奏歌 翔音 2020-08-14 23:09:35 ID:5762b1903 |
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>975 >ホテル組(マルム/バヌマさん)
「いつか、この世界の平和に理解して貰えると嬉しいわ。ありがとう、耳を傾けてくれて……。この境が、無くなるように、一緒にがんばりましょう?」
ターナはルミナスさん、いや、バヌマさんの手を取れば微笑む。
砂金は手を取ることは無かったが、マルムさんの方を一瞥して、墨で出来た虫への攻撃を続けていた。それはマルムさんの時間を守っていたことと余り変わりないだろう。
バレッタにマガジンを差し込む。しかしまだ迫る虫に舌打ちをする。
「キリがない。話が終わったならここから移動するぞ。」
腕に取り付けたワイヤーリールを遊園地より少しズレた方向に向ける。ターナはそれを見て待ちなさい!と1つ、声を荒らげた。
「……この子(マルヌさん、バヌマさん)に変な事をしないで頂戴。いつか、必ず、貴方は裁かれる。」
「死ぬ時はそうだろな。」
過去の確執が、少し和らぎつつもまだ終わらない。砂金は「相手をしてられん。先に行くぞ。」と言えば、1人先にワイヤーを速射、リールが巻いてそのまま勢いよくその場を離れた。
「……私達もこのまま虫を相手し続けていたら魔力が先に切れてしまうわね……。でも何故かしら。私達に攻撃は殆どない。狙うのは……あの女性が置いたアタッシュケース……?」
鞭で虫を薙ぎ払いつつも、ターナはふたりがどうしたいかを、見てみることにした。
>976 >黄泉さん
「Oh。」
階段から覗き込む疾風は笑みを浮かべていた。
「めーずらしく怒ってるぅ。ま、そんな事は分かってたけど??問題は、まだってことかな……。」
目を細めて射止める視線の先には、黄泉さんに喉を抑えられた近衛の姿。
やや浮いた状態となるだろう近衛は、ほぼ本能だろう。頸動脈は掴まれているが、右腕を差込み辛うじて話せる程度の呼吸を得ていた。
少し頭を動かし、黄泉さんに話しかける。
「な"にを……げんめつ、されたかは、わたしにははかりかね"っ、ます……!ですが……!!」
パァンと黄泉さんの片腹が弾け飛ぶのは、黄泉さんが怒り、近衛に接敵した為。
近衛の左腕には、投げ捨てようとも消えていた銃とは違う、軍人の銃が脇に挟まれ、硝煙を登らせる。
「わたしは、あなたのきたいにこたえるっことでもなく!わたしの、わたしがあゆんだしんねんで、すすんでいます!わたしをきずいたかこ、ほうほう、そのすべてあなたに"かちをきめられ、ひていされるぎりはこちらにもありません"っ!!!」
相棒は決して離さず。そのまま首が軋むのも構わず、鼻から血を垂らして体を勢いよく1度揺らし黄泉さんの胴体を蹴りつければ、地面を走るように足は上へ、そして右腕を捻らせ黄泉さんの手の肉を皮が僅かに裂けるくらい掴んで背負い投げの一撃を見せた。
その間に、黄泉さんに一撃を撃ち込んだ銃は近衛の体に血を零しながらめり込んでいく。しかしその血は、地面に落ちれば魚の如く泳ぎ近衛の方へと向かっていた。
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