「 椿、枯れる 」〆

「 椿、枯れる 」〆

若き将校  2018-03-28 22:31:14 
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白銀の雪に

静かに朽ちた紅の花を沈める


その日まで。



【非募集】


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  • No.244 by 鷺宮 灯夜  2018-04-23 00:35:57 


ーーッ、ぐ…げほ、っ……
(嫌な“水”が喉をせり上がってくる気持ちの悪い感覚、嗚呼、もう駄目だと。咳と共に溢れ出した鮮血が、寄りにもよって皺一つない真白なシーツを赤黒く染め上げて行く。口許を覆う、痺れて感覚の薄れた手を伝い滴る血は紛れもなく自分の口から吐き出されたもの。白い肌とシーツにやけに映える赤を見つめ薄い背中を浅く上下させながら俯いたまま、やはりそうなのだと頭は酷く冷静で。)

  • No.245 by 鷹田 総一郎  2018-04-23 00:53:55 


(粘着のある咳に血痰かと思われしそれに大量に付着したグロテスクな赤に今まで受けた衝撃とは比にならない光景を目の当たりにして言葉を失い、心身が硬直し触れようと伸ばした腕を停止させて。どうするべきか何をするべきなのか、今にも事切れそうな恐ろしい状況下に専門知識も無い素人が出来る事はただ狼狽える事しか出来ず、やっとの思いで再び腕を伸ばし名を口にしようと唇を開いたその間に担架を持った兵士と軍医が到着して、慌ただしく彼の周囲を囲い。どうやら隣町の総合病院へと連れて行くようで)…と、灯夜、灯夜ッ、どうしたっていうんだ…

  • No.246 by 鷺宮 灯夜  2018-04-23 01:07:07 



ーー悪いな、…約束は、守れそうにないーー
(吐き出されたそれのお陰か酷かった咳は幾らか落ち着き、それ以上抵抗することはなく担架へと。酷く情けのない表情で狼狽える相手を見て少し悲しげに瞳を細めつつ僅かに微笑んで見せると小さくそう告げて。五日後に相手の部屋で眠る約束、どちらかが片方を残して先に逝く事は決してしないという約束、また二人で空を飛ぶ約束、数々の約束のどれを指しているのか自分でもよく分からぬまま、酷い倦怠感に抗う事もなく瞳は伏せられて。軍医により軍服の胸元を緩められその口許に布が掛けられるとそのまま隣町の総合病院へと運ばれて行き)

  • No.247 by 鷹田 総一郎  2018-04-23 01:30:17 


………。
(共に病院へと向かおうとするが差し詰め足手まといとなるのは明らか、側にいてやりたい気持ちと現実を直視したく無いという葛藤に阻まれ足は動かず、ただ消えぬく親友の弱々しい笑みと掠れた声色で告げられた言葉が延々と脳内に響き渡り。がらんと空いた医務室で鮮血だけが激しい主張をし、忌々しいそのシーツを手に取るなりゴミ箱へと放り投げて何もする事の出来なかった怒りを拳に壁に八つ当たりをしてから遅れて後を追いかけるよう軍の車を借りて総合病院へと)

  • No.248 by 鷺宮 灯夜  2018-04-23 01:47:28 



(告げられた病名は既に分かりきったもの、現代の医学では治療法もない死病とされるが驚く事も嘆き悲しむ事もなく、ただ親友の事ばかりが脳裏に浮かんで。一先ず容態が落ち着くまでは此処にいるよう告げられ腕に差し込まれた針、何の薬を投与されているのかは分からないがここ最近の酷い身体の具合からすると随分楽になって来たと。もう大丈夫だと無理矢理追い払った軍医は、基地に戻り次第上層部にこの事を伝える筈だ、目指していた日を目前に職務も全うしないままに倒れた自分は降格なり除隊なりを命じられるだろう。この胸から吐き出されたこれだけの血の所為で、此処から人生の歯車は狂って行くのだと思えば天井を見つめたまま自嘲的な渇いた笑みをひとつ。)ーーやってられねえな、…

  • No.249 by 鷹田 総一郎  2018-04-23 02:16:02 


ーーーー結核……。
(総合病院へと到着し現れたのは医師の診断結果を持った軍医、インクの滲んだ達筆な二文字を見て二度目の絶句を味わい。何故もっと早く親友を病院に運ばなかったのか、お前の医学的知識、技術はどうなってるんだと軍医の胸倉を掴み胸の内から溢れ出る言葉を口にしようとするが遅れて流れてきた言葉は何故彼の容態の変化を知ってるにも関わらず無理にでも休ませなかったのかというもの。彼の努力を許した怒りの矛先は自分自身へと牙を剥き、軍医の胸倉を離してやるが一言も発する事が出来ずそのまま院内へと。結核といえば隔離となり山の中へでも連れて行かれそうで、看護師に断りを入れて病室の近くへと。暫くは側の待合室で薬剤がしっかり身体に周り落ち着くのを待つ事とし数時間後、衰弱しきった彼を前に自身に向けた憎悪を滾らせる顔ではいけないと大きく深呼吸をし、普段笑顔とまではいかないが落ち着いた声でノックの後に戸を開き)

  • No.250 by 鷺宮 灯夜  2018-04-23 02:33:46 



(一人になって静かで無機質な病室に寝ていると嫌な思考ばかりが頭を巡る。相手と共に語った数々の夢が叶わない事が酷く苦しい、軍人として戦場に立つ以上命など失っても構わないと思っていた筈なのに。大切に、自分を奮い立たせながら育てていたものが、全て手の間から滑り落ちて粉々に砕けてしまうような虚無感、同時に全く実感の湧かない診断結果は受け入れていた筈が何処かで何かの間違いではとさえ考えてしまう自分が情けない。あの夜自分の元を訪れ、休めと一度は強く言ってくれた親友は、彼の性格を考える限りでは自分を責めているだろうか。自分が居なくなっても、強く生きて行けるだろうか。薬が回り身体はだいぶ楽になり青白かった頰からも幾らか青みが薄れた頃、聞こえたノックの音にいつも通りの静かな声で入室を許可し。)

  • No.251 by 鷹田 総一郎  2018-04-23 02:45:47 


俺だ。苦しかったろ、少し落ち着いたか?
(まだ良く日の出ている日中の病室は白く清潔感がありそれでいて無で浮世離れ足した空間に思える。ベッドの周囲がカーテンに仕切られているとはいえ、隙間から見えたきめ元より細やかな青白い肌を照らす光は相変わらず光り輝き美しいままで。先程と比べれば少しは血色を取り戻しているようにも思えるが落ち着いた様子の身体は普段よりも一回り小さく見えていかにも疾病を患っていると良く分かる。側の椅子をベッドサイドに移動させ、見下ろす形でほんの僅かに微笑みを浮かべて熱の低い頬へと手を伸ばせば、先程触れられなかった分しっかりと掌を押し付けてゆっくりゆっくり労わるように優しく撫でて)

  • No.252 by 鷺宮 灯夜  2018-04-23 03:01:21 


(柔らかな日差しに包まれその白い肌と髪を眩しく輝かせる、相手の穏やかな声と温もりを感じる掌の感覚が心地良いのか猫のように目を細め。重過ぎる程の責任の象徴でもある軍服を脱いだ為か、その表情は数日前の夜に比べればだいぶ穏やかで憑き物の取れたようなもの。相手の手の甲に自分の掌を重ねつつ、不意にどうしようもない切なさに襲われる。大丈夫だ、と笑ってやるつもりだったのに、随分前から病を受容し諦めていた筈なのに、相手と触れ合うだけで心はこれ程に脆く、夢を叶えるしあわせな未来を望みそうになってしまうのだ。窓から差し込む明るい光の浮かんだ灰色の瞳に薄らと涙の膜が張り、唇が微かに相手の名前を呼んだだけで)ーー…、総一郎…

  • No.253 by 鷹田 総一郎  2018-04-23 03:27:13 


…ああ。
(弱々しく重ね合う指の間へ己の指を滑り込ませ繫ぎ止めるかのように絡めた手の甲は隙間無く相手の掌の密着する形となり、ガラスのような脆さを匂わす呟きに胸の内が締め付けられとても静かな神経を慰撫するような声で返答しくしゃりとした笑みへと変わって。瞳に浮かんだ涙の理由を全て理解するなど健常者の己には無理な話だろうがそれでも理解してやりたい、救ってやりたい、変わってやりたい、そんな思想を巡らせながらベッド柵を無視して彼の熱くなった目頭に口付けを。塩辛い涙を唇に押し付ける行為はまるで体内の病を奪うかのように丁寧に、優しく何度も繰り返して、一度顔を離せば頭部を抱えるようにして抱き締め)良く頑張った、良くやったよお前は。もう良いんだ、今ぐらい泣いたって誰も気付きやしないぞ。

  • No.254 by 鷺宮 灯夜  2018-04-23 09:13:54 



ーー…悪い、総一郎…俺、はーー
(相手の受容の言葉、唯一自分を認めてくれるその言葉に涙が頬を伝って。本当はすごく苦しかった、怖かった、誰かに押し付けてしまいたいとさえ思った。それを許してくれるような相手の柔らかな唇が目頭に触れ、相手の泣き出しそうな笑顔を見て、酷く申し訳ない気持ちと悲しみが同時に溢れ出す。相手に抱きしめられ、されるがままに身体を預けながら無様にもまだ死にたくないと強く思った。微かに背中を震わせながら相手の服を軽く握り締め、薬のお陰で呼吸も楽にできるようになっており相手の肩口に顔を埋めたまま、強い薬なのか不意に眠気に襲われて)

  • No.255 by 鷹田 総一郎  2018-04-24 00:20:25 


俺は、?……
(肩口が彼の涙で濡れ触れ合うどこよりも熱を持つのが良く分かる、弱さを見せようとしない親友の一面がこんな所で見る事になるとは何とも皮肉なもので己の目頭も熱くなるが、目元に皺を寄せたまま強く耐えて。途切れた言葉に先を伺おうかと顔を見遣れば、点滴のせいなのか泣き疲れたのかぱっとみでは分からぬものの眠気の強い表情が視界に入りその先の言葉を聞くのは後程にし、今は眠りにつく許可を。瞳にかかった前髪を払ってやり、額から頭頂部へと撫でながら眠りに落ちるまでを見届け)

  • No.256 by 鷺宮 灯夜  2018-04-24 00:32:38 


(お前を傷付けてばかりだ、という言葉は音にはならずに瞳が閉じて。これが悪い夢ならどれだけ良いか、目を覚ましたらまたあの島の浜辺に居るかもしれない。そんな思いを抱きながら抗えない睡魔に意識を手放して)

背後から失礼します…!以前絶好して、と言う旨をお伝えしたかと思うのですがこの二人を見ているとどうしてもそれが出来ず…いつも通りに言葉を交わしたまま、相手が仕事を終えて病室に来た時にはもぬけの殻、行き先もわからないと言う形にさせていただきます…!
また、まもなく後編に移るかと思いますが、前編と後編のブランクはどれくらいの期間にしましょうか。戦争が終結した後の設定でも軍を辞めても、時系列としてはいつでも大丈夫なので!

  • No.257 by 鷹田 総一郎  2018-04-24 01:02:30 


(静かに眠りについた様子を眺めて無意識に呼吸の確認を。小さいが確実に生きている証拠となるそれを耳にすれば幾らか安堵して、今日は日が暮れるまで手を握り締めながらベッドサイドで見守り。院内の消灯時間ということで看護婦の呼び掛けに「また明日」と声を掛けてその場を後に軍へと帰る事に。壮絶な一日は終わりを迎え無性に広く感じる自室で夢で会える事を願って眠りにつき)


かしこまりました、どうなるのかとそわそわしておりましたが把握出来ました良かったです!
悩ましいところですが戦争が終結し間も無く、貧困と西洋文化の混沌とした日本は如何でしょうか?

  • No.258 by 鷺宮 灯夜  2018-04-24 01:15:31 


(日中眠りに落ちたもののその日は泥のように眠り、夜中に目を覚ます事もなく次に目を覚ましたのは翌朝。染み付いた日々の生活を繰り返すように無意識に身体を起こせば点滴の管が音を立て漸く此処は病院なのだと思い出す。薬が完全に効いている為か、またいつも通り職務に付けるような気さえするがそのまま大人しく再びベッドへと身体を横たえ。白い天井、昨日と同じような明るい光が窓から差し込み、薄く目を細める。いつもなら兵士達の騒がしい声が徐々に大きくなり始める時間帯、あまりに静かな室内は、昨日までの日常から遠く切り離されてしまったかのようで)

変更ばかり、その上色々と壮絶な描写、展開と申し訳ない限りです…!
良いですね、では今から1年ほど後、二人の再会の時を後編のスタートとしましょう!

  • No.259 by 鷹田 総一郎  2018-04-24 01:43:27 


(陸軍将校の噂は忽ち広がり、彼が予想した通り降格や除隊の話題が持ちきりとなって現在は上層部の判断待ちとなり、いち早く病院へ報告が入るそうだがその話を仲間にされた時に憎いような哀しいような何とも言えぬ複雑な心境となって。有識者を失った軍はより一層忙しなさを増し、各県から人材が派遣されるまでに発展して内部はどんどん変わって行き、それに後押しされるように只管仕事に没頭してから病院の消灯前には間に合うように街中で土産を買って再び病室へと足を運び)灯夜、起きてるか?開けるぞ。

いえいえ、色々と考えて下さり非常に助かっております!毎度の事ながらいつも有難う御座います!
承知しました、ちなみになのですが再開時は偶然何処かの病院や街で見つけるという事で宜しいでしょうか?

  • No.260 by 鷺宮 灯夜  2018-04-24 02:06:08 



(昼間の内に身の回りの整理は済ませ、ほとんど持っていくものもない荷物を簡単に纏めると上層部に電話を繋ぎ。病を患った以上軍に留まり続ける訳にも行かなければ職務も途中で放棄する形になったため上からの命令が出る前に自ら除隊の申し出をして。次に電話を掛けたのは許嫁の家、怒鳴る彼女の父の声と泣き崩れる彼女の声を聞いたが冷静に謝罪を重ねつつ電話を切り。酷く重かった軍服の上着を畳み、その上に帽子を乗せればこれで自分が背負うものは一切無くなってしまったと溜息をひとつ。体調が安定しているうちに此処を出ようとコートを着込み荷物を手にして浮かぶのは親友の顔。離れることなど考えたこともなかった相手、別れは突然やってくる。適当な紙を破り取り、万年筆で相手に向けてたった一筆だけしたためると綺麗に畳んだ軍服の上に。彼を乗せた車が病院を出たのはあたりが臙脂色に染まる頃だった。)

ーーー…「しっかりやれ。」


とんでもないです!
そうですね、それでも良いですし、ずっと探し歩いてついに彼のいる療養所に辿り着いたのでも構いませんし!

  • No.261 by 鷹田 総一郎  2018-04-24 02:26:49 


(薄い扉の向こうから返答は無く、いつもの事ながら何かに頭を悩ませているのか揶揄いあえて返事をしないのか、はたまた昨日と同様眠りについてしまっているのか、脳内に浮かぶ想像は一抹の不安無い平和な物だらけで。土産として用意したのは随分前に酒を飲みに行った店の和菓子、喜ぶ顔が見たいと奮発した紙箱を片手に病室を開き。ーー臙脂色に染まった病室に親友の姿は無く、無機質な病室に不釣り合いな軍服は大きな存在感を放ち、その上に無造作に置かれた紙を見つめて片手に持つ土産は床の上へと。一瞬にして心臓が凍ってしまったような途轍も無い息苦しさに襲われ震える腕で紙ごと服を掴むと衝動に駆られるまま院内を駆け巡り、また院外を靴底がすり減る程探し回り。其処で漸く彼が姿を消してしまったのだと理解し難い思考に至れば服を掴んだままその場に崩れて途方も無い哀しみに打ち拉がり。)

畏まりました!それでは探し回り要約の思いで再会を果たす事としますね!

  • No.262 by 鷺宮 灯夜  2018-04-24 02:52:24 



(遠くなる病院の建物、この場所から軍の基地は見えないが車窓からぼんやりと見上げた深い臙脂色に染まった空に、光に反射して輝きを放ちながら滑るように空を駆ける機体を瞳に移せば、昼間からまるで麻痺したように何も感じていなかった心が急に激しい感情の波に襲われて。抑える事も出来ない嗚咽を漏らしながら涙を流し、顔を覆う。しかし心を抉るような深い悲しみを受け止めてくれる親友はもう居ない、自ら彼を置き去りにして来てしまったのだから。ーー辺りが藍色に包まれた頃、車を降りて汽車へと乗り込めば車窓を流れて行く暗い木々を眺めつつ、やがて全てを失ったその男は乗客の誰も降りぬような山奥の小さな駅へと降り立てば、後ろを振り返ることもなく、一人ひっそりとした療養所へとその姿を消して。月明かりに照らされた木々に風の音だけが響く、星の瞬く夜の事ーーー…)


ーーー前編 完結ーーーー


本当にお付き合い頂いてありがとうございます。
既に切なさMAXですが、これにて前編は完結とさせていただきます。
後編もぜひぜひ、よろしくお願いします。

  • No.263 by 鷹田 総一郎  2018-04-24 03:04:50 


此方こそお付き合い有難う御座いました!あれからもう一ヶ月が経っていると思うと時間の経つ早さに驚きいっぱいです、灯夜さんの全盛期に触れる事が出来て良かっです、本当に有難う御座います!

後編開始は直ぐに療養所を見つけた辺りで宜しいですか?それとも、何か、許嫁との会話など挟みますか?

  • No.264 by 鷺宮 灯夜  2018-04-24 03:14:13 



同じ気持ちです、お相手を総一郎さんにお願いできて本当に良かったです!
後編もシリアスの連続な重すぎる感じではなくて、2人でのんびりと過ごしたり散歩に出掛けたり、後は前編に比べて甘め要素も入れつつまた少しずつ進めて行けたらと思っております!

療養所を見つけたところからでも良いかと思って居ましたが許嫁との会話など簡単に挟むのも面白そうですね!!
ものすごく悩みます…どちらでも此方としては構わないので、お好きな方で進めて頂いてもよろしいでしょうか。

  • No.265 by 鷹田 総一郎  2018-04-24 03:39:31 


畏まりました、のんびりと残りの二人の人生を紡いで生きましょう!

それでは、やはり千鶴さんの事が少々気に病みますので簡単にお話ししようかと思います。場面としては、灯夜さんが姿を消してから丁度半年が過ぎ頃にしますね!


(彼が姿を消してから数週間後、日本は戦火に包まれ争いの歴史に爪痕を残す事となり何千と国民を失い壮大な敗北となって終焉を迎え。ーーそこからまた数ヶ月後の事。親友の許嫁が働いていた店の前へと訪れたのは左半身に重度の火傷を負い包帯に包まれた男の姿であり、幾度と使用したせいか既に馴染んだ松葉杖と当時と変わらぬシャツとズボンといったスタイルで荒んだ街を背にして。許嫁が解消されたとは把握していないが、姿を消したぐらいなのだから彼女にも何らかの連絡を入れてあるとは大方予想が付いており、緊張した面持ちで消息の確認がてらかつての味を思い出そうと)ーーー総一郎だ、あいつの、灯夜の友人であった。まだこの店は現役だろうか。

  • No.266 by 鷺宮 灯夜  2018-04-24 09:13:07 


ありがとうございます!
時系列も了解です!

ーー…まさか、総一郎様…!
(激しい戦争に被害を受けた店がようやく少しずつ営業を再開したのは一ヶ月ほど前の事。女給も減りまだ以前のように客は多くはないため、ドアの開く音に店先へと出れば姿こそ変われどかつて話に花を咲かせた、許婚の親友の姿があり思わず驚いたように口元を覆って。忘れてしまおうとした過去、あの日許婚だった彼からは軍隊を辞める事になった旨と、迷惑を掛けるので急ではあるが婚約を解消して欲しいというだけの事務的な電話が掛かってきた。状況を理解できないままに、父は怒り、自分は彼に捨てられたのだと嘆いた。懐かしい顔にかつての明るい笑顔はないが、彼がこの戦争下無事だっただけで十分だと目に涙を浮かべて駆け寄って)
御無事で、本当に良かったーー!

  • No.267 by 鷹田 総一郎  2018-04-26 00:25:47 


(店が変わらず営業しているという事、彼女が無事であるという事に安堵し懐かしい声色に少しばかり緊張が解けたようで昔程の明るさが無くなってしまったのは無理も無いと駆け寄る彼女を見下ろして穏やかな微笑みを浮かべ、軽い会釈を。無事とはいえ前回に引き続き見っともない姿での再会に笑いを取ろうと自虐気味に肩を竦めて今度ばかりは手土産を渡すべく松葉杖に括り付けた風呂敷を解き最近日本に入ってきたばかりの洋菓子を差し出し。)千鶴さんも無事で何より、やっぱり目の保養が無いと街も活気付かないだろうよ。ーーその後は元気でやってるか?

  • No.268 by 千鶴  2018-04-26 00:45:38 


ーーまあ、綺麗なお菓子…!お気遣い頂いて。
ええ、…暫くはお店に出られなかったんですけど、あまり落ち込んでばかりでもしょうがないから。
総一郎様も、本当にお疲れ様でした…早くお怪我を治して、これからはゆっくりお休みになって下さいね。もう暫くはお仕事もないんでしょう?
(少し寂しそうに微笑みながらもそう答えると膝の上に重ねた手を見つめ、重度の火傷を負っている相手に悲しそうにそう告げて。椅子を引き座るように促しつつ、戦争が終わった今は軍の仕事はなくゆっくりと休暇を取れるのではないかとそう言って。相手の姿から思い出すのは、やはり許婚だった彼が自分に会わせる為に親友を連れてきてくれたあの日の事。もうじきあれから1年近く経ってしまうのかと過去に思いを馳せて)

  • No.269 by 鷹田 総一郎  2018-04-26 01:21:47 


仕事が無いも何も、もう俺達の様な兵士は必要とされなくなったからな軍も警察予備隊とか、そんなものに変わるとか。(ご好意に甘え椅子に座らせてもらう事とし一息つき。軍を辞めるか引き続き名も役割も変わる法制度に則って次の人生に進むかはまだ決断や試行錯誤にも至らない上の空で、どんどんと新しい風を受けて変わって行く世の中に取り残された様な気分でありぽつりぽつりと語り始め。悲しそうな横顔を見つめつつ互いに胸の内に引っかかる存在は同じ者であると苦笑いを浮かべて)大変だったろう、色々と。

  • No.270 by 千鶴  2018-04-26 01:37:00 


激動の時代の波に、まだついて行けません。
暫くは何も考えず、退屈過ぎるほどに休養をお取りになった方が良いと思います…戦火の中で身体だけではなくて、心も傷付いてしまっているはずですもの。
(まだ全く時代が動いている波について行けないと困ったように苦笑して。相手には休養が必要だとその姿を見ればわかる、念を押すようにそう告げて。相手の言葉に顔を上げると彼の事を言っているのだと分かり少し困ったように微笑んで今の思いを告げて)ーー正直、まだ実感が湧きません。何故急に、婚約を破棄して居なくなってしまわれたのか…決められた結婚とは言え、私は灯夜様の事をお慕いしていたんです。…あの日電話越しにお聞きした声は、すごく冷静で、全く気持ちが読めなくてーー灯夜様ではないみたいで少し、怖かった。

  • No.271 by 鷹田 総一郎  2018-04-26 23:42:47 


(心身共々傷付いていると図星を突かれ、温かな優しさが今は塩水となって傷口へチクチクした痛みに代わりに苦笑して静かに頷いてみせ。矢張り病気の事は告げていなかったようで何も知らない彼女を憐れみつつ、彼なりの配慮から彼女を手放したのだと汲み取れば今更病に侵されたからとは言えずに静かに耳を傾けて、全てを聞き終われば少し間を開けたのち唇を開いて)ーー俺にも勝手に消えてった理由は正直あまりよく分からないな。まあでも、何かしらの理由があったんだろう、俺らに言えないような何かが。まああいつは勿体無い事をしたな、こんなに別嬪なのに。

  • No.272 by 千鶴  2018-04-26 23:56:10 



ーー今はただ、何処にいらっしゃるにしても灯夜様が幸せである事を願うばかりです。
(相手の言葉に小さく頷き、やはり相手も何も知らされず彼だけが姿を消したのだと改めて思えば、あの時の生活を捨ててまで選んだ道を一人歩みながら幸せになっていれば良いと、彼が病に侵されているなどと考えにも浮かばずに純粋な気持ちでそんな事を考えて。少しはにかんだように微笑みつつ、気付いてはいない様子だが相手も大層人気があるのだと伝えて。)…嫌だわ、総一郎様こそ皆の憧れの的です。灯夜様とお話している時の笑顔を見た女給の一人も、明るくてお優しくて、凄く素敵な方だって言っていたもの。

  • No.273 by 鷹田 総一郎  2018-04-27 00:17:16 


そうだな、幸せであれば。…それで。
(純粋無垢な言葉に心底心が綺麗なのだろうと何だか心が折れ洗われるようでくつくつと軽く笑いながら、彼が今何を想いどこにいるのかを頭の片隅でぼんやりと考えて。まさか自身にも返ってくるとは思わず一瞬何の事だと小首を傾げるが、直ぐに察すれば此処は乗っかってやろうと片方の口の端を上げて)ははッ、憧れの的は言い過ぎだが強ち間違いでは無いな、松葉杖さえ無けりゃ今頃両手に花だったかもな、俺も惜しい事をした

  • No.274 by 千鶴  2018-04-27 00:24:26 



…ふふ、相変わらず楽しい方。
ーーこれから、少しずつまた店を立て直そうと皆で話して居るんです。また、これからも遊びに来てください。
(相手の言葉に嬉しそうに笑いながらも否定する事はなく、相手ほどの男性であれば、相手さえ本気になれば直ぐに素敵な女性達に言い寄られるだろうと。また店を立て直す予定だと話せば、しばらく軍の仕事は無いと言った相手を見つめて、そう微笑んで)

  • No.275 by 鷹田 総一郎  2018-04-27 01:16:20 


勿論、また来る。何より無事で良かった、きっとあいつも喜ぶ。
(柔らかな目元を眺めながらしっかりと頷き、数週間後、はたまた数ヶ月後先になるかもしれないが誓いを立ててゆっくりと立ち上がり。そろそろ彼奴を探さな行かなければならない、手掛かりの一つも無い途方も無い暗がりに彼女は少しの光を与えてくれたような気がし、先々の不安はほんの少しの間揺らめいて消えてしまったようで。最後に今一度笑みを向けて)じゃあ、また。互いに強く生きよう、何があろうと折れてしまわないように。

  • No.276 by 千鶴  2018-04-27 01:29:02 


…ええ、お約束します。総一郎様もどうかお身体はご自愛下さいね。ーー必ず、また直ぐにいらしてくださいね。
(相手が立ち上がるのを見て自分も立ち上がりながらじっと懇願するように相手を見つめて。きっとまた会えると強く信じながら少しずつ遠くなっていく相手の姿を見送り、その背中が見えなくなるまで手を振り続け)

  • No.277 by 鷹田 総一郎  2018-04-27 23:39:13 


(約束とは脆いものだが、彼と交わしたもの彼女と交わしたものはかならず守り抜きたいと心の中で強く願って最後で見つめるその眼差しを背に感じながら己は長い長い旅路へと。ーーーそれからまた半年、すっかり世も人も変わり果てた日本は警笛一つならずてんやわんやの大祭り。肉体に負った傷は完治したものの深い爪痕を残し未だに半身に刻まれて。随分長く街から街へ人から人へと渡り歩いた身体は以前よりも少しばかり背が伸び体格も良くなり。しかし心身の疲労は目元に皺を作り、薄っすらと髭も生えていて。辿り着いた先は山奥の療養所、探し人の名を看護師に告げて)

  • No.278 by 鷺宮 灯夜  2018-04-28 00:23:42 



(軍を離れてから一年、戦況の悪化と敗戦、さまざまな事を経験する日本もこの山奥の静かな場所には縁遠い事のよう。毎日欠かさずに新聞を読みながら思うのは、相手は無事だろうか、何処でどうしているのだろうかということばかり。一人の病室は日当たりも良く静かで、過ごしやすい。一年の月日を掛けてじわじわと病が身体を蝕み、軍に居た頃と比べれば筋肉は落ち身体もだいぶ痩せてしまった。肉が落ち目元が僅かに窪んだのか、頰に影を落とす長い睫毛もまた以前よりもくっきりとその色を頰に落として。薄らと青みを感じるような透けるように真白な肌、唯一血色を感じさせる唇からは、定期的に空咳が溢れるようになってしまった。しかし軍に居た時と比べて圧倒的に身体を労わり安静にする事が出来ているため、一年といえどその病の進行は遅く。ーーその日、普段よりも少し体調が良く、日の当たるベッドに上半身だけを起こしたまま、ブラウスの上に温かいセーターを羽織り窓の外の新緑へと視線を向けて。長年各地を探し続けた相手に看護師は手元のカルテを見てその名前を確認し頷くとその部屋番号を伝え、どうぞ、と促して。彼はそんなことは知る由もなく、幾つか咳を溢したものの、窓を開けると気持ちの良い風が頬を撫で)ーーー鷺宮、灯夜様ですね……ええ、確かにいらっしゃいます。

  • No.279 by 鷹田 総一郎  2018-04-28 01:56:20 



(随分と長い時間がかかってしまったが漸く彼の存在を肯定付ける一言に頭頂部から足の先までに電流が落ちた感覚が襲い、一瞬心臓は脈を打つのを忘れてしまい全ての感覚器官が遮断されて看護師の言動のみが脳内へ。通路を歩く時でさえ足底が地面を踏みしめる感覚は無く、喜びとは別の浮き立つ思いで不安と期待胸に抱きながら指示された番号と同じ部屋の前で足を止め。アルバムに仕舞われた一枚の写真と共に機体を飛ばしたあの戦場で彼がこの場に居なくて良かったとどれ程思った事だろう、同時に彼が姿を消してしまった事に対してどれ程悲しみと憎しみを抱いた事か。遂に探し当てた扉の向こう側はまたものけの殻ならば最早諦めるしかないと最後の願いを戸を引く腕に込めて、音も立てずそっと運命の瞬間を迎えて。ーー眩い木漏れ日を全身に浴びる今にも折れてしまいそうな細い背、かつて細身でありつつ締りのあった肉体は肉が下げて骨と皮のようだがしっかりの伸びた背筋は彼のものであると語り掛ける。間違い無い、そう脳が判断を下した時には既に彼の身体を抱き締めていて。奥歯を噛み締めた唇からは投げ掛ける言葉が出てくる事は無く、ただ、ただ彼の存在を確かめ繋ぎ止めてい続けるように息苦しい程抱いて首を深く垂らさせ)

  • No.280 by 鷺宮 灯夜  2018-04-28 02:14:21 



(不意に扉の開く音がすれば、もう薬の時間だろうかと窓の外から扉へと視線を向けて。しかしそこに居ると思われた看護師の姿はなく、代わりに立っていたのは姿こそ昔とは変われど見間違うはずのない親友の姿。ーーーまさか、そんな事があり得るだろうか。疲労の浮かぶ目元と髭の生えた彼の顔にはかつての明るい笑顔はなく、服から覗く左半身には痛々しいまでの火傷の痕が刻まれて。はっきりと視線が絡み合ったまま脳裏に蘇るのは軍を離れた時の臙脂色の空、胸が張り裂けんばかりの悲しみと、空を滑る機体。気付いた時には相手に身体を抱きしめられ、信じる事のできないこの状況に息をすることすら忘れたように何も声に出さず。二度と会えないだろうと思った、自分の事など憎み記憶から消し去って欲しいとさえ願った相手の確かな体温をその熱の薄い身体に感じ。窓際の棚に置いていたかつての二人の写真に眩しいまでの光が注ぎ静寂が部屋を支配する中、相手の存在を確かめる、ほんの囁くように小さな音が唇から溢れ落ち)ーーー…総、一郎……、?

  • No.281 by 鷹田 総一郎  2018-04-28 02:34:02 



(確かな存在を、今腕の中に感じている。見た目通り骨ばかりの身体は可哀想な程やせ細っているが密着した肌から伝わる温もりは昔と変わらず皮膚を突き破って熱を与えてくれよう。それがとても嬉しくて、悲しくて一層の事一発殴ってやりたい気もするが変わり果てた身体にそんな事をする筈も無く、代わりに強く抱き締めたまま、掠れて消えそうな問い掛けに肩口に顔を埋めるようにして頷いてみせ。涙さえ出なくなってしまった瞳はかたく瞑ったまま瞳の裏には何も写さず、ただ其処に在る確かな存在だけに意識を研ぎ澄ませて。懐かしい香りに誘われて漸く口を開いたのはそれから暫く経った後、震える唇から溢れた思いは短く、それでいて多大な想いが込められた一言で収まり)ーーー会いたかった。

  • No.282 by 鷺宮 灯夜  2018-04-28 02:50:22 



(相手の温もりと変わらない逞しい身体、抱きしめられた己の身体は昔に比べて痩せ細ってしまったが相手は気にする事もなく硬く抱きしめてくれる。病の影は感じさせるものだが、その顔にはかつてと同じ気品と誇りを携えたまま。顔付きは軍を離れてからだいぶ穏やかなものになったかもしれない。自分には相手を求める資格などないと思いつつも相手の背中へと添えられた掌、耳元で聞こえた相手の言葉に胸が熱く締め付けられる。自分で突き放しておきながら、どれほど相手を恋しく思っただろうか。寝付けず苦しかった夜、どれほど相手に抱き締めて欲しいと願っただろうか。今だけは、と昔相手にだけしていたようにその肩口に顔を埋めて)

  • No.283 by 鷹田 総一郎  2018-05-01 23:40:37 



(暫く抱き合っていれば巡り会えた安堵とは別に唐突に姿を消した事に対して長年抱いていた負の感情が次いで湧き上がり、背に回していた両腕を彼の肩を伝って、腕から肘、肘から掌へと滑り落とし双方の腕を繋ぐ形へ。いい加減な理由で姿を消した様には思えぬ性格を知っているからこそ、己の不甲斐なさに嫌気がさした結果なのかとも考えた程、随分と長い間答えの無い疑問を抱えて現在に至るわけだがこうやって対面している今でも真相は彼の知る。目元の皺を更に深めながら重々しい唇を開き)此処まできたのはただのエゴなのかもしれないが、それでも少し期待したんだ。またお前が必要としてくれるんじゃ無いかって。

  • No.284 by 鷺宮 灯夜  2018-05-02 00:17:03 



ーーーお前を、傷付けたくなかった。先の無い俺の事など憎み、記憶から消し去って欲しいとさえ思った。
結果的にお前を傷付けた事に変わりは無いが…それでも、お前を壊したくなかった。今でもそれは変わらないーー…なあ総一郎、お前にはまだ未来がある。家庭を築くことも、また空を飛ぶ事も出来る、お前は一人でも夢を掴めるだろう、?
(相手の身体が離れ手を繋ぎ合ったまま真っ直ぐに絡んだ視線。嗚呼こいつはこんなにも深い哀愁を漂わせる、こんなにも世の痛みを知り尽くしたような目元をしていただろうか。何も告げずに姿を消した理由、それを始めて口にしながら今も思いは変わらない。相手を想うからこそ、自分を忘れ去り新しい人生を歩んで欲しいのだ。一年もの月日を自分に裂いた相手はもう自由になっても良いのだ、いつまでも相手を自分に縛り付けて居てはいけないのだと、その頰に冷えた手を添えて。自分の心の望むままに相手を縛り付けられたらどれほど良いか、行くなと、俺だけを見てくれと言えたらどれだけ良いかーーしかし我儘を言えない厄介な性分は昔から変わらず、こうすべきなのだという理性的な言葉ばかりが唇から紡がれる。)ーーもう、忘れて良い……忘れてくれ、探してくれただけで十分だ。俺は、お前の足手まといになりたい訳じゃない。此処に居たらお前の未来まで、血に奪われる。

  • No.285 by 鷹田 総一郎  2018-05-02 01:02:03 



俺の人生を語るな。ーーまだ分からないのか?俺には、…灯夜が必要なんだよ。先が無いだの、未来があるだのそんなに重要な事なのか、なあ、以前と何が違うって言うんだ。
(彼の思惑通り、憎しみも負の感情の要因として存在していた。しかしそれ以上の多大な哀しみの海に飲まれ鎮火していたが、再び訳も分からず置き去りにされた事への憤りが言葉という火種を得て焔を纏い、黒々とした瞳の奥で揺らめいて握る両腕に力が入り、口調は強いものへと変化し。健常者である己の未来への配慮を持った思考なのだろうがそれらを受け入れられる程の余裕は今は無い。自分勝手な男はどちらなのだと自ら自重を訴える理性は脳の片隅へと追い払い、側にいたいのだから離れたく無いとただそれだけを伝えたい一心で紡がれる言葉の数々には様々な感情が織り混ざり、いつの間にか目頭に熱い涙が溜まり硬い拳を作れば彼の背後、壁へと緩くぶつけて)側にいたいんだ、いや側にいて欲しい、お前に覚悟が無いとしても。もしそれが許されないのなら…俺は共に死んでやる。

  • No.286 by 鷺宮 灯夜  2018-05-02 01:31:20 



ーーお前が、同じように血を吐いたらどうしたら良い。お前が、俺の手で壊れる所なんて…!
(結核は患った者を死に至らしめる不治の病、それでいて感染力が強いという。もし自分の側に居ることで相手にも病が移り、彼が壊れてしまったら。そんな堪え難い未来が脳裏を掠め振り払うように僅かに語気を強めた所でふと我に返る。相手は自分が恐れている未来と同じように自分が血を吐く様を見て親友が壊れていくという堪え難い苦痛を味わっている、彼を拒絶することは彼の為を思っての行動ではない、自分が怖いだけではないかと。不意に背後の壁を殴る音にびくりと肩を跳ねさせたものの、漸く相手の瞳を真っ直ぐに見据えた瞳からは嘘で塗り固めた御託は消え相手の手を握る掌に力がこもる。一度箍の外れた言葉は止まることを知らない、相手に見せたくないと願った黒い心のうちも、見せたくない弱い自分も全てが今にも崩れてしまいそうな脆い儚さをまとった言葉となり涙と共に溢れ出して)ーーー怖い、んだよ…お前に、嫌われたくない…血に溺れて、壊れて行く姿なんて、見せたくないーー…!俺に、失望しないでくれ…今の俺なんて忘れて良い、だから、昔のままでーーー哀れみの目なんて、向けないでくれ…!

  • No.287 by 鷹田 総一郎  2018-05-07 21:51:38 



…俺はお前と離れる方が辛い、どうしたら分かってくれるんだ。
(ゆるく壁に拳をぶつけたものの、ズキズキとした痛みは戦火の負傷によるものかはたまた胸に負う悲しみの感情によるものなのか。あれから気が滅入る程、幾多もの書物を読み繰り返し感染病の治癒について病識を深めたが一度たりとも感染が恐ろしいと感じた事は無かった。何ならば彼が疲労で眠りについたあの日に口付けをした時点で既に接触感染となっている筈だが、未だ健常者として立つ身に降りかかる病は無い事に対して己は身が朽ちようとも、たった一人になろうとも生き長らえる運命であるとさえ思っている。心身共々悲鳴を上げているのは彼だというのに、側に居たいという身勝手な想いは遂に本日まで無くなる事はなかった、しかしながら言動様々駆使しようとも再び彼を泣かせてしまった事に罪悪感と無力感を抱き、一度開きかけた唇を閉じて双方の瞳をじっと見つめ。張り裂けてしまいそうな胸の内をよそに、窓からの暖かな木漏れ日は二人に影を落としそよ風によってゆらりゆらりと揺れており、彼の顔に出来た影を愛おしそうに指の腹で撫でればまだこの世の人だと実感させられる。言葉だけではきっと伝わらないだろう、そう解釈した脳は次第に身体を近付けさせ、彼の顎を掬い上げれば互いの唇を数ミリの隙間も無く重ね合わせて)


またお返事が遅くなり申し訳御座いません…!
少々スランプ状態に陥ってしまい、毎日覗いてはいたのですがなかなか指が進まず…。
またこうしてお返事を返せるようになったのですが再び遅れてしまう事が多々ある事をご了承下さいませ、申し訳無いです…!

  • No.288 by 鷺宮 灯夜  2018-05-07 22:51:35 


──…ッ、…
(相手を想う気持ちと自分の弱さと、様々な気持ちが心の中を掻き乱す中不意に奪われた唇。思わず目を見開き、相手に移ってしまうという恐怖からその肩を押し返そうとするが相手はびくともしない。側に居たいという相手の必死の言葉を思い出せばそれを身をもって表すような行動に抵抗をやめ、やがて強張っていた身体からふと力が抜けて。長年共に生きてきた親友、彼が側に居たいとそう言ってくれるのならそれに甘えたって良い、そんな気持ちが荒んでいた心を少し落ち着かせ、同時に一番傷付いているのは彼だという思いに駆られ。突然の口付けに驚きはしたものの嫌な気持ちにはならず自然と受け入れていて、それをきっかけに相手と笑いあっていた頃の自分へと戻ったような気持ちになったのはなぜだろうか。少しして唇が離れると自ら相手の首へと腕を回し自分の方へと引き寄せながら労わるように髪を撫でてやり、その耳元で囁く声は病を感じさせず昔と同じはっきりとしたもので。)……総一郎、俺は此処でお前の無事をずっと祈っていた。よく頑張った、生きて居てくれて良かった…1人にして、悪かった───…側に、居てくれ。本当は其れをずっと、望んでいた…


お返事ありがとうございます、私も何度か自分の投稿を読み返しては、返し辛い返事をしてしまったと反省している所でした…!こちらこそ申し訳ない限りです。
レスのペースに関しては承知致しました、遅くなってもお気になさらず大丈夫です。此方もなるべく返しやすいお返事が出来るようにするので難しい場合はあまり考え過ぎず、返しにくいわ!!!と思われたらいつでも仰って下さいませ…!

  • No.289 by 鷺宮 灯夜  2018-05-19 00:20:11 




下がってきたから一度上げておく。
もし打ち切りの場合は、ひと言でもくれると嬉しい。
忙しいなら無理はするなよ、


  • No.290 by 鷹田 総一郎  2018-05-19 14:45:46 



待たせてすまない、リアルの方が忙しくなかなか顔を出さずにいる。
来週いっぱいまでは返信が厳しいかもしれないが、打ち切りや無言での逃げをしたいわけではないんだ。
来週が終われば六月の初めまでは時間にゆとりが出来るからまたゆっくり物語を進めていこう、本当にすまない。

  • No.291 by 鷺宮 灯夜  2018-05-19 17:24:28 




いや、俺こそ悪かった。
忙しくしてるお前に疑うような事を言ってしまって。
連絡をくれて感謝してる、お前が落ち着くまで待ってるよ。仕事も応援してる。
またゆっくり話せるのを楽しみにしてる。


  • No.292 by 鷺宮 灯夜  2018-06-03 20:50:05 




総一郎が見つけやすいように上げておく。
待ってるから、お前は急がなくて良いからな。
余り無理はし過ぎるなよ、

  • No.293 by 鷺宮 灯夜  2018-06-23 22:16:30 




一ヶ月、か…そろそろ諦めた方が良いのか。
あと一週間、此処でお前を待ってる。


  • No.294 by 鷺宮 灯夜  2019-10-22 00:47:36 





1年以上も前の部屋を今更上げて、未練がましい奴だと思われるかもしれないな。
こんな雨の夜に、どうしようもなくお前が恋しくなった。
お前と物語を紡いだ日々を、忘れた事は無い。此処には幸せな想い出だけが刻まれているんだ。

もしも、お前が此処を見つけてくれたら…そんな願いだけを込めて、上げさせて貰った。
俺は今でも、此処でお前を待ってるよーー総一郎。


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