若き将校 2018-03-28 22:31:14 |
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(暫く抱き合っていれば巡り会えた安堵とは別に唐突に姿を消した事に対して長年抱いていた負の感情が次いで湧き上がり、背に回していた両腕を彼の肩を伝って、腕から肘、肘から掌へと滑り落とし双方の腕を繋ぐ形へ。いい加減な理由で姿を消した様には思えぬ性格を知っているからこそ、己の不甲斐なさに嫌気がさした結果なのかとも考えた程、随分と長い間答えの無い疑問を抱えて現在に至るわけだがこうやって対面している今でも真相は彼の知る。目元の皺を更に深めながら重々しい唇を開き)此処まできたのはただのエゴなのかもしれないが、それでも少し期待したんだ。またお前が必要としてくれるんじゃ無いかって。
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