罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>梔
(扉を開いてまず目に飛び込んできたのはベッドに上体を起こして座る相手の姿。ベッドテーブルの上に乗る粥の器を見るに食べられるだけの体力は回復したようで安堵する。今は相手の方が心配される側だと言うのに彼らしいと言うべきか…、たとえ挨拶の延長線上の言葉だったとしても此方の無事を気遣う言葉に呆れ半分の笑みを零し「ただの報告だったから。…それよりお粥、食べてくれたんだね。」と相手が既にストーカーの件について知り得ているとは知らず呑気に返せば、空になった器を見て目尻を緩め嬉しそうに微笑み彼へと歩み寄ろうと、したところで小さな影が目の前に立ちはだかる。『おい誠、俺に気づいてて見えないフリしてるだろ。挨拶くらいしろ!』と小さい影、ことイチが吠えながらビシィと指をさしてきて。それに対し「あー…うん。おはよ。……用がないなら出てってくれる?」と大半の部下にはまず取らない面倒くさげな雑な態度を取ると扉へと小さな背中を押す。勿論イチは黙っておらずキャンキャン子犬のように騒いでいたがハイハイと軽くあしらい扉を開けて強制退場させ。それでもめげないイチ、去り際に『わぁったよ!邪魔者はこれで退散すっから!…でもいいもんね。俺、今度梔とデートすっから』とニッと対抗心を含ませた笑いを向けてきて此方が聞き返す間もなく走り去っていき。「何なの…。」と小声でごち、すっかり静かになった廊下を見て一息吐くと扉を閉ざして相手に向き直り「…ごめん、あの子煩くなかった?」やや眉を下げて苦笑を零してベッドへと歩み寄りベッドサイドにある椅子に腰掛けてテーブルに持っていた包みをトンと置いて。幾分顔色の良くなった彼、昨日までは青白かった肌も色がさしている。その温度を確かめたくて緩慢な動作で彼の頬に掌を添えるとじんわり伝わる温かみに目元を緩め「…気分はどう?」と。すりっと親指の腹で相手の細やかな肌を撫でながらその質感を楽しむもフと湧いた先刻のイチの言葉。嫉妬する立場でもないのは重々承知している。それでも気になってしまうのは彼への思慕があるからで。「…ところで、デートって何?」と緩い笑顔のままオブラートに包むことなく直球で、部下の世間話でも聞くように楽しげに尋ねつつじっと相手から視線は外さずに。)
(/此方こそいつも楽しませて頂いております。どれも自分には勿体無い言葉ばかりで痛み入ります。此方のぶっ飛んだロルもいつも綺麗にまとめて頂いて感謝してもしたりません…。そして今回ですがロルの表記上のことでお伝えしたいことがありまして…。当方のロル、やたら脇役が多く今後も出てくると思われます。今まではどちらの台詞も「 」で統一していましたが、これからは榊の台詞を「 」、脇役の台詞を『 』で表記していきたいと考えております。見づらい点や分かりづらい点などあれば何なりご指摘くださいませ。では背後はこれにて失礼します。こちらも蹴り可です!)
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