずもなく、その場にひざまづき相手の様子をうかがう。問いかけられた内容に一瞬理解が遅れるが、何より動揺したのはいつもゆるりと余裕な笑みを浮かべ、冷静な彼の瞳がぐらりと揺れ動いたこと。そして続いてやってきたのは信頼していた部下が裏切りの恐れがある、と言う事実。では自分が飲んだのは?そう考えると背筋を氷で撫でられたような感覚に陥るが、彼の表情が歪むのを見ると、これ以上彼の心労を増やしてはいけない、と努めて冷静に。しかし、あの部下…あの者が本当に裏切りをするのだろうか。そんな疑念を抱きながらも彼からの指令に少し納得のいかない、と言う顔をするのには理由がある。あの者達が逃げ出した時に狙われるのは彼だろう。未だに彼が囚われていた時の男達の彼を舐め回すかのような厭らしい視線を思い出しただけでもまた頭に血が上りそうになる。「…っ、」行かせてほしい、まだ自分には左手も足も残っているし、症状なら彼の方が重大だ。そう伝えようとしたものの、彼の瞳を間近で見ると、その真っ直ぐな黒い光に言葉がでてこず、ゆるりと眉を下げて俯き「……承知。」と掠れた声で。)

  • No.248 by 榊 誠  2019-04-06 23:21:42 


>>梔

(明らかに納得のいかない様子の彼、真面目で繊細…それでいて揺るぎない熱い闘志を秘めている彼にとって待機が如何に口惜しいことか。しかし之も彼の身の安全のため、「いい子だね。」と俯く相手の頭を優しく撫でて、ずるいと理解の上で柔らかい声色で念を押すように“いい子”と諭して。その後、彼を満を期して救護室へ送り届け、救急班の人間に彼の身の保障と無理をさせぬよう命じて自分は一件を片すため部屋を後にする。と、此処までは何とか平静を取り繕っていたが正直得体の知れない液体を飲んだ彼を思うと落ち着いてはいられない。彼の不安も一入のはず。すぐにでも裏切った部下か男達の元へ行き薬の正体を聞き出し解毒法を吐かせたいところだが、こんな時でも、愛しい彼の命が危険に晒されている今でさえも、組織の頭としての責任、判断をもって務めを果たそうとする自分がいて。気を入れ直し一息吐いた頃には顔色に疲労はなくなっていて、対応に当たっていた部隊と合流し状況確認を取る。今男達の見張りは裏切りを測った部下を含めて2人。他にも警戒態勢の部隊が控えている。男達が逃走を企てていると分かった今すぐにでも鎮圧すれば済む話なのだが、一つ気懸かりがあった。それは件の部下が裏切りをするに至った経緯。先代にも人が良すぎるとどやされていた男。自分への代替わりも快く受け入れ良く動いてくれた人間が理由なしに裏切るとは考え難い。となればその理由は──、と答えに行く着く寸前、ドンと牢屋の方から爆発音が響く。その場にいた部下達と共に急いでそちらへ向かうと硝煙の中から男達と共に件の部下が出てきて。なぜか周囲の部下達は手を出させずに居たがその理由はすぐに明らかになる。勝ち誇った笑みを浮かべる男達の逃走ルートを確保する件の部下の手には小さな装置が握られていて「そ、それ以上近づかないでください。これはアジトの火薬庫に仕掛けられた爆弾の発火装置です。ち、近づいたら爆破します。」と声を震わしており。火薬庫に爆弾、そんなものいつ仕掛ける暇があったのか、はったりかと思うも事実確認が取れぬ今、下手に動けない。男達は余裕が生まれたのか「あんたは無事みたいだが、可愛い僕ちゃんはどうしたよ?もうくたばっちまったか?」と挑発してきて、その挑発に乗るまいとするも相手のことを言われ無意識に腰の刀に手を置いていて。
一方救護室では相手の見張りも兼ねて救急班の人間が爆発音を気にかけつつ、相手の体調をしきりに心配しており「動いたらいけませんよ。今は何ともなくても何があるか分かりませんから。せめて薬の解析が終わるまで、貴方は此処にいてください。…お身体に変わりはありませんか?」と相手の腕を取り脈を計りながらしっかり牽制して。)

  • No.249 by 梔  2019-04-08 05:37:01 


>>榊

(「いい子」か。目の前の救急班の部下をぼんやりと眺めながら胸中で彼の言葉をなぞる。あぁ、そう言えば彼の前で悪い子になったこともあったかな、と上の空で思い出す。どうやら自分が飲んだのは遅効性の毒物に近いものらしい、そんな大切な思い出を振り返る途中でも、じわじわと横隔膜のあたりから痛みや麻痺感がせり上がってくるような感覚が出て来るが、致命的なものではない。しかし、厄介なのは致命的でないにしてもじわりじわりとした僅かながらも確かな症状が呼吸器以外にも、目眩、頭痛、吐き気等と複数みられること。風邪の初期程度の軽い感覚だが、飲んだだかの種類や解毒剤が分からない以上、自分にできるのは解毒が先か死が先かを待つだけ。一応救急班の部下には体調の変化を伝えた直後に聞こえた爆発音と部下からの牽制。情けない、右腕を名乗るからにはいつ何時でも、最後の瞬間まで彼をサポートするのが自分の役目だろう。あわよくば、あの男らしくも美しく伸びる手が刀を握り、縦横無尽に振るう様を見られたのならばそれが人生の最後の瞬間になるのならそれもいいだろう。そんなことを考えて、申し訳なく思うが咄嗟に部下をベッドに拘束し外へ飛び出そうとするも、部下の片手とベッドの柱を拘束したところでふらついて床に膝をついてしまい。
「なぁ、親愛なる元部下くんも言ってやりな?『武器を降ろしてくれないと爆発しちゃいますよ?』ってなぁ!」一方牢屋前では調子付いた男が件の部下の肩に手を回しニヤニヤと下品な笑みを強くする。その肩を抱かれた部下は罪悪感や恐怖、不安からカタカタと小さく震えているが、家族を思う気持ちと比例するかのようにぎゅ、とスイッチを握りしめている。騒然とする中、件の部下と特別仲が良かった部下の一人が「どうしてこんなことを!お前はそんなことする奴じゃないだろ!先代や娘さんが見たら悲しむぞ!」と集団から一歩前に出て声を上げると「…っ!煩い!煩いですよ!爆発されたくなかったら足のつかない車と、金、人質を用意してください!…早く!」と家族のことを出されたせいか、ひどく取り乱した様子でそう要求して。)

  • No.250 by 榊 誠  2019-04-09 12:12:02 


>>梔

(調子付く男に苛立ちを覚えながらも何とか平常心を保ち、可愛そうなくらい震えて怯える件の部下を見る。その様子は明らかにおかしく自発的に男達の味方につくならもっと堂々としていてもいいはず。そして件の部下と親しかった仲間の言葉に漸く先程辿り着きかけた可能性に行き着き。なぜもっと早く気付かなかったのかと己の愚鈍さを恨みつつ、頭の中では次の構想を練っており刀の柄からは手を離さずに件の部下を見て「人質?…馬鹿言わないでよ。俺は“ファミリー”を見捨てるような真似はしない。一人としてね。誰かを人質にするなら俺が“何とかする”よ。」とやや不自然な物言いながら慎重に言葉を選び場の緊張感に似合わない緩やかな笑みを浮かべ。普段自分は部下を“ファミリー”とは呼ばない。だいたいは“仲間”と形容する。件の部下に此方の意志が通じたかはさておき、言葉通り“何とか”するため男達からは死角、自分の背に手を回して指の動きである指示を出す。『人質となる家族の救出』と。背後の部下ではなく監視カメラにだ。不幸中の幸いか此処は牢屋前の廊下、監視カメラが設置されておりその向こうの監視室に今は人がいる。更には今日休暇を出した部下達が『久々にクライムの中心部に行く』と言っていた。運が良ければすぐにでも家族の身の安全を確保できるはずだ。とは言え危機的状況は変わらない。男は此方の言葉に違和感を覚えながらも手は出せないと思っているのか距離を詰めてきて「何とかするって状況分かってんのか?」と嘲笑を浮かべ。それに対し態と困ったように笑いながら、戸惑う件の部下の動向を窺いいつでも刀を抜けるようにして。
そして救護室、片手を捉えられた部下は崩れ落ちる相手に「梔さんっ!!」と叫び、小さく舌打ちすると空いてる手で通信機器を使い救援を呼びつける。救援に駆けつけてきた一人は仲間の拘束を解き、もうひとりは相手の状態を見て表情を歪めて「この状態で動いても薬の回りが早くなって悪化するだけです。ボスなら大丈夫です。…これ以上無理をするなら失礼ですが眠って頂きますよ。」と相手を支えてやりながら今知りえる戦況を話すと眠剤の入った注射器を出して相手の腕にあてがい)

  • No.251 by 梔  2019-04-10 10:04:14 


>>榊

(しん、と張った水面下のような状況では彼の言葉はよく響く。それ故に彼の言葉の違和感は件の部下だけならず、その場にいる部下達、挙句カメラの向こうの部下にまで波紋のように伝わってゆく。その小さいながらもおかしな波紋の下から現れた指示を見逃さなかったのは偏に彼の人望のなせる技だろう。そこからはトントン拍子にクライム中心街の部下まで指示が通る。クライム中心街に数人のグループで出かけていた部下は早速件の部下の家族が暮らすアパートの一室へ訪れると、出て来たのは顔を知らない男女で「部屋違いだ」と言う。しかし、部屋の奥からくぐもった悲鳴が聞こえると瞬時に部下達はこれが罠だと見抜き、その二人を制圧、部屋へと突入するとそこには御頭の予想通り件の部下の家族二人が囚われており、救出に成功した旨を監視カメラの前の部下に伝える。それと時を同じくして睨み合いにしびれを切らした男が「いつまで待たせてんだ?お前らが出来るのは要求を飲むことだけなんだよ。」とイライラしながら声を荒げ、それにビクリと部下が怯えたように反応する。
一方、救護室では腕にあてがわれた注射器の針の感覚に体の動作を止めて、「…分かった。すまないが手を貸してくれないか?」と支えてもらいながらも立ち上がり。悔しいが、部下達の言うことは最もであり、上手く体が言うことを聞かなくなってきた。息を整えようと一旦ベッドに腰掛けると、自責の念とこみ上げてくる悪寒を俯いてやり過ごそうと。)

  • No.252 by 榊 誠  2019-04-11 01:59:16 


>>梔

(痺れを切らした男が苛立ちを見せ時間稼ぎも限界かと思われたとき、外部から連絡を受けた部下が駆け付ける。男は「はっ、やっと準備が出来たか?」と鼻で笑うも部下が口にしたのは「…“何とか”なりましたよ。」と吉報。それを機に場の流れが一転。不安要素が無くなれば此方の陣地内で傷を負った男達など袋の鼠。あっという間にその身柄を拘束し何やら爆弾の事や人質のことで喚かれるが、件の部下も状況を察してか男達に従うことはなく大人しく爆破装置を仲間に渡して手錠を嵌められる。再び牢屋へ連れられる男達を横目に震えて萎縮する件の部下の元へ行き「…貴方の処分は追って伝えるから。悪いけど今は自由にはさせられないよ。」とやや声色は柔らかいながら瞳は冷たく、牢屋ではなく別室に監視付きで隔離しておくよう命じて。と、往生際の悪い男が牢屋に入る寸前に取り押さえられながら此方に顔を向け「おい、これで終わりだと思ってねぇよな?お前んとこの右腕、あの毒薬飲んだんだろ?お綺麗なのに可愛そうになぁ…そろそろあの世にコロッと逝っちまうんじゃねぇか?」とデタラメを言い下劣な笑みを浮かべる。男を捕える部下が「黙れ!」とナイフを男の喉元に突きつけるも男は笑うだけ。男の挑発、分かってはいるが彼を想うと荒れ狂う感情の波が抑えられず男との距離を詰めるとその襟首を掴み上げ「解毒薬は…?あるなら今すぐ在り処を言ったほうがいいよ?」と刀に手を掛ける。男は依然嘲笑を浮かべ「んなもんねぇよ。俺に構う暇があったら別れを惜しみに行ったほうがいいんじゃねぇか?」と。全ては男の憂晴らしによる虚言なのだがその真偽は確かめようがなく、それ故に解毒法を知り得る男を殺めることは出来ずに。ニヤつく男を冷たく見据えて掴んでいた襟首を突き放すと牢屋に入れるよう部下に命じ身を翻してその場を後にして。
そして真っ直ぐに向かった救護室、男達の前でこそ平静を取り繕ったが焦燥や相手を失うかもしれない恐怖で余裕なんて欠片もない。バタンとやや荒っぽく扉を開くとすぐに力なくベッドに腰掛ける相手に目が行く。薬品の片付けをしていた救護班に少しの間席を外すように言うと救護班が出ていき扉が閉まる前に相手の元へ行き僅かに眉を下げその頬に触れる。伝わる体温は低く、白い肌は青白い上に綺麗な瞳の下には隈が。呼吸も乱れており本当に今にも枯れゆきそうで。今自分がすべきは彼の不安を取り除き解毒法をいち早く探しだすこと。しかしそれすら気が回らなくなっており「…騒動は片付いたよ。君も大丈夫だから。」と言うも言葉だけで声は微かに震え、切羽詰まった表情を見られないように相手の頭に手を回すと自分の方へ引き寄せて。その時、ノックの後すぐ扉が開いて息を切らした薬の解析にあたっていた部下が入ってきて、身振り手振りで薬に致死性はないと伝えるも相手にばかり気がいく自分にそれを構う余裕はない。部下の必死の伝言も背を向けていたため気付かずに「…まだ入ってきて良いとは言ってないよ。」と相手の髪をそっと撫でながら低声で。)




(/背後が失礼します。毎度ダラダラ長くなって本当に申し訳ありません…。今回あまりに長くなってしまったのでご挨拶に参上しました。読み辛い上に見苦しい点も多々あるかと思います。分かりづらい点などありましたらご指摘いただけると幸いです。そして今更ですがここでは確定ロルは控えるようにとされていますが自分は大丈夫な人なのでもし展開を進めるに至って必要であれば惜しみなく使用してくださいませ。いつも駄文にお付き合い頂き感謝です。)

  • No.253 by 梔  2019-04-12 16:09:36 


>>榊

(少し霞んできた視界の中でも変わらず眩しく見える彼が、扉を開いて部屋の中に入って来たのを何処か他人事のように眺める。低くなってきた自分の体温は、彼の温もりがよく感じ取れて少しだけ得した気分になる、なんて冗談は怒られそうなので口には出さないでおこう。「流石榊さん、今回もお見事な手腕でした。」ふ、と少しばかり困ったように笑むと、彼の心遣いが嬉しくてついその背に手を回してしまいそうになる。彼の優しく凛とした声が引き絞られた弓の弦のように微かに震えるのも、理知の輝きを潜めた目元が焦燥を僅かに滲ませているのも、自分のせいかと思えばその嬉しさに私欲が混ざる。自惚れてしまう、自分のために彼が心乱れているのだと思えば尚更。そんな薄汚い感情が蠢く脳内を沈めたのは、再び開かれた扉と視界に入った部下の姿。何やら必至に説明しようとしてくれている部下をなんとか目を凝らしていると、すぐ側の彼の喉から直接腹に響くような声が聞こえたことに驚き、欲望と毒薬の症状で混乱する頭もすっ、と落ち着きを取り戻したようだ。かわいそうに、聞いた事のないような御頭の低い声にさっ、顔を青くした部下へ彼の背中越しに『大丈夫、分かったよ』というようなジェスチャーを送り、それを受け取った部下がおずおずと部屋を出ていくのを見届け、彼の背に今度こそ手を回す。ざり、と髪の間に指を通される感覚は擽ったく、少し身動ぎするが、それが彼の細く形のいい彼の指から生み出されているのだと分かると目元と頬を緩めるが、何時迄も彼に心労をかけるわけにもいかない。そっと彼の頬に手を添えて此方の方を向かせる。彼の瞳がいつもより焦りや不安を含んで水膜を張ったように見えるのは、自分の症状の進行のせいか、それとも慢心のせいか。それを振り払い「榊さん、御心配をかけてすみません…大丈夫です…。さっき、薬を…解析して、くれた部下が…致死性は…ない、と…。」と、途切れながらもゆっくりと部下から伝えられたことを言葉にする。体は症状が進行し、不調が増えてきたが、自分も多少毒には耐性があるので、少し休めば大したことはないだろうと命の危機が無くなったことにより余裕が出て、小さく笑みを浮かべる。少しでも彼に安心してもらいたいがため、彼の両手を取り、ゆっくりと撫でながら「本当に…すみません、榊さん…でも、まだ…自分は枯れません…。なのでどうか…また、いつもみたいに…笑ってください。」と彼の両目を見据えて話し。)

(/此方こそいつも亀更新な駄文にお付き合い頂きありがとうございます!榊さんの背後様の文は多様な文章表現や、素敵な言葉回しにいつも楽しませていただいております!長い文章だと楽しみに読み進めるうちにあっという間に文章を読み終えてしまいます。むしろ私の文こそ要領を得ず、何を伝えたいのかわからないまま長文になってしまい申し訳ないです…また、分かりづらい等ございましたら、お申し付けくださいませ!確定ロルについても了解しました!できるだけロルを回していけるよう努力しますね!)

  • No.254 by 榊 誠  2019-04-13 19:55:42 


>>梔

(余裕のない今の自分は部下を不要に怯えさせてしまったことも相手とのやり取りにも気付くことなく、力なく背に回される腕に胸を痛める。彼はきっと己を責めることはないがどうしても彼をこんなにも弱らせてしまったことに自責の念を感じてしまい。そんな時に彼から途切れ途切れに紡がれる言葉。苦しげな吐息を混じえながら告げられる声が耳から脳内へすとんと落ちて意味を理解してから反応を示すのに少し時間を要した。彼が助かる…、今も苦しむ彼を目の前に安心するのは不躾であるが胸につかえていた焦燥が消えてゆき、その代わりに浮上するのは情けなさと余裕のない自分を見られたほんの少しの気恥ずかしさ。彼の髪に手を添えたまま戸惑いに似た表情で相手を見返し「そうなの?……良かった。…さっきの子には悪いことしちゃったな。後で謝っておかないと。」とまだ完全に安心したわけではないものの自然と少し照れの混じった笑みが零れ、彼の望む表情が出来ただろうかと。「…情けないところを見せたね。こっちは大丈夫だから君は横になって休んで。それで今度は君が元気な笑顔見せてよ。」と彼の身体を支えてやりながらベッドに横たわらせると胸元の上辺りまで布団を掛ける。鍛えてるとはいえ線の細い彼の身体、幾分軽く感じては心身の負担を危惧する反面、保護欲のような慈しい気持ちが生まれ優しい眼差しを向けながら額に掛かる前髪を避けて整えて。「このまま眠っていいよ。…眠るまで傍にいてあげる。」なんて本当は自分が彼の傍を離れたくないだけ。つい先程まで彼を失う不安を抱いていただけにそのしこりがまだ残っているのもある。だがそれ以上にただ彼と時間を共有したいだけでもあり、眠りに誘うように頭を撫で続けて。)


(/いえいえ、自分も返信頻度まばらですし返して頂けるだけで幸せです!そして梔さん背後様のロルが駄文だなんてとんでもない。とても読みやすく多彩な表現力にはいつも感服させられおせじ抜きに飽きずにいくらでも読めてしまいます。読む分にはいくらでも読めてしまうので伸び伸びと回して頂けたら嬉しいです。ではまた背後はこの辺りで失礼しますね。こちらは蹴って頂いても大丈夫です!)

  • No.255 by 梔  2019-04-14 22:32:14 


>>榊

(彼の少し照れたような笑みは、まるで春の到来を告げる穏やかな風のように暖かな気持ちを運んでくれる。自分のためにその口元が緩められたのだと思うと、彼の特別な存在になれたのかと錯覚してしまう自分がいる。彼は表立っては飄々としているが、その裏では仲間な対する責任感、重圧等の数えきれないストレッサーがその双肩にかかっているのだろう、部下を気遣う些細な言葉や、普段の振る舞いとは違う彼の一面にそれを再認識する。「…やはり、貴方には笑顔が似合います…。」いつか、彼がそんな荷物を降ろせるように、心からの笑顔を見られるように、と密かに思いを馳せながらベッドに沈む。そんな中、彼の瞳が感情を通して多彩な色、輝きを見せる様を横たわりながら目にするとついまじまじと見惚れてしまう。その目を縁取る長い睫毛を、緩く曲線を描く形の良い瞼を、蛍光灯を反射させ様々な色を移す瞳を、それら全てを慈しみという感情で縛り表現するその表情を。自分の前髪を触れる彼の腕と平行するように自分の腕を彼の目元へ添わせ、その目尻の付近に指を触れると「…貴方の為なら、是が非でも。」と返答を。彼の言葉も、撫でる手も、何もかにもが暖かい。羊水の温度を知り得た事はないが、きっと似ているのだろうと重たくなってきた瞼の奥で思い付く。「…ありがとう、ございます…。」せめても、とそう言葉を紡いだつもりであったが、それは彼に届いただろうか。夢と現実の区切りがあやふやになり、上下の感覚も無くなってきた体では分からないが、きっとこの眠りはよく眠れるのだろうと直感したと同時に意識を手放した。
ぐっすりと睡眠をとったあと、少し軽くなった頭を抑えて視線だけで周りを見ると、どうやら日付を超えたお日様が窓から差し込んでいるらしい。そして自分が寝付くまで側に居てくれた彼はどこかと探す為ベッドを降りてから、自分の体内の毒物が大方薄まり、調子が戻ってきたことに気付く。それもとりあえずは報告せねば、と逸る気持ちを落ち着かせ、足に靴を引っ掛けたまま廊下へ出ようと。)

  • No.256 by 榊 誠  2019-04-15 03:30:20 


>>梔

(朝と昼の丁度間ほどの時間、相手が廊下に出ようとしたまさにその時、ノックもせずにバーンと効果音でも付きそうなほど勢いよく救護室の扉を開く一人の男が。男の名は“イチ”と言うが本名かは定かではない。榊と同じスラム出身で、榊と時を同じくこのマフィア入りをした。歳は25で相手と同い年であるが身長165㎝と低い上に童顔、礼儀も敬語も知らないがその人懐っこさ故に懐に飛び込むのが上手くその奔放さを誰も咎めずに先代さえも呆れさせ黙らせた。そんな彼は今は救護班の一員で、ベッドから立ち上がる相手を見るや否や「あー!」と大声を出し「ダメダメ、まだ寝てないと駄目だって!」と相手の胸あたりを押してベッドに押しやろうとし「あ、誠なら今問題起こした部下の家族のとこ行ってていないぜ。それより梔が起きるかもしんないからって誠が粥作っていったんだ。食欲あんなら食うか?」とニッと笑い馴れ馴れしく相手の額に触れて「熱は下がったみてえだな。」と。その粥と言うのも相手が目覚めたらじっとはしていなさそうだと榊が相手に少しでも休んで貰うよう考慮した上で用意したもの。そして男はと言うと組織に入った時から相手の容姿端麗もさることながらその華麗な敏腕に惚れ込んでいて相手と居れるこの時間に上機嫌になっており。相手をベッドに座るよう促しながら口は忙しなく動いていて「しっかし誠も梔寝込ませるようじゃまだまだだよな。…んで粥は食べるの?」と調子よく笑い首を傾けて。
その頃、榊は一人の部下を連れて件の部下の家族に謝罪と今後の成り行きについて説明する為クライム中心部へと訪れていて。用事はこの一件だけ、事が終わったら早々に相手の様子を見に行こうと。まだまだ問題は山積みだと言うのに気を抜くと相手のことばかり。昨日彼が寝てからも暫くその場から離れず静かに眠るその花を見詰め、確かに彼が其処に存在することを感じてその額に口付けを落としたのは己だけの秘め事。責務を漫ろにするつもりはないが彼を想う気持ちが歩調を速めていて。)


(/脇キャラさんが出しゃばっていますが特に設定は考えていないので自由に動かして頂いて大丈夫です!)

  • No.257 by 梔  2019-04-16 02:38:53 


>>榊

あー…イチか。(けたたましいドアの開く音に、誰がやったのか大体の見当がつくものの、小動物のように動く本人を見ると見つかったか…と想像していたにもかかわらず少し落胆する。彼は救護班の中でも指折りの実績に加え、人望も厚い。また、自分と同い年ということもあり、組の中でも気兼ねなくタメで話せる数少ない人間である。個人的には榊さんと同じ場所で育ち、同時期に組に加わった人材という事も気になる点ではあるが、イチという人物の中で一番気になるのは我らが頭を下の名前で呼び捨てしているという事だ。羨ましくないといえば嘘になる。否、正直とても羨ましい。「…!食う!」そんなことを思っていたからか、彼の名前が出たのを耳聡く聞き取り、やや食い気味に返答する。自分と違い、彼の作る料理はどこか懐かしく、優しい味がする彼の料理は人を思いやる彼そのもののよう。きっと彼がこれを作ったのも思いやってのことなのだろうと予測すれば、その相手は必然的に自分だと気付いて頬を緩ませる。その返事にやれやれ、と首を振った相手が「ほらよ、ゆっくり食えよな?」と少し温めたお粥をテーブルに置けばスプーンを手にしてどうしようかとイチを前に食事の為にマスクを外すか否かで少し迷い。
その頃、クライム中心街では共に行動をしていた部下が何かを察して相手に「榊さん、何か付いてきてます。」と告げ口をこそりと。街角から付いてきている相手はマフィアなどではなく、ただの一般人だがその人種は所謂ストーカーと言われるもの。時たま中心街に現れる彼の、目の覚めるような美貌と人柄に惹かれるも声をかける勇気なく、ダラダラと後をつけることが恒例となってしまった男である。その男は勿論一般人であるため、気配を消すことが上手くない上、戦闘経験も皆無であるが故に無理矢理彼を襲うことはないのだが、そんなことは通じるはずもなく、付いてきた部下が「…黙らせましょうか?」と不審に思った男への指示を伺い)

  • No.258 by 榊 誠  2019-04-16 12:37:54 


>>梔

おー、どうした?食わねえなら俺が食っちまうぜ?
(榊の作った粥に釣られる相手の姿は可愛いものだが正直、幼い頃から一緒にいる榊の良さはイチには分からない。あんなへなちょこ野郎より相手の方が魅力に溢れている。美しく気高い、深淵の森の中に咲く花。輝く木漏れ日を浴びながらも何処か影があり、その影は一層彼の魅惑的にさせる。まあそんな彼は自分の手の届かぬ場所にいるのだがとイチはひっそり落胆しながら、相手がなぜ粥をすぐ食べ始めないのか理解しうた上で前述をからかい混じりの笑みを浮かべて言う。本当は自分の前でも気兼ねなくその相貌を晒してほしい。そんな我情を抱きつつ好意を寄せる相手を困らせたくはなく「ジョーダンだよ。あっち向いて薬の準備しってからさっさと食え。」と吐き捨てるように言うとくるっと向きを変えて薬棚へ向かい相手が食後に飲む薬の準備をしがてら棚の片付けを始め。そして手先を動かしながらふと口を開き「そーいやあさ……、誠と何かあった?なんつうか、その…前より距離、近くね?」と少し前から感じていた二人の間の微妙な空気の変化を、さも今思いついたかのように滅茶苦茶気にしている癖に何でもないように問うて、振り返りたい衝動を押さえ意味もなく薬瓶を手の中で回し。
一方、街。部下の言葉に、あー、またかと内心で嘆息しながら「必要ないよ。」と一言告げそのまま足を進める。視線は気にはなるが殺意も敵意もなければ男は一般人。害がない以上此方から態々けしかけることもないだろう。それに今は部下も一緒、男二人で部下の家族の家に訪問しているところを見られても仕事と理解して可笑しな詮索はしないはずだ。そうして抜かり無く件の部下の家族との話を終えてアジトへの道を行く。そこでも視線を感じて暇人だなぁと呑気に思いながら歩いていると店先である物を見つけると少し迷ってそれを購入し包んで貰って。「…贈り物ですか?」と部下に聞かれて、んー、と考える素振りをし「…秘密。」と含み笑いを漏らして再び歩みを再会する。中心街を抜けたところで視線が無くなったのを確認しながらアジトへの道を急いで。)

  • No.259 by 梔  2019-04-19 06:48:30 


>>榊
(揶揄い混じりの笑みを浮かべるイチを見ると、そのコロリとした大きな目が細められる様はまるで子供のようで加護欲を誘うが、自分はそこへこの場にいない彼の穏やかな海のような笑顔を重ねて見てしまう。「迷惑かけてすまない…ありがとう。」此方側に背中が向くと安心してマスクを外し、一口目の粥を緩く咀嚼する途中にイチの口から飛び出た質問に危うく息を詰まらせる。自覚はしている、彼へ対して抱える感情は、今や一部下が上司に抱くものではなくなっているのだと。彼は、皆に優しさを振りまき、皆もまたリーダーとしての彼と、榊誠としての彼を認め、欲している。あの微笑みを、あの暖かい掌を皆渇望し、自分は皆が望むそれを独り占めしたいと願う。だからこそ、そんな質問が飛んでくると自覚している後ろめたさから動作を止めてしまい。しばらく動きを止めて静かに何かを思案していたものの「…いや、何もないさ。ただ…俺は彼に…誠さんに、もっと近付きたい。」と簡単に呼吸に混じる二酸化炭素のように嘘を吐いて。信頼しているイチに対して嘘をつく罪悪感から後半部分は本音を告げるがこんな気持ちを誰かに話せるはずもなく、そのあとは黙々とお粥を咀嚼する作業に移り。
一方、男は中心街をぬけた榊の背中を小さくなって見えなくなるまで眺める。自分は凡人故に彼のテリトリーで迂闊なことはできないし、そんな度胸もない。しかし、口元には確かにニタリと粘着質な笑みを浮かべていた。一マフィアの御頭という高嶺の彼は手に届かないが、有名故に、何処に咲いているかということは分かり易く…つまりは手の伸ばし方次第、等と自分勝手で低俗な思い上がりを男に持たせてしまう。
アジトに戻った榊を出迎えた部下達は皆思い思いに挨拶をして行く。「おはようございます!」、「お疲れ様です。」等の言葉の中「榊さん、お手紙が届いてます!」と新人と思わしき男が彼にそこそこな厚さにまとめられた封筒やハガキを手渡しする。「いつもは梔さんがこういった手紙のチェックとかするんすけど、今日はいないので。」勿論新人もその手紙の類をチェックしているものの、中身までは見ておらず、危険物がないものをセレクトしただけである。なので、まさかその手紙の中に相手のストーカーから盗撮写真が送られて来ているとはつゆ知らず。)

(/返信遅くなってしまい申し訳ありません!)

  • No.260 by 榊 誠  2019-04-20 00:55:34 


>>梔

(イチは背後から感じる相手の心の揺らぎを敏感に察知して静かに紡がれる言葉に手の中で弄んでいた薬瓶を軽く握る。“誠さん、か”と心の中で一息吐くと振り向くことなくニッと笑顔を作り「じゃあさ、俺が誠の好物とか秘蔵話、教えてやっから今度買い物付き合えよ。」と悪戯交じりの明るい声で調子良く言い、前を向いたまま食後に飲む錠剤を相手に向かって投げる。薬は綺麗に弧を描き相手の手元へ飛んでいき。
(男の所業など知るよしもなくアジトへ戻り部下達に笑顔で挨拶を返していき、渡された封筒を礼を述べて受け取り歩を進めながら一通一通差出先だけ確認していく。そして例の封筒に行き着いたところで手を止めて。それは知らない住所。勿論この住所は男が適当に書いたホクにある廃墟の住所でデタラメ。何となく不審感を抱いて廊下の隅に立ち止まって封筒を開封しては中身を確認し、出てきた写真の数々に瞠目して。写真はどれも見るからに隠し撮り、中心街の物が主だがヤマトにある自宅や酒場、ホクに出向いた時のものまであり中には梔と写っているものもあって。……なんだこれ。と普段は緩々の表情も険しくなり、すぐに他に手紙や文面がないか確認するも一切文字らしきものはなく。…単なるイタズラ?もしくは何らかの脅迫か。一体誰が…、と男には結び付かずに。気色は悪いが“組織絡み”とは思えず、その瞬間から写真への興味は薄れて写真を封筒へ戻すと他のハガキ等と一緒に上着のポケットへしまい。写真が全く気にならない訳ではないが今は相手の事の方が気になった。今朝は顔を見られなかったし体調が回復に向かっていれば今頃起きて粥を食べているころか。先程購入した小さめの紙袋を手に持ったまま相手の居る救護室の前まで来ると小さく息を整えてから軽くノックをし「…入るよ。」と声を掛けてから数秒待って扉を開いて。)


(/いえいえ、決まりはないですし背後様のペースで大丈夫ですよ!此方の返信が早くてもし急かしてしまっているようでしたらすみません汗)

  • No.261 by 梔  2019-04-21 11:44:34 


>>榊

(自分の手元へ降ってきた錠剤を掌で受け止め、逃げ出さないように軽く握り込むが、正確なコントロールについ、イチの方向を見てノールックで投げたのかと確認して舌を巻く。「あぁ、楽しみにしてる。」イチからの誘いは願っても無いこと。あまり出歩く事のない出不精な性格も相成り、人と出かけるのは楽しいと思う。更にそこへ自分の知らない榊誠の一面を聞かせてくれるというなら尚更だ。錠剤を飲み込むと新しいマスクを付けて「すまない、待たせたな。」と笑んだ後に耳に届いた彼の声。喧騒な街中でもその透き通った音を響かせる風鈴を彷彿とさせるその声は壁を容易にすり抜けてやってくる。件の部下の家族に会いにいったと聞いて、部下が付いているとはいえ内心不安が渦巻いていた。最近は彼宛に盗撮写真やストーカーじみた手紙を送ってくる輩も出てきており、連日の戦闘等の疲労も考えると地に足がつかない心地だったが、扉の向こうから見えた彼の姿にホッと安心し「おかえりなさいませ、榊さん。ご無事でなによりです。」と頬を緩ませる。容姿端麗なその立ち姿には凛とした美しさが指すものの、目元に浮かべられた慈愛が優しさを滲み出させている彼は、紛う事なき誰もが振り返る美人。美しい花には余計な虫が近寄るが、彼もそうなのだろう。自分の目に届く範囲はそれらは排除してきたが、ふと今日は手紙のチェックができなかったな、と思い出して。)

(/ありがとうございます!いえ、そんな事ありません!榊さんの背後様のロル、いつも楽しく拝見させていただいており、今度はどんな素敵な文章が出て来るのだろうと心躍らせております!こちらこそ駄文な上に遅筆で申し訳ありません…!また何かございましたら何なりとお申し付けください!こちら蹴り可です!)

  • No.262 by 榊 誠  2019-04-22 02:09:07 


>>梔

(扉を開いてまず目に飛び込んできたのはベッドに上体を起こして座る相手の姿。ベッドテーブルの上に乗る粥の器を見るに食べられるだけの体力は回復したようで安堵する。今は相手の方が心配される側だと言うのに彼らしいと言うべきか…、たとえ挨拶の延長線上の言葉だったとしても此方の無事を気遣う言葉に呆れ半分の笑みを零し「ただの報告だったから。…それよりお粥、食べてくれたんだね。」と相手が既にストーカーの件について知り得ているとは知らず呑気に返せば、空になった器を見て目尻を緩め嬉しそうに微笑み彼へと歩み寄ろうと、したところで小さな影が目の前に立ちはだかる。『おい誠、俺に気づいてて見えないフリしてるだろ。挨拶くらいしろ!』と小さい影、ことイチが吠えながらビシィと指をさしてきて。それに対し「あー…うん。おはよ。……用がないなら出てってくれる?」と大半の部下にはまず取らない面倒くさげな雑な態度を取ると扉へと小さな背中を押す。勿論イチは黙っておらずキャンキャン子犬のように騒いでいたがハイハイと軽くあしらい扉を開けて強制退場させ。それでもめげないイチ、去り際に『わぁったよ!邪魔者はこれで退散すっから!…でもいいもんね。俺、今度梔とデートすっから』とニッと対抗心を含ませた笑いを向けてきて此方が聞き返す間もなく走り去っていき。「何なの…。」と小声でごち、すっかり静かになった廊下を見て一息吐くと扉を閉ざして相手に向き直り「…ごめん、あの子煩くなかった?」やや眉を下げて苦笑を零してベッドへと歩み寄りベッドサイドにある椅子に腰掛けてテーブルに持っていた包みをトンと置いて。幾分顔色の良くなった彼、昨日までは青白かった肌も色がさしている。その温度を確かめたくて緩慢な動作で彼の頬に掌を添えるとじんわり伝わる温かみに目元を緩め「…気分はどう?」と。すりっと親指の腹で相手の細やかな肌を撫でながらその質感を楽しむもフと湧いた先刻のイチの言葉。嫉妬する立場でもないのは重々承知している。それでも気になってしまうのは彼への思慕があるからで。「…ところで、デートって何?」と緩い笑顔のままオブラートに包むことなく直球で、部下の世間話でも聞くように楽しげに尋ねつつじっと相手から視線は外さずに。)



(/此方こそいつも楽しませて頂いております。どれも自分には勿体無い言葉ばかりで痛み入ります。此方のぶっ飛んだロルもいつも綺麗にまとめて頂いて感謝してもしたりません…。そして今回ですがロルの表記上のことでお伝えしたいことがありまして…。当方のロル、やたら脇役が多く今後も出てくると思われます。今まではどちらの台詞も「 」で統一していましたが、これからは榊の台詞を「 」、脇役の台詞を『 』で表記していきたいと考えております。見づらい点や分かりづらい点などあれば何なりご指摘くださいませ。では背後はこれにて失礼します。こちらも蹴り可です!)

  • No.263 by 梔  2019-04-24 01:09:48 


>>榊

…またご馳走になってしまいましたね。ありがとうございます。(彼の料理を食べると、不思議と笑みが溢れる。それは、彼が丁寧に手間と暇を掛け、食べる人へ対して愛情を込めて作ってくれるからだろう、と微笑みを浮かべる彼を見てそう思う。笑顔になれる料理。なんて彼らしくて素晴らしい響きなんだろう。そんなことを思い浮かべる自分もまた笑みを深くしたが、マスクの下でその笑顔はそっと影をひそめる。羨ましい。まったく浅はかな感情であるが、自分が埋めることのできない時間が彼らの間にあることを痛感してしまうと、それは止められない。そんなの当然のことだ、これは身勝手な邪な心だ、と良心が咎めるのを気にする余裕もなく只々その景色を見つめる。眩しい、なんて思いながら。「いえ、イチは可愛いヤツですし、自分の方が構ってもらったくらいです。」それでも、相手が隣に座ってくれただけでさっきまでの鬱々とした感情は何処かへ四散してしまう。安心感と、ほんのひとつまみの優越感。「体調は良好です。あと数刻もすれば万全でしょう…ご心配をおかけしました。」彼の親指が頬の上を滑るとその経過点がじわりと熱を持つ様な感覚になる。その暖かな動作にかかれば、仕事も溜まってしまっているな、という憂鬱な気分も晴れるというもの。彼の指の美しさは、単なる容姿のみならず、優しさや温かさのこもった動作を通じてのものなのだろう。しかし、日向ぼっこの様な心地よさに目を細めたのも一瞬。蛇に睨まれた蛙になった気分で「…イチの提案で今度買い物に行く事になりまして、その事を揶揄したジョークのひとつかと。」本人を前に、相手の様々なことを教えてもらおうとしていた、と言える様な度胸は無く、内心罪をなすりつけたイチに謝りつつ苦し紛れにそう話す。「…誠さんは、誰かと出掛けるのはお好きですか?」少しだけできた沈黙を気まずく思い、浅く息を吸うと、ふと思いついた疑問を口にする。その際、イチへの対抗心からか、それとも自己顕示欲か、恐る恐るながらも彼の下の名前で問いかけてみて。)

  • No.264 by 榊 誠  2019-04-25 17:58:28 


>>梔

(お粥に対するお礼と体調の良好具合を彼の口から直接聞いて昨日から募らせていた不安も大分薄れる。自分のせいで相手に負担を掛けたというのに相手の澄んだ声とマスクに隠された微笑みを見るだけで浮かれたような気分になる自分は存外単純。今だって彼からイチの発言はジョークだと聞いたのに面白くないと嫉妬してしまっている。それもイチが相手に抱く感情を何となく察しているからでもあるが、それで機嫌を損ねたことが相手に知れれば引かれてしまうかもしれない。自分はこんなに嫉妬深かったかな…と惑いつつ相手を捉えていた視線を細め「買い物か…。こき使わされるかもしれないけどよろしくね。まあ久々に羽根を伸ばして楽しんでおいでよ。」とあくまで二人が出掛けることに対し気にしない素振りで微笑めばくしゃりと艷やかな濡羽色の髪を撫でて。そんな時に相手から紡がれた問いかけ。何でもない問いだが確かにその中に聞きれないフレーズが耳に届き、聞き間違えかと思うがそんなはずはなくて。一瞬相手の髪を撫でていた手が止まり、表情が固まってしまうもすぐにその表情を綻ばせて「好きだよ。出掛けると言うよりは呑みに行くのがだけどね。……で、急にそんな呼び方して、それは俺とのお出掛けのお誘いと受け取ってもいいのかな?」“好き”とまるで相手に向けるようなニュアンスをほんの微かに声に滲ませて言い楽しげに言葉を続けながら、急に変わった呼び方について突くことを忘れない。相手の真意がどうであれ嬉しくないはずがないわけで。なにせ相手は元々自分を“榊様”と呼ぶほど畏まっていた。調子に乗ってしまう…と言葉通り彼の髪を撫でていた手をその頬から顎先に移動させ人差し指で顎を軽く持ち上げると声色は優しく、瞳には甘く少しの怪しい光を滲ませ首を傾けて。)

  • No.265 by 梔  2019-04-26 22:25:19 


>>榊

(自分の頭を撫でる彼の手は、ずしりと暖かく、この場に居てもいいと言葉無しに語ってくれる。暖かい碇の様な存在だ。そんな優しい掌が自分の髪の間を通り抜ける感覚に春の海を思い出す。彼は暖かく、大きく、優しくそこにいつもあり、途方も無い安心を生み出すのだ。時には冷たく、牙を剥く時もあるが、彼の聡明な双眸に荒々しい怒りが、彼の唇から漏れ出す吐息に冷酷な鋭さが滲む時、自分はそれをも嬉しく思う。そんな海が一瞬凪いだ。それが自分の言葉一つのせいだとわかるや否や、脊髄が歓喜に震え、血が沸き立つ様な熱を体内で感じ取る。体内で燻る火種は、彼の瞳に宿る光によって燃え上がる。心の奥底にしまってあった欲望を糧に、大きく燃え上がった炎は自分の手を熱く、咄嗟的に動かせるだけの力を持った。自分の顎を掬い上げた美しく整った指先を包み込んで此方側へ軽く引く。軽く体勢を崩した相手の肩を抱き、囁く様に「…本当は、貴方と共に居たいだけの口実です。貴方と共に時間を過ごしたい。他の誰よりも長く。」と小声でそう伝える。熱に浮かされ漏れ出た本心はもう戻すことはできない。彼に拒絶されたらどうしよう、とそんな不安よりも今回は彼がどんな反応をしてくれるかが気掛かり。どんな反応であろうと全て目にしたい、と彼の美しい横顔をじっ、と眺めて)

  • No.266 by 榊 誠  2019-04-27 13:08:26 


>>梔

(彼はきっと戸惑いながらも可愛らしい反応を見せてくれる…と予想していたのだがその予想は大きく外れる。彼の形の良い手が自分の指先を包んだかと思えば触れ合うぬくもり、そして鼓膜を揺るがす甘美な声と言の葉。距離が近いせいか彼が言葉を囁く度に耳元に吐息が掛かり背筋がゾクゾクと震えて、それは彼の掴む指先にまで伝わりピクリと小さく反応してしまい。心拍は急激に上がり熱がじわじわと胸を焦がして顔にまで熱が上がってくるのを感じるとその顔を見られまいと横に逸らそうとする。しかしこの距離では隠すのは無理だろうと観念して、気持ちを落ち着かせるために小さく一息吐いたあと少しだけ身を離して相手と目を合わせ「…ずるいなぁ。もっと可愛い反応が見られるかと思ったけどかっこいいんだから。君はあまりこういうこと慣れてないと思ったけど実は慣れてるのかな?」と余裕がないなりに少しおどけた緩い微笑みと声色で返し最後だけ嫉妬を滲ませた一歩踏み込んだ問いを冗談っぽくして。そして未だ燻る熱を抑えられないまま自分の指を掴む彼の手に空いている手を重ねて包み込むようにし「でもそんなに言ってくれるなら、イチの後でもいいから俺とも一緒に出掛けて欲しいな。仕事抜きで、君と過ごしたい。」と強要はしない何歩か引いた問いかけをする。それはボスとしてではなく一人の人として同じ立場で相手と過ごしたいから。“仕事抜きで”と強調させて言えば重ねた手に僅かに力を込めて目を逸らすことなく熱い視線を送って。)

  • No.267 by 梔  2019-04-28 08:05:47 


>>榊

(彼の高く通った鼻筋に髪の毛がかかる様は、なんとも言い難い色気を感じる。ぱさ、と乾いた毛束が動く時に鳴る特有の音が課される程度に聞こえたと思えば彼の澄んだ黒い眼と視線が絡む。その熱い視線に続く彼の問いに「ありがとうございます。勿体無いお言葉です。」といつも通りの反応を見せるが、続いた言葉に少し驚く。今までにそんな会話はなかったから。少し困ったように笑いながら「…お恥ずかしい限りですが、自分が今まで口説いたのは一人だけです。」これは本当。忍者たるもの弱みを作ってはダメだ、罠の可能性もある、と何かにつけて厳しかった師匠を思い出す。そんなことを頭の中から振り払うと、視線を下げ彼の両頬を両手で包んで「貴方です。誠さん。」とまっすぐに彼の目を見る。 「ありがとうございます。…俺は、貴方との時間を一番大切にしたい。」彼からのお誘いに思わず顔が綻ぶ。こんなに我儘を言ってしまったのに、彼はそれを受け入れてくれる。そんなことを意識すれば、自惚れてしまいそうになるが、そこは何とか笑みで誤魔化し。「…ところで、出掛ける為には時間が必要ですが、今回の件の残り仕事…いえ、他の事も合わせてどれほど仕事が溜まっていますか?」その話がひと段落ついたと判断すると、おずおずと気になっていた仕事のことを口にする。彼と出掛ける為には一刻も早く仕事を片付けなければ、と近くの机の上に置いていたファイルに手を伸ばして。)

  • No.268 by 榊 誠  2019-04-29 03:05:09 


>>梔

(相手の凛と澄んだ声から紡がれる言の葉、そのどれもが甘く雅やかで己の欲する言葉を齎してくれる。歳上の自分がリードしたいのに悔しいが今回は彼が上手なようで、頬に彼の手が触れて再び名を呼ばれてしまえば目を離せなくなり心拍数は増すばかりでまともな返答もできない。もっと名前を呼んでほしいなんて我欲に染まっていると続く彼からの問いにすぐ気持ちの切り替えができず一瞬間が抜けてしまって。忘れていたわけではないが彼との関係にはっきりした名はまだない。浮かれていた自分が恥ずかしくなるも仕事の話をするにはまだ早い。と、彼の手がファイルに届く前にヒョイとそのファイルを掬い上げ彼の手の届かぬ棚の上に置いてしまい。「待って。君と出掛けるためだし仕事の話も大事だけどその前に渡しておきたいものがあるんだ。」と穏やかな声色で緩く笑むとベッドテーブルに置き去りにされていた小ぶりの紙袋を手にとって彼の足の上にトンと置いて。その中身は腕時計。数日前から彼の腕にいつもつけられていた時計が無くなっていたのに気付いて買ったもの。決して高価ではないがそこそこの値段。シンプルなデザインで文字盤は見やすく軽量なため戦闘時つけていても邪魔にならない。特質してお洒落な訳ではないがひと目見た時に彼の雰囲気に合うと感じて。「余計なお世話かなとも思ったんだけどね。…日頃頑張ってくれてるし今回無事で居てくれたことの報奨だと思って受け取って。」と何でもないよう微笑む。言っていることに偽りはない。ただそこに自分が贈ったものを相手が身につけてくれたら…という我欲はあるが。「開けて見て?」と開封を促せばゆったりその時を待ちつつ相手の反応を窺って)

  • No.269 by 梔  2019-04-29 13:55:43 


>>榊

(今までの経験から、自分は口が上手ではないと思いつつも彼の為にない語彙力を必死にめくって探した言葉。その言葉に彼は何も言わないが、彼の瞳が物語っている。春の透き通った湖水に小雨が波紋を作るように、言葉を受け止めてくれる度にチカチカと半透明な光が広がる様だ。いつまでも見てしまいたいと切に願うが、それはひょい、と彼の軽い動作ひとつで手元から離れていったファイルに掻き乱され、「あっ。」と随分気の抜けた一文字しか声に出なかった。そして自分へ渡したいもの、と手渡された紙袋を受け取った時も気の抜けた顔をしていたと思う。最初はまた食べ物を作ってくださったのか?と内心ワクワクしながら紙袋から出てきた小ぶりな箱を見るといつの間にか張った食い意地も驚いて腹の底へ帰っていった。箱の大きさからなんとなく中身が予測できてしまうが、いざ箱を開けてみるとその中に鎮座している腕時計に、やはり息を飲む。「…これを、自分に?」恐る恐るその腕時計を手の平に乗せて、また散り散りになった語彙力で何とか質問をする。彼の洞察力は鋭敏なので、きっと自分の左腕から前の腕時計が消えた事に気付いていたんだろう。その事にまず嬉しく思う。どこぞの村娘にでもなった気分だが、そんなことを考えている余裕は今はない。シンプル且つ機能的。しかし決して安い買い物ではない。到底物の鑑定などできないが、それの良し悪しくらいはわかる。いや、鑑定など到底できない者にでも良いものとわかる品だ。飾り過ぎず、余白の中に美を見出すそれは、彼の落ち着いた大人の優美さと酷似し、これは彼が選んでくれたものなのだと改めて実感する。胸の奥がきゅう、と締め付けられるように痛くなった。「…俺がいただいてもいいんですか…?」手の中で秒針が時を刻む音より鼓動が早く鳴る。感謝、自惚れ、驚き、恋慕…頭の中がキャパオーバーだ。いや、心臓が持たない方が先だろうか。しかし、彼の微笑みに自然と笑みがこぼれ、「ありがとうございます…!大切にします。」と感謝の言葉を。)

  • No.270 by 榊 誠  2019-04-30 00:44:54 


>>梔

勿論、君にと思って選んできたものだから。…気に入って貰えたみたいで良かったよ。
(いきなり贈り物なんて重いかと懸念もあったが彼の反応から引かれてはいないことにまず安堵し、花咲くように微笑む彼を見て心から時計を贈って良かったと思えて。嬉しさに表情を綻ばせ「…ちゃんと使ってね?」と大切にと言って棚の中で保全されるよりは彼が身につけ共にありたいなんて願い調子付いてニコリと笑んで。そこで今度こそ仕事の話をしようとファイルに手を伸ばして相手に差し出し「それで話を戻すけど…、今溜まってる仕事は大きくは今回の一件でのアジトの修繕だけどそれは今他の子たちがしてくれてる。因みに騒動起こした男達は裏ルートを使って警察の牢に投獄。山瀬くん(件の部下)は熱りが冷めるまで自宅謹慎にしたよ。正直彼を許せない子達もいて断罪にすべきだって意見もあったけど彼は先代の時から頑張ってくれていたし何より本人が此処に残ることを強く望んでる。…今回は彼の意志を信じることにしたよ。反対してた子たちにも納得はしてもらった。」と現状況を淡々と話していくも後半は僅かに声のトーンが落ちる。山瀬のことは自分も許せない部分はあった。なにせ相手を危険に晒した人物。彼に全責任があるわけではないが組織と仲間を売ったことには変わりはないのだ。だが今回の結論は山瀬と時間を掛けて話した己の判断。自宅謹慎は彼の心労を休め、働いていては滅多にとれない家族との時間を過ごしてもらうため、そして反対派の不平不満の熱を冷ますためでもある。「ただ…、やっぱり今回の件でアジト内の不審感が高まってて空気が悪くなってるかな…。一人内通者がいたとなればもうひとり二人いてもおかしくないってね。…時間が解決してくれれば良いんだけど。あー、ごめん。ちょっと湿っぽくなったね。…それで他の仕事だけど書類整理くらいで大方は済ませてあるからあとは君が最終確認をしてくれれば安心かな。普段君に任せっきりだから一日二日ですごい量溜まってて驚いたよ。」とついぽろりと弱音を吐いてしまい苦笑を零し謝れば話を戻して、やっぱり君がいないと駄目だなぁと呑気に笑ってみせて。)

  • No.271 by 梔  2019-05-01 08:49:35 


>>榊

(自分に選んでくれた。自分がいないところでも、彼が自分を意識してくれる、という喜びが今己が掌の上に形を成している。これは、自分だけのものだ。「…嬉しいです。誠さんがそばにいてくれるようで…。これからも精進せねばなりませんね。」ぱち、と自分の左手首に早速収まったそれは軽やかな音を立てて光り、新しい玩具を与えられた子供のように笑む。冷たいはずの金属パーツが、暖かく感じた。しかしそれも甘いひととき。彼の口からの現状を聞くとできるだけ素早く通常運転へ切り替える。つもりだったが、内心浮かれていたのは事実。だから、きっと、彼のこぼす弱音と苦笑いに体が動いたのだろう。それを目にした途端、彼がひどく疲弊し、何処かへ消えてしまいそうなか弱さを感じ、思わず無理やり体を動かして彼を抱きしめていた。「…申し訳ありません。自分が不甲斐ないばかりに…!」彼は責任感が強いので、きっと今回の件でも多くのものを背負い、傷ついてしまったのだろう。今回は特に自分の無駄な行動が彼に心労を加えてしまった。浮かれていた心は消え去り、ただ後悔ばかり。「あとは自分が。榊さんも休んでください。…心労は、気付かずとも溜まるものです。自分は貴方に笑顔でいてほしい。」彼も毒を刺されての交戦後、更に立て続けにこの事件だ。きっと休んでいないのだろう。彼の端正な顔に疲れの色が差している。根本的な解決はまだ時間がかかるものの、少しでも体を休めてほしい。彼を失うかもしれない恐怖はもう感じたくない、言動には出さぬが少しだけ彼の身体に回した腕に力を込める。「大丈夫です。貴方は間違ってないのですから、部下もみんな分かってくれます。」そう言うと体を離して、ベッドから立ち上がり部下が用意してくれていた着替えに手をつけようと一度背を向けて。)

  • No.272 by 榊 誠  2019-05-02 13:36:58 


>>梔

(彼の左手首に光る時計と紡がれる言葉に擽ったい気持ちになり、心は満たされるのにもっと彼の近くに、奥深くまで寄り添いたいと貪欲に思う自分がいて。人との関わりは友好的でありながら何処かで一線を引いていた。だが彼とは違う。違ってきている。だからつい弱音を零したのかもしれない。常の緩い雰囲気を纏い誤魔化そうとするもどうやら彼には通じなかったらしい。突然の、予想外の抱擁に驚いて彼の腕の中で小さく肩を揺らすも彼の人を気遣う優しい心と言葉に大人しく腕の中に収まり胸がいっぱいになりながら困ったように笑い「君は何も悪くないでしょ?謝る必要なんてないの。」と。休すむようにと続く言葉も大丈夫と笑って流そうとした。が、回された彼の腕に力がこもり次に紡がれた言葉を聞いた瞬間、取り繕おうとした言葉が喉奥に引っ込み、鼓動がトクリと跳ね上がる。“大丈夫”、“間違ってない”と彼の声が、言葉が耳から胸に染み渡り秘めていた不安を軽くしていく。それはどんな名高い特効薬よりも良く効いて心までを熱くし、込み上げてくる想いで喉が鳴りそうになるのを寸でのところで息を飲み込み堪えて。それからは突発的に身体が動く。ベッドから立ち上がる相手を目で追うまでもなく自分も椅子から立ち上がると着替えに手を伸ばそうとする彼を後ろから抱き締め腕の中に閉じ込めて。「そのまま、じっとしてて。」と小声で零すと彼の肩口に額を押し当てて動かなくなり。時間にして30秒、たっぷり彼と体温を分けったところでゆっくり身を離すも彼の右肩に手を置いたままで顔を俯かせ「ありがとう、元気出た。…君も病み上がりなんだから無理はしないで。」とやや恥じらいの含んだ静かな声色を彼の背に向けて零すとつい甘えるような行動をした恥ずかしさから相手の顔がまともに見られれずに逃げるように相手の横を通り過ぎ扉に手を掛けて。)

  • No.273 by 梔  2019-05-02 22:28:45 


>>榊

(彼の体温が背中越しに伝わる。いつも凛然と胸を張り、部下を慈愛と威厳で率いる彼だって一人の人間なのだ。その逞しい背中に隠れた顔は何を思って今まで耐えてきたのだろう。自分はその背中を支える存在でありたいと切に願う。右腕としてではなく、梔と言う一人の男として。長いようで短いたった30秒の熱は、離れた彼を追い掛けさせるには十分だった。ここで逃してはならない。そう囁いた自分の第六感を信じて扉に掛けられた彼の手の上に必死の思いで自分の手を重ねる。引かれただろうか、と一瞬不安がよぎるもここまで来ては後戻りはできない。するつもりもない。彼が部屋を出る前に間に合ったことに安堵しつつ彼の隣に並び「…こんな俺ですが、いつでも甘えてください。…いえ、甘えさせてください。」と言葉がつっかえながらもそう伝える。控えめに彼の手を自分の手で下から掬い上げると、その甲へ口付け「…梔としての、お願いです。」と告げ、そっと彼の手を降ろし、自ら扉を開いて彼へ道を譲って。
その後、着替え終えるが、ふと自分の武器がないことに気付きさっと顔を青くする。そんなまさか、いつから?自分の身につけていた暗器は全てテーブルの上にある。しかし短刀が、『酒盗』と『酔鯨』だけが見当たらないのだ。彼の話に出てきた内通者が一瞬頭を過るが、該当する人物は思い浮かばない。彼をこれ以上心配させる訳にもいかず、とりあえず自分のお抱えである、ごく身近な者にだけ捜索を願い、自分も書類を片付けつつ探そうと部屋を出て)

  • No.274 by 榊 誠  2019-05-03 00:41:29 


>>梔

(救護室を後にした足で書類整理をするためアジト内にある仕事部屋に向かい、浮足立つ気持ちを抑えて大きく頑丈な机に向かいペンを取るも先刻の相手の表情や声が頭に浮かんで集中できずに。これではどこぞの初な若い娘のよう…と相手の身に起きたトラブルなど知るよしもなく先刻の余韻に酔いしれうつつを抜かしており。まあそれでも仕事は進めねばならない。苦手な執務仕事に取り掛かりペンも軌道に乗ってきたころフと上着のポケットにしまっていた写真を思い出してもう一度確認するため封筒の中から取り出して見てみる。脅迫、宣戦布告にしては他に何も無さ過ぎる。本当に一体誰が、と思考を巡らせ最近自分を付け回す男の存在を思い出し。…あの男が?だとすれば一般人にしては中々の行動力。それでもこれといった実害もなく男の要求が掴めない以上、今は事を荒立てることもないかと。結局男が一般人ということもあり深くは考えず薄気味悪い写真は机の引き出しの中に閉まってペンを取り直して。
大方の書類整理が片付き相手に確認を取って貰うためファイルにまとめ終わると軽く伸びをして。組織内の問題が全て片付いたわけではないものの繁忙時に比べれば落ち着いて来てはいた。となれば出るのが己の悪い癖。彼とのことで浮ついていたこともあり少しくらい呑んでもバチは当たらないだろうと。附言すると自分の少しは常人のそれではない。彼を誘おうかとも考えたが病み上がりの人間を飲みに誘うのも野暮だと、大人しく酒だけ買って帰り此処で呑むことにし出掛ける準備をして部屋を出て。)

  • No.275 by 梔  2019-05-04 22:09:34 


>>榊

(部下の数名に武器の詮索を任せ、一度自分は現在出来上がって提出されている書類に目を通し始める。書類の訂正箇所に赤ペンで訂正をする中、部下の一人が相手の部屋の中を調べ始める。幸いにも、本人は先程書類仕事がひと段落ついたらしく、この部屋には誰もいない。部屋をグル、と見渡したところで、相手の机が目に入る。周りを確認してからその引き出しを開けると、そこにあったのは武器ではなく数枚の写真。どれも相手を写したものだが、目線が全て外れており、隠し撮りであることがすぐにわかる。そういえば、と部下は上司である梔が、榊宛にストーカーらしき相手から手紙を送られているので、もしじぶんがそれを見逃しても彼の目に入らないように、と言われていたことを思い出し、すぐに写真のことを梔に伝えようと部屋を飛び出て。
一方、街の酒屋には例の榊をつきまとう男がいた。そもそもこの男は酒屋の従業員。表立った店員ではなく、はいたついんや裏方なので顔を知られることは少ない。しかし、男からはよくくる榊が店の裏から丸見えであり、ひょっとすると今日も来てくれるのではないかとカメラまで用意して店の奥に潜んでいて。)

  • No.276 by 榊 誠  2019-05-05 14:54:16 


>>梔

(梔の部下は相手の元に来ると先程見たことを伝えて『武器は見当たりませんでした。ですが代わりに…』と引き出しの中にあった写真のことを耳打ちし『恐らく本人はあまり気にしてはいないかと。…それよりも梔さんの問題を優先すべきです。あまり長引かせて他の者に知れれば組織内の不審感が更に高まってしまいます。それに闇市にでも回れば手元に戻ることは難しくなりますよ。……お心あたりはないのですか?』と。梔は相当の手練れ、彼がここ数日床に臥していたとはいえ彼の愛刀を盗み出すなど考える輩はそういない。もし盗み出せるとしたらやはり身内か親しいものか。部下は梔の直属の者。相手を信頼し優先するのは当然で、彼と親しい者の中に榊も数に入れ疑っていて。
一方、酒屋、榊は顔なじみの店主とにこやかに言葉を交わしながらおすすめの酒を勧められ購入しており男の存在には気付かずに店を後にして。暗い夜道、時間帯も遅いせいか人通りも少ない。冷たい風が心地よくこんな静かな時間が続けばいいなと呑気に宵空を仰ぎ買ったばかりの酒瓶を片手に小さく揺らしながらアジトへと歩を進めていて。)

  • No.277 by 梔  2019-05-05 22:35:14 


>>榊

…そうか。(彼の手に写真が渡ってしまったことを知ると眉間を手で押さえ、小さく、低く零す。この部下は自分の部下の中でも頭の切れる物静かな者故に最も信頼しており、言っていることも的を得ている。それでも判断が鈍ってしまうのはこの問題が彼に関わることだから。頭を抱えて悩んだ末、彼の部下に護衛を強化するように電話で連絡を入れる。最初は不思議がっていた者も自分の名前を出して、詳細は追って連絡する、と言えばなんとか納得してくれたよう。気がかりではあるが一旦彼のことは部下に任せて自分は愛刀の問題を片付けなくてはならない。寝ている時には身につけていなかったのは確かだが、いつ武器を外したのか記憶が曖昧だ。丁度書類上の文字を追うのも疲れてきたところだった。古びたパイプ椅子から立ち上がり、部下には新しくアジト内の不審点が無いかの捜索を指示し、自分は記憶を辿っていこうと先ずは救護室へ足を運んで。
一方でアジトへと向かう榊の前方の街頭の下に人影がひとつ。その人影は街頭の明かりで相手が榊だとわかるや否や『…榊の坊じゃありませんか!久しいですね。』と相手の肩を叩く。榊より少し背の高いこの男、今でこそ組にはいないが、以前までは忍の部隊の一員として組に属した者であり名を茉莉花(マツリカ)、年は相手より3つ上の30歳。そして何より問題なのは梔の兄であり、兄弟揃って彼を…榊を狙って喧嘩中である。喧嘩の理由は皆は知らないが、二人がもう少し若い頃の喧嘩自体は中々有名なものであった。瞳は似ているものの、飄々とした雰囲気の茉莉花は馴れ馴れしく相手の肩を抱き『こんな夜に護衛も付けず危ないですねぇ?感心しませんよ。どこぞの虫に食われてしまうやもしれない。』とニッコリ笑むもその目は決して笑うことなく、後をつけてきたストーカーの男を狙い、牽制する。その男が去ったことを確認するも、肩を離すことはなく『どれ、アジトまで送りましょう。』なんて調子のいいことを続けて。)

(/いつも駄文にお付き合いいただきありがとうございます!今回、勝手にモブを増やしてしまいましたが、どうぞご自由にお使いください!また、私も榊さんの背後様に習ってモブのセリフは『』で閉めることとしましたので、一応ご報告の程を、と…。何か不都合などございましたらなんなりとお申し付けください!此方蹴り可です!)

  • No.278 by 榊 誠  2019-05-06 10:07:22 


>>梔

(救護室、相手が訪れてから暫くしてそのドアを開く一人の男が。その男はイチで調達してきた備品を棚にしまいに来たところ。先に部屋にいた梔の姿に目を瞬かせるも好きな相手と居れる嬉しさにすぐに人懐っこい笑みを浮かべて『おー、こんな遅くにどうした?病み上がりはさっさと寝たほうがいいぞ。』と相手の体調を気遣いながら手にしていた薬や包帯を棚に戻していき。それから何か思い出したのかくるっと相手に向き面白げに口端を上げて『そう言えばさぁ…』と勿体振ってから『さっき街から帰ってくるとき久々にお前の兄貴見かけたぜ。今行けば会えるかもな。』といらない気をきかせ『あー確か誠も街行くっつってたかなぁ。……んで、なんかあったの?』とブツブツ零したあと再び此処に来た理由を尋ね。
そして夜道、酒屋を出て暫く、後方から自分をつけてくる気配にまたかと肩を落とすも気にせず足を進め、前方に見えてきた人影におやと思う。此方が誰かと気付くのとほぼ同時に話しかけられ愛しい彼の面影を持った、それでも彼とは似て非なる魅惑を纏う男との再会に「久しぶりだね、茉莉花。元気にしてた?」とゆるりと笑んで挨拶を返し。男は組織を抜けた人間。全く警戒していないと言うと立場上も踏まえ嘘になるが、梔の兄でもあり、過去に何度か目撃している兄弟喧嘩も微笑ましく見ていたこともあって警戒心は薄く。相変わらずの馴れ馴れしさも咎めず回された腕もそのままにさせておくが、ふと男の飄々とした態度の中に冷たく鋭い刃が光る。その研ぎ澄まされた瞳や空気に触れた瞬間“あー、似てるな”と思い。相好こそ違うがその裏に潜むものは底知れず兄弟揃って“侮れない”なと。後方の気配が去っていくのを感じながら何も気付かない素振りで男の軽口に小さく笑って「俺はそんなやわじゃないよ。それに万が一のときは貴方に似た優秀な部下もいるからね。」と気を遣ってそれとなく男の弟、梔の無事を伝える。その表情と声は梔を想い無意識に優しさや慈愛がこもるが自分では気付かずに、続く男のやや強引な申し出にも嫌な顔はせず「貴方に送って貰えるなら何が起きても心配いらないね。でもその前に一杯どうかな?」と特に裏のないような軽いノリで誘えば片手に持つ酒瓶をチャプンと揺らし緩やかに微笑んで。)

  • No.279 by 梔  2019-05-06 21:22:25 


>>榊

(人懐っこい笑みを浮かべるイチを見ると可愛い子犬のようだ、なんて思いつつ少し笑みを浮かべていたものの、兄の名前が一度会話に出るとその笑みは固まる。自分より要領も、頭の出来も良い兄はいつも自分の欲しいものを持って行ってしまう。兄が任務中の怪我で引退せざるを得なくなっていなければ、右腕の座も兄の物になっていただろう。もしかしたら彼も。更にまずいことにあの自由人、組は抜けたものの、彼自体を諦めていない。街に行ったのも多分彼の単独行動を狙ってだろう。「そうか…あのクソ兄貴この国に帰ってきたか…。」武器の喪失に加え胃の痛みがどうしてこうも増えるのか、と小さく唸り声を上げて眉間を抑える。「あぁ、すまない。俺が寝てる間に忘れ物して無いか、と邪魔してるわけだ。」そこでは、とここに来た理由を思い出してひょっとして何か知らないだろうか、とイチに問う。
夜道でもきら、と輝く黒い瞳に懐かしさを覚えつつ、再会を喜ぶ男は彼につきまとう男が消えるのを確認できると『坊が可愛いのは変わらんね。いや、また一段と綺麗になってしもうてからに…。』スラスラと立て板に水を流すかのように浮ついた言葉を口にする。しかし、これが嘘でも誇張でもなく、本心から出たのだから仕方ない、と本人は開き直り『あぁ、まだ愚弟がお世話になってるのかな。飽きたらいつでも代わりになるよ。』と。無意識なのだろう。彼が弟の名前を出す際、その優しい目元が部下に対する優しさだけで無い、何か暖かな感情が込められているのがひしひしと伝わってくる。それが気に食わず、つい言葉の端々に棘を込めた。彼へではなく、弟に。『おや、大変嬉しいです。坊からお誘い頂けるなんて…では、お言葉に甘えて。』何であれ、彼がこちらに興味を示してくれるのは気持ちがいい。彼のあの麗しい瞳が、優しい心がこちらを見るのは何より心地よい。どれ、彼等を少しばかり掻き乱してみようかと密かに思い、彼の手を引いて。)

  • No.280 by 榊 誠  2019-05-07 00:46:22 


>>梔

(相変わらずの兄、茉莉花を毛嫌いする相手の物言いにイチは喉をクツクツ鳴らして笑い『兄弟だろー、折角の帰国なんだから喜んでやれよ。』と相手の渋い顔を面白がって。それでも“忘れ物”と聞けば何のことか分らずとも深い事情があることを察し、んーと喉元に手をあて唸りながら真剣に思考を巡らせ。『多分此処にはねぇと思うぜ。誰かが間違って持っていったにしてもここんところバタバタが続いて怪我人も多くでたから救護室の人の出入りが多かったからなぁ。正直俺も誰が此処に立ち入ったかまでは把握しきれてねーんだよ。あーそれか荷物整理んときに紛れてどっか仕舞われちまったとか?』と“忘れ物”が不特定多数の誰でも移動させることが可能だったことを示唆し、『にしても梔が“忘れ物”なんて珍しいよなぁ。もしかしてお前のこと好きなやつがコレクションとして持ってたんじゃねぇの?』と自分でもやりかねない、むしろ相手のものなら私物化したいと本気で思いつつ冗談半分に笑い飛ばし『まあ俺に協力できることなら何でも言ってくれ。』と相手の胸をポンポン叩いてニッと笑い。
一方、夜道。流暢な褒め言葉に「兄弟揃っておせじがうまいねえ。」と茉莉花の気など知りもせず本気にしないでのんびり笑って返しながら、弟に対するやや棘のある言葉も兄弟喧嘩の延長、むしろ可愛い弟を気にかける不器用な愛情表現と勝手に受け取って「梔は俺には勿体無いくらい働いてくれてるよ。飽きて捨て置くことなんてないから心配しないで。」と緩く笑み。と話している間に一件の奥まった場所にあるこじんまりとした木造の居酒屋にたどり着く。そこは席代さえ払えば自前の飲み物を持ち込んでも良い店。人の出入りも少ないことから何度か足を運んでいる場所で。カウンター席に並んで座ると店主が用意してくれた酒坏に兄のものから酒をついで「…今更だけどアジトで飲んだほうがよかったかな。貴方が行くときっとみんな喜ぶだろうけどゆっくりはできなくなるだろうと思って此処にしたけど。…弟の顔は見たかったよね。」と配慮が足りなかったことに申し訳なさげに眉を下げ微笑み。今からでも梔を呼び出すか…いやでも病み上がりだしと悩みつつもポケットから携帯を取り出し「…呼ぶ?」と兄である茉莉花の意志を確認して。)

  • No.281 by 罪  2019-05-07 15:55:07 



( / お久しぶりです、主でございます。この度長らく留守にしてしまい本当に大変申し訳ありません...そしてこのトピにて長く長くおふたり様にお話して頂き大変有難く思っております。主という立場でありながらも、仕事が忙しくなりお返事を返さずにそのまま...と言う時を過ごし、今更戻っても申し訳ないという気持ちでまた戻ってくる事が難しくなってしまいました。本当に、ごめんなさい。そして、こうしてゆるっと戻って来てしまったことも、申し訳ないです。もし、良ければなのですがこちらのトピを再建したいなと、思っております。ですがずっとここに残って下さっていたお二人に許可も入れずに再建するのもいかがなものかと思いましたので...良ければお二人様の意見をお聞かせいただければと思います。勿論、お二人様の個室移動も無問題ですのでその辺も含めて、いかがでしょうか? )


  • No.282 by 榊 誠  2019-05-07 20:48:59 


>>主様

(/お久しぶりです。またこうしてお話できること嬉しく思います。お返事の件は誰しもリアル優先ですし間が開くと顔を出しづらくなるのは自分も同じでお気持ちは分かるので気になさらないでください!むしろ主様のトピックにも関わらずスペースをお借りしていて申し訳ないくらいです。本題の再建の件ですが、自分は構いません。ただその場合は自分もそちらの再建トピに移動したほうがよろしいでしょうか?私事ですが、自分の力量不足故に今お相手して頂いている梔さん背後様との文章量と同じだけ、今後再建トピに参加される方々にバランスよく返信していくのが難しいかと思われます…。ワガママを言わせて頂くと再建トピにも参加したい気持ちも少しあります。ただその場合再建トピとは別に梔さん背後さまと1:1のトピと同時進行で参加させて頂くことが可能であればなと思います。勿論、今後参加される方々のお気持ちもありますし、主様のご意向が第一ですのでそれに沿いたいと考えております。自分のワガママは戯言程度に置いておいてください。また梔さん背後さまのお気持ちも大事にしたくそちらの意見をお聞きしてからまた考えを改めたいと思いますのでよろしくおねがいします。態々お声掛けて頂き有難う御座います。最後に拙い文故に分かりづらい点があればご指摘くださればと思います。長文失礼致しました。)

  • No.283 by 罪  2019-05-07 21:17:17 



>榊誠本体様

( / 優しいお言葉が大変胸に染みております...本当にありがとうございます。そして、1:1トピと再建トピでの同時進行ですが私は再建トピを建て、もし日本のマフィアのボス、右腕として来て下さるのであればそのつもりでおりました!数ヶ月長らくお二人様で、ずっとここで絡んでくださっていたのですから...お互いが特別な存在として居るのは承知しております。私はお二人様のその感情を最優先に考えたいと思っております。勿論、梔様のご意見を聞いてからとなりますが...梔様が再建トピに来られる場合は勿論その場所を空けておきますので、ご安心くださいませ。気遣いをありがとうございます。しかし、梔様が再建に反対であれば私は建てないつもりでおりますので、どうか宜しく御願い致します。それでは梔様の意見を待ちたいと思います。)


  • No.284 by 梔  2019-05-07 22:25:45 


>>榊

(に、と軽やかに笑う同僚にふ、と小さく息を吐くことで兄の話に区切りをつける。そして詳細を離さずともはなしの大半を汲み取ってくれるイチの配慮に流石だな、と内心舌を巻く。有難い。医療チームは気が効く部下が多く、間違っても自分の武器を無言で何処かへしまう事はしないはず。ならば、他に此処へ訪れた者を教えてもらおうか、と思ったがそれも難しそうだ。そんな中イチの口から出た仮定にそんなものだろうかと疑問が湧く。一瞬の間。思い浮かんだのは自分の思い人でもある彼。彼の愛刀を自分のものにできるとしたら?…成程、少し仮定の意味がわかった。不安要素が増えた事と胃痛の人物が帰ってきていた事に顔が曇るが、ぽん、と優しい拳と言葉を受け取ると、「ありがとう、イチ。頼りにしてる。お前こそ無理するなよ。」なんて感謝の言葉と笑みを返して、相手の頭をひと撫でしてから救護室を出る。さて、どうしたものか。こんな時に限って何故帰国するものだ、と兄の突然の帰国に頭を抱えたが、ふと背筋に冷たい汗が流れる。兄が「こんな時に限って」ではなく、「この時を待っていた」のだとしたら?あの男ならこのアジトの構造も、人物の家庭関係も熟知している。そう考えた瞬間足は勝手に動いてくれる。あの2人がいるであろう街へ向かって。
夜の居酒屋は昼とは雰囲気が変わる。木造のそこは、ぼんやりと暗い夜の帳の中で彼の暖かさのように光を灯していた。ゆったりと彼に向き合うと明るい店内の照明に照らされ彼の静かな、しかし人の目を惹きつけ離さない魅力が晒される。やはり彼は素晴らしい。雰囲気、気遣いだけでなく、彼の話し方。話の質だけでなく、選ぶ言葉ひとつひとつにも彼らしさが散りばめられ、次は次は、と欲張ってしまう。「坊はまっこと可愛らしなぁ?いつかどっかの虫につまみ食いされそうで兄さん心配になるわ。」他の人のことを考えてくれる健気さに思わず彼の頭を撫でながらそんなことを。「せっかくの坊の提案やけど、俺は坊と二人で飲みたい思うてます。いかんやろか?」と彼の手元にある電話を柔らかく取り上げ、困ったように笑いながらそっと彼の手の届く範囲に伏せて置く。彼は優しいのでこういった表情の人に弱いはず。こんなに上手いことスムーズに二人きりになれたのだからこの場に人は入らせない。特にこの目の前の彼に心酔している弟には。彼と二人だけで話したいことがあるのだから。)

>>罪様
(/主様お久しぶりです!こちらこそ榊さんの背後様とこんなに長くお話をしていただけるのは、とても素敵なこのトピックでこそです。そして、仕事が多忙で参加しづらい中、お声がけいただき深く感謝致します!私は亀更新で、ロルも幼稚ですが、それでもこんなに長くお話できるのは有難くもいつもお付き合いしていただける榊さんの背後様のおかげです。再建、個室の移動はどちらでも私は大丈夫ですが、ひとつご質問が。再建トピに現キャラで移行しなかった場合、違うキャラとしてご参加させていただく事は可能でしょうか?また、最後になりましたが、主様もご多忙だと思いますし、あまり無理なさらないでくださいね!)

  • No.285 by 罪  2019-05-07 22:35:22 



>梔本体様

( / お久しぶりでございます、そう言って頂き大変有難く思います...質問に関しましては私としましては大歓迎でございます。梔様でなくても他の創作伽羅を作って頂いても全然大丈夫ですので、是非ご参加下さいませ。そしてお気遣いの言葉をありがとうございます、梔様もご無理をなさらずに... )

>榊誠様、梔様

( / 最後に、確認と言うことでお二人様に確認してから建てさせて頂こうと思っております。再建トピに関しましては賛成という形でよろしいでしょうか?また、勿論榊誠様に関しましても別の伽羅で参加して頂いても構いませんしそのままの榊誠様でも構いません。お手を煩わせますが是非ともお答え頂けたら幸いです。 )


  • No.286 by 梔  2019-05-07 22:43:36 


>>榊様、罪様

(/亀更新故にお二人の会話を見ていないまま返信してしまい申し訳ありません!お二人ともから温かい言葉をいただきありがとうございます。私も榊様と同意見でございます。主様もご多忙ということもあり、お二人がよろしければ個室はこちらで建てさせていただこうかと考えております。また、図々しい考えではありますが、再建トピで人数が空いておれば他キャラとして参加させていただければな、と思っております。素敵なトピですから、きっと他の参加希望者様もいらっしゃると思いますので、その方々の意見と主様の意見を第一に考えたいですし、あまり古株が出張るのも良くないかな、と個人的に考えています。勿論私の我儘ですので何より主様のご意見を第一に考えたいです!問題やご意見がございましたら、喜んで承りますので、何なりとお申し付けください!)

  • No.287 by 梔  2019-05-07 22:51:38 


>>罪様

(/何度もすれ違いになってしまい申し訳ありません。質問へのお早い御返答とお気遣いの言葉をありがとうございます!再建トピについては勿論賛成です。主様のご配慮と新しいトピへの勧誘、そして勝手な我儘にもかかわらず申し出を受けてくださり本当にありがとうございます。また主様の息子さんとお話ができることを楽しみにしておりますね!)

  • No.288 by 榊 誠  2019-05-07 23:05:01 


>>梔様、主様

(/再建トピに関して勿論賛成です。そして梔様のご意見に賛同し、再建トピにお邪魔させて頂く際は他キャラで参加したいと思います。素敵な世界観で自分とは別の人物像が描かれていくのを見てみたくなりました。そして個室に作るに至ってまた図々しいお願いなのですが、過去のお話を遡って確認することがあるので出来れば此方のトピックは残して頂けると幸いです。残しておくと不都合もあるかもしれませんので問題があるようでしたら主様のお考えを優先してくださいませ。そして梔さん背後様、至らない背後と愚息でよろしければ今後も個室にてお相手頂ければと幸いです。)

  • No.289 by 徒然  2019-05-07 23:16:26 



>榊誠様、梔様

( / 御二方様、お答え頂き大変ありがとうございます。とても丁寧に対応して下さり、暖かい気持ちに包まれております...榊誠様のお願いは勿論此方のトピもお二人様に中々不都合だと思われるので残しておくつもりです。どうぞ私の事はお気になさらず、どうぞお二人様は個室でゆっくりお過ごし下さいませ。
申し訳ありませんがもう一つお聞きしても宜しいですか?私の我儘として受け取っておいて欲しいのですがお二人様の枠は必ず開けておくつもりでいますので急で申し訳ありませんが良ければお二人様が考えている所属場所等をお聞かせいただけたら幸いです。勿論今すぐじゃなくても大丈夫です、再建にも少し時間が掛かりますので...どうぞ宜しくお願い致します )


  • No.290 by 榊 誠  2019-05-08 07:28:07 


>>主様

(此方のワガママを聞いてくださり有難うございます。次回のトピックでの参加枠についてですが、次に参加される方々の希望などを優先したい気持ちがあるので自分は空いている枠か人数制限のない枠で参加出来たらと考えております。勿論トピックの形態の変更などもありましたらそちらに合わせていくので、どうか此方のことはお気になさらず伸び伸びとお考えになって頂けたらと思います。細やかなお気遣い感謝致します!)

  • No.291 by 榊 誠  2019-05-08 13:56:45 


>>284 梔

(手元から携帯がふわりと宙を行き、ことりとカウンター台の上に置かれる、その一連の動作と音さえも男の織りなす声、空気と一体化し蠱惑的な世界を作り上げる。男の紡ぐ言の葉の訛りは耳に心地よく、その困ったような笑顔がこちらの心理を上手く扱われていると理解していても首を縦に降らせるだけの魅惑があり。「そんなふうに貴方に言われたら断れないよ。…それじゃあ今夜は二人で。」すっと目を細めると自分のお猪口にも酒を注いで台の上に置かれる男のお猪口にカツンと軽く当てて。小さくお猪口を傾け酒を口にしながら話せる範囲で近況の報告をし合い、ふと思い出したように口を開いて「それにしても貴方は俺を高く見過ぎだよ。虫がどうって言ってたけどそれは梔の方。あの子はあまり表立って街には出ないみたいだけど俺が街へ行くときはまずあの子のことを聞かれるからね。綺麗な花は姿が全て見えなくても甘い香りが溢れてしまうんだろうね。」と片肘を付きながらお猪口の酒を回して柔らかな声色で話し、また酒を口にする。ゆっくり飲んでいるように見えてもう一人で酒瓶の半分を開けている。顔色は一切変えないで、そう言えば彼、梔の訛りは聞いたことがないなと。きっと彼の澄んだ声は川がせせらぎ、小鳥が囀るように色を成すのだろう。と想い人のまだ聞いたことのない言詞に思いを馳せ口元を微かに緩ませていて。
一方街ではあまりお目にかかれない相手の姿にキャッチやあぶれてしまった男や女たちが相手が急いでいることなどお構いなしに逓わる話しかけており、その中の一人の女が『色男さん、一人なんでしょ?うちのお店来ない?』と豊満な胸を押し付け相手の腕に絡みついていて。)



(/背後が失礼します。今回の再建トピックと個室への移動の件に関してなのですが、今お話している件が落ち着くまでは此方に返信させて頂く形を取らせていただきました。個室への移動も一度梔さん背後様と一度相談と確認をしていけたらと思います。返信の際は上記の本文は後回しにして頂いて大丈夫です。)

  • No.292 by 梔  2019-05-08 19:13:50 


>>主様、榊様

(/返事が遅くなり申し訳ありません。私も榊様同様に人数制限のない枠、所属に関しては、願わくば皆さんのバランスを見ての参加希望を出させていただきたいと思っております。変更点等もあると思いますが、主様の作られる世界観を楽しみにお待ちしております。
榊さんの背後様、毎回亀更新な駄息と背後にお付き合いいただきありがとうございます。個室の件、了解です。お気遣いいただきありがとうございます。榊さん背後様がくださるお返事がいつも楽しみで、個室でもお相手していただけるなんて感激です。まだまだ未熟故に迷惑をかけてしまうこともあると思いますが、またその時にはご指摘いただけると幸いです。これからも引き続きよろしくお願いします!)

  • No.293 by 罪  2019-05-08 21:42:39 



>榊誠様、梔様

( / 心遣いが垣間見える素敵なお言葉をお二人様ありがとうございます...本当に感謝と観劇で胸がいっぱいです。また、再建トピを作るまでこちらのトピをご使用になりたいとの事ですが、何も問題はございませんので是非こちらのトピをご自由にお使いくださいませ。世界観はそのままで、募集要項や規約等々を少しずつ変えさせて頂きたいと思っております。そしてこの度は此方のトピへ参加して頂いた事、お二人様がずっと使ってくださっていた事で私も再建しようと思えた事、そして再建した後も参加して頂けると言う事。お二人様の暖かく素敵な心を大切にして行きたいと思います。本当にありがとうございました、そしてこれからもどうぞ宜しくお願い致します。では再建まで此方のトピにてお待ち下さいませ... )


  • No.294 by 梔  2019-05-08 22:20:22 


>>榊

坊の時間を独り占めできるなんて、光栄だよ。(彼の目が細められた途端、弦のピンと張った琴を思い浮かべる。しなやかでありつつも、その中に潜む厳格さが内面で姿を見せぬまま、美しさを奏で、魅せる。柔らかい音色はきり、と引かれた厳格な弦にしか出せない魅力。熟す前の彼は魅力的だったが、どうだろう。今目の前の熟した彼は更に魅力的。否、まだ熟していないのだろう。たわわに実った果実は、熟れる前に虫や獣に食われてしまうこともある。そんな危うさが、またその魅力を引き立てる。『…おや?隠さなくっていいんよ?坊。本当は気付いてんのやろ。アイツは虫の方だって。アイツは坊にいつ喰らい付こうかと舌舐めずりしてる毒虫さね。毒虫は甘い匂いを被る時もあるから、騙されたらいかんよ、坊。』正直驚いた。自分も酒は強い方だと思っていたが、彼は顔色ひとつ変えない。その凛とした目元に、鼻筋に、?に、朱が指したのならどれ程美しく映えるのだろうと楽しみにしていたが、彼の飲み方は依然として優雅。しかし、その優雅さの中にふと気を許したかのように緩やかな動作が混ざってくると、その艶やかな動作を自分だけが見ることを許されたかのようで酒だけではない熱が己の目元に溜まる。そんな時に目にとまるのは彼の緩められた口元。それに目を奪われ、本当の目的を口にする。『…なぁ、坊?そがな毒虫や部下をを率いるのってしんどない?上に立ち続けるプレッシャーとか、責任とか。俺は、部隊トップってなだけでしんどかった。…な、無理してんのとちゃう?坊は優しからなぁ…。』さりげなく距離を詰め、ゆっくりと彼の背中を撫でながら甘く囁くように。
しまった。街中で思いのほか目立ってしまっていた自分に思わず内心舌打ちをする。いっそ武装した勢力だったならまだマシだっただろう。それでも相手をしたいわけではないが。ともかく、今は急がなくてはならない。すまない、大切な人を奪われたくないんだ。…通してもらうよ。」一応相手は女性だ。一言つげてから行動を起こす…彼女がもたれかかってきたのは好都合だった。柔道でよく使う体重移動の要領で一度体を離し、声をかけてきた他の男に女性の体重を移動させる。あとは二人で仲良くやってくれるといい。それからは脇目も振らず人々の間を縫うように走る。大体のめぼしい店は回った。あとは多分あの店だろう、内心で呟きながら地面を蹴る足に力を込め、息を上げながらもまたアスファルトを蹴り出し。)

>>主様
(/こちらのトピの使用許可していただき、ありがとうございます!こんな亀更新の背後ですが、ここまで楽しく続けさせていただけたのは榊様や他の皆様、そしてこのトピじたいも素敵な世界観で、過ごしやすいからこそだと思います。戻って来づらい環境のなか、声をかけていただけた主様の優しさに、背後も応えられるよう再建トピをお待ちしております。お仕事も多忙だと思いますし、休日をゆっくり過ごされる日も必要だと思います。主様のペースでご無理をなさらないようにしてくださいね!こちらは蹴り可です。)

  • No.295 by 榊 誠  2019-05-08 23:23:26 


>>梔さま

(/いえいえ、梔さんも背後さまも私には勿体無いくらいのお相手様でいつも恐縮しっぱなしです。今後も個室にてお相手できること心から嬉しく思います。そして個室への移動ですが如何致しましょう…。再建トピックと混雑してしまうとご迷惑をおかけしてしまうと思うのでそろそろ移動しようかと考えているのですが…。その場合トピックは1:1のカテゴリで作る形になるのでしょうか…。未熟故に質問ばかりですみません…。また再建トピックが立ち上がった場合、此方はなるべく下げ進行でお話したいと思います。そして素敵な本文のほうはまた後ほどじっくり返信させて頂きますね。)

  • No.296 by 榊 誠  2019-05-09 11:21:50 


>>梔

…毒虫?…ふ、ふふ、可愛い弟に随分な言いようだね。
(隠すも何も本心を言ったまで、茉莉花の出した例えに目を瞬かせるも一呼吸置いた後、小さく肩を揺らして笑い、皮肉めいた言葉も軽い冗談と受け取って久々に兄弟の“戯れ”に触れた気がして微笑ましくなれば楽しげに目元を緩め。しかしふと遠くを見るような目で手に持つ酒杯の中の水面に視線を落とし「でも、梔が毒虫なら喰らいつかれた花は本望だろうね。」とうっそり呟いて。そう、もし彼が毒虫だとしてもその姿は花よりも美しく、花は毒があると分かっていてもその毒に溺れて、自ら喰らいつかれることを望み誘うだろう、と。花が自分とは言わない。ただ、ついぽろりと零してしまった心の内側。茉莉花の前では昔からそうだ。彼が歳上だから、だけではない。その纏う空気と雅量。そこはかとなく灯る瞳の奥の怪しい光でさえ心を捉え、いつのまにか彼の纏う空気に取り込まれてしまう。だから、彼の手が背に触れて撫でられるのに誘発さるように瞳に微かな影を落とし小さく口を開いて胸中を零しかける。息を吸いまさに言葉を紡ごうとしたときだった。酒杯の水面に映る照明の灯りが、いつか彼と、梔と宣誓を交わした宵の月と重なったのだ。それを見てふっと小さく笑むと水面の光をゆらりと揺らして「本当に兄弟そっくりだね。言うことが似てる。」と目を細めていつも己の心身を気遣う右腕の存在を想い酒を口にして。「まあ、しんどくないと言ったら嘘になるだろうね。上に立つ者が責任を担うのは突然のことだから。でも辛いのは俺だけじゃない。それにどんなに辛くてもその痛みが優秀で大事な部下たちの上で成り立っているものと思えば俺はそれを誇りに思うよ。」と穏やかな声色で話す。かと思えばさらっと常の緩い笑顔を纏い「俺が組織に入りたての時は貴方に散々迷惑かけたけどね。」とまだ組織に対して疑心暗鬼で独断行動が目立っていた頃を思い出し小さく笑って。その時、カウンターの上に伏せて置いてあった携帯がブウウと震える。話している時に見るのは憚られたが緊急の場合もあるので「ちょっとごめんね。」と断りを入れてやや離れた場所に置かれた携帯に手を伸ばし。その体勢が、携帯が茉莉花寄りの場所に置かれていたこともあり傍から見ると榊が茉莉花に丁度寄りかかるかたちに見えなくもなくて。)

  • No.297 by 梔  2019-05-10 21:28:01 


>>榊様

(/恥ずかしながら私も初心者故にまだ手探り状態ですが、よろしくお願いします!確認はするのですが、間違い等ございましたら申し訳ありません…!個室の件ですが、僭越ながら、こちらで「日ノ本に残花 〆」というトピ名の1対1の場を構えさせていただきました。下げ更新についても了解しました。)


(彼はふとした瞬間に魅力の色を変える。まるで万華鏡。きらきらと光を吸い、輝き方を変える彼からひと時も目を離せない。うっとりと細められた瞳は遠く、ここでは無い何処かの男を見ているのだろうと容易く想像がつく。彼は、食われても構わないのだろうか。彼の名の通り、小さく、儚く、しかしとて淑やかに、真っ直ぐと咲く榊の花を彼の姿と重ね合わせる。きっと、口を開けば一口で収まってしまいそうな可憐な姿。それでも、彼は弟ならいいと呟いた。昔から彼がふと本音を口にすることはあったが、この動作もそれに通ずるものがある…では、これも本音なのだろう。悔しいかな、こんなにも二人が近づいているのだとは。彼の背中の手に自然と力がこもるが、まだ、自分のペースは崩れていない、と内心ほくそ笑む。しかし、それも長くは持たなかった。彼の瞳の中に見えた影は、いつも美しい彼の瞳とは違う色彩を写し妖艶さを増すが、それも一瞬。もっと見たい、と思った瞬間、何かが彼の中で影の邪魔をした。おや、と顔を曇らせたが、返ってきた彼の答えに息がつまる。眩しい。昔はもっと彼は幼く、自分は無意識のうちにそれをずっと重ねていたようだ。本当は、自分に『日本のマフィアの情報をよこせ』と捕まった武器商人達の仲間から依頼があったために、彼と数名のお気に入りだけ引き抜いておこうと声をかけにきたのだが、見当違いだったようだ。一人でいた頃の彼では無い、リーダーとしての彼。あの頃、彼の頭に置いた自分の手は、今はもうその背中にすら届かない程彼は強くなった。そして、自分は道を違えたのだと実感した。『…坊。』自分の方へ寄りかかるような彼の肩に手を伸ばしかけると、ガラリとやけに大きく、開いた店の扉の音。
「…榊さん…!」ぜぇ、と肩で息をしながらとある店の扉を開く。するとそこには愛しい彼の姿があったが、その体は自分の兄に預けられているように見えた。その瞬間、無意識に足が動き、ズカズカとその二人との距離を詰め、無理やり二人の間を割ろうと腕を出し「榊さん、ご無事ですか?」と榊にだけ話しかけ。)

  • No.298 by 榊 誠  2019-05-11 02:27:37 


>>梔さま

(/個室への移動ありがとうございます。早速そちらへ返信させていただきました。引き続きよろしくお願い致します!蹴り可です。)



>>主さま

(/この度は此方の素敵な場を使わせて頂いたことや新たな場所への参加許可など本当に感謝しております。そして個室への移動が完了しましたが、此方のトピに報告頂けるようなのでその際はまたよろしくお願いします。ゆったりお待ちしておりますのでどうかお体やお休みを優先なさってくださいませ。ではまたお話できるのを楽しみにしております。此方は蹴り可です。)

  • No.299 by 罪  2019-05-11 23:26:53 



( / こんばんは、お二人様。この度お二人様の意見を聞き、そして再建へと至った訳ですが、その再建のトピを建てさせていただきましたので是非ともお越しいただればとおもいます。どうぞ、お待ちしております。尚こちらは下げでお伝えさせて頂きました。 )


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