罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>梔
おはよう、梔
(ドア越しに彼の凛と澄んだ声が聞こえ身構えてしまうも、あくまで平静を装い律儀に頭を下げる相手をちらりと見て一言挨拶を。つい隠された口許に視線がいくがそれよりも気になったのが彼の目元。白い肌には薄っすらとでも映えてしまう青紫。昨夜まではなかったから疲労と言うより寝不足か。原因なんて1つしか思い浮かばないが、それが原因なら余裕そうに見えた彼は心労を抱えていることになる。自惚れるならその心労を拭えるのは恐らく自分なのだろうが、一度は何事も無いよう振る舞ったし、今の彼だってクマ以外は自然な振る舞い、それを貫き通さねばならない…たとえ本心が彼を射止めたいと思っていてもだ。だが、やはり疲弊した彼を見て決心が揺らいでいるのも確かで。コトン、と机に置かれる彼の気遣い。むしろこの甘味が必要なのは相手ではないのかと目を合わせて「ありがとう。丁度小腹が空いてたんだ。」と微笑み早速甘味を一口。その程よい甘さはすぅと疲れを緩和してくれ、こんな些細なことからも彼の想いを期待してしまう自分がいて駄目だ駄目だと内心首を横に振る。一度立ち上がって部屋の隅にある珈琲メーカーでカップにコーヒーとミルク、少しの蜂蜜を入れるとスプーンで軽く混ぜたあと相手に差し出し「君にはこれね…。」と目元のクマに触れようと手を伸ばしかけてやめれば、彼の真剣な瞳に答えるべくブレブレの精神に活を入れて頭である自分に戻り、彼の申し出に頷いて。)
勿論、俺も丁度君とその事について話したいと思っていたんだ。ぜひ、君の考えを聞かせて?
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