匿名さん 2018-06-10 12:20:27 |
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「……君、喋れたんだな」
(相手の怪しむような視線も、自身の抗議じみた問いかけも意に介さない様子で、男はその少し冷たい印象を受ける切れ長な瞳でこちらを見下ろしたまま、悪びれる風でもなくぼそりと。言われてみれば、外を出歩いてもあまり他人と話さず、トークは相手任せにしてきた気がするが、ここでもその調子で無言を貫いていたところ、唖者と勘違いされたのだろうか。しかし、仮にそうだとしても先程の男の行動はよく分からない。不審に思いつつ、また黙って男を見返すと、男は自身の左手辺りを指差し『それ』と一言。
そこには、契約の腕輪の他にもう一つ、控えめで繊細なデザインながら、綿密に荘厳な模様が刻まれたブロンズの腕輪がはめられていて。……ああ。……これは、昨日客室で一人留守番をしていた際に "明日からは仕事だから" と別れを告げに来た同胞から貰ったものだ。そう言えば、相手にも何も言っていなかった(←) 男はその腕輪を見やりつつ『ピジョンバングルだろ? コントラクトリングの方もかなり上物だったが、それも随分上等なのを付けているんだな』と述べると、これまでずっと無表情だったのに、そこで初めて……顔をくしゃりとさせ、可愛いぐらいの相貌でゆっくりと微笑んでは『良い品だ。大事にしなよ』と締め。
相手と共に店を出れば、左手の二つの腕輪を眺めつつ、右手では自身の横首を撫で、少し黙って考えた後「アルが言っていた、魔道具師には変わってる奴が多いってのはああいうことか…?」と呟く。
なお、ピジョンバングルというのは……通信に使える魔道具の一種であり、固有に設定されたシグナルを、ピンポン玉サイズで"伝令玉"と呼ばれる別の魔道具に覚えさせ、その玉を放り投げると蛾の触角のような形状の羽を生やして、バングルのところまで飛んでいくというもの。玉はカプセル状になっており、中に手紙を仕込んで、魔法で封じるのが一般的。一見便利だが、伝令玉自体が少々高価な上、耐久力や信頼性はピンきりで、雨に濡れたり飛行中に物にぶつかったりしただけで動かなくなることも度々。それを避けるには最初から上物を使うか、魔法で強化するのが普通。定住する地を持たない者が、いざという時だけの連絡手段として身に付けることが多いが、貴族が下級の者への連絡手段として使うこともある。
……そういう代物なのだが、当人はほぼ知らない(←) なんか貰っただけだ(←) そう言えば、相手にも同じものを渡すようにと頼まれていたんだった。昨夜は早寝し、今朝はバタバタしていたためにうっかり忘れていたその用件を思い出すと「アル、ちょっと、待ってくれよ」と言って、その場に立ち止まり、ショルダーバッグをごそごそしだして。やがて、一介の傭兵が持っているか、あるいは、無償で投げて寄越してくるには不自然なほど、上等なバングルと高価そうで信頼できる外見の伝令玉が数個入った小箱を取り出せば、価値を分かっていないがゆえに物言いも端的に、雑な感じで相手に差し出しつつ)
忘れていた。さっきのやつは昨日受け取ったんだが、同じのをアルにも渡すようにって言われてたんだ。フェリコートからだぜ。
(/安定熱量(←)で、頻繁には使えないけど、いざという時には役立つ程度の通信機器の設定を生やしたので、この後、爺様とも連絡先を交換できるといいなと思いつつ。にしても、危険を前にさりげなく他人を盾にするグラナーティアと、さりげなく他人の前に立つアルドニックの人格の差よ…← /蹴りはご自由に)
まぁ、そんなとこだな。……っていうかお前な、そういうことはしっかり言えよな……忘れるなよ。元兵士なんだろ、報連相習わなかったのか?
(変わった奴が多いという言葉に頷きつつ店を出て。そして尋ねるのはほうれんそうの精神どこへやったのかということ。とはいえこの少女の場合その立ち位置は特殊だったであろうことは予想されるので、そういう指導は受けてなかったのかもしれない。実際普段の生活でそうだった片鱗を感じることは少ないし。ともかく色々と雑な相手に苦言を呈するようにそう言いつつ、差し出されたピジョンバングルを受け取って)
しかし……怖いくらいに親切だな。彼女とはそんなに仲が良かったのか?
(疑いたくはないが、先日のネックレスの件も含めて考えるとまさに至れり尽くせりと言ったところだ。ピジョンバングルに至っては二人分渡してくれている。昔の仲間であるティアにだけならまだしも、その連れでしかなく彼女との関係が希薄な自分へもこの親切、裏があると思うのは悲しいが人の性だろう。そうティアに尋ねて)
(/良いですね、超便利だと思います!そして逆にその親切を怪しまれるフェリコートちゃん←
まだどこか人間への警戒心が残ってるため無意識にそうしてしまうという深いキャラ設計が伝わってきますね←)
ほうれんそう? なんだよ、それ。あと、あいつとの仲? 大した良くなかったぜ?
(情報共有の不備を嗜められれば、首を傾げて相手を見返し。さらに元同僚との仲を聞かれると、親しさの度合いについてはあっさりと否定的な主観を述べて。ぶっちゃけ、ただの元同僚としか思っていない(←) まぁ、つまり……協調性がないのである。そういった捉え方をするということは、実は、誰と比べて仲が良いと語れるほど多数の人と深い付き合いをしてこなかった証左でもあるのだが、本人は何の気なしで。客観的に見るのであれば、いくら価値が分かっていないとはいえ、くれるから、という理由で疑いなく物を受け取れたり、そこで遠慮しなくても関係に悪影響がないことを無意識に信じられたりしているところ、結構通じ合っていると言って過言ではなさそうなのだが。さらに、先の蛇っぽい男が教えてくれた方向へと足を踏み出しつつ、ほんの少しだけ頬に朱を差せば、一応澄ました風を気取りつつ、目も合わせないまま)
……というか、オレが寝てる間に布団使っていいって言ったの、アルだろ? 別に嫌ってわけじゃねぇけど……あいつ、ちょっとベタベタしてくるところがあるから、勘弁してくれよな。
(/伝わってきますねぇ笑↑↑///)
報告、連絡、相談だ。なんかあった時にはこの3つをきちんとしようってことから生まれた略語だな。……あんま仲良く無かった?んー、ああ、なるほど……
(当人はそうは言うものの、少なくとも多少なりとも信頼しているということが行動の節々からは伝わってくる。そして続くベタベタという言葉に妙な納得をする。軍隊だと珍しくない話であるが、亜人の少女の部隊、男の入り込めそうにないその空間において、育まれたものとは、"愛"とは何なのか……想像に難くなかった。つまりそういう訳で彼女はあんなにティアに対して親切なのだろうと推察、そして俺も恐らくティアに対してそういった視線で見てないから"許された"のだと勝手に考えて……風呂に一緒に入ろうとした話はしなくて良かったと心底ホッとして←)
ま、まぁ親切なのは確かだしな、うん。そう言ってやるなよ……彼女は大切にすべきだ
(先程まで疑いを向けていたくせに、何故か庇っていて。しかも妙な余所余所しさまで見せている。完全に余計な察しをしている証拠である。そうこう話しているうちにさっきの蛇っぽい魔道具師が教えてくれた場所に辿り着いて)
(/今回勝手な推察しまくってます← あとキャラの名字なのですが、ローマイヤーではなくシンプルに鍛冶家を意味するシュミットで良かったかなと思ったので、唐突ですが変更しても構わないでしょうか…←←)
……? なんだよ、その顔。
(相手の表情と態度に妙なものを感じ取れば、不思議そうに。続いてまた左手首に視線を戻せば「なんか、これで遠くにいる奴とも連絡が取れるんだろ? アルなら使い方が分かるだろうからって言っていたんだ」と言って。自分にはよくイメージも沸かないし、解説もそう詳しくしてもらえなかったわけだが、彼女の言う通り、本当に相手がそれについて知っているのであれば、問題ないと考えており。ついでにふと先程の魔道具師の言葉を思い出せば「……大したものじゃないって言ってたんだがな」とぽつり。一応は手渡された時に、なんだこれ、凝った装飾だが高いんじゃねぇのか?と聞いたのだ。そんなことないと言われたから、そんなことないんだなと思っていた(←) 実際のところ、バングルは貴族が持っていそうなクラスのもので、伝令玉も些細な用事で易々と使うには勿体ないレベルの品となっているのだが、魔道具師でもなければトレージャーハンターでもない、ぼっちの野生児に目利きはできず。
何気ない会話を交わしているうちに、近場に位置する教えてもらった目的地らしき場所へと辿り着いて。恐らくここがそうだろう。そこはちょっとした広場になっており、幾つもの馬車が停められ、隊商のメンバーの宿泊用と思わしき、小さなテントが点在しており。馬車から荷物を下ろしたり、その辺で休憩したりしている者が商人や職人であろうことは見た目から察せるが、この場で店を広げようとしている風の者はおらず、何となく舞台裏感があって。……足を踏み入れつつ思うのも何だが、部外者が立ち入っていい場なのだろうか。此処にいる人々も結局はさっきのところに小屋を組み立てて商売するのでは?と疑問になるが、何を思って先の蛇男がここを教えたのかは最早謎であり。
辺りを眺めてみると、木箱や馬車やテントによっては "ラザフォード・ブラザーズ"、"北星鉄道連盟"、"ネイビス商会"、"ギネスガーデン"等々……団体名と思わしき印字がされていて。規模にはかなり差があるが、何となく集団ごとにまとまったスペースを取っているようで、メンバーの装いや雰囲気、それから微妙に扱っている品物も異なっており、自分には聞いた覚えのない言語を話している者もいる。食料品や衣類を運んでいる者に声をかけても実りはないだろうが、"ネイビス商会" と掲げられた一際巨大な荷馬車と大きめのテントの近くで談笑している者たちは、見たところ、鍛冶職人風。煙草を吹かしている者もいるし、休憩中なのだろうか? 取りあえず、視界に止めたそちらを軽く手で指し示せば、もう片方の手では相手の服の袖をさりげなく掴みながら)
……あいつらは魔道具も扱っていそうじゃねぇか?
(/登場早々あまり公にしたくない経歴を暴露され、老けたとか言われ、挙げ句百合疑惑を寄せられるフェリコート笑 爺様の名字については全然大丈夫です! 変更了解しました^^ゞ)
最近だと魔道具師の数が減って、その上"電信"っつー新しい情報伝達技術が広まっているからな。それでピジョンバングルの需要は下がって作られなくなって、結構希少なんじゃねーかとは思うけどな
(魔道具師の減少、新しい技術の登場、変わっていく時代の中で埋もれていくものがある。そして時を経てその埋もれていったものが歴史的価値に基づいて宝となり、それを見つけるのが自分の仕事である。このピジョンバングルは謂わばその宝の卵、100年、200年と時が経てば大きな価値を持つものとして未来に存在していることだろう。そんなことを思うと一人楽しそうにニヤニヤする、不気味である←)
ん?あー、そうだな、ちょっと聞いてみるか……
(一人ウットリしていると服の袖を掴まれて現実に戻り。指し示された場所を見ては少女の言葉に頷き、また先程のように腕輪を見せながら声を掛ける。彼らは確かに魔道具師であったようだが、やはりこの腕輪は精巧なため複雑であり、しかも無理矢理解除した痕跡から複雑さに拍車が掛かっているようで。どうにも出来ないとの言葉を受ける。そして彼らはこじんまりとした一つのテントを指差すと、そこにどんな魔道具にも精通した職人が居ると話して。言われたとおりその小さなテントを尋ねると、中では一人の豊かな白ひげを蓄えたドワーフが如何にもスチームパンクなメガネを付けて作業をしていて。テントを開けたにも関わらず此方を見もせず黙々と作業を続けていて。それについて普段なら少し失礼じゃないかと感じることもあるが、このドワーフの作業風景は静かながら何か鬼気迫るような迫力、緊張感があって。寧ろ此方が作業を邪魔してしまったのではないかと不安になるほど、その動き自体が一個の芸術と言えるものに感じられて。細心の注意を払いつつ、彼の手が止まった瞬間を見計らって声をかけて)
……すまない、少し聞きたいことがあるんだが……今構わないか?
(/次に会うとき楽しみです← 爺様の口調はおまかせしますね!!(大事な所丸投げ/←))
「……勝手に入ってくる奴があるか! 埃が飛ぶだろ、出ていけ!」
(外で談笑していた職人たちの話を、へぇ、と思いながら聞いていた。どんな魔道具にも精通しているとは心強い。相手に付いて教えられたテントを覗けば、中にいたのは如何にもといった鍛冶師らしいドワーフ族で。……第1種の亜人だと思った。自分のような亜人は、基本的に仲間と連携しないし、子どもを作れないし、ゆえに一族として成立せず、一世代で終わってしまう。言わば、亜人としても2種以下の下位。それに対して、ドワーフやエルフ等はある程度種族的な地位を獲得しており、人口の差もあって人間より立場は弱くても "別種の人間" としての存在感を一応は持っている。久々に遭遇した、純粋な人間でもなければ、自分とは異種に当たる亜人種に、少々物珍しさを感じ、しばし作業風景ごとその姿を見入っていたが、やがて、老職人が手を止めたタイミングで相手が声をかけると、老職人はこちらを振り向き、作業用と思わしきゴーグルをずらして。無表情のまま、つぶらな瞳だな、なんてことを考え、ぼさっとしていると、老職人は無言で椅子の脇に立て掛けたあった杖を手に取り、突如それを振り上げたかと思えば、怒った表情で怒鳴り声をあげて。……えぇ!? 外にいる、多分貴方の仲間と思わしき職人に聞いてここを訪ねたんだが。思わぬリアクションにちょっと引いてしまい、動揺がさすがに顔に出て、こいつ、きっと気難し屋だな、と即座に悟り。
その時、後ろから『ああ、やっぱり』と声がし、身体の向きは変えず、首のみでそちらを確認すると、テントの入り口から、頭にバンダナを巻き、口元には黒い髭を少しだけ生やし、全体的に肌の色は炉焼けしたように黒っぽい気の良さそうな男が顔を覗かせていて。男は老職人の方を見ると『シュミットじいさん、そう言わずに見てやって。俺たちじゃ難しそうだったんだが、面白そうな魔道具だし、こいつら困っているみたいだからさ。まさにじいさんの出番だよ、俺からも頼むよ』と言って。恐らく、ここを教えたはいいが、作業中であることか、あるいは単にへそまがりなことか、その辺りを思い出して様子を見に来てくれたのだろう。他方、そう言われた老職人の方は、別に気を良くする風でもなく、杖は下ろしたものの)
「お前も勝手にテントを開けるな! 風が入るだろ。暇があったら "あれができない、これができない" と言ってないで修行しろ。出ていけ!」
(……内心、なんてつっけんどんなんだ、と呆れるが、男は苦笑いし、特段気にする素振りも見せず、自身の方には暖かげな瞳で目配せした後、身長的に声をかけやすいのだろう相手の方に『腕は確かだから。ちょっと偏屈なところもあるがな、根はそこまで嫌なじいさんじゃねぇし。本当だよ』と茶目っ気を交えて耳打ちしてから、素早く引っ込み。……そう言われても、この人とどうやったら会話を成立させられるのだろう、と疑問を抱きかけると、老職人は何故か手招きをしてきて。顔立ちは気難しそうなままだが、先の男の言葉で実は心を動かされたのか(←)、相談に応じてくれる気らしく)
「どれ、見せてみろ。何をどうしたいんだ?」
(/これは排斥されてしまうタイプの人←)
(予想通り、いや予想以上に苛烈な爺さんだった。まさにこれぞ職人!なテンプレ的職人気質というかなんというか……一応機嫌は直してくれたらしく話を聞いてくれる様子を見ては腕輪のことを話そうとするが、まぁまた多分怒鳴られるんだろうなぁと思いつつも、腕輪を出しつつ話を聞こうとして)
「ふん、随分と手荒く扱ってやがる。作った魔道具をどう使おうが使う奴の勝手だがな」
(しかし意外にもその状態の腕輪を見ても怒ることはなく、構えていたため少しキョトンとする。どうやらこの老人、作ることに拘りはあっても使う方での拘りはないらしい。まぁ気に入らない奴には物を売らねえ!なんて言っていれば今の御時世、魔道具師はおまんまの食い上げとなってしまう、そこに拘りを持っていても仕方ないという気持ちがあるのかもしれない。老人の言葉を聞き、「それで、直るのか?」と尋ねると、ふぅむと少し考え込むようにしてから口を開いて)
「結論から言や、ワシなら直せる。ただしそのためには必要なもんがいくつかあってな。そのどれもが今ここにはねえし、その上市場にゃ出回らねえような代物だ。つまり自力で探して集めなきゃならねえんだ。ワシは他にも魔道具を作らなきゃいかんし、馬鹿弟子共の修行もつけてやらにゃあならん。だからそれを集めるのはお前さんらに自分でやってもらうことになる。どうだ、それでも直したいか?」
(直す素材の入手は口ぶりからして困難を極める、と言うことだろう。生半可な場所には無いということだ。しかし、勿論答えは決まっている。イエスだ。老人からの尋ねにコクリと頷けば、良かろうと言った様子でガサゴソと荷物の中から一冊の本を取り出す。どうやらそれは魔道具に必要な素材がどこにあるのか、という一覧らしい)
(/頑固だけど仕事はきちんと熟す感じですね。最初の素材集めをどこにするかはお任せします。背後様のネーミングセンスに甘える習性が出来そう……←)
……………………。
(最初に会った魔道具師に唖者と勘違いされたことを忘れたわけではないが、またもトークは相手任せにし、老職人の手元を眺めつつ、ぼさっと二人の会話を聞いていて。正直、今そこまで熱烈に腕輪を外したいという気持ちはなく、むしろ、老職人の問いかけに相手が迷いなく返事をするのを目の当たりにすれば "そんなに早く外したいのだろうか…" と少々不安にも似た感情が沸くが、ずっとこのままだと自分も困るのはそうだろう。大体、出会った日の翌日以降はたまたま平和に過ぎたが、この先も自分の立場がトラブルを誘引しないとは限らないし。そのようなことを考えていれば、老職人は突如、本を閉じ、テントの奥の方のごちゃごちゃと物が置いてある場所に移動して、何やら探し始め。やがて、戻ってきて丸椅子に座り直せば、再度、本を開き『やっぱ、ねぇな…』と一言。その後、ちらとこちらを見てきて、視線が合ったかと思うと、相手よりも老職人から少し距離を置いた位置にいた自分に向けて手招きしてきて。素直に従い、近付いてみると、次はいきなり左手を掴もうとされ。咄嗟に身を引くと、老職人は)
「とろとろしてんな!腕貸せや!」
(お怒りの様子である。魔道具師というのは手をいきなり掴んでくるものなのだろうか……と思いつつ、改めて腕を差し出しながらも、僅かな戸惑いを表情に出しつつ「……いや、腕輪見てぇなら言ってくれよ」と抗議すれば、老職人は片眉を曲げ『なんだ、お前、喋れたのか?』と完全にデジャブな台詞。思わず「……うるせぇよ。オレは寡黙なだけだ」と返すと、老職人は相変わらずの気難しそうな顔のまま『口悪ぃな、お前』と言ってきて。珍しく "お前に言われたくない" と "思う側" に回った感じである(←) それでも老職人は自身の腕を作業台の上に引くと、少し検分した後、何の断りもなく、持ち出した小瓶から薬液のようなものを垂らし。それでも腕輪に何の反応も見られないことを確認すると、相手に向き直って人差し指を立てて)
「まず、魔性ルミノール、それとオルセタイトがないと話にならねぇ」
(何でもその二つがないと、契約時に相手が出鱈目に書き込んだ文字が読めず、解除のヒントさえ得られないらしい。魔性ルミノールは大きな魔導師のギルドなどを訪ねたり、根気強く探せば扱っている魔道具屋を見つけられたりするかもしれないそうだが、オルセタイトの方は冒険家なのであれば鉱山に取りに行った方が早いとのこと。地図は持っているのかと聞かれたので、ショルダーバッグから取り出せば、それを受け取った老職人は、大手の魔導師ギルドが存在する街と、オルセタイトが採掘できる山、それぞれの位置を断りもなく書き込んで(←) その後、その地図を自分に返しつつ、片腕を作業台の上に持たれかけさせれば、相手の方に向き直り)
「問題は連絡手段だな。ワシはよ、今、ご覧の通り隊商暮らしなんだ。一ヶ所には安定してねぇ。飛脚みてぇな職の者を使えば、まぁ、何処に行ったか順々に辿られ、手紙でも何でも届くだろうが、高額になっちまうかもしれねぇのは容赦をもらいてぇな」
(/つくづくへっぽこなネーミングセンスですが\o∀。*/← 魔性ルミノールは魔法で精製される液体、オルセタイトは発光する石のイメージでロールしました← 息子様は大抵の珍品については知っていそうですね笑)
魔性ルミノールにオルセタイトか……俺の書いた文字を浮かび上がらせるためにそれが必要な訳だな。しかしオルセタイトはともかく、ルミノールなんてまだ使われてんだな。今どき情報の秘匿なんて不可視インク使うだろうし…
(ルミノールとオルセタイト、魔力で書かれた不可視の文字を浮かび上がらせる効果があり、その用途は主に機密文書等であろう。しかし時代の進歩と共にもっと便利で使いやすい技術が生まれており、トレジャーハンターをやってる自分は時折可視化されていない魔力文字を目にすることがあるためその存在を知っているが、もはやそれは一般的なものでは無くなっているのだ。なお気にはならないレベルであるが、ルミノールの代用として不可視インクが、と言う話の段で、老人の顔が心なしかよりムッスーとしていて←)
ああ、それは問題ない。丁度さっきこういうもんを貰ってな。
(そう言って見せたものは先程貰ったピジョンバングル、まさに求めていたものと言わんばかりのそれに「ふん、おあつらえ向きだな」と老人は鼻で笑いながら自身のピジョンバングルと匂いを覚えさせた伝令玉を取り出し、伝令玉を渡してくる。なお当然有料である←。とはいえ飛脚に比べれば当然安く、それに関しては必要経費と割り切って支払って)
しかし連絡するにしても、"電信"が発展してればもっと便利になるんだが──「なぁにぃ!?」
(電信、そのワードを出した瞬間老人がガタッと立ち上がる。険しい顔を更に強張らせ、ギロリと此方を睨みつけていて)
「"不可視インク"だと?"電信"だと?二度とワシの前でその言葉を言ってみろ、貴様らただじゃ済まさんぞ!!用が済んだんならとっとと出ていけ!!」
(そして何時ぞやの酒場の店主をほっふつとさせる勢いで怒鳴りだし、二人をテントから追い出して。なんなんだ…?とキョトンとしながら怒り心頭と言った様子でテントの入り口を閉めるドワーフを眺めていると、ヤレヤレと溜息混じりに先程の魔道具師が話しかけてきて。『あんたら機械とか最新技術の話したんだろ、あの人実はそういう類のモンが大キライでさ…先に言っときゃ良かったな、すまんすまん』と、あまり悪びれてない様子で謝ってきて←)
(/常に出ていかされる運命にある二人、多分アルドニックに友達がいない理由はこういうところだと思われます← 珍品に関しては何かと関連付けてそう言えば聞いたことがある、とか言い出す便利枠に落ち着きそうですね←←)
な!?ちょ!? 待ってくれよ! オレ、まだアンタに用が!
(短時間の間に二度も唖者と勘違いされても直らないボサッと癖を再度発動させ、地蔵のように相手と老職人の会話を大人しく聞いていれば、その過程で相手は何やら地雷を踏んでしまったらしく。剣幕もあからさまに怒り出した老職人の手でぽいぽいっと捨てられるかの如く、有無を言わさずテントから追い出されれば、すぐに振り向き、閉まりゆく入り口に向けて叫ぶも、次の瞬間にはシャッとチャックを閉ざされてしまい。ちょっと、待った、オレのショルダーバッグはどうなるんだ、今のままじゃ身に付けた状態で人容を解くだけで霧散するんだが!?と、もうテントの壁を隔てて奥へと消えた老職人の行動を、引き止めるかのように伸ばしかけた手は虚しく宙で所在を失い。絶望的な表情で佇んでいれば、さっきの気の良さそうな男が寄ってきて、何やら解説してくれたが、今さら特に役立つ情報でもなく(←) いや、行動の謎が分かるというのはプラスか(←)
……この男も魔道具師なら、頼んでみればいいのかもしれないが、本当に正直なことを言うと、実は人見知りなのである。ニコニコとこちらを見下ろす男を見て、特に悪感情もないが、自分のお願いを気安く切り出す方法が分からなくて。依頼を口にするどころか、つい、相手をさりげなく盾にするように斜め後方へと一歩下がってしまい。ところが、男は実際に気の良い人間らしく、その自身の態度にも気を悪くする様子はなく、相手に向き合えば、相変わらず今一つ悪びれてはいないヘラヘラした表情ながら、耳の裏をかきつつ『いや、悪かった。でも、頼みは聞いてもらえたのか? 地雷ワードを教えなかったお詫びと言っちゃ何だけれどさ、テラスでコーヒーの一杯でもどうだ?』と述べてきて。視線で指し示された方向には、テラスと呼ぶには少々安っぽい気がするが、掘っ立て式のテントと簡素なテーブルとチェア、コーヒーマシンが並べられ、何人かの職人が寛いでいる空間があり。……こちらとしたら、今黙って此処を立ち去らなくて済むのであれば、有り難い話だが、何故、こんなに親切なのかは少々不審。しかし、その答えはすぐに男の口から語られ。その口調は珍しい玩具か、あるいは昆虫でも見つけた少年のように無邪気であり、好奇心と暇潰しからの悪意なき誘いであることは分かりやすく)
兄ちゃん、それなりに目利きできるんじゃないの? さっきの腕輪も面白かったし、ちょっと話そうぜ。
(/そもそもトピックタイトルが← 看板に偽りなしですね笑 本編では拙女に無言の描写が多い理由もあっさりストレートに書きました。戦闘ハイか酒乱発動中以外、つまり素の状態だと主に親しい人としか話せない← いっそ、シュミット爺様も加えて「協調性のない三人」でも偽りない気がしますね←)
>>191
(/察して頂けるかなと思いつつ、最後の台詞のロールは"「」"付け忘れでモブのものです。脱字を失礼しました。後、二人の間に現状成立している契約内容って結構気になりますね*´▽`* 隙を見てロールに入れてみたいと思っていますw←)
まぁ、それなりに……
(貴族であった時分、幼い頃から良品やそういった類の物が好きでよく目にしており、その時の経験やそれに対する好奇心からトレジャーハンターになったと言っても良いかもしれないほどで。目利きの話が出来るとあってか、さっきあんなことがあったと言うのにアルドニックの方はどこか嬉しそうに、誘われるままその魔道具師と共にテラスへ向かっていって)
……やはり、奴隷だけじゃなくて名品のオークションも一緒に行われているということか
(目利きの話が出たあたりから察するに、これだけ大規模で、色んな商会・商団が集まり、また各地から富豪たちも訪れるような状態だ。そんな商機、奴隷売買だけで終わるはずもない。警護が厳重なのはそれもあってのことかとどこか納得をしていて)
(/協調性なにそれ食えんのか状態ですね、そのうちどこかで同行してみても面白いかもしれないですねw)
「ほら、君もここに座って」
(男がテラスと呼んだスペースに向かえば、設置された長いテーブルと無造作に並べられた簡素なチェアを前に、ひとまずは立ち止まってしまい。勝手に座ると怒られることがあるが故なのだが、男は一貫して気さくな雰囲気で、空いている席を勧めてくれたため、大人しく着席し。先にいた職人たちは疎らに席を取っており、自分たちは今、隅に座ったため、実質すぐ近くには誰もおらず、一番近くの者は足を組んで雑誌を読んでおり、こちらには関心がなさそうで。男は手早く二人分のコーヒーを入れれば、相手と自分、それぞれの前に置き、その後相手の正面に座れば、色々と話を始め。職業は何をしている?目利きは何処で覚えた?等と聞いていくが、相手が少しでも言い淀めば、あっさり話題を変え、決して追求はせず。他に邪な意図があって探りを入れているわけではなく、純粋に魔道具やお宝についての話がしたいという好奇心一本の様子。そのうちに、他の魔道具師や、同じ商会所属と思わしき商人も数人が入れ替わりで寄ってきて。時には物品を見せ、これの価値は分かる?どっちが本物だと思う?等と会話を交わしながら、隊商のメンバーは何だか楽しそうだし、たまには自分にも "君はこういうのは分かる?" 等と聞いてきたりして。やがて、ふとした間に相手が独り言らしき呟きを口にすれば、最初の男がそれを聞き広い)
「あん?名品のオークション?何のこと?……ああ、奴隷市があるから?やっているところはやっているかもね」
(と切り返し。続けて、こちらを一瞬見た後に、少し考えるように一拍の間を空け、次に相手と自分、どちらも捉えた広い視界を保ちつつ、でも、どちらかというと相手の方に向けて『ねぇ、聞いていいのか迷ってたんだけどさ。その子って奴隷じゃないの?』との問いかけ。毎回毎回相手に否定させるのも何なので、さすがに聞いた瞬間、素早く口を開けば「奴隷じゃない。オレとこいつは連れ同士だ」と即答し。恐らく最初は、奴隷市のある日に壊れた主従の腕輪をはめてやってきたので、売ろうとしていた奴隷を売れなくなって困っている、ぐらいに見られていたのかもしれない。その割りに、相手の口振りはブローカーらしくないし、自分に対する態度も自分の挙動も奴隷らしくなかったので、不審に思われていたのかも。すると、男は引き続き、話したくなさそうなことを聞き出すつもりはないらしく、テーブルに頬杖をついて感心したように)
「訳有りというのは最初に聞いたけれどね。不本意に契約されちゃったの? なら、その腕輪について……今、生きている契約内容とその作用は把握済み?」
(/まとまるのかが謎ですね笑)
ん?契約内容?確か契約してる俺から離れるとコイツが苦しくなるっていう……あ、離れるとダメだったんだよなそういや……
(そもそも主従関係ではないと思っているため、契約内容については今まで全くと言っていいほど気にしてなく、今の今まで記憶の彼方だった。それを尋ねられれば契約を解除する前のことを思い出し、確かあのブ男←と契約を結んだあと、離れると凄く苦しそうにしていたことを思い出して。離れるとダメ、つまり別行動が基本出来ない……つまり、その契約のままだとこの前別行動をするかもしれないからとして買ったカバンや地図は、実質使えないのではという事実に気が付いて←)
つーかそもそもどう言う契約なのかっていう細かいところは言われてみると全然分かってねえな……そういうのって調べられるのか?
(/全員協調性ないので賑やかって訳にも行かないでしょうしね…賑やかし役が足りない←)
「お前らの腕輪、かなり複雑なことになってたからなぁ。まぁでも、俺らもプロだからね? 全部を当てられるかは分からねぇが、それなりには当てられると思うよ」
(相手の質問に男はそう言って笑い、すっと自然な仕草で正面に座る相手の左手を取っては、柔和ながら落ち着いており、真摯さを感じられる表情となって、腕輪を軽くずらしたり、胸ポケットから取り出したルーペで見たりと改めての検分を始め。その様子を相変わらずの仏頂面で見ていれば、ああ、やっぱり魔道具師って黙って他人の手を掴んでくる生き物なんだな、なんて感想を抱くも(←)、わざわざ口には出さず、黙ってコーヒーに口をつけ。やがて男は、検分の手は止めないまま、少々愉快そうに『これさぁ、改造しようとしただろ?というか、改造しただろ?契約に使う前からいじくり回した痕跡がある』と述べ。続いて、自分に向け『お前さんも腕貸してよ』と言ってきたので、魔道具師でも "貸して" と言ってくることもあるんだな、等と思いつつ(←)、思いの外に苦くて飲み進めなかったコーヒーを一旦テーブルに置き、特に表情も変えず、それでも態度は素直に従えば、男は相手のと自分の、交互に腕輪を見比べ、基本的な情報を改めて語った後、真剣そうな黒い瞳に面白い品に触れた喜びもあってか、煌めくような光を宿し、促されなければ黙っているつもりもあるのか、口振りは砕けていながらも少し真面目に、警告らしき前置きをして)
「種別としては典型的なコントラクトリングだが、とにかく手の込んだ品だし、元は間違いなく名匠が作ったものだな。でも、割りと悪い血を吸ってきているし、改造痕に、入り組んだ契約跡と、状態は目茶苦茶だ。関係性は兄ちゃんが主、お嬢ちゃんが従、肝心の契約内容は……結構物騒だぜ?」
(/良い機会なのでてきとーに契約内容を盛りましょうか*´▽`* >>70の内容は決定事項ですが、他に入れたい要素や避けたい要素はあります? 特になければ、次レスでフリーダムに盛ってしまいまっせ~w←。なお、個人的に今言えることとしては "距離を置くと苦しむ" は "数日間離れたままだと" 等の制約つきだと別行動もできていいかなとか思っています*´`* 初日のは契約途上の効果と誤魔化していく方向性←←)
これってそんなにボロボロだったのか……
(目利きにはそれなりに自身があったが、やはり専門職にはてんで口が出ない。こちらの全く知らなかった腕輪の状態を聞いていけば、個人的にはちょっとイジったくらいで問題ないだろみたいな気分であったため、徐々に事の重大さを理解していけば顔を歪ませ、少し重い気持ちになっていく当事者その1。そしてこいつは緊張感ないな……と隣でコーヒーの苦さに顔を歪ませてる当事者その2をチラッと横目で見て←)
ん……そこまで言われるとどんな内容だろうが気になるしな。折角だから聞かせてくれ。
(/色々と了解です!此方からは特別避けたいといったものはないので、好きなようにやっちゃってくださいませ(。-∀-))
「……本当に知らないんだ? その子のこと、騙して付けさせたとか言うわけでもねぇんだよな? どんな事情があったかは知らないが……ま、どうせもう外せるんでしょ? なら、いっか!」
(相手の表情や声音といった素振りから、腕輪について把握している情報の少なさを察せば、男はやや意外そうにし。さらに、己が把握した内容を口にすることで、両者の関係性に悪影響が出ないか心配するように、さりげなく自身と相手を見比べ。だが、次の瞬間にはニカッと笑顔を取り戻し、先の老職人への信頼からと思わしき能天気な憶測を述べて(←)。どうやら、当分外せそうにないなんてことは夢にも思っていないようであり、その軽薄なノリのまま、腕輪を指させば『最初に言うけど、これ、冗談でも普通の女の子に付けるようなものじゃないよ。魔獣とか、あるいは魔獣並みに強力な魔力を持っている魔法使いとか、エルフや2種の亜人、後は剛力の大男みたいなのに付けるやつ』と言い、さらに、ヘラッとした雰囲気で軽く手を広げつつ『俺が読み取れただけで、生きていそうな効力は、マグネット、マルチリ、ドレイン、ミョルニル、テレグノシス、オプティマイズ、サイレン、酷いことに大体が主の側に一方的に得だ』と、柔和な表情のまま、呪文のような言葉をつらつらと紡ぎ。さすがに一抹の関心を持って男を注視していたが、語られた内容はほぼ理解できず、ただ並べられた呪文のような言葉の量に不穏なものも感じ取っては、怪訝な表情となって、小さな声で)
……え?
(/結果、実に好き放題←)
……いや予想以上に色々と付いてるな。つかどれも始めて聞いた効力だな……まぁマグネットとドレインは単語から何となく意味はわかるが、残りはサッパリわからねえ
(一応メモを取ろうとペンと紙を用意したのだが、並べられる効力のどれもが単語としての意味は知っているものの、それからどうにも予想出来ないものばかりで。特にミョルニルなんて神話に出てくる武器の名前だ、それが、効力?頭を捻るが案外固いのか分からなくて←)
(/よよよよ用語解説お願いします←)
「ほとんど、契約の結果というより、この腕輪で契約すると自動で付くようなもののようだが……この瞬間でも使っちゃ駄目だぞ?」
(自分と同じように、やはり半分以上の単語の意味を理解できなかったらしい相手に向け、男は人差し指を立て、言い聞かせるように前振りし、自分の方には『もし、怖がらせたらごめんな? でも、ここで兄ちゃんが悪さするようなら俺たちでとっちめてやるから!』と笑顔で非常に不穏な前置きをして(←) ……これ、もしかして、外れない前提なら黙って済ませたやつ? と少々落ち着かない気持ちになるも、元々自身と契約しようとしていた悪党のことを思い出せば、奴なら端からろくでもない契約内容をぶつけてきそうだったし、と考え、自分の中だけでも納得しようとして。男は相手がメモを取ろうとしていることに気付けば、手を差し出しつつ『何なら書くぞー?』と述べ。続けた解説としては、
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・マグネット……
従は主の許しを受けずに、
主から離れて行動を取り続けると、
徐々に苦痛を受ける。
・ドレイン……
主は腕輪を通じて
従の持つ魔力を搾取できる。
・ミョルニル……
主は腕輪を振り上げて
呪文を唱えることで
従に雷撃を与えられる。
・テレグノシス……
主と従は、離れていても何となく
お互いがいる方向が分かる。
地図を見ても当たりをつけやすい。
・オプティマイズ……
従の寿命は主に近くなる。
また、両者の親密度に応じて、
腕輪の効力に変化が起きる。
・サイレン……
従は離れていても、
主にピンチを伝えることができる。
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といったもの。しかし、これは正確に分かっているわけではなく "だと思う" 程度のものの上に、例えば、マグネットにおける "主の許し" がどういうものを指し、命令の形や有効期間に制約はないのかや、"離れて行動" は具体的にどれほどの距離からか、"徐々に苦痛" がいつから始まるか、抜け道はないのか、等までは読めないらしく(←) 知りたければ、試していくしかなさそうであり。さらに、男は上記の解説に続けて『……で、最後、マルチリな? これはシンプルで主が死ぬと従も死ぬ! 強い者を無理にでも従えたいってクズには、垂涎に人気の効力だが、凶悪度の高い呪いみたいなものだな』と締めて。……!? 当然のことだが、一番驚いた。ミョルニルとかも聞いていて静かにぞっとしてしまうものがあったが、より冗談じゃない感じであり。表情が固いのは割りといつものことながら、それに加えて、さすがに少し青ざめれば、男は自身の変化に気付いてか、それでも柔和な雰囲気のまま、恐らくは "すぐに外れる" と思い込んでいるからこその呑気さで)
「でもなぁ、こんな目茶苦茶な状態で危険度の高い呪いも持っている腕輪は、早いところ外した方が主にも絶対いいぜ? いつ効力がリバウンドして、主の側に跳ね返るか分からねぇからな。そうなったら、それこそ石化したり死んだり、まずろくでもないことになるのは確定だろうから」
(/……だそうです←)
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