名無しさん 2022-06-02 22:52:14 |
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>莉緒
【キャスター・蘆屋道満】
フフ、こわいこわい。
( 細められる目に、くすくすと笑いながら肩を竦める。どうやら、根に持ちやすいしたたかな面もあるようだ。先程の憧れについて語っていた姿とはまるで別人だが、元より一癖二癖はあるだろうと踏んでいたのでさして驚くことでもなく。むしろ、そのような気概は好ましい。これでは、実際に己が彼女に背いた時も強気なまま刃向かってきてくれるのか、試してみたくなるというもの。己が言えたことではないが、彼女の価値観は少々ずれているようだ。いかに口八丁の心にもない憐れみとはいえ、どうやらそれにピンと来ていないらしい。養育環境故か、生来の気質かまでは不明だが、捨てられたことそのものに悲哀を抱いている様子はないようだ。ぐるりと黄金色に渦巻く狂気は、彼女の語る拷問計画により深みを出す。淡々と紡がれるそれに、己の口端が歪に吊り上がっていくのを感じる。まだ彼女が己に話していないことは数多くあるだろうが。なるほど、少し面白いかもしれない。己の野望にどこか共感を生じさせるものであったからか、はたまた彼女の行き着く先を見たくなったからか。いや、何故かなどはどうでもよい。享楽に身を任せるのもまた良いものだ。彼女の元へ歩み寄ろうと音もなく歩を進めれば、彼女の狂気を肯定し、三日月型に弧を描く目に彼女への興味を色濃く乗せながらその助力を申し出て。 )
ンンン、フッフフフ…左様で。聖杯戦争も良いですが、莉緒殿の辿る果てを観覧させていただくのも一興というもの。なに、過酷な責め苦を与えようとも正気を保たせる術などもご用意できますゆえ、補助は拙僧にお任せあれ。
>セイバー
【斎賀 未玖】
あはは、そこで多分って付け足さなかったら流石船長!度量広い!って手放しで褒められたのに。でもそう言ってもらえるのは嬉しいよ、ありがと。
( 神話の時代は、己なぞ霞むほどの様々な存在が居たのだろう。科学が主流である現代において、どちらにも寄り、どちらにも馴染めない己の存在は異端ではあるが、旧い時代の英雄である彼にはそんなことはあまり気にならないらしい。船長としての度量の広さが垣間見えて、英雄は伊達ではないなと認識する。あまり暗い雰囲気にはさせないように、冗談ぽく笑いながら感謝して。キッチンに向かえば、ガラスのコップを取り出しながら答える。こちらに移ってすぐの頃、己も内装が普通すぎることが気になり祖母に聞いたことがある。彼女曰く、夫である祖父の影響らしい。己が生まれるよりも以前に祖父は亡くなっているためどんな人柄なのかは知らないが、魔術師ではあったものの、魔術に関することを厭う人物だったようだ。だから、魔術に関する蔵書が多数納められている書庫や、祖母の工房である地下室以外はあまり魔術的な要素を入れないようにしていたのだとか。地下室の話題を出したら、ふと思い付いた。あそこなら、もしかすると己でも扱えるような品があるかもしれない。何度か足を踏み入れたことがあるので勝手はわかってる、見に行くのもありだ。彼と己の前に茶が入ったコップを置けば、拳一つ分のスペースを空けて彼の隣に腰掛けて。 )
ここ祖父母の家なんだけど、おばあちゃん曰く魔術師らしい物が好きじゃなかったおじいちゃんの趣味に合わせたんだって。だからさっきの書庫と工房の地下室以外は、普通の家と変わりないよ。……あ、地下室なら私にも使えそうな道具とかあるかも。また漁らせてもらおうかなぁ。
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