奏歌 翔音 2020-08-14 23:09:35 ID:5762b1903 |
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>>河川敷
似蛭:
ん~、それってぼクの力じゃダメ?
知枝:
…出来るかもだけど、それはやめておいた方が良いよ似蛭。晶くんの言ってる事も、クエさんの言う事、両方に一理ある…けど、それを止めるのは…やるべき事をやってからでも良いはずだ。
似蛭:
ふ~ん…よく分かんないけど、"人"って色々めんどくさいんだね。
(それまで夢魔であるクロさんや知枝を除いてまともに"他人"及び"人間"と接した事が無かった似蛭は、人間の事情について"めんどくさい"と表現する。それまで出会ったアリスタさんや未唯さん、刹那さんとはそれぞれ純粋に"遊び相手"として付き合っていたので蟠りも無く付き合えてたのだが…どうも今回の相手は少し複雑な事情が絡み合い、更には姉である知枝もそれに関係しているようなので、そうした複雑な事情について考えるのはまだ苦手らしい。両手を後頭部に回すと3人から離れて、話が終わったらしいクロさんと氷華の方へと歩み寄った。)
氷華:
そうじゃな―――後の事は、お前さんの言う"もう一人のお前さん"が無事に山頂に辿り着けるかどうかじゃろう。…ちょうどいい、似蛭。ようやくまともに話が出来そうだから、今のうちにお前さんにも言っておきたい事がある。
似蛭:
んぉ?何が言いた…って、ちょ、ちょっと!?いきなり何!?
(似蛭が近寄ってくると、氷華は似蛭の腕を掴んで引き寄せると、"ようやく"と言わんばかりの勢いで抱きしめる。抱きしめ、愛おしいように頭を撫でるその仕草は、"孫を可愛がる"所作のそれにも見えていた。氷華は似蛭を抱きしめたまま話す。)
氷華:
知枝や他の奴らの事で言い遅れていたからな。礼を言わせてくれ。お前さんがいなければ…知枝も儂も、あのまま暴れ続けるだけの"怪異"に成り果てていたじゃろう。……それになぁ。知枝を姉と慕う以上、お前さんも儂の"孫"みたいなもんじゃ。それが、儂の親父を憎む因縁の相手であろうとな。
―――ありがとう。
似蛭:
なっ…あ、えっ……あぅ……。
(怨敵の娘でもある氷華から、命を救ったとしてお礼を言われ、抱きしめられ撫でられながら…自分を"もう一人の孫"だと認知された事に困惑した様子を浮かべる似蛭。最初に会った時も合わせてこちらから襲ったので、命を救ったとしてもお礼を言われるとは思ってもいなかったのだろう。だがその表情は"家族"として認知された事が嬉しくもあり、満更でもなさそうな表情を浮かべていた。)
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