罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>榊
(頬にごく軽い衝撃が走るとまぶた越しに外の光が差し込み、ぼんやりと頭の中に霞みがかったような意識が朧げに浮上する。瞼が開きかける一瞬、自分が気を失った経緯を思い出すと、相手は無事か、他に敵襲はないかと周囲を確認するために覚醒と同時に動こうとするも、背中に走った痛みに驚き「…っ、」と僅かに呻くだけにとどまり。相手が咄嗟にとった冷静な判断と、投げた十分な高さにより、目を閉じたままでも負傷は背中の火傷だけだと分かる。否、そんなことより…「榊様、お怪我は…?」漸く開けた目の前にいる相手を確認すると、一番先に口から出たのはその言葉。次いで目視で確認しようとしたところ自分が支えてもらっていると分かり、慌てて距離をとり「失礼しました…!」と謝るも、すぐ近くに爆弾を巻きつけていた張本人が気絶して転がっているのを見つけると「…まだこいつも生きているようです。情報を吐かせるため、一度連れ帰りますか?」と冷静に。本当ならば仲間を傷つけた挙句頭を危険に晒したこの輩など、今すぐにでも殺してしまいたいのだが、それを防げなかった自分への葛藤から自分の判断に自信がないのか、相手に伺いを立てて)
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