罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>榊
(突如相手が苦しそうな仕草をし、視線を向けられた部下の一人は「お、おい、コレ大丈夫かよ…?やばいんじゃねぇの?」と慌てて他の部下に意見を求める。その部下達の一人が相手に近寄ると髪を掴んで上に向かせ、その表情を確認しようと顔を覗き込むが、彼の妖艶さを纏う雰囲気に目が釘付けになる。ほの赤く色付いた?、水分量が増えた分、多くの光を反射させる瞳、普段落ち着き凛としていたはずの乱れる呼吸…これが魅力的に見えないものの方が少数であろう。ごくり、とそれを裏付ける唾を飲み込む音がやけに響き「ニホンのタイショーさんよ…あんた、今どんな顔してんのか分かってんのか?」等と下卑た笑いとともに彼の策にかかる。ぺりり、とその口元に貼られたガムテープをゆっくりと剥がすとじっくりと舐め回すかのような視線で彼を眺め。
一方、武器庫ではいきなり対面した相手に驚くが、周りの状況や物言いから何となくであるものの、スーツ男が今回の件の主格だと判断し「お前、御頭に何をした?」と武器を携え眼光鋭く問い掛ける。平然を装うつもりではあったが、腹の底がグツグツと煮え立つような感覚に陥り、うまく感情がコントロールできない。大切な彼を失うかもしれない恐怖、その元凶となった者への憎しみ、怒り、そして何もできなかった自分への自己嫌悪…その他諸々が重なり合い「死して贖え!」とスーツ男へ飛びかかる。しかし、その直前に体へ届いた衝撃はスーツ男の仕掛けた毒針そのもの。モロにそれを食らったが、毒の耐性はそこそこあることと、毒の量が少量であったことが不幸中の幸い…とは言えどもやはり毒は毒。どうやらそれは神経毒の類だったらしく、直撃した右腕は麻痺してしまいほぼ言うことを聞かない状況へ。焦りから乾いた舌打ちを一つ打つと手近なところに飾っていた銃を奪い、まずは傍の男を足で壁に押し付けて左手で引き金を引く。跳弾の可能性が高くても、銃の腕前が悲惨なものであっても、こうすれば関係はなくなるのだ。続いてスーツ男を仕留めようと向き直るとスーツ男は違う部屋へと走り始めたため、それを追って武器庫から続く廊下へと歩を進めて)
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