奏歌 翔音 2020-08-14 23:09:35 ID:5762b1903 |
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>943 砂金さん ターナさん ディーリスさん デネブさん 大狹さん 抑圧さん
「なるほど……なるほどなるほど!!
……フフフハハハハ!!良いですねぇ!
この悪魔とも言われたワタクシが他の方々と「協力」することになるとは!
これがどうして…なかなか悪いものではありませぬなぁ!
良いでしょう!答えましょう!抑圧する者も!裁く者も!!仕舞う者も!!!
全て救うためにこの悪魔の力を使いましょうぞ!」
砂金さんからすれば相も変わらず元気な様子だろう。
しかしルミナスの中で砂金さんの行動によって芽生えた要素があったのだ…
すなわち【誰かを助ける】という心と【己には無益な行動でも誰かのために行う】という心意気だった。
例えそれが歪に見えたとしてもルミナスは純粋にそう思ったのだ。
その結果ルミナスは己の利益や幸福感を得ると言う目的を一切捨て去り、砂金さんとターナさんの言葉に従うことを選んだのだ。
とても声の大きい高笑いがホテルに響く、ルミナスの宣言は届かないかもしれないがその笑い声は届くかもしれない。
しかし声が届かなくても問題ない、行動で示せば良いのだ。
宣言を終えたルミナスはすぐさま建物全体へ放った魔力に操作を加え始めた。
それは薄らと色を持ち漂っていただけのものが動き始めたのだ、窓や建物に空いた穴などがすぐさま血のように真っ赤な物体によって埋め尽くされ外からの視認はかなり難しくなる、それと同時に結界の役割も含ませた。
そして結界の役割を果たしていない魔力が別の役割を果たす。
それはターナさんの周りに無数の真っ赤な球体と一つの緑の球体が出現、浮遊する。
しかし攻撃などをする素振りも見せず一つ、また一つと蒸発するように霧散していく。
それは魔に関わるものならわかるであろうルミナスの制御を外れた純粋な魔力である…つまり補給用だ。
そして緑の球体は弾けるようにして炸裂するとターナさんと抑圧さんを余裕を持って包み込むように半透明の壁を展開した。
最後に恵人さんの視界にはなにか誘導するように階段へ伸びるものとターナさんの元へ伸びる2つの線が見えるようになるだろう。
初めて己の損得を考えず、誰かの為に力を振るうルミナスの顔には狂気的とは言えない普通の笑顔が浮かんでいた、それと同時にヒビのようなものも。
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