罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>梔
(相手が風呂場に向かったのを確認した後、念の為水を用意し部屋へ戻ると布団を綺麗に整え、静養効果のある香を焚き、一度アジトにいる部下に連絡を入れお互いの状況を報告し合う。通話を切ると短く息を吐き、壁に軽く右肩を預け小窓から見える月を眺め、先程の相手の言動を思い出し。彼は淑やかに自分を慕ってくれるが正直そんな大それた人間でもないしかと言ってそれを受け止めないのも頭としての威厳が立たない。向いてない、等と弱音を黙思すらしてはいけない立場ではあるが、賢くそれでいて繊細な彼に己を遮蔽しすぎるのは非礼な気がして。そう思慮する内、相手が戻ってくる気配がすればそちらに目を向け、その清麗な着物姿に目を細め「よく似合ってるね、傷は傷まなかった?」とゆっくり歩み寄れば用意していたタオルで水気を含んだ彼の艷やかな黒髪をすっぽり覆い優しく拭いてやり。「そう言えば重症だった子たちも大分落ち着いたみたいだよ。アジトも落ち着いたみたいだし君の日頃の手ほどきが良いんだろうね。」と声色緩やかに言えばタオルを相手の頭に被せたまま、布団の隣に座布団を置いて座ると特に飲むのは強制するわけでもなく水を置き、布団をポンポンと軽くたたき座るよう促して。)
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