罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>梔
勿論、君にと思って選んできたものだから。…気に入って貰えたみたいで良かったよ。
(いきなり贈り物なんて重いかと懸念もあったが彼の反応から引かれてはいないことにまず安堵し、花咲くように微笑む彼を見て心から時計を贈って良かったと思えて。嬉しさに表情を綻ばせ「…ちゃんと使ってね?」と大切にと言って棚の中で保全されるよりは彼が身につけ共にありたいなんて願い調子付いてニコリと笑んで。そこで今度こそ仕事の話をしようとファイルに手を伸ばして相手に差し出し「それで話を戻すけど…、今溜まってる仕事は大きくは今回の一件でのアジトの修繕だけどそれは今他の子たちがしてくれてる。因みに騒動起こした男達は裏ルートを使って警察の牢に投獄。山瀬くん(件の部下)は熱りが冷めるまで自宅謹慎にしたよ。正直彼を許せない子達もいて断罪にすべきだって意見もあったけど彼は先代の時から頑張ってくれていたし何より本人が此処に残ることを強く望んでる。…今回は彼の意志を信じることにしたよ。反対してた子たちにも納得はしてもらった。」と現状況を淡々と話していくも後半は僅かに声のトーンが落ちる。山瀬のことは自分も許せない部分はあった。なにせ相手を危険に晒した人物。彼に全責任があるわけではないが組織と仲間を売ったことには変わりはないのだ。だが今回の結論は山瀬と時間を掛けて話した己の判断。自宅謹慎は彼の心労を休め、働いていては滅多にとれない家族との時間を過ごしてもらうため、そして反対派の不平不満の熱を冷ますためでもある。「ただ…、やっぱり今回の件でアジト内の不審感が高まってて空気が悪くなってるかな…。一人内通者がいたとなればもうひとり二人いてもおかしくないってね。…時間が解決してくれれば良いんだけど。あー、ごめん。ちょっと湿っぽくなったね。…それで他の仕事だけど書類整理くらいで大方は済ませてあるからあとは君が最終確認をしてくれれば安心かな。普段君に任せっきりだから一日二日ですごい量溜まってて驚いたよ。」とついぽろりと弱音を吐いてしまい苦笑を零し謝れば話を戻して、やっぱり君がいないと駄目だなぁと呑気に笑ってみせて。)
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