愛と死は紙一重

愛と死は紙一重

希望者募集  2018-04-07 11:12:05 
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……君は…僕の白黒の世界に色をくれた。


(お声掛け頂きました、お相手様(23170様)をお待ちしております。)

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  • No.8 by お相手募集  2018-04-28 12:37:19 

(お返事頂いた、23266様をお待ちしております!いらっしゃいましたら、お声掛けくださいませ!)

  • No.9 by 匿名さん  2018-04-28 13:03:22 



(/某板にて参加希望した23266の匿名です。これから宜しくお願い致します!
ただ、私は>4の始末屋様とは別人なのですが大丈夫でしょうか…?)


  • No.10 by お相手募集  2018-04-28 13:27:11 

(こちらこそよろしくお願いします!!
4の始末屋様は、keep1週間が過ぎましたので問題はないかと思われます。再度募集を掛けて、いらっしゃった方とお相手すると決めておりましたのでご安心くださいませ!!そして、こちらのトピは長期お相手ができる方を募集しておりましたので、なにとぞよろしくお願いします汗、…こんな御早いお声掛けを頂き…嬉しさのあまり、手…手が震えております!!笑)




(/では!改めてましてようこそいらっしゃいました!!こちらは暗殺者×始末屋の(BL)になっております!癖の強い設定ですが、お相手様と楽しめる物語にしていきたいと思っております!物語の詳細や舞台などについては此方で考えております。後に提示致しますが、お相手様の御要望も取り入れたいと思っております故、提示した後ご意見の方を頂ければと思います!
キャラのプロフにつきましては、要望はありませんので提出して頂いても宜しいですか?
暗殺者の方のプロフも後に提示させて頂きます!)

  • No.11 by 匿名さん  2018-04-28 14:24:15 



(/なるほど、そうだったのですね…! 主様のお言葉を聞いて安心しました。有難うございます。
トピを覗いた瞬間あまりに素敵な募集を見つけたもので、即レスすぎて気持ち悪いかな、と思いながらもすぐに返信してしまいました / 笑 。此方こそ、末永くお付き合いできれば幸いです!)


(/承知致しました。詳細な設定を拝見した後、もし何か意見があれば申し上げますね。
それでは、早速プロフィールを作成して参ります! 今夜中には提出できると思いますので、恐縮ですが暫しお待ちくださいませ…!)


  • No.12 by お相手募集  2018-04-28 15:22:12 


(了解致しました!!では、暗殺者側のプロフも今夜中には、提出出来るようにしておきます!物語の詳細につきましては、互いのプロフが完成した後提示しておきます!!お手数をお掛け致しますが、よろしくお願い致します!)

  • No.13 by お相手募集  2018-04-28 19:02:51 


名前/福田 蛍 (ふくだほたる)
性別/男
年齢/24歳

容姿/髪型は黒髪のストレートで後ろは刈り上げている。横にかかっている髪は耳元で切り揃えていて、前髪は横に流したり、オールバックにしたりとその日の気分。やや目に掛かるぐらいの長さはある。
179cmと高身長で細身だが、筋トレは欠かさない為程よくいい体をしている。
服装は全体的に黒で統一している。スーツやジャージなどが主だが、それらの殆ども黒1色と決めている。寒がりなため黒のアンダーマーなどをよく着込んでいたりする。靴は革靴とスポーツシューズの2択しか持ち合わせていない。
国際指名されている為、指紋など残さぬよういつ何時も黒の革手袋は外さない。


性格/楽観的思考の持ち主。本人曰く計画性のある策士らしいが、国際指名手配犯にも関わらず街中を呑気に散歩したりする。充分危険な行為だが当の本人は、見つかったら(殺せ)消せばいい…とその場の判断のみで、解決しようとする猛進てきな考えを持っている。
仕事に関しては、冷静、冷徹。ターゲットに慈悲などない。殺すと決めたら即実行する絵に描いたような見事な暗殺者。人に付け入るのが上手く、好かれやすいがそれと同じくらい嫌われやすい。時々、毒のある発言を無意識にしてしまっているため他の人から嫌われてしまう。手先は器用だが、人の心や気持ちなどの道徳な部分になると不器用になる。
その上、性格もいいとは言えない。「人の傷口には薬ではなく塩を塗れ」という歪んだ性格だが、好意を抱いた人となれば別。どんな手段を使ってでも自身の物にしたい。死=愛という、愛と死は同じ価値があると考えていて、相手に捧げる愛も歪な形をしているが心の底から愛している。


備考/幼少期から、殺人はとても身近な物だった。国籍又名前もない。という孤児だったため気が付けば犯罪に手を染めていた。強盗や殺人。生きる為には何だってやった。それ以外の生き方を知らなかったため、毎日死というものに触れ続けていた。
お金に困った時期はドラッグにも手を出してしまったため、身体の感覚が鈍く仕事での生傷が耐えない。こんな傷すぐ治るとたかを括って死にそうになった事もあったり…。だが、出来るだけ顔に残る傷は負わない様にしている。
名前は、ある程度顔が裏の社会で有名になり始めた頃。身元を偽るため、そこらの新聞でたまたま見た名前を使い偽物の国籍も手に入れた。日本だけでは、いい仕事が手に入らない為、海外にも足を運び5ヶ国ぐらいの言語は喋れる。頭も独学だが公立図書館の本を片っ端から読み漁りある程度の学力も自力で付けた。
相手との出会いは、まさに一目惚れ。始末屋に狙われることはそう珍しい事ではなく、仕事の邪魔になる前に始末しておこうと赴いたが、相手を見た瞬間自身に電気が走ったかのような衝撃を受けた。
今まで見た世界は白黒で…毎日の様に人を殺すばっかりの毎日。それが自分の人生だと諦めかけていたが、彼だけは違った。他の人と違う「色」そして血の鉄の様な匂いの中でも香る仄かないい香り。他人の匂いを嗅げば何時も顔を顰めていたが彼だけは違った。その日から毎日彼に殺される。という口実で会いに行っている。彼に、狂気的なほど執着しているし一方的な愛だと分かっているが、全く気にしていない。

相手の呼び方は(○○君 キミ ○○(呼び捨て))
お相手様のいい様にお呼び致します!!



(プロフを提出しておきます!!結構めんどくさいキャラになってしまいました…泣
だ、だ…大丈夫でしょうか……。
こんな私めですがこのキャラ共々よろしくお願いします!!)




  • No.14 by 匿名さん  2018-04-28 22:08:51 




(/取り急ぎ連絡のみ失礼致します。
背後の方に急用ができてしまいまして、今夜中、と言っておきながら提出は深夜になってしまいそうです…。本当に申し訳ございません!)



  • No.15 by お相手募集  2018-04-28 22:32:20 

(了解致しました!!お声掛けありがとうございます。深夜でも大丈夫ですよ。急用は、仕方がありませんものね!笑
お体にはお気をつけくださいませ!
ゆっくりお待ちしておりますので、プロフが完成したら提出よろしくお願い致します!)

  • No.16 by 匿名さん  2018-04-29 03:07:16 




(/ああぁ、主様の優しさが身に染みます。有難うございます…。
お陰様で無事にプロフィールが完成致しました! 早速提出させていただきますね。不備や加筆修正が必要な部分がございましたら、遠慮なくお申し付けください…!

其方のプロフィールも拝見させていただきました。めんどくさいキャラ、むしろ大好物です! / 笑 。ぜひぜひ、このままお相手していただければ幸いです。
また、呼び方についてですが、此方からは特に要望はございませんので、主様のお好きなようにお呼びくださいませ!)



名前 / 久遠 将之 ( くおん まさゆき )
年齢 / 21歳

容姿 / 生まれ付き色素が薄く、髪色は焦げ茶に近い。性格とは裏腹に素直で癖のないサラリとした髪質で、横は丁度耳を覆うくらい、後ろは項に掛かるくらいの長さで整えられている。あまり変化の無い表情と常にキリリと上がった眉のせいか、どこか近寄り難さを感じさせる顔立ち。無駄な肉の無い引き締まった体型で、177cmという平均以上の身長でありながら身軽な立ち回りを得意とする。仕事着として纏うのは何故か定期的に兄から贈られる上質な三つ揃えのスーツ。気持ちを切り替えるため、そして何者にも染まらぬ意思表示として、仕事中は黒手袋を着用している。私服も整ったものを好み、だらしないものや派手なデザインを嫌う。

性格 / 伝統や規則、規範などを何よりも重んじる生真面目な人物。新しい事や自分と異なる考えに対しては、否定こそしないものの保守的な態度を取る。言ったことは必ずやり通し、自分にどれ程負担がかかろうとも義務を果たそうとする。特に組織や家族など親しい人への忠誠心は異常と言えるまでに強い。また、プライドが高く誰かを頼ることは弱さの表れだと考えており、良く言えば責任感のある、悪く言えば何でも一人で背負い込もうとする性格。目的の為に私情を殺す事も抵抗なく出来、愛だの恋だのといった漠然としたものにかまける事は一種の罪悪であるとすら思っている。表情を作るのは大得意だが、単調で平坦な口調で話す事が多く、抑揚を付けて大袈裟に話すのは苦手。公の場での適切な振る舞いは心得ており、表の顔しか知らない人間から見れば至って普通の善人。

備考 / 一人称は「 俺 」。二人称は「 お前 」。現時点では相手を名前で呼ぶ事は殆ど無く、呼ぶとしてもフルネームが精々。
元々はとある有名企業を経営する一族、不破家の次男坊として産まれた。しかし、不破家の人間として最低限の教養を叩き込まれたと思えばすぐに縁を切られ、中学校に入学する頃には親戚の久遠家へと引き渡される事となる。実は不破家では第二子以降は第一子の為に暗躍する、というのが古くからのしきたりであり、将之もまた例に漏れず長男の障害となる者や彼の命を狙う者を始末する役割を与えられたのだ。今は表向きは有名大学の学生として勉学に励みつつ、不破家専属の始末屋として的確に標的を処理し続けている。
不破家が行っている数え切れない裏工作や犯罪行為は許されざる事と考えており、万が一自分が失態を演じ兄が命を落とした際には組織の全貌を世間に公表したのち、後を追って自決しようと考えている。自分の仕事を途中で投げ出す事はできず、かといって罪を見過ごせない思いから出した結論だが、ふとした瞬間に全てを知りながら手を汚し続ける罪悪感に押し潰されそうになる事も。
相手から向けられる好意については真剣に受け止めておらず、そうして油断させるのが手口なのだろうという認識。また、初めて対面した時に隙を突かれ手を取られた経験から、相手に対してはかなりの苦手意識を持っている。



  • No.17 by 暗殺者  2018-04-29 06:44:20 

(プロフ確認致しました!!なんとも素敵な設定でとても絡むのが楽しみです!一通り確認しました所、不備などは一切ございません!!其方の呼び方に関しましては了解致しました。では、愛している彼の呼び方は……将之君と呼ばせて頂きます!笑
生真面目な性格で責任感の人一倍高い始末屋…だけど自分一人で抱え込んでしまう内気な面もある始末屋様、最高です!!もはや今すぐにでも絡みに行きたいのですが…泣。


その前に、まず舞台の詳細等についてですね。汗
この、お話の舞台は最初の設定にありました所日本にしたいと思っております!日本の何処…とまでは考えておりませんので、もし此処がいい!と思う場所(県)が御座いましたら、言ってくださいませ。あと、お互いが住んでいる場所については、此方は暗殺者ですので、尻尾を掴ませず直ぐに移動のできるホテル等を借りながら仕事をしている…と言う風に考えております!始末屋様の住居に関しましては、お好きな物件をお選び頂いてもよろしいですか?

物語の始め方は、もう出会ったあと(暗殺者が始末屋に一目惚れした後)から、始めたいと思っております。出会った次の日…で大丈夫でしょうか?変更は、可能ですのでご意見が御座いましたらお申し付けください!

とまぁ、全体的にざっくりとした設定ですが…始末屋様のご意見を頂き、それを取り入れた完成品を提示した後、物語を初めて行きたいと思っております!
/昨日は、深夜までお待ちする予定でしたがついつい睡魔に負けてしまい…泣
返信が多少遅れてしまい、申し訳ございません。では、ご意見の方よろしくお願いします!!)

  • No.18 by 匿名さん  2018-04-29 14:37:55 




(/確認していただき有難うございました。お褒めに与り光栄です…! 不備等も無い、との事ですので、プロフィールは>16のもので決定致しますね。

舞台については漠然と都市部のどこか、とだけ決めておいて、あまり細かく設定しない方が自由に動けて都合が良いかもしれませんね。勿論、主様がしっかり設定した方がやりやすければ、相談しながら詳しい場所を決めたいと思います!
此方の住居については、将之の動向を監視しながら万が一の時は逃走経路を確保するため、常に不破家か久遠家の目が届くような場所が良いかな、と考えています。久遠家が住まう一軒家からほど近い、不破家の息の掛かった者が管理しているマンションの一室にて一人暮らし中…というのは如何でしょうか?

スタート地点について特に異論はございません。出会った翌日ということで、一番警戒心や敵意が強い時期になるかと思いますが、主様が問題無いようであればそこから始めましょう!)


(/あわわ、とんでもない! あの後私もすぐに寝ましたし、夜は無理せず寝てください!
返信はお互い時間のある時にして、私達の楽なペースで続けていけば良いんですよ。その方がきっと長続きできる筈…なんて、既に主様を待たせてばかりの私が言うことではありませんが / 笑 。)



  • No.19 by 暗殺者  2018-04-29 17:49:44 

(お待たせしました!!プロフの方は了解致しました。舞台につきましては、私も考えた所、細かく設定しない方がよさそうですね!此方としても都合がいいので大丈夫です!

始末屋様のお住まいに関しましては、その設定で大丈夫です!お互いの住居に関しての設定は大まかにきまりましたので、これから次の段階に進ませて頂きますね!

物語のスタートにつきましては、互いに不備が無いようですのでこれで決めさせて頂きます!警戒心が強い方が…なんか燃えますしね!笑笑
はやく絡みたくてうずうずします!汗

では、一旦まとめた物語の舞台設定を後に提示しておきます!その後絡み文をこちらから出しておきますので…至らない点の沢山ある主ですがよろしくお願いします!楽しく、お相手出来ればと思っております!笑
あくまで、自分のペースで無理なくを大切にしていきましょう!)

  • No.20 by 暗殺者  2018-04-29 18:16:06 

(世界観/日本、明確な場所の指定はございません!お好きの様にお互いの都合がいいようにしていきましょう!笑

暗殺者side/住まいは日本。身の危険が生じてしまう為同じ場所に長期住むことがない。お金には不自由していない為、三ツ星ホテルや偶にビジネスホテルに泊まったりと、自身の住まいというモノはほぼ存在していない。

始末屋side/久遠家からさほど離れていないホテルで一人暮らしをしている。そのホテルには不破家の息が掛かった者が管理人を務めており、日々監視されていて、時には逃走経路を確保するためどちらかの家の目が届く場所にて、日々過ごしている。)


/こんな、感じで大丈夫でしょうか?不備がないようでしたら次から絡み文の方を提示させて頂きます!

  • No.21 by 暗殺者  2018-04-29 19:05:52 

(絡み文に関してです!

①深夜誰もが寝入っている真夜中に始末屋(将之)のホテルへ訪れる。

②路地裏、または相手の任務を終えた後どこぞとなく現れる。

こんな感じで迷っています…汗
他にも始末屋様の方でこうして欲しいという御要望がございましたらお申し付けください!なんとなく形は出来ておりますので御要望頂きましたらすぐにでも絡み文を投下いたします!たくさんの手順がありなかなか絡めず申し訳ございません…。出来るだけはやく絡めるようには致します!)

  • No.22 by 匿名さん  2018-04-29 20:04:54 




(/舞台設定の方、拝見しました! わかりやすく纏めていただいた上、此方の希望も取り入れてくださり有難うございます…!
特に問題点は見当たりませんので、>20の内容を基に物語を紡いでいければ幸いです。

此方こそまだまだ未熟者ではありますが、改めて宜しくお願い致します。主様にも楽しんでいただけるよう、精進して参ります!
それでは、お言葉に甘えて最初の絡み文は主様にお願い致しますね…!)


(/絡み文の場面についてですが、私としてはやはり主様のお好きなようにしていただくのが一番だと思っております。しかし、折角相談してくださっているのですから、此方からもひとつ提案させていただきますね!
①と②の内容を混ぜて、「 真夜中、別の任務を終えてホテルに戻ろうとする途中(又はホテルに到着したところで)始末屋の元に突如暗殺者が現れる 」というのは如何でしょう…?)



  • No.23 by 暗殺者  2018-04-29 20:29:40 

(ご意見のほう承りました!!ではその様に絡み文を作らせて頂きます!!少々お待ち下さいませ!)

  • No.24 by 暗殺者  2018-04-29 21:00:04 


───コツコツと小気味よい足音が響く地下の駐車場で、愛する彼を待っていた。此処は彼の住んでいるマンションの地下。愛する彼は先程まで任務に赴いていたためこうやって任務が終わったであろう時間帯の真夜中に此処へ足を運んだのだ。自身もついさっきまで別の仕事があり、今日の半分は愛おしい彼と会えずに過ごしていた。出来ることなら一日中彼を見ておきたいのだが、彼も自身も多忙の身。多少会えなくとも目を瞑らねばならない。だがせめて1日の終わりにでも彼との時間を作ろうと。彼の帰りを出待ちする体制を取ったのだ。
彼と出会ったのはついこの間。まだ自身の愛を受け入れていない相手だが、その問題は時間が解決してくれるだろう…と呑気に考えていた。自分が死ぬまでだっていい。彼に全身全霊の愛を捧げよう…どんなに彼が自身の愛を受け入れてくれなくても、受け入れてくれるまで自分の歪んだ愛を注ぎ続けよう…。そっと胸に手を当て改めて彼への思いを確かめる。ふと彼に会う前に身だしなみのチェックをしようと、そこら辺の車の窓ガラスに映る自身を見つめるが何処にも不備はない。服は予め着替えて置いた。愛しい人に自身が血みどろになった姿など見せたくはない。僅かに血のような生臭さが臭うがそれはきっとお互い様だろうとふっと微笑む。「あぁ…はやく会いたい。」目をスッ細め懇願の声を漏らす。すると自分のと違う足音が地下に響く。自身の気配を探られぬよう息を潜めるが案の定到着したのは愛しの彼。胸が高鳴ってゆくのを感じながら彼の背後に周り、滑らかな動きで抱きしめる。彼の首元に顔を埋めながら「…おかえり、将之君。君の帰りを今か今かと待ち侘びたよ…。」呟くような声で上記を述べて。)


(はわわわっ汗…こんなんで大丈夫でしょうか?
むず痒すぎる文になってしまい申し訳ございません…泣)

  • No.25 by 久遠 将之  2018-04-30 01:35:02 




(時刻は深夜。草木すら眠っているかのような静寂の中、仕事を終えて専用の裏口から建物内へ入れば漸く幾許か気を緩め。あとは薄暗い上に夜間は滅多に人通りのない地下駐車場を通り、非常階段を用いて部屋のある階へ向かうだけ。ひどく簡単で単純な筈のそれがどうにも重労働のように感じられ、肺の中の空気を吐き出すと重い足取りで駐車場の中を進み。一切他の音が無い空間では小さな足音さえもよく響く。何を考えるでもなく靴が地面を蹴る音を聞いていると、不意に先刻処理したばかりの人間のくぐもった悲鳴が脳内で再生された。次いで脳裏を過ぎるのは吹き出す赤色に、肉を断ち切る生々しい感触。現実からかけ離れた光景が次々と浮かんでは頭の中を巡る。ターゲットの死に際を思い出すのは限界まで疲労が溜まってしまった合図であり。あ、と思った時には視界が霞み始め───しかし、体が地面に触れる事は無かった。意識を失う寸前、するりと己の体に回された何者かの腕。背中に感じる体温、より濃厚になった血の香り、すぐ近くで聞こえる忘れられる筈もないその声。状況を理解する前に一気に頭は活動を再開し、その異常事態を認識した瞬間、ぶわりと肌が粟立った。「福田蛍…!」微かに動揺の滲んだ声で呟くのは、たった一日で自分に強烈な印象を残していった男の名前。嗚呼、最悪だ。彼が自分を始末しに来る事くらい、想定しておかなければならなかったのに。すっかり油断していた事に加え、まんまと背後を取られた情けなさから思わず眉間に皺を寄せる。内心自分を叱咤しながら再び仕事用のスイッチを入れると、問答無用と言わんばかりに容赦なく相手の足の甲を踏みつけようとして。)


(/素敵な絡み文を有難うございます! 甘やかな雰囲気の其方のロルに、いきなり穏やかでない絡み方をしてしまい申し訳ないです。勿論避けるなり返り討ちにするなり、好きに対応していただいて構いませんので…! / 汗 。
それでは背後は早々に退場しようと思いますが、現時点で他に決めておきたい事などはございますか?)



  • No.26 by 暗殺者  2018-04-30 07:22:11 

───ふふ。只今のキスではなく…、恋人の足を潰しに来るとはね。刺激的な挨拶だなぁ…
(背後から抱き着き相手が自身の存在に殺意を向けるまでに普段の僅か数秒…反応が遅い。もうこんな夜中だきっと相手は相当疲れているのだろう。「…ほら。疲れてるんでしょ?部屋まで一緒に行こうよ。」言葉とは裏腹に相手に回している腕の力を僅かに強くする。その刹那、自身の足に走った痛みに、若干眉を顰めそこに目線を向ければ案の定。愛する人は、まだ自身の事を警戒しているかのような行動。だが生憎此方は身体の感覚は鈍くさほど痛みもない。上記の言葉を漏らすと共に、再び腕に力を込めていく。「嗚呼…君はほんとに他の人と違う「匂い」を持っているね。何にも染まらない…まるで一輪のユリみたいな…。そんな真っ白で無垢な姿を一生眺めておきたいよ。」はぁ、と甘い溜息を漏らしながら、肩辺りに交差するように巻き付けていた腕を片腕のみすすと相手の腰辺りに移動させる。服の上からでも分かる、相手の華奢さだが、その中でも程よい位に鍛えられていてまるで一種の芸術品の様。だがそんな綺麗な見た目に反し人を殺す刃が存在する。…綺麗な薔薇には棘がある。と言うがまさに彼はその言葉通りの人間だと思う。
───僕の名前を呼んでくれた…。(先程相手の殺意と共に苦虫を噛み潰したような悲痛な声だったが、彼は其の口で自身の名前を呼んでくれた。その事実は変わらない。頬に熱を感じる…こんな些細な事で表情を崩す事は今までなく、新鮮さと愛しさが混ざる気持ちを抑えながら、未だ自身の腕の中に居る彼の存在を確かめるように、腕の力を再度強くして。
「ねぇ…相当無理してきたでしょ。普段より抵抗する力弱いんじゃない?、…ほら今日は、何もしないからさ、大人しく部屋に行こうよ。」さも相手の部屋を知っているかの様だが、訪れたのは今まで一度たりともない。何処に住んでいるかは大まかに把握はしていたが、彼の部屋までは知らない。今回は其れを知るチャンスだと心の中でガッツポーズをしながら相手に上記の言葉を投げかける。)




(/大丈夫ですよ!!そんな行動も愛故にとすべて許してあげちゃいます!笑。今回はそれを受け止める…という形を取らせて頂きました。汗。…そうですね此方としてももう特にありませんので、背後は退散する事に致しましょう。何か有りましたら直ぐに駆けつけますのでその際はお声掛けくださいませ!)

  • No.27 by 福田蛍  2018-04-30 07:24:27 

(すいません!名前の方の変更をし忘れてました!)

  • No.28 by 久遠 将之  2018-04-30 19:19:11 




(上手く意表は突けたようだが、まったく腕の拘束を緩めない相手につい舌打ちしてしまいそうになる。痛覚が鈍いのか、それとも耐え忍んでいるのか。真相はわからないが、自分にとってひどく都合が悪い展開になっている事は確かである。「ついさっき自分の足を潰そうとした男を"真っ白で無垢"なんて評するのか。理解しかねるな。」相手から紡がれる言葉は胸焼けしそうなほど甘く、それこそ百合の花の芳香のよう。本当に自分を好いているかのように振る舞う相手に警戒心は強まるばかりで。人の美醜はよくわからないが、相手の容姿は整っていると言っていい部類に入るのだろう。そんな相手に口説かれれば、同業者の中には靡いてしまう者も居たのだろうけれど。生憎と言い寄られる事には慣れている。それ以前に、自分は色恋に現を抜かすつもりはない。「敵に好意を寄せる演技なんて悪趣味だぞ。昨日も言ったが、俺にその手は通用しない。」突き放すようにそう言うと相手から目を逸らして。何もしない、という相手の言葉が却って神経を逆撫でする。真夜中の誰も居ない地下駐車場、本調子でない自分。これだけ完璧に場が整っているにも関わらず、何故相手は自分を殺めようとしないのか。考えられる理由が有るとすれば、それは。無意識に自嘲の笑みが零れたのか僅かに頬が引き攣った。「…はっ。何もしない、だと? 俺なんていつでも殺せるから、泳がせておいても構わないという事か。」相手には勿論、そのような評価を受けてしまった自分自身にも腹が立つ。しかし、だからといってこの場で相手を煽るのは三流のする事だ。生きてさえいれば次の手を打てる。心底気に食わないけれど、圧倒的に不利な状況で相手が見逃すと言うのなら、その言葉には従っておくべきだ。相手の口ぶりからしてどうせ部屋番号も割れているのだろうと考えれば身じろいで。)
__お前の言う通り、今日は部屋に戻る。さっさと離せ。



  • No.29 by 福田 蛍  2018-04-30 20:50:44 

(相手の言葉と逸らされた目線に、余裕のある微笑を重ねながらゆっくりと言葉を紡ぐ。「否、君は無垢だよ、さしずめ僕のような人間よりはね…。」自身よりは遥かに正義感のあり、きっと自分にはない純粋な心を持ち合わせているであろう彼は、自分にとっては目を瞑りたくなるような眩しさがある。だが職業柄彼も彼なりの闇が有るのだろう。まあ、そんな彼を受け止め、世界一愛すると決めたのだが…そんな事を考えながらも、愛しの彼の言葉に耳を傾ける。「…演技?僕の、君に対する愛情が演技だって?そんな事ある訳ないだろう。そんなくだらない事をしている暇が有ったら始末屋である君は此処には立っていないよ。」相手の言葉にピタリと身体が固まった。この好意を受け入れてもらっていない、という事は100も承知だった、だがそれが演技だと思われていたとは思いもしていなかったのだ。上記の言葉は、まるで相手が自身より劣っているかのような言葉だが実際の所相手と自分の力の差はあまり無いだろう。相手もプロだ。殺しのスキルなどほぼ独学の自分より、幼き頃から教育の行き届いている相手は、そんじょそこらの敵よりは遥かに強いだろう。だが自分も生きる為に殺しの技は極めた。きっと場数を多く踏んでいるのは自分だろう。相手の抱きしめている腕を緩めればくるりと自分と向き合う体制にする。相手の両肩に手を添えじっと目をのぞき込むようにしながら、「ごめん…少し強い言い方になっちゃったね…。でも僕のこの気持ちは本物だよ。」何時も余裕のある表情しているが、この時だけは言葉の信憑性を上げるために表情を引き締める。普段より低めになった声で相手へゆっくりと言葉をかけ、「僕が君を殺す筈がないじゃないか…泳がすね……どちらかというと君を僕以外の人と会わないように閉じ込めて置きたいけどね!」とにっこりと笑いかける。だが目は一切笑っていない。この言葉は嘘偽りではなく本物に、実行したい事の一つなのだ。今はそのときではない…と自身に言い聞かせながら、
───そうだね!部屋へ行こう!(次の瞬間にはケロリとした屈託のない明るい笑顔を浮かべる。相手の手を優しく取り地下から上の階へと行くエレベーターのある方向へ足を進める。お互い手袋をしている為体温を確認する事は出来ないが、きっと暖かい手なんだろうな…と微笑みを浮かべながら愛しの彼の手を引き。)

  • No.30 by 久遠 将之  2018-05-01 21:41:47 




(初めて見る相手の表情と真正面から差し出された気持ち。どうせその場限りの出任せだとはわかっているけれど、真剣味を帯びた言葉を受け微かに瞳が揺らぐ。動揺を悟られないよう、不自然でない程度に顔を背けた。しかし、信じる信じないはさておき、好意を抱いてくれた人間には真剣に向き合わなければ。変な所で真面目な性格だと自分でも思うが、今更変えることなどできない。呼吸を整えてから再びしっかりと相手を見据えては「…もし、お前が本当に俺を好きだったとしても。俺は絶対にお前の気持ちには応えられない。」と、毅然とした態度で返し。貼り付けたような形だけの笑顔と、彼の中に潜む強い独占欲を感じさせる言葉。相手より恐ろしいものなんて今まで数え切れないほど見てきた筈なのに、何故かどうしようもないほどの恐怖心に駆られる。ぞくり、と冷たい何かが背筋を這い上がった。本気の発言をわざと冗談めかして言っているような相手の様子に息が詰まる。どんな反応をしても墓穴を掘りそうで、どうしたものかと口を噤んでいれば、そっと相手に手を引かれた。思わず促されるまま歩き出すが、ふと違和感を感じ、考えること数秒。ハッとして足を止めると慌てて相手の手を握り返し引き止め。「っ、待て。お前も一緒に行くのか。」あまりにも自然に行動に移すものだからつい流されてしまいそうになったが、よくよく考えれば。いや、考えるまでもなく。一緒に部屋に行くなんておかしい。相手が本当に自分を見逃すと言うのなら、敵同士である自分達がこれ以上行動を共にする理由など無いのだ。峠を越えたからかぶり返してきた疲労感でろくに働かない頭の中。それでも必死に相手の考えを探り、やがてひとつの答えに辿り着けば、ちらりと相手に視線を向けて。「ここで見逃す代わりに一晩泊めろ、と。そういう事か…?」今自分から相手に与えられるメリットが有るとすればそれくらいだろう。たしか相手は長期間同じ場所には留まらず、様々な場所を転々としていた筈だ。無論不破家についての情報を欲している、とも考えられたが、自分の命と引き換えにしてもそれだけは絶対に渡せない。じっと見つめながら静かに相手の様子をうかがって。)



  • No.31 by 福田 蛍  2018-05-02 07:17:13 

───そっか…。君がどんなに僕の愛を拒んでも…僕は君に一生愛を捧げるよ。(「だから、安心して」と付け足しながら、ふわりと優しく微笑みかける。相手と自分の立場は、暗殺者と始末屋。こんな2人がめでたく結ばれるとは、早々上手く行かないというのも分かっている。その分、自分のこの溢れ出てくる愛情を相手に差し出せばいいのだ。いつか答えてくれる。そんなきっとまだ先の事を考えながらふふっと独りでに笑い。相手の頭を数回…、ガラス細工のような繊細なものを触るが如く優しく撫でて。)
…って、ありゃりゃばれちゃった?(不意に引き止められた手を見つめ、悪戯がばれた子供の様にぺろりと舌を出す。…今の、自然な流れで行けそうだったのに…。内心悔しそうにしながら、相手の反応を伺えば以外にも、怪訝に嫌がっている素振りはしていない。何か悩んでいるっと言ったよ様子で、もしやこれは好機かもしれないと、無意識に口角があがる。それを繋いでいない方の片手で、口元を覆い隠しながら、「そうだよ。…君が僕を泊めてくれなかったら、僕は此処で君に何をするか分からないな〜」と、目を細めながら、ニヤリと不敵に笑う。彼は考えが硬すぎる。泊めるのが嫌だったらここでキッパリ断るなり、別の条件を出すなりしてくる筈だ。だが、彼の真面目な性格を知っている僕は、彼のその断れない。という気持を利用する。それに本当に今日は、疲れているんだろう普段の彼からは、考えられ無い程の動揺が見えている気がする、1人で部屋に返すのも心配になってきた。今日は、僕が付いてた方が安心だな!っと勝手に都合の良いように解釈しながら再び彼の手を引く。散歩が我慢出来ない犬の様に相手を早く早くと急かしながら、エレベーターへと乗り込み。「君の部屋は…何階かな?」勿論何階の何号室という所までは既に知っているのだが、悪魔で初めてという感じを醸し出す。先程から此方の様子を伺っている様な視線に気づき、其方に目を向ければ「…大丈夫だって、君の不破家の事についてだろう?…この情報を僕が本気で探れば直ぐに手に入るかもだけど、そんな事したら君が自害する可能性が有るからね…。勝手に詮索するような真似は、決してしないよ。」両手を耳ぐらいの高さまで挙げれば、降参するといったポーズをとる。今回は、ただのお泊まり。という事にすれば多少彼の警戒心も薄まるだろうとニコッと笑い。)

  • No.32 by 久遠 将之  2018-05-02 20:57:12 




…まるで、俺がお前を好きになると確信しているような言い方だな。
(微笑みと共に付け足された相手の一言。自分にはそれが"いつ好きになっても受け止めるから安心して"という意味に聞こえてならない。ぴくりと片眉を上げ、訝しげに目の前の彼を見つめては警戒心の表れか普段以上に固く鋭い声で話し。相手が手を高く上げると同時。ほぼ反射的に体を強張らせるも、予想していたような衝撃は来ず。それどころか優しく頭を撫でられてしまえば、柄にもなくきょとんとした顔で目を瞬かせ。突然の出来事に困惑しながらも眉を寄せてはちくりと針で刺すように一言。「気安く触れるな。…敵に撫でられた時の対処法なんて、教わっていない。」後半の部分は視線を落としながらぽつりと呟いて。ゆったりと目を細め不敵な笑みを浮かべる相手。こんなうまい話があるものかと思っていたが、成程。やはり相手にも目的が有ったらしい。純粋に善意で見逃すと言われるより、交換条件があると言われた方が自分にとってはずっと簡単に納得できるというもので。口元を覆うように手を添えながら暫し考えを巡らせ、やがてこくりと一度頷けば了承して。「わかった。明日お前が部屋を出るまで互いに攻撃はしない、という条件で、今日は泊めてやる。」まったくもって不本意だが、一時休戦だ。そう話を締め括れば、どうしてこんな事になったのかと密かに溜息をつき。相手の後に続いてエレベーターに乗ると今日の仕事は終わりだと手袋を外し、纏めて左手に持つ。何階か、という相手の質問には慣れた様子でボタンを押しながら答えて。「5階だ。部屋は一番奥にある。__どうだ、事前に得た情報は正しかったか?」ふん、とプライドの高さが窺えるような笑みを浮かべつつ今度は自分が相手に問いかける。知らないふりをしている彼にこのように尋ねるという事は、暗にお前の言葉など信じていない、と言っているようなものだが、これくらいの意地悪ならば許されるだろう。無意識に彼の好意に甘えているなんて露知らず、緩く腕を組めば隣に立つ相手の方を見遣り首を傾け。「そうか。…今だけは、素直にお前を信じてやる。」今日のところは相手が妙なことさえしなければ此方も攻撃するつもりは無く。今だけ、という部分をさり気なく強調しながらも淡々と述べれば、少しばかり気を緩めて。まもなく目的地に到着すると扉が閉じないよう片手で軽く抑えながら先に降りるよう促し。)



  • No.33 by 福田 蛍  2018-05-02 23:02:00 

おっと、…これは失礼。あんまりにも可愛らしい表情をしていたからさ。(撫でていた手をすぐさま下ろせば、困っと様に眉を潜めて微笑む。流石に相手も頭を撫でれるという行為には、予想外だったのだろう。驚いた表情など、滅多に見れないモノたが、矢張りまだ警戒心は完全に消えてはいないようだと、撫でた瞬間の相手の鋭い声に、わざとらしく肩を竦める。「…嗚呼、分かっているさ。いつか君は僕のものになるんだからね。」彼からは、さも確信しているような言葉だと言われたが、之は自分にとっては決定事項と言えるまでのものだった。何故なら自身は、暗殺者「狙った獲物は決して逃さない。」をモットーとして掲げているからだった。獲物はまさしく愛しの彼…。そしてこの身が朽ちる最後の日まで決してこの愛を絶やすような事はしない。自身の手を銃の様な形に模して、バーン!と効果音を呟きながら、相手へ其れを突きつける。「逃しはしないよ、絶対に。」決して穏やかとは言えない言葉を、爽やかな笑顔と2つセットで。)
──事前に得た情報?(相手の鼻で笑う声を聞けば、目線を隣の彼に移動させる。勿論、知っていた事だが、はて何の事だがと頭にハテナを浮かべるように振る舞い、相手のしてやったと言う風な顔を見れば、自分に対する些細な反抗だろうと、心の中でにやけが止まらない。頬の筋肉が緩みそうに成るのを必死に我慢しながら、一つコホンと咳払い。「何時も素直だと可愛いのに…。」相手の言葉に素直に頷けばいい筈が、一言余計に応えてしまう。これは自分の性分であり、相手の愛おしさあまりの言葉だが素直に自身の言葉に従う彼も、見てみたいな…と余計な想像をしてしまった。目的地に到着し彼が先に行くよう促してくれたが、数秒反応が遅れてしまった。「…あ、ごめん。ありがとう。」と急いでエレベーターから出れば彼の隣に並び奥の部屋へとゆっくり歩いていく。目的の部屋の前まで来れば、後ろで手を組みながら、鍵を開てくれるのを待ち、初めての彼の部屋、愛おしい彼のプライベートを見れる期待感に胸を弾ませながら。)

  • No.34 by 久遠 将之  2018-05-04 01:55:46 




死体の見すぎで気でも触れたか。俺は成人した男だぞ?
(戸惑い、当惑、呆れ。そういった感情がごちゃ混ぜになったような複雑な気持ちを抱えながらも、口を開けば純粋に思った事をそのまま声に出して。自分のような誰かを殺める事くらいしか取り柄の無い人間を好きというだけでも有り得ないのに、可愛らしいと言われてしまうともはや理解不能だ。彼の真意を確かめるように、じっと目の前の双眸を見据えた。「その自信は一体何処から来るんだ…。ある意味、お前の前向きさは尊敬すべきだな。」自信満々に言う相手にそう溜息混じりに答えるも、手で作られた銃口を突き付けられると目を細め。一気に増す冷たい威圧感。ゆるりと挑発的に口端を吊り上げれば、「宣戦布告か? …いいだろう。お前が俺を落とす前に、お前の首を切り落としてやる。」なんて物騒な言葉を贈り。するりと此方の言葉を躱し調弄す相手に、やや子供じみた不満気な視線を向ける。なんだ、せめて素直に認めれば可愛げのあったものを。飄々とした言動を取る相手はやはり自分とは対極に位置するような存在で、気に食わない存在だ。「…白々しい。思っていたより演技が下手だな、お前は。」相変わらず率直な発言をするものの、休戦中であるからかその言葉の中に敵意は一切無く。口元には無自覚ながらに親しい者を揶揄うような笑みすら薄らと浮かべていて。素直になれば可愛いのに、という相手の言葉には微かに眉を顰める。ごく普通の大学生として過ごしている昼間のうちは程々に愛想良く振舞っているが、始末屋としての自分は本来忌み嫌われ、恐れられるべき存在なのである。「始末屋に可愛さなんて必要無い。」取り付く島もないほどにバッサリと言い切れば自分もエレベーターから降り、廊下を進んで。部屋の前まで来れば鍵を取り出し解錠する。ここまで来てしまえば、もう後戻りはできない。一呼吸置いてから扉を開くと相手を振り返って。「ほら、入れ。好きに寛いでいいが、あまり散らかすなよ。」几帳面に片付けられた、過去に一度だけ招いた己の主人曰く"怖いくらい想像通りの将之らしい部屋"には散らかるほど物は無いのだが、一応そう声を掛ければ中に入り。)



  • No.35 by 福田 蛍  2018-05-04 22:51:29 

僕だって、成人した男性に誰彼構わず「可愛い」なんて言わないよ。きっと、君だから…かな。(相手の戸惑いと呆れが露わになった表情に、苦笑を浮かべながら上記を述べる。自分だって最初から同性が好きなわけではなかった。だが、彼を初めて見た瞬間のあの衝撃。これが恋というものなのか…、と初めて知ったあの時。こんな思いは生まれて初めてで忘れる事などできないだろう、そんな愛おしい彼は、先程から此方を伺うような目を向けている。「うん。そうだね!前向きな事が唯一の取り柄だからな〜」あはは、と手を自身の後頭部に当てながら微笑む。相手と自分は、例えれば水と油。性格の正反対な自分達は、上手く混ざり会うことはできない。ならば相手を油へ変えればいいだけの事…。先程の表情と一切変わらぬ笑顔で「君に殺されるなら本望だよ!きっと僕はろくな死に方はしないだろう。でも君が僕に終止符を打ってくれるって言うなら、僕は喜んでこの首を君に差し出すよ。」相手から送られた言葉は、殺しの予告。他の人が聞いたら驚くか恐怖を抱くかのどちらかだろう、自身にとってはどれ程嬉しい言葉か、こんな殺人鬼の命火を愛おしい彼に消して貰えるのだ。それに続けて、相手から発せられる冷たい殺気にぶわっと鳥肌が立つ。ゾクゾクと続く身震いにはぁと甘い息を漏らせば、相手へ数歩躙り寄り相手の片手を掴み、自身の首の辺りに擦り付ける様に近ずける。相手と同様口端を挑発的に、吊りあげれば「…これが本来の僕だよ?」白々しい、演技、と2言を聞けば、心外だと溜息を漏らす。その刹那彼の表情に少し変化が現れた。自分に少しだけだが気を許したかのように見えるその微笑みに、心臓のあたりがぎゅっと苦しくなる。?…。初めての感覚に眉を険しく潜めるがそれは一段と苦しくなる一方。すこし体制を崩してしまい、グラッと微かに揺れた身体が、相手の方へと傾く。握っていた手をそのまま自身の胸元へと移動させれば、「…その表情反則だよ。」ボソリと呟いた声は相手に聞こえるかな聞こえないか程のもの。もお、子どもの様に頬を膨らませれば、表情も何時のモノへと変わった。「じゃあ、遠慮なくおじゃましまーす。」先程の事は無かったことにしよう、すり替える様に言葉を紡げば、部屋へと足を運ぶ。一言で言えば、〘彼らしい部屋 〙無駄な物が一切置いてなく、必要最低限の物しか揃っていない。唯一彼の趣味の枠に入るだろう本棚を見つければ表紙の部分を指で謎っていく。以下にも難しそうな題名の本は自身だと何年経っても読み終えそうにない。うわーと感嘆の声を漏らしながら部屋を物色し始め、ふと目に付いたソファーへと腰を掛ける。続いて部屋へと入ってきた彼を見詰めながら、「結構遅い時間だけど、お腹とか減らない?…なんなら僕が作ってあげよっか?その間、君は風呂にでも入ってきたらどうかな。」さも知っているかの様にふらりと立ち上がれば、相手へと振り返り。)

  • No.36 by 久遠 将之  2018-05-06 03:03:07 




…恋は盲目、とはよく言ったものだ。
(芝居や物語の中の台詞のような言葉とは裏腹に一切嘘偽りの無い瞳。これ以上彼の心を深く探るのは不可能だと見切りをつければぽつりと呟いて。今まで同性異性を問わず言い寄られた事は数あれど、自分が恋に落ちた事などない。交際経験も、それを夢見たことすら無いのだから、考えるだけ無駄というものだろう。「俺が相手ならば殺される事すら吝かではない、と? お前の言う事はつくづく理解できない。」笑顔で語る相手に、じとりと感情の乗っていない視線を向けた。お前を仕留めた時は史上最悪の後味の悪さを感じる事になりそうだ、なんて思った事を伝えようとした所で、相手の表情を捉えては口を噤む。恍惚とすら言えるような表情を浮かべる相手に、漠然と、しかし確かな危機感を覚えた。ここから逃げ出したいような気持ちからつい後退りそうになるものの、山のように高いプライドが必死にそれを押し止めていて。片手を掴まれても大人しく事の経過を見守ることしか出来ず、手のひらが少し冷たい彼の首に触れると同時に小さく肩が跳ねる。一定のリズムで感じる微かな振動は、この薄い皮一枚隔てたすぐ下で血が流れている証拠。彼が生きている証。それを認識した瞬間、初めて謎の渇きを覚えこくりと喉が鳴った。今の自分こそが本来の自分なのだ、と言う相手に何か言葉を返そうとするも、相手の体が此方に傾いてくれば咄嗟に空いているもう片方の手で抱きとめて。そこまで身長に差がない上に相手も本格的に気を失ってはいないらしく、彼はすんなりと自身の腕に収まった。「おい、どうした? 体調不良なら早く言え。」すっかり元に戻った固い表情でそう声を掛ければ少し体勢を変え、ぽんぽん、と子供をあやす様に軽く相手の背を叩いてから身を離して。見慣れた筈の自室が、自分以外の人間が居るというだけで随分と変わって見えるものだ。興味深そうに部屋を見回す相手を何がそんなに珍しいのかと遠巻きに眺めつつ、ネクタイを緩めていれば相手から声を掛けられ。「は…? __料理、するのか。お前が?」こてん、と首を傾げながらまじまじと相手を見つめる。標的の暗殺者、としてしか相手を見ていなかったからか、どうしても裏の世界で生きる彼と料理のイメージが結びつかない。彼も自分と同じ人間なのだな、なんて当たり前の事を再認識しながらふらりと視線を彷徨わせては、やがて遠慮がちに頷き。「そう、だな。仮にも客人に世話を焼かせるのは申し訳ないが、ここは厚意に甘えておく。…くれぐれも妙なものを混ぜるなよ。」相手が毒の類を仕込むとは考え難いが、念のため一言付け足して釘を刺しておき。調理器具の仕舞ってある場所と、食材は好きに使っていいという旨を伝えれば「他に何かあれば呼びに来い。」とだけ言い残してリビングを後にして。)



  • No.37 by 福田 蛍  2018-05-06 18:02:08 

今の君には…理解出来ないだろうね。───でも大丈夫だよ、僕がじっくり教えてあげるから…ね?(❛じっくり❜そう何年経っても構わない。彼を自身のモノにして、自分の存在なくては生きていけない様に執着し、寄生して、彼をドロドロの愛で溶かしてしまおう。纒わり付く様なねっとりとした声色で耳打ちすれば、スっと身体を離す。最後の仕上げに艶めかしく意味深な微笑みを、相手が自身に溺れ自身を求める、そんな姿を想像しながら相手の双方の目を見詰め、「身体に異常はないよ。…疲れたのかな?ほら、僕もさっきまで仕事だったからさ。」一瞬遠のいた意識に、一気に近ずいた彼の愛おしい顔。其れと同時に強くなった香り。あぁ、時が止まればいいのに…。と懇願しながら、すぐに離れていく彼の姿に薄らと目を細める。抱きとめられた時に背中に感じた心地よい衝撃、彼の優しさに又もや心臓が締め付けられるような感覚に囚われる。これ以上は危険だと、彼から視線を外し、台所のある方向へと移動すれば徐ろに冷蔵庫へと手を伸ばす。中を除けば、種類豊富な材料が揃っている、ふむとそれ等を見つめれば、「流石に、何年も一人暮らしをすればそれなりに料理は出来るさ。──全く君は、僕をなんだと思ってるんだい?」料理と僕はそんなに無縁に見えるのかな?生まれてから今まで、取って付けた様な手際だが、ある程度の物は作れる様にはなった。だが、流石に相手の珍しいものを見た、と言わんばかりの表情に、自身は人間だと思われていないのではないか──と若干不安になってきた。さ迷う様に目線を手元の食材達に寄せれば、簡単な物尚且つ深夜でも食べれる重すぎない物にしよう。数分間冷蔵庫の食材達と睨めっこ、よし…とある程度案が纏まり特定の食材を取り出せば、下準備をし始める。相手の自身への釘を刺すかのような言葉に、ニッコリ微笑み分かってるさ、と目で伝える。その代わりに「ごゆっくり」と言葉を投げかければ、相手の背中を見送り、さて料理を始めよう。トントンと小気味よい一定のリズムで野菜を切り刻み、なおあと片付けも平行して進めていく。きっと、あと片付けは自分がやると言うだろう彼の為に、最低限の片付けは終わらせておこう。と手際よく進めていく、ある程度完成した料理をテーブルに並べていけば任務完了。トマトとエビのパスタに付け合せのサラダ。体の疲れを取るために、野菜をふんだんに使ったコンソメ風味のスープ。数十分程度で作れた簡単かつ栄養を考えた献立で、きっと相手も喜んでくれるだろう。ふふっと新婚したらこんな感じかと、しょうもない妄想をしながら、ゆっくり鍋のスープを混ぜていく。そうだと先程冷蔵庫から見つけたワインの事を思い出せば、いそいそとグラスを取り出す。見事な真紅の波を披露する其れを片方のグラスに注げばそっと口に含む。程よい渋さと甘さ、ほんのりと漂う葡萄の香りに舌鼓すれば、テーブルへと其れ等を運ぶ。二つのグラスに同じ量注げば、先程相手から言われた言葉を思い出す。「…毒か…。」ニヤリと怪しげな笑みを浮かべれば自身のポケットからある薬品瓶をとりだす。手のひらサイズのそれは、よく自身が仕事で使う劇薬。相手の動きを封じる痺れ薬といったもので、透明で料理などに混ぜやすく、即効性のそれは使い勝手がよく常に持ち歩いていた。今、それが必要になるとは思っていなかったが…。相手の苦痛に浮かぶ顔を想像し、口角が引き上がる。相手の方へ置いたグラスに透明の劇薬を混ぜば、トクトクと減っていく瓶の中身をワインと混ぜ合わせていく。痛みと痺れに苛まれた彼は、助けを乞うのだろうか…それとも苦痛を必死に耐え自身を罵倒するのだろうか。と思考を張り巡らせて、否、どちらでも構わない、愛しの彼ならどんな姿でも美しいに決まっているのだから。再び一口ワインを含めば、鍋の日を落とし、軽い足取りで彼の入っているバスルームへと近づいていく。シャワーの流れる音に耳を傾ければ彼はまだ中にいる、慣れた手つきでスーツを脱ぎ傷だらけの身体を露出させる。タオルを腰に巻き付け勢いよく扉を開ければ、湯気の立ち込める中彼の姿を見つけた、「背中流してあげるよ!」と一言。)

  • No.38 by 福田 蛍  2018-05-07 18:10:43 

(誤字がありました! 鍋の日と書いておりましたが、正しくは「鍋の火」でございます。それに加えまして、さ迷う様ではなく「彷徨わせて」です。2箇所も変換ミスがありました…汗
大変申し訳ございません!!)

  • No.39 by 久遠 将之  2018-05-08 03:20:06 




っ、……余計なお世話だ。
(直接心に纏わり付くような低音が鼓膜を震わせ、擽ったさにぴくりと反応を示す。余韻が残る耳をごしごしと手のひらで擦りながら自分からも少し距離をとると、刺々しい口調で返し。先程から自分は相手のペースに乗せられすぎだ。緩く首を横に振れば一度気持ちをリセットして。「嗚呼、いや、その…。───すまん。」此方の考えている事を見透かしたような言葉に、なんとなく居心地の悪さを覚える。何か言い訳をしようと取り敢えず口を開いたものの、残念ながら今は始末屋としてのスイッチも、猫被りのスイッチも入っておらず。限りなく素に近い自分はけして口が回る方ではなく、ろくに言葉が出てこない。やがて少し顔を俯かせては諦めたのかぽつりと謝罪の言葉を口にし。リビングを出て、寝室にて着替えの用意をしつつぼんやりとこの後の予定を立てる。一緒に食事を取って、相手が風呂に入っている間に後片付けと布団の用意をして、できれば今日の午前中に受けた講義の復習も終わらせて──。就寝までにかかる時間を大まかに計算すれば、明日の講義は欠席した方が良さそうだと判断して。任務を遂行した日、浴場へやって来てまず行うのは怪我の有無を確かめる事。知らぬ間に出来ていた傷が原因で動きが鈍ったり、計画が狂うような事があってはならないからだ。服を脱ぎ様子を見てみれば、微かに左の脇腹が赤く腫れている。とは言っても押せばつきりと痛む程度のものだ。久々に大きな痣ができるだろうが、これに関しては放置しておいても一週間もすれば綺麗に消えているだろう。その他に目立った外傷が無いと確認できれば一先ず安堵して。さて、そうとわかれば早く体を洗ってリビングに戻らなければ。そうして風呂に入っていた…の、だが。突如勢いよく開かれた扉と、姿を現した相手。一分も予想していなかった出来事に直面し一瞬呆気に取られるが、頭で何かを考えるよりも先に体が動き扉に手を掛ける。「結構です、お引き取り下さい。」思わず敬語になりながら早口でそう告げては、ぐぐ、と力を入れ押し返そうとして。相手の侵入を拒みながら平静を取り戻そうとするものの、正直な所、ばくばくと早鐘を打つ心臓を治めるのに必死でそれどころではない。嗚呼、本当に吃驚した。体の芯は一気に冷えたというのに表面は未だぽかぽかと温かく、その温度差が気持ち悪い。「一緒に風呂に入るというだけでも嫌だというのに、無防備に背を向けろと? そんなの、相手がお前でなくともお断りだ。すぐに出るから部屋に戻れ。」露骨に顔を顰めては捲し立てる。覚悟はしてきたつもりだったが、改めてとんでもない男を部屋に入れてしまった。今更ながら強い後悔の念に駆られて。)



  • No.40 by 久遠 将之  2018-05-08 03:22:52 




(/いえいえ、どうかお気になさらず! 私も誤字に気付かないまま投稿してしまう事もあるかと思いますし、この件に関してはお互い様、という事で… / 笑 。)



  • No.41 by 福田 蛍  2018-05-09 00:19:21 

ハハ、相変わらず照れ屋なんだね。…でも僕と君の仲じゃないか!そんなに恥ずかしがる事は無い筈だよ。それに疲れてる将之君の為と思って…。(来てあげたんだからさ!、と言いつつ瞬間に閉まって行く扉を持ち前の反射神経で掴み、此方も負けじと力を込めて徐々に開いて行く。必死で自身を追い返そうとしてくる相手に笑顔を向けたままじりじりと力比べのような事をする事数分。バスルームの中に篭っていた湯気が外側へと漏れ始め、肌がしっとりと湿っていく、外気で冷えていた身体にむわりとした暑さ。あまりコレを続けると中にいる彼が持たないだろう。暑さに逆上せて折角のディナーを駄目にする訳にもいかない。だが此処で諦めてしまっては何故か勿体ない気がする。普段なかなか隙を見せない彼がいまたった一つの扉の向こうでとても無防備な姿を晒しているのだ。…強行突破しか手段がない、と思案すればその後は早かった。掴んでいた手をそのままに足を扉の間に挟めば、するりとバスルームの中へと身体を滑り込ませれる。まさに猫のような柔軟な動きで侵入に成功すればしてやったとニッコリ微笑み、「ほら、座った座った!」相手のあからさまな表情と、避難の言葉に、はいはい。と相槌をつけば湯気の中見にくいが彼の美しい肉体姿を堪能する。細く華奢な体は、程よく引き締まっていて陶器のように白く滑らかな肌をしていた。キメ細やか且つ張りがあるその美しい身体に、喉をゴクリと鳴らす。その中、自身からみて右の方の脇腹に何やら赤く腫れているかの様に見えるそれを、数秒凝視して、湯気のせいで見え難いが相手の色白の肌にはくっきりと紅い花を咲かせている風に付いておる、痣のようなもの。痣にしては新しい生傷に、途端にスイッチを切ったかのように表情を無にして、少々手荒に相手の肩を押せば、後半にある壁へと身体を押し付け「……将之君。之はいったい?」何かな?、と目線で訴えれて…時には、躾も必要になるのだ。飴ばかりを与えるのではなくムチも時には必要になる、相手に詰め寄るような目を向けながらも顔には笑顔を貼り付け、先程まで身体を洗っていたのだろう若干ツヤと滑りのある肌を、首から傷のある脇腹まで指でゆっくりなぞり、傷の周りを1周して盛り上がった傷の部分を指で弾く。そして次の瞬間に親指で容赦なく傷の中心を捻り押し。自身の爪がくい込みじわりと血のにじむ傷、少しずつ足元に血の細い川ができはじめシャワーのお湯と共に排水溝へとながれていく。その一通りの流れを冷徹な目で見届けるが、辞めようとはしない。「……僕だってこんな事したくないけど。こうでもしないと君は、この先僕に言わずにほっといたりしてしまいそうだからね。──僕に隠し事は、通用しないよ将之君。君の血の一滴までもが僕のものなんだから…。」愛しの彼に傷をつけた奴の存在に、ギリっと奥歯を噛み締めれば、空中を睨み舌打ちをし、そのまま相手へと目線を戻せばその表情は先程と変わらぬまま貼り付けただけの笑顔。それはきっと相手に罪悪感を抱かせるものになるだろう。彼に見せつけるように目の前で、指についた血を舌で舐めとる。一気に広がる鉄の味に、彼の血だと思うとほんのりとした甘ささえ感じてしまう。一点を見つめるような虚ろなめで相手の脇腹ぐらいの高さまで屈めば、その傷口に舌を持っていき血の滲むその部分を音を立てて舐め始め。)

  • No.42 by 久遠 将之  2018-05-09 23:41:36 




ああもう、強引すぎる…。
(心の中でそっとお前は猫かとツッコミを入れつつ、これ以上何を言ったところで相手が退く事は無いのだろうと悟れば本日何度目かの溜息をついて。相手を見ればどこか一点に集中している視線。それを辿った先にあるものに気がついた矢先、ひやりとした壁に体を押し付けられた。怪我について問う相手は静かに怒っているようで、少なくとも機嫌が良さそうには見えない。一体何が相手の地雷を踏んでしまったのかと頭上に疑問符を浮かべ。「今日のターゲットは一撃では死ななかった。そのせいでかなり抵抗されたんだが、攻撃を避けているばかりでは埒が明かないだろう? …だから、一発くらいくらってもいいか、と。」聞かれたからといって相手に報告する義務など無いのだから、お前には関係ないと一蹴してしまえばいいものを、戸惑いからついするすると言葉を紡いでしまう。説明を終えればどうにも相手と目を合わせていたくなくて、視線は徐々に足元へと落ちた。次の行動を考えあぐねていると、ふと相手の指先が自身の首から下へ向かってゆっくりと滑っていく。身を捩ったところで背後は壁であり逃れられる筈もなく、迷いなく動く彼の手はやがて打撲傷のある脇腹に到達した。「っい、───!」慣れているぶん耐えられる、というだけで自分は特別痛みに強いわけではない。相手の爪が容赦なく皮膚を破れば、奥歯を噛み締めながら苦痛に顔を歪めて。「お前のものになった覚えは無い。…そもそも、この程度の怪我なんて放っておいても問題ないだろう。」多少腫れているくらいであれば無傷も同然、というのが自分の考えだ。もちろん自分の周囲の、所謂普通の人間がこんな怪我をしていたらすぐに手当てするよう言い聞かせるけれど、生憎自分は普通とは程遠い存在。仕事中は最悪の場合命を落とす可能性すら有るのだから、これくらいで済んだのならむしろ幸運と考えるべきではないだろうか。しかし、それを口に出せば更に相手の怒りを買ってしまうのは明白であり、主張はあくまで最低限に留めて。彼の舌が傷口を這った瞬間、ぞくりと身を震わせる。嗚呼、まただ。こうして時折彼に対して感じる危機感は一体何なのだろう。相手からどろりとした感情を向けられる度、自分はいつしかそれに飲み込まれ溺れてしまうのではないかと。そんな事を考えてしまうのだ。色々と言いたい事は有るのだが、上手く纏められずなかなか制止の言葉が出てこない。不意に舌先が傷を抉るように動けば小さく体が跳ねた。こんなじくじくと疼くような鈍い痛みではなく、いっそ刃物を突き立てられた時のような、目が冴える程の激痛であればよかったのに。理性は残しておきながら少しずつ此方の余裕を削り取っていくようなこの感覚は、成程、彼という人間によく似ている。立ち込める湯気とそれに混ざった仄かな血の香り。断続的に相手から与えられる痛みを耐えていれば自然と息は上がり、くらくらと目眩がしてきた。苦しんでいる声を相手に聞かせるのもなんだか癪で、右手の人差し指の第二関節辺りに噛み付けば声を抑え。異なる痛みを感じる事で多少冷静さを取り戻せたのか、彼の肩にもう片方の手を添えると力を加え、漸く抵抗を示して。)
__やめ、ろ。ばか。



  • No.43 by 福田 蛍  2018-05-10 22:29:53 

いっそのこと…君を――。(自身の中でドロドロと溶けだすように絶え間無く漏れ出していくこの感情は、嫉妬と言うのだろうか。勿論この傷をそのままにしようとした彼にも怒っているが、それ以上に傷付けた敵である相手にも殺意が湧いてくる、だが彼がこの場にいるということは、もうその相手は死んでいるに違いない。だけど、それでもこの気持ちはなかなか収まりそうにない、自身を内側から溶かしていくような不思議でとても居心地が良いとは言えないこの気持ちの対処法は、残念な事に持ち合わせていないし、この感覚にやや吐き気さえも覚えてしまう。「一発ぐらい?たかが、一発が僕をこんなにも狂わせてるのに… 。」鋭く睨むかのような視線を送れば、相手へと詰め寄るような声色で上記を述べた。相手の言うたかが一発は、自身を困惑させるのに充分なモノになってしまったようだ。ふわりと匂う血の香りに酔ったのかもしれない、自分の余裕の無さが良くわかる。あぁ、嫉妬に狂う格好悪い姿を将之君に見せたくなかったな…、と考える一方、彼を自身の目しか届かない鳥籠へと閉じ込めてしまおうか─とさえも考えてしまう。羽をもいでしまった鳥は一生空を飛ぶことは出来ない、なら彼の手足の自由を奪い、閉じ込めてしまえば傷付くこと無く、自分のモノへとなるのかもしれない。少し前の自分ならきっともう行動に起こしている事だろう。だが彼がもがいて必死に抵抗し、自身の存在を決して見失わず真っ直ぐなその瞳で闇へと突き進んでいく…、そんな姿に目を奪われる自分がここに居る。相手の段々と荒くなっていく息の音を聞き取り、ふと見上げれば彼は自分の指を噛んで与える痛みに耐えていた。始末屋の彼でも、この鈍い痛みには耐性が無いのだろう、抵抗するために添えられた手には、大して力は篭ってなく声を必死に我慢しようとするその姿は、自身の悪戯心へと火を付けた。「声、───我慢しないでよ。」熱を帯びた目を向けながら、彼の鎖骨あたりに軽くキスを落とす。ゆっくりと右側に唇を移動させれば、相手の右肩にも同じ様に吸い付く、刹那、ガブッと思い切り噛み付いた。八重歯がプツリと彼の薄く繊細な肌を突き破る、傷を舐めた時と同じく口内に広がる血の味に目を細めれば、口を離し満足気な笑顔で。彼の白い肌にくっきり付いた歯型は、自分のモノという証「今回の所は、之で許してあげるよ!」漏れ出していた殺気は消えて、普段通りの自分へ。少し温度を下げた温めのシャワーで、血を優しく洗い流せば…、
───折角ディナーを用意したんだ、お腹も減っただろう?…はやく上がって乾杯しよう。

  • No.44 by 久遠 将之  2018-05-12 03:30:17 




…俺の事なんて、好きにならなければよかったな。
(相手は何故、こんな自分のためにこうも心を乱しているのだろう。まさか恋に落ちた結果がこれだというのか。くだらない。こんな醜態を晒すくらいならば、やはり自分は一生色恋とは無縁で構わない。ぽつりと上記呟きながら、何かに導かれるように相手に向かって手を伸ばす。いつか相手がそうしたようにしっとりとした彼の髪を何度か撫でれば、すぐに興味を失ったように手を下ろして。「──、悪趣味な奴。」熱のこもった視線と共に掛けられた言葉。薄らと潤んだ両の目を細め、見下すように浮かべた笑みと、咄嗟に出た憎まれ口は精一杯の虚勢であり。相手が右肩に顔を寄せた途端、嫌な予感が脳裏を過ぎる。きゅ、と目を瞑り次いでやってきた痛みを耐えれば満足気な相手に対し恨みがましい視線を向けて。変に火照ってしまった体に当たる温いシャワーが心地良い。噛み付かれたかと思えばこうして優しく接され、膨らんでいた警戒心が肩透かしをくらったようにみるみる萎んでいくのがよくわかる。安易な例えになるが、まさにジェットコースターに乗せられているような気分だ。「取り敢えず、お前の着替えも用意してくる。シャワーを浴びて大人しくしていろ。」行き場のない色々なものが混ざった感情をなんとか飲み下せばそう言って先に脱衣所へ。タオルで体を拭っていると、意識せずとも彼が自分につけた二つ目の傷が目に留まる。今もズキズキと痛むその場所には存外はっきりと跡が残ってしまったらしい。まるで所有の証のよう──なんて、いつの間にか彼の思考に毒されてしまったのだろうか。もし自分に所有権があったとして、それを持つのは己の主人以外には有り得ない。雑念を振り払うように手早く着替えを済ませると寝室に向かって。さて、相手の背格好は自分と大差ないように感じられたが、まったく同じサイズの服では少し窮屈になってしまうかもしれない。普段自分が着ている部屋着の中で余裕のあるものを幾つか出し、自然に黒色のものを選べば新品の下着やタオルと一緒に持って行き。軽く一回叩いてから扉を開けば遠慮も恥じらいも無く顔を覗かせて。すぐに相手の姿を捉えたが、ハッとして思わず息を呑む。湯気で霞んだ視界の中、彼の体に刻まれた無数の傷跡が目に映った。かなり気が動転していたとはいえ、つい先程まであんなに近くに居たのに目に入らなかったのが不思議である。__あの程度の怪我で騒いでいたくせに、自分も相当無茶をしているじゃないか。他人を気にする前に、まずは自分の事を心配したらどうなんだ。もやもやと胸に渦巻く名も知れぬ感情を抱えながら、相手から目を背けてはカゴの中に衣類とタオルを置いて。「纏めてここに置いておく。服のサイズが合わなければまた呼んでくれ。」そう言って扉を閉めると早々に脱衣所を出て、大人しくリビングで待つ事にし。)



  • No.45 by 福田 蛍  2018-05-13 17:17:49 

(ポロリと相手の口から漏れた言葉に、終始無言で考える。いかにも自分が彼に惚れる事がなかったら、今のような恋だの愛だのに振り回される事も無かったのだろう。だが、そんな醜い姿を晒しても諦めず彼を愛し続けていると、密かに心の奥では幸せというのを感じることが出来る、そんなふわふわとした感情は絶望も希望もどちら共与え、時には自身に牙を剥くけど、ただ来る日も来る日も冷たくなった人間としか触れ合えなかった日々とは、今は天と地のさ。こんな人間でも、愛おしいと思える人がいること自体に感謝したくなってしまう。頭部に加わった微妙な重量に、頭を撫でられている事に気づいた。数回左右に揺れる手に身体を預けていると、まるで心臓を羽で擽られている様な、擽ったくなんとも言えない感覚に囚われながら、「悪趣味?───ハハ、何を今更。」にや付くような表情を浮かべながら乾いた笑みを、自身の趣味がお世辞にも良いとは言えない、その事は、自分がよく分かっている。彼の挑発的な言葉に、之は精一杯の虚勢なのだろう、…だがそんなプライドが凝り固まった性格でさえ、新しい家に来たばかりの子猫に似た愛おしさを感じるのだ。そんな彼がバスルームから出ていく背中に、ありがとう。と感謝の言葉を投げ掛け、早く上がって彼とのディナーを楽しもう、と素早く済ませていく。温めに設定していたお湯でも、身体の傷にじんわりと染みてしまう、今日の仕事で出来てしまった真新しい二の腕の傷。片腕を目の高さまで上げて見詰めれば血は固まっているみたいで、瘡蓋が出来かけているソレを見て。彼との会う時間を確保したいがために、少し無茶をしてしまったみたいだ。ナイフで掠られた様に見えるその傷に、自分も彼の事を言える立場ではないな―と、困った微笑みを。コン、とノックの音と愛おしい彼の声、着替えを用意してくれたのだろう、再度感謝をしようとバスルームから顔を覗かせれば、彼の姿はもう居なかった。ありゃ、と少し残念な気がするがきっとリビングで待っていてくれてるに違いない。恋人を長々と待たせる訳にはいかないな、早々とタオルで濡れた肌を拭えば服へと腕を通し。服のサイズは申し分なく、ふわりと鼻を擽るのは、普段彼から匂う洗剤の香り。すんすんと首元の襟首に鼻を沈め、やはり彼の匂いだとそう気分も悪くならない。しいて言うならこの香りはずっと嗅いでいたいと思うぐらいには好きみたいらしい。タオルを首に掛けて、まだ湿り気の残る髪をわしわしと擦りながら、リビングへ。「…おまたせ!、さあ。ディナーにしようか。」予想通りリビングで、まっていた相手に歩み寄っていけば上記を述べて、食卓のテーブルに並んだ自分とは反対側の席を指差し、座るように促すと、手元に置いてあるワインを手に待つ。「───喉乾いただろう?」風呂上がりに、火照った肌、きっと喉も潤いを欲しているだろう、紅く滑らかな波を醸し出すグラスを持ち上げ。チラっと相手側のグラスに、目線を移す。此方と何も変わらないグラスの中身は、相手の動きを奪う劇薬と化した危険な物で、だかそれは一切表情には出さずただいつも通りの表情で、グラスを傾けながら。)

  • No.46 by 久遠 将之  2018-05-14 23:56:19 




(特に逆らう理由も無く、促されるまま席に着く。改めてなんて奇妙な光景だろうと思いながら相手と同様にグラスを持ち上げてはちらりと彼を一瞥し。ルビーのように澄んだ液体の中におかしなところは見られない。くるりと反時計回りにグラスの中身を転がせば口に含んで喉の奥に流し込み。グラスをテーブルに置いたところで、ぴくりと指先が動く。酒は元々得意ではない方だが、さすがに一口飲んだだけで酔うほど苦手ではないし、この酒の度数もさほど高くはなかったと記憶している。つまり。一瞬大きく視界が揺らいだと思えば、全身がピリピリと痺れ始めた。ひとたび服が肌に擦れれば、その僅かな刺激だけでも痺れは無数の針で刺されているかのような痛みに一変し。毒物か劇物かは知らないが、ワインと共に何かを飲まされたのはもはや疑うまでもないだろう。しかし、症状がすぐ出たにも関わらず命に別状がないという事は、致死量は盛られていないと考えていいのだろうか。どくどくと大きく脈打つ心臓の音が焦燥を煽り、冷静に思考を巡らせているつもりでも視線は忙しなく宙を泳いだ。ただ組織の機密を守れば良いのなら舌を噛み切ってしまえば済む話だが、ここで命を絶とうものなら一体誰が目の前の相手から主人を護るのか。無論生還するのが最良とはいえ、死ぬ時は刺し違えてでも相手を殺さなければ。末端から冷えていく体がやけに重く感じられ、気合を入れ直すため痛みに構わずきつく唇を噛み締めると同時にテーブルの下で拳を握り。「…成程。俺が注意した通り、料理には混ぜなかった、と。狡賢いな。」普段と比べればやや途切れ途切れではあるものの、可能な限り淀みなく発音する。中途半端に麻痺した体では意識しなければまともに呂律も回りそうにない。正直に言えば、今の自分にとっては話すどころか普通に座っている事すら苦痛だ。それでもこうして語りかけるのは、相手に隙を見せずに次の手立てを考えるために他ならず。「それで? こんなものを飲ませて、どうするつもりだ。」相手が自分を殺める気でいたのなら、今日だけで幾度もあったチャンスを見逃したりはしないだろう。その上でわざわざ死なない程度に毒を盛ったという事は、きっと何かしらの理由があると考えるのが妥当で。キャパシティオーバーで悲鳴を上げそうな頭をなんとか働かせる。考えて、考えて、やがてひとつの可能性に行き当たれば、信じられないと言うように眉根を寄せ。「まさか、特に意味もなく…?」一応問いかけるような口調ではあるが、頭の中では結論が出ているに等しかった。確実に殺害するためだとか、拷問するためだとか、はたまた拉致して人質にするためだとか。相手がそういった正しい用途のために毒を盛ったと思うのか、と問われた時、迷いなく首を縦に振れる自信が自分には無い。嫌がらせや悪戯の延長、もしくは自分を振り回して楽しむため、とでも言われた方が彼に限ってはしっくりくるのだ。呆れ半分に相手を見遣れば苦笑して。)
性悪もここまでくると清々しいな…。お前の事は死ぬほど好きじゃない。が、嫌いでもないぞ。



  • No.47 by 福田 蛍  2018-05-16 20:31:50 

────君の、その表情…、癖になりそうだ。
(ワインが、彼の喉を通りその奥へと消えていく、一通りの流れを見届け、それに続けて喉仏を上下に動かしながら再び一口。グラスをテーブルへと戻しては、身体を乗り出す形で相手へと手を伸ばす。するりと頬の辺りを撫でて、今の彼ならこの程度の刺激でも応えるだろう…などと楽観的に考えては、うっとりとした表情へ。予想を裏切らない彼の行動に愛情を感じながら、姿勢を正せば頬杖を付いて。「もっと、君の色んな表情が見てみたいんだ。…勿論笑った顔も好きだよ?でも、その反対も見たいと思う僕は、君への愛に狂っているのかもね。」客観的に、恍惚と微笑みを浮かべればおもむろに銀食器を掴み、皿の中へと差し込めばクルリと回し、少し冷えてしまったが味には損害なく。パク、と口に含めて咀嚼すれば、食べないの?などど。勿論、痺れてしまって、座るさえも精一杯の彼が、自分の様に呑気に食事が出来るはずもなく。「狡賢い?…褒め言葉として受け取っておくよ。」先程より冷たさがました瞳に、ぞくりと身体の芯が疼く、今の彼は身体の自由が奪われた状態、今ならそんな彼を殺める事など、赤子の手をひねるように簡単なのに、その目は鋭さが増していく。カチリ、自身のなかでなんらかのスイッチが切り替わったような、そんな感覚の後に、次の瞬間テーブルの下で相手の脚の先を踏みつけた。骨の軋む嫌な音がなって、相手が意識を飛ばしてしまう程の痛みをじっくり堪能して貰う事として、もっと歪むであろう相手の表情へと期待しながら。「しいて言うなら【 僕に振り回される君が見たかった 】ただそれだけの事さ…。」ほぼ正解と言える相手の問いに、明確な答えを提示しては悪戯な微笑みを付け足し、彼の中に自分と言う存在のなんたるかが、濃ゆく記憶されていっている事であろう。主人に強く忠誠を誓っている彼のなかに、殺人鬼であるこんな人間の存在が残っていくそんな状況に酷く興奮してしまう。それを抑えるように短く息を履けば、先程から合間見える瞳の奥の焦りと困惑へと歩み寄る。「…将之君、僕なら君を縛って苦しめるその鎖を引きちぎる事なんて容易い事さ、例えば君の主人…とかね。此処で僕の手を取ってくれたら、君は人を殺めずに済むし自由になれる。勿論僕が攫った事にしてね……。もう一度言うよ、僕の物になって欲しい──。」彼だって、好きで人を殺めている理由でもないだろう、そんな彼の弱い部分を抉るように上記のセリフを、誘惑する様な甘い声で述べては、手を差し出して。彼の主人の事については、禁句に近いワードだろう、だが任務を終えた後の彼の表情は、毎回疲れきっていて時々目の下に付いている隈は、眠れていない証拠だろう。いつ罪悪感に押しつぶされ、壊れてもおかしくない彼の事を守りたい、そんな自分が顔を出してしまったのだ。差し出した手をそのままに彼の返信を待つ事として、
────僕は、狂ってしまう程…、君を愛してる。

  • No.48 by 久遠 将之  2018-05-18 22:48:21 




(/背後より失礼致します。大変申し訳ないのですが、昨日から続く体調不良により本日中の返信ができそうにありません…。明日にもなれば落ち着くかと思いますが、念のためご連絡させていただきました。お返事はもう暫しお待ちいただけると幸いです…!)



  • No.49 by 福田 蛍  2018-05-19 06:40:22 

(季節の変わり目という事もあり、過ごしにくい気候、気温ですしね…背後様の体調が早く治る事を願っております!!レスの延期のほう了解致しました!…実は、私も一昨日から風邪気味で、笑。お互い様という事で、治すことに専念致しましょう、汗。体調が落ち着かれましたら、お返事下さいませ!!)

  • No.50 by 久遠 将之  2018-05-21 02:22:59 




(/ただいま戻りました! 長らくお待たせしてしまいましたが、無事に体調も回復致しましたので、早速お返事させていただきますね。
ここ最近の気温差には本当に目が回りますよね…。30度近くまで上がったかと思えば、急に半分ほどに下がったりだとか / 汗 。どうか主様もご無理なさいませんよう、お大事にしてくださいね。それでは改めまして、不束者ではありますが、これからも宜しくお願い致します…!)



  • No.51 by 久遠 将之  2018-05-21 02:29:23 




(うっとりと言葉を紡ぐ相手は今自分が頬に感じている痛みなどお構い無しなのだろう。__嗚呼、憎たらしいその目を刳り貫いてやりたい。なんて、怒りにまかせて馬鹿な真似はしないけれど。「…どうも。好意を示されて、ここまで嬉しくないのも初めてだ。」刹那、眉を寄せるだけでは耐え切れない程の激痛が走り、目の前で火花が散ったかのように視界がチカチカと明滅する。足の骨が軋む鈍い音を聞きながら再び唇を噛み締めれば、鉄臭い血の味が微かに口内に広がった。多少毒や痛みに耐性のある自分ですらこうなのだから、常人であれば一発で意識が飛んでいたかもしれない。「ぐ、──ぁ。…っ、お前は、加虐趣味でもあるのか? つくづく救いようのない…。」無様に悲鳴をあげる事こそなかったものの、抑えきれなかった呻き声が漏れる。敵意を一切隠さずに減らず口を叩き、ゆっくりと乱れた呼吸を整えれば「お前を始末する時は、わざと下手に殺してやる。」なんて冗談か否かはかりかねる恨み言を吐いて。ターゲットを始末する上で、対象の考えを読めるようになるのは当然良い事である。それなのに全く喜べないどころか却って嬉しくないと感じるのは、やはり相手が彼だからなのだろう。「振り回すにしても、もっと他に方法は無かったのか。嫌いになるぞ?」いずれ葬り去る事が確定しているターゲットに対して好きも嫌いもないのだが、仮にも自分に好きだの愛してるだのと言ってくる相手にこう言えば、少しは突拍子もない行動を防げるだろうか。と特に深く考える事もなく返事して。そうして随分といつもの調子を取り戻してきた頃。相手が手を差し出すと共に甘い声で述べた言葉に目を見張る。自分が両親や主人にすらひた隠しにしている部分に、彼は気が付いている。ひゅ、と息を呑む音が聞こえたと思えば、いつの間にか席を立ち相手から離れようとしていて。頑丈な箱に封じ込め長年見て見ぬ振りをしてきた己の弱さ。それを今表面に出されたら、きっと自分は駄目になってしまう。これより先に踏み込ませてはいけないと初めて相手と顔を合わせた時以上に警戒を強めればしっかりと相手を見据え。「…断る。俺達の本来の関係を忘れるな。」きっぱり言い切ったつもりだが、少し声が震えてしまっていたかもしれない。常に冷静でいたいのに、相手の前ではいつも感情がわかりやすく表に出てきてしまう。それはきっと奔放な彼の性格に引き摺られているからに違いなく、まったく忌々しい限りである。一歩後退る毎に足裏全体で硝子の破片を踏んだような痛みが走るが、とにかく少しでも相手と距離を置きたくて、そんな事は気にしていられなかった。「あの人の邪魔者を始末し続ける事が、俺の使命なんだ。殺しだってもう慣れた。苦しくなんてない。あの人は何も悪くない。…俺は自由だし、今が一番幸せなんだ。」そう、いつだって主人は己の行動原理であり、まさに生きる理由なのだ。もし始末屋として暗躍する、という己の存在意義を奪われてしまったら、その時自分は一体どうなってしまうのか。恐ろしくて想像すらしたくない。相手の言葉に答えるためではなく、自分に言い聞かせるため、暗示をかけるようにひとつひとつ丁寧に言葉を紡いで。)



  • No.52 by 福田 蛍  2018-05-21 22:25:53 

(皮肉を含んだ言葉を吐いていた彼が、突然の痛みに耐えず苦しげな呻き声をあげる。そんな風景を堪能しながら食事を進めていく、まるで彼の姿を余興として楽しむかのように、淡々と食事を済ませていけば残りのワインを一気に飲み干し、再び彼へと目線を戻して「加虐趣味…やだな、好きな子は虐めたくなる。愛しすぎる故の行動だよ。」苦しそうに息を漏らす彼は、必死に痛みに耐えている。ギリ、と唇を固く強く噛む相手は、自身に情けない所を見せたくないが為か、それとも隙を見せないためか…バスルームでの出来事の時も、彼は痛みに耐える為に唇をよく噛んでいた。じわりと、血の滲んでいる唇へと手を伸ばせば、相手の口を無理やりこじ開けるように親指を捻りこみ、「…血が滲んでる。傷になってしまうよ?」ツツ、と血の滲んでいる部分を謎れば、グチャりと軽く口内を、掻き混ぜるように指を動かしていく、相手の噛んでいた力が弱まったのを確認し、ゆっくりと離す。銀の糸を引いている自身の指と相手の唇を交互に見渡し、敵意の剥き出しになっている彼の瞳に、密かに欲情の感情を募らせて。「───僕を殺す時は、うんと痛くして。死んでも君の事を思い続けれるように…ね。」冗談か、真かはどちらでもいい。だが、この上記の言葉は自身の本心であった、唯でさえ痛みに鈍感なのだ自身の最後を彼に託すのなら其れぐらいはして欲しい。そんな正気ではない思考だが、とっくの昔に自身の頭のネジは何本か飛んでいってしまっている。普段の何気ない笑顔のまま相手へと微笑んでは、「他の方法だと、刺激が足りないと思ってね。…君だって、味気のないサプライズは、面白くないだろう?」同意を求めるような視線を相手へ送れば、一つの言葉に眉を潜める。「………嫌いになる?」会話の中で、自然と溶け込むかのように発せられたその言葉は、決して聞き漏らさず自身の耳へと届いた。彼にとっては、何気なく零した言葉だとしても、自分にとっては心の片隅にチクリと刺さった針の様な感覚。普段の雰囲気を取り戻し始めた相手に、複雑な表情のまま上記の台詞を呟いて。聞かなかった事にしてあげる…と言わんばかりに、只只影のある笑顔を貼り付け。ふと、相手の周りの雰囲気が一変した。焦りが感じられる表情を浮かべている彼は、自身の告げた言葉から逃げるかの様に席を立った。ジリジリと一歩づつ後退していく彼は、何かに強く怯えている様にも見えてしまう。矢張り、彼にとって身内に関する話はタブーだったようだ、先程と打って変わって困惑を顕にする相手のに落ち着くよう促しては、「まだ、食事の途中じゃないか、ほら座って。」元座っていた席を指さしながら、口調は優しく。まだ、薬の効果は消えてはいない、痛みだってある筈の彼がここまでして動いたのは、きっとさっきの言葉に少しでも当てはまってしまっている事実が有るからに違いない、それを自身から誤魔化す様に向けられた敵意に、きっと認める事を恐れているのだろう。幼い頃から重い宿命を背負ってしまっていた彼は、自然に自身の奥へと眠る感情に蓋をしてしまっていたに違いない。他人に踏み入れる事を決して許したことの無い、そんな場所に敵である自分が現れ、酷く取り乱してしまっていた。「今が一番幸せ…僕にはそうは見えないな。人を殺す事自体に慣れたとしても、君のその罪悪感は、決して消えるものじゃない。」鋭い目線を相手へと向ければ、冷たく突き放すような冷たい声色で、自身に暗示を掛けるように言葉を紡ぐ相手の口を塞げば、立ち上がって相手の方へ回り込み、本心を全て掻き出させる為に、じっと相手の双方の瞳を覗いて。───僕は、嘘は嫌いなんだよ。)

  • No.53 by 福田 蛍  2018-05-21 22:29:34 

(お帰りなさいませ!!体調が良くなられた様で安心致しました。浮き沈みの激しい気温は、特に体に応えますね、笑。では、また物語を進めていきましょう!こちらこそ、不束者ですがお相手よろしくお願い致します!!))

  • No.54 by 久遠 将之  2018-05-23 00:26:07 




あまり虐めてばかりいると、あとで痛い目を見るからな。
(普段であれば一方的に相手の好きなようにさせる事などないのだが、少なくともあと数分は、反撃したところで自分ばかりがダメージを受けてしまうのは目に見えている。不満を滲ませつつ相手の顔を覗き込むようにしては上記述べ。傷になってしまう、という言葉と裏腹に相手から与えられるのはピリピリとした痛み。そこに微かに甘やかな刺激が混ざれば小さく身を震わせて。まもなく妙な感覚から解放されれば鋭く相手を睨みつけ。「──お前の、せいだろうが…!」そもそも相手が足を踏みつけなければ此方が唇を噛んで耐え忍ぶ必要もなく、苛立った様子でそう返すと眉間に深く皺を刻んで。「…勢い余って呪い殺してくれるなよ。」死んでも想い続ける、とは。うわ言としか思えないような言葉でも、相手が言うとまったく冗談に聞こえないのは何故だろう。そんな彼からの愛を喜ぶ者もいるのだろうが、生憎と自分にとっては悪夢となんら変わりなく、困ったように眉を下げつつ返し。前々から思っていたが、やはり自分と相手の考え方はまるで違うらしい。同意を求めるような視線を黙殺しては「俺は刺激なんて求めていないし、酒に毒を仕込む事をサプライズとは言わん。」と静かに否定して。席に戻るよう促されるが、とても彼の手の届く範囲に戻る気にはなれない。人見知りをする子供のように黙って顔を背けて。もう相手の言葉に揺さぶられるのは御免だと殻の中に心を押し込めようとするも、それを冷たい声が引き留める。いつの間にか近くまで来ていた相手にじっと両目を覗き込まれれば、ほんの一瞬、瞳が揺らいだ。"邪魔者"というのは、何も主人の命を狙う輩だけを指すのではない。ライバル企業の重役から、偶然不破家の秘密を知ってしまっただけの一般市民まで。身分や老若男女に関係なく、主人の華々しい経歴の翳りとなりえる人間は誰だって自分のターゲットとなるのだ。そして、何の罪もない人々すら躊躇わずに殺める事ができてしまうからこそ、仕事中と任務を終えてからの気持ちの落差は日に日に大きくなっていった。突発的な事故や通り魔の被害者など、此方が用意したシナリオ通りに彼等が処理されていくのを見る度に罪悪感は増すばかり。いっそ芯まで非道になりきれたのならどんなに良かったか。そんな風に思う日々が辛くなかったと言えば、嘘になるけれど。「…嘘じゃ、ない。」現状が一番幸福であるというのも、また嘘偽りのない事実だった。主人の役に立つ事。それ以上に喜びを感じる事柄を自分は知らないのだから、今以上に幸せな生活など知る由もないのである。やや相手の雰囲気に気圧されながらも、目線は逸らさずに真正面から答えて。「__それに、仮に俺が苦しんでいたとしても、当然の報いだろう。それだけの罪を犯してきたんだ。責任を持って、最期まで苦しむべきだ。」つらつらと溢れ出るのは、紛れもない素直な自分の気持ち。相手はさも自分が被害者であるかのように扱うけれど、自分はれっきとした加害者だ。敵同士という関係であることや、個人的に抱いている彼への苦手意識を差し引いても、相手の誘いを受ける事はできない。自分の意思で人を殺めておきながら辛くなったからといって途中で逃げ出したり、誰かに助けを求めようとするなんて、最も身勝手で許されない事なのだから。もう俺の事は放っておいてくれ、と最後に一言付け加えれば苦しげに表情を歪め。)



  • No.55 by 福田 蛍  2018-05-23 21:31:13 

アハハ、何のことかな〜(ケタケタと品の全くない笑いを一つ。わざとらしい口振りに冗談めかした言葉を紡いで、自身のせいだと睨み付けるような目線から逃れるべくふいに空中へと自分の目線を逃す。苛立った様子の相手に、どうどうと落ち着かせるような身振りで相手へと向き直れば眉間に寄った皺をぐりぐりと人差し指の腹で、伸ばそうと触ってみたりして。まったく普段の彼らしい状態へと戻った相手に、もう余興はお終いだな…と名残惜しそうに又少し嬉しそうになんとも言えない微笑みを零して。「どちらかと言うと、幽霊になって君の家に住み着いたりしたいかな!夜な夜な化けて出てきてあげるよ。」さも心底楽しそうに上記を述べれば、自身が死んだ後もきっとこの世に未練がある限り留まることが出来るのかもしれない。そんな非現実的な事ながら、密かに真剣に考えてしまうのは、彼へと信仰的な愛情故のものなのか…死んでも尚彼と共に過ごせるのであれば本当に死すらも、恐ることの無く受け入れられるそんな謎の自信を抱えながらも、相手へと語りかけ「…それは残念。折角君の為に原液を使用したと言うのに。まぁ、効果はそう長くは続かないけどね…。」残念そうに肩を竦めるその様子は、言葉と裏腹に呑気なもので。毒で無かったとしても、劇薬それに原液を使用したとなると、もしかしたら相手が死んでしまっていた可能性も決してゼロでは無かったのだ。そんなサイコパス的な思考でも自分なりの愛情であり、始末屋である彼にしか受け入れられない重く、ドロドロとした感情の表れでもあった。それはを、サラリとした爽やかな雰囲気の笑顔のまんまで全て伝えた後、先程の豹変した表情で目の前の相手を静かに見つめていた。少し間のあった返答に、きっと疚しいことでもあるのだろう、案外素直な態度を隠しきれていない相手に、そっと耳元で「当然の報いだったとしても、愛する人の力になりたいと思うのが当然だと思うけどな。それでも、君が其れを自身の罰として受け入れるなら僕も君と共に粛清を受けよう。きっと僕の方が将之君よりも罪を犯しているし、人としても最低だと思うしね。」自傷気味な微笑みで、少し悲しそうに述べた上記は、自身の本心であった。幼い頃から殺しという行為に、両手を染め上げて、来る日も来る日も血を浴び続けた自身は、死のみでは償いきれない罰を背負っていることだろう。そんな自分でも、愛する人のために苦しみを分かち合うぐらいの事は、出来る筈だと相手を見詰めて。)

  • No.56 by 久遠 将之  2018-05-25 12:39:35 




(少しは反省しろとも思うのだが、この程度の事でこれ以上怒るのも大人気ないようで気が引ける。ひらりひらりと躱してみせる掴み所のない相手にもどかしさを感じていれば、不意に彼の手が此方に向かって伸びて。「何を──…。こら、やめろ。」何をする気だ、と問いかける前に触れた指が眉間をほぐすように動くとぱちりと目を瞬かせ。自分が本気で怒らないとわかっているからこその、ある程度は計算された行動なのだろうが、まるで自由な子供や猫を相手しているような気になればなんだか毒気を抜かれてしまった。彼を猫に例えるのはこれで二度目だと他人事のように思いつつ相手の手を握ればやめさせようとし。「もしそうなったら、眠っている間に刺客が来ないか見張っていてもらうか。」殺した人間が化けて出るなんて縁起でもない話だがまさか相手が真剣に考えているとは思わず、そんな軽口を叩いて。幽霊になった相手を前にのんきに眠れるとは思えないが、と心の中で付け足しては腕を組みつつ緩やかに口角を上げ。ふと、先程までのように動いても鋭い痛みを感じなくなっている事に気が付く。短い時間が随分長く感じたが、効果が薄れてきたのだとわかれば密かに安堵して。「殺意があるならまだしも、戯れに俺の命を危険に晒すのはやめろ。もし俺が死んだら誰がお前を殺すんだ。」無論易々と仕留められるつもりなど無いがそう言うと、気が抜けたからかすっかり忘れていた空腹感が顔を出し。作ってもらったものを無駄にするのも忍びなく漸く食器を手に取っては、ピタリと手を止め。果たして料理にも何か混ぜられている可能性が全く無いと言い切れるだろうか。二度も同じ手に引っ掛かりたくはないし、何より相手が用いた薬によってはあと一口で致死量に達してしまう恐れもある。「__ほら、口を開けてみろ。」少し痺れが残っており普段と比べればややぎこちない動作であるものの、問題なくフォークを回しパスタを絡めればもう片方の手を下に添えつつ相手の口元へ運んで。取り敢えず毒味をさせてみようと。「…俺以外の誰かが相手だったなら、そういう道もあっただろうな。」相手の言うことも理解できる。痛みや苦しみを誰かと分かち合う事で救われる人間も確かに居るだろう。しかし、自分はどうしても己の弱い部分を認めるわけにはいかないのだ。一度でも人を殺めるのが辛いと口に出してしまえば、きっと今まで通りには仕事もできなくなるだろう。そして組織の中で役立たなくなった駒がどうなるかなど、もはや言うまでもない。今はまだ主人への忠誠心を捨ててまで相手について行こうとは到底思えず、ばつが悪そうに視線を彷徨わせては再び救いの手を拒み。相手との関係や相手に抱く感情がもう少し違っていたのなら、自分の答えも変わっていたのだろうか。なんて、ほんの少し可能性に思いを馳せてみたものの、すぐに馬鹿馬鹿しいと首を振れば幾らか落ち着いた様子で。)
悪いが、俺はあの人の傍に居たいんだ。本当に俺の力になりたいなら、さっき言った通り俺の事は放っておいてくれ。



  • No.57 by 福田 蛍  2018-05-27 04:34:33 

(不意に眉間を筒井ていた手を握られた。それと同時にやめろ、と言われ渋々辞める自分では無い。もう反対の手でまたもや眉間を軽く押せばなんだか面白くなって来て、クスクスと笑みを浮かべて。「ごめん、ごめん。」まるでじゃれ合う恋人通しの様なこの状況に嬉しくなって、嫌がっている彼に再度確かめる様に「…ねぇ、好きだよ。」となんの前触れのもなく伝えて。傍から見ればほんとに普通の恋人同士の様な今の子の流れ。でも、暗殺者と始末屋という組み合わせは、世間一般のカップルとは程遠い。そんな危険な二人の間にもほのぼのとしたこの時間は大切にしたいと思いながら。「そうだね…、君以外の人間に殺されるなんて真っ平御免だよ。うん…うん、そうだね………ごめんなさい。」(相手の言葉に何故か安堵感を覚えた。今迄の会話で彼からの愛情など、微塵も感じる事が無かったが[誰がお前を殺すんだ。]と一言で安心した。ましてや、一方的な愛し方に毒まで持った自分の事など拒絶するに違いない…と思っていたが、まだ相手は、自分の事を殺そうとしてくれている。自分にとって、殺しとは愛情表現の1種であると思ってしまっているのだ。死と愛は紙のような薄い区切りの中で、裏と表、陰と陽の様に重なっていてたったほんの少しの出来事で…強く引き寄せれてしまう。そんな儚くも、尊いこの2つが自身にとっての最高の愛情表現であり、自分の最高の死に際でもあるのだ。上記の台詞で最後に述べた謝罪の言葉は、嘘偽りの無いもので呆気なく下げられた頭と共に発せられた。すぐさま上げた表情は、まるで主人を心配する犬の様な表情でクーンと寂しげな鳴き声が聞こえて来てしまいそうな、そんな顔で暫し相手を見つめた。猫だの犬だの様々な動物に例えてしまう自分に少し楽しささえも覚えてしまい…。)
「あーん…。」突如向けられたフォークになんの躊躇いもなくかぶりつく。彼からあーんされた嬉しさにほんのり頬を赤くしながらもモグモグと咀嚼し数回噛み砕けばごくりと飲み込んで。きっと、警戒して食えなかったためさしずめ毒味かなにかだろう。相手の行動の真理を考えながら、飲み込んだ後何事もなくニッコリと微笑んで言葉には出さないが、それは毒の入っていないことを示していた。「俺以外の相手?…、馬鹿言わないでよ、君以外の相手なんかと一緒になる気なんてさらさらないし、君じゃないと意味がないんだ。」すこし強めの口調で、眉間に寄った皺は先程の彼のようで。相手が、こうも頑なに自身を受け入れないのは、彼の弱く、ひた隠しにしている部分を自身でも受け入れきれていないから。もしかすると受入れる事さえも拒否しているかもしれない相手に、頑固だな。と内心思いながらもそらが彼のこの凛とした誰も近づけさせない強みを形成している一つなのだろう。さして、相手が使い物にならなくなれば、彼の後ろに付いているその組織が彼を無事生かしておく、とも考えにくい。今彼の中での均衡を崩す事はしない方が利口な判断だと確定してこれ以上は、言わずただ自身の手を拒むその手を追うようにして優しく掴めば、手の甲に軽く唇を押し当て、お伽噺の話の王子の様な一連の流れをした後ただ優しくいつも通り、そう何時とも変わらない笑顔を向ければ)
────分かったよ。でも、僕はなかなか執拗い質でね。君が、振り向いてくれるまでこうやって愛を囁き続けるさ。……君が助けを求めるその時までね。

  • No.58 by 久遠 将之  2018-05-30 03:33:12 




(何故か楽しげな相手に怒りよりも疲労感が少しずつ積み重なっていく中、ふとした瞬間にまるで見計らったかのように互いの視線が搗ち合った。またもや真っ直ぐに、しかし前触れもなく告げられた言葉はそれを発した相手が天敵とも言える彼であるという事をふまえても此方の心を揺さぶるに充分なもので、不覚にもじわりと体が熱くなる。まさか髪から覗く両耳がインクを垂らしたように赤く染まっているとは夢にも思わぬまま、動揺を悟られまいと慌てて平然とした顔を作って。「そんな事、今更言われるまでもない。それより早く手を離せ。」素っ気なく返した言葉も解きほぐしてみれば相手から注がれている愛情が演技ではなく本物であると受け止め始めた証。とはいえ、気持ちをきちんと受け取ったからといってそれに応えるかどうかはまた別の話であり、あくまで可愛げのない冷淡な態度を貫いて。あっさりと頭を下げる相手に拍子抜けしたように目を瞬かせていれば、とても暗殺者などという肩書きを持つ人間がするものではない弱々しい表情で見つめられる。叱られた子犬を思わせるその様子に、胸の奥をぎゅう、と鷲掴みにされたような息苦しさを感じれば言葉を詰まらせた。いつも飄々とした部分をよく見るからか、相手にしおらしくされてしまうと調子が狂う。加えて子供だとか犬猫だとか、もとよりそういった類のものに自分は滅法弱いのだ。仕方がないと言うように深くため息をつくと相手へ左手を伸ばし。「__ああもう、そんな顔をするんじゃない。お前だって一端の暗殺者だろう。」昔ながらの堅苦しい父親の如き台詞を述べては、わしゃわしゃと相手の黒髪を乱すように不器用なりに頭を撫でる。「反省したならもういい。」いつもよりも心做しか柔らかい口調でそう言って最後にぽんぽん、と頭の上で軽く手を弾ませれば相手から手を離し。彼の顔を直視しないよう気まずそうに視線を横にスライドさせて。一口食べさせてみればもぐもぐと咀嚼しながらも仄かに頬を染め、どこか嬉しそうな表情を見せる相手。今の一連の流れのどこに喜ぶ要素があったのかと小首を傾げるも、相手の様子からどうやら自分が食べても問題無いらしい事がわかれば続けて一口分麺を巻き取って。いただきます、と呟くように唇を動かすと控えめに口を開き。少し時間を置いても味は損なわれておらず、よくバランスの取れたメニューからも相手が料理上手であることが窺える。もしかすると、時折無精して食事を抜くような自分よりもずっと料理慣れしているのではないだろうか。咀嚼を終えゆっくりと飲み下せば「美味しい。」と、ただ一言素直に感想を伝えて。さながら童話に登場する王子のように恭しく自分の手に口付ける相手に当然驚きはしたものの、今はそれよりも相手が例え一時的にでも諦めてくれたことで得た安心感の方が大きく。まさか自分が相手に全く同じように思われているとも知らず困ったように、けれど隠しきれない安堵が滲んだ微笑を浮かべては。)
…頑固だな、お前も。



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