奏歌 翔音 2020-08-14 23:09:35 ID:5762b1903 |
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>河川敷
クエ「気ぃ逸れたら死ぬぞ坊主!…………『癒せ』」
雷をもろに喰らったクエは、自身の魔力で相殺を試みる。衝撃波を粗方消し去ると、クロさんに近づき治癒魔法を掛けた。そして自身の「光魔」と川の水で水龍を作り上げ、挑発するかのように機神悪魔の前で高笑いした。
『誰から貰ったかは言えない。貴女がその人に危害を与えない保証がないから。そして私は知枝の』
動揺する似蛭さんの腕を掴みながら、地面に文字を刻み似蛭さんの内心の問いを読み取ったかのように答えていく。注射の準備が整った直前、晶は最後の答えを地面に記した。
『私は知枝の親友』
今までの答えより一際大きい文字を地面に刻むと、似蛭さんの腕に注射針を打ち込む。似蛭さんの同意なく技術を使うことへの罪悪からか、小さく「ごめんなさい」と唇が動いた。
>河川敷
【――――――――排除。】
(クエさんによって現れた水龍を前にしても、機神悪魔は物怖じする素振りもなければ歩みも止めない。ただ、進路を妨害する障害だと認識したのか、左手で軽く振り払うような動作を見せる。次の瞬間、先程よりも巨大な赤雷の衝撃波が横薙ぎに発生し、水龍もろともクエさんに吹き飛ばしかねない威力を持っていた。)
似蛭:
【お姉ちゃんの……?いっ――――――――ギッ!?ガッ――――――――アァアアアァアアッ!?】
(こちらの事など意にも介さないと言った勢いで腕を掴み、注射器を打ち込もうとした晶さんを警戒していたが、知枝の親友と言う言葉が地面に記されたのを見て、一瞬だけ気が緩む。だが、中の液体を打ち込まれた直後、似蛭の容態が急変する。中に入り込んだディアブロの血は、今まで似蛭とベアードが取り込んだ事のある魔力とは比べ物にならない質なのだ。強大すぎるが故に、似蛭は地面に蹲って苦しみだす。過剰出力の魔力は似蛭の身体から赤雷の放電を放ち、晶さんを含め他を寄せ付けないフィールドを形成している。
……どうにも、似蛭の身体にディアブロの血が馴染むのはもう少し時間を要するようだ。)
河川敷の皆さん
クロ「っ、危ない!」
赤雷と衝撃波が迫ってくる様子を見て、クロは無意識的に得意とする「変換技術」を使い、魔力をあるものに変換して、それを離れた場所へ投げた。それは、「避雷針」だ。ただの避雷針ではなく、「魔力や能力によって作られた雷を誘導する」もので、赤雷はそれによって逸らすことはできた。
が、衝撃波は治療のためにクエさんが近づいていたこともあり、近くにいたクロは吹き飛ばされて似蛭さん達の近くへ。そして、ちょうど似蛭さんの容態に気づく。魔力を関知できるゆえにわかったことは、過剰な魔力のせいで似蛭さんが苦しんでいること。囮に徹するべきか、隔てるフィールドを超えて似蛭さんを手伝うべきか。身体はすぐに、動いていた。
クロ「似蛭さん!ぐ、う、あああぁぁぁぁぁ!」
フィールドを越えるために、自らを「非物質」へ変換。封印のための肉体では負荷のかかる行為だが、今のクロはそれを気にしている場合ではなかった。
理性より先に、身体と心が…苦しむ似蛭さんを、放っておけるはずがなかった。フィールド内部に侵入し、似蛭さんをしっかりと抱き締める。その際に似蛭さんの苦痛と負担を軽くする代わりに、クロがその分の代償を身をもって味わう。クロにとっても苦しく、意識をしっかりと保たなければ泣き叫びたくなるような苦痛。口からは血が漏れでるも、しっかりと食いしばって耐える。
クロ「にひる、さん…!僕も、一緒だから…!ここに、いるから…!」
>河川敷の皆様
赤雷は避けられたものの、衝撃波は耐えられず吹き飛ぶクエ。似蛭さんたちの近くまで一度吹き飛ぶも、今度は似蛭さんのフィールドによって弾き飛ばされた。
クエ「ったく、無理しやがって坊主。…………あんたらの相手はしてやるから、掛かってこいよ!」
とは言いつつ、クエにクロさんを止める気配はない。物理的に不可能ということもあるが、何より深い絆で結ばれた二人を邪魔するのは野暮だと考えたのだろう。代わりに機神悪魔と化した二人の前に立ち、動きを封じるように吸収魔法を発生させた。
晶「…………っ!」
同じく似蛭さんのフィールドに弾かれた晶は、杖を長く丈夫な鎖に変形させ機神悪魔を拘束する。さらにはクエの吸収魔法も鎖に憑依させ、似蛭さんとクロさんたちの時間稼ぎを始めた。
>河川敷
似蛭:
【ギッ――――――――グァアアァアッ!!アァアアアァアアッ!!!!】
(フィールド内に入り込んで自身を後ろから抱き締めたクロさんがいるにも関わらず、激痛と拒絶反応に悶え苦しむ似蛭は、獣のような叫び声をあげながらフィールド内で暴れだす。その暴れぶりは、フィールド外にも影響を与えた。暴れる似蛭がフィールドを蹴りつけると、高出力の赤雷が放たれて機神悪魔の横顔に直撃したのだ。
<ギギギッ……>と音を立てて、左目の赤いモノアイで似蛭とクロさんを視認した機神悪魔は、標的を水龍とクエさんから切り替えて、フィールドの方へと歩み始めた。)
【――――――――絶滅セヨ。鏖殺セヨ。全テヲ零二戻サネバ。】
>河川敷の皆さん
クロ「っ、ぜったい、はなさ、ないから……!」
似蛭さんが暴れ始め、それにしがみつくクロは暴れる際の衝撃や衝突で一部ダメージを負うも、なおも離れようとしない。必死にしがみついて……少しでも苦しみを取れるように、クロは自分への負担を強める。
クロ「僕は、一緒だから……ずっといっしょ、だから…!」
>河川敷
晶「……………………。」
フィールドの方に向かう機神悪魔の前に、晶は静かに立ち塞がる。そしてその手で機神悪魔に触れると、金属部分を分解し始めた。
『知枝さんと、氷華さんを返せ』
氷華さんや知枝さんの核となるものを避け、バキバキと鈍い音を立てながら金属部分のみを分解していく。能力の過剰使用に身体が耐えきれていないのか、腕や脚、口からも血が出始める。それでも晶は魔法を止めなかった。このような事態を引き起こした黒幕への、そして止められなかった自身への深く昏い憎悪によって、ただただ魔法を掛け続けていた。
>河川敷
似蛭:
【ウゥゥ……――――――――ッ……グ、ァアァアア……!!】
(クロさんの声が聞こえ始めたのか、先程よりも暴れぶりが静まっていき、似蛭自身も暴れまいと地面を握り締める。やがてフィールドにも変化が生じ、フィールドを形成していた魔力が内側の、似蛭の身体へと集束し始める。……だが、魔力を取り込んでいくうちに、似蛭の姿が"異形のモノ"へと変貌していく。その本質は、機神悪魔が持つ"殺意"と"憎悪、そして"憤怒"と同質のものであるためか、魔力が流体金属へと変化し、似蛭の全身を覆って姿を変えていく。)
【――――――――排除。】
(一方、機神悪魔はと言うと、分解された金属部分が流体の形を為して超速的に再構築を繰り返していた。機神悪魔の身体を構築する金属部分は元々は流体で出来た金属であり、更にその流体は機神悪魔の"負の感情"を凝縮して構成された特上級の魔力である。そのスペックは、直近のもので例えるなら石動 黎葉を一回りグレードダウンさせたようなものだった。
機神悪魔は自らに触れていた晶さんの腕を掴み上げると、容赦なくギリギリととてつもない力で握りしめた。)
>河川敷の皆さん
クロ「どんなに、なっても…一人にさせ、ないから…!」
姿が異形になりかけていても、クロは離れようとはしない。負の感情に囚われることの苦しさは、悪夢そのものとも言えるクロからすれば、身に染みるほどよくわかる苦しさだ。だからこそ、離れない。言葉や思いは決して無駄ではなく……クロはそれに救われたから。他ならぬ似蛭さんと……ベアードさんに。
クロ「大丈夫…似蛭さんなら……ベアードさんならできる!」
>河川敷
晶「……………………。」
クエ「小娘、助太刀する」
腕を握り締められてもなお晶は魔法を解くことはしない。むしろクエが掛けた治癒魔法や機神悪魔の負の感情をも媒介として、自身の魔法を強化していった。再構築の早さに追いつくように、分解の早さも速度を増していく。
だが分解速度が上がるごとに、晶自身にかかる負担も増加しているのだろう。クエが強力な治癒魔法を掛けているにも関わらず、晶の体から出る出血の量は増していった。
>河川敷
似蛭:
【―――――――――――!!!!】
(しがみついているクロさんの言葉が聞き届いたのか、似蛭は大きく空を見上げて絶叫する。集束されていたフィールドの魔力も一気に吸収され、フィールドが無くなると同時に似蛭の全身を覆っていた流体金属の魔力が、放出していた赤雷を"紫電"へと変貌させる。流体金属そのものも紫紺の光を強く輝き放っていく。
一方、分解速度を引き上げられた機神悪魔の胸部を守っていた金属部分が、一瞬だけ剥がれてその奥に見慣れた顔が2つ垣間見えた。流体金属に呑み込まれ、捕らえられている氷華と知枝の顔が、ようやく見えたのだ。
……だがその直後、似蛭の方の変化に気付いた機神悪魔は、囮組の目的に気付いてしまう。)
【―――――――"フェイズⅡ"、解放。】
(フェイズⅡ、という言葉が告げられた瞬間、機神悪魔の魔力が段階を踏まえるように更に増大し、晶さんの手を振り解いてしまう。直後、胸部から覗き込んでいた氷華と知枝の顔が再び流体金属に呑まれ、何事も無かったかのように金属部分も再生を果たしてしまった。…だが、最早機神悪魔にとって晶さんとクエさんも眼中に無く、先程までとは打って変わって異常なまでの俊敏性と機動力を発揮し、一気に似蛭たちの方へと距離を詰めていた。)
>河川敷の皆さん
クロ「ベアードさん…っ!敵、前から来るよ!一瞬みえたけど、取り込まれた二人は胸部の内側にいるみたい!」
クロはベアードさんの状態が収まり、こちらの声も届いていると思った体で…機械悪魔の方を見て、その異変と助けるべき二人の位置を教える。今のベアードさんにどんなことができるのかは、クロはわからない。流石に出力も上がったと思われるあの機械悪魔に、クロが有効打を与えることもできないととらえ…クロは観察と報告に徹するべく、ベアードさんにしがみついたままそう伝えた。
>河川敷
晶「……………………。」
クエ「お、おい何を!?………………そうか」
手を振りほどかれた晶は、体中から血を流したまま倒れこむ。とっさに抱え込んだクエがその顔を見ると、何か言いたげに口を開き、機械悪魔さんの方を力なく指さした。それで全てを察したクエは、晶を抱えて似蛭さんの方に向かう。クエはバリケードの外から、似蛭さんとクロさんに向かって声を張り上げた。
クエ「こん小娘から伝言だ!……………………『あんたに任せる』、しくじんじゃねえぞ似蛭!」
残っていた生命力やクエから掛けられた治癒魔法を利用して、晶は機械悪魔の機械を分解していく。その魔法は先ほどまでとは違い、機械悪魔の胸部を集中的に狙っていることが分かるだろう。自身の分解の隙を狙い、似蛭さんが復活させた魔法「バインドアンカー」で片を付けろ。晶とクエは互いに力を使い、似蛭さんのサポートに徹していた。
>天神団アジトの皆さん
仁「私がリーダーをしていた隊に似てるんのだな……昔の天神団というのは。」
昔の天神団のことを少し聞くと自分がリーダーをしていた隊に似ていると思い出を重ねているように話す。
>ビルの外
紅音「どこだ、女神達よ!隠れてもこの紅音が火の中水の中どんなところでも探してやるさぁ!」
奥歌「もういないと思うけど……それよりそこのお兄さんはなんで私たちの名前を知っているんですか?」
紅音はあちらこちらに向かってどこだ女神達などとキザな口調で叫びながら探しているが、もういないと思うと奥歌に突っ込まれる。
そして奥歌はエフィスさんに何故自分たちの名前を知っているのか首を傾げて聞く。
>天神団アジトの皆様
栄作「っ、はは!………んな優しいもんじゃねえよ。乱暴者9割5分の大人しい狂人が残りってとこだな!まあみんな、家族みてえな感じだったぜ…………あんたのやってた隊も、そんな感じだったのか?」
仁さんの言葉に対し爆笑すると、既にこの世を去った天神団メンバーが聞けば埋められてもおかしくない形容詞で天神団を語る。しかしその口調には相変わらず懐かしさが滲んでおり、仁さんのリーダーをしていた隊にも少し似たものを感じたのか興味深げに尋ねた。
>ビルの外
エフィス「ああ。ッと前に、俺の紹介をしとかねえと。俺はエフィス。あんたらの頭領さん……仁兄貴んとこでお世話になってる斎藤晶の使い魔さ。ゴレンっているだろ?…………あいつから分離して生まれたんだ。生まれたときにゴレンと晶の記憶を引き継いでてな、それであんたらのことも晶やゴレンを通じて知ってるんだ」
関都「……………ってことは、使い魔の一種ですか。記憶を共有しているとはずいぶん面妖な」
奧歌さんの問いにまず答えるため、自身の正体を明らかにしてから説明を始めていく。関都が相槌を入れるのをよそに、今度は紅音さんの方を向く。しばらく表情を暗くしていたが、その後覚悟を決めたように話し出した。
エフィス「心配かけたくないから言わなかったんだが…………知枝は戦いで後遺症が残ってな。あいつらはそれを治すためにここを去ったんだ。あと兄貴やエリスたちにも伝えておいてほしいんだが、晶は耳が聞こえなくなっててな。日常生活にさほど支障は出ねえが、少し知っていてほしい」
下手すれば知枝さんたちを追いかねない紅音さんを抑えながら、これまでのいきさつを簡単に話す。その口調はあくまでも淡々とした、事実だけを述べるものだった。そして一緒に住んでいることもあってか、晶の聴覚障害についても軽く触れた。
>河川敷
【――――絶滅セヨ。】
(遠距離から分解魔法を受けながらも、先ほどより魔力の出力と量が増大した事から再生速度の方が遥かに上回っている。驚異的な機動性でベアードの懐に飛び込み、その心臓目掛けて手刀を突き出す。
手刀は見事ベアードの心臓を貫き、その命を"絶滅"させた―――ハズだった。)
【――――――――?】
(機神悪魔の手刀はベアードの心臓に届いている。だが、貫通することが出来ず、流体金属で出来た紫紺の装甲で防がれていた。圧倒的な膂力と魔力を持つ機神悪魔の攻撃ですらまともに貫通出来ない事から、装甲の強度は機神悪魔と同等―――否、それ以上である。装甲に止められた機神悪魔の手首を、変貌したベアードが掴み上げる。
そこでようやく、似蛭を包んでいた紫紺の光が収まっていく。そうして露わになった似蛭の姿は―――現在の機械が入り混じった肉体に釣られたのか、流体金属によって構成された機械の魔神…つまり、機神悪魔と似たような姿となっていたのだ。
しかし、先ほどまでの似蛭には無かった威圧感と重圧、魔力の出力が桁外れのモノとなっており、攻撃を受け止められた事もあって、初めて機神悪魔が何かを気に掛ける動作を見せる。
変貌した似蛭は、ベアードとも似蛭とも異なる気配を放ちながら、機神悪魔に告げた。)
似蛭(???):
【―――滅べ。】
【―――――ッ!!?】
(似蛭(???)がそう告げると、機神悪魔の腕を引っ張って、晶さん達やクロさんとも距離を離すように河川側へと背を向けさせると、まずは機神悪魔を弱らせるためにその頭部目掛けてドロップキックを放ち、河川側へと機神悪魔を突き飛ばした。突き飛ばされた機神悪魔はそのまま河川の中へと背中から叩き付けられるが、似蛭もすかさず追撃するために河川の方へと降り立った。)
>河川敷の皆さん
クロ「っ!これなら……いけるのかな?頑張って、似蛭さん!」
そう声援を飛ばしながら、クロは倒れている機械悪魔にある細工をする。分解魔法を喰らい、それでも再生してダメージを帳消しにしている様子を見て、ふと思ったこと。「ダメージを無効化している」のではなく、「再生して直している」ということ。つまり攻撃は通用するが再生速度のせいですぐに回復し……だから相手もそれは無視をする。すぐに再生するとわかるから、それを込みで戦う。
なら……その計算がずれた場合は?クロは命中すれば炸裂する魔法弾を何発か放つが、そのなかに罠を仕掛ける。というのも、命中してもすぐに炸裂しない代わりに……「再生が働いた瞬間に炸裂して損傷を拡大させる」という弾だ。狙いは、再生の遅延。再生が不十分ならば相手の反撃、攻撃もその時ばかりは支障が出る。明確に今の似蛭さんにとって、チャンスになるはずだ。
分解魔法と似蛭さんの追撃に紛れて、炸裂魔力弾は放たれて損傷箇所に埋まるように命中した。あとは、もくろみがうまく行くことを願うばかりだ。
>河川敷
晶「……………………っ!――――っ!」
クエ「了解、掴まってろ小娘!」
クロさんのやろうとしていることを悟った晶は、指文字と杖の振動で意志を伝える。指文字を読んだクエは、晶を負ぶうと河川の方に連れていく。晶は再び分解魔法を機械悪魔に発動させたが、河川敷の様子は先ほどまでと変わる。
その正体は、上空から降ってくる隕石型の爆弾。飛行機形態となったゴレンが落とし続ける爆弾は戦況を狂わせ、似蛭さんの追撃やクロさんの炸裂魔力弾を気づかれにくくしていた。
>河川敷
【―――――――――――――絶滅、セシ。】
(顔面にドロップキックを受けて、河川で仰向けに倒れていた機械悪魔だが、流体金属であるため大したダメージも負っていなかった。だが…河川に降り立つ似蛭達と上空から降ってくる隕石型の爆弾を視認すると、倒れていた身体をそのまま直立体勢を維持して魔力だけで起き上がる。)
似蛭:
【その前に―――――滅びるのはお前だあぁぁああああぁああ!!!!】
【―――――――――ショートレンジのプロセス、実行】
(機神の力と姿を手に入れた似蛭は、まだ"滅亡者"としての力を使いこなせているわけではない。力を把握するためのウォーミングアップがてら、まずは機械悪魔の抵抗力を奪うために肉弾戦を仕掛ける。それに合わせて、機械悪魔もシステムボイスのようにそう呟くと、2体の機神は殴り合いの応酬を始める。…だが、お互いに強固な装甲と流体金属を持ち得ている事から、お互い大したダメージを与えられない。機械悪魔は打ち込まれた炸裂魔力弾に気付いている様子は無いが、分解魔法に対しての再生速度自体は大して変わっていない。肉弾戦を行使しながら力の使い方を模索している似蛭に対し、左目のモノアイに魔力を集束させて一気にレーザーのように放出して、似蛭の胸部装甲に目掛けて直撃させる。)
似蛭:
【う、―――ぉおおぉおおおおおおぉおおおお!!?】
(胸部装甲にレーザーを食らった似蛭は、そのまま晶さん達とクロさんの元まで吹っ飛ばされる。かなり高出力のレーザーのような印象を見受けられたが、似蛭の機神としての装甲が尋常ではない強度を有しているためか、装甲の表面を一部だけ焼いているだけのようだった。
直後、機械悪魔は上空の隕石爆弾を見上げる。使用できる遠距離攻撃手段がそれだけしかないのか、再び左目のモノアイに魔力を集束させると、超高密度のレーザーを放出し、隕石爆弾を上空で迎撃してみせた。)
>河川敷の皆さん
クロ「皆で協力すれば行けそうだね!それじゃあ、とっておきだよ!!」
そう言い放ちながら……そう、「わざと聞こえるように大声で宣言」しながら、クロは前方に向けて一発の魔力弾を放つ。なんの変哲もないと思いきや……それは直線上で消え、機械悪魔の真後ろに唐突に出現し、尋常ではない魔力量を検出させる。
が…クロの目的は「機械悪魔を騙し、それを相手に学習させること」だ。今放ったものは「空間転移」の細工を施しただけの、「一定距離を進むと内部の魔力を放出・霧散させるだけで一切の危険性もリサイクルによる利用価値もない弾」だ。つまるところ、ブラフ。
そして目的は、「クロの行動に危険性はないものとして判断」と見なされること。そうなれば……これから使う、内部に設置した魔力炸裂弾と連動させた工作行動を成功させやすくなる。弱いなりに、相手の不意を突くための作戦……それがクロにできる手助けだと判断した。
>河川敷
晶「…………………。」
クエ「似蛭、坊主(クロさん)………知枝と氷華を頼む」
似蛭さんの側に近づくと、焼かれた装甲を再錬成して修復する。しかし晶の顔色は先ほどよりかなり悪くなっており、全身からの出血が白衣の大部分を赤く染めていた。荒い息を吐きながらも錬成魔法を掛け続けているのは最早執念の成す技だろうが、クエの回復魔法をもってなお限界は近づきつつあった。
ゴレン「……………………。」
一方河川敷では、ゴレンはなお上空からの爆撃を続ける。現時点で機械悪魔に対空攻撃が少ないことを悟り、あくまでも陽動作戦としての役割を果たしていた。
>河川敷
【――――――――――――――"フェイズⅢ"、解放。排―――】
(クロさんが放った魔力弾が真後ろに出現すると、機械悪魔は見向きもせずに右手だけを真後ろに向けて魔力弾を掴み、そのまま握り潰した。その様子は、特段警戒しているわけでもないが念には念を、という、知枝のような慎重さを垣間見せていた。
だがその直後、"フェイズⅢ"を解放した事でそれまで負ったダメージがリセットされ、打ち込まれていた炸裂弾が脇腹で炸裂する。それ自体は大したダメージではないが、不意打ちにも等しい炸裂弾によって、一瞬だけ再生速度に遅延が生じる。その瞬間を見逃さず、似蛭の頭部バイザーが紫紺に発光し、その身を起こした。)
似蛭:
【結構堪えるなぁ……けど、今ので"分かった"ッ!!】
【――――――ッ!?】
("分かった" という言葉と同時に、似蛭の身体は紫電に乗せて爆発的な高速移動で一瞬にして機械悪魔の目の前に現れると、右腕に紫電を纏わせる。バチバチと音を立てながら似蛭の右腕を覆う紫電。その力には確かに"滅亡者"由来の"滅亡の力"が籠められており、機械悪魔のがら空きとなった腹に突き刺した。瞬間、似蛭の右腕に纏っていた紫電―――滅亡の力が機械悪魔の全身へと広がっていく。
……体内構造が見えるモノならば、見えるだろうか。似蛭が突き刺した右腕から紫電が伝播し、その最奥へと侵食して、機械悪魔のコア―――知枝と氷華を融合させているバインドアンカーの"枝"を"滅亡"させたのだ。
強制融合を果たすための結合コアを滅亡された機械悪魔から右腕を引き抜き、巻き込まれると判断した似蛭は、上空から落ちてきたゴレンさんの爆撃を、両腕を上空に翳して"紫電"を放ち、全て迎撃して見せる。
……その直後、結合を維持するための手段を失った機械悪魔は全身から"バチバチ"と漏電を起こし、その身体も維持できなくなりドロドロの流体金属へと形を崩していく。やがて流体金属が消滅していくと―――中から、今の今までずっと知枝を守るようにして抱きかかえていた氷華が地面に倒れ伏したのだった。)
>河川敷の皆さん
クロ「……無事、なのかな…?似蛭さん、大丈夫?」
と、似蛭さんの方に声をかけつつ駆け寄る。二人の安否は、おそらくクエさんか晶さんが確認するだろう。クロはそもそもこうなった経緯もわかっていないが、とりあえずクエさんと晶さん、氷華さんと知枝さんは面識ある同士だと把握している。そして……多分、似蛭さんというよりはベアードさんとしての関係でなにか関わるがあることも。
クロ「えっと、似蛭さんだよね?その、結局流れに任せていたけどさ、一体全体どうなってるのかさっぱりなんだけど…?」
>河川敷
晶「――――っ!」
クエ「お、おい待て小娘!……………………坊主、似蛭を頼む。二人とも、氷華と知枝を助けてくれてありがとう」
晶の瞳に映ったのは、似蛭さんの右腕から伝う紫電が機械悪魔のコアを滅亡させる光景。赤に染まった白衣からも分かる自身の限界も気にせず、知枝さんたちの元に駆け寄る。それを見たクエは慌てたように二人にお礼を伝えると、晶に着いて行った。
そして二人が去ったあとの地面には、血文字が書かれたメモが置かれている。そこには、晶の字で「ありがとう」と書かれていた。
晶「――――――――、――――――――。」
クエは知枝さんと氷華さんに駆け寄ると、その体に治癒魔法を掛けていく。先に到着していた晶は意識を保つのがやっとといった様子だが、地面に血で文字を書いていく。震える指でゆっくりと「ぶじでよかった」と記したとき、晶は力尽きたのか意識を失った。
>河川敷
(声をかけられた似蛭は、戦闘が終わったことを理解し、全身に"バチッ"と紫電を迸らせると、機神としての姿から元の人の姿へと戻っていく。取り戻した力の奔流を実感するように、右手を見つめながらにぎにぎと繰り返す。……その瞳には、今までには無かった"光"が宿っていた。
クロさんに向き直り、話しかける。)
似蛭:
…ぼクはぼクだよ。……夢の中で、ぼクと一緒に召喚された悪魔がいたって話はしたよね?あの人が持ってた注射器には、そいつの血が入ってたんだ。……なんで注射器なんかに入ってて、なんであの人が持ってたのかはわからないケド……。
氷華:
―――そりゃお前が必要だったからじゃ。知枝や儂らにとっても、恐らくクソ親父にとってもな。
(クエさんに治癒魔法をかけられ、先に目を覚ました氷華は、未だ目を覚まさない知枝を抱えたまま、仰向けに寝返りを打って、似蛭とクロさんの疑問に答え始めた。
……その様子からして、取り込まれている間に正気を取り戻したのだろうが……ディアブロが盟約の証として血を譲った理由に、何か心当たりがあるようだった。)
>河川敷
クエ「氷華、無事か?……………………っうか、坊主(クロさん)は事情を全く知らずに、似蛭は完全には分かってない様子で巻き込まれたみてえだな。すまねえ、まずは人だけ紹介してくよ。こいつは石動氷華、似蛭と因縁のある大悪魔の娘さ。そんで今寝てんのが光野知枝。氷華の孫。白衣の娘は……知枝の親友って言ってたな。ああ、名乗り遅れた。あたしは斑鳩クエ。氷華から恩を受けた身さ」
氷華さんが目を覚ましたことを確認し、どこか安堵したように声を穏やかにする。しかしクロさんは殆ど事情を知らず、似蛭さんも疑問を残していることに気づき皆の返事も待たずまずは全員の紹介を始めた。
その後の説明は氷華さんに委ねる、というように口を閉ざしたが、変身が解けたクエの姿に似蛭さんとクロさんは気づくだろう。その顔立ちが、かつて二人とシューティングゲームで遊んだ少女「斑鳩刹那」と酷似していることに。さらにクロさんは、那由多の夢の中にいた「おばあ様」がクエと全く同じ姿をしていることも分かるかもしれない。
>河川敷の皆さん
クロ「そっか、無事ならいいけど……って、昔の悪魔絡みのことだったんだね。……氷華さんに、知枝さん…似蛭さんがお姉さんって呼んでる人だね。その人の親友と……斑鳩?もしかしてさ、斑鳩刹那さんとか、斑鳩那由多さんの親族?あ、僕のことも一応説明しておくと……名前は、クロ。見た目は人間で、力も抑えられているけど……夢魔っていう種族だよ。似蛭さんとの関係は……恋人というか家族というか、まぁ僕の全てを預けられる人って言えば伝わる?」
似蛭さんの安否を確認してほっとし、氷華さんやクエさんの言葉を聞いて警戒は少しするものの、クロの方も自己紹介をする。
>河川敷
似蛭:
ぼクは光野 似蛭。……お姉ちゃんの事知ってるなら聞いたと思うけど、血も繋がっていない形だけの妹だよ。認知はされてないけど
……あと、"そいつ"は知ってる。お姉ちゃんに会う前に、一度会ったことがあるから。……お姉ちゃんのお婆ちゃんだってのは今初めて知ったよ。
氷華:
なんじゃ覚えてたのか?覚えてたなら何も戦うこと無かったろうに。
似蛭:
うるせえ。最初に会ったときは有無も言わさない勢いで襲ってきたくせによく言うよ。
氷華:
ド阿呆。あの時も今回もこっちは話をつけようとしただけじゃ。それでお前さんが先に暴れだしたからうやむやになったんじゃろうが。先に手を出したのは、後にも先にもお前さんじゃぞ。
似蛭:
……なんだよ。
氷華:
……なんじゃ。
(クロさん達の自己紹介を受けて、似蛭もざっくりと"光野 似蛭"として自己紹介をする。ディアブロの血を持っていた一行に対して、その血を譲り受けた際にバックベアードとしての自分の事を知らされたと感付き、敢えて"似蛭"としての自分を名乗った。
……だが、地面に仰向けに寝そべったまま知枝を抱き抱えて話す氷華とは、今回の一件とは別に"面識がある"事を明かす。どうやらその時も会って早々戦闘に入ったようだが、氷華の弁解と先程の似蛭の暴走具合からして、恐らくは似蛭と対談を持ち掛けた氷華の言葉を無視して戦闘に入った、が正しいのだろう。
図星を突かれて苛立つ表情で氷華を見下ろす似蛭と、病み上がりでも上等だと言わんばかりに似蛭を見上げる氷華。……二人の間にバチバチと一触即発の空気が込み上げてきた。)
>河川敷
クエ「んあー、夢魔のクロか。似蛭との関係は理解したよ。似蛭と知枝にも結構因果はあった気がするけど、そこは氷華か似蛭が説明してくれるか。……………那由多と刹那を知ってるのか?まず那由多だが、あいつはあたしの孫だ。そんで刹那はあたしの妹の孫だ」
クロさんの正体と似蛭さんの関係をある程度理解し、自身の紹介をする。本当は刹那もクエの実の孫にあたるのだが、クエはそれを知らない。そして氷華さんと似蛭さんが一触即発の空気を醸し出すと、間に入るようにして仲裁した。
クエ「いい加減にしろあんたら。今ドンパチやったら、寝てる二人が死ぬぞ。…………どうしてもやりてえなら、せめて知枝とこいつ(晶)をなんとかしろ」
まだ目を覚まさない知枝さんと、瀕死状態になっている晶を見下ろしながらため息をつく。また戦闘が始まって二人が巻き込まれた日には無事ではいられないだろうというのがクエの考えだった。
>天神団アジトの皆さん
仁「乱暴者…というのはいなかったが混沌と例えるくらいメンバーは変わり者ばかりだった。……忍者の一族に、教会のシスター……今のリーダーに聞いたら「今年もいい人が沢山集まった」……なんて言うが…混沌を極めているのは間違いないな……」
仁は栄作さんの問いに対して乱暴者はいなかったが混沌に例えるほどの変わり者だったと呆れた口調で伝えると、今年のメンバーについても今のリーダーに聞いた事を話し、混沌を極めているのは間違いないと苦笑いのような表情を見せながら言う。
>ビルの外
紅音「尚更ここにとどまっては入れねぇだろ!」
快飛「まぁ待ちなよ。………何かと代償に聴力に障害を持ったようだけど、それほどいいお宝と巡り会えたのかな?」
エフィスさんの予想通りここから飛び出して追いかけようとする紅音だが、快飛の一言で1度止まる。……そして快飛は晶さんの聴力に障害を持ったことに対して何かを代償にして失ったと予想を立てると、興味を持つような表情でそれほどいいお宝と巡り会えたのかと言う。
2人の後ろで奥歌は黙って下を向いて今にも泣きそうな表情でいた。……晶さんを助けられなかったと悔やんでいるようだった。
>河川敷の皆さん
クロ「クエさん…見かけによらず、のタイプか。てっきり見た目だけなら姉妹か従姉妹かと思ったよ。えっとね、刹那さんの方は直接あったのは一回、オフの時に似蛭さんとゲーセンで成り行きで遊んだときかな?それ以外だと……夢見ルカっていう男の子経由で話をよく聞いているくらいだね。那由多さんはね、実は僕の名前を名付けた人だったりするんだ。」
と、二人とは概ね険悪というわけでもないことを示しておく。……そして、似蛭さんと氷華さんの方を見て苦笑しつつ、言葉を掛ける。
クロ「えっと、話に聞いていたけど……ホントに嫌ってるんだね、似蛭さん。まぁ落ち着いて…なにか事情があって接触してきたんだよね、氷華さんは。それがなんなのかを聞いてもいいかな?……なんとなくだけど、さっきの機械みたいなやつの事を見るに、これって知枝さんに何かあったんじゃないかな?…それだったら、似蛭さんも一応聞く気になるんじゃない?似蛭さんからすれば、知枝さんは恩人に当たる人だしさ。」
>天神団アジトの皆様
栄作「忍者にシスターか………忍者の末裔も確かうちにいたっけな?シスターの奴には、ぜひ教会に来るように言ってくれ。栄基様のせいか、割と天神団にはキリスト教が分かる奴が多いんだ。まあ、俺は分からんがな!がっはっは!」
仁さんの言うメンバーに対し、特にシスターに興味を持ったらしい栄作。栄基が手伝っている教会にぜひ来てほしいと伝えると再び豪快に笑った。なお、同じ教会でも流派によって作法が違うのではないかという配慮は栄作にはないようだ。
>ビルの外
関都「まーまー落ち着いてください。貴方が『女神はどこだ』なんて言って突撃しても、あちら側は混乱しますから」
かなり失礼な口調で紅音さんの肩を軽く押さえた関都は、エフィスに対し先を続けるよう顎をしゃくる。エフィスは軽く息を吐きながら、快飛さんの問いに答えた。
エフィス「晶の記憶通り、あんた鋭いな。……………そうだよ、晶は最高の『お宝』を手に入れた。制限こそあれ万物を理解する『眼』と、天才医師や熟練の技師とも張り合えるだろう『神の手』。あいつにとって、最高のお宝なのには違いないな。
…………奧歌、そんな顔するな。あいつが聴力を失ったのは、何より『それ』を望んだからだ。快飛あたりは、その理由に心当たりあるんじゃねえか?晶はあんたを警戒してたよ。『自分の心を読まれてる』って」
快飛さんの予想は正解と答えたが、エフィスの表情は苦い。確かに晶の能力は「お宝」だろうが、その代償や得た動機を考えると狂っているとしか思えなかったからだ。さらに奧歌さんの表情に気づくと、ぎこちないながらも気遣うように声を掛ける。晶は「助からなかった」のではなく、「自分から望んだ」のだと。「大事な人が笑ってくれればいい」という晶の自嘲じみた笑顔を思い出しながら、奧歌さんを泣かせる己の制作者の馬鹿さに深く溜息をついた。
>河川敷
クエ「あー、それ言うなら氷華もじゃねえか?……んあー、そっかそっか。二人とは仲良くしてくれてるみたいなのか、それはありがてえな。」
見かけによらず、と言われて少し驚いた表情を浮かべるクエ。孫がいる年齢ながら20代にしか見えない氷華さんを間近にしていたこともあり、自身の容姿に無頓着でいたのだ。そして刹那と那由多との仲を聞くと、心底嬉しそうに礼を言い表情を緩めた。
……しかしすぐに表情を硬くし、クロさんに耳打ちする。
クエ「もし氷華と似蛭がドンパチ始めたら、似蛭を止めてくれ。あたしは氷華を止める自信がないから、怪我人を運ぶ」
もうクエには、氷華さんと似蛭さんを止める気はないようだ。そうなったら怪我人を逃がすとの提案に賛同するかのように、飛行機から「うごー」と鳴き声(?)が聞こえた。
>河川敷
似蛭:
…まあ、確かに何でお姉ちゃんがあんな事になったか、気にはなるけど……。
(クロさんとクエさんがそれぞれに仲裁に入るよう言い聞かせてくると、似蛭は前科がある事を自覚したのか、ひとまず氷華から話を聞く姿勢を見せる。
一方、氷華は重い腰を上げるように上体だけを起こして胡座をかいたまま座り込むと、抱きかかえていた知枝を晶さんの隣に寝そべらせると、3人に話す。)
氷華:
その前に…似蛭、確認じゃ。お前さん、"本当に知枝を姉だと慕ってるか"?
似蛭:
…なに急に。そんなの当たり前でしょ。お姉ちゃんがいなかったら、今こうしてぼクがここにいる事すらあり得ないんだから。
氷華:
そうか……わかった。なら話そう。まずは、知枝に起こっていた事から、じゃな。
(似蛭から知枝に対する想いを確かめた氷華は、知枝に起こった事―――バインドアンカーについてとそれに伴って発生していた後遺症"触覚障害"についてを、クロさんと似蛭に話す。
"ゲルマン"という男の策略にかかり"バインドアンカー"という未知の魔法と、それを対象に強制結合させる"枝"を心臓に打ち込まれたことで、知枝は触覚障害に陥っていた。
バインドアンカー自体を消滅させる事は不可能でも、その"枝"を消滅させる手段は1つだけあった。それが似蛭―――バックベアードが現在まで失っていた"滅亡者"の力だった事。…ただ、ディアブロの血を譲ったのが御剣家という陰陽師の一族である事は伏せた。秘匿義務か何かが働いているのだろう。)
>河川敷
クエ「……………………そんで、知枝の腕は治ったのか?氷華の話からすりゃあ、似蛭の力でそのばいんどなんとかの枝はぶっ壊れたみてえだが」
クロさんと似蛭さんが一通りの顛末を理解するまで黙っていたクエだが、氷華さんの会話が一段落すると口を挟む。御剣家のことは言ってはいけないと悟ったのか、触れることはしなかった。
>河川敷の皆さん
クロ「………なるほどね。知枝さんにそんなことが起きてて…解決策が似蛭さんの昔の能力、か。…似蛭さんの性格上、頼んでも受け入れてくれるかどうかわからないから、最初から手荒になることを覚悟していた体で来たんだね……騒ぎの原因は、半分は確かに似蛭さんだけど、そういう心構えがあったからか。……まぁ僕としては、もう過ぎたことだし似蛭さんも無事だからいいけど。」
クロは話を聞いてそう納得すると、少しだけ警戒を緩める。ただ、直も「似蛭さんを守るため」の心構えは続けているが。
クロ「……個人的には色々話したいことがたくさんあるんだけど……まぁその話の大半はここにいる人に話すことじゃないと思うんだよね。だからまぁ一言だけ言うと……似蛭さんは、今となっては変わっているよ。似蛭さんなりに…心とか、人とかを理解しようとしている。だから……貴女が以前あった時の似蛭さんよりは、接しやすいとは思うよ。」
>河川敷
氷華:
…だろうな。さっきはこっちも正気じゃなかったとはいえ、殴り合った時にもわかった。一番初めに出会った時よりも、攻撃の全部に"感情"が乗っていた。最初の頃は…何というか、ただ只管"こっちを餌としか見ていない"だけじゃったからな。
似蛭:
いや、それならさっきは別に殴り合いに応じる必要なくない?そこまで分かってんなら我慢してくれたって良いじゃん。
氷華:
バカタレ。おいそれと"はいそうですか"と言って殴られてやるバカが何処にいるんじゃ。大体お前から殴って来たからそれと同じように応じてやったと言ったろうが。……っと、話が逸れたな。知枝の腕が治ったかどうか…だったか。ちょっと待っとれ。
(話を途切られても尚氷華の言い分が癪に障るのか"ぶ~っ…!"と頬を膨らませて視線で訴える似蛭を他所に、氷華はクエさんの言葉で思い出したように、寝そべる知枝の胸部に手を乗せて、自身の魔力を知枝に浸透させて体内の構造把握を始める。"ぽうっ…"と仄かに水色に輝く魔力が知枝の身体―――毛細血管に沿って浸透していき、サーキット状に広がっていく。一通り解析を終えると、知枝の身体から魔力の輝きが失われていき、氷華は知枝から手を離す。)
氷華:
うん。腕の神経にあった魔力の"淀み"は綺麗さっぱり無くなっておるのう。これなら、知枝が患った"触覚障害"とやらも治っとるはずじゃ。
似蛭:
…じゃあ、何でお姉ちゃん目を覚まさないの?
氷華:
そりゃあ、お前――――………。
(そこまで言って、氷華は言葉を詰まらせる。身体の調子や健康自体は、先ほどのクエさんの治癒魔法で回復したはずだ。ならばそこから意識を覚まさないのは……本人の問題としか言えまい。何せ、自分の意思ではないにせよ、"自らの身体から出た魔法"で実の祖母を傷つけ、取り込み、融合してしまった際、精神崩壊を起こすほど錯乱していたのだ。…もしかすると、知枝自身が目を覚ますのを拒んでいるのかもしれない。)
>河川敷
クエ「……………………とりあえずは寝かせておけ。心の整理が着いたら、きっと起きてくるだろうから」
似蛭さんを諭すように、そっと声を掛ける。無理やり知枝さんを起こしたとしても、氷華さんへの負い目が残っている限り事態はよくならない。自責の念からさらに状況を悪化させてしまう可能性があるとも考え、ただただ静観に徹していた。
晶「……………………。」
その時、晶がそっと知枝さんの手を握る。重傷を負った彼女の意識は未だ戻らず、聴力の関係上一同の会話も全く聞こえていない。知枝さんの手を握ったのも、反射的な行為だろう。しかし冷たい手で行われたその仕草は、大事な友人を支えようとするような温かなものだった。
>河川敷の皆さん
クロ「……目覚めていないのは、「死んでるから」じゃなくて、「意識があるけど原因があって起きたくない」からか…。理由は……定かじゃないかな。僕は知枝さんの人柄とかを知らないから。……とりあえず僕は見守るけど、もしものためになにかできないかは考えておくよ。」
と、未だに目覚めない知枝さんと、その手を握る晶さんを見ながらそう言う。最終手段として……意識がないなら、「夢に侵入する」という形で意識を引っ込めている知枝さん本人と話をすることは可能だ。ただ、その手段じゃなくとも晶さんが何とかする……いや、「何とかしたい」と思っているかもしれない。だから、どうしようも無さそうなら……自分からこの方法を提案して、氷華さんや似蛭さん、晶さんを知枝さんの所へ送ろうと思っている。
>河川敷
氷華:
…まあ、気持ちは分からんではないがしばらくはこのままじゃ。街の方での一件以来ずっと思い詰めていたようじゃからな。荒療治にはなるが、自分と向き合う良い機会かもしれん。
似蛭:
ふ~ん……じゃあ、その"街の一件"ってなに?お姉ちゃんの腕がおかしくなったのと関係があるの?
(氷華の口から出てきた"街の一件"という言葉が気になり、今度はそのことについて尋ねる。姉と慕う人間がこうなったのは、そもそものキッカケとしてその"街の一件"とやらが関係していると思ったのだろう。質問に氷華は包み隠さず答える。)
氷華:
儂は知枝から離れておったから、実際にその眼で見たわけじゃないが…答えられるだけ答えよう。
(そうして氷華の口から語られたのは、冥から聞かされた情報と照らし合わせて整合された情報だった。"街の一件"とは、街の広範囲に"亡者"と呼ばれる動く死者が大量発生した事。それらを対処するために複数の人間が各地に集まった。だが、ビル街方面を請け負った知枝達の元に"ゲルマン"という水銀と知枝が持つ力(星界魔力)と類似した力を行使する男が現れた事によって、悲劇のキッカケを打ち込まれた、という内容だった。
本当なら"天神団"の事も話すべきなのだろうが、直接事態の収拾に奔走していた炎邪はこの場にいない上、似蛭達が知りたいのはそういう事ではないだろうと判断した上でのことだろう。)
>河川敷
クエ「事の顛末は氷華の言うとおりだ。…………っ、小娘起きろ」
晶「……………………。」
氷華さんの説明に口を挟むところはなく、知枝さんに出来ることも自分にはない。そう考えたクエは、倒れている晶に声を掛けた。しかし傷が癒えているのにも関わらず、起きる気配はない。一通り晶の体を調べた後、クエは再び口を開いた。
クエ「んあー、駄目だ。こいつは起きる気配がない。…………すまんな坊主、もしこの小娘を宛にしてるんならそれは無理だ。ちょっとコイツは『おかしい』。とにかく今ん所出来るのは、体を休められる場所に行くことぐらいか?」
クエが晶を触診して気づいたのは、明確な違和感。それを軽く仄めかしつつ、自分たちに出来ることを提案した。
>河川敷の皆さん
クロ「……そっか、知枝さんとお姉さん(晶さん)は、現状は消耗している状態か……ねぇ、信用してもらえるかは貴女達次第だけどさ……僕、こっちではアパート一つを管理しているんだ。そこはね、僕の商売をしている場所でもあるんだけど…部屋は全然余ってるんだよね。僕自身は魔力を用いた回復とかはできないけど……そこのベッドなら精神的疲労は取れやすいし、回復のための魔力とかも供給できる。付け加えるなら、機械とかそういう設備もあったりする。……そこへ案内しよっか?対価は……別に要らないけど、なにかを要求したほうが後腐れないかな??まぁ、どうするかは任せるよ。」
クロはその場にいる皆さんにそう提案してみる。実際に「白夢荘」のベッドは、夢の世界へのゲート以外の役割として、寝た人の疲労や病気などを癒す効果もある。
そして提案したもう一つの理由は……できることなら氷華さんに、あることを聞きたかったからだ。もう一人の悪魔……それは今も存続していて、どこにいるか。それを聞きたかった。似蛭さんがいるまえで聞いてもいいかもしれないが……彼女にとっては、氷華さんと戦うのは抑えられても、昔の同僚、それもてをさしのべなかったその悪魔を許容できるかはまだわからない。だから考えたことは……「先に自分が確認してみる」ということだ。幸い、クロ本人だけじゃなくて……今はただ表向き「白夢荘管理人」として居座っている彼に頼めば、クロの代わりに動いてくれるはずだから。
>河川敷
似蛭:
…ん~。ちょっと良い?
氷華:
何じゃ藪から棒に―――おい、何してる。
似蛭:
いやさ。さっきから言おうかどうか迷ってたんだけど…ぼク、お姉ちゃん"起こせる"よ?
氷華:
……さっきの話聞いてたか?何をする気か知らんが、今は安静に―――おい!
(氷華の言葉や先ほどまでの話を無視して、似蛭は氷華を知枝からどかすと、腰を下ろして知枝の胸部に先程の氷華と同じように右手を乗せる。すると、本来であれば赤雷の性質を有するはずの似蛭の魔力は、滅亡者由来の"紫電"を放っており、それは知枝の身体中へと浸透していく。だがそれは、氷華の構造解析とは異なって直接的に対象に影響を与える魔法だった。
"バチバチバチッ"と、AEDも真っ青な異常出力の魔法が全身を巡った瞬間―――意識の無かったはずの知枝は目を見開き"ヴぉおおぉおおおおああああぁぁぁぁあああッッッッ!!!???"と絶叫して意識を覚ましたのであった。
……あまりに物理的。かつ強引。滅亡者としての力で"昏睡"という一時的概念を滅ぼしたのだろう。ある意味自分以上に強引すぎる手段を用いる似蛭を、若干呆れたような視線で氷華は見つめていた。)
>河川敷
クエ「小娘のこれは魔力で治せるもんじゃな…………………………っ、似蛭?」
クロさんの意見に対して訂正しながらも満更でもなさそうな様子で返答するクエだったが、その最中に起こった事態に少し目を見開く。知枝さんの絶叫には驚いた様子を見せていたが、氷華さんの呆れた表情を見て危険はないと悟ったのか、もう一度一同に向かって口を開いた。
クエ「んあ、いくら起きたとはいえな……病み上がりみてえなもんだし、実際一人は倒れてるんだ。少なくとも休めるとこにいた方がいいだろ。…………クロ、あたしは那由多に免じて信じるよ。何が望みだ?」
はあと息をつきながら頭を掻き、クロさんの提案に乗る姿勢を見せる。ここにいて更なる敵に逢うのも厄介、かつ那由多が名付けた存在なら最低限の信用は出来るだろうという考えだった。
>河川敷の皆さん
クロ「………似蛭さん、それは強引すぎるよ…いや、まぁ無事に起きられたならそれはありかもだけどさ……あとは心境の問題だね。荒療治になるけど、これはこれでいいのかな。……んー、そうだね…実はクエさんに対してはさ、見返りは本当に要らないどころか、僕からすれば色々とお世話になったから、その見返りとして休む場所を提供……って感じなんだよね。」
クロが言わんとすることは、「夢見ルカが色々とお世話になった」ということだ。
クロ「うん……だから正直な話は、望みらしい望みはないんだけど………そうだね、強いて言えば魔法?あるいは能力かな?それを目の前で見せてくれたらいいよ。あぁ、デメリットのあるやつとかじゃなくて、一般的な魔法とかね。実は僕、訳あって普通の魔法とかの構造をまだ把握しきれていないんだ……一度どこかで、しっかりと魔法を集中してみてみる、ってことはしたかったんだ。やる機会がなかったけど……それが望みかな?」
>河川敷
知枝:
ヴぁっ…!?え、なに……みんなしてどうしたの…?
似蛭:
にへへ~♪おはよーお姉ちゃん!
(目を覚ました知枝は、何がどうなっているのか分からないと言った様子で会話する3人をきょろきょろと見配るが、似蛭は完全に"知枝さえ起きればそれでいい"と言うような様子を浮かべて知枝に抱き着いた。氷華はそんな似蛭を色々言いたい事があるような表情で見つめるが、言っても面倒な事になるだけだと思い、ひとまずはクロさんの提案に対する返答をするが……すっかり知枝の方に意識が向いている似蛭には聞こえないような声量で、クロさんに返答と質問をする。)
氷華:
クロとやら。知枝が目覚めた以上、儂がお前さんの提案に乗る理由は無くなったわけじゃが…その提案、何か"別の理由"も含めての提案じゃろう?休息だけが目的なら、そのアパートがどういうモノであれ、わざわざ紹介する必要性が無いからな。
(恐らく氷華は、クロさんの"もう一つの理由"について勘付いているのだろう。知枝が目覚めた以上、自分がクロさんの提案に乗る理由は無くなってしまったが…クロさんが含める"もう一つの理由"については、尋ねざるを得ないようだ。)
>河川敷
クエ「………んあ?そんなんでいいなら、いくらでもやったるよ」
クエはルカさんのことを知らないため、クロさんの言葉には首を傾げる。しかし対価がかなり軽いものであること、さらにはクロさんの真の目的が氷華さんにあることを察し簡単に返事をする。そして目を覚ました知枝さんと、知枝さんに抱き着く似蛭さんに声を掛けた。
クエ「おー、まあまあな目覚めだな。…………んーまあ、あんたは力の使い過ぎで寝てたんだ。そうだ。……………結局この白衣小娘、何者なんだ?あんたの親友とか言ってたけど、まさか詐欺とかじゃねえよな」
知枝さんに余計な負担を掛けないように、事実ではあるがどこかはぐらかすような答えを振る。そして知枝さんと似蛭さんの注意を引き付けるためか、隣で寝ている晶をツンツンと突きながら二人に尋ねた。
>河川敷の皆さん
クロ「!…………流石に露骨すぎたかな。」
クロの方も同じく、声量控えめでそう呟きながら、ちらりと似蛭さんと知枝さんの方を見て、聞かれないことを確認してから呟く。
クロ「…僕は、ベアードさん視点ではあるけれど大昔の封印前の頃の話を聞いたんだ。それがベアードさんの根本的な憎悪になっていることも承知でね。…僕はね、ベアードさんが幸せならそれはそれでもいいんだけど…あの子は思想がおもいっきり悪魔なだけで、人と同じくらい誰かを慈しむ心もある。いろんな人と関わっていくなかで……聖人並みとまでは言わないけど、人に情を向ける日が来るかもしれない。
……その時に経験としていかすために、あることを知っておきたいんだ。すなわち……もう一人の悪魔が、どんな風に思い、人を守り、生きたのかを。ベアードさんが封印されたとはいえ生きているなら、その片方の悪魔も現存しててもおかしくはない。……なんとなく、貴女ならその人がどこにいるかを知っているんじゃないか、と思ったんだ。……別に、争う気がある訳じゃないし、そこにベアードさんを連れていくわけでもない。僕の…何て言えばいいのかな…「もう一人の僕」に、それを調べさせたいと思ってるんだ。……要求したかった対価は、「片方の悪魔の場所を知っていたら教えてくれる?」ってことだよ。」
>河川敷
知枝:
…いや、晶くんはそんな人じゃ―――
(そこから先を知枝が言おうとした瞬間だった。"ギチギチ"と音を立てながら、知枝の背中から見覚えのあるような、例の"鉤爪"が再び現れる。突如として現れたその鉤爪に対し、知枝に抱き着いていた似蛭は"あ、コイツ!!"と、即座に臨戦態勢に移るも、鉤爪の方は"ガチガチ"と爪を鳴らすだけで、似蛭を吟味するように見つめるだけで、その様子に先程までの凶暴性は無かった。困惑する似蛭を他所に、鉤爪はもう一本知枝の背中から生えると、知枝の方へと振り返って爪を鳴らしながらその爪を知枝の目前まで迫らせるが…その様子の"裏"に気付いた知枝は、そっと2本の鉤爪達を撫でてみせた。)
似蛭:
…大丈夫、なの?お姉ちゃん。
知枝:
…うん。まだ慣れてないけど…さっきと比べて、全然コントロール出来るようになってる。…もしかしたら、上手く行けば体格差のアドバンテージをこれで埋め合わせられるようになるかも……。
似蛭:
あ、やっぱそういう風に使うつもりなの?
知枝:
うるせっ。
(小言のように呟いた言葉を聞かれて指摘された知枝は、似蛭に余計な一言だと少しばかりの怒りを向けた。直後、先ほどまで穏やかな様子を見せていた2本の鉤爪も、似蛭に対して威嚇するように爪を鳴らす。
…その様子を傍から見ていた氷華は、クロさんの"対価"に対して、呟くように話す。)
氷華:
……そいつは儂の"父親"じゃ。ヤツは向こうのあの山…その山頂に住んどるが、陰陽師の一族と結んだ盟約で下山する事が出来ん。それに、この間お前さんより少し若い小僧よりも前に"不届き者"が山に忍び込んでな。一部の山道には"意志を持つ影"を住み込ませて、そいつに部外者を排除させる方針を取っておるが……ほれ、山頂に行きたけりゃ"この鳥"を連れていかせるといい。それがあれば山頂には滞りなく登れるはずじゃ。
(そう言ってクロさんに向けて右手を差し出すと、右手から"氷の小鳥"が生み出される。氷雀と違って意思は無いようで"ピーピー"と鳴いてるだけだった。)
>河川敷
クエ「おーよしよし、似蛭は敵じゃねえぞ」
似蛭さんを威嚇する様子を見せた鉤爪をよしよしと撫でながら、優しい声で宥める。その様子に敵意はなく、囀る小鳥を撫でるようなものだった。しかし知枝さんの言いかけた言葉が気になったのか、鉤爪を撫でる手を止め再び口を開く。
クエ「んー、晶っていうのかこいつ。晶は見た感じ、あたしやあんたらとは全く違うからな。人間なのは勿論だが、何より『魔力の器がない』。……つまり、本来なら魔法が使えないはずの奴なんだ。…………何がこいつを、魔法に駆り立てたんだ?」
>河川敷の皆さん
クロ「……ありがとう。この子を連れて山頂へ向かえばいいんだね。まさか教えてくれるとは思ってなかったなぁ…うん。このお礼は、貴女が僕に対してなにか望むこと一つ、でどうかな?似蛭さん、ベアードさんを害すること・裏切ることは許容はできないけど……それ以外のことでなら手伝うよ。僕は一端の無所属の悪だけど…まぁ、できることは多い部類なんだ。今の僕なら弱いけどね。」
と、にっこりと意味深な笑みをうかべる。
>天神団アジトの皆さん
仁「ああ。シスターがこっちに来たらまずはその教会に行かせてもらおう。」
エリス「良い奴なのじゃが、握手する時は気をつけた方が良いぞ…?見た目に反して握力と筋力が恐ろしいからのう…無知に握手したら手がやられるぞい…」
栄作さんの話に対して仁はシスターが来たら教会に行かせてもらおうと前向きな口調で言うと、エリスが握手する時には気をつけろと若干恐怖に怯えるような顔で話す。……それだけそのシスターの握力や筋力が恐ろしいのだろうか。
>ビルの外
快飛「やっぱりあってたね。僕が読んでいるのは相手の心じゃなくて行動。つまり観察眼と言うやつさ。後は補足としてある程度立てた予想かな。つまり彼女は僕の観察眼とある程度の予想だけで見抜けるほど感情が行動に出て分かりやすかった。それだけの事さ。」
自分の予想が当たりだったことに対してやっぱりあってたねとまるで自信のあった問題があっていたような口調で言うと晶さんが心を読まれていると警戒している対してまるでトリックを明かすように自分は相手の心ではないと否定しある程度立てた予想を補足して行動を読んでいると言い、晶さんを下に見るような口調でその2つのことだけで理解できるほど感情が行動に出てたと言う。
奥歌「………もし晶さんが快飛さんのせいで変わってしまったんだったら…私、快飛さんを許さないよ」
快飛「別に許してもらいたいなんてひとつも思ってないさ。……しかし良かったじゃないか。求めていたお宝と巡り会えて。」
奥歌は快飛の言葉を聞くと晶さんが快飛のせいで変わったのなら許さないといつもは見せない暗い表情で快飛に言うが快飛にはノーダメージのようで許してもらいたいなどと平気そうな顔で言い、お宝と巡り会えてよかったと言う。
>ALL
「いやー。今日は中々いい日だったなー。」
散歩でもしてるように森林を抜けて市街地に出るとそのまま家に向かって歩く。
「ゾンビに襲われて強いやつと戦って、己の限界を知れた気がするし良い気分だぜ!」
あまり軽快ではなく、疲れきったような足取りだが表情は明るくどこか楽しげだ。この辺りには出現したゾンビが少なくて騒ぎになっていないことも関係しているんだろう。
>河川敷
知枝:
……わからない。詳しい事は晶くんは教えてくれなかったから…それは、親友であっても教えにくい事なんだと思う。でももしかしたら……"お父さん"が何か知ってるかも。
似蛭:
ちょちょちょい待ちお姉ちゃん。"お父さん"って…お姉ちゃんにあの人が何したか覚えてるの?お姉ちゃんが家を出たキッカケになった人だよ?
知枝:
…わかってる。でも、晶くんに会って…クエさん達に会って…ナツを通して、お婆ちゃんと…お母さんにも会えた。…だから、そろそろ"お父さん"とも、もう一度向き合うべきなんだと思う。
…似蛭。お父さんは、今も光野家に?
似蛭:
ん~~……実はよく分からないんだよね。クロくんと一日過ごした後にいつも帰ってるんだけど、正直ぼク、お父さんと会ったの、生まれた時のたった一度くらいしか無いんだよ。家にいるのは確かなんだけどさ。
知枝:
…そう、なんだ…。
(正直、父親が面会謝絶状態になっているのは、無理も無いだろう。そうなってしまったのには、真実を知らなかったにしても知枝にも原因があるからだ。だが、ここで疑問に生じたのが"似蛭ですら生まれた時の一度しか会った事が無い"と言う事。家出した知枝はともかく、光野家に帰っている似蛭ですら会った事が無いというのは、流石におかしいというのを越えて不気味極まりないのである。)
氷華:
特別望むことは儂には無い。…まあ、そうじゃのう。お前さんさえ良ければ、似蛭を通して知枝とも仲良くしてはやってくれんか?見ての通り、アイツとアイツの周りにいる人間は、何かと危うい上にろくでもない連中に目を付けられてるみたいじゃからのう。
>河川敷
クエ「んー、まあそうだよな。……………父さん?またあんた、物騒なことに首突っ込む気か」
晶「……………………。」
二人のやり取りに不穏な気配を察したのか、表情を険しくするクエ。万が一のことがあったら止めようと口を開きかけたとき、晶がぱちりと目を覚ます。彼女は呆然としたかのように辺りを見回していたが、クエの険しい表情を見ると似蛭さんと知枝さんに向かって「何があったの」と尋ねるような視線を向けた。
>天神団アジトの皆様
栄作「おう。栄基様もやわなお人じゃあねえが、流石に人間だからな。握手にも注意するように言っておくよ。…………っとまあ、長々と話しすぎちまったな。あんたらの『仲間』は無事なのか?この騒動に巻き込まれたんなら……………」
鍛えている栄基とはいえ、エリスさんが怯えるほどの握力に耐えられるのかと若干冷や汗をかきながら答える。そして仁さんたちの仲間にも思い当たることがあったのか、少し表情を真剣にして尋ねる。万が一不安だったら、早く仲間と合流したほうがいいのではという様子だった。
>ビルの外
エフィス「うーん、やっぱりそうかもな。どうもあいつは、知識こそ人並み以上にあれ対人関係はどうも……頭でっかちの子供なんだよ。あんたみてえな奴がいてくれると、色々と助かるな」
溜息をつきながら、快飛さんの答えに反応する。自分の目から見た晶と快飛さんの目から見た晶はかなり近いものがあり、そこに内心安堵していた。少なくとも快飛さんの前で見せる晶は素に近いのだろう、そう考えたとき奧歌さんの暗い表情に気づく。
エフィス「ちょっと待て奧歌。晶が変わったのに快飛は全く関係ない。そうだなえっと………『魚人女』って物語を知ってるか?絵本とかになってるやつ」
関都「それもしかして、『人魚姫』のことですか?海の上の王子様に恋したバカ人魚が、身の程知らずな取引するって話。あの話のラスト、結構好きですよ。海のもくずになるって、いい気味ですよね」
エフィスが唐突に口に出した童話の話に、関都は突っ込みを入れながらも内容をかいつまんで説明していく。しかし晶のことを全く知らない関都は、なぜエフィスが童話の話をし出したのかを心底疑問に思っているようだった。
>河川敷
知枝:
いや…何も今から行くつもりなんて毛頭無いよ…行くにしても、色々準備しておきたいし……晶くん、大丈夫?
(表情を険しくするクエさんに、何も今から行くつもりはないと答える。今日という一日だけで、激動とも言える日だった。だから行くにしても準備と休息が必要である事は分かっていると明かし、その間に晶さんが目を覚ませば、心配そうな表情を浮かべながら晶さんに視線を向けて腰を下ろした。)
>河川敷の皆さん
クロ「んー…なるほどね。まぁ全然良いよ。僕としても一回お話ししたかったんだよね。似蛭さんがいるお陰で、僕の方も救われたからさ……だいぶ間接的だけど、結果としては知枝さんのお陰で似蛭さんと会えたから。あとはまぁ、僕も人と仲良くなることはウェルカムだからね。……お話しはこのくらいしておく?」
>河川敷
クエ「そんなら良かった。…………………晶、目え覚めたか」
晶「私は大丈夫。…………知枝の手は、治ったみたいね。良かった」
声を掛けられた晶は、知枝さんの様子をじっと見ると体が完治したことを悟る。晶の聴力は戻っていないのか声も少し不自然だったが、それでも意味が分かる程度の発音は出来ていた。それを理解したクエは、先ほど知枝さんにした問いを晶に再び尋ねる。
クエ「………あんたの体はどうも、魔力に適性がないみてえでな。魔力が少ないんじゃない、元々ねえんだ。なあ、何であんたは魔法少女なんてやってるんだ?…………魔法少女に憧れてるんならやめとけ。もう体がボロボロなんだ、取り返しのつかなくなる前に普通の女の子に戻れ」
晶「…………………知枝さんには、話したことがあったかしら。人体実験と称して、無理やり魔力を埋め込まれたのよ。……………そいつの名前は、『斎藤研一』。私の許せない科学者の一人よ。…………そして、私は魔法少女を辞める気はない。科学を悪用するクズに制裁を加えたいし、何より命に代えても守りたい大事な……いや『大好き』な人がいるから。その人が幸せになるまで、私は魔法少女をやめない。耳だって、目だってくれてやる」
大好きな人を守るためなら、体の健康どころか聴覚も何もいらない。クエの言葉に対する晶の答えは、激情が滲む苛烈なものだった。その返事を聞いたクエは呆然としていたが、晶の答えに驚いたというよりはある時点から上の空になっているようである。クエは心ここにあらずな状態の中、「斎藤研一」とだけ繰り返し呟いていた。
>>河川敷
似蛭:
ん~、それってぼクの力じゃダメ?
知枝:
…出来るかもだけど、それはやめておいた方が良いよ似蛭。晶くんの言ってる事も、クエさんの言う事、両方に一理ある…けど、それを止めるのは…やるべき事をやってからでも良いはずだ。
似蛭:
ふ~ん…よく分かんないけど、"人"って色々めんどくさいんだね。
(それまで夢魔であるクロさんや知枝を除いてまともに"他人"及び"人間"と接した事が無かった似蛭は、人間の事情について"めんどくさい"と表現する。それまで出会ったアリスタさんや未唯さん、刹那さんとはそれぞれ純粋に"遊び相手"として付き合っていたので蟠りも無く付き合えてたのだが…どうも今回の相手は少し複雑な事情が絡み合い、更には姉である知枝もそれに関係しているようなので、そうした複雑な事情について考えるのはまだ苦手らしい。両手を後頭部に回すと3人から離れて、話が終わったらしいクロさんと氷華の方へと歩み寄った。)
氷華:
そうじゃな―――後の事は、お前さんの言う"もう一人のお前さん"が無事に山頂に辿り着けるかどうかじゃろう。…ちょうどいい、似蛭。ようやくまともに話が出来そうだから、今のうちにお前さんにも言っておきたい事がある。
似蛭:
んぉ?何が言いた…って、ちょ、ちょっと!?いきなり何!?
(似蛭が近寄ってくると、氷華は似蛭の腕を掴んで引き寄せると、"ようやく"と言わんばかりの勢いで抱きしめる。抱きしめ、愛おしいように頭を撫でるその仕草は、"孫を可愛がる"所作のそれにも見えていた。氷華は似蛭を抱きしめたまま話す。)
氷華:
知枝や他の奴らの事で言い遅れていたからな。礼を言わせてくれ。お前さんがいなければ…知枝も儂も、あのまま暴れ続けるだけの"怪異"に成り果てていたじゃろう。……それになぁ。知枝を姉と慕う以上、お前さんも儂の"孫"みたいなもんじゃ。それが、儂の親父を憎む因縁の相手であろうとな。
―――ありがとう。
似蛭:
なっ…あ、えっ……あぅ……。
(怨敵の娘でもある氷華から、命を救ったとしてお礼を言われ、抱きしめられ撫でられながら…自分を"もう一人の孫"だと認知された事に困惑した様子を浮かべる似蛭。最初に会った時も合わせてこちらから襲ったので、命を救ったとしてもお礼を言われるとは思ってもいなかったのだろう。だがその表情は"家族"として認知された事が嬉しくもあり、満更でもなさそうな表情を浮かべていた。)
>河川敷の皆さん
クロ「うん。まぁもう一人の僕なら頑張ってくれると思うよ。」
氷華さんとの話を切り上げ、そこから似蛭さんが氷華さんに抱き締められてお礼を言われ、似蛭さんが戸惑う光景を見て微笑ましく思う。
>河川敷
クエ「めんどくせーか。確かに人間は面倒くさい生き物だよ。…………ただ、それが人間なのさ。『理屈で物事を割り切れるなら感情なんてない』って昔の知り合いがよく言ってたけどさ、まさにその通りさ。これからあんたが人との生を歩むんなら、覚えておいて損はないはずだ」
自分の方から離れていく似蛭さんに向けて、投げかけるように言葉を紡ぐクエ。その言葉が似蛭さんに届いているかはどうでもいいようだった。まだこの場にいる知枝さんや晶、そして自分自身に言い聞かせるようにも思えるその言葉をひとしきり話し終えると、氷華さんと似蛭さんのやり取りを温かな表情で見ていた。
>河川敷
氷華:
そういう事じゃ。めんどくさくない人間なぞむしろこの世にはおらん。誰しもが一人では悩み、苦しむ生き物じゃ。だからこそ人は"他人との繋がりを欲する"。一人では抱えきれない苦しみも、理解し合える誰かがいる事で、人は生きていけるものなんじゃ。じゃからお前も、言いたい事をハッキリ言える相手が沢山おるんじゃから、遠慮なく吐き出していけ。
似蛭:
……ん~…じゃあさ、これからぼクも"お婆ちゃん"って呼ぶけども…ついでに言いたい事言っていい?
氷華:
なんじゃ。
似蛭:
正直さっき暴れてたお婆ちゃん怖い。腐ったゾンビも真っ青な勢いでゴリラかピラニアみてえに突っ込んでくるんだもん。
氷華:
なんだとこの野郎!!!!!
似蛭:
んぎゃああぁぁあぁああああああ!!言いたい事言っていいって言ったクセにィィィイイィイィイイ!!!
(クロさん達に温かな視線で見守られていた似蛭だが、"言いたい事があるなら遠慮なく言え"という氷華の言葉に早速乗っかり、先ほどの氷華との戦闘を思い出して直球の例え方をした上で怖いと告げる。だが"ゴリラ"だの"ピラニア"だのと言われてそこは癪に障ったのか、慈しむような抱きしめ方から体勢を変えて、ブチギレた氷華は似蛭にコブラツイストを行使する。関節に極まったのか、悲鳴をあげながらバンバンバンと氷華の膝を左手で叩いて抗議するが…正直自業自得の類である。)
>河川敷の皆さん
クロ「ぷっ、ふふっ、あはははははははっ!ちょっ、似蛭さんそれは……ひひ、はははははは…!」
いい感じの雰囲気からの、直球すぎる発言に、コントのような流れの出来事を目の当たりにしてクロはつい爆笑してしまった。なんというか、似蛭さんの例えが妙に想像しやすく、可笑しかったのだ。
クロ「ひー、ひぃー…!はっ、ぴ、ピラニアって……ピラニアって…!あは、あははははははは!!」
片手はお腹を抑え、もう片方のてでバンバン、と地面を叩くクロ。いやお前はお前で爆笑しすぎだろ、とツッコまれるかあるいは似蛭さんの二の舞に成るんじゃないかというくらい、爆笑している。
>河川敷
クエ「落ち着けクロ、その辺でやめとけ。………命の危険に関わるから」
クロさんまでツボに入ってしまっている状態を見て、似蛭さんの二の舞を演じないようにと微笑みながらも止めるクエ。似蛭さんに対しては完全に自業自得と思っているのか、若干ニヤニヤしながら見守っているだけだった。
晶「言わぬが華………っていうのは、また別の日に勉強することのようね」
一方晶は一連のやり取りを遠巻きに眺めながら、苦笑交じりに独り言のようにつぶやくのだった。
>河川敷
似蛭:
グワアアーーーーーッ!!ちょ、ちょっとからかっただけでそんな怒る事無いじゃん!ピラニアかゴリラなのは事実なんだし!
氷華:
よく滑る口じゃのうッ!!わざとか?お前わざと言ってるのかコラ!!!
似蛭:
いひゃいいひゃいいひゃい頬を抓らないでーーーーー!!!
(あくまでも先ほど直球で例えた2種類の生き物は事実であると言い張る似蛭に対し、氷華はコブラツイストの体勢はそのまま、使える両手で似蛭の両の頬を思いっきり抓る。"余計な一言"という言葉を身に染みて思い知った似蛭は、ただただ氷華の追撃に悲鳴をあげるだけだった……)
>河川敷の皆さん
クロ「ひー……ひぃ…はぁー…あー、やっと収まったぁ。あーらら、似蛭さんほっぺた引っ張られちゃってるよ…あはは。」
と、二度の失言で今だ解放されずむしろ怒られて頬を引っ張られている似蛭さんをみて、のんきに「楽しそう」という感想をこぼすクロ。実際に今の似蛭さんからすれば、「ホントのこと言ったのに!理不尽!!」という感じなのだろうが、そもそもがこうなる前に殺しあいになってたことを考えると、打ち解けたんだね……と思えるから、実際見ていて微笑ましいものだ。
>河川敷
クエ「何だかんだいって仲いいよなあいつら」
晶「………………ふふっ」
氷華さんたちに聞こえないようにこっそりと呟くクエと、軽く笑い声を漏らす晶。二人とも似蛭さんたちのやり取りを微笑ましく思っているのは確かな表情だったが、晶のそれには羨ましさが内包されている。それを感じ取ったクエが晶の肩をそっと抱き寄せると、晶は不思議そうな表情こそ浮かべたもののされるがままになっている。
クエ「晶、あんたは…………運命って残酷だな」
那由多のいとこである晶を、クエは他人とは思えなかった。しかし晶はクエの心境に気づかず、クエも気づかせる気配はない。二人の間に流れた寂しげな空気は一瞬だけで、その後は氷華さんや似蛭さんたちの物騒だが温かな空気が伝染したような穏やかな時間が流れていた。
>河川敷
知枝:
…お婆ちゃん。そろそろ似蛭を放してあげて。反省はしてないだろうけど…それでも悪気が無いのは確かなんだし。
似蛭:
お姉ちゃんまでそんな事言う!?ホントの事言っただけじゃん!!
氷華:
口の減らんヤツじゃ!!舌でも斬ってやろうか!?
知枝:
どうどう……。
(知枝の言う通り反省の色が無い似蛭についに刀の鯉口にまで手を伸ばし始めた氷華を宥めるよう、知枝はひとまず氷華を落ち着かせるために手で制す。知枝の言う事に渋々従った氷華は、そこでようやく似蛭を解放する。解放された似蛭は地面に仰向けに身を投げ出して"た、助かったぁ……!"と心の底から安堵してるようだった。地面で大の字になっている似蛭に近付いて腰を下ろし、その頭を撫でる知枝と、流石に抜刀しかけたのはやりすぎたと思ったのか、氷華も詫びるように知枝と同様腰を下ろして似蛭を見下ろす。…その様子は、傍から見れば"孫娘2人とそれを傍で見守る祖母"のようにも見えるだろう。)
>河川敷の皆さん
クロ「……?」
一瞬、クエさんと晶さんの様子が気にはなったものの、気のせいだったかのように穏やかな空気になったのを見て改めて似蛭さん達の方を向き直る。
クロ「んー、とりあえず似蛭さんが一言多いのは、まだ何が人にとっての失礼か、とかそういうのを理解してないのもあるからね…自ずと自然と身に付きそうな気がするけどね、主に氷華さんへの失言で。」
>河川敷
クエ「んあー、氷華は礼儀に対して恐ろしく厳しいからな。似蛭には大変だろうが、任せておけば心配ねえだろ」
クロさんの言葉に対して、手を首の後ろで組みながら答える。かつての炎邪さんの改心ぶりを見るに、似蛭さんが礼儀や言葉遣いを学ぶのはそう遠い未来ではないと思ったのである。晶も苦笑いしながらその様子を見ていた。
ゴレン「うごー……あーらたちだいじょーぶ?」
そんな会話を繰り広げていた時、ゴレンがやってきて口を挟む。なかなか戻ってこない晶たちを心配したのだろうか、いつの間にか飛行機型からゴーレム型に姿を戻していた。
>河川敷
似蛭:
う"~~~…絶対めんどくさいからやだ!!
知枝:
まあまあ…えっと、クロさん…だっけ。似蛭をいつもありがとう。似蛭を妹と認知するのは…正直、いきなり言われたから受け入れ辛かったけど…今回の件で、少し向き合えるような気がする。…でも、似蛭の言い方だと、光野家の方でも何か起きてるかもしれないから…今後似蛭に何か用があれば、ぼくの研究所に連絡を入れてくれ。似蛭、今日からキミも、光野家じゃなくてぼくの研究所に来るんだ。
似蛭:
んぇ!?それはそれで全然ありがたいし良いんだけど…いやでもこのババアすぐ手が出るし―――
氷華:
おい。
似蛭:
……なんでもありませーん。
知枝:
…礼儀を知るの、大分かかりそうだなぁ。
(氷華に対する似蛭の態度が改まるのは、今のでかなり時間がかかると判断して溜め息を吐く知枝。ゴレンさんがやってきた瞬間、知枝の背中から生えていた2本の鉤爪がすかさずゴレンさんの元まで伸びて威嚇し始めるも、知枝が根元の鎖を宥めるように撫でて、鉤爪達を落ち着かせる。…完全にペットの躾をする飼い主か何かである。)
>河川敷の皆さん
クロ「うん、こちらこそ似蛭さんを復活させてくれてありがとう。あの娘のおかげで、僕も救われたようなものだからさ。…そうだね。それは僕としてもありがたいよ。似蛭さんは考えが物騒だったりあんまり倫理観を知らないだけで、根は良い子なんだ。だから、僕以外にも沢山の人と仲良くなってほしいって思ってるから…似蛭さんのことをこれからもよろしくね。うん、今度から研究所に連絡だね、わかったよ。……あ、それじゃあ僕の連絡先も教えとかないと。えっと、もし助けがいるようだったら遠慮なく言ってきてね?」
と、クロは自身の住みかとしている白夢荘の住所と電話番号、それと自身のスマホの電話番号とメールを教えた。
>河川敷
ゴレン「うごごー♪かぎづめさん、だいじょーぶだよ。おで、ちーにわるいことしない」
知枝さんの背中から生えた鉤爪を壊さないように優しく撫でる様子に敵意はなく、自分と同じ魔具だと思っているのか親近感すら漂わせている。その様子を見ていた晶がゴレンに指示を出すと、ゴレンは一同から離れて飛行機状態に戻る。それを見ていたクエは、話題を変えるように口を開いた。
クエ「んだ、あたしと晶はそろそろ帰ろうかと思ってるよ。ここにいても、話を遮っちまいそうだし」
晶「…………帰りなら、ゴレンを使って。一応自動操縦も出来るし、何なら知枝が操縦権を持っているから。研究所とクロさんの所にもすぐに着くはず」
クエの言葉に、晶は付け加えるようにゴレンを貸し出すと提案する。自分たちは歩きで帰るつもりなのか、ゴレンを動かす気配はなかった。
>河川敷
知枝:
…じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうよ。色々起こった日だけど、また新しい魔具の構想が出来て来たんだ。錆びる前にすぐ設計に移さないと…。
氷華:
あんな目に逢っといて切り替えが早い奴じゃのう……。ま、続きはまた別の日にでも良いじゃろう。ほら、行くぞ似蛭。
似蛭:
いだだだだだだだだだだ!!襟首ひっ捕まえて連れてかないでよ!自分で歩けるからあぁあああああ!!!
(ゴレンさんを貸してもらえるという言葉に甘えて、知枝と氷華はゴレンさんへと歩み寄る。…ただし、似蛭の方はいつまで経っても地面に寝そべっていたので氷華がその襟首をひっ捕まえて無理矢理ゴレンさんの方へと引きずりながら連れ回して行く。待遇の改善を要求するかの如く、似蛭は悲鳴をあげるだけだった。)
>河川敷の皆さん
クロ「うん、とりあえず今日のところは僕もおとなしく家に帰ろうかな?せっかくだから今日は親子水入らず…というより孫か?まぁとにかく親睦を深めるってことで。その間僕はお仕事でもしてるし…それに、似蛭さんと会うことはいつでもできるから、また明日にでも顔出しに行くよ。まぁ、僕も晶さんの提案にありがたくのらせてもらうから、途中までは一緒だけどね。」
>河川敷
クエ「ん、じゃあ決まりだな。みんな帰るんなら、あたしはここでさいならするかな。………………ほい、これ連絡先」
晶「………………ありがとう。ゴレン、よろしくね」
クエの戻る場所は飛行機で行くまでもないのか、それとも戻る場所は適当に決めているのか。他の一同に連絡先のメモを差し出すと、飛行機に乗る気配は見せず一同を見送ろうとする。クエから連絡先を受け取った晶は自身の連絡先をクエに渡すと、やってきたゴレンの運転席に乗り込んだ。
>河川敷
知枝:
クエさんと、クロさん…それに晶くん。今日は、本当にありがとう。
氷華:
小僧。もう一人のお前さんとやらにもよろしく言っておいてくれ。クソ親父の相手は中々骨が折れるかもしれんが、まあお前さんの知り合いなら何とかなるじゃろうて。
似蛭:
じゃあねークロくーん!また明日ー♪
(知枝は残るクエさんとクロさん、そして運転席に乗り込んだ晶さんに改めてお礼を言い、氷華は父親であるディアブロに会いに行くであろう"もう一人のクロさん"とやらによろしく言っておくようにと伝えてゴレンさんへと乗り込む。最後に、ようやく改めて解放された似蛭もゴレンさんへと乗り込んだが、すぐに乗り込み口から身を乗り出してクロさんに手を振りながら、別れの挨拶を告げるのだった。)
>河川敷の皆さん
クロ「うん、みんなじゃあねー!!似蛭さんまた明日~!」
と、ゴレンさんに乗って研究所の方面へ向かう三人に手を振る。
クロ「……じゃあ、僕もそろそろ帰ろっかな?二人もお疲れさま。成り行き上で一回手を貸したくらいだけど、困ったことがあるなら言ってきてね。手伝うからさ。あ、それとクエさん。これ僕の家の住所と連絡先ね。じゃあねー。」
>河川敷
クエ「ああ、気にすんな。………………あと坊主、これがあたしの連絡先だ。こっちは晶の奴だ。じゃあまたな」
知枝さんのお礼に何でもないことのように返すと、クロさんに向けて電話番号だけ書かれた自分の連絡先と、住所(とはいっても居候先である)と電話番号が書かれた晶のメモを手渡す。そして飛行機が動き始めるのを見届けると、その場を去って行こうとする。
晶「クロさん、似蛭さん、ありがとう。…………クエさんに連絡先を渡したから、何かあったら呼んでほしい。魔法については頼りにならなくても、科学技術にかけてはそこそこのものがあるから。後これ。クエさんの連絡先だけど、電話番号がないわね……………まあいいか」
クロさんと似蛭さんにお礼を言うと、クエを通じて連絡先を渡したことを伝える。光野研にいる人に対しては知枝さんが自分の連絡先を知っているだろうと考え、電話番号だけ書かれたクエのメモを渡す。一連の行為が終わった後、飛行機は空へと向かい始めた。
(/晶&クエ&ゴレンのロルはここら辺で切ろうと思うのですが、いかがでしょうか?)
>河川敷側の皆様
(/了解です。ちょうど切りも良いので、この辺りで絡みを終了とさせていただきます。お相手してくださったお二方ありがとうございました。)
>all
「宝はこれだけか」と深夜の美術館の宝物をいくつか盗み「さてそろそろ警察が来るかな」と階段の方に走って行く
>天神団アジトの皆さん
仁「……確かに。あいつらから連絡来ていないからな…行かせてもらうとしよう。色々とありがとう。栄作さんの話…いい経験になった。行くぞ、エリス。」
エリス「うむ!…では栄作さんよ、また会おうぞ!」
仁は栄作さんの言葉を聞いて連絡が来ていないと思うと、栄作さんの様子を感覚的に読み取っていい経験になったと礼の言葉を言うとエリスを引連れてアジトから離れようとする。
>ビルの外
快飛「お褒めの言葉感謝するよ。」
奥歌「王子様に恋する……?じゃあ晶さんに誰か好きな人がいてその人ために障害をおって…?」
エフィスさんからの言葉に感謝するとにこやかに言っている横で奥歌は急な例え話と関都さんの人魚姫の物語に関する話で暗い顔から混乱した顔で頭をぐるぐるさせていた。
>天神団アジトの皆様
栄作「ああ、私たちは教会で待っている。そうでなくとも、時が来ればまた我々も会えるだろう。…………またな」
二人の言葉を聞き、栄作もアジトの方に戻っていく。年老いたその背中がどこか満足げなのは気のせいではないだろう。
>ビルの外
エフィス「ああ、そういうことになる。………………まあ障害も、あいつの知り合いとかあいつの能力なら治せそうなんだが、本人が拒んでるんだ。………………健康に戻ったところで、その想いが叶うことはないんだからって」
関都「うわー………傍から聞いてても、本気で面倒臭いですね貴方の主。恋情拗らせてるというかなんというか」
奧歌さんの混乱を一つ一つ解いていくように、晶の心情と聴覚障害について説明していく。その拗らせぶりに本気で引いた表情を見せる関都に、エフィスは半ば死んだ魚のような瞳で頷くだけだった。言葉にこそ出していないが、「さっさと玉砕しろ発明狂陰キャ」というメッセージが顔に出ているようである。
>ビルの外
奥歌「………なんというか……難しいね……恋とかって…」
快飛「奥歌がそんな顔するなんて珍しい、まぁ晶さんの行動は僕からしたら面倒迷惑この上ないけどね。」
奥歌は気難しいそうな表情で難しいねと呟いていると快飛が奥歌の顔を見て珍しいという。それ程、奥歌にとって難しい内容なのだろう。
そう言うと快飛は晶さんの行動について面倒迷惑この上ないとはっきりと言う。
(仁エリスペアの方はどうしましょうか?快飛達と合流とそのまま仁エリスペアのロルを終えるの2パターンありますが…)
>ビルの外
関都「んー………確かに当事者としては面倒臭いですけど、実際都合は良さそうですよね。その『能力』を利用すれば、確実に生産能力は上がるわけですし。それに『王子様』の頼みなら、恐らく彼女はどんな命令でもこなす。俺が王子様の立場だったら、『その状態を保ちつつ、自分の手足になってもらう』と思いますよ」
エフィス「あんた(関都)の言葉も一理あるな。とはいえ綺麗事で言ったら面倒臭いのは確か。……まあ、話してみるよ。少し嘘をついていいなら、すぐに解決しそうだし」
快飛さんの断言に苦い顔をしながらも、自分が「王子様」の立場だったらと意見を述べる。心情さえ抜きにすればただでこき使えるいい奴隷を手に入れた、というのが感想なのだろう。エフィスもそれに同意は出来たが、奧歌さんたちがどう思うかには疑念が残りあくまでも折衷案を提案した。
(/そうですね……仁さん側はここで終わりでも大丈夫でしょうか?)
>ビルの外
快飛「なかなか面白い考えをするね。まぁアレがそんなことできるとは思えないけどね。」
奥歌「解決のためなら嘘をつくのはしょうがないよね…いい嘘って言うのもあるし……あ、でも酷い嘘はついちゃダメだよ!」
快飛は関都さんの案を聞いてなかなか面白いと感心するように言うがアレにはそんな事はできないと残念そうに言う。
同じく奥歌はエフィスさんの話を聞くと解決のためなら嘘をつくのはしょうがないとうーんとした顔で言うとエフィスさんに酷い嘘はダメだよ!と約束させるように話す。
(わかりました!仁側の方ありがとうございました!)
>ビルの外
関都「アレって………随分とお人良しなんですね、『王子様』。だから面倒な奴に好かれるんですか……………」
エフィス「んー、酷い嘘かはあいつの受け取り方次第だな。まあ聴力が戻るのは確かだよ。っーか、半ばほんとのことじゃねえか?」
快飛さんの口にする「アレ」の正体を理解できなかった関都だが、会話の流れからエフィスの口にした「王子様」だと推測をつけ、利用しない心理が理解できないという風に話す。それが一連の騒動のきっかけとなっていることを思い出し、呆れたように言葉を続けた。一方奧歌さんの言葉を受けたエフィスは、断定はできないという風にやんわり断る。しかし何かを思い出したのか、ため息交じりに言葉を紡いだ。
エフィス「………あんたの兄さんには言っといた方がいいんじゃないか?『変に情けを振りまくから、狂った女に好かれるんだ』って。上手く言えねえけどよ、斬り捨てた方が楽ってこともあるから」
過ぎた好意に傷つけられる前に、自分を守ることも大事。綺麗な言葉で飾ることは出来なかったが、エフィスなりに仁さんたちを思って口にした言葉だった。
>ビルの外
快飛「まぁ情けが出てることが多くなったのも奥歌が復活してからだと思うからね、奥歌が言ってれた方が仁にも効果的かな。」
奥歌「………?よく分からないけど、とりあえずお兄ちゃんにはエフィスさんの言っていたことは伝えておくね」
関都さんとエフィスさんが言っていたことに快飛が情けが出てることが多くなったのが奥歌が復活してからとしょうがなさそうに言うと、奥歌に向かって奥歌が言ってくれた方が効果的と呑気な口調で言う。それに対して奥歌は首を傾げて難しそうな顔をしながらもとりあえず伝えておくと言う。
>ビルの外
エフィス「ああ、ありがとよ。…………ん、晶?自分たちは先に帰っている。他の人は無事。ふーん、じゃあ俺の役目もここで終わりか」
関都「そういえば、結構な時間が経ってますね。俺はそろそろ帰りますねー。それじゃあ御機嫌よう皆様。次はヒガシでお会いしましょう」
奧歌さんに感謝の言葉を述べた後、ポケットの中の小型の情報端末から着信音が鳴り響く。晶からの連絡でビルを出ていった人たちが全員無事だということを知ると、ビルの中にいた人達に安否を伝えるという役目は終わったのだと悟り軽く溜息をつく。関都はその様子を見ると、自分の果たすべきことは終わったとばかりに一同に向かって優雅に一礼すると、その場を去って行こうとした。
>ビルの外
快飛「ああ。またヒガシには顔を出させてもらうよ。……さて、僕達も帰るよ。…これは…まぁ置いておいて仁に心配されたら困るし引きづって帰ろうかな。普通の人間よりは丈夫なんだし」
奥歌「いつの間に気絶させてたの……?というか引きづって本当に大丈夫なのかな……?」
快飛は関都さんに挨拶をさせると僕達も帰るよと一言言って、いつの間にか快飛に気絶させられていた紅音の襟元を持ち丈夫と言って本当に引きづって帰ろうとする。その様子に奥歌は困惑した表情で本当に大丈夫なのかなと心配していた。
>ビルの外
エフィス「今ここにいるの、奧歌以外全員野郎じゃねえか………ん、いや『そっちもいける』奴だったのか?まあいい、良かったらそいつ負ぶうよ」
関都「はいそこまで。では皆様、さようなら」
エフィスが言いかけた言葉を遮って、関都は去って行く。紅音さんに対してとんでもない勘違いをし始めたエフィスも、流石に引きずるのは気の毒だと思ったのだろう。快飛さんに近づくと、紅音さんをひょいと負ぶい歩き出そうとする。
>ビルの外
奥歌「そっちもいけるって……どういうこと……?」
快飛「エフィス…だったかな?紅音の前でさっきの事を言ったりしたらぶっ飛ばされるから気をつけるといいよ。」
首を傾げて不思議そうな表情をしている奥歌に構わず快飛はエフィスに向かって微笑みながら「そっちもいける」と紅音の前で言うとぶっ飛ばされると面白げに言う。
>ビルの外
「…………いや、違うならいい。というか紅音だっけか、女絡みのことじゃなくても五月蠅くなるのか?」
二人の反応を見て大きく息を付くと、「いける」問題にこれ以上踏み込むのは得策ではないと話題を変える。先ほどの話に紅音さんが騒ぐ要素が思いつかず、紅音さんを負ぶったまま首を傾げていた。
>西川みつるさん
歩「今日も深夜の美術館で色んな作品を見ようかな…ってあの人強盗してる、追いかけよう。」
(歩は深夜の美術館や博物館に行くのが好きというかなり変わった人である。今日もいつも通り美術館に来たのだが、強盗をしているみつるさんを発見し音をたてず静かに追いかける)
「2人だけだし言っても良いよね…待ちなさい!」
(そして、待ちなさいとみつるさんに向かって言う)
>エフィスさん
快飛「女性と接する以外で…か。まぁ本人を多少いじればそれ相当の五月蝿さにはなるさ。あと戦闘時も五月蝿いよ。」
快飛はエフィスさんの問いに何の考える隙もなくすぐにふたつの例を出して応える。
>ビルの外
「元がよく喋る奴なのか。……………それにしてもおい、起きてるか?立って歩けるか?」
呆れたような声で返事をすると、負ぶうのも少し疲れたのだろう。背中にいる紅音さんに軽く声をかけ、空いた手でペチペチと紅音さんの頬を軽くたたいた。
>企業限定クルージングツアー
テレビ、ラジオのCMで「東野グループ所有の豪華客船、プリンセス号にて企業限定の2泊3日のクルーズを行います。船内に会議室として10階9階の部屋を会議室として使えるように改装し、クルーズ中はご自由にお使い頂けるようにしております。また11階には巨大ダンスホールを完備しておりクルーズ中食堂としていつでも使えるようにしております。様々な業種の交流の場としてお使いください」と船内映像が流れ2日後の日にちが映し出され「客は来るかしらね、うちとしても様々な案件が片付けばいいけど」と椅子にもたれ掛かりながらテレビを消す
>東野 桜ちゃん
(良かったら絡ませてください!)
ふーん…なかなか大きな客船だね。ま!僕も利用するならこれくらい大きくなくちゃね!
なかなか面白そうな事も起きそうだし…♪
>企業限定クルジングツアー
(まもなく、乗船手続きを行います)そうアナウンスが行われ「私の荷物先に運んでてちょうだい」と言って黒塗りのバンから降りてきた黒服の男たちがそばにやってきて周りを警戒し始める
>東野 桜ちゃん
これは大荷物だね。そんなに何を入れているのか…人でも入りそ…おっと、これは不謹慎か。搭乗手続きしなきゃね。えっと…あのー、すみません。搭乗手続き口、どこでしょうか?チケットは事前に買ったからあるんだけど。
(そう、いきなりタメも交えて話す。こんな子供が一人で?と思うかもしれないが、これでも…デネブの特別補佐官としての業務をこなす、しっかり者、なのだ。)
>東野 桜ちゃん
ここ上がったらなんだ。ありがとう、助かったよ。
あ、何か見たことあるような顔だなぁって思ったけど…そっか!君、東野グループの人だね。一回テレビで見たよ。ゴールデンタイムに「若者の大成功!ーこれで君も人生勝ち組ー」とか言う番組でさ。僕も若者の大成功なんだけどねー、まぁ、やっている事が参考にならないのか、そう言う感じの話が来ないんだよね。まぁ、来ても困るから、断るけど。
>デネブさん
「知っていただけてたんですね、密着は疲れましたよ、学校がないときでよかったですよ、バレたら大騒ぎになりますから」とにこにこしていると「社長、例のものが到着致しました」と言うので「では」と言ってその場を離れ、若干禍々しいオーラを放つ倉庫の方に入っていく
>東野 桜ちゃん
ありがとう、では、社長もお気をつけて。
(そう言って、言われた場所でチケットを係員に渡し、パスポートを貰い手続きを済ませる。)
……やっぱり、気になるな…あの倉庫…
(まだ出航にはかなりの時間がある。そこで桜ちゃんの入って行った倉庫の中をこっそり見に行こうと決めた。係員には、「コンビニで買いたいものがあったが、買うの忘れてきた。近くのコンビニに行ってくる。」と伝言して…
再び外へ出て…倉庫へ向かった。まず、外から中が見えるかだ。)
>デネブさん
暗い倉庫の中で「そっちの10個は例の場所に運び込んでおけ、勘ぐられるんじゃないぞ」と箱にKと書かれた箱を別のドアから運び出し「残りは地下室の中に運んどけ、別で使う」とスーツの人達に指示を出し「中東経由の物はどこだ」とそばに居る顔を隠した人に聞き「そうか、これで品物は集まったか」とカラカラと音が鳴る箱を持たせ船に近い方のドアから出る
>桜ちゃん
やばっ!(壁に張り付いて、息を殺して気づかれないようにその場をやり過ごす。)
(しかし…中身は…なんだ?K?薬?麻薬系か?)
(そう頭の中ぐるぐると考えながら…中身を確認するべきだ。と思い。運ばれる「地下室」なら、身を潜めて…後でこっそり確認…も出来るだろうと思い、向かっていく「地下室」へ後をつけた。)
>デネブさん
「こちらは終わった、そっちはどうだ」と地下に降りた人たちに声をかけると「かなりいい品が」と明かりをつけると仮面越しに箱が開けられ、次々と並べられ「やはり、メタリックのは素晴らしい」とカチャカチャと触って「おい、車に運んでいるんだろうな」と言うと「はい、ここにある数箱以外は」と桜が持っているもの以外を閉めて「運び出します」と言うので「連中に感ずかれるなよ、あとネズミ退治しておけ」そう言って弾倉の沢山入ったジュラルミンケースを開けて「こいつは手際がいいな」とジュラルミンケースの中に入れ「袋とこれでオークションの品は集まったな」と箱を入れた車が出ると「さぁ中に行こうか」とジュラルミンケース隣のスーツの男に渡して「入り込んだネズミを探せ?」と怒号と銃声のする地下を出るため階段の方に行く
>桜ちゃん
…!?
(もしかして、勘づかれた!?そう焦りつつも、見つかった際の対応を考えた。そう、何も知らない子供のフリだ。しかし、先程会った人に会ったら…終わりだが…その場合は仕方ない、力で…敵うか分からないがやって、隙を突いて逃げる…しかないな。と思った。)
>デネブさん
「お前達時間だ、ボスをお待たせするな」と仮面の男が怒鳴り「ボスが船内でお待ちだ、早く来い」と階段を上がって行き、銃を撃っていた人達も暗闇に消えて行くと「まもなく出向のお時間です」と案内が始まる、船の前では桜がたくさんの人と話をしている
>桜ちゃん
…!?
(しまった。もうそんな時間か。ちらりと首から下げていた懐中時計で時間を見る。そう、もう1時間は経とうとしていた。)
もうちょっとだったのに…くそっ…
でも遅れる訳にはいかないよな。
(中見を見てから…と言う余裕もない。外にまた出て、船迄…バレないように慎重に行かなければいけない。5分はかかると考えて…出航迄…)
10分切ってる…
仕方ない…
(悔しいが、中見を確認しないまま船へ戻る事にした。その彼の表情は、モヤモヤしたような、不安そうな表情、しかし、悔しさからか、怒りも感じるような、明らかに変な表情だった。)
>デネブさん
船にかけられていた橋が外され、ほとんどの人がデッキ周辺にいる人混みの中に階段の隅に仮面の集団がいて、ガヤガヤとしている中で「ボスはかなりお怒りのようだ、あの場所に居たからにらこの中に紛れてるかもしれないと、懸念もされていた」すると違う声で「もうこれ以上の失敗は許されないな」と言うとまた別の声で「あぁ、このツアーが終わる間にあの失敗以上の成功をしなければ」とため息混じりに言うと、最初の声で「あのお怒り具合からすると殺処分される」と小声で話をして人混みの中に消えて行き、完全に人混みに紛れ姿を隠す
>桜ちゃん
……(船の中、一人考えていた。他の周りの客人は窓から外を見たり、室内で食事…など旅行を楽しんでいる中、彼だけ仏頂面と言うか、厳しい顔つきしている。船酔いしている。とも言えるような顔だが、本当は、そう、あの倉庫の中、箱の中身の事を考えていた。)
アルタイルがいれば良かったけど…
>秋夜さん
「待たねえよ」と絵画数点を片手に持ち「これは頂いていくよ」となにかの仕掛けをして壁を走り「こいつもうちのボスに献上すさ」と警報がなり警備員たちが集まり頭上を走っていく
(遅れてすみません)
>桜ちゃん
え!?あ、君はシャチョーさん。
いやぁ、こんな旅は初めてだからさ?忘れ物とか、いろいろ心配が増えちゃってさ?
「元栓閉めたかなぁ」とか、「家の鍵はかけたかなぁ」とか?(そんな苦笑混じりで話す。)
後は、僕の趣味?でいろいろ考えたりね?
>デネブさん
「趣味ですか」と少し考えて「この船も好きに改装して動かさせてますから趣味ではありますね、かなり集まったので大きい島1つ港にしましたから」と笑いかけて「そういえば、なにか事業をやってあるのでしたよね、私も幅広くやってますからなにか取引でもできないかと」と真面目な顔で言う
>桜ちゃん
へぇ…お客さんでは無く、この僕と取引き?いいねぇ、自信に満ち溢れてる人、嫌いじゃないよ。
紹介遅れたね。僕は『スワン』って言うアパレル系を取り扱っているんだ。服の素材の特殊な特注品、デザイン、制作はこの僕が手掛けているんだ。まぁ、特にコスプレ系統を中心に展開しているね。特殊な素材に完全オーダーメイド。お値段は張るけど、やっぱりこだわりが強い人はね、良くオーダーメイド依頼してくれるんだ。
シャチョーさんは知らないかもしれないけどね。だって、僕は店舗は無くて、ネット販売だけだからさ。
(そう、ネットのみでの販売。だから知らなくても無理はない。それに、その服飾関係も本来は組織の戦闘服作りの為だ。しかし、特殊な素材で2次元の本来無理な服もリアルに再現した事から、趣味、で初めた事だ。)
>デネブさん
「その名前聞いたことありますよ、うちの従業員にコスプレ好きな人が多くて」そう言って生地のリストと様々な装飾品を出して来て「うちは店頭販売のみでオーダースーツとかドレスの店と生地専門の店やっていて生地とかどうですか」と見せる
>桜ちゃん
へぇ…それはそれは、嬉しいねぇ。利用している人がこんな所にもいるなんて。
生地…ね。そうだなぁ…雷が直撃しても、何一つダメージ負わない生地…とかあればいいかな。あ、ゴムは無しね。劣化が激しいからさ、ゴム製はナンセンスだよ。
>デネブさん
「特殊生地は値は張りますが」とガサガサと袋を探して「全部とは行きませんがある程度なら避けれるのが1m9万程で」と生地の束を見せる
>桜ちゃん
いいねぇ。この色艶、生地のハリ具合。これなら、安いものだよ。むしろ、買わなきゃ損レベルだね。これ以上のものはもう見つからないような僕のほぼボクの理想だよ。
1巻50メートルって感じかい?
1巻買うよ。
しかし、シャチョーさんは事業広いねぇ。何でも屋みたいだね。
>デネブさん
「手広く、農業から遊園地までやってますから事業規模は相当広いんですよ」とカバンからほかの布を出して来て「全て50メートルで、耐火性、防水後は魔法を通さないものと形状記憶布などもありますが」と机の上に出す
>桜ちゃん
いいねぇ、魔法を通さないのも50メートル、そうだなぁ…後、オーガンジーみたいな透けるタイプでもそう言うのはある?
あれば最高なんだけど…
(コスプレ目的では無く、戦闘服目的だろう)
>デネブさん
「オーガンジーですか、少々お待ちください」と後ろに控えさせていた人を使い探させて「手持ちはこれぐらいなんですが」と様々な色を出して「これだけしかもちあわせがなくて、倉庫にはそれなりにあるのですが、他のはこれくらいで」と先程出した生地を10束ずつ出す
>桜ちゃん
良いねぇ、じゃあ、ピンク、水色、金色…にするよ。
そうだ、お礼も兼ねて、今度、シャチョーさんも衣装着てみない?
勿論、僕が作らせてもらうよ。
オリジナルでも作っているからさ、どう?
>デネブさん
「いいのですか、実は使用人達がコスプレと言うものをやってて興味はあったのですが、やった事なくて」と無邪気な子供の笑顔を見せる
>all (ダブォラの暗躍イベント)
(本館と新館、別館のお店全てに)「次に行うイベントについて、各店舗それぞれイベントの案を必ず1つ本館1階事務所に計画案を出してください、」と通達を出し各店舗に配る(どこが何をやるかは雑談の方にお願いします。そちらの方が確認などしやすいと思うので)
>all(ダブォラ暗躍イベント前日)
「さてさてイベント用のコーヒーの効果もいい感じだし、なんなら紅茶も用意して」と中央の秘密工場で作られた販売用の多幸感などの物を合わせたコーヒーとか紅茶の茶葉などを並べていき「ふふふ、試飲会は上々のようだしここでは顔は見られてない、ふふふ完璧」と仮面をつけてコーヒー豆を引く機械を用意する」
>all[ダブォラ暗躍イベント]
「えぇ…大変長らくお待たせ致しました、只今よりダブォラ各店舗が選りすぐったイベントを開催します、店舗ごとに期日が違いますのでぜひ全店舗お周りください。本館では創業祭を行っております」そう言うと前扉が開きイベントが始まる
カタン、とインコの形をしたネームプレートを「OPEN」にひっくり返した褐色の少女は、何時もは後ろに2つ結びのライトグリーンの髪を上に盛り上げ団子にし、エプロンを身につけ後ろの紐をしっかりと縛れば声を上げる。
「さぁさぁ、しっかり売り上げテ創業祭の目玉になるアルよー!!」
「ほんと、朝から元気なもんだね?。」
片腕を上げ勝利のポーズをとる少女とは裏腹に桃色の髪をしたメガネの少女……に見える資金提供者及びニシのボス、疾風はやや目を細めて答える。
表向きは鳥類、爬虫類、哺乳類と多くの保護動物や希少動物の引き取り手を探す為のボランティアペットショップ及びふれあいカフェとなっているが、疾風がインコの札の扉を開ければ魔力を持つものには正面と、左に扉が見える。正面は表向きの一般人でも見える扉だが左は「そういう」世界の人向けのニシの組織自慢の生物兵器が顔を揃えている。一応ニシの組織の組員にはシフトに入れたら入っておけとは連絡したが最もこの手の生き物の扱いに慣れているのは蘭花だけだろう。
本来なら1人に任せたいが蘭花の希望によりかなり大型になってしまったが故に疾風も受付や会計として大人の姿としてさんかすることになってしまっていた。
「ワタシの可愛な子達をしっかり面倒見が見れテ金が払える人間を見極めてやるネ!!」
「……ぶれないねぇ。」
そう言いながら蘭花はカフェの中へ入って行き、疾風は欠伸をしながら入口の小さな催眠梟を撫でつつ席に腰掛けた。
>疾風&蘭花さん
昼過ぎ「店主居る」と普通の人は見えない扉から大人にしか見えない姿で中に入り「敷地内で自由に宣伝できるリストバンドと書類を持ってきたのだけれども」と入口の方でにこりとしながら私つつ[中央]と[極秘]と書かれた分厚めの茶色の袋を一緒にして差し出す
>784 >桜様
「おー、わざわざありがとうね。SpringGirl」
さして驚くことも無く、大人の姿になっている疾風は袋をうけ取れば大きな白衣の中に入れてしまう。
「君のお陰でこっちは大盛況。一般人にも「あちら 」さんにも人気でね。」
目をやれば入口の催眠梟により一部記憶を消された一般人がネットで拡散していき、裏の取引を終えた人物はそのまま去っていく。
ガラス越しに見える広い空間ではたくさんの人と蘭花が手際良く、1人で相手をして回っているのが見えるだろう。
「どうだいSpringGirl。息抜きに「僕らのこ」に触れていかないかい?」
手に顎をつき、ニンマリと三日月の口を見せれば疾風は入口のドアに視線を向けた。
>疾風&蘭花さん
「そうね、店の方は組織の子達に任せてるし」とカバンを置いたあと「飼えるのだったら猫見ていこうかしら、この子の友達を」とダイヤのちりばめられた首輪に金の刺繍のされたドレスを着た猫の入ったカバンを机の上に置きながら言う
>カフェの皆様
「すみませんお二人とも、遅れました――――」
このカフェにいる人たちは、バックヤードからやってきた一人の少女を目にするだろう。焦げ茶の短髪の髪を三角巾でまとめ、深緑のデニムワンピースに蘭花さんとお揃いのエプロンを付けた状態で店内に入ってくるその足元に、もちょもちょと動く生物が三体ほど。
「つなー!つーなな!」
「なゆな♪」
「かま。かまー。」
三体ほどの生物は、大きさで言えば30㎝ほどだろうか。円柱型の胴体にちんまい手足が付く、所謂「もちぬい」と呼ばれるものだった。そしてその容姿は、それぞれ「つなー」と鳴くのが「斑鳩刹那」に、「なゆー」と鳴くのが「斑鳩那由多」に、そして「かま」と鳴くのがヒガシのボスこと東風梅薫によく似ているのが、人によっては分かるかもしれない。
三体のもちぬいたちを振り返った刹那は、ため息交じりに口を開いた。
「朝起きたらこの子たちがいて……もしよければこのカフェで預かって頂けませんか?」
当のもちぬいたちはというと、「つな」は観葉植物の側に置かれていたスコップに、「なゆ」は一同の方に、「かま」は店内の植物に興味を示している。自由気ままだが、人懐っこそうな雰囲気を醸し出していた。
>786 >787 >桜さん&もちぬい達と刹那さん
「OK、荷物を持って好きな扉を選びなよ。入るほうで料金が違うからね。……っと、遅かったじゃないかぽっぽちゃん?出来れば手伝いができる生命体が良かったんだけどね?。んー、ま、ボクはいいよ。」
桜さんのカバンを軽くつつくと足を組みヒラヒラと刹那さんに手を振りもちぬいたちを見て目を細める。それは選別してるようにも見えるだろう。
疾風が許可を出せば受付のベルをリンリンと叩き鳴らす。と、スタッフルームから蘭花が少しの汗を流しながら姿を現す。
「何アルか!今メチャメチャ忙しい分かってル!?あっ、サクラ、セツナ、来てくれたネ?!」
「やぁランラン、申し訳ないけど新入りがなんと3。彼らの配偶はキミに任せるよ。」
「えぇ。リーダーがそれでいいアルか…??」
疾風の態度に呆れる蘭花はもちぬい達を見てかっと目を見開けばそこ三体!と声を上げる。
「ツナとカマは裏の新生植物エリアに配置、ナユは裏口のマスコットできまりヨ!さぁさぁ人も多いアル!テキパキして稼ぐヨ!セツナは表のショップとふれあいをお願いネ!サクラ、待ってるアルヨー!」
そういえばさっともちぬい三体を担ぎスタッフルームへと姿を消した。
>刹那さん 疾風&蘭花さん もちいぬ達
「そうね、この3匹飼わせてもらおうかな」と札束を積んで「そうだ、この後ここにうちが手配したテレビと新聞あとはラジオがこの後来る予定だからもっと忙しくなると思うんだけど」としれっと言う
>カフェの皆様
「えっと…………売り買いは蘭花さんにお願いしますね。まあ、その提案は受け入れられそうですが。……………っと、私は店先に行ってきますね」
桜さんの発言に対し、若干呆れたように言葉を紡ぐ。連れてきた自分ですらよく分からない生物(?)を飼おうという心情はよく分からなかったが、積まれた札束から桜さんの提案が断られることはないだろうと予想した。これ以上ここに居てもよく分からない、と思考を放棄しながら表のショップの方へと向かう。ドアを開けて去って行く際、カランとベルの高らかな音が鳴った。
「つなっ、つなー!!ワルイヤツ、トウキョウワンニシズメル!」
「かま、かま♪カワイイコ、カイトリマス」
「なゆー♪」
一方もちぬいたちの方は、指示されるがまま担当の場所につき仕事をしている。つなとかまが何か話しているのは気にしてはいけない。
>789 >790 >桜さん&もちぬい達
「ぽっぽちゃんの言う通り。中にランランがいるから育成方法とか相性とか見てもらったりしてきておいで。それが済んだら僕の方で書類を渡して後日届けられるから。んでカメララジオも別にいいよ。僕は隠れるし。流石用意周到だね、SpringGirl!ま、問題ないさ。裏口は魔力があるものが見たとしても一見スタッフルームにしか見えないように仕組んでるし、ね?それに映像に彼ら(キメラ)が映らないように「手配」はしてるから。ま、楽しんでいっておくれ。それなりに力はいれてるからさ?。ランランが。」
そういえば疾風はサラサラと注意事項の紙を桜さんに渡して刹那さん共々いってらっしゃーい。と告げた。
蘭花と言えば中で客と動物の負担をカバーしつつもちぬい達の様子を見ては「言葉遣い何とかするアルよ!?」と言っていた。
その頃、大神家
「ハッキングOK、はぁ、あのニシのボス人使いが荒れぇし。生放送の映像加工ハッキングとかドア持ち〇コス敵陣A飛び2秒で即溶け大戦犯位あほらし……。ま、金と「これ」貰ったからやるけどさ。」
そういえば大きなダンボールを見つつ大量のモニターと向き合っていた。
>カフェの皆様
「つなー♪」
「かま。かまー。」
つなはスコップで遊びながら、かまはジョウロで観葉植物に水やりをしながら蘭花さんに対して答える。先ほどの物騒な発言は幻聴か何かだったように、もちぬいたちは見た目通り可愛らしく遊んでいた。
>大神家?
天空さんが見ていた段ボールがガタガタと揺れ、やがて梱包に使われていたガムテープがメリメリと剥がれていく。しばらくその怪奇現象じみた状態は続いていたが、やがてバリッという音が響き勢いよく段ボールが開く。一体の生物が箱からもぞもぞと脱出すると、天空さんの膝に擦り寄った。
「なゆ、なゆー!」
元気よく鳴いた「それ」の見た目は、天空さんの良く知る少女をディフォルメ化したようなもの。性格も彼女に似ているのか、天空さんに対して好感を抱いているようだった。
>カフェの皆さん
「分かったは、沢山人呼び込んでみせるから」そう言って書類を受け取り「まだまだ初めの方で正義側が来られると嫌だからね」とぼやいて外に出た後、テレビカメラなどが館内を回り始める
>カフェの方々(疾風くん)
(特に何も出品しないですが、良かったら盛り上げ要員で何人か客ポジをぶっ込みますので、よかったら)
雪音「ほらー!天音早くー!」
天音「ちょっと!あちこちそんな移動する!?もっとゆっくり見て回らないの!?」
雪音「いいじゃーん!後、3周したらいい話だし!」
天音「………」
雪音「あっ!」(そう言って、疾風くんをみた。そう、一度会ったことがある。覚えていたのだろう)
天音「何?知り合い?」
雪音「んー…忘れた!」(何処で、何をして会ったのか、其れはすっかり忘れていたようだ。)
>カフェの皆さん
(/自分も盛り上げ要員、というよりはもちぬいのせんれん進出を見て、とりあえず自分もやって見るかという感じで1人参加させていただきます。)
賑わっているカフェへまた、扉を開けて誰かが入ってきた。…が、一瞬だけ見てるとそこには誰もいない。その客は…だいたい30cmくらいの…「つな」のようなもちぬいだったからだ。
ひのね「どぉー!うなー、うなうななー♪」
元気に楽しそうに鳴くその子は、知っている人が見れば夢見ヒノネをもちぬいにしたような見た目であった。現に鳴き声も「うなー」という、彼女本人がよくしゃべってる鳴き声?そのものだから間違いはないだろう。
ひのね「うなうな、おあーおあおあー?」
ひのねはどこからともなくお財布を取り出し………なんかクレジットカードらしきものを持っていた。つまりは客だよ、というアピールなのだろう。
>カフェの皆様
なゆ「なゆなー!なゆっ、なゆー!」
店内にやってきたひのねに挨拶するのは、これまた30㎝ほどのもちぬい。いらっしゃいませというようになゆなゆ鳴くと、席の方にひのねを案内した。なゆは天空さんの所にいるのではないか、というツッコミはしてはいけない。もちぬいはノリとテンションで増えるのだ。そもそももちぬいに合理的な説明を求めてはいけない。
つな「つなっ、つなーつなな!」
かま「かま。かまー。」
そして店の奥からは、仲間の気配を見つけた二体のもちぬいがもちょもちょとやってくる。二体はひのねの周りをぐるぐると回り、楽しそうに歌らしきものを歌い始めた。
>カフェの皆さん、もちぬいたち
ひのね「うななぁー♪うなー、うんななー。」
ひのねは嬉しそうになゆやかま、つなに挨拶をして、案内された席に座って「おむらいす」を注文した。そしてつなやかまに混じるように、うなーうななーと一緒に歌を歌いだした。
>カフェの皆様
つな「つーななー♪つなー♪つなっなー♪」
かま「かまー。かまっ、かまー。」
つなとかまはひのねの元にやって来ると、席の側で歌いながらくるくると踊っている。そんな中一人、いや一体がキッチンから出てくる。どこかつなやなゆに似た雰囲気を漂わせるそのもちぬいは、オムライスを持ってひのねの元に来た。
とーや「やはー!やはっ、やはー!」
一流シェフが作ったようなおむらいすをひのねの机に置くと、やははーと一同に混じって歌を歌いだす。とーやの周りから、どこか気の抜けたような「旧支配者のキャロル」が流れているのは気のせいだ。きっと気のせいだ。
>イベント参加の皆さん
「いや、大成功かな、客も大量に来てるし」とにこやかにしながら「これだけの数が軽い異常がでてるとなるとそろそろ出てくるかな」と書類を書きながら言う
>イベント2日目~
「もう結構な数の人が並んでるんだな、かなり遠くまで人で埋め尽くされてるな」と相当な騒ぎになっているため開門時間を早めて中に人を入れて「店舗先には開けれる店からすぐに開けるように言って、あと申請次第で閉店後も開けれるようにしておくと伝えておいてくれ」と指示を飛ばした後「とんでもない集客数だな、これ全てうちに入るわけなんだろうが、開ける扉も早くした方が良さそう」と雪崩のように門の中に入ってくる人達を見る
>慌ただしいカフェの一日の終わり
見覚えのある人間も客として迎え入れる中、もちぬいをみてクレジットカードを見せてきたひのねさんを疾風が視認すれば通信で蘭花達に連絡を入れる。ひのねさんには飼育場所や餌、ストレス環境など事細やかな事情を聞かれて買われていくのだろう。そして恙無く始まった生放送は天空(裏方)もあり「この時代、生き物を大事にした優しい保護ペットショップ」として大いに評価され、その収入は大海原としても東野さんとしても多大なるものだろう。
そして閉店時、蘭花は面倒を見るため店にそのまま泊まり疾風は早々に帰宅する。そして1番の功績者たる天空は天井を見上げながらもなゆぬいを片手で優しく撫で、今日の自分を上の空で褒めていただろう。
そして怒涛の2日目がはじまったのだった____
>All(ダブォライベント)
「かなり人がごった返してるな、外にも人がごった返してる」とフードをかぶりながらごった返してる中を歩きながらぼやき「警備も増やしたり駐車場に所有地を解放したし、あとは申請が来るのを待つか」と見回りをする
>All
「ものすごいごったがえしで、少し進むだけでかなり時間がかかる」そう言いながら人ごみをかき分け「この状況だと、店の外での営業も許可した方がいいな、それにハロウィンも重なるからもっと客足が増える」とコーヒーと似た成分のあるジュースを並べながら言う
>All
「東野グループ全店、本日初売り。福袋もお菓子詰め合わせや衣類などを千円、五千円、1万円とご準備しております。皆様ぜひ初売りにお越しください」と、テレビやラジオ、広告などでお知らせをする
>All
「そろそろバレンタイン近くなってきたし、バレンタインイベントやるか」そう言って机につきながら「まぁ大規模にやって見ても面白そうだからダヴォラ全店でやるか」と紙を出してきて「一応、バレンタインに関するもの限定で案内のチラシも作らなきゃならないから早めに提出してもらうようにするか」と言った後「ついでに大食い大会やるかな」とボソリとつぶやく
3月正義悪交流戦闘イベント「夢香」詳細
期間 3/7~3/31(早期終了有)
粗筋
平穏な日々にある時から新興宗教が広まり始める。
それは魔力や悪の組織、正義の組織を知らない一般人にその組織の事をバラしている事から双方から怪しまれる。
新興宗教の名前は「夢香」。
「この世界には魔法と呼ばれるもの。纏めて異能力者が存在し、正義と悪の組織が対立し、存在しています。この2つの組織がある限り世界に平和は訪れないのです。何故ならば両者が手を取る事はなく、異能力者は非異能力者を見下しているのです。
ですがその手が取れぬなら、我々が取りまとめましょう。それさえも出来ぬならその悪しき【影】を取り除くのです。
異能を使えぬ人々も、怯えることはありません。勿論異能力者を蔑む行為も許されません。____我々と共に異能者達と歩む道を切り開きましょう。」
一般人は初め半ば疑いつつ、もしくは信仰なぞしていなかった。しかしある日膨大な魔力が現れた夜。その朝日が登った日から街の一般人の殆どが夢香に入信し、遂には権力者や異能力者迄もがそれに賛同する。
これはおかしい。調べようとした各々は突然夢香の信徒達に襲われる。
「悪だ!正義だ!抑えろ!教祖様に差し出せ!」暴れる一般人や力を持つ悪と正義は逃げ、身を隠すことに。
この宗教は何かおかしい。
互いに交差し、調べた末は____。
この街に、安息は戻るのか。
実態
教祖 ランダ
「夢香」の教祖。その性格は金と美貌と欲に塗れた堕落した人間。元々はフリーの悪人だったが、異能力者の存在を知り1度脅される。
それを根に持った事から古代魔道兵器「ベリアル」を手にして異能力者も全ての人間を支配下に置き、あらゆる望みを叶えようとしている。
教祖はベリアルの力により「宗教の拡大」と「自分を見た時に恐怖を与える魔法」、「空気を操る魔法」を叶えている。
古代魔道兵器「ベリアル」
効果は「多くの人が集まるほど所持者の願いが叶う」事と「とても美しい容姿を得られる事」、呪いは「永遠の生贄」の特性を持つ。悪魔信仰の為に作られた「72の古代悪魔魔道兵器」の68番目。
形は白と黒の擬似翼である。
罪深きものや欲深い人間の元に姿を現し、利用して最後は使用者を喰らう。副産物邪悪と罪深い者を好み近寄り、唆す「後光(圧倒的な安心感)」と「信仰(魔力により洗脳する)」の双子が必ず現れる。
ベリアルを引き剥がす方法は所持者が死ぬか、所持者から引き離れるほどの邪悪さと罪深さを持つ人物が現れるか。
ベリアルの封印は不可能に近いが、混沌と呼ばれる状態化に対しては弱く、受ければ次第に効果を無くす。(光魔法と闇魔法を同時に当てる、魔法と物理で攻撃する等)
効果が出なくなった時点で「ベリアル」が収められていた「赤い箱」に入れてしまえば無効化出来る。
進行
①双子と信者を突破し、本拠地を暴く。
街の中にある、「遊園地」「大型ショッピングモール」「海岸」「ホテル」の何れかを本拠地としている。
双子と信者は「ベリアル」が稼働している限り妨害してくるので注意。
双子は一時的に倒すことができるがベリアルが稼働している限り別の場所で復活する。
本拠地には目玉のマークが着いた結界がある為、そこを壊せば本拠地となる。
②本拠地内の三人の護衛を突破。
本拠地内にはランダが呼びつけた三人の護衛が待機している。
三人にはそれぞれランダのいる場所に入る為の水晶が割られて渡されている。
三人を突破し、水晶をくっつければ教祖ランダのいる場所が暴かれる。
③教祖ランダを撃破せよ。
教祖ランダと話し合いは通じない。強い魔法に屈せず立ち向かうべし。
「ベリアルの無効化」「教祖の死亡」を達成する事で事件は終わる。
④エピローグ
各々の達成度によりエピローグは変わる。
両者尽力すべし。
注意
「ベリアル」をそのまま手に入れると徐々に洗脳され欲望が抑えられなくなり、最期は「ベリアル」に捕食される為取扱には注意が必要。
……人間は無限ではない、つまり必ず「ベリアル」を使えば死ぬ運命になるように造られたのだ。悪魔として、信仰される為……。
3月正義悪交流戦闘イベント「夢香」対敵者詳細
①「継接縫姫(つむぐひめ)」
名前 朱隠 雪染(アカカクシ ユキゾメ)
魔法【百式迷路 紡歌】
空間魔法。100×100のダイアルが付いた金庫が出口だが答えの数字は常にランダム。
この空間に入った存在は魔力を多く使用する事となり、その半分は継接人形を産む原動力となる。
神隠しに近い能力で、中の時間と外の時間は齟齬する。中の時間は1時間に1年の時を進めてしまう。
出る方法は鍵を持つ継接人形を倒し、開けるかダイアルを開けるかの2択。
美しさを求め今直人を攫い身体を自分と縫い合わせて若さを保つ元正義の魔法少女。
歳をとり人々の誉を失う事を恐れ一般人に手を出し、正義の組織から剥奪、退治命令が下されている。
それ以来神隠しとして1000人を行方不明、つまり犠牲にしていた。
信者を好きにしていいと言われ護衛を引き受けた。
■弱点
本人は傷をつけられる度逆上し行動がおざなりになる。本人の代わりとなる継接人形を見つけ出し嬲れば自ずと本人が現れるだろう。
②「行軍者(こうぐんしゃ)」
名前 近衛 田(コノエ アツタ)
魔法【輸送軍艦武装解除】
自身、他者の血液1mlからあらゆる軍事兵器、武器を造り出し扱う事が出来る。武器は脆く1発、一撃で壊れる。
壊れた物は血に戻りそれを己の治癒に当てることが出来る為「不死身」にも見える。
格好や名前から明治からの戦時時代に存在した隠された軍人。別名「不死の兵」と呼ばれ数々の戦場にて軍人の一般兵でありながら鼓舞をし戦い続けた。その最期はその力を恐れた軍事上層部により反逆者として銃殺されたとされている。
実際は瀕死となったがその際に魔力に目覚め、土に染み込んだ血から治癒を遂げた。
記憶喪失だが、礼儀正しく己が戦い続けなければならないと思っている軍人である事だけは理解している。
この戦いに勝利すれば記憶を取り戻す事が出来ると唆され護衛を引き受けた。
■弱点
戦闘能力は恐ろしい程高く、真っ当に戦っても勝てる相手ではない。生真面目な性格を利用した方が早いかもしれない。
③「幻(ゆめうつつ)」
名前 柊 紗代子(ヒキラギ サヨコ)
魔法【写し絵は常闇にて】
複製魔法。対象者の影を実態化させる。能力は魔力を除いて同等の強さ。影を切れば影に戻りまた実態化するが下手に消すと日光に当たった瞬間対象者自身が消えてしまう。
解除方法は紗代子に「影に還れ」と言わせるか、紗代子が書いた自分の墨絵を破くか。
余命数ヶ月の少女だが、自身の墨彩画の才能を認められず、家出した所を洗脳された。本来は魔力を持たないが教祖により魔力を与えられた。
教祖を信仰している為自ら護衛を申し出た。
■弱点
本人は病弱故姿、かなり逃げ回る。だが顔を覆っている布。信徒が着けているこの布が洗脳を強化しているものだ。これを上手く破壊することが出来れば安全に一般人に戻るだろう。その為には彼女の描く絵をどうにか手に入れなければ影を取られてしまう。取られた時は絵を手に入れ破いてしまおう。
護衛三人のイメージ(ピクルー様より作成)
■継接縫姫(むつぐひめ)
https://d.kuku.lu/46cf5b585
■行軍者(こうぐんしゃ)
https://d.kuku.lu/e260bd383
■幻(ゆめうつつ)
https://d.kuku.lu/01acaf609
平和な日常に潜むモノは多い。
人を守る為の特異な力を得たもの。特異な力を蔑まれ特異な力のみを守る為に動くもの。
光と影の様に正義と悪は互いに存在しなければならないのだろう。
「正義も悪も、人で無いものも平等に生きるのです。」
そんなスピーチが街のどこかでポツンとなっていた。
誰も彼も耳にとめない。それでその1日は終わり。
____だがお前らもここ迄だ。後悔させてやる。
深夜、大きく渦巻く魔力の動きにどれ程の存在が気づけたか。
そしてその朝、街の一般人から名も無き特異な力、魔法、異能を使う者までもが黒布に金糸で描かれた1つ目の顔布をつけている異常事態になっていることに、君達はどう動くのか。
1つ目が君たちをみつめる。教祖様に差し出せと。
どうやらこの街は、今暫く平和からは離れるらしい____。
【夢香】に、目覚めよ。
大きな魔力の流れを感じて飛び起き「すぐに斥候を出せ、それに前日の放送も気になる、避難民が出るかもしれんから使える施設を確保しろ」と次々と指示を飛ばし朝までには中央の斥候部隊で偵察などで活動を始める
(仕事前にちょいと出しておきます)
>No.809
「…………流れが…変化しなすった…か…。」
とある組織の建物、その中で目を閉じ意識を落としている状態…人間で言う睡眠状態を擬似的に真似ていたルミナスは目を開きそう呟いた。
身体の10割……つまるところ己の存在が魔力と言っても過言ではないルミナスは深夜に大きく渦巻いた魔力に気付き目を覚ました、すぐさま外へ出ようと思ったのだが自身の上司である人物等に「夜中の無断行動は控えろ」と言われていたのを思い出した。
もしなにか取り返しのつかないことが起きたとしてもその様子を見るのは楽しそうだ…と考えたルミナスは再度睡眠状態に移行した。
そして朝、街の様子を見廻るために外に出たルミナスはまるで面白いものを見たかのように笑っていた。
ゆく人の中で何人かが1つ目の顔布を付けていた、しかもその対象にパターンがない。
一般人や魔術師等と言った共通性のない人物が顔布を付けている……表面上で考えれば何かしらの宗教が広まっていると考えるのが妥当だろう、しかし前日までは見た事がなく夜に大きな魔力の動きがあった……その事を考えれば集団催眠的な事にも考えられる…つまり黒幕がいると言う事である。
>810 >桜さん
翌朝、桜さんの元に連絡が届く。桜さんが送り出した斥候部隊が一般人に襲撃され、何人かは連れていかれたり、その場で「変化」したと言う。
偵察部隊も息を殺していたはずだがそこにはなんと一般人に紛れ込んだ魔力を扱う人物も混じっていたと。
まだ残っている僅かな斥候部隊からの情報はこうだ。
「一般人及び魔力保持者は建築物破壊などのテロ行為はなく、普段通りの生活をしている。異常性は、その密着性と全員が金糸で描かれた1つ目の黒い顔布をつけていること、つけていない斥候部隊のメンバーを見つけては『教祖様に差し出せ』と襲い掛かること。数人なら対応できるが下手をすれば100に近い一般人が襲うらしい。偽装も試したが何故かバレる。」というものだった。
施設を確保しに回った部隊からも連絡は似たようなもので「基本的に一般人と変わらないが顔布をしていない人物、偽装している人物に対して攻撃性をみせ、しきりに【教祖様】という存在を口にする」というものだった。
……と、そこに桜さんのスマホにメールが入る。
相手は蘭花でメール内容は短く「救命」と書かれており、添付された写真には黒い顔布の集団が蘭花の家に押し入る所だった。
>811 >エス・ルミナスさん
外を回っていたルミナスさんは外を歩く一般人も、魔力を持つものも、皆が同じ黒い顔布をつけ談笑する姿を見るだろう。しかし、ルミナスさんを見た瞬間、一般人も魔力を持つものも集まり始めルミナスさんを囲い始める。しきりに「教祖様に差し出せ。教祖様に差し出せ。」と呟いており、次の瞬間大勢の人間がルミナスさんに襲いかかった。先程まで人間であった人々が突如知性を失った様に。
ルミナスさんであれば多少は問題なく対応できるだろうが、その前にカラン.......と音を立て球体が転がれば多くの煙を吹き出し、視界を妨害する。どうやら多少の目潰しの効能もあるようで襲いかかった集団は目を押えこんらんする。
そしてまるで捕まれと言わんばかりのワイヤーがルミナスさんの前に突き刺さる。よく見れば、ワイヤーは離れた屋上から放たれた物らしく、1人の人物が薄ら見えるだろう。少なくとも、黒い顔布は見えない。
>812
「やっぱり帰ってこなかったか、まあうちの情報は持たない連中だから問題ないが、情報がないのは困る」と周りではバタバタと戦闘がして「教祖ってやつが気になるな、まあどうなるか分からんが」とぶわっと変わり「救命と言うのは、まあ、何するか分からないが教団だろうしな」と複数人を檻から出して「教祖に話がある、こいつは手土産として持ってって構わない」と札束を10個のジュラルミンケースに入れて「襲われても困るからあの屋敷で返事を待つ」と屋敷の門を閉めた後解放して、返事は来ないだろうが待ってみる
>812
「面白い…皆取りつかれたように黒い布をつけて当たり前のように生活しておられる…
一夜にして占拠されたという訳でもなさそうで…やはりここら一体に昨夜何かしらの洗脳術が巻き散らかされたと考えても良さそうですねぇ…
……?………これはこれは皆様お集まりになられて…ワタクシに何用で?……教祖様とな?はてはて存じ上げませんねぇ…!
貴方様方の教祖様とやらは攫われたのでしょうか?それとも何者かに殺されて隠された?ともかく、とんと見当がつきませぬが其方がその気ならばワタクシもやぶさかではありませ……ッ!
何事ですか…折角のお遊びに横槍を入れた方は……ふむ、あの方ですか…となりますると……こうですね。」
楽しむように周りの人間を見ていたがふと気が付くと周りを囲まれていた。
人が変わったように此方へ言葉をなげかけてくる人々に対して飄々とした態度で言葉を返した、先の考え通り宗教関連の事件なのだろう…解決することは正義の連中が何とかしてくれるだろうと思い深くは考えずに言葉を返していた。
しかし途中で知性を失った…まるで獣のように此方へ襲いかかってくる人々に対しルミナスは笑みを浮かべて首を切ろうとした…しかし首は切らなかった。
理由は襲いかかられたすぐの時に謎の球体が転がってきたかと思えばそれからは煙が吹き出された。
周りの人間が目を抑えている当たり何かしら催涙ガスのようなものが含まれているのだろう…美しい死体が見れると思ったルミナスはその事に少し不満そうに周りを見ていたが地面にワイヤーが突き刺さった、そのワイヤーを辿って見上げるとこちらを見下ろすように建っている人物が目に入る…しかも黒い布をつけていない、考えを切りかえたルミナスはそのワイヤーに歩み寄ると片手でしっかりと握った。
>809
ディーリス:
……これは、確かに変だ。
(最初は、何の変哲もない、平和に馴染めない新興宗教団体が始めたプロパガンダの一種か何かだろうと思っていた。だが、ある夜を境に日に日にその宗教を信仰する人間が急激に増加の傾向を見せた段階で、あまり本腰を入れた調査をしてこなかった自分も、これは流石におかしいと考えて、調査に踏み切った。
しかし、早朝から調査して以来、一般人のみならず有名な著名人や資産家、権力者さえも、同じような顔布を着けている。自分は別に素性を隠さなければならない事情は無いが、念のために顔の上部分を覆うナイトバイザーを身に着けているが……それでも、それだけ多種多様な人種が皆一様に同じ装飾というのは、些か不気味を通り越して不自然極まりない、というのが、ディーリスの今現在の心境であった。)
>813 >桜さん
捕らえられた信者は「嗚呼、お助け下さいお助け下さい.......!」「平和を、安寧を.......。」とブツブツ唱えていたが、桜さんがジュラルミンケースを渡し、出されると捕らえられた信者はよく分からない言語で話し始め、3人はジュラルミンケースを持っていったが、残りは桜さんを捕らえようと残り、ゾロゾロと近づいてきていた。
>814 >ルミナスさん
ルミナスさんがワイヤーを掴んだ瞬間ワイヤーは勢いよく引き上げられ上空を舞い、そして急速に屋上へと引き下げられる。
強い衝撃が来るかと思えばキュルルルとワイヤが巻かれる音と共にルミナスさんは明らかに人の腕に抑えられ、降ろされる。
そこにはヘアバンドに白銀の目をした男が迷彩服の武装をしており、直ぐに腕の端末らしきものに連絡を入れる。
「砂金だ。牡石、お前の言った通り囲まれるところだった奴を抑えたぞ。」
『あ、ありがとう砂金君.......。危うく血、血の海になっちゃう所だったから。えっと、その人にこう言って。』
暫く耳を当てていると砂金と呼ばれた男は「分かった。」と一言答えルミナスさんの方を向く。
「あんた、エス・ルミナスでいいな。俺は【掃除屋】砂金。上の命令から、一般人の死者を出さないようにとこの現象の調査をしている。それと、あんたのように顔布をつけてないやつの回収だ。会話はこっちに変われ。」
そういえば先程通話していた端末らしき腕時計のようなものを差し向ける。暫くして音声が聞こえた。
『あ、こ、こんにちは。東の組織所属のエス・ルミナスさん。あなたの事は僕がその、一方的に知っています。あなたがどんな人で、どんなことをするかも。えっと、あなたは魔力の存在ですね。その、良ければ解決に助力してください。
僕はあなたのあらゆる選択を把握してますので、えっーと.......どう答えるかも多分、大丈夫です。
あ、遅れました。僕は牡石.......そこの砂金君と同じ南の組織の者です。
サポートといいますか、えっとこの現状は組織にとってもあまり良くないので、宜しくお願いします。』
「牡石は未来が分かるらしい。あんたを見つけれたのも牡石の指示からだ。だが未来を堂々と話すことは出来ないらしい。回りくどいが安定している。」
『うぅっ!あ、あなたにとってこれは面白いかも知れませんが、えーと、そのあなたの類似品?である悪魔みたいなものが関与してる事、あなたが楽しめる場所が無くなることだけは今話せます.......。』
通話越しの牡石、そして目の前の砂金はそう言いルミナスさんと一時の共闘を要求した。
>815 >ディーリスさん
調査をしていたディーリスさんに連絡が入る。
それは同じベガの組織であり、元幹部、現メンバーのターナからの音声メッセージだった。自動再生の様で暫くするとピーッと音が鳴る。
『もしもし、ディーリスさん?ターナです。こちらの調査報告ですが、一般人の方も皆さん【教祖様】とよばれる人物に心酔しているようです。それから、金銭の動きに【特定できない振込】等が見つかってます。
同じ顔布をしてもバレるみたいですから、なるべく身を隠して気をつけてください。
私ももう少し調査をして、デネブさんの所から順番に見に行ってみます。お気を付けて。』
ピーッ.......。
丁寧な口調で送られた情報は、それであった。一先ずターナはまだ無事で、同じように調査をしており、ベガのボス、そして別組織のデネブの様子等を見にく事は伝わったかもしれない。
【特定できない振込】。これと『宗教』が閃くかはディーリスさん次第だろう。
>813
「これはこれはどうも、砂金殿。
細かい話は飛ばしましょう、どうやらワタクシの自己紹介は不要なご様子ですし…しかも未来が見えるともうされましたな?
ならばどう答えるかはお分かりでしょうな…貴方方の提案をお受け致しましょう、今のこの現状も面白いのは事実であれどずっとこのままではクドくなるのも事実…それにワタクシと同じような存在…と……。
面白い、ワタクシと同類がおるなれば是非ともお会い致したい……一体どんな感情を吐き出されるのか……ふふふ…
話がズレましたな、改めてワタクシ…
エス・ルミナス、貴方方のお力となりましょう。
しかしこれだけはご了承を……ワタクシは今のところ民間人に価値を見いだしておりませぬ、その死に様こそ優美なものであれど生き身の存在への価値がトンとわからぬ…その為助けろ…と指示されれば従いまするがそれ以外では助ける気などあらぬことを知っていてくだされ。」
二人の会話を聞いていたルミナスはかなりの部分を噛み砕いて話し出す、もし未来が見れているならば細かい話は時間の無駄と思っているからである。
どうやら目の前の人間をアートにして写真に収めることよりも興味を引かれたことが出来たようで2人の提案に快諾した、しかし一つだけ忠告?のようなものを話す。
それは民間人の扱いである、元々憎悪などの負の感情のみで生み出されたルミナスは道徳というものを全く知らない。
愛情、友情なども全てである、その為あとから助けなかったことに対して文句を言われたらさすがに不愉快に感じてしまう、なので予め言うことを選んだのだ。
>816
「金なら盛大にばらまいてやれ、それと遊ぶのは構わんがくれぐれも、病院送りぐらいにしておけよ」と戦闘狂の構成員達や使用人達が門の周辺で盛大に暴れ始め、爆音や銃声を響かせ屋敷の庭には無数の牢が並びその中に暴徒化した市民たちを詰め込み「最近暴れたりなかった連中だし、まあいいか」と東野家の周りは結構カオスな状態で「さて金は届いたかな、もう500億ぐらい持たせるかな」と爆音響く中どうするか考える
>817
>ターナさん
ディーリス:
…ターナさんからの音声メッセージか。
(顔に覆うナイトバイザーは、戦闘衣装であるタンザナイトの鎧同様、相手からの録音メッセージを受信したりと多機能である。ターナさんからのメッセージに耳を傾けていれば、やはりそちらもこっちと類似した状況であるという事。加えて、顔布を着けている人物達も同様の状況である事も分かった。【教祖様】とは、先ほどから彼らが譫言のようにつぶやき続けている人物の事だろう。)
ディーリス:
僕は金銭の流れやそういったモノには疎いけど……それでも、最低限度の事なら分かってるつもりだ。
(金銭の動きなどにはあまり詳しいわけではないが…【特定できない振込】というのは、それまで感じていた不自然さが浮き彫りになってくる。俗物的な考え方をすれば、一般人の口座にそういった【特定できない振込】が為されていて、更にはそういったモノ達が揃って顔布を身に着けては【教祖様】と呟き続ける。
そこまで考えつくと、ディーリスは最近不気味なプロパガンダを流していた宗教団体の存在を思い浮かべる。よくある世迷言の類として耳を傾けなかったが、ここに来て、それが関わっているかもしれないと言う推論に辿り着くと、一旦人が多い街中を外れて、人気のない路地裏を経由していこうと考えた。)
「他と共闘するか、それともうちだけで大元探しに行くかどうするかね」と家にいても埒が明かないからと装甲車並の車を出してきて「まあ建物壊すのには気が引けるからな」と装甲車両で街中を流していると無線で「お嬢様、左のモール様子がおかしいです、確認しに行かせてください」と言うので「車で乗りつけて調べよう、軍役経験者達先行で行こう、まあ壊れたらどうにかするか、それとそこを基地にして集結地としよう、人員を減らすのはまずいし」と数時間で制圧して必要物資と会社や別宅などに分散させていた人たちを集結させ「共闘するにしても、本拠地として広いからいいし、ちょうどうちのモールとも繋げれたからそっちはまぁ、色々と保管するのに使おう」そう言っていると「お嬢様、この広い町から敵施設、Xを見つけるには時間がかかります。X地を発見するにはやはり我々ではカバーしきれないので、他の組織と情報共有を」と言ってきたので「そうした方がいいのか」と聞きながらも作戦会議を続ける
>818 >ルミナスさん
「組織の規律さえ守ってれば異論は無い。だが、命令の内容に反故するような時は止める。」
『えぇっとぉ、る、ルミナスさんも砂金くんもな、仲良くねっ!ルミナスさんの言いたいこともだいたい分かってます、えっと、はい。あ、あなたに転機が.......じゃないですねごめんなさいすみません。一先ず集まったので、も、もう1人からの連絡に砂金くんとルミナスさんは従ってう、動いてください。ぼ、ボクはまた緊急時に連絡します.......は、はい、以上です。砂金くん、切ってぇ.......。』
「早く操作を覚えろ。」
牡石との連絡を切ると砂金はルミナスさんを見て、説明を始める。
「説明をしておく。組織の末端の部下や関係者は黒布と同じだ。今は捕獲、隔離されている。俺達が無事なのは不明。恐らく魔力の適応だとか言っていたが知らん。顔布は切ろうが燃やそうが再生する所からして『素』を壊さんとどうしようもない。つまり、顔布の一般人共は避けつつ『教祖とやらがいる拠点』を叩く。これが牡石からの流れだ。」
淡々と説明しつつ、ワイヤーリールを回収すると電子音が鳴る。砂金が端末を触るとホログラムが現れ、文章が表示された。
『東の組織より
教祖とよばれる魔力根源点候補』
その下には街の地図があり、幾つかに赤い点が付いている。
『今事件に古代魔道兵器の関与の可能性を確認。回収可能であれば回収。
正体は現在特定中。
又、指示者及び妨害者と思しき人物を特定。注意。』
その下には保護犬等を扱うペットショップ.......つまり蘭花の実家が映されており、その映像の片隅に身体はひとつに頭が2つの子供が愉快そうに笑っている。その子供には顔布はないが襲われたりしておらず寧ろ写真には顔布の一般人が何人か拝んだりしているようにも見える。
『引き続き情報収集に当たる。』
メールが表示され終わると自動的にホログラムが消えてしまう。砂金は少し考えるとルミナスさんに向かってこう言った。
「地図は得た。近場から潰す。ショッピングモールに向かうぞ。ここからの屋上伝いなら早いはずだ。」
真顔で、言い切った。
>819 >821 >桜さん&みつるさん
桜さんとみつるさんが行動している所に電話が繋がる。相手は【大海原疾風】と書いてあるだろう。
>820 >ディーリスさん
ディーリスさんが移動していく中、組織ベガからの連絡が入るだろう。
【今回の件について古代魔道兵器の存在を確認。特異性や名前は調査中。
ターナからの情報を元に金銭の流れを特定、予測される場所です。】
その下には地図があり幾つかの場所に印がついている。
【一般人達も、組織も重症をおわないように気を付けること。定期的に現在地をポイントアップしてください。】
そう締めくくられていた。
■イベント参加者に夢香記載の【教祖の本拠地】予想地が出ました。協力し、本物を見つけてください。
場所「遊園地」「大型ショッピングモール」「海岸」「ホテル」
>822 >砂金さん 牡石さん
「ふふふ、しっかりとワタクシの手網を握ってくだされば違反なぞしませぬ…なのでしぃっかりとワタクシを制御してくださいな?
これから仲良くする中でありまするゆえ…」
砂金さんと牡石さんの言葉にルミナスは微笑みながらそう言葉を返す、ある意味正直者で純粋な存在のルミナスは基本的に嘘を言わない…そして自身の発言もあまり撤回しない。
その為現在ルミナスは本心から砂金さんと仲良くしようとし、そして現状一般人へ手を出すことは確実に無くなったと言っても良い。
「さて、大方現状の把握とワタクシらがすべき事はわかりましたな。
一般人を避け各魔力の探知された場所にて情報収集及び確認…わかりやすいですねぇ。
まずはショッピングモールへ向かうのですね…
して砂金殿、高所は大丈夫でしたかな?
…………ワタクシは飛んだ方が早いと思いまする。」
まとめられた砂金さんの説明を聞き終えるとルミナスは自分の言葉で再度それを纏める。
先程の子供の事は一応頭の片隅に止めといてまずすべき事を考える、現状牡石さんと砂金さんの指示に従うこと以外は特にすべき事は無いだろう。
なので砂金さんの言う通りショッピングモールへ向かう事にした…がここで1つ砂金さんに提案する、ズバリ空を飛んでいくことである。
もし途中の建物の屋上でその顔布の一般人がたむろしていれば足を取られるかもしれない、それは面倒なことになる可能性がある。
なので空を飛んでいくことを提案したのだ、ルミナスが砂金さんを抱えて。
>823 >エス・ルミナス
「平気だ。行く、遅れるな。」
グローブをしっかりはめれば先程のワイヤーリールを両腕にカチッと音を立ててセットする。
「俺は確かに他の奴らみたいに空は飛べんし、多くの魔法も使えない。だがあんたらより技術と戦術で生きてきてるんでな。」
ゴッと、屋上のヘリに脚をかければカシュッとワイヤーリールを放ち、そのまま飛び降りて振り子のように勢いよく下がり、急速に上がる。跳ね上がった瞬間に反対の腕からワイヤーリールを放ち、また別の屋上へと渡っていく。軽快な動きで砂金は先陣を切って行った。
戦士にお姫様抱っこは合わないようだ。
>822
ディーリス:
古代魔道兵器……確か、以前街を騒がせた―――天神団?だったっけ。あの騒動の首魁も、似たようなモノを取り扱ってた気が……それと類似した何かか?
まあいずれにしても…"兵器"という名を冠する代物が関わってるとすれば、物騒である事に相違は無い。
(組織ベガからの連絡を受けたディーリスは、直接自身が携わった案件では無いものの、事後処理の報告書にあった"天神団"という組織が引き起こした騒動―――その首魁となった人物が【古代魔道兵器】に関係していた事を思い出す。自分はあくまでも書類を通してその事件を知っただけだが、今回の件も含めて、その【兵器】は万物にとってロクでもない事象を引き起こす事は間違いないという事だ。
ただ……連絡にあった内容に少しだけ苦い顔を浮かべる。)
ディーリス:
…信者達の信心度合いにもよるけど、本格的な原因究明に乗り出すとするなら、その教祖とやらは何かしらの手段で妨害をしてくるかもしれない。その手段の中に、"信者を何らかの形で利用する"可能性がある場合―――僕だと命の保証は出来ないな。
(あくまで可能性の話だけど、と内心付け加えておいたものの…そういった手合いによく見受けられる"常套手段"のようなモノだ。最悪のケースとして覚悟はしておいた方がいいだろう。
さて、そうすると次は候補地の特定だ。ターナさんからの情報によれば、この複数の候補地のいずれかに教祖とやらは潜伏しているのかもしれないとの事だ。自分自身の勘に頼るとするならば―――)
ディーリス:
―――よし。ひとまず【海岸】地点を調べに行こう。ここからなら、恐らく最短で辿り着ける。
(決断した。仮に、そこに教祖はいないのかもしれない。だが行かねばならぬ。事態の早期解決を願うのなら、己から動かねばダメだ。
そうして自身の纏う装いを戦闘衣装であるタンザナイトの鎧へと切り替え、鎧の内側に備え付けられた噴射孔から自身の特徴色である銀色の魔力をスラスターのように噴射する。
極光の騎士は、極光の軌跡を描いて路地裏を飛び立ち、【海岸】地点へと向かうのだった。)
>822 疾風さん
「あらどうも、実は大量に暴徒化した人物が押し寄せて来たので○○○○モールに基地を置いていて、そちらはどうです」と聞き「共闘した方がいいのじゃないかと思って」と言う
>824 砂金さん
「ふむ…………器用なものですねぇ…。」
個人的にはなかなか良いと思っていたのだがお気に召さなかったようだ…。
何処と無く悲しそうな声でそう言うとルミナスの内部の魔力が変動する、それと同時にふわりとその身体が宙に浮く…
そして何かに引っ張られるようにして真っ直ぐ風切り音を立てながら飛行し遅れることなく砂金さんについて行く。
因みに砂金さんを運ぶことになったのならば血によって羽根を生成し飛んで行こうと考えていた。
>824 砂金さん
「ふむ…………器用なものですねぇ…。」
個人的にはなかなか良いと思っていたのだがお気に召さなかったようだ…。
何処と無く悲しそうな声でそう言うとルミナスの内部の魔力が変動する、それと同時にふわりとその身体が宙に浮く…
そして何かに引っ張られるようにして真っ直ぐ風切り音を立てながら飛行し遅れることなく砂金さんについて行く。
因みに砂金さんを運ぶことになったのならば血によって羽根を生成し飛んで行こうと考えていた。
>825 >ディーリスさん
街の海岸には楽しそうに海を満喫する、顔布の集団がまるで普通の日常の様に過ごしている。
その中でディーリスさんは一瞬不可思議な人影を見るだろう。
その影は身体はひとつだったが、頭部が2つのような、そんな影だったのだ。そしてその影が通った時、濃い魔力と『気味の悪い感覚』が漂う。
>826 >桜さん
「奇遇だねSpringGirl。あと24秒後におそらく乗ってるであろう車の扉を開けて回収してくれないかい?話をしよう。」
通話越しに気楽に疾風は声を出すが、周りには暴徒たちの大声がやかましく響く。つまり道の真ん中に疾風は立っているのだ。何故かは回収すれば分かるかもしれない。
>827 >ルミナスさん
砂金は横目にルミナスさんが着いてきている事を確認しながらスピードを上げてやがて【大型ショッピングモール】の屋上に到着する。
砂金が下を覗き込めば顔布の一般人は普通に中に出入りしている。
だが、その建物には濃い魔力と『気味の悪い感覚』があるだろう。
「.......この中、何かいるな。」
ワイヤーリールを巻取れば砂金は武装を確認してルミナスさんを待機した。
>829 疾風さん
「いいは、回収させるけれど暴徒化した者達は連れてこないで」とそういった後に見つけたら拾うように言っておいて「一応どうなるか分からないから一応兵隊は用意しておいて」と指示を出す
>829
ディーリス:
……不気味。かつ不快だ。海岸で水浴びをするなら、せめて顔布ぐらい外しておいてもいいだろう。
(顔布を身に着けた集団が、何の気無しに普通に海岸で過ごす様は、傍から見ればあまりに異様。海岸で遊んだりするだけならば、別に顔布を着ける必要もないはずだ。…それを見ているこちらの方が息苦しくなってくる。)
ディーリス:
―――あの集団の中にいる"アレ"は…なんだ?頭が2つあるような影…オルトロスの親戚か??
(顔布の集団の中に見えた不可思議な人影。それが放つ異様な魔力と、周囲に溶け込み切れていない違和感。ディーリスは自分の知り得る限りの知識の直近の例として、双頭の番犬をイメージしだす。…根本的な原因ではないとは思うが、少なくとも信者が崇める【教祖】とやらと無関係では無いと睨む。ディーリスはナイトバイザーを着け直して、慎重に、しかし堂々とした足踏みで集団へと正面から近付いていく。)
>829 砂金さん
「…これはまた濃厚な魔力のようで……
しかし美味なものではありませんねぇ…不純物のようなものが混じっているように思えまする…これは宜しくない、まるで誘っているようにも思えますねぇ!」
砂金さんの隣で浮遊しながらルミナスはそう言った。
おそらく教祖ではないであろうその不快な感覚は鮮やかな色の絵の具に黒の絵の具を垂らしたような感覚をルミナスに抱かせる、もっとも絵の具の事は知らないのだが。
「して砂金殿、すぐにでも突入して対象を確保なさりますか?
それとも1人、また1人と攫っては情報を引き出しますかな?
ワタクシはどちらでも宜しいのですが……今ワタクシの手網を握って為さるのは砂金殿らでございまする…
なのでワタクシは貴方様の命に従いまする、どうぞご下命を。」
砂金さんの隣で同じように下を眺めていたルミナスは不快そうに眉を顰める。
普段ならばすぐにでも突入して殲滅したいところだが今は砂金さんに従うと決めたのだ、なのでルミナスは砂金さんの指示を待った、
執事のようにピンとした姿勢で。
「そろそろ車が着く頃か」そう言いながら3階の窓から顔を出して外を見て「全く真っ黒いもので顔を覆ってるやつらが多い、しかしあれだけの人を操れる何か、欲しい、欲しいな」と窓を閉めて不気味な笑い声を上げる
>829
「ボス」と上から降りてきて「なにか怪しい模様を見つけましたが、射線内に建物があり狙撃できません、なので」と言ってきたので「わかった、人の回収もするから、空きの装甲車で行くぞ」と車で外に出て、数分後に「疾風さんと思わしき方を発見スピードを落とします」と屋根からはみつるが狙撃を初めてドアを開ける
>831 >ディーリスさん
ナイトバイザーをつけ、忍び寄るディーリスさん。少しずつ歩みを進める中、冷たい手がディーリスさんの首を包む。
『みみいいつつけけたたぁぁ。』
男と女の声が重なる。ディーリスさんから見える視界には左に男の子の顔が、右に女の子の顔が。瓜二つの子供が光のない目を大きく開け、口を三日月にあげる。その口の中は青紫色で、とても人間だとは思えない。
そしてその声に、黒布達が一斉にディーリスさん.......正確には声を出した2人の方を振り向く。
ディーリスさんの首から手を離せば頭だけが2人の1人の子供がケタケタと笑う。
『べべりりああるるすよきろかこなん?でくれる?』
『ままだだたたりりなないいかかららおおねにーーちちゃゃんんキキテテヨヨキキテテヨヨキキテテヨヨ?タタノノシシイイヨヨ??』
男と女は首をそれぞれ反対に90°曲げて、笑いかける____。
>832 >ルミナスさん
「俺に指示を求められても困る。.......が、そうだな。一人一人攫うのも面倒だ、ここから穴を開けて隠密に____」
砂金なりにルミナスさんと共闘しようと話していると咄嗟にルミナスさん、否、ルミナスさんの後ろにベレッタ92を乱射する。
空を切る発砲音に合わせて気持ちの悪い声がこだまする。
そこには身体はひとつに頭は2つの、ルミナスさんとよく似た魔力.......魔法だけの存在の子供が笑っていた。青紫色の血のようなものをこめかみ、喉、胸の中心部。急所を確実に打たれて尚笑ってふわふわ空を浮かんでいる。
『ああああばばけけももののささんん??かかんんががいいいいねね?』
にんまり笑う口からゴポッと青紫色の血に似せた物が話す度溢れる。それさえも嫌悪感を抱くだろう。
『べべリリアアルルががままっっててるるかかららおおにねーーささんんたたちちもも、つもれっててかかええろろーーねね??』
そう言えば、屋上のドアが開き、顔布の集団が一斉に現れた____。
>834 >桜さん
スピードを落とし始めた車の前に子供が立っている。だが暴徒たち.......顔布達は誰一人として子供に触れることすら出来ていなかった。
ドアが開いた時に子供は悠々と中に入る。外から顔布の信者が追いかけるが狙撃と疾風の魔法により中に入るのは不可能だった。
「Hello.SpringGirl!How are you?いやぁ歩くのも大変だったから助かったよ~。ふふっ、あぁ、この車に僕のバリアを掛けようか。その方が話しやすいからね。」
そう言えば車に少し触れてはい終わり、と言う。疾風は座席を勝手に少し倒すと桜さんと向き合って笑いかける。
「さて____南からも指示が出たから動こうと思ってね?というかランランは連れていかれたし、西の組織はバレてないケドちょーどみんながいない時だから僕が動かないと行けなくてさ~。ま、連絡は入れてるから来れる時はくるだろーけど。
さてさて、SpringGirl、これから向かう先は僕から言わせてもらうよ。ヒントは『最も遅く、空に近寄る場所』だよ。そこにつくまでに談笑会でもしようか.......。予測される、古代魔道兵器について、ね?」
>835 砂金さん 双子さん
「…血よ…邪魔を差せぬよう…横槍ほどつまらぬものは無い……
……さて…まずおひとりずつお話願えますかな?幼子殿。
生憎とワタクシの耳は2つ、そしてそのふたつの耳は同時に二人の言葉を聞き遂げれるなどと…そのような代物ではありませぬゆえ何方か片方ずつお話なされば我々は喜ばしいのですがねぇ。」
ルミナスは双子に対して砂金さんよりも反応が遅れた…というよりも指示待ちのせいか気付いてすらいなかった。
しかしドアが開け放たれたと同時に顔布の集団がなだれ込んでくるのに対しては素早く対応した。
具体的に言えばルミナスはドアが開いた瞬間おもむろに取り出したナイフを自身の胸に突き刺したのだ、そのまま斜めに切り裂きナイフを抜く。
当然血が飛び散るがそれは地面に落ちずに真っ直ぐ顔布の集団へ向かっていく、そしてワイヤーのように形を変えると片っ端からその顔布の人物等を縛り上げて言った。
その一連の動作を不気味な微笑みのまま行ったルミナスはくるりと振り返り双子?へ言葉を投げかけたのだ、因みにあるはずの傷口は真っ赤な花が咲いており既に血は止まっている。
「まずは自己紹介をば…
ワタクシ、「造られし者」エス・ルミナスと申します…同族殿。
良ければ貴方様の名前をお聞きできたらと存じ上げまする。」
一欠片の敵意も感じさせぬ表情でそう言葉を並べるルミナスは双子の返答を待った。
>835
ディーリス:
―――撤回。番犬の方がまだマシ。
(黒布や、奇怪なバケモノのような、2つの頭を持つ不気味な子供の姿と言葉に、ディーリスはナイトバイザーの奥に隠した顔を密かに、不快感を示すようにして歪ませる。大よそ意思疎通が難しいような子供の言葉、そして周囲の黒布の空気に微弱な変化が現れた事を察知し、両腕を胸前で交差する。直後、膨大な銀色の魔力が鎧のあらゆる隙間から噴射される。噴き出された魔力が晴れると、両腕に備え付けられた大型の籠手鎧型の魔具からは、水色半透明の魔力で形成された魔力剣が構築されていた。北インドで用いられるジャマダハルのような形状にも見えるソレを、ディーリスは子供の姿を真似たバケモノに向ける。)
ディーリス:
キミらが何を言っているのか、何をしようとしているのか僕には分からない。ただ一つ分かっている事は、"僕にとってキミらは障害となりうる"という事だけだ。ならば、障害は取り除き、疾くこの異変を解決するために動くだけだ。
>835 疾風さん
「そちらも被害出てるんだ、こっちは斥候がやられた」そう言っていると上からみつるが降りてきて「暴れられたらそれで構わない、ただ乗り込む時にボスは頼むけど」それだけ言ってまた上に行き桜が「古代兵器って言うのはノアの奴と似てるの」と聞く
>837 >ルミナスさん
「助かった。」
顔布の信者を抑えたことに対し、砂金は何の疑いもなく告げる。銃を双子に向けたまま、警戒を解かずジリ、とブーツがコンクリートの粒を踏む。
『ぼわくたたしちたきちききずきらずいらい?』
首をゴキっと左右90°、半径180°に双子は曲げれば目配せをしてまず男の声が話す。
「ぼく、せんのう。」
女の声が話す。
「わたし、ごこう。」
『ふふたたりりででべべリリアアルルののここどどもも。』
青紫色の口の中を大きく開いてアハハと笑う双子のその口に弾丸を撃ち込んだのは砂金だった。2人の首は後ろに宙で倒れる。
「あんなのと知り合いなのか、あんた。」
ゆっくりと体をあげる双子を横目に砂金はややルミナスさんになんとも言えない視線を向ける。
「いけないんだ、いけないんだ。」
「わたしたちおはなししてただけなのに。」
『ねねぇぇ?ここうういいううととききははおおししおおききだだねね??』
双子は顔を見合わせれば舌をデロンと伸ばす。赤い舌と青い舌がねちっこく絡み合うと地面に僅かに青紫色の影がチラホラとルミナスさんと砂金の下に見える。それに気づくかは二人次第だ。少なくとも砂金は目の前の双子と後ろの信者を警戒しており、足元には気づいていない。
>838 >ディーリスさん
『ざざんんねねんんだだねねーー??』
双子はお互いの顔を合わせればニタリと笑い、
『てていいここううすするるここははおおししおおききだだよよねね??つつかかままええよよううねね??』
口にした途端後から顔布の信者が襲いかかる。双子はふわりと宙に浮けば口をモゴモゴと動かしていた。
>839 >桜さん&みつるさん
「そうそう。ただノアの方舟.......あれは人を救う為に造られたものだったけれど、今回の古代魔道兵器はえーと、そう、白髪のてんしだん?そんなヤツらにいた女が持ってたものに酷似してるね。今回の古代魔道兵器、南の資料を漁ってもらって東の方とも連絡を取ったけど似たような事例が過去、まぁ古代?にあるのサ。____悪魔信仰。その時代に存在したソロモンと72の悪魔。だが実際はソロモンはさておき、情報によれば72の悪魔は存在は曖昧にされてるケド、『人為的に造られた』存在だった可能性がある。
つまるところ、今回の古代魔道兵器はその悪魔信仰から生まれた物の1つだろーねー。ってのが情報からのはなし。んで、ボクから言わせれば悪魔信仰の為に造られたのだとしたら、それらがノアの方舟をきっかけに目覚め始め、各々の与えられた役割と意志、本能に従っていることにより起きた.......。つまり、起動し始めた古代魔道兵器にとって都合のいい存在がいたんじゃないのカナ?例えば____最近あった宗教とか、サ?」
疾風は目を細めればドヤ顔を見せた。
尚、南の組織の書類を探させられた牡石、データから探した天空、そして東の組織にお願いして必死をこいて得た情報がまさかあっさりバラされてるとは思っていないだろう。
.......牡石は除いて。
足をブラつかせながら疾風は話した。
>841 疾風さん
「なるほど、まあヤバいやつには違いないかも」と言ってると「なんか目みたいなのが、撃っては見たんですけど」っと写真を見せて「他にもありそうですけど今のとこはまだ見つかってないです」とそれだけ言って顔を引っこめる
>東野桜さん、大海原疾風さん
>809
とある日の町中
そんな日中町中で聞いたスピーチが妙に黄泉の頭の中を駆け巡る。
【平等?……やれやれ、根本的に勘違いしているようだな。戦いを放棄した愚かな存在よ。】
そのスピーチを聞いた真夜中に黄泉は悪態を付きながら町中の1番高い高層ビルから町中を見下ろしていた。
高度から考えてもかなりの突風が黄泉を現在進行系で襲っているのだが道着や髪、バンダナは靡いても黄泉自身は微動だにしなかった。
まるで突風そのものが眼中にないかの様にごく自然に立っている。
そんな時だった。
大きく渦巻く魔力の動きが現れたのは。
【…………ホー……………。】
遥か昔に微かに身に覚えのある酷く懐かしい感じのする魔力。
だが………詳しくは思い出せない。
しかしそれだけで黄泉の考えは既に決まっている。
不敵な笑みを浮かべながら黄泉はその魔力を辿りまたたく間に夜の闇へと姿を消していった。
翌朝
【明らかに普通ではない……か。】
黒布に金糸で描かれた1つ目の顔布をつけている者が途端に増え始めた事。
明らかに深夜の魔力の流れが関与しているとみてまず間違いないだろう。
しかも誰も彼もが揃いも揃って『教祖様に差し出せ』と洗脳の様に告げてくるのだから一種の宗教団体にも見える。
が、黄泉は気にも止めない。
時折黄泉へと狂った様子の者が襲い掛かってくるが黄泉に一定以上近付いた時には糸の切れた人形の様にバタバタと倒れていく。
理由は簡単。
光魔を使い街人の内部に存在する邪なる全ての存在が瞬く間に浄化しているだけ。
それだけだが光魔により洗脳及び負の感情が全て取り払われた街人は意識を失うという仕組みだ。
【……どうやら負の感情の増幅、又は洗脳………といったところか。】
明らかに異常な挙動を見せ、襲い掛かってくる街人が光魔により倒れていくのを総合して黄泉はそう結論付ける。
と、そんな時
黄泉の視界の端を1台の車が通り過ぎていった。
そんな一瞬の出来事
だが黄泉は見逃さなかった。
その車に東野桜とニシの組織のボスである大海原疾風が乗っていた事に。
【何かこの騒動について知っている可能性もある……か。】
そう判断した黄泉は常識では考えられないスピードで疾走していき、瞬く間に車に追いつくと車の後部トランクの部分に乗り移った。
その光景が如何に非常識であるか。
それは黄泉が疾走した跡が物語っていた。
その疾走された痕跡はまるで爆弾でも爆発したのではないかと勘違いする程に道に沿って陥没していたのだから。
が、乗り移る際に黄泉の身体は正確にはトランクには着地せずに何かに阻まれる様にトランクから僅かに浮き上がる様に器用にも疾風の張ったバリアに沿う様に黄泉は立っていた。
決して狙った訳では無いのだが、こういう事を片手間で出来てしまうあたりが末恐ろしいところだ。
【奇遇だな。疾風に桜。この騒動絡みで動いているのか?】
願わくばそうであってくれると嬉しい。
そんな願望を持ちながら黄泉は二人に向かって平静に質問した。
とはいえガラス越しの車のエンジンやタイヤ音も相まって二人に聞こえているかは甚だ疑問ではあるのだが………。
>841 砂金さん せんのう&ごこうさん
「………砂金殿、しばしその銃を降ろしては下さりませぬか?ンンー…そのような目で見ないでくだされ…照れまする。
してワタクシは彼らの事を知りません…つまり他人でありまする。
…ただ己と似てる気がしたまでのことよ。
もしなにか危険が迫っているとわかったのならばワタクシ事撃ち抜いてもらって構いませんぞ、なぁにそうそう死にませぬ。」
ルミナスはしばらく黙って双子を見ていたが振り向いて銃を下ろすよう砂金さんに言う。
対応としては砂金さんの行動が正しいのだろう、しかしルミナスは己と同じような相手に対して会話が可能なのか?理性は?感情は?心は?そのようなことを知りたくなったのだ。
「失礼、せんのう殿…ごこう殿。
彼は怖がりでありましてつい銃を撃ってしまったようでございまする、どうかこれに免じて許しては下さりませぬか?
あ く ま で ワタクシは貴方々ご兄妹(姉弟)様のお話をお聞きしたく存じます、いかがござまするか?
もしお気に召さぬようならば我が首を差し出してご覧に入れましょう。」
ルミナスはおもむろに手首を切り落とした。
そしてその切り口から発生した花2輪をそれぞれせんのうさんとごこうさんに手渡す(左手と右手に)
そして小さく礼をすると交渉を始めた、内容は簡単に言えば…
「話の途中で攻撃をしかけたことへの謝罪と「おしおき」を辞めること。
ルミナスはあくまで話し合いを望んでいること」
そんな感じである、話し方や言葉への感情のこめ方的に嘘は全くついてないようだ…つまり全て本心でことばを発している。
此方の言葉を、「それぞれ別々に話して欲しい」という要求に答えてくれたことは事実なのだから。
首にナイフを押し当てながらその交渉の言葉を話す、常に笑顔で。
>843 疾風さん 黄泉さん
「ボス、人が飛び乗ってきました」そう言ってマイクを向けたため中に音が入ったので「こちらはめいわくしていて、調べに向かってるだけ、あなたこそ何か知ってるのではないか」と威嚇混じりに言う
>840
ディーリス:
(あの双子は魔力か何かで宙に浮かんでいる。事実上、制空権を確保されているようなものか。背後、及び地上は信者共が有象無象の群れを為す。…信者をぶっ飛ばすのは手っ取り早いけどそれはダメだ。組織からの命令を無視する事になる。なら―――)
(宙に浮かんだ双子に顔を向けたまま、背後から襲い掛かろうとする信者と自分が置かれている状況を瞬時に纏め上げる。組織の命令を守るのであれば、信者を傷付ける行いはタブーである。
それならばと、ディーリスは背後から信者に組み付かれる前に、腰鎧の内側の噴射孔から銀色の魔力を噴射して信者達を飛翔し躱す。そして、海水側―――離岸流の方へと飛翔し、水面ギリギリでホバリング体勢へと移っていた。)
ディーリス:
キミらの事は知らんが、信者の方は傷付けるなと言われているからね。だから、最速で一直線に―――キミらは殴る。
(水面の上をホバリングしながら双子を見上げるディーリスは、左腕から形成している魔力剣をかき消して、左手で握り拳を作ってみせる。)
>842 >843 >
「目、そう眼なんだよ~。信仰はご勝手にって感じだけどね。目というものは、身体というのは、武器だ。目は人を威圧し、制圧し、洗脳する。誰かに見られているというのは恐怖であり、救いである。って意味じゃナイカナー。ま、少なくともその眼が鍵になる事は保証するよ。このボクの頭脳がね?」
途中から面倒になったようで話が適当になっていたが、後ろがドンッと音を立て黄昏さんが声をかけると桜さん達の後に声を出す。
「Hey.Yomi?How are You?まぁそんなところさ。流石にこんな現状になったら組織も黙ってられないわけだよね。ボクんとろからもランランが誘拐されちゃったわけでさ~。てなわけで今から向かう場所がボクが予想する本拠地さ。まーまー、SpringGirl達も落ち着いていいよ。Yomiは今は敵ではないだろうからネ?寧ろ協力した方がとくか」
と、話している最中、車の目の前にミサイルが飛んでくる。疾風の判断により黄昏さん含む車も、中の2人も無事だが流石に振動や爆風までは抑えられず車は2、3点横転する。表現しがたい音が暫く続き、静かになれば脆い体の疾風は吐血しながら車の座席の下に落ちつつ口を開く。
「ほぅら、耐えれず相手さんから刺客が来たよ。ゴッッフッ。Yomi達、方角確保して。ウェッテツマズ。」
疾風はそう言えば血溜まりにぐったりと横になる。元々脆いのだ。車の横転など耐えれるはずが無い。
そして桜さん、みつるさん、黄泉さんは遊園地などがある方角からミサイルが来たこと。特に上にいた黄泉さんはミサイルが「こっちに投げられてきた」事は分かるだろう。
そして次の瞬間、疾風の吐いた血から数多の銃が生え、車の中で銃弾が今まさに放たれようとしていた。
そして、大きな重火器を抱えるマントの人物が車に向かって放つのもフロントガラスから見えるだろう。
>844 >ルミナスさん
ルミナスさんの発言に砂金は現状を比べるが、銃は降ろす。ただ、警戒は決して解かず睨んでいた。途端、砂金は軽快な動きでルミナスさんと距離をとる。と、言うのも砂金の足元、そして周囲から双子の捻れた舌と同じドリルのような物が砂金を貫かんと生えてきたからだ。はらりと落ちた葉が舌に当たるとジュワッと焼け溶ける。
『よよけけたたーー!!』
キャッキャウフフと楽しそうに舌を戻す双子はルミナスさんの声掛けに応じたものだった。途中、ルミナスさんの発言に「誰が怖がりだコラ。」と低い声が混じったが気にする事はないだろう。双子はそれどころでは無い、ルミナスさんが手首を切り落とし咲かせた花に大興奮だった。
『わわああ、、きすれていきななおまはほなう!!』
貰ってもいいのー?と言わんばかりに両腕を伸ばし双子は楽しんでいる。ルミナスさんが話を続ければ首をそれぞれまた180°に傾ける。
まず男が口にした。
「んー、いのちはだいじにしてねー?だってだいじないけにえだからー。」
女が続けた。
「あなたはちからだけね。ちからだけでからっぽでなにもない。かわいそうね。」
男の子の目がルミナスさんを見つめる。.......魔法をかけられ始めているのに気がつけるかはルミナスさん次第だ。
「ぼくらはただみんながいっしょになるためのおてつだいしてるんだよー。」
女の子が手を差し伸べる。
「なにもないならこっちにおいでよ。いっぱいいっぱい、からっぽをみたしてあげるよ?」
後から砂金が声をかけているが魔法のせいか砂金の声はノイズがかっていて聞こえない。双子がまるで救いを与えるように見える。
『ねぇ、おいで?』
青紫色の口が大きく笑った。
>846 >ディーリスさん
信者を避け、空中に居た双子に向けられた拳は、いとも簡単に双子に当たり、双子の体を貫通する。普通、そう、ディーリスさんは知らないかもしれない悪の組織の脆い担当、疾風でもこんなに簡単には身体は貫けない。
青紫色の血のようなものが飛び散り、双子はケタケタと笑う。
男の子が口を開く。
「きみがころした。」
女の子が口を開く。
「ひとをころすの。」
ディーリスさんは気付くだろう、その拳に服に着いた青紫色の血がじわじわと溶かし始めていることに。
そして飛び散った血が一般人にかかりそうになった時____一般人いや、信者は一斉に左右に避けた。そこに、矢が刺さる。
「ディーリス!」
甲高い声が聞こえれば双子は森へと蹴り飛ばされる。ムチがしなりディーリスさんの体を掴めばそのままの勢いで2人は海に飛び込み、血を流す。海面から姿を現したのは、ターナだった。
「間に合って良かったわ。あの双子、私ともあって.......あの双子が持つ体液は溶かす効果がある事を知ったの。幸い、洗い流せるみたいだけれどね。間に合ってよかったわ。」
海を漂いつつ、ターナは包帯を巻いた自分の肩を見せて声を掛けた。
>847
「グハ」と血を吐きながら桜が車から出ると「おい、そこの無礼者」と車の瓦礫を蹴り飛ばして、鬼の形相のみつるが出てきて「よくもうちのボスに傷を入れてくれたな」と姿が変わり挨拶がわりにロケットランチャーを5発ほど発射して機関銃を乱射する
>848 >みつるさん
放たれたロケットランチャーを担いでいた大きな重火器.......予め用意していたのであろう洗車等に乗せるべきミサイルマガジンを放ち、相殺する。刹那、爆風の中で無数に飛ぶ弾丸を受けつつも対敵者はマントの下からライフルを取り出しては正確にみつるさんに撃ち込み、バリアの途切れた車のガソリン部分に密かに打ち込み始めていた。
違和感に気づくものは多いだろう。肩にかついでいた物以外パッとしたものは持っていない顔の見えない対敵者のマントの下からはそのサイズに合わない武器が次々と現れることに。そのマントが秘密なのか、今はまだわからない。
そして、血を吐き、離れた桜さんの血が地面に染み込み移動していくのを見たものはいるのだろうか?
>849
「たく、防火のがあったがいいものの完全にキレてるな」と爆煙に包まれてるみつるの場所を見ると「久しぶりのやばい感じだな」とぽたぽたと血は垂れたものの「もう数発お見舞いしてやるよ」とロケットランチャーを打ち込む
>850 >桜さん&みつるさん&黄泉さん
再び打ち込まれたロケットランチャー。飛んでくる小型のミサイルに対しミサイルマガジンは弾切れの様でその場に投げ捨てれば瓦礫に隠れたがガシャンと砕ける。と、マントの人物は地面を踏み締めればミサイルへ駆け出す。
何をするのかと思えば____ふわりとマントが揺蕩い下に穴の開いた白から赤に染った軍服が見える。顔は軍帽とマフラーが隠しており見えないが白い仮面をつけているようだ。そして体格からして大柄の男は飛んでくるミサイルを2本、素手で掴み大きく回って投げ返せばロケットランチャーを相殺させる。比較的桜さん達の近くで爆発したであろうその兵器の威力はすさまじい。
まだ辛うじて生きていた疾風は車から這いずり出る。そして車をバリアで囲めば撃たれ続けて限界を迎えた車の爆風を圧縮し、抑え込む。
桜さんから滴る血は地面に落ち、その血はマントの男へと進み消えていくのがはっきり見えるだろう。
そこで男が初めて問うた。
「あなたは今、自分には勝てません。お引き取り下さい。」
発言の直後マントは全身を再び包む。そしてその下からガシャンと大量のショットガンが現れる。
「あなたの武器は尽きる。自分は尽きません。本当に命落とす前に、お引取りを。」
声は淡々としていたが、桜さんには、聞き覚えのある優しく、強い、声だった。
もしかしたら黄泉さんも、その素顔を見れば過去に不死の兵と言われた者だと気づくかもしれない。
「周りを注視してください。負傷者2名、そして1名とあなた。今ここではあなた方に勝機は無く、自分はここから離れてくだされば手を出しません。.......お引取りを。」
>みつるさん、東野桜さん、大海原疾風さん
【成程な。どうやら渡りに船だったらし―――】
そんな黄泉の言葉は突然の爆音でかき消される事となった。
遊園地などがある方角からミサイルが飛んできたのだから。特に車の上にいた黄泉はミサイルが「こっちに投げられてきた」事をハッキリと視認していた。
ミサイルにより2、3回と横転する車。
間違いなく大惨事である筈なのだが……黄泉は接近するミサイルが直撃する寸前に大きく跳躍し直撃を凌いでいた。
とはいえ横転した車の中で座席の下に落ちて血を吐いている疾風や横転した車から血を吐いて出てくる桜を見て黄泉は二人に対して手を翳す。
極光魔
疾風と桜を包み込む淡くも眩しい光は二人の物理的及び魔力によるダメージを見る見るうちに回復させていく。
そして程なくして二人の傷は跡形も無く回復していた。
そんな中で双方によって放たれるロケランやミサイルマガジン等の重火器同士の爆発に紛れる様に移動する地面の血溜まり。
普通なら気付く者はいない筈。
通常であれば……の話だが。
【血が……移動するだと?】
見たままのありのままの光景に疑問を浮かべている黄泉。
それは傍から見れば怪奇現象か何かと勘違いしてもおかしくないだろう。
>847
ディーリス:
これ、は―――――
(自身の突き出した拳は、双子の身体を貫通した。色は不気味だが、貫通された身体からは青紫色の血のようなモノが飛び散っている。しかし、あまりにも手ごたえが無い。いかに華奢でか細い身体だったとしても、こんな豆腐のような、簡単には貫けないはずだ。
そしてそれが"溶解液"の類の1つである事に気付いた時には、少し遅かった。左腕の籠手鎧、その先端のほんの一部分が溶け始めている。
―――やられた。溶解液と言った搦め手は想定外だった。と、そう思っていた直後。)
ディーリス:
―――んぐぉ!?
(双子を貫通したまま硬直していたディーリスの目の前で、双子がいきなり森の方へ蹴り飛ばされたかと思いきや、自身の胴体にムチが絡みつき、そのまま身体をくの字に曲げると、誰かと共に海へとその身を放り込まれる。水面が映る海中の中で、身体に付着した双子の溶解液が洗い流れていくのが目に入った。
そして、体液が全て洗い流されたタイミングで、ディーリスは海中から身体を引っ張り出され―――一連の作業を行ったのが、同じ組織のターナさんであると理解した。)
ディーリス:
ターナさん、か。ひとまずお礼は言わせてもらう……けど、あの双子は一体何なの?頭が雌雄一対、宙に浮かぶ、体液は溶解液の類。……加えて、ターナさんのところにもいたっていう事は、連絡で来た候補地点それぞれに、あの双子がいるって考えてもいいのか?
>853 >ディーリスさん
ディーリスさんの質問にターナは砂浜に向かいながら泳ぎつつ、髪をかきあげる。
「分かっていれば連絡していたわ。確かに、私が会ったのはあなたとの連絡の後.......。執拗に私の事を勧誘してくるから本当に鳥肌ものよ。ただ、あの双子は随分厄介な体液を持っているけれど、凄く脆いみたい。1度蹴り飛ばしたら体液をこぼして消えていくの。厄介そうだから、ディーリスと合流しようと思って移動している間にも3回は現れたわ。多分、ディーリス、あなたの言うとおり候補地点にもいると考えて良さそうね.......。っ.......。」
砂浜に上がれば、包帯を巻いた肩を少し抑える。
しかし直ぐに気高き女王らしい性格に戻れば、ディーリスさんの方を向いた。
「海岸はハズレだったみたいね。信者達が来る前に、ここから退避してしまいましょう。そう、怪我はない?私は手当をしてもらってから来たけれど。」
ディーリスさんを心配しつつ、髪を解き水を絞れば結び直した。
>851
「出来るかよそんな事、うちのボス傷つけられたんだからよ」と牙を剥くみつるに「まて、お前には無理だ」と言って「それにあの軍服には見覚えがある、声にも」と肩を叩いて「まぁ戦いを続けてもお前はどうにもならないだろうが、私が困る」と仮面を外して「待つことはできるけど時間は大切にしなきゃ」と言ってにこりと微笑み「君うち来ない、護衛としてそばに来てもらいたいけど」と微笑む
>855 >桜さん&みつるさん&黄泉さん
「.......。」
みつるさんを宥め、近寄る桜さんにマントの男は攻撃をしない。桜さんの発言を信用したからだ。
『その醜い顔も体も全て隠せ。癪に障る。』
男は生来から従う事でしか生きてこなかった。故に、そう上から言われたのであれば、依頼主に言われたのであれば、自分より身分の高い人物に言われたのであれば、従うしかない。
桜さんに仮面を外される。己の醜い顔が晒される。それを見てなお、桜さんは笑う。
____茶屋で桜さんと一時の、ほんのひと時の楽しい時間を過ごした近衛は少しばかり悲しそうに笑い、桜さんの手をとって己の火傷の跡に触れさせる。そこは常に熱を持ち、永遠に近衛に慣れた痛みを与える部分だった。桜さんのしなやかな手が、近衛にとっては冷たく感じる。
「申し訳ありませんが、自分は今別の人物に雇われている一般兵であります。今すぐに行くことは出来ません。」
そして近衛は桜さんと疾風、みつるさんの血を得ている。つまり桜さんの事も少しばかりは分かるのだ。それは末端かもしれないが。
桜さんの手を離し、ショットガンを蹴りあげ上に撃つ。発砲音がすれば、集まりつつあった信者は距離をとる。
「今は退却を。時間は稼ぎます。.......然るべき場所で、自分は逃げること無く待機しております。その時に、もしも自分に勝てたなら。」
この身をかけて、あなたの兵となりましょう。
近衛はそう言えば桜さんから仮面をそっと取り、顔につけて背を向ける。
「願わくば戦地で会わないことを。」
そう言えば用意していたショットガンを蹴りあげ撃ち、持ち上げ撃ち、撃ち、撃ち抜く。
それは監視も兼ねて隠れていた『双子』を的確に撃ち抜いていた。
「やぁYomi。助かったよ。さぁて、相手さんもそう言ってるから一旦整理しようじゃないか?」
みつるさんと黄泉さんにそういえば桜さんを見て笑う。
「SpringGirlが、本当に春を迎えたねぇ.......。
これから上手くいくかは、これからの展開次第かな?」と。
>847 砂金さん せんのう&ごこうさん
「………確かに貴方様方の言う通りでございまする…ワタクシは…全てが偽りの殻なのだ…この容姿も…この声も……この話し方までワタクシのものではありませぬ………
ワタクシを…我を証明できるのはこの力のみであった………我が創造主は…何も教えてくれなんだ……ナゼ我を生み出したのだ……」
2人の言葉に空いた手で頭を抱えるルミナス。
先程での飄々とした態度は消え去り何かを憎むように…そしてうわ言のようにブツブツと呟いていたのだ。
確かにルミナスという存在は2人の言う通りだ…この力以外は全て模倣されたもの、最初に目に入った者の容姿となり…初めて聞いた声になり…初めて話しかけられた話し方となった。
ルミナスが自分を自分と証明出来るものはこの力以外無いのだ…しかし。
「…………ワタクシは貴方様方と共にゆくことはできませぬ…
確かに救われるでしょうな……確かにかような苦しみに合わぬようになりましょう………
なれど……ワタクシが……求めているものに在らず…ワタクシは…ワタクシを見つけるまでは**ぬのです。」
顔を上げたルミナスの表情は酷いものだった。
怒っているような、悲しんでいるような…しかし笑っている。
先程からまともな思考が回らなくなっていた、段々と奥からぼんやりとしている……だが一つだけしっかりと意識できる思考が存在していた。
自己…だ。
ルミナスの奥底には自己の確定証明を望む希望があった、だから「ひとつになる」事は避けたかった…「ひとつ」になれば自己はどうなる?己の唯一の望みはどうなる…?
ルミナスは首に当てていたナイフを力任せに押し込んで切り裂いた。
大量の血が双子向けて吹き出したのだ…しかもただの液体状ではなく獣の口のような形になって双子を喰らおうとする。
ルミナスは人から作り出された存在である故に「人」の欠片も存在している、「ルミナス」の意思がまともに動かなくなった以上その他の意識が浮上してくる…すなわち原始的な欲である、自己を発言させるべく自己の持ち主を取り込まんとする…極めて原始的なものが。
続き
「君をむかえにいくから」とそれだけ言ったあと「とりあえず下がって、敵基地を探しましょう、じいおかしな場所がないか探して」と指示を飛ばす
>桜さん&みつるさん&黄泉さん
近衛が時間稼ぎで信者を引き付けるその一部始終を見て黄泉は内心で簡単の意を示していた。
この騒動に巻き込まれた者の中にこれほどの意志を明確に残している者がいた事に。
>858
>859
そんな近衛に桜が何を感じているか……先程のやりとりを踏まえればそれは想像に容易い。
指示を飛ばす桜に黄泉は諭す様に口を開いた。
【桜よ。心配は無用だ。あれ程の研ぎ澄まされた純粋な意志を示す者は心強き者に他ならん。例えどのような困難が立ち塞がろうとも己の力で未来を切り開ける兵であろうよ。汝はただ信じる事だ。奴の全てをな。】
それは桜にとって余計なお節介だったかも知れない。
……いや、本音を言えば近衛がここで散るなどという事が只管に惜しい、と黄泉は感じていたのだ。
黄泉が何よりも好む存在………それは誰にも揺るがされる事の無い確固たる信念を持つ者なのだから。
>857 >ルミナスさん
『____アハハハハハハ!!』
目の前の血の獣に双子は笑う。だが食われる刹那、双子は真顔だった。
『だからあなた、ずっとひとりなんだよ。』
珍しく息のあった双子はそのまま血の獣に体の殆どを持っていかれる。青紫色の体液が散らばり、コンクリートをジュワッと溶かす。氷水をかけられたかのように突然ルミナスさんの意識がハッキリとする中、ふとルミナスさんの体.......腕を強く引く存在がいた。
砂金だ。少し険しい顔をしつつもその場から離れルミナスさんを抱えると給水塔を駆け上がり、宙を回転して片脚に『重撃』を込めれば、踵落としで屋上を壊し下のフロアに着陸する。
ルミナスさんを降ろせば空いた穴に何かを投げる。それは小型のプラスチック爆弾だった。
そして周りを見渡し階段を見つければ肩にかけていたライフルホルダーの中から手榴弾を取り出し、ピンを抜いて投げ爆風と共に階段は瓦解する。
「これであの信者共も暫く来れないだろう。あんた、大丈夫か?」
爆発の熱風によりスプリンクラーが作動し、水が部屋を薄く満たす中、ホルダーを抱えれば砂金は濡れた髪と濡れていないホルダーと少々チグハグだがルミナスさんに近づき、声を掛けた。
「よく分からんが、あんたがそこに『居る』ならそれで今はいいだろ。そんな事の答えなんて、知るやつなんか.......いるかもしれんが、殆ど居ないだろうからな。あんたはルミナス。俺にとって今はそれでいい。」
砂金なりの「あの双子の妄言に引き込まれるな。」というものだか回りくどい。淡々と話せばフロアを見渡し、怪しいものがないかを散策していた。
>859 >860 >桜さん&みつるさん&黄泉さん
「Yomiの言う通りだね。ボクも初めて見たよ。存在は知っていたけどさ。」
疾風は顎に手を当て笑う。
「嘗て■■■■国に所属し、目が潰れても死を宣告されても尚生き続け、単独で戦場に行かされても勝利を掴み、ギリギリ迄他人に気を回していた英雄と呼ばれるべきだった犯罪者。最期は射殺と打首だったかなァ?いやぁこの目で見れて光栄だねっ。彼もこの天才のボクに会えて光栄だろうさ!____近衛田。その国に最期まで貢献し、その国に殺された、最も大きな冤罪を持つ兵.......。ちょーっと厄介だねぇ。そもそも何で生きてるのかって話だし。あーそう言えば彼は護衛だと言っていた。つまるところ首謀者は彼の様な厄介者を護衛として雇ってるわけだろうさ。何が取引の材料かはさておき。だけどその首謀者、教祖だろうねぇ。馬鹿な事をしたものだ。恐らく護衛に僕らを襲わせたのは自分の身の危険を感じたカラ。つ、ま、り。本拠地は近いってことだろうね~。おっと、ボクとした事が喋りすぎた。」
ボクはあの芯の強い所キラーイ。と疾風は言いつつ、さてどうするの?と3人に視線を向ける。
「わかってると思うケド、ボクは戦力外。歩いて探すなら10分と体力は持たないノデ。」
迷惑な女はヘラッと笑った。幸い先程の近衛の行動と銃撃戦のお陰か近くに信者の姿は見えないようだ。
>861 砂金さん
「我は…人の意志というものを……自己というものを……存在意義を………」
───存在意義を、自己を得ようとするのは悪なのだろうか?
己の個性を得ようとするのは悪なのだろうか…それを求めるのは全てを失うことと同意義なのだろうか…己は集団の中でなければ自我を得れないのだろうか?
双子が最後に吐いた言葉が脳裏にこびりつく、スプリンクラーの水によって髪は顔に張り付き寒さ以外の何かによって震える手をじっと見ていた。
しばらく項垂れていたがパッと立ち上がると何事も無かったかのように砂金さんに言葉を返した。
「……えぇ…えぇ!大丈夫ですとも!
しかしなんともお恥ずかしいモノをお見せしてしまいましたな…まぁなぁんの問題もありませぬ。
ワタクシは正常でございまする。
さて!どうやらあの魔力反応は教祖とは違った様ですね、次に行く宛はございまするか?」
無理やりに作ったような笑顔でそう問いかける、自我を…個性を得る為ならば何でもする気でいた。
しかしそれは間違っているのだろうか?
だが今更辞める訳には行かない…ルミナスはそれだけを唯一の目標として存在していたのだから。
>861
「■■■■国軍」そう聞いてみつるは何か引っかかるとでも言うように悩んで「どこかで聞いた事があると思ったがそうだったのか、それにその軍服にも見覚えがあるはずだ、敵国として戦っていたのだから、▲▲▲▲国軍所属だった俺には覚えがある、俺達は不死身の兵士がいると恐れていたから」と腑に落ちた顔をして「不死になってしまっているから戦いを続けてもいいが、うちのボスの下に付くなら仲間としてもいい、考えてくれ」
>854
>ターナさん
ディーリス:
複数個所に類似した個体が同時に出現している……ああ、怪我の方なら問題ないよ。僕と、僕の鎧はあの双子ほど脆いわけじゃない。…そういうターナさんの方は―――いや、見れば分かるか。
(ターナさんに続いて海面からびしょ濡れの鎧姿のまま砂浜に立ち上がると、ターナさんから受けた状況の説明から、ざっくり纏めてそれを口に出す。続いて怪我があるかと問われれば、自身がハーフフェアリーだった事が功を奏したために怪我自体は無く、頑丈である事を示唆しておく。…だがその質問で、先ほどからターナさんの包帯を巻いてある痛々しい肩についてようやく気付き、溶解液が生身の人体にどれだけ有害なのかをそれで把握した。)
>862 >ルミナスさん
「ならいい。」
ルミナスさんの流暢な会話に対して砂金は非常に淡白だ。スプリンクラーも止み、暫くフロアを探索して戻れば砂金は腕を組みルミナスさんに話しかける。
「少なくともあの頭2つのガキの話は聞いていない。情報は少ないが.......ああ言う存在は早々に死なんだろう。又襲われる前に場所を移動したい。.......さっき通信に連絡は来ていたが
、さっきの事もあって返事は出来てない。メッセージは来てるがスプリンクラーで水没して文字化けした。多少は読めるから、あんたの意見も聞かせてくれ。」
大問題をサラリと言うが砂金は水没した端末から文字化けしてかろうじて読める文を読む。
「爆撃、高所、護衛、本拠地。眼、破壊。遅刻。これが西の組織の女から来たものだ。
次が牡石から。
眼、破壊、結界本拠地、遊具、印.......。これであんた、閃く場所はあるか?」
砂金はそう言えば己の服装.......装備を軽く点検しつつ回答を待機した。
>863 >桜さん&みつるさん&黄泉さん
「No.それは違うよみつるくん?少なくともボクが見た記録での近衛田はその行動力と体が崩壊しつつも異常な程の強さを見せたから「不死」だと比喩で付けられた存在のはずだ。だけど今の彼はまさに「不死」に見える.......。何があったのかまぁ予想はできるけどここで言う必要も無いね!ま、彼も少なくともSpringGirl含めて話は聞いてくれたわけだし、とりあえず行動すればいいと思うね。さ、この話はここまでにしてボクが飽きる前にあそこにいこうか。」
そういい疾風が見たのは観覧車がよく目立つ遊園地だった。
「____まぁ分かってて黙ってるのは、天才の特権って事で?」
ニヤッと笑えば端末を取りだし他の所にもメールを送る。尚、砂金の所のメールが文字化けしてることは予想しているかは本人しか知らないだろう。
「乗りかかった船だし、ランランも居ないし。まだ暫くはついて行こうじゃぁないか。あ、誰がおんぶして運んでね。」
疾風は端末を直せば袖を振って笑った。
>864 >ディーリスさん
「私の事は気にすることないわ。あなたに傷がないなら結構。動きの鈍い私の代わりに、一働きしてもらうだけだから。」
変身したターナは何時ものターナよりも女王蜂らしく、気丈で逞しくなる。そして容赦がない。さりげなくディーリスさんを扱う発言をしていたがターナはベガの組織の連絡を見て、溜息を着く。
「駄目ね。私たち以外のメンバーも苦戦してるみたい。私達が情報源として動くしかないみたいね。デネブのリーダーにも来て欲しいけれど彼、迷子になるもの。ディーリス、動けそうなら残りの場所を潰しましょ.......。」
と、話してる中遊園地に近いところから爆音と煙が上がるのが見えるだろう。
「.......候補地に遊園地があったわね。」
ターナは目を細めて、ディーリスさんにそう言った。
>865
「他に頼みな、ボスお乗りください」と腰をかがめて桜を背負うと「肉体の崩壊があればうちの魔石で何とかなる、それに彼が加わればボスの身の回りはもっと安全になる」と誇らしそうにして「あそこは、たしか表で買収しようとしていた遊園地だった気が」と観覧車を見ながら言い「乗り込むの面白そうだ」とにやにやする
>865 砂金さん
「ふむ…随分と情報が抜けておりますねぇ…」
並べられた単語から考えを回す、おそらく文字化けしている事からそれぞれを上手く繋ぎ合わせればわかることはあるだろう…そして左から整理する必要がある。
「……「爆撃を受けた、高所から敵の護衛の1人が行った、その後本拠地へ逃げた。目の顔札を率いる化け物を破壊。」
……ですかな、わざわざ自分の護衛について送る理由はあるまいし撃破の報告がない以上撤退or逃走、敗北のどれかでしょうが…それに目、破壊はあの双子の事だと予想致しまする。
もうひとつは…
「目の顔札を率いる化け物を破壊、結界本拠地の結界は遊具の印が手掛かり。」
と言った所でしょうか…自己解釈が多くなってしまったのは癪でございまするが…
結界本拠地と言うのは「敵の本拠地は結界が張られている」という意味でしょうか…?
そして遊具とな…なれば本拠地の鍵は遊園地にあると言う考えに至りましたかな…。
なれば我々はホテルへ向かうことが先決だと思いまする、おそらくほかの面々は遊園地へ向かうでしょうから。」
ルミナスはホテルへ向かうことを提案した、送られてきたメッセージで情報をまとめれば遊園地に何かしらあるのはほぼ確定だろう、そして恐らく送った側もその事に気付いていると予想できる。
なので自分らはホテルへ向かう事が良いのでは?と思ったのだ。
「ボス、観覧車横280km先 不気味なオブジェが」そういうので「持ったままやれるでしょ、装填はしてあげるから」と桜を背負ったまんまその的を撃ち抜き「となると目標はあとひとつ、とも限らないけど、とりあえず遊園地に入ろう」とチケットを買って中に入る
>865
>ターナさん
ディーリス:
了解した。僕は騎士だからな。事態の早期解決の為なら、いくらでも酷使してもらって構わない。
(体のいい手駒のように扱われようとも構わないと、ディーリスは変身したターナさんに告げる。口では"自分は騎士だから"と強調してはいるが、元から考え事をするよりも、肉体労働の方が性に合っているのだ。…と、ターナさんが細めた目を向ける先を見れば、爆音と共に黒煙が狼煙のように上がっているのが目に入る。方角的に、あそこには遊園地があったはずだ。)
ディーリス:
…遊園地か。双子や信者だけならあんな騒音と狼煙が上がる事は無い。とすれば、僕ら以外に先客がいるという事かもしれないけど…ターナさん。遊園地の方に、ベガの組織から出張ってる人はいたか?
>866 >868 >桜さん&みつるさん&黄泉さん
「うわっ、この天才のボクが態々君達では回り切れない頭の中の情報をわかりやぁすく教えてあげたのし辛辣~。えーんYomi運んで~。」
ぶつくさ言いながらもサンダルでぺたぺたと着いていく。最中、オブジェを破壊する二人を見て「うわ乱暴」と言いつつもチケットを取り中に入る。
遊園地の中は信者達が疎らにいるが明らかに人数は少ない。回る大きな観覧車、悲鳴の聞こえないジェットコースター、子供が乗せられたメリーゴーランド。ある意味ホラーゲームのようなその遊園地で目立つとすれば目玉の大型観覧車全120席全てに付けられた赤い色の目の模様だろうか。強い魔力が込められているのは、魔力が分かる存在なら見えるものだった。
問題は、その中全てに一般人である信者が乗せられていることだろう。
「やる事が回りくどいね~。どうするんだい?」
ちゃっかり自分だけバリアを張りつつ、疾風は小柄さを活かして隠れて見ていた。
>867 >ルミナスさん
「成程。なら行くか。」
ルミナスさんの意見を聞き、砂金はライフルホルダーを担ぐとあっさり意見を受け入れた。勿論何も考えていない訳ではなく、普通に納得したからの行動である。
高層ショッピングモールの窓をノーモションの回し蹴りで割れば、その先に見えるホテルを見据える。
と、同時に近くの遊園地の付近から爆音と煙が上がるのも見えるだろう。
「急いだ方が良さそうだな。」
ルミナスさんに一声かければワイヤーリールを用意し、窓から飛び出して砂金は先陣を切って遊園地併設のホテルへと向かった。
ルミナスさんも分かるかもしれないが、ホテルからも、何か大きな魔力を感じるかもしれない。
>869 >ディーリスさん
「いえ、居ないはずよ。.......私の把握してる限りでは。となると、悪の組織も動いている可能性があるわね。彼らがこの状況を見過ごす可能性もあったけど、流石に同じ考えみたい。」
少し迷惑だけど。と口を尖らせるがターナは意識を集中して魔力の流れを感じ取る。
数刻もしないうちに目を開けば鞭をパシッと走らせる。
「.......問題は、遊園地と併設されてるあそこのホテル.......両方から強い魔力が感じられる事ね。ダミーとは思えないけれど、どちらかには確実に本拠地が、もう片方には.......把握していない何かがあるのかもしれないわね。」
他の組織達も気になるがどうするか。ターナは思考する。愛する夫と楽しんだチェスを思い出すように。しかし、ふと、自分は1人のクイーンではないと思い出せばふふっと息を吐いた。
「私はベガの本部に連絡を入れておくから、その間にディーリス、どちらに行くか決めてちょうだい。」
ターナはディーリスさんを信用して、頼る事にした。そして素早く各組織、そしてベガに連絡を送り始めたターナは終わる頃にはディーリスさんの答えも出るだろうと、何となくで決めていた。
ターナの肩が良くない今、1番頼れるのはディーリスさんだ。ならば、ディーリスさんが最も動きやすい場所で自分が補佐をした方がいいと、ターナは判断していた。
>870 砂金さん
「…………ふむ…………………っと、やはりやはり向こうでも同時に行動してる輩がおるようですな。」
爆音の方向へ目を向けながら呟いたルミナスは考えるのを中断して窓から飛び出した、向かう先は前方に見えるホテルである…。
「……む?………砂金殿、妙な魔力反応がありまする…
之は…あの双子とは違う魔力のようでございまする、それともかなりの大きさを漏らしておるようでございます。」
双子がいたショッピングモールへ駆けつける時とは違った…思ったことと感じたこと、わかったことだけを砂金さんに伝える。
先程の双子とは明らかに違うであろうその魔力はルミナスも身に覚えのない魔力だった、つまりまた見知らぬ存在がいることの証明であった。
>870
「どうするも何も、暴れるだけだけど」と車が複数台止まり中から武器を持った大勢の人が降りてきて、蜘蛛の子を散らすように去っていき、至る所で銃声を響かせる
>桜さん&みつるさん&黄泉さん
【いい機会だ。少しは身体を鍛えることだな。】
先行する二人と疾風に付いていく黄泉。
甘える疾風に苦笑しながら手を貸すかどうか少し迷ったが、結局見守ることに決めた様だ。
身体の事情を鑑みれば少し気の毒に見えなくもないが普段が普段なのであまり強く言われることもないだろう。
と、そんな中で目の前に現れたのはこの遊園地の目玉である大観覧車だった。
座席の赤い色の目の模様からは強い魔力が込められている事を鑑みれば何か訳ありなのは明らかだ。
どうする、という疾風の言葉に黄泉は悪どく不敵な笑みを浮かべると大観覧車に片手を翳しただ一言だけ………呟いた。
【本命を炙り出す。それだけだ。】
その瞬間大観覧車の全てのゴンドラは各々が黄泉の黒魔によって包まれ、更に中の信者の身体の周囲を光魔が包み込む。
すると黒魔は全てのゴンドラの赤い目の模様から魔力を吸収し始める。
黒魔は際限無くその内部の魔力を吸収していくが信者の周囲には光魔が展開されている為に信者の命を脅かす事は無かった。
そして信者の周囲を包み込む光魔はそれぞれのゴンドラに乗る信者の洗脳魔法、他の邪悪なる感情等を見る見るうちに浄化していく。
【どうやら『魔』の奴も格好の獲物を前に些か興奮状態だな。】
そして1分もしない内に大観覧車の全ての赤い目の模様からは魔力という魔力の1滴まで無くなっていったのだった。
この惨状の一部だけ見ても太古より魔の覇権争いをしたという『光魔』と『黒魔』の力の一端が黄泉以外の者には垣間見えたに違いない。
>870
>ターナさん
ディーリス:
…まあ、あんな高説を唱えてるような団体だ。悪の側からしてみても看過出来ない輩はいるものだろう。とはいえ、如何なる理由があろうと僕達と彼らは安易に交えて良い間柄じゃない。
(悪の組織も動いている、その言葉を聞いてディーリスは、悪の側にもこの状況を黙認出来ない事情というモノがあると割り切る一方で、自分達と悪の組織は水と油のようなモノであると暗に示した。…その傍らで、鞭を走らせたターナさんの口から出てきた遊園地と併設されたホテルについての状況を聞き、ディーリスは"どちらに行くか"というターナさんの質問に、思いの外キッパリと答えた。)
ディーリス:
ホテルの方を調べてみる。遊園地の方は、既に先客がいる。それが正義か悪か確かめる術は無いけれど…何もアクションが発生していないのに、魔力だけ外部に漏らす建物なんて、看過出来るものか。
>873
「モーター部分を狙えば倒壊させることはできるけど、やるとなると暴徒化した市民達がやってくる、まあ立て直しは我々がやるとしてもリスクしかない、となると」そういうとコードらしきものが伸びていて「この先に行けば何かわかるかもしれないが」と次の一手を悩んでいると「複数の謎の物体は、破壊しましたがこちら側には何もありませんでしたので、この先を調べれば良いかと」そう行ってきたので「私たちは先に進みますが、おふたりは」と尋ねる
>桜さん&みつるさん&黄泉さん
>875
【確かにそれも一理ある。余は汝についていくとしよう。……となれば汝も強制連行という訳だ。】
そう言うや否や黄泉は疾風をお姫様抱っこで抱き抱える。
が、黄泉の体軸は全くブレる事も無く本当に人一人を抱き抱えているのか、と疑問に思う程に安定していた。
【少しの間だが魔王に命を狙われるクイーンの気持ちを堪能する事だ。】
そんな疾風に黄泉は皮肉たっぷりの激を飛ばした。 それが果たして激になっていたのかは甚だ疑問だがそれも黄泉らしいと言えばらしいかも知れない。
>876
「早く行こう、他の奴らも動いてるみたいだし彼を他に取られるかもしれんしな」と桜を背負って魔力をまとい、踏み込みで地面にクレーターを作りながら超猛スピードで走りホテルに近づく
連続で名前間違えてました。すみません。
>桜さん&みつるさん&疾風さん
【いい機会だ。少しは身体を鍛えることだな。】
先行する二人と疾風に付いていく黄泉。
甘える疾風に苦笑しながら手を貸すかどうか少し迷ったが、結局見守ることに決めた様だ。
身体の事情を鑑みれば少し気の毒に見えなくもないが普段が普段なのであまり強く言われることもないだろう。
と、そんな中で目の前に現れたのはこの遊園地の目玉である大観覧車だった。
座席の赤い色の目の模様からは強い魔力が込められている事を鑑みれば何か訳ありなのは明らかだ。
どうする、という疾風の言葉に黄泉は悪どく不敵な笑みを浮かべると大観覧車に片手を翳しただ一言だけ………呟いた。
【本命を炙り出す。それだけだ。】
その瞬間大観覧車の全てのゴンドラは各々が黄泉の黒魔によって包まれ、更に中の信者の身体の周囲を光魔が包み込む。
すると黒魔は全てのゴンドラの赤い目の模様から魔力を吸収し始める。
黒魔は際限無くその内部の魔力を吸収していくが信者の周囲には光魔が展開されている為に信者の命を脅かす事は無かった。
そして信者の周囲を包み込む光魔はそれぞれのゴンドラに乗る信者の洗脳魔法、他の邪悪なる感情等を見る見るうちに浄化していく。
【どうやら『魔』の奴も格好の獲物を前に些か興奮状態だな。】
そして1分もしない内に大観覧車の全ての赤い目の模様からは魔力という魔力の1滴まで無くなっていったのだった。
この惨状の一部だけ見ても太古より魔の覇権争いをしたという『光魔』と『黒魔』の力の一端が黄泉以外の者には垣間見えたに違いない。
>桜さん&みつるさん&疾風さん
>875
【確かにそれも一理ある。余は汝についていくとしよう。……となれば汝も強制連行という訳だ。】
そう言うや否や黄泉は疾風をお姫様抱っこで抱き抱える。
が、黄泉の体軸は全くブレる事も無く本当に人一人を抱き抱えているのか、と疑問に思う程に安定していた。
【少しの間だが魔王に命を狙われるクイーンの気持ちを堪能する事だ。】
そんな疾風に黄泉は皮肉たっぷりの激を飛ばした。 それが果たして激になっていたのかは甚だ疑問だがそれも黄泉らしいと言えばらしいかも知れない。
>桜さん&みつるさん&疾風さん
>877
【手を貸そう。】
そう黄泉が呟くと桜を背負うみつるが纏う魔力が黒く光り輝ていく。
そう、むつるの魔力が黄泉の黒魔によって包まれたのだ。
その瞬間、みつるの纏う魔力及びみつるの身体能力は黒魔によって爆発的に上昇した。
その上、黒魔の性質上他の魔法攻撃を吸収していく為に信者からの魔法攻撃に対する防御幕にもなっている。
>880
「助かる、そろそろあの線の行き着く先だな」と遊園地に併設されたホテルに着き「面倒だからこのまま」とドアを蹴り飛ばして中に入り「ここは禍々しいな」と辺りを見渡す
>桜さん&みつるさん&疾風さん
>881
遊園地に併設されたホテルにドアを蹴り飛ばし中に入る桜とみつるに続いて黄泉は疾風を抱き抱えたままホテルに入る。
それと同時に黄泉は瞬時に感じ取る。
周囲に漂う禍々しい何か。
それでいてどこか……………覚えがある様な懐かしい感覚。
【STOP!!】
それを認識した黄泉は疾風を下ろすと共に桜とみつるに対して黄泉の静止の言葉を飛ばす。
そしてみつるの横に並ぶと片手を横からみつるの前方に翳しそれ以上の前進を止めた。
珍しく真剣かつどこか危機感を漂わせた黄泉の表情。
普段から不敵な笑みを絶やさないが、それを崩すだけの何かを黄泉は感じ取っているのか。
そしてその何かは………黄泉の右腕が黄泉の意志とは関係無しに黒く光りだした事と関係があるのだろうか。
【【黒魔】が………共鳴している………だと?】
そう、黄泉が使いこなす魔の一つである黒魔。
それが先程から黄泉の意志とは関係無しに反応を示しだしたのだ。
>桜さん&みつるさん&疾風さん
>883
黄泉は翳した手を一向に下ろそうとはしない。
その時点で黄泉が危惧するであろう何かが有る事は明白だった。
【何か……か。そんな生易しく済めば良いのだがな……。……恐らくだが太古より長き歴史を刻んだ邪悪なる存在であろうよ。黒魔が共鳴しているという事はこの騒動の元凶は黒魔に近しい性質を持つ何かを糧に力を高める存在。加えて突如狂い始めた街人の存在。それを鑑みれば自ずと答えは出る。………人の欲望等といった負の感情を糧にする悪魔だろう。それもこれ程の大規模に渡り人々を支配する力の悪魔となれば相当高位の悪魔に違いない。】
古来より人の欲、嫉妬、殺意等の負の感情に取り憑き人々を狂わせた存在である悪魔。
その力は魔の歴史において人々からは常に悪の存在として驚異と常に位置付けされてきた程である。
そんな凶悪な存在を語る黄泉の表情は真剣になりながらも………どこか遠い目をしていた。
それはまるで遠い過去の出来事を思い出すかのように……。
>884
「人の闇の部分ね、ならボスの闇に反応するんじゃないか、そのドス黒いと言ってもいいぐらいの闇に」と言って「まあ多少の反応はあるかも」と言ってると周りに漂う禍々しい程の闇に当てられ闇桜が出てきて「ここが新たな舞台か、この清々しいこの空間でなにか舞台を作り上げるのも面白そうだ」とニヤッと不気味な笑みを浮かべる
>闇桜さん&みつるさん&疾風さん
【ならば要らぬ助言とは思うが一つ言っておこう。心して掛かる事だ。僅かでも油断や慢心があればそれは隙となり次の瞬間には信者の仲間入りを果たすことになる。……想い人との誓いがあろう?】
最後の一言だけ茶化しがあったもののそれも黄泉なりのハッパの掛け方なのだろう。
翳した手を静かに下ろし闇桜に振り返る黄泉の表情は敗北の事などまるで考えていないと言わんばかりの不敵な笑みだった。
>886
「分かってる、3つ変な波動の塊がある」と黙り込んで「ひとつには、他が向かってるみたいではある、彼は1番奥のようだけど」と左側に行く
>871 >ルミナスさん
「近づく度に感じるまどろっこしい気配はそれか。あんたがそう言うなら、あの双子とやらとは違う何かがあるって事だな。」
特定しようにもその魔力はホテルを包むように充満していて、特定が難しい。特に砂金は魔力の反応に敏感な方ではなく、鈍い分類だ。その魔力の範囲内に入ってようやく「まどろっこしい気配」が分かるのは、彼の実戦経験からだろう。
「屋上は面倒だ。窓から入る。」
チラッと屋上に目をやれば飾りとパネルがあり、足の踏み場は先程より狭い。そう判断した砂金は勢いよく最上階のホテルの部屋の窓を割って飛び込んだ。
刹那ナイフを構える。中に入れば砂金でも分かるまどろっこしさは『エゴ』。そう言った偽善に近い何かが這い寄る様な感覚だった。
ホテルの部屋を注意深く見渡すとベッド付近の壁にバシャっとインクが掛かった音、そして浮かび上がる文字が現れる。
『I'm here. Come down more. come. The devil's numbers are my whereabouts……。』
砂金は英語も読める。その字を読めば少しだけ遅れてくるであろうルミナスさんを待つ事にした。
と、ホテルの窓を除けば遊園地に突如砂金からすれば気味の悪い建築物が見える。
「……本当にドッキリばかりの街だな、此処は。」
もう、呆れるしかなかった。
>872 >873 >桜さん&みつるさん&黄泉さん
「うわぁディストピア。」
予想はしていたが百聞は一見にしかずとはまさに疾風の為の言葉だ。
銃撃に「戦闘狂だ!」「平和を乱す恐ろしい人間だァ!」と喚き、挑もうとするも銃火器には勝てず逃げ惑う信者に一見燃え盛る大きな観覧車。それを見て笑う約3名。
「うわ1番ここが悪って思われそー。ま、銃火器はさておき、Yomiは何か1人聖戦だね。ははっ。」
改めて疾風は口に出す。そして多くの魔力を感じ取れる存在やそれを知る存在は分かるだろう。観覧車の炎が消え始めた時ドーム状に遊園地を囲っていた結界がボロボロ決壊する。大きな硝子が落ちてくるようなものなので疾風は自分の身はバリアで護り、崩れ去る相手の城壁を天を見上げ消えるのを見届ける。
その時に気づく、落ちてくる結界は信者達にも刺さり、血が飛び、信者達は「お助け下さい教祖様」としきりに口にする。即死の人間もいれば、重症軽傷様々だ。ただ、結局逃げ惑うことしか出来ない。
そして、その血の海は波打つと人の形になり移動するものと地面に染み込み移動するものの2つがある。
その先には、結界で隠されていた絢爛豪華で、かつ戦車等を無理やり繋ぎ合わせたチグハグな建築物が、ホテルの隣に建っていた。
その中からは、ホテルとは違う濃厚な、そう、信者達の顔布や双子によく似た魔力が立ち込め、もっと魔力を深くさぐれるものがいるなら他に2つ、違う魔力を感じるかもしれない。
入口らしきものはひとつしかなく、それ以外から入ろうと探れば双子が漂い強い結界が貼られている。正面の人の皮を縫いつけたデザインの扉だけが、唯一乗り込める場所なのだろう。
そして、相手が迎え撃つ為の城壁。
「悪趣味。」
と、疾風は苦笑した。
>874 >ディーリスさん
「そう。なら向かいましょう。判断が早い子は好きよ?」
タンタン、と端末を操作して全ての作業を終わらせればディーリスさんに妖艶に微笑み、ホテルへと向かう。幸い遊園地とこの海岸……ビーチの為のホテルの為さほど距離はない。ないがターナは足を重くした。
「っ、なんて魔力なのかしら……。私を虐げ様だなんて、厭らしい。それに……」
量の多い魔力は特に何をしてくる訳では無いがまとわりつく為ターナは嫌だ嫌だと嫌悪を見せる。
だが信者の1人も居なければ双子の姿も見ない。……もしかするとこの魔力、このホテルは。
「ディーリス、あなたは此処にある魔力の根源をなんだと思う?私は、教祖と呼ばれる存在にとって迷惑な存在を閉じ込めたと思うわ。慌ててね。」
入口の前に着けば屋上に大きなパネルと包み込む魔力以外は装飾も少ない綺麗なホテルだ。ターナがカッとヒールで音を立てて入口のドアを開けると床にビシャッと水を叩きつけた音に思わず鞭を持つ。しかし攻撃も何も無く、魔力大理石の床には文字が書かれていた。
『Hurry up, hurry up. I've been waiting for a long time. What color do you like? Information for 2 people. I surround that angel.』
「私ホラーは駄目なのよ。」
一周まわって真顔になった女王ターナは、騎士ディーリスさんが来るのを少しふるえてまっていた。
ホテル側 補足
ベッドの壁の文字
『I'm here. Come down more. come. The devil's numbers are my whereabouts……。』
『私はここよ。ここに居るわ。もっと下、悪魔が好む所まで……。』
ホテル入口の文字
『Hurry up, hurry up. I've been waiting for a long time. What color do you like? Information for 2 people. I surround that angel.』
『早く、早く。のんびりしてる時間はないわ。あなたは何色が好き?2名様ご案内。私は囲う、何もかも。』
>888 889
「いいね、祭りみたいで楽しいね」と遊園地から響く爆音を聞き「うちのメンバーも暴れてるでしょうし、と入口の文字に気が付き「好きな色、そんな物漆黒に決まってる、何者も染める事の叶わないもの、それに何者からも干渉されないし全てを隠せる、漆黒は最高の色」と叫び奥に進む
>888 砂金さん
「………ッ……はァ…之は之はなんとも…酷い…
コレを一個人がなしているのだとするのならば…如何様にすればかように酷い欲望がなせるのか……検討も付かぬ…」
砂金さんに追いつき部屋に入ったルミナスはガクンと地面に伏した。
すぐに立ち上がったルミナスは青い顔をして苦笑いをしていた、ego…欲望はルミナスにとって身近なものだった。
自分がその「欲望」の塊であることは理解しており深くまでそのエゴを感じることが出来る…その為酔いにも近い感覚を覚えたルミナスは1度だけ地面に倒れたのだ。
「さてさて…本丸はこの下ですかな?
もしその文字が正しいのならばあの建物はダミー…もしくはそれぞれ分散致したか……
まぁいいでしょう…全て……確かめれば分かる事でございまする…」
ルミナスは双子と対峙してから冷静さを欠いていたのだ。
それは当然とも言える、初めてなのだ…今のような状況は…
ルミナスは一般人に比べ強大な力を持つものの「経験」は遥かに劣るのだ、ルミナスの年齢である19歳というのはルミナスを作り出した者が想定していた年齢である。
しかしその年相応の知識はルミナスに与えられなかった、憎しみをベースにした知識のみだった為偏っていると言える。
つまり罠などの可能性を考慮せず、一刻も早くこの不快感から抜けたいという考えになってしまった。
ルミナスは取り出したナイフで首を切る、そこから吹き出た血が形状を変えルミナスの首に繋がる複数の鎌のようなものとなり文字手前の床を破壊し始めたのだ。
>闇桜さん&みつるさん&疾風さん
【っ!?待て桜っ!】
3つの波動の動きを感知し左側に進もうとする桜とみつるを再び黄泉は呼び止めた。
それもその筈、黄泉は見つけてしまったのだから。
ホテルの入口に書かれた妙な英文を。
Hurry up, hurry up. I've been waiting for a long time. What color do you like? Information for 2 people. I surround that angel。
早く、早く。のんびりしてる時間はないわ。あなたは何色が好き?2名様ご案内。私は囲う、何もかも。
【2名様ご案内……か。どうやら二人組で分かれる必要がありそうだな。余は疾風と最下層へと向かおうと思う。桜とみつるで頼めるか?】
この英文を読み解いた黄泉は3人へそう提案を持ち掛ける。
確かに2名様ご案内と書かれている以上下手に人数を上下させない方が得策だろう。
>皆さんへ
今遊園地に本拠地。
少し離れた場所にホテル。
という感じで建っているのですが、現在場所が混雑しています。(ありえない事が起きている。)
なので、「自分のキャラがどうやって何方にいるか」を1度記載お願いします。
砂金…最初からホテル、現在最上階の部屋。
ルミナスさんと同行。
ターナ…海岸からホテル、現在入口。
ディーリスさんと同行。
疾風…遊園地本拠地前。
桜さん、みつるさん、黄泉さんと同行。
>892
「分かった、闇が深そうだ気おつけろよ」と言って闇に導かれるように進む闇桜の後を追いかけるようにみつるも進む
>888
>ターナさん
ディーリス:
僕は目の前の敵意を排する事しか出来ない騎士だ。だから、この魔力の根源がどんなものなのかは見当もつかないし、考えつかない。…とはいえ。
(ターナさんの言葉に、自身は全く見当もつかないと答える。だが、ターナさんと同様に魔力大理石の床に足を踏み入れると、あまり大きな反応も示さないまま床を見下ろした。)
ディーリス:
コレが良くないモノだっていうのは一目で分かる。ターナさん、僕から離れるな。女王を守るのも、また騎士の役目だからな。
>闇桜さん&みつるさん&疾風さん
二人を見送った黄泉。
だが、ふと先程破壊した大観覧車の赤い目の模様の事が頭に過る。
一体なんなのだろうか……この感覚は………。
得もしれぬ何かを払拭仕切れず黄泉は最下層へと向けていた足を止め疾風に振り返る。
【疾風。予定変更だ。余と共に先程の大観覧車まで戻るぞ。】
そう言うと来た時と同じ様に疾風をお姫様抱っこで抱き抱え瞬時に移動していった。
>896
「ん、なんかあったか」と2人に続いて走り出して「さ、さすがに禍々しいな」と目の方に銃弾を打ち込むが効果がない
>891 >ルミナスさん
「おいあんた、顔色が悪っておい待て……っ!!」
様子のおかしいルミナスさんに近寄ろうとした瞬間、血の鎌が砂金の付近を掠め地面を抉る。止めようとした瞬間には遅く、ルミナスさんと砂金はそのまま瓦礫と落下するだろう。
咄嗟に受身を取り瓦礫から転がり避けた砂金だが、おかしい事に気づく。
ルミナスさんの強力なその技を持ってしても一層しか落ちなかった事。そして、自分の魔法が使えない事だった。
異変はルミナスさんにも訪れる。段々と魔法が使えなくなってきているのだ。それは奪われたり、無くなったりしたのではなく「どんどん抑えつけられる」感覚に近いかもしれない。
部屋の番号は909。ビシャッと床に文字が書かれるのには砂金は慣れた。
『Don't be so violent. I just want you to find it. I have a hint. Find me and take me.(そんなに乱暴にしないでよ。私は見つけて欲しいだけ。ヒントはあるよ。私を見つけて、連れて行って。)』
それを見れば砂金はルミナスさんになんとか近寄り会話をしようと試みた。
>890 - >897 >桜さん&みつるさん&黄泉さん
「明らかに怪しい建物前にホテルに寄るなんて、SpringGirl恋してちょっと頭悪くなったかな。」
遊園地から普通に出ようとすればガードールに阻まれ、試しにチケットが無ければと疾風はチケットを壊せば出ることが出来た。
それ故に4人で遊園地を1度出てホテルに足を踏み入れる。ホテルは小綺麗だが薄暗く、本当にホラーゲームの様だった。
先を進む2人に黄泉さんと少し息を切らしつつついていったいた疾風だが黄泉さんの発言にヘラッと笑う。
「Ok.連れて行ってYomi?」
自らお姫様抱っこを要求し運ばれれば疾風は到着するなり黄泉さんと自分の分のチケットをとりあえず購入する事にした。
「んで、何が気になったのかな?」
そして少し遅れて入口へと向かう2人には硝子の入口にビシャッと『Do you regret it?(後悔するよ?)』と文字が現れるだろう。
____尚、ホテル内にいる人間は全員同じ場所にいたが、時間の差により上手く会っていないようだ。
>895 >ディーリスさん
「ええ。絶対離れないで。」
何時もより険しい声と顔だがディーリスさんの近くで、ディーリスさんが歩かねば進めない。そんな状態になっていた。
それでも進み、ロビーに着くとフロントと思わしき場所からカリカリと何かを書く音とふわりと紙が落ちる。その一連の現象にすらターナは「ヒッ」と小さく声を上げていた。
紙には『Welcome to the hotel in the red box! I welcome you. Please find me and take me out. We will keep your luggage.(ようこそレッドボックスホテルへ!私はあなたがたを歓迎します。私を見つけて連れ出してください。
お荷物はお預かりします。)』
と書いてあり、進む度に魔法が封じられる感覚があるだろう。
と、突然かなり上の方から崩落音がすればターナは「ヒャァッ!」と震えて鞭を構えた。
>ホテル組
ホテル内にそれぞれいる人は気づく。このホテルは、魔法を封じ込める……いや、まさに箱の中に入れられる。入口から入った人ならばお預かりとはこの意味だろうと分かるかもしれない。
部屋を壊した人ならば、壊れていない、壊せない部分があることに気づくだろう。
つまり、ほぼ自力でこのホテルにいる原因を探索する必要があるようだ。それこそ、ゲームのように……。
>大海原疾風さん
【いやなに、先程大観覧車の赤い目の模様から魔力を吸収した際に懐かしい過去を思い出してな。】
遊園地の周囲を囲っていた結界が無くなり、遊園地に入るとホテルの隣に結界で隠されていた絢爛豪華で、かつ戦車等を無理やり繋ぎ合わせたチグハグな建築物を見上げながら黄泉は呟いた。
【嘗て邪悪と欲深き者を求めて洗脳と殺戮の限りを尽くした悪魔の兵器があってな。人間の多くの信仰心を糧に願いを叶える能力と魅了の美貌を手に入れられるという力から悪魔は洗脳によって人々を狂わせ世界を混沌に陥れた。………噂ぐらいは聞いた事があろう?】
ニシの組織のボスという立場上、魔の世界に纏わる逸話は多く耳にしているであろう、と当たりをつけた黄泉は疾風に質問を投げかけた。
>899 >黄泉さん
「あー成程。」
黄泉さんの話を聞けば疾風は全てを理解した。もう既に理解していたのかもしれないが、それは分からない。だが疾風は黄泉さんを見上げて口にする。
「悪魔ベリアル。ソロモン73の柱であり堕天使。諸説はあるけど、Yomiの言うベリアルは68番目の王であり、不正の器の君主……。ふむ、様々な史実に合わせても、中々筋が有るんじゃないかい?だとするとこの街中の一般人含め1部の魔力保持者すら洗脳した____信仰させたとしたらそれはどれ程の力をもつのだろうねぇ。」
ニヤッと笑う疾風は死体はあれど血のない遊園地で気味の悪い建築物を見る。
「だとしたらあの戦車もベリアルを意識したものだろうね。戦車乗り回してた美人天使の姿の話あるし。うわっ、自意識過剰だね。されど悪魔は存在せず____だから古代魔道兵器、か。」
で、行くの?と疾風は目を細めて黄泉さんに問いかけた。
>大海原疾風さん
【愚問だな。出る杭は打たれる。偉人は実に的確な言葉を後世に残したものだ。】
着いてこい、と言外で告げるようにゆっくりとチグハグな建造物に歩き出す黄泉。
そして歩みを止めず振り返る事すらせず背後に着いてきているであろう疾風に呟いた。
【疾風よ。場合によっては少々本気を出すかも知れん。だが何も問題はない。汝は安心して余の側で組織のトップらしく高みの見物をしていると良い。】
歴史に名を残した悪魔が元凶と知った上で微塵も動揺を見せない黄泉。
ベリアル相手でも負けることなど全く考えていないみたいだ。
>898
>ターナさん
ディーリス:
このホテルに於けるルールみたいなモノ、かな。この手の罠は上の層へ進むたびに、魔法の封じ込みが強まるパターンだけど……。
(ロビーに辿り着き、フロントでの一連の現象に驚くターナさんとは対照的に、ディーリスは床にふわりと落ちてきた紙を手に取って、内容をざっと確認していた。このルールによってディーリスが抑え込まれているのは、魔力剣の行使―――つまり、攻撃力が低下してしまっている。ただ、ディーリスが得意とする戦い方は、魔力を鎧の噴射孔から噴き出して距離を詰めるといった一撃離脱タイプ。出力は少々低下している程度で、戦闘行為等に支障はないだろう。)
ディーリス:
今の音は、上層からだな……ターナさん。大丈夫か?
「どっちからも強い魔力を感じるけど」と悩んでるうちにどんどん悪い方に入っていき、どす黒いなにかに引かれるようになっていく
>898 砂金さん
「………はァ…はァ…いけない…これはなりませぬ……私を…己を制御出来なくなっていく感覚が…酷くありまする…。」
床が崩れ地面に落ち倒れたルミナスは明らかにゆっくりとした動作で立ち上がる。
落ちてから…そもそもビルに入ってからルミナスはおかしくなっていたのだ……
魔法を封じられる…それはルミナスにとってかなり致命的なのだ、人間は魔法を技などの1つとして扱うがルミナスにとっては声を出す、容姿を整える、一人称の概念を声とする等のあらゆる動作を魔法と言えるのだ…分かりやすく言えばゴーレムのような物だ。
息を荒くしながら立ち上がり文字と周囲を見回しながらルミナスはよってきた砂金さんに明らかに変化仕掛けている口調と声で話しかける。
「ねぇ…砂金さん………さっきは…申し訳ありませぬ…
ここに来てから僕が…私で無くなる感覚があるの……上手く…身体が動かせなくなってきたのでありまする……嗚呼…何を考えてこの様な物をワタクシらに掛けることになったのか…とんと……検討も付きませぬが……之は…かなり効きますね……
ヒント……ヒントを探さねばなりませぬ…一刻も早く……この状況下から抜け出さねば…
…砂金殿……貴方様は大丈夫ですか?……きっと…君を頼る事になるかもしれないのよ……」
もはや最初の口調は無くなりかけていた…時に声が高くなり女性のように…時に少年のように…容姿も何度もノイズのように変わりかけていた…。
先程床を壊すために首を切り裂いたがそこに咲いていた花が枯れるように落ちる…血が形を保てず落ちる…この状況下でのルミナスはかなり弱化が掛かっていると言っても過言では無いのだ…。
※少し今週忙しいのでRP書き込むのに時間がかかります。
とりあえずこのように書き込むよと言うのを出します。
遊園地
疾風→黄泉さんの後ろに着いていく。中に入ると1人目の護衛『継接縫姫』との戦闘開始。(外から中には入れるが、中から外には条件下を満たさなければ出られず、又、破壊して入る出るなどは出来ない。)
ホテル
ターナ
ディーリスさんにひっつき同行。上の階より下の階の方が魔力が強いが、下に行く方法がそのままでは見つからないため散策が必要。
赤いペンキで手の跡が突然ついたりホラー満載でターナは悲鳴祭り。
砂金
ルミナスさんを砂金なりに励まし、首の止血をしておぶって運び、散策。砂金も魔法は使えず、魔力感知も低い為ルミナスさんの感知に頼りつつ散策して下に降りる。
危険を感じればワイヤーを付けて、通信機を渡しルミナスさんを外へ逃がす。※砂金1人では特定できない為。
>902 >黄泉さん
「OK?しっっかりしてくれよ~。んじゃ、入口は此処しか無いからねぇ。壊して変な魔法陣が発動しても面倒だから。」
黄泉さんの発言に呑気に答えれば、黄泉さんの後ろに着いていく。
そして、2人のことを認知したように正面、カラフルな遊園地らしい扉は開かれ中は光に包まれていた。少し強い照明らしく、微かに見える中は遊園地のアトラクションの入り口のように感じ取れるだろう。
>903 >ディーリスさん
「え、えぇ……。魔力は使えないけれど、変身が解けるほどでは無いみたい。取られてる……抑え込まれてる感じ、ね。
ただちょっと私にはこの風景と言い起こり得る現象と言いちょっと苦しい戦いになるからしっかり私を守ってちょうだい本当に。」
しっかりディーリスさんの後ろに隠れつつ後半は、声を震わせて答える。
「上からの轟音から一瞬だけどこの建物とは違う魔力を感じたわ。ただ、なんと言うのかしら。不安定で……ヒビの入ったコップに、溢れる水が零れる……そんな感じね。少なくとも、私がわかる魔力では無いから。上にこの事件の関係者か、悪の組織がイルカだと思うわ。だから、この建物の魔力の強い所を目指すべきよ。
そして早く出るわよ。早く。急いで。」
キッと目を開いて強く訴える。
その最中フロントと思しき場所にいつの間にか蛍光塗料で光る長石が付けられたキーが置かれている。
傍には「RoomNumber.104 twin welcome!」と書かれた案内紙が置いてあるだろう。
<905 <ルミナスさん
「……俺は大丈夫だ。そうだな、早めに此処を出る事にしよう。」
そう言えば慣れた手つきでライフルホルダーを下ろし、重火器を纏め直し、紐の調節をすれば斜め掛けから横向きの腰辺りに下げる。
そして、ベッドのシーツを取ればルミナスさんを包み、自分の体と結びつけておぶる形になる。
「限界を感じたら言え。外に出す。」
そう告げれば砂金はライフルホルダーにしまっていた機関銃を構えて扉の周囲の壁を撃ち、蹴り開ける。廊下は薄暗く、ライトが点滅しているが、正面の壁には「I'm in room 666. First, look for the key. In the room where the key was avoided.(666号室に居るよ。まずは鍵を探して。鍵は避けられた部屋に。)」
と、記載されていた。
廊下は一本道だが左右に別れており先が見えない。砂金はどちらに行くか、少々悩んでいた。
下手にこのホテルのトラップにかかれば自分よりルミナスさんの方が酷い状態になる。そう感じたからだ。
ルミナスさんは、廊下に出れば左の方に気持ちの悪い気配をかすかに感じるだろう。
>907 砂金さん
「………少し待ってください………いかに貴方様と言えど…私を背負ったままでは危険です……」
ルミナスはそう砂金さんに言うとおもむろに自身の手首を噛みちぎる、するとそこから血が大量に出てくるが先程と違い形を保っている。
長時間ここにいるため少しずつ身体を鳴らしているのだ、と言っても口調や声崩れたままだ…力を使う方に集中しているためでもある。
地面に垂らされた血はたちまち形を変化させ少し大柄な人型となった、さしずめ血で出来たゴーレムと言ったところだろう。
「その子について行ってくだされ…左から…何か感じまする……恐らくそっちに…何かあるはず……」
ゴーレムを作り終えたルミナスは砂金さんにもたれ掛かる、「私はまだ…行けます」と少し苦しそうに言うと左の方向を指さす。
正直魔法を封じられていくだけでここまで弱体化するとは思わなかった、今まで感じたことの無い罪悪感に似たようなものを砂金さんに感じながらもゴーレムを通路の左方向へ歩かせた。
>大海原疾風さん
カラフルな遊園地らしい扉が開き、光に包まれている中の眩しさから黄泉は少しだけ目を細め歩みを止めるが、次第に慣れていくと共に再び歩き出す。
どこか遊園地のアトラクションの入口を彷彿とさせる扉の中に中に足を踏み入れた。
その時だった。
踏み入れたと同時に確かに感じた1つの存在の気配。
明らかに街の洗脳されている者とは異質である。
『………疾風。どうやら見送りのお出ましの様だ。余の側から離れるな。』
姿は見えないが確かに感じ何者かの取る気配。
僅かに警戒心を抱いた黄泉は安全を考え背後にいるであろう疾風に背中越しに声を掛けた。
>907
>ターナさん
ディーリス:
ちょっと待ってくれ。フロントの方に何か置いてあるみたいだ。
(あまりターナさん程に現状に対して危機感を抱いていないのか、ディーリスはフロントのテーブルに光を反射する何かが置いてあるのを見つけ、近付いてそれが何かを確認する。見たところ、長石のようなアクセサリーが付属している部屋鍵のようだが…それと添え置いてある紙に目を通す。)
ディーリス:
るーむなんばー104……104番の部屋の鍵という事かな。で、Twinと書き記されてるってことは、2名ほど歓迎するという事だよね。
(大変おくれました事を謝罪します。長文失礼します。)
<908 <ルミナスさん
「あんた、無理するなって言ったそばから血を流すな。あと降りるなよ。.......地面の方がどうもきな臭い。下の階か?上手く言えん。だがこの土人形には感謝する。どうも俺は今の空間のせいもあるが魔力の類の反応は低いらしい。こいつらとあんたの反応があればなんとかなるだろ。」
そう言えば進みゆくゴーレムの後ろを、砂金はルミナスさんをシーツで包み背中に負って歩いていく。
薄暗い廊下を暫く歩けば曲がり角が見えゴーレムが曲がった瞬間ガランゴロンと音が響く。
砂金がゆっくり除けば曲がり角は直ぐ階段になっており、転落したようだ。
幸い、ルミナスさんの魔力がまだあるゴーレムは形を保っており、ムクリと起き上がる。そのままゆっくりと降りて行くため、砂金はそのまま着いていく。
降りていけば行くほど、2人には、どんどんと足が重くなるような優しさ、偽善、覆うような魔力が沼のように沈み、足取りを悪くする。
2、3回回った頃階段は途絶え、目の前に長い廊下が再び続く。
ゴーレムがその廊下を進む為、砂金はそのままルミナスを担ぎ直すと足を踏み出す。途端、傍の花瓶が転がる。
砂金は銃を構えるが何の姿も見えない。
そう、魔力が元々低い砂金には見えないのだ。
ゴーレムはその存在に気づき、ルミナスさんは弱っていてもはっきり見えるだろう。
赤く染った大狹を持つ木製の人形。
老朽化が激しく動く度ボロボロと木屑が零れるが「それ」は今、この施設内にいる存在にはとてもきけんであることを。
何故なら、その人形からホテルと同じ魔力を出している事。大狹がバチンっと砂金の銃を構えていた腕を切った瞬間、砂金の切られた左腕が銃を落とし、ぶらりと力を無くす。
だが腕は切れていない。切られたのは「左腕の存在」であることをルミナスさんは分かるだろう。それを示すように切られた左腕から零れる赤い魔力を吸って、大狹は赤く染まっていた。
廊下に文字が激しく描かれる。
「If you can't escape to the right room, you're done.
I cut the wings of an angel.
I can't enter the room of an angel without wings.
(正しい部屋に逃げられなければお終い。
私は天使の羽を切りました。
翼のない天使の部屋には私は入れない。)」
砂金は自分の腕の異常に気づいた瞬間には走り出し、人形は大狹を掲げて追いかけていた。
ルミナスさんのゴーレムは、どこかの部屋のドアを開けようとしているが、此処は一層「偽善」とも言うべき覆う魔力が強く、感知はかなりの難易度だろう。
2人が気付いていたかは定かでないが、フロアは、6Fと書かれていた。
【赤き箱の力 砂金及びルミナス 対戦】
<909 <黄泉さん
「ん~。」
生柔らかい返事をしつつ黄泉さんの傍に立つと火打石の音が背後から。振り返ればピシャンと絢爛豪華な鳳凰の障子が閉まっているだろう。
小太鼓、尺八、琴の音が蛇味線の連打に合わせて題名のない音楽を流していき部屋中のコンクリートがひっくり返って畳が彩る。蛍光灯は吊るし提灯が立ち並び背後以外の三方面の障子が閉まれば縦、横、斜めと開いていき、かなりの広さの空間を作り出す。そして畳は上下の段差を作り梯子はかけられどこかの鬼を殺す漫画のような幻想的かつ和風の空間が出来上がる。
黄泉さんと疾風を中心として姿を変えた部屋の一番奥には南京錠のかけられた梅の障子が見える。
全ての舞台が出来上がった時、音楽が止み詩が一節。
「貴女の血は醜い事。」
その言葉を皮切りに疾風は間違いなく自分に「バリア」の魔法をかけていたがそれごと破るように穴あき竹が竹藪の障子から生え、疾風の首を貫く。
声を出す前に疾風はどんな意味かは分からないが目を開き、ごぷッと口からも刺さった竹からも血を零してその場に倒れ込んだ。
「あんさんの血はさぞ綺麗そうですなぁ。では、参りましょか?」
黄泉さんを見定めるような視線が上から来れば移動して、疾風が零した血は形を織り成し血液だけの人型が蠢き始め、障子から、提灯から、模様だった花や鳥が鉄臭い醜悪な.......川と肉だけを残した継ぎ接ぎが集い始めた。
【一の護衛 継接縫姫 黄泉 開戦】
<910 <ディーリスさん
「そうね。でも、もう少し明るくて、私に似合う綺麗なホテルに案内されたいものだっわっ!!!」
ディーリスさんの発言に反応しつつ近寄れば突然倒れた花瓶に、ターナは過敏に反応する。転がる花瓶は平面に見えるフロントを右斜め下に転がっていくだろう。
「それより、どんどん魔力が強まってるわ。早く探索して脱出を考えましょう。」
ターナは感じ取れる魔力の濃さに嫌悪感を見せていた。が、次の瞬間下の方から何か大きなものが落ちる音が響けば女王は素早く鞭を持ってディーリスさんの傍に寄る。
「何何何!!もうっ、嫌っ!何なのよこのホテルはっ!!」
ややキャラ崩壊し始めた頃に2人は同時に感じるだろう。重く、苦しい魔力が背後に居ることに。
首が重たい。その中振り返れたターナが見たのは、赤いシミが見える棺桶を鎖で身体にしばりつけて迫る、包帯まみれの「何か」だった。
それはこのホテルの魔力と同じものであることに容易に気づくだろう。
それは手を伸ばし、迫り来る。
ターナは逃げようと足を後ろに擦り寄せていた。
フロントから見える逃げ道は、上に登る階段くらいだろうか。
2人が気づくか分からないが、その魔力の棺桶.......包帯の何かはずっと呟いている。
恐怖、及び敵対しているターナに比べ落ち着いているディーリスさんはもしかしたら聞き取れるかもしれない。
「where? where? I'm here ... Let's get rid of it, let's get rid of bad boys.
We are together.
I'm lonely, where are you, take me to the referee ....
Do not be afraid........
(何処?何処?私は此処だよ.......。仕舞おうね、悪い子は、仕舞おうね。
私達は一緒だよ。
寂しいよ、何処なの、審判に連れて行って.......。
怖がらないで.......。)」
<911 <桜さん
遊園地に向かった桜さんには血のない死体が転がる静かな遊園地と、気味の悪い建物。そしてその入口が空いておりその直ぐに鳳凰の障子が見えることだろう。
そして、魔力を感知すれば、ホテルからにじみ出る魔力から逃げる様な力を感じることも出来る。だが、建物に入り交じっているが他の魔力も確認できる。
少なくとも、遊園地で行動が起こせそうなのはあの不気味な施設だけだろう。
>912 砂金さん 赤い箱の力…人形さん
「まるで沼にでも入ったかのようです…それにこの感覚は……なんでしょう…言葉にしたことも無い…それに初めての感覚です……?……?!
砂金!人形が…!大狹を持った人形と接敵しております!
っ……そのまま走り続けてください!ゴーレムが部屋を探します…私は足止めを……っ…」
ルミナスは少し困惑していた。
生まれてから1度も感じたことがない感覚を深く感じていたからだ、「優しさ」を感じさせる…しかし其れを「偽善」と感じさせる不快感がルミナスを覆っている…
そしてこの階に降りてきた時から砂金さんの背にかかる重さがだんだんと軽くなってしまっている……。
そのことから反応が遅れてしまったのだ、その危険さに気づき声を出した時には砂金さんの腕が切られてしまっていた。
走り出した砂金さんの背に揺られながらルミナスはゴーレムに指示を出す、其れは「分裂」「散策」「早急」だ。
指示を受けた赤いゴーレムは即座に三体に分離すると先程よりもその動きを加速させながら沢山の扉を片っ端から調べて行った、力が普段通りに使えたのならば探知させることが可能だろうが今のルミナスにはそこまでのことが出来なかった。
ルミナス本人は後ろを振り向くと其方へ先ほど噛み切った傷が残る腕を伸ばす。
すると傷口の花が熔け消えそこから血が溢れ出す、その場所から溢れ出た血が球体となりそこから無数の棘が道を塞ぐように壁や床、天井に突き刺さった。
文字通り足止めをする目的である。
>912
>ターナさん
ディーリス:
今のキミに此処ほど似合いそうなホテルはそんなにないと思うけどな……む。
(変身したターナさんの女王様のような気質でありながら、ホラー耐性は全くの皆無と言った人物ほどこのホテルが似合いそうではあると、ディーリスは皮肉を交えつつそんな事を思い浮かんでいた。すると突如、様々な怪現象が発生してもターナさんほど大きな反応を見せなかったディーリスが、左右の肩鎧からそれぞれ魔力を逆噴射させて急速旋回し、背後へと振り返った。
大きな包帯まみれの何かが、その体躯に赤いシミのようなモノが見える棺桶を鎖で縛りつけて、こちらへと手を伸ばそうと迫り来ている。
そして、このホテルに漂うモノと同様の魔力。耳に入ってくる"何か"の呟き。"審判"とははてさて何のことなのか。
いずれにしても、今この"何か"に捕縛されるわけにはいかない。相手の出方も分からない上、一部戦闘手段が制限されてしまっている以上、迂闊に戦闘を行うワケにもいくまい。
ならば…上に登るための階段しか見えていないが、あそこまでターナさんを連れて逃げるくらいならば、今のディーリスでも出来るだろう。
ディーリスはターナさんに耳打つようにして言う。)
ディーリス:
ターナさん。あそこに見える階段までキミを連れて行く。コイツの素性が分からないし、戦う手段も制限されている現状で、戦うのも捕まるのもダメだと思うのが僕の考えだ。僕の魔力噴射なら、キミを背負いながら高速で移動する事も可能だぞ。酔うかもしれないけど。
>913 >ルミナスさん【ミニ逃走イベ中】
「っ!少し揺れるぞ、捕まれ。」
片腕が動かない。だが痛覚などはなかった。例外ではあるが問題は無い。砂金は駆け出せばルミナスさんのゴーレムを目視で探す。薄暗さが増し、奥がくらいだが夜目の強い砂金には大きな支障はない。
よく見れば小さなゴーレムが動いており、扉を調べている。ちらっと背後を見れば赤い棘が背後の壁になっている。砂金にはそれがルミナスさんが行った行為かルミナスさんが言う「大狹のなにか」の力かは分からない。
問題は、ホテルに見合わない部屋数.......扉の多さだった。ヒントは先程の英語だろう。
天使、エンジェル。羽。どれも語呂として数字は難しい。
その時、一体のゴーレムがドアを叩いてるのを確認する。部屋の番号は444号室。入るか、否か。少し迷う間に距離を取った背後からバリバリと棘が崩れ割れる音を耳にした時、ルミナスさんに「恨むなよ」と呼びかけ部屋に駆け込んだ。
入り込んだ部屋で素早く右手で扉を閉める。その空間は抑えつける力が1番強いとも感じる。部屋は広く、物書き机とベット以外何も無い。
ベットにルミナスさんをそっと下ろせば物書き机に近寄る。その机の上には眼鏡ケースほどの大きさをした赤い箱が置かれている。砂金が手に取ればとても軽く、触り心地のいい赤布に黒糸の天秤があしらわれている。
中を開ければ中は黒く変色した血が大量に付着している。
ルミナスさんは分かるだろうが、その箱こそがこのホテル、空間の中の「抑えつける魔力」を放っている。そして、ルミナスさんの正面、砂金の背後の床に文字がぬりたくられる。
「I was one. The contents escaped and we broke up.
To suit me.
The angel is tried.
Innocence is the truth.
Guilty is condemned.
Cut off the wings of an angel.
Put the wings in the box.
Suppress the symbol of the angel.
Angels are no longer angels.
Collect us who were destroyed.
There is nothing in this room.
I will judge you guys.
You are not angels.
Do not return the feathers to the fallen angel.
(私は1つでした。中身が逃げ出し私達は別れてしまいました。
私に併せて。
天使は審判にかけられる。
無罪は真実を。
有罪は断罪を。
天使の羽根を切り落す。
羽根を箱の中にしまい込む。
天使の象徴を抑え込む。
天使は天使ではなくなる。
壊された私達をあつめて。
この部屋ならば、何も無い。
君達は私が審判する。
君達は天使ではない。
堕ちた天使に羽根を戻してはいけない。)」
ルミナスさんは、ゴーレムが外で壊されていき、近づいてくるのを感じるだろう。それは、砂金も音から距離を図っている。
そして、このふたりが部屋に入った時からこのホテルの全貌が、魔力が明確化する。
この部屋を中心にまとわりつき魔力を感じ取る魔力、砂金達の近くの廊下から根絶する魔力、そして上の部屋から抑え込む魔力が別れているという事に。
「天使だの分からんな.......。最悪窓を割って出る。」
砂金はツインのベットのシーツを破れば動かない左腕にサバイバルナイフを取り出し巻き付ける。腕が動かないのであれば振り回すつもりなのだろう。そして、右手には愛用のベレッタを扉に構えた。
<914 <ディーリスさん【ミニ逃走イベ中】
「ふふっ、奇遇ね。私もそう思ってたの。私を絶対落とさない酔わせない怪我させない。分かった?」
ディーリスさんの耳打ちに少し震えた声で答えればターナは鞭を構えその鞭をしならせれば花瓶に器用に巻き付けてそのまま包帯のそれの頭部に勢いよくぶつける。花瓶が激しく割れると包帯のそれは頭をかいて棺桶をしきりに心配そうに視線を向けているように見える。
ターナは1連の動きを澱みなく行えばディーリスさんの傍に降り立つ。
「私が時間を稼いであげるから、早く運んでくれないかしらっ。」
ターナは鞭を片手にそう呟く。
そして、砂金とルミナスさんが部屋に入った時からこのホテルの全貌が、魔力が明確化する。
下の部屋を中心にまとわりつき魔力を感じ取る魔力、その部屋の近くの廊下から根絶する魔力、そして自分たちの目の前に魔力を抑え込む魔力が別れているという事に。
「これは.......!?」
ターナ達がいるところは明らかにフロントで、階段は上しかない。しかし、魔力の感覚では上の方が下から来る魔力なのだ。
____初めから、このホテルは何らかの理由で逆さまにされていることに、ディーリスさんは気づくかもしれない。それが、目の前の魔力達を閉じ込める為の行為である、外部からの妨害の可能性があることも。
>915 砂金さん 大狹の人形さん
「砂金…大丈夫?…………すまない…足でまといで…
もしもの時は見捨ててくれていい、私は死の概念が薄いから…
文字………今回は明らかに語ってきてますね…
………つまり彼はこの箱の中を守護していた?
……違う………彼は羽根を切り落とす者か…それでこの箱が仕舞う者……そして抑え込むものがいる…あぁ…下から来る魔力は其れですね…
砂金、もしこれに書かれていることが真実なのならば3つのうち2つは揃ってます…ならば揃わせる方が良いでしょう…
………砂金さんはここに残った方が良いと思います、貴方は人間でしょう?……人は死にやすいと知っています…」
ルミナスはベットから起き上がり立ち上がると行動の準備を始めた。
邪魔になるコートを脱ぎ捨てると血で腕も足を覆い始める、気休め程度の装甲のつもりである。
ルミナスは砂金さんにここに残るように伝えた、これ以上迷惑をかけるのはいただけない…ただでさえ彼は腕を1つ犠牲にしながらも己を投げ捨てなかったのだ…死ぬ危険性を上げさせたくなかった。
箱を手に取ろうとするルミナス、もし持ち運べるのならばそれを持ち大狹の人形を誘導するつまりなのだ。
>916 >ルミナスさん 【ミニ逃走イベ中】
ルミナスさんの発言を無表情で聴きながら、言葉を終えると「それで?」と返す。
間を置くことなく砂金は淡々と口にする。
「そもそもあんたを見つけたのは牡石からの指示で、此処に着いたのもそうだ。あんたの死の概念が低いなら俺は殆どない。似たようなものだろう。それに、此処に来るまであんたに世話になってるからな運ぶくらいどうということは無い。
あんたの話が正しいなら、お互い無理はしない方がいいだろう。
詳しい行動は【こっちに】聞くぞ。あまり動くなよ。」
砂金はそう言うと自分の端末をトントンと叩き、身体を少し捻らせてから勢いよく左腕、正確にはナイフを窓に突き刺しバリン、と割く。隙間から僅かに吹く風を肌で感じつつ、端末を近づけて調節する。少し音量を大きくすると軈てノイズが走った声が聞こえるだろう。
『あっあー!!繋がった!どうして通信にこたえてくれなかったんですかぁ!』
「俺の左腕が動かないのとルミナス?の様子がおかしかったからだ。牡石、情報はないのか。」
『色々話を飛ばさないでっ!?えっと、砂金君もルミナス君もまず無事ではあるんだね?じゃあ.......多分部屋に入ったのか、な?そこに赤い箱はない?』
砂金は箱を受け取ろうとするルミナスさんに赤い箱を投げ渡せば、「今ルミナスに渡した。」と応える。
『じゃ、じゃあルミナス君、君は多分今抑制の魔力に大分困ってると思う.......。今のままじゃ、2人ともえっと、まぁ攻撃を受けて重体になるかもしれない。し、死ぬことはないと思う!よ!だ、だからもし行動するなら僕の魔法で一時的にその抑制を無効化できる.......はずだけど、2人はこれからどうする?それに合わせて指示と情報もえっと、だすから。あっ、その赤い箱のことなんだけ.......わー!!』
何かが.......紙の音などから書類や本が雪崩た音が牡石の音声から聞こえ、砂金は少し目を伏せる。
「ルミナス、どうする?一先ず情報は聞くつもりだ。あんたはさっき揃わせると言っていた。つまり俺はあんたはここから出ると考えていたが.......。指示を受けるのはあまり得意じゃなかった、だったか?すまん、あんたの自己紹介は重要な所しか覚えてない。
俺は牡石から話を聞いて決める。」
『ご、ごめんねっ。本が雪崩て.......。えっと、先に言うけどそこにあると思う赤い箱は、【断罪の翼】と呼ばれたものらしいよ。古代魔道兵器.......過去に天使や悪魔を模したそれらが造られた時、最初に古代魔道兵器を知った存在が、その箱を作ったんだ。古代魔道兵器の核となる擬似物、魔力の核だね。それを切り離して抑え込む。閉じ込めて問題のあった古代魔道兵器を封じてた箱だと思う。北と東からの情報でも一致した、かな。問題は、その箱の中にはかなりの量の古代魔道兵器の核が入っていたからそのつまりその箱がからっぽだと核が逃げてる.......力を取り戻すんだね。
ただ、直ぐに全ての兵器が稼働する訳じゃ無くて、条件とかもあるし、抑え込まれてた時間もあるから急いだ方がいいけど慌てなくていいみたいなごめんなさい上手く言えないです。
とっ、兎に角ある意味正義の組織に持たれても困る?かもしれないからこっちで所持したいかな?って。後、その断罪の翼.......それも古代魔道兵器な訳だけど、基本的に大きな魔力以外には反応を示さない、はずだよ。
その箱が天秤であり、罪があると思えば魔力の核を封じ込めて存在を弱める。罪がないと思えば何もない。それがその箱の今わかる説明.......かな。じゃなくて、ぼ、僕から言えるのはそれかなっ!』
「あんたが重要な所が言えんのは知ってるから落ち着け。そしてその箱、俺の腕は動かんしルミナス曰く3つに別れてるんだが?」
『えええっと!!!そこ、そこだね!?えっと、多分誰かが外部からその箱を壊したんだ。そのせいで中身が逃げて.......その箱に閉じ込められたくない兵器達でも、すぐ動けたものものが、余計に結界魔法をかけた.......んだと思うよっ。箱が元に戻れば、大丈夫だとうん、言いたい、かな.......。』
「そこは自信を持て。.......今のがひと通りか。なら、ルミナスがその鋏?だったか。そいつを集める間に俺ももうひとつを探そう。生憎、部屋でじっとしてることは少なくてな。」
ルミナスさんの行動に大きな否定はしないが自分も動く。砂金は通信をしつつそう答えた。
>917 砂金さん 牡石さん
「………………………………」
箱を受け取ったルミナスはしばらく考え込んでいた。
砂金さんはただの人間だ、命の危険が迫ればすぐさまここを去るか命乞いをするはずなのだ…ルミナスが知る人間とはそういったものだった。
いくら考えてもその答えが出ない、分からない……なぜ目の前の人間は怯え逃げないのかが。
小さく首を振ってその考えを後回しにしたルミナスは口を開く。
と言っても口調も声も変わっているため牡石さんは疑問に思うだろうが…。
「……牡石さん、貴方の言いたいことは理解しました。
兎にも角にもまずこの箱を完成させることが重要目標でしょう、でなければその古代兵器とやらが暴れ回るのは止められないと。
牡石さんの魔法も是非かけて欲しいです、今の私では子供と変わらないですから……
それと私はこの箱を持って大狹を下にいるはずの存在と合流させます、これだけは譲れません。
この中で私は最も罪深いであろう存在です、もし彼等が天秤の傾いた罪である存在を狙うのならば私は絶好の相手となるはずです。」
ルミナスは2人の話を受けいれた、一つだけ譲れないことはあったが。
目前のしなければならないことは箱を完成させることだろう、なればやはり大狹の奴を誘導しなければならない。
下にいるはずの存在は誰かと退治しているのだろうがその対象者は信用ならない、だからこそ自分が行くべきだろう…ルミナスならば腕を切られ動かなくなっても血を操って無理やり動かすことが出来る…よっぽどの事が無ければ動き続けれるのだ。
それに砂金さんが危険を犯すのも避けたかった、……借りがあるからだ。
>915
>ターナさん
ディーリス:
安心しろ。万一にもキミに怪我なんてさせないし落としたりもしない。けれど酔わせない保証は出来ない。キミ自身で堪えてくれ。
(そう言って、ターナさんの所作によって包帯に隙が生まれると、ディーリスはターナさんの身体を鎧の角ばった部分で傷つけないように腰回りを掴むや否や、鎧の背中部分がカシャッと音を立てて開くように変形した。直後、開閉した背中部分から銀色の魔力が勢いよく噴射され、ディーリスはターナさんを掴んだまま、包帯のがら空きとなった部分を潜り抜けるように突き抜け、階段の方へときりもみ回転しながら到達する。
だがそこで、ターナさんが感じ取った魔力の違和感に、ディーリスも止まった事でようやく気付いた。)
ディーリス:
これは……上から下の魔力が来ている?いやそれだけじゃない…そもそもこのホテルに漂う魔力自体、明らかに性質の異なる魔力が複数存在してる…まるで、このホテル自体が魔力を閉じ込める封印物のようにだ。
けど、だとすると変だ。何でそんな事をする必要がある?これらの魔力が解放されると、黒幕に何か不都合な事でもあるのか?
>大海原疾風さん、継接縫姫さん
バリアをあっさりと首もろとも貫かれ、血を零しながら倒れ込む疾風。
その光景は何故か黄泉の目には唐突にスローモーションに映った。
(【………キ……………リエ……………?】)
禁忌との一騎打ちにて変換された禁忌の魔。
その魔そのものの奥底に秘めた封印されし記憶が酷似した状況がトリガーとなり黄泉の脳裏にフラッシュバックしていく。
信じていた唯一無二の両親。
同僚の組織の連中。
それら全てに裏切られ、血反吐を吐き地面に這い蹲る烏丸桐恵。
これらが見せるのは全て禁忌の記憶。
黄泉がこの様な過去を思い起こす事自体が有り得ない事。
だが結果として魔を通じて今の黄泉は嘗ての禁忌の記憶を垣間見ている。
そして………聞こえるはずの無い幻聴がまるでテレパシーの様に心に響く。
(【守れ……という事か。】)
傷付き倒れていく者達。
嘗て自分自身が守れなかった大切な存在を守って欲しい。
そう言われている気がしてならなかった。
黄泉の中で何かが切り替える。
すると黄泉は倒れ込んでいる疾風を軽く片手で揺り籠の様に体の前で疾風を抱え始めた。
零れる疾風の血であっという間に血塗られていく黄泉の両腕。
【弱い者から狙い相手の数を減らす。実に合理的かつ効果的だ。………だが。】
そんな血塗られていた両腕は黄泉の言葉の区切りと共に雲散霧消の如く消え失せる事となる。
【この場、この時に限ってはミステイクと言っておこう。】
黄泉を起点に突如光の柱となって天に伸びていく黄泉の極光魔。
それは疾風をも包み込み貫かれた首や今の今まで零れていた血が嘘のように無くなっていった。
それも束の間
天に伸びていく光の柱と相反する闇の如き黒の光の柱が出現し、2つの光の柱はやがて屈曲を始め黄泉の周囲を包み込んでいく。
混ざり合う極光魔と極黒魔。
それらが生み出すフィールドは正に混沌と化していた。
それは言うならば地獄
疾風と黄泉を守護する様に荒れ狂う2つの魔が生み出す余波は対峙する全ての障害を容赦無く消し飛ばしていく。
そんな魔の暴風とでも表現すべき地獄の戦場が今此処に再現されたのだ。
>918 >ルミナスさん
「そうか。」
ルミナスさんの言葉に短く返事をした砂金は端末に「聞こえたか?」と声を掛ける。ノイズが大きく走るが静まると、掠れて牡石の声が届く。
『わかった。えぇっと、じゃあ、気をつけてね?僕の魔法も万能ではないから……あくまでも「1番魔力があった状態」の時に戻すんだ。長時間はだ、ダメだからねっ!』
「でもあんたのその魔法、確か記憶が消えるとか言ってなかったか?」
『それは、その、うん、大丈夫。大丈夫とだけしかいえないから、あ、安心はしてほしい!』
「吃ると安心できんがな。分かった。俺は補佐に入る。」
『じゃあ、通信を切ったら掛けるから。えぇっと、無理はしないでねっ。』
「知らん。俺は指示に従う、戦う、成果を出す。それだけだ。」
『うぅーんっ!どうしてこうも癖が強い人達が多いんだろうっ。そ、それでもいいよ。そ、それじゃぁその、また連絡してね、砂金くん、ルミナスさんっ。』
砂金の淡々とした返事に牡石の何処か遠くを見ている様子の声が途絶えれば砂金は固定を外し、装備を準備する。
「あんたは。」
何らかの準備をしている中、ルミナスさんに砂金は声を掛ける。何時もの淡々とした声だった。
「あんたは自分が最も罪深いと言うが、それは誰が決めた基準になる。」
足、腰、ホルダー。そして器用に片腕でカチャッとワイヤーリールをつけていけばルミナスさんの目をしっかりと見つめて口にした。
「所詮天秤は天秤だ。数ある中のひとつに過ぎん。あんたが最も罪深い魔法使いなら、俺も同じ罪深い殺人鬼だ。」
ハッキリとそう答えた時、ルミナスさんに抑えつけられ、消費した魔力が砂時計を逆さまにした時の、落ちる砂。その位の速さで「巻き戻って」いく。サラッと砂が落ちきった幻聴が聞こえた時。2人は完全に魔力も気力も取り戻していた。
不可思議なのは、箱が初めに見つけた物書き机の上に戻っていて、床の文字も無いことくらいだろう。
>919 >ディーリスさん
「不許可よ。責任とりなさい。」
サラッと答えれば腰周りを捕まれ勢いよく運ばれる。流石に運び方に驚いたのか、「レディをなんだと思ってっ!」と怒ろうとしたがその勢いで舌を噛むと判断し口を閉じる。
階段の所で止まった際に、ターナはディーリスを見上げ、少し険しい顔をして声を掛ける。
「あなたも感じたみたいね。この魔力……。」
幸い酔っておらず、抱えられたままのターナはディーリスさんに声を掛ける。
「……もしかして、これは、少なくともこの現象はベガの書類にあった「断罪の翼」なの?」
ターナは思い出した様に口にする。それは恐らく、ディーリスさんも知ってるかも知れないし、読んでいないかもしれないが。少なくとも「断罪の翼」は誤った使い道へと導く一部の古代魔道兵器を封じる為のものだったことは知っているだろう。
「分からない事だらけね。嫌になるわ。」
そう話す間にもジャラジャラと音を立ててゆっくりとした足取りで包帯のそれがディーリスさん達を追いかけてくる。と、窓に差し掛かった時。
激しく割れる音とその包帯の巨体を飛び蹴りして吹き飛ばす、赤い服が現れる。
吹き飛び転がった巨体に対して、細身のその男はスタイリッシュに着地する。
「ターナさん!ディーリスさん!今着きました!!」
それは、デネブのトップを飾る赤きヒーロー。恵人であり、デネブだった。明るい笑顔を見せれば無事ですか!と元気な声を出す。
「迷子にも程があるわ。私3時間前に連絡入れてたのよ?何してたのかしら??」
「ん?あらゆるホテルに辿り着いてました!」
「地図!!見なさいお馬鹿さんっ。」
その様なやり取りの中で急に自分達の体に軽さが、嫌、気力や魔力が戻る感覚が訪れる。そして、目の前で恵人が割った窓や花瓶、文字も消えていくのを目の当たりにする。
誰かの魔法が、この「ホテル」にかけられたのだ。
「時間魔法……?っ!魔力の反応が強くなった。何、この膨大な魔力は……?これは、魔力そのもの?」
そう、牡石は「ホテル」にroadの魔法を発動させ、中の人物の記憶を奪わずして魔力を回復させるという方法を取っていた。それは、情報に強いベガの人間の1部なら「千年伯爵」と呼ばれた存在が居る。という事は把握しているかもしれない。
これで少なくとも、ホテル内の人間は明確に誰が何処にいるかを把握できるようになり、乱用しなければ魔力も使えるようになったのだ。
そして、包帯の巨体は棺桶をじっくり見たあとに3人を包帯の隙間からの金色の目で、見つめて再び近づき始めた。
>920 >黄泉さん
『嗚呼!妾の部屋に、この妾になんと言うことを!その魔力も血も全て奪って、奪い尽くしてやるぅぅぅ!!!』
黄泉さんの地獄の攻撃に継ぎ接ぎのそれらは吹き飛び消し炭になる。空間に攻撃している為か、何かの拍子にこの空間の主に当たったのか。
荒れ狂う魔法の為判断はつかないかもしれないが甲高い女の声が響けば、その屈折し、彎曲する光と闇の柱を次々と襖が塞いで押し込めていく。
この空間魔法自体は強いものの様で、徐々にだが、黄泉さんの暴風は抑え込まれて行くだろう。
同時に、相手は攻撃も仕掛けてくるようで。
後ろの襖が開けば口にするのも難しい、体が煙のように薄く透けて、赤い血が巡るのが見える何かの集団が現れる。それらは武器を所持しており、一斉に構えて銃弾を放つ。
その銃弾が、ただの銃弾ではないことは容易に想像がつくだろう。
疾風は失血の影響もあってか、まだ意識は戻っていなかった。
>大海原疾風さん、継接縫姫さん
【―――1つだけ覚えておくと良い。】
部屋中に響き渡る甲高い女の声。
その内容を聞いた瞬間、黄泉の口から出たのは淡々とした言葉。
にも関わらず………その声を聞いた者は根源的恐怖を抱いたに違いない。
それ程までに底冷えする様な冷徹な声質であったのだから。
【余の魔力の全てを奪う。それが可能なのは後にも先にもただ一人。】
襖によって塞がれ押し込まれていく混合された極光魔と極黒魔。
徐々に抑え込まれていく暴風。
きっと甲高い女の声を出す声主もそう思っているのだろう。
だが、実際は違っていた。
押し込まれていってる訳でも、ましてや抑え込まれていってる訳でも無かった。
なら何なのか。
そう、極光魔でも無く極黒魔でも無い何かに変化していっているに過ぎなかった。
古より立ちはだかる全ての魔の障害を払い除け、全ての魔にとっての抑止力であり禁忌。
魔の覇権を争った極光魔と極黒魔すらも退け魔に身を置く全ての存在から畏怖された異例かつ突然変異とも言えるたった一つの魔。
ソレはあらゆる存在、あらゆる障害を無に帰すという意味から………太古より魔の世界ではこう呼ばれる。
【それは『最凶の禁忌』に他ならん。】
虚無魔
そう呼ばれた異例の魔である虚無魔は次々と無に帰していく。
抑え込む襖。
集団が所持する武器。
放たれた全ての銃弾。
煙のように薄く透ける集団。
場を制御する相手の空間魔法。
それらが灰の様に粒子となって崩れ去っていく。
そう、甲高い女の声の声主という唯一の敵を残して……………その場の障害の全てが消え失せたのだ。
【……さて、そろそろ姿を見せたらどうだ?それとも……安全というバックボーンが存在しなければ姿すら晒せない臆病者か?】
敢えて挑発する様に発言する黄泉。
だが直前の現象も相まってその挑発は更なる恐怖感を生み出す事だろう。
それほどまでに………声主と対峙する疾風を守護する存在は異例であった。
そして失血の原因か、意識が戻らない疾風を今も尚包み込む極光魔。
ここ内なるまで感情を顕にしても疾風を守り抜く、という一つの使命を黄泉は順守していた。
身体の傷はもう粗方癒えている。
……あとは、時期が来れば次第に目が覚めるだろう。
>921 砂金さん 牡石さん 大狹の人形さん
「……ふふふ………ハハハハハハ!!!!
まさか!本当にこのワタクシの力を戻すとは…!全く愚か者にも極みがございまするねぇ!
この!作られた悪魔の!ワタクシの!
えぇえぇ…全く……アナタ方は飛んだ道化師よりも笑わせてくれまするねぇ…。
特に貴方ですよ、砂金殿。
貴方如きがこのワタクシと同じ罪深き殺人鬼?
ハハハハ!!どうやらワタクシは飛んだ恐ろしい存在と手を組んでいたようです!あぁ恐ろしい!
…はァ…笑わせないでいただきたい、たかが人間如きがこのワタクシと並ぶ存在な訳がないでしょう。
思い上がるのも程々になさった方が身のためかと……身の程知らずの思い上がった存在が最後に見せるのは余りにも滑稽な死でございますゆえ。
貴方様はそうチワワのようにキャンキャン言うのではなく尻尾を巻いて逃げた方がよろしいのでは?
それとも勇敢と無謀を履き違えるほど愚かなのですかな?
えぇえぇ逃げた方がよろしい、そのハリボテの威勢が崩れる前にねぇ。」
時間が巻き戻され己の身体にに力が戻った瞬間身体から大量の魔力を放出し始める。
ルミナスの魔力は神様にも匹敵する量を密度をもち瞬く間に建物全体に魔力を満たしたのだ、
それは抑え込む力に内側から対抗させる為のもので分かりやすく言えば酸素の少ない部屋に酸素ボンベで部屋に酸素を充満させる様なものである。
抑え込むならばその内側に魔力を満たし活動時間を延長させる目的である。
そしてもうひとつは自分の領域を作り出したとも言える、今抑え込まれる力のせいで魔力は中に霧散しない…つまり当たりを漂い続けるのだ。
結果ルミナスはこの建物の中で擬似的な不死を会得した、完全に建物から魔力が消えない限りはルミナスの存在も消えることが無いのだ。
そしてそれが済んだ途端ルミナスは振り返って砂金さんを言の葉で突き放した。
歪んだ笑いの表情で一方的に捲したてる。
それが本心からの言葉なのか何か裏があるのかはそうそう分からないだろう、ルミナスは笑顔という仮面を被ったのだ。
しかしここからは一人でやるつもりなのは砂金さん達にもわかるだろう。
>遊園地で行動する方々
【千秋 一慶】
「....なぁ、なんか感じねぇか?さっきからビリビリ来やがる。」
(街中、酒の入った瓶片手に男二人ぶらぶらと散歩中。このあたりの特徴といえば近くに大きな遊園地があることぐらいの場所である。)
【千秋 暁廻】
「ん?あー...ちょっと待ってろよ(目をつぶり少し感覚を巡らせる)....あぁ、感じるぜ...なにかは知れねぇが嫌な予感ビンビンだな!」
(片方の問いかけに答えるように見える観覧車をワクワクするような笑みを浮かべて見て)
「...この感じなら、なにか面白そうなことがあるに違いねぇ!行ってみようぜ兄貴。」
(その男は自分に伝わる、本来なら隔離された空間から本当に微細に漏れ出した魔力を途轍もない感覚で感知してそれを面白そうといい飛ばして片方のいうことも聞かず、空気を蹴るという異常な技で一気に遊園地に突入する。)
【千秋 一慶】
「ちょ...おおい!!待てコラ!...マジかよ、まぁ行くしかねぇか。刀持ってきてねぇぞ?どうすっかな...まぁ何とかなるか」
(あの場所に行けば戦闘になるとうすうす感じていた彼、一慶は刀を持ってないことを不安に思うがいつからかお礼にともらっていた魔法具の存在を思い出し何とかなるかと楽観視してこれまた人間離れした脚力で遊園地に突入する。)
>ホテルにいる皆様
「これじゃあらちがあかないな、あいつら呼ぶか」と肉体改造で筋肉の塊のようになったもの達が入って来て「エニシダ部隊護衛のため到着しました」と周りを常人なら気絶する程の殺気を放つ者達で固め、ホテルの奥へと進む
(/書き直してホテルの方に入れます!)
>ホテルにいる皆様 桜さん
【千秋 一慶】
「....ここか、件のホテルってのは」
(ホテルの目の前、正義側の組織と悪側の組織の対立が行われている件の場所。常人が入れば死以外の結末を辿ることは無いレベルの危険な場所と化している。そんな場所に対面する二人の男、どちらもただモノではない雰囲気の二人。)
【千秋 一慶】
「よく分かんねぇけどよ、リストにあった野郎を斬ればいいんだな?」
【千秋 暁廻】
「あぁ、まっ誰をぶっ飛ばすかは見てみて決めることだ、根性ねぇ悪党ならリストになくてもやるっきゃねぇだろ。」
(片方の男、暁廻がそう答えると腕に力をためて空気を殴り押すように腕を突き出す、するとホテルの入り口を更に巻き込み周囲前方が一気に吹き飛ぶ途轍もない衝撃波が生み出される、大胆な突入方法である。)
「よっしゃ行くか!....あ?なんだテメェら、気合の入ってそうな体だなぁ!」
(大きくえぐり飛ばした入り口からロビーそしてその少し奥まで一気に吹き抜けにし、突入すると筋骨隆々な男たちとそれに囲まれた桜さんを発見し、その殺気に笑みを浮かべて戦闘態勢に入る。)
【千秋 一慶】
「....適当に殴り掛かっちゃぁ問題だとは思うが....こいつぁ、明らかにって感じだな。」
(弟のいきなりの戦闘態勢に適当に動くなと声を掛けようとするが目の前の連中を見て自らも刀を抜く、小手調べの一刀流である。)
>ホテルにいる皆様 千秋さん達
「あぁなんだてめえら、ボスに当たりでもしたらどうするつもりだ」と1人が怒鳴り皆が一斉に拳銃を向けるが「お前ら無益な事はやめな」と魔力振動に大声の怒鳴り声を乗せて言った後「ここにあるって言う古代兵器を手に入れるためと、とある人を手に入れるために来たんだ、行くぞ」と魔力振動で粉々に割れたガラスをジャリジャリと踏みつけながら「時間が無い、さっさと行くぞ」と見向きもせずに先に進もうとする
>ホテルにいる方々 桜さんたち
(明らかな戦闘態勢を向けても奥に行こうとする桜さんと男たちに向けて暁廻は、少し不満そうにあきれたような顔を向けるものの、その場から一瞬にして消え一気に数人の男を打撃で気絶させる。後ろにいた一慶もそれに続くように峰打ちで男たちを切り伏せ)
【千秋 暁廻】
「連れねぇなぁ.....てめぇ、東野桜だろ...根性ねぇ悪党にゃあ、ぶっ飛ばして根性注入してやるよ!!」
(そう言って途轍もない力の波動を一気に放出して敵意をむき出しにする。その後ろで一慶は全く何も話さず桜さんたちを睨む。)
>ホテルにいる皆様 千秋さん達
「時間の無駄だ」と禍々しい波動を出し「戦闘狂に興味はない」と禍々しい刀を抜いて目には見えない速さの斬撃を飛ばし「いつまで寝てる、全く使えない奴らだな」とイライラしているような声を出し伸びてる男達を蹴り飛ばす
>921
>ターナさん
ディーリス:
キミはデネブの…ターナさんが連絡を入れてくれていたのか。しかしなんだこの魔法は?やっぱり僕達以外にも誰かいるのか?大体、こんな規模の魔法なんて―――
(窓を蹴破って現れた恵人さんの姿が視界に入れば、ターナさんが連絡を入れたヒーローであるという以外にあまり知らないようであった。『断罪の翼』という単語にも掘り下げないどころか触れておらず、『脳筋』の部類に該当されるディーリスには疎い話であるようだ。
しかし、ホテル全体にかけられた魔法に対してはターナさんと同様の反応を示し、自身の魔法がある程度行使できるようになっている事にも気付く。そうして近付いてくる包帯男の方へと振り向くと、ゆっくりファイティングポーズの構えを取った。)
ディーリス:
逃げる方針を執ったのは僕だが…ひたすら逃げ続けるのは癪だな。一発二発、叩き込んでやらないと気が済まない。
>桜さんたち
【千秋暁廻】
「....全くホントに根性のねぇやつらだぜ、まぁ楽しめそうだからいいけどよ。」
(目に見えない斬撃を異常な感覚で見る以外の方法で捉えて拳で叩き落とし、一慶の方は刀で軽く相殺する。)
【千秋一慶】
「お?刀か、テメェも剣士か?その割には太刀筋がなってねぇな....返してやるよ。」
(相手の抜いた禍々しい刀に自分もあんまり変わらない妖刀を腰に提げているので少し興味を示しつつ、先ほどのお返しとでもいうように袈裟の斬撃を破壊力、速度ともに洗練された一撃だけ放って様子を見る。)
>千秋さん達
「めんどうくさい」と傷を受けながらも剣を振り「剣がメインでは無い」と踏み込みと同時に銃で数発撃ち込む
>桜さんたち
【千秋一慶】
「銃か、ガンカタってやつか?案外理にかなってるかもな。」
(銃弾は刀身を精緻な操作で左右に流し鞘に一度戻し、相手の踏み込みに合わせるように高速で懐に入り込み抜刀を行う。)
【千秋暁廻】
「.....兄貴とタイマンか...じゃあ俺はこいつら相手でもすっかね」
(応戦する一慶を見て援護するでもなく周囲の男たちのとの戦闘に回る)
>922 >黄泉さん
「そうやって妾を挑発し、出すつもりか?ふふっ、幼稚な事を。だが良かろう。その瞬きの間に、この美しさを目に焼き付け、そして妾の糧となる事に悦びを感じる事を許す。」
パンっと障子が開いていく。カランコロンと花魁が通る花道が見え、金色の鳥を割る障子が開けば、そこには人外であろうと、美しい。とは言える着物の女がいた。人それぞれ好みや理想や、そういったものがある。だが現れたこの部屋の主。結界魔法の所有者はその姿あらゆるバランスを整えたその場における「最高の美」の所有者だった。血染めの赤黒い半狐面から見える口元がうっすら開き微笑む。
「閉ざせ。之より先は夜叉の夢。」
蛇味線が2度弾かれる。崩された結界が音速を超えて展開される。
「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は赤百合の花。
その血と共に美しくあれ。」
先程よりも、強固かつ厄介な空間魔法が展開されていくのは、黄泉さんにははっきり分かる。何故なら、黄泉さんの豊潤な魔力が、徐々に、活けた花が水を吸うように、太陽の光を呑むように溶けていく感覚が分かるのだから。
「____さぁ、妾に最期にどんな顔を晒すのだ?」
攻撃されようとも防ぐ障子の向こうで高い声で唱えればパンっと閉まり、魔力が察知されないように紛れ込む。
攻撃はしてこない。____反撃を跳ね返し、時間をかけてゆっくりと黄泉さんをここで終わらせるつもりなのだろう。
「……ハハッ、厄介だねぇ、どうするんだい?Yomi?」
何処から意識があったのか。ゆっくり目を開けた疾風は小さく問いかけた。まだ、体は動かせないらしい。
>923 >ルミナスさん
ルミナスさんの饒舌さに砂金は無言の威圧を見せる。だがそれは何時もの様子と変わりないようで、口から出た言葉は一言。
「あんたが元気そうになったのはわかったから、動くぞ。」
それだけであった。ドアを開けようとすればガチャガチャと鍵がかかっている。少しそのまま待機していると、砂金は滑らかな回し蹴りで扉と、その向こうの「それ」を吹き飛ばす。
多少魔力が使える事により、砂金にも姿は見えないが【断罪】の気配と、自身の魔法が使える様子だった。扉と壁に挟まれ、押し潰された大狹の【断罪】は
「kill、kill、kill……。」
と声に似たレコードの様な音を出してもがいていた。それは大きな時間稼ぎにはならないが、挑発、あるいは標的にはなるかもしれない。
砂金という男は、ルミナスさんの意志をわかった上で自分が動ける形を無理やり作り出したのだ。それが、存在意義でもあるかのように。
「あんたの話は後で聞くから、急ぐぞ。予定より遅れてる。」
砂金はトンっとブーツを整えるとルミナスさんより先に廊下に踏み出した。
>925~933 >ディーリスさん、桜さん御一行、千秋さん御一行
前提に、ディーリスさんとターナ、恵人は比較的桜さん達に近い場所に居た。その為、ディーリスさん達にも、桜さん達にも、まず充満する赤い霧……ルミナスさんの魔力に気付くだろう。
「また増えた。人数は複数人……まって、この充満する魔力は……私は知らない。つまり、情報の入っていない新人か、悪の組織か。後者の可能性が高そうね。あまり吸わないように、もしかしたら増えた魔力反応も増援かもしれないわね。早く決着をつけないと。」
「む?そうなのか?なら……どうすればいいですかね?」
「貴方デネブのリーダーよね?しっかりして頂戴。私の情報が合っているなら、目の前の包帯の「あれ」は断罪の翼。古代魔道兵器の中でも悪質だったり、厄介なものの「核」を封じ込めていた物のはずよ。なら、多少暴力的でも止めて、話を聞ける状態にするしかないわ。」
ターナがそう言えば手首のカフスに口付け、何かを咥えて引っ張り出す。見えない何かを握ればディーリス、デネブ。と声を掛ける。
「【断罪の翼】は悪質な物を封じる為の物。もし悪の組織か、他の何かが壊そうとしてるなら私達は守るべきよ。私の魔法であればコミュニケーションが取れるはず。いい?私の魔法が当てられる程度に足止めして頂戴。絶対に壊してはだめよ?分かったわね?」
「あぁ!ターナさんの天の声か!分かった、任せてくれっ!ディーリスさん、共に頑張ろうっ!」
恵人はターナの魔法を頭から聞こえるので天の声と呼んでいるらしい。ターナは違うと言わんばかりに器用にも抱えられたまま鞭をしならせて恵人の背中を思いっきり叩く。
と、同時にビシィッ!!!と響く音に合わせてバリン、と窓ガラスの割れる音。
その視線の先には、ターナが守るべきと言った包帯の巨人が悶えながら頭を抑えて暴れる姿。よく見ればパタパタと血に見せた魔力が抑えた零れている。辺りのものがぐしゃぐしゃになり、包帯のそれは「ォ、ォォ、」と嗚咽を零す。
「____狙撃!!遊園地からよっ!」
ターナは大きく、叫んだ。
そして同じ時間軸、別場所。桜さん達と相対する千秋さん達は熾烈な戦いを繰り広げる。建物はボロボロになるが崩れる気配は一向に見せない。
その最中、充満するルミナスさんの魔力。それをどう捉えるかは、分からないが明確だった魔力反応が捉えずらくなった部分はあるかもしれない。
一慶さんが桜さんと。暁廻さんがエニシダ部隊の護衛さんと。応戦し、対戦する中大きな影が窓を横切る。
見えた人にはそれが鳥であり、そして「普通の鳥」では無いことが分かる。強い魔力に光に透ける色と体。全てが黒いそれがぐるりぐるりとホテルの周りを飛ぶと、狙撃音が響く。
少なくとも桜さん達がいる場所には弾丸は飛んでいないが、その後にガタガタと建物が揺れ、僅かに崩れる。
____外部から、遊園地からの狙撃がこのホテルを維持する「何か」を破壊しようとしているのは、情報の少ないこの一行でも分かることかもしれない。
そして、2発目の狙撃音がすれば、弾丸は的確に桜さんの剣を打ち壊さんと放たれていた。
当たるか、避けられるか。
それはその場の判断と、桜さんの瞬発力しか頼れないだろう。それ程に勢いと弾速がある狙撃なのだ。
余裕がある人が遊園地の方を見れば、スコープの反射光は見えない為「スコープ無しで狙撃」してるか、「隠れたか」の2択だろう。
☆ベリアル(教祖)の指示により、まだ護衛として建物で待機している【行軍者】と【幻】による【断罪の翼破壊行為】が始まりました。
どう動くかは、皆様次第です。
>千秋さん達 ディーリスさん達
黒い光が見え「あれは」と目で追うと身体の中で闇が動くのを感じるが「とりあえず目の前の敵を」と銃で応戦して「何者から撃たれた、誰なんだ」とふつふつと闇が拡がっていき「ボスのお力が流れ込んでくる」と2倍、3倍と倒れていたものたちも含め男たちの肉体がミシミシと膨らみ始め、2回を突きぬけ「さぁ俺たちが相手してやる」と3階に着くかつかないかぐらいの大きさで手足を使い攻撃を始める
>大海原疾風さん、継接縫姫さん
こちらの挑発に応じたのか、障子の向こうより姿を現したのは着物を身に纏う口元が血に塗れ赤黒い半狐面を着ける女。
確かにパッと見は美しく見えるのかも知れない。
……だが、黄泉はその女が醜く見えて仕方が無かった。
その原因はきっとその女の在り方なのだろう。
悪魔に魂を売り渡し、偽りの美と力に酔い痴れているその滑稽かつ歪な在り方に。
しかし、それも女の感情が生み出した一つの結果。
悪魔に魂を乗っ取られ、未だ醒めない泡沫の夢を見続けるであろう哀れな存在。
自業自得………と言えばそれまでなのかも知れない。
しかし隠されれば知りたくなってしまうのが所謂人の性でもあった。
偽りとはいえあれほど自らの美を強調する者の仮面に隠れる素顔。
と、くればもう生まれる欲求は一つだけ。
素顔が見てみたい、だった。
そんな事を考える間にも再び形成されていく敵の空間魔法。
しかも、その純度は先程形成されていたものより遥かに高いものだ。
徐々に活けた花が水を吸うように太陽の光を呑むように溶けていく感覚が黄泉を襲う。
通常より多くの魔を消費させられ、恐らく元凶の糧とされているのか。
恐らくだが外界と時間軸に齟齬が発生しているのだろう。
であれば多くの魔を消費させられている事も納得というものだ。
「____さぁ、妾に最期にどんな顔を晒すのだ?」
完全に相手は自分自身が勝つと思っているのだろう。
……では、そろそろ現実を認識させてやるのも悪くない。
「……ハハッ、厄介だねぇ、どうするんだい?Yomi?」
そんな時だった。
胸元に抱き抱える気を失っていたであろう疾風の声が聞こえてくる。
どうやらようやく意識を取り戻したらしい。
弱々しい反応に黄泉は疾風に顔を向けると相変わらずの不敵な笑みを浮かべると主に一言だけ呟いた。
【Trust me。(余を信じろ)】
疾風を安心させる様な穏やかな声が囁かれると共に黄泉は障子越しに主を見据える。
絶望的とは欠片も思っていない。
ましては負ける事など微塵も考えていない。
そして黄泉は障子越しの相手に片手を翳すと共に相手に語り始めた。
【偽りの美と強さに酔い痴れし兵よ。弁えていたか?『夢とはやがて尽く――――覚めて消えるのが道理』だと。】
瞬間、途轍もない違和感に相手は驚愕しただろう。
今の今まで自らの手足の如く扱っていた自分自身の空間魔法。
その所有権が突如自分自身から元々無かったかの様に綺麗サッパリと消え失せたのだから。
だが空間魔法は以前として変わりなく残っている。
何が起こったのか。
狐に鼻を摘まれた様な錯覚に陥ってるだろう。
(【見ているか?ユーリよ。これが汝が信じ守り続けてきた魔の可能性だ。】)
これより行使される力は自身の片割れの存在に受け継がれし力。
余を絶対と信じ魔の可能性を切り開き続ける者に心の中でエールを送りながら黄泉はその力の名を告げた。
【全魔完全支配。『百式迷路.紡歌』】
全魔完全支配能力。
嘗てユーリが斑鳩刹那との1件から黒魔と光魔を完全にコントロールする為に覚醒させた力。
全ての魔のコントロールを自由自在とし、使う者のレベルによっては相手の使用魔法の所有権すら我がモノへとする事も容易となる。
だがそれは元々は【最凶の禁忌】のオリジナルであった黄泉の力であったのだ。
全ての魔にとっての禁忌と呼ばれた本家本元の力が―――今ここに姿を見せる。
継接縫姫がコントロールしていた空間魔法の所有権が一瞬で黄泉へと移り、変化が始まった。
外界から隔離され齟齬が生じていた時間軸が振り戻される様に逆向し始めたのだ。
そして継接縫姫の姿を隠していた障子は黄泉の意思により姿を晒す様に勝手に開き継接縫姫の姿が再び顕になる。
極め付けは継接縫姫の眼前に突如出現した1つの金庫。
それは継接縫姫にとっては誰よりも見覚えのあるものだろう。
何故ならそれは他ならない継接縫姫が扱うこの空間魔法から脱出する為のキーなのだから。
だが、それも過去の話。
全魔完全支配により所有権が黄泉に移った以上魔力所有権を取り返す事は不可能であり、黄泉にとって所有権が自らにある金庫のダイヤルを開けることなど赤子の手をひねるが如く簡単な作業であった。
将棋であれば詰み。
チェスであればチェック・メイトと言っても差し支え無い状態。
空間魔法もその効力も黄泉の掌握下に移ると黄泉はダイヤルを指定の番号へと合わせる。
すると、空間魔法そのものがガラスのように音を立てて跡形も無く崩れ去っていく。
そんな中で黄泉は継接縫姫に静かに歩み寄ると彼女の仮面に片手を翳した。
翳す片手から継接縫姫に流れ込んでいくのは極光魔。
継接縫姫の中に巣食うベリアルの洗脳。
継接縫姫の中に渦巻く邪悪なる感情。
継接縫姫の口元を汚す血の跡形。
その全てが見る見るうちに浄化されていくのを彼女は感じているはずだ。
頭の霧が取り払われていく様な爽快感。
それが彼女の身体を満たしていく。
【先程の言葉を返そう。【余にどんな顔を晒す?】】
彼女の身体中の邪気が取り払われ、黄泉は静かに彼女の仮面を指で弾く様に外す。
そこから覗くであろう……彼女の素顔に興味を示しながら。
>桜さんたち ディーリスさんたち
【千秋 一慶】
「........。」
抜刀が外れると何者かによる狙撃に対して戦いに水を差されたかのような不満を顕わにするものの狙撃は桜さんを狙っていたため味方か、悪側でも対立があるのかと考える。
「....すまんが、一気に決めるぜ...虫の居所が悪くなった。」
それでも戦いへの横槍が癪に障ったのか目の前の男たちに対して一瞬で片を付けると明言すると、先ほどまで片手に持っていた刀を口にくわえ、残りの二本の刀を取り出す。
その刀二本はそれぞれ異常なオーラを放っていたが、すぐに更なる強く正に修羅と呼べるような圧倒的な覇気がホテル全域までに拡がり収縮する。
『千刃一閃』
三本の刀、三刀流という異質な剣技ではあるが飛び上がり三本の刀から繰り出された斬撃は、正に天を切り裂くに相応しい一撃として放たれ男に切りかかる。
>千秋さん達 ディーリスさん達
銃撃で応戦するも斬られ倒れるがひとつの塊にまとまり「全く役に立たない連中だ」と宙に浮きながらその塊が体に溶けると、ふよふよと周りを飛んでる黒い固まりに手を伸ばそうとする)
>934 砂金さん 大狹の人形 ホテルの方々
「ンンン…釣れませんねぇ…砂金殿が如何様な感情を晒されるのか気になりましたが……
少しだけ貴方様という人物像がわかった気がしまする、と言ってもワタクシがなにかする訳でもありませんなねぇ。
さて、砂金殿には大きな借りが有りますゆえ張り切りますよ。
基本的にワタクシに任せてくださいませ、貴方様はワタクシの陰に隠れていれば良いのです。」
部屋から出た砂金さんを追うように浮遊して追尾する。
少しばかりいつもの笑みとは違った頬笑みを浮かべ文句のようなものをいうがいつもの自虐的な表情に戻った。
ルミナスは砂金さんの背中にピッタリと背合わせのような距離で追尾しながら後ろをむく。
既に切り裂いておいた両手首を真っ直ぐもがいている大狹へ向けるとその手首から2本の血の触手のようなものが伸び大狹を挟んでいた扉を吹き飛ばした。
「さてさて、鬼ごっこの開始でございまする。
砂金殿、下の階にて別の人形(?)と見知らぬ人が接触しているお様子…しかし戦闘を行う気は内容で争う雰囲気は感じられませぬ。
………されど人形は何かしらの損傷を受けておりまする、何かしら思い当たる節はございませぬか?」
ホテル内に充満させた自身の魔力によって建物内の様子を近くできるようになったが不可解な点を感じた為大狹を警戒しながら砂金さんに尋ねた。
戦闘をする気配のない3人、それなのに損傷してるらしきもう1人の人形。
恐らく今この場にはいない個体だろう、下の階にいる3人以外が人形を攻撃したのならば其れは誰なのだ?
そう思って砂金さんに問いかけた。
>ホテルにいる皆様
「ん、なんだこれ」と浮遊しながら新たな配下たちを作り出した後、ふと肌に着く感覚に魔力を逆に送り「なるほど我々以外にも、他にいるようで、同じ目的かは分からないけどここにいるのか」と言った後「お前達ここは任せる」と上へと飛んでいき「ボスのご命令だ、邪魔はさせん」と刀を男達が抜く
>男達 桜さん ホテルにいる皆様
【千秋 暁廻】
「チッ、めんどくせぇな...」
本命を目の前に邪魔された二人はあまり気分が良くないのからしくもない舌打ちをしつつ腰を落とし片腕に力を溜める。先ほどロビーごと入り口を抉り吹き飛ばした技とは比べ物にならない謎としか言いようのない魔力や妖力とも異質な力が、暁廻の周囲の空間すら歪め力場の歪で魔力の流れに異常が生じる
その驚異的な力を一気に放つように男たちに向かって打撃を放つ、空間を歪ませながら引き裂くように抉る技である。
【千秋 一慶】
「ここは頼んだ、俺はアイツを追いかける。」
暁廻のいきなりの大技に任せても大丈夫だなと確信し自分は三刀流の状態で、どういうわけか空中を跳ぶように桜さんの向かった場所に向かう
(/桜さんはもう見えなくなってからの行動として捉えていただいても大丈夫ですし、追いつかれそうになって応戦しても大丈夫です。)
>934
>ターナさん・恵人さん ホテルの皆さん
ディーリス:
―――――――――
(目の前で、『断罪の翼』と説明された包帯の巨人が遊園地の方角から撃ち込まれた狙撃によって負傷する光景を見せつけられる。
だがディーリスの視線は負傷した包帯の方よりも、弾丸が飛んできた方角の方を見据えていた。
二転三転どころか七転八倒すらしている状況。
正体と目的の読めぬ『敵』。
狙撃したのが一体何者なのか知る由もない。場所も遠ければそこから見えるわけでもない。
具体的に見えるハズも無い…にも関わらず、それでもディーリスはまっすぐ狙撃が来た方角を見据えたまま、2人に提案する。)
ディーリス:
…要するにあの包帯は、本来生き物を害するための存在ではないという事なんだな?ならこちらでやる事は決まりだ。頭を撃ち抜かれても即死することなく、痛みに悶えて暴れているという事は、まだ猶予はある。しかし暴れられっぱなしだとターナさんの魔法が通らない。
―――とすれば、やはりこうするか。
(一通り言い終えると、ディーリスはターナさんを一旦下ろして、鎧の背部から排出する魔力の出力を更に引き上げた。するとディーリスの姿は2人の前から一旦消えたかと思いきや、包帯男の背後に回り込んでいた。直後、ディーリスは包帯男を背後からしがみ付き、窓から引き離すようにしてフロントの奥へと向かうために背部から魔力を噴き出す。
狙撃は、明らかに包帯男を仕留めるためのモノだ。包帯男が説明通りの代物であれば、異変解決の糸口になり得る。その手段を失うワケにはいかない。ならまずは、次なる狙撃、もしくは刺客からの攻撃が行われる前にフロントの方へと移動し、ターナさんの魔法をかけてもらう必要がある―――ディーリスはそう判断したのだ。)
>936 >黄泉さん
「はぁぅ!?」
彼女唯一の固有魔法を奪われた瞬間、継接縫姫は喘ぎ、体を両腕で包み、脱力感に項垂れる。
息を荒くして目の前の、目前迄来て己の仮面に手を掛け、魔力を流し込む【黄泉】に目を大きく開く。
元は正義だった彼女は今は歪み、本来は存在出来ない。故に、流し込まれる魔力は激痛の拷問でしかない。
「ヴァァァァッ……ッ!き、さ、ま、きさ、貴様はぁ、まさか、ニシがうんうんうん、産んだぁ、ぁ、嗚呼、さ、最凶の禁忌ぃぃぁぁっ!!!呪われたばけもののぉぉぁぁ…………っ……!わらが、こんな…………。」
動き、足掻き、美しい体は綻び乾き砕け、仮面を外した時には砂と化し、風も吹かぬ空間に砂鉄だけが山となり遺された。
最期に黄泉さんを見た彼女は、それは大層憎しみと嫉妬と、恐怖に震えた目だったろう。
「やぁやぁ、お疲れ様Yomi!いや、今はMr.禁忌カナ?どちらでもいいかっ。さて、残りの魔力反応は3つ……覆い隠す1つがTOPだとすれば、残りの護衛はふたつ、かなぁ?ほぉれ、先においでと言わんばかりの長そうな階段もあるしね~。あ、ボクはまだ疲れてるから運んでおくれよ?」
いつの間にやら饒舌に話しつつ黄泉さんの肩をぽぷぽふ叩いて、疾風は眼前の長い上り階段を見ていた。
【護衛 継接縫姫 討伐 勝者・黄泉】
>937~942 >千秋さん御一行、桜さん御一行、ディーリスさん、ルミナスさん
【ホテル組 最下層(最上層) 】
【千秋さん御一行、桜さん御一行】
熱の篭もる戦いにどの馬の骨とも分からぬ誰かに水を差され、大きな覇気を放ち三刀流の天翔ける大技が放たれる。途端、先程の狙撃位置と同じ場所から濃厚な火薬の香りが漂う。外を見ればロケットランチャー……でもない、さらに大きい。そう、分かる人なら分かる【対航空ミサイル】が此方に真っ直ぐ飛んで来ている。
それは放たれた跡の煙はない。
ボールのように投擲されたものだ。
……戦闘が出来る人間や火器に詳しい人物なら分かる事だろう。それだけの、筋力は常人ならば有り得ないが向こう岸の、遊園地の本拠地に居座る【何か】なら可能なのだろう。
しかし、それならば桜さんや千秋さん達を直接攻撃すればいい。その行為がない点はまるで、桜さん達と千秋さん達の闘いを無理矢理止めるよう。
ミサイルは容易く硝子を大きく破り間の地面に突き刺さればヒビが入る。
このまま爆発するのは目に見えるだろう。
____同時に、【本格的にこの施設毎攻撃を始めている】と感じるかもしれない。
逃げる余裕を、何処か残してるのは【投擲してきた相手】の余裕か、手加減か。或いは意思か。それが分かるのは、本拠地に来た時だろう。
____大きな黒い液体を零す、鴉のような鳥が、窓の外の離れた電線に止まり、その争いを目に収めている事に気づくのは果たして……。
そして、その最中、聞き覚えのない女性の、切なる声が脳内に響いた……。
【ホテル組 最下層付近(中層)】
【ディーリスさん】
ディーリスさんがターナと恵人が何かを言う前に飛び出す。あの巨体とそれより大きい棺桶を背負ったそれをフロントに自分毎飛び込む姿にターナはある意味感謝と、脳筋さを感じていた。
だがその判断は正しかったらしく何度か狙撃が飛んでいたが幾つかは恵人も駆け出し、その足に【健脚】と【シャイン】を同時に付与して蹴り溶かす。
間に合わなかった部分はフロントの厚みにより何とか届いていない。
6発ほどだろうか?ピタリ、と狙撃が止まれば恵人はそのままフロントより前に出て待機する。
「攻撃が止まったぞ!凄いな、ディーリスさんは!ターナさん!」
「____坊やが私に指示しないの。指示するのは、この私よ。」
恵人がターナを呼ぼうとした時には、ターナは
鳥のように軽快にフロントに飛び込み、【何か】を放つ。そして、それをディーリスさんと恵人にも投げれば、ターナは髪を耳にかけつつその包帯に触れる。
____ターナの固有魔法。【調教】により包帯、否【抑圧】を使役下に置き、ディーリスさんと恵人にも放つことで【啓示】が聞こえるようにする。その動きは慣れており、かなりスムーズだった。
『あなた、聞こえる?私達はあなたの力になりたい。情報を話しなさい。』
優しく弾いたハープのような声は脳内に届く声だとしてもあまり負担には感じない。
使役下……とは言うものの相手が相手な為か、完全に指示が出来るほど使役は出来てないが、包帯のそれのくぐもった声と同時に頭に声が流れる。
『おで 閉じ込める。良くないもの。はぐれた、おでたち。壊される。壊れたら直せない。おでたちだけじゃ会えない。』
『誰に会えないの。』
『おでたち。分けられた。下に、下に居る。近く、近くに。でも、おで、壊れそう。痛い、凄く痛い。棺桶、壊れたら終わる。』
『もう少し詳しく。』
『あいだい、おでたちに。あいでぇよぉ……。』
「可哀想だ!!会わせてあげよう!!」
「デネブあなたは煩いわね!!少しお黙り!!?」
掠れ、酷く荒れた声で泣き出す包帯の顔は変わっていないが、ずっと棺桶を撫でている。
「……意思疎通は多少取れたわね。問題は、このまま上……つまり下に行って、出会うこの断罪の翼の断片と、所持者がどういう人物なのか。」
ターナが顎に手を当てた瞬間、下からターナの前眼に剣の覇気、つまりは桜さんの護衛の胴体や大きな覇気が飛び交う。
「あぁもう、またお馬鹿さん達が増えて暴れてるのね。最悪だわ。」
ターナはそう言えば恵人は突如成長し現れた桜さんの護衛の1部に素早く反応し、【健脚】を使い落ちてくる手を避ける。その度に、ホテルが瓦礫を落とし始め、ディーリス、ターナ、恵人の脳内に【抑圧】の悲鳴が響く。
「____しまった!このホテルが抑圧の力で保たれているなら、この充満する魔力に魔力じゃない力……HAKI?聞いたことしかないけれど、それが争っているとしたら私の調教で少しでも弱まった【抑圧】はこのままじゃ持たない……っ!壊れてしまう前に止めるわよっ!」
ターナはそう言えば2人にそのまま声をかける。
「ディーリスはそのまま抑圧の保護とケアをして。デネブ、貴方はこのHAKIのある場所に建物を壊さず向かいなさい。私は、このホテル自体に調教をかけて内部の人間に呼び掛けをするわ。」
ターナは即座に指示すれば皆には薄らとしか見えない調教を自分たちがいるフロア全体に打ち込み、『声』をかけた。
『聞こえる?今から話すことを有無言わず聞きなさい。このホテルが壊れてはいけない。争いをやめてこのホテル、いや抑圧する魔力を守る為に行動しなさい。私たちはフロントにいるわ。建物を壊さず、この抑圧の魔力と似たものを持つ……2人かしら?その2人は何とか来てちょうだい。争ってるおバカさんは他所でやるか、協力してちょうだい。分かったわね?』
必要最低限を伝えれば調教を解除し【抑圧】の負担も減らす。
ターナはディーリスさんの近くにしゃがめば、抑圧に触れ、初期魔法に近い、治癒を気持ち程度かけていた。じわじわと建物が治るのを見るに効果は薄いが効くには効くらしい。
ターナは戦闘員向けではない。故に、先程のような行動が限界に近かった。
尚、ターナが治癒をかける頃には恵人は駆け出し、そして迷子になっていた____。
【ホテル組 最上層(最下層)】
【ルミナスさん】
「そうか。」
ルミナスさんの言葉に短く返事をすれば、『……人形は何かしらの損傷を受けている。何かしら思い当たる節は?』と要約した言葉に自分なりの答えを出す。
「……残りを正義の組織が、保護している。そして、攻撃している奴らは、この箱に封じ込められたくない奴……古代魔道兵器だったか?まぁそいつらである。という仮説は立てられる。
ただ、それだと何故封じ込めていたのを、今壊し始めたのかという話になるがな。」
そう答えると砂金は愛用の愛用のベレッタを手に持つ。
「悪いが長い遊びに付き合う気は無い。さっさと済ませるぞ。」
どうやら鬼ごっこはお気に召さないらしい。淡々と任務に向かう姿はいっそ清々しいだろうか?同時に、砂金は今まで治っていたこのホテルが壊れ始めていることに違和感を感じていた。
だからこその、前進。見えない相手はルミナスさんが相手するなら自分は道を開くだけだと、歩きだし、些細な傷や感覚から【下】へ向かっていた。
____はて、そこで聞こえたターナの声に足を止めたが。
砂金はルミナスさんを見れば、「壊さず行く。」とだけ答えた。
☆ベリアル(教祖)の指示により、まだ護衛として建物で待機している【行軍者】と【幻】による【断罪の翼破壊行為】が始まりました。
どう動くかは、皆様次第です。
>千秋さん達 ホテルにいる皆様
「うざい」と黒い物体を追いながらぼやき「力を力を得たい、だから邪魔をするな」と膨大な闇の力を放ち「もう少し、もう少しで手に入る」と上がってきた階段に召喚した配下たちで埋めつつ「共闘、無理みたいだな、目の前に私の野望が叶う物があるから」と手を伸ばす
>大海原疾風さん、継接縫姫さん
魔力を流し込まれてから身体を両腕で包み、脱力感に項垂れる継接縫姫。
苦痛に、はたまた恐怖に狂う様に叫ぶその姿は美しさとは遠く掛け離れた姿だった。
そして最後に仮面を外された彼女が見せたのは……
憎しみと嫉妬と恐怖に震えた目であった。
(【所詮汝も余が幾度となく葬ってきた有象無象の輩となんら変わらなかったか。】)
何処か憐れむ様な儚い視線を散りゆく彼女に向けながら継接縫姫は完全に消滅する。
そこに残ったのは砂鉄の山だけだった。
【『最凶の禁忌』……か。冥土の土産にその魂に刻み付けておくといい。『黄泉』。それが余の名だ。】
既に砂となり朽ち果てた残骸を微かに弔うかの様に砂鉄の山に対して黄泉は小さく呟いた。
尤もその声は既に消えてしまった相手には届いていないだろうが。
と、そんなシリアスを打ち壊したのはつい先程まで死にかけていたのにもう普段の調子で流暢に話しながらこちらの肩をポフポフと叩く疾風であった。
【回復するなりいつもの調子か。随分と我儘なお嬢様も居たものだ。】
ヤレヤレ、と内心で小さな溜息をつきながらも心のどこかで満更でもなさそうに疾風を抱え疾風が指差す眼前の上り階段を上り始める黄泉。
その足取りはどこか軽やかに見えたのは気のせいではないだろう。
何故なら……悪くない、と言わんばかりに黄泉は瞼を閉じながらも軽い笑みを浮かべているのだから。
>943
>ターナさん・抑圧さん ホテルの皆さん
ディーリス:
庇護なら任せて。護る役割は騎士として当然の務めにして本懐だ。……それで、包帯―――という呼び方は良くないな。『抑圧』で良いのか?分かたれたというキミ達の破片は何処にいる?やはりホテルの別階層か?
(自身が立ち回るべき役割を把握したディーリスは、ある程度話が効ける状態にはなったという抑圧さんに直接尋ねてみた。その際、いつまでも顔を隠したままだと失礼に当たると判断したのか、目元から上を覆うナイトバイザーを"カチャリ"と音を立てて外す。抑圧さんを見上げる黄金色の瞳の奥には、相手を必ず護り通し、その悲願を絶対に叶えてみせるという意思があった。)
>943 砂金さん ターナさん ディーリスさん デネブさん 大狹さん 抑圧さん
「なるほど……なるほどなるほど!!
……フフフハハハハ!!良いですねぇ!
この悪魔とも言われたワタクシが他の方々と「協力」することになるとは!
これがどうして…なかなか悪いものではありませぬなぁ!
良いでしょう!答えましょう!抑圧する者も!裁く者も!!仕舞う者も!!!
全て救うためにこの悪魔の力を使いましょうぞ!」
砂金さんからすれば相も変わらず元気な様子だろう。
しかしルミナスの中で砂金さんの行動によって芽生えた要素があったのだ…
すなわち【誰かを助ける】という心と【己には無益な行動でも誰かのために行う】という心意気だった。
例えそれが歪に見えたとしてもルミナスは純粋にそう思ったのだ。
その結果ルミナスは己の利益や幸福感を得ると言う目的を一切捨て去り、砂金さんとターナさんの言葉に従うことを選んだのだ。
とても声の大きい高笑いがホテルに響く、ルミナスの宣言は届かないかもしれないがその笑い声は届くかもしれない。
しかし声が届かなくても問題ない、行動で示せば良いのだ。
宣言を終えたルミナスはすぐさま建物全体へ放った魔力に操作を加え始めた。
それは薄らと色を持ち漂っていただけのものが動き始めたのだ、窓や建物に空いた穴などがすぐさま血のように真っ赤な物体によって埋め尽くされ外からの視認はかなり難しくなる、それと同時に結界の役割も含ませた。
そして結界の役割を果たしていない魔力が別の役割を果たす。
それはターナさんの周りに無数の真っ赤な球体と一つの緑の球体が出現、浮遊する。
しかし攻撃などをする素振りも見せず一つ、また一つと蒸発するように霧散していく。
それは魔に関わるものならわかるであろうルミナスの制御を外れた純粋な魔力である…つまり補給用だ。
そして緑の球体は弾けるようにして炸裂するとターナさんと抑圧さんを余裕を持って包み込むように半透明の壁を展開した。
最後に恵人さんの視界にはなにか誘導するように階段へ伸びるものとターナさんの元へ伸びる2つの線が見えるようになるだろう。
初めて己の損得を考えず、誰かの為に力を振るうルミナスの顔には狂気的とは言えない普通の笑顔が浮かんでいた、それと同時にヒビのようなものも。
>ホテルにいる皆様
「もうすぐ、もうすぐ私の宿願が叶う、全てを我がものにするという念願が」と上に上にと飛び上がり追いかける
>ホテルの皆様 桜さんたち ???さん
【千秋暁廻】
「ハハハッ!!すげぇな!『投げて』来やがった!!こういう大物は俺の仕....っと、その必要はねぇみてぇだな。」
ホテルの壁やガラスを突き破り入ってきた巨大なミサイルを見て楽しそうに豪快な笑いを飛ばして、なぜか「投げてきた」と理解して飛ばし返そうと構えを取るが、何を見たのかその構えを解いて周りの男たちを次々に薙ぎ倒していき。
【千秋一慶】
「.....。」
『ミサイル』....人が作り出した大量破壊兵器の代表のような存在。その破壊力は誰でも容易に想像のつく大きさ、見た目
爆発すれば...この混沌とした戦場にさらなる混沌と被害をもたらすだろう物。
轟音が響き渡り全てを焼き尽くす炎と爆風が吹き荒れる.....と思った瞬間である
―――――『三刀流、辰巻【狂乱修羅】』―――――
――――― 刹那、ミサイルが炸裂したとほぼ同時、これからホテル全体を焼き尽くし吹き飛ばすような爆風と炎、そして瓦礫に破片を全て巻き込み纏まり、正に『天災の如き斬撃の竜巻』が巻き起こり天井を突き破り、天高く登り、淡く青い無限に続く天蓋の一端を焼き尽くし瓦礫を撒き散らす、だが不思議なことに撒き散らされた瓦礫は周囲の人々や物に被害は一切出さず収まっていく。
....恐らく遊園地から攻撃したであろう人物にも、ホテルの他の階にもいる人たちにも見て、聞こえるような大技を放った男、一慶は何事もなかったかのように三本の刀を収めこれからどうするかを考え始める。
「どうする....ここにこのまま留まってもいいが...場所的には遊園地か、アレを投げるたぁ中々歯応えがありそうだ。」
>ホテルにいる皆様
「外におもしれえやつがいるんだな」と結界を作った後、ホテル中にどす黒い魔力を爆発させる
>945 >黄泉さん
時間は短く、長い階段を黄泉さんは疾風を抱えて登っていく。外から見た景色と合わない様な、合うような。曖昧な階段を登り切れば、硝煙の香りと「戦争」、或いは「信念の研ぎ澄まし」。張り詰めた空気が石の支柱が生える部屋を満たす。
不器用な位に真っ直ぐ正面に立つ男は白い軍服に白い帽子を深く被り、64式を1本と腰に日本刀を刺して待機していた。
「すみません、幻殿。予定よりも早く来られました。指示された方は幻殿にお任せします。」
少し大人びた、青年と大人の間を渡る曖昧な男の声が静かに呟けば、チチっと黒い液体を零す小鳥が窓のない穴の空いた場所から飛び立つ。
ゆっくり面を上げた男の顔ははっきり見えないが、その強い意志を持った赤混じりの黒い瞳が2人を貫き、ぬるい風が長いマフラーをたなびかせる。
「____自分は人を抱えている人物を襲う事はしません。もし、特に意思のないのであればお引取りを。無闇な争いは好みませんゆえ。」
その発言に疾風が笑う。
「えぇ~?でもねぇ?ほら、ボクにとってというか組織にとって?君達メーワクなんだよねっ。あ、ボクは戦えないよ?非戦闘員ってやつダネ!戦えるのはこっち(黄泉さん)だけど、君、死んじゃうよ?」
その発言に迷いなく男は答える。
「戦場で死ぬのは軍人として出た者の末路ですから。抱えられているお嬢様は、階段より五歩下へ降りてください。避けられない戦いならば、この身をもって挑むまで。」
足を揃え、胸に銃を掲げた男は名乗る。
「※※※帝国陸軍所属、近衛田。____上層部の指示によりこれより先には進ませません。」
近衛の発言に、疾風は顔を珍しく顰める。
その筈だ。何せ※※※帝国と言えば既に滅んだ国。そして、近衛田という人間は____反逆罪として処刑された、※※※帝国軍の一般兵でありながら「不死の兵」等と付けられた、実力者なのだ。それが、何故、今。いるのか。
謎は深まるだろうか?疾風は分かっているのだろうか。どちらにせよ疾風は小さく「面倒だね。」と呟いた。
【護衛2回戦 行軍者VS黄泉さん(疾風) 接敵】
>944~950 >千秋さん御一行、桜さん御一行、ディーリスさん、ルミナスさん
【ホテル組 最下層(最上層) 】
【千秋さん御一行】
楽しそうに笑う暁廻さんに対し、冷静にかつ、威力としては最も最小限の被害で一慶さんの技は兵器の火力を火柱にあげる。天井に大きく穴が開けば、ホテルにいる全員に聞こえる程の、耳が破れそうなノイズの悲鳴が上がる。最小限とはいえ、もしかしたら脳に語り掛けた女の声の言う通り「この建築物」の悲鳴なのかもしれない。
その最中、ぐるりと外を飛んでいた鴉のような何かは遊園地へと1度飛び去り、消える。が、羽音が徐々に聞こえ始める。
音の方を見れば大量の黒く、成人女性の掌ほどの大きさの雀蜂の大軍が、黒い渦、或いは雲となって押し寄せてくるのが見えるだろう。
それは強い魔力を保持した、「ただの蜂」では無いことも。
【ホテル組 最下層付近(中層)】
【ディーリスさん、桜さん、ルミナスさん】
「おい、あんた顔にヒビが……。」
笑い、魔力をふんだんに使うルミナスさんの異常に気づき、止めようとする砂金は咄嗟にルミナスさんを抱え飛び避ける。丁度桜さんが闇を放ち、空間を染め上げルミナスさんと対立していく中たどり着いた中層部。ルミナスさんと砂金が居た場所には傷こそないがしなる鞭がパシンッと音を立てる。
「……【銀の弾丸(シルバーブレッド)】……!何故貴方の様な残忍な男が此処に居るのかしら。今すぐ呼吸を止めて立ち去りなさい。もうひとりが持つ天使を解放して。」
「断る。俺達はこいつを止めに来た。こいつも体を張ってる。引く訳には行かん。」
「殺人鬼の発言を許す私じゃないわよ。」
ルミナスさんをそっと下ろし砂金は拳銃をターナに構え、ターナは鞭をピンッと伸ばす。ふわり、と浮かぶルミナスさんの魔力がターナの周りを飛ぶが、桜さんの黒い魔力とルミナスさんの赤い魔力、そして抑圧の魔力がぐちゃぐちゃにされたこの空間では誰が誰の魔力かの判断がつかない状態でもある。
「……そこの貴方。話が通じるなら、その箱を此方に渡して頂戴。それは悪用される訳には行かないの。例えば……今力を求めてるこの魔力にもっ!!」
そういった途端ターナは跳躍し首のリボンを引き解けば瞬時に弓となり、糸をきしませて矢を登ってきた桜さんに放った。
砂金はターナを狙い打とうとしたが、桜さんを見る。
「中央の女……様子が変だな。」と口走れば撃つ前に先ず周りを見渡して、フロントにディーリスさんと隠れている「抑圧」を目視で探していた。
そして、乱戦になりつつあるホテルの中で、ディーリスさんに声をかけられた「抑圧」は嗚咽を零し、ディーリスさんの質問にゆっくり答える。
『いる、すぐそこに、おで、おで達が……。』
指さす先を覗けば砂金とルミナスさんが見えるだろう。感がよければ、ルミナスさんの方であるとも分かるかもしれない。
『嗚呼、欲の力、抑え込む。おで、閉じ込める。大狹が、くる。』
「抑圧」がそれを唱えた時、階段から「killkilukiru……」と音を鳴らして、ルミナスさんを追いかけた姿の見えぬ【大狹】が、この場にいる全員の魔力を断ち切らんと鋏を鳴らしていた。
誰がその天秤を手にするのか、今、賽は投げられる。
(ここからのRPはあまり過干渉しないようにします。果たしてだれが手にするのか。)
☆ベリアル(教祖)の指示により、まだ護衛として建物で待機している【幻】による【断罪の翼破壊行為】が始まりました。
どう動くかは、皆様次第です。
>951 砂金さん ターナさん ディーリスさん 桜さん 抑圧さん 大狹さん
「………否、貴女は信用なりませぬ…ワタクシは貴方を知らぬゆえ…
なればワタクシはこれを渡す訳には行きませぬ、コレを人間に渡す訳には行きませぬ!
結果なぞ知らぬ、ワタクシは揃えなければならないのです…それが今の役割でありますゆえ誰にも渡しませぬ。
さぁ、ひとつになるのでしょう?
出てきてくだされ…抑圧殿、箱は此処にありまする、大狹も来て下さりましたよ…」
ルミナスはターナさんの言葉に対しておもむろに己の身体に箱をねじ込んだ。
ミチミチと音を立てながらルミナスの胸の中に箱は消えた、つまり渡す気はサラサラないということだ。
確かにターナさんの言葉は正しい、しかし正義と悪の認識はあれど「どちらが信用出来、どちらが正しい」という認識はルミナスには無かったのだ。
よって悪用される訳には行かないという言葉を受け取ったルミナスはそのまま言葉を返したのだ。
まるで興味を持たぬように視線を外し部屋の真ん中まで浮遊したルミナスは両手を広げて抑圧さんへ声をかけた。
「今、貴方達が求めた瞬間でございまする。
建物は既に持ちませぬ、周りには邪魔者となり得るものが存在しております…箱はここにありまする、出て来てくだされ。」
>951 ホテルにいる皆様
「その箱が、私の求める力を得れるやつか」と狂気に支配された様子でじりじりと距離をつめて「さぁ、あの箱を奪い取れ」とどす黒い力に支配された配下たちを召喚して奪い取らせようと動かしているとみつるが飛び出し「ボス、正気にお戻りください、あれは破滅の代物です」としがみつき目を覚まさせようと問いかけ続け「それを早く封印などしてください、ボスは抑えておきますから」としっかりとつかみ「離せあれで願いが叶う」と暴れる桜を抑え込む
>951
>ホテルの皆さん(中層)
ディーリス:
…アレがキミの分かたれた半身…見たままの箱みたいだけど…少し状況が面倒な事になってきたな。
…けど、アレを保持してる連中…箱を持ってるヤツは分からないけど、もう片方の風貌は手配書で見た事がある。四月朔日 砂金…つまり彼らは悪側だ。ターナさん程でないにせよ、彼らと同じように僕も信用する事は出来ない。
あの箱を欲しがっている連中の方は分からないな……いずれにしても、信用に値できないのはこの場にいる全員、誰もがそうだろう。
(フロントの壁の陰に抑圧さんを隠しながら、フロント内で混み入り始めた現状を確認し始めるディーリス。庇護対象の望みを優先するのは、騎士として何より重要な事だ。しかし困った事に、抑圧さんが分かたれたという箱は悪側が保有しており、更にはその箱も不気味な魔力と共に人体へと取り込まれた。おまけに箱を執拗に求める人物まで現れ、ひとまず抑え込まれてはいるようだが……こうした不信極まりない状況下において、ディーリスはおいそれと抑圧さんを差し出す気にはなれなかった。
ふと、顎に手を当てて思案していると、鋏を鳴らす音が耳に入ってくる。)
ディーリス:
……大鋏まで来たか。ますます混沌と化してきたな。
>近衛田さん、大海原疾風さん
階段を登りきった先の部屋。
石の支柱が生える部屋を満たすのは硝煙の香りと「戦争」、信念の研ぎ澄まし、そんな類のシロモノである。
そんな異質とも言える部屋で黄泉と疾風を待ち構えていたのは白い軍服に白い帽子を深く被り、首に長いマフラーが特徴の64式を1本と腰に日本刀を刺して待機していた一人の男。
佇まい、その格好からひと目見ただけでも軍人とわかる雰囲気は独特であり、ある意味で魔法とは対極に位置するかも知れない。
「____自分は人を抱えている人物を襲う事はしません。もし、特に意思のないのであればお引取りを。無闇な争いは好みませんゆえ。」
「えぇ~?でもねぇ?ほら、ボクにとってというか組織にとって?君達メーワクなんだよねっ。あ、ボクは戦えないよ?非戦闘員ってやつダネ!戦えるのはこっち(黄泉さん)だけど、君、死んじゃうよ?」
「戦場で死ぬのは軍人として出た者の末路ですから。抱えられているお嬢様は、階段より五歩下へ降りてください。避けられない戦いならば、この身をもって挑むまで。※※※帝国陸軍所属、近衛田。____上層部の指示によりこれより先には進ませません。」
疾風と相手のやりとりの中、明かされる相手の名前。
近衛 田。
その名前を聞いた時、黄泉は以前聞いたことのある名前に思考の記憶を懸命に辿っていた。
そう、その名前は今回の騒動が話題となる直前に烏丸桐恵が研究所にて何やら調べていた際に机に並べられていた幾つかの人物のプロフィールに存在していたのだ。
自身が持つ異能の力を恐れられたが故に反逆者として銃殺されかける、という過去を持つ軍人。
異能故に周囲から恐れられた存在。
それは黄泉と図らずも似通ったモノがあり、そのプロフィールを見た瞬間から黄泉自身もどこかシンパシーを感じ取っていた。
だからこそ確信出来る。
目の前の男はベリアルという悪魔に唆され、利用されているだけに過ぎないという事に。
【少し下っていろ疾風。あれだけの覚悟を示した兵には敬意を持って当たらなければ無礼であろう?】
近衛の覚悟を感じた黄泉は抱えていた疾風を下ろし深呼吸をすると重心を落とし両膝を曲げ片膝は地につくほどに。
自身の顔を前方に位置する両の拳で挟み込む様に拳を構える。
上下の民族衣装がその構えを妙に映え有る姿にしており、その構えを取る黄泉の姿は彼をよく知る者であっても滅多に見ない程だ。
その構えの武術は現在のインドネシアにて1000年以上の歴史を持つ民族武術とも云われている。
当初は王家の秘伝として王族のみが学ぶ事を許されていたが時代の流れと共に民間にも次第に広く普及していく。
当時のヨーロッパの侵略に対抗する為にジャングルファイトとして発展していき、占領下では舞踏の中に巧妙に隠蔽されながら伝承された古い歴史を持つ武術である。
【近衛田よ。先に堂々と名を明かしたその気概に敬意を評し此方も名を明かすとしよう。余は黄泉。古より魔の覇権を牛耳った付喪神。余を知る古き知人には闘神と称されておるがな。近衛田よ。武を示す前に汝に問う。汝は何の為にその力を振るう?】
対峙している者からすればまるで異型の怪物に鋭い眼光で睨まれているかの様な圧倒的プレッシャーを放たれているかの如く威圧感。
それを醸しながらも黄泉はあくまで冷静に近衛に対して構えながら質問を投げ掛けた。
>ホテルにいる皆様
「元の目的を思い出したよ」とニコリとして「元は他の事興味なかったはずだった、近衛田って男を連れ帰る事だった」とホテル全体の館内放送盤を見て「我々では手が出せないってのが分かってる、だからこうする」と館内放送で「中央の東野だけど、近衛田って男を私のとこに連れてきてくれたら5億は出すは、もちろん必要経費全て出す、それ以上欲しければ彼を連れてきてくれるなら交渉に乗るは、彼は手強いはうちでは手が出なかったからね、どこかに雇われてるみたいだから戦うことになるだろうけど、連れてきて」と言う
>ホテル、遊園地にいる皆様
ホテルに流した事を遊園地にも流したあと、両方の放送を開き「言い忘れるとこだったけど前金として200億入のジュラルミンケースを遊園地とホテルそれぞれに10個ずつ隠してきたから、欲しい人は探してくれ」と通信と館内放送を切って1階に行く
>ホテルサイド
ルミナスさんの体に箱が入るのを見る砂金は、悪気はなかった。
「流石にそれは気持ち悪いな。」
そう言いつつも砂金は恐らく、この場の誰よりも早くターナが繰り出すしなる鞭を銃で逸らす。何故なら、ターナが鞭を使い、距離を保ちつつも襲うのは攻撃ではなく、「魔力を付属させた鞭」でルミナスさんから断罪の翼、その箱を回収しようとしていたからだ。
「あなたの言う事も分かるわ。お互い信頼はできないでしょうね?でも、あなたの隣にいる男は____残忍で、酷く、人の心もない殺人鬼よっ。殺す事に意味も考えない、そんな男.......っ!.......道具のようにしか動かない、その男の言葉は悪の組織の行動と同じ事よ。それを使って何かするかもしれないなら、止めるのは同然でしょう?」
ターナは年下のように可愛がっている親友の魘される姿を、泣く姿を、苦しむ姿を歯で噛み締め、ルミナスさんにあくまでも冷静に問いかける。
「私達も____争っている時間はないの。誰かの為に、街を守らなければならないのだから。」
そう言い軽いフットワークで壁を蹴り飛び上がればルミナスさんに鞭を放つ。それを防ごうとする砂金の間に、魔力が低いものには見えない____砂金は見えないが、ターナとルミナスの間に、【大狹】が割り込む。
「kill!keel!」
咄嗟に鞭を逸らすターナは天井の電灯に巻き付かせ、ルミナスさんと同じ視線を維持する。
「箱を、渡して頂戴。其れがどれほど恐ろしいものか、あなたは分かってないのでしょう?」
大狹はその間にも2人を斬ろうとするが、砂金は大狹を押さえつける。
「手応えがあった。」
つけた傷の後や風音から位置を判断したのだろう。大狹は抵抗して四肢を動かす。
「.......中央は辞退か。」
頓着する、空気の中、ディーリスさんの服の裾を大きな手がちいさく引く。【抑圧】だった。
「おで、止める。いぐ。おで、来て欲しい。」
床に赤い文字が書き上げられる。
「"We settled here. Let's return. To me. "(私達は今此処に揃いました。帰りましょう、私に。)」
その言葉を皮切りに大狹は音ともいえぬ何かを口にすれば、布のように砂金の拘束から抜け出してルミナスさんの体の中の、箱に素早く入り込む。
同時に、ルミナスさんの魔力をバラバラに分解しようとする【大狹】の力と、判断する為に停止、行動をする【天秤】の力が大きく渦巻いた。
>遊園地 第2の部屋
「人の為。そして私の為です。」
黄泉さんに対する近衛の言葉は短いものだった。
「世界は何時までも混乱し続けます。されど、それを止める為に、安息の日々を手に入れる為に私達は戦います。そして、私は何故今此処で、何故生きているのかは分かりません。ですが頼られるのであれば、私は守ります。
私は、記憶がなくとも、必要とされなくとも。私として、此処に立ち、この身が滅びるまで人々の為の刃を振るい、私を高める。それだけであります。」
終わらない戦争、人々の争い。多くを見てきたが故に、それがエゴだともわかっている。
それでも尚、前に進み、ただ只管に自分の信じる道を行く。
____ただ、もし、わずかでも己を思い出せるのであれば。まずは信じてみるのだと。
そんな近衛の目は強い意思と決意を持っていた。
その目を降ろされた疾風は階段五歩下で「うげぇ。」と嫌悪していた。
>砂金さん ターナさん ディーリスさん 断罪の翼(箱) 大狹 抑圧
「ッ……………………
………分からぬ…我には分からぬのだ…。
我は人の望みを叶えるために生まれた。
我は我を作り出した者の願いを叶える事を望まれた…我の1部となった存在は……
…汝ら正義を名乗る者達へ憎しみを浮かべていた……全員だ、全員汝らを憎んでいた!
なれど…なれど人々は正義を名乗る者達を賞賛していた……その感情に曇りなく…
今汝が残忍、酷く、心の無い殺人鬼と言った…
だが砂金殿は我を助けた……我を捨てず、裏切らず共にここまで助けてくれた…何が違う?
汝らは創造主の望みを叶えようとする我を悪と断じ殺めようとした…砂金は我が悪魔のような存在だと分かっても手を差し伸べてくれた……
何が違うというのだ…!!貴様らと…!砂金が…!
何が悪だ…何が悪い?……結局は一緒ではないか…!
もうなんだっていい…何が正しいかなんてどうでもいい…
この箱がどれほど危険なのかなぞ知らぬ、だが渡す訳には行かぬ。
我は揃える、我が揃える…ただそれだけだ…。
箱を揃え、この箱が望むままに行動する……それならば…それならばこの箱にとっては正しい事となろう…!
……邪魔は…させぬ!我は間違ってない…我は願いを叶える!」
箱がルミナスの体内へ入る…
そして大狹もその体内の箱の中へ入った。
途端にルミナスの魔力が不安定となり大狹の力の影響で全身に亀裂が走った。
浮遊していたルミナスの身体は糸が切れたように地面に落ち倒れ込む…そして身体を起こしたルミナスの表情は今まで見せた歪んだ表情ではなく何処か困惑したような子供を思わせる表情だった。
ターナさんの言う通り砂金さんは殺人を犯したのだろう、命令されるがままに非道な事もしたのだろう。
だがそれはルミナスも同じ事だった。
正義の連中に、そして世界に恨みを持つものが集い、そしてその者達を材料として作り出されたルミナスの思考は、その者達の思考を大きく引き継いでいたのだ。
殺しを悪と認識せず、非道な行いを残虐であると知らずに頭に響く声に従って殺しをしてきた。
ルミナスは純粋に創造主の願いを叶えていた…しかしそれは悪だと言われるものだと今、ハッキリとわかった。
しかし同時に疑問が浮かんだ…ターナさんは砂金さんを悪だと言った…そしてその砂金さんの行動は止めなければならないものだと…正義の存在は言った。
どちらが正しいのか、悪と呼ばれる存在は殺しをする存在だと…なれど正義も殺しをするでは無いか…何が違う?何故悪と呼ばれる存在は許されないのか?
悪と呼ばれる砂金さんは己を助けてくれた、それも何度も。
悪と対照的と言われる正義の存在は己を咎め殺そうとした、悪の存在の行動は止めなければならない、其れが皆のためだと…。
何も分からない…誰を信じればいいのか分からない…。
ルミナスは縋るように箱を揃えることに執着した、それを邪魔するものは排除する。
この箱がそう望むのならばそれが正しいことだと信じた。
まるで半狂乱状態のように…子供が泣き出す寸前のような怒りの表情を浮かべると不安定な魔力を操作し始める。
周囲にはられていた結界は大狹の影響によって甲高い音を響かせながらひび割れ始める。
周囲に漂っていた魔力は一気にルミナスへと戻る、そして首や手首に咲いていた真っ赤な花がその色濃さを増す。
するとその花から無数の真っ赤な蔓のようなものが出現しルミナスの胸部に巻き付く。
そして余った蔓が抑圧を探すようにして地面に着くや否や四方に伸び始めた。
>ホテルの皆さん
ディーリス:
分かった。キミが望むのであれば、僕はそれを助けよう。キミを護り通し、キミの望みを叶えるのが騎士としての、僕の務めだ。それで、具体的に何をすればいい?"アレ"を殴れと言われれば、僕はその通りにするが。
(抑圧さんに裾を引かれると、ディーリスはその黄金の双眸でまっすぐ抑圧さんを見据え、自分はあくまでも彼(?)を護る騎士であると示す。庇護対象である抑圧さんが望めば、それがどんな事でも叶えるべきだとも。…だが、状況はあまり芳しくはない。箱と大鋏を取り込んだルミナスさんから伸びてくる蔓の動きが目に入り、何か―――抑圧さんを探すような所作が見受けられる。抑圧さんに言われるよりも先に、ディーリスは"ガチャリ"と、左盾先端の砲口を蔓に向けながら、抑圧さんに尋ねていた。)
>ホテル箱組
「!」
「あなた、話しをっ!?これは、暴走.......!?やっぱり大きすぎる力だったんだわっ!」
ターナがルミナスの話をターナなりに話そうとした時から異変が起きる。すぐさま駆け寄ろうとするが砂金が銃を向け、牽制する。
「こいつに下手に近寄るな。.......抑圧を連れてくるんだ。」
「やはり、お前は変わらない.......っ!何も分からない男ね。あなたが助けたのも、気持ちじゃなくて命令の中だからでしょう?.......私は、全てを、あの子の全てを壊したあなたを止めてみせる.......。公正な場所で、裁きを受ける時なのよ。」
「悪いがあんたらに捕まるつもりもない。なんとでも言え。あんたが言うことは、俺に勝てればの話だ。」
そう言いながら砂金はルミナスさんに近寄ると自分が傷つくことも何も恐れず、ルミナスさんをお姫様抱っこで抱える。.......頭部を安定させる為の形がそうなっただけなのだが。
じゃらっ、と鎖を垂れさせて棺を背負う【抑圧】が少し動き、ディーリスさんに声をかける。
「【天秤】、【大狹】と力がうまく噛み合わない。あのままだど、おでもみんなも、全部【大狹】に斬られる。【天秤】、強いけど、おでと【大狹】に勝てない。おで、行く。でも動き遅い。間に合わない。だから、おでをあそこまで運んで欲しい。棺(これ)、壊したらダメだぁ。おで、大狹も抑えてる。でもおで動けない。運んでほしい。」
そう言うと、【抑圧】は鎖を伸ばす。蔦にわざと巻き付くと、【大狹】を【抑圧】して、ルミナスさんの負担を減らし、体内に入れたルミナスさんにはわかるが、【天秤】の審判も糾弾してとめる、止めてくれている。しかし2つ分の、古代魔道兵器を止めてきた、壊してきた力に押されつつあり、【抑圧】1人だけは、徐々に壊れつつある。
元々ひとつだったものを3つに分けられたせいで、審判を辿る力も、不安定だったのだ。
>近衛田さん、ホテル組の皆様
【見事な信念だ。………と、言いたいところだが。自分自身の致命的な間違いに気付いているか?近衛田よ。甘美な誘惑にて人々を狂わし混沌と絶望を齎そうとする存在の所業への肩入れ。これが人の為だと?フハハハハッ!随分と笑わせてくれるではないか。滑稽だとは思わんか?軍人として名を馳せた汝が守るべき民を脅かす事を人の為と吐き違え疑問も持たずに悪魔の所業に手を貸しているのだからな。あまつさえ『頼られるのであれば、私は守ります。』だと。何を勘違いしているのかは知らんが1つだけ言っておく。今の汝には何も守る事など出来はしない。願いを叶える等という悪魔の甘言に唆され言われるがままの悪魔の操り人形を演じている今の汝にはな。………問おう。汝の信念とは悪魔の所業に手を貸し人々を脅かす事に相違ないか?】
確固たる信念は確かに持ち合わせている。
……だが記憶を失っているのが原因か、はたまた悪魔との契約のリターンが余程甘美なものであったのか、その信念は間違った方向に軌道変更されようとしているのだ。
他ならない軍人である近衛田が最も忌み嫌うであろう人々を脅かす存在に自らがなるという最悪の未来に。
>956
>967
そんな時放送機器を通してこの場に居ない筈の東野桜の声が響き渡る。
提案された報酬内容には特に関心を示すことの無い黄泉だった。
だが自分のやろうとしている事を見透かされているかの様なタイミング
事情を知るが故にどこか発破を掛けられている様な信頼されている様な……そんなこそばゆい感覚にヤレヤレ、と内心呆れつつも苦笑する。
【近衛田よ。汝が国旗の日の丸に掲げた誓いと信念はそこまでに軽々しいものではなかろう?記憶を失っていてもその魂の在り方までは変わりはしない。必要とされるから守るのか?頼られるから動くのか?否。民を守りたいという確固たる信念から力を求めた。そうであろうが。ならば汝のすべき事は悪魔の操り人形になり果てる事では無いはずだ。………さて、お膳立てはこれぐらいで良かろう。近衛田よ。汝の信念、この闘神が見極めてやる。】
黄泉の全身から溢れ出る極黒魔。
ドス黒い筈なのにどこか神々しく光り輝くその黒は暗いはずなのにどこか美しい何かがあった。
【選ばれし宿命の落とし子――――今此処に力を示せっ!!】
計り知れない威圧感と共に台風の様に荒れ狂う極黒魔。
その中心にて構えたまま近衛田の動きを伺う黄泉。
その鋭い眼光と威圧感は異質極まりなく、戦場を掛けた兵であっても戦意喪失してもおかしくないほどだ。
訂正します。
>近衛田さん、ホテル組の皆様
【見事な信念だ。………と、言いたいところだが。自分自身の致命的な間違いに気付いているか?近衛田よ。甘美な誘惑にて人々を狂わし混沌と絶望を齎そうとする存在の所業への肩入れ。これが人の為だと?フハハハハッ!随分と笑わせてくれるではないか。滑稽だとは思わんか?軍人として名を馳せた汝が守るべき民を脅かす事を人の為と吐き違え疑問も持たずに悪魔の所業に手を貸しているのだからな。あまつさえ『頼られるのであれば、私は守ります。』だと。何を勘違いしているのかは知らんが1つだけ言っておく。今の汝には何も守る事など出来はしない。願いを叶える等という悪魔の甘言に唆され言われるがままの悪魔の操り人形を演じている今の汝にはな。………問おう。汝の信念とは悪魔の所業に手を貸し人々を脅かす事に相違ないか?】
確固たる信念は確かに持ち合わせている。
……だが記憶を失っているのが原因か、はたまた悪魔との契約のリターンが余程甘美なものであったのか、その信念は間違った方向に軌道変更されようとしているのだ。
他ならない軍人である近衛田が最も忌み嫌うであろう人々を脅かす存在に自らがなるという最悪の未来に。
>ホテルにいる皆様
「元の目的を思い出したよ」とニコリとして「元は他の事興味なかったはずだった、近衛田って男を連れ帰る事だった」とホテル全体の館内放送盤を見て「我々では手が出せないってのが分かってる、だからこうする」と館内放送で「中央の東野だけど、近衛田って男を私のとこに連れてきてくれたら5億は出すは、もちろん必要経費全て出す、それ以上欲しければ彼を連れてきてくれるなら交渉に乗るは、彼は手強いはうちでは手が出なかったからね、どこかに雇われてるみたいだから戦うことになるだろうけど、連れてきて」と言う
No.956 東野 桜/西川 みつる [通報]
ID:0ee18fced 2022-04-18 13:47:07
>956
>957
そんな時放送機器を通してこの場に居ない筈の東野桜の声が響き渡る。
提案された報酬内容には特に関心を示すことの無い黄泉だった。
だが自分のやろうとしている事を見透かされているかの様なタイミング
事情を知るが故にどこか発破を掛けられている様な信頼されている様な……そんなこそばゆい感覚にヤレヤレ、と内心呆れつつも苦笑する。
【近衛田よ。汝が国旗の日の丸に掲げた誓いと信念はそこまでに軽々しいものではなかろう?記憶を失っていてもその魂の在り方までは変わりはしない。必要とされるから守るのか?頼られるから動くのか?否。民を守りたいという確固たる信念から力を求めた。そうであろうが。ならば汝のすべき事は悪魔の操り人形になり果てる事では無いはずだ。………さて、お膳立てはこれぐらいで良かろう。近衛田よ。汝の信念、この闘神が見極めてやる。】
黄泉の全身から溢れ出る極黒魔。
ドス黒い筈なのにどこか神々しく光り輝くその黒は暗いはずなのにどこか美しい何かがあった。
【選ばれし宿命の落とし子――――今此処に力を示せっ!!】
計り知れない威圧感と共に台風の様に荒れ狂う極黒魔。
その中心にて構えたまま近衛田の動きを伺う黄泉。
その鋭い眼光と威圧感は異質極まりなく、戦場を掛けた兵であっても戦意喪失してもおかしくないほどだ。
再度訂正すみません。
近衛田さん、ホテル組の皆様
【見事な信念だ。………と、言いたいところだが。自分自身の致命的な間違いに気付いているか?近衛田よ。甘美な誘惑にて人々を狂わし混沌と絶望を齎そうとする存在の所業への肩入れ。これが人の為だと?フハハハハッ!随分と笑わせてくれるではないか。滑稽だとは思わんか?軍人として名を馳せた汝が守るべき民を脅かす事を人の為と吐き違え疑問も持たずに悪魔の所業に手を貸しているのだからな。あまつさえ『頼られるのであれば、私は守ります。』だと。何を勘違いしているのかは知らんが1つだけ言っておく。今の汝には何も守る事など出来はしない。願いを叶える等という悪魔の甘言に唆され言われるがままの悪魔の操り人形を演じている今の汝にはな。………問おう。汝の信念とは悪魔の所業に手を貸し人々を脅かす事に相違ないか?】
確固たる信念は確かに持ち合わせている。
……だが記憶を失っているのが原因か、はたまた悪魔との契約のリターンが余程甘美なものであったのか、その信念は間違った方向に軌道変更されようとしているのだ。
他ならない軍人である近衛田が最も忌み嫌うであろう人々を脅かす存在に自らがなるという最悪の未来に。
>956
>957
そんな時放送機器を通してこの場に居ない筈の東野桜の声が響き渡る。
提案された報酬内容には特に関心を示すことの無い黄泉だった。
だが自分のやろうとしている事を見透かされているかの様なタイミング
事情を知るが故にどこか発破を掛けられている様な信頼されている様な……そんなこそばゆい感覚にヤレヤレ、と内心呆れつつも苦笑する。
【近衛田よ。汝が国旗の日の丸に掲げた誓いと信念はそこまでに軽々しいものではなかろう?記憶を失っていてもその魂の在り方までは変わりはしない。必要とされるから守るのか?頼られるから動くのか?否。民を守りたいという確固たる信念から力を求めた。そうであろうが。ならば汝のすべき事は悪魔の操り人形になり果てる事では無いはずだ。………さて、お膳立てはこれぐらいで良かろう。近衛田よ。汝の信念、この闘神が見極めてやる。】
黄泉の全身から溢れ出る極黒魔。
ドス黒い筈なのにどこか神々しく光り輝くその黒は暗いはずなのにどこか美しい何かがあった。
【選ばれし宿命の落とし子――――今此処に力を示せっ!!】
計り知れない威圧感と共に台風の様に荒れ狂う極黒魔。
その中心にて構えたまま近衛田の動きを伺う黄泉。
その鋭い眼光と威圧感は異質極まりなく、戦場を掛けた兵であっても戦意喪失してもおかしくないほどだ。
>961 ホテルの皆様
「汝は何も分かってない!
我は……我は暴走なぞしていない!
我はただ願いを叶えていただけなのに…!
ワレは何も間違っテない…我は箱を揃える…何も間違ってナい…ないはずなノダ…」
まるで駄々をこねる子供のようにターナさんの言葉を否定する。
「自分は間違っていない」
そう言い続ける。
ルミナスから溢れ出た蔓に抑圧の鎖が巻き付くとそれに縋るようにしてルミナスの蔓も鎖に辿りながら巻き付き始めた。
魔力体の限界が近い…崩壊が始まる。
それでもルミナスは箱を留め続け抑圧へ向かって動き始める。
砂金さんに気遣うようにルミナスは滑るようにその腕から抜け出すと抑圧へ向けてゆっくりと浮遊する。
時折ガクンと地面に落ちかけるが身体は抑圧へ向けて進み続けた。
3つ揃えることが正しいことだと証明する為に。
>ホテルの皆さん
ディーリス:
つまり、あいつのところまで運べばいいんだな。了解した。
(言って、ディーリスは巨体である抑圧さんの背後に立ち、後ろからしがみつく。先ほど、廊下からフロントまで一気に運んだ方法は使えない。アレは背後へ回り込んだ際の余波を含めた出力で賄えた手段である。こちらへ気付いたのか、今にも膝から崩れ落ちそうなルミナスさんの姿が目に入る。それは駄々をこねる子供のようにも見え、明らかに正気ではない。
だが、それは何も問題にはならない。抑圧さんを運ぶにも、ディーリスにはそもそもとして無尽蔵の魔力がある。何が正しい、何が間違い、そんな事はディーリスに"関係ない"。)
ディーリス:
僕は騎士だ。救いを求めるモノには、誰であろうと手を差し伸べる。選り好みをする時もあるけれど、基本的に、それは"悪"であろうとも関係ない。……キミの言う"正しい事"と"間違っている事"に、ハッキリ言って興味がない。―――強いて言うなら、物事においてそもそも"正しい事"なんてありはしない。それを"正しい"と判断し、"間違っている"と断ずる事が出来るのは自分自身だけだ。なら僕は、自分が信じられる事を"正しい"事だと断じるだけだ。
(そこまで言い終えると、抑圧さんにしがみついたまま背部の鎧に備えられた2つの魔力噴射孔を4つに変形させる。変形した噴射孔のそれぞれから大出力の魔力を噴射させると、自身より何倍もの体躯を持つ抑圧さんの身体を浮かし、ルミナスさん目掛けて途轍もない速度で突撃するのだった。)
>ホテル組
「俺はどう言われようがいい。だがこいつは違う。こいつはあんたらの言う悪とは当てはまらんだろうな。」
砂金はルミナスさんがふらつきながら向かうのを止めず、ターナの牽制に専念し、後ろを守る。
「.......そうね。貴方は残忍だけれど、彼は、いえ、あの魔力は無垢.......だからこそ、貴方達の所に行ったこと、貴方達の肩を持つことが私は悔しいわ。魔力の彼を、使いたいだけ使って、混乱させてしまうのだから。」
「あんたの正義も大概だな。」
「貴方みたいな外道にだけは言われなくないわね?」
ターナも、ルミナスさんのその行動と発言を取ればまずは箱を完成させること.......元に戻す事が必然だと考え先程のように行動はしてないが、同時に砂金が居ることで警戒とすぐさま動ける牽制を掛けていた。正義と悪。深い溝が大きく見える世界だ。
____その中で、ディーリスさんが【抑圧】を抱えて激突するその音はさぞ大混乱を招いただろう。
「って、何してるのあなた!?!?」
「そっちが攻撃してきたか。」
「だからと言って手出しはさせないわよっ。」
2人がやり取りをしつつ同時にルミナスさん達に向かう。
そして、ルミナスさんの頬を包帯に巻かれた大きな手が、撫でる。それは、慈しみと苦労を労う、感謝の冷たさを持っていた。
「おで達のために、いっぱい傷つついた。みんな、ありがとう。ありがとう.......。」
そして【抑圧】が背中の棺を片腕でルミナスさんの目の前に立て、扉を開ける。途端、ルミナスさんの中で争い、蠢いていた2つの魔力はルミナスさんの体をすり抜けるように飛び出していく。
大狹の何かと、天秤を首にぶら下げる何かが「ありがとう。」と口を開くと、棺の中へ、そしてディーリスさんから降りた抑圧が「ありがとう。」と言えば自ら中に入り、棺が閉まる。
____強い光の後、ホテル内全員の首に天秤が下げられる。ユラユラ揺れるその上には周りには見えない、自分達だけに見える概念的な、しかし自分にはわかる【自分】と【罪】が揺れている。
カチン、と天秤は【自分】に傾けば、何事もなく光が収まる。煌びやかかつおどろおどろしいホテルは普通の、小綺麗なホテルに変わり、全員と置かれたトランクがフロントととなる入口に立っている。減った魔力も傷も無くなっている。
そして、ルミナスさんには掌程の白い棺が、ディーリスさんには同じサイズの黒い棺が握らされていた。
それはまるで、色が違うだけの翼の様に、包み込むような、そして軽いものだ。
その最中迫る黒い影、羽音がある。
____多くの大きな黒い蜂が全員に向かって飛んできており、1部はトランクを運ぼうと固まって空を目掛けていた。
>遊園地 第2の部屋
「?甘美な誘惑とは?少々お待ちを。.......確か、自分は、あの時に死んだはずでした。目が覚めた時、何も分からなかった自分に話しかけてきた御仁が居て、その方はこの国を収めていると話していました。そして、命を狙われているから護って欲しい。という話しで自分は聞いておりますが、何やら事情が違う様です。ですが、____見極められると言われるのであれば結構であります。その上で自分と話すのであれば戦場を用て。」
黄泉さんの発言に、少し考えていたが、現れた威圧感とその気迫にマフラーはたなびき近衛も2歩、さがれはそのままどこからとも無く、現代で言うショットガンを背中から孔雀の羽のように広げ向ける。そしてふたつの腕、指で巧みにかつ正確に早く、引き金を引いて捨てていく。飛び出す弾丸が黄泉さんに向かうが、普通ならば、問題は無いだろう。
「Ms.Yomi!左に避けろ!」
.......あの疾風が咄嗟に叫んだ言葉。それを信じるか信じないかは強さのみ。
>ホテルの皆様
「………結局…何も分からぬ……
箱は揃った…彼らはひとつとなった……之は汝らが望んだものだったのか…?我は汝らの願いを叶えられたのか…?
棺よ……我はもはや戻れぬ…頭に響くこの声も信じていいのか分からぬのだ…我はどうすれば良いのだ…?
砂金…ターナ……我は…我はどうすれば良いのだ?何を成せば我の存在理由を知れるのだ?
箱は揃った…我はもう用済みなのか…?」
光が収まり天秤が事を成す。
全てが収束した後、ルミナスは白い棺桶を両手で大事そうに持ちながら立ち尽くしていた。
箱は集結し、1つになった。
結果として残ったのは疑問と棺のみだった。
己が悪なのか正義なのかも、結局分からない。
これが正しい事だったのかも分からない。
泣きそうな表情で砂金さんとターナさんに問いかけた。
これから何をすれば良いのか……と。
>エースさん ホテルにいる皆様
「もう終わったか」と退屈そうに上がっていき「ここは取り壊しのようだ」とふと立ちつくしている人を見つけ「何やって」と見ただけで察したがどうしようか迷い「みつる、こいつ渡してこい、使うかはあいつらに任せるが」と言ってはこをひとつ出してみつるが「これうちのボスから渡すようにと預かってきました、魔力があれば使える結晶です」と片腕を出し「片方を持ってる人の魔力が吸われそれをもう片方に送るって物で、この腕もボスの魔力で動かせてますが、埋め込めば生き返りますが、魔力がかなりの量必要になります」と床に置きその場を去って行き「ひとつ貸しですから」と言って階段をおりていく
>近衛田さん、大海原疾風さん
【っ!?何を思いついたかは知らんが良かろうっ!】
背後から叫ばれた疾風の言葉に一瞬驚く黄泉。
だが無理もない。
本来疾風は飄々とした対応とその持ち前の叡智で他者を煙に巻く様な印象を持つ。
誰かの為に声を荒げる事など普段の疾風を知る者からすれば驚愕の一言に尽きる。
だが、黄泉は疾風の言葉を疑う事はしなかった。
その関係には得もしれない何かが確かに存在していたのだから。
疾風の方に振り返る事なく即座に左へ飛び退く黄泉。
(【さて、鬼が出るか蛇が出るか。】)
疾風の意図を知るべく跳躍した黄泉は疾風が何をするのか、と内心で期待しながら不敵な笑みを浮かべる。
尤もその不敵な笑みは疾風には見えていないだろうが……。
>ホテルの皆さん
ディーリス:
……?羽音……?
(フロント内での出来事が一段落し、いつの間にか握り締めていた黒い棺をしばらく見つめていたが、すぐにその関心はフロント内に響く異音へと変わる。蟲の群れが羽を羽ばたかせる音―――そちらの方へと振り向けば、黒い蜂の群れがこちらへとまっすぐ向かってくる。さらに、いつの間にかフロント内に置かれていたトランクを蜂は運び出そうとしている。棺を一旦鎧の内側に仕込むと、"ガチャリ"と両の腕鎧先端に備えられた砲口を蜂の群れに向けた。)
>ホテルにいる皆様
「このちっちゃいのは何なんだ」と次々とみつるの放つ銃弾に当たり落ちてくる蟲のようなものをつつく
>968 >969 >ルミナスさん他ホテル組
ルミナスの発言にターナは素早く、そんなことは無いと叫んだ。
「用済みなんて、そんな事ないわ。.......いい事?あなたは今悪の組織にいる。けれど、あなたの献身のおかげで、無事に箱は完成した。だからこそ、その箱(力)は、あなた達2人に身を委ねたのだと思うわ。何故なら、それは審判と裁きを下す箱。古代魔道兵器と呼ばれる大きな力を唯一選択できる存在だから。
.......あなたの隣の男がいる限り、私は敵として見なければならないわ。けれど、あなたは間違っていない。」
カツカツとヒールを鳴らして、ほんの少しルミナスさんに近づけばターナは手を伸ばした。
「あなたの悩みを私が今解決させることは出来ないけれど、あなたが悩むなら此方へいらっしゃい。私達(正義の組織)は、迷う人を見捨てない。」
そうよね、ディーリス?と妖艶に微笑む。
砂金はルミナスの斜め後ろで、武器を構えつつもターナの言葉を、ルミナスの言葉を聞く。
少し乾いた唇から言葉が出たのは、ターナが手を伸ばした後だった。
「俺はあんたを操作する権利もなければ、あんたがどんな境遇の存在かもしらん。だが、あの女の言う通りあんたもいなければ俺達は全員迷惑してただろうな。
選ぶのはあんただ。あんたがどう在りたいか。目的がないなら作ればいい。
.......ただ、組織は裏切りを許さない。俺は、今のあんたがどんな選択をしようが裏切ったとは思わん。ただ、周りに思われることだけは気をつけろ。
それと、____曖昧な気持ちで決めるな。あんたをしっかり保て。そのままそのままで決めれば、あんたはいずれ自分の過去に食い殺されるぞ。」
「この子にそんな事させないわ。殺人鬼は黙ってなさい?それともそんな事すら躾られてないのかしら?」
「生憎、あんたらみたいにいい子ちゃんの皮かぶるように指示されてないんでな。」
「.......殺人鬼。」
「偽善者。」
視角と視角が火花散る程殺気立つ中2人は素早く銃と鞭を放つ。それは対面し、相対する相手にでは無く、横から迫る「蟲」に。
「ディーリス!あなたはその箱を持って強い魔力反応のある、隣の遊園地へ向かいなさい!私は後から向かうわ!」
ディーリスさんが砲口を迫り、集まる虫に向ける中、ターナは鞭をしならせて活路を開く為の場所を瞬時に探していた。
砂金は既に攻撃を始めつつルミナスさんの前に立つ。
「あんたの迷いは分からんが、礼は言う。まず、ここ迄感謝する。あんたは頼りになった。.......俺は強制は出来ん。ここから先をどう行くかは、好きに決めろ。だが、放任はしない。」
虫を撃ち落としていく中、砂金にしてはハッキリとルミナスさんに声かける。
「あんたが用済みだなんて思った事は無い。」
パァンと弾ける中、桜さんからだという怪しげな物を、みつるさんが渡す。恐らくルミナスさんなのだろうが、受け取る気持ちが今はつかないだろうと、砂金は「後で渡す。」
そう答えて預かっておいた。
そして、さくらさん達やホテル組が殺す虫は撃たれたり、つつかれたり。なにか強い衝撃を受けるとパシャっと黒い液体が飛び散る。そこからは、魔力と水墨の香りが漂っていた。
尚も虫は多く、基本的に攻撃よりは、さくらさん達が置いたアタッシュケースと、砂金が預かった魔力の腕を狙っているようだった。
>970 >黄泉さん
左に飛び退いた黄泉さんが居た場所に大量の銃弾が、黄泉さんの足の健等動きの急所を的確に狙っていた。めり込む弾丸からは僅かに「白衣観音」.......つまりは黄泉さんのような付喪神等に対して強い効果を見せる、「神殺し」と言われる力が込められている。
そしてそれは魔力や魔法といった力ではなく、近衛、この男の意思。宇宙さえも不確定な人の強い感情が生み出す物だと。
____神殺しも恐れない。化け物だ。
「流石のキミもDangerousってわけだね。あー、ボクあーゆー奴は嫌いだよ、やっぱり。キモチワルイッ。」
腕をさすって嫌悪感を丸出しにする中、近衛はすかさず次の銃を放ち、銃を捨てていく。捨てた銃は、地面に当たるなり溶けるように消えていた。
よく見れば液体が染み込み移動するのも見えるかもしれない。
>ターナさん 砂金さん ホテルの方々
「………申し訳ございませぬ…………我は決める事が出来ない…
ターナさんが差し出してくれた手を払いたく無い…
砂金さんの優しさを払い捨てたく無い…
卑怯だと言ってくれても構わない……だけど我はこうする以外考えられないのだ…。
………「我/私」は貴殿らの考えを捨て去りたくない、「正義が差し伸べた手を/悪が拾ってくれて突き放さないでくれた事を」…どうしてそうしたのかを知りたい。
だから「我/私」は「ターナさん/砂金さん」について行きたい………初めての「我/私」という存在の願い…。」
ルミナスはしばらく固まっていた……
己の答えを出せず悩み続けていたのだ。
2人の提案が、対応がルミナスにとっては限りなく嬉しい事だった。
その為どちらかを裏切る選択をしたくなかったのだ…だからルミナスは3つ目の選択肢をとったのだ
──何方にもついて行く、何方の手も取る──
不安定な声とは違い、己の中で1つの答えを出したルミナスは震えながらもしっかりと言葉を発する。
不思議な事にルミナスの言葉は時折重なっていた、「我」と言っている青年の声、「私」と言っている少女の声…それぞれ高さの違う声が重なる度にルミナスの身体が紅い血に包まれる。
全身が液体に包まれると「どぷん」という音と共にその液体の塊が二つに分かれ、やがて人型となる。
そして液体が「ぱしゃり…」と地面に落ちるとそこに居たのは2人の若い容姿をした人物達だった。
片方はホテル内でルミナスの身体が不安定になった時に現れた中の一つ出会った少女の姿、そしてもうひとつは先程までのルミナスよりもかなり若くなったような容姿の少年だった。
【エス・マルム】
「我はマルムを名乗ろう…
我は砂金と共に往く、悪とは何かを知るために。」
【エス・バヌマ】
「私はバヌマを名乗りましょう…
私はターナさんについて行きます、正義とは何かを知り得る為に。」
【マルム・バヌマ】
「「何が正しいのかを知る為に、己の存在理由を証明する為に。
…こんな我々でも「貴殿は/貴方は」は受け入れて「くれるだろうか?/くれますか?」」」
それぞれ容姿も声も違う2人は同じようにそれぞれマルム(悪)とバヌマ(善)を名乗りターナさんと砂金さんに向き直ると口を開いた。
正直に言えばどちらかに着いて行くということは考えられなかった…と言うよりもしたくなかったのだ。
そのような思考があったルミナスは「大狭」によって何度も分裂しかけた思考を利用し「己」を2つに分けたのだ、これが最善の選択だと己で判断した結果であった…。
魔力体であるからこそ…善と悪を知り得ていないからこそふたつある道を何方も歩むことにしたのだ、例え2人から拒絶されようと反対されようと。
>近衛田さん、大海原疾風さん
疾風の助言に従った事でなんとか弾丸の直撃を回避する黄泉。
そして地面に着弾した弾を見て黄泉は表情を僅かに強張らせていた。
そう、その弾に付与されていた力に心当たりがあったからだ。
魔力ではなく神という存在の黄泉にとって天敵といっても過言ではない、所謂『神殺し』の力。
それが近衛田から放たれた弾には確かに宿っている。
そしてそんな中こちらに向けて銃を放ち続ける近衛田を見た瞬間黄泉が見せたのは……………とても悲痛な顔。
それは例えるなら何かにショックを受けている様な……そんな珍しい表情を黄泉は晒していた。
【近衛田よ。】
黄泉に迫る無数の神殺しの弾丸。
それらを前に黄泉は心に溜めた苦しみを吐き出すかの如く絞り出す様にポツリと一言呟き。
その瞬間
黄泉の身体が僅かにブレた。
少なくとも数多くの戦の経験のある近衛田にはそう認識出来ただろう。
だが脳がそれを認識した時には既に
黄泉の身体は其処には跡形も無く
【汝には失望した。】
近衛田の背後から耳元で呟かれたその声と共に彼の首を背後から掴み絞め技の要領でまるでそのまま握り潰す様な勢いで頸動脈を絞めている。
そう、黄泉は正に神速の如き速度で近衛田の背後を捕っていた。
何が起こったのか、その原因は極黒魔である。
近衛田の名前を呟いたあの瞬間、黄泉の極黒魔が瞬間的に黄泉の身体能力に爆発的なブーストを行っただけ。
だが極黒魔によるその身体能力の底上げは凄まじく、腕に覚えのある兵でも対峙していれば瞬間移動をしたと錯覚する程だった。
そんな中、黄泉はどこか悲しげな………そんな儚い悲痛の表情を浮かべ近衛田の頸動脈を背後から締め上げながら呟いた。
【軍人にとって銃とは戦場での己の相棒とも呼べる存在。それは軍人がその銃を初めて授与される際に心に刻み付けるべき戒めに他ならん。………それを汝は自らの意思で当然の様に使い捨てた。………もし、汝と運命を共にした銃に心が存在するのなら、さぞ泣いているであろうな。】
声こそ荒立てていない。
だが、其処には明確な怒りと悲しみの感情が存在している。
そう、黄泉は静かに、だが確実に……怒りを見せていた。
(訂正します)
>近衛田さん、大海原疾風さん
疾風の助言に従った事でなんとか弾丸の直撃を回避する黄泉。
そして地面に着弾した弾を見て黄泉は表情を僅かに強張らせていた。
そう、その弾に付与されていた力に心当たりがあったからだ。
魔力ではなく神という存在の黄泉にとって天敵といっても過言ではない、所謂『神殺し』の力。
それが近衛田から放たれた弾には確かに宿っている。
そしてそんな中こちらに向けて銃を放ち続ける近衛田を見た瞬間黄泉が見せたのは……………とても悲痛な顔。
それは例えるなら何かにショックを受けている様な……そんな珍しい表情を黄泉は晒していた。
【近衛田よ。】
黄泉に迫る無数の神殺しの弾丸。
それらを前に黄泉は心に溜めた苦しみを吐き出すかの如く絞り出す様にポツリと一言呟き。
その瞬間
黄泉の身体が僅かにブレた。
少なくとも数多くの戦の経験のある近衛田にはそう認識出来ただろう。
だが脳がそれを認識した時には既に
黄泉の身体は其処には跡形も無く
【汝には失望した。】
近衛田の背後から耳元で呟かれたその声と共に彼の首を片手で背後から掴み絞め技の要領でまるでそのまま握り潰す様な勢いで頸動脈を絞めている。
そう、黄泉は正に神速の如き速度で近衛田の背後を捕っていた。
何が起こったのか、その原因は極黒魔である。
近衛田の名前を呟いたあの瞬間、黄泉の極黒魔が瞬間的に黄泉の身体能力に爆発的なブーストを行っただけ。
だが極黒魔によるその身体能力の底上げは凄まじく、腕に覚えのある兵でも対峙していれば瞬間移動をしたと錯覚する程だった。
そんな中、黄泉はどこか悲しげな………そんな儚い悲痛の表情を浮かべ近衛田の頸動脈を背後から片手で締め上げながら呟いた。
【軍人にとって銃とは戦場での己の相棒とも呼べる存在。それは軍人がその銃を初めて授与される際に心に刻み付けるべき戒めに他ならん。………それを汝は自らの意思で当然の様に使い捨てた。………もし、汝と運命を共にした銃に心が存在するのなら、さぞ泣いているであろうな。】
声こそ荒立てていない。
だが、其処には明確な怒りと悲しみの感情が存在している。
そう、黄泉は静かに、だが確実に……怒りを見せていた。
>975 >ホテル組(マルム/バヌマさん)
「いつか、この世界の平和に理解して貰えると嬉しいわ。ありがとう、耳を傾けてくれて……。この境が、無くなるように、一緒にがんばりましょう?」
ターナはルミナスさん、いや、バヌマさんの手を取れば微笑む。
砂金は手を取ることは無かったが、マルムさんの方を一瞥して、墨で出来た虫への攻撃を続けていた。それはマルムさんの時間を守っていたことと余り変わりないだろう。
バレッタにマガジンを差し込む。しかしまだ迫る虫に舌打ちをする。
「キリがない。話が終わったならここから移動するぞ。」
腕に取り付けたワイヤーリールを遊園地より少しズレた方向に向ける。ターナはそれを見て待ちなさい!と1つ、声を荒らげた。
「……この子(マルヌさん、バヌマさん)に変な事をしないで頂戴。いつか、必ず、貴方は裁かれる。」
「死ぬ時はそうだろな。」
過去の確執が、少し和らぎつつもまだ終わらない。砂金は「相手をしてられん。先に行くぞ。」と言えば、1人先にワイヤーを速射、リールが巻いてそのまま勢いよくその場を離れた。
「……私達もこのまま虫を相手し続けていたら魔力が先に切れてしまうわね……。でも何故かしら。私達に攻撃は殆どない。狙うのは……あの女性が置いたアタッシュケース……?」
鞭で虫を薙ぎ払いつつも、ターナはふたりがどうしたいかを、見てみることにした。
>976 >黄泉さん
「Oh。」
階段から覗き込む疾風は笑みを浮かべていた。
「めーずらしく怒ってるぅ。ま、そんな事は分かってたけど??問題は、まだってことかな……。」
目を細めて射止める視線の先には、黄泉さんに喉を抑えられた近衛の姿。
やや浮いた状態となるだろう近衛は、ほぼ本能だろう。頸動脈は掴まれているが、右腕を差込み辛うじて話せる程度の呼吸を得ていた。
少し頭を動かし、黄泉さんに話しかける。
「な"にを……げんめつ、されたかは、わたしにははかりかね"っ、ます……!ですが……!!」
パァンと黄泉さんの片腹が弾け飛ぶのは、黄泉さんが怒り、近衛に接敵した為。
近衛の左腕には、投げ捨てようとも消えていた銃とは違う、軍人の銃が脇に挟まれ、硝煙を登らせる。
「わたしは、あなたのきたいにこたえるっことでもなく!わたしの、わたしがあゆんだしんねんで、すすんでいます!わたしをきずいたかこ、ほうほう、そのすべてあなたに"かちをきめられ、ひていされるぎりはこちらにもありません"っ!!!」
相棒は決して離さず。そのまま首が軋むのも構わず、鼻から血を垂らして体を勢いよく1度揺らし黄泉さんの胴体を蹴りつければ、地面を走るように足は上へ、そして右腕を捻らせ黄泉さんの手の肉を皮が僅かに裂けるくらい掴んで背負い投げの一撃を見せた。
その間に、黄泉さんに一撃を撃ち込んだ銃は近衛の体に血を零しながらめり込んでいく。しかしその血は、地面に落ちれば魚の如く泳ぎ近衛の方へと向かっていた。
>ターナさん ディーリスさん 砂金さん
【マルム】
「…では、我は彼と共に往く。棺はバヌマに持たせよう…汝はこれを求めていた、なれど彼はこれを求めなんだ。
ターナ殿、ディーリス殿…我らに選択の余地を与えてくれたこと、有難く思う……。
いつかこの恩は必ず返すと約束しよう、例え後々敵対するとしても……
─そして彼を裁くときには我も必ず共に願う─
……では。」
マルムはバヌマに純白の棺を手渡す。
この行動の意志をバヌマは理解しているためただそれを受け取り、握りしめて頷いただけであった。
しかしターナさんには説明がいるだろうと考えそちらへ向き直ると口を開く…
簡単に言えば砂金さんはルミナスから箱を取ろうとせず揃えることに協力していた、それに対してターナさんは如何なる理由があったとしても箱をルミナスらから受け取ろうとしていた事は事実である…
確かな理由がある訳でもなくただそれだけの理由だった。
バヌマに棺を渡したマルムは改めてターナさんとディーリスさんの2人に頭を下げると血の猛禽類のそれのような翼を背中から生やし(姿勢制御と速度を上げるため)、其れをはためかせながら高速で砂金さんの元へ飛翔していった。
速度的にさほど時間をかけずに追い付くであろう。
残ったマルムが今度は口を開く。
【マルム】
「………ターナさん、これからよろしくお願い致します…。
私は…人で言えばまだまだ幼子……至らぬ点がありますでしょうが私を見捨てなかった貴女のために頑張ろうと思います…。
……この話し方で大丈夫なのでしょうか…
「私」…「我」…「拙」…人には様々な一人称がある様です……ターナさんはどれが良いと思いますか?」
少し不安そうな顔になって入るものの真っ直ぐターナさんを見てから頭を下げて礼をする。
2人に分離したルミナスだがその知識量は公平ではない、砂金さんとの行動…そしてその人物を悪といったターナさんの言動で少しは悪に対しての理解を持っているバヌマに比べて「善」と呼ばれる行動の一切を知らないマルムはほぼ1からのスタートなのだ…
…知識も常識も志も……。
その為現状は自分の一人称にすら不安を覚えているようだ。
(因みに多キャラの龍さんが決めた一人称がマルムの一人称となります、お好きなものを言ってくださって大丈夫ですよ!)
それともう1つ現状黒い虫のようなものに対して警戒心が薄いのはその存在の優先度を少し理解したからであり、まだ話すだけならば問題ないだろうと判断した為である。
この会話が終了した後戦闘を始めるつもりでもある。
>ホテルにいる皆様
「戦いは終わったみたいだな」と壁際から出てきて「周りが元に戻ったみたいだけど、報道が集まり始めたな」と携帯を出して「どうにかしてこちら側から目を外せ」と指示を出したあと「中央としてはこの後面倒なことは任されるが、こちらとしては近衛田という者を貰いたい」と壁際から言う
>近衛田さん、大海原疾風さん
【近衛田。もういい加減にその痛ましい夢から覚めても良い頃合いではないのか?今の汝が語る信念とやらを貫くというのであれば…………汝はいずれ軍人として最低限の誇りさえも見失うであろう。】
近衛田の銃により片腹が弾け飛び、盛大に血が流れ出す。
にも関わらず黄泉は顔色一つ変えることなく胴体を蹴りつけられ、背負い投投げを受け宙で弧を描く最中も淡々とした口調で近衛田に語り掛けていた。
そして黄泉の身体が背負投げにより地面に叩きつけられる。
誰もがそう思った筈だ。
しかし、黄泉の身体が地面に叩きつけられる事は無かった。
いや、正確に言えば黄泉は常人では考えられないほどの体幹のバランスを駆使して足から綺麗に着地していたのだ。
そして足が地についたその瞬間、黄泉は皮を掴んでいた彼の握られた手に人差し指の先端を滑り込ませる。
すると、背負投げを仕掛けていた近衛田の全身がフワリと注を舞い、次の瞬間には人差し指一本で空中に持ち上げられまま空中で静止していた。
黄泉はことも無げに人差し指一本だけの力で近衛田を空中へと持ち上げている。
【価値を決められ否定される義理は無い………か。最早悪魔に唆され冷静な思考もままならんと見える。言葉をすり替え現実を直視する事すら出来ぬとはな。近衛田よ。汝を否定しているのは他の誰でも無い…………汝自身である事に気づかんか?軍人とは民や国を他国の侵略から守る為に存在する兵士。民や国を愛し、何があっても守り抜かなければならないという使命感を常に持ち国旗に誓うと共に戦場で血を流す。………だが、今の汝はどうだ?悪魔の操り人形となり民を守るどころか民の命を脅かし、滅ぼさんとするその所業は軍人としての姿はまるで逆ではないか。愛国心、愛護心が全く感じられないソレは軍人への冒涜、即ち汝の祖国への国旗への誓いすら自分自身で侮辱し否定したという事だ。】
容赦ない言葉の刃を近衛田に振り翳す黄泉。
『全魔完全支配能力の発動』
と、同時に今の今まで出現しては血に変換される一部始終に魔法の気配を感じ取っていた黄泉は自らの能力を発動させる。
すると今の今まで近衛田に向かっていたその血は黄泉へと集まっていき、足元まで辿り着いたその血は弾き飛ばされた黄泉の片腹を治癒し始めたのだ。
近衛田の力である『輸送軍艦武装解除』を完全にコントロールし、まるで自分の手足の一部のように自由自在に操るその光景は全魔完全支配能力の恐ろしさを物語っていた。
【答えよ。汝の歩んだ信念とは悪魔の所業を肯定し、民の命を脅かし滅ぼす事に相違ないか?】
空中に持ち上げた近衛田を見上げながら問う黄泉。
その眼差しは一切の虚偽は認めない、と言わんばかりの無言の圧力が確かに存在していた。
(/だいぶ前に言っていた乱入ロルここで入れます!多忙でしたので少し遅くなりました!)
>近衛田さん 大海原疾風さん
―――― 刹那、それは激化する戦場に降り注ぐ鬼神の如き威圧。――――
【千秋一慶】
「.....どいつが近衛田ってやつだ?」
奇怪、両手に刀、そして口にも刀。三刀流と言えるような格好で現れた一人の男。男は目の前の状況に少し困惑しつつも異常な気配と周りの全員に勝るとも劣らないような圧力を漂わせる。
その男は、手に持つ刀の切っ先を黄泉に向けると言葉を放つ。
「取り合えず.....お前から話でも聞くか。」
>ターナさん マルムさん
ディーリス:
隣の遊園地だな?合点。
(砂金さんの元へ飛び立ったバヌマさんの姿を目で追った後、箱を持って隣の遊園地へと向かえというターナさんの指示に了承の意だけを伝えると、活路が開くタイミングを見計らいながら、背鎧から魔力を断続的に噴射させ始める。その際、ターナさんの元へやってきたマルムさんに一瞥すると、再び蟲の群れの一点へと視線を戻しながら告げる。)
ディーリス:
その子はキミ(ターナさん)に懐いているようだね。なら僕から言う事は何もない。僕が今、最優先に行うべき事は事態の収拾だ。遊園地に事の元凶がいるのなら、そいつをどうにかする方が先決だろうから。
>ホテルから遊園地に向かわれてる方々
「ここは調べ尽くしたが、本丸ではなかったな」と外に出ると美香「ボス、遊園地に向かう人影が複数人」と影から出てきながら言ったので「出遅れたか、この虫を倒しながら外へ出て我々も向かうぞ」と外に出て「民間人は無力化だけしろ、他は構わん潰す手間が省ける」と遊園地の入口辺で派手に暴れ始める
>978 >982 >マルムさん、ディーリスさん
「ディーリス、茶化さないの。そうね、あなた達2人が断罪の翼を持っているから、私達が急がないと……。それからマルム、……そうね、私、一人称は私が1番使いやすいんじゃないかしら。私は従えることは好きだけど、強要は嫌いよ。
……そうね、今の私は女王。だから、困った時はディーリスや普段の私に聞いた方がいいかもしれないわね。今はこの騒動の解決に向かいましょう。
さ、2人とも手早く済ませるわよ。
アタッシュケースは……確かお金と言っていたわね。何故狙っているのかは分からないけど手掛かりのはずよ。念の為虫の動きを追いかけていきましょう。遊園地から来ているから、遊園地に帰るのでしょうけど、大事なものなら何か倉庫や、魔力源があるのかもしれないわ。」
手際良く、その場の把握をしながら向かう場所も意見を合わせていく。マルムさんにも話をする。
迫る虫の大群を道を開くくらいには鞭で薙ぎ払いつつヒールを鳴らして足を進める。
ふと、険しい顔で呟いた。
「……そういえばデネブはどこにいったの……?」
>980 >981 >黄泉さん、千秋さん
逆転と逆転を繰り返し、近衛の魔力、発動する魔法が黄泉さんに渡れば近衛の皮膚も血液となり、零れ、骨が露出する。目も穴あき、頭蓋骨が黄泉さんの方へ頭を向ける。
「質問ばかりで失礼ですが。あなたの言っていることの殆どを自分は理解出来ていません。そもそも、自分は洗脳教育は受けている為洗脳等はされてませんし、ただ軍人として恩を返してるだけなのです。
ですが。」
____近衛は、生前より、不死と言われた。何故か?魔法でも無い。意思だ。意思だけが、信念が蛆が湧く体も動かしたのだ。
死にゆくものに敬礼を、生きる未来へ幸福を。
浮かされた体を捻り、腰の刀を振りかぶる。
それは強い神殺しの意志を宿す美しき刀。極限まで薄い刃は横から触れるだけでヒビが入るほど脆いが、これが近衛の愛刀だった。最高の切断能力を持つその軍刀は黄泉さんの左肩側を的確に、スン、と静かに。切る感覚さえ与えずに落とす。
ボタッと肉が落ち血に帰り黄泉さんに向かうのも構わず。
「どの様な侮辱、何人たりとも許しません。」
その言葉の後に黄泉さんも予想外だったかもしれない。血で治るのだろう。それでも
動きの主導権を握られたままの男が黄泉さんの左肩から斜めに腕を切り落とした。
その時間は、大したことは無い。質問されて、3分位だろうか?その間に階段では事件が起きていたのだが。
「おっと、君は……恐らく千秋の名を持つのかな?って話をする前に黄泉の方に……。やれやれ。ボクそーゆーキャラじゃないんだけどぉ。」
千秋さんの出現に合わせて疾風が壁に手をつければメガホンを作り出す。スイッチをいれれば黄泉、千秋、近衛に聞こえるように音が響く。
「HeyYomi!君に客人だヨ!後……これはぁボクのぉ余談だけどぉ。洗脳魔法のあとも洗脳形跡も無いから多分素の、近衛田という存在だと思うようん。ボクの嫌いなタイプ。」
そういえばまた階段に隠れつつ様子を見た。
>983 >桜さん御一行
遊園地内は血のない皮だけの人だったもの、顔布で表情が見えないのが救いだろうが、それらが散らばり閑散としている。
よく見ればそれは人工的に作られた人のようなものだと分かるかもしれない。……つまり、信者に変えた一般人を使っていないことの証明だろう。
だとすれば、この街の信者、一般人の殆どはどこへ行ったのだろうか?
ただ遊園地にある奇妙な建築物から魔力。
黄泉さんの魔力や近衛の意思から生まれる神殺しの何か。千秋さんの闘争。あとほんの少しの疾風の魔力が溢れていた。
>ターナさん ディーリスさん
【バヌマ】
「あの…ターナさま、ターナさま…私はバヌマです。
…ンン…えっと…ターナさまは女王様なのですね……それにそうでないターナさまもいらっしゃると…
分かりました、もし何か聞きたい事がありましたらディーリスさんとターナさんに聞く事にします……。
それと…デネブさん…は…まだ私が「ルミナス」だった時にホテル内を走り回っていた様な気が致します。
…………恐らく迷子になられてしまったのでは…」
ターナさんの言葉により一人称は「私」で固定化されたようだ。
それはそれとしてその言葉に頷いた後にバヌマは少し何かを思い出すように目を瞑る…
建物内に魔力を充満させた時はまだ居場所を知る事が出来ていた。
そしてその最終探知地点はターナさん達がいたエリアでもなく、そしてルミナスと砂金さんがいた場所でも無い…
全く関係のなさそうな階層を走り回っていたのを思い出した。
その事を思い出したバヌマは少し苦笑いでもするかのような顔でその事をターナさんに伝える。
その様に話しながらもバヌマは血を一滴地面に垂らす、其れは次第に色を変えていき空を舞う虫と全く同じような見た目となりアタッシュケースを回収している虫たちと合流、行動を共にし始めた。
さしずめ小さなスパイと言った所だ。
(すいません!バヌマとマルムの名前の記入位置を間違えてしまいました!
本当に申し訳ございません、ターナさんとディーリスさんと共に行動しているのが「バヌマ」です!)
>984
「人では無くなってるが、魔力はあるからあれが使えるかやってみるか」と手を広げ「魔法展開」と言うと皆が屋根に飛び移り「生存者今の所確認できません」と言うと遊園地全体にどす黒い魔力が広がり「ЁЙЛЗЖФ」と魔法陣を展開していき桜の周りに人間だった物が集まりだし「我が配下として生まれ変われ」と全ての人だった物が消えかなりの数の人が跪いてる状態になって「中に」と門の中に作り出した全員を入れる
>近衛田さん、疾風さん、千秋さん
>981
突如現れた三刀流の男。
異状な気配と圧力を放ちながら剣先を向けるその姿に黄泉は威圧感を放ちながらも男の質問に静かに答える。
【近衛田は余が持ち上げているこの男だ。……それで、余に刃を向ける汝は………余の敵か?】
正に一触即発の雰囲気。
次の瞬間には本気の戦いが始まらんとするぐらいの圧力のぶつかり合いである。
>984
そんな時、近衛田からの言葉と共に黄泉の左肩は両断されていた。
あまりにも唐突な出来事に流石の黄泉も思考を一瞬停止させ、切り落とされた自身の片腕を見下ろしている。
【………………。】
信じられない、といった様な表情。
しかしそれは自らの片腕を切り落とされた事に対してではなかった。
「HeyYomi!君に客人だヨ!後……これはぁボクのぉ余談だけどぉ。洗脳魔法のあとも洗脳形跡も無いから多分素の、近衛田という存在だと思うようん。ボクの嫌いなタイプ。」
思考に被さる疾風の言葉。
それは近衛田の言葉の肯定を意味する。
事ここに至り、黄泉は自らの誤ちにようやく気が付いたのだ。
片腕が無くなり、圧倒的に不利になりながらも黄泉は近衛田を見据え話し始める。
【………非礼を詫びさせてもらおう。近衛田よ。全ては余の杞憂であった様だ。汝がベリアルに洗脳を受けていると推測し、汝の軍人としての本能を刺激させる為に挑発を兼ねた汝への叱咤であったが………どうやら不要であったらしい。】
自らの非を素直に認めた黄泉は先程発動させた全魔完全支配能力を解除する。
するとコントロールを奪われていた近衛田の血は本来の用途を取り戻し近衛田へと集まっていく。
【そして何よりだ。汝の意志が無事であった事。感謝する。】
が、その時黄泉の切り落とされた左肩から先の部分が光り輝き始める。
それは先程まで黄泉を包み込んでいた極黒魔とは全く別のモノだ。
極光魔
極黒魔と対を成し、魔の覇権争いに名を挙げた光の魔である。
邪悪な力を打ち払い、浄化、治癒の力に特化したその力はあらゆる傷を立ち所に癒やし、使い手に安らぎを齎したと云われている。
極光魔は切り落とされた黄泉の左肩から先を包み込むと、見る見るうちにその左腕を修復していく。
そしてあっという間に切り落とされた左腕は何事も無かったかの様にもとに戻っていた。
【汝との戦い。そのような不本意な形で決着ではあまりに惜しいのでな。】
一矢を報いられ、精神的ダメージは確かに存在していた。
だがそれよりも黄泉にとっては近衛田が洗脳されていない事への喜びが大きかったのだ。
それは黄泉が今も尚浮かべている………隠しきれない程の不敵な笑みを見れば誰の目にも明らかだった。
>バヌマさん ターナさん
ディーリス:
かなり衝動的にも動いていたみたいだし、気にしていても仕方がないように思えるけど。アレだけ騒がしく動いてるんだ。事態収拾に動いていればその内合流出来る、そういう風に考えておいた方が良いだろう。
……それにしても、虫って金品に目が行くような生き物だったか?遊園地から来ている、という事は、虫自体が魔法で作られたモノか?
>遊園地に向かわれてる皆様
「特に有力な情報はないな」と肌が露出している部分から禍々しい模様を紫に光ながら遊園地の奥に進む
>All
「そろそろ七夕か」と出された書類に目を通しながらつぶやき「まぁいつも通り七夕セールと短冊飾りをするかな」と言ってると美香が「あの、大食いイベントなんてどうでしょうか、セールだけではマンネリ化してきているのでなにか大々的にしたいのですが」と言ったので「まあ、人数次第で開催するかは決めると書いて募集だけする」と『七夕イベントとしてスイーツの大食い大会を開催、応募状況によっては予選を行うか中止とはなります』とのチラシと東野グループのネットに書き込み「応募用ホームとボックスは作ったけど、申し込みがあればいいのだけど」とぼやく
>桜ちゃん
雪音「リュナー!短冊にお願い事しよー!ほら、みんなもはやくー!」
ルナ「ま、待って…!」
天音「全く…騒がしいんだから…」
雪音「あれ?これって?ねぇねぇ!リュナ!これリュナが出てみなよ!優勝したら、何か景品とかあるかも!」
ルナ「大食い…?楽しそう!雪音ちゃんもみんなしよーよ!」
天音「私はやめておく…無理そうだし。」
雪花「ゆーちゃんもするですわー!」
>桜ちゃん
雪音「あ!受け付けしてるみたいだよ!行こー!」
月「うん!でも…どこに行けば…」
雪花「ゆーちゃんも分からないですわー!」
天音「やれやれ…地図見て行こ。A1…あ、ここね。今はここだから…あっちね。」
>雪音さん達
「こちらで受付を行っております」と係が案内を行って居ると黒塗りの車が3台入って来て「東野社長だ」と周りが騒ぎだし桜がSP達を連れて中に入ってくる
>桜ちゃん
雪音「誰?あれー?」
雪花「ゆーちゃんも知らないですわー。」
天音「偉い人でしょうね。社長…って聞こえたから。」
月「へー…凄い人もいるんだね…」
(ほへー、と上の空のような、こんな人もいるんだ。と思うようなぼんやりと見ていた。このメンバーで年上でも2人小学5年生、もう2人なんて小学1年生だ。あまりにも関わりが無さそうで、遠くの人に思えたのだ。)
天音「社長…?あ、ゆーちゃん、あの人!焼き肉屋さんに行った時の!」
雪花「あ!そうなのですわね!」
>雪音さん達
「ゆっくり、出来るといいけど」と歩いていると皆さんを見つけたので「あら、あの時の方ですよね」とニコリとして近寄っていく
>桜ちゃん
天音「こんにちは、あの時はありがとうございました。」
雪花「こんにちはですわー!しゃちょーさんも大会出場するのですかー?」
雪音「え!そうなの?楽しそう!」
月「それは…ちょっと強そう…?」
>天音さん達
「私は出ませんよ、主催者ですから」とにこりとした後「私の部下が出る予定ではありますが」と言う
>桜ちゃん
天音「……凄く食べそうなお兄さんが沢山来そうね」
雪花「ゆーちゃんも頑張るですー!」
月「私はお腹いっぱい食べたいな!」
雪音「私、可愛い食べ物がいいー!」
>天音さん達
「女性ですよ、結構食べるので」と言ってると「社長、お時間です」と美香がやって来て「メニューならそっちで発表しちゃって」と言うと「かしこまりました、そのように手配しておきます」そう言って去っていき、メニューが張り出され[特大うな丼、冷やし中華、特大パフェ、これを1時づつ行い間に5分休憩を設けます]と張り出された後【景品は東野グループ全店で使える商品券100万円分です】と大きな文字で書かれ店の掲示板などにも書き出される
>All
「そろそろあのイベント始まるか、まあ今回はこっち側にいくらか金を隠してあるし、あの島は他の金持ち達が買っている」そう言うと「いくつかの船が出航しました、しかし良かったのですかあんな事」と言いながらみつるが入ってくるので「なにゲーム自体は一切触れてない、ただ金を山のようにつぎ込んだだけだよ、景品用に」と言うが心配そうに見てくるので「構わないさ、こちらの代わりに出てるのは人形、見張り役のね」と言って立ち上がり「貧民街にばらまくようの金は準備したな、それとまあせいぜいあの紙でどれだけ釣れるかの話だけど」と[一攫千金目指しませんか]や[無人島で宝探しゲーム]という紙と、[貧民街で紙幣の入った宝箱で揉め事多発か]という記事があるのを見てニヤッとして
>All
修「お嬢様~お嬢様~どちらに」と探し回っていると空「兄さんどうしたんです」と寮の方から出てきて修が「お嬢様がいらっしゃらなくて」と言うと空「確かみつるさんと出かけて、そろそろ戻ってもらわないと行けない時間だね」と言ってると美香が飛んできて「お嬢様とみつるさんが、警備が目を離した隙に居なくなって、車に詰め込まれたんじゃないかって」といい修が「こ、これはまずい、とりあえず兵隊は集めておく」と騒ぎ出し、昼頃のテレビには[東野社長、忽然と姿を消す]とニュースなどに出始め、修が「とりあえず各組織、それと行きそうな場所虱潰しに当たるぞ」と台風の日の荒波のように荒れだし
その時
とある地下に続く道に桜たちを運ぶ人が居て
>東野さん
「……?」
(たまたま見かけた。学校帰り、遅くなったから早く帰らなければと急いでいたが、人を抱えて歩く人が…病人なのだろうか?眠っているようにも見えた)
「あの髪の制服のお姉さんって…」
(いつか見かけた。そう、校内見学で迷ってたら出会ったお姉さんにそっくりだった。眠っている顔は見えなかったが。)
「見間違い…?」
(はっきり言って、人違いって事はある。ただ、あのお姉さんなら、連れていた人に挨拶でもするべきだっただろうか。そう思いつつ、ただ見送るしか無かった。)
>All
修「一刻も早く社長を探し出せ、いいか必ず探し出せ」とそう言うと街に出ていく人達を送り出して松が「ここは任せる、社長は必ず連れ戻す、みつるさんも一緒に」と関連の会社や組織にあたるため、そして情報を掴むため「社長を見てないか」と聞き歩きに出て
>今瀧さん
覆面男「おい、早くしろ他に見られるとまずい」と桜を抱える覆面男に何か言って車に放り込むよう中に入れ、ポケットから何かが落ちたが「急げ」と車が慌てて発進して、車が去った後に「東野 桜」と裏に書かれた時計と学生証がその場に落ちていて
>松さん(/絡ませていただきます…!)
紫苑「本日はお疲れ様、紗奈が手伝ってくれて本当に助かったわ。貴方がいなかったら、今頃人手不足で仕事が回らないところだったでしょうね」
紗奈「お役に立てたようで何よりです、紫苑様。人手が足りないようでしたら、またお呼びください」
紫苑「えぇ、その時はお言葉に甘えさせてもらうわ」
(同時刻、北アジトの入口付近で話す2人の少女がいた。1人はメイド服を着た紫髪の少女、音瀬紫苑。もう1人は黒い巫女服を着た緑髪の少女、緑河紗奈。紫苑が人手不足で悩んでいたところ、偶然北に用事があった紗奈が通りがかり、彼女の仕事を手伝っていたようだ。先程その仕事も終わり、2人は入口付近で少し話してから別れようとしているようで)
>音瀬さん 緑河さん
「確かこの辺だと聞いていたが」と2人を見つけて「すまないが」と声をかけに行って
>空さん
紫苑「待って、向こうから誰か来ているわ。念の為警戒を……」
紗奈「…いえ、その必要はありません。あの方は敵ではありませんから」
(別れる直前、紫苑は向かいから誰かが1人やって来ることに気付き、念の為警戒態勢を取る。紗奈も紫苑の声掛けで後ろを振り向いた。そして向かいから来る彼が桜さんに仕える者だと確信すると、警戒する紫苑を収め「はい、いかがいたしましたか?」と空さんに向けて問いかけて)
>音瀬さん 緑河さん
「いきなり済まなかった」と近寄っていき「うちのボスこちらに来てはいないか、急にいなくなってしまって探して回ってるとこで」と聞いて
>空さん
紗奈「桜様のことですね。こちらではお見えになられませんでしたが……」
紫苑「あぁ、中央のところの方だったのね…これは失礼しました。私も同じく、姿を見ていません。少なくとも、この辺りにはいないはず……そうだわ。紗奈、南の方はどうかしら?」
紗奈「いえ、残念ながらその可能性は薄いかと。………ところで、先程『急にいなくなった』と仰っていましたが…一体何があったのですか?」
(桜さんの行方を聞かれるものの、心当たりの無い紗奈は首を横に振って姿を見ていないと述べる。紫苑も空さんが敵では無いことを認識したのか警戒を解き、初めに謝罪を述べて紗奈と同じく姿を見かけていないことを伝える。と、そこで紫苑は何かを思いついたのか「そうだわ」と声を上げ、南の方にいる可能性はないかと紗奈に尋ねた。しかし紗奈は可能性が薄いと否定し、ひとまずは空さんから事情を聞こうとして)
>音瀬さん 緑河さん
「うちの定例会が終わって、街を歩かれるって言うから警護をつけて見守っていたが見張りの交代時に雲隠れのように消えられた」と言って「いつも欠かさない定期連絡も来ないからどこかの組織に言ってるのかと思って探してる」と軽く殺気を出しながら言って
>空さん
紗奈「なるほど、一瞬目を離した隙に姿が消えてしまったと…」
紫苑「しかも、連絡もつかないとなれば………どこかの組織に出向いていると言うよりは、何か面倒事に巻き込まれている可能性が高いとみた方が良さそうです」
(空さんから事情を聞けば、2人とも彼から殺気が出ていることを特に気にとめず、紗奈は「なるほど」と相槌を打ちながら聞き、紫苑は顎に手を当てて何かを考え始め…空さんが話を終えた後、自分の推測を話しだした。彼の話を聞くに、桜さんが態々見張りを交代するタイミングを見計らって自ら姿を消すことは考えにくく、他の第三者が関わっている可能性が高いだろう……というのが、紫苑の考えだ。この時、実際に口に出してはいないが…桜さんが何者かに誘拐された可能性も視野に入れていた)
>音瀬さん 緑河さん
「他の組織に確認しようにも連絡手段はボスしか知らない」と言ったあと「ボスを連れ去ったものがいるなら全力で潰しに行くまで」と物騒な事をいい「他の組織に連絡は出来ますか」と聞いてみて
>空さん
紫苑「まぁ、仮にも一組織のトップを狙ったわけですから…遠慮の必要はないと思いますけどね。……ひとまずは情報を集めないと話になりませんね」
紗奈「連絡でしたらお任せ下さい。ですがその前に…桜様が直前までいた場所について、もう少し詳しくお教え願えないでしょうか?」
(紫苑は物騒な発言をする空さんに対して苦笑を浮かべつつも、彼に同感するような発言をして。『連絡は出来るか』という問いに対しては紗奈がすぐに伝達すると返事をし、伝達前に桜さんが直前までいた具体的な居場所を尋ねようとして)
>音瀬さん 緑河さん
「ボスが消えた場所はここだ」と時計型のデバイスを起動し街から少し離れた公園を出したあと「ボスのデバイスの通信が切れたのはこの辺り」とデバイスの地図を動かしそこを表示したあと「バレたかどうかは不明だが、連絡もできないし場所を調べることも出来ない」と怒りを顕にしながら言って
>空さん、(悪組織all)
紗奈「恐らく、桜様の通信機器の電源が切れている可能性が高いかと。……他の組織の皆様が桜様を攫う動機はないと思われますし、やはり第三者の仕業と見て間違いないでしょう」
紫苑「1つ聞きたいのですが……場所を調べられないということは、魔力の跡を辿ることも出来ない…ということですか?」
(桜さんが直前までいた場所を把握した後、紗奈は改めて第三者が関わっていることを確信した後、小型の通信機器を取り出して悪組織全体に以下の連絡を送る。一方で紫苑は連絡を紗奈に任せ、空さんに向けて個人的に気になったことを質問して)
『こちら南の隊員、緑河紗奈です。中央のボス、東野桜様が×××での目撃を最後に消息を絶った模様。なお、○○付近で通信が途切れています。何者かに誘拐された可能性が高いと思われます。目撃情報のある者は至急、情報の提供をお願い致します。また、捜索に協力出来る者は各自情報収集に務めてください。何か情報が掴めた際は私、緑河紗奈に連絡すること』
>音瀬さん 緑河さん
「通信機切られてるか」そう言ったあと「居場所を直ぐに調べられたら、部下たちに待てと言わずに場所さえ言えばす灰すら残さず抹消している」とイライラしながら言って
>空さん
紫苑「まぁ、そんなことだろうと思っていました。一応、こちらの方でも調べる所存ですが……どうしたものかしら」
紗奈「ひとまずは、桜様が消えた場所を中心に調べる他ないかと」
(僅かな希望を求めて質問したが、やはり魔力の跡を辿ることは難しいらしい。一応、先程紗奈が目撃情報のある者は連絡するようにと伝えてはいたが、正直情報が出る可能性は低いだろう。紫苑はどうしたものかと腕を組んで悩んでいると、紗奈から『桜さんが消えた場所を中心に調査する』こと提案をされる。紗奈はその後、空さんの方を向き「いかがでしょう?」と尋ねて)
>空さん
紗奈「まだ伝達を終えたばかりですから、情報が出ないのも当然と言えます。それに、今回は正直目撃情報も出るかどうか……」
紫苑「とにかく、驚いていたり怒りを顕にするいる暇があるなら…さっさと動くのが吉でしょう。捜索に時間がかかれば、最悪命を落とす可能性もあります」
>音瀬さん 緑河さん
「情報集めるか、まあ朝のニュースにはなるだろうけど」そう言ったあと落ち着くように努力して
>空さん
紫苑「えぇ、では早速……あ、そういえばまだお互い名前を明かしていませんでしたね。この先名前が分からないのも不便でしょうし、お互い自己紹介と行きませんか?」
紗奈「そうですね、私もまだ貴方様(空さん)の名前をお伺い出来ていませんから……」
(目的地が決まったため早速向かおうとする紫苑だが、ふとまだ自己紹介を済ませていないことに気付く。その後、この先名前を呼び合えないのも不便だと考え、紗奈と空さんに互いに自己紹介をすることを提案。紗奈はそれを承諾し、2人(紫苑と紗奈)は空さんの方を向いて自己紹介をして。ちなみに、紫苑と紗奈は空さんと出会う前から一緒におり、名前も共有済みだ)
紫苑「改めて、音瀬紫苑です。北の隊員を務めています、と言っても…個人的な事情で時々しか来れていませんが。とにかく、よろしくお願いしますね」
紗奈「私は緑河紗奈と申します。南の隊員を務めさせて頂いております。どうぞよろしくお願い致します」
>音瀬さん 緑河さん
「東野 空、中央の情報を集めるのがメインで戦闘はもっぱら兄達がやってるから裏方、幹部クラス」そう言ったあと「まだボスは生きてる、僕はボスの人形だから消える事になるから」と言って時計を触って
>空さん
紫苑「人形?……それって、種族な意味…ですよね?てっきり、ファンタジーの世界にしかいないと思っていましたが………」
紗奈「常識に囚われてはいけません、紫苑様。そもそもこの世界には魔法という非科学的なものが存在するのですから」
(空さんの種族が人形であることを知り、信じられないといった様子で動揺が隠せない紫苑。それも当然だろう、今まで彼女は人外をこの目で見たことがないのだから。対する紗奈はこちらも初めて聞いたことにも関わらず冷静に「常識に囚われてはいけない」と告げる。その後、目的地へ向かおうと2人に促し)
紗奈「空様、改めましてよろしくお願い致します。では、目的地へ向かうとしましょう」
>音瀬さん 緑河さん
「じゃあ行こうか」と時計のネジを触り「ゲート開いた、入って」と時計の光でできた魔法陣を指さしながら言って
>空さん
紫苑「………面白いものを持っていますね。まぁそれはともかく、行きましょうか」
紗奈「はい。紫苑様、空様」
(紫苑は空さんの持っている時計に興味を抱きながらも今は現場に向かうことが最優先だと考えるる。そして2人は互いに頷くと、空さんに指示された通り魔法陣の方へと向かって)
>空さん
紫苑「パッと見た感じ、あまり違和感は感じられないけど…」
紗奈「そうですね。しかも先程空様が仰られた通り、桜様の魔力を読み取ることが出来ないようです。何者かに消されたのでしょうか……」
(桜さんが姿を消した場所へ到着すると、紫苑は辺りを見渡してパッと見普通の町並みといった感じだと呟く。対する紗奈は、念の為桜さんの魔力を辿ろうとするが見つけられず、痕跡が消されている可能性があると伝えて)
>音瀬さん 緑河さん
空「何も感じられない」と辺りを探していると「みつるさん」とボロボロの執事服の男が物陰から出てきて
みつる「あ、相手は、か、かなりの、手練、ボス、連れてかれた」と駆け寄った空に抱えられ血まみれで、言葉につまりながら言って
>空さん
紫苑「空さん?待ってくだ……!?」
紗奈「……少しじっとしていてください。すぐに治療いたしますので…」
(2人は空さんの後を追いかけると、そこには血まみれのみつるさんの姿が。紫苑は驚いた表情で何があったのか聞こうとするが、紗奈に静止させる。その後、紗奈はみつるさんの元へ駆け寄ると傷を直すために治療魔法をかけようとして)
>音瀬さん 緑河さん
みつる「うぅっ」と痛みが走るのか声を出したあと「すみません空さん、そばにいながら」そう言って立ち上がり
空「相手は」と聞き
みつる「記録できてればいいのですけど」と壊れかけの懐中時計をいじり、覆面の武装した男達が桜をナンバーのない車に乗せて走り去るのが映し出されて
>空さん、みつるさん
紗奈「これは…間違いなく桜様ですね」
紫苑「ナンバープレートが見当たらない…外されてるのかしら」
(紗奈はみつるさんの治療を終えた後、彼の提示した映像に注目する。紫苑も彼らの近くまで歩き、同じ映像を見て。桜さんを運ぶ様子は見えたが、肝心のナンバーが見当たらない。それをおかしく感じた紫苑は映像を事細かにチェックするものの見つからず。犯人は徹底的に痕跡を残さないようにしているのかもしれない)
>東野さん
「あれ?あ!あの!…あー…行っちゃった…どうしよ…学生証と時計…どっちも大切なものだよね…学校…はもう門も閉まっちゃっているかな…明日学校に届けて…は遅い?凄く大切で探してたら…あ!そうだ!」
(車の人に落とし物しましたよ!と話しかけようとしたが、先に行ってしまい、ぽつんと一人、落とした学生手帳と腕時計を持って取り残されてしまった。うーん…と考えたが、思い出した。)
「良くないかもしれないけど…いいよね…?」
(学生手帳なら、最後のページか、カバーを外したら住所が書いてある筈。その住所に届けたら…と思い、学生手帳を開いた。)
「あった!えーっと…歩いて40分…うーん…大丈夫だよね。行ける!」
(家とは反対方向で遠く、ちょっと億劫にはなったが、大丈夫!といい聞かせて、スマホで調べた地図を頼りに歩き出した。時計と学生手帳を手で持って。)
>今瀧さん
地図でたどり着いた場所は高級住宅地の1番奥の巨大な門があるお屋敷で「じっとしてれない」と沢山の高級車が並ぶ門の横の駐車場をうろうろしていて
>空さん、みつるさん
紫苑「………みつるさん、と言いましたね。この映像に映っている車がどちらの方向に向かったのか分かりますか?」
(空さんにどうするかを聞かれ、紫苑はしばらく顎に手を当てて何かを考えていた様子だったが、考えがまとまるとみつるさんの方を向き、車両が走っていった方向を尋ね)
>音瀬さん 緑河さん
みつる「すみません、カメラ機能回したあと意識が飛んでいて」と謝って
空「そういえば、記録装置は無事ですか」と聞くと
みつる「忘れてた」と肩パットをガサガサやると「あった、壊れてないといいけど」とメモリーを出して「あの右に曲がって言ったようです、ただその先貧民街でそこのまとめ役とは今も揉めてまして」と渋い顔をして
>空さん、みつるさん
紫苑「感謝します。これで、次の行き場所は決まりましたね」
紗奈「…みつる様は如何されますか?桜様の行方を追うか、1度安静にするか………」
(紫苑はみつるさんの取り出したメモリーを元に、辺りを見渡してルートを確認する。一方で紗奈は、このまま自分達と共に桜さんの行方を追いかけるか、それとも拠点に戻り安静にするか。みつるさんの方を向いて彼の意向を聞こうとし)
>音瀬さん 緑河さん
「着いて行きます」とみつるは言うが「危ないですから家で待っててください」と空は止めた後手をかざして「彼にあの場所は行かせられないですから」と魔法で眠らせてからメンバーに送らせて「彼はボスの事ではキレやすいですから、意識飛ぶまで戦ってたなら」とブツブツ言ったあと、「この先です」と言ったあと「他の場所にいるかもしれませんが、行くしかないですね」とぞろぞろとやってきた人達に視線を向けて
>空さん、(みつるさん)
紗奈「……どうか安静になさって下さいね、みつる様」
(紗奈はみつるさんが他のメンバーに運ばれる際に本人には聞こえないであろうがそう声をかけた後、空さんを追いかける紫苑に続いて走り出す。しばらくして2人は空さんの元へと追いつくと、ぞろぞろと集まる人達を何事かと見て)
紫苑「何やら人が集まってきているようだけど…」
>音瀬さん 緑河さん
「来ましたか」と武装した集団が見えると「お前達、行け」と言うと後ろから沢山の人が走り出て、相手も走り出し戦闘が始まって
>空さん
紫苑「ちょっ…!……………ふぅ、危うく巻き添えを食らうところだったわ…」
(前後から走ってくる人達を見て巻き込まれると判断し、即座にその場から少し離れたところに移動して。出来るだけ目立たないように建物の裏に避難したため、やや気付かれにくいだろう。ちなみに、紗奈も同様の判断をしたようだ)
>音瀬さん 緑河さん
数時間バトルをやっていると「やっぱりか」と松がそうボヤきながらやってきて
>1043
>名無しさん
(/トピ主様ではありませんが一参加者ながら失礼いたします。
こちらの板は「新・戦闘恋愛なりちゃ(メイン)(https://www.saychat.jp/bbs/thread/663680/)のイベント板です。メイン板外で、大小問わず何かしらのイベントRPをしたい場合に用いられます。
参加希望を為される場合、キャラのPFをこちら「新・戦闘恋愛なりちゃ(PF置き場)(https://www.saychat.jp/bbs/thread/663678/)」にお書きください。
トピ主様は現在ご多忙で不在になる場合が多いですが、PF置き場に参加したいキャラのPFをお書きになればお目を通されると思いますので、その場合受理の方改めてお待ちいただければと思います。拙い文章で申し訳ございません。)
>空さん、松さん
紗奈「やっぱり?それはどういう……」
(しばらく建物の影で身を潜めていた2人だが、松さんがやって来る様子が見えると紗奈は首を傾げながら『やっぱり』の意味を尋ねて。紫苑は紗奈が尋ねる様子を見て敵ではないと判断したようで、質問を紗奈に任せ攻撃がこちらに飛び火しないよう戦闘の様子を監視しており)
>音瀬さん 緑河さん
松「お前ってやつは」と空の頭にグーパンをして
空「兄さん、どっかなくても」と涙目で頭を押えながら言うと
松「お前はいくら説教しても変わらないからだ」ともう数発殴り
空「そんなに殴んなくても、向こうから来たんだから」
松「やかましい、もう数発いるか」と空に行ったあと「お前たちは戻っていいぞ」と言って「ほらボス探すんだろ説教は後だ」
空「もう痛いの嫌だし、分かった」と涙目になりながら言って、周りをキョロキョロして
>空さん、松さん
紫苑「ま、まぁ……その辺にしておきましょう?えっと、空さんも一応…大丈夫ですか?」
(紫苑は松さんと空さんのやり取りを苦笑を浮かべながら遠目で見ていたが、段々と空さんが可哀想に見えてきたのか念の為彼らの元へ駆け寄り「大丈夫か」と確認を取って。一方の紗奈はというと、桜さんが運ばれたであろうと思われる方向を向きながら松さんに状況を説明し)
紗奈「桜様はこの先にいらっしゃる可能性があります。私達は現在行方を追っていたところですが……」
>音瀬さん 緑河さん
「ボスの行先は私も別働隊と探していましたが、どちらにいらっしゃるか分からなくて」そう言って時計を見て「そろそろニュースで社長が消えたことがニュースになり、周りも騒ぎ出すので出来ればそれまでに見つけたかったですけど、騒ぎが広がれば情報が得られやすいかなと」と悩みながら言って
>空さん、松さん
紫苑「確かに、それも一理ありますね。……でもまずは、この先を行ってみた方が良いかもしれません。情報も直ぐに出るわけではないでしょうから」
(確かに、噂が広まれば情報も集まりやすくなるだろう。だからといって、時間をかけていいわけではない。時間を要すれば要するほど、桜さんの身が危なくなる。故に紫苑は、現在最も桜さんが通った可能性の高いであろう貧民街の先を進みつつ、情報が出るのを待つことを提案して。その頃、紗奈は何か手がかりがないかと自分達が向かおうとしている先をじーっと見渡していていて)
>音瀬さん 緑河さん
松「先に進んだ方がやはりいいですよね」そう言って少し明るくなり始めた通りを先に進んで
>All
空達が貧民街を探し始めた頃
「東野社長が昨夜何者かに連れ去られる事件が発生しました」と報道各社が取り上げ、町中に話が広がる中に[東野社長に似た女性が乱暴されてる映像が裏サイトなどで出回っている]という噂がポツポツと出てき出して
>空さん、松さん
紫苑「えぇ、行きま………何してるの、紗奈」
紗奈「ここから何か見渡せないかと……」
紫苑「多分何も無いと思うわよ?ほら、早く行きましょ」
(紫苑も空さん達の後を追って進もうとした矢先、未だに辺りを見渡す紗奈が目に入り、「何も無い」とツッコミを入れつつ早く行こうと促して先に進んでいき。紗奈も紫苑の声掛けで3人の後を追うように同じく先へ進み)
>音瀬さん 緑河さん
「ん」ととある廃墟のそばまで来ると空が「これ、ボスの」とバッジを手に取ると「ここから連れ出されたみたい、車のタイヤの跡がある、ただそれだけしか分からない」と言って残念そうに言って
>空さん、松さん
紗奈「……でしたら、この廃墟に何か手がかりがあるか探ってみるのはいかがでしょう?」
紫苑「今のところはそうするしか手はないかしら…いかがです?おふたりとも」
(少し遅れて廃墟の元へと到着すると、紗奈は廃墟の方をじっと見て「中を探索するのはどうか」と残念そうな表情を浮かべる空さんに提案する。紫苑はタイヤの跡を辿って車が向かった方向を把握するものの、それ以上の情報は得られないことからひとまず手がかりを掴むために紗奈の提案に乗ることにし、空さんと松さんの意見を聞こうとして)
>音瀬さん 緑河さん
松「そうですね、中に入りましょうか」
空「…」
松「空、早く行くぞ」とそう言って、中に入ると
空「…ボスの匂い、こっちからする」といきなり走り出し
松「ボスの匂いって、今ここには…」そう言って追いかけとある部屋に行くと、目から完全に光が消えブツブツと「我らが偉大なるボス」と壊れたラジオのように繰り返し言い続ける男たちが無数にいて
松「こりゃ、ボスのクイーンマリオネットが効きすぎってぐらい効いてるな」と呟いて
>空さん、松さん
紫苑「うわぁ……ご愁傷様…」
紗奈「……ということは、桜様は攫われる直前…少なからず対抗されたのでしょうか?」
(空さんの後を追いかけると、そこには光の無い目でブツブツと同じ言葉を繰り返し言い続ける人達が。紫苑は思わず「うわぁ……」と声を漏らし少し引いた様子で男性達を見ており。一方で紗奈は松さんの呟きを耳にした後、男性達の方を見ながら考え事をしていて)
>音瀬さん 緑河さん
松「抵抗したと言うより力が暴走したと言った方が正しいかと」と薄暗い部屋の奥を時計のライトで照らすと、同じようにブツブツと言葉を言い続けているが、座り込み口からはヨダレをダラダラと垂らしながらブツブツ言い続ける人達を見ながら「どれだけここにいるのか」と服の襟首を持ちながら顔を近ずけていると
空「修兄さん呼んだ方がいい、かなり奥まで人居る」と襟首掴んで2人ほどズルズルと引きずりながら戻ってきて
松「そうか、しかし呼ぶにしてもこれだけの数になるとな」と物を投げるように放り投げて「そうでした、ほかのとこからの情報って来ましたか」と笑顔で聞いて
>空さん、松さん
紗奈「暴走…確か過去にありましたね。桜様の負の感情が暴走した事件が。私はその現場を実際に見たわけではありませんでしたが……」
(廃墟内にいる人達を連れ出しながら、紗奈は暴走と聞いて心当たりのある事件を思い出した様子で呟く。一方、紫苑は松さんの一言でインターネットで桜さんの情報を探し始める。しばらくして難しい顔をして考え込むが、空さん達に情報を得たことを報告して)
紫苑「………確証のある情報ではありませんが、ひとつだけ。ただし、あまり良いものではありませんよ」
>音瀬さん 緑河さん
松「酷ければ、出てくるかと思いますね、ボスの裏が」といって外に出ると
修「こりゃすごい数だな、空手伝え」と二人して人を詰め込み始め
松「その情報とはなんでしょうか」と尋ねて
>空さん、松さん、修さん
紗奈「こちらにもいらっしゃいました。ただ今そちらにお運びいたしますね」
(廃墟内を探索していた紗奈は奥の部屋の方に同じように目に光がない人達を見つけ、空さんと修さんに報告をして中にいる人たちを運び出して。紗奈達が運び出している間、紫苑は松さんに落ち着いて聞くよう忠告した後、自分が得た情報を映像も見せながら報告して。しかし、映像がやや荒いため映像内にいる女性が桜さんだと確信するのは難しいかもしれない)
紫苑「分かりました。改めて言っておきますが、これは確証のある情報ではありません。それと…できれば落ち着いて聞いてください。まぁ…先程空さんを落ち着かせた様子を見ていますから、その点に関してはあまり心配はしていませんが。
実は、先程裏の情報サイトで桜さんと似た女性が暴*を受けている映像を発見しました。ですが……顔まではよく見えないので、この方が桜さんだという確証はありません。それに、あちらに桜さんの力が暴走したことを示す証人も見つかりましたし…」
>音瀬さん 緑河さん
「彼らにその情報入れない方がいいですね」そういうと小声で「この暴*って情報だけでもここら一帯を消し飛ばす可能性しかないですから」とこちらに向かってくる二人を見て慌てて先に帰したあと「彼らはボスに傷1つ入るだけでも相当キレますから」と頭を抱えて「彼らには車に詰めた人間を基地で振り分けるのがあるから…ただまあ早く解決しないと」と言うとどこからかは分からないが巨大で禍々しい魔力の波動が伝わってきて
>All
町外れ、誘拐された桜が暴*を受け続けボロボロになって
桜「も、もう、や、やめ、て」と言って放り投げられた瞬間、空に巨大でどす黒い魔力の巨大な柱が上がっていき、周りの木々が一気に朽ち果てるが、桜を連れ去った男達は魔力が無く
「弱音吐いてるぜ、なあ、もっと遊ぼうぜ」と痛めつけるのを辞めずに、徐々に街中からでも見えるほどに巨大な魔力の柱が見えるようになり、街は「なんか薄気味悪い風が吹いてきてない」と騒ぎになりだして
>松さん、(空さん、修さん)
紫苑「……それほど主人を慕っている、ということでしょうね。分かりました、この情報は仕舞っておくとしましょうか」
(松さんからの話を聞いて彼らの忠誠心の高さに感心しつつ、空さんと修さんがこちらにやってくると咄嗟に端末を隠し、さらに松さんが彼らを帰したことでどうにかやり過ごす。紗奈もこの場を去る空さんと修さんを見送ったため、先程紫苑が松さんに提供した情報については何も知らない。
そうして廃墟内の探索と作業を終え、紫苑はこれからどうしたものかと考えていると……)
紗奈「皆様、あちらに巨大な柱のようなものが…!」
紫苑「柱?……って、大きすぎない?しかもこの魔力の感じ…嫌な予感がするんだけど………」
(と、紗奈が巨大な魔力の柱を指差して叫ぶ声が響いた。その声につられて柱の方を向き…同時に禍々しい魔力の波動を感じ取り、冷や汗を出しながら柱の方を見て)
>音瀬さん 緑河さん(その他の方
「あの感じはやばいです、ボスの完全な暴走状態の魔力です、すぐに場所を割り出さないと」と慌てていると、どす黒い魔力がさらに広がり、紫の光が見え始め一時すると光は収まるが、地面がガタガタと揺れ始め『巨大な城のような物が突然現れ望遠で幽霊船のような物が見える』と騒ぎが広がりだして
>松さん、(桜さん)
紗奈「1箇所だけ、魔力反応が異常な場所を検知しました。そちらに桜様がいらっしゃるのは確定で……」
(慌てた様子の松さんを横目に、紗奈は桜さんの居場所を特定しようと端末を取り出して調べ始める。しかし異常な魔力量のせいか探すまでもなく直ぐに居場所は分かり、桜さんの居場所を2人に伝えようとするが……)
紗奈「地震でしょうか…!?」
紫苑「間違いなく桜さんの暴走の影響ね…!これ、近付いても大丈夫なのかしら……」
(伝えようとする途中で地面が揺れ始めた。2人は少しバランスを崩したものの、転倒したりはせずに体制を立て直し、その場に踏みとどまって。しかし、最早異常とも呼べる魔力量と先程の地震から紫苑は安易に近付いて良いものなのかと危機感を抱いており)
>音瀬さん 緑河さん (All)
「ボスが大暴走してますね、早くお止めしないと」と言っているとさらに激しく揺れ始め「ぎゃー」などと一般人たちが騒ぎ始め建物がギシギシときしみながら揺れ始めて
>松さん、(桜さん)
紗奈「桜様がいらっしゃる場所へ案内します。皆様こちらへ…!」
紫苑「えぇ、だけど……何か桜さんの暴走を止める策はあるんですか?」
(桜さんの居場所を特定し終え、紗奈は紫苑と松さんに向かって自分についてくるよう呼びかける。紫苑は呼びかけに応じて足を踏み出そうとしながら、松さんに桜さんを止める術があるのかと尋ねて)
>音瀬さん 緑河さん
「「0.001%の確率にはなりますけど止められない訳では無いですね、結界貼った場所に繋ぐしか」と諦めモードで言いつつ「でもまあ何処にいるかは分からないですけど、とある方に頼めば100%落ち着きますが期待は出来ないですね」と呟いて
>松さん、(桜さん)
紫苑「とある方、というのが気になりますが……期待が出来ないなら今は置いておきましょう。それで、その成功確率がかなり低い方の策とは?」
(紫苑は紗奈の案内に従って桜さんのいる場所へと走りながら、松さんの方を向いて策の内容を聞いて。100%成功する策も気になるところではあったが、期待ができないと言うことなので詳しくは聞かないことにしたようだ)
>音瀬さん 緑河さん
「成功率低い方は、拘束した後に魔力遮断結界の中で魔力切れを待つのなんですけど、拘束するまでにかなり労力がかかるのと、ボスの魔力ほぼ無限に近いんでいつまでかかるか」と言ったあと「南所属のあの方と連絡でもつけば、ボスは秒で落ち着かれるのですが」とぼそっと言って
>All
「さあ、私の可愛い人形さん達、遊んできなさい」と魔物やらゾンビなどを作りまくり「ここは君たち優秀な子達に任せるは」と魔王に吸血鬼それとゴブリンキング、クイーンなどのダンジョンマスター達を作り出し「上には来させないで」と城の1番上に行き、ベットでくつろぎだして
島中には様々な魔物達が溢れて城の中にはダンジョンマスタークラスの魔物が溢れ、島の周りにはゾンビ兵士が様々な時代や国の戦艦などの船で艦隊を空には戦闘機などが多数巡回し、島に近づくのは難しいようになっているが魔力の柱からは出て来れなくなっている
>桜さん、ALL
オウカ「禍々しい雰囲気だね…」
仁「強い魔力があるとオーナーから連絡をもらって来てみれば…思ったよりことは面倒くさそうだな。」
強い魔力があるととある人物から連絡を貰い島に着いた仁とオウカは島に聳え立つ城や幽霊船を見て、オウカは不安そうに仁は面倒くさそうにしながら辺りを見ていた。
(/途中参加させてもらいます)
>仁さん オウカさん
魔物達が襲いかかりつつ城では次々と魔物が生み出され続け「ん~なんか騒がしくなってきたな」と巨大な城の1番上から見下ろして
>松さん、ALL
紫苑「あぁ、なるほど………下手したら結界を張る前に拘束が解かれる可能性もありますし、やめておいた方がいいですね。……あの、1つお尋ねしたいことがあります。以前にも桜さんは暴走を起こしたと聞きましたが、その際はどうやって暴走を止めたか分かりますか?」
(魔力切れを待つ策はリスキーであり、こちらが先に魔力切れになる可能性が高いと考え策を却下し、他の方法を考え始める。暫くしてふと、先程紗奈がほのめかしていた暴走事件のことを思い出すと、事件当時はどのように事を解決したのか尋ねてみて)
>桜さん、ALL
仁「さて…ここはこいつらにも手伝ってもらうか。…ボーンスケルダーGW!エンブ!」
ボーンスケルダーGW『戦闘モードへ移行』
襲いかかってくる魔物達を見て、厄介そうな表情を見せながらも内心はこの状況を楽しんでおり、こいつらに手伝ってもらおうと2つの名前を呼ぶ。するとその言葉に反応して、放置していたバイクはゴーレム型のロボへと変型し浮いていた赤いオーブは光りながら仁の右目に勢い吸い込まれるように入り、仁の右目は赤く光る。
仁「炎豪魔法…炎舞・撃進…!…さて、先陣を切って来るといい。」
屈強な骸骨武者「グオォォォォ…!!!!」
ボーンスケルダーGW『戦闘開始』
そして仁はそのままの勢いで魔法を唱えると地中から2m程の大きさの屈強な骸骨武者を召喚し、変型したボーンスケルダーGWと骸骨武者に先陣を切ってくるように命令すると、2体は勢い良く魔物達に向かって突撃していく。
骸骨武者は両手に装備した薙刀と大剣でまるで辺りの虫を払うように魔物達を一掃していき、ボーンスケルダーGWはゴーレムのような巨大な拳に備えられているガトリング砲を殴るようにゼロ距離で相手に放っていた。
>音瀬さん 緑河さん
「前回は、ボスの暴走の1部でしたから覚えては無いですが、様々な組織の方が居たようで」と残念そうな顔をして言って
>仁さん オウカさん(All)
「なんかどんどん騒がしくなっていく」と城が脈打つように揺れると巨大な魔物たちが雪崩のように出て、木々たちも姿を変え襲いかかり初めて
>松さん、桜さん、ALL
紫苑「その人達が桜さんの暴走を沈めた、と………誰でもいいから、せめてもう少し助っ人が欲しいところだけど…」
(過去の事件から何か解決方法のヒントを得られないかと期待していたが、松さんの話を聞いた後落胆したのか肩を落として。分かったことは様々な所属の魔法使い達が協力し合い桜さんを止めたことと、彼らが結構な実力者であることだけであり、あまり有力な情報とは言えないものだった)
紗奈「見えました、あちらの島です!」
紫苑「……下手に飛び出さないで!ひとまず身を隠すわよ!」
(紫苑と松さんがそのような会話をしていると、前方を走っていた紗奈が声を上げた。どうやら、島の付近へと到着したようだ。しかし、その直後に紫苑は島付近の水上に浮かぶ戦艦や上空を飛来する戦闘機などが巡回していたことに気付き、急いで物陰に隠れるよう促し)
>音瀬さん 緑河さん(All)
「これボスの能力でこの地に眠る亡霊達が現れてます」と言っていると島から「グルァ~」と魔獣が雄叫びをあげるような声が響いた後島の面積が広がり始め城の周りは山になり雲にも届きそうなほどの高さになり、戦艦や飛行機は数を数十倍に増やし魔物たちはさらに凶暴化と個体数を増やし、街の方はさらに騒ぎが大きくなりそれに合わせるかのように島は大きくなり魔物などは凶暴化や個体数を増やし続ける
>松さん、桜さん、(仁さん、オウカさん)、ALL
紗奈「個体数が多すぎます。迂闊に近付けば蜂の巣にされてしまいますね……」
紫苑「こんなところで時間を食うわけにも行きませんね。恐らく、桜さんはあの城にいるだろうし………って、あそこに誰かいませんか…?」
(幸い気付かれずに物陰に隠れられたものの、魔物達はさらに数を増やし、さらに近付きにくくなってしまった。魔物達の動向を見つつ何処から城へ侵入しようか考えていると、紫苑は遠くの方で魔物ではない誰かが島の方にいるのが見えた。それに気付いた紫苑は紗奈と松さんに人がいることを報告するが、何をしているかは見えない様子で)
>桜さん、ALL(紗奈さん、紫苑さん)
仁「氷鬼魔法、音撃・吹雪!…今だ、凍ってるうちに砕け!」
奥歌「うんっ!」
骸骨武者「グオオォ!!」
ボーンスケルダーGW『攻撃開始』
仁は倒せば倒すほど増えていく魔物達に対して、氷鬼魔法で生み出したギターをかき鳴らし冷気を発生させ相手を凍らせると、砕けと勢い良く指示をすると、1人と2体は凍った敵目掛けて、総攻撃をしかけ、跡形もなく砕いていく。
奥歌「…はぁ、こんなに倒してるのに数が減るどころか増えてる気がするよ…」
仁「ここまで長期戦になるとはな…この状況が続くなら奥の手を…ん?…誰かが近づいてきている?」
しかし戦況は劣勢のようで、敵を砕きながら奥歌が少々疲れを見せた表情で数が減るどころか増えていると言うと、仁は面倒くさそうな表情でここまで長期戦になるとは思わなかったと自分の判断に悔いを残しているような口調で言う。
そしてこの状況が続くなら奥の手を出そうと言いかけていると仁の耳元に黒色のオーブが近づいてきて、誰かが近づいてきていると報告をして仁はそれを聞き入れるように復唱し、敵か味方かと考えながら近づく敵を倒し続けていた。
>仁さん オウカさん音瀬さん 緑河さん
「これは、うちのボス大暴走されてますね」とパチンと指を鳴らして無数の黒い矢を大量の魔物達の頭上にふらせたあと瓶を出し蓋を開けて「さてこれで数分は魔物は来ないはずなので休憩できるかと」とそう言いながら蓋を閉めて、瓶の中のどす黒い塊を見ながら「早くお止めしないと、今はここが島なので街に被害はないですが、繋がってしまえばどうにも」と魔王城のようにも見える城から雄叫びが聞こえる度瓶の中の塊が瓶の中で激しく動き続けるのを見ながら言って
>松さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
紫苑「でしたら、今のうちに城の中へ入ってしまうのが良さそうですね。……あちらの方々も連れて」
紗奈「紫苑様、そんな簡単に信用して……」
(そう言って紫苑は仁さん達がいる方角を指差した後、声をかけようと一人物陰から出る。彼らにも桜さんの暴走を止めるために協力してもらおうと言うのだ。紗奈は仁さん達が万が一敵側であることも考え、少し慌てた様子で紫苑を止めようとしたが、既に仁さん達の元へ歩き出していた)
紫苑「すみません、少しよろしいでしょうか?」
(仁さんたちの元へやって来れば、何も構えずに無防備な状態で話しかけて。敵対する気がないという意志を示すためだ。もちろん、彼らとは初対面であり素性も知らないため、警戒されてもおかしくないが……)
>仁さん オウカさん 音瀬さん 緑河さん(All)
「ま、まずいです」と大量の魔物達が見えて叫んだ瞬間「うっ、ぼ、ボス、そんなつもり、では」と全身に激痛が走り地面に倒れ「お、お許しください、ボス、お許しください」とうずくまりながら言う松の首に赤の魔法陣が現れ、それが締まる度に苦しそうに「お許しください、ボス」と身体を痙攣したように震わせながら言って
>紫苑さん、紗奈さん、松さん(All)
仁「新手…では無さそうだな。君たちもこの島に広がっている魔力を調査…って訳でも無いか。」
話しかけてきた紫苑さんに対して、少し武器を構える素振りをしていたが相手が無防備であり全くと言っていいほど敵対心がなかったため、即座に警戒心を解き、相手が自分達と来た理由を同じではなさそうだと簡単に言って彼女の問いかけに応えようとしていた。
オウカ「そこのお兄さん、大丈夫ですか?…私がその赤い魔法陣、解けるか試してみます…!ほっ…!」
一方、オウカの方はボーンスケルダーGWと顎骨の鎧武者に戦闘を任せ、困っている人が居ないか見回していると松さんが苦しんでいるのが見えて、彼に近づいて大丈夫ですかと問いかける。そして赤い魔法陣が原因で苦しんでいることが分かると
解けるか試すと言って両手を前方に広げて「思力想像魔法」を使用する。使用している間は難しそうな表情を浮かべながら魔法陣を溶かしたり、何かで打ち消せれないかと試していた。
>オウカさん 仁さん 緑河さん 音瀬さん
「そ、それは」と触れられた瞬間からさらに激痛が走り出したあと島に漂う魔力が松の身体に吸い込まれ始め「うっ、ボス、か、身体が」と首の魔法陣の他に紫の魔法陣が手足に出ると
「ここに居たか松、ボスがお探しだ早くしろ」と島に漂う魔力と同じだがそれより禍々しい魔力をまとい「動けんのか、それはそうだろうな、ボスのご命令に背くからだ」と黒い茨の縄で縛り付け「このまま連れてってもいいが、どう致しますかボス」とどす黒い魔力を放ちながら玉座に座る桜の映像が出て「かしこまりましたボス、全ては貴方様の思うがままに」と映像に頭を下げると「腕の魔法陣が完成すればこちらの元にくる、それまでに止めるなり好きにしろとの事です、では」と腕の時計型魔法陣が動き出し、10秒置きに新たな魔法陣が現れ更にはダンジョンボス並の魔物達がぞろぞろ向かってきて
>オウカさん 仁さん 緑河さん 音瀬さん
「そ、それは」と触れられた瞬間からさらに激痛が走り出したあと島に漂う魔力が松の身体に吸い込まれ始め「うっ、ボス、か、身体が」と首の魔法陣の他に紫の魔法陣が手足に出ると
「ここに居たか松、ボスがお探しだ早くしろ」と島に漂う魔力と同じだがそれより禍々しい魔力をまとい「動けんのか、それはそうだろうな、ボスのご命令に背くからだ」と黒い茨の縄で縛り付け「このまま連れてってもいいが、どう致しますかボス」とどす黒い魔力を放ちながら玉座に座る桜の映像が出て「かしこまりましたボス、全ては貴方様の思うがままに」と映像に頭を下げると「腕の魔法陣が完成すればこちらの元にくる、それまでに止めるなり好きにしろとの事です、では」と腕の時計型魔法陣が動き出し、10秒置きに新たな魔法陣が現れ更にはダンジョンボス並の魔物達がぞろぞろ向かってきて
>松さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
紫苑「はい、あの城の主に用がありまして。ただ、ここまで面倒事になるとは流石に予想していませんでしたが」
(無防備とは万が一攻撃されても反応できるように準備はしていたが、その必要がないと分かれば仁さん達の話を聞く。そうして彼らの目的が分かったところで、こちらも島にやってきた経緯を話すとやれやれと頭を抱えて)
紗奈「………その言葉に、嘘偽りはないと断言出来ますか。修様」
(一方で、紗奈は仁さん達が敵ではないと判断すると松さんに掛けられた魔法陣の解除を一旦オウカさんに任せ、魔物の動きを伺いながら様子のおかしい修さんに対して弓を向けて警戒態勢を取って。紫苑も魔物が増えていく様子に気付いたのか魔物達の方を見て様子を伺いつつ「……どうしますか?主が自ら姿を見せてくれるそうですけど」と問いかけ)
>音瀬さん 緑河さん 仁さん オウカさん
「それはボスの気分次第、我々が彼を回収に来るだけかもしれない、全てはボスのご意向次第、我々はそれに口を出すことは出来ない」と淡々といい、まるで意思のない操り人形のように虚ろな目で見ながら話して
>紫苑さん、紗奈さん、松さん(All)
仁「それは無理もない。…私の方はあの城に用があってな。あれ程の魔物を生み出す力とあの城の動力を可能とするほどの魔力量…調査すれば何かに使えるはずだ。」
紫苑さんの頭を抱えた姿を見え、無理もないと同情するように言うと、城に用があると指を指しながら言って、あの城にある魔力について推測を踏まえて何処か面白そうに話していた。
オウカ「あっ、増えちゃった……で、でも魔法陣の構造は何となくわかったから…!えいっ!」
オウカは増えた魔法陣に戸惑いながらも、魔法陣の構造はわかったからと自信を奮い立たせ、えいっ!一声かける。すると松さんの体にある魔法陣に重なるようにオーロラのような色の魔法陣が生成され、その魔法陣は松さんの体についている魔法陣を魔力ごと吸収しようとしていた。
>仁さん オウカさん 音瀬さん 緑河さん
「では私はこれで」とお辞儀をする時に大量の魔物を生み出していき、松は「ガハ」と口から緑の液体を出したあと息苦しそうにして首の魔法陣は薄くなったものの、魔力同調が数秒だが起き心臓のあるべき場所に首と同じような魔力の塊があるのと、その魔力の塊以外に何も無い事が伝わり「あ、あまりそれに、触れないで、下さい」とゆっくりだがそう言って
>松さん、修さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
紫苑「……でしたら、ここは手を組みませんか?戦力は大いに越したことはありませんし。私達はあの城の主を回収出来ればそれで構いませんから…」
(同情してくれる人がいることに内心嬉しく思いつつ、仁さんから城に用があることを聞いて紫苑はすぐさま『手を組まないか』と提案する。その直後、魔物がぞろぞろと増え始め警戒態勢を取りながら「……それで、どうしますか?」と彼の答えを待ち)
紗奈「松様!」
(紗奈は修さんが場を去る様子を見た後、後ろから松さんの息苦しそうな声が聞こえ咄嗟に振り向いて。しかし、いつ魔物達が襲ってきても大丈夫なように弓は構えたままでいて)
>紫苑さん、紗奈さん、松さん(All)
仁「断る理由も無い。是非ともよろしく頼む。……さて、まずはあの魔物達を片付けるとしよう…あの城への潜入の話はまたその後だ。」
紫苑さんの提案に断る理由も無いと快く引き受けると、ぞろぞろ来る魔物達と彼女の問いかけに対して、まずは魔物達を片付けると言って、魔物を倒した後のことにも触れながら戦闘態勢に入る。…そしてその仁の横には雷のバチバチとした雰囲気を持つ黄色のオーブが浮いていた。まるで出撃を心して待つ戦士のように。
オウカ「…ごめんなさい、上手く回復できなかったみたいで…とりあえず、治癒魔法だけはかけておきますね…!」
魔法陣の効果を少しでも軽減できたが完全に消しきれなかったことを申し訳ないと思い、松さんに向かって謝ると、少しだけでも良くなって欲しいと思い、治癒魔法をかける。
オウカ「よし…私もあの魔物達をやっつけるよ、誰であって人を苦しめるのは許せないから」
そして治癒魔法をかけ終わると、盾になるように松さんの前に立って人を苦しめるのは許せないからと言って形成した紫色の扇を握りしめて、戦闘態勢に入る。
>仁さん オウカさん 音瀬さん 緑河さん
「ぼ、僕は大丈夫で、す」とフラフラしながら立ち上がり「ボスの、暴走、止めてください」と力なく言って
>松さん、修さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
紗奈「私は松様をここから少し離れた場所までお運びしてから合流いたします。……少し失礼いたします、松様」
紫苑「なら、そっちは任せるわね。私は…お二人の援護に回りましょうか」
(紗奈は1度弓を消し、松さんを安全な場所へ連れていくことを伝えるとふらふらと立ち上がる彼の元へ駆け寄り抱えようとする。一方の紫苑は仁さんとオウカさんの援護に回ることを決め、極細のナイフを何処からか取りだし、合図を待って)
>紫苑さん、紗奈さん、松さん(All)
オウカ「クインちゃん…力を貸して!毒姫魔法、ポイズン・クイン!えいっ!」
オウカは力を扇に魔力を込めて、詠唱と掛け声と共に魔法の効果である毒々しい色をした濁流を発生させる。そして敵である魔物達を飲み込むように迫り、濁流に少しでも当たったモノは数秒間の痺れと痛みに苦しむ。
オウカ「動きが鈍ってる間がチャンスだよ!」
仁「君は私が倒し損ねたモノへのトドメを頼む。さて…行くぞ、デラン。…雷双魔法…ツイン・デランダー!」
オウカの濁流で魔物達の動きが鈍っている間がチャンスと呼びかけると、仁は紫苑さんに向けて、簡単な指示をする。そして一息つけてから魔法の詠唱と共に走り出し攻撃を行う。その攻撃はまるで雷のように残像を残しながら相手に向かって一撃で葬り去る程の威力で斬りかかっていた。
>All(島にいる皆さん)
「禍々しいとは聞いてたけどここまでとはね」と自衛隊員達の先頭に牧師服の雄也というチグハグな構成で「全く、これじゃキリがないね」と魔物の集団を蹴り1つでなぎ倒して足に着いた土をはたいて「左前方に人がいます」という隊員に「君達彼らのとこに行って保護でもしてきてください、私はあれらを片付けてから行きますから」と言うと「わかりました、ですがこちらに魔物飛ばさないでくださいね」と雄也に背を向け走りより「さてと、あちらは彼らに任せますか、少しは持ってくださいよ」と走り出し土煙を上げながら戦って
>仁さん、オウカさん、ALL
紫苑「えぇ、お任せください」
(まるで従者のように返事を返すと、仁さんの指示通り倒し損ねた魔物に向かって次々とナイフを投げていく。また、紗奈と松さんを狙う魔物に対してもナイフの刃は向けられていて。それは正確に魔物の急所を狙って投げられており、一切の容赦がないのが見て取れるだろう)
>松さん、雄也さん、ALL
紗奈(こちらにも人が?どうやら自衛隊の方々のようですが……)
(紗奈は松さんを抱えながら魔物達の頭上を軽々と飛び越えると、風の魔力を用いてさらに上昇していく。しばらくして自衛隊員達や雄也さんさんが戦っている様子を上空から目撃するが、まものも多くいることからそのまま上空を通過しようとして。雄也さん側からも、少なくとも上空に人が飛んでいる様子は見えるだろう)
>音瀬さん 緑河さん
「不思議な方もいるのですね」と言ったあと両手を広げて「この祈り主の元へ、この地に囚われしものを、今解放し今主の御本に届き給え」と戦いながら詠唱し剣を地面に刺すと眩い光が辺りに広がり、魔物達が一気に消え数キロ先まで魔物は消えてその先の魔物達はこちらに近ずけなくなって
>All(島にいる皆様)
「うるさい、うるさい、何故こうもうるさい」と周りから集まる闇と自分が作り出す負の感情から出る闇で魔力の大暴走が起き、島の海岸線付近まで魔物がひしめき合い、魔物が少ない場所はほんの少ししかないが、そこもかなりの量の魔物達が現れる場所になり、島に現れるのはダンジョンマスタークラスの魔物達しかいない
>緑河さん、松さん、修さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
【随分と面白い展開に出くわしているではないか。】
魔法陣から現れるダンジョンボス並の魔物達に立ち向かう仁、オウカの背後から突如聞こえた一人の声。
その声と共にその場の全員を包み込む様に纏わりつく黒い瘴気。
だがそれは決して害では無かった。
その正体は嘗て古の時代からあらゆる魔を吸収し、その圧倒的破壊力はあらゆる障害を討ち滅ぼすと噂された『極黒魔』。
極黒魔を纏う事により各自の身体的及び魔力出力の圧倒的なブースト補正が掛かり各々がまるで別次元のスペックにさぞ驚く事だろう。
(途中参加ですが絡ませて頂きますね。)
>紫苑さん、紗奈さん、松さん、桜さん、雄也さん、黄泉さん(All)
仁「くっ…ここら一帯は何とかなったが倒せば倒すほど強いのがわんさかと…」
紫苑さんと協力しながら魔物達を一掃していく仁とオウカであったが、倒せば倒すほどそれよりも強い魔物が現れ、その対処に魔力と体力を消費し武器を構えていながらも少しフラついていた。
オウカ「これじゃ、キリがないよ…でも頑張らなきゃ…」
仁「そうだな…私もまだまだ…ん?…この声と風は…!」
オウカは疲れて弱音を漏らしかけるが頑張らなきゃと自身を奮い立たせるようにして体制を持ち直す。仁もオウカの姿を見て勇気づけられたのかフラついていた体制を立て直していると後ろから声が聞こえ自分を包むように風が吹いてきた。
仁「この風…オウカの歌の力と同等…いやそれ以上の力がある…!…オウカ!この力を使って奴らを一掃する!」
オウカ「うん!これなら行ける!来て!エクスバスター!」
吹いてきた黄泉さんの風に対して仁は興奮して目を輝かせるような口調で風の力を実感する。そして自身の切り札であるフォールスバスターを構えてオウカに向かってこの風を利用し一掃すると伝える。その言葉にオウカは嬉しそうに答えて、仁のかつての武器であるエクスバスターを再現したものを作り出しそれを構える。
仁「一斉に行くぞ…!」
オウカ「うん!」
仁/オウカ「エクス…バスターァッ!!!」
背中合わせにたち大剣を構えて周囲に漂う魔力を大剣に吸収すると掛け声に近い詠唱に合わせて島にいる魔物達に向けて一斉に横れ薙ぎ払うようにして大剣に溜め込んでいた魔力をビーム砲のようにして放つ。2つの大剣に込められた光と極黒魔の力。その二つが上手く混ざり合う事で魔物達を容赦なく葬り去る。
>仁さん オウカさん 音瀬さん 緑河さん 黄泉さん
「皆さん、限界そうですね」と現れて拳銃を作り出し「回復必要でしたら行いますよ」と銃で魔物達を倒しながら言って
>黄泉さん、桜さん、仁さん、オウカさん、雄也さん、松さん、ALL
【紫苑side.】
(徹底的に仁さんとオウカさんの援護に回りながら応戦しているものの、倒しても倒しても魔物達は一向に数を減らす様子は無い。むしろ増加傾向にあるようにも思える。途中、チラっと仁さんとオウカさんの様子を見ると体力と魔力を消耗している様子が見て取れた。このままではジリ貧だろうと考え、紫苑は考えを巡らし始める)
『_の魔_陣_完成__ば_ちら_元_くる、__ま_に止めるな__好__しろ__事_す』
紫苑(………恐らく魔法陣が完成すればこちらの元に来る、ということだろうけど……それまで持つのかしら…何なら、こちらから行った方が早い?いや、桜さんの魔力はほぼ無限…魔物の増え具合からしてそれは間違いない。こちらが先に魔力切れになるのは大いに想像がつくわ。一体どうしたら__)
(戦闘前、紗奈と修さんが会話している様子はその時仁さんと話していた紫苑の耳にも少しだけ届いていた。聞こえた言葉から察するに『魔法陣が完成すればそちらに来る』ということだろうが、暫く戦っていても桜さんが一向に現れる様子がない。このまま桜さんが来るまで応戦するべきか、それとも先に城へ乗り込むべきか、第三の選択肢を考えるべきか。などと応戦しながら考えるが、答えは出ず__突然、黒い瘴気が自分の体を包んだ)
紫苑「これは…あの2人……じゃ、ないわね。一体誰が………」
(一瞬仁さんかオウカさんがかけたものかとも考えたが、2人の反応を見るにどうやら違う様子。ならば誰がかけたものだろうかと辺りを見渡していると、背中合わせで大剣を構える彼らの様子が目に入り、即座に真上に鏡を張ってそこに飛び乗る。そして、一部攻撃範囲から外れた魔物を見つけると、ビーム砲のようなものが行く先に反射効果のある鏡を設置し、その魔物の方へ攻撃が飛ぶよう仕向けようとして)
【紗奈side.】
紗奈「!?……今のは………」
(安全な場所を探しながら空中を飛ぶ最中_突如、黒い瘴気…極黒魔の影響で急速に飛行スピードが上昇する。突然のスピード上昇で危うくバランスを崩して落ちかけそうになったが、風の流れを掴み何とか体制を立て直す。もちろん、松さんもしっかり抱えているため落とされることは無い。
その後、運が良かったのか、それとも誰かの導きなのか……魔物達がいない領域を見つける。雄也さんの支援もありこちらに攻撃を仕掛けてくる魔物もおらず、安全に少しづつ高度を落とし領域の方へと向かっていき)
緑河さん、松さん、修さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
黒い瘴気を纏いそれぞれが魔物達を殲滅していく中、各々が纏う黒い瘴気は本来魔法が使用された後に霧散していく大気中の魔力残滓を吸い込む様に吸収していく。長期戦により消耗した魔力が再利用される様なモノであり、この魔力残滓の回収により各自の魔力消耗が格段に抑えられるだろう。
【見るに見かねてな。少しばかりサポートさせて貰うとしようか。】
魔物達に対峙する全員にそう語り掛ける黄泉の身体から今度は眩いばかりの光が発され、それはやがて光の触手の様に各々へと迫ると同時に各々の利き腕に巻き付き始めたのだ。
だが巻き付いているにも関わらず引っ張られる感覚も動きを阻害される様な感じは一切無い。
いや、むしろそれぞれに起こっている現象は全く逆だった。
なんと回復しているのだ。
各々が負った傷や戦闘中に消耗した体力が。
極光魔
極黒魔と対を成す古の魔の時代の覇権争いのもう1角と云われた魔力。
その聖なる力はあらゆる邪悪な力を浄化し、使い手に癒しを齎したと云われている。
そう、黄泉は極黒魔と極光魔を併用しこの場の全員の補助を行ったのだ。
そんな力を平然と行使するのは独特の民族の武道着に身を包んだ褐色肌の白髪をバンダナで纏める不思議な男。
その外観のみならず印象まで神秘的なイメージに包まれていた。
>紫苑さん、紗奈さん、松さん、桜さん、雄也さん、黄泉さん(All)
仁「よし、ほぼ一掃できたな…!…おっと次は回復か…支援感謝する。先程から思うが…この風…何処か禁忌さんの力と似てるような気がするな…」
オウカ「私も同じこと思ったよ、なんか不思議だね…?」
ビーム砲の攻撃で黄泉さんやの協力もあって周囲の魔物を粗方一掃することに成功し、少し喜びの表情を見せた仁は黄泉さんの支援を受け回復し、黄泉さんへ向けて感謝の言葉を伝える。そしてしぶとく生き残っている魔物との戦闘を再開する。するとふと先程から思った事を呟いて、その声が聞こえていたのか隣で同じく回復を受けて、体力を取り戻し戦闘を再開していたオウカが共感し不思議だねと疑問に思いながら応えた。
仁「…ほう…なるほど…さて、ここからどうする、協力者の嬢さん。…魔物は先程の攻撃で粗方7、8割は片付けた…城を叩きに行くか?それとも首謀者を待つか?」
仁は現れた黄泉さんの姿を見て先程思っていたことは半分あっていたのかもしれないと思い、なるほどと一言呟く。そして紫苑さんに向けて現在の状況を見てこれからどうするかと2択の案を出して問いかける。
>音瀬さん 緑河さん 仁さん オウカさん 黄泉さん
「ぼ、ボスは来ませんよ、多分、来ても、影か、兄達で、すって、伝え、ないと」そう言いながら苦しそうに胸を抑えると、松の身体が黒くなり「うっ、ボスの闇が」と言った瞬間に塵のように身体が消え、城の方からどす黒く薄気味悪い風が吹いてきて「グルァー」と声がひびき大量の魔物が白の方から現れて
>音瀬さん 緑河さん 仁さん オウカさん 黄泉さん
「ぼ、ボスは来ませんよ、多分、来ても、影か、兄達で、すって、伝え、ないと」そう言いながら苦しそうに胸を抑えると、松の身体が黒くなり「うっ、ボスの闇が」と言った瞬間に塵のように身体が消え、城の方からどす黒く薄気味悪い風が吹いてきて「グルァー」と声がひびき大量の魔物が城の方から現れて
緑河さん、松さん、修さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
【中々に鋭いな少年。それはそうであろうな。禁忌が振るっていた力の大半。今体感したのはその本家本元なのだからな。………ム、汝は確か封印されていた娘か。久しいな奥歌。】
極光魔により回復するが、その力に覚えがあった仁とオウカの質問に簡潔に答える黄泉。だが説明を終えたその時ふと黄泉はオウカへと視線を向けた。どこか覚えのある感覚に黄泉は記憶を遡るが、その答えは比較的あっさりと出る。嘗て研究所に訪れた仁。そこで禁忌が提供した莫大な魔力。それにより現代に蘇った仁の妹。魔力と共に力の一端を送った事もあった為、あの時実態は無かったものの封印された大鎌の中で意志だけはあった事もあり黄泉は奥歌の事を覚えていた。見た目は中々に変わっているが彼女から感じる魔力の波長で黄泉は直ぐに閃いていたのだ。目の前の龍人があの時の少女だと。
だがそんな時、松の身体が黒くなり塵の様に消えていく。
どうやらボスの闇が流れ込んだらしくあっという間に消えてしまった。
そして間髪入れずと言わんばかりに城の方からドス黒く薄気味悪い風が吹いてきたかと思えば咆哮と共に城の方から大量の魔物達がやってくる始末。後から後から湧いてくる現状に通常なら辟易するか絶望してもおかしくない状態。
そんな状態にも関わらず黄泉は……不敵に笑みを浮かべていた。
>松さん
紗奈「松様、あまり喋らないでくださ……!?」
(無事に地上へと着地し、ゆっくりと松さんを降ろそうとすると苦しそうな彼に「ボスは来ない」と伝えられる。途切れ途切れで伝えられたため紗奈は松さんに一度喋らないようお願いし、魔法陣の対処と治療を始めようとする。しかし触れようとした瞬間…彼の身体は塵のように消え、その手は空を掴んだ。
次の瞬間、城の方から黒い風が吹いていることに気付き振り向くと……何だか城の様子が少しおかしいような気がした。紗奈は急いで端末を取り出し、紫苑と連絡を取り始めて)
紗奈「紫苑様!先程松様が…突然消えてしまって…!……はい、先程身体が突然黒く変色したと思ったら、塵のように消えてしまって………待って下さい、私は別のルートで城に乗り込みます。ご安心を、必ず合流いたしますので。……はい、ご武運を」
>黄泉さん、桜さん、仁さん、オウカさん、雄也さん
紫苑「ありがとうございます、お陰で助かりました。………正直、向こうから来てくれる可能性は薄いと思います。私としても仕事は早く終わらせたいので、城を叩きに……すみません、少し失礼します」
(粗方魔物を片付け「ふぅ…」と一息つくと、見ず知らずの自分に支援や回復をしてくれた黄泉さんに感謝の言葉を告げ、この後の行動について仁さんに2つの選択肢を尋ねられる。暫く考えた後、桜さんがこちらに来る可能性は薄いと判断し、後者…城に乗り込む選択をすることを告げようとする。
すると、懐に入れていた端末から振動が鳴っていることに気付き、取り出して画面を開く。見ると、紗奈から連絡がかかっており、「少し失礼します」と仁さん達に断りを入れ電話に出る)
紫苑「もしもし紗奈、どうしたの?……!?…松さんが、消えた…?…………恐らく、桜さんに連れていかれたんでしょうね。ひとまず、こちらに合流しに……………わかった、くれぐれも気を付けなさいね。それじゃあ切るわ」
(もし紫苑の発言が聞こえていたのであれば、松さんが桜さんに連れ去られたということが分かるだろう。紫苑が電話を切ると、ほぼ同じタイミングで城から魔物達が現れる。桜さんが動き始めたのだと悟り、魔物たちの動きに警戒しながら改めて先程の選択肢について答え始めて)
紫苑「………失礼しました、では先程の回答を……先程、腕に魔法陣をかけられた男性が連れていかれました。けれど、城の主は私達の前に姿を見せない。」
(/RP中失礼いたします。それぞれの居場所がややこしくなっている気がするので、少し整理させてください。
現在、紫苑と紗奈は別行動中です。2人の距離はそれなりに離れているはずですので、お互いの様子は見えないと思います。
・紫苑は現在黄泉さん、仁さん、オウカさんとは確実に固まっている状態です。
・紗奈はつい先程まで松さんと固まって行動しており、現在は魔物がいない安全な領域に1人でいる状態です。松さんの行方はまだ分かりません。
・桜さんは城の内部にいる状態です。雄也さんが今どの辺りにいるかはすみません、上手く把握出来ていない状態です…(恐らくは紫苑sideにいるかと考えております)
雑談トピに置こうかとも考えましたが、こちらなら見落としはほぼ無いだろうと考え投下させていただきました。お邪魔してしまい申し訳ありません…)
>松さん
紗奈「松様、あまり喋らないでくださ……!?」
(無事に地上へと着地し、ゆっくりと松さんを降ろそうとすると苦しそうな彼に「ボスは来ない」と伝えられる。途切れ途切れで伝えられたため紗奈は松さんに一度喋らないようお願いし、魔法陣の対処と治療を始めようとする。しかし触れようとした瞬間…彼の身体は塵のように消え、その手は空を掴んだ。
次の瞬間、城の方から黒い風が吹いていることに気付き振り向くと……何だか城の様子が少しおかしいような気がした。紗奈は急いで端末を取り出し、紫苑と連絡を取り始めて)
紗奈「紫苑様!先程松様が…突然消えてしまって…!……はい、先程身体が突然黒く変色したと思ったら、塵のように消えてしまって………待って下さい、私は別のルートで城に乗り込みます。ご安心を、必ず合流いたしますので。……はい、ご武運を」
>黄泉さん、桜さん、仁さん、オウカさん、雄也さん
紫苑「ありがとうございます、お陰で助かりました。………正直、向こうから来てくれる可能性は薄いと思います。私としても仕事は早く終わらせたいので、城を叩きに……すみません、少し失礼します」
(粗方魔物を片付け「ふぅ…」と一息つくと、見ず知らずの自分に支援や回復をしてくれた黄泉さんに感謝の言葉を告げ、この後の行動について仁さんに2つの選択肢を尋ねられる。暫く考えた後、桜さんがこちらに来る可能性は薄いと判断し、後者…城に乗り込む選択をすることを告げようとする。
すると、懐に入れていた端末から振動が鳴っていることに気付き、取り出して画面を開く。見ると、紗奈から連絡がかかっており、「少し失礼します」と仁さん達に断りを入れ電話に出る)
紫苑「もしもし紗奈、どうしたの?……!?…松さんが、消えた…?…………恐らく、桜さんに連れていかれたんでしょうね。ひとまず、こちらに合流しに……………わかった、くれぐれも気を付けなさいね。それじゃあ切るわ」
(もし紫苑の発言が聞こえていたのであれば、松さんが桜さんに連れ去られたということが分かるだろう。紫苑が電話を切ると、ほぼ同じタイミングで城から魔物達が現れる。桜さんが動き始めたのだと悟り、魔物たちの動きに警戒しながら改めて先程の選択肢について答え始めて)
紫苑「………失礼しました、では先程の回答を……先程、腕に魔法陣をかけられた男性が連れていかれました。けれど、城の主は私達の前に姿を見せない。なら、乗り込むしかないのではありませんか?」
(/RP中失礼いたします。それぞれの居場所がややこしくなっている気がするので、少し整理させてください。
現在、紫苑と紗奈は別行動中です。2人の距離はそれなりに離れているはずですので、お互いの様子は見えないと思います。
・紫苑は現在黄泉さん、仁さん、オウカさんとは確実に固まっている状態です。
・紗奈はつい先程まで松さんと固まって行動しており、現在は魔物がいない安全な領域に1人でいる状態です。松さんの行方はまだ分かりません。
・桜さんは城の内部にいる状態です。雄也さんが今どの辺りにいるかはすみません、上手く把握出来ていない状態です…(恐らくは紫苑sideにいるかと考えております)
雑談トピに置こうかとも考えましたが、こちらなら見落としはほぼ無いだろうと考え投下させていただきました。お邪魔してしまい申し訳ありません。そしてすみません、>1109は無視して下さい…)
>紫苑さん、紗奈さん、松さん、桜さん、雄也さん、黄泉さん(All)
仁「オウカのことを…?いや…禁忌さんの力の大元なら知っててもおかしくないか。」
オウカ「…初めましてだけど、久しぶり!」
仁は黄泉さんがオウカのことを知っていたことについて驚いていたがよく考えて禁忌さんの力の大元なら知っててもおかしくないと結論づけて納得する。そして挨拶されたオウカは一応初対面である黄泉さんに対して不思議な表情を少し見せたがすぐに明るい表情と口調で挨拶を返す。
仁「そうだな。今の状況を見て、大元を叩かない限り、魔物達の数も減っては増えてを繰り返すことが十分理解できた。それに、その消えた男の安否も気になる。」
オウカ「…その男の人、大丈夫かな…?」
紫苑さんの選択に応えて再び迫り来る魔物の群れのことを面倒に思いながらも消えた松さんのことは難しそうな表情で気になると言った。オウカの方は松さんの手当を少しはしていたため、心配そうな表情で呟いた。
仁「まずはあの迫ってくる魔物達を一時的に足止めることが先だな。…影忍魔法…罠・暗死。」
目線を城の方へとやり、そこから出てくる魔物達に呆れながらも魔物達を一時的に足止めさせることを立案すると、まずは自分がと影忍魔法を唱える。一見何も起こってないように見えていたが少しして迫ってきていた魔物達がいつの間にか形成されていた巨大な落とし穴に次から次へと落ちていたり、視界奪われ混乱して辺りを暴れ回ったり、いつの間にか設置されていた撒菱に苦しめられていた。
仁「よし。今のうちに行くか?」
(/整理ありがとうございます。助かります)
緑河さん、松さん、修さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
【……大丈夫なのか?電話の相手は。】
紫苑の通話を聞いていて黄泉が最初に抱いたのは不安だった。
松と呼ばれる者と行動を共にしていたが突如首謀者によって消えたとの事。
であれば紗奈と呼ばれていた少女は今単独行動をしているという事だ。
おそらく現在は安全な場所まで避難しているのであろうが、城へ向かうとなれば大量の魔物達と遭遇する可能性も決して否めない。
まして彼女と行動を共にする者が現に首謀者の手によって連れ去られたのだから今彼女を一人にしておくというのは危険極まりない、というのが黄泉の考えだ。
【余が汝の相方のサポートに向かう。何か妙な胸騒ぎがするのでな。構わないだろうか?】
だが黄泉は即座に行動せずこの場の3人に確認を取った。これは飽くまで黄泉の推測に過ぎない。自分自身とそれ以外の者で認識の齟齬があった場合、更なる悪状況を招きかねない。
そう判断しての確認だ。
>黄泉さん、桜さん、仁さん、オウカさん、雄也さん
紫苑「……聞かれていましたか。そうですね…実は私も彼女の事が少し心配なので、良ければお願い出来ますか?………その…彼女、意外にも頑固な所があるというか、時々一人になりたがることがありまして……私が言ってもあまり意味が無いんです」
(紗奈を心配する気持ちは紫苑も同じだったようで、二つ返事で黄泉さんが向かうことを了承する。その後、苦笑を浮かべ先程紗奈の単独行動を止めなかった理由も遠回しに伝える。紫苑自身はそれを体験済みのため、「もしかしなくても避けられてるのかしら…」とその時のことを思い出せば少し気にしている(落ち込んでいる)ようで。
そうしたやり取りをしている間に仁さんが魔物達の足止めに成功し城に潜入するチャンスが生まれれば、気を取り直して城の内部へ潜入する意志を伝え、そのまま黄泉さんと別れて城へ入るために動き出そうとして)
紫苑「えぇ、魔物達が動けない内に行きましょうか。では黄泉さん、紗奈の事…よろしくお願いしますね」
(/お役に立てたようで何よりです…!)
>城に向かってる皆様
「やっとか、手間かけさせて」と松に手をかざし元に戻しニヤリとした瞬間闇部屋の魔素量が跳ね上がり桜の身体が変化して巨大な闇のボール状の塊になりそこから大量の魔物を蠢きながら生み出していき城を魔物で埋めつくし始めて
緑河さん、松さん、修さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
【心得た。任せて貰おうか。】
それだけ言うと黄泉の身体を黒い霧が覆いあっという間に此の場から姿を消していった。
どうやら紗奈の元へと向かった様だ。
そんな中で城で起き始めた異変。
その概要を黄泉は的確に感じ取っていた。
直接確認した訳では無いが極黒魔という闇の力を扱う故なのか、似た性質の力を察知する事には長けているようだ。
(【悠長に構えている時間はなさそうだな。】)
魔物の数が膨大した事。
そして夥しい程の魔力反応を鑑みれば城の中がどうなっているかなど想像に容易い。
紗奈の魔力反応を頼りに紗奈の元へと駆け抜けていく黒い霧。
それは傍から見ればまるで影の様に不気味だろう。
>黄泉さん
紗奈(………何をやってるのですか私!?なんで『ひとりで別のルートで行く』なんて馬鹿なことを言ってしまったんですか!!馬鹿なんですか?えぇ、私はとんだ大馬鹿者ですよ!折角推しと隣で並べるチャンスだったというのに、聞きたいことも色々あったのに、自ら機会を手放してしまうなんて…本当に、私は馬鹿なことを………)
(黄泉さんがこちらに向かっている頃、紗奈はというと…魔物達に気付かれないよう回り込みながら移動している最中であった。傍から見れば冷静な様子に見えるだろうが、実際は無意識的にポーカーフェイスを装っているだけである。
その理由はと言うと、先程紫苑に告げた言葉に対して脳内反省会を開いていたからだ。と言っても、ただ単に自分の判断を悔やんでいるだけなのだが。
そうした心の動揺(?)の中でも、こちらに向かう黒い霧の存在を感知できないわけではなかった。紗奈は後ろから何かが近付いていることを悟り、咄嗟に後ろを振り返る。すると、不気味とも言える黒い霧のようなものがこちらに近付いているのが見え、念の為後ろに警戒を配りながら変わらず城の方へと(別ルートで)向かって)
紗奈(?……あれは、霧…でしょうか?ですが、何処か動きに違和感があるような………)
>緑河紗奈さん
紗奈も黒い霧の存在には気付いている様だ。
そんな中でも黒い霧は緑河紗奈の後を影の様に着いていく。
確かに不気味だろう。
だが魔力を扱う者であればその本質に気付くかも知れない。
その黒い霧が計り知れない程の濃密かつ異様な魔力を内包している事に。
その黒い霧はまるで意志が存在するかの様に―――緑河紗奈の身体を包み込み始める。
極黒魔によって生成された黒い霧。
彼女は今自分自身の身体が本当に自分のものなのか、と錯覚するほどに向上した彼女自身の身体能力と潜在魔力量に驚愕するかも知れない。
(【……暫くは様子を見させて貰うとしよう。】)
極黒魔による霧の衣。
それは彼女にとってこれ以上ない防御膜、かつブーストとなるだろう。
>参加中の皆様
「ガタガタガタ」と城が揺れ雲を抜けるほど巨大になり、城の1番上から禍々しい魔力を発し、更には数時間おきにさらに禍々しくなり、魔力を持つものには中で蠢く巨大な闇の塊がわかるようになっていて
城の上部
「ドクン、ドクン、ドクン」と脈打つように桜が変化した闇の塊が鼓動し、それに合わせるように巨大化して
>黄泉さん
(警戒を配りながら進んでいると、黒い霧が自身を包み始める。そして霧の影響によってなのか、自分の身体が少しずつ軽くなっていることに、魔力量が上昇していることに気付いた。それは、先程松さんを運ぶ時に急にスピードが上がった時と同じ感覚。ここでようやく、この黒い霧は敵側では無いと察する。故に、警戒する仕草を解き……)
紗奈「………どなたかは存じ上げませんが、感謝致します」
(姿は見えないが、紗奈は自分を見守っているであろう存在に対して呟くようにひっそりとお礼を告げて。一見、おかしな独り言のようにも聞こえるかもしれないが、紗奈の近くにいる黄泉さんであれば、それが自分に対して言われていることに気が付くかもしれない)
>紫苑さん、紗奈さん、松さん、桜さん、雄也さん、黄泉さん(All)
仁「あちらはあの人に任せて、我々は侵入に向かうか…ん?…あれは…!」
黄泉さんを見送り、城への侵入を開始しようと出向こうとするが闇の塊が禍々しく巨大化していく城の状況を見て気難しい顔になる。
オウカ「あの塊…すっごく嫌な予感がするよ…!」
仁「あれが今回の首謀者と言ったところか…私達はなかなか面倒くさい者を相手にしているようだな。」
オウカはその闇の塊に対しておどおどした様子で嫌な予感すると、他の人達に伝えてると、仁は自分達がなかなか面倒くさい者を相手にしていると呆れ気味に言いながら武器を構える。
(/リアルで少々忙しく、返信ができない状況でいました。遅れてすみません。)
>参加中の皆様
城の上部で巨大化を続ける闇の力が跳ねると城の上から巨大で禍々しく、無数の首を持つドラゴンが複数体上空に現れ「キャー」と鳴いたあと全てのドラゴンが炎を吐こうとお腹をふくらませ始めて
>緑河紗奈さん
(【ホー、中々に凝った代物を用意したモノだ】)
闇の力が跳ねると共に城の上から現れた無数の首を持つ複数体のドラゴン。
そのドラゴンの闇の力に関心を示したのか、黄泉は面白いモノを見る様に楽しそうに笑顔を浮かべていた。
尤も黒い霧により実態は隠しているためにそれが今伝わる事は無いであろうが……。
【城を目指す兵よ。心して挑む事だ。】
そんな中緑河紗奈の脳内に鳴り響く様に伝播する奇妙な声。
まるでそれはテレパシーの様に脳内に直接語り掛けられているかの様に感じるだろう。
語り掛けているのは無論黄泉だが、彼女が認識しているのは黒い霧のみ。
その上で突然脳内に伝わる不明な人物の声に不気味さや警戒心は抱くかも知れない。
果たして彼女はこの言葉に何を感じるのか………。
(すみません。仕事がかなり忙しく体調を崩していた事もあり返信が遅れました。)
>黄泉さん
紗奈「……!」
(城の様子が変化し、さらに巨大な闇の塊と複数体のドラゴンが上空に現れる。ドラゴンが現れた瞬間、瞬時に『自分の魔力の気配を隠し』、見つからないように徹底して身を潜めながら隠密行動を始める。上空のドラゴン達が紗奈を見つけるのは困難を極めることだろう)
紗奈(……姿くらい、見せてくれてもいいのに)
(隠密を始めて少しして、突如まるでテレパシーかのように脳に響き渡る誰かの声。しかし、それが自分の魔力にブーストをかけ、今でも見守っている存在だと既に察知していたためか、特段動ずる様子はなく。寧ろその姿を見たいと思っており、もし黄泉さんが彼女の心の声を聞いていたのであれば、不思議に思うかもしれない。
声を聞いてから暫く何事もないような様子を見せていたが、突然口を開くと『姿の見えない誰か』に向かって返事を返して)
紗奈「………勿論、油断をするつもりはありません」
>仁さん、オウカさん、雄也さん、(桜さん)
紫苑「……同感ですね、私も何だか嫌なよか………あれは、ドラゴン?ここはファンタジー世界か何かなのかしら…」
(巨大な闇の塊と更に魔物が増えていく様子を見て、城の入口へ歩もうとする足を一度止める。仁さんの発言で塊の正体が桜さんであると認識したと同時に、オウカさんと同様嫌な予感を感じたからだ。
やがて塊が徐々に大きくなっていくと、上空に複数体のドラゴンがこちらに向かってくる様子が見えた。ドラゴン達がお腹を膨らませ始めると、何か仕掛けてくるつもりだと察し、咄嗟に大声で仁さんとオウカさんに注意を呼びかけて)
紫苑「っ…!お2人共、上空から何か来ます!お気をつけて!」
>参加中の皆様
「あれはまずいですね、攻撃は信徒と皆様にお任せ致しますね」と剣を鞘ごと上に掲げて「主よ、我らを悪しき者の攻撃から御守り下さい」と鞘から刀を少し出すと結界が広がり「炎からはこれで守れますが攻撃はお任せ致します」そう言うと腹を限界まで膨らませたドラゴン達が禍々しいく光だした数秒後に、一斉に口からドス黒い炎を長く出し続けて、「ピシピシ」っと結界に亀裂が少しずつ入りだし「できるだけ持たせます」と口から少し血を流しながら結界を保ち続け、隊員たちは絶え間なく砲撃を続けて
>緑河紗奈さん
上空にドラゴンが複数体現れた瞬間に隠蔽された彼女の魔力。隠密行動を貫きこのままドラゴンに見つからない様にやり過ごすつもりなのか。
それを感じ取っていた黄泉は少し意地悪な問いを彼女に投げ掛けてみる事にした。
(【フム、しかしあの目障りな龍共はこのまま放置するのか?今は実害は無いにせよああも目的地の上空に陣取られては目的地に近付く事も困難であろう。………今の汝であれば屠る事も充分出来よう?】)
紗奈を試す様に問う黄泉のテレパシー。
それは彼女の実力を図ると同時に彼女という人間を良く知るために敢えて彼女に近付こうという黄泉個人の考えでもあった。
>紫苑さん、紗奈さん、松さん、桜さん、雄也さん、黄泉さん(All)
仁「……こうなれば全力をぶつけるしかないか…オウカ!」
オウカ「うん!行くよ…『魔法秘歌 龍奥歌!』」
幻影の龍「グアァァァァァァクゥ!」
仁は現状を見てこれ以上放っておくと危険だと思い、全力をぶつけるしかないと判断すると、オウカの名前を呼ぶ。するとオウカはすぐに応じて『魔法秘歌 龍奥歌』を発動し、仲間のステータス値を全て上昇させ、さらに巨大な龍の幻影を召喚する。
仁「さぁ…かかってこい。」
龍奥歌により強化した仁は自身の武器を構えて、ドラゴンに向けて挑発的な言葉をかけて巨大な龍の幻影と共に戦闘へ持ち込もうとする。
>参加中の皆様
ドラゴンがブレスを吐き終わったあと上空に亀裂が現れ、そこから辺りに漂う魔力よりさらに禍々しい魔力をまとうドス黒い塊が現れると「キィャー」といちばん巨大なドラゴンが桜が変質した黒い固まりを飲み込み、ありえないほどに巨大化した腹の上に覆いかぶさり「グルァー」と叫ぶと、その黒い塊を吸い込みながらお腹の中にいる桜にその塊を送りなら、下に居たドラゴンたちは、闇を飲み込み続けるひとつ首のドラゴンから伸びる魔力糸で巨大化と凶暴化で暴れ続け、城の周りを更地にする勢いで暴れ続ける
その時ドラゴンの腹の中にいる桜は、ドラゴンから送られてくる力で姿が変わり始めている
>黄泉さん
紗奈「………普段の任務であれば、ターゲット以外の相手は今のようにやり過ごしていたでしょう。ですが、今回は…事情が違いますから」
(普段の任務の時であれば余計な戦闘は避けていたと話す紗奈だが、今回は話が違う。今こうして黄泉さんと話している間にも、仁さん達が向こうで応戦しているのだ。自分だけ何もしない訳にもいかないだろう。
そう考えた紗奈は、ドラゴンを視認しやすい位置へと移動すると身を潜めながら破魔弓を取り出し、構える。構えたと同時に破魔矢が現れ、弓を引くに連れて本数が増加し、緑色の光が矢先に集まっていく。黄泉さんがブーストをかけたお陰もあり、矢に込める魔力量は格段に増している。上手く射抜けば、一撃で仕留められるだろう)
紗奈(あまり、時間はかけられませんね…)
(狙いを定める途中、遠目からドラゴンの吐いた炎の息を結界で防いでいる雄也さんと、ドラゴンに攻撃を仕掛けようとしている仁さんの様子が見えた。何とか攻撃を防ぎ、応戦している状況のようだが、一度ブレスを吐き終えたドラゴン達がそれだけで止まる様子は無い。この後、桜さんを抑えることも考えればここで力を使い切ってしまうのは不味い。ならば、仁さんが動き出す前に、結界が破れる前に……仕留めなければ。
そう頭を巡らせながら、複数体のドラゴンに照準を合わせ……矢を放った。放たれた矢は大きな曲線を描きながら…『目玉』へ向かって飛んでいき)
>仁さん、オウカさん、雄也さん、(桜さん)
紫苑「これを、使ってくだ……!」
(一方の紫苑は、口から血を流しながらも炎を防ぐ結界を保ち続ける雄也さんを見て、結界がいつ破れてもおかしくないと悟った紫苑は少しでも耐久性を上げようと結界に魔力を注ぎ、何とか耐え凌ぐ。
それと同時にオウカさんのサポートを受け、暴れ続けるドラゴンに戦闘を持ちかけようとする仁さんに対して、鏡で出来た足場を用意しサポートしようとするが……)
紫苑「……あれは…矢?」
(鏡を展開しようと上空に目を向けた瞬間、複数本の矢がドラゴン達に向かって飛んでいく様子が見え、鏡の展開を中断して)
>緑河さん、松さん、修さん、仁さん、オウカさん、(桜さん)、ALL
【―――しかと目に刻み込むといい―――】
紗奈の言葉と共に放たれんとする破魔矢。
それを認識した瞬間、紗奈を包み込んでいた黒い霧が突如暴風と化し、それは竜巻の様に荒れ狂う。
だがその中心である紗奈には被害が正に台風の目なのか、全くの無害である。
だが重要なのはその暴風の発生源だった。
それは紗奈の背後。
そしてその暴風は今まで隠れていた人物の姿を露わにする。
褐色の肌に民族の武道着とサラリとした銀髪そんな風変わりな男だった。
姿を突如現した男は何を思ったのか今まさに破魔矢を構えて放とうとする紗奈の両手の甲に背後から自らの両手を添えるように重ねた。
その瞬間矢先に集中していた緑色の光が徐々に強くなり始めやがてそれは矢全体を包み込む。
破魔矢はそのままドラゴンに向かって放たれその目玉に直撃した。
そしてその直撃と共に囁かれた男の言葉によって
【目覚めよ―――『ブラン』。そして………】
ドラゴンの全身は
【狂え―――『ノワール』】
眩い極光と深き極黒によって包まれ、その巨体を瞬時に駆け巡ったのだ。
ドラゴンに飲み込まれたドス黒い固まり。
ドラゴンの体内を駆け巡るあらゆる闇。
その全てを目玉から侵入した極光魔があっという間に浄化し始める。
そして同じく侵入した極黒魔は首のドラゴンから伸びる魔力糸、そして体内を駆け巡る全ての魔を吸収し始めた。
その勢いは今まで見た比では無い。
どうやら先程の言葉によって極光魔と極黒魔、共にその本当の力を解放している様だ。
更に極黒魔は桜に送り続けられている力をも吸収し始める。
どうやら桜の姿の変貌を極黒魔が食い止めようとしているらしい。
>参加中の皆様
桜を飲み込んだ龍のお腹が急に暴れだし、腹を食い破るように中から人のような悪魔が姿を現し「なぜ我の眠りを邪魔する」と蛹がまゆから出てくるように起き上がりドス黒い無数の羽を広げ始めながら言って
>黄泉さん、桜さん
紗奈「……!」
(紗奈が黄泉さんの気配に気付いたのは、矢を放った後だった。思わず気になって後ろを振り返ると、そこには銀髪の髪を持つ褐色肌の男性が。ようやく姿を見られたことに内心で喜びと安心感を抱きつつ、ドラゴンの方へ向き直る。
自身の放った矢がドラゴン目玉に命中したことを確認するが、何故か一番巨大なドラゴンの様子がおかしい。黄泉さんが極黒魔で止めにかかっているが……と、しばらくして、ドラゴンの腹を食い破るように禍々しい姿をした桜さんが現れる。それを見た紗奈は……)
紗奈「……まるで、ファンタジー世界の魔王のようですね…」
(と、特に怯える様子もなく純粋に感心するように呟いて)
(/リアルの都合で返信が遅れてしまい申し訳ありませんでした。紫苑の返信はもう暫くお待ちください)
>参加中の皆様
「さあ、パーティを始めよう」と手を上げるとドス黒い雲が上空に広がり至極色の雷が鳴り響き初め、ぽつりぽつりと雨が降り出し「私を止めたければ、止めに来るといい」と城の中に入ると同時に雨は土砂降りとなり、その不思議な雨は魔力や体力を奪い取り始め、さらには雲の先が海を越え港川から街に向かい雨の降る領域を増やしだし、城の中の魔素量が増え出して
>All
「物は十分揃ったようね、ただ毎回うちだけでやるのはあれだ」そう言って組織の会議室の椅子にドサッと座り「今回はうち以外にも参加の機会を与えてやろうじゃないか」と言うと「しかしそれでは警備などどうなさるのですか」と言うので「あぁ、それは参加者に任せる、我々は場所を与えるだけだ、まぁ恩恵はなにかもらおう」とニヤリとして「場所は後で伝えるとして、こちらが出すものは一応出しておくとして」と紙に「場所は未定ではあるが我々以外にも参加券を出す、形式はオークションだが条件は我々に繋がる担当者を捜せたもの、予定日は1ヶ月後、こちらの出品予定物は」と下の方に1級危険物として規制されてる魔導具に、魔法薬などが写真で上げられ、魔力を通さないと普通のスーパーやパチンコ屋など様々なチラシとして裏路地などに様々な形で貼られたり落ちていたりして
「さてコンタクト取ってくるのは居るかな、一応我々と同じ組織に入れそうな情報屋のところには渡してあるからな」とボヤいて
>All(追加情報)
「ボス、会場決まりました、市街の山奥にある廃遊園地が手に入りました、山のかなり上ですし誰も来ません」と書類を見せながら入ってきて「そうか、抑えられたら」と言って書類を受け取ると「そこのオーナー、うちからも他からも金を借りてて首が回らなくなってほかの借金もうちが色つけて金を渡したら了解してくれまして、それで2分の1をチャラにする代わりに貰ってきました」と言うので「ウチとのつながりは消してるよな」と言うと「はい、その事も抜かりなく」と言うので「ならいい、場所と日時は1ヶ月後のままでいい、すぐに前の通り知らせておけ」とニヤリとした後「奴らが動いてもいいように準備はしておけ」と部屋を出ていきながら言って
>東野桜さん
市街の山奥に位置する廃遊園地。
そんな辺鄙な場所にて秘密裏に行われる裏オークションの情報をいち早く聞きつけた桐恵は黄泉と共に東野桜の元へ足を運んでいた。
【しかしまたどういう風の吹き回しだ?この様な金で何でも手に入ると思っている輩が集うオークションなど今まで見向きもしなかっただろうに。】
「……なに、お前達を見ていて私も少し想うところがあってな。ちょっとした宗旨変えだよ。」
【ホー、宗旨変え……か。】
そんな話をしながら黄泉と桐恵は桜のいる会議室まで足を運ぶと丁度部屋から出てきた桜を見掛け、コレ幸いと言わんばかりに声を掛けた。
「久しぶりだな桜。聞いたぞ。裏オークションを開催するらしいじゃないか?もし可能なら今回のオークションに私達も出品させて欲しいのだが出来るだろうか?」
気さくに声を掛け、単刀直入に要件を切り出す桐恵。実を言えば桐恵自身そういった金にもモノを言わせて何でも手に入ると思っている輩が嫌いではあるがオークションという賑やかな場所はどちらかと言えば好きな部類に入る。
そして今回のオークションは東野の主催だが他の組織も参加可能と聞き、またとないチャンスと思いやってきたという訳だ。
>桐恵さん黄泉さん
「久しぶり、そちらも元気そうだな」と部屋の扉を閉め「出品は可能だけど」と言いながら部下たちを散らした後「建前上は今までのやり方に飽きたって事だが、最近ネズミが紛れ込んでていくつか潰された、まぁ他も巻き込んで一緒にやりたいのがいたら今後もってな」とか近くの会議室前に行くとそこは禍々しい雰囲気を外からも感じる場所で「こちらが出すものはここにあるが、そちらが出すものを出来るなら見てみたい」と部屋の前で言って
>東野桜さん
「お気に召すかは分からんがな。此方が出品するのはコレだ。」
(桐恵がそう言うと桜の目の前の空間が突然歪曲し、歪曲した空間から2つの物が出現した。それは古びた矛と盾だった。だがこの二人の出品する品物だ。相当な曰く付きか、それとも訳アリの代物なのだろう。)
「軽く説明するとそれは古より魔の覇権を争ったという伝説の原初となっている光魔、黒魔のオリジナルとなった極光魔と極黒魔。その化身となった付喪神が命を吹き込んだ武具だ。極光魔の化身が命を吹き込んだのがその盾だ。あらゆる邪気を痩せ付けず、使い手の傷や病魔をたちどころに癒やしたという古より伝わりし盾、といったところかな。矛の方は極黒魔の化身が命を宿したモノだ。あらゆる魔を吸収し、吸収した魔を莫大な攻撃力に変換する矛だ。その想像もつかない程の破壊力はあらゆる障害を瞬く間に粉砕したと言い伝えられている。」
(やはり、というべきか。これ以上ないぐらいの曰く付きの代物だった様だ。知らない者が見れば古びた盾と矛に見えるかも知れないが、その価値を正確に見定められる者であれば喉から手が出る程に欲しい一品となるだろう。)
>桐恵さん 黄泉さん
「矛と盾の逸話みたいな話も出来そうだが、まあ面白い」ととあるケースを持ってきて「それを見たらこいつも出すかな」と鎧を見せ「装着者に膨大な魔力をもたらす、邪神が作った鎧だが使えば使うほど魔神化し敵味方関係なく襲い出すって代物だ、面白いからこいつも出してみる」と言ったあと「これは出すか悩んでいるものだが」と小瓶の中にドス黒い錠剤の入った瓶を机に置きながら言って
>東野桜さん
「……あからさまに何かありそうな錠剤だな。長年医師をやってきたがこれほどまでに本能に危険を訴えそうな錠剤も中々に珍しいぞ。……で、これは一体何の薬だ?」
(この話の流れから絶対に普通の薬のはずがないと判断した桐恵は嫌な予感がしつつも敢えてその答えを聞いてみる。果たしてその答えは鬼が出るか蛇が出るか、それは神のみぞ知るという奴だ。)
【クハハッ、まさかビビっているのか?】
「……何となく嫌な予感がするだけだ。」
(痛いところをつかれ言い淀む桐恵だが黄泉からしてみればこの様な桐恵も充分新鮮に映りつい弄りたくなってしまったのだろう。)
>桐恵さん 黄泉さん
「あぁこれは、そうだな、見せた方が早い」とベランダに出て1人の構成員に渡しその人が2粒口に入れ飲み込むと「グ、グァー」と叫び出しドス黒い魔力を数秒間まとい続け「ハアハア、ハアハア」と荒い息を上げ魔力の霧の中から姿が現れると、全身の筋肉が数百倍は巨大になっていて「うちで定期的に飲ませてるやつだ、魔力がないものでも魔力を得られる錠剤だが完全体では無いから時々流れ込む魔力に飲まれてチリになるものも居るが」と近くの机にビンを置いてニヤリとして「売れるか」と椅子を回しながら聞いて
>東野桜さん
「随分と物騒な効果だな。だが副作用をどうにか出来れば間違いなく需要はあるだろう。何しろゼロから1を生み出すんだ。元からあるモノを増やすのとは訳が違う。………今回は流石に間に合わんがもし良かったらだがこの薬を改良してやろうか?」
(唐突に振られた提案。それを只のぽっと出の悪党や小者が豪語しているのであれば何をバカな、と一蹴されていた事だろう。しかし今提案しているのは西のボスである疾風と同等かそれ以上の鬼才の名医である桐恵だ。彼女なら本当に片手間にやるぐらいにあっさりとやってのけるかも知れない。)
>桐恵さん 黄泉さん
「出来んのか、出来んならそうだな、定期的に飲ませないと干からびるのもどうにかしたい、飲む度にレベルが上がっていく最強の兵士が欲しいからな」と言った後「金ならいくらでも積む」とニヤリとしながら言って
>東野桜さん
「少し日数は掛かるだろうが副作用を消す事はそこまで難しくない。生憎金には困ってないんでな。貸し1という事で引き受けてやるよ。お前に貸しを作っておくのも悪くない気がするからな。」
そう言い桜の提案をあっさりと快諾する桐恵。
どうやらそこまで桐恵にとっては難しい事でもなかったようだ。
>桐恵さん 黄泉さん
「分かった、借りだな」とポケットに入れたあと「これが出品状だ、開場には間に合うんだな」とニヤリとしながら言って
>東野桜さん
「ああ、済まないな。……それにしてもこんなオークションが秘密裏とはいえ何度も開かれているのか、これはもったいない事をしたな。」
予想外に面白そうな催しに今まで参加してこなかった事を少し後悔している様だ。
>桐恵さん 黄泉さん
「不定期だがやっている、だが最近ネズミが湧き出して何度か妨害された」とイラつき始め「実に実に不愉快でたまらない、楽しい計画が台無しにされた」と手に持っていたグラスを握りつぶし「他の組織も参加させて見ようと言うのは配下の提案でな」と近くに魔法陣が現れそこから出てきながら「血が出てます」と手に触れて桜が「今回みたいなやり方でお知らせはしてる」と言うと目を光らせて「他の参加者なかなか集まらなくてな」とアルカードが後ろから首筋に噛みつき血を吸い始める中「どうすればもっと面白くなる」とニヤリとしながら言って
>(暴走イベ無理やり動かします、無視されても構いません)
「これ以上、雨降ってきたら守りきれない」と手をかざして「分かれた人達にも魔力でマークつけてるから港で会えるかと」と残り少ない魔力で「丘の上、*丁目の教会に弟子たちがいます、応援を連れてきてください、できるだけここで押えてますから」と転移魔法を発動させ島に来ていた人を港の教会所有の倉庫に送り、ひとり防衛戦を始めて
その頃桜は流れ込み続ける魔力に酔いしれていた
>All
「ふふふ、アッハッハッハッハッ、さらに次のステージに上がるか」と中央の拠点の島の上空に巨大な禍々しい魔力の柱を作り、数分で島を覆っていた結界が砕け散り、港川から「あの不気味な島は」とネットなどで騒ぎになりだし、巨大な魔力柱は街中から魔力があれば見え、数時間後には雨雲が出てきて雨が降り出していて体調不良者がで初めて
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