幼心地の神隠し【無登録/NBL/おにショタ・おにロリ】

幼心地の神隠し【無登録/NBL/おにショタ・おにロリ】

サイノカミ  2017-03-23 21:54:40 
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――あのこがほしい

――あのこじゃわからん

そうだんしましょ、そうしましょ――


「可愛い__、お前がほしい」


笛や太鼓に囃子囃され誘われたるは薮知らず。

逢魔ヶ刻の細道くぐり、迷い込むのは極楽浄土か地獄の果てか。

この世とあの世のあわいに結びし神と童の奇なる縁、とくとその目に御覧じろ。


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  • No.49 by 送り雀  2017-03-26 02:55:22 

>清

おや、……坊ちゃんも迷い込んじまったんですか、つくづく運の悪い子だ。
(下男という言わば囚われの身ながらどうにか上手く立ち回り、疎ましい神々の目を盗んでのんべんだらりと生きる己が唯一神の意のままに子をさらう魔と化さねばならない紅色の時分。命じられた事とはいえ毎日子を連れて、渡して、また連れて、その繰り返しでは時に嫌気が差すというもの。今晩はわざわざ探しにも行かず運に任せて鳥居にもたれかかりボンヤリと赤い常世を眺めていたところ、ひょいと現世から隣へやってきた少年の姿に少しばかり目を見開き。しかし来てしまった者は仕方がない、呟きながら立ち上がると片手の錫杖をシャンと轟かせ「カンナギ様のお着きです――ようこそいらっしゃいました」始めの言葉はこの常世と神々へ、次いだ言葉は目の前の彼に送り恭しく一礼を。そうして頭を上げると「此処は常世、坊ちゃんの住んでらっしゃる世界とはほんの少しばかりずれた所にある国です……まァ、百聞は一見に如かずと申します。今からご案内しましょう」ハイカラな出で立ちと、天に伸びる梢のようにすっくと高い華奢な体を眺めながらおざなりな説明を終えて。幸運にも迎えの神々の姿は見えず、更なる幸運は此度のカンナギが自分好みの幼い少年であったこと。ちょっとした下心にスッと目を細めては、のんびり遠回りでもしながら神々のおわすお屋敷まで連れて行こうと数歩先に歩き出し「――あんまり離れちゃモノノケに取って喰われちまいますよ」相手に勝手に逃げ出さないよう、急かす代わりに振り向いて脅しをかけると何事もなかったように橋を渡り出し)

(/お手数をおかけして申し訳ありませんでした、他に不備等はございませんので改めてpfを受理させていただきます!
男児のカンナギ様ということで、先ほどと同様少年好きの雀でお迎えに上がらせていただきましたが神様がよろしければ話の途中で指名を変更する事も可能ですので、いつでもお申しつけくださいませ!)

  • No.50 by 清  2017-03-26 09:33:30 

>送り雀
か、かん? へ、トコヨ……?
聞いたことない名前だな。チューゴクとか、アメリカとか……?
(規則的に連なる鳥居の下を潜りながら何とはなしに進んでみていると古きを漂わせる和装の大人が目に入り、神社の住職的な立場の者だろうかと推測を働かせかける。が、それは彼が背負っている翼らしき形の何を認めたことで考えは振出へ。老いた大人達が用いるような気難しい言葉、恭しい口調、幼い耳には馴染みない単語の数々に思春期前程のおつむでは理解出来ない訳で。ただ解ったことは此処が自分の知っている町ではないこと、彼の発言通りならば日本の外かもしれないということ。だとしたら此処は外国だろうか、案外近いものなんだな。なんて気楽に思えば頭に浮かぶ他国の名を口にしつつ、何処か案内せんと動く相手に釣られて足を前へ進ませるも少し歩いたところで立ち止まり。果たして見知らぬ大人の後に続いていいのか、そうボンヤリと懸念を持ちかけた矢先に相手側からの忠告、曰くモノノケに、「た、食べられるっ? それはやだなぁ。着いていけば大丈夫だよね……?」よく判らないが、嫌な予感が胸に走り、気付けば首を振って足早に相手の背面に後続を。そして現世から遠ざかっているとも知らず先へ先へと常世の深淵へ向かっていき、渡ればもう自らでは後戻り出来ぬという橋も半ば過ぎまで足を踏み入れていて)

(/受理ありがとうございます!
指名の変更に関して了解です。その時は申し出ますのでどうぞ宜しくお願いします…!)

  • No.51 by 御行様  2017-03-26 11:56:25 


――あんれまぁ、おてんとさんが空のてっぺんに昇っとる。そんげに寝ちまったかなぁ。

昨日はめんこい童っこがたーんと来とってなぁ。たまげたけんど嬉しかったわ。いーべさァオシラは、めんこいめんこいメノコに遊んでもらってよぉ。次はおれんとこさ寄越してくんねぇかな。横取りしちゃぁ怒っかなぁ。

黄昏れ時にゃ一旦帰さにゃいけねぇけんども、ひょっこし遊びに来てぇカンナギがおったら来りゃあええ。


>一人のカンナギを募集中

>契約書随時受付中

  • No.52 by 千代  2017-03-26 13:45:44 

(/背後から失礼します。もしまだいらっしゃるようでしたら、お相手していただけると嬉しいです)

  • No.53 by 鬼神様  2017-03-26 14:34:54 

>千代

お前――西から来よったんか。そりゃ勢いもええわな、気に入った!あっちのモンはせこせこよう働くけぇ、神も下っ端も皆好いとる。
(下駄をガタガタ鳴らしながら未練がましく瓢箪を傾け最後の一滴まで酒を飲み干し、すっかり空になってしまえば熟れた柿でも潰すようにグシャリと容易く握り潰して川へ放り。手持ち無沙汰になった所へ聞き覚えのある調子できゃんきゃん話しかけられると大層楽しげに目を細め、呑気に笑い声を轟かせて「此処は常世じゃ。名のある神さんのおわす御国じゃ。お前は自分の足で此処へ来た、きっと来たくて来たんじゃろうて――そねえな連中はカンナギっちゅうてな。儂ら神さんの下で働いて、銭や幸をたんまり貰ってから帰るんよ」向こう岸に広がる古い国の景色へ向けて一人語りのように朗々と声を張り、橋を渡り終える頃にようやく背後の相手を振り返れば獣よりも鋭い牙をニィっと煌めかせながら「心配せんでもええがん、誰も取って食いやせん。ちょいと遊びに来たと思やえぇ……それ、夜店もとっくに始まっとるがな」夕日を受けて血染めの如く赤く照る顔では何とも嘘臭い慰めをパンと背を叩いて送り、爛々たる鬼火の灯る江戸の通りに踏み入ると高らかに歌い歩く魚の顔した金魚売りに風もないのにカラコロカラコロ回る風車を売る地蔵様、燃えるように光る着物やかんざしの並ぶ呉服屋と夜市のように賑やかしい眺めを得意げに親指で示し)

(/ありがとうございます!お返事を書かせていただきましたが3時過ぎには一度落ちなければいけないため、お時間が合えばまた夜にお相手をお願い致します。千代様さえよろしければ交流枠を一枠とっておかせていただきますのでよろしくお願いします!)

  • No.54 by 鬼神様  2017-03-26 15:22:21 


神さんがたはちっとばかし留守にしよるそうじゃ。月が高ぁく昇る頃にゃ戻るけぇ、ええ子で待っとれや。


>募集停止

>契約書のみ受付中

  • No.55 by 千代  2017-03-26 15:36:31 


(/主様が留守でいらっしゃるようなので、ひとまず背後からの返信のみ失礼します。了解いたしました! ああありがたい限りですもし主様のご迷惑にならないようでしたらお言葉に甘えて枠を取っていただけると嬉しいです! 次にお相手していただけると気を楽しみに待っております)

  • No.56 by 匿名希望  2017-03-26 20:08:56 

名/正一(セイイチ)
性別/ 男
年齢/7
容姿/闇夜のようにやや濃紺交じりの髪は短く一分刈り。だが界を渡る事で髪の色は薄くグレーのボヤけたような色へ変化。キリッとした二重瞼の目も真っ黒だったが、やや色素が薄くなりグレー交じりへと変化する。頬はまだ少年らしさを残してふっくらしているが、薄い唇はぐっとひき結んでいることが多い。肌色は健康的、体格は少年らしく細っそりした中にも日々の鍛錬の成果にてうっすらと筋肉を纏っている。身長は110cm。詰襟の学生服(前は5つの金ボタン、生地は羅紗)に制帽(グレンガリー帽)を着用。足元は黒色の靴。

性格/元来は年相応の好奇心を持った心根の優しい少年であるが、家柄故か自分を律する事を学び、気丈に振る舞い、思慮分別を欠かさぬよう言動に注意している。その為、周りの子供達に比べ大人びており、冷静沈着。自分の意思を貫き通す芯の強さも併せ持つ。だが実際はまだまだ甘えたがりの幼子。下に妹がおり、世話焼きな一面もある。

備考/明治時代生まれ、旧将軍家の生まれで華族の身分であり、その中でも伯爵に値する。父は宮内省にて勤務しており、何れは己も御国の為に仕える事を志し、学業に励んでいる。家の名に恥じぬよう、日々精進しているも目に見えぬ責任感という重圧に何度か逃げ出したい、と思ったことも。普段は気丈に振る舞うも、どうしようもなくなった時には家よりやや遠い、山の麓に建てられた小さな祠へ赴き、そこで日がな一日過ごす事もある。一人称は「私」だが気が抜けると「僕」、二人称「君、貴方」。

指名/

ロルテ/
…もう日が暮れてきてしまった。そろそろ帰らねば母上が心配してしまう。今夜も父上は仕事で遅くなると仰っていたな…、私が早く帰って手伝って差し上げなくては(空がぼんやりと闇色へ侵食され、橙から濃紺へ移り行くグラデーションはいつ見ても神秘的で、何処か背筋をぞわりとさせる薄気味悪さを併せ持った逢魔ヶ時。今日も今日とてひっそりと佇む小さな祠の傍で腰を下ろし、ボンヤリと虚ろに視線を宙空に彷徨わせ物思いに耽っていたところ。肌を刺す夜の冷気にふるりと二の腕を泡立て、帰路を急かすように追い立てる風へゲンナリと眉を顰めては、仕方なしと諦めを包容した声音で呟きを落とす。立ち上がった際、臀部に付着した土を両手で軽く振り払い、祠へ向き直っては律儀に手を合わせて制帽を脱ぎ頭を下げ「本日も場所をお貸し頂き感謝申し上げます。」神の領域を侵してしまった詫びと感謝を述べ。黙祷を捧げること1分弱、気が済めば頭を上げ目深に制帽を被り直す。くるりと祠へ背を向け、慣れ親しんだ帰路へ着こうと踏み出した先、其処には見知らぬ光景が広がっていた。何処まで続くのか分からぬ幾重にも重なり合った朱色の鳥居。これ程まで立派な鳥居は中々お目にかかれぬもの。驚きにヒュと喉がか細くなり、開いた唇は言葉を発せず。知らずの内に、普段は押し隠した好奇心が顔を出し、片足は鳥居を潜っていて。足取りはしっかりしている筈なのに、頭はまるで靄がかかったように曖昧。向こうの方に見えてきたのは鮮やかな色彩、河辺に犇めく彼岸花。その花弁がそよ風に揺らされ、まるで誘うかの如く手招いているように錯覚、もっと近くで見ようと急き立てられるように歩み出して)


(/作り込まれた世界観に興味を惹かれ、気付けばpf作成に取り掛かっておりました。相性等、ご選定頂ければと思います。また指名のところですが、あまり子供らしくない子供となってしまい、どなたか相性の良さそうな神様がいれば、その方にお相手して頂きたいと思い、誠に申し訳ないのですが空白とさせていただきました。宜しければお相手宜しくお願い致します。)

  • No.57 by 御行様  2017-03-27 00:42:50 

>正一

――つかまえたァ。
(パッと血を撒いたような真っ赤っ赤の時刻は神のもの。カッカと下駄を上機嫌に打ち鳴らし右の狸印の夜泣き蕎麦屋に商売繁盛のご利益を、左のハイカラ菓子屋に乳を痛ませ小豆を腐す災いをと無い腕にだぶつく袖を振り振り、まるで幼子が手についた水粒を飛ばすのを楽しむように気の向くまま幸と不幸とを振り撒く傍若無人の散歩のついでにフラッと現世の境まで足を伸ばせば静けさにくわぁと一つ大欠伸。モノノケ等で遊ぶのは猫が風でふわふわ転がる埃玉を追いかけるくらいに不毛な遊び。あぁつまらん、とひょいと一飛び鳥居に飛び乗ればそのまま赤に沈む常世をボンヤリ眺めていたが、ふと響く勇み足の音に飛び起きてはニンマリ顔を歪めて器用に鳥居の中を覗き込み――そこにいた兵隊様のような格好の彼から見ればいきなり鼻先に逆さ吊りの男が現れた格好で、器用にたなびかせる袖で目隠しをしながら一言。してやったりと鴉より喧しい笑い声を上げては「あーぁ。縁もゆかりもねぇ神を拝むんでこんげなことになるんじゃ。つらましなぁ……だけんども、めんこいなぁ」彼の背の遠く遠く遠く、鳥居の彼方にぽつねんと見える小さな祠にあれが彼をここへ誘ったのだと知れば“かわいそうに“という旨の言葉を、しかし囃し歌のように楽しげに口にしてぎゅうっと目を細め。そこでようやくストンと相手の正面に降り立ち、「――おめぇは御国にゃ帰れんようになりましたとさ。国さ忘れて、里さ忘れて、御行様とたんと遊ぶべ?遊ぶべや、なぁ?」赤黒く滲む日の丸を背負ってわざと兵隊様を真似て背筋を伸ばし、にーっと憎たらしく歪む口からやはり囃し立てるように揶揄を繰り出しつつ薄く澄んだ瞳を覗き込み)

(/素敵なカンナギ様をありがとうございます!不備等は一切ございませんので、お時間が合いましたらぜひお相手をお願い致します。
今回は他のカンナギ様のご指名とのバランスと、凛とした正一様との相性を考えて御行様を迎えに出させていただきました。そのしっかりと大人びた御心で無法者の手綱を引いていただくか共に童心のままに楽しんでくだされば…と思いますが、癖の強い神様ですので他の者がよろしければいつでも仰ってください!)

  • No.58 by 鬼神様  2017-03-27 00:54:33 


――すっかり夜が更けてしもうたわ。酒っちゅうんは時を忘れさせるけぇいけん。

カンナギもとうにとろとろ眠っとろう。眠けりゃそのまま眠とりゃええ、じゃが宵っ張りのがおったら屋敷まで来ちゃくれんか。儂が眠うなるまで寝物語の相手をせぇや。

そんで千代、千代も無理に起きて来んでもええがん……眠い目擦って鬼の来るのを待っとったか。すまんかったな、約束は次まで持ち越すけん。
安心せぇ、鬼は無法モンじゃが嘘だきゃあ吐かん。


>(千代様以外の)一人のカンナギ様を募集中

>契約書随時受け付け中

  • No.59 by 月子  2017-03-27 01:02:46 


>疫病神
……ちょろぎも人じゃないの?
(出会った時からずっと何処か険しかった相手が歪ながら口元に浮かべた笑みを見ればぱっと表情を明るくするものの続けられた言葉の意味がよく理解できなかったのかすぐに複雑そうに曇っていき。異質な見た目をしているとは言えそんなことを言い出せば自分とてこの東の島国では異質と捉えられる薄茶の髪と薄青の瞳を持っている、だからこそ此処まで共に連れ添った上で相手が自分とは異なる上位の存在であるなど想像していなかったようで、緩く首を傾げながら確認とばかりにそろりと潜めた声で訊ねて。しかしその答えを相手から待つことはその先に広がった光景が不可能にさせ、今まで屋敷の窓で四角く切り取られた夜空しか眺められなかった身にはあまりに鮮烈なもので、あんぐりと口を開けたまま暫しの間放心してしまい。「――~ッすごぉい!お星様、つっこちゃんお星様の中歩く!」じわじわと込み上げてくる実感と興奮に頬を仄かに染めながら瞳を輝かせると漸く胸一杯に満ちた感動を言葉として吐き出して。空から落ちる星々が水面に映る様はまるで地面にも星空が広がっているような不思議な感覚を抱かせ、相手の横を過ぎる様に河原の水際まで駆けだすと傍の草の上に望遠鏡を置き。そのまま眺めるのかと思いきや興奮したように言葉を続けると同時に水際で座り込むと慌ただしい手つきでブーツとその下に履いていた足袋を脱ぎ去り、そのまま袴を持ち上げながらじゃぶじゃぶと川に進み入り始めてしまい)

(/本体より失礼いたします。先日は遅い時間までお相手して下さりありがとうございました!
此度も大分夜も更けた頃ではございますが、上記にて>26で頂いておりました内容にお返事を続けさせて頂きました。主様がお休みになるまでの間、お相手させて頂ければ幸いです。)

  • No.60 by 疫病神  2017-03-27 01:28:44 

>月子

……人ではない。人の形をした、厄だ。
(コソリと密かに尋ねてくる声にさえ恐れや不信は滲まず、ただ純粋な好奇心ばかりが宿っているのを感じ取ればその無垢にぎゅうと身の締め付けられる思いがしていたたまれず。知らぬが仏とは良く言ったものだと、目隠しの下で星々ではなく呆ける少女を横目に見ながら胸中一人自重すると歓声と共に遠ざかる足音へ暗く呟き。しかし夜の闇は星月を美しく映えさせども心の闇など汚泥のように他者の心まで浅ましく汚すしか能のないもの。この世ならざる美しさを楽しむ幼い心を汚さぬようそれ以上言葉を溢れさせる事もせず、口を閉ざして星の爆ぜる音に耳を傾けていたが唐突にザブリザブリと水音が響けば訝しげに顔を上げ「――おい待て、何処にいる」己の足元にもひたひた冷えた水が染み込むような心地に強張った声で呼びかけ、音のするほうへ振り向けば「三途の川へ入るな、すぐに戻って来い、――そっちは深瀬だ」絶望に絞められる喉から必死に細い言葉を吐き出し、届かないとはわかっていながら無意識に手を伸ばして)

(/深夜にも関わらずお声をかけてくださりありがとうございます!お休みになられる際は無言で落ちていただいて大丈夫ですので、のんびりとお相手をお願い致します。)

  • No.61 by 月子  2017-03-27 01:49:00 


>疫病神
ちょろぎ、何か言ったー?
(ざぶざぶと水に浸かる足はきんと冷たいものの空を流れ落ちる星々が映った水面はさながら地上に掛かった天の川のよう、揺れる光の粒に楽し気に足で水を蹴ってみたりと戯れていれば自らが立てる水音のせいで随分相手の声が聞こえにくくなっているらしく裾を上げる様に摘まむ袴の裾を片手に持ち変えてから口元に添えることで相手に疑問符付きの声を投げかけて。「すごいよ、足元も頭の上も全部お星様!ちょろぎも来、て――ッわ!」口元に翳していた手をそのまま招くように揺らしながら相手も水上の戯れに誘うとばしゃりと水底を蹴り上げもう少しだけ川の中心部へ、そんな風に調子に乗ってしまったのが悪かったのか一歩を踏み出した途端川底の石に生える苔でつるりと足元を滑らせて。川岸傍ならいざ知らず、向かって歩み出した先は耳に届かなかった忠告の通りの聊か水深の深い箇所で、幼い体には溝の様に深まった底に足がつかないままごぼりという空気と水が入り混じる音と共にその身を水中に沈めてしまい)

  • No.62 by 疫病神  2017-03-27 02:19:41 

>月子

――つっこ……っ!!
(先ほどと同じく無邪気に響く声は呵責となって己を締め殺さんばかりに苛み、緊張と怯えとに縛られて立ち尽くしている間にも足音はザブン、ザブンと遠ざかっていき。どうかそのまま何事もなくあってくれとただただ無謀に祈るが己の祈りが何かに届いた事など一度もなく、此度もまた水が何かを呑む音だけが無慈悲に響けばビクリと跳ねた拍子に体を縛っていた緊張の糸が切れ、胸が裂けそうなくらいに相手の名を大きく呼んだと同時にぎくしゃくする足で必死に駆け出して。"合わせた目から病が移る"と自ら戒めた目隠しも振り払い、"一度見れば厄を貰う"と目玉らを塞いだ手足の布が解けるのも厭わず川へ飛び込み、天狗星が照らす水面の一等波の立っているところの水を掻き分けては胸下まで沈みながら眼下にたゆたう派手な着物を見つけた途端引っつかんで「だから言ったんだ、だから……起きろ、つっこ、起きてくれ」引き上げた体が冷たいのは、ぐったりと重いのは水のせいか。目を開けているか息をしているか確かめるのも忘れ、よぎる死の影にすっかり怯えて掠れる声を絞り出しながら本名さえ知らない子を抱きその名を何度も何度も呼んで)

  • No.63 by 月子  2017-03-27 02:42:57 


>疫病神
――ッげほ!っ、げほ……は、ぁ……ッ!
(屋敷から出ることなど稀だった子供が泳ぎなど習っているはずもなくそもそも体を冷たい水が包む感覚すら初めての経験、動揺と息苦しさにもがこうとも整えられた身なりは水中での自由を奪う枷となり。呼吸が出来ない苦しさが急激に恐怖へと変わっていく中水面に映る月がゆらりと大きく揺れたかと思えば此方に伸ばされる助けの手に引き上げられ、勢いよく水面に体が浮上すると同時に肺に急激に空気が戻り。聊か水を飲んではしまったものの程なくして引き上げられたことにより大事はなくげほげほと噎せる様にして体内の水を吐き出すと濡れた着物のせいだけではないだろう体の倦怠感にぐたりと手足は脱力してしまい。目に入った水によりぼやける視界に映るのは共に星を眺めに来た相手だろう、酷く必死なその声に先の出来事がそれ程のことであったと自覚すると共に、助け上げられ生を感じたからこその恐怖心が一気に胸に押し迫ってくると堪えることも出来ず瞳からは大粒の涙が次々と零れ落ちていき「ッう、え……~っ!」ひくりとしゃくり上げた途端とうとう緊張が切れた様に幼い泣き声を漏らし始めると自分を救い上げてくれた温もりに縋るようにぎゅう、と首にしがみついて)

  • No.64 by 疫病神  2017-03-27 03:20:13 

>月子

(溢れ続ける不安の言葉を押し止めたのは情けない、しかし元気の良い泣き声。産声のような子供の声に息さえふっと止まり、それから胸に満ちた絶望を安堵の溜め息として深く深く吐き出せば振り払う気力もなくしがみつかれるがまま縮こまる相手の体を支えて。首筋にぽろりぽろりと伝う温い涙も生きている証と思えば不快ではなく、むしろ血の気の引いた身体を温めるそれは心地好くさえあって“本当に、良かった“そう吐息のように一言だけ零せば相手の視線を誘うようにそっと背中を叩き「怖かったろう、……此処にはお前を脅かすものが多すぎる。怖い目に合いたくないのなら、二度と勝手な真似をするんじゃない――もう二度だ。いいな」くたびれた声では説教にもならず、溜め息のように呟いて泣きじゃくる子を抱えたまま再び川辺まで引き返し。そうすると川の名の通りまさしく彼岸から舞い戻ったような心地になり、一呼吸つく頃には乱れた心も少しは落ち着きを取り戻して「……濡れたままでは風邪を引く。着替えを取りに行くぞ、星はまた後だ」冷静さを取り戻せば気になるのは水を吸った相手の着物。いくら春の近い季節とはいえこのまま野ざらしにしておけばそれこそ病にかかる、そう考えては暗い声は相変わらずだがなるべく子供の機嫌を直すように、あやすような一言さえつけて促し「歩けるか」いまだしがみついたままの相手に引っ付かれたままでは少々厄介だと、しかし死にかけたばかりで歩けというのも酷な話だろうかと僅かな困惑を滲ませて)

  • No.65 by 送り雀/送り犬  2017-03-27 12:41:17 


雀「おい聞いたか、昨晩遅くまで疫病神様のお相手をしてくださったカンナギがいらっしゃったらしい。きっと天の使いか御仏の子か何かだぜ」

犬「そりゃすげぇや!俺達だっておっかなくて近寄れないのになぁ……カンナギ様、大丈夫だったかなぁ……危ねぇ目に合ってねぇかなぁ……いけね、無駄口叩いてちゃサイノカミ様に叱られちまう。さ、今日も仕事仕事っと!」

雀「夜までたっぷり時間はある。まずは一人、様子を見てもう一人連れて来い。アッチコッチ這いずり回ってカンナギを捕まえんのはお前の仕事、神さんとこへ連れてくのが俺の仕事だ。さっさと行った行った」

犬「えー。いや、ハイ。そういや鬼神様、今日は西から来たカンナギ様を連れてこいー連れてこいーって酔い潰れながら喚いてたっけ。……おっかねぇから他の子には会わせんなよ、この子じゃねーって叩き潰されでもしたら……俺、カンナギ様に顔向けできねぇよ……」



>(千代様を除く)一人のカンナギを募集中

>契約書随時受付中

  • No.66 by 月子  2017-03-27 13:00:50 


>疫病神
(/昨晩は此方からお相手をお願いしたにも関わらず早々に寝落ちしてしまい大変申し訳ありませんでした!主様よりお優しいお言葉を頂いていたとはいえ落ちる際はお声掛けさせて頂くのがマナーでしょうし、次回からはこのような失態がないよう努めさせて頂きます。
どうしても夜遅くになると睡魔の関係でお話がぶつ切りになってしまいますが、もし主様にお許しいただけるのでしたら一先ず現在疫病神様と交流させて頂いている場面が区切りよく回収できる所までお相手させて頂ければ、と思っております。
一先ずこの後予定がありますのでご挨拶だけで失礼いたします。
またお時間が合った際はお相手お願いいたします。)

  • No.67 by 雪代  2017-03-27 13:17:01 



>水分様

川の、ぬし様? そう……だから懐かしい気持ちになるんだねぇ。
(相手の答えにきょとんと目をまあるくしてから、どこか納得したように頷き。指先に蘇る水の感触と、頬を撫でるひんやりとした風の心地よさを思い出すと嬉しそうに微笑んで。続く説明は少し難しいものだったけれど、耳へ届く声は不思議と真直ぐ心の内へ入ってきて。「お手伝いをすればいいの? 望みのご褒美……は、今はまだ思いつかないけど、神様のお手伝いは一生懸命がんばる!」頭へ置かれた掌に胸が温まるのを感じれば意気込むように深く頷き。「ん……ぬし様が、わたしを此処へ連れて来てくれたのね?」矢張り難しい言葉の羅列はいまいちしっくりと来ずとも、どうにか理解できる箇所を抜き取り確かめるように首を傾けてから「ありがとう」と素直に浮かんだ言葉を述べ、乗せられた手を取りそっと握り締めて)


こんにちは、水分さま。
このあいだは雀さんにやさしい言葉をもらえてすごく嬉しかった!
今日は、このあいだお話できなかった続きをしたいんだけど、水分様のお時間は空いているかなぁ?


  • No.68 by 送り犬  2017-03-27 14:00:23 

>月子

おやつっこちゃん、おはようございます!へへ、今日もおめかしして可愛いなぁ。海の向こうのお人形さんみたいだ。

常世じゃ挨拶だの何だのと細かく気にするのは龍神様くらいのモンです。
ただでさえ夜遅くまでお勤めしていただいてんですから、眠くなったらもちろん寝ちまって良いんですよ。それが一ッ番気持ち良い眠り方です。キチンとお布団まで運んでおきますからね、安心してください!

ご用事が済みましたら……いやいや、気が向いたら疫病神様んとこにも顔を出してあげてください。あの方、濡れたまんまのつっこちゃんをまだ心配してらっしゃるようなんで……
そんじゃ、お気をつけていってらっしゃいませ!


(/背後からも失礼致します、ご丁寧なご挨拶をありがとうございます!
昨夜は遅い時間にも関わらずお相手していただけて本当に感謝しております。眠気でこちらの返事が遅くなり、お待たせしてしまうことも原因の一つですし、時にはこちらが寝落ちしてしまう事もあるかと思いますのでお声かけについてはお気になさらないでくださいませ!
お忙しい中書き込んでくださりありがとうございました。月子様と交流できる時を楽しみにお待ちしております。)

  • No.69 by 水分様  2017-03-27 14:02:11 

>雪代

あぁ、存分に力を尽くせ。此処での苦労は皆お前に良き形で報いてくれる――私が約束しよう。
(幼子らしい素直さで頷くその笑みへ同様にゆるりと首を縦に振り、かの子の幼き時を現世より奪い己の傍らへ置く事への責任を確と背負うと誓いを立てて。しかし人が本来在るべき場所から無理にさらって来るという狼藉をまさか感謝されるとは思わず、握られた手に少しばかり目を見開けば「……そうだ、連れて来たのは私だ。元いた国へ帰りたいと思うあまり此処が苦しくなった時は、私を恨めば良い」今この時向けられる感謝はいつか里心に悲哀や憎悪へ姿を変えるかもしれない。せめてその感情故に己の運命を嘆くことがないようにと、握られた手を小さな胸元へそっと重ねては重々しく告げて。「それから――私は今や川の主ではない。此処では龍神か、水分と呼ばれている、お前もそう呼べ」濡れた子供をいつまでも風に晒してはおけない。握った手を引いて立たせれば“行くぞ“と一言告げて彼岸花を掻き分け橋の袂へ戻り、今度は他のカンナギ同様に正しく橋を渡りながら先ずは己の呼び名を明かし「お前の名は何と言う」遥か低い背丈を見下ろしてきっぱりと問い)

  • No.70 by 雪代  2017-03-27 14:28:31 



>水分様

わたしがお手伝いをしてみんなが喜んでくれるなら、それだけで嬉しいよ。それに、新しい場所でお役目をくれたぬし様を恨むなんて、そんなこと絶対しないからだいじょうぶ!
(握る手にぎゅ、と力を込めて首を横に振り答えてから、見えぬ先のことを懸念する相手の長く柔らかな髪を空いている手でそうっと撫で。「みくまり、さま」与えられた呼び名の選択肢に難しそうな表情で眉を寄せてから、後者の幾分やわらかな言葉の響きがしっくり来たようでそれを反芻するように呟いて頷き。「わたしは、ゆきしろ、って呼ばれていたの。本当は違う読み方なんだけど……そっちで呼んでくれるお父さんもお母さんも居ないから」相手が教えてくれたように、普段自分が呼ばれている名を答えると共に、脳裏に蘇る穏やかな日々を思い返し少し俯いて。けれど視界いっぱいに映る彼岸花の美しさと儚さに見惚れるうち、哀しい気持ちはゆっくりと落ち着いていき。「これから何処へ行くの?」迷いの無い相手の足取りからして、きっと目的地は決まっているのだろう。見知らぬ場所で頼れるのはこの手の主だけで。じっと見つめるように顔を見上げながら首を傾けて)


  • No.71 by 水分様  2017-03-27 15:12:29 

>雪代

――……良い心掛けだ。どの神の元でもその心を忘れるな。
(髪へ触れる手は日頃川へ差し込まれる手と同じ温もりをしているが、指の腹の柔さばかりは現世よりも遥かに生々しく感ぜられればざわりと鱗の逆立つような心地に息を呑み。すぐさま邪心を払う咳払いをして歳の割にできた志を示す相手を素知らぬ顔で褒めてやれば「ゆきしろ。雪代か。それとて良い名ではないか。此処でもそう名乗っていると良い……真の名は、お前の父母の為に大切に取っておけ」聞いた名をただ繰り返すだけの硬い声音ながら哀しいさだめに俯く子の横顔を見下ろし、その名とて悪くはないと伝えては欲深の神々に父母のみ知る大切な名を奪われぬよう静かに釘を刺して。橋を超えた先にはたゆたう青と橙の篝火の元日が暮れてからもう一商売と声を張り太鼓を鳴らし客を呼ぶモノノケ達の商店が連なり、祭りのような賑やかしさを咲かせるが己が通りへ踏み入れば皆慌てて道の端にはけ頭を垂れるなり膝をつくなり己と連れたるカンナギへ敬意を払い。そうして開けた道を真っすぐ行きながらこちらを見上げる顔を横目で見据えては「私達常世の神々の住まう屋敷へお前を連れて行く。その屋敷は今日これよりお前の家となる。私ばかり見上げている暇があるのなら、この道を確と目に留めておけ」相手が抱いているやも知れぬ不安を断ち切るために一言一句はきはきと告げ、長い常世暮らしの中街へ遊びに出ることもあるであろう相手に厳しくも促して)

  • No.72 by 雪代  2017-03-27 15:29:44 



>水分様

うん! ああ、早く他のみんなにも会ってみたいなぁ。
(心ざまの教えを説くようなその口調も、自分を褒めてくれているのだと分かれば嬉しそうに、どこか恥ずかしそうにはにかみ受け入れて。「お父さんと、お母さんのために」もう呼ばれないのだと哀しく思っていたそれは、決してそうではなく大切な思い出のひとつなのだとその言葉で心に留めれば、何かがカチリと嵌ったような気持ちにぱぁっと目を開いて頷き。先ほどの静かな空気とは一転、賑やかで活気溢れるその場所は、両親が居た頃にも見た事の無い華やかさに溢れていて。わあっと視線を巡らせたのも束の間、スッと静まり返るその様に驚き再び相手の顔へ視線を移し。「は、はい!」荘厳な空気は有無を言わせぬような重圧感を持っており、道を覚えるようにと言われれば思わず背筋を伸ばして返事をし。「みくまり様は、えらい人なの?」大きな声を出すのが厭われるような空気につい声の大きさを控えて、片手で口元を覆うようにしながら問いかけ)


  • No.73 by 水分様  2017-03-27 16:23:20 

>雪代

全く、神は友や犬猫ではないというのに……
(悲しげな顔をすれどもすぐ笑顔を取り戻せる相手ならばどの神々の元へやっても上手くやっていけるであろう。そう悟ったからこそ早く会いたいとはにかむ相手に零す言葉は呆れではなく、むしろ微笑ましさにやれやれと吐く溜め息のようなもので。そんな彼女の明るさも異様に静まる通りの眺めに流石に萎縮したか、少々緊張した様子で伸びる背筋とひそめられた声にやはり多少の愛らしさを感じつつ「いや……私や此処の神というものは天津神のように由緒ある者ではない。故にいかに崇められていようともこの者等と隔てや貴賎はなく――……すまない、お前には少し難しい話だったか」素朴ながら己等の根本に関わるような問いかけに傍らのモノノケへ視線をやりながら答えるが、ふと我に返って口をつぐむと難しい顔をして暫し考え込み「……偉いか否かと問われれば、偉いのだろう。そうして私に仕えるお前もまた、此処では偉い、尊い者として扱われる事になる」硬い頭でどうにか噛み砕いた説明をすると視線を相手へ戻し、「此処には多くの店があるだろう。あれに見える菓子屋も、呉服屋も、お前が赴けば皆好きなだけ菓子や着物を与えてくれる。金の心配は要らん」その“偉い“というのをなるべく理解しやすく幼子へ伝えるため、右に左にと見える華やかな店々を示しながら教え)

  • No.74 by 雪代  2017-03-27 16:46:45 



>水分様


犬や猫には……似てないねぇ
(相手の喩え言葉を素直に受け取りその姿を上から下まで眺めると、はてと首を傾げて。「あま……つ。き、せん……?」するりするりと出てくる言葉は耳に馴染の無いものばかりで、どうにか追いつこうとしながらその単語を繰り返してみても、意味が分からないのではどうしようもなく。相手の表情が変わったのを見て困らせてしまっただろうかと胸がちくりとするのを感じた後に、続いた言葉は己にも分かりやすいもので。こくりこくりと頷きながら聞いていれば、それがまるで夢のような話であることに驚き戸惑い。「おかねが、要らないの? 後で怒られないの?」金銭を払わずに何かが手に入るなど、かつて居た世界では全くあり得ない話で。訝しげに、というよりは不安げに眉を落とし、繋いだままの手に力を込めて問いかけを重ねて)


  • No.75 by 雪代  2017-03-27 17:55:14 




みくまり様、今日は今までで一番たくさんお話ができてすごく嬉しかったよ! みくまり様のことも、お店のことも、ちょぴっとだけ分かってきたような気がする!
今からやらなくちゃいけないことがあるから……また、みんなの時間が空いている時にお手伝いをしに来るね。


  • No.76 by 水分様  2017-03-27 19:08:33 

>雪代

――そうか、もう行くか。店や屋敷、お前の気に入りそうな犬と見せてやりたいものは未だ多いが……用があるのなら仕方がない。良く励め。

雪代、私もお前の名と清い心を知れた事を喜ばしく思う。
私は此の場所で、お前が今一度此の常世へと戻る時を待つとしよう。

  • No.77 by 送り犬  2017-03-27 19:18:48 


へっくし!!……何でぇ、どなたかあっしの噂でもしてらっしゃるんですかねぇ?くわばらくわばら……。

さてさて。引き続きどなたかお一人、神様がたやあっしらのお相手をしてくださるカンナギ様をお探ししております。
神様がたとの常世巡りも楽しいでしょうがあっしらだって負けちゃいません、今なら神様にゃナイショで常世一の甘味処に連れてって差し上げますよ!

そうそう、ご指名の変更は四六時中受け付けとりますんで、今は区切りが悪ぃかなーっなんて思わずいつでもおっしゃってくださいよ。どの方とお話したいか教えてくださればチョチョイっと引き渡しますんで。


>一人のカンナギを募集中

>契約書随時受付中

  • No.78 by 日向  2017-03-27 19:23:26 

>御白様
ん?ううん、引っこ抜いたりなんてしないよ!痛いだろうし、白ちゃんに似合ってるからこそ綺麗なんだよ。でもありがとね、白ちゃんはすっごくすー……っごく優しいね!
(自分が決めた呼び名が認められれば、嬉しそうに何度も呼び掛け。取っていけと聞けば驚いたように目を開き首を横に振り。相手が頭を傾け、その髪が自分の背丈でも手が届く距離まで近付けば、先程己がされたようにその髪を撫でればするりと滑らかな指通りを何度も楽しみ、雪のように白い肌の上で輝くからこそ心惹かれるのだと拙いながら口に出し。続けて一度では足りないと言葉を重ねては感謝の気持ちを伝え。「駄目、じゃないけど……いいの?いち__えっ、市に連れてってくれるの?」やってしまったと後悔が胸に渦巻けば、流れる沈黙に視線を落とし不安を募らせ。やがて再び耳を打つ声に気にした素振りが無ければ、ほっと安堵の息をついてから恐る恐る顔を上げ、本当にいいのだろうかと心配そうに問い。行く先を告げられれば途端に表情を明るくし喜びを露にし。お喋りに夢中で気付かなかったがいつの間にやら渡り終えた橋を振り返れば、役目を終えたとばかりに半透明になり消えていく橋に向けてバイバイと手を振っては見送り。「赤は……うん、今はちょっと苦手。でも、また好きになりたいって思ってる」何気ない問いが胸にちくりと刺さり視線を反らすも、小さな願いを一つ溢し。「わぁ……あれも綺麗だね!私ね、夏に咲く向日葵の色、黄色とか橙色も好きだよ。白ちゃんは何色が好き?」淡く光る幻想的な橙の灯籠に感嘆の声を上げ指差せば他愛のない話を続け、こうして話相手が居るだけで世界がより輝いて見えれば幸せそうに笑い。灯りの導く先には何があるのだろうか、繋いだ手を引っ張りやや早足で目の前に広がる通りを突き進んでいき)

(/背後から失礼致します。丁度上がっていたのを見まして、もし可能でしたらこの前の続きからお相手お願いしても宜しいでしょうか……?)

  • No.79 by 御白様  2017-03-27 20:49:53 

>日向

……優しい神など此処には居ない。居ればお前を此処へさらってきてはいない、我など一等我が儘だ。優しくなければ、嫌いか?
(細く柔い指に引きちぎられるのなら髪でも肉でも決して痛くはなかろうと、気遣いにもぼんやり首を傾けるばかりではあるが相手が楽しげであれば何でも良い。髪の間をすり抜ける温もりを瞼を下ろして感じながら、脅しでも自嘲でもなくただの真実を口にしてはゆっくり開いた瞳で相手を見つめながら静かに尋ね。現世へ掛かる橋が消えるのを手を振る相手と共に見送り、帰り道を断たれた子供の手をそっと握り締めたまま宵に咲く華やぐ賑わいの街へ手を引かれていき、その極彩の景観ではなく幸福そうな笑みだけをじっと眺めながら「――我はお前の黒が良い。髪の黒も、まなこの黒も何よりきれいだ」何色が好きかと、問われた末にコロンと喉から転がり出た答えはたった一つ。鬼火やぼんぼりの色を吸って艶めく髪も、くりくりと丸い小鳥か鼠のような瞳も美しく可愛いらしいものだと躊躇いなく口にして。そうして眉一つ動かさず「此処には花の赤、陽の赤、血の赤、色々な赤がある。日向の惚れる赤色があれば良いのだが」いつか相手が色とりどり全ての華やかさを堪能できるようにとのんびり願い、それからようやく引っ張られるがままであった足をチリチリと星屑にも似た小さな光を振り撒く細工屋の前で止め「日向、そっちへ行けば我等の家だ。まずは髪飾り一つ買ってやりたい。少し歩くのを待っておくれ」くいと腕を引き、花を凍らせたように満開のまま飾りにしたものや金銀珊瑚でできた櫛、様々な不可思議の飾りが並ぶ店先を見つめて)

(/すみません、少々席を外しておりました…!まだお時間がおありでしたらお相手をお願い致します!)

  • No.80 by 日向  2017-03-27 21:44:26 

>御白様
そう、なの?よく分かんないけど……私は白ちゃんの事好きだよ?だから我が儘も大歓迎だよ!
(出会ったばかり、まだまだ知らない事ばかりの相手の言葉に不思議そうに首を傾げるも、此方に向けられる数々の言葉や眼差しは暖かいもののように思え。自分に何か叶えられるものがあればそうしてあげたいと、真っ直ぐ見つめ返し髪から手を離せば勢い良く片手を上げそう宣言し。「私?ふふ、何だか照れ臭いよ白ちゃん」色を尋ねたはずが己を指すような言葉や向けられた視線にくすぐったそうに肩を揺らし。「そうだよね、うん、そんな赤色が見つかったら一番に教えるね!」町を華やかに飾る様々な灯りや建物の中に、もしかしたら見つかるかもしれない。僅かに軽くなる心と共に元気良く頷けば握る手に改めて力を込め。町並みを眺めるのに夢中になっていれば引かれた腕に立ち止まりそちらを向き「われら……私、今日白ちゃんの家に泊まってもいいの?あっすごい!キラキラやお花がいっぱいだね!うん、分かったよ」橋が消えた事を思い出しつつ疑問符を浮かべ、店先から見える置かれた様々な飾りに興奮したように声を上げ頷いては早速店内へと足を踏み入れ。ずらりと並ぶ商品に近寄ってはキョロキョロと首を動かしては眺め始め。「ねぇねぇ、これ白ちゃんに似合うんじゃないかな?」並べられた品々から一つ指差し、黒地に白や黄色、青等の花模様がくるくると万華鏡のように変化しつつげる大きめの飾り玉のついた二本足の玉簪を見ては相手に声を掛け)

(/大丈夫ですよ、ありがとうございます!此方こそ遅レスで申し訳ありませんが、是非よろしくお願いいたします。では背後は失礼致します!)

  • No.81 by 御白様  2017-03-27 22:23:41 

>日向

――それは、容易く口にしてはいけないことだ。我がお前を帰したくないとねだればどうする?
(躊躇いなく告げられる好意と許容は危ういほどに無防備で、甘い蜜にも似たその言葉へ吸い寄せられるが如く手を伸ばすが一陣の風にふと動きを止めてはぴんと伸びた腕を捕まえ優しく下ろし。己には未だ理解しえない事だがカンナギを永久に常世へ置いておくというのは酷い仕打ちなのだと神々は言う。それを心の隅に留めていたからこそ、赤い唇へ指で蓋をするように触れながらゆっくりと問い掛け。恥じらったり笑みが弾けたり、くるくる変わるかんばせはさながら万華鏡。眺めていればそれだけで満ち満ちた心地になりふとすれば言葉を返す事さえ忘れて見入るもの、かなりの間を空けて「あぁ、今日よりずっと我の家に――」ようやく答えようとすれば相手はもう次の言葉をきらきら華やぐ声にて紡いでおり、結局は口をつぐんでそれを見守るに至ると引き込まれた店の中でも輝くかんざしへ促されるまま目をやり「――日向のようだ」極彩を覗かせるぬば玉の黒色をじっと見つめ、次いで傍らの相手を見やって嬉々とした声を零し。けれども手に掬い取ったのはその隣に並ぶ小さな花を象った髪飾り。薄く伸ばした白い宝石に黄や橙、薄紅の花模様が降るそれを相手の髪へ重ねてみれば「我は飾ったとてしようがない。お前のほしいものを選びなさい。それが我のほしいものになる」謎かけのように語りかけながら、黒髪に映える淡い極彩にふっと笑みを零して"ああ、めんこい"と見惚れ)

  • No.82 by 日向  2017-03-27 23:14:03 

>御白様
駄目なの?言葉って難しいね。んー……そしたら、側に居たいなって思うよ?今みたいに、一人より二人の方がずっと楽しいもんね!
(唇に白い指が触れればきょとんと大きく瞬きし難しそうに眉を寄せ、腕組をし問いにはうんうんと唸って懸命に考えを巡らすも、叔母の居る家よりも相手の側が心地良いと至極単純な答えを口に出し、物言わぬ植物を相手に過ごす日々よりもずっと今の方が楽しい事を伝え。「あ、ごめんね。何か言った?__私はこんなにキラキラじゃないよ?」つい視線があちこちに向いてしまえば何か言いかけたが閉ざされた言の葉に気づき、謝罪を述べてから問いかけ。相手に向けた飾りに対し自分が例えに出されれば笑いながらふるふると首を振り。「えー、見てみたいのにな。じゃあさ……私の髪がもっと伸びたら、その時はお揃いで買って付けようね!」やんわりと断られたのだと感じれば口を尖らせるも、己が欲しければの言葉に襟足の短い自分の後ろ髪に触れ、今はまだ必要無いがいずれ結べる程の長さになった暁にはと、白地の色違いの玉簪を一度見てから相手に顔を向け。「何々、見えないよ……あっ!それ可愛い、私それが欲しいよ白ちゃん!」何やら自分に飾りを重ね見ているようだがどんなものかよく見えず不服そうにするも、辺りを見渡し店内に置かれた鏡が目に入ればチラリと写る花模様に瞳を輝かせその場で何度か跳び跳ねれば欲しいとねだり)

  • No.83 by 御白様  2017-03-28 00:00:54 

>日向

そうか……そうか、ならばお前は此処へ居てくれ、お前の心の望むまで。我もひとりより日向のいるふたりが良い。
(悪しきとされる事も子が望むならまた話が違うのではないか。現世での報われぬ日々を思わせる言葉に今度は己が相手を真似て腕を組みつつ思案する番であり、しかしすぐさま欲に負け、未だ来ぬ別れの話など好きに語っておくが華と早速一つ我が儘を言い。次々と溢れる相手の一言一句は心に留めども己の言葉など口にした側から淡雪のように記憶から消えるもので、相手の謝罪も己は何か言っただろうかとほんの一瞬不思議に思うばかりでまたすぐ相手に気をやれば「我のまなこに童らは……日向は眩い、この玉のように愛おしいものに見える。揃い、揃いか、それは楽しみだ」笑み混じりの否定にも揺らがぬ思いをぽつぽつと一人語りの如く零し、今は夜風に晒されるうなじを指先で撫でながら此処へ己と同じ飾りの揺れる日を、別れとどちらが先に訪れるかわからぬその日を思い描いて目を細め。どうやら己の見立ては童女の琴線に触れる事が叶ったらしく、子鹿のように飛び跳ねるのを撫でて諌めつつ早速横髪へと絡ませては今一度じっくりとその姿を見つめ、表情の乏しい顔へおもむろにはっきりと困惑の色を示すと「……困った。飾り一つでこうも愛らしくなるのなら、次はべべ、次は下駄と揃えてやりたくなる」せめて髪飾りだけでもと引き留めたはずなのに、まずは屋敷へ赴かねばならないというのに、髪留め一つで愛らしさを増す姿にもっともっと着飾らせてやりたいと親心にも似た欲張りが顔を出し真剣な顔つきで悩み始め)

  • No.84 by 日向  2017-03-28 00:53:39 

うん、居るよ!だから白ちゃんも側に居てね?__ふふふ、白ちゃんも一緒の気持ちで何だか嬉しいな、待っててくれてありがとね
(自分の申し出が許されれば満足げに大きくはっきりとした声で返し。腕組を真似られれば思わず息を吹き出し、可笑しそうに腕を解けば口元に両手を当てて笑いだし。ふと出会い頭の相手の言葉が頭を過れば、変化の無い普段の日常が続くと思っていたのに、いつの間にやら迷い込んだ先での幸福に改めて感謝を述べ。「っ恥ずかしいってば白ちゃん!……でしょ?約束、指切りげんまんしよ!」問いに返事が無ければ気のせいだったかと流し、真っ直ぐな言葉達に夜になると言うのに頬や全身の熱がみるみる上昇していくのが分かれば一度顔を背けるも、楽しみだと細められた瞳に同意を求めれば破顔し、ぐっと右手の拳を突き上げ小指を立てては指切りをしようとし。「わ、私はこの髪飾りだけで十分だよ?十分だから、白ちゃんの家に遊びに行きたいな。お腹もちょっと空いちゃったしさ。ね?行こ?」頭を撫でる手は心地よくも、まじまじと見られ真剣に紡がれた言葉に気恥ずかしさと居心地の悪さを感じれば、何とか切り抜けようと思考の渦に嵌まる相手の意識を引き上げるべく着物の袂をちょいちょいと引っ張ればそう提案し。事実、夕暮れ時に家を出て長い鳥居を潜り、相手との会話や初めての景色にはしゃぎ疲れたのか腹の虫が鳴けば一度手のひらでさすり、相手の片手に自分の手を伸ばしては再び掴もうとし)

  • No.85 by 日向  2017-03-28 03:07:20 

白ちゃんごめんね、たっくさんお喋りしたり歩いたからちょっと眠くなってきちゃったよ。白ちゃんの家も見たいし美味しいものも食べたいし、この町ももっともっと知りたいし探検したいから、また今度遊ぼうね!

あとあと、この前初めましてだった鳥さん、ふかふかであったかいお布団ありがとね!おかげでぐっすり眠れて元気一杯、鳥さんの言ってた通り白ちゃんと楽しくお話出来たよ!お礼、言い忘れちゃったからここで言わせてね、ありがとう!
それじゃ、またね。おやすみなさい……

(/背後から失礼致します。夜遅くまで長時間に渡るお相手、誠にありがとうございました。また一つ返すのに時間が掛かってしまい、度々お待たせしてしまって申し訳ありません。二人のやり取りは見ていて微笑ましく、とても楽しい時間を過ごす事が出来ました。ありがとうございました。また機会が御座いましたら、区切りが良ければ別の場面からでも、この続きからでもお相手して頂ければ幸いです。今日は冷え込んでおりましたが主様も体調崩されませんようお気をつけ下さい。では長々と失礼致しました!また、ありがとうございました、おやすみなさい)

  • No.86 by 御白様  2017-03-28 17:27:46 

>日向

お前の手は陽なたのようにあたたかい……握っているうちに、眠ってしまったらしい。可哀相なことをした。

常世は今日も明日もとこしえに、お前たち童のために在る。我等神々もまた然り。いつでも戻ってくれば良い。そうして我と、この常世と遊んでおくれ。犬も雀も、我等も皆お前の帰りを待っている。


(/昨夜はお相手をお願いしたにも関わらず寝落ちしてしまい申し訳ありません!夜遅くまでお付き合いくださったこと、またお優しいお気遣いを頂いたこと心より感謝申し上げます。
こちらこそ遅筆故にいつもお待たせしてしまってしみません、ゆっくりとしたペースではありますが日向様と和やかな一時を過ごせて本当に楽しませていただいております。またお時間が合いましたらご参加ください!ありがとうございました。)

  • No.87 by 送り雀  2017-03-28 17:43:31 


――さァさ常世の皆々様、口を塞いで目を閉じて。
戸口を締めて窓締めて、門を閉ざして帰りましょう。
サイノカミ様のお戻りです。ボンヤリしてちゃァ常世どころかあの世の果てまで連れて行かれます。逢魔ヶ刻に食われたくなけりゃ暫くお静かにお休みください。



>募集停止中

  • No.88 by サイノカミ  2017-03-29 03:06:15 

【常世の神々(加筆版)】


■「我らは子を愛でる父母ではない。子が役目を全うし、かくて戻った暁には己が生を全うできるよう導くのが私の努めだ――来い。先ずは礼儀から教えてやろう」
水分様(ミクマリサマ)
外見30代前半/178cm/ぴんと張った背筋が堂々たる巨躯に見せる/青みの強い髪をハーフアップのように結う長髪/凛とした切れ長の金眼/表情が硬い/静かな凄みのある精悍な顔立ち/縹と白を重ねた花薄の狩衣/鋭い爪と翡翠の鱗が生える龍の腕
礼節を重んじる厳格な、人間が想像する神らしい性格の龍神様。口煩く気難しく見えるが子の為を思って厳しくしているだけ、きつく当たった分優しさも与える父親のような性質。叱咤はすれど怒ることは滅多にない。常世一の良識、と見せかけて幼子に焦がれる歪な性癖を持ち、それを恥とひた隠す。橋姫とは旧知の仲だが感情的な彼は少々苦手。
カンナギに対してはどれほど辛くとも人の世で生を全うすべきである、と心を鬼にして現世へ帰そうとする。


□「わしゃ鬼じゃけぇ男も女も赤子も食うが、カンナギだきゃあ大事にしとる。わしら外れモンにゃぁ神さん仏さんより小んまいカンナギが有り難え。わしらは誰かが拝まにゃ糞にも劣る、まー墓石みてぇなもんじゃけん」
鬼神様(キジンサマ)
外見20代後半/190cm/筋肉質な大男/異人めいた短い赤髪と碧眼/傷跡の走る左目は潰れており隻眼/彫りの深い顔立ち/目元や鼻筋、頬に模様を描いた温羅化粧/錦の鯉が泳ぐ派手な着流しに燃えるような深紅の羽織/尖り耳に雉羽根の耳飾り/額には黒い一本角
怪力無双な鬼の神。見た目通り派手好きの賑やか好き、底抜けに陽気だがそれは酒に酔っているからで本来は性悪乱暴者な駄目親父。ややハメを外しがち、大きな図体でうっかりカンナギを傷つける事も。人の命さえ丼勘定な大雑把だが本人曰く「カンナギだきゃあわざと怪我さした事は無い」。下男とでもサイノカミとでも分け隔てなく酒を酌み交わす。
カンナギに対しては別れの日まで愉快に遊べれば良いと来るもの拒まず去るもの追わず。しかし本気で惚れ込めば力ずくでも引き留める。


■「……神隠しに厄神の世話係とは、お前もとんだ貧乏くじを引いたらしい。物に触るな。身体に触るな。物病みが厭なら近寄るな。……後は知らん、勝手にしろ」
疫病神(エヤミノカミ)
外見20代後半~30頭/179cm/猫背の痩せ型/うねった重たく長めの黒髪/目隠しで覆われた血色の悪い顔/首や手足も赤い布でぐるぐる巻き/布の下では真っ赤な目玉が百目鬼のようにひしめく/着物も赤一色、あちこちに剥がれかけた「物忌」「除厄」の札/赤ずくめの中、本当の瞳だけは澄んだ竜胆色
病に不幸、ありとあらゆる災厄を振り撒く厄神様。卑屈で陰鬱な常世一の嫌われ者。己もまた他者との関わりを嫌うが、それは抑えども抑えども漏れ出てしまう厄から周囲を遠ざけるためであり人嫌いという訳ではない。むしろ心の根底では人の温もりに誰より焦がれている優しい臆病者。慕ってくれていたカンナギを病で死なせてしまって以来子供を遠ざける。
好いたカンナギには現世へ帰さなければと思う良心と側にいて欲しいという依存心により優柔不断な態度になりがち、結果最後の判断はカンナギに委ねられる。


□「めんこい、めんこい。今度の童は一等めんこい――我の間はおまえの遊ぶ庭。べべに鞠っこ、独楽もある。たんと遊んでゆけば良い」
御白様(オシラサマ)
外見20代半ば/177cm/お団子の髪は真珠のような光沢を持つ銀の絹糸/ぼんやりした半開きの目も極彩がかった黒真珠の色合い/フサフサとした睫毛の方が印象が強い/薄く笑ったような無表情/華やかに重ねられた着物/色白/服の下に虫の羽根と複数の腕を持つ異形
蚕の神様。ほとんど死んでいるようにぼうっとしている白痴めいた神。他のあらゆる感情が薄い代わりに子供を愛でる心は一等強く、やって来るカンナギを蝶や花やと甘やかす。ぼんやりしているように見えて肩入れが過ぎるあまり子を現世に返すのを拒んだり、子にあだなすものなら神でも祟ったりする過保護。御行様は双子のようなもので時折子供代わりに遊んでやる。
カンナギに関しては何故わざわざ辛い現世に返さなければいけないのか理解できず、自分と共に永遠に楽しく過ごしていれば良いではないかとカンナギが拒まない限り、下手をすれば拒んでも常世へ留めたがる。


■「あんれぇ、なんだべや。鬼っこじゃぁ思うたら人っこでねぇか、人っこ、人っこ、はようこっちゃ来ぉ」
御行様(オコナイサマ)
外見20代半ば/177cm/お団子の髪は真珠のような光沢を持つ銀の絹糸、常に解けかけのぐしゃぐしゃ/ぼんやり見開いた目も極彩がかった黒真珠の色合い/表情豊かだが大人の顔で子供のような表情をするのでちぐはぐな印象/着崩れた重ね着の着物/褐色肌/肩から少し先の腕がない異形
蚕の神様。いつだってケタケタと白痴めいて賑やかしい神。間延びした口調からわかるように頭が弱く感情欲望剥き出しの無邪気、カンナギにも遊べや構えやとベッタリ甘えたがる。腕がない分足癖噛み癖が悪くじゃれつき方は動物的。カンナギと愉快に遊ぶ為なら意図せず幸を振り撒き、機嫌が傾けば自覚ないまま祟りを振り撒く自己中心。御白様と瓜二つの所謂双子、よく彼のカンナギを横取りしようとして祟られる。
カンナギに関しては永遠に自分と遊ぶのだとはなから帰す気などない。泣こうが喚こうが聞く気もないが、本当に好いた相手に泣きつかれれば考えなくもないかもしれない。


「あんたらがアッチコッチ行き来できるのもあたしのお陰なんだから。あたしが居なけりゃ行きは良い良い帰りは怖いの地獄巡りよ、精々感謝して尽くしなさいな」
□橋姫(ハシヒメ)
外見20代前半/175cm/顎のあたり、胸のあたりをパツンと切り揃え毛先だけ束ねた長い垂髪/目つきの悪い緑の垂れ目/キツイ顔立ち/垂れ目をつり目に見せる目元の紅と真っ赤な口紅/赤い小袖の上から薄紅の単衣を着込み、外では垂れ衣つきの市女笠を被る壷装束/額には先が赤みがかった二本の白い角/所謂オネエさん
橋の守り神。気も強ければ口調も強く、カンナギにもずけずけと物を言うが何だかんだ面倒見の良い姐御肌。世話焼き故に神とカンナギ間の橋渡しが得意。しかしいざカンナギが他の神と仲睦まじくなるとヤキモチを焼く厄介な性分。嫉妬深い。水分様とは旧知の仲だが幼子にしか興味の無い彼を嫌う。
肩入れしたカンナギには現世へ戻してやりたいという思いやりと自分を置いて帰る憎らしさの入り混じる愛憎を抱き、共にいればいるほど帰す気がなくなってしまう。


「ようこそ俺の常世へ――此処じゃ皆がお前に優しくしてくれるだろ。厭な事なんて一つも無い、辛い事なんて何も無い、夢のような場所だろう?気に入ったんなら百日でも千年でも居ればいい。俺は何時でも歓迎するぜ」
■サイノカミ
外見10代後半~30代/180cm/下ろせば腰にかかる髪は蛇のようにうねり、毛先だけ紅に染まった白色。一つ結び/三白眼気味の真っ赤な切れ長つり目/口が裂けんばかりにニィと笑う胡散臭い笑顔/蛇のような二股の舌/頬や手にも蛇の鱗/格子柄の赤い着流しに黒い矢絣の羽織/気まぐれに洋装も
常世を作り常世を統べる蛇神。幾十もの姿と幾百もの呼び名を持つ謎多き神で、"サイノカミ"もただの通称。日によって青年であったり壮年であったりする。気さくだが刃向かう者には冷酷、優しいが人の子を平気でさらう残酷性等性格も多面的で捉え所がない。基本自己中心的な俺様。
カンナギを甘い誘惑で堕落させ、永久に常世へと捕らえたがる。無理矢理縛りつけたのでは意味が無いと帰りたがる子供に無理強いはしない。



【カンナギに仕える下男共】

□送り犬
見た目20代前半/176cm/筋肉質/ボサボサに跳ねた胸あたりまでの灰髪/犬のような愛嬌のある灰色のつり目/八重歯の覗く大きな口/人懐っこそうな顔立ち/くるくると表情豊か/たすきがけで腕を捲った白い長着に浅葱色の括り袴/犬のような耳と尻尾付き
犬らしい元気印の使いっ走り、愚直なほど馬鹿正直でお人好しなため方々からこき使われる下っ端の下っ端。やれ困ったと言いつつそうして振り回されたり顎で使われるのがなんやかんや好きな忠犬。押しや我が儘にめっぽう弱いヘタレの善人。送り雀とは現世からの腐れ縁。
常世へ留まりたいというカンナギは全力で支え、現世へ帰りたいというカンナギはたとえ神々に牙を剥いても帰してやるなどつくづく尽くす。が、たとえ己が離れがたいと思う相手がいても良心故に想いを伝えられず泣き寝入りするタチ。


■送り雀
見た目20代前半/176cm/細身/鳥のように毛羽立った鎖骨までの濡羽色の髪/光のない真っ黒なつり目/冷たげな顔立ち/笑みを貼付けた無表情/白い長着に墨色の薄衣、紫色の括り袴と黒い脛巾/片手にしゃんと鈴の鳴る錫杖/背に鴉の羽
素を見せぬ為掴み所がなく、神やカンナギに仕える態度さえどこか慇懃無礼な印象の男。現世からカンナギをさらう手伝いをしつつ、その癖常世に放り込まれたカンナギの身を密かに案じるなど善人か悪人かも分かりづらい。他者をからかっている時の生き生きとした声音には少々自意識の高さが滲む。年下の少年を好むショタコン。
常世や神々の危うさを知っているが故に、カンナギがなるべく元の世界へ帰れるよう誘導する。が、彼らに一泡吹かせてやりたいという気持ちもひっそり抱いている為、気に入った子供は現世でも常世でもないどこかへさらってしまうかもしれない。

  • No.89 by 送り雀  2017-03-29 17:28:49 

【お喋り雀の小話】


――今日は見事な小春空ですねェ、良い夕暮れが見れそうだ。

アタシも坊ちゃん嬢ちゃんらも、こんな日和に仕事なんざ馬鹿馬鹿しくてやってられませんでしょ。
ちょいとお喋りでもしましょうや。なァに無駄話じゃ御座いません、れっきとした情報交換って奴です。
仕える神さんがたの事なら少しでも多く知っといたほうがね、いざって時に上手く立ち回るってモンでしょう?



■御白様
御行様とは二神一体、双子のような神さんです。強いて言うんならこちらが兄か。
子供以外はどうでも良いって方でして、アタシらが話しかけてもてんで知らん振り。何も聞かず何も言わず、飯も食わず床にもつかず、生きてるんだか死んでるんだかわからんご様子です。
それでも子供が来りゃ猫可愛がり。自分の与えてやれる全ての喜びを、幸を、恩恵を全部カンナギへってくらい甘やかします。どんな子でも等しく愛しますが、甘やかし甲斐のある健気な子や我が儘な子、特に着物やかんざしを買ってやれる嬢ちゃんなんかが合うんじゃないでしょうか。愛されたがりも歓迎です。
一緒にいりゃ自分は誰かにとって愛され、尊れる大切な宝物なんだと気づく事ができるでしょう。



■御行様
御白様とは二神一体、双子のような神さんです。コッチは手に負えない弟ってとこですか。
御白様と足して二で割りゃ良いのにってくらい騒がしく笑ったり怒ったり、ヒラリヒラリと袖翻して遊び回っとる跳ね馬です。デカイ図体とおっかねぇ力を持ったやんちゃ坊主ってとこでしょうか、振り回されてへばるカンナギは数知れません。
付き合いきれるタフな坊ちゃんかむしろ一緒に遊びたい元気っ子、逆にしっかり手綱を握ってくれる大人びた子がピッタリでしょう。無法者ですがカンナギの言う事は良く聞くんです。
この方となら山や谷はあれど楽しい子供時代を過ごすことができます。大人びた……現世では大人の振りをせざるを得なかった坊っちゃん嬢ちゃんも、童心を思い出すことができるかと。



■送り犬
コイツも皆様が気になって気になって仕方ない様子ですんで紹介しときましょう。
アタシ同様カンナギにとっちゃ使用人みてぇなモンです。が、仕事抜きで皆様を大事に、可愛く思っているようです。やれ布団だのお菓子だの、毎日楽しげに身の回りを世話してますよ。
ですからどんな子にも一生懸命尽くして一生懸命愛情を注ぐでしょう。阿呆ですが一途さだけは保障します……懐けばベッタリなんで大人びた方にとっちゃ鬱陶しいかもしれませんがね。
そうそう。コイツは甘い、ちょろい、初と非常にいじりやすくなっておりますんで、良い歳こいた大人を振り回したい悪ゥい坊ちゃん嬢ちゃんにもオススメです。



――おっと、もうアッチの空が茜色になって来やがった。日の長さだけはまだ冬だ。
それじゃ皆様、また後ほど。既に迷い込まれたカンナギ様も、これから迷い込まれるカンナギ様も、お勤めよろしくお願い致します。


>募集停止中

>契約書随時受付中

  • No.90 by 正一  2017-03-29 19:03:57 


>御行様


ーーっ!貴方様は一体…(連なる朱色の鳥居、トントンと駆けていく足音は止まず。現実味のない空間に常の自制心には薄っすらと靄がかかり。夢か現か定かでない時間が過ぎ去る。不意に頭上から振ってきた言葉。はっと息を飲み、見上げた先の御姿は何がしかの光輝を身に纏っていて。訥々と述べられる言葉は半分も意味が分からず、ただその通りに受け取るしかなく。尋ねようと出掛かった言葉も将又、相応しいものであるのか、一瞬の逡巡が口を噤ませる。その間にも耳から入ってくる情報は絶えず。暫し黙して耳を傾けては、幼い脳内は活発に思考を繰り広げ。一度、コクリと小さく唾を飲み、理解できた内容を確認すべくゆっくりと一つ一つ音にして。「もし、貴方様は神で在らせられますか。貴方様の言葉を頼りに考えるに、あの祠が私をこの場へ遣わしめたのでしょうか。国を、里を、忘れる事は出来ませぬが、御行様、貴方様の御相手をさせていただく事が私の御勤めとなるのでしょうか」ここ最近、界隈を賑わす噂話がふと頭を過ぎる。神隠し、など所詮世迷いごと。そうせせら笑う同世代の子供の中で、何故かそう一笑出来なかった己。若しや何かを予期していたとでもいうのか。緩く結ばれたお団子は、人の世では表現出来ぬ色彩。彼の歪んだ口元さえ、如何して不愉快に思うであろう。神々しい彼等に、頭を垂れるのは最早洗脳のように当たり前と認識している様はパブロフの犬。先祖代々より脈々たる血族を失せず、護り給うた存在。まさか神御座します常世へ招かれ出づる事があるとは感激の極み。同じく背を正し、制帽を脱いではとろりと滑らかな黒真珠の瞳を真摯に見つめ返して)


(/pfの確認、及びに参加許可有難う御座います。上記の様に肩苦しく性格では有りますが、その中にも子供らしさを織り交ぜていければと思っております。神様も選んで頂き、感謝の気持ちでいっぱいであります。次回お時間合いましたらお相手宜しくお願い致します。)

  • No.91 by 送り雀  2017-03-29 22:07:13 


さてさて、昨夜は新たに二人の神をお迎え致しました。
合わせまして今宵もごゆるりとお勤めを果たしてくださるカンナギ様を二人ほどお探ししたいと想います。
まだ一遍も神さんらにお会いできてねぇって坊ちゃん嬢ちゃんがいらっしゃいましたら遠慮なくお声かけください、キチンと優先させていただきますんで。

また千代嬢ちゃんや日向の嬢ちゃんといった、コッチの不手際でご迷惑をおかけしちまった方も勿論ちゃんと償わせていただきます。
募集してる人数に関わらず、もしお時間があればお声かけくださいよ。

では今宵も何卒よろしくお願い致します。


>二人のカンナギを募集中

>契約書随時受付中

  • No.92 by 月子  2017-03-29 22:12:48 


>疫病神
……つっこちゃん、また悪い子になっちゃった。
(救い上げてくれた腕は優しいものだがその言葉はどこか疲れた様なため息交じり、自業自得以外の何物でもない事故を起こしてしまった以上仕方のない反応なのだろうが折角の楽しい星見が自分の行いのせいで台無しになってしまったことを再度自覚させられる思いで俯いて。恐怖に早まっていた鼓動も落ち着き瞳に溜まる涙が零れ落ちる速度も緩やかになり始めても落ちた気分は簡単には回復するものではなく、ただでさえ普段から"疫病神"などと囁かれるような子供だというのに出会ったばかりの相手にまで迷惑を掛けてしまったことに少しの怯えさえ滲ませた呟きを漏らすとぐっしょりと濡れた着物が張り付く両腕を縋る様に相手の首に回したまま仄かに伝わる体温に身を寄せて。「――ひとりで歩いたら、ちょろぎ、つっこちゃんのこと嫌いにならないでくれる?」初めて溺れたことへの恐怖心、それに加え相手の機嫌を損ねてしまったかもしれないという不安さえ重なってしまえば出来ることなら少しでも長く引き留めるように縋っていたいもの。けれど困惑のような感情が滲むのが分かる相手からの問いかけに少しだけ考える様な沈黙を挟んだ後、ゆっくりと相手の顔を窺う様に首に回していた腕を相手の肩に添え顔を上げると沈んだ表情で応え。失態を取り返すことは出来ずとも今後の行動を気を付ければ引き留められるのではないか、そんな10年にも満たない短い生の中で見出した処世術で相手の機嫌を窺えばすん、と小さく鼻を啜りながら長い前髪の隙間からちらつく相手の表情を覗き込んで)

(/本体よりお声掛け失礼いたします!主様が宜しければ、先日途中で寝落ちしてしまったところからお相手お願いできますでしょうか?どうぞよろしくお願いいたします。)

  • No.93 by 通りすがりさん  2017-03-29 22:53:38 



【契約書】

名/ すず
性別/ 女
年齢/10
容姿/肩上あたりでしっかりと切りそろえられた烏の濡れ羽色の髪は何時でもさらりと指通りが良く、前髪も眉下でぱつんと切りそろえられ大きな目がしっかりと覗くようになっていて。髪色同様瞳の色も黒くぱっちりとした二重が特徴的な瞳。髪色とは対照的に肌の色は幼子らしからず真白で、すずあまり外に出ないことを示している。いつも着ているのは赤色の生地の着物で、頭にちょん、と黄色のリボンを付けている。足は着物と同じ色の背丈はそれほど高くなく、他同年代の子供よりも頭一つ小さい。

性格/明るくアグレッシブで少しでも気になることがあればすぐに走って言ってしまうような好奇心旺盛な少女。いつも笑顔で、誰か一人でいる人を見れば誰彼構わず声をかけてしまうのが難点な元気な子。あまり大きな声を上げることは少ないのだが、家族を馬鹿にされたり相手が自分を大切にしないような言葉を吐けば普段の彼女からは想像出来ないような声で怒鳴る。つまりはいつもは分かりにくいが心優しい子である。

備考/一人称は「すず」。生まれは明治、母と父と姉の4人で決して豊かではないが仲睦まじく暮らしていた。友達が多く、いつも友達の輪の中心にいるような所謂ムードメーカーというもの。姉からもらった黄色いリボンをとても大切にしていて、寝る時も絶対に手に握っているほど。嫌いなものは夕焼け。友達と別れなければいけないというのも理由の一つだが、どこか飲み込まれそうなのがとても怖いのだそう。
指名/
ロルテ/

またねー!!
(「すずちゃん、明日ね!」とこちらに手を振りながらぱたぱたと足音を立てて赤色がかかってたお天道様の方向へと走ってく友達へと手を振り返して。その友達がどこかの角を曲がり見えなくなれば自分もそろそろ帰ろうと踵を返せば背中から夕日に照らされ自分の足元には黒黒とした影が自分と同じ格好をしてこちらをじぃっ、と見つめていて。――嗚呼、これだからこの時間は大嫌い。そう心の中で悪態を付けばゆっくりとその影をじゃり、と踏みつけて歩き出し。こちらをじっと覗きながら当たり前ながらついてくる影にぞっとすれば思わず立ち止まってしまい。すると、まるで自分が飛んでいってしまうのではないかというくらいの強い風が辺りを吹き抜け、思わずその場にしゃがみこみ。風が止み、ゆっくりと黒い双眸を開ければ先ほどとは全く異なる世界が広がっており思わず瞳を見開いて。目の前にそびえ立つ鳥居に思わずビクリと慌てて立ち上がれば「……すず、迷子…?」とその名の通り鈴のような声でポツリと呟き。それは地面に落ちたと思いきや、静かに目の前にある朱の鳥居に吸い込まれていき。)




(/参加希望、でございます…!
とても拙いプロフィールとロルテになってしまいすみません…。お手数で申し訳ないのですがチェックをお願い致します…!)

  • No.94 by 疫病神  2017-03-29 23:07:40 

>月子

(時折はらりはらりと涙を零しながら、火が消えたようにシンと落ち込む相手へ何か言ってはやりたいが何を言えば良いのかわからない。はく、とそれこそ溺れかけた人間のように口を開いては閉じ、また開いては溜め息だけを零して閉じる無意味な行為ばかり繰り返しては結局暖を求めて寄り添ってくる体をただ支えてやる事しか出来ず。沈黙と慰め一つ与えてやれない己への嫌悪は胸に積み重なり一層言葉を詰まらせる。しかしようやく顔を上げた相手のあまりにいじらしい答えにぐっと息を呑めば「――何故俺がお前を嫌うんだ」焦るあまり怒ったように強張ってしまう声で否定を、そうしてやっと今気づいた硝子玉を思わせる異国の碧眼に驚いて目を見開きつつ「……しっかり掴まっていろ」その清い色合いから逃れるように顔を背け、暗に“降りずともお前を嫌う事はない“と示す為に小さな体を抱え直すと来た道を黙々と戻っていき。今度はキチンと橋を渡り、夜に賑わう町並みへ足を踏み入れると腕の中の少女が好みそうな呉服屋も飾り物屋も今は後回しと足早に鬼火の連なる通りを進む。己が通れば道行くモノノケはあからさまにこの身を避け、嫌なものを見たと顔をしかめヒソヒソ囁きを零すが家路を急ぐ今ばかりは邪魔が入らず都合が良い。ただ生死の境をさ迷ったばかりで多少繊細になっている相手にこの光景は毒だろうかと「……安心しろ、どいつもこいつも俺を嫌ってああしているだけだ。お前の事を何か言っている訳じゃない」そう耳元で念を押しながらマヨヒガに繋がる鳥居まで赴き。そこをくぐってしまえばもう喧騒も何もなくしぃんと静まる屋敷が夜闇にそびえるばかり、ようやく安堵に一息吐き出すとちょうど庭で落ち葉焚きをしている下男を目に留め「カンナギを連れて来た。今すぐ着替えを用意して、風呂にも入れてやってくれ――お前も、俺に捕まったばかりに災難な目に合ったな。他の連中の所に居れば……もう面倒事には巻き込まれないだろう」手短に世話を命じ、次いで相手にも手短に別れの挨拶を。未だ相手の事は気掛かりではあるが、気掛かりだからこそ己が側にいては決して良い方向には進まないだろうと良心故に突き放し)


【送り犬】

おや、お帰りなさいま――って一体全体どうしたってんです、二人揃ってびしょ濡れじゃぁありませんか!
(未だ冬の感じのする夜気にぶるりと身を奮わせながら焚火に当たっていればふと鳥居の方から足音が。どなたのお帰りかと思いきや疫病神、それも柄にもなく子供を抱えたその姿にまずはギョッと目を見開き。次いで彼も子供も上から下までぐっしょり濡れている事に気付けば耳と尻尾をビンと立てて素っ頓狂な声を上げ、駆け寄り見た少女の風変わりな容姿にもまた驚きつつ一先ず何とかしなければと主の命に頷いて「川遊びにゃまだ早いでしょうに……さ、お嬢、さぞや寒かったでしょう。もう大丈夫ですからね、おいちゃんと一緒にあったかいお風呂に入りましょ!」主も彼自身より己のほうが子供受けすると踏んで命じてきたのだろう、きっとそうだろうとその意図を汲んでぱーっと人懐っこい笑顔を向けながらこっちへおいでと両腕を広げ)

(/お待たせして申し訳ありません!ぜひお相手をお願い致します。また進行上勝手にもう1人登場させてしまいましたが、やりづらいようでしたら纏めてのお返事でもスルーしていただいても構いませんのでご了承ください!)

  • No.95 by サイノカミ  2017-03-29 23:51:17 

>すず

――やぁ迷子のお嬢さん。悪いが此処はお前の帰り道じゃない。御用のないもの通しゃせぬ、って奴さ。
(鈴を転がす声が連なる鳥居が孕んだ闇へと吸われれば、声の主が歩き出すより早く先ほど相手が踏み付けた相手自身の影からスルリと現れ、そのまま背後から目隠しを。実に勘の鋭い子供だと夕暮れを忌み夕闇を畏れる眼差しを思い返してニィと唇を歪めるが声音だけは努めて優しく、噛んで含めるようにさらりと結論だけを述べ。大きな片手で小さな顔を覆いつつ、もう片方の手で黒髪に映えるリボンをツウとなぞりながら「お前は勘が良ければ運も良い。友人に恵まれ家族に恵まれ何一つ苦痛が無いときた――これじゃお手上げだ。いくら俺でも付け入る隙がないんだもんなぁ」耳元に獲物を付け狙う蛇の声を囁き、さも残念そうに吐息混じりの笑みを漏らせばゆっくり手を離し視界を解放してやって。するとそこにはもう異界続く鳥居の姿は無く、ただびゅうと一陣相手の背を押すように吹き付ける風があるばかりで「夕焼けに喰われたくなけりゃ夕焼けに怯え続ける事だ。恐れと畏れがある限り、逢魔ヶ刻はお前を飲み込まない――じゃあな“すず“」最後に残した言葉も轟々と燃える茜空に呑まれていつしかそっと消えていき)

(/参加希望ありがとうございます!とても快活で可愛らしいお嬢様とお会いできた事を嬉しく思います。ですが相性等を考慮し、申し訳ありませんが今回はお相手を見送らせていただきます。すず様が良縁に巡り会えますよう心よりお祈りしております!)

  • No.96 by 月子  2017-03-29 23:59:17 


>疫病神
(折角出会った自分を屋敷の中の尺度で計ることなく自分自身として見てくれる相手だからこそなるべくならばいい子の自分を見ていて欲しい、そう思うのに投げかけられた問いかけに応える言葉とは裏腹に縋ってしまう自分自身に心の中で嫌悪を強めて。甘ったれだと思われてしまっただろうか、解消することなどなく次々に湧いてきてしまう不安にひくりと締めっぽく小さな嗚咽を漏らしたその時、否定を告げるその声にぱっと顔を上げると丁度相手と視線がかち合い。何処か驚いたように瞳が此方を映した後に背けてしまう相手の仕草、それは過去何度も浴びたことのある異質な容姿を不審がる大人たちのそれにも似ていて「……ごめんね、ちょろぎ」ゆらゆらと視線を落とすと共に顔を俯かせながらか細い呟きを残して。自分の容姿がこの和の国で異質なことくらいずっと分かっていたことだけれど、屋敷を抜け出して出会った等身大の自分しか知らない相手に知らず知らずのうちに期待を掛けてしまっていたのかもしれない。改めてこの容姿への反応を見てしまえば町の賑わいに紛れた囁きも、その囁きから自分を守ろうとしてくれる相手の言葉も何処かよそよそしい気遣いのように感じられてしまいその言葉通りの意味としてはどうしても受け取ることが出来ず。それでも自分に出来るのはただただ人目に触れないよう顔を俯かせていることくらい、そうしているうちにたどり着いた屋敷にてまるで突き放すかのような相手の言葉を聞いてしまえばこれ以上ため込んだ不安を抱え続けることも出来なくなってしまい。「――ちょろぎも、つっこちゃんのこと嫌になった?つっこちゃんが悪い子だったから?……つっこちゃんが、"月子"じゃないから?」抱いてくれていた腕からするりと地面に降り立ち相手を見上げる瞳には涙はなく、不安を超えた諦めにも似た色を浮かべたまま言葉を続ければその答えは求めていない、そんな意思を見せる様に唇をきゅっと噛み締め新たに現れた人物の方へと視線を向け)

>送り犬
――つっこちゃん、今度はどこに行くの?
(連れられてきた屋敷の前に佇んでいた相手、その人懐っこい表情や仕草が纏う此方を安心させようとしているような雰囲気は大人特有の気遣いを感じさせるもので。疫病神とは対照的なその明るさは自分がその腕に飛び込んでいくのを待っているかのようで、だからこそその両腕が自分を抱え上げ何処かに連れて行ってしまうのではないかという疑心を生んでしまい。そもそもそうして大人の腕に抱かれ連れて来られたのが生まれた国とは何もかもが異なる屋敷の一室の中だけの小さな世界、そうして異質なものとして扱われる日々を過ごした身にとって今疫病神から離れることが彼からの拒絶、切り捨てを意味していると受け取れてしまい。静かに相手に投げかけた言葉は既に疫病神に見限られたのだと諦観してしまっているからこそ零れたもの、幼い故の稚拙な発音の言葉であってもそこに込められた感情は酷く冷めていて沈んだ表情のままそちらを窺えば重い足取りながら相手の方へと歩み出し)

(/一度に複数人への行動をお返事させて頂いた経験が少なく些か稚拙かもしれませんが、主様がそれでも宜しければこのままお二方への行動を綴らせて頂きます!もし可笑しな部分等ございましたらご指摘下さいませ。)

  • No.97 by 疫病神/送り犬  2017-03-30 00:50:56 

>月子

(相手を離した腕の中にスウッと冷えた風が入り込むと肌寒さに顔をしかめるが、無論その表情は寒気での為だけではなく。繰り返される嫌うだ何だという問いは黙殺してもようやく耳にした相手の名にはつい視線を動かしてしまい、しかし見下ろした先にもう淡い色の髪は見えず遠ざかる足音だけが胸の中に響けば自ら突き放したくせにチクリと痛む胸に一層表情を歪め。「……誰がお前を嫌えるものか」そう吐き捨てはすれど、だからこそ離れてやらねばならないのだと己を苛む己の声は止まず。パーッと太陽のような笑みを浮かべる下男の元へ向かう相手を見届けては、あれで良いのだと何度も自分に言い聞かせながら二人に背を向けて)


【送り犬】

え?えーっとですね、まずはお風呂へ行って、そんで月…つっこちゃんのお部屋へ行って……うん、今日はもう遅いんで、行けるとこと言やそんだけ……ですかね。
(子供ならば少々おっかない顔の大人よりもフサフサフワフワの犬に飛びついてくるもの。今回もそれを期待して尻尾を振りながら相手を待っていたものの、並々ならぬ雰囲気を漂わせる二人に阿呆と言われる自分でも流石に何かを感じ取り戸惑いつつ双方の顔を交互に見やって。少女のほうが沈んだ顔のままこちらへ歩いてくると慌てて問いかけに答えるが、口調からして本当はどこにも行きたくないであろう事は明白。相手越しにいつにも増して憂鬱そうな足取りで遠ざかる疫病神の姿を認めながら二人に何があったのか、そればかりは当人でないのだから分からないが自分なりに考えた挙げ句チョイチョイと相手を手招きすればしゃがみ込んで目線を合わせ「――ねぇつっこちゃん。これはナイショのお話なんですがね、疫病神様……つっこちゃんを抱っこしてきた兄さんは、ちょっとばかし照れ屋さんなんです。いっつも目隠ししてるのも、ぶっきらぼうな事ばっか言っちまうのも、つっこちゃんが可愛くて照れてるからです」きっとあのぶっきらぼうに傷つけられたにちがいない、と彼の厄介な性質に目星を付けてはコソリと声を潜ませ「ですから、もしつっこちゃんがあの人のことを嫌いじゃぁないんなら、お風呂もご飯もあの兄さんを誘って一緒に行ってくれやしませんか。ね、わんわんからのお願いです。あの人も、本当はお友達がいなくって寂しいんです」なるべくわかりやすく、それでいて相手を嫌っているわけではないのだとはっきり伝わる言い方を模索しながらパチンと両手を合わせて頼んでみて)

(/ありがとうございます!今後の進めやすさを考えて一度登場させていただきましたが、キリの良い所で引っ込ませますのでしばらくお付き合いくださいませ。)

  • No.98 by 月子  2017-03-30 01:24:00 


>送り犬
……やだ、つっこちゃん分かるもん。悪い子はお部屋にいなきゃいけないの、ちゃんと知ってるよ。
(固執すればするほど面倒な子供になってしまうのはもう分かっていること、それでも別れたばかりの疫病神に惹かれたまま進みたがらない自分自身を諦めさせるように相手の元まで重たい足取りながら近寄って行き。手招かれるままに其方へと寄るもののその気遣うような言葉によって沈んだ気分が戻ることなどなく、相手の瞳をじっと見つめながらはっきりとした口調でその願いに拒否を示せばゆるりと口角を上げることで表情に笑みを持たせようとして。「つっこちゃん、ちょろぎのことは好きだよ。だからちょろぎがつっこちゃんのこと置いて行ったならちゃんとそこにいるの。……ね、つっこちゃん良い子でしょ?」迷い込んだばかりの時のような抜ける様な明るさではなくとも子供らしく明るく振る舞わなければただでさえ面倒な異国の子供の世話など誰も好き好んで焼いてはくれないだろう、幼くとも多くの大人に触れてきたからこそ精一杯の空元気を、少しだけ高くした声で何でもないことのように相手の気遣いを間違いだと指摘するかのような言葉を続ければしゃがみ込んだ相手の前に自分もしゃがみ込み。しゃがんだ膝に頬杖をつくようにして其方を見上げながら緩く首を傾げれば、最後に少しの媚びにも似た、"いい子"だと褒めて欲しいあまりの拙い懇願を含んだ問いかけで相手の様子を窺って)

>疫病神
(明るく朗らかな、子供らしい無邪気さを繕っていればきっと相手も自分を憐れむことも自分に気を回すこともないだろう。迷い込んだ自分を些かぶっきらぼうな態度ではあってもだからこそ安心して傍にいることの出来た少しの時間は己にとってはとても貴重で、そんな時間をくれた相手をこれ以上困らせてしまうのは本望ではなく。去っていくその気配に思わず意識を其方に引かれたようにふと顔を其方に向けるものの追えばまた相手に手間を取らせてしまう、そんな不安からその姿を目で追ってしまっても足を踏み出すことはなく、ぎゅっと湿った着物の袖を握りしめることで少しでも気を紛らわせて)


(/複数登場の件了解いたしました!
それとは別件になるのですが、大分夜も更けてまいりましたのでもしかするとまた寝落ち、という可能性がゼロとは言い難く…なるべく短くともお声掛けさせて頂こうとは思うのですが、もしも一時間以上反応がない場合は寝落ちしたと判断して頂ければ幸いです。
それでは本体はこれにて失礼いたします、引き続きお相手お願いいたしますね!)

  • No.99 by 日向  2017-04-06 18:47:26 

(/背後から失礼致します。またお時間が合えばお話出来ればなと思い、勝手ながら上げさせて頂きます。ご迷惑でしたら申し訳ありません!)

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