ハーデンベルギアの花束を : 〆

ハーデンベルギアの花束を : 〆

名無しさん  2022-06-02 22:52:14 
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──待ち人様、あり。




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  • No.7 by 名無しさん  2022-06-06 14:20:06 



(/ 提出ありがとうございます!聖杯戦争の舞台についてもかしこまりました!特に不備等ございませんので、その他に特に問題がなければ開始に向けて軽く設定だけ詰めさせていただきたく思います…!開始時点についてですが、召喚シーンから始めましょうか?それとも既に召喚済みである程度経過した場面から始めましょうか?こちらの希望は、召喚シーンから始められればと思っております!)

  • No.8 by ビギナーさん  2022-06-06 16:08:50 


(/ありがとうございます…!召喚シーンからの開始了解致しました!此方も主様と同じ様に召喚シーンから初めて貰ってもよろしいですか……?呼び方は、マスターか名前呼び、名字呼び…何か規模はありますでしょうか?此方は、名前呼びでお願いします!)

  • No.9 by 名無しさん  2022-06-06 17:24:53 



(/ ありがとうございます!召喚シーンからですね、かしこまりました!呼び方は同じく名前でお願いいたします…!他に問題等なければ、創作Cが召喚を試みるシーンの初回ロルが書き上がり次第、投下させていただきます!ビギナーさん様の方も投下いただければ蘆屋道満にて絡ませていただきますので、よろしくお願いいたします!)

  • No.10 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-06 19:54:42 

>キャスター
【日藤莉緒】
…丑三つ時。うん、準備は整った。
(日藤家の屋敷の屋根裏部屋。薄暗い部屋で、頼れる明かりは窓から差し込む月明かりだけ。床には、これから行う儀式で使う召喚陣。触媒は資金の問題で用意出来なかったが、自分なら大丈夫だろう。自身の魔力の高まりを感じながら、首にぶらさげたレトロな懐中時計を開いて時間を確認する。自身の魔力が高まるのは、大体この時間帯。深呼吸して、召喚陣に手をかざす。聖杯戦争に参加するための初歩的な条件。英霊を呼び出す為に何度も読み上げさせられた詠唱。ゆっくりと召喚の詠唱を読み上げては「…抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!」と詠唱を読み終えれば、左手にチクリとした痛みと屋根裏部屋を包む眩しい光が同時に起こる。思わずキュッ、と目を瞑ってしまった。成功した、だろうかと恐る恐る目を開ける)


(/名前呼び了解いたしました!初回ロルを提出させていただきますね…!!問題等ありましたら、ご指摘お願いいたします!
此方こそ、よろしくお願いします!!)

  • No.11 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-06 22:35:18 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

( 呼ぶ声がした。よもや、己のような存在を召喚せしめんとする物好き、あるいは奇人はどのような混沌を内に宿しているのかと、エーテル体が構成される中でそれを想像すれば胸の内に僅かな昂りを感じる。視界が網膜を焼くような光に包まれる中、現世の知識が全て流れ込めば一番最初に時代と国を把握して。そして強烈な光が収まれば、果てさて己がマスターは一体どのような人間なのかと、対峙する相手を見下ろせばそれはまだ歳若い女で。少々意外に思いながらも、しかしそれもそれでまた一興と口元にうっすらと笑みを浮かべながら、ぬばたまの闇のような瞳に目の前の彼女を映し。サーヴァントとして、定番らしい御挨拶を大仰に、そして冗長にしてみせて。 )
──お初お目に掛かります。クラスはキャスター、真名は──伏せておきましょう。さて、これなる機会は貴重なれば、敢えて問いましょうぞ。貴女が拙僧のマスターか、と。

  • No.12 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-06 22:38:05 



>セイバー

【斎賀 未玖】

──聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。
( 蔵書が数多積み上げられた埃塗れの書庫。亡き祖母が入り浸っていた思い出の場所であるここを整理している際にたまたま見つけた、如何にも年季が入ったその書物。古びた羊皮紙の束に書かれている呪文をたどたどしく読みあげていけば、不意に感じる魔力の奔流と左手に焼印を押されるかの如くの熱に焦りと戸惑いを見せて。魔術には多少馴染みがあるが、特定の条件下でなければ効力は発揮されないと裏表紙に書かれていたために、軽い興味本位でなんとなく口にしただけ。それがまさか成功するとは思わず、目の前に集まっていく光をぽかんと呆けた間抜けな顔で見つめて。『 聖杯戦争参加指南書 』と達筆な字で表紙に書かれた本を抱える左手には、明々と輝くヘキサグラムのような紋様が浮かび上がっており。 )

  • No.13 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-07 19:25:42 

>キャスター
【日藤莉緒】
…えぇ、そうです。魔力のパスはあるでしょう。私の魔力は奇妙なものらしいのですけど、魔力や身体に異変は?
(目を開ける。強烈な光を浴びたせいか、視界がぼやけている。瞬きを数回して、部屋の薄暗さに目を慣れさせては目の前に立つ者を見る。目を見ると、先程の眩しい光が嘘のように彼の瞳は黒曜石の様な闇に染まっていた。人間ではない気配と魔力。これはきっと、否、絶対に召喚に成功している。喋り方からして日本の英霊ではないだろうか。自分の数倍デカイ身長、闇に染まっているような瞳。彼の瞳を見ていると吸い込まれそうで、本能的に彼から目を逸らせば、少し目線を下にやって。うっすらと笑みを浮かべているのが胡散臭く、また口を開いたかと思えば、紡ぐ言葉も全て胡散臭い。召喚しておいて何だが、信用して良いものか。少し考えた末に上記を。自身の魔力で、能力に異変が出たら困る。何事も慎重にならなければ。判断をミスれば死だ。そう言えば、彼に名を名乗っていなかった。少しでも印象は良くした方が良いのではないか。そう考え、慣れない笑みを浮かべては下記を。)
そう言えば、名を名乗っていませんでしたね。…日藤莉緒です。魔術師と言うよりかは、陰陽師に近いですが…よろしくお願いしますね、キャスター。


>美玖
【イアソン】
(誰かが自分を呼んでいる。曖昧なもので、本当に自分の名を呼んでいるのかすら分からない。だが、行かなければならない気がした。応じなければ後悔するような、そんな気が。己は前線に立つ者ではなく後方で支持する方がお似合いだ。それなのに早く、早く、と急くように、出来るだけ早くと願ってしまっている。そんな己の願いが通じたのか、瞬時魔力の高まりと光が己を包む。目を開けば、すぐに己が視界に女性が映る。女性と言うには少し未成熟な気もするが、己にとっては些細なこと。魔力のパスは繋がっている。彼女が己のマスターで間違いない。ここが何処なのか、そしてこれからしなければならない事はなんなのか。それらが全て脳内に流れ込んでくる。頼りない気もするが、これが、否、この女が己を動かしたのか少々感心する。興味本位か、或いは聖杯戦争のためか。見定めるように彼女を見ては、ふん、と鼻で笑っては自信満々の表情を浮かべ下記を。)
セイバー召喚に応じてやった。私が来たからにはお前の勝利は確定だ。…だが、間違っても私を前線に出すなよ?

  • No.14 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-07 23:07:04 



【キャスター・蘆屋道満】

ふむ、特に不調なく此れこの通り。ええ、ええ、ご安心召されよ。サーヴァントとして、我が主に勝利を齎すお役目に差支えなど一切なく。
( こちらを見たかと思えばすぐに逸らされた黄金色は、一見気弱そうに見えてその奥に宿す光は確かに存在しており、なるほど確かにこの法師を呼びつけることができるだけの縁はあるようだと得心がいく。魔力も本人の申告通り、奇妙といえば奇妙ではあるが、己にとってはむしろ好ましいもので、異変も不調も事実として存在せず。彼女を見下ろしたまま、薄っぺらい仮面の笑顔を維持して軽薄に言葉を紡ぎ。真名は呪術においてもそれなりの効力を及ぼす材料となるために、易々と明かされたことに良からぬ考えが生じつつも、まだ事を起こすには早すぎると思い直して。純粋に響きが気に入った彼女の名を呼び、手本通りのような忠誠心を示せば親愛の証として握手を求め。彼女のぎこちない笑みに応えるように、にこやかに右手を差し出し。 )
ほう、陰陽師!これはまた、縁というものでしょうな。拙僧はキャスター故に真剣交える戦には些か不向きですが、場に出ずとも屠る術は数多ありますゆえ。莉緒殿、聖杯──万能の願望機は必ずや貴女の手に。


【斎賀 未玖】

うわっ、すごく金ピカで眩し。というか…え、お兄さん誰……?
( 光が収まって開けた目を再度閉じて、眩い輝きを避けるべく顔の前に手を翳し。目の前に現れたのは、端正な顔立ちをしながらも奇抜な格好をした男性で。急に他者が現れたことに加え、その身に纏うコスプレめいた衣装に明らかに狼狽しながら声を絞り出す。魔術を齧っているだけあって、目の前のやけに高慢そうな人物は己の儀式で呼び出してしまった存在だということはぼんやりと理解できているものの、聖杯戦争そのものについての知識は皆無であるために、サーヴァントという存在もほとんど知らず。セイバーというものが名前であると思い込めば、その場しのぎの苦笑いを見せて乾いた笑い声を零し。素人質問などという、論文の突っ込みを入れる教授を彷彿とさせる冗談めいた問い掛けは、なにも知らないことの素直な開示と生来のフランクな性質、冷静に状況把握を図る余裕さの表れでもあり。 )
えーと、セイバーさん?でいいのかな?あはは……ごめんね、よくわからないまま喚び出しちゃって。素人質問で恐縮ですが、状況を教えていただけないかなーと。

  • No.15 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-08 07:12:15 

>キャスター
【日藤莉緒】
…それなら良いのですけれど。
(異常はない。それなら良い。なんて、当主の言葉が脳内に響く。所詮は自分を勝利へと導くための道具と思えと当主は言っていた。それらは、目の前の大男を召喚する前に言われた言葉。その時は、素直に返事をし頷いたが本当に良いのだろうか。彼は人間ではない。聖杯戦争に勝てば、否、聖杯戦争が終われば彼は消滅する。情を交したところで、躊躇うだけだ。そう思っているものの、何だかいけない気がして。頭を悩ませながら、上記を。取り敢えずは、友好な関係を築こう。間違いだと気付いたら止めればいい。だが、伝えておくべきことだけ伝えておくか。これからは、共に戦うのだ。本当に彼にその意志があるのかは不明だが。そんな事を疑っていても仕方がない。差し出された右手を見て、此方も右手を差し出し彼の手を握る。疑いはしたが、勘で大丈夫だと判断した。握手だなんて、自身の記憶が間違っていなければ久し振りだ。吸い込まれそうな黒曜石の瞳をしっかりと見据えて下記を)
私も遠距離が得意なので、そうしていただけると。あと、勝利は望みますが…聖杯はいらないのです。なので、勝利したとしても聖杯は貴方に。私の願いは、聖杯に望むべきモノではありませんから。



>美玖
【イアソン】
は?!まさかの前者かよ!!
(目の前の女は感激の声をあげるだろう。このイアソン様を呼んだんだ。なんて思っていたのに、まさか困惑の声とは。先程、興味本位か聖杯戦争の為かと考えていたが、まさか本当に前者だったとは。思わず声を荒げてしまったではないか。わざとらしい咳払いをして、彼女の様子を伺う。魔術師な事は間違いないだろう。己を召喚したのだから。だが、ベテランではなく生まれたての雛鳥あたりだろう。大丈夫か、生き残るのだろうか。初戦で落ちないよな。なんてネガティブな考えが頭を過る。これから先の事を考えると胃が痛くなる。だが、これは己が好き勝手とまでは行かないが、己が上を取れるのでは?と考え。令呪、と言う絶対命令権があるものの、戦の知識はコチラが上だ。そう考えると、何とも大丈夫な気がしてきて、偉そうな笑みを貼り付けて。さて、この無知な女にこのイアソン様が教えてやろうではないか、なんて。此処に船員達がいたら呆れた顔をされそうだ。しかし、まぁ、彼女は肝が据わっている。この状況でも冷静に判断しているのだから。これが己を動かした理由なのかも、なんて考えながら下記を)
貴様は私のマスター、私は貴様のサーヴァント。私は貴様の召喚に応じた。貴様は、私を喚び出した事で、聖杯戦争の参加者となった。左手の令呪が物語っている。…聖杯くらいは、分かるよな?

  • No.16 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-08 17:13:35 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

願いがないのではなく、望むべきではないときましたか。
( 術を用いるわけでもなく、確りと己より小さく細いその手を握ってただ握手を交わせば、先程まではこちらを見ようとしなかったというのに、真っ向から向けられる視線と言葉に対して、興味深げな声音で復唱し。願いが無いと言うのならば、無欲か偽りかと判じてさして関心を惹かれることもなかったであろうが、望むべきモノではないとは少々予想外で。何やら訳ありと見るが、混みいった事情を暴き、内に秘める弱点を探し当てる行為こそ己の好むところ。するりと蛇が抜け出るように自然に彼女の手を離せば、代わりに一歩距離を詰め。僅かに屈めば、口元まで己の袖を持ち上げ、まるで内緒話の如く声を潜める。聖杯を敢えて呪物と表現すれば、声色には乗せず、されど瞳にはちかちかと好奇の色を宿しながら、誑かすように囁き。 )
それはそれは──巨万の富でも権力でも、善悪問わず願望を実現させるあの呪物に望むべきではない願いとは、如何なるもので?拙僧とてサーヴァントなれば、莉緒殿の願望成就のお役にも立てるやもしれません。


>セイバー

【斎賀 未玖】

うんうん、聖杯は知ってるよ。なんでも願いを叶えてくれる万能の聖遺物だって。つまり……その聖杯を巡って争うのが、ここに書かれている聖杯戦争ってことかな?
( この短時間での百面相、ある意味器用で忙しない人だなという感想は押し留め、尊大な口振りで説明をしてくれる彼の言葉を聞く。ほとんどは耳慣れない単語ばかりだったが、聖杯というものは流石に知っているので正直に答えて。曰く、聖杯とは願望機である。その聖杯をいつか手に入れたいのだと、生前に祖母がよく語っていた。そして、点と点が繋がるようにピンときた事柄がひとつ。戦争というからには、聖杯獲得のために争うのだろう。情報を整理するため、本を持ち上げて表紙を彼に見せながら、『聖杯戦争参加指南書』と書かれている部分の聖杯戦争だけを人差し指でなぞり確認を。そこまで理解できれば、感覚的にだが全貌は掴めてくる。サーヴァントは使い魔のようなもの、そのサーヴァントとマスターで挑む戦いが聖杯戦争。そこまで把握すればさして動揺もなく。すぐにいつもの調子に戻り、能天気な笑顔で彼に一先ずの挨拶を。プライドが高そうなので握り返してはくれないかもしれないが、一応左手を差し出し。 )
私がマスターで、貴方はサーヴァントで、このタトゥーが令呪ね。なんとなく理解した、ありがとう。じゃあ私とセイバーさんはペアなわけだ。私は斎賀未玖、よろしくね!

  • No.17 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-09 16:46:05 

>キャスター
【日藤莉緒】
…先ずは、私の部屋に移動を。此処では、誰かに見られている可能性があるので。
(手が離れ、距離が縮まったと思えば、何やら楽しげな様子で尋ねてくるではないか。もちろん声色や態度からは感じられず、彼の目からだ。胡散臭い、と話したときから感じていたが、自分の願いを聞くときは本心からのように思えルノは何故だろうか。しかして、まぁ、此処で話すべきか否か。監視用の札、盗聴用の札。当主やその奥様なら仕掛けていそうだ。それがある中で、自分の真なる願いを口にすれば良くても折檻だ。見つけるのは容易だが、それを態々探して破るのも面倒。少し考えた末に、部屋に移動をと。自身が本当に英霊を召喚できるのか、と直前まで疑っていた二人だ。自室も安全とは言い難いだろうが、結界は張っている。自室の方が此処よりは安全だろう。キャスターの方は何か企んでいそうだが、出会ったばかりで彼がどんな性格なのかはまだハッキリと分からない。だが、殺されては堪らない。1度、信頼し話してみるか、なんて思いながら)
…貴方が、私の話を信じるか分かりませんが…話して見る価値はあるかもしれませんね。



>美玖
【イアソン】
理解が早いな。混乱し、取り乱すかと思ったが
(こんな話を聞かされて、普通なら混乱する。取り乱す者も居るだろう。己が置かれた状況、目の前に得たいのしれない人物、己がその参加者。こんな話を聞いて冷静になれる事すら珍しいのに、混乱せずに理解するとは。本当に肝が据わっている。彼女が手に持っている本からして、魔術師の家系なのだろう。だが、彼女は聖杯戦争について先程理解したのだ。英霊については理解しているのだろうか。そこは不安だ。己の宝具なのでガス欠をおこされては困る。己の宝具は『天上引き裂きし煌々の船』。アルゴノーツ。かつて同じ船に乗り、共に旅をしたアルゴー号の船員達を喚びだす宝具。彼女の魔力の限界を知らない。魔力が回らなくなって座に帰る。なんて事にはならないようにはしたい。そう考えると、彼女には自身の真名を名乗るべきなのではないか。真名は弱点にもなり得るもの。彼女がマスターだからと言って名乗るのもいかがなものか。取り敢えず、英霊について理解しているか尋ねてみるか。彼女から差し出された左手を、仕方がないといった様子で握り下記を)
まぁ、よろしく頼む。先に言っておくが私をあまり前線には出すなよ。私は、後方で指示する方が得意だからな!…それより、お前、英霊についての知識はあるのか?

  • No.18 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-09 22:48:04 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

ご随意に。どこへなりともお供させていただきましょうぞ。
( マスターとサーヴァント、主従であり運命共同体といってもまだ邂逅したばかり。かつて名を轟かせた英雄とはいえ所詮は使い魔の一種、踏み込まれることを嫌うマスターならば切り札である令呪を乱用して、改めて立場を線引きされてもおかしなことではなく。それならそれで暴いてやろうとまで考えていただけに、彼女が望みを話してくれる気があるということに少し拍子抜けした。だが、それならそれで悪くはない。己も一枚噛めそうな面白い野望ならば真に手を貸すのもまた一興、そうでなくともマスターである彼女の願いという弱い部分を握ることができる。──それにしても。視線を巡らせて軽く検分した程度だが、どうやら屋敷内にはいくつかの呪い札が仕掛けられているらしい。己が宿敵、あの忌々しい陰陽師の施す術には及ぶことなどないそれらを壊すのは造作もないことではあったが、今行動を起こしたところで得るものもない。そういったことは、ここぞという時に。より混乱を招きやすいタイミングで行うべきだ。故に口を噤めば、詰めていた距離を開き、彼女の言に大人しく従って。一先ずは彼女とこの日藤家を知るところからだ。それまでは、あの憎き陰陽師に関するでもない限りは様子見をするつもりで、努めて従順を装い。 )
いやいや、どのような突飛、どのような奇話であっても貴女の言に疑いなど、一片も向けることは決してございませぬ。フフフ。


>セイバー

【斎賀 未玖】

欠片も理解できなかったらそうなってたかも。でも、私でもなんとか分かる範疇だし、なっちゃったものは仕方ないしね。
( 時にマイペースとも揶揄される飲み込みの速さは、数少ない取り柄の一つだ。わざわざ戦争だなんて呼称するぐらいなのだから、ババ抜きで勝敗を決するような穏便なものではないのだろう。だが、それならそれで仕方がないし、混乱という名の思考停止をするぐらいなら今後について考えた方が有意義だ。セイバーとの関係も、使い魔を持ったことがないから果てさてどうなるかとは思ったが、渋々といった様子ではあるものの握手を交わしてくれるあたり、気難しい人ではないのかもしれない。言動は高慢そのものだが、こうして指導してくれている姿を見るに面倒見もいいようだ、先輩や上司向きである。前線に出すなという言葉には頷かず、さらっと後回しにして。紙が劣化して内容のほとんどが識別不能となっているこの本にも、辛うじて読解できる範囲に英霊という単語が書かれていたことを思い出せば、パラパラと頁を捲りながら答えて。魔術に関することのほとんどは祖母から習ったものなので、大半が祖母の受け売りだ。 )
いやいや、私もどっちかと言えば後方支援系なんだよねー。オッケー、その辺のことは後で詰めていこう。んで、英霊だよね。おばあちゃんから聞いたのは、かつての偉人や英雄とだけ。

  • No.19 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-10 08:23:12 

>キャスター
【日藤莉緒】
…では、ご案内します。あぁ…少々散らかっていると思いますがお気になさらず
(彼が賛同してくれてよかった。この屋根裏部屋に来た時から何故だか妙に気持ち悪い。さっさと此処から移動しよう。そう思えば彼に背を向け、屋根裏部屋と廊下を繋ぐ階段を下りる。だが、彼をまだ信用しきってはいない。背を向けたのもかなり勇気がいる。いつ襲われても大丈夫なように呪術を使う準備はしているが、果たして自身の術は英霊に効くものか。効かない事を考えると、あまり襲ってきてほしくないものだが。警戒しながら、普段通りを装い部屋が汚いかもしれないと告げ。彼を召喚する前まで、陰陽師についての文献を読んでいた。それも数冊。それを読み終わったら、元の場所に戻していない。周りに投げ捨てるように、置いている。見栄えは最悪だろう。まぁ、彼に如何思われようが興味はないが。部屋まで然程距離は無い為、直ぐに辿り着く。誰も入った痕跡は無いが、此方も警戒はしなければ。にしても、どこまで彼に話すべきだろうか。ある程度の事情は話すべきだろうが、如何せん本当に胡散臭い。己の願いを聞いて如何するつもりなのか。そんな事ばかり考えてしまう。だが、これだけは分かる。背中の五芒星については、絶対に話してはいけない。そう、本能が告げている。己が召喚した英霊…サーヴァントであろうが、これだけは知られては、話してはいけない。うっかり口を滑らせないよう気を付けなくては。部屋に辿り着き、部屋の襖を開けては)
此処が私の自室です。…他の部屋は、後日にでも。…あ、そこら辺に置かれている文献は気にしないで下さい。



>美玖
【イアソン】
…時代が違ったら、お前に適した役職があったが残念だな
(頭の回る速さ、理解力、魔力。何処ぞの誰かを思い出しそうになる。嫌な思い出だが。だが、本当に彼女が己が指揮した船に乗っていたのなら。なんて出会ってまだ数分しか立っていないのにそう考える。それ程の能力は彼女にはある。本当にマスターとして申し分ない。ただ、己を前線へと出そうとしているのは、好ましくないが。英霊だからと言って前線が得意なわけではないのだぞ、と言いたいが、これも躱されるに違いない。結局は、前線に出なければいけないのは理解している。いざと言うときは宝具があるが、己の宝具は真名がバレやすい。詠唱が無ければ召喚できないと言うのも考えものだ。己がライダークラスならば。何故、セイバーなのか。まぁ、文句を言っていても仕方がない。彼女には、これから知識を詰め込まなければ。此方が退却に追い込まれる。にしても彼女は祖母から教わったのか。長く続く魔術師の家系ではないのか。この時代に魔術師と言う者が少ないだけかもしれないが。聖杯戦争について書かれている書物があるのも珍しい気もする。取り敢えず、先ずは英霊のクラスについて話すべきだろう。彼女の理解力ならば、すぐ分かるだろうが。その後に真名と霊核、宝具について話せばいい。そう思えば、下記を)
英霊には、7つのクラスがある。セイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカー。俺はセイバー。剣士だな。本来ならライダークラスだろうがな。


  • No.20 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-10 19:38:46 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

ほう……。これはこれは、見事な結界で。
( くるりと向けられる無防備な背に爪を立てたならば、きっと簡単に彼女を殺すことができる。反撃されたとて、西洋の魔術ならばいざ知らず、陰陽道に通ずる呪術の類ならば跳ね除けられるだろう。ここで急に襲いかかったら、一体彼女はどんな表情を見せるのだろうか。控えめな面しかまだ目にしていないが、その澄ました顔は何色に染まるのだろうか。疼く好奇心からその背に伸ばしかけた手を、しかしと思い留まって引っ込めれば、何もせずに後をついて行き。やがて着いた彼女の自室は結界が張られているようだ、親類相手にも警戒を怠らない彼女の姿勢はとても好ましい。結界の仕組みを分析しながら、あからさまに胡散臭い褒め言葉を紡ぎ。文献が散らばる室内の様相にも特段気にしてはいなかったが、それらが陰陽師について記されているものであると気がつけば、ぴたりと足を止めて。──今回はたまたま己が応えたが、彼女は陰陽師のサーヴァントに絞っての召喚を狙っていたのだろうか。それはなんらおかしなことではない。憎々しいことに力量、知名度共に申し分のないあの陰陽師を当然彼女ならば知っているだろう。日本という土地において、あれの召喚を試みる輩は数多く存在する。彼女とて、本来はあれを己がキャスターとするつもりだったのでは?脳裏を掠める奴の姿に、にわかに騒めき始める心中はおくびにも出さず、世間話のように軽く問い。 )
莉緒殿は触媒を用意されてはいないようでしたが、陰陽師のサーヴァントを喚び出すつもりでおられたので?


>セイバー

【斎賀 未玖】

七つって多いなぁ、もしかしてセイバーさん以外も召喚されて──るみたいだね。六人と六騎を相手取らないといけないのかぁ……。
( クラス名自体は至ってシンプルですぐに覚えたが、疑問点は他の六クラス──本の記述によれば、どうやらサーヴァントは騎と数えるらしいが、それが他にも召喚されているのか否か。それを聞こうとした瞬間、疑問が肯定される一文を本から見つけて、眉根を寄せれば難しい表情を見せる。そもそも例外を除いて、七人のマスターと七騎のサーヴァントが揃ってようやく始まるらしい。彼は指揮官希望で、己は魔術師見習いレベルの力量しかない木っ端魔術師。筆跡からしてこの本を執筆したのは祖母だが、己が教えられていないだけで、聖杯戦争関連は魔術師としては一般的な知識なのかもしれない。そうだとするならば、他の参加者は恐らく周到に準備して臨んでいるのだろう。偶然召喚して偶然参加権を与えられただけの大学生こそが異端であることは、想像に難くない。まぁ仕方がない、嘆いてもどうしようもないことだとすぐに切り替えてざっと本を流し読みをしたところ、ほぼほぼが虫食いとなって朽ちている中に、セイバークラスは最優であるという記載を見つけて。そこでふと気になったことを、期待を込めた眼差しで見つめながら聞いてみる。 )
ね、ね。セイバーのクラスは最優なんだね。てことは、ライダーの時よりもすごいってこと?……もしかしなくてもセイバーさんってかなりの有名人だったりする?

  • No.21 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-11 11:43:34 

>キャスター
【日藤莉緒】
…それは、どうも。ですが、まだまだですよ
(流石は英霊。自室に張った結界に直ぐ気付くとは。未だに、この屋敷の人間にはバレていないのに。己の感覚では、だが。己の命を守る為に張ったもの。しかし、この家で命の危機を感じた事は今一度たりともない。それ程、当主と奥方には良くしてもらっている。自身を拾ってくれたし、何より我が子のように育ててくれた。時に優しく、時に厳しく。己は何度感謝したことか。夫妻に恩は感じているし、その恩を返したいとも思っている。だが、どうしても信頼しきれない。血の繋がりが無いからだろうか。それとも、夫妻が己を捨てるかもと思っているからなのか。いずれにせよ、いずれ恩を仇で返すのだ。警戒を怠るわけにはいない。それよりも、だ。流石に散らかし過ぎだな、と反省しながら、そこら辺に投げ捨てられている文献を拾う。ある程度だけでも、片付けるかと思いながら書物を拾っていると思ってもいなかった質問に思わず驚いた表情と声を出してしまう。何故、そのような質問を?彼にとっては、損にも得にもならない質問だろう。本当に良く分からない英霊だ。明日の朝、当主と奥方に紹介するのすら手を焼きそうな英霊だ。だが、彼の質問はコチラにとっても、損にも得にもならないものだ。話しても、特に問題はない。だが、何となく恥ずかしい気もする。書物を拾いながら、少々気恥ずかしそうな声色で下記を)
え?…まぁ、同じ職業柄、気は楽だろうと考えましたけど…。それとは別に、憧れの陰陽師が居ますので。その陰陽師が英霊として存在しているかは分かりませんが…。私の目標、とも言えるお方ですね。その陰陽師を英霊として喚べたら、と数週間前から考えていましたし。




>美玖
【イアソン】
…問題は、その六組をどうやって楽に倒すかだな。…不意打ちとかしか無くない?
(そう。己以外に、六騎の英雄…否、英霊がいる。そんな六騎を、如何にかして楽して倒す方法はないものか。前線には出たくない己と後方支援の彼女。痛いのも苦しいのも生前、嫌と言うほど経験した。もうそんな思いは懲り懲りだ。楽して勝つのが一番だ。では、どうしたら他の英霊に勝てるか。不意打ちだろう。英霊同士で戦い、何方が勝ち、その不意を狙えば簡単に勝てそうなものだ。相手が、船員で無く、尚且つ弱い英霊前提だが。どうして死してなお戦わなければならないのか。プライドはない。船長というものは、是が非でも生き残らなければならないのだから。だが、どうしても不安は取り除けない。憂鬱な気分になりかけていると、彼女から期待の眼差しで見られている事に気付く。どうして己をその様な目で見るのか。己に期待して出るものなど何もない。だが、最優。そう言われれば話は別だ。そうだろう、そうだろう。己は最優なのだ。何故なら、あのアルゴー号の船長にして、50人もの勇士と共に旅をしたのだから。凄いに決まっているであろう。ギリシャの大英雄ヘラクレス、ギリシャ随一の女狩人アタランテ、双神のディオスクロイ。皆の名を挙げたら霧がないが、凄い英雄と共に旅をしたのだから。褒められて気分が良くなる。それ程まで、自分の事を知りたいのかと。ドヤ顔を浮かべながら、自信満々に下記を)
…ま、まぁ、それ程でも無いがな!なんて言ったって、この俺はアルゴー号船長イアソン様だからな!

  • No.22 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-11 19:07:49 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

憧れ。ほう、ほう、それはさぞやご立派な陰陽師なのでしょうな。その御方は──いえ、なんでも。
( 素っ頓狂な声を上げる彼女は、何故そんなことをと思っているのだろう。己の真名を明かしていないので、いや明かしていたとしてもきっと彼女にはこの問いの重大性が真にはわかるまい。──安倍晴明、手放しに讃えられる英雄。平安の時代、宮中の者も都の住民も誰もが彼の名を呼んではその功績を高らかに謳いあげていた。その波紋は幾年経たこの地でも変わらず広まっている。奴に打ち負かされた道化は、まさしく道化として語り継がれたというのに。苦々しい生前を飲み下しながら、どこか恥じらう様に憧れなのだと、目標であるとまで告げる彼女をすぅと目を細めて見遣る。それは誰なのかと深堀りしようとして、止めた。答えなど聞くまでもなくわかりきっている。やはり彼女も、奴を喚び出そうとしていたのだろう。英霊として存在しているか?あれは単なる英霊に留まらず、冠位すらも与えられうる存在だ。手前勝手に彼女の真意を決めつければ騒めきは遠のき、冷えていく心中はむしろ己を冷静にさせた。今はただマスターである彼女を利用し、聖杯を手に入れる。あの願望機を用いて次こそは晴明に艱難辛苦を味わわせると、そう決めた。傍に落ちていた文献を拾いあげれば彼女にそれを差し出し、横道に逸れた話題を訂正してさも善意とばかりに提案を。 )
話を逸らしてしまいましたな、では改めてお聞かせ願いましょうぞ。ああその前に、許しをいただけるのであれば此方の結界を補強させていただきますが。聖杯戦争は規定など無用なれば、何時何処に如何なる危険が蔓延っているかわかりませぬから……頑丈であればあるほどよろしいでしょう。フフフ。


>セイバー

【斎賀 未玖】

うん、奇襲か不意打ちかしかないよねぇ。あはは、前途どころかこれはずっと多難になるなぁ。
( 己が他の魔術師よりも秀でている部分、それは魔力量のみである。強力な魔術を行使できたのならば文句なしに優秀であると胸を張れただろうが、そう都合良くはいかない。他の参加者についての情報はないが、正直言って自分たちは弱い部類に確実に入っているだろう。加えて聖杯戦争に関しても詳しく知らないど素人となれば、ハンデを貰っても優位に立ち回れるか怪しいところだ。そんな中で勝ち上がるには、彼の言う通り奇襲か不意打ちしか思いつかない。それに。現状を飲み込んでも一つだけ受け入れられないのは、相手を手にかけることだ。魔術師らしくない思考だというのはわかっているが、それでも倫理的にも心情的にもそれは受け入れがたかった。甘ちゃんだと揶揄されそうだが、後で色々と詰める際に殺さないのもアリか駄目元で聞いてみよう。彼と話しながらも聞くべきことを脳内リストに纏めつつ、自信に満ちた表情で名乗られたそれに少し考え込み。如何にも想起中ですと言わんばかりに眉根を寄せてたっぷりと黙り込んだことから察せられるだろうが、パッとは思いつかなかった。しかし高校の世界史担当だった教師が神話好きで、授業の合間に話していたことを思い出してぽんと手を打つ。名称に聞き覚えがあるというだけなので、実際にはどの神話かも曖昧なほどのうろ覚えだが。 )
アルゴー…?イアソン……。ぁあ!世界史の先生がたまに話してた!確か、ギリシャか北欧の神話の!

  • No.23 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-12 09:58:57 

>キャスター
【日藤莉緒】
!えぇ、えぇ!絶対そうでしょうとも!なんせ、あの!安倍晴明とタイマン張った陰陽師ですし!悪の道満とか揶揄されてますけど、それは人間のエゴ。安倍晴明を偉大に魅せたいだけの!
(自分は本物を見た事は無いが、きっと否、否、絶対彼の言う立派な陰陽師だったはずだ。自身の憧れの陰陽師の名を言えば、身内は皆、悪だの、安倍晴明の引き立て役だの口を揃えて言う。だが、蘆屋道満だけだろう。後にも先にも安倍晴明のライバルなのは。結局、物語というものは人間達のエゴで、自分が此処でどうこう言っても憧れの陰陽師の印象は覆すことは出来ない。安倍晴明の偉大さを示す為だけの、そんな物語。それにまんまと引っかかる身内に反吐が出そうになるとも。だから、自分の憧れを否定され続けてきたのだ。それを認めるような言葉を彼は掛けてくれた。例え、本心でなくても認められるような言葉は、否定されてきた自分からしたらとても嬉しい。思わず興奮して、憧れの陰陽師について語ってしまう。それ程、己の憧れは、蘆屋道満は凄いのだと。その興奮を収めてくれるように、差し出された文献を受け取り。彼を見れば、珍しく自身が熱くなっていたことに気付き、小さく声を漏らして。態とらしい咳払いをしては、先程の出来事を消すように勢い良く立ち上がり、彼に背を向けて。なんとも感情のコントロールは難しいものだ。まさか、熱くなり取り乱すとは。これから、他の六騎と闘う事になるのに。冷静にならなければ。常に、常に。改めて気を引き締めては、強化するのに賛成を示しては、此処に来たのは己が願いについてだったなと思えば話を切り出して)
ぁ…コホン。ンン、失礼。取り乱しました。先程の事はお忘れに。…結界については、えぇ、是非強化を。強化するにも私では限界がありますので。貴方が力を貸してくれるのなら心強いです、キャスター。…さて、私の願いでしたね。



>美玖
【イアソン】
…お前、魔術師だろう。何か使えないのか?足止めとか。あ、身内殺して足止めとかは、やめろよ?!
(不意打ち、奇襲。その策で、もし宝具を使うとしたら、誰か応じてくれるだろうか。己の戦いが正しいと思えば数人は応じてくれるだろうが、己の戦いが間違いであると船員が、アルゴノーツは応じてくれはしないだろう。そこも考えものだな。正しい、正しくないの判断は難しい。己たって沢山の間違えた判断をした。それ故の、あの最期だろう。だが、それは今思いを馳せるのではなく暇ができたときにでもするべきものだ。首を横に振り、さて如何するべきかと。彼女はどうだろうか。後方支援とか言っていたが、魔術師ならばどうにかなるのでは。足止めとかの、そんな魔術師を。だが、足止めと言っても、彼女の身内を使って足止めはやめてほしいものだが。そんな事をされたら、色々なトラウマが蘇る。何処ぞの魔女。そんなのが相手に居たら、最悪だ。フィギュアにされるのがオチ。あぁ、考えるだけでも悪寒がしてくる。うん、やめよう。考えを放棄しよう。もう面倒だ。指一本も動かさず勝利できる戦法はないものか。昔から指揮するだけの男なのだぞ、私は!と開き直ってしまいたい。だが、己はギリシャ神話の英雄。異国の国でも有名なはず。ならば、己が能力にも影響しないものか。なんて考えていたが、彼女の反応からして有名でも何でもないらしい。何故?北欧かギリシャかも理解されていないのか、と肩を落としそうになる。己の華々しい冒険は、と。先程、自信満々に名乗った己が馬鹿ではないか。本当に有名ではないのか?焦ったような声色で下記を)
ギリシャだ!嘘、俺って現代じゃ、そんな有名じゃないの?あの、ヘラクレスとかと冒険したのに??

  • No.24 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-12 17:01:21 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

────はい?道満?…………それはそれは。ンンン、安倍晴明ではなく蘆屋道満が目標とは、とても良い志しをお持ちで。そのように饒舌に語られては、忘却など勿体のうございまする。他言無用は心得ておりますゆえ、莉緒殿の熱き想いは拙僧の胸の内に封じておきましょう。
( 熱意を込めて語られるその中に出てきた名。確かに道満と発した彼女に、珍しく呆気に取られる。虚をつかれたとはこのことだろう。半ば呆然としながら彼女の語りを聞き終えれば、文献を手渡し。くるりと向けられた背に、揶揄でも軽薄でもない純粋に楽しげな笑みを浮かべながら、冗句めかして愉快げな声音で忘れることを拒否し。かつての時代、晴明の名が既に知れ渡っていながらも、僅かであろうと己を重用し、慕ってくれた存在も確かに居たことを今更ながらに思い出す。晴明ではなく道満を映すあの彼女の眼差しが、とうに無意味と捨てたはずの郷愁を仄かに生じさせた。認めたくはないものだが。己はそのような下らない情などとは無縁のはずとかぶりを振れば、彼女から許可を得たので袖口から守護札を四枚取り出す。それを部屋の四隅に飛ばすことで呪力の媒介をさせて結界の補強を行い。張られた結界の仕組みは解いたので、ところどころ空いている穴を埋めて頑強さを底上げするものだ。他に呪術を扱うサーヴァントが召喚されていたとしても、キャスターでなければ簡単には突破できないだろう。そのキャスター枠も己で埋めているので、絶対確実ではないが不意打ちや盗聴の心配はあまりしなくともよいはずだ。この程度ならば、元々の結界の完成度も決して悪くはなかったので一仕事のうちにも入らない。一連の工程を分も掛けずに終えれば、改めて彼女に声を掛け。先程までは、彼女の願いなど利用できる手の一つにしか考えていなかったが、多少なりとも助力してやってもいいと方向性は前向きになっている。それが何時まで続くかは一切不明であるが。何にせよ、聞いてからの話になるだろうと、彼女の発言を促して。 )
これで卑しくも盗み聞きを企むような輩の思惑、他の魔術師やサーヴァントの侵入はある程度防げましょう。しかし、何事もイレギュラーなるものは付き物ですので、ご油断召されぬよう。……では、お聞かせ願いたく。


>セイバー

【斎賀 未玖】

いやぁ…魔術師って自称するのも恥ずかしいぐらいの才能ナシなんだけど、足止めはガンドぐらいかなぁ。いやいや、身内殺しなんてしないよ!?一人暮らしだし、こっちに家族いないし!!
( 師である祖母から、思想も能力も魔術師にはこれ以上なく向いていないと不名誉な太鼓判を押された己だ、相手の動作を一時的に崩す程度のガンドは使えるとはいえ、魔術師相手にどこまで通じたものか。身内殺しという物騒なワードには、顔色を真っ青にしてブンブンと首を振り。そんなことするぐらいなら自ら体を張るが、そもそも両親はこちらにはいない。彼らは魔力を持たないから、魔術師であった祖母とは交流を持ちたがらなかった。祖母の元へ行った己のことも両親はあまり快くは思っていないのが、祖母が亡くなってからも帰らずにこちらで一人暮らしを続けている理由である。焦った声音の彼に対して、こちらもしどろもどろなフォローで返答を。もっと神話系統に詳しければマシな反応もできたと思うと申し訳なくなる気持ちもあるが、日本ではギリシャ神話に限らずそういった事柄を学ぶ機会はあまりない。だが、ヘラクレスという多少なりとも知っている名が出てくれば、そちらも詳細を把握しているわけではないものの彼の成し遂げた試練のさわりを思い出して褒める。彼は船長と言った、であればかのヘラクレスをも率いたリーダーというわけで。これから己と行動を共にする彼について無知のままでいるのも失礼であると思い至れば、彼の逸話を頭に叩き込もうという目的も脳内リストに追加して。ついでに、埃っぽいここで立ち話を続けるのもなんだからと居間への移動を提案する。 )
に、日本だと、神話学の講義とか取ってない限り名前ぐらいしかわからない人が多いかも…。けれど他の国なら絶対有名だと思う!あ、でもヘラクレスは知ってる!すっごく強いんだよね!折角の縁だし、イアソンさんの冒険譚について調べてみるね。それと、この書庫で話続けるのもなんだし居間に行かない?

  • No.25 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-13 22:51:23 

>キャスター
【日藤莉緒】
私、安倍晴明みたいな正義の塊、苦手なので。…ま、良いです。…ですが、本当に他言無用でお願いします。恥ずかしいので。
(先程は直ぐに興味を無くしたくせに、急になんなのだろうか。彼と会話を重ねる度に、彼と言う英霊を理解できない。従うと思えば、従わない。興味を示したかと思えば、直ぐに冷める。飽きやすいのか、本当に興味を無くしたのか。これは聖杯を手に入れるまで、前途多難だと溜息をつき。だが、何となく、本当に何となくだが、少しは仲良くなったのではないだろうか。深まったところで何も無いのだが。無意識にふっと緩んだ頬。呆れた表情を浮かべては、安倍晴明の様な正義の塊は苦手なのだと溢せば、悪いくらいが私には合っていますしとボソリと。しかして、まぁ。本当に彼は凄いなと感心する。己が張った結界。それを直ぐに解明し、穴を防ぐのだから。彼の術のお陰で、身内から身を守るには充分。後は、己の努力と彼とのコンビネーションとやらが必要だろう。彼と連携が取れるとは毛ほども思わないが。恐ろしいな、本当に。味方にする分は頼りになるが、敵側になれば厄介この上ない。味方で良かったと安堵するが、彼がいつ裏切るか分からない。心の底からの安堵は、彼と共に聖杯戦争で勝利し、彼に聖杯を捧げたときだろう。自分より優れたマスター、魔術師であれば其方に行きそうだ。それを言葉にして示しても彼は否定し、笑みを浮かべるのだろう。胡散臭い英霊だ。なんて言葉を飲み込んでは彼に礼を述べ、下記を。)
…私の願いは、本当の父と母を見つけることです。日藤家の長女として育てられた私ですが、本当は日藤の血、一滴すら、この身に流れていません。…己を捨てた両親を、探す。これが私の願い。…聖杯に願うには、ちっぽけなもので、願うべきではないのです。それに、ちょっとした手掛かりもあるので。それなら、自分で叶えた方が良いですから





>美玖
【イアソン】
それなら良い。…だが、お前家族いないのか?…恋人は?お前くらいの歳頃の娘なら恋人の一人や二人いるものかと思っていたが
(ガンド。ルーン魔術の一種。簡単に言うならば指さし。強力な物は『フィンの一撃』とも呼ばれる魔術。威力によっては、人をも殺せる魔術。魔力の才能無い、有りは、己には関係なく、正直なところ、私的な考えでは無いほうがトラウマを蘇らせずに済むので有り難い。だが、聖杯戦争に参加する英霊としてはある程度の魔術は使用できていた方が頼りにはなる。使える魔術が多い程、己の支援に期待ができる。セイバー、なんてクラスだが正直なところ不安でしかない。あまり前線で戦うことは無かった。後ろで指揮して、楽して勝利するのが己の好きなもの。家族が居ない事は、此処から移動するついでにでも彼女に尋ねよう。情報は共有していたほうが良い。まぁ、これは己がただたに知りたいだけで。だが、不思議だ。家族が居ないのなら、同棲しているの恋人くらい居そうだが。彼女くらいの容姿であれば、恋人が居て、青春を謳歌している時期だろう。だが、彼女からは、その様な雰囲気は感じられない。聞くのは野暮だろうが、何となく興味が湧いて。普段なら興味すら示さないが、今日は不思議と気になるのだ。ふっふっふっ、と気味が悪く、けれども楽しげな笑みを溢せば、ドヤ顔を浮かべて。彼は本当に頼りになる男だった。今ではギリシャ神話の二大英雄なんて呼ばれているのだから。生前は、ヘラから目を付けられていた為か英雄では無く怪物として、皆から嫌われていた様だが、そんな彼が現代では英雄として扱われているとは。世界は何があるか分からないな、なんて考えながら下記を。辛気臭い、なんて言ったが、ここにある書物には興味がある。時間が許されるのであれば、来てみるのもありかもしれないなと)
ヘラクレスは、ギリシャで最も凄い英雄で、強いんだ。俺の船に乗っていたときも本当に頼りになる男だった。…おっと、そうだな。何時までもこんな辛気臭いところにいては、こちらの指揮が下がりそうだ

  • No.26 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-14 18:59:52 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

ンン。そう念を押されずともよろしい。何分この法師、誠実一辺倒こそ取り柄でありますゆえ。
( 溜息を揶揄うように短い笑い声を零す。晴明が嫌われている様を見るのは、とても愉快なものだ。あれを讃えこそすれ、斯様に毛嫌いする者など妖の類を除いてはそういなかっただけに新鮮である。言い触らすつもりなどないのは本心だが、まあ信じてもらえなくともそれはそれでいい。それにしても、悪いくらいがいいとは言うが。己の目に映る彼女に悪は、あまり似合いそうにない。少なくとも、使い魔に過ぎない己と対等に接しているようなうちはだが。礼には笑みを用て返し、彼女の願いを聞けば、眉を八の字に下げてあたかも悲痛に身を焦がすかのような面持ちを。悲哀に震える声であからさまな同情を寄せるが、全くの張りぼてである。親が子を捨てる、それはあの時代にも何度も見てきた。金銭、縺れ、あるいはただ単に鬱陶しいだけか。その行為には様々な事情があるだろう。しかし、己はそれを憐れみ慈悲をかけるような性ではなく。本題は定型文のような同情ではなく、両親と再会してなにを成したいのかということだ。復讐を望むのか或いは和解か、深淵の闇が如し瞳を細めれば、小首を傾げて問う。ただ、まあ。敢えて言うならば。彼女を捨てた親はどうであれ莫迦で先見の明がない。少なくとも、才ある賢き淑女に成長する芽を手放したのだから。その意味では、哀れと言えようか。 )
ほう、実のご両親に……。それはそれは、お辛い出来事でしたでしょう。ンンン。ご心中、察するにあまりありまする。しかし聖杯に願わず、己が手で叶えて見せようとは、なんと気丈なことか。──して、相見えたその時は、復讐をお望みで?

>セイバー

【斎賀 未玖】

家族は遠方。恋人は……。ふっふーん、気になる?残念ながらいないんだなこれが。私みたいな魔術師にも一般人にもなれない半端者は、青い春とは無縁なんでーす。
( 意外と俗っぽい話題も振ってくるんだな、堅苦しくない気質はこちらとしても非常に楽である。恋人の有無を気にされたことをニヤリと茶化しつつ、あっけらかんとして答えて。好きな人もいたが、それは自分が普通であると思えていた小学生の頃までの話だ。深い関係に至るような付き合いにはならないよう線引きをしている。それは異端なりの礼節だ。どうやら彼はヘラクレスのことがとても大好きらしい、我が事のように自慢するのだから、己が想像している何倍も強いのだろう。ほうほうと頷きながら、だがそんなヘラクレスを率いた彼自身もすごいと思うのは内心で。移動に賛成してもらえたので、書庫の扉を開ければ手招きをして廊下へ出る。魔術師の祖母が住んでいたとはいえ、構造や外観自体はその辺の家屋と変わりのない至って平凡な一戸建てだ。特筆する点はそれなりの広さの洋風庭園を持つことと、結界だろう。祖母は魔術師が住んでいることを一般人からも魔術師からも見破られないように、認識に影響を与える結界を掛けていた。それは術者が亡くなった今でも敷地全体を覆っている。さて、夕暮れの西陽に照らされた廊下を歩けば間もなく居間につくだろう。内装もシンプルで、ソファにテーブル、その他家具など現代の一般家庭とそう変わりない。持ってきた指南書をテーブルに置けば、キッチンの方へと向かい。 )
適当に座ってて。飲み物って言ってもお茶ぐらいしかないけど持ってくるから。

  • No.27 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-16 06:47:43 

>キャスター
【日藤莉緒】
…そうですか。では、その取り柄を覚えておきます。ですが貴方が裏切ったら、その取り柄嘘だったなと嘲笑って差し上げます。
(これも嘘。いつか裏切るのだろうに、良くもまぁ、誠実一辺倒だとか、そんな嘘が吐けるなと目を細める。裏切ったら、英霊と言えどもタダでは済まさない。大量出血で座に帰ることが無いのだから、楽しい楽しい拷問。…否、イタズラが出来そうだ。だが、これまた彼相手なら骨が折れそうなもの。求めているのは、裏切り者を追い詰める時だけの楽しさだ。命の危機を感じながらのスリルは求めていない。己を認めなかった、ただそれの報復。己は凄いのだと見せつける為だけのイタズラ。あぁ、考えるだけでも心が踊りそう。そんな考えを知ってか、知らずか彼は同情の言葉を掛けられる。辛い、とは考えた事が無かった。捨てられた子は哀れだが、同情される程の事だろうかと首を傾げる。自身の感覚が少々狂っている事に気付かずジッ、と彼を見て。ただ己は、この奇妙な魔力、そして己が背に刻まれた五芒星。これの謎を解き明かしたいだけ。母か父、何方かに原因があると考えている。知っているであろう当主や奥方に聞いても、貴方を守る為のものだとはぐらかされる。ただ、当主と奥方から得た情報から、己の実の両親の何方かと当主夫婦は友という事だけ。ならば、実の両親に聞くしかあるまい。ただ、それだけの考えで、復讐すら考えていなかった。己が考えていたのは拷問くらいだ。拾った文献を1冊1冊丁寧に元の場所に直しながら、口に出す。復讐ではなく拷問だと。どうせ尋ねたところで答えやしないのなら、拷問だ。しかし己は養子。そこまでの権力を持っていない。日藤家当主、もしくは奥方を拷問に掛ければ、己が処刑されるのは目に見えている。これも実の両親を見つけたい理由の一つ。それは言葉に出さず、指を切り落とすジェスチャーをしては、目に狂気を滲ませて)
…復讐。考えてもいませんでした。…ただ、そうですね…指を1本、1本切り落として、毒と呪いで冒して、ジワジワと、命の危機を感じさせながらの、拷問くらいですね。直ぐに音を上げられたら困りますけど







>美玖
【イアソン】
…案外苦労してるんだな、お前。だが、俺が生きた時代は半端者なんて沢山だぞ。…俺からしたら慣れっこだ。…多分だが
(何ともまぁ、大変そうだ。己は彼女ではなく、彼女は己ではない。彼女にならなければ、本当に彼女の苦しみや悲しみを理解することら出来ない。が、想像には容易い。己は旅に出たが、殆ど上手く行かなかった。もし、やり直せるなら、とも考えるが、それはそれで、また同じ旅を繰り返すということ。もう懲り懲りだ。あんな思いをするのは。なんて考えを頭を片隅に置いては、頭を掻く。自身を半端者だと語る彼女に、ふーんと興味なさげに息をもらしては、己が生きた時代では半端者は多くいたと溢して。神と人間の間に出来た子、人の形をしながら一部は動物だったもの、そのせいで皆から蔑まれたものがいたことも。己は、それを知っている。生前の知識、聖杯から与えられた知識で。だから、己は彼女が半端者だろうが関係ない。己は全て慣れっこなのだと口にして。ただ、言っていて自身が無くなった為、多分と付け加えて。彼女に手招きされ、彼女の後について行く様な形で足をすすめる。歩いていて分かったが、何とも普通の家だ。魔術師の家ならば、工房であったり、罠が沢山仕掛けられていると思っていたが、そうでも無いらしい。普通の一軒家のような作りだ。ただ、何か結界を張っている。それだけは分かる。己は魔術には詳しくない。聖杯から知識を得たと言っても、魔術の詳細までは理解はできないのだ。不思議な感覚を覚えながらも、彼女の言葉に甘えて自分だけソファに座る。居間も一般的だ。キョロキョロと辺りを見渡しては、下記を。)
じゃあ、お言葉に甘えて。…にしても、随分と普通だな。魔術師の家なら、もう少し複雑な作りかと思ったが。


  • No.28 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-16 21:11:30 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

フフ、こわいこわい。
( 細められる目に、くすくすと笑いながら肩を竦める。どうやら、根に持ちやすいしたたかな面もあるようだ。先程の憧れについて語っていた姿とはまるで別人だが、元より一癖二癖はあるだろうと踏んでいたのでさして驚くことでもなく。むしろ、そのような気概は好ましい。これでは、実際に己が彼女に背いた時も強気なまま刃向かってきてくれるのか、試してみたくなるというもの。己が言えたことではないが、彼女の価値観は少々ずれているようだ。いかに口八丁の心にもない憐れみとはいえ、どうやらそれにピンと来ていないらしい。養育環境故か、生来の気質かまでは不明だが、捨てられたことそのものに悲哀を抱いている様子はないようだ。ぐるりと黄金色に渦巻く狂気は、彼女の語る拷問計画により深みを出す。淡々と紡がれるそれに、己の口端が歪に吊り上がっていくのを感じる。まだ彼女が己に話していないことは数多くあるだろうが。なるほど、少し面白いかもしれない。己の野望にどこか共感を生じさせるものであったからか、はたまた彼女の行き着く先を見たくなったからか。いや、何故かなどはどうでもよい。享楽に身を任せるのもまた良いものだ。彼女の元へ歩み寄ろうと音もなく歩を進めれば、彼女の狂気を肯定し、三日月型に弧を描く目に彼女への興味を色濃く乗せながらその助力を申し出て。 )
ンンン、フッフフフ…左様で。聖杯戦争も良いですが、莉緒殿の辿る果てを観覧させていただくのも一興というもの。なに、過酷な責め苦を与えようとも正気を保たせる術などもご用意できますゆえ、補助は拙僧にお任せあれ。

>セイバー

【斎賀 未玖】

あはは、そこで多分って付け足さなかったら流石船長!度量広い!って手放しで褒められたのに。でもそう言ってもらえるのは嬉しいよ、ありがと。
( 神話の時代は、己なぞ霞むほどの様々な存在が居たのだろう。科学が主流である現代において、どちらにも寄り、どちらにも馴染めない己の存在は異端ではあるが、旧い時代の英雄である彼にはそんなことはあまり気にならないらしい。船長としての度量の広さが垣間見えて、英雄は伊達ではないなと認識する。あまり暗い雰囲気にはさせないように、冗談ぽく笑いながら感謝して。キッチンに向かえば、ガラスのコップを取り出しながら答える。こちらに移ってすぐの頃、己も内装が普通すぎることが気になり祖母に聞いたことがある。彼女曰く、夫である祖父の影響らしい。己が生まれるよりも以前に祖父は亡くなっているためどんな人柄なのかは知らないが、魔術師ではあったものの、魔術に関することを厭う人物だったようだ。だから、魔術に関する蔵書が多数納められている書庫や、祖母の工房である地下室以外はあまり魔術的な要素を入れないようにしていたのだとか。地下室の話題を出したら、ふと思い付いた。あそこなら、もしかすると己でも扱えるような品があるかもしれない。何度か足を踏み入れたことがあるので勝手はわかってる、見に行くのもありだ。彼と己の前に茶が入ったコップを置けば、拳一つ分のスペースを空けて彼の隣に腰掛けて。 )
ここ祖父母の家なんだけど、おばあちゃん曰く魔術師らしい物が好きじゃなかったおじいちゃんの趣味に合わせたんだって。だからさっきの書庫と工房の地下室以外は、普通の家と変わりないよ。……あ、地下室なら私にも使えそうな道具とかあるかも。また漁らせてもらおうかなぁ。

  • No.29 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-18 11:16:31 

>キャスター
【日藤莉緒】
…えぇ、是非、そのように。…あぁ、忘れる所でした。私と契約してくれた貴方に、プレゼント?…いえ、部屋の提供を。私の部屋の隣なので、さっさと移動しましょう。
(少々似たところがあるのかもしれない。なんて。拷問が好きなのか、それとも他者の不幸が好きなのか。彼の場合は後者だろう。人の不幸、人の信念、矜持。それらを捻り潰す。きっとこれが好きな物。相互理解は大切だ。そう考えれば後程尋ねてみるかと。彼の心に踏み込むのだから、此方も踏み込まれる用意はしなければ。だが、今回も完全な信頼関係は築けなさそうだ。己の命がいつ消えるか分からない恐怖。裏切られる絶望感。こればかりは、ずっと頭の片隅にあり、物心付いたときからあるもの。疑心暗鬼と言うものだろう。何事も慎重にならなくては何か失うかもと怖くて。悟られないように、こほん、と態とらく咳き込んで。そう言えば、英霊を召喚したら空き部屋を提供するよう当主が言っていた。空いている部屋と言えば、己の隣。当主か奥方の部屋を譲れば良いものを。流石に図々しいので口にしなかったが。プレゼント、と言うよりかは提供と言うのが適切だろう。どうせ聖杯戦争が終われば、誰も使わない。また空き部屋に戻るのだから。提供と言い直しては、己の部屋の襖を開け数歩。数歩で着く距離。彼の自室になるであろう部屋の襖を開けては、部屋の明かりを付け。ある程度掃除はしたから清潔ではあるだろう。己が用意したのは明かりと布団。英霊は食べなくても眠らなくても大丈夫と聞くが一応で用意した。後は彼の好みで良いだろう。彼の自室になるのだし。拒否されたら、意味ないだろが、なんて考えながら下記を)
…貴方の自室です。工房にするなり、破壊するなり、どうぞお好きに。足りないものがあれば、言ってください。用意できるものだけは、用意します。ですから、人肌とか死体とか言われても我々では調達できかねますので、ご自身で。




>美玖
【イアソン】
ふん、ただ意見を述べただけだ。それに、こんな事でやる気を無くしてもらったら困るからな。
(ありがとう。そんな感謝の言葉に、胸が高まるのを感じながら、ふんとそっぽを向いて。不思議だ。感謝の言葉くらいで、この己が浮足立つのは何故なのだ。感謝の言葉なんて、何度も聞いた。その時は、確かに満たされたような気にはなっていたが、このように胸が高まることはなかった。不思議でたまらない。この胸の高まりは謎だが、仕方ないから感謝の言葉よりも先に言われた言葉は不問にしてやるか。なんて考えながら、上記を。彼女から、この屋敷が普通の一軒家と変わらない理由を聞いて、納得する。彼女の祖父が何故魔術師らしいのが嫌いなのか、それはもう聞けないが、もしかしたらこの時代でも己が生きた時代と同じように少々忌み嫌われる存在なのかもしれない。善でやった事が悪だと判断され、人の為にやった事が認められない。人だとも認められない。時代が変わっても、それが異国でも、その偏見は変わらないのかも。人間は変わらないな、なんて哀れみを含んだ声色で己の考えを述べては、己の前に置かれたコップを持ち、お茶を口に含む。しかし、まぁ、拳一個分空いた彼女との距離は居心地が良い。我が家のような、そんな気が。こんな気恥ずかしい事、口にする事はないが。書庫に地下室に工房。工房には行きたくないとして、地下室か。それならば興味はある。魔術師の地下室。何が置いているのか恐怖はあるが、己の仲間に適した武器がある可能性があるかもしれない。己が武器を握るより、簡易召喚して戦ってもらうのが一番だ。地下室に行くのなら案内してもらおう。ついでに、この家の造りを覚えれば一石二鳥というものだろう。)
なるほどな。いつの時代も魔術師と言うのは忌み嫌われる存在なのかもな。…地下室とやらに行くのなら、後で私も連れて行け。私の仲間にピッタリの武器があるかもしれない。

  • No.30 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-18 23:56:30 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

おや、サーヴァントに一部屋貸し与えるなど、随分と気前がよろしいことで。
( ”キャスター”として工房は必須なれば、勝手に何処かの部屋を工房化させようと考えていたが、彼女からの提供の申し出にわざとらしく目を丸くして驚いて見せる。プレゼントをわざわざ言い直した部分を見るに、なにやら思うところがある様子を目敏く気が付きはしたものの、短時間に詰めすぎても逆に警戒心を増幅させてしまうだろう。時間はあるのだから、暴いていけばいい話だ。どうやら己に与えられる一室は彼女の自室の真隣らしい。それは僥倖、彼女の動向を掴みやすい。用意されているのは布団と明かり、足りないものがあれば用意するときた。聖杯戦争に勝利することは即ち、魔術師の多くが目指す根源への近道ともなる。そのためにサーヴァントの環境をお膳立てするのは当然と言えば当然だろうか。何はともあれ、好きに使っていいと言うのならば遠慮なくそうしよう。さて、死体や人肌は己が手で用意しろとの仰せだ。それに関しては文句などないが、少し彼女の反応を試してみたくなった。至極納得したように頷きながらも彼女との距離を縮めれば、わざわざ人肌の部分を抽出して。魔力不足はサーヴァントにとって致命的、それは己と言えども例外ではいられない。そのような事態は魂喰いに手を出してでも避けるべきだが、この発言の意図は彼女をほんの少しでも困らせるためのもの。笑いを隠すように口元まで袖を持ち上げれば、最悪の事態を案じるように声音を震わせて、己の髪が彼女に触れかねないほどの近さで様子を窺い。 )
ええ、ええ。調達は造作もございませんが。御身はマスターなれば、魔力不足に陥った際は人肌で暖めていただかなくてはならないやもしれませぬ。魔力供給、なるものでしたか?ンンン、そのような事態は避けられればよいのですが、万が一もございますゆえ…。

>セイバー

【斎賀 未玖】

魔術師同士のカースト格差って激しいし、おじいちゃんもそのせいで魔術師らしい物が嫌いだったのかもねぇ。私も本家の会議に招集を掛けられてた頃は、他の親族から針のむしろだったし。
( ほとんどの魔術師は一般人を見下す傾向にあるが、実の所同じ魔術師相手にはよりカーストを意識しやすいものだと思っている。まだ己が幼い頃、今でこそ本家との交流は数年に亘って断絶状態にあるが、家族揃って親族会議に参加させられていた頃は、本家当主を含む他の親族によく嫌がらせを受けたものだ。魔術師の家系でありながら魔術を欠片も扱えない両親とその子供。その頃は己が魔術を使えるという自覚はなかったのでひたすら我慢するしかなかった。とはいえやられっぱなしも腹立たしいので、小さな仕返しはしていたというのは内緒だ。ともかく、そういう経緯もあって父母は本家との交流を絶ったわけだが。ほんのりと苦々しい思い出を紛らわすように茶を飲めば彼の話を聞き、キョトンとした面持ちで首を傾げて。祖母の領域を穢す気がしてあまり探索はしていないので断言はできないが、特に見られて困るような物もないので地下室への同行は快諾する。引っ掛かったのは彼の後半の言葉だ。彼自身ではなく、仲間にピッタリとは一体どういうことだろうか。文字通りの意味なら、それはかなり心強いのではないだろうか。だって、彼が自慢げに語っていた冒険の友が来てくれるということだろう、ヘラクレスを呼べるのならば百人力どころではないんじゃないか。それによっては絶望的な戦力の差も覆せるのでは?と一気に希望が見えて、ずいっと上半身を彼の方へ傾けて詰め寄り。 )
地下室は全然案内するけど…。仲間、呼べるの?最強のヘラクレスも来てくれたりする!?

  • No.31 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-20 08:24:39 

>キャスター
【日藤莉緒】
まぁ、十中八九監視目的でしょうね。得たいの知れない化物を野に放つ事ができないのでしょう。…はぁ、馬鹿馬鹿しい。
(当主が用意した部屋。まぁ、正確に言えば用意というよりは使いどころがなかった部屋。聖杯戦争に参加する事が決まり、当主は心配したのだろう。日藤家の評判が落ちるのではと。日藤家は、陰陽師一家として名を馳せている。それも、ここ最近の話だが。評判が上がってきた矢先に、英霊と言う得たいの知れない化物のせいで評判が落ちないかと案じているの為、彼に部屋を与えたのではないだろうか。彼を監視するため。1匹の獣に食い千切られて終わる栄冠なんて栄冠では無く、ただの置物だ。少し間を置いて哀れと呆れを含んだ声で、己の考えを口にし。此方が監視される側になるとは考えなどしなかったのだろう。浅はかな当主様だ。それ故、己が日藤家の当主の座を奪ってやろうか、なんて考えすらもある。恩は仇で返す。聖杯戦争で勝った暁には、日藤家を滅ぼす。そして、己の力の謎を突き止める。さて、早く出て行って軽く睡眠でも取るかと小さく欠伸をしていると彼の顔が近くまで来る。異性と、この様に近くなる事はない。耳が熱いのは気のせいだろうか。思わず近いと口に出しそうになるが、それは彼の思う壺。慌てずに、迷わずに。他の魔術師から、とも思ったが己と魔力のパスが繋がっているのだから他の魔術師から魔力を貰うのは難しいだろう。裏切れば簡単だが。しかし、キャスターと言えども魔力不足は起こり得る可能性がある。魔力不足で負ける、なんて事になったら最悪だ。手を貸してやろう。そう思えば下記を述べ、流石に気恥ずかしくなり彼から目を逸らして)
ちか…他の魔術師から…いえ、私と魔力のパスが繋がっているのでしたね。…キャスターと言えども魔力不足はあり得ますし…。魔力不足になったら、私に知らせて下さい。仕方がないので抱き枕くらいにはなりますよ。






>美玖
【イアソン】
うっわ、くだらねぇー。人間ってホント変わんねぇな。暇人かよ
(顔を顰め、くだらないと吐き捨てる。暇人なのか。馬鹿馬鹿しいなと。三流だから、と言って嫌がらせ。その者達は知らないのだろう。草食動物が牙を向いたら肉食動物になる、なんて事が。日本には、実際似そう言う時代があったのだろうに。下克上とか何とか。それは、どの時代にもどの国にも付き物だろうが。くだらない。彼女から彼女の本家とやらの話を聞いて、出てくる言葉はくだらないだ。偉いから何なのか。結局は呆気ないくせに。少しばかり己と重ねたからか、何とも言えない気分にはなる。本当に変わらないのだな、とため息まじりに溢して。ずいっと詰め寄られるとは思わず、驚きの声を上げるが彼女は気にしていない。気にしていないと言うよりは、何かに期待している様子で気付いていないと言うのが正しいが。ヘラクレス。己が一番頼りにしていた男。ヘラクレスがいれば他の英霊、魔術師など米粒の様なもの。彼女が期待している様にヘラクレスは呼べる。だが、主は宝具でだ。後は念で呼べたりしたり、しなかったりだろう。それは後程練習…否、どうにかすれば良い話。取り敢えず、真実だけ伝えておくかと思えば下記を述べつつ、真名がバレやすいとも付け加えて。英霊にとって真名は心臓のようなもの。己の真名がバレ、己の宝具の対策をされては宝具も意味を成さない。そんな事ができる人物、英霊は限られるだろうが、それでも出来るだけ避けた方が良いだろう。己はセイバーだ。剣は扱えるが、やはり宝具。仲間頼りだ。楽して勝てるから良いがデメリットもあると言うことだ)
うおっ…?!…まぁ、宝具を使ったりすればな。後は、まぁ、こう念で??…真名バレやすいオマケ付きだけどな!


  • No.32 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-20 21:03:49 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

令呪すら持たぬ者がサーヴァントを抑制しようとは。些か、危機感にも思慮にも欠けているようにお見受けしますが。──おや失礼、余計な口は噤むといたしましょう。
( 日藤の当主方はどうやら、サーヴァントというものの本領を見くびっているらしい。己でなくとも、サーヴァントは令呪すら持たぬ人の手には余る存在だというのに。嘲笑とともに零された侮辱は本音から来るものだ、彼女のような思慮深さが当主方にもあれば、少しはマシな檻に獣を放り込めただろうに。遠からず日藤の主と顔を合わせる日は来るだろうが、その時が少々楽しみで浮き足立つ心地である。どんな顔をしていて、やがて己が術中に嵌められたと気がついた時、なにを宣うのかという意味でだが。わざと詰めた距離は彼女を困らせるためのものだが、誤魔化そうとしている姿がより初心さを引き立てるその反応は、拷問だと言っていた姿からはかけ離れており、歳相応の普通の女性と変わらぬように見えた。様々に切り替わる一面はあらゆる色を持っていて、どうにも興味が尽きない。このあたりで引いた方がいいだろうか、いやしかしもっと彼女を困らせてやりたい。いい加減黙らなければ、令呪を使われるだろうか?それならそれで良い、抗うには骨が折れる命令権を一つ削れれば大分動きやすくなる。そう考えながら、わざと耳元で囁き。 )
フフ、魔力が不足しておらずとも莉緒殿に触れることは許していただけないので?

>セイバー

【斎賀 未玖】

ふふっ、だよねぇホントに。まぁ、もう会うことはないだろうしどうでも……。や、もしかして本家のご当主様も聖杯戦争に参加してたりするのかな?やだなぁ…、会いたくない。
( 素直に感情を出す人だ、当人の己よりもあからさまに嫌な顔をしてみせるものだから少しスッキリした。あちらがどうかは知らないが、己は本家の動向など把握はしていない。欲しいものは道理を無視して力尽くで手にし、横柄な行いを恥と思わないような者ばかりだから、聖杯戦争のことを知っていれば間違いなく参戦を狙うだろう。嫌な想像が過ぎり、小さく溜め息を吐き出す。ふむふむと彼の話を聞きながら、宝具は必殺技や切り札のようなもの、真名が知られるのがよくない理由は、分析や対策をされるからだろうと検討をつけていく。それにしても仲間を呼ぶというのは船長らしい技だ。彼本人はセイバーで呼ばれているので、クラス名の通りに剣やらは使用できるのだろうが、指揮役と言っていたし再三念を押されているように戦い向きではないのだろう。ただ、仲間が来てくれるのなら心強いが──問題は、彼の仲間が敵のサーヴァントとして呼ばれていた時だ。それが有り得るのかはわからないが、懸念事項は確認しておくに限る。彼がどう思うかは知らないが、仲間同士で戦うなんて気持ちの良いものではないだろう。己だったら絶対に嫌だ、精神衛生に悪すぎる。つくづくとんでもないことになってしまったと軽く憂鬱になれば、八の字に情けなく眉を下げながら不安げに聞いて。 )
宝具…は必殺技みたいなものでいいのかな。真名がバレたらマズイのは、対策されるからってことだよね。…ちなみになんだけど、イアソンさんの仲間が敵のサーヴァントとして呼ばれてるってのも有り得る…?

  • No.33 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-21 09:25:58 

>キャスター
【日藤莉緒】
っ…私に触ったところで、貴方に得はないと思いますが。
(彼の言う通り。当主は何事も気軽に考える。一家の主だと言うのに、その自覚が無い。何とも間抜けだ。英霊如きに勝てると考えているところも、養子の己が裏で従者達に手を回しているというのすら気付かないのも。いずれ裏切られると考えない、その思考は少々羨ましくもあるものだ。実際に当主の様な思考回路になるのは嫌だが。一応、育ててもらった恩はあるので言葉を返そうとするも、何も出てこない。何か言わないとな、なんて考えていると耳元で囁かれる。何も考えているのだ、この男は。本当に行動が読めない。何故、そう構ってくるのだ。思わず、腰につけているレッグポーチに手を掛けてしまった。小刀を投げるか呪符を投げるか。無意識にその考えに至ってしまっていた様だ。レッグポーチから手を放して、己の腕を抱いては、冷静さを装いながら上記を。これ以上迫るのなら、令呪も止む終えないのかもしれない。だが、こんな些細なことで令呪を一つ消しても良いのだろうか。2つだけになると動きは限られてくる。ならば、馬鹿にする様な事を口にしてやめさせれば良いだろう。それに、今から口にする事は本心。彼からしたら、己など小娘。否、赤子とも取れるだろう。その様な相手を手球に取ったところで何もならないだろう。少し間を開けてから下記を)
…それに、私のような小娘相手に、恋情や劣情を抱くほど、飢えてはいないでしょう?



>美玖
【イアソン】
それは…他の魔術師と英霊が倒してくれるのを期待するしかないな。…お前は躊躇しそうだしな
(彼女が嫌がるとは、そこまでなのかと。余程、嫌な思い出があるようだ。彼女の言う本家の当主が聖杯戦争に参加しているのなら、他の英霊とそのマスターが倒してくれているのを期待するしかない。此方が戦っても良いが、彼女はどうなのだろう。負ける可能性の方が高いし、何にせよ人を殺める。なんて事は出来なそうだ。まぁ、と話を切り出しては、己の考えを述べ。やはり、直ぐに理解するのは彼女の長所だろう。宝具についても理解したのだから。だが、それよりも彼女が口にした言葉に、少し驚いた表情を浮かべてしまう。確かに、その可能性はあるし、考えなかったわけではないが、そうなってしまうと厄介だ。己の船に乗り旅した彼等は、己が敵に回っても、船の仲間が敵になっても容赦なく戦うだろう。彼等は英霊。懐かしむ事はあっても、腕が鈍ることはない。何なら、悪態をついてくるだろうな。それは、もしかしたら召喚されている彼等も理解しているだろう。その様子を想像し、ふっと鼻で笑っては、問題ないと。だが、それでも敵に回したくない相手はいるのだ。しかして、まぁ、彼女が気にする事でもないし、心配させるような問題でもない。気まずい空気にならないように、明るく言い放っては気にするなと彼女の頭をくしゃくしゃと撫でて)
…あり得るな。だが、まぁ、そんなのアイツ等も理解してるだろうし、問題はない。…まぁ、一番敵に回したくない奴が召喚されてたら、無理だけどな!だから、気にするな。お前はマスターとしての役割を果せば良いんだからな!

  • No.34 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-21 22:53:24 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

得、と言いますか。マスターと親睦を深められればと。
( 一瞬、戦闘態勢に入ったのを見逃すこともなく、しかしこちらは構えることもせず飄々とした態度で返答する。得と言える得といえば彼女をからかって退屈を埋められることだが、当然そんな本音は口に出さず、仲良くなりたいという有り触れた理由で誤魔化して。減らず口を封じるために令呪を使おうと考えているのだろうか。それとも口撃で対抗してくるか、あるいはそれ以外か。彼女がどう出るのかを、鼠を狙う猫のように眈々と待っていれば、劣情は兎も角恋情ときた。無意識に眉根を僅かに寄せれば、そういった薄っぺらな情を唾棄するように蔑む。いつの世も愛だの恋だのを神聖視する傾向にあるが、己からすればなんと滑稽な感情かと虫唾が走る思いだ。関係構築に必ずしも情は必要ではない、都合よく扱いたいのならば傀儡にでもすればいい。ただ、彼女をそれに堕とすにはまだ惜しいと思う。例えば彼女ではなく日藤の当主がマスターであったならば、煽てて操り人形にするか、あるいは殺していただろう。だが、彼女はまだ底が見えない、だからこそもっと暴き立ててやりたいと思う。しかしそこに情など必要ない。どのみちマスターもサーヴァントも一時の関係、いずれは彼女にも牙を突き立てることになるのだろうから。そこまで思考すれば、情そのものに話が逸れてしまいそうなので話題を引き戻し、本音ではないが嘘でもない言葉をにこやかに掛けて。彼女の少々奇妙な魔力、己には馴染むが不可思議であることに変わりはなく。一番手っ取り早い方法は彼女と親密になることであると考えたまで。 )
ンン、恋情…斯様に浅ましい情などこの世に幾つありましょう。そのようなものは関係構築に必ずしも必要でありませんゆえ、深く考え召されるな。サーヴァントとして、ただ貴女という人間とその魔力をより詳細に知りたいだけですとも。

>セイバー

【斎賀 未玖】

あー…すごいね、私が人を殺せないってわかるんだ。自分から言おうと思ってたけど、バレバレだったかぁ。
( そこまで腹を割って話し合ったわけでもないのに、躊躇しそうなどと己の性質を言い当てる彼に少し目を丸くすれば、努めて軽い調子で本音を飾ろうとしたものの、咄嗟に思い付かずに笑顔とも困惑とも取れる微妙な面持ちを作り。仲間との敵対に関してこちらを気遣ってくれたのだろう。安心させるように頭を撫でられれば、「 わっ! 」と驚いた声を零したものの決して嫌ではなく。人に撫でられたのなんていつぶりだろう、最後は確か一桁の歳だった気がするなんて懐かしい気分になる。そんな中、少し考えるように数秒間だけ沈黙した後に口を開けば、触れていいものかどうか迷いながら遠慮がちに聞いてみる。敵に回したくない相手、と言うからには、彼の戦闘力云々以前の苦手意識のようなものがなんとなく感じ取れた。己は彼の逸話を知らないのでどんな旅路を辿ったのかはわからないが、きっと何かしら因縁のある相手なのだろう。もしもの話ではあるが、今後その人物が出てきてしまった時に心構えをしておきたいという理由がひとつまみ分程度、一番はただ純粋に彼のことをもっと知りたいという想いで。とはいえ語りにくいことの一つや二つ、誰だってある。比較的オープンな性質の己とてそういったものは多少なりとも持っているのだ。もしそういうジャンルの話題ならば無理に話してもらう必要もないので予め逃げ道も提示しつつ、ちらりと様子を窺い。 )
ね、聞いてもいいかわかんないんだけど、一番敵に回したくない相手ってどんな人?あっ、嫌だったら答えなくてもいいけど…。

  • No.35 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-22 20:27:22 

>キャスター
【日藤莉緒】
…それは、それは。とても嬉しいです。けれど…
(一時の関係に親睦なぞ、馬鹿馬鹿しい。聖杯戦争で勝敗が付けば終わる。己が**ば消滅し、彼が座に帰れば己は一人になる。両方が生存していれば続く関係。何方か消えれば終わる関係。何時まで続くか分からないのに、親睦も何もない。口にはしないが、彼の考えは理解出来ない。嬉しい、と口にするも、表情は冷たく。少し困った声色で、言葉を紡げば目を伏せて。背中の五芒星を暴かれるのではないかと言う恐怖。これを解いたらどうなるか、己にすら想像できないが、嫌な予感はする。生きているのかと疑う程の低い体温。これが五芒星を刻まれた理由なのかと考えた事もある。いや、ここまでにしようと思えば軽く頭を振り。己だって、彼が言うように恋情など浅ましいと思う。愛があるから乗り越えられる。と知人が言っていた。だが、そんなの一時の妄想。愛なんて信じられない。己が捨て子だからかもしれない。心のどこかで、愛があるなら己は実の両親と幸せに暮らせていたのかと考えているのかも。別に今が辛いとかではないし、幸せでは無かったと言っているわけではない。だが、考えてしまうのは仕方がないものだ。恋情など、一生抱かないもの。否、抱けないもの。誰も信用できない人間が、己よりも大事な人を見つけ愛せる訳がない。愛なぞ馬鹿馬鹿しい。ただの負け惜しみで、嫉妬なのかもしれないとも思いながらも、態とらしく頬赤く染めて気恥ずかしそうな雰囲気を出し。少々小声で、下記を。知人に、こんな表情の出し方を教わって良かった。案外役に立つではないか。ふっ、と目を細めて勘違いしてしまうと。)
分かっているのなら、あまり揶揄わないでいただきたい。…なにせ、純情なもので。直ぐに、勘違いしてしまいますわ。


>美玖
【イアソン】
まぁ、これでも数々の人間を見てきたからな。何となく分かる。それに、お前は分かりやすいからな。…まぁ、あんまり気にしない方が良い。エゴのぶつかりあいだからな。
(己は旅をして、沢山の人間をみてきた。これでも、少しは人を見る目はあると言える。だが、彼女が分かりやすかったと言うのもある。己はそうするしか無かったが、今の時代戦いなどそうそうあるものではないだろう。血や死体を見て躊躇するのも当たり前と言える。いつだって、戦いは恐ろしいものだ。己だって、前に進むため、己が王になる為だと信じてきたが、それが正しかったのかすらも未だに疑うときがある。だが、己が歩んできた冒険談は本物で、あの輝かしい日々も本当だと胸を張って言える。彼女にも、そんな人生を過ごしてほしい。悲しい人生で幕を閉じるよりも、楽しかったと胸を張って言える人生を送ってほしいものだ。だから、気にしないでほしい。これは、ただのエゴで、これから起こる戦だって互いのエゴのぶつかり合い。気にするな、と言っても彼女は気にするだろう。だが、言っておいて損はない。苦手な相手は誰なのかと言われ、固まる。彼女は己について詳しく知っていないようだから、罵られる事は無かった。だが、知ったら幻滅されるのではないだろうか。幻滅されることは慣れているようなものだが、彼女からも幻滅されたら何故か嫌だ。言わないほうが良い。彼女も言いたくないならと言ってくれているのだし。しかし、敵にいるかもしれない元妻をどう対策できるかどうかともに考えられる。ぐぐっ、と頭を悩ませて出した結論。目を逸らし、罰が悪そうに下記を述べ。)
…元妻で、コルキスの女王だったメディアって言う魔女。…敵対したら、絶対にフィギュアにされる…!!

  • No.36 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-24 19:36:43 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

フフ、露骨なことで。つれないですねぇ、所詮は刹那の間柄なれば、存分に愉しんでこそでしょうに。
( 彼女の肯定的な言葉とは裏腹に、その顔に熱はなく。隠す気がないのだろうが、露骨な反応にわざとらしく肩を竦める。聖杯戦争の間の一時的な主従関係、勝ち抜くであれ敗退するであれ、終わればそこまで。所詮は刹那であれば、だからこそ愉しむべきである。では何を愉しめと言うのか、それは敢えて明言せずに漠然とした意味合いのまま留めて。己の愉しみは、忌々しきあの晴明に今度こそ目にものを見せてやること。そこにもうひとつ、術を使わずとも彼女を籠絡してやりたい。情などではなく、戯れの意味合いが強いそれは、聖杯を手に入れるまでの暇つぶしの達成目標のようなもの。サーヴァントはサーヴァントらしくなんて、とんでもない。それではつまらない。腹の探り合いのようなやり取りに、彼女の完璧なまでの演技に気がついているのかいないのか、減らず口を返して。話を終わらせるわけでもなく、ふと思いついた話題に繋げる。許婚、婚約者。呼称はなんでもいいが、陰陽師も魔術師も、血を重視する傾向はいつの世も変わらず。物心もつかぬ幼い頃より決められているケースも多いそれは、養子といえども無縁ではないだろうなんて予想し。屋敷を見るに、日藤家は良い家柄であろう。となれば彼女も、心情は抜きにして許婚がいたとておかしくはないと考えて。 )
勘違いしていただけるのでしたら、あの手この手を練る必要もなくなり僥倖というもの。しかしそれでは、誑かした悪鬼として拙僧は貴女の許婚に滅されてしまいまするな。陰陽師も魔術師も、幾年経ようとも血統信仰は変わらぬのならば。貴女の齢であれば、許婚もおられるのでしょう?

>セイバー

【斎賀 未玖】

…うん、ありがとう。まだどうもなってないのに言ってても仕方ないよね!ダメダメなマスターだけど、足引っ張らないように頑張るね。
( 正直、いくら意図せずの参戦となったとはいえ甘えるな、と叱咤されてもおかしくはないと覚悟していたので、彼の言葉は良い意味で予想外だった。第一印象は見目はいいものの高慢な人というものだったが、こちらの気持ちも察して汲んでくれるようなこういう優しさもある。出てくる言葉の数々が己よりもずっと達観しているのは人生経験の差だろうが、それでいて同世代のような取っ付きやすさもある。そりゃ大勢に慕われるはずだろう。とりあえず、足だけは引っ張らないようにしなければ。戦闘経験もなければ戦術知識もない己が下手な行動を取れば、文字通りに命取りとなるだろうから。苦手な相手に関しては頭を悩ませてひどく答えにくそうにしていた。見ていられなかったので止めようとしたが、それよりも先に口にされた言葉に己も一瞬固まり。なるほど、それは言い難いわけだと察すれば、励ますようにポンと彼の背に軽く手を置き。一昔前は痴情のもつれなど当たり前、いいや現代だってそんなに変わらないか。日本ですらそうなのだから神話の時代も色々とあったのだろう。なにがあったのかは知らないがその事実に軽蔑もなにもなく、頑張ろうと気を引き締めれば、ぐっと握り拳を作って明るく元気に笑いかけて。 )
あぁ…なるほど。魔女ってことはキャスターに該当するのかな。神話の時代の魔術なんてどれだけ強大なのか想像もつかないや。うん、でも会っちゃった時は会っちゃった時だ。私は本家のお歴々、貴方は魔女さん。会いたくない人がいる同士、なんとか生き残ろう!

  • No.37 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-25 16:15:39 

>キャスター
【日藤莉緒】
…情を築いたところで、貴方は私を人間として見てくれはしないでしょう。今と同じで、ただの悦楽の道具としか思わないのでは?間違っていたら申し訳ないですが
(ふっと鼻で笑う。楽しんでこそ、だと。良くもまぁ、そんな事が言えたものだ。此方は不安で胃が痛いというのに。それに、己をマスターとして見てはおらず、己を道具と思っているくせに。彼が明確に述べた訳ではないが、何となくそう思えてしまう。これが己の考えすぎだとしたら彼に申し訳ない。だが、己を悦楽の道具とでしか見ない者とどう仲良くなれと言うのだろうか。仲良くしたくても、仲良くなれないだろうに。珍しく考えた言葉ではなく、心からの本音を隠さずに口に出して。彼の思い通りになってなるものか。どれだけ漬け込まれようとも、彼の手に堕ちてはやらぬ。彼の手に堕ちるくらいならば、己の命を投げ出す方が幾分かマシと言うもの。敢えて口にせぬが。自分が熱くなった事に気付き、目を伏せ己を落ち着かせては尋ねられたことに頷く。確かに許嫁はいる。否、いたと言ったほうが正しい。己を馬鹿にした男。何より、己を役立たずだと罵った挙句、己が反論すれば手を上げ、道具の様に従えと言ってきた男。そんな男の元に嫁ぐなど、嫌だった。だが、当主に言ったところで如何にかしてくれるような話でもなかった。だから、許嫁に会うたびに弱い呪詛を掛けた。己に惚れさせ、堕落させ。呪詛と毒で体を冒して、許嫁が気付いた頃には対処もできない程にして。己の魔術でトドメをさせば、あとはもう破談を待つだけだった。己を罵り手を上げなければ、あんな姿にはしなかったのに。証拠は全て消し全て男に擦り付ければ、後は演技で誤魔化せば何とかなる。相手の家では事件として扱われたが、男に擦り付けたおかげで己は疑われはせず、何なら謝罪された方だ。魔術師。否、正確には陰陽師だが、普通でなくて良かったと感謝した程だ。目を開けては、下記を述べて)
…えぇ、貴方の言う通り居ましたとも。まぁ、数年前から病院で寝たきりですね。とある事件で。



>美玖
【イアソン】
それでこそ俺のマスターだ!…この俺が励ます事なんて滅多にないからな。咽び泣いても良いんだぞ?
(満面の笑みを浮かべては、それでこそ己のマスターだと背中を喝を入れるように少々強め叩いて。しおらしくされるのは苦手な己にとっては、やはり笑顔でいてもらった方が良い。それに、彼女はしおれているよりも、笑顔で元気いっぱいの方が彼女に合っている。ニヤッ、とドヤ顔にも近い表情を浮かべては偉そうに咽び泣いてもいいんだぞと。本当に己が人を励ます、だなんて事は滅多にしない。どうして励ましたのか、と聞かれれば、しおらしいのが苦手だからとか、彼女だからかと答えは沢山あるが、やはり一番の答えは彼女だからだろう。彼女が己のマスターだから。己を指揮するものが、へこたれていては、やる気も出ないと言うもの。己の命は彼女の指示に掛かっている。彼女のプレッシャーを与えない為にも口にはしないが、船は船長が指示を間違えれば沈み、船員の命は海に消えてしまう。己が生きた時代の海というのはそう言う時代。否、今もそうなのだろう。昔に比べれば事故や沈没すると言う事は減ったのだろう。だが、緊急時には船長の度量が試される。指示を間違えて、船員を死なせては元も子もないというもの。己が敵にしたくない元妻と仲間達。彼等が召喚されている以上、船の様に指示を間違えられれば命は危ない。しっかりしてもらわねばと思うが、己もしっかりしなくてはと心を持ち直す。そんな事を考えて居たからか彼女からポン、と背に手を置かれる。何とも安心できる手なのだろう。彼女のこの手が無くならないよう、己が守って聖杯戦争に勝利しなくては。己は彼女の英霊なのだから。ふっ、と笑みを浮かべては彼女からの言葉に頷き言葉を返し。腕を組んでは、励まして貰わなくても元から元気だったと彼女を見下ろし)
…そうだな。召喚されているか参加しているかも分からないのに考えても仕方がないしな。…まぁ、お前に励まされないでも俺は元気だったけどな!!

  • No.38 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-26 20:48:08 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

いやいや、どうも誤解をされている様子で。貴女様のことは人と見ておりますよ、ですが人も悦楽の道具も同じ定義でしょう?誰しもが誰しもをそう扱っているはず。お綺麗な言葉を吐きつつもそれが自己満足とは気が付かない、そんな愚かな側面を持つものが人間というものでは?
( 本音を引きずり出すことができれば、それは己の思い通りに事が進んでいるという証左である。こちらの言葉に熱くなるような、まだまだ残る彼女の青さが心地よい。そんな青さを摘んで、本物の悪に導くのもまた愉悦というものか。彼女を見ていれば、無数にやりたいことが思い浮かぶ。おかげで退屈しなくてよい。戯れに彼女の言葉を肯定しつつ、本音を語る彼女に合わせて己自身も人間というものに抱く価値観を素直に吐露する。他者に情けをかけるのも結局は自己満足、名だたる英雄とてそう成り立ってきたのだ。己が人を真に人として見ることができたならば”獣”にだって至れるだろうが、そのようなものは無縁故に資格はなく。他者は己を満たす道具でしかない。それにしても彼女の憧れの人物がこのような性根を持っていたと知ったら、彼女はどう思うのだろうか。幻滅?失望?──なにを気にしているのだろう、どう思われたとて関係はないはずだ。目を伏せる彼女を見下ろしながら、浮かんだ雑念を打ち消す。彼女が目を伏せてくれていたお陰で、無意識にほんの少し引き結んだ口元は見られていないだろう。どうやら許婚はいたらしいが、過去形だ。事件、寝たきりというワードで彼女が関わっているのだろうと察すれば、含み笑いを混ぜつつ言葉を紡ぎ。 )
事件、ですか。寝たきりとはそれはそれは大きな事件だったのでしょう。フフ。いっそ死んだ方がマシ、というものでしょうに。

>セイバー

【斎賀 未玖】

咽び泣くって…ふふっ、はいはいそれはまたの機会にね!
( 喝を入れられるように背中を叩かれれば、上から目線の言葉に笑っては冗談ぽくノってあしらい。マスターのケアもサーヴァントの役目のうちならば、大変だなとは思うが有難くもある。なんとなくだが彼の人となりも掴めてきた、他に召喚されているサーヴァントも彼のような人ばかりならなんとか話し合いで平和的解決もできないだろうかという希望がふと芽生えたが、仮にサーヴァントがそうだとしてもマスターまで同じ考えとは限らない。視野には入れても期待はしない方がいいだろうなと思い直す。なにはともあれ、多少は運に期待する他ないかと思考を一度中断すれば、素直じゃない彼の言葉がなんだか本当に同級生と話しているような気分になってくすくすと笑って軽口で返し。ふと思いついた話題を振ってみる。聖杯、万能の願望機、祖母がずっと欲していた聖遺物。実際のところどの程度の願いまで叶えてくれるのかはわからないが、多くの魔術師の悲願らしい根源到達とやらも実現させてくれるのだろうか。文字通りの万能さを発揮するのならば、なにを投げ打ってでも欲しがる人はごまんといるだろう。己はそれにあまり魅力を感じないが、彼はどうなのだろうか。英雄は志半ばで斃れる者も多い、義務教育程度に齧った歴史上の人物も大抵は非業な最期を遂げているものだ。彼の最期は知らないし、あちらから話してくれるのならいざ知らず、当人に直接聞くべきものではないと思っている。しかしだからこそ、英雄にはより魅力的に映る代物なのではないだろうかとの考えで。 )
もー、素直じゃないなぁ…。……そういえば、イアソンさんもやっぱり聖杯って欲しいって思う?

  • No.39 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-27 16:55:13 

>キャスター
【日藤莉緒】
…まぁ、そうですね。浅ましく愚かな生物。文献を見ると昔も今も変わらない所がまた、ね。それを否定したいところですが、言葉が出てきませんから辞めておきます。
(そう、彼の言う通りだろう。人は利用し、利用されている。それに気付かず、善人ぶっている人間もいる。が、それ等は全て嘘。己が評価になるなら偽善だろうと何だろうと行うのが人間。ただ、それは自分に余裕があるとき。人間が余裕がなくなったとき、現れるのは本性。それを何度も見てきた。英雄ぶっては、面白いほどに己に縋り命乞いをする人間。己が善だとは思わぬが、周りの人間も善だとは思わない。所詮、己の命第一なのだ。否定していた方が良いのだろうが、否定の言葉が浮かばない。もとから、人間を庇おうと言う気がないからか。こほん、と態とらしく咳き込んでは辞めておきますと一言口にして。さて、本人がそう思っているかは己にもその肉親にも分からぬもの。だが、まぁ、肉親や日藤家の当主、奥方辺りは彼の言ったような事を考えていそうだ。正直、己は許嫁に対して何も抱いていない。ただ、己の邪魔で、己を愚弄した男。それ故に、あんな目にあった男。ふっ、と鼻で笑っては己の考えを述べ。まぁ、許嫁が死にたいと思っているのなら、それは数日に叶う。どうにか魔術で留めていたようだが、それも今日辺りまで。己が合図すれば、己の式神が許嫁にかかっている魔術を解き、毒と呪詛で体を冒す。最後に見舞いでも行ってやろうか、と考えて。そういえば、彼に尋ねてみたいことがあるのだ。彼が答えを持っているかは分からないが、訪ねて見る価値はあるだろう)
…本人がどう思っているかはともかく、まぁ、周りから見たらそうでしょうね。でも、自業自得ですし。…それに、本人がそう思っているなら、それは後数日すれば叶うでしょうから。…それよりも、1つ尋ねたいことがあるのですけど、よろしいでしょうか?




>美玖
【イアソン】
なんだ、本当のことだぞ?って、おい笑うなよ!不敬な奴だな!…まったく、その機会はいつになるのやらだ。
(茶化すように不敬だと言っては、彼女の言うまたの機会とやらはいつになるのだろうかと。己が敵相手に勝利したとき?それとも、聖杯戦争で勝ち残り聖杯を獲得したとき?別に咽び泣く程喜んでもらえるのは、こちらとしても嬉しい。だが、彼女には喜んでもらいたい。優しげな表情を浮かべ彼女を見据えては、咽び泣く機会はいつになるのかと呟いて。聖杯。勝利した者への報酬。願いたいことは沢山ある。己の過去を変えたい。それを願うのはありだろうが、それではつまらない。過去の己があってこその、今の己。無残な最後を遂げたが、人生には満足だ。悔いは山ほどあるが。王になりたいがために、妻を、子を、家庭を捨てた己。王になりたいと願えば、それは叶うのだろうか。考えは何度もした。あの時の、この時の、と。上げたらきりがないほどだ。だが、聖杯。万能の願望機。そう言う聖遺物には、ロクなものがない。それに、本当に願いが叶うのかも怪しい。嘘や大袈裟なもの。己が生きたギリシャでも、そういう物だった。だから、己にとっては必要ない。ロクな目に遭わないが、本当に願いが叶うの願望機なのならば彼女が願いを叶えるために使えば良い。必要ないと口にすれば、彼女の方はどうなのだと尋ね。)
…いや、いらないな。…そう言うモンは、大抵ロクな目に合わない。酷い目に合うのがお決まりだろう?…てか、そう言うお前は、どうなんだ?聖杯で叶えたい願いはないのか?

  • No.40 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-28 20:27:06 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

フフ、その許婚ですが不要ならば拙僧に任せていただいても?身代わりにも呪いにも、如何様にも利用できましょう。有効活用というものですとも。
( 嘲るように許嫁について吐き捨てる彼女に、いい笑顔で提案を。魔力あるいは呪力を持つのならば、それなりの術に用いることができる。中身についてはどうでもいい、状態も気にしない。如何に”キャスター”といえども、マスターを喪えば多少は現界を維持できても最終的な消滅は避けられない。であれば彼女を護るための身代わり人形か、敵を死に至らしめる呪物が欲しいところだ。それがあれば多少は戦局を優位に運ぶことが出来るだろう。己が負けるとは思わないが、敵対サーヴァントが掴めていないこの状況では念を入れておくに越したことはない。源氏の連中だとか、己とも因縁があり且つ一筋縄では打ち倒せない者が召喚されていたら厄介この上ないので。それを差し引いたとしても、騎士道とやらを重んじるような清廉潔白な輩でもない限りはマスターを狙ってくるだろう、彼女も術は使えるようだが保険はあるに越したことはない。敵については式でも飛ばして偵察はするとして、キャスターはキャスターらしく事前準備は入念にだ。許婚も、彼女になにをしてなにをされたのかは露知らないが、最期になにかの役に立てるなら本望だろう。そんな悪辣な提案の後に、彼女は聞きたいことがあると言う。己を鬱陶しく思っているだろうに、興味を抱くことでもあるのだろうか。あるいはマスターとしての責務か。どちらでもいいが、意地悪して断る気分でもないので彼女の言葉を促して。 )
おや、つれないお姿を見せておりましたが、拙僧に興味がおありで?ンン、お答えできる範囲でよろしければどうぞ。

>セイバー

【斎賀 未玖】

ふっふっふ、私涙腺強いからそう簡単には泣かないかもね?でも無事に終戦まで漕ぎ着けることが出来たらそりゃあもう喜んじゃう。
( 不敬とは言いつつも茶化してくれるのが彼のいい所だと思う。おかげでこちらも自然体で話すことができる、彼でなければこうはいかなかったかもしれない。果たして己がそこまで感情を揺り動かされるほどの大きな喜びに包まれるのはいつになることやらと思うが、パッと浮かぶのはこの戦争を無事に生き延びて突破できた時だろうか。漠然としているが、やっぱり死にたくはないのだ。死にたくはないがかといって非情にも徹しきれない己が、その時にもまだ立てているのならそれは幸福なことなのだろうなと思う。さて彼なら聖杯を欲しがると思ったが、意外なことにそうではないようだ。ロクな目に合わないという語り口からなにか美味しい話に欺かれて痛い目に合った経験でもあるのかと思いつつ、こちらに願いを聞き返されれば考え込む素振りで首を捻り。願い、願い。この問いを聞かれた際に即答できる人は、意思が強くてすごいと思う。富、名声、力、死者蘇生、脳裏に過ぎっては消えていく言葉たちだが、バラバラなそれらは結局一つの願いに集約されるだろう。平穏に生きたい、ただそれだけに。ただ、これはきっと聖杯に願ってはいけないものだ。叶える過程の障害を取り除くのなら兎も角、それ自体を願っては普通ではなくなってしまうから。 )
私は──うーん。普通に生きて、好きな人ができたらその人と一緒にいて、平穏に人生を全うしたいとかかなぁ。在り来りでしょ?こんなの聖杯にかける願い事じゃないよね。

  • No.41 by 日藤莉緒/イアソン  2022-06-29 07:49:12 

>キャスター
【日藤莉緒】
…どうぞご自由に。あの許嫁なぞ、如何されようが興味はないので。呪い漬けにするなり、傀儡にするなり、どうぞお好きに。
(許嫁を己に任せてほしい、と笑顔で提案される。後処理が面倒だと思っていたところだ。中々に良い提案だ。全ての責任を許嫁に押し付けたとはいえ、彼の身体から己の魔力が感じ取られては少々…否、かなり分が悪くなる。普通の魔術師の魔力ならば、何とか誤魔化すことが出来るのだろうが、己の魔力は、普通の魔術師と比べるとかなり奇妙なものだ。これまた奇妙な事に、生きているうちに術を掛ければ己の魔力は感知されにくく、術を掛けた者が何らかの理由で亡くなってしまえば己の魔力は感知されやすくなる。それ故に、許嫁の亡骸をどうしようかと考えていたのだ。勿論、呪詛を掛ける時に視野は入れていた。入れていたが、当初の計画が許嫁の両親に壊された。まさか、息子に掛かった呪詛や毒を抑え繋ぎ止めるとは。何しても亡くなってしまうのだから、無意味だと言うのに。あの時は少々驚いてしまった。どうしようかと悩んでいた時に、彼からの提案だ。彼が許嫁をどうするかなぞ己に興味はない。許嫁の回収してくれるのであれば、如何ようにでも。明日か明後日にでも許嫁の入院している病院に連れて行くか、と考えつつ上記を。本音を言えば多少は彼に興味はある。だが、あれこれ聞いたところで答えてもらえるものは少なそうだ。それに未だに知らぬ真名。これは英霊であれば、誰しも弱点となりうるもの。マスターと言えど、あまり知られたくはないのではないか。まぁ、今回己が聞きたいのは彼の事ではない。どの文献を漁っても、出てくるのは妖に関すること。もしかしたら、とも考えたがこの時代に妖などおるまい。それも含めて、己の身体が冷たいのは何かの術が掛けられていると考えたのだが。だが、生まれつきと言うのもある。どちらにせよ、気になるものは気になる。己よりも術に詳しいものに尋ねれば、何か分かるのではないか。そう思い下記を。)
本音を言うと貴方に興味はあります。が、今回は貴方に関することではないので。…昔の術に、身体を冷たくする術とかあります?どの文献を漁っても出ないもので、無いとは思いますが…




>美玖
【イアソン】
じゃあ、仕方がないからお前を護ってやるよ。前線に出るのは嫌だが、マスターを護らないとだからな。…俺、今凄い真面目じゃなかった?
(ふっ、と笑みを浮かべる。魔術師であろうと死は怖いものだろう。己だって、痛いのも苦しいのも嫌だし、死は嫌いだ。それに彼女は魔術師と言えど、一般人に近しい位置にいるのだろうし。望んでいないのに、聖杯戦争に参加する為の条件を満たしてしまったのだ。未知と言うのは恐ろしく、また楽しくもあるものだ。だが、どんなに普通に生を謳歌していても、死は迫るし、誰にだって訪れるものだ。それは彼女も例外ではないだろう。魔術師らしい魔術師であれば、己が身くらい!と吐き捨てていただろうが、未来ある若者を守る為ならば前線に出てやっても良いかもしれない。彼女が生きて、この聖杯戦争を終えられるように、己が尽力してやろうではないか。彼女が喜んでくれるのなら。己は船長で、本来指示する側だが、2度目の生はとある少女を守る為に騎士にでもなってやろうではないか。真剣な表情を浮かべ、彼女の手を取っては己が護ってやると上から述べ。正直、英霊と言うのはマスターを護るのが当たり前なのだろう。己は聖杯なぞどうでも良いが、彼女に聖杯と言う宝を渡してやる。この己が勝利して。にしても、この己が真面目になったのは中々無いのでは?ハッ、と何かに気付いた様に息を呑んでは凄い真面目だったのではと。彼女の願いを聞いて、頷く。だが、彼女は聖杯に願うべきではないと言う。彼女が聖杯を手に入れた時、それは周りの魔術師の負けで英霊も消滅している時だ。勝者なのだから、別に何を願っても良いだろうに。それに彼女の歳頃を考えれば、良い願いだ。彼女の歳頃から欲張ったら、その後の人生はどうなるか。詰まらなくなるし、欲に溺れる。己がそうだったように。ならば、うん。やはり。好きな人と平穏に。これ以上にない願いだ。そう思えば、否定的な彼女に己の本音を伝えて)
…別に何を願っても良いだろ。それに、お前くらいの歳頃なら、それが良いんじゃないか?欲張ったところで、その後の人生つまんないだろし。…お前が聖杯を手にした時、勝者はお前だ。勝者何だから、何してもを許されるだろ!

  • No.42 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-06-30 22:34:11 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

おや即答とは。ええ、ええ、活用させていただきますとも。命を以て許婚の役に立てるのならばその方も本望でしょう。
( どうやら本当に未練など欠片も無いようだ。少しは渋る様子を見せたならば付け込める隙にもなっただろうが、バッサリと切り捨てられた許婚はまぁ哀れではあるが自業自得の部分も大きいのだろう。なんにせよ、身代わり人形にでもしておけば彼女の生存率は上がるだろうか。魔力を持たない一般人を集めるのは簡単だが、魔力を持つ贄が手に入れば入るほど術の幅が広がる。式だけでは些か心許ないと思っていたのだ。さて、彼女からの問い掛けはてっきり己の真名を探るものかと予想していたが、見当違いであったらしい。身体を冷たくする術、己の顎に指を添えれば、ふむと考える素振りを見せて。冷涼の術ならば幾つか知っている、といってもそれは猛暑の渦中に涼を得るための一時的なものであったり、ごく限られた範囲に氷雪を呼び起こすようなものであるが。だが身体を冷たく保つものは術という括りの中では思い至らない。不可能ではないだろうが、行う意味が薄いので。意味がある術は誰かしらに開発されて世に浸透するものだが、そうでないものは研究すらされないのだ。己とて全てを網羅しているわけではない──していたのならば、奴になど負けていない。それにしても体温を下げる術、西洋魔術までは専門外であるためそちらに属する術であればわからないが、彼女は陰陽師の家系なれば西洋魔術との関連は薄いだろう。一先ず、思いついた冷涼系の術を挙げながらも、彼女が求めるものとは違うのだろうと考えれば詳細を促す。 )
ふむ──物質として氷雪を呼び起こすもの、あるいは一時的に涼を得るための避暑術ならばございますとも。しかしお求めの情報は恐らくそれではないのでしょう?差し支えなくば詳しくお聞きしても?

>セイバー

【斎賀 未玖】

自分で突っ込まなきゃ完璧だったのに。でも真面目なのカッコよかったよ、ちょっとドキドキした。けど私も魔術師の端くれなんだし、護られてばかりにはならないように頑張るね!
( 前線に出すなと言っていた彼が、こちらの手を取って真剣な面持ちで護ると宣言してくれたことに少し気恥しい気持ちになるも決して嫌などではなく。面と向かって護ると言われたことなんて初めてで、なんだか物語の中にでも入り込んだ気分だと少し照れてしまう。最後の自己突っ込みがなければ完全にサマになっていたのが惜しいというもの。とはいえそれが良い所だが。だが彼に迷惑ばかり掛けてはいられない、己も魔術は多少使えるのだから彼のことを手助けせねば。エンチャントで彼の能力を底上げしたりだとか、あとは簡単な属性魔術で足止めをしたりとかか。サーヴァントに効くとは思えないが、対マスターならば多少は役に立てる可能性がある。ともかく、1を10に倍増させるぐらいなら己でもできるのだ。そんな簡単なサポートだが無いよりはマシだろう。さて、彼はなにを願ってもいいとは言ってくれるが、平穏な生活を送りたいだなんて将来に起こり得るあらゆるイベントの可能性すらも包括した願い事をしてしまうと、己は堕落してしまうような気がする。未来なんて決めずに不確定なぐらいがきっと丁度いいのだというのは、祖母の自論だったか。懐かしい言葉を思い出しながらソファーの上に両脚を上げれば、膝を抱えながら唸って。 )
うーん、自分の力で叶えなきゃ意味ないのかなーって思うんだよね。どうしようもない障害を取り除くのはいいと思うけど、丸ごとお願いしちゃったらそれに甘えて自分がどんどんダメになっちゃう気がして。

  • No.43 by 日藤莉緒/イアソン  2022-07-02 22:50:47 

>キャスター
【日藤莉緒】
…生まれつき、身体が氷のように冷たいのです。幼い頃はそれが酷く、熱湯を触ると直ぐ水にしたと
(本望かと目を伏せる。最後に己の役に立って亡くなるなど、哀れな男だ。己が掛けた呪詛にも気付かず、己が毒を仕込んだとも考えなかった男。己よりも魔力が少ないくせに、良く偉そうに出来たものだと嘲笑ったのが懐かしい。己が日藤家の当主となった暁には、あの家を壊し取り込んでやろう。もしかしたら、あの家の者が聖杯戦争に参加しているかもしれないが関係ない。その時は滅ぼすまで。目を開けば「どうでも良いです。私は、あの人を許嫁とも思っていないので」と返し。やはりか、と思いつつ、どう伝えるべきかと頭を回す。己の身体が冷たいのは生まれつき。これは話しても良いだろうが、その後だ。当主から聞いた話によれば、己の力を抑える為に大勢の陰陽師を呼び、その力を抑え込んだとかなんとか。封印したかったらしいが、魔力が少々特殊だから封印は出来なかったと言われた。が、これは嘘だろう。力を封印するなど、力ある陰陽師でなければ無理だ。神秘が薄れ、陰陽師が必要ない時代に、封印を行える陰陽師は少ない。ならば、抑え込むのが簡単と思ったのだろう。まぁ、昔よりはマシになったのだから、何も言えないが。ここら辺は誤魔化すかと思えば、過去の出来事を話し。呪符から水を出すときに、氷として出せるのは便利だが、日常生活では不便でしかない。気味が悪い、と思われるのはどうでも良い。そう思えば下記を述べ)
…まぁ、攻撃する時にはとても役立つのですけど…あまり好ましいものではないでしょう。どうにか出来ないものかと思いまして




>美玖
【イアソン】
ふっ、そうだろう!そうだろう!…まぁ、頼りにしている。間違っても死ぬなよ。俺も座に帰ることになるし、お前まだ若いしで
(ドキドキしたと聞き、得意気な表情を浮かべ口角を上げて。あの様な事をするなど己らしくないと、仲間達が居たら笑って揶揄ってくるだろうな。なんなら、女を馬鹿にするなと矢を放たれたり魔術で何かに変えられたりしただろう。それを治してくれるのは船医て、それを見て笑うのが大英雄だろう。彼女を見ていると懐かしく感じるのは何故なのだろうか。見慣れない土地、建物。己の生きた時代とは違い、普通なら違和感や何らかの変化を感じ取るはずだ。生きていた時代だってそうだった。何が起こるか分からない土地。仲間が居るからと強がっていたが、不安だった。安心し懐かしさを感じるのは英霊なったからか、彼女の雰囲気故か。まぁ、理由などどうでも良い。己はマスターを、彼女を護り聖杯戦争に勝利するだけなのだから。他の魔術師ならばマスターであるなら英霊が護るのは当たり前、と言いそうだが、彼女はそうではないらしい。護られてばかりにならないようにと、意気込む姿は頼りになる。だが、忠告だけはしておくかと思えば、死ぬなと告げて。ふっ、と頬を緩める。なんとも彼女らしい答えなのだろうか。己が彼女なら、とことん聖杯に甘える。堕落しようが何だろうが、己の命より大事なものはない。不老不死もそれて嫌だが、せめて寿命を全う出来るように願う。それと比べて彼女は己がダメになりそうだと言う。そういう考え物あるのだろうなと、あえて口にはせずに下記を)
…真面目だなあ。もっと甘えても良いと思うが…手にした時はお前のモノだし、好きにすると良いさ。

  • No.44 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-07-04 22:44:44 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

ほう、最早冷涼の術という域ではございますまい。体質、と片付けるにはあまりに奇特。魔眼なるものであれば可能やもしれませんが、そのように面妖な眼は持っていらっしゃらない様子ですので。
( 生まれつき、熱湯を水に、それは最早術の領域ではなくそれよりももっと悪辣なもの、さしずめ呪いだ。だが、その程度の被害しか齎さぬ呪いなど掛ける意味がない。可能な限り弱体化させた結果の現状、ということなら理屈が通らないわけではないが、それにしても体温を冷たくするなどまどろっこしいだけだろう。次に考えられる可能性は魔眼に影響を受けて。それならば理屈も通るが彼女は魔眼持ちではない。であればどうだ、考えられるのは彼女の出生そのものが異であることだ。しかしかつての平安ならばまだしも──奴とて、狐の血が混ざっていると宮中でも囁かれていたのだから当時はさして珍しいものではなかった。しかし現代でそれは可能だろうか。神秘が追いやられて、妖の潜む領域など無に等しいこの世で。ともあれ彼女の実の両親、きっとそれが鍵なのだろう。そしてそれらは不明ときた。行方知れぬ両親と特異な体質、”謎”としてあまりにもお膳立てされすぎている。まだ彼女は隠していることがあるのだろう、だが無理に暴いたところで、というもの。袖で口元を隠しながらもにんまりと弧を描かせれば、核心は付かずに迂遠な言い回しで彼女の出生と実の両親そのものの違和感を指摘して。 )
生まれつき、ということでしたら出生に原因があるのでは?──ああしかし、貴女様の実のご両親は不明でしたか。ンンン、これはきな臭い、きな臭いとは思いませぬか。謎が謎を呼ぶとはこのことでしょうか…。そちらの謎を解き明かさなければ、どうにもならぬやもしれませぬ。

>セイバー

【斎賀 未玖】

死ぬ気なんかさらさらないよ、貴方まで道連れになっちゃうなら尚更ね!まだ20年も生きてない。行きたいところもやりたいこともいっぱいあるからさ!
( 当然、死ぬ気も殺される気もない。まだ人生に満足するには早すぎる、だって社会にすら出ていないのだから。祖母の命日にお墓参りや、あとはベタだけど有名なテーマパークにも一度は行ってみたい。考えるまでもなく思い浮かぶようなやりたいことが沢山あるのだから。それに己の命が尽きれば、きっと彼も死ぬと同義の目に遭うのだろう。それは些か勿体ない、彼とてやりたいこともあるだろうし、現代にだって興味を持つかもしれない、なんにせよ可能性を奪ってしまうということだ。己一人の問題ではない以上、尚更気を引き締めなければ。彼は己を真面目だと言うが、真面目とは正反対だからこそあえて万能を遠ざけるのだ。まぁこの辺は考え方の違いだろう、勝者特権として欲のままに使うのも別に悪いことでもなんでもないのだから。きっと祖母はそちらのタイプだった、あの人は使えるものは使うだろう。それが渇望しているものなら尚更だ。祖母が生きていたなら己は聖杯をあの人へ譲るだろうが、生憎ともう虹の橋を渡っている。そんな風に祖母のことを考えながら髪の毛をくるくると指に巻き付けては解いて。まぁ、早々決着がつくようなものでもないだろうし、彼の気が変わったならばその時は彼に渡せばいい。なんて楽観的に考えながら述べて。 )
好きに、か…。おばあちゃんが生きてたら譲ってたんだけど、もういないしなぁ。あの人は是が非でも欲しがっただろうから。貴方もやっぱり聖杯が欲しいって思ったらその時は言ってよね。

  • No.45 by 日藤莉緒/イアソン  2022-07-06 21:56:48 

>キャスター
【日藤莉緒】

…まぁ、そこですよね。手掛かりは、あります。…貴方を信頼してはいませんが…話しておくことにしましょう。敵にバレた場合、不利になるのは此方なので。
(やはりか、とため息を一つ。己の出生。そして、考えられるのは遺伝。ただ、普通の人間が氷のような体温だと言うのも考えにくい。だが、やはり謎だ。この神秘が無くなった現代に、妖が居るかもしれないというのは。伝承では平安時代まで居たとか、なんとか。それを信じて良いのか分からないが、現代に妖が住んでいるのであればニュースになるはずだ。取材しても殺される可能性があるが。己の母か父の何方かはきっと妖なのだろう。きっと彼もそう考えているはずだ。やはり背にある五芒星について話しておくべきか。信頼していないから話してはならない、と思ったが、この家の者にすら信頼できないのだから、一生誰も信頼できないであろう。信頼できたら、なんて己の人生を掛けても無理な事。それに、万が一、己の秘密を敵に暴かれては溜まったものでない。信頼できないが、これから共に戦うのだから仕方がない。考えるように目を伏せては、上記を。簡単に暴かれるものではないから心配いらないと奥方が言っていた。だが、それは彼の前では無意味と等しい。己の体温の力が、これ以上何かに影響するのかも。否、それよりも理性がない獣になったら?己の力が何かも理解していない。その恐怖はある。否、その恐怖しかない。武者震いとも取れる手の震えが収まらない。こんなの生まれてこのかた初めてだ。ふぅ、と己の落ち着かせるように深呼吸をして下記を)
…語るより見せる方が早いのですけど…キャスター。貴方は、女の上半身は見慣れてます?




>美玖
【イアソン】

よし!その意気だ!…それは、それとして、何か男物の服とかあるか?流石にこの格好じゃあ、目立つし物を壊しそうだ。
(ふっ、と笑みを浮かべる。ネガティブよりもポジティブの方が、こちらのやる気も上がるというもの。士気にも関われば、少しだけかもしれないが楽になる。これからやるのは命のやり取り。エゴとエゴのぶつかり合い。少しでも精神を安定させていた方が良い。それは、それとして、休める時は休んだ方がいい。休息は大事だ。だが、この鎧ではゴロゴロ出来ない。重いし。ラフな格好が良い。外に出る時、この鎧で外に出れば英霊だと言い触らしているようなものだ。狙われるのは確実で、真っ先に彼女が狙われる可能性だってある。魔力等で気付かれるかも知れないが、悪目立ちするより溶け込むような服装でいるのが一番良いだろう。だが、彼女はこの家で独り暮らし。彼氏もいないと言っていたため、男物の服があるとは考えにくいが一応尋ねておこう。彼女の祖父が残した服があるかもしれない。己に合うかは分からないが。そう思えば上記を述べ。聖杯が欲しくなる。それはあるだろう。きっとこの現代を散策していれば、この世にとどまりたいなど考えるのだろう。己が叶えられなかった夢も、聖杯に願えば叶うのだから。ろくなものではないと理解していながら、手を出してしまうのだろうな。だが、少々欲を出してみても良いのかもしれない。生前のように欲に塗れれば、同じ結末を辿るのだろうし。やり直したい、と言う気持ちもある。生前は、騙しに騙され己は王になれなかった。次こそは、己は王になり、栄冠を手にする。多くの子供たちに学習の機会を。だが、それはこの現代に必要ないのだろう。そうなると、王になって何をする。こう頭を悩ませるのも第二の生という気がしてとても良い。笑みを浮かべて下記を述べて)
…じゃあ、そうさせてもらう。お前が要らないと言いそうだから、願い事とやらを今から考えなきゃな。

  • No.46 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-07-08 22:32:46 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

フフ、信頼を寄せられぬ相手に開示せねばならぬとは、心中をお察しいたしますとも。
( 殊勝に振舞ったところで信頼を得られぬのなら意味がないと、軽口を叩きつつも思案する。彼女が開示すると言ったのは、おそらく彼女の弱みにもなり得るものだろう。何かをまだ隠しているとは思っていたが、信頼していない相手に対しても話しておかねばならない程度には危ういものなのだろうか。敵に知られた場合に不利になるようなもの、出生に繋がるもの。先祖返りを除いてだが恐らくは彼女の親の片方あるいは両方は妖だ、でなければ特異な遺伝など現れない。そして体温が低い妖には幾つか心当たりがある、が。現代において彼ら彼女らが存在できる隙など一厘もないだろう。となればそれ以外の方法だが、絞るにしては例外と勘定できる方法が多すぎる。過去の聖杯戦争で呼び出された妖が受肉でもしたかと考えるのが現実的で妥当なところだろうか。彼女の伏せた瞳からは、どこか緊張や不安の類が読み取れる気がする。気丈に振舞ってはいるが、震える手は秘密を明かす怯えか、それとももっと他のことへの恐怖か。こういった場合、清廉な騎士は彼女の肩でも抱いて宥めるのだろうが己はそんな芸当などとてもではないができない。嬲り、さらなる愉悦へ繋がるのならば別だがただ人に寄り添うなど。そんな己が、話を急かさないことがマスターであり陰陽師でもある彼女へのせめてもの気遣いと呼べるのではないだろうか。女人の身体については、身体に刻む術を掛ける機会も少なくはなかったとだけ述べておこう。 )
見慣れている、と言えば語弊がありますが。術者として人並み程度には、と申し上げておきましょうか。

>セイバー

【斎賀 未玖】

あー、その格好で外に出たら良くてコスプレ扱いで悪くて職務質問だもんね…。確か、一時の流行りで買ったメンズ服が眠ってたはず。サイズは……まぁ、魔術的でもなんでもない普通の服だし、多少は調整できるかな。
( 服を、との要求に確かに慣れて気にせずにはいたが、このままだと外にも出れないなと気付く。間違いなくコスプレ扱いか、最悪は職務質問からの任意同行コースになるかもしれない。聖杯戦争云々以前の現実的な問題に直面するのは流石に避けたい。しかし男性物。祖父の服も探せばあるかもしれないが、若い容姿の彼が着ても浮かないジャンルがあるとも考えにくい。少し思案して、女性のメンズスタイル流行に乗じて購入したもののあまり着ずに終わった服がまだ残っていることを思い出す。己の体型に合わせて購入したものなので、そのままだとサイズが致命的に合わないが、魔術で編まれたものでもない一般的な服なので多少は魔術で融通を効かせることができるだろう。自分の趣味で買ったものなので彼の好みに合うかはわからないが、まぁ暫くはそれで我慢してもらって何点か買い揃えればいいかと考える。願い事を考えるという前向きな発言に笑顔を見せれば、願い事探しの手伝い程度にはなれそうなことを得意気に食指を立てて提案して。数年はここで暮らしているのだから、案内役程度はこなせるはずだ。その後に己の身分も付け加えたのだが、ふと大学なんて現代特有のものが通じるか気になって聞いてみて。 )
そうそう、折角だし楽しもう!街の案内とかなら任せてよ、ぜーったい貴方も気に入るところがあるはず!これでも大学生だから、午前は講義で潰れちゃうけど。あ、大学ってわかる?

  • No.47 by 日藤莉緒/イアソン  2022-07-10 22:44:43 

>キャスター
【日藤莉緒】
…なんだか、貴方と居ると…いえ、止めておきましょう。…それなら、問題はありませんね。
(彼の言葉に目を細め、ふんと嘲笑うように鼻で笑い。彼と話していると、今までの己が作った顔が崩れていく気がする。彼のペースに飲まれつつあるのだろうが、なんとも言えない違和感。冷静に、何事にも慎重に、なんて思っているのに何だか調子が狂う。出会って間もないと言うのに、何故ここまで揺さぶられなければならないのか。彼を召喚するまで、己は本心を口に出さず、どう言うべきか考えて遠回しに口にしていたというのに。思った事が口に出るようになっている気がする。気を引き締めなければならぬのに、本当に調子が狂う。感情に任せて、行動する程、己は馬鹿ではないはずなのに。今もまた、思った事を直ぐに口に出してしまいそうになった。言っている最中に気付き、口を閉じ。それよりもだ。己の秘密だ。彼は人並みならと言っていたし、大丈夫だろう。見られぬ様、彼に背を向けては上半身に着ているものを全て脱ぐ。そしてあまった髪を前の方にやれば、露わになる己の背に刻まれた五芒星。当主は、この五芒星はお前を守るための物だと言っていた。守るのは己でなく、自身の身だろうに。己を可愛い娘だと言っておきながら、鎖に繋ぎ無理矢理封印した。己が心の底から誰かを信頼出来なくなったのは、その時からだ。呪いとも言える五芒星。取り敢えず説明を、と思い下記を)
…この背の五芒星です。強い封印が施されてますけど、解けなくはないです。…己の内に潜む力を眠らせているとか、なんとか。




>美玖
【イアソン】

…まぁ、着れれば何でもいい。私は何を着ても似合うだろうからな。
(金ピカの鎧は証明のようなものだが、この現代において浮くのは間違いなく、不審者と思われても何も言えない。彼女の言う職質も必ずされるだろう。それはもしかしたら、敵に情報を与えかねない。とは言っても、今の己の真名を見破ることのできる英霊は、仲間以外いないだろうが。ライダークラスならまだしも、セイバークラスでの召喚なのだ。己がアルゴー号船長だと思わないはずだ。アルゴー号船員ならば見破ることができるが、それは此方も同じだ。まぁ、そんな事より己の派手さをどうにか出来れば良い。ギリシャで浮く事はなかった鎧は、現代では浮くに浮くのだろうな。理解ある、というより頭の回るマスターで良かったと安堵する。服に拘りたいのはあるが、それはそれで彼女の負担になってしまうだろう。そう思えば、ドヤ顔を浮かべながら上記を述べ。彼女が言う己が気に入りそうな場所と言うのも気になるが、それよりも大学だ。簡単に言ってしまえば学び舎。己も幼少期、預けられた事がある。馬小屋みたいな場所だったが。何を学んだかはもう忘れてしまったが、大学とは己が通った学び舎と類似するものだと言うのは何となく理解している為下記を述べ。講義終わり、と言うが、もしかしたら彼女が通う大学に聖杯戦争の参加者がいるかもしれない。いつ狙われるか分からない状態。ならば、己も彼女の通う大学に行くしかない。霊体化してだが。そのあとに街を探索すれば良い。と目を細め)
…大学ね。要は学び舎だろう。…良し、その大学とやらに俺も行く。その後、情報収集も兼ねて街探索だ。知らぬ間にやられていては、元も子もないからな

  • No.48 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-07-12 20:11:04 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

ふむ……、なるほど。封印と呼べるほど強力なものではなく、抑え込んだに過ぎませんな。それに、互いの霊力が反発し合わぬよう均してはいるようですが、穴が多い。現代の術士はこの程度にしか術を行使できないので?
( 彼女がさらけ出した背には、五芒星が。一目見ただけでそれが力を抑える目的で刻まれているのだと理解する。特に断りを入れることもなく食指を伸ばせば、長く鋭い爪の先で五芒星の文様をなぞり。貫く気で触れた訳では無いので痛みは感じないだろうが、擽ったさは与えてしまうかもしれない。直に触れることでさして時間を掛けることもなく術の構造と、混ざり合う霊力から複数の術者によって封じられたという事実を見破って。簡単、と一蹴するわけではないが、この程度の術を一人では掛けられぬのかと現代の術士の力量に失望を覚える。神秘が衰退した結果なのだろうが、腑抜けているなと現代の術士を見下してしまう。それにしても弱点、弱点か。陰陽師を含む魔術師はキャスターで喚ばれやすいとはいえ、あくまでそういう傾向にあるというだけ。他クラスの者が魔術、陰陽術を扱えないというわけではない。そういう点では彼女の五芒星が悪戯に解かれることは弱点となる。彼女の背をなぞった手をそっと彼女の肩に優しく置けば、彼女に距離を詰めて見下ろしながら、五芒星をどう扱うかを問い。 )
確かにこれは弱点のようで。術者は必ずしもキャスターとして喚ばれるわけではありませんので……。他のクラスのサーヴァントが陰陽道に精通していたならば、厄介でしょうなぁ。して、如何致しましょうか?

>セイバー

【斎賀 未玖】

え、付いてくるの!?……って思ったけど、霊体化ってやつができるんだっけ。透明人間みたいになるってことでいいのかな。
( 大学については学び舎とだけ知ってもらっているなら十分だろう、うんうんと頷き。その後の付いてくるという発言に一瞬驚いたが、霊体化というものができると本に書いてあったことを思い出す。残念ながら解説は虫食いで読み取れなかったが、ニュアンス的には幽霊のごとく他者の目に映らないようにすることなのだろうと自己補完した。それならまぁ大丈夫かと納得し。明日の予定を思い返せば、丁度講義も午前中で終わり、午後は暇である。なら早速彼を連れ出してみた方がいいだろう。情報収集がてらと言っても己の場合は単純に外を出歩きたいだけなのだが。それに魔術的なことに関する情報収集については、辛うじてというところだがアテがないこともない。そちらについては連絡ツールで連絡を取れる相手なので並行しようか。そこまで考えて、不便だろうし先に服だけでも渡そうと考えれば食指を立てて二階を示しながら提案して。一緒にいることになるのだろうしついでに空き部屋にも案内しようという心算だ。服は勿論洗濯を済ませて自室のクローゼットに掛けておいてあるはずだ、あまり人様に見せることのできるような部屋ではないが、見せるのを躊躇ったところでというもの。家は好きに歩き回ってもらっていいが、多少の案内は必要だ。 )
明日も講義は午前中だけだし、早速行こっか。あ、先に服試しておく?部屋のクローゼットに掛けてあるはずだからすぐ出せるよ。

  • No.49 by 日藤莉緒/イアソン  2022-07-14 22:31:42 

>キャスター
【日藤莉緒】
…まぁ、この現代において陰陽師は絶滅危惧種のようなもの。ある程度の力を持っていれば、現代の陰陽師としては上々。…それに、基礎で満足する様な者達が多いので。
(背の五芒星をなぞられ、息を呑む。少しは、本当に少しは彼を信頼している。だが、やはり疑いが勝るというもの。いざとなったら令呪があるが、あまり使いたくはない。なぞるだけで、何もしてこないため己の考えすぎだったようだが、恐ろしいものだ。ふぅ、と息を吐けば目を細める。彼の言う通り、現代の陰陽師の力は平安時代から比べるとどうと言うこともないだろう。彼が平安時代の英霊かは謎だが。それに、現代には陰陽師はあまり必要ない。言うなれば絶滅危惧種のようなもの。陰陽師がいたとしても、基礎的な力しか手にしていないだろう。応用を学んだところで活用することは少なく、少し上に見られるだけだ。それならば、と基礎を得て満足する者が多いのが陰陽師の現状だ。式神ですら、今は使用している…否、作り出せたり呼び出せたりしないのだから。陰陽師の現状を口にしては、溜息を。己はこんな現代ではなく、神秘が多かった平安時代に産まれたかったものだ。口にしたり、思ったところで、どうこう出来るものではないが。肩に置かれた手の優しさに内心驚きつつ顔には出さず。肩に置かれた手を下に、己の手を置けば彼を見上げ、黒曜石のような黒い瞳をジッと見つめる。何を考えているか理解は出来ないが、己の意見を述べるべきか。彼の能力は英霊であっても、凄いと思えるものだ。己が珍しく、心の底から感動をしているのだから。彼は信用出来ないが、彼の能力は信用しよう。ふっ、と息を吐けば下記を)
弱点な事は変わりません。ですから、まぁ封印のやり直しをすべきかと。切り札になれば良いのですが、まぁ難しいでしょうし。…何にせよ、敵が分からないのですから用心することに越したことはないかと。…貴方はどう思いますか、キャスター。


>美玖
【イアソン】

そんな所だな。物理的な干渉を受けず、ある程度の攻撃すら通らない。敵の攻撃は勿論、此方の攻撃もな。…って言っても、無敵じゃないけどな。宝具は、当たる可能性がある。
(彼女の言葉に正解だと示すように頷いて見せては、付け加えを。霊体化をすれば、壁などは通り抜けられる。簡単に言えば物理的な干渉を受けないため、情報は得やすいだろう。それにある程度の攻撃なら受けないし通らない。一見、無敵に思える霊体化だが、霊体化すれば彼女を守れない。それに懸念すべきは宝具だ。通常攻撃のような物は当らない。宝具だって当たらなければ如何ってことはないが、当たればダメージを受ける。宝具は通常攻撃とは違い大ダメージを喰らう。霊格を破壊されれば、消滅。それだけは避けねばならない。避ければ良いのだろうが、そう簡単に避けられない。それに実態の状態から直ぐに霊体化出来ないのがむず痒いところだ。霊体化であれば情報収集しやすい。彼女の安全を確保したら、情報収集してみるのは良いのかも知れないなと頭の片隅に置き。彼女の提案に頷いて。彼女の服のセンスを疑うわけではないが、少々不安はある。彼女の服のセンスは見て良いと取れるが、もしかしたらと思ってしまう。失礼だろうが。それに、この家の構造を理解するべきだ。何があるか分からない。ある程度の事は理解して置かなければ。非常時に、彼女を…マスターを守らなければ、こちらの消滅の危険性は高まるだろう。案内してもらわなければ、入っては行けない部屋に入るかもしれないし。ふっ、と笑みを浮かべては下記を)
…そうだな。お前のセンスが分からないからな。確認しておく事は大事だろう。部屋も理解しておくべきだろうしな。

  • No.50 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-07-17 17:58:32 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

陰陽師の本分は妖退治、なれば妖の気配が失せたこの時代では衰退も定めというもの。おかげでこちらの術が看破され難いというのは利点でしょうが、いやはや時の流れとは残酷なもので。
( 退治するべき存在が時代の波に揉まれて消えてしまえば、自ずと役目も少なくなり存在は途絶えていく。かつてあれほど力を奮った鬼や狐も神秘の衰退には敵わないとは、時の流れを感じずにはいられない。安倍晴明、奴の逸話も伝説程度の存在にしかならないのだから皮肉なものだ。そして己は奴を引き立てるための道化、ライバルにして敗者などと巫山戯た話ばかりが語られる始末。全く、腸が煮えくり返ることこの上ない。彼女が重ねた手、己の体温が侵食されじわりと冷えていくが不快ではなく、合わさる視線を外すことなく見つめ返し。彼女の望みは封じ直し、己であればそれは勿論可能だ。異論などない、己としても彼女の封印を悪戯に解かれて想定外の事態に見舞われるのは好まないからだ。それにしても、信用をしていない術者に封じ直しを頼むなど肝が据わっているものだ。身体に作用するそれを受け入れるということがなにを意味するか、聡明な彼女であればわかっているだろうに。背に腹はかえられぬというやつであろうが。すぅっと目を細めれば、少し背を曲げ彼女の鼻先すれすれまで顔を近づければ、わざと煽るような言動をしてみせて。 )
封じ直し、勿論異論などございませんともマイマスター。拙僧、これでも慎重な性分ですので敗退の危険性は排除しておきたく。しかし、よろしいので?信用できぬ相手に術を刻まれるなど、受け入れ難いのでは?

>セイバー

【斎賀 未玖】

オッケー、じゃあ行こっか。…あ、先に言っておくけれど貴方の部屋は私の部屋の隣ね。一番綺麗にしてるのその部屋だけだから、これに関しての文句は受け付けないよ!
( 此方が攻撃できないというデメリットを差し置いても霊体化はかなり便利に思えるが、敵も同じことができるという点では特別有利になれることもなくイーブンだろう。それにしても宝具、今更ではあるが一口に英雄と言っても数多存在する。彼のような神話の人物から近代の科学者まで一括りにするのは簡単だが、個人の特定となればそうはいかない。せめて召喚されるサーヴァントの傾向なりなんなりの糸口が掴めれば良いのだが。彼の了承が得られたので立ち上がれば、先導するべく歩き出して。廊下に出るべく居間のドアを開けて出ようとしたところで思い出したように足を止めればくるりと振り返り、食指を立てて彼の部屋について前置きをし。不満は受け付けないと断っておけば階段を上り、すぐの角を曲がった先の自室の扉を開けて。内装は海を思わせるようなマリンモチーフのものが散見される。カーテンやベッドのシーツは蒼海の蒼色で、棚には中世の帆船が閉じ込められたボトルシップが飾られている。壁掛けのコルクボードにはヒトデや貝殻が縁にあしらわれており、引っ越してきたばかりの頃の己と、凛々しい目元が己にどこか似ている白髪の老婦人──祖母とのツーショット写真等々が貼ってある。彼に好きに寛いでくれていいと言えば、壁面クローゼットを開けて服を探して。 )
あんまり人様に見せられるような部屋じゃないけど、どうぞ入って。服出すから適当に寛いでて大丈夫だよ。

  • No.51 by 日藤莉緒/イアソン  2022-07-23 10:20:50 

>キャスター
【日藤莉緒】
…まぁ、殆ど貴方の言う通りです。でも…私は貴方の能力だけは信じていますから、何とも。でも、まぁ…多少は、受け入れ難いですけれど。
(彼の言う通りだ。己は彼を信頼していない。そんな相手に術を掛けられるなぞ、受け入れ難いものだろう。だが、そうでもない。寧ろ、珍しく信頼している方だ。ただ、信頼しているのは彼自身ではなく、彼の力。彼の能力ならば、失敗することはないだろう。まぁ、後ろからザクリと殺られそうな気もするが。多少の心配はあるため受け入れ難いが、彼ならば失敗はしないと分かるため安堵のほうが強い。今にも顔と顔が触れてしまいそうな距離にいる彼の頬に触れば、上記を述べ。己は、彼と言う英霊について何も知らない。クラスがキャスターで、話し方、そして法師のような服を着ている所からして日本人だと言う事くらいだ。まぁ、道化のような格好でもあるが。彼から話さない限り、あまり興味もないため、きっと聞かないだろう。彼の真名、生きた時代、人生、苦労なども己は知らない。彼自身を信頼していないのも事実。だが、彼の力は、能力は信頼に値する。英霊だから、ではなく彼だから。そんな気がする。矛盾なのは理解している。彼からしたら良い遊び道具かも知れない。頼りにない魔術師でマスターなのかもしれない。それでも、今は見限らないでいてくれる。それだけで良い。己は聖杯戦争で、勝ち上がる。その為には彼は必要不可欠。その為に、言葉を紡ぐわけではない。少しは、怒りではない心から思った事を彼に伝えるべきか。と下記を)
私は…貴方の真名を知らないから、貴方が歩んできた道も苦労も知らないけれど…それでも、貴方の力は信頼に値する。…ありがとう、キャスター。


>美玖
【イアソン】

あぁ、分かった。お前がマスターだし、異論はないさ。…それに、いざと言うとき駆けつけやすい。にしても、英霊と言えど男である俺を部屋に入れるな。
(彼女の後に続いて歩くと、部屋について言われる。己の部屋は、彼女の隣か。人のように扱われているようだなと感じる。彼女以外の魔術師を知らないため、ハッキリと断言できるわけではないが、英霊に部屋を与えるのは珍しいことだろう。元より文句などはない。だが、此方は与えられる身。文句があったとしても何も言えまい。だが、彼女に何かあったとき駆けつけやすいだろう。敵が分からない。敵の本拠地すらも分からない状況だ。此方はわからないが、もしかしたら敵は分かっているかもしれない。いつ襲われても可笑しくない。その点を鑑みたら、その方が良い。彼女の部屋に入れば、己が見慣れた景色が広がる。海の様な内装は、己の心を落ち着かせる。いい趣味をしている。彼女の言葉に甘えて、散策でもしようか。辺りを見てみれば、飾られているのは写真やボトルシップ。ボトルシップに近付いて、中には行っている帆船を見る。アルゴー号に似ている部分もあるが、これは己が生きた時代よりも後の船だろう。時代と共に船も変わるのだな、と見つめてしまう。アルゴー号の存在は、この現代においてあまり知られていないようだ。一部のマニアの中で知られているくらい。己が乗り、指揮したアルゴー号を知るものが少ないのは寂しい気がするな、なんて思いながら下記を)
じゃあ、お言葉に甘えて。にしても…中々に良いセンスしてるじゃないか!海みたいで、良い。…おっ、船か!…アルゴー号程ではないが、良い船だ。…ボトルシップ、というやつか。

  • No.52 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-07-25 20:03:59 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

────…………左様で。真名すらも明かさぬサーヴァントを斯様に高く評価いただいているのであれば、そのご期待にお応えせぬわけにはいきませぬ。
( 能力は信頼している。能力を、ときたか。安倍晴明に敗北したというただそれだけで貶められることの多い己の能力をこそ信頼すると言った彼女に、どうにもざわつきながらも決して不快ではない感情が胸中に僅かに生じる。その後の礼には、わざと煽った身として返す言葉もないというものだ。ただ、頬に添えられていたその冷たい手の平へと猫のようにごく微かに一度擦り寄れば、すっとその身を離し。背を向けて歩きつつ僅かに距離を取れば、最終確認を。既に施されて未熟ながらも効力を発している術の上から重ねがけすれば、ただでさえ混ざりあった霊力にさらに己のものも加わることでむしろ害を及ぼしかねない。勿論そちらの方法でも封じ直し自体は可能ではあるが、今は──少なくとも今は彼女の力を暴走させたいとは思っていないのだ。使い捨てにするのならばそんな瑣末なことは一々気にしなかったのだが、端的に言えばまだそういう気分では無いので。ともかく、一度完全に解いてから封じた方がいいとの判断をする。食指を伸ばして彼女の紋を指し示しながら、 手順の説明がてら彼女が負うことになるかもしれないリスクを詳らかにし、意思確認を。)
霊力が混ざることによる事故を防止するべく、まずはそちらの術式を完全に解く必要がございます。しかしすぐに封じ直したとしても、封印を解いたことによる影響が御身を蝕まないとは拙僧にも保証できかねまする。……それでも、よろしいので?

>セイバー

【斎賀 未玖】

いいでしょ、海が昔から好きでさ。今じゃそんな感じの船はほとんど見なくなっちゃったけど、いつか乗ってみたいなって小さい頃に思ってたんだ。貴方のアルゴー号ってのもきっとカッコイイんだろうなぁ。
( 一先ず部屋について受け入れてくれたので安堵しつつ、男を部屋に入れるなと言う至極真っ当な言葉には生返事を返しながらクローゼットを探り。そうしながら彼がボトルシップに反応すれば、自分の趣味が認められたことによる嬉しさから何処となく弾んだ声音で自慢して。いつの時代に、誰が乗ってどう活躍した物なのかは知らない。単に造形が好きなだけなのだが、いつかはそんな浪漫溢れる物に乗って世界を回ってみたいなんて淡い想いを幼少期に抱いていた。幼子の頃の夢なので、今はそこまでの情熱もなく至って穏やかなものとなっているのだが、それでも好きな物はいつまで経っても好きでこうして手元に置いている。彼の乗った船も、己が知らないだけでとても良いものなのだろう。神話の時代のものだ、それこそ知識不足が自分自身で勿体なく感じるぐらいには良いものなのだろうなと穏やかに呟いて。やがて引っ張り出した服はシンプルなカットソーとスラックスで。派手さはない落ち着いた色合いだが、現代の若者向けらしさもある。まだサイズは調節していないが、それらを持ったまま彼に近づけば、カットソーを彼の前に翳して合わせてみて。思ったよりもマッチするそれにはしゃぎながら褒めて。 )
…うん!似合う似合う、素材がいいとなんでも似合っちゃうんだね。

  • No.53 by 日藤莉緒/イアソン  2022-07-31 10:26:36 

>キャスター
【日藤莉緒】
まぁ…いつかは真名とか知りたいですけど。…だから、いつか教えてくださいね。真名。
(目を細め、ふふっ、と笑みを溢す。信じてくれたのか、と何だか少し嬉しくなる。己が彼を信じていないように、彼も己を信じていないと思っていた。否、彼の場合は見抜けるのだろうなと思い直す。やはり並大抵の者ではないのだな、と改めて実感する。彼に術の教えを請いたいくらいだ。それと、いつか彼の真名も。英霊として、弱点となりうる真名。それを今教えてくれと強請るつもりはない。この会話を聞かれているという可能性だってあるのだから。どうせなら己が彼に真名を教えてくれとせがむよりか、彼から話してくれたほうが嬉しいと言うもの。なぜかは分からないが、そんな気がしてならない。猫のように己の手に擦り寄り離れた彼に対して上記を述べる。封印を解き、素早く新たな封印を施しても身体に影響が及ぶこともあるだろう。彼の言う通り、己の体温がこれ以上下がったり…己の実親が雪に関する妖だったりするのならば、伝承の様に凍らせてしまうかもしれない。だが、それも覚悟の上だ。切り札となり得ない、己の弱点。それを敵に悪用され、己達が不利になっては元も子もない。敵に悪用されるよりは、こちらの方が幾分かマシというもの。それに身体に異常が起きても、取り敢えずはいつものように文献などを漁り、対策を講じようではないか。スッ、と手を胸に当てては頷き、覚悟の上だと伝えては、付け加えるように言葉を紡ぎ)
…えぇ。それも覚悟の上です。…それに、予想外なことが起きても、貴方なら何とかしてくれるのでしょう?キャスター




>美玖
【イアソン】

あぁ…今は機械とやらで動くんだろう?便利になったが…ロマンを感じないな。ま、いつかお前もアルゴー号に乗せてやるよ。俺の船はカッコイイからな!
(生返事をした彼女をジト目で見ては、『コイツ…!』と目を逆立て。まぁ、こんな事で怒っても仕方がないなと己に言い聞かせて深呼吸を。ここは大人の余裕を見せなければ。ふぅ、と息を吐けば、ボトルシップの船に目をやる。彼女が言う事は事実なのだろう。これでも船に関わったからか、船の知識は多めにある。この時代の船は、俺が乗ったアルゴー号やボトルシップの帆船の様な者ではなく、機械とやらで動くようになっている仕様なのだろう。現代の船を見ていないため、何とも言えないが、話や知識だけではロマンがなくなったなと思う。機械とやらで動くようになり便利にはなったのだろう。それがなんだか、己からしたら悲しいような寂しいような、そんな気持ちで。機械で動く現代の船よりも、己達が生きた時代で旅する者が多く乗っていた船に。いつか彼女を、己が共に旅した船アルゴー号に乗せてやりたい。きっと、機械で動くのではなく人の手で動かすような船にロマンを感じるだろう。ふっ、と笑みを浮かべては上記を。素材が良いと何でも似合うと褒められ、ドヤ顔を浮かべる。当然だ、なんと言ってもアルゴー号船長のイアソン様なのだから。キリッ、と冗談めかしく軽くポーズを取れば、目を細める。この己に似合わない服などありはしないのだから。すっ、と服を持っている彼女の手を取り下記を述べ)
ふっ…当たり前だろう。なんて言っても、イアソン様だからな!!てことで…この服、借りるぞ。美玖

  • No.54 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-08-06 19:42:10 



>莉緒

【キャスター・蘆屋道満】

これはこれは、そう問われては頷くより他ありませぬ。他の有象無象なればいざ知らず、拙僧であれば勿論可能ですとも。
( 真名についてはまたいつか、然るべき時に。彼女が憧れと謳う張本人であると知った時の顔が楽しみだが、今明かしたところで面白みも薄い。衝撃を与えるにはカタルシスというものが重要なのだとか、などと理屈を捏ねつつも結局は己の気分の向くままという答えに尽きるので「 時が訪れたならば、必ずや 」と返し。彼女の信頼を感じさせるような言葉には少々機嫌良さげに頷き、己の力量が優れていることをあからさまに自賛し。しかしちらりと屋敷内を気にするように視線を巡らせれば、口元を袖で隠して彼女の体調を気遣い。英霊召喚をしたのだ、魔力を多少なりとも消費しているはずなので彼女も完全な本調子とは言い難いだろう。わざわざ封印を暴くのだから、せめて彼女の体力や魔力が回復してからの方が都合がいい。というのも理由の一つだが、真に気にしているのは日藤の屋敷の人間で。屋敷内に仕掛けられている術を解くのは朝飯前だが、この場で彼女の封印まで解くわけにはいかない。しかしこの時間に外へ赴くのも不審と捉えられるかもしれない。そのあたりは日藤の者ではないので不明だが、なんにせよ勘づかれるリスクはある。聖杯戦争以前に出鼻を挫かれることは彼女が望むところではないはずだと気を回せば、言外に日が明けてからにした方がいいと進言を。 )
しかし本日は召喚の儀も終えたばかりでお疲れでしょう。一度お休みになられた方がよいかと。何よりこの場は日藤ご当主様のお膝元でありますゆえ。

>セイバー

【斎賀 未玖】

ホント?楽しみにしてるね、約束だから!ふふ、出会えてよかった。英雄の船に乗せてもらえるなんて、普通に生きてたら絶対にないもん。
( いつか乗せてやるという言葉に一瞬驚いたように目を見開いたが、次の瞬間には無邪気に花開くような笑顔に変わって。弾む声音はそれがどれだけ嬉しいことかを物語っており。勿論乗せてもらえること自体も嬉しいのだが、そう言って貰える程度には信頼してもらえているという事実の方が大きかった。人と仲良くなるのは得意な方であるという自負はある、軽い魅了程度ならば使用できるとはいえ、魔術抜きでもいつの間にか色々な方面の人達と親交を結ばせてもらっているなと今までの人生を振り返る。勿論運と機会に恵まれたが故の賜物だとは認識しているが、有難いことにわりと顔は広いのだ。それこそ、聖杯戦争なんてものでも力を貸してくれそうな人達に心当たりがある程度には。服を合わせれば躊躇ない自画自賛が飛んできて、笑い声とともに雑に同意をすれば、握られた手に一度ストップをかけて服に魔術を付与すればサイズを調整する。わりと簡単に成功させているように見えるが、何度も祖母に地獄の特訓をつけられた甲斐あっての賜物である。どうぞと改めて彼に言いながら服を押し付ければ、流石に人の着替えの場に居合わせる訳にはいかないとくるりと背を向けてそそくさとドアをくぐり、彼に割り当てる予定の隣の部屋を指し。 )
んふふっ…そうだね、流石イアソン様。ふふっ。あ、でもサイズ調整するからちょっと待ってね。……よし、はいどうぞ。じゃあ私出てくから、終わったら隣の部屋に来てね。

  • No.55 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-08-22 18:23:31 



(/ 埋もれてしまっているようなので、一度上げさせていただきますね!感染症がさらに流行りを見せていますし、それ以外でもご都合等あるかと思いますのでのんびりとお待ちしております。リアルを最優先に、余裕がある時にお返しいただけますと幸いです!
あと、蘆屋道満の夏霊衣おめでとうございます…!夏イベも道満らしい出番でとても面白かったですね!今回の上げはこちらのお祝いをお伝えさせていだきたかったという部分が大きいのですが、雑談がご負担になってしまいましたら蹴っていただいて構いませんので…! )

  • No.56 by 日藤莉緒/イアソン  2022-08-26 23:55:46 

>キャスター
【日藤莉緒】

…それもそうですね。お気遣い感謝します、キャスター。明日から扱き使われるでしょうから
(少し、少しだけ、信頼関係と言うものが築けたのではないだろうか。そんな事を考えながら、頷き肯定を。一度お休みに、と言う彼の言う通りだろう。魔力を消費しているし、もしかしたらまだ当主が起きている可能性もある。バレれば面倒で、誤魔化すのも面倒。それに、どうせ明日から聖杯戦争の勝利の為、扱き使われるのだ。体力、そして魔力は出来る限り、温存していた方が良いだろう。ならば、彼の言う通り休息だ。パパッ、と着替えては上記を。敵情報、そして拠点等も見つけられれば、一石二鳥というもの。まぁ、敵側もそんな粗相はしないだろうが。情報収集と言う仕事が溜まりに溜まっている状態だ。己が召喚したキャスターですら、あまり情報はない。裏切られる、と言う不安すら背負わなくてはいけない。頼りになる戦力…否、参加条件であり戦力の彼を失うのはとても痛い。当主にも釘を刺されるであろう。ため息が出そうになるのを抑え、己の部屋に戻ろうと踵を返し下記を)
…では、私は部屋に戻ります。何か用が有れば、隣の部屋に。貴方もゆっくりと休んでください。おやすみなさい、キャスター





>美玖
【イアソン】

お前が魔術師で良かったな。普通なら、この偉大なイアソン様の船に乗る事なんてないしな!
(声を出し笑う彼女。喜んでいるのが笑い声で分かる。喜んでもらえるのは、中々に良いものだ。彼女だから尚更。何となく、何となく、ただの気紛れで口にした言葉。でも、彼女が喜んでいるのなら本当に乗せてやろうではないか。今の船では感じられないロマンと感動を彼女に分け与えてやろうではないか。そう思えば、声高らかに笑い、ドヤ顔を浮かべながら上記を。かなりの自慢になるはずだ。己の事をよく知り、己の冒険譚に興味がある…もしくは、好きな者からしたら。だが、まぁ、アルゴー号に乗ったと言い回っても信じてはもらえないだろうが。己は英雄として英霊となり、生きてはいない。ギリシャ神話で生きた者。本当に船があるとか数千年前の人物が生きているとか、そういう物語めいたものは、誰も信じない。悲しいやら何やら。気にしても仕方がないのだろうが。魔術というのは便利だ。使い方次第でなんとでもなるのが多い。服のサイズまで調整するのを目の前に見て、少しばかり関心の声を上げる。簡単そうに見えるが、己が習得するとなるとかなり難しいのだろうな。なんて思いながら『ありがとう』と一声。隣の部屋を見ては彼女の言葉に頷き、彼女が部屋から居なくなったのを確認して着替える。本当に丁度いいサイズで、驚きを感じる。己の驚きを隠しつつ、彼女から指定された隣の部屋に行けば下記を)
…終わったぞ。にしても、本当に便利だな魔術は。





(/大変遅くなり、申し訳ございません…。
私生活で色々と立て込んでおりまして、今日まで返信が出来ずにいました…すみません…。
返信が遅れてしまったのですが、一度場面変化をお願いしてもよろしいでしょうか…?

ありがとうございます…!本当に道満らしい道満で、感無量でした!イアソンもエリセちゃんのところで、良い活躍を見せていましたね!アルゴノーツの信頼関係が堪りませんでした…!


改めて、大変遅くなり申し訳ございませんでした。これからも、またよろしくお願いします!)

  • No.57 by 斎賀 未玖/蘆屋道満  2022-09-07 19:32:32 



>莉緒

【キャスター・芦屋道満】

お心遣い、有難く受け取らせていただきましょう。おやすみなさい、マイマスター。
( こちらの提案を聞き入れてくれた彼女ににこりと微笑めば、挨拶を返し。自室へ戻る彼女を微笑みを貼り付けたまま見送れば、彼女の姿が戸の奥へと消えていった一拍後に己も与えられた室内へと音もなく入り。魔力がある限りはサーヴァントに睡眠は必要ない、本来であれば行動を慎み、霊体化でもして大人しく朝が来るのを待つべきなのだろうが、そのように待てができるほど牙は抜かれていないのがこの陰陽師で。懐から数枚の札を取り出せば、隠密と気配遮断の術を掛け札を鳥型へ変形させて窓から外へ放ち。単純な偵察用の式神だが、キャスタークラスに適正がある者か陰陽道に心得がそれなりにある者でもなければ早々にバレることはないだろう。闇夜に消えていく式神を見送れば、犬歯を剥き出した獰猛な笑みで独り言を誰に聞かせるでもなく呟いて。 )
果てさて、聖杯戦争なぞに喚ばれるとは。いやはや奇妙な縁、奇妙な運命でございますなァ。しかし現界したからには、存分に楽しませていただきましょう。


>セイバー

【斎賀 未玖】

うんうん、やっぱりいいねその格好。もともと客室だから最低限の家具しか置いてないけど、この部屋使ってね。どうせ誰も使わないし、好きにしてもらっていいよ。
( 現れた彼の姿を見れば、やはり自分の見立てに狂いはなかったと大きく頷いて褒め。両腕を広げて部屋をアピールするが、言葉の通り家具は寝具や壁掛け時計に棚といった最低限のものしか存在せず。両親がいつか泊まりにでも来るかもしれないとの思いで清掃を欠かさずにいたが、魔術嫌いの彼らは一度たりとて訪れてはくれなかった。結局余る一方だった客室を有効活用してくれる人がいるのならばそちらにあげた方がいいだろうと、よっぽど魔改造したりしない限りは扱いに干渉しないことを伝えて。何気なく時計に視線を移せば、夜に差し掛かっており。時間がいつの間にか経っていたことに驚けば、夕食の準備が滞っていることを思い出して。当たり前のように食事のリクエスト云々を告げるのは、サーヴァントが原則摂食を必要としないことを知らないが故で。言うだけ言って、慌ただしく出ていこうとし。 )
…ってあれ?もうこんな時間!?じゃあ私、夜ご飯の準備してくるから適当に好きにしててよ。あ、今日のメニューはもう決めてあるから、リクエストがあるなら明日からにしてね!


(/ いえいえ、リアル最優先ですのでお気になさらないでください!場面転換についてかしこまりました、一度道満の方で〆させていただきましたので、お好きな場面から開始をお願いいたします!
少し強引になってしまいましたが、この機にこちらも場面転換をお願いしてもよろしいでしょうか…?

今回も道満は大活躍でしたね…!折角なので浴衣だけでなくシャチ水着も霊衣で実装してほしかったですよね!突然イアソンが出てきて心臓が止まるぐらい驚きましたが、相変わらず抜けてるところもあるけれどかっこいい船長だなーとニヤニヤしてしまいました!

こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします!のんびりとやり取りさせていただければ幸いです!/蹴可 )

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