罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>榊
(自分達の陣営に入ったことで余裕が生まれたのか、5人はバラバラに分かれて部屋の中に散らばる。「案外喰えない別嬪さんだな?なに、その方が愉しいってなもんだ。」穏やかに見えて鉄壁。爪を立たせない甘美な彼の笑みにスーツ男の喉からくつくつと笑い声が漏れ出る。「いいや構わない、そんな権利もご用意してる。…ところで旦那、この世界…いや、界隈か。そんな中で一番強い武器ってのはなんだと思う?」まるで己が巣の中に卵を持ち帰った蛇のような下卑た笑みでじとり、と彼を上から下まで舐めますように視線を這わせ「…情報だ。お得意さんの情報は保秘するが、お客さんのは保証できねぇなぁ?」と、遠回しに断るならば敵対勢力に情報を流す、とあからさまな脅しをかけて。「それともなんだ?金よりイイもん俺らにくれるかい?」バラバラに散らばっていたうちの一人が自分達の優位さを過信してか、下品にも横口を挟み。
一方街では、馴れ馴れしい商売人を躱そうとしたものの、自分の探す彼の情報を聞くと組まれた肩の腕を掴み、引き寄せると周囲に分からないように近付いた商売人の鼻スレスレに苦無を向け「…続けろ。金は後でもいいな?」と出来るだけの笑顔でそう告げて。
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