罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>ダンテ
…俺は仮にも警察の人間だぞ?きみらはそんな男を信用できるのか?
(単なる冗談交じりの軽口に違いはないのだろうが、その言葉には望まれれば本当に受け入れるつもりなのかもしれないと思わせる響きを感じてしまい。単に揶揄われているのならそれまでの事だがそうと言い切れないならばその真意を知りたくなってしまい、ワインの香りに誘われるまま再びグラスに口を付けた後ふと口元に笑みを湛えて問い掛け。快い返答を聞けば嬉しげに目を細め、以前資料として目にした写真越しの姿にさえ随分と目を惹かれた赤い髪に視線を遣り。実際にこの目で見れば益々それが人工的な色合いとは思えなくなったものの、生まれた時からこんなにも鮮やかな色の髪を持つ人物はお目に掛かった事が無く「ダンテのその髪の色は生まれつきなのか?」と好奇心を露わに問い掛け)
>>誠
…そうなのか。
(スラムに生きる者に警官に対する良い思い出がある人間など早々居ないはず。それでも相手に“人を見る目はある”と言わしめるのは余計な物に穢れていない子供ならではの感覚か、それとも何不自由無く生きる人間とはまた違った特別な価値観があるのか。何方にしても裕福に恵まれて育った人間よりもそんな連中に押し潰されて生きる彼らの方が全うというのは複雑な心境を抱く他無く、無論今の問いをしてしまった時点で自分も少なからず浅はかな人間なのだろうと思うと苦笑を浮かべて頷き。仄かに濁された相手の言わんとする事も承知の上で促されるまま歩き出し、茶化すような言葉にはくすくすと肩を揺らして笑うも、道中押し付けられた紙袋を覗けば瞠目して目を瞬かせ。貰えるものは有難く受け取っておきつつも笑みを零すと「…俺も誠からしたら子供、という事か?」と揶揄い混じりに言葉を掛けて)
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