罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>榊
…そうか。(彼の手に写真が渡ってしまったことを知ると眉間を手で押さえ、小さく、低く零す。この部下は自分の部下の中でも頭の切れる物静かな者故に最も信頼しており、言っていることも的を得ている。それでも判断が鈍ってしまうのはこの問題が彼に関わることだから。頭を抱えて悩んだ末、彼の部下に護衛を強化するように電話で連絡を入れる。最初は不思議がっていた者も自分の名前を出して、詳細は追って連絡する、と言えばなんとか納得してくれたよう。気がかりではあるが一旦彼のことは部下に任せて自分は愛刀の問題を片付けなくてはならない。寝ている時には身につけていなかったのは確かだが、いつ武器を外したのか記憶が曖昧だ。丁度書類上の文字を追うのも疲れてきたところだった。古びたパイプ椅子から立ち上がり、部下には新しくアジト内の不審点が無いかの捜索を指示し、自分は記憶を辿っていこうと先ずは救護室へ足を運んで。
一方でアジトへと向かう榊の前方の街頭の下に人影がひとつ。その人影は街頭の明かりで相手が榊だとわかるや否や『…榊の坊じゃありませんか!久しいですね。』と相手の肩を叩く。榊より少し背の高いこの男、今でこそ組にはいないが、以前までは忍の部隊の一員として組に属した者であり名を茉莉花(マツリカ)、年は相手より3つ上の30歳。そして何より問題なのは梔の兄であり、兄弟揃って彼を…榊を狙って喧嘩中である。喧嘩の理由は皆は知らないが、二人がもう少し若い頃の喧嘩自体は中々有名なものであった。瞳は似ているものの、飄々とした雰囲気の茉莉花は馴れ馴れしく相手の肩を抱き『こんな夜に護衛も付けず危ないですねぇ?感心しませんよ。どこぞの虫に食われてしまうやもしれない。』とニッコリ笑むもその目は決して笑うことなく、後をつけてきたストーカーの男を狙い、牽制する。その男が去ったことを確認するも、肩を離すことはなく『どれ、アジトまで送りましょう。』なんて調子のいいことを続けて。)
(/いつも駄文にお付き合いいただきありがとうございます!今回、勝手にモブを増やしてしまいましたが、どうぞご自由にお使いください!また、私も榊さんの背後様に習ってモブのセリフは『』で閉めることとしましたので、一応ご報告の程を、と…。何か不都合などございましたらなんなりとお申し付けください!此方蹴り可です!)
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