罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>梔
そう…。じゃあ、部隊は二編成で…──、
(相手の情報を聞きながら普段あまり使わない頭をフル回転させ戦略を構想し淡々と話す。その内容は簡単に言えばおとり作戦。敵部隊は弱っていて爆弾に長けているなら恐らく守備に徹するはず。アジト周辺を地雷か遠隔操作できる爆弾で固めている可能性もある。一方はその爆弾を避け敵からの襲撃を迎え撃つ、言わばおとり側。もう一方は「この辺りは地下水路が入り組んでて、地上に近い水路が多くある。例え毎日住んでるアジトの真下にあっても気付かないくらいにはね。荒業にはなるけどその脆い障壁を爆撃で大破して内側から攻戦する…、ってところかな。敵も流石に中で爆弾を闇雲には使えないだろうしね。」とスラム時代この辺りを窃盗等で網羅していた知識を元に一通り話せばお茶を一口含む。盗みや暗殺ならば排気口から忍び入ることも可能だか端から壊滅が目的ならそんなまどろっこしいことは必要ないだろう。勿論、おとり側とて捨て駒ではなく、あくまで揺動。一人として失わせるつもりはない。「…あ、梅干しもあるけど食べる?」と真剣な表情から一転すっぱり緩い口調に戻せば、顕になった彼の素顔を見つめ問う。普段の言動もさることながら食事の所作も奥床しい。見るのを意識してはいけないと思うほど人は気になってしまうもの。特に隠すこと無く惜しげもなくまっすぐ彼を見ては「綺麗だね。」と素直に思ったことを微笑み一言零し。)
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