《ヒプマイ》せんせえ、お呼び出し！《オオサカ》

ぶっ、はは！想像出来るなぁ、ほんならそのお友達に差出人白膠木で、心の中でウコンとヘパリーゼ配送しとこか（疲れを装った声と晴れ晴れとした彼の表情につられてひひ、と無邪気に歯を見せて笑う。悪酔いしたお友達へささやかな憂慮の気持ちだけ添えつつ、むぎゅう再び擦り寄って）…っ、こしょばいて……！、ほんま？…じゃあ…寝るまで、にゃ、ニャンニャンしてくれんの…？（珍しくスキンシップ多めに施してくれる彼にどき、と胸高鳴るの誤魔化すように肩竦め首捻り逃げて。それでも彼の返答には対照的に見えない耳をピンッと立て、尻尾も垂直に立てたが溢れ出る喜びにブンブン振り回しながら悪戯っぽく目を細め笑って）

おう、ほんまに。……ええよ、ニャンニャンしよか。簓が足りんから補給させて（頬から首筋なぞり、首裏へと回す手。わしゃり襟足撫でながら笑みは言葉尻に向けて次第に切なげに歪む。足らん、全然。甘えたいし甘えられたい、ずっと触れ合っていたい。…けれどその前に渡したい物があったのを思い出す。少し身を離しては床にぽつんと置かれた箱へ手を伸ばし、ん、と差し出して）これお土産、ミスド寄ってきた。…ピカチュウさんのしっぽが可愛くてな、つい買うてしもた。それにこの御三家イラストの箱も可愛て…。簓が青い子選ぶて聞いてからなんや俺もその子に親近感抱いてもうて、目が合った瞬間簓に会いたなってん。アホやろ、俺（くすり、）

　

…んふ、俺も盧笙補給させて。そんで、俺んとこ枯れるくらい補給したってや…。…ん？ミスド？あー今なんやコラボしてんのやったっけ…おおきに！嬉しいわ、ミスドなんて久々や…（くすくすと戯れに言葉紡ぎながら、切なげに歪んだそれ解くよう、先程のお返しも兼ねて頬へちゅむ、と唇寄せ。ふと差し出された箱受け取りにこり、甘いものは好きだし単純に盧笙の気遣いが嬉しい。あぁCMとかSNSでコラボやなんやって見たなぁとぼんやり、箱へ視線落とし）うわ！なんこれ、めーっちゃ緩いなぁ！ほぉ、はへぇーっ、可愛えなぁ…ふふっ。ポケモン見て俺を思い出すアホの盧笙くんもかわええで！（ふへ、）…あ、開けてええ？一緒食べようや。お茶淹れるわ（箱の通常時より何とも言えない緩めのデザインで描かれたキャラクターに、ふにゃり顔緩めてまじまじと眺める。箱持ったまま再びべたり抱き着いてじ、と顔近づけ上目で視線送りつつ提案投げて）

おん、一緒に食べるつもりで幾つか多めに買うてきてん。そんならお茶頼むわ、おコタでぬくぬくしながら食べよ（そんな相手の反応が何より嬉しい。彼の視線を受けて気の抜けた、或いは少し間の抜けた微笑みを向けながら提案に賛成。すぐ傍に見える丸い額へ愛おしげに口付け落としてはもう一度ぎゅううと抱き締め、それからそっと離れ。早速とばかりに炬燵へ寄れば電源on。着ていたままの外套等脱ぎ去ればハンガーへ掛けたり手袋は仕事用鞄へとなおしたりと慌ただしく用事を済ませ。…そろり、先に炬燵へ足入れてはいつものように左隣を空けそわそわと彼を待ち）

　

うわ…ヤバい、ドーナツ自体もめっちゃ可愛い…！ピカチュウと目ぇ合ってまうやん！こんなん食えるか…食うけど…（彼が身支度を整える間にキッチンにて箱を開封。中に並ぶモンスターボール型やピカチュウの顔が可愛らしくデコレーションされたドーナツに、上がるテンション。当然の如くわいわいとはしゃぎながら独り言零しつつ皿に移して。ドーナツの乗った皿と温かい緑茶注いだマグカップ二つ、トレーで炬燵まで運んでは定位置へ。よっこらしょーい、と御機嫌に浮ついた小さな掛け声と共に炬燵もぐり、すりすりと肘を隣の彼に擦り付け無駄なスキンシップ。よっしゃいただこか！とにへり楽しそうに彼へ笑い掛けつつ手を合わせて）あ、せや。食べながら今日こそメッソンの名前決めたってや、二人の子ぉやで！（ひひ、）

っん、ふふ。…一人で楽しそうやなぁ…（キッチンから聞こえてくるはしゃぎ声にぷっと吹き出す。聞こえないようにとくつくつ背中揺らしながらも静かに笑い、独り言ぽそり。テレビを付けなくとも賑やかなBGMが耳を楽しませる。彼の声に、マグカップ同士が当たってカチャリと鳴る音、茶が注がれる水音。それから、段々近付いてくる彼の足音。天板に置かれたトレー、そこから笑顔見せるピカチュウと目が合えば頬緩ませながら彼のスキンシップに此方からも肘でつんつん応対。後追うように手を合わせては二人の子、なんて冗談にぶわり頬赤くし。むう、と唇尖らせながら）っ、何言うとんねんお前…名前決めんのはええけどその発言はやめぇ。……女の子か男の子かにもよるけど…まあそれはどっちでも通用する名前にしたらええか。進化後も違和感無い名前がええよなぁ…。

　

はいッ、いただきまーす！盧笙おおきになっ、どれにしよかなぁ……やっぱココはピカチュウ頂きましょか…！キミに決めたー！言うて！（ピカチュウと目があって緩む彼の顔、可愛えなぁ、正直これ選んで買ってる姿も見たかったわぁ…ぽやり想像しつつ、愛らしい笑顔と目が合えばいただきますの音頭。遠慮なく可愛い黄色のそれを手に取り、一瞬躊躇した後一旦は顔が残るよう右耳からパクり）んまぁーっ！ミスドさんは安定の美味しさやんなぁー頬っぺた落ちるぅ（眉下げんん…と小さく唸ってくねり、身体を傾けて彼に凭れて忙しく美味しさを表現。ぶわり染まった頬に気付けばくくく、と肩揺らし笑って）ごめんごめんっ。せやけど…進化後の違和感なんて気にしたらあかんよ、やっぱ……子どもに名前付けるんは気持ちが大事やって。俺達の子やし…俺は男の子やったら‘ロショくん’、女の子やったら‘ロショコ’がええなって、カタカナにしたらちょお洒落た感じになるやん？（重ねてボ.ケ、へらり／）

それじゃあ俺はこのピカチュウのしっぽもらうわ。…良いお尻してるな、…いただきます（フレンチクルーラーにチョコがコーティングされたそれ。真ん中に差し込まれた厚紙のしっぽ飾り取り去れば遠慮も躊躇も無くドーナツにかぶりつき。途端、ふわり鼻抜けるバナナの香りと優しいカスタードクリームの味。んう、と咀嚼しながら感嘆の声漏らし、こくり嚥下しては）……うまぁ。俺も久々に食うたけど…あかん、暫く通いたくなるぐらい美味い……（凭れてくる彼を拒むことなく好きにさせては染み染みと感想漏らし、温かいうちにと緑茶も一口。はふ、幸せの溜め息ひとつ零しつつ彼の名前案へあからさまに嫌そうな顔晒しては）ドアホ、俺らの子ぉ言うんやったら余計にその名前は却下や。親の名前ほぼそのまんま貰ってもその子は嬉しない、俺も嫌や（思いの外真剣に考えているらしく、ズバッと却下くだしてはスマホぽちぽち弄り――ふと指止め、まじまじと画面眺めながら）……ロショ、か。…調べてみたけどモスカテルロショっていうワインがあるらしいわ。……モスカテル、ええ響きやと思うけどどうや？可愛らし過ぎずかっこよさもある。まあ、マスカット品種の名前なんやけど…。

　

（パリッ、とサクッ、の間、黄色いバナナ味のチョコのコーティングの絶妙な食感と、その下のドーナツのふんわり感のコンビネーションが堪らない。メロン味は好んでよく食すが…バナナもええなぁと思い巡らせつつモクモクと食べ進める。その顔はいつも以上に締まりがない。温かい炬燵で、大好きな愛方と、甘いドーナツ。そんな幸せに浸りながらも、職業柄か‘おもろい’を探すアンテナはいつでも鋭く張り巡らしてあるようで）次からは俺も一緒に行く！ミスドデートもせなあかんね……ろしょ、見て見てぇ…っふ、くく（すす、と差し出す皿。上には両耳と頬の赤みをなくした黄色の何か。次いでに、元あった目の位置が大幅に変更されており、顔の中心に目が隙間無く並んで口と共に密集しており／）……えっ、めっちゃ真剣やん…好き…。ん、なになに…？（横から彼のスマホ覗き込み、ほぉ、と唸る。流石うちの相方は真面目さも然る事乍ら、目の付け所も、センスの良さもピカイチだ）モスカテル…、モスカテル！ええな！性別どっちでも似合いそうやし、マスカットも俺色やん？盧笙ー！お前やっぱ天才や！それでいこ！モスカテルのモーちゃんや！（何度か呟いて、うん口馴染みも良い。パァ、と顔輝かせ親指を立て即採用。彼が折角吟味して提案してくれた名前にセンスのないあだ名付けては嬉しそうにぽんぽんと肩叩いて、）

はいはい、一緒にな。お店で食べんのも楽しそうやし…――って己は何を鬼畜の所業してんねや…嗚呼ピカチュウさん、おいたわしや……（両耳を齧られ赤い頬が無くなり心做しか顔色が悪そうに見えたのは俺の気のせいか否か。さらに目の意味まで変えられては元の愛らしさは何処へやら。おもろいと可哀想が3：7の割合で感じられ、此方としては笑っていいのか悲しんでいいのか判断に困るこの状況。取り敢えずおててのしわとしわを合わせピカチュウ(だった何か)に向けて南ー無ー／）　え、ほんまにそれでええんか？いや勿論真面目に考えたつもりやけど……（殆ど悩む間もなく決定されれば驚きにきょとり目を丸くし、それでも些細なことでも彼に褒められると嬉しさでいっぱいいっぱいになってしまう。輝く顔ほんの少し目を細め眩しそうに眺めては、此方からも手を伸ばし彼の肩をふわり抱いて）ふ、モーちゃんて何やねん。元々の名前の綺麗な響きが急になんや田舎臭なったな？まあ親しみやすいけど。

　

ミスドてあれよな、お店で食うとコーヒーとカフェオレ？お代わりし放題なんよな、店によるんか知らんけど。…地獄のミ◯ワ風ピカチュウさんでっせ…て、拝むな！南無南無すな！お前のせいで哀愁が漂ってまう…！（微妙な表情で、顔のパーツが中央に寄ったピカチュウ(だった何か)に向かい、合掌する盧笙の姿、なかなかにシュールでおもろい。くつくつと喉鳴らしつつ手の上から自身の手で同じ様にぺたり包み込みふは、とくだらない些細なやり取りに満足げに笑って。哀愁漂う寄り目のそれに向き直り、じ…と見つめ緑茶を一口。おいたわしいや…確かに…、そっと同じ様に手を合わせれば再び躊躇なく食べ進め／）盧笙が真面目に考えてくれたから、これがええ。…俺が責任持って、しっかりお前の分の愛情も注いで、立派に育ててくから…安心して欲しい…。スクショ撮って送るから…たまにはモーちゃんの顔、見たってな？（名前のセンスの良さにも感心はしたが、ただ単純にそれだけではなく二人で名前を考えると言うのを共有できた事が嬉しくて。肩に回る腕に嬉しげにはにかんで流れでそのまま甘える様に擦り寄り。急にスン、と神妙な面持ちで彼の空いた手握りこれからの決意を語って／）

ふふ、今日は……じゃないな。今日‘も’楽しかったわ、ありがとお。ごめんな、明日も早くてもう寝んといかんねん。だから簓、そろそろ一緒に布団入ろ。……あ、だからと簓で韻踏めるわ。忘れんうちに書いとこ…（リリックノートへさらりメモ、／）　…それとモーちゃん、俺の代わりにしっかり可愛がってやってな。お前のせいですっかり愛着湧いてもうてもう困るわほんま……（はふりと小さく笑い零しながら眼鏡外しては布団の中へ。既に微睡みながら、それでも彼待つようにゆったり瞬き繰り返し）

　

白膠木と寝るで、だから簓、早よ行こう！オッケー、盧笙そうしよー！イエーイ！これも書き足しといてや（くふ、／）それはこちらこそやーって、いつもありがとおな！俺も明日ちょびーっとだけ早いからそろそろ寝よ思てたとこ。一緒に行くわ、昨日寂しかった分しっかりビッタリくっ付いたるから覚悟せぇ（止めたままだった前髪のヘアピン彼の眼鏡の横に置き布団へもぞり潜って。腕にぎゅむり、抱き着いては頭寄せてひそり、楽しげに微笑零し）ん、良い名前考えてくれておおきに。盧笙にも随時モーちゃんの可愛さお裾分けしたるからなぁ…。…ろしょお、今日もありがとお…おやすみ。また明日な（ふへ、すや…）

簓、おはようさん。外はまだ真っ暗や。おかげで星が綺麗に見えて朝からちょっと気分ええな（ふ、）……あ、それとおコタの天板に毎日地道にチクチクしとった刺繍入り巾着置いといたから今日からまたそれ持って行き。お前の好きそうな飴ちゃん詰めといたし、何ならマスカット味も入っとる。…但し食べ過ぎは厳禁！お前を想って飴ちゃん買うてんから大事に舐めること、ええな？（じっ、）
……そろそろ電車来る時間か。今日も無理しない程度にお互い頑張ろな。それじゃあいってきます、また夜に（手振り、）

　

ただいまー！俺も今日朝早くバタバタ家出よったんやけど、ほんま最近は朝も夜も綺麗にお月さん見えてええな（ふへ、）…そうそう、最近な？盧笙が出掛ける前、行ってきますしてくれるやん。俺あれの通知で起きんねん、いや通知より早よ起きるんやわ。パッと目ぇ覚めて、盧笙そろそろ出る頃やろなー思て開くとメッセージ来てて。もう…最高やん、毎朝嬉してな…早起き出来て健康的やし、ほんまええ事しかないわ。まぁ、それ見て安心して二度寝コースもたまにあんねんけど（わはは、）ほんま、いっつもありがとお（にへ、）
…そんで、巾着な。嬉しい、盧笙の気持ちが嬉しいんやけどお前…ほんまおかんか！飴ちゃん詰め過ぎ！お手玉か思たわ。ほんでもう刺繍がえらい丁寧で綺麗なこと……！ほんまありがとお（感激、およよ…／）はーい！どんだけ煙草吸いたなっても、一気に三つ飴ちゃん舐めたり、舐めてすぐガリガリ噛んだりしません！大事に舐める事を誓いますー！（シュバッと敬礼、…からの、にこり）

ほな、ぼちぼち盧笙の帰り待ってんで！……そうそう、今日仕事の合間に俺とモーちゃんが、記念すべき冒険の第一歩を踏み出したわけやけど……あかん……俺こんなポケモンでキュンがムネムネした事ないんやけど…。ほんま可愛い…、やっぱ思い入れがちゃうからなぁ。盧笙と名前付けて良かったわぁ…ほんま盧笙大好き……（ゲーム機握り締めうぐぐ、実写版のあのピカチュウ宛ら顔シワシワに歪め悶え／）

お裾分けしとくわ…（画像すすっ…、）

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ただいま、簓。ちょーっと色々あってストレスでやられててんけど…お前の長文のおかげでなんや落ち着いたわ。簓は俺のメンタルのお薬やな。ほんま真剣に、めっちゃ助かった。ありがとおな（くすり、）　て言うかやっぱり通知つけとるんか…実は朝それで起こせへんか気にはなってたねん。睡眠時間削ったりしてへんかなーって。けど、そないに言うてくれるなら良かったわ。安心した。何言おか考えながら支度するのが毎朝の楽しみやねん（ひひ、）…たーだーし、二度寝には気をつけぇ。遅刻はあかんで？（ぴしり、先生然として注意／）
お前飴ちゃんの消費量えげつないねん、途中で無くなんのも嫌やろなと思ってサービス精神でやな……別に簓のおかんになった覚えはない。…ハイハイ、お前に持たすモンなら妥協はしたないしめっちゃ気合い入れて刺繍したったわ。自信作やで（ふふん、／）お、ええ返事。食べ過ぎて虫歯にならんように歯磨きもしっかりな（微笑、）

うっ……わ。ブサイクや…（ドストレートなディスり／）　ん、ふふ、お裾分けありがとおな。流石、モーちゃんは可愛ええわ……親のあの顔に似んで良かったなぁ（ぷふ、／画像嬉しげに眺めつつ彼揶揄うように目線ちらり）……そっか、なんや嬉しいな。感慨深い言うか……子供を応援する親のような気分やわ。これから簓にいーっぱい愛情貰いながら色んなモン見て色んな相手と戦って、ほんで強くなっていくんやね。この泣き虫さんが成長していくの、楽しみや（とろり、画像の中映る‘二人の子’見詰めつつ幸せそうに笑み零し）


ちょお長なった、堪忍。適当に短くしてな（ふ、）

　

おっ、おかえりぃ盧笙！…なんや、今日はお疲れの日やったんやね。気持ちのカサカサ治ったん？…メンタルのお薬なんて大層なものになれてるか？（ふは、）なれてたら…嬉しいなぁ、…何かあったら言うてよ。カサカサ治った後が大事や！保湿せんと！なっ、盧笙ー！（むぎゅーっ、）…盧笙からな、返事来たらすぐ見たいやん（照れ、ふへへ…）もうほんまええ事しかないから気にせんといて、お前と居ったら全部プラスや！…あ、そやな寝坊に遅刻はマイナスやわ…気を付けますぅー…（てへへ、／）

待って待って…待ってな…、短くすんの難しい…まずな？ます、ブサイクと言われた事について話し合いたいのが一つ…（依然とシワシワ顔のまま、／）二つは、お前に会うた頃から実際真面目に禁煙してんねやけど、飴ちゃんで凌いでんのを褒めて欲しいし、お前が夜なべして縫うてくれた巾着があるお陰でどんだけ頑張れるかって事と…単純に刺繍してる盧笙が愛おし過ぎる言う事！この二つを抑えて！お前のそのモーちゃんを見る目ぇなんやねんほんま…！！めっちゃムラッ…ちゃうちゃう、めっちゃドキッとしたやんけ！！（眉寄せ顔顰めこめかみに青筋薄ら、天板の上で握った拳ギリッ…／）めっちゃ嫁やん…！こんアホ盧笙ーッ！こっち来んかい！チューしたる！（クワーッ、側に居た彼の腕ガッシ）

ん、なれてるよ。お前が俺からの返事嬉しく思ってくれるのと同じで俺もお前からの返事が嬉しいねん。例えどんなしょうもないことでも簓が喋ってくれたらもうそれだけで特上や。……いっつも幸せくれてありがとお。ほな保湿お願いするわ。傷跡残らんように癒してくれよ（くふ、／ぎゅむむ、）

ブサイクって言うたことに関しては異論認めんからそのつもりでお願いしますぅ。…てか禁煙出来てんのは偉いなーって褒めてやろ思たのにほんま台無しやな。今ちょっとアウトなこと言うたやろ、ムラッてなんやねんドアホ（画像閉じスマホ置けばじとり彼見詰め。けれども彼のその顔に圧感じて生唾ごくり、／腕掴まれては訝しげな顔で指示に従いそろり距離詰めつつ）喧しいわ、何やねん旦那様。……まあ、取り敢えずチューだけ貰っとく。優しくな？（焦らすようにゆったり顔近付け、至近距離でぽそり）

　

……両想いやんな？幸せもろてんのは俺もやし、現に今も幸せやもん…。あぁー…ほんま、めっちゃ嬉しい…！勿論や任せとけ、大事な相方やもの…傷跡なんて、例え消せなくても見えんようにしたる。気にならんようにすんのが俺の役目や（にひ、ぎゅむむ／後頭部から背中ぽふぽふ撫でり、）

だ、だってー…！簓さんは素直な子ぉやねん……てか、お前自分であの顔見た事あんの！？ほんまヤバイで、さっきの！おかん…いや、もうなんや母性が溢れとったもん…！初めて見たわ、あんな顔されたら色んなこと想像してまうやん…ほんまに夫婦っちゅーか……あんな可愛いてか、…あないに綺麗な顔されたら……（訝しげな顔にハッと我に帰り駄々っ子が言い訳でもするかのように、先程と打って変わって眉八の字に下げ腕解放。徐々に頬赤らめつつ顔の前で、両手の人差し指の先ツンツンと合わせながら視線泳がせごにょにょ…、）…優しく、出来ひんかも…。許してや、盧笙…（至近距離、彼の吐息を肌で感じる。バチリ目が合えば背筋走った淡い興奮にゴクリ、生唾を飲み込む。言葉に反してその手付きは酷く優しい。そっと頬を包んで顔を寄せて唇を奪う、ちゅ…ちゅ、と何度も柔いそれを唇で食んで、軈て我慢出来ずぺろり舌でなぞって）

おう両想いや。ほんっま…お前小さい癖に頼もしいなぁ、流石俺の相方。でも、俺が傷物やってもお前が引き取ってくれるもんな？（くすり、甘える如く相手の髪へ頬擦り寄せ）

…そないに熱弁されてもお前の言うあの顔がどんな顔がわからんねやけど。ただちょっとモーちゃんに思いを馳せてただけで…あんなん見せられてみ？どんな奴でも母性湧くわ。……アホ。なんやその反応……綺麗とか、…言うなて（彼の頬が赤くなるにつれて此方もどのような表情をしていいかわからなくなり、次第にもごもごキレの無い口調へ。頬包む彼の手の温もりにふと目尻和らげては言葉とは裏腹の優しい口付けに胸がきゅうと痛む。それは幸せの痛み。目を伏せ柔らかなそれ堪能していれば熱く濡れた感触。…暫し迷って、それから口開けば多めに唾液纏わせた舌で彼のそれ擽るように舐め）


おはようさん。今日は遅く出る日ぃやったし、昨晩お前がくれる幸せを肴に酒煽ったら案の定寝落ちたわ…度数低めやからって油断しとった。取り敢えず勿体ない精神で続き置いとくけど、続けるなり蹴るなり好きにしてな（ふふ、）あー、しっかり寝てええ気分。さ、そろそろ用意して行くか。いってきます、また夜にな（手ひら、）

　

おはよおー盧笙っ（にぱ、）ちゃんとしっかり寝れたようで何より……えー、本日を持って躑躅森盧笙殿を寝落ち大臣に任命しますー！ほなおやすみー！って、言うてから寝よ思ったけど俺も落っこってたわ（わはは、）
そんでな。今日な、夕方くらいには一旦仕事切り上げて帰ってくんねん。ほんで、仮眠がてら早めに寝て、朝…んー、朝と夜中の間やな。暗いうちに出てまた早朝ロケや、芋は掘らんけど。盧笙が微妙に足りてへん、腹八分目…いや、六分目くらいやわ…チューもしたいから全部返したかってんけど…潔く、チューに没頭できる機会に取っとくわ…（しょも、）
ただ、一言言っときたいのがー…傷物でも引き取れるか言うんは、それ間違いやで。…引き取るも何も、盧笙は俺のや！俺の相方！俺の彼氏！非の打ち所のないスパダリ！誰にもあげへんわ（ひひ、ぎゅむむっ）…ほんでお前小さい小さいって、喧しい！平均や！お前がデカ過ぎんねん、そんでそないに変わらへんやん！アホッ（肩ポカッ、／優しくどつき）

予定では盧笙が帰ってくる頃にはもう寝てるか思うけど、盧笙が寂しがったらあかんから寝るまでに合間見て呟きに来るわ！ほな、残りも頑張りましょかーい！（手振り、）

夜にー言うたけどそないに言われたら出来るだけ顔出しに来たくなるわ。はー、休憩時間だけじゃ言いたいこと全然収まりきらんのに…（むむ、頭捻り言葉纏める努力…）俺はちょおしたいことあって夜更かしする予定やわ。明日出る時間もどうせそないに早ないしいつ寝るかも未定。あかん、俺も簓が足りひん――…いや、これは俺が一方的に寝落ちるからやな、大臣にまで上り詰めてしもてすまん…（しょもも、／）

っも、やめぇ…お前のなんはわかったから、…恥ずかしいからやめぇ。…ほんま何なん、ようそんなドストレートなこと言えるな。恥ずかしいやっちゃ…（頬どころか耳まで赤くし、じとり）いやだってそんなん言われてもお前、なんや俺よりひょろい気ぃするやん？ちゃんとバランス取れた飯食うとるんか、これ。煙草にしろ飴ちゃんにしろクリームソーダにしろ、…俺にしろ、お前何かに夢中になったら基本的にそれ一辺倒やろ？偏食してへんかどうか気になって…（眉下げぺたぺた腹筋触りつつ／）

　

なぁーそれ俺も俺も、おんなじやんな！もう俺の事大好きやんかぁ…困ったわーっ、休憩なんやからちょっとは頭休ませなあかんよ（嬉しげにふはり、笑み。頭ぽんぽん、）……えっ、ほんま？ほんなら一緒居れるやん、…え、マジか…実はな、盧笙また徹夜でお仕事したりせぇへんかなぁ、するんやったら時間合うのになぁー…なんて！不謹慎な事、おも…思ってないけど！（目ぱちくり、隠せない表情の輝き）…大臣に上り詰めた盧笙も好きやよ？立派やん、讃えるわ…‘貴方はすごいで賞’をお送りさせていただきます（手握ってきゅっ、鼻先ちゅ／）

言わへんかったら伝わらん事もあるやん！わはは…えらい可愛えリンゴさんやねぇ（頬ぴとり触れてむにむに、耳さわさわ。くくく、）あっひゃひゃ…！いひひッ、こしょばい！やめぇ！…ちゃうやん、クリームソーダと盧笙については何があってもどう転んでもずっと好っきゃねん、夢中なんは認めるわ。でも煙草は…ほら、東京砂漠に耐えられんくて…ちょっとな！夢中んなったワケやない、不可抗力や。それを辞めるための飴ちゃんやん、これも不可抗力……（身捩りけらけら、腕組みうむむ…／）

…大好きなんは当然やろ。だから、そんなん言われても頭休ませる暇があるなら少しでもお前と話してたいわ。お前が居らんと誰が俺を癒すねん（僅かに俯いては唇尖らせ、頭撫でる手に目細め）ハイハイ思ってたんやね、この不謹慎野郎。起きてんのは小テストの作成が八割方出来るまでな？あんまり長くは起きてられへんよ（罵倒しつつも嬉しげな雰囲気は露わに）…んっ、……もお、それの何が立派や。そんな不名誉なすごいで賞は要らんわ。さっさと辞退するためにこれからは寝落ちに気を付けていきますぅ（べ、嫌がるように舌出し決意表明／）

伝わらんでええわそんなん……あぁぁ、もう、なんてこと言うてくれたんや…俺の顔直ぐ熱引かんのに…。熟したリンゴは責任持って美味しく食べてぇな（揶揄する言葉にふにゃり眉下げ、彼の手に己の手重ね）はーー、ほんま気ぃ付けぇな？…そん不可抗力もゆっくりやめてこ、口寂しいぐらいやったら幾らでも俺の唇貸したるわ。……飴ちゃんは兎も角、お前に煙草は全然似合わへんもん。俺が隣に居る限り絶対吸わせへんからな（びしっ、鼻先に食指突き付け／煙草と彼の東京での記憶に嫉妬…）

　

もう、…もうー…！何それ…お前人の事恥ずかしげもなくー！とか言うてくれるけど盧笙も大概やからな？そうやって天然でサラッと言うてまうの、大分破壊力あるで。んやぁー…もう、俺です、俺俺。俺がちゃんと癒すからぁ…その顔他でやったらあかんよ（少し拗ねたような顔に、きゅんきゅん胸高鳴らせ背後にハート飛ばしつつむぎゅううう…）い、否めへんけど…！おま、この天下の白膠木簓さんに不謹慎野郎なんて言えんの世界中どこ探してもお前だけやぞ…！や、ダメダメ、せやな。ちゃんと無理せんで寝てください。お仕事はよ終わらして、な？（緩む口元引き締めうんうん。するり擦り寄って背中撫でり、）ほおー？生意気なお大臣様や、何やそのタン。旨そうやな、食うてまうぞぉ（くくく、出された舌じっ。頬ツンツン、／）

俺が伝えたいの！……え？それ何て口説き文句…？え、ええの？食べてって…そういう比喩やんな、イエスって事？えっ、もう、種も芯もヘタも残さんで隅々まで頂きたいんやけど、よろしいでっか（ドッキーン、顔じわり赤面。両肩そっと掴んで真面目な顔で見つめ確認…／）言うたな？永久レンタルさせて貰うさかいよろしゅうっ。…ガーン！全然か？ちょびっとはカッコええかなー思てたのに…。ん、お願い。俺もお前しか癒してくれる人ぉ居らんし、他はもう要らんねん（しょも、と眉下げたものの、にへり破顔。緩り小首傾げ彼の心知ってか知らずか、はにかんで指されたそれきゅっと握ってふへへ／嫉妬でも心配でも叱責でも彼から己へ向けられるものは全て嬉しさに変換される模様）

さーて、帰るでー。カエルが帰るぅー、帰路につくでぇ…帰路、何キロあんの？ってなー！（ふへ、）…いや、盧笙の帰り待ちたい……仮眠すんの惜しいわ…んぐぅ（頭抱え葛藤、／）
とりあえず…家着いてからやな。来週のネタ用意しとかんと、その前に先ず明日の練り直すかぁ…あ、モーちゃんにも会いたい…クソ。俺があと二人居ったらええのになぁー…（ぽつり、物思い耽けりぽやぽや…）ってな感じでお先に帰宅中や！盧笙、残りもファイトやでー！

んん…、知らん、事実言うただけやもん。当方天然なもんで破壊力なんかについては考慮のしようがないんですわ、お前の方で自衛しいや。……てか簓のアホ、誰が他所でするか。俺にこんな顔させるのそもそもお前しか居れへん（ぎゅむり抱き締め返し、意味の無い声唸るように漏らしつつ丸める背中。ぐりぐり彼の肩口に口元埋め、）……そんでもな、正直お前を一人にすんのもなんや嫌やねん。無理はせんから仕事終わっても起きとってええか？…俺最近休日も忙しかったし、今夜ぐらいは出来るだけ長く一緒に居りたい。勿論邪魔もせんよ。だから傍に置いてや（あかんやろか、なんて言いつつ下がる眉。じっと真っ直ぐな瞳向け）やめぇ、何が旨そうや。痛いのは堪忍してや。食われる前に仕舞っとくわ（む、とお口チャック。つつかれれば抵抗のつもりか頬膨らませ／）

……好きなように取ればええやん。お前の言葉に赤くなった、それが揺るがぬ答えなんやから躊躇う必要も確認する必要も何もあらへんわ。…俺、後はもう収穫されるだけやねんで？取ったらそん先はお前の……簓の好きにしてや（肩掴まれると僅か強張り速まる脈拍。けれど真面目な顔見れば此方も真面目に真っ直ぐな返答。そわり、言い終われば視線下へ…）ハイハイ、ついでに永久貸切やからな。…だから口で言うなて。かっこええどころかけったいなだけやドアホ。お前はなぁ、舞台立ってライト浴びとる時がいっちゃんかっこいいねん。異論は認めん。…ん、お願いされました（はにかむ彼につい緩む頬。そっと顔近付けては鼻先へちゅ、と優しく口付け贈り）

　
応援してくれてありがとお。思ったより早めに終わったんで帰宅中です。お前…しょうもないダジャレはやめぇ。余計に寒なるわ（マフラー口元まで引き上げ、）　……待たんでええ、ちゃんと寝なさい。仮眠削ってしんどい思いすんのお前なんやで？俺に無駄な心配さすな（む、／お説教モード）
ほんでお前があと二人とかほんまにやめてくれ、ボ.ケ倒されたら俺一人じゃ突っ込みきれんわ…（うげぇ、とあからさまに顔歪め）

　

ハァ！？ほんまにずるいやっちゃな…！人にはボロクソ怒るくせにそうやって自分は保身に走るんやな…！？ん、…あぁあー…もおぉ…！めっちゃ可愛い…。しんどい…せやなぁ？俺だけやんな？うんうん…大好き…（むむ、と顰めた眉も刹那で消える。凛々しく頼り甲斐のある背中丸めて擦り寄ってくるへにゃり、破顔。緩々と表情蕩けさせつつ力の限りむぎゅうう…、やわやわの声音で口から彼への愛と感嘆のそれ垂れ流し）ん…ふは。どっかで聞いたようなお願いやなぁ、そないな顔で可愛い事言われたら断れへんやん。しゃあないなぁ、…俺も、一緒居りたい。せやけど、無理だけは絶対したらあかんよ？約束してくれるか…？（真面目な声と真っ直ぐな視線にぴくり片眉上げ目ぱちくり。間を置いてふはり軽く笑み零して湛える柔こい笑顔、眉下げて本音ぽつり。ふわり顔近づけて額を優しく擦り合わせれば、問い掛ける声は猫撫で声のように甘い）あぁーっ、逃した！痛ないよ、気持ち良うするから今度食わしてなぁー？もしもし？（ぎゅーと凭れる様抱き着いてはいひひ、と楽しげに笑って。扉ノックするかの如く膨らんだ頬控えめにつんっ／）

ッ、は、…！なっ、…あ…予想外過ぎるッ…！てっきり俺、もう、何またくだらん事言うとんねやドアホ！って、どつかれるんやばっかり思てて…！（ぶわわ赤面、はわわ…）……なぁ、こんなタイミングで言う事ちゃうねんけど。その、…盧笙が良かったら、……た、タイミング、あれば、な。どっか、あれや…場所取ってな…？しゅ、収穫ぅー……いや何が収穫やねん。…盧笙と、一線…越えたい、な……なんて、あ！いや！お前の嫌がる事はしたないねん！それはわかってや！（まさかの返答に一瞬そっと肩を解放する手、行き場を無くした上動揺して微かに震える両手。カッと頭に血が上る感覚、速度だけ馬鹿みたいに加速する脈拍は、もう既にドキドキなんて擬音で表せるほど可愛いものではない。自慢の口が滑らかに回るのを心が邪魔をする、ただ発する言葉は至って真面目な想いで。一旦は心許無く揺れた双眸は真っ直ぐ彼を射抜いて、再びそっと両肩へ手添えて）……待って、ここでこんな事言ってええんか…？あかん、ようわからんくなってきた。ろしょ…ごめん、気ぃ悪くしてもうたら忘れてや…。
…っへへ、んふふ…ふ、待ってぇ……めっちゃ嬉しいなあ…！盧笙にそう言ってもらえんのが、いっちゃん嬉しい……ほんまもう、何も要らん。大好きや、盧笙…おおきに、ありがとお（鼻先へ贈られたキスを合図にへにゃりと骨抜きになって項垂れた身体、溢れ零れる笑みと共にぽつりぽつり言葉紡ぎ満面の笑み。ゆっくり身体起こしながらきゅ、と指先絡めて心からの嬉しさと感謝告げて。再び、にへり顔綻ばせて）


おっ、お疲れさーん！早かったなぁ、別に仮眠削らんでも会えたやん！嬉しいなぁ（ふひひ、）うわッ…ここぞとばかりに先生感出してきよる…！ハイ、スンマセン…心配掛けません…（視線逸らし項垂れながらしょも…、うぐ、）あ、ほんならこの後の予定やけど、22時から23時までにはやる事片付けて一旦寝よかなー思てる。そんで、2時半…いや3時くらいには起きるかなぁて感じやわ。くどいようやけど、盧笙。無理はせんでな？あと、例の如く…盧笙への好きと比例して文がどんどん長なるんや……程良く削ってくれ！（手合わせパンッ、てへへ…）

おう、簓もお疲れさんな。取り敢えず予定については了解しました。俺も今から風呂なり明日の用意なり雑用済ませてくるつもりやねん。そんで上の返事は――せやな、お前が起きる頃に置いとくわ。折角仮眠取ってるところを俺の通知で起こすのはあれやし、な？（ふふ、肩竦め）
大丈夫やて、ほんまに無理はしやん。約束する。……それじゃあそろそろ風呂行ってくるわ、また後で（瞼にちゅ、／手ひらり、）

　

盧笙おかえりーっ、俺も今風呂とかなんやかんや終わったとこや（湯上りほこほこ、スウェット姿で毛布アイマスクその他諸々仮眠セット小脇に抱えソファへ）アホ、何気ぃ使っとんねん…盧笙の通知なんかええ子守唄やわ！なーんて、…お気遣いおおきに。ほんまそう言う優しいとこ好きやわぁ（にへら、）…よーっしゃ、盧笙のお仕事してる後ろでちゃちゃーっと寝たるか。ほな、また後でや……あんまし起きんかったら起こしてな？おやすみ、ろしょお（唇ちゅ、くす／もぞりソファの上で毛布被り丸くなり、すやや…）

んっ……んー…ろしょー…（もぞり小さな身動ぎ、愛しの彼の名が自然と口をついて出る。そろり目を開いてスマホを探して、時間を確認してふあり欠伸零し）そろそろ起きなあかんな……（目ごし、）

ん……あ、ちゃんと起きてきたんやね…えらい…（いつもの位置、炬燵の中。小テストの作成は八割方どころか完成まで漕ぎ着けてしまった。我慢出来ぬまま目を瞑ればいつの間にやら微睡んでいたらしく、彼の声と僅かな物音が覚醒を促した様子。後追うように欠伸ひとつ。顔を伏せていた天板からゆったりと身体起こしては凝った肩やら背中やらを叩きながら）……おはよう、簓。

　

…よっこらしょーいちー丸の助左衛門ー…ん、ぐ…！んーん、さっき起きたとこ。…ええ子やろ？（よっこら、まだ眠気残る身体起こしてぐぐ…と天に向かい身体を伸ばす。のそり動き出した彼の背中越しに天板の上の資料をちらり眺める、生徒を思った試行錯誤の結晶。ええ先生やなぁこないな時間まで…、自慢の愛方にふわり笑みが零れる。キシ、とソファ軋ませ降りて背後から、肩と背骨沿いを親指で雑に一頻りぐりぐりと押して。後に毛布纏ったまま背後からむぎゅう、包み込んで肩に顎乗せひそり、）おはよお、盧笙。眠ないの？平気？

ん、ええ子、……って、あぁ…待ってあかん、変な体勢で寝てしもてめっちゃ痛い…！（凝った箇所押されては ううう、と唸るように声漏らし眉下げ再び丸くなる背中。次いで包み込まれてはホッとして強張った身体から力を抜く。片側から聞こえてくる声にふわり頬を緩めると伸ばす手、猫可愛がりするように髪わしゃり撫で回し）眠かったけど目ぇ覚めた、平気やで。…お前の声よう通るからええ目覚ましやな。

　

ぶっ、あははっ！…リアクション百点やん、もっかい押したろか？（戯れで問い掛けながら緩り両腕彼の胴へ回して、腹の前で軽く組んで。髪を撫でてくれる手に嬉しげに擦り寄りながらくすくすと笑み零し、）んぁ、ごめん邪魔した？…寝言とか言うてへんかった？さっきな、仮眠してる時盧笙が待っててくれる言うたから…盧笙夢に出て来たもん（くふ、）無理したらあかんで、自分寝てないんやからー…（耳元へ甘えるように唇寄せてちゅ、）

いやいや遠慮するわ、勘弁してくれ…（撫でる手は止めぬままもう片方の手は腹に回ってきた彼の腕ぽんぽん優しく叩き、戯れには肩竦めながら否定の言葉。擦り寄る彼の髪が擽ったくて、言い終わる頃にはくふ、と笑い零し）邪魔ちゃうよ、寝言も言うてなかったし大丈夫。寧ろすよすよええ寝息聞こえてきて俺も眠たなったもんな。……夢でも会いたいくらい俺のこと好きか？（ふは、）大丈夫やて。全然無理してへん、めっちゃ元気や。それに今日はそないにハードなお仕事も無いねん。だからほんまに心配要らんよ（リップ音まで聞こえてはうず、と身動ぎ。ゆっくりと背を弓形に反らし身体少しだけ横にずらしては唇同士の口付け求め）

　

…んなら良かったわ。2時頃にな、なんや盧笙に呼ばれた気ぃして一回目ぇ覚めて…そんで3時までの間に何回も、盧笙と喋って……。…ん、大好き、寝んの惜しくて夢に見てまうくらいや。好き過ぎて可笑しなりそう…（弱々しくマッサージを拒否する声にふふ、と柔く笑み零しつつ寝言についての報告に胸を撫で下ろす。腹の前で組んだ手で指折り仮眠中に意識浮上した回数嬉しそうにゆったりと数え、問われたそれに声量抑えた掠れ声でポツリ…腕に力込めむぎゅぎゅ、）…ほんならええけど。日中しんどなったら連絡してや、一緒にサボタージュしてポタージュ飲もかぁ（へら、）……ん（身動ぎした彼の背を、彼の背凭れになって肩口と胸元で受け止めつつ此方を向いた綺麗な顔に視線を落とす。意図読み取ってふわり、笑んではそのままちゅむ、と唇啄んで）

ふは、何それ、めっちゃ俺の事考えてくれててんな？　あーほ、おかしくなんのはあかんよ。……俺も大好きや。簓んこと、好きで好きで堪らん（早朝の静かな部屋ではその掠れた声も響いて聞こえる。ずくりと甘い痛み訴える胸、するり彼の髪に触れていた手を下ろせばその胸元を密かに押さえ、返す声音はとろりと甘い蜂蜜の如く）おん、多分おやつ時とかにはふらーっと顔覗かせに来ると思うわ。…ってまた親父ギャグか、しょーもな（くす、）　あ、……（欲を察してくれたか近付く唇。そっと目を閉じればその感触楽しみつつ、舌は入れないまでも緩々と食むようにして口付けを深め）

　

な？俺が一番ビックリや、アラームよりも先に…何べん起きんねん、てなぁ。…ふふ、あかんわ…キュンがムネムネや（とろり、とろり彼の口から零れる甘い声に淡く痺れるように胸が痛んで口先で戯けるも、ぐう…と微かな呻き声上げながら耐え切れず堪えるようにギュッと目を閉じる。彼の肩へ目元押し付けて暗闇の中通常より早く感じる脈は自分のものか、彼のものか。判別が出来ない程この雰囲気に酔い痴れて、）楽しみにしとくなぁ、…あ？なんでやっ、今季最大のおもろさとスタイリッシュさ兼ね備えてたやろ（ひひ、）…っ…ン…（柔くて温かい唇が気持ち良い、興奮と言うよりは心地良さが今は勝っているらしい。何度も何度も没頭するように唇を合わせて、感触を味わって。そろり彼の頭へ伸ばした手は指先で髪を梳き、掌でしっかり存在を確かめるようにふわり頭撫でて）

……どうしよ、頭回らへん。こんな朝っぱらからお前といっぱい喋れて俺も何や夢見とるような気分やわ。めっちゃ嬉しいし…なんや一周回って安心したんか眠なってきたかもしれん…（彼の一挙手一投足全てが愛おしく感ぜられ胸の内が恋情愛情で溢れ返りそうになる。ふへ、とだらしなくも抑えきれない笑いをひとつ。そうして言葉重ねながら、漸く再来した眠気に欠伸を噛み殺し）どこがスタイリッシュやねんポタージュみたいにもたっとしとったわ。はぁ…今季の最大がこれとか、人気お笑い芸人の名が聞いて呆れるなぁ（頬ツン、）ん、ふ……ささら、…（おはようのキスにしては長く、そういう戯れにしては何処か幼稚なそれ。僅かに離れるタイミングで彼の名を呼ぶ。特に意味は無いが、何となく呼びたくなっただけ。ふにふにと合わさるだけのそれが何とも気持ち良くて、更に頭まで撫でられてはつい頬が緩むのを抑えきれず。彼の頬に手を添え、親指でするりとその頬を撫で返し）

　

ふふ、俺もめっちゃ嬉しいよ…オフの日ぃよりゆっくり出来とんのとちゃう？ふあ、ぁ……っ、あかん、欠伸移るやんやめてぇな。あぁ、盧笙今寝たら完全にアウトや、あかんで！（背後に居てよかった、緩み切って元に戻らない顔もそり上げて再び頬擦り寄せまったりとした戯れを楽しむ。零れた欠伸に釣られて一つ、涙ぐむ瞳裾で拭って気持ちを切り替える。がば、と抱き着き直しぎゅうぎゅうと腕に力入れながらこつり、可愛らしい小さな頭突きかませて）ポタージュみたいに…？んっふふ、もおー…！流石ですわぁ…盧笙上手いなぁ、大好きぃ（指に自分から頬押し付け、デレッ）んー…？なに、ろしょ…（頬撫でる指先の感触と呼ばれた名前に伏せていた双眸をそっと上げると、緩り綻んだ彼の顔。その可愛らしさと愛おしさに同じく緩く笑み湛え、恐らく用の無いであろう呼び掛けに此方も特に追及する気は無く、返事。小首傾げながらふふ、と零れる笑みと共に鼻先へキス送って）

あかんて言われたらやりたくなるのが人間の性…ってのは冗談！流石に限界やったみたいで少しだけ寝てしもたわ、すまん。でもちょっとでも眠れて良かったかもしれん、身体軽くなった気がする。…朝からこんなええ気分で居れてんのは簓のおかげやな、ほんまにありがとお。俺不足、少しは解消出来たか？（ふふ、）

さて、改めておはようさん。俺は今から用意して出勤です、今日も頑張ろ。長いのは後で置いとくな。それじゃあいってきます、また後で（手振り、）

　

おはよお盧笙っ。今日ゆっくりやったんやね、ほんならもっと早よ声掛けて寝かせれば良かったわ…無理させて堪忍な（うむむ、）俺は早朝からの移動を経て、もう現場入りや…はー寒…悴んで文字もよう打てんわ…。昨日よりなんぼかあったかくなるらしいけど、寒がりのろしょちゃんは完全防具で行かなあかんよ！（指びし、ふふ）…あ、ちゃんとお礼すんの後になってもうた。昨晩はありがとお、ほんまに嬉しかってん。……なんぼ補給しても足りんけど、今日の分はたっぷり補給させてもろたから、めっちゃ頑張れるわ！バチィッと決めて来んで！（ピースサインぶいっ、にひ）

盧笙、ほんまにありがとー！お互い頑張ろな！ほな、また後で！いってらっしゃい、いってきまーす！（手振り、投げキスチュッ／）

狡くて結構。お前俺の天然別に嫌いとちゃうやろ？毎度めっちゃ動揺してくれるもんなぁ…そんなお前の方が可愛いわ。……んん、あんまり甘ったるいこと言わんで…顔熱なる。……俺も好きや（ほろほろ柔く解けるような声色が紡ぐ甘い言葉に半ば不貞腐れ拗ねていた心は容易に溶かされた。緩く首傾けては彼の首筋に鼻先埋め彼の匂い肺いっぱいに吸い込み、腕の中包まれる安心感故かはふりと細く溜め息に似た吐息漏らし。きゅ、と彼の服掴みながらべったりと張り付くように隙間埋め）…んんっ、…んーん（ノックされては何か言いたげに声漏らし、けれども口は開かない。楽しげな彼をもう少し見ていたくて くふふ、何処か挑発的に笑いを零しては んっと唇尖らせ反応窺い／）

あっ、え、……いや、お前が真面目な顔してくるからどつくことすら頭に無かったわ…（はっ、／）……あー、あの、…あのな？…どないしよ、頭ん中お花畑や。…俺今めっちゃ嬉しいねん、そんなん嫌がるわけないわ。……そもそも俺が煽ってもうたようなもんやし…（何時に無く動揺し吃る彼。そんな姿を見たのはいつぶりか――否、ここまでのものは初めてかもしれない。赤い頬に緑の御髪。これじゃあどっちがリンゴかわからないなとこんな時でも笑いが込み上げる。嬉しさ余ってじわり上がり始める口角。…どないしよ。真っ直ぐな想いに応えたい。顔だけでなく体中が熱を持つ。堪らなくなって目頭まで熱くなって、嬉しいのに泣きたくなる。眉の下がった微笑み。彼の目を真正面から見据え、震える唇をそっと開く）…多分、あかんなぁ。行き過ぎたことは此処で言うていいことちゃう。……越えたいのに、あかんねん。ごめんな、ささら（自分を戒めるように言葉を重ねる。泣きたい。…でも簓を困らせたない。涙耐えるように眉間には谷間。それでも、そっと彼の耳元へ口寄せては）…なんとか自力で探してや。俺、一箇所やけど別の場所にも顔出してんねん。もし会えたら、……な？後は言わんでも、ええ子な簓やったらわかってくれるよな。合言葉やらキーワードやら決めて、そしたらいつか……っ、なんて（ふへ、／出来損ないの笑み浮かべ）
っはは、なんやもう緩々やな。…お前が俺のこと大好きなんはよう知ってる。あかんなぁ、お互い好き過ぎへんか？こないにニャンニャンするようになるとか始めの頃は予想もしてへんかったわ。…はいはい、どういたしまして。お礼はキスでええよ？（ほら、と言わんばかりに目を薄く開けながらキス待ち顔。心から贈られるものは何だか擽ったくて、流しはしないが少し茶化すような対応をしてしまう。応えるように手をきゅうと握り）

　
あかんわ、眠い…（くあ、と大きな欠伸ひとつ）忙しかったらまだちゃんと頭シャキッとさせられたのに半端な仕事しか無いから余計に眠気があるねんな……（うと、）　言いたいことあり過ぎてついいつも以上に長なってもうたけど…適当に端折るなり何なり、ささっ、あんさんのお好きにどうぞ（くふ、）

　

……、…嫌いなわけ、ないやんか…。…顔熱なるの、自分だけやと思わんでもらってええでっかー？…ほんま、心臓持たへん……アホ…（珍しく照れに折れない相方。ストレートな言葉が返って来るといつもの無駄に良く回る自慢の口八丁は何処へやら、ぐっと押し黙り直ぐ視界の端で揺れる淡い桔梗色の髪に視線を落とす。首筋を掠める吐息が擽ったい。自分よりほんの少し背が高くて、凛としていてえらい男前なのにそれを鼻に掛けない謙虚さと真面目さ。男の自分から見ても憧れや尊敬を抱くような漢が、甘える様に己の服を握るもんだから愛おしさで爆発寸前の状態。俺ってこういう時喋れんようなんねんな…と頭の隅で自己分析。その間に密着する身体。好き、大好き、愛してる…気持ちの昂りが振り切ってしまうと言葉が上手く出て来なくなって、突然暗闇に置き去りにされたような不安を覚える。ちゃんと伝わっているのだろうか、苦しげに眉を寄せて彼の体を掻き抱く。その動作は割れ物を扱うかのように酷く優しく、臆病に、それでも彼の全部がこの腕の中に収まるように、髪に触れて肩を撫でて、しっかりと抱き留めて）
大将ー、居らへんの？……泥棒に入ったろかなぁ、旨そうなタンはココにあんねんなー？…ふふ、ん（暖簾を潜るように眼鏡ひょい、と彼の頭に移動させニヤニヤと悪戯っ子のように肩竦めて笑み。ふわり顔近付け尖らされた唇不意にペロリ。反応伺いじっ…、／）

待って…！すまん、ごめんなぁ…そんな顔せんといて、俺が泣きそうや。ごめん、俺どうかしてたな…！なんや気持ちがえらい昂ってもうて…タイミングもムードもクソもないわなぁ…ダッサ…（限界に達した赤面は、耳から薄ら首筋までほんのりと赤らめれば彼の肩に手置いたまま耐え切れず項垂れ下を向いて、絞り出した声でポツリ零し。湯気が立ち上りそうな程火照ったそこへ近付く口元に抵抗も出来ず今にも涙が溢れそうな瞳をぎゅ、と固く閉じた刹那。聞こえた声に弾かれたようにパッと半泣きの顔を上げて、）ッ…！？、さ…探してええの？いや、探させてくれ…！絶対見つけたる。…ちょっとだけ聞きたいんやけど、此処とは、もう全然違う場所やんな…？待って、ああーッ…俺芸人やなくて、探偵やったら良かったのに…！もうちょいなんか、手掛かり…貰えへんやろか。出来る範囲でええ、他んとこ蹴ったってもええから…ここだけ、教えてくれ…っ！（切羽詰まった声、片手で自身の髪わしゃり掻き乱しながら縋る。精一杯に差し伸べてくれた彼の手を絶対に逃したくはない、ぎこちなく浮かべられた笑みに、こんな顔させてもうてごめんなぁ、なんて言えはしなかったが、そっと頬に触れて親指で撫でつつ懇願して）
俺も、これっぽっちも想像してへんかった…まず、お前みたいに相性ピッタリでこんな仲良う出来る奴に出会えると思ってへんかったもん。……ほんまに感謝してるんやで…、見つけてくれてありがとお。盧笙（へらり笑み浮かべ、ぼんやりと当初思い返しながらにこにこと顔を綻ばす。握り返された手くい、と引き寄せて傾く彼の身体に、寄り添う様首伸ばし唇へちゅう、）


ただいまーっ、…あかん。今日中々ハードで、ほんで帰りがけ雨に降られて……低気圧も重なってるせいか、よう頭回らんで…盧笙とちょっとでも多く話しとおてな？削って端折ってスッキリさせよ思たんに…。感謝の気持ちとか、好き…とか、伝えたい事多過ぎてどれも蹴れんかった…（どよ…、）盧笙も眠いやろうから、無理せんで…蹴るとこ蹴って、寝る時ちゃんと寝てな？ちょお……休憩…（ソファへ雪崩れ込み、チーン…／）

おかえりぃ……（もう既に寝る準備は万端。寝室、布団に入り込んだまま気の抜けた声響かせては）…ほんまに今日も一日お疲れさん。そないな理由なら長いのの返信はいつでもええのに。例え短なっても相方の俺ならお前の気持ちぐらいちゃんと汲み取れるし大丈夫やで？　…てかお前も無理せんとはよ寝え。俺はもうあかんわ、限界、今すぐにでも意識飛びそうやねん。明日はちょっとはよ出るからそろそろ寝さしてもらいます。……おやすみ簓。また明日な…（とろり瞼下ろし、すや…）

　

うおッ。……やっぱタイミング怖いくらいバッチシやんなぁ…俺も限界寝落ちしそおや…て、言いに来たとこ（風呂、歯磨き済ませてゆらり寝室現れびくり。ふへぇ、笑み浮かべつつぬるり布団潜り込んでむぎゅう…）…大好き…大好きほんま、ありがとお…俺も寝るー…。ぎゅってしてや…くっついて寝よ…おやすみろしょ……（ぴとりくっ付いて、すよ…、）

ただいまー…、なんや今日めっちゃ忙しくて全然顔出せへんかったわ。盧笙は昨日ちゃんと寝れたんかな、無理してへんとええけど（ぽつ、）
そや。なぁ盧笙、今日は2019年最後の満月らしいで。盧笙も帰る時見えたらええなぁ、…まん丸でえらい綺麗やで。……盧笙に会いたなってまうわ（手洗いうがい風呂を済ませ既に部屋着で炬燵へ。仕事とプライベートのオンオフがしっかりしている所為か、一日の最後の仕事を終えるとサッパリ帰路に着くのだが今日は、なんだかモヤモヤした疲労を持ち帰ってしまった模様。天板に、テレビのリモコンを握った腕を投げ出しそれを枕にくたり、伏せて脱力。ぼんやりとニュースを聞き流しながらふうー…と浅く長い溜息。リモコンを置いて、さっき鞄から出した相方お手製の飴ちゃん巾着に食指を伸ばす。丁寧に刺繍で施して貰った花と自身の名前ざらり、親指でなぞってぽつり）……器用やなぁ…。

ただいま戻りました。……寒いなぁ（身体も、心も。付け足す言葉口には出さず静かに帰宅だけを告げる。手洗いうがいを済ませてリビングへ足踏み入れれば何処か元気の無い相方の姿を炬燵の定位置に認め。瞳ぱちり、瞬き。ぽつりと聞こえた言葉にそっと返す一言）…お褒めの言葉ありがとお（纏っていた外套等脱ぎ去れば取り敢えずソファの背もたれへぽい、乱雑に掛け。そそくさと彼の隣に腰を下ろしてはぴたり密着。冷えた手足を温めつつ）お月さん、綺麗やったなぁ。空気が澄んでてめっちゃ綺麗に見えた。……なあ簓、大丈夫か？

　

……頭冴えんなぁ、どないしよ（はふり、）長いのな？端折りつつ返そ思てたんやけどやっぱり長考癖が出て来て上手く纏められんわ、すまん。…あんまりぐずぐずして待たせるのもどうかと思うし、取り敢えず大事な所だけ抜粋させてもらいます。

気合い十分、て感じか？やっぱり相方は逞しいなぁ。……うん、見つけてや。勿論俺かて何も無しで探させるほど鬼やないよ。…ただ、どう言うてええもんか……。…一つ言えるのは、単純明快なネーミングの場所ってことぐらいか…？　なり…――検索で簡単に出てくると思う。…あんまりピンとくる手掛かり渡せんくてごめんな…（頬擽る彼の手。そこへ己の手を重ねて緩く擦り寄る。切羽詰まった声を聞けば笑みはますます歪さを増した。適切なヒントを与えられずむず痒さを感じては、他に何かわかりやすい言い回しや特徴は無いものかとぐるぐる思考巡らせ）

　

んわッ！ビックリしたわぁー…、盧笙おかえりさーんっ。今日もお疲れ、寒かったやろ？早よあったまり、湯たんぽさんは準備万端やで！（僅かに残っていた眠気も手伝ってか、相方の帰宅にすら気付かず側で聞こえた返事にビクリ肩を跳ねさせ身体を起こす。隣に密着してもらってやっと彼の顔を視界に収めるとへにゃり、緩む頬。ひんやりと冷気纏う身体ぎゅむっ、と抱き締めては体温分けてやりながら）見れた？ほんま、めっちゃ綺麗やったなぁ…今年最後の満月、バチーッと決めてお月さんえらいわあ。外、風強なかった？強風が恐怖ぅー…言うてなっ（へらり笑んで言葉紡ぎながら、温い頬をぴとり彼の首筋に擦り寄せるとヒヤリ、とネックレスが触れる。鼻先で器用にちょん、ちょん、と触れて揺れるそれ眺めつつ最後に回した彼への返事をポソリ）…だいじょーぶや、俺丈夫やからなぁ…。

簓もお疲れ様。湯たんぽはありがたく使わせてもらうけど――…強がりやないか？それ（最後の返事がどうも引っかかる。彼の笑顔はいつも通りだし何ならおもんない親父ギャグまで相変わらず。だけれど、最後のそれで何故か全てが空元気に思えてしまう。簓相手にさり気ない気遣いなどは向いていないのだ、何か言いたげに顔顰めては思わずと言った様子で真っ直ぐに問いを投げかけ）…いや、気のせいやったら別にええんやで？……ただ、お前のことが素直に心配やねん。俺に何か出来ることがあるとは思えんけど愚痴やったら…お前の話やったら幾らでも聞くから。遠慮はあかんで（片腕伸ばせばふわり肩抱き、彼の髪に緩く頬擦り寄せ）

　

………ふは。さっすが俺の人生の愛方やぁー…、何でもお見通し。愛してんでぇ（ふわり腕が回ると微かに香る彼の匂いとそこから伝わる体温、じわり温まるのは身体だけではなく、疲弊した脳や心に染みてくる。へらり軽く笑み浮かべ戯けるも、暫しの無言。もぞり頭動かし彼に擦り付けて、ぐり…と胸元に顔埋め抱き締めた腕に力込め）…ちょっとな、ちょっとだけ疲れてもうて。……白状するわ、盧笙にな、心配して欲しぃてな…元気ない振りした。元気ないの、ちょっと盛ったわ（顔埋めたままくぐもった声でぽそぽそと覇気のない声、外には出さないような甘ったれた声で呟き終えれば微かに肩揺らしひひ、と笑み零して）


んあー、悩ましてごめんなぁ。俺もいっつも悩んで盧笙に丸投げしてまうの、ほんま堪忍ッ！ありがとおな（手合わせ眉下げしょも…、／蹴り推奨）
当たり前や、お前の事好きやもん。……なぁ、ほんま嫌やない？迷惑やないか？……ううん、捻り出してくれてありがとお。…単純明快…、なあそこって名前、色…関係してたりする？（先走る気持ちと、抑え切れない彼への気持ちにうぐぐと眉顰めたまま。それでも重ねられた手に少し表情和らげてそっと彼の顔覗き込み、少し不安げな色見せるも真剣な眼差しで模索）

……はぁ、全くお前という奴は…（無用な心配、とはならなくて良かった。そういう意味での溜め息。心配して欲しいという気持ちは多分に理解出来るし偶にはそういうこともあるだろうとそこは言及することも怒る様子も一切無く。外では俺以上に器用に立ち回り、その癖俺の前では酷く甘ったれになる簓。手が掛かる、と思いながらも結局は甘やかしてしまうのが良いのか悪いのか判断はつかない。ただそこに愛おしさを感じてしまっているあたり始めから此方の不戦敗は確定しているのだ。胸に埋まる彼の顔、無理に引き剥がそうとはしないもののはよ顔上げて見せてとばかりに背中をとんとん、）しゃあないなぁ、お前の愛方は優しいから許したるわ。……心配されて少しは安心したか？

ドアホ、小指の爪の先程も嫌やないし迷惑やない。少しでも思っとったらごめんな言うて謝ってそれで終わらしてたわ。そこは察しろささちゃん（む、）あー…あれは名前に色は関係無いて言うてええ…んかな？　因みに色繋がりで言うならそこはマスカット色が特徴的やね。鮮やかな萌黄色（頑張っているであろう相手に少しでも手掛かりを、と思いつつ。けれど言い過ぎないように調節するのも難儀なことだ。顔覗き込まれてはすんと一度鼻啜り、それからフリでも慌て過ぎないようにと平静保ち。さらり、触れたままの手の甲優しく撫で）

　

盧笙すまん、色々やっとったらこんな時間や…！合間に返信も打ってんけど、どうも頭回らんで纏まらんねん…（しょも、）明日、いやもう今日か……またタイミング見て返させてな。…お前に心配してもろて、甘やかしてもろて元気出たで…ありがとお。盧笙は俺のメンタルのお薬やんなぁ（ひひ、）…今日はおやすみや、ほなね！（布団潜り、しっかりもう一人分スペース空けすやや…）

おはようさん。……あかん、さっむい。俺には耐えきれん寒さや…（ポケットの中でカイロぎゅう、）出来ることなら簓を湯たんぽにして布団の中で冬眠したい、次起きるんは春なんでよろしゅう言うて……ああでもそしたら生徒が気にかかって寝れんか…（しょも、／独り言ぶつぶつ…）　…お薬になれたなら良かったわ。またもし何かあったら我慢せずに言うんやで。俺はお前の人生の愛方や、お前のためなら一肌脱ぐくらいどうってことないからな。
……あ。外、まだ月出とる。昨晩帰って来る時は雲が多てじっくりとは見れんかってんけど、今朝はすっかり晴れて綺麗に見えたわ。…お月さんに力貰えたし、今日もお互い頑張ろな。ほなまた、手が空いたら日中もふらっと顔出すさかい。…行ってきます（頬ちゅ、）

　

おはようさーんっ、うッわめっちゃ寒ーッ！！ベリーコールドやん！俺も凍るどー！言うて！（わはは、）いや、こんな寒いとあれやなマフラー手袋帽子…防寒具ないと逆に目立つわ。もうキャップは終いやなー…新調せな、…新調は慎重にな…。あ！赤いニット帽被っとったらクリスマスカラーでかわええんちゃう？いや、12月過ぎたら被られへんようになってまうか。やめよ（寒空の下、何も纏わない両手をポケットに突っ込み肩を竦めて早足。タクシーを捕まえるまで何とか暖を取ろうと忙しく身体を揺するも、冷気に晒され徐々に赤くなる鼻と頬。悴む手でスマホ取り出し時間を確認、それからネットショップのアプリを開いてニット帽の項目閲覧ふむ…）…ほんま、昨晩はありがとおな盧笙。ほんまにかっこ良過ぎやで…出木杉くんか！出際の頬っぺにチューが効果抜群でな……お陰さんで今日もバッチリ頑張れそうやわ！（にひひ、）

俺も昼過ぎくらいか、一旦落ち着いたら上の返事上げとくな。ほな、寒さに負けんと今日も張り切って行こか！盧笙っ、また後でなー！（手振り、）

こんにちわわ、白膠木チワワでーす（扇子ヒラリ、お辞儀／）ちゃんと韻も踏んでなぁ…え？出落ち？（ハハハ、）最近の俺の目標。事務所の自販機のな、ホットの飲みもん制覇することやねん。一日一本…、自販機ソムリエ目指してんのや。寒空の下、何買おかなーて迷ってる人に手を差し伸べてやりたいんや……自販機室内やけど（たは、）最近のイチオシは、コーヒーで有名なメーカーが出してはるコンソメスープやで！ご賞味あれ！
んで、昨日の続き置いとくな。…ほんならまた夜に！盧笙、凍えんように気を付けて帰って来てな（ふへ、手振り）


んぐ、ぅ……う、嬉しい…。ドアホ言わんといて…ささちゃんこう見えてデリケートやねん。お前の事となったら特に、要らんこと心配してもうたりすんねん……俺、可愛えやろ？（しょもも、）萌黄色……なぁ、会員登録…任意だったりせぇへん？そこ（小さく聞こえた鼻を啜る音にはた、と彼を見つめる。己の我が儘に応えるべく一生懸命頭を捻ってくれるのが嬉しくて、愛おしくて、重なる彼の手を取り残して一歩進んではしっかりと彼を腕の中に収めてむぎゅう、と力を込め抱き締めて。肩に顎乗せて手探りで探し回り候補揃えては条件挙げて答え合わせ、）

そうやなぁ、繊細なささちゃんはそらまあ目に入れても痛くないぐらい可愛ええけど…俺を相手にするならいっそ雑草ぐらい図太くなってええよ？要らんことって自分でも思てるならそんなもん最初から考えんでええ（ぺしり、額小突き）
！……ご名答。多分やけど合うてる、と思う（挙げられた条件にふ、と息を詰めた。本当にあんな手掛かりだけでわかってくれた。一つの頷きと共に言葉零せば抱き締められた身体からはふらりと力が抜けそうになる。僅かな緊張と大きな期待で心臓がはち切れそうだ。縋るように抱き締め返し、ぽそりその耳元で泣きそうな声を紡ぎ）……取り敢えず何かしら言葉残してくるわ。名前ちゃうくてもお前なら気付いてくれるて信じてるから…わかったら、怖いかもしれんけど声掛けてくれるか…？


ただいま帰宅中。……上は大丈夫やねんけど足先はあかんわ、めっちゃ冷えてる。今から足用のカイロ使うんも勿体無いし我慢我慢……（しゅん、）　ちゃんとエネルギー補給におやつは食うたけどやっぱりこの時間まではもたんなぁ…コンソメスープの字面見ただけでもう限界。人前やのに腹鳴りそうやわ…。……自販機近くにあったかな…（推されれば気になってまんまと買いに走る男／）
……今晩もお前が恋しいわ。帰ったら目一杯抱き締めさせてな、チワワさん（くすり、）

　

…っふふ、ほんま…せやなぁ。図太いだけじゃ居られへんと思ったけど、お前相手すんのやったら図太ないとやって行かれへんなぁ。盧笙にそないなこと言われたら、ほんまワガママ放題なってまうよ？知らんからな…（眉下げふにゃり、むぎゅ）
！、ほんまか！？…確認やけど、そこの名前、あ行から始まるとこやんな…？（見知らぬ場所を見回って、僅かなヒントを頼りに提示したそれ。彼の反応を目の当たりにしてどっと焦りと緊張が溶けて力が抜けそうになる、お互いがお互いを支えて縋るようにぎゅうっと再び腕に力かめ抱き締め直し、ぽんぽん…と優しく背中を摩って。あやす様に優しく耳元で応えて）うん、うん。わかった、…盧笙？泣かんといて…な？正直勝手もわからんし、右も左もって感じやけど、…絶対見つけるから。約束や、…ほんまありがとおな、後ちょっと待っとって。


盧笙お疲れさんっ、…足用のカイロ…？お前そんなん使たらもう完全にお爺の仲間入りやん…。いや、でも寒がる盧笙見たないしな…。よっしゃ、クリスマスプレゼントに足用のカイロ箱で買うたるわ（ぽかん、／スマホで調べつつ足用カイロ発見、慈悲の眼差し…）わはは、意図せず飯テロしてもうてたんやな！堪忍っ、自販機寄るなら俺の分も何か買うて来てやー（てへ、ふへへ／）……ほんま、ストレートに言う様なったな…！お、俺かて恋しい！気ぃ付けて早よ帰ってきて！そんで、チワワちゃう！ササラ！（赤面ぽわ、きゃんきゃん）

おん、遠慮なしで来いや。どんなワガママでも受け止めたるわ。……まあ、そんなん言うといてどうせお前のことやから俺が叶えられんような無理難題は言わへんやろ？（はふり苦笑。ぎゅうう、）
……あ行？…んん、嫌な予感すんねんけど。俺が言うとるのはあ段やなぁ…（ああ、言いたい！言ってしまいたい！焦れて堪らない。必死で探してくれていることはわかっているから急かすようなことはしたくないし――この駆け引きを、俺は密かに隠れん坊のようだと感じていた。小さい時分、最後まで鬼に見つけてもらえず泣いたという切ない記憶が蘇る。あかん、あやされたら余計に込み上げてくる。泣きそうなのを堪えるようにんんん…と無意味に唸り、彼の頭へにぐりぐり頬擦り寄せ）…約束。……何言うてん、ありがとお言うんは俺の方や。幾らでも待つから……ほんまにごめんな、苦労掛けて。


簓もお疲れさんな。…お爺の仲間入り……？いや待て、言うとくけど俺はお前と同い年やぞ。…ってなんやその目！やめぇ、痛いっ、心に刺さる…！　お前は末端冷え性の辛さを知らんからそないなこと言えるんや！（眼差しから逃げるように上げた両手で顔隠し、ぐぬぬ…）絶対に悪いとは思っとらんやろその態度…。はぁ、ほんまにひっどいやっちゃなぁ……ほら、何欲しいんか言うてみい（結局甘えに負ける／財布から小銭出しつつ、）……我慢したってええことないやろ？会える時間は少ないねんから、出来るだけいっぱい触れ合ってたいやんか。…はいはい、ササラさんな。お前こそフローリングで滑らんよう気ぃ付けてや。ああ、あとさっむいこと言うて滑るのも勘弁してくれるとありがたいなぁ（けら、／）

　

空気は読める子ぉやからな。…お前が居てくれるだけで十分幸せやもん、…なんて言うて欲ばっか出てきてまうのが人間なんやけどな。……盧笙に嫌われたないもん、お前のためになるんやったら俺が無理すんのも苦やないで。そんくらい、好きや（肩に顔埋め、ぽつり。背中撫でり、）
えっ、え！？待って、‘お’から始まるとこやないの…？あかん、ほんなら振り出しや…萌黄色で、登録任意やろ？他ぁあんのかい…（予想を逸れた答えにえっ、と素直な反応なリアクション。それでも驚いて彼を離したりしない、こんな状況だと言うのに、彼の出す意味のない唸り声が可愛らしくてちょっと笑いそうになる。ぐっと堪える様に、彼が泣き出さない様にむぎゅっと抱き締め直して。早く見つけたい、差し伸べられた手を掴みたい…焦る反面、これが為せなかった事で二人の何かが変わるだろうか？俺が焦っても盧笙を追い詰めるだけや…、欲だけが先走る自分と、冷静な自分。悪魔と天使を胸に飼いながら深呼吸を一つ。それからそっと身体を離し彼の目を見つめて微笑、宥めるように頬に柔く口付けて）待って…整理しよか。そこ、アプリやなくてサイトでええねんな？喧しい…苦労なんて掛かってへん。…宝探しや。盧笙が待っててくれんねやったら、こんな楽しいことないわ！


えぁー…ごめんごめん！嘘やん！俺の視線の判別ちゃんとしてくれる盧笙が好きー…！（はわ、）俺年中ポカポカやから気持ちはわからへんけど…！ええやん！？足用カイロ？足用カイロ貼ってバッチリ対策してる盧笙可愛くて好っきゃで！ほんまに！（開いてない目の視線でもリアクションを取ってくれる相方にどきり、頬ぽわ。ハッと我に帰りわたわた、にこーり笑み貼り付けて覆われた手の甲にチュ、／）
人聞きの悪いやっちゃな、大反省中やでぇ？責任取るからそんな怒らんといてぇ、…あ、うーん…盧笙とおんなじヤツなら何でもええ（グルメ雑誌ぺらーっ、へへ／愛嬌で押し通そうとにこにこ、にこり）
そ、そんなん俺もやー！アホ！お前、その…愛ある言葉とイジリ一緒にやんの辞めてっか！俺はフローリングでカシャカシャせえへん！キュッと止まったるわ！お言葉ですがッ寒い事一個も言うてへんし、ましてや！滑ってへんし！！（がるる、ガバッむぎゅーっ！わんわん吠…／）

……自分、ほんま健気やなぁ。嫌わへんよ、何言われても。てか俺かてお前のこと際限なく好きやもん、そんなん何されても簡単には嫌われへんやん。…お前が居ったら十二分に幸せやし、お前のためなら何だってしたくなるのはお互い様。欲張り欲深大いに結構。どんなことでも言うてええよ、全部受け止める気概はあるつもりや（首傾け髪にちゅ、）
ん…、…ああ、言うてしもたな。先ず最初の時点で前者や、って言うたらもう答えは一つしか見つからへんよな？（彼の微笑み、頬へのキス。それらを先程とは打って変わって落ち着いた様子で受け止める。込み上げる気持ちを無理矢理嚥下し、大きく深呼吸をしては真っ直ぐに彼の目見据え出来るだけ淡々と返す言葉達。感情を爆発させるのは今ではない、もう少し我慢。…とは思うもののやはり詰めが甘い。しょもも、わかりやすく悄気てはゆらゆら視線落とし）……その二つの単語な、此処で口に出すの怖て避けてたねん。…分かりにくいことして堪忍な。


おはようさん…。すまん、何とか寒い中家着いて我慢出来ずにそのまま布団入ったらあっという間に眠ってました。起きてびっくりしたわ……。朝風呂は気持ちええけど、のんびり髪乾かした後はまたついつい二度寝したくなるなぁ。
……ってそうや、今日と明日のご予定を伺いたいんですが今お時間よろしいでっか？（スケジュール帳ぺらり、ちらと窺い）俺は今日の日中だけ用事あるけど、今夜から明日一日にかけてはフリーや。把握よろしゅう。夜更かしも全然かまへんからその辺はお前に合わせるよ。

　

せやろ？…おもろくて健気で、優しさ満点や。こんなええ男捨てたりしたら化けて出るで？ふふ…ベタ惚れやんかぁ…化けて出えへんで済みそうやな。なぁ、俺の事泣かそうとしてへん？してるよな？…盧笙と違おてそんなすぐ泣かへんぞ（真っ直ぐな言葉にうるり潤む瞳、戯けて誤魔化しぎゅむ）
え、あぁ！ごめん！いや、俺が配慮足りんかったな…すまん、早よ見付けたくて焦ってもうた…。前者、前者？…待って、待ってや…！混乱してきてもうた、確かな確証が欲しい…あっ、あかん。頭痛が痛いみたいになってもうた（人より秀でた眉の可動域が感情を物語る。きゅっと眉を八の字に下げて申し訳なさを前面に出しながらしゅん、と肩を下げる。情報と焦燥感、嬉しさが混じっていっぱいになる頭を抱え、余計な事を口走りながら彼にぎゅっと抱き着いて今度はさっきの彼の様にううう…と意味の無い唸りを洩らして）…グループとか、そう言うんも関係ある？


おはよおさん、盧笙。よう寝れた？ちゃんと身体あっためられたんならええわ、……実は俺も昨日ソファで寝てもうて朝風呂入ったとこ。お揃いやな（ひひ、）
おっ、合点承知之介や！（敬礼シュバッ、手帳スマホ準備）嘘ウソうそ…ほんまに俺ら仲良しやなぁー！俺も今からちょお用事あるんやけど、夜から明日はなーんもない！オフや！…夜更かし、する？くっ…ふふ、あかん楽しみぃ…夜更かしして明日まったりゆったりでもええし、やりたい事リスト消化してもええし！…まぁ、一先ず夜を楽しみにしっかり用事消化して来るわ！盧笙も気ぃ付けてやっ、ほなねー！（くふふ上機嫌、手振り）

なんや、化けて出てくれるぐらい俺のこと好きならそれはそれで嬉しいけどな（くふ、）…いやいや、泣かそうとはしてへんで？泣いてくれたら儲けもんやなぁとは思っとるけど…そないに言われると意地でも泣かしたなるわ。…今は見逃したるけど、覚悟しときや（抱き返し背中とんとん、／最後ぽそり、）
謝らんでええ。…っ、ふふ。慌て過ぎやで簓。そないに焦っても俺は逃げへんさかい、大丈夫や（悄気たのは少しの間。彼の声音に混じる焦燥に再び上がる顔。まあまあと落ち着かせるように肩に触れるもその八の字見れば緩やかに笑いが零れた。なんやその顔、飼い主に怒られた犬か。なんて内心突っ込み。そのお陰かいつもの調子を取り戻してきたらしい。抱き着いて来る彼僅かに腕広げ受け止めてはあやすように身体揺らしつつ）YES、やな。…今度こそ正解やと思いたいわ。…取り敢えずメッセージ置いとくで？もしわからんかったら、…合うてるか怖なったら、お前の方から言葉残してくれてええさかい。ほんまに焦らんでええからな（背中さすさす、）


ただいま戻りました。飯食うて風呂入って色々準備しとったら遅なってしもたわ、堪忍な。……て言うか流石は俺の相方、何も言わんでも予定バッチリ噛み合ってたみたいで何より。…おん。夜更かし、しよな？（ふ、）明日はそうやな、やりたい事リスト……デートしたいわ。マクドでもミスドでも、…何なら指輪買いに行くのでも、お前と一緒やったら何でもええな。遠出じゃなくても、その辺散歩して自販機で飲みもん買うてベンチで駄弁って……そんなんでもええなって（ふへ、はにかみ笑い）

　

…好きやぁ？毎晩枕元に立って皿数えたるわ。あ、座って漫談とかやった方がええか（ふひ、）ふはっ…なんや怖いわぁ、お前が言うと冗談に聞こえへんねん。…あんま意地悪せんといてや？（どきり、へらり誤魔化しむぎゅう）
ろっ…しょあぁーーーッ！…んんー…っ、アカン！やばい！お笑いの舞台で賞取った時より嬉しい！（今まで頭と胸の内を閉めていた焦燥感や不安その他諸々や、雰囲気を全て吹っ飛ばす様に絶叫に近い雄叫びを上げる。愛しの相方の名前なのか、喜びを表す‘よっしゃ’なのかどちらとも付かない様なその叫び。それが出るのが早いか、身体が動くのが早いか、タックルでもする勢いで文字通り飛び付いて抱き着いてぎゅうう、と腕に力を入れる。すりすりと頬擦り減らさんばかりに頬擦りをしながら満面の笑みを讃える表情、その目元には薄らと涙の粒を浮かばせて）


ん、おかえり盧笙！おー、ちゃんと腹一杯なって、キレイキレイなってええ子や！ええ子なろしょちゃんには、今を時めく白膠木簓との夜更かし券をプレゼントやでーっ！（むぎゅう、頬ちゅむ／）
マクドもミスドも指輪も、…指輪、クリスマス前やし時季的にええなぁと思ったけど、最後のお散歩デート最強やん…？カップルが仲良う散歩すんのに持って来いの季節やしな！迷う、迷うけどっ、リストにないけどお散歩デートに一票や！（ひひ、）…あ、そや。上半分全部蹴ってもええし、盧笙やり易いようにやったってな。どうせならゆっくり、いっぱい話したいし（ふ、）

はいはい、夜更かし券どうもありがとお。この夜の時間大事に使わしてもらいますわ（くふくふ笑いされるがまま／）
お、気に入ってくれたみたいで良かったわ。俺も散歩デートええなぁてふと思って追加してん。風邪引かんようちゃんと温かい格好して出かけよな。…それと、変装はしっかりしてな？応援してくれるんはありがたいけど休日までお前の時間をファンに取られるんは嫌や…。というわけでお言葉に甘えて蹴らしてもらうわ。長なると頭回してるうちに眠たなるねんな…（寝落ち常習犯の供述／）一日お前を独占出来ると思ったら幸せで心がふわふわしてくるわ…（ふへ、）

　

重大発表してええか？その券な？……実は…使用期限ないねん…盧笙が使いたい時なんぼでも使えるんやで…（肩に顎乗せ、耳元でひそり…）
いやいや最強黄金コースやん！…女っ気のない盧笙がどこでそないな素敵デートコース聞いてくんの？生徒か！生徒から教えてもろたんやろぉ？（肘でうりうり、）っくく、大臣ー？眠なったら無理はあきまへんで、俺は何処へも逃げへんから寝たなったら遠慮なく寝てな？（にまり、ふふ／）…えらい可愛い事言うやんまた、…そんなに喜んで貰えるんなら俺も幸せで心ふわふわやで（くふ、髪撫でり）

っ、なんやと？　…そっ、そんなええもん、本当に俺が貰てええんか…？　あかん、特に何って無い時でも使うてしまいそうや……（瞳きらり、上がる嬉しさ指数をぎゅむむと抱き締め返して示し）
お前という恋人が出来るまで仕事が恋人やってん、女っ気無いんはほっとけドアホ…。…そうや、ご明察。女子生徒が盛大に惚気けてくださるおかげですわ（はふり、ぐりぐりと圧かけて凭れかかり）うるさい、俺ははよ辞職せんといかんねん。大臣なんて大きなポスト俺には合わんわ。…まあ、気遣いありがとお。眠なったら言うわ（むむむ…、不貞腐れつつ感謝／）…もお、可愛い言うなて。……今ならお前の寒いギャグ聞いてもめっちゃ笑える気ぃするわ（やんわり擦り寄り、）

　

……うん。いや、正確には…俺が仕事で早起きせんとあかんとか、もうくたばって寝てもうてる時とか…物理的にダメな時はダメやねん。でも、物理的に大丈夫な時は大丈夫や。俺らの自由の全ては物理に握られとんねん……、？（ぽんぽんと背中撫でて応えつつ言葉紡いだものの、先程から募る幸福感振り切ってのバグか。後半意味不明な事口走りつつ自らもむむ…？／）
顔もええしおもろくて優しいのに、何でやろね。あ、ちょお脳筋なとこあるからな！そこか！ええなぁー、女子高生の惚気なんて聞いてるだけだ若返りそうやわ。盧笙の生徒さんに感謝や、今度サイン書いた渡したろっ（なはは、掛かる圧嬉しげに受けつつ肩抱いてむぎゅり。肩ぽんぽん、）……っぶは、今度は不貞腐れ大臣？ほんま可愛えやっちゃなー、シワなってまうで、ココ（にへら緩く笑み、眉間もーみもみ、／）何それ、振り？簓のギャグが大好きですぅー、どうぞギャグ言うてくださいーってことか？ほんなら、ギャグだけやのうて…銅像もどうぞー！ってな！（髪撫でつつ、笑顔にぱっ／渾身のギャグ）

おん。……？…、うん、なるほど。せやね。それは勿論わかっとる、大丈夫や。お前に無理させるつもりも無いしそこら辺は安心しい（彼の言葉に最初は相槌打ちつつも次第に傾く首。最終的には何とか噛み砕いて把握出来たらしくこくこく頷き、／）
…脳筋で悪かったな？でも物理で解決出来ることは物理で解決するんが早くて楽やろ（じと、）若くてまだまだ青いなぁ思うけど確かにパワーは貰えるなぁ…。サインの安売りは気ぃ付けてくれよ、俺にお前のサイン強請ってくる輩が増えたら困るねん…（此方も応える如く肩付近の服きゅっと握り）だーかーらーぁ、そんな不名誉な称号は要らんて言うとるやろこんドアホ！……ほんま…、ほんっま余計なお世話や。シワ作らせてんのはお前やろ（ぐぬぬ、悔しげな顔／眉間揉み解す手を拒むことなく静かに目を瞑り）ちゃう、待て、振ってるわけちゃう。！、……あーっ、もうやめてっ、寒い……めっちゃ滑ってる、寒い…（腕さすさす、じとり／）

　

ん、…おん。大好き、盧笙のそう言う理解力あるとこほんま先生やな。好っきゃわぁ…、ほんまな？実際は無理しても一緒居りたいくらい、…こないに気ぃ抜いて文脈バグらしてまうくらい安心して横居れんねん（二人同じ角度で傾けた首。彼が理解示してくれればストレートに彼への好きを説明しつつ、へらり破顔／）
怖ッ！先生がそんな事言うてええんか、…あ、いや脳筋のろしょちゃんも好きやけどな！…た、頼もしゅうて…な！（わは、）何で困んの？あーわかった！ヤキモチ妬いてまうんやろ！（ひひ、と歯を見せて悪戯っぽく笑みながらそっと顔覗き込み）不名誉ちゃうやん！もーっ、ワガママ言いなや！ほんなら何大臣がええんか言うてみ！あー…ほらほら、揉んでんのにシワ深くしてどうすんねん。お客さぁん、リラックスしてくださいねぇ（揚げ足取ってちょっかい掛けながら楽しげにくすくす肩揺らし、／片頬に手添え、もう片方の手、親指の腹でやんわりと眉間揉んでマッサージ）おーいッ！勝手に滑らすな！おもろいやんかー！寒ない！あっ、高い高いしたろか？あったかい、やろー？ぷっ、くふふ…（すすっと擦り寄ってもう一発、ぷくく…／）

……あほ、その言葉そのまんまお返し出来るわ。例え無理しても一緒に居りたい思てるんは簓だけやない。…そんバグも盧笙先生の目が補正掛けて読み解いてしまうから気にせんでええ。……俺も気ぃ抜けてよう語彙が飛んでしもてるさかい、そこもお互い様や（彼の気の抜けた笑みに弱い。ふわり頬熱くなるの感じつつ目線うろうろ、時々様子窺うようにちら…／）
別に生徒相手に何かするでも誰か相手に事件やらかすでもなし、口にするだけなら全然問題無いわ。…何吃ってんねん（む、）はっ？…いや、まあ、それもあるけど……お前ばっかりきゃーきゃー言われとんのもなんや悔しいやないか（拗ね気味にぽつり。彼の額ペしり小突き、）何がワガママや、そんな役職勝手に任命されて堪まるかッ！大臣は絶対嫌や、今すぐにでもやめさしてもらいますぅ。…、……優しく解してな（はふり、諦めの溜め息／すとんと顔の筋肉和らげとろり微睡むように）…俺な、つまらんギャグは勘弁してほしいけどそのくだらんこと咄嗟に思いつくお前の才能は凄いと思てんねん。…頼むから板降りてももうちょい面白さを保ってくれんか……？（生暖かい目を向けつつ、肩ぽん／）

　

っ……もお、敵わん…敵わんわほんま…。盧笙湯たんぽはな、触れてへんのにその声聞いてるだけでブワーッて体温上がってまうねん…汗かきそうや（彼の並べる言葉に息詰まらせて、ほんのり赤らむ頬。はふり、眉下げて息吐き嬉しげに眉寄せてはにかみつつ、彷徨う視線に気付いては緩り首傾げてじい…と顔を覗き込んで）ん？…どないしたん盧笙。…その目ぇは何か考えてるやろ。もしかして…チューしたなった？（ふ、と柔く微笑んで悪戯に問い掛け、／）
ど、吃ってないですー！…はーん、盧笙先生の生徒愛泣けるわ。ほんま自分、のめり込むと真っ直ぐやもんな…変わってへんなぁ。…アイタッ、わはは！可愛いー…！安心せえ、こないに生徒思いのええ先生が、その辺の芸人に負けるわけないやろ。…先生との記憶は大人になっても残るからな（額さすり…。へらり、彼の頭撫でこ撫でこ）んははーっ、ほんならワガママ大臣やあ。……ん、任せてや…（引く事なくああ言えばこう言うで返した後、落ち着いたの見計らって優しい声で返事。そのままちゅむ、と眉間ではなく唇奪って）……やめろ、褒めるか貶すかどっちかにしてくれ…中途半端な褒めが一番つらい…！恥ずかしなる…！そのぬるい目ぇやめぇ！白膠木だけにってか…！（肩へ乗った手掴みべそ…、うぐぅ／止まらない無駄口）

っ、ちゃう。どうもしてへんから顔見るな…！（僅かな息遣いの変化、声の調子。それらだけで鼓動が速まるのさえお互い様。…動揺した際の彼の喋りが好きだ。いつだって飄々としている簓が調子を崩す様は、何というか…可愛い。が、今はそれを口にする余裕は此方に無い。顔覗かれては咄嗟に背けようとしつつ――けれどもその笑みにまんまと視線は釘付け。‘チュー’なんて単語が耳に入れば意図せず下がる視線、ぽやりと唇見詰め／）……せえへん、そんなこと考えてへん…。
ん……せやったら、ええんやけど。…教壇立ってあがってる所は記憶せんといてほしいねんけどなぁ。かっこいいとこ、あの子らに見せられてるやろか…（眉下げはにかみ、猫の如く目を細めて心地良さげに撫で受け）何がワガママ大臣や……ん、んっ…（目を瞑ってマッサージ受けていれば予想外の感触。正体直ぐに察しては彼の首裏、後頭部へ両手回し。もっとと強請るようにそっと唇食み）……っふ、はははっ、俺ほんまにお前好きやわぁ……。しょうもないことばっかり言うけど嫌いやないし、そん恥ずかしがってる所も可愛ええしなぁ？（くふふ、揶揄うように悪い笑み零しつつ額同士こつり合わせ）

　

……せえへん…？してくれへんの？（目は口ほどに物を言うとはまさにこの事。自分達のように、相手が醸し出す雰囲気だけで分かり合える仲になれば、目を見てわからない事の方が少ないとは思うが。彼がキスをしたいと思ってたにしろそうじゃないにしろ、今や視線はそこへ注がれてしっかりと注意が向いている。さっき調子を崩されたお返しとばかりに、ふにゃり笑みを柔こくして首を傾げて、心の中で拳を天に突き上げ押せ！という自分を抑えつつ、甘ったるい口調で問い掛けてみて／）
授業中のギャップ含めて盧笙んとこ慕ってんのやろ？…アホ、こないにカッコええ先生、俺他に知らんよ。盧笙は世界一かっこええわ、…だって俺の盧笙やもん（ふわり細めた双眸は慈しむ様に彼を見つめ、頭撫でたままふふ…と笑み零し）…ッン！、…ん…っ（不意打ちを狙ったつもりが返り討ちに合い、驚いて鼻から洩れる吐息とくぐもった声。びくり彼の方に手を置いて遠ざけようとしたものの、唇を支配する柔い感触に逆えずこちらからも応える様食んで）
う…うっさいなー…可愛ないわ！…くそぉー…数年前は仲間だったくせに、今やもう芸人殺し、いや…簓殺しの盧笙やもんな…（うわー！と叫んで頭を掻き毟りたいのを額合わせ阻止されれば、うう…と悔しげに唸り声零しつつ頬にほんのり羞恥に染めて）

ろしょーまだ眠ない？俺次の返事来る頃起きてるかわからへんわ…、盧笙より先に寝たくなかってんけど…明日のデート考えたらもう寝といた方がええかもしれん…落ちてたら堪忍…！（むぎゅううっ、／）

狡い。……そんな聞き方、狡いわ（見詰める先の唇から零れ出づる声音に先程張った意地は容易に溶かされそうになる。否、少しの間とて耐えることなく溶かされた。弧描く糸目へふらり視線戻せば強い引力に身を任せて彼の胸元に添える手。静かに呼吸荒くなるのを自覚しつつ、やんわり瞼下ろせばそっと唇を彼のそれへと重ね）
……お前はまたそないなこと言うやろ？…はー、ほんま、…あかん、もうこれ以上照れさせんの禁止や。言葉が出て来おへんようんなる……（褒め上手なのも考えもの。わかりやすく焦り照れ露わにすれば伸ばした両手で彼の顔を覆い隠し）…は、ぅん……（元より高めの声をしている彼が零すそれらの声は何と言うべきか、ダイレクトに心に刺さる。辛抱ならないとばかりに伸ばす舌が彼の唇半ば強引割って入れば、浅い位置でぺちゃりぴちゃりと態とらしく水音立てるようにして歯列たどり）簓のボ.ケなら生かすも殺すも俺の采配次第やからなぁ…（こいつの心も活殺自在、やったら嬉しいんやけど。付け足す言葉に独占欲。己の一挙手一投足で一喜一憂する彼が愛おしい。染まる頬へするり手を添えればさわさわとその感触体温味わうように撫で回し）

ふ、あ……んん…俺も流石に眠いわ…。……結構時間経ってもうたし寝てしもたかな。俺もそろそろ眠るから一緒に寝よな。…おやすみ簓。また後で…（ぎゅむ、隙間埋めるべく擦り寄り。…すやぁ…／）

　

タイミングバッチリや…もう限界やった、寝よ。また後でな…盧笙起きたら起こしてや（目しょぼぼ…、擦り寄ってぴとり頬ちゅむ／）おやすみろしょ、夜更かしお付き合いありがとおな、…大好きやで（ふひ、すや…）

ん、…んー、……（布団の中からごそり手だけを出せばぺたぺた辺り探るように動かし。指先触れた硬いもの――スマホを掴めば寝惚け眼で静かに時間を確認し）……ああ、もうそろそろ昼か。ええ感じの時間に起きれたな。…簓、おはようさん。まだ寝とるんか？（ごろり寝返り打って彼の方向き。半身のみ軽く彼にのしかかればぐっと顔近づけ彼の目元におはようの口付けちゅっ、）

　

…んっ…、んー……ろしょ…？（くうくう…と極穏やかに静かな寝息を立てて、起きているときとは真逆の雰囲気を醸し出しながら眠っていたものの、すぐ側の人の気配と目尻へのキスに擽ったさ感じればぴくり意識浮上させ）…いまおきたわ……（ゆったりと重い瞼上げればぼんやり映る桔梗色。寝起きの柔い声でぽそり。次いで、へらりと口元緩めて）……おはよぉ、

…ん、おはよう。…ほら起きや（瞼上がる様をにこにこと上機嫌に眺め、彼から挨拶聞こえるとやんわり起床を促す。先ずは自身が身体起こし、眼鏡を掛けてはカーテンを開け。途端部屋差し込む眩しいくらいの陽光に目を眇める。彼の方振り向けばその光を背にして穏やかに言葉紡ぎ）外見てん簓。今日はええ天気やで、絶好の散歩日和や。

　

んぁあ…！目ぇつぶれるぅ……とけるう…（寝起きは良い方だと自覚している。バイブレーションのアラームでも起きれるし、仕事柄僅かな睡眠でも無理矢理寝て起きる事もあるので訓練はされている筈…だが、盧笙の前では全部無効化。甘ったれの駄々っ子になってしまうらしい(これも自覚はある)。布団から抜け出した彼を寝惚け眼で追ったものの、眩しい陽光が部屋を満たせば呻き声を上げてばふり布団の中に頭から潜る。それでも‘散歩’のワードに、そやった今日は盧笙とラブラブお散歩デートやった…！とおもいだせば、巫山戯るのもそこそこに布団から起き出す。ぺたぺたと歩み寄って緩く抱き着けば窓のこと眺めながら眩しそうにしぱしぱと双眸瞬かせ、）おー…ほんまやぁ。陽ぃあったかいなぁ…光合成中ー…（くたり凭れ掛かりぼそ、ふふふ）

はいはい溶けやんといてな？そもそも目ぇ潰れる程開いてへんやろ（ふは、と揶揄するように軽く笑いを飛ばす。どうせ簓のことやからこうして言葉を交わしているうちにしゃっきり目ぇ覚ましてくるはず。…そのお陰か否か、思った以上に早く起き出してきた彼。抱き着いてくる彼をふわり包むように抱擁。陽光をあったかいというその言葉にふっと柔く笑みを零し）…そうやなぁ、日向ぼっこ気持ちええわ。冬が来たらお陽さんの下で眠る猫さんを道端でよう見かけんねんけど、そん気持ちもようわかるわ（今日の散歩デートはその猫が居る場所へも寄ろうか、なんて密かに思案。陽の光に温められた緑の御髪へ手をやればわしゃり、大雑把ながら寝癖整えるように撫で）

　

うっさいわー…開いてるもん！…悪口やん。…んん…猫？ええなぁ猫…最近収録で珍獣としか戯れてへんから恋しいわ。…っふふ、俺は猫ちゃいまっせ盧笙くん（寝癖を整えるよう髪撫でる手が心地良くてごろごろと喉ならさんばかりなくふふ、と笑み零して。ぐり、と擦り寄りながらしっかりと意識覚醒させれば小さく欠伸零して彼から離れ伸びをして、）んんー…！ほいっ、起きた！目ぇもパッチリ、心もウキウキ！ほな…準備しよか。先、洗面台借りるでーっ（ぐりぐりと肩を回して後引く眠気断ち切って、彼の方向けばにこり。大好きな相方とのお忍びデートに溢れる楽しさ滲ませれば、チュッと頬に唇押し付けひひひ、と悪戯に笑み、逃げるよう洗面台駆け込んで顔洗い歯磨き済ませて）

あっ、こら…！　もお……（頬へのキスにびくり肩跳ね上げ勢い良く反応――するも此方の行動を先読みしてか振り向く頃には洗面所へ雲隠れしてしまった愛しのお陽さま。呆れたような声を上げるがそれでも頬の緩みは隠せない。とはいえ此方も待たせるわけにはいかないためいそいそと部屋着から外出着へ着替える。伸縮性のある黒スキニーにペールトーン紫のワイシャツ、その上にはダークグレーのＶ字ネックニット。後はいつも通りの外套でいいかと思考巡らせてはそろそろ終わる頃だろうかと洗面所へ足を向け）ささらー、終わったか？そろそろ俺もそこ使いたいねんけど…。

　

ん、おーもう終わりや。交代、俺も着替えて来るー……う、っわ…えらい男前やん…？（彼が洗面所に辿り着く頃には顔の水滴をタオルで拭って、化粧水と乳液をつけ終わったところ。いまの時代性別関係なくスキンケアは大事だし、カメラの前に立つ者として気を使いたい。ぱ、と振り返り瞳に映った愛しのお月さん。いつもと形は変わらない筈なのに、服の色のせいかオフの落ち着いた雰囲気のせいか、いつも以上に格段にシュッとして…輝いて見える。恋心が為せる術か、これがデートマジックか。どきり、高鳴る胸抑えつつ新しいタオルをほい、と渡しながらさらり顔脇に降りた髪に指先で触れて）…はーっ、隣歩くん気が引けるくらい別嬪さんやなぁ…ほな、着替えて来るな？（するり顔寄せて再び頬へキス。へへ、とはにかんでパタパタと再び入れ替わり寝室に戻り、クローゼット漁り着替え始めて）

…アホか、そないに褒めても何も出えへんで？（簓の隣に立つんやったら無論それなりな格好はせんと。そんなことを思いつつも彼に男前と言われて嬉しくないわけがない。肩を竦め、片眉上げて笑み零せば気恥ずかしさ隠す如く流すように紡ぐ言葉。けれどもそれは明らかに気分を良くしたかのような声色で。タオル受け取りさて歯磨き、というところで二度目のキス。ぶわ、と今度こそ赤くなる頬）…何なんあいつ、何であんなさらっと口付けていきよるん？…かっこいいんはどっちやあほぉ……（ぶつくさぼやきふらふらと洗面台へ近付けば、その熱冷ます如くしっかり顔洗いもそもそと歯磨き済ませ。それから髪のセットへ着手。…オフやしイメチェンすんのもありか？　普段より緩めのワックスで前髪上げ、手櫛で一つにまとめた後ろ髪を細い髪ゴムで括る。準備終了。そそくさとリビング戻れば外套羽織って財布とスマホだけ手に取り、そわそわと既にデートの待ち合わせのような気分で相手の準備完了を待ち）

　

んー…どないしよかなぁ、あんな男前の横何着て歩けーっちゅーねん……（ごそり引っ張り出したお気に入りのマウンテンパーカーはすっぽり肩幅から身体のラインも濁す優れ物で、明るいお日様のような橙色、そしてブラックのラインが裾元に掛けて斜めに入ったそれ。街へ出るには良いが、お散歩デートにしては些か派手過ぎるか、目を引いてデートの邪魔が入るのは避けたい。服でこんなん悩むん何年ぶりや…、シックで落ち着いた彼に釣り合うには…。シンプルに、アイボリーのタートルネックセーター、黒の細身のスキニージーンズ、少し洒落た、大振りで裾が長めのベージュのダッフルコートを合わせる）あーっと…帽子とマスクせな、どつかれるな…すまんっ、盧笙お待たせ！（ポッケに財布とスマホ突っ込み、セーターと同じアイボリーのニット帽被って顎にマスクを引っ掛け駆け足でリビングへ。首元すっきり、髪を結えた彼にトキメキ。ひゅ、と息飲みつつ）……いやもうえぐい…、男前メーター振り切って来るやん…！

おー、別にそれほど待ってへんよ。大丈夫…、（声の方向振り向けば、彼にしては随分と落ち着いた雰囲気の格好が目に留まった。暖色ではなく寒色を纏うと簓は途端に印象が変わるなというのが感想だった。そしてやはりすらりとした細身のパンツが似合う。普段はつい可愛いと言ってしまいがちだが、今日は一段とかっこよさが光っている気がした。あかん、どうしたんや今日の簓…俺の彼氏さんかっこええな？無言のまま内心べた褒め。スマホ取り出して写真撮りたいの堪えていれば相手からも賛辞が飛んで来て、思考の海からハッと息継ぎ。はにかみつつ自身の首元手をやれば、慣れぬ髪型に少しばかり落ち着かない様子を見せ）……変、ちゃうみたいで良かった。…そないに言ってくれる簓こそかっこええよ。その、いつもよりシュッとしてて、ちょっと動揺してしもた…。…そろそろ行こか（無防備な首元隠すように千鳥格子柄のマフラーを巻いては大好きな手袋はつけないままポケットに。そわそわするばかりで彼のことを上手く見れぬまま玄関へと向かえば、普段は靴箱に入っている黒のスニーカーを取り出し履いて）

　
すまん！ちょっと仕事関係で色々あって落ちてたわ…。それと今から風呂入ったりするさかいまた返事遅なるかもしれん。悪いけど把握よろしゅうな。…それじゃあ、要件は報告だけやからこっちは蹴ってください。待たせてほんまに堪忍な…（小さく手振り、）

　

変ちゃう！全然！散歩行かんで部屋ん中閉じ込めときたいくらいやわ。……へへ、どう？えらいシュッとしてるやろ、カッコええ？（自分で選んだんやろうに何でそわそわしてんねん…可愛い。口に出さない彼への愛おしさと、思い掛けず此方に飛んで来た褒め言葉にへらりわかりやすく表情緩め。照れ臭そうに鼻先すん、と指先で擦ってはその腕腰に当て、クイッと半身に構えチュ、と投げキッス。ダサいやめぇ、と切り捨てられる前に…決めポーズもそこそこに屈んで、黒のハードゴアブーツをすっぽり履いて一足先にドアノブに手を掛けつつ、片手をそっと彼に差し出しふわり微笑んでは優しげな声名前呼んで）はな行こか、…盧笙（やんわり手を引いて外に踏み出せば顎にかけたままだったマスク引き上げ、鼻と口覆って覗いた目元だけでにへり笑い掛けて、）


おん、把握ーっ。こっちは気にせんでええよ、お疲れさんや…気楽に進めてこ（手振り返し、にこ／蹴り推奨、）

…おん、（開かれるドア、柔らかな光に満ち溢れたその向こう側へと足を踏み入れる彼のなんと眩しいことか。とろりと細まるこの目にしっかりと焼き付ける。彼の温かな微笑、優しい声色。簓はお陽さんの下が似合う男だ。彼が笑えばそれだけで此方の胸の内まで明るくなった。隠れる口元を惜しいと思いながら、それでも自分の言ったことをしっかり守ってくれる律儀さに安堵。…部屋に閉じ込めておきたい、というのは此方とて同じ。否、若しかすると彼のそれより重いかもしれない。けれど彼にはやっぱり‘陽’であってほしいとも思うのだ。輝く彼の姿が己の夢でもあるから、それはきっと叶わぬ願いに終わるのだろうと自己完結。手を引かれるままに同じ場所へと足を踏み出せば、先ずはどちらへ向かって歩き出そうか思案。最終的には帰って来られればOKという大雑把な予定しか立てていないが、彼となら何処へ行っても楽しい気しかしない。一寸程の間を置いて今度は此方が手を引いた。歩き出すは平日の出勤時とは真反対の方向。噂によると美味しいパン屋だとか喫茶店だとか、そういったものがちらほらあるらしい。密かな探検気分。小さい時分を思い出しては無邪気に笑む。ワクワクした気持ち伝えるようにきゅうと彼の手握り締め）散歩言うたけど、簓はどっか行きたいとこあるか？

　

んーせやなぁ、最近の…この辺何があるか知らんからなぁ。あ、土手行きたい！河原あったやろ、俺らがようネタ合わせしたとこ（東京にいた時期があったり、仕事が増えたり環境が変わってから暫く経った。きっと知っている店も閉店したり、新しい店が出来たり自分が知るそれとは少し変わってしまっただろう。それでもまさか、川が埋め立てられることはそうあるまい。言葉紡ぎながら優しく握られて引かれる手が嬉しくて、そっと指を絡めて所謂恋人繋ぎで握り返す。ふへへ、と言葉の端々に嬉しくて笑みが混じるのをそのままに、少し先を歩く背中を眺めた。大きな男らしい背中は、こうして見つめるのではなく、見送るのでもなく。本当は背中なんて見れなくて良い、隣に居て、時に慰めるべく摩ったり時に励ますべく叩き出してやったりしたかった。少し歩を早めて少し遅れたのを取り戻し、隣を歩く。形は違えど、今はそれが叶う。歩幅を揃えて同じ道を歩けるのがどれだけ嬉しいか、盧笙は知らんやろなぁ…なんて思い巡らせつつ戯れるように身体擦り寄せて）ダーリン、エスコートしたってやぁーっ（にひひ、）

ああ、あの土手……俺も暫く行ってへんねん。ええなぁ、夕方頃そっち着くようにルート考えるか（青春をお笑いに費やし、女っ気の無かったこの人生。恋人繋ぎなんて経験は過去に一度あったかどうかという具合だ。じわりと湧き上がる花咲く様な嬉しさを、聞こえる笑いに幸せを感じる。行きたい場所として挙げてくれたその河原、解散してからは寄り付くことも出来ずにいた。あの場所にはネタ合わせだけでなく些細でくだらなくとも大切な思い出ばかりが残っていて――…今日からまた、あの場所でも上手く笑えるようになるだろうか。否。…否、彼が隣に居るならこれもきっと笑いに変えられるだろう。悲しいだけの思い出にはしたくないし、何より簓がそうはさせてくれないはず。足音が僅かに早まるのが聞こえて彼の方を見る。隣に並ぶ彼が戯けて擦り寄ってくるのを呆れたように笑いながら、それでもふわり楽しそうに応え）はいはいハニー、勿論や。あんまりはしゃいで転けんといてな？（くすり、）

　

おん、おおきに。盧笙ナビは優秀やぁ（嬉しくて嬉しくてスキップを通り越して走り出さんばかりに踊る心を何とか宥める。清々しい冬晴れ、幸い過疎化が進んでいるでも廃れている訳でもないが人通りが少ない。辺りは、何処かの車のエンジン音や走行音、電車の音が至極微かに聞こえるくらいで、後は二人の足音、鳥の囀りが心地良く響く。休日の昼下がり。繋いだ手から伝わる体温と、あまりにも日常な風景にほけーっと意識を漂わせつつ、うわ…俺めっちゃオフしとるやん…）幸せ…（ぽそり、マスクの中零れた無意識に近い嘘偽りない本心。隣に盧笙が居るからこそ生まれた感情。赤や黄色に色付いた街路樹や歩道の隅に溜まった落ち葉、何とは無しに眺めながら聞こえてきた彼の返答にふはっ、と吹き出して）なぁ、自分その見た目でハニーはさっぶいわぁ。どっからどう見ても別嬪さんはそっちやん、…っふふふ、盧笙も気ぃ付けや。足元のバナナの皮と、頭上のタライには気を付けなあかんで（ひひ、）

…（不意に聞こえた彼の一言、それに対して感じる安堵。‘彼が幸せであること’。それが今一番の望みだったから、早々と叶ってしまっては張り切っていた肩の力も静かに抜けた。お前が幸せやったら俺も幸せ、…なんて言うたらまたクサいセリフやて笑われるかもしれんなぁ…。喉まで上がってきた言葉を再び飲み込み、代わりにゆったり一度だけ深呼吸。冬ならではのひんやりとした空気が心地好い。のんびりとした気分と歩調、二人分の足音。一定のリズムと間隔は耳にも楽しい。そこへアクセント加える如く隣で吹き出した彼にまた意識を向けては）あ？寒い言うなやほっとけ…（可愛さならささちゃんの方が、なんて今日は言えない。だって今日の彼はかっこいいから。むう、と態とらしく眉顰めるも、続けられた気遣いにやれやれと今度こそ呆れに肩竦め）あーほ。何処ぞの人気芸人さんや無いんやし、何処の誰が一般人にそないなもん仕掛けてくんねん（くつり、）

　

俺やー！盧笙んちの…あ、今はもう俺らの家みたいになってもうてるけど。部屋の構造は俺がいっちゃんよう知っとんねん、せやからタライ仕掛けんのなんて容易いわ！（くふふ、と肩竦めて笑いながらその肩を彼のそれにぶつけて、戯れつく。中身のないくだらない、オチもヤマも考えてない、他所には出せないような会話を、評価を気にせず、だらだらと垂れ流しても許してくれるのは盧笙だけ。心地良い。会話弾ませながら周りきょろり見渡しては、周りの風景に懐かしさを覚えて思わずマスクの下の頬が緩む。確かこの通りを行くとそろそろ自販機が見えてくるはず。握った手は二人分の体温でポカポカと温まっているが、彼の空いた手は今どうしているだろう。つい最近‘お前には冷え性の辛さがわからん！’と訴えられたのを思い出して、何か暖を取るものを…と）盧笙、ここもうちょい行ったら自販機あるよな？何かあったかいもん買おか（前方指差し、）

簓ぁ…朝早いからもうそろそろ寝さしてもらうわ（…うと、）…昨晩の夜更かしから昼起きてこの時間まで、ほんまに長々ありがとおな。この続きはまた朝起きて、空いた時間に返すから。…お前と話すの楽してつい時間忘れてまうわ、あかんな……（ふは、／照れ苦笑）それじゃあおやすみ簓。良い夢、見れますように…（彼の額にちゅ、／布団潜り込めば数分もしないうちに寝息立て始め…）

　

おはよお盧笙ーっ！すまん、返事打ちながら寝てたわ。よう寝れたか？こっちこそ長い時間ありがとおな！なんやもう、幸せ通り越して虚無の境地やねん…なんてな、ちょっと盛った。……ほんま幸せ、お前が居ったら他なんも要らん。他なんて望んだら罰当たりそうやわ、……おおきになぁ（ふへ、）
しっかり盧笙チャージしたし！今週も気合入れてやったるか！盧笙も凍えんように気を付けてな、ほなまた夜に！行ってきますー！（手振り、）

いや己が仕掛けるんかい！……先に言うとくけど、そのためだけに態々タライ買ってくるなよ。置き場所に困る（ぺしりと肩を叩きたくなるのを堪え、戯れついてくる彼の横腹を肘で小突く。俺らの家、という言葉は否定しなかった。帰れば部屋に明かりがついている。いってきますといってらっしゃい、ただいまとおかえりを言い合える。それは素直に嬉しかったから。いつか、その言葉に付属する‘みたい’を取り去りたいと思う。…と言うかそもそもこいつ自分の家に帰っとるんか？そうじゃないなら家賃がただただ勿体無い。いつかじゃなく早く、どのくらい家財があるかは知らんけど近いうちに引き払わせるか…。そんな風に悶々と頭を悩ませ始めた頃、彼から投げかけられた提案。その指差す先をじっと見詰め、それから小さく頷いた。恐らくその近くに少しばかり寂れた小さな公園もあったはず。そこで駄弁るんもいつもとちょっと違ってええよな。上機嫌にふわり笑みを口元湛えたまま、青く澄む空何気無く仰ぎ見ては）何飲もかな…、オススメあったら教えてや。


ええ昼下がりやな…熱々の味噌汁飲んでええ気分の俺ですどうもこんにちは。今日も天気はええけどやっぱり寒いなぁ…勿論カイロの準備はしっかりしてるよ、凍えんように気を付けてる。気遣いありがとお（くふ、）
…腹も心も満たされてめっちゃ眠いけど昼からも頑張ろか。じゃあまた今晩な、授業頑張ってきます（微笑／手ひら、）

　

こんばんはー！アナタのぉーっ、白膠木??簓やで！…って、アイドルか！（セルフノリ突っ込み、／）
今日あと最後のお仕事しに移動中ーっ。ちょお盧笙！聞いてや！俺今年ももう終わりやのに、今年一番腸が煮え繰り返っとんねん！（ぷんすこ、）さっきな、おかんから電話あって‘オレオレ詐欺’あったでーて言うやんか！何のオレオレやったんか聞いたら息子を名乗るヤツやったんやて、せやから、うちのおかん『ウチの息子はテレビ出とる白膠木簓や！』って言うたらしいんよ。そしたら、『そうや！その白膠木簓や！』って言うに決まってるやん？あちゃーっアホやなぁ…と思ってたら、おかん、『簓なんやったら、何かおもろい事言うてみぃ！』って言ったんやて！オレオレ詐欺対策には質問するのがええ、ってテレビでやってたん覚えてたー言うてな、俺も、やるやんおかんー！って思ってたら。その詐欺師、電話口で漫才始めたらしいんやけど…それが、おもろいのなんのって！おかん電話握ったまま爆笑、ヒィヒィ言うて、堪忍もう笑えへん！わかった…！言うて。…マジか、振り込んでもうたんか…と思ったら、『ウチの簓はテレビ出とる時ピカイチやけど！電話と家に居る時は、ほんっまにおもんない！せやからアンタ、簓ちゃうな！出直してき！』って電話切ったらしいんやわ。『すごいやろ！オレオレ詐欺撃退したで！』ってえらい喜んで、報告の電話寄越してん。……待って待って、おかん…！！突っ込みどころ多過ぎんねん！俺、おもろいし！あかん…！！こんなん盧笙に報告せんと仕事集中できひん…！（ぎゃんぎゃん、／キィーッ、）
ちょお…言いたい事はまだ山程あんねんけど、仕事熟してくるわ！ろしょーっ帰ったら慰めてやー！（うわぁん、／）…仕事終わったら上のも返すさかい、待っとってー…ほなね…（すん…、手振り）

俺や俺や俺やー！（他の芸人のネタ交え、／パクリ）知ってるか？盧笙、タライなんて重ねて置いとけるんやで？雨漏りした時も役立つし、お風呂入りたいけど湯船はデカすぎるぅ！って時に持って来いやん？なんぼあっても困らへんやろ。あ、あれか。普通のは嫌やんな？ほんならオーダーメイドで躑躅森盧笙、って漢字でバッチリ名前掘ったるわ！（横腹を小突かれれば嬉しそうにイテッと声上げ、ひひひと肩を揺らしつつギャグを飛ばす。彼の物思いなど露知らず、真面目な顔でタライについて突っ込みどころ満載の説明をかましつつ自販機への寄り道に賛同してくれる彼の笑顔捉えれば、きゅっと繋いだ手強く握ってにこり微笑んで）おっ！任せてやー！自販機ソムリエの腕の見せ所やん！（意気揚々と彼の手を引きながら、懐かしい記憶を辿る。多分近くにちっちゃい公園があったよな、まだあるんやったらまた二人で顔出すのもええなぁ。思い馳せる頃には件の自販機が近付いて来たようで誘った自分自身も、何飲もかなぁ…とぽそり）


ただいまーっ、はぁーっ寒…！サムゲタンやぁ…（口が凍ってしまわないように独り言ぼそぼそ、小刻みに身体震わせつつ帰宅すれば即座に暖房炬燵のスイッチオン。手洗いうがい済ませ炬燵へ滑り込み、）っふぁああ……あったかい…こんなあったかいの、今まであったかい…？盧笙はよ帰って来んかな…（うと…、）

ただいまー…（くあ、と堪えきれぬ眠気に欠伸ひとつ。然程大きくない声で帰宅を知らせてはのろのろと手洗いうがい済ませ。外套脱ぎつつリビング入るとソファの背もたれへそれをぽい、からの流れるように炬燵へin。無言ながら構ってとばかりに擦り寄り）

あー…改めてただいま戻りました、続きは一旦先送りにするわ。…なあ、そんで俺は先ず何処から突っ込むべきや？（困り顔／）…簓のおかんの綺麗なボ.ケからの最終的にきっちり落としてく上手さにか、詐欺師お前漫才出来るんかいっていうところにか、はたまた普段おもろない簓がそれを自覚してへんことにか……あかん、考えれば考えるほど最後までボ.ケたっぷりやん……（最後までチョコたっぷりならぬ／）　あ、でも今日の簓の語りは珍しく素直におもろかったわ。残業前に見てもうて職場で思わず笑ってしもた…噎せたフリしたけど多分バレとるなぁ、あれ……（はふり溜め息。遠い目…）

　

んお、っ…おかえりぃ。わはは、えらいおっきな猫ちゃんやなぁ…今日もお疲れさーん、ろしょニャン（ゆったりとした動きで室内を移動する相方の頭には、少し伏せた耳が見える、気がする。天井に向かってスッと真っ直ぐ立った尻尾は、先端に掛けてゆらりゆらり揺れているのが見える、気がする。まるで御金持ちの家にいる、ちょっと御上品な毛がふさふさの猫…。無言で身体を擦り寄せてくる仕種なんかは、正にそれ。へらり、ペットに話しかけるよう顔緩めてうりうりと顎下擽ってやり）

おん、いつでもええよ！おかんは別に綺麗に落としたんちゃうやん！マグレやん！そもそも、詐欺師の漫才が上手かったなんてのも、ほんまかいな…おかん昔から笑いのツボ可笑しいねん…。おうおう盧笙、最後やっぱ俺をそうやって馬鹿にするぅー！やっぱコレだねー、ちゃうぞ！（キャンッ、むぎゅううう／）おっ、ほんま？…えっへへ、実は時間的にも丁度盧笙のお仕事も区切り着く頃やろなー思て、息抜きに笑わせたろーってな！…大成功や（にひひ、ピースサインぶいっ）

…にゃあん、…。簓もお疲れさま。……それ、こしょばいからやめぇ（巫山戯た呼び方にじっと向ける視線。自分はペットちゃう言うてた癖に俺に対してはペット扱いするんか、なんて思うもそれほど怒る気分にはならない。戯れに乗るように鳴き真似しては目を細め、彼の手つきに緩々首振りむずかる仕草。見えぬ尻尾は左右へゆらゆら、怒らなくとも僅かな不機嫌は示し）

いやいやマグレでも凄いわ、俺のおかんやったら間違いなくボ.ケ倒して相手困らせて終わりやぞ。…そんなにおもろかったて言うんやったら一度お手並み拝見したいなぁ…（その詐欺師に引っ掛かるフラグ／）　馬鹿にはしてへん、何せ事実やからな。…ん、ふふ。ほんまうるさいやっちゃ…（ぎゅうと抱き締め返し背中とんとん、宥めるように）　あー……お前、ほんま俺を喜ばす天才か？…やめてくれ、これ以上好きになってもうたら頭おかしなるわ…（ぐぬぬ…、頭抱え／）

　

だーッ…！すまん！えらい疲れたなぁ思て横なっといたら、いつの間にか寝てもうてた…（しょもも、）ろしょニャン、えらい癒されたわ…もっと可愛がりたかったなぁ。なぁ、またやってくれ…ろしょニャンに会いたい…！（うぐぐ…、／）

ほんで盧笙、お前は電話出たらあかん…。俺のおかんとか、盧笙のおかんより不安やわ…絶対出るなよ！振りちゃうぞ！電話に出んわ！で頼むわ（ぷ、くふふ／）ハァ…ほんま心配。この時代お外に危険はいっぱいやねん…、一人で大丈夫やろか…（ぐう、）いっその事、もっと好きんなって？…俺なしじゃ何も出来んようになってよ、……なーんてな！あーイチャイチャしたいーッ！（わーっん、／朝から…）ほなそろそろ起きるわ、盧笙っ、今日も頑張ろなぁ。……気ぃ付けて、いってらっしゃいー！（ふへ、手振り）

雨漏りするほどボロい家住んでへんし湯船デカ過ぎるとか思ったことないわこんドアホ。そもそもオーダーメイドのタライてなんやねん…。おイタするためのタライに特別製は必要無いやろ、可哀想になるからあんな画数多い字面を態々業者さんに彫らせんのはやめたってくれ…（あかん、突っ込みを放棄したい。半ば瞳濁らせつつも結局はほぼ全てに口を挟んでしまう。…ほんま、一々楽しそうにしやがるなぁこいつは。だからこそ本気では怒れず、つい呆れて諦め笑ってしまう。引かれる手、応えるように握る力強めては近付く自販機に意識と視線を向け）此処、品揃えはまあまあええんやな。俺はカフェオレとかココアとかで、尚且つ甘過ぎへんやつがええんやけど……（案の定コーヒーの類いは数種類ある。何処のが美味しいんやろ。空いた片手でポケットの中の財布弄びつつ思案…、）


さて、ただいま戻りました。寝落ちはかまへんよ、疲れてたならしゃあないし寧ろしっかり寝てくれて良かったわ（ふ、）…簓お前、あんなんで癒されたん…？26の男が猫の鳴き真似とか引かれても全然おかしくない案件やろ。…まあ、ろしょニャンはまた今度な（ぽそ、／）　は？何やねんそれ、俺は小さい子供か。危険いっぱいのお外でも一人で大丈夫や。何も心配要らんわ（むう、）…てかイチャイチャやなくてニャンニャンやーって俺に言うたんお前の癖に、ほんま…。……お前が無くても何だって出来る自信はあるけど、お前が居らんとつまらへんし寂しいのは確かやな（片眉上げ、くすり、）

　

ただいまーっ！最近盧笙に先越されて、待ち構えてやれんくて悔しいわー。盧笙も寂しがってるでほんま（首傾げこき、と鳴らして、肩ぐるぐるストレッチしつつリビングへ）ごめん、一刻も早く盧笙補給したくて堪らん…上の明日返すさかい許してー…（手洗いうがい済ませむぎゅううー…）何言うてん…そこがええんやん、ろしょニャンは俺の心の光や！希望や！……ろしょニャンの為にこれからも頑張りまっせ…（でへ、／）ほんま？危険いっぱいのお外でも大丈夫やった？えらいなぁ、今日も無事帰って来れてん…ご褒美くれたろっ（ひひ、頬ちゅむ）ふ、…頼もしいやん。せやろ？俺も、お前が無くても多少は頑張れる…けど、やっぱ二人がええな。二人居ったら最強やねんな（ふへ、）

おかえり簓。…ん、ふふ。ええよ、俺も簓が足らんかってん。……ほんまあかんわ、欲して欲して堪らん。めっちゃ恋しい気分や。簓ぁ…（名前を呼ぶ度にじわじわと高ぶる気分。我慢出来へんとばかりにぎゅううう、力強く抱き締め返し）…お前の頑張ってるとこ見んのは好きやけどそのだらしない顔は見たないわ、やめぇ。…ろしょニャンに出て来て欲しかったら次はプリンと引き換えな（つん、額小突き）あ、……もう、あほ。大丈夫やったに決まってる、俺かて大人やぞ、危険なんか簡単に跳ね除けられるわ。でも……明日も勿論無事に帰って来るから、忘れずご褒美頂戴な（もご、頬押さえつつ）はっ、当然やろ。俺とお前が組んだら向かう所敵なしに決まっとるわ。人生の愛方は寄り添ってこそ、やろ？（ふは、）

　

ん、ぐぅ…苦しぃ…！なんや、珍しな…っ（嬉しい息苦しさにへにゃり顔緩めながら抱き留めて、ぽふぽふと背中撫でて彼の存在をしっかり再確認。甘く名前呼ばれどきり、胸高鳴らせつつ肩口に口元埋めては猫撫で声でぽそり）ろしょ…今日もお疲れさん。なぁ、いっぱい補給したってや。
アイタッ！…なっ！なんでやなんでやー！もっと見たってよ！……あ、言うたな？プリンあったらええねんな…お前…簓さんの財力、舐めたらあかんでぇ…？（目キラーン、ふっふっふ…／）…っ！も、…っはぁー……可愛い…アホ…（頭抱えぼそり、）あー…躑躅森さん、今受け取られはったご褒美がな？バージョンアップしたプレミアムプランってのがあんのやけど、…無事帰って来れたら、今だけ、無料で…ココに…どうでっかー…？（ちらちら視線逸らしつつ頬染め、彼の唇指先でちょん、）！、…っもー…ほんま急にそう言う男前な事しよる。せやな、お前が居ってくれたら敵無し、なぁんも怖い事あらへんわ…ちゃんと寄り添っててな？愛方さん（ふにゃり破顔、）

…おん。お前がカラッカラになるまで補給するわ…（苦しいと言われては少しだけ力弱め、彼の小さな声に耳を傾ける。この声を聞くために、この温もり感じるために今日も頑張った。磨り減った分を埋めるように少しの隙間も無いぐらいに身体密着。首傾けては耳の後ろにちゅ、）…簓もお疲れさんな。
あーほ。あかんで、いっぱい買うてきても機嫌損ねるさかい。大事な猫ちゃん肥え太らせて健康害してどないすんねん（あっかんべ、／）…プレミアム……え、そんなんタダやったらそっちに乗り換えるしかないやろ。…おねがいします（つられてじわり朱の走る頬。彼の指先柔く食み、それからぽそり、）おー、任しとき。敵が居っても端から端まで全部どついて蹴散らしたるわ。…お前こそはぐれんといてな？（くふ、／肩竦めウインクぱちり、）

　

わぁお…なんや今日は大分お疲れやったみたいやね、ぅ、わ…こしょばい（ぴったりと合わさる身体、体温が優しく伝わるのはきっと人肌を寄せたからだけじゃなくて、高揚感にお互いの身体が微かな熱を発しているんだと思う。物騒な台詞にくく、と揺らした肩ぴくり竦めて耳裏のキスに堪えつつくしゃり後ろ髪撫でて）ありがとお、元気出たわ。
何ィッ！読まれたやと…！？ほんなら作戦変更や！量より質！数量限定！期間限定！中身重視の高級ご当地プリン！（びし、／）ふふ、ほんま…騙され易い流され易いやっちゃな……これは嘘ちゃうけど。ほな、これ入会特典（ふわり微笑零しちゅむ、と優しくキス一つ）当たり前やっ、びっちりしっかりくっ付いてるで！（歯を見せてにひ、頬ちゅ）

…身体の方は平気やねん。ただちょっと、特に何って無かったけどなんや精神的に参ってもうて…。あー…今日も白膠木印のお薬がよお効きますわ（少しばかり落ち込んだ雰囲気を出していたものの、付け足した一言発する時には何処か声音でお茶目さ見せてみたり。髪撫でる感覚に微睡む如く細まる瞳。お返しのように彼の後頭部を上から下へ、ゆったり撫でては）…どういたしまして。
あ、あぁぁ…やめぇ……そんな誘惑に俺は負け…負け…、…無理や負けてまうわ。…レア物しっかりゲットしてくれたらろしょニャン出したるわ…（悔しげに眉間には皺。ぐぬぬ…、／）お前が相手やから流されてるだけや、ほっとけ。……んっ…（唇触れた温もりにほわり、嬉しさ隠さぬままはにかみ笑い）ははっ、びっちりって何やねん。お前はひっつき虫か？（態とらしく肩竦めてはお返し、頬にちゅっ）

　

ふふ、それ疲れてるやん。俺の前でいらん見栄張るなーっちゅーの、…今日もよう頑張ったなぁ。盧笙はええ子、…っふは、よお効いてます？せやろ、盧笙はんだけの特別配合やねん（お茶目に戯けて見せる彼が堪らなく愛おしい、ぽふっと突っ込みの代わりに後頭部やんわり叩き撫でてはもそり首動かし先程のお返しに耳へちゅ、と口付け贈り。大きな手で頭撫でてもらうのを気持ち良さげに受けながら、同じく戯けて、けたり。言葉紡いでは続けて疲れた彼を労うように慈しみながら頬、首筋…と小さなキス落として）
ぶっは！よッわ！そらあかんわ盧笙ー！しかも、お前やっぱほんま持ってるで…俺週末収録で日帰りで北海道行ってくんねん。牛乳が美味いよなぁ、牛乳使おたスイーツはさぞ！美味いやろなぁ…何言いたいかわかるやろ…？（ずい、と詰め寄り。顎掬ってにんまり、ふふ…／）…またそうやって煽るー、自分前科持ちなんやからな！自覚あんの？……これも持ってけ、追加特典（つんけんした台詞と裏腹の柔こい笑みに心臓射止めら、ぐぬぬ眉寄せ両手で頬包み込み再びキス。唇かぷり、）ろしょお限定のひっつき虫、やらしてもろてますー。びっちり、ビタァッとな！カエルもひっくり返るくらいにな（ふは、頬触れて嬉しげにへへ、）

ん、……自分、ほんま甘やかすの上手いわ。狡いなぁ…こんなん誰でも甘えたなるやろ。…余所見せんと俺だけの、で居ててな…？（煌びやかな芸能界、そこで一等星所か太陽のように光輝く彼の周りには当然の如く綺麗所が寄り集まる。簓はそん人らにもこんな風に優しくしたりするんやろか。…ふと思ったことに対して自分勝手に嫉妬。与えられる口付けにふるり震えつつぽつりぽつりと言葉を連ねる。はふり、溜め息ひとつ零すと彼の肩を押しやり真正面から顔合わせ。両手はそこに乗せたまま）…今面倒臭い男になっとるやろ、俺。ごめんなぁ…。
マジか…！…、……出すんはちゃんとお前が買うてきたのを確認してからや。言うとくけど今は絶対出さんからな（フシャーッ、猫の真似せずとも猫の如く警戒。じっとりと彼の瞳見詰め／）っふふ、俺煽んの上手いやろ？自覚無かったらただの天然やなぁ。…あ？追加特て……んんっ、（突然のそれに瞳ぱちり、身体硬直。…するも直ぐに調子取り戻し。あ、と更に求めるように口開き）あーぁ、またおもろないこと言い始めたわこいつ…。ほらひっつき虫さん、寒くなるんでシャレはやめてもらえまっかー？（ふは、気の抜けた笑み）

　

面倒臭い？ぜーんぜんっ、……何変な事考えてんのかわからんけど、俺は誰にでも優しく出来るほど器用やないで。っふふ、お前が良い…盧笙やなきゃダメやって、ずっと一途に待ってたんは誰やと思ってんのー？（可愛い、嬉しい…何なんやコイツ。大きな二つの感情がぐるぐると脳内を占めてきゅん、と胸が痛くなる。人当たりの良い対応は世を渡るためには不可欠だけど、彼に向けるそれは違う。盧笙の面倒臭いなんて比にならない程、彼だけ待ち続けて焦がれてまた一緒になりたいと願って、クソが付く程重い感情を抱えていたのは紛れもない自分で。その感情をぶつけられる相手に代わりはいない。自分の諦めの悪さと一途さは自負しているつもりだが、目の前の彼は何処まで汲み取ってくれるだろうか。しばかれてもくだらない話を延々と聞かせたいのも、呆れられてもずっと引っ付いていたいのも、誰が何と言おうと愛しているのは盧笙だけ。それもまぁ、これから少しずつじっくりと伝えていけば良いか、お爺なるまで長いしなぁ…なんて未来に想いを馳せながら。くすくすと肩を竦めて茶化すように問い掛け、溜息零す彼の鼻先へちゅ、と口付け）なぁ、それ、たまにやってや。面倒臭い盧笙。むっちゃ嬉しい…、盧笙俺の事大好きやんなぁ…幸せやわぁ（にへ、）
っ…ふ、ちょっと出てるけど。…おん、わかった！交渉成立やな、ろしょニャン絶対に引き摺り出してやるからなぁ…プリン楽しみにしとき！（警戒して訝しむ視線物ともせず、そのまま顔近付けてチュッ。至極楽しそうにふへへ、／）…ん…（ほんまたち悪いわぁ…、言ってやりたかった悪態は飲み込んで。求めるように開かれた唇、何度も食んで焦らしつつ漸くちろり覗かせた舌滑り込ませ深くぴったりと口付けたから、緩り舌蠢かせて擦り合わせ）…ほんまシビアやわぁ、ほらこうしてたら寒ないやろっ。ひっつき虫本領発揮！必殺ひっつき！（むぎゅぎゅっ、）

そ…れはお前やけど……。…でもっ、簓はどんな時でも笑顔絶やさんと対応するし、だから誰にでも好かれとるし…、っそういうのも俺は嫌や（世渡りのためのそれにさえ嫉妬する己が狭量さには辟易する。言ってしまってからああまたやってしまったと悔やみ、途端に逃げたい気分に襲われた。あかん、今日の俺はもう何も言うたらあかん。多分困らせてる、いや絶対困らせてる。目線を下げ何処か一点を凝視しながら自分律するように繰り返す自責。この場合、簓が本当に困っているか否かは問題とならない。己が困らせていると思ったらそうなのだ。俺の夢でもある簓の行く道に仄暗い影差すような真似はしたらあかん。大好きな彼が板で笑顔見せてくれんと俺は――…ああ、でもそれとは別に彼の笑顔は俺だけのモノであればいいとも思ってしまう。どちらか片方を願えば片方は潰える。矛盾した夢、噛み合わない願い。髪も胸元もいっそ掻き毟りたくなる。…苦しい。歪む顔。回る頭を冷やそうと後退りしかけた足を止めたのは、鼻先へ贈られる愛おしい彼からの柔らかなキスだった）……い、嫌や、俺もうお前のお荷物になりたないねん…お願い、今のも何もかも聞かんかったことにしてや。…なんでそんな幸せそうな顔するねん、お前ほんまわけわからん…。
ン、……プリンは勿論楽しみやけど引き摺り出すていう言い方はちょお怖いわ。…はいはい交渉成立。約束な（やれやれ、呆れたように肩竦め。落ち着かせるように頭わしゃわしゃ撫で回し／）あ、ふ……（食まれるのは嫌いじゃない。が、流石に焦れて早くと言いたくなる。我慢出来ない頃を見計らったかのように入ってきた舌。それを嬉しげに迎え入れては擦れ合う熱い感触にぞくり背筋震わせ、それに背中押される形で此方からも絡ませるように舌動かし）板に立ってるお前しか知らんやつらはお前に甘いねん。一人ぐらいビシバシ厳しくせんとマンネリしてくるやろ。…ってこら、そんなんで寒なった心まであったかくなると思うか？（なんて言いつつもむぎゅう、）

　

ほんまかわええなぁ……んっふふ…、駄々っ子ろしょちゃんが居る。聞かなかった事にしてあげてもええよ。でもな、これだけ言わして……お前がお荷物だった事なんて今の一度もないわ。ほんで、そないな事言うたら…俺かて、……先生してるお前に妬くよ。将来見守ってもろて、大事にされて、…お前、平日一日のほぼ半分は一緒に居れんねんぞ？…妬くわ、そんなん狡い…（彼が不意にぶつけてきた、否、溢れて止まらないのであろう心の本音。そのどれもが嬉しくて、普段クールで冷静沈着に見える彼の中をこれ程までに俺が乱してたんか、と自覚すると身体がぶわり熱を持って目眩すら起こしそうで…嬉しすぎて困った。そして自分しか知らない、この彼の変な頑固さと、本人曰く面倒臭さ。多分これは俺しか知らない…俺しか知らなくて良い、誰も知らないで欲しい。頭が良くて聞き分けのある盧笙が、悶々と頭を悩まして泣きそうな顔をして、縋って、…その種が俺やねんて？嬉しさと愛おしさが迸る反面、俺歪んでんのやろか、とちょっと自重。いやでも溢れる嬉しさと彼への愛は隠せないし、誤魔化せない。がぶり、彼の唇を覆って黙らせて後頭部へ手を添え舌を差し込む。そうやって、内側から全部俺色になって何も考えられなくなればいい、衝動のまま口内を荒らして彼の首が反るくらいに息が出来ない程密着して。どちらのものともつかない唾液が二人の口元を濡らす頃、名残惜しげに唇を離して薄く笑む。声のトーンを落としてゆっくりと彼の肌撫でるように囁きながら、切なげに細められたその双眸は滲む独占欲を隠せない）ん…っはぁ……、ふふっ、わからんやろ。俺天才やから、皆んな俺が何考えてるかわからん言うねん…でも、盧笙ならわかるよ。だって俺の相方やもん、……なぁ、愛してんで。俺以外にそう言う気持ち、絶対ぶつけんといて。俺だけにして、…俺の事だけ考えてて。
優しくしたるから安心してや、っわ、…やった！やったぁー…！約束やでほんま！（髪乱されてぴくり竦める肩とギュッと閉じる目、くふふと笑み零しながらひそり小さな声で歓声上げ頻りにガッツポーズ／）…ン、ん……ろしょ、…すき（唇が深く重なればそっと彼の腰を抱いて引き寄せて、もう片方の手で後頭部ふわり撫で下ろし震える背を撫でてやる。二人が立てる音が部屋に静かに響いてくぐもった声が洩れる中、合間に堪え切れない気持ちを吐露して）ゲッ…嫌やほんまに厳しい…、ガチのやつやん…マネージャーもビックリやて。なるなる！なるよ！俺と盧笙やったら相乗効果で（ふへ、むぎゅむぎゅのぎゅーっ）


おはよぉ、すまん…返事打ちながら意識飛ばしとった。盧笙が寝落ち大臣やから、俺は気絶大臣や…（ぽけ…、欠伸くあ）な、盧笙昨日夜更かしやったん？ちゃんと寝てんの？心配やわ。なんか引く程長なってもうたから、全部でもちっちゃいとこでも好きに蹴ってもろてええし…なんなら帰る場所、連れてってくれてもええし…（ちら、／）…盧笙の体調が気になるところやけど、ぼちぼち俺も準備せな…！（ぐぐぐ伸びーっ、）

ん？今日は18日やん。…てことは此処の稼働一ヶ月ぶりか。なんやキリええからこっそり顔だけ出してみたり（くふ、）

　

あ！盧笙お前ッ、声掛けぇや！ずっこいわぁ…ショック通り越したけど、食は喉通らへんやん！…ってな、ぷっ…くふふ（肩震わせくすくす、）
一月もあと十日とちょっとやねー、盧笙と居るとほんま毎日充実して時間経つの早いわ。あっちゅー間にまた正月来るで（ふは、）…なぁんて、世間話みたいなお惚気を一つ！返事がてら、こっそりひっそり投げとこか（ふふ、）

あーほ、何やねん来て早々しょうもない……はぁ、ほんま…笑いのツボが低くてええですなぁ（くく、と笑み零し肩竦め、頬つんつん…）言うてまぁ態々声掛ける程でもなかったし？いつ気付くかなぁ思て一人でこっそり楽しんでてん（ふは、）
あー、……ほんま、早いなぁ。なんやこないに早過ぎると目ぇ回るわ。じきに四ヶ月目迎えるし……て言うてる間に五ヶ月目どころか半年も直ぐに来るやろ？もうてんてこ舞いですぅ…頭ん中お前でいっぱいや（くふふ、）…また季節毎にしたいこと、色々やっていこな。お前とやりたいこといっぱいあんねん。‘やりたいことリスト’、一緒に書き直そや（に、）

　

まーた盧笙お前っ、しょうもないとか言うなー！…そんな痩せ我慢せんとおもろいんやったら、腹抱えて笑ってもろてもええんやで？（肩組みぐいーっ引き寄せ。満足げに、にひひ）なぁ…二週間後には四ヶ月目や、ほんで五ヶ月目の前にお前の誕生日な！時間過ぎるんめっちゃ早いけど…なんやもっと長いことずっと、一緒に居るような気ぃもするわ（ふは、）せやな！一緒に纏めんで、まずアレやんな、ミナミにカツカレー食いに行くやん？春は花見したいなぁ、夏が来たら花火もしたいし、秋は紅葉…あ、ドライブしたいわ！盧笙の車の助手席！乗らなあかんねん！（ひひ、）

なんや、しょうもないのはほんまのことやで。お前自分で言うて自分で笑うから余計におもろないねん、あほ（彼にぴたり寄り添い、ふは。そろり背後に回した手で肩抱いて）…あ、そうか、誕生日……すっかり頭から抜けとったわ。……そうやなぁ、もう感覚だけで言うたら一年ぐらい経っとる気ぃしとるわ俺。8ヶ月程先取りしてもうてるな（ふふ、）　おん、お前の案内で美味しいカツカレーや。花見して…ちょっと田舎の自然多いとこでピクニックとかもええな。夏はそれに加えて祭り行きたいけど……バレると大変なんお前やからな、行くか行かんかはお前が決めてや。秋のドライブはええなぁ、その話乗った。事故らんように気ぃつけんとな、何かあったら直ぐに新聞載ってまうし安全運転で行くで（親指ぐっ、）…ほんで、冬は温泉行きたい。旅館に泊まってゆっくり羽を伸ばしたいなぁ（はふ、妄想してうっとり…）

　

解説すな、あほ！もおー、盧笙ーっもっと優しぃくしたってよぉ甘やかしてや！褒められて伸びるタイプやねんて（肩から背へ感じる温もりに満足げにくふふ、むぎゅう）俺の相方の産まれた大事な日ぃや！ちゃんとココんとこに詰めといて（こめかみツンッ、）いやいや待ってー！置いてかんといて、半年以上がっつり先取りしとるやんけ！生き急ぎ過ぎやでほんま（くすくす、）あーっ！ピクニックええなぁ、良さそうな原っぱリサーチしとくわ。…ハァ？盧笙お前、祭行かへんかったら夏終われへんで…？決まり！ほんなら海も行きたいわ！…っふふ、お前教習所の先生より喧しそうやな。怖いの通り越して教習所名物と化す躑躅森鬼教官やで（ひひ、）おっ、ええやんー！部屋に温泉付きの旅館、…どうせやったらそこ行く前に指輪買ってから行こうや（左手薬指の根元、するり撫でて。小さくはにかみ、ふへ）

はいはいお前は板の上ではおもろいよ。板の上では、な。…褒めたら調子乗るやん、嫌や（彼の目を見詰めながら べ、と揶揄うように舌出し。くすり、）…はぁい、わかりました。なぁ、次はお前が祝ってくれんねんな？前夜祭もしてくれんとフェアちゃうで。…楽しみにしてて、ええやんな？（じ、）四ヶ月で一年やから…単純計算すれば一年で二年も先取り出来るなぁ。ちょっとお得感ない？（ふは、）
おう、頼む。ピクニック前はちゃんと花粉症のお薬飲まんと大変なことなるな、気ぃつけよ。…そんで祭りは決定事項なんやな、了解。海もええなぁ、お前とやったらめっちゃ楽しめそうや。…というか鬼教官てどういうこっちゃ。真面目にやっとったら俺かて褒めるし優しい声掛けするわドアホ（むむ、）……うん、そうやな。しっかり悩んでしっかり納得出来るの選ぼか。…楽しみやなぁ、この先も（幸せに目元と頬緩め。撫でられるそこ、いつか嵌められる指輪を夢想して愛おしげに微笑み）

　

‘はい’は一回！調子乗ってへんやんけ！もお、ほんっまに贅沢なやっちゃで…！俺にそんなボロクソ言えるんお前だけや（ズビシィッ！指差して舌見詰めうぐぐぅ…、からのはふり。肩に頭凭れふへ、）あほぉ、当たり前田のクラッカーやがな！…丁度土日やしな？前夜祭どころか、もう前前前夜祭もやったろか！アンタの名前は！？言うて！（わはは、／）めっちゃ凝縮されてるやん、確かにお得感あるわぁ。…二人で過ごす日々、プライスレスやけどな？（くすくす、）
鼻垂れ盧笙も愛せるから心配せんでええよ！…な、色んなとこ行って、色んなもん見て、思い出…仰山増やしてこか（ふ、）楽しみやろ？っふふ、…俺も。未来は明るいで、俺だけのお陽さんが横居ってくれるからな（愛おしげに微笑む彼に釣られ、破顔。するり顔寄せて頬ちゅむ、）

おはようさーん！どうもどうもっ、大阪で相方大好き芸人やらせてもろてます！白膠木簓でーす！（ぱちぱち、）朝っぱらから賑やかして行きまっせ！
さて今日は何の日？…俺と盧笙が出会って、四ヶ月と一日記念日やで！…何？遅刻やろって？何言うてんねんッ！一日一日全部が記念日やからな、明日んなったら四ヶ月二日記念日なんねん…っふ、くく…！照れるなぁ、照れるで簓に改名せなあかんわ（きゃぴ、／）

――今日は、フリップ百枚用意して持って来たで！でもな、残念な事に尺に限りがあんねんな、せやから厳選した三枚だけ披露してくわ（すん…、）

俺と盧笙が一緒に四ヶ月居って変わったところー！ペラリ。『前よりめっちゃ仲良くなった』！ペラリ。俺と盧笙が一緒に四ヶ月居って変わったところー！ペラリ。『盧笙のおかげで俺のソファ寝落ち率が減った』、…ペラリ。俺と盧笙が一緒に四ヶ月居って変わったところー！……『盧笙が前より一層オカンになる』ペラリ…（続きをやりたくて歯痒いが、披露できて晴れやかな笑顔／）……てな感じでね、俺らコンビはこれからも健康志向でやってこ思てますんで！応援宜しゅうお願いしますー！（ひひ、）

ほな！今日もドッカンドッカン笑いで雰囲気ひっくり返してこか！行ってきますー！

……ほんまお前、朝っぱらから元気なことで。と言うか相方大好き芸人なぁ…そんなアホみたいな肩書きなんか背負わんでええわ、ドアホ（はふ、眉下げ笑い）…っと、一先ずこんにちは。嬉しいけど毎日が記念日やったらカレンダーやらスケジュール帳の書き込みが大変なことになるで。四ヶ月三日記念日、四ヶ月四日記念日……全部のマスに書かなあかん（くく、）なぁ照れるで簓さん、四ヶ月と一日記念日の今日はどうやって祝ってくれるん？…なぁんてな。帰ったら一緒にプリン食べるか。毎日のお祝いは言葉交わして好きて言えるだけで十分や（ふふ、）

ほんでまさかのフリップ芸……や、どんだけ用意してんねん書くだけでも大変やろ…（げんなり、）というかペラリを一々口で言うな！あざといわぁこいつ、めっちゃ可愛くて腹立つ…。……まあ、仲良うなったんは確かやな？（ふむ、）ちゃんとベッドで寝んとあかんよとも言うたしおやすみ言う時間もしっかり守れてえらいえらい――…けど、オカンになる気は更々無いわ！（彼の頭めがけてハリセンすぱーんッ／）お前が手ぇ掛かることばっかりしよるから俺がしっかりしたらな思て頑張っとんねんわかるか！？より一層てなんやねんドアホ、ほんまどつき回したろか！（ぎゃん、／吠えつつもじわり滲む笑み…）
はぁぁ……おま、誰に向けて言うてんねん…。こんな辺鄙な場所に視聴者さんなんか居らん居らん。誰も見てへんからあがらずに済んでんねんお客さんに声掛けるのやめてくれ（赤くなりそうな両頬覆うように手を添えつつ、もご…）

……あかん、お前に突っ込むの体力要るねん 疲れるわ。キリもええしそろそろ時間や、授業の準備してくるな。午後からも頑張ろか（微笑、）

　

何かして欲しい事？手伝える事ないかって？アホ、…横居ってくれるだけでええねん。……いや、帰りめっちゃ遅なっても待っててくれて、雨降ってんのやったらタオル持って迎えてくれて、顔見たら笑ってくれるだけで、どんな疲れも吹っ飛んでくねん。お前が居ってくれるだけで、人生バラ……いや、人生躑躅色や！（ふへ、）
俺のめくり芸にここまで律儀にビッチリバッチリ突っ込み倒してくれんの、やっぱ盧笙やないとあかんわなぁ。…打てば響く！お前の突っ込みめっちゃ嬉しくてな、何べんも何べんも読み返してニヤニヤして、読むだけで満足してまうねんな（にひひ、）
…いつも、毎日おおきにな。ほんまに盧笙の存在に助けられとる、…めっちゃ好き。…愛してんで（ひそり、ふふ）

よーっしゃ！今日も元気百倍良い塩梅で、お茶の間の皆さんをドッカンドッカン笑わせたろか！ほな、行ってきますー！今日盧笙より早よ帰ったるから覚悟しとけよ！（玄関バタバタ、マスク装着しキャップきゅっと整えにへら。手振り、）

盧笙、誕生日ッおめでとさーん！今日はめでたい日ぃや！盧笙も愛でたいし、世界でいっちゃん素敵な日ぃやわ！（クラッカーぱんぱかぱーんっ、どんどんぱふぱふ／）ケーキ！……よりアレか、盧笙はプリンアラモードとかの方がええんか。お赤飯炊かなあかんし…あっ！朝なったら盧笙んちにも電話入れとこか！盧笙のオトンとオカンにしっかりお礼しとかなあかんね、こんな男前のええ息子さん産んでもろてありがとおございますぅーてな……、次いでに躑躅森家になんか美味いモンでも贈っとこか！（スマホすちゃっ、／きゃぴ、わくわくっ）
折角の誕生日に仕事なんがアレやけど…、ま！相方の誕生日やし今日はどんな仕事でも、全力でバッシバッシ決めてったるでー！（拳ぐっ、）

てな感じでっ、…やっぱ日付変わった瞬間一番最初に祝いたかってん。…夜中に騒ぐな喧しい！って怒鳴られそうやけど、芸人白膠木！悔いはありませんッ！（敬礼ビシ、／）……改めて、おめでとお盧笙。これからも隣で笑ってや、愛してんで（ふへ、）

　

うわっ、えっ…、あ。……ありがとお、簓（突然の音にびくり、からのきょとん。半ば反射的に返す言葉／）　……え、や、プリンは嬉しいし赤飯も美味いからええけど実家に電話するてなんやねん……そんな大きなイベント事でもないやろ。というかもしかしてお前これから毎年 躑躅森家に電話やらお礼やらするつもりやないやろな？…頼むからやめてくれ、息子の俺が恥ずかしい……！（ぶわわ、赤面しては頬押さえつつ彼じとり睨み、）

ほんで俺の台詞を先読みすなッ！……はぁぁ…アホか、ほんまに騒々しいやっちゃな（はふり、苦笑）　…まあお祝いの言葉くらいは素直に受け取ろか。ありがとお簓。…隣のお前がいつでも笑かしてくれるんやろ？偶にはおもろいギャグ期待してんで（くく、）それから、愛してくれてありがとおな。ほんまに毎日幸せや。今日が一等幸せ。…そんで明日はそれ以上に幸せになるねん。お前が隣おってくれたら日毎に幸せが増してく。ありがたいなぁ、…大好きやで 簓。愛してる。最初に祝ってくれてありがとお（鼻先つん、とつつき／ふふ、）

　

さーてさて…春分の日も迎えて、大阪の気温も調子ええと20度近くなっとるし！ウィルスやなんやーて世間は騒がしゅうしとるけど…、花粉事情も大変やんなぁ（眉下げ溜息はふり…、）ありがたいことに、俺は花粉症ちゃうねんけど…俺の大事な大事な相方が花粉症やねん……（泣きそげにしょもも肩落とし、／）ほんましんどそうで見てられへん…！代わりたい…ほんま代わったりたいッ！…けどなぁ、そんなん無理な話やからな。せやから盧笙がいつぶっ倒れても駆け付けられるように、俺は元気でいなあかんねんな。元気な身体はええ睡眠、ええ食事、適度な運動！（拳ぐっ、）…ほな、盧笙も食べ易いような、柔こいもん…お粥はやりすぎか。具沢山のスープでも作ったろかなー！よっしゃ、作るで簓ーっやるでー！（バタバタとキッチンへ消え…、／）

　

…なあ、簓。お前は俺の世界を照らしてくれる優しい人、俺だけの太陽や。
くれる言葉は……お前の人柄なんやろうな。いつでも包み込むみたいにあったかくて、時々妙に熱っぽくて――俺との会話を楽しんでくれとることも丁寧に言葉を紡いでくれとることも全部きちんと伝わるから好きやねん。ほんまに自信持ってええよ、お前の書く文章は綺麗や。俺が保証したる（腕組みにんまり笑って零の真似／）　で！ほんでな？無意識か意識的にかは知らんけど時間を重ねる毎に俺の言葉選びと少しずつ似てきてるん、……正直言うてあれめっちゃときめいた。ただ単にお前色に染まるだけやなくてお前もちゃんと俺色に染まってるのがわかって、ほんま、めちゃくちゃに嬉しかってん。実は俺も少しずつ漢字の変換とかお前に合わせたりしとるんやけど、そこには気付いとるか？……ってこういうの自分で主張するとなんやアホみたいやな。でも折角の機会やから聞いてみたいなぁ思てたり（ふふ、）
それから、漫才じみた茶番と掛け合いは誰とするよりも楽しいし息が合うと思てる。打ち合わせも何も無しにトントン拍子でボ.ケたりツッコんだり、打てば響く様な子気味良さはやっぱり最高やな。流石俺の相方、大好きな愛方や。ただ、度々零すシャレがしょうもないのが玉に瑕やな。…けどそういう頭の回転の速さには毎度舌を巻いとるよ、こいつは凄いなぁて、…………すまん嘘ついた。あー…、こう言うたらなんやメタいけど堪忍な。キャラ的に言えんだけでほんまはお前のシャレに結構笑ってる。まあしょうもないってとこには嘘ついてへんけどな？俺の笑いのツボ変なとこで浅いから（くふ、）…だから、いつも笑かしてくれてありがとう。あれやこれやて遠慮無く言い合えるのが嬉しいわ。毎日毎日新鮮な笑いと穏やかで優しい癒しをおおきにな。
何や最近ついつい甘えてばっかりになってもうてるけど、お前が困った時苦しい時には俺を頼ってな。適切な元気付ける言葉も慰める言葉も何も掛けられへんかもしれんけど……傍に、隣に居るから。いつでも頼って欲しい。呼んでくれたらその時出来うる限りの最速で応える。抱き締めて話聞いたる。俺に出来ることなら何でもするから（ふふん、と拳握り柔く笑んで）　……ほんでもう二度と泣かせへんから、俺を信じてな。俺にはお前だけや。独占欲向けられんのも縛られんのも嫌いとちゃう、と言うかぶっちゃけ俺を大事にしてくれてるのわかるからお前になら何されても嬉しい。

はー……改めて色々言お思たけどあれやな、普段からいっぱい礼も言うとるし好意も伝えとる。今更改まって伝えること特に無いような――って、まあこんな機会やからこそきちんと面と向かって言わな俺の気が済まんしなぁ。それにこういうことは何度伝えても損は無いし。……でも、時間も時間やからこれで最後にしよ。

大好きやで簓。今日で半年、長いようで短い期間やった。お前に貰ってきたこの温かい気持ち、俺からもお前に返せてたら嬉しいわ。……お前は俺にとって世界一の相方や。お前に出会えて良かった、ほんまにありがとお。ほんで…どうかこの先も俺と仲良うしてください。今日からまた改めて、どうぞ宜しゅうな（微笑、）


――――――

……（スマホぽちぽち、からの一瞬指彷徨わせ――意を決して送信。矢張り自身の内側を言葉にするのは恥ずかしい。遅めの休憩から上がる直前、見直す時間も無くそのまま閉じるブラウザ。そのままスマホをきゅうと握り締めて胸に抱き、すぐさま切り替える思考。仕事へ戻り…、）

　

なッ、おうおう長い長い…！……、…こんっ…な。…もお、何？何のサプライズ…？（驚きと喜びにざわざわと鳴る胸。目を白黒させた後、ふにゃ…と微笑浮かべ、）っふふ、俺の為に言葉選んで仰山紡いでくれたんや…こんだけあったら時間かかったやろ？…さぁて何処からお返事しよか。盧笙のアホォ、こんなん見てもうたら嬉しいのと見返すのでいっぱいいっぱい、胸いっぱいで返せへんやんけ。…はー…ビックリした、こないにえらい長文で、読み進めてみたら別れ話でしたー！とかやったらどないしよ思ったわ（なはは、）言いたい事山程あるけど…折角やから聞いてみたいってとこ答えよか。言葉選び、な…お前の事やから気付くとは思っとったけどそんな風に捉えてくれてたんやね。お前は…俺の知らん言葉を仰山知っとったし、知ってる言葉でも俺の知らん表現で綺麗に紡いでく。それに単純に尊敬したし憧れた、…お前のボキャブラをくすねとったんや。芸の肥やしや思て。でもまるっとパクっても薄っぺらいやろ？せやから俺の中に知識として落とし込んで上手いこと馴染ませてお前のレベルと対等なとこで話したいって思ってた。勿論、無意識でやってたとこもある思うけどなぁ（ふは、）んで、漢字の変換！それ俺もや！ははぁーん、なるほどな…謎が解けたでぇ…。お前に合わせて変換変えてみたのに、次返って来た時には‘あれっ、お前そんな変換ちゃうかったやん！’って思う事ようあってん！そう言う事かぁ…二人しておんなじ事してたワケやね（眉下げくすくす、）
ほんで、あと茶番と掛け合い！これなぁ、打てば響くってほんまお前バッチシピッタリな言葉で表してくれたもんやで。盧笙だけや。俺が投げたごっつ小ちゃいくだらん洒落も見落とさんと拾ってくれるやろ？態々強調して‘ココが洒落やで！’…なーんて寒い事せんでもわかってくれる。それがめっっっちゃ嬉しいねん！…拾わんでええ誤字とか脱字も拾ってくるとこは要らんけどな、こんなとこまで先生やってんとちゃうぞ！言うて（ひひ、）…お前んとこ笑かそぉ思て日々何かおもろい事ないかなぁて探し回ってたんが懐かしいわ。今はもうお前に甘えついてばっかで…、おもろい事言いたい！ってよりは早よ会いたい、一分一秒でも多く話したい…が勝ってしもてるんやけどね（ふ、）十分甘えさせてもらえるし、元気も癒しも溢れ返るくらい貰っとる。お前の事 頼りにしてんねん。存在自体に俺は助けられてんねや…せやからこれからも、そのまんまの盧笙で横居ってな。…ほんま、何べんありがとう言うても足らん！ほんまに、ほんまにありがとおな、盧笙（ふへり、幸せそうに柔くはにかんだ頬は躑躅色。じわり嬉しさに眦濡らして、）

半年早かったなぁ、こない秒で過ぎる半年初めてや。盧笙もしかして先祖玉手箱だったりするか…？嫌やわぁ、あっという間にお爺やん！…ほんで、もう泣かせへんて、言うてる側から嘘やん。どあほ、…嬉して敵わん 涙も止まらへん。なあ、もう絶対余所見すんなよ。させへんからな。――…こんだけ思ってる事言えて色々曝け出すんも俺はお前が初めてや。正直まだ距離感とか測り兼ねてる部分もあるけど、そんなんどうでもようなるくらい…好きやねんな、ほんま大好き。…お前んとこ、好きにならせてくれてありがとお（ふふ、）


…とまぁ、相変わらずの取っ散らかし具合で書き殴りー…元い、打ち殴ったワケやけども…下げたのにこんな早よ気付かれる思ったか？ちゃあんと日付変わる前に返事したったで！…まぁ記念日、っちゅーと気恥ずかしいから…まぁ節目言うか…半年、ええ区切りやったしな。何やビビッと来てん。ふらっと覗きに来たらドンピシャでお前の長文あって、心臓ドッキーン！なったわ…何処までもタイミングピッタリドンピシャ！最高の相方やで、ほんま（ふふ、）…今日中にお前も見てくれたらええなぁ…と思いながら、帰宅して俺を置いて寝とった眠り姫が起きたみたいやし、愛の巣へ帰ろ思いますぅ。ほなねーっ！（顔に浮かぶのは微かな嬉し涙と、花綻ぶ様な柔い笑み。鼻先と目尻、それから頬を赤くしながらも満面の笑みを浮かべたままパッと広げた掌ひらり振って、）

　
――――――

　

なっ、何写真撮ってくれとんねん…（彼のスマホから鳴るシャッター音に思わず気恥ずかしげに逸らす目線。しかしそれを完全に拒まないのは後で彼の姿も写真に残そうと密かに画策しているからに過ぎない。目には目をならぬ写真には写真を、である。次いで近付く彼にきょとりとしては 無垢な表情のまま柔らかな口付けを受け止めた。途端 カッと熱くなる身体に耐えかねたなら柔らかなカーディガンの袖をそっと捲る。その左手首に装着しているのは真白い時計、カラフルで可愛らしい文字盤のお気に入りだ。再びその左手でもごり口元押さえたなら右手はそっと彼の彼の手を掴みそのまま扉の方へ――解錠と共に開ける扉。悪くは無い気温に溜め息を零しながら外へ出れば、彼が着いてきたことを確認して再び施錠。顔を少し上げれば見える二つ並んだ苗字の表札に微笑み零し、そのままゆったりと手を引いて駅まで向かい始め）……なぁ、ささら。買い物デートしたい言うたんは俺やけど、お前何か欲しいモンあるん？

　

欲しいもん？欲しいもんなぁ。…特に……、あ（玄関を出て、昨晩見付けて泣くほど嬉しかった表札をちらり盗み見てマスクの下で密やかに微笑んだ。握られた左手に少し驚いたが、嬉しくてとろり笑みを緩ませながらそっと握り返す。珍しく外に出ても手を離さない彼にもトクン、と胸が高鳴って少しだけ顔が熱い。駅に近付いたら流石にこのままでは居られないだろうから、今のうちにぎゅっと強く握って。そうして彼の問いにうーんと思考巡らせつつ何か思い付いたかの様に声上げて、）これから行くとこの近くにな？タピオカ屋があるんやけど、そこに期間限定のクリームソーダタピオカがあんねんて！アレは飲んどかなあかんやろ思て（空いた右腕で身振り手振り、偶然にも彼と同じホワイトカラー、スタイリッシュなデジタルタイプの腕時計をした腕を振り回しつつきゃるん、と態とらしく彼見上げ…）…盧笙にも一口くれたるから、帰りに寄ってええ？

　

（駅の手前までなら、と繋いでいた手に力が込められればそこからじわり体温が伝わって嬉しさが込み上げて。お返しとばかりにきゅっきゅと僅かに握り込んでみた。こんな些細な触れ合いからも俺の愛情が伝わります様に…、なんて小さな願掛けを一つ。ほわり優しい気持ちのまま右隣の彼の大仰なジェスチャーとあざとい仕草を眺めたなら 興味深げに眉を上げて、）…ふぅん？クリームソーダとタピオカ……なんや不思議な組み合わせやな、生徒らも好きそうや。勿論ええよ、こういう機会もなかなか無いしデートは二人で楽しんでこそやろ（ふ、と浮かべるは彼にだけ向ける柔らかな微笑み。彼が望むなら何処へでも着いて行こう とそのタピオカ屋へ行く予定も脳内で含めたならデートコースを組み直す。毎日仕事を頑張って、毎晩癒してくれる彼へ何か返したくて。今日の外出でどうにか楽しませられたら、と胸中張り切っている様子。――二人並んで歩くその道端に鮮やかな花が咲いているのに気付けば思わずそっと歩く速度を落とし、）……躑躅、綺麗やな。

　

せやろ？SNSで、合うとか合わへんとか映えるとか 流行ってるらしいわ。お互いええネタになるやろ（ふふ、）ん。躑躅……ほんまや。最近お前のお陰で、躑躅の薄いピンクの見つけると探してまうねん…半分色のやつ（鮮やかな躑躅、毎朝通勤時に眺めているが、彼が見せてくれた所謂‘キメラ咲き’のそれが無いかと、その度に足を止めてしまっている。それをこうやって二人で見るのが新鮮で、気温も暖かくなってきて茶色く萎んだ花も多くなってきているけれど、今まで一番綺麗に見えた。態とゆっくり、歩数を一つ遅らせて花を眺める振りをして、繋いだ手を張った。離れた分、視界には優しい躑躅色の中に一つ見慣れた凛とした紫が一緒に映って――。その横顔をこっそりと眺めて脳裏に焼き付ける。幸せが溢れて、くふり、笑みが口をついて溢れてしまったがそれ誤魔化す様に機嫌良く戯けて、）ふっ、…っへへ…はぁ、花より映える男やでほんま。躑躅映盧笙に改名するぅ？（くす、）

　

…へぇ、見つけたら真っ先に教えてな。俺も今年は無理でもまた来年探したろ思てるし（お前の‘せい’やないんや、なんて言葉がふと頭を過ぎる。己は確実に彼の思考を侵食して埋めて時間までをも食っているのに、彼はそれを‘お陰’だなんて言ってのける。…せやから俺はお前を優しいて思うねんな。言葉一つで印象は大きく変わる。俺は‘せい’をよく使うし、彼は‘お陰’を使う。どちらが良いかなんて言わずもがなと言うやつだ。眩しくて、好きやなと思う。小さなことに気が付いてその度に愛おしさが増してゆく。彼の‘お陰’で変わっていく今の柔い俺は存外嫌いじゃなかった。――物思いに耽っていたせいか、彼の足が遅れたことに気が付かなかった。つん、と張った手。つんのめることは無かったが、それでも思わず足を止めて振り向いてしまう。ふわりと花が綻ぶ様に笑いを咲かせた彼が戯けるその瞬間までつい見惚れてしまう。）いや何の笑いやねんドアホ、そんな改名する予定は更々無いわ。ちゅーか俺が歩く映えスポットになったらどないすんねん、何処行ってもめっちゃ写真撮られるやん怖過ぎる…（呆れた様に言葉を返しつつ、それでも話に乗るように＊＊てしまうのは一種の反射。ふはっ、と眉下げて柔らかく吹き出し肩を竦めて）

　

　

せや、かんっぜんに忘れてた。ボ.ケの文字は伏せられんねんな…。誤字脱字等もあったら適当に補完して読んでくれ…（ぐぬぬ、）

　

おん、絶対教える！俺も今年は厳しいやろうから来年やな、絶対盧笙より早よ見付けたんねん（ふふんと得意げに肩を竦めてはにかんだ。彼の勧めてくれた音楽を知りたくて、普段聴かないようなクラシックに手を出してみたり。愛しい彼に贈る言の葉に、彼から貰うような柔らかさや繊細さが欲しくて勧められた本を読んでみたり。花の話で盛り上がれば、それからふと日常生活でも美しい花々や目を惹く色に意識が動いたり――。曇り空、憂鬱な日にはアイツやったらどう形容するやろか。おもろい渾身のギャグ、アイツやったらどうやって扱き下ろしてくるかなぁ。いつの日からか、何かの先にはいつも‘盧笙’が居て、確かに侵食されているのに腐る事なく。それどころか、映る世界感じる世界は色鮮やかに、より一層豊かになった。そんな事熱く語るなんて気恥ずかしいから、謎解きのヒントみたいに見付けてくれたらええなぁなんて、密かに些細な言葉の端々に織り込むのだ。駅までそう遠くない、今のうちに、彼の腕へ空いた距離分ピョンッと跳ねて抱き着いて戯れる、）俺がガードマンやったるから雇ってや！ほんで整理券配るやろ？撮影一回300円っ。…変な副業やらんでもええで？（ひひ、）


あっ、おおきに！俺も忘れるとこやったわ。任しとき！俺くらいになるとお前の言いたい事くらい、穴埋めでもいけるわ（ピースぶいっ、／スルー推奨。）

　

いやそれガードマンにも群がるやつッ、人気芸人が一介の教師のガードマンするてどんな状況や！（周囲を気にしてか普段より声量控えめに、けれども勢い良くツッコミ入れたなら戯れついて来る彼を安定した体幹で支える振りしてそっと身を寄せ触れ合いに応じる。幸いにも人通りの少ない場所であることだし多少なら恋人らしい振る舞いをしたって大丈夫な筈。そう考えた上でのスキンシップだ。とはいえ愛嬌のある唇へ口付けたい気持ちだけは流石に押し殺さなければならぬだろうが――）…はぁ…、生憎副業にはもう懲りとるし俺はそんな映えスポットにもならんから。……てかお前さっき玄関で写真撮ってたやろ。ほら撮影一回300円。良かったなぁ、お前は俺の初めての客や。言い出しっぺなんやから喜んで支払え（やれやれと大仰に溜め息吐いたなら再び先程と同じペースで歩みを進めつつ…にたり、悪い笑みを浮かべて空いた左手の平スッと彼の前へ差し出し。じと…／）

　

おま、その後出しは卑怯やで！？そないな灰汁どいやり方どこで覚えてん！はッ…零か！？零やな！アイツ俺の盧笙にまた良からぬ事を…ッ！（ぎょ、と見開く糸目。マスクで口元が隠れているもののその表情は良く動いて、眉が感情を物語る。ぐっと寄った眉根は抗議する様に険しく顰められ…たかと思えば絶望したかの様に歪んで、そして一つの推理を導く…振りをして徐々に話を本題から逸らして行く。険しく寄せた眉に、差し出された左手を交わし歩きながら器用に彼の肩を掴めば詰め寄りつつ――頭の中では撮影料の計算をしていた。何しろ玄関で撮った写真は一枚ではない。数回シャッターを押したし、中には連写モードになってしまったものもあった気がする。選定するつもりではいたが、したとしても確実に4桁は行ってしまう気がするのだ。いつか借りた500円も今では彼もしつこく言ってこないが返していない。密かに増えていく彼への借金と過失をどうにか丸め込みながら一芝居。徐々に近付いて来る駅にパッと彼から繋いだ手を解いて掴んだ肩を解放して離れれば、楽しげな笑みを浮かべては駆け出して、）盧笙！ほら、無駄話してる場合ちゃうで！あと5分で出てまう！この電車乗ったらすぐや、ICOCAチャージしてある！？

　

はっ！？いやコラ待てや何でそこで零が出て来んねんッ！ちゃうわ！信用してへんあいつの悪どい商売のやり口なんか俺が真似するわけないやろが！！（彼の口が調子良く回り出せば己の発言が勝つ可能性はぐんと下がる。と言うのも話を逸らすその手口にまんまと引っ掛かり続ける為である。普段はアホを言う彼にガッと真正面からド正論をぶつけてやれるのに勢い付いた話の天才の前にはほぼ負け確。見事丸め込まれてこの通り、自身が出した左手の存在すら忘れて硬い拳に変える始末。ガルルッ、不満いっぱい噛み付く勢いで吠えたならあのデカくて怪しいおっさんを頭に過ぎらせ思わず不機嫌顔。丸眼鏡というオブラートが無い裸眼がその夕焼け色をぐつぐつと滾らせている様と言ったら、出会った頃の尖りまくった鋭利な眼光を彷彿とさせるだろう。……けれど、突然触れていた箇所が離れたなら不意にあどけない表情を晒し、更には突然駆け出した彼に一驚を喫する。――ああもう！そう叫び出す勢いで大きな溜め息を零せば慌てて彼の後を追いかけ、）いきなり走り出すなやドアホッ、心配せんでもチャージ済み！！

　

（改札前で追い掛けてくる彼を待つ。長い脚を動かして軽やかに走る姿が本当に綺麗で、男前やなぁ…と見惚れつつ再び肩を並べればトンッと横から戯れる様に肩をぶつけてみたり。そうしてまたそっと距離を開けれは其々改札を抜ける。今一度マスクの端を摘んで軽く引き上げながら、隣の彼へ視線を投げてふにゃり眦を緩めて笑い掛ける。家で見せる様な柔らかな恋人に向けるそれ。電車に乗り込めば今度はキャップを深く被り直して彼の横にスッと寄り添う様に立ち。きょろり、車内を見渡して空いた席指差せば密やかに問い掛けて、）おっ、あっこ空いてるやん。座る？

　

（履き潰す程ではないが十分に柔らかくなった革靴はよく足に馴染んだ。手入れを欠かさずに行なっている為か数年はお世話になっているそれに内心ひっそり礼を言う。お陰でちゃんと走れたで、なんて。…ふと彼から向けられた視線に目敏く気付く。マスクで見えない口元は、それでも目元だけではっきりと笑っているのが確認出来た。まろいそれに無言でふにゃり破顔し応えたならそっと彼の後を追う。乗り込んだ電車は混雑しているわけではないがそれでもほぼ全ての座席が埋まっていた。不意に零された問いにはたとすれば指先示すそこへ目線を滑らせ、次いでぽつねんと空いた一席分の空間を確かに視認して、）…ん？…いや、俺はええわ。ささ…が座り（名前を呼び掛けて――咄嗟に愛称へ切り替える。簓なんて珍しい名前が聞こえたら近くの目線は必ず此方へ向きそうだったから素早い判断。緩く腰を押して歩くよう促せば半強制的に彼を着席させ、自身はその前に立つと吊り革持って前の座席からの視線を背中で遮断してやりつつ スマホ手にしてぽちぽち…。メッセージアプリ、彼とのトーク欄にて「あと10分程度で着くから、見たい店ないか確認しとき」なんて言葉を送信。これも不用意に声を聞かれて気付かれないようにとの判断、）

　

えっ、ちょ、っ…えー………（あれよあれよと言う間に座らせられてしまって、その隙間にぽすり腰を下ろした。何や隣座らへんの？と問い掛けるべく目の前に立ちはだかる彼に視線を上げた刹那、気付く。見上げた先には彼しか見えない事。周りの視線から遮断をしてくれた事。いつどこに居ても仕事柄を自分以上に配慮してくれる彼。口に出さぬとも自然とそう言う事をやってのけるその優しさと言うか、天然さと言うか。彼の作ってくれた壁に有難く隠れる様、キュンと甘く痛むその胸の痛みに耐える様にぎゅっと肩を竦めて縮こまる。その顔にはふにゃり、ゆるゆる…幸せと嬉しさと好きが溢れて柔く笑みが綻ぶ。そっと桃色に染まった頬の温かさを感じつつ片足を目の前に立つ彼の脚の間に緩り自然に差し込んで、ボトムス越しにそっと触れ合わせた。言葉も交わしづらい今、このくらいは許してくれるだろうか。不意にポケットの中で震えたスマホに気付いて、取り出して通知を確認。目に入ってくる‘盧笙’の名前。並ぶ文字に再びふふ、と幸せに笑みが零れる。誰にも知られぬ密やかなやり取り。これも声を上げる事で視線を集めるのを防ぐ為の気遣いだろう。彼のくれたメッセージに返事を打ち込む両手の親指は、軽やかに画面をタッチして『お前ほんまそういうとこ！』と、追撃で緩い落書きの様なキャラクターが栗を持って『びっクリ！』の文字が添えられたスタンプを送信。そして再び文字を打ち込めば、『おおきに』。そっと送信ボタン押して画面は閉じてしまう。今この空間を、彼との時間をしっかり楽しみたいから。言葉が交わせずとも目線も合わせられなくとも、二人でいるこの空間に浸りたいから――視線はそっと上目遣いに彼を見上げにこり、目元だけで微笑んで）

　

（布越しに触れる足の温かさに笑みが零れた。然り気無さを装って挟み込み、無言で交わす戯れ。昔に比べて小さくはなったタタンタタンと子気味の良いレールを走る電車の音、その振動を足裏に感じながらふと徐ろに画面から目を離しては外の景色を眺めた。悪くは無い天気、穏やかな休日。…愛しい人とのデート。幸せの絶頂にいる今この時、同時に何だか夢を見ている様にふわふわとした浮遊感があって少し怖いとも思う。その浮遊感というのはわくわくと楽しい感覚などではない、綱渡りをしているかの様な緊張感があるのだ。デートという言葉を自身に言い聞かせ繰り返す度に腹の底が冷える。バレたらあかん、撮られたらあかん。…外での触れ合いは出来る限り避けた方がええよな。男同士の親友の距離感てどんな感じやっけ。簓とばっかり一緒に居ったから正直わからへん。ぐるぐる際限なく回るそんな不安事と心配事――を止めてくれたのは件のデート相手 簓本人だった。震える手元のスマホ、画面を見れば彼らしい文面とスタンプ。いつもと変わらぬ彼の様子――否、いつもより幸せそうに見える彼の様子にじんわりと胸が温かくなって軈て霧散する緊張、ぽっかり消えたそこを埋める安心感。…そっか、気負わず楽しめばええんか。彼が画面閉じたのを見て釣られるように己も画面閉じポケットへ仕舞い込む。目線を下へ下げたなら彼だけを視界に入れて、ふわりと笑みを零した。…車内アナウンスを聞きながらゆったりと足の疲れ解す振りして足踏み、密やかに彼の足と遊び。気が付けば次は目的の駅で、）

　

（彼から貰ったデートの誘い。ドキドキと胸が高鳴るのは何も楽しいからだけではない。実は密かにこのデート、目の前の彼をリラックスさせ日頃の疲れを少しでも落として、気分転換をさせてやれるかを自分にミッションとして課せてみた。こうしてこんな時でも俺の事まで意識を回して気遣ってくれる彼を、心の底から笑かせたい。家で寛ぐのとはまた違う開放感や特別感を感じて欲しい。今日一日めっちゃ楽しかったわ！と思わせたい。車内アナウンスが目的の駅名を告げた。スマホをポケットに直し込んだら、そっと彼のカーディガンの裾を引いて。――俺の所為で、かつて同じ道を目指していた彼は人一倍気に掛けて気を遣ってくれてしまうから。有難くて幸せだけれど、別に悪い事をしているわけではないのだ。何の変哲もない買い物デート。触れ合って言葉を交わしたって良い。しっかり目線を彼に投げ、遮るものがない愛おしい夕焼けを見詰めながらふわり囁き掛けて、）…もう着くな。降りる？

　

…うん、降りよか（柔らかく耳を打つ小さな彼の声。こんな声ならテレビで聞くそれとは印象も違って聞こえる、かもしれない。自身はもう聞き慣れてしまったからよくわからないけれど、周りの人らは気にした様子もないから多分気付かれていないんだろうと思う。ゆっくりと速度を落としてホームに入ってゆく電車に気付けば彼の問いに目を見詰めて首肯。そっと答えたなら間に挟んだ彼の足を踏まぬ様にそっと身を引き、吊り革を手放した。扉が開けば人の流れに沿って下車。後ろに彼が居ることを確認したなら人の邪魔にならぬ程度の速度で二人並んで改札口の方へ足を運び、各々ICOCAで通り抜け。――さて、後は買い物をしていくだけ。何処から回ろうかと思考回しては食器の様に重くて嵩張る割れ物は最後にすべきだろうと一人頷き、次いで彼に簡単な提案を）な、最初は服でも見いひん？お前のセンスで俺の服選んでや（ふへ、）

　

おっ、ええで！俺のセンスー？よっしゃっ、相方の為に一丁本気出したるかぁ…ビッカビカのオーダーメイドスーツ見繕ったろ！（電車を降りた事で、車内よりも朗らかに彼と会話が交わせるのが嬉しくて ぐっと伸びをする様に上に伸ばした手は頭の後ろで組みながらご機嫌で戯けて。お喋りが出来ないのは少し窮屈だが、もっと長い時間ゆっくりと乗車して、ボックス席に座って外の景色を眺めたり弁当を食べたり…そんなんもしてみたい。なんなら新幹線でもええ。いつか遠出して温泉なんか行きたいなぁって話したし、盧笙孝行や。休みが合うたら連れてったろ。未来の予定に心躍らせながら人通りが少ない事を良いことに、隣にピッタリと並んで彼の歩みに合わせながらそっと声を掛けた、）…ろしょ。さっき、おおきにな。ほんっまお前男前やなぁ…（ふへ、）

　

あほぉ、そんなお高いもんは求めてへん。もっとカジュアルなもんが欲しいねん（明るい声が鼓膜を打って、けれどその内容に苦笑が浮かぶ。オーダーメイドてどれくらいするんやろ、薄給の教師には聞くのさえ怖い。彼が自然と隣に収まればゆったりと近隣の商業施設の衣類売場へと足を向けつつ 柔らかな声にぴくりと反応して。そわり、落ち着きなく目を泳がせたならほんの微かに頬上気させ）そんな染み染み言われると恥ずかしいねんけど。…当たり前のこと、しただけやし。礼を言われるほどのことやあらへん（口内でもごもごと言葉を返せばそんな気恥ずかしさ誤魔化すように顔へ力入れて顰め面…、）

　

あっはは！そういうとこ…ほんま好きやで。ありがとお（若い頃はキッと尖っていた彼、今でこそ その凛々しさは残すものの己に負けず劣らず眉の表情が豊かになった気がする。一緒に居ると似てくるってこういう事なんかな。白黒ならぬ、頬が白赤するのも可愛らしいし、それを誤魔化す顰めっ面も不器用で愛おしい。伝えねばならぬことはしっかりと直球で言葉にしなければならないのだと、俺も歳をとって学んだ。話は逸らさずまろい声でそっと告げる感謝は愛情に包んで贈って。後は空気を変える様にパンッと手を叩いては明るく声上げて、）カジュアルなぁ、よっしゃ任せーい！うちの盧笙は土台がええから何でも似合うし、選ぶんも楽しみや！（うりうりと右隣の彼を肘で突きながら歩み進めて、）この感じやと、もう夏物も置いてんのやろなぁ…俺もええのあったら買お。

　

…簓のアホ（柔らかく真っ直ぐ届けられる愛情が照れ臭くて安易な憎まれ口しか叩けず、それでも己が彼を憎からず思っているということは傍から離れない自身の態度と顰めた顔の緩みでわかってくれている筈。――鳴らされる手にパッと雰囲気変われば表情もまた晴れやかに。小突いてくる肘を軽く遇いながら戯れるように肩同士ぶつけ返してみたり、）せやなぁ、暑なるんもどうせ直ぐやろ。夏物中心で見ていこか（ぽやり考えてはのんびり言葉零しつつ、ふと動かした視線の先に施設案内板を見つけたなら手早く目を通して）…っと、メンズ服はこの階の上やな。エスカレーター乗ろ（ちょん、と手を繋ぐ代わりに彼の服の裾掴んでは緩く誘導する様に引っ張り、）

　

（憎まれ口を受け止めて悪戯っぽく笑う。楽しげに密やかな戯れ合いを交わしながら歩けば、デートっぽいなぁ、いやデートやけど、なんてどうしてもほわり嬉しさが脳内を支配する。マスクの下はゆるゆると幸せに緩みがちだ、）ほいほいーっ（軽い返事をして彼に誘導されるままエスカレーターへ。彼へ先を譲り、ちらり乗りすがら案内板へ目を通してあっ靴下見たいな なんてふと思いつつ彼の背を見詰めた。俺より少し高い背が、更に高くなって男として何だか憎らしくもあるのだけれど その大きな背中から滲む安心感にほっと小さく息を吐いた。そしてさっきのお返しに、何とはなく彼のカーディガンをそっと摘んで引きながら階に着くのを待って…、）

　

（エスカレーターへ乗るなり自然と右側に立ち、ゆったりと目的の階を見上げる。…と、不意に服が突っ張る感覚。そっと後ろ手に犯人の手を掴んでやる。何食わぬ顔で きゅ、と優しく包む様に触れたまま辿り着いた階でエレベーターから降りれば、再び緩やかに手を解いて彼の右隣を陣取り。一先ず色々見回ってみようと様々なブランド店立ち並ぶ通路を歩き出し、）……外出着は勿論欲しいけど、後で部屋着も見たいな。夏用に薄くて軽くて着心地ええやつ（とは言えいつもの様に引っ付いて眠るならそれもどうせ暑過ぎて脱ぎそうだけれど。一応、念の為。ふわふわ頻りに視線を動かして最近の流行りをチェックしながら、目星を付けていた店までの道を進み ）

　

（密やかに交わす触れ合いにキュンと胸が高鳴る。優しく握り込まれた手が解かれた後も自然に隣に、定位置に立ってくれる彼が嬉しくて胸の高鳴りは小さな甘い痛みに変わった。何ぼ一緒に居っても初恋気分やなんて、どうなんやろ…と心の中で呆れ気味にふはり笑って。彼と居ると些細な事にも一々幸せを感じてしまう。俺も可愛らしいもんやで――）あっ、ええな。俺の常夏Tシャツもヨレヨレやねん。俺らいっつも部屋着 適当なん着とるやろ？一個くらい上下セットのやつとかあってもええよなぁ（過ぎ行く店を眺めながらふと、未だに高校のジャージを引っ張り出している事を思い出して彼に歩み合わせつつふふっと笑み混じりに提案、）ま、普段シャキッとしとる分 古着とか緩いの着てる盧笙結構好きやけどなぁ（くふ、）

　

上下セットは確かにあった方がええなぁ。部屋着や思て適当に着るから組み合わせとかぐちゃぐちゃで、そんな格好やと近所のコンビニもよう行かれへんもんな（彼の提案に首肯して見せれば頭の中の買い物リストに追加。こうやって考えてみると存外欲しいものは多いのかもしれない。一人暮らしなら多少の不足程度何も気負わずに居られたものの、彼と暮らすとなれば身の回りの物はきっちり揃えてやらねばと思うのだ。芸人なんて職業は規則正しい生活とは言えない。だからその不規則さをせめて自宅ではリセットさせてやりたいと思う。決まった時間に寝て起きて、朝昼夕の食事はきちんと摂って。準備万全な状態で活躍する彼を見たくて――）いやだって、家ん中でまで堅苦しくしてられるかっちゅーねん（好きという言葉が耳に入れば何だか気恥ずかしくてむっと唇僅かに突き出し小さく返答。そうこうしているうちに自身のお目当ての店に到着。揺らり視線動かしのんびり物色し始めて、）

　

せやろ？やから、俺は何着とってもコンビニ行けるで！別に高校のジャージでもヨレヨレTシャツでも仲良う手繋いでいけるし、おつかいだって熟したるし（でもそれ盧笙がさせへんもんなぁ、と横から緩り首を傾げて柔く問い掛けながらくすくすと楽しげに笑う。人前に出る仕事をする以上身なりにも気を付けるし、世間体だって一応大事にはしている。が、彼はそれ以上に、自分の事の様に過保護にすらなってくれるのだ。「マスクせぇ」「ちゃんと帽子被れ」「あんまりデカい声出すな」とか、此処へ来るまでの電車内だってそうだった。正義感があって、自分の決めた事を真っ直ぐに信じていて、そして優しい彼が大好きだし、俺ん中の太陽はいつだってお前や！――と思うのだ。そんな彼の後を離れず着いて行きながらも自身もキョロキョロと視線巡らせ物色。時折立ち止まり商品にそっと触れて、じっくり観察して品定めしながら久々のゆったりしたショッピングに心躍らせ、）

　

（彼が同じ様に服見始めたならそっと話を切り上げあれやこれやと気に入るものをゆったりとした足取りで探り回る。様々な服に囲まれたカラフルな店内。明るい色や特に紫を見れば簓にどうやろ、なんて自然と考えてしまうのは当然とも言えた。俺が選んだものに囲まれて四六時中 俺のことが頭から離れんかったらええねん。ふふ、と密かに笑いを零す。既に俺好みな彼をもっと俺色に染めたい、そんな独占欲と所有欲。匂わせなんて小賢しい真似をするつもりは無かったけれど、周りにそう取られるのならそれはそれで彼を誘惑する人たちを遠ざける目的は果たせるし一石二鳥。……よし、簓の服選んだろ。布地を優しく撫でて着心地確認しつつ、自分の服選ぶ振りしながら彼をちらり見遣りサイズ確認…、）簓ぁ、何かええ感じのあるか？

　

（自然と目に入るのは馴染みのある紫のものばかりだった。Tシャツ、パーカー、帽子…何処を見ても何だか紫色に惹かれてしまって、そして彼の顔がほわり浮かぶ。キリッと鋭くも見える切れ長の瞳、その夕焼けがとろり緩まる瞬間が大好きで、そこから連想するのは矢張りチームカラー。怪しさこそあるが気の置けない頼もしい仲間、そして頼れる相方が居て、守るべき己の居場所。オレンジに惹かれるのは半ば願掛けの様なもので、）ん、見て見て盧笙ー！コレめっさええ感じやん？（濃い紫の布地にオレンジ色の小さなワンポイントのブランドロゴが入った薄手のトレーナー。今時風のシンプルでいて洒落たデザイン。彼の服を見に来たというのに、手に取ったそれは自分の身体に当てがいながら‘似合う？’なんて問い掛けて。サイズ別もTシャツタイプもあるから、彼が気に入ってくれたなら俺よりもきっと似合う筈と思考しつつ）盧笙もカッチリした服多いやろ？こう言うカジュアルなもん増やしてもええんちゃう？（ふへ、）

　

ん？――ええなぁ、洒落とるし…布の質感も気持ち良さそうや（彼が自身の身体に宛てがう様を眺めながら吟味、手を伸ばして布地に指先滑らせたなら着心地もきちんと確認。紫も彼の髪色が映えるような濃さで主張はし過ぎず、けれど存在感が薄いわけでもない丁度良さ。オレンジのワンポイントもええアクセントでより締まって見える。好きな色達に包まれる彼を見てふわり微笑み零せば「ん、似合っとる」と柔らかな声色で答えて）……まあ、学校ではあかんけど外出着としてならええ、かな（外で生徒に見られても恥ずかしくなければ大体の服は許容範囲。それにこれからのラップバトルでも矢張り広報は大事で、普段から身嗜みに気を付けなければと思っていたところ。教師としての服装とのギャップを見せつけることでファンを増やすことも出来るのでは、なんてひそり考え。近くのTシャツタイプ手に取れば緩く自身にも宛てがい、）…こういうカジュアルなん着るん久し振りやさかい、ちょお恥ずかしいな（くふ、）

　

（色や見た目だけでなく質感までしっかりと確認するところがマメで、その真面目なところが盧笙らしくって何だか可愛らしい、）俺もスーツにはこだわりあるしな。お前のシャツ姿好きやけど、まだ若いんやしこういう年相応なんも…ええなぁ、唆るわぁ…。あっ、でもサイズは一個上がええかな（己に宛てがっていた服を今度は彼へ。肩から腕の先、そして少し顎を引いて全体図を確認。うん、顔がええ。――じゃない、ちゃうちゃう、よう似合う！宛てがいつつそのまま彼に押し付けてしまえば己は何処から探し当てたのか、一言で可愛いとは言い難い 絶妙なデザインの緩いクラゲのような謎のキャラクターのキーホルダーちょん、と彼の手に乗せて）今ならコレも付いてきますぅ！コイツは買いや。二個買ったろ、お揃いにしようや（黄緑色のマスコットをもう一つ、全部で二つ彼の手の上に。初っ端から目的にない余計なものをこうして選んでしまうのは悪戯心か、性格か。ひひひ、と小さく笑ってマスクとキャップの隙間から覗く眦緩ませて、）

　

唆るて何言うてん、…あほ（年相応、と言われればそんなものかと頷くしかない。と言うのも平日は自身から十歳程下の子ども達や五歳から三十歳程上の他の先生方ばかりに囲まれているため、何時しか自身の年齢感覚がよくわからなくなってくるのだ。同じ年頃で絡むのは簓か、たまぁに養成所時代からの知り合いくらいだろうか。うんうん考えつつ押し付けられたトレーナーをきちんと預かり、ふと手に乗せられた物体を何気無しに見て――）あ？……なんや、コレ…クラゲ…？（キーホルダーにしてはちょっとだけ大きめ。しかも何やふにふにしとる。ほんまになにコレ…。眉根に皺寄せた微妙な表情でそのキャラクターをじっと見詰めながら、それでもお揃いならまあええかと思ってしまうのは偏に恋人が選んだものだからだ。付けるにしてもどこへつけたろ、と頭悩ませながら笑み浮かべる彼を呆れ顔で見遣り）ハイハイお買い上げな。ほんましょーもないもん選んできよるな、お前は。

　

クラゲ？宇宙人？知らんけど、なんや緩こくて可愛いやん？（彼に‘しょーもない’と称されたふにふにのシリコン製で作られたクラゲ(？)をそっと摘んで彼の掌の上でひっくり返す。どうやら正面が下になっていたらしく、線で描かれたふんにゃりとした笑顔の表情が見えた。緩い山形の目と、口角を上げるべく波打つ様に描かれた口が何とも言えぬ緩い雰囲気を醸し出している。あ、ちょっと俺っぽい？いや俺の方がカッコいいけどな。ノリで持って来た物ではあったが、きっと彼はこの‘しょーもなクラゲくん’も大事にしてくれるのだろう。彼に見せる様に摘み上げて、ストラップ部分を自身の指に引っ掛ければ二つ譲り受けて己がレジまで連れて行くことを示唆。彼に押し付けた服については陳列棚へ視線をやりつつ、向かい合っていた彼の横にぴとり移動して）なぁ、それTシャツバージョンとかもあるで？…ってか、色に惹かれて取ってもうただけやねん、…他も見るやろ？（衣類についてはいくら似合っていても趣味でないものを押し付ける気はサラサラない。照れ臭そうに理由告げつつ、ちらり）

　

可愛い、か…？　だいぶアホっぽい顔しとるやん（向きが変えられ漸く覗いた顔。彼の批評聞きつつわからないとばかりに首傾げてはチクリ刺すような言葉をさらりと述べた。アホっぽくて見ると気が抜けるあたり簓みたいやな、という言葉は敢えて控えておくことにした。再び彼の手元へ戻っていくクラゲを存外優しげな目線で見送ったなら、隣へ移動してきた彼の方を同じ様にちらりと見て）…いや、お前この服気に入ったんやろ？要らんもん一々見るけど決めるんは結構早いやん。他のも見るけど取り敢えずこれも買お。俺の分はそのTシャツバージョンにするから（きっぱりと購入宣言したなら陳列棚からTシャツタイプをサイズ確認して手に取り、先程彼に押し付けられたトレーナーと共に腕の中へ。あと欲しいものは…と辺りに視線動かしては緩やかにまた歩き出しとある陳列棚にて足を止め、）サマーニットか、……欲しいな。

　

あっ、んー…待って！俺もTシャツにする！（彼がTシャツ選んだ後暫くその姿見詰め考えあぐねていたものの、意を決し彼の腕からトレーナー受け取れば丁寧に畳み直し陳列棚へ。Tシャツタイプの同じサイズを手に取れば彼の後着いて軽く駆け足。ちゃっかり彼と同じTシャツを買う事にして、お揃いをゲットした、）そうそう俺は即決タイプやねん！決めた事は曲げへんっ、それが俺のモットーや！ほな、もっとー買い物しよかーっ（はしゃぎ過ぎて人の目を集めぬように、彼に届く程の朗らかな声でマスクの中、上機嫌で洒落を飛ばす。生まれてこの方デートの経験がない訳ではないが、十代の終わりからお笑いに打ち込んできた所為で純粋な恋愛の楽しさとかそう言うのは暫く無縁だった。――今、めっちゃ楽しい！！溢れる愛情と楽しい気待ちを抱え切れず、ぽぽぽっと周りに振り撒きながら彼の視線に割り込んで覗き込み、）…あぁ、サマーニット？やっぱニットは外せへんの？（かちゃ、と無い眼鏡を整えるフリして）

　

もっとー、なぁ。…今日ぐらいおもろない駄洒落は止めてくれますぅ？（彼の楽しげな様子は見ているともうそれだけで此方も楽しくなってくる。落ち着きや、と彼の頭をぽふりキャップ上から撫でたなら その手は彼が手に持つTシャツをさらりと奪い取った。まるで荷物持ちは俺の役目や、とでも言いたげに。――視界に入り込んできた彼を再び見遣っては彼のジェスチャー見てくふり笑い、此方も今は無い眼鏡フレーム押し上げる振りをしながら片眉上げ）いや、言うていつものベストとはまたちゃうやん。この七分袖の、ええなぁ思て……（マネキンが着る青みの強いエメラルドグリーンの七分袖サマーニット指差したなら、それこそ色に惹かれたのが丸わかりな気がして一瞬気恥ずかしげにそわり揺らす瞳。語尾は最後もにょりとまごつく様に姿を消し…、）

　

おもろ、なく、………ないやろって…（キャップの上からぽふん、と乗った重みが嬉しくて顔綻ばせながら反論しようとした刹那、腕の中のTシャツが奪い去られる。取り上げられたのではない、購入する事を却下されたわけでも無い。荷物持ちを買って出てくれたのだと悟った瞬間きゅうぅ、と甘く痛む胸。反論すべく飛び出た言葉は力を失って消えて行った。カッコええ、そんなん狡い、ただのスパダリやんけ…。うぐぐと悔しげに密かに頬染めつつ、彼が示すサマーニットを見上げた。爽やかなエメラルドグリーンが夏っぽくて良い。マネキンが着ているものは良く見えるものだが、彼の容姿を以ってすればマネキンよりもさらりと着こなして見せるだろう。頭の中で彼に服を着せたところで微かな既視感に気付く。緑？似合うやん？緑のブランケットも持ってたし…、あっ待てよ 緑のブランケットってそもそも…、）ええやん…！もお盧笙俺のこと好き過ぎちゃう？俺色ーっ！…て、なははっ…なんちゃって…（ぺし、と彼の肩を叩いてはキャップからはみ出る髪の毛摘んできゃるん、と首傾げて戯け彼に見せるも、揺れる瞳に気付き即座に察し。ふわふわと此方も語尾漂わせつつ、たはは…とから笑い。その頬はほんのり赤らんで、）

　

っ――…おま、…お前に言われたないわッ、盛大なブーメランやぞ！（彼の柔く色付く頬とは違いぶわっと勢い良く火を吹く様に紅潮する頬から首元。ようわからんグラデーションした緑髪が好き、だなんてことが露呈してしまった瞬間である。ギャンッと噛み付きながら、せやけどしゃあないやん 緑が傍にあると落ち着くんやもん。なんて稚い語調で内心言い訳をして彼の発言責めるように、若干泣きそうな顔をして見詰めてみる。）……緑、合わん？　違うのにしよか（先程とは打って変わった小さな声で言い終わると同時に羞恥から逃げる如く眼差しは再びマネキンを羨ましげに眺め――それから下を向いてハンガーで吊るされた別の色へと手を伸ばし。淡いペールトーンの紫色をそっと撫で）

　

おっ俺はええの！ブーメラン怖くてお前に毎日好き好きビーム送れるかっちゅーねん…！（真っ赤に茹だる彼の可愛らしさと言ったら。ギュウウ、とマスクの下の顔を歪めて込み上げる愛おしさに悶絶。彼の表情の変化と一連の挙動眺めていれば、そっと身を引いて別の服へ手を伸ばし撫でるではないか。あわわ、と眉吊り上げればその手をがっしり握って包み込み、）あ、アホ！浮気は許さへんでっ…似合わへんなんて一ッ言も言うてへんやろがい！お前には緑がよう似合う、緑の相方勤まんのはお前だけや！（彼の手握り込んだまま、後半やや主旨のズレた内容を力説しながらふんっと鼻を鳴らし。パッと彼から離れくるり、振り返っては近くを通りかかった店員に向かって‘すんませんっ！コレとおんなじの、一個上のサイズで一つ！あとこのクラゲくん、レジに置いといて貰えます？もうちょい回ってから会計行きますわ’と、ひらり大きく掌を振って和かに話しかけ。ぺこり、丁寧にお辞儀を一つすればエメラルドグリーンのサマーニットとクラゲ二匹については、俺が買う！と意思表示。ドヤァと目元だけで満足げに笑み湛え再び彼の横へ、）…あのニットは俺から贈りもんになりました！…アレな、盧笙やったら絶対似合うねん。いや、盧笙しか似合わへん！…帰ったら着て見せてくれる？（ふふ、）

　

緑の相方て何やねんアホ――…って待て待て待ってください！あ、あぁぁ…（店員の手に渡るクラゲ(？)二匹と取り置き頼まれた件のサマーニットに今度は此方が慌てた様子を見せるも、微笑ましいものを見たとばかりに店員はにこり笑ってすげなく去っていく。ぐるっと首動かし再び彼へと視線を向けたなら今度は満足気な笑顔が目に入った。…何やねん、ほんま！赤くなった顔は困った様に歪み、じとりと不満げに――けれども何処か嬉しさ隠せぬ眼差しで彼を睨め付けて）……わかった。けどこのTシャツは俺が買うで。ほんでお前にもコレ着せる、腹立つからお揃いにしたろ（‘コレ’と指したのは先程触れた薄紫のサマーニット。マネキンが着ているものと同種の色違い。顰め面で ふふん、と得意気に鼻鳴らせばサイズ確認して手元へ取り置き。つん、と素っ気無く顔逸らせばそろそろ次の店へ行こうかとゆったりレジへ足を向け）

　

へっ、コレ紫もあんの？……いや俺の分のTシャツくらい俺が…うわ、え、ちょっ待ってぇや！（エメラルドグリーンも爽やかで良いけれど、紫も涼しげで格好良い。でも着るのは盧笙でなく俺だと言う。思い掛けずお揃いのアイテムが二つも手に入ってしまいそうだ。そっと手を伸ばしマネキンが着用するそれに触れてみた。さらりと軽くて着心地も良さそう。たまにエメラルドグリーンも借りる事にしよう。密かにそんな事を企てながら、ふふんと鼻を鳴らして行ってしまう彼の後ろを再び駆け足で着いて行く。人目を盗んで再び彼のカーディガンをくい、と引いて彼の注意も引く。嬉しくてゆるゆると口元が緩んでしょうがない。彼が耳を傾けてくれる様にそっと小声でその背中に声を掛けて、）…なぁ、ろしょ。その紫の、俺似合うかなぁ…？

　

（彼の制止も聞かぬ振り。ゆったりとはいえズンズン大きい歩幅で歩き出せばレジなんて直ぐそこ。なのに後ろからカーディガン引かれれば注意は自ずとそちらへ向けられて歩幅も少し小さくなった。そうして投げ掛けられた問いにはたった一言、振り向きもせずにさらりと答えを返す。）お前に似合わんモンを俺が選ぶと思うか？（口元に笑みが浮かんでいることなんてきっと後ろを歩く彼は知らないだろう。視線の先、真向かいに立ちレジで待ち侘びる店員は何も知らずに笑みを返してくる。残り数メートルの距離を彼引き連れて歩けば、先ずは己が手に持つ分の衣服を店員に手渡した。スキャナーでバーコード読み込まれるのをのんびり待ちながらメッセンジャーバッグから財布を取り出せば 告げられた金額分をきっちり丁度で支払う。丁寧に折り畳まれた衣類はブランド名が明記された袋の中へ入れられて手渡され、後は彼が購入し終わるのを待つのみ。レジ前からそっと退けば入れ替わる様に彼をレジ前へ促し、）

　

（自信に満ち溢れた返答がまた心を甘く揺らす。ふへ、と幸せの笑みが思わず零れ買い物だってまだ済んでいないのに、もうすっかり満たされた気分。レジに到着すれば引いたカーディガンを離し、不自然でない様に一歩距離を取って彼の背中をぼんやり見詰めた。彼が商品の入った袋を受け取れば己もウエストポーチから小さな三つ折りの小銭入れ兼カード入れを取り出す。マスクをしているからこそ愛想無く、感じ悪くならない様に和かに対応してしまうのは最早癖か。取り置きをしてもらった旨を伝え店員が僅かにレジを離れると、隣の空きレジに立っていた若い女性店員ともう一人の店員が何やらひそひそ声を潜めながら少し離れたところに立つ盧笙へ視線を向ける。せやろ？俺の盧笙、カッコええやろ…！心の中でふふん、と得意げになりながらテキパキとレジを熟す店員に明るく‘あ、カードいけます？’と声を掛け。ピピッと機械音がなったらスムーズに会計を済ませて、‘おおきに！’と明るく挨拶を残して彼の元へ、）盧笙っ、ほい！これ（さっそくレジでタグを取ってもらったクラゲ(？)を１匹からに手渡し、もう１匹はウエストポーチに括り付けながら）これ暗いとこで光るらしいで！…次どこ行く？部屋着見るか？食器行く？

　

（店員から向けられる視線に気付き向ける目線、ぱちりと目が合えば動揺した様子を見せてくるから緩く小首を傾げつつも眉下がりな微笑みで会釈。…何やろ、俺の格好変やないよな。なんて気にしてしまうのは彼女らがアパレル店員だからだ。そわり落ち着き無く気恥ずかしそうに身動いでいれば恋人の明るい声が聞こえ、はたと意識はそちらへ向き――）…っえ、今付けるん…？　あ、りがとお…、光るんかお前…（手渡されたクラゲ(？)さんをさて何処に付けてやろうか。考えながらも彼の方を見れば倣う様にメッセンジャーバッグへと括り付け、ゆらり揺れるのをきちんと確認してから続く問いにふむ…と考える。ゆったりとした足取りで一先ずその店から出たならきょろり通路を一瞥、適当にアタリをつけてその方向指差しつつ）あっち向かおか、部屋着見よ。

　

ふは！おもろ！ええやん、盧笙の隙のない男前コーデの唯一の抜け感や。ええ仕事しよるなぁお前ー（お互いのクラゲ(？)が鞄に付いた事にふわり嬉しさで頬緩ませながらも吹き出しては、彼の黒いメッセンジャーバッグで存在感を放ちながら揺れるそれを執拗に指先で突いていじった。シュッとした男前がこの緩いのを付けているアンバランス感というか、そんな緩さが己のツボにハマる。これは学校に持って行かへんよな…？‘せんせー可愛いわぁ！こんなんどこで見つけてん？’なんて、きゃいきゃいと囲まれる相方を想像しておもろさ半分、愛しさ半分。そこへちょっとの妬きもち。でも今はそれを覆う大きな嬉しさに心躍らせながら足を踏み出して、）おう！行こか。部屋着なぁ、…盧笙のよう着てたあのスケスケのやつ…お気に入りの真っ赤のランジェリー。肩紐切れ掛かっとったもんな（大事そうに抱えていた紙袋を左手に。彼の左隣歩きながらぼそり、言葉遊び。彼にボ.ケを投げてみて…／）

　

あほぉ。俺の子に話しかけんな、変に弄うな。突くんやったら自分の子にせぇ（ふん、と僅かに鼻息荒く抗議の言葉を紡ぐ。その内容と声音にはもう既に愛着が湧いているらしいことがわかるだろう。クラゲ(？)さんを優しく握り揺れを止めては彼咎める様にむすりとした表情を向け、そうしてふいと澄まし顔で部屋着購入へ向けて歩き出した。…多分これから何処へ行くにもこのキーホルダーは手放せないと思う。否、きっと手放さない。御守り代わりにずっと持ち歩いてしまう。こんなものを付けるなんて柄じゃないとは思いながら、それでも愛しいと思ってしまったから。――じわりと笑みを湛えた口元。誤魔化す様に開こうとした口はしかし、続く彼のボ.ケ拾って火が着いた様に勢い良く回り出した。但し恥ずかしいので声は小さめ…／）そうやねん。ひらひらした上品なレースとリボンも付いてて折角一目惚れして買うたのにお前が…いっつも、強引に脱がすから……（泣きそうな顔でまさかの悪ノリ。不満気にじと…／）

　

いやそれ俺の子でもあるんですけどぉ。いや、元はと言えば俺の子やん？（ぺし、と右手の甲を彼の左肩にぶつけて抗議しつつも、‘可愛いか…？’と首を捻っていた彼が優しい手付きでクラゲ(？)を可愛がる姿が愛おしくてしょうがない。対象が何であれ、例え無機物でも感情豊かに接してしまうのは関西人の性だがしっかりと優しさを注いで慈しむその真っ直ぐさ、昔っからこういう奴やったなぁ…と心の中でぽそり。ふにゃりマスクの下で口元緩めつつ、次いで返ってきた悪ノリに思わず芸人のスイッチが入る、）この前、お尻んとこのレースも破いてしもたしなぁ…堪忍やで（吹き出して笑い出してしまいたいのはグッと抑え、彼の不満気な視線に少し慌てた様に、そして同じく恥ずかしげに肩竦めあわあわと…、／）や！ちょお…！こんなとこでソレ言わんといてや…。しゃあないやろ、言うなればあのランジェリーは…鰹節や！お前というたこ焼きを引き立てるスパイス！ガッついてしまうのはもう本能やん。不可抗力ってモンやで…、新しいの買うたるから、なっ？機嫌直してや（しょも、と眉下げて申し訳なさそうに彼を見上げてみる。その様子はあたかも本当に彼がランジェリーを愛用しているかの様な口振りで、駄目押しに両手を合わせごめんのポーズを、／）

　

そんなん言うなら鰹節も吹き飛ばさんと大事にしたってや…っ、たこ焼きはソースでお化粧して青のりで香り付けして、最後は鰹節を纏って出来上がりなんやで…！　お前は荒いし適当過ぎるから、いつも優しくして言うとるのに……っ（くしゃりと歪めた顔ですんすん鼻鳴らし、如何にもな泣く寸前といった様相演出。然し勿論声が大きくならぬ様にと調節を忘れず、その泣くフリも精々態とだとわかる程度に控えておく。新しいのを買ってくれるという彼をじっと悲しげに見詰めたなら軈て――…スン、と真顔に切り替わる。流石にこのノリを公共の場で続けるのは羞恥心が煽られ憚られたのだ。ツッコミ入れる前に強制終了をその表情でお知らせしたなら、声色も普段のそれにしれっと戻して／）そう言えばお前ずっと前に俺のお気に入りのパンツ履いたやろ？　だから新しいの買うてや。俺もええ感じの選んだるから（良い事を閃いた！とばかりに打って変わって晴々とした笑顔を見せれば、早速きょろりと視線を巡らせる。下着店は直ぐ視界に入った。向かう先は一直線、目的を定めた男の足は速い。が、その速度を気にしなくていいのは彼が相手だからだ。ちゃんと着いてきてくれることはわかっているし、簓が俺から目を離すことは無いと知っている。安心してズンズン歩みを進めたなら店の中へ…）

　

（くしゃり顔を歪める彼の肩に空いた腕を回してさすさすと摩るその姿は、デート中何らかのアクシデントでぐずる彼女のご機嫌取りをする腰の低い彼氏宛ら。マスクをして糸のような目元だけを覗かせた顔だと言うのに、百面相の如く、彼の紡ぐ言葉を聴きながらあわあわと焦ってみたり、照れり頬を赤らめてみたり。‘ちょちょお…！それは言わない約束やん…’とか‘しゃあないやん優しく出来ひんくらい…むっふふ…’とか相槌を入れつつも――終了の合図を察知すれば即座に彼に合わせ真顔へ。が、彼の提案にハァ！？と声上げればパタパタと駆け寄り彼との距離埋めつつ…、／）何でやねん！俺が履いてプレミア付きになったのに何で新しいのを求めんねん！アレ履けや 破れるまでッ！（彼に追い付いては、優しく追突。そのまま流れるように彼のカーディガンをキュッと掴んで今日一番、強く引いて擦り寄せる半身。でも確かに、お互いに下着を選び合うのはアリやな。するりと視線は商品棚へ滑らせ、）ほな聞かしてみぃや、どんなんがええのん…？はへぇー…今は男もんのTバックとかあんねや…（ほー、）

　

いやそれ誰にも自慢出来ひんプレミアやな。…ちゅうかお前が関わることでプレミア付くんやったら勝手に着られた俺の部屋着もプレミアもんやん…（傍から見れば戯れているだけの様な触れ合い、それでも外で距離が近くなると妙な気恥ずかしさがある。ああ、俺からも触れたい。密かに燻らせた欲を瞳の奥に隠したなら彼の言葉にさらりと言葉を返しつつ、つられたように視線は商品棚の方へ――）穿き心地重視、ボクサーかトランクス。……Tバックなぁ。スキニーとかタイトなズボン履く時はええらしいけど、何や布面積無いと落ち着かんわ。下着はちゃんとケツを守ってほしい（自身の要望口に出したなら彼が眺めるそれ するり手に取って眺めつつ渋い顔。教師の仕事するのにこんなん穿いていくのは完全にアウトな気がして直ぐ様元あった場所へ直し、むむ…）そういうお前はどういうのがええんや？

　

わははッ！やめてや、盧笙がそんな紐みたいなん履いとったら笑い転げる自信しかないわ！…んー、俺もスーツ着るしな。あんまり中でゴロゴロしたら嫌やし、ぴっちりしたボクサーとかええなぁ…（確かにケツは守られたい！と付け足せばからからと楽しそうに笑って。ひひ、と笑いの余韻に浸り立つ腹さすさすと撫でながらTバックから離れ…お互いの目当て、布地が多めの商品の元へ足を向けて）ほな色とか柄は？今はパンツもファッションの一部やからなぁ…。敢えて見えてもええようなイカしたやつも多いらしいで（今は芸人も『おしゃれ芸人』だ何だと取り上げられる時代。然も、仕事柄脱いだり脱がされた時に露わになりやすいそれ。面白さを狙うのか、控えめにしておくのか悩みどころではある。未だ紐パンツを纏う相方想像してはぷくく、と肩揺らしつつ視界に入った元気なオレンジ色の下着そっと手に取って吟味して、）

　

あほぉ、笑うなや（楽しげに笑い零す彼に思わず片眉上げたなら それこそ簓が穿いとった方が笑える気がすんねやけど、なんて内心ぼやいてみる。まあ洒落た店内でキレの良いツッコミかます程空気が読めないわけではないので軽く睨むだけに留めるが…。彼の後追ったなら続く問いは真剣に考えて発言を、）無難なのって言うたら黒とかグレーやけど…まあ、仕事ん時でも履ける程度に地味っちゅうか落ち着いた感じのが助かるな。トイレ行って生徒と搗ち合った時恥ずかしなかったらそれでええ（お洒落もそりゃあ大事ではあるのだが、就いた職を考えるとあんまり派手なんはあかんよなぁ…と躊躇の気持ちが前に出る。腕組みつつぽつぽつ語ったなら視線を彼の手元へ向かわせ――途端にぎょっと口角引き攣らせて、）派手ッ…いや、確かにそれはチームの色やけども…。

　

えっ、あかん？このギラギラで盧笙のろしょくんを守ってくれる思うねんけど！学校に着て行く服結構大人しめやろ？せやったらパンツくらい、こう…バシィッ！て決めてもええんちゃう？（あ、でもなぁ……ううん…これは色が強過ぎか…パンツに履かれてまうかぁ…。ぴらり、見本品指先で摘んで彼に見せるその顔は楽しげに綻んでいて。意気揚々とお勧めしつつも、一人でごにょごにょと思い悩む。割と真剣に考えているようで、片目を閉じ(？)遠目からパンツを彼の下腹に当て嵌めて脳内試着。これはちょっとな、とそっと棚へ戻せば同じタイプの落ち着いたカラーを探しつつ――…パッと目にたまったのは。一見濃いグレーのボクサーパンツ。腰のゴム部分は黒に、緑字でスマートにブランドロゴが刻まれている。濃いグレーの布地には薄らとワントーン明るいグレーで市松模様が施されており一見地味だが洒落ている。これなら変に奇抜でもなくて良いのでは、と彼に手に取って見せつつ）これなんか洒落とるわ！なさそうでちゃんと柄ある！手触りとかも大事やろ、ほら（彼の手取ればそこへパンツそっと乗せて、）

　

いや、俺はあかんわ。見せつけるわけやないしそんな決めんでええねん（断固拒否、といった姿勢で軽く身を引けば嘆息ひとつ。話切り上げる様に視線外したなら簓にはどれが合うかと頭切り替え思考。こいつやったら多少派手でも似合うし見られる可能性も考慮して――）んぁ、もう見つけたん…？（ふと手に置かれた下着へゆったり目線落としたなら先ずはきちんと触れて確かめる。あ、確かに着心地良さそうな布地やな。納得いけば次は見た目。…緑、が先に視界に入ってじんわり温まる心。こんなところでも自分の色を選ぶだなんて、簓の！と言わんばかりの主張の強さ。恥ずかしい様な照れ臭い様なで密かに口元もごり。とまぁそこは置いておくにしても、なかなかに洒落たデザインだ。然り気無い模様も これならば、と思わせる。こくり、小さく頷いたなら口開き）なるほど、結構ええやん。落ち着いとるけど格好良いし気に入ったわ。お前真面目に考えたらええセンスしとるのになぁ…。

　

はー？俺はいつでもセンスピカイチですぅー、…因みにココんとこオレンジもあるけど、ちょおイカつない？ピンク…も、ええんちゃうか？（ドヤ、と鼻息鳴らしつつそのままパンツは彼に持たせて、ブランドロゴ文字色の色違いを候補に挙げればここ最近で最も真面目な顔を見せつつ時折顎に指を添えてふむ…と唸る。彼に色を選ばせながらもう既に違うスタイルのパンツに目を向けているところを見ると、中々に悩んでいる予想。けれどその横顔には隠し切れぬ楽しさが滲んでいて、）――んん…あかんわ。こんなんやったらちゃんとサイズ測って、ゴムんとこも柄も、ここの縫い糸の色も！全部俺が一からカスタマイズしたいわぁ…（へにょり、見えない耳を伏せながら小さくはにかんで。無意識に熱が入っていたことにふへ、と照れ臭そうに苦笑して誤魔化しつつ緩り視線は彼に戻して、）

　

あんさん、オフモードの自分のギャグ省みてからそれ言うてくれますぅ？…ったく。お前が俺に穿かせたいやつ選べばええんちゃう（色違いを見せられても己は緑を真っ先に選ぶ。が、今回は彼のセンスを見込んで全部任せてみることに決める。問いかけをさらりと流したなら彼の楽しげな様を窺い見た。緑やなくても簓が選んでくれたことに意味があるわけだし…、なんて。手に持ったままのそれを手持ち無沙汰気味に撫でつつ、軈て彼が照れ臭そうに笑うまでを愛おしそうに眺め）…ふ、ははっ、パンツのカスタマイズて何やねん。オーダーメイドで作ってくれるん？（くすり柔らかく笑いを零し眦和らげたなら彼の頭片手で撫でり、ぽんぽん…）一から十までお前のこだわり詰め込んだパンツとか、それこそプレミア付きそうやん（ふふ、）

　

ええやん？世界に一枚のパンツやで、……あ。プレミア付いとるから言うて絶対メ◯カリとかで売ったらあかんで（ギャグへの指摘については 何やと？と片眉上げたものの、にひひ 悪戯っぽく両の眉を上げて笑って見せる。会話しながらそろり視線を動かして、更に自分が抱くイメージに合うパンツ探しつつ数歩彼から離れ――そこで吸い寄せられるように目を惹く深い藤色。パッと其方へ視線を向け数秒凝視。手に取って肌触りを確かめて、サイズを確認。‘これや！’と声上げれば彼の元へ駆け寄り手渡したままのパンツを引ったくり、）コレは！買い！んで、もう一個…もう一個は帰ってからのお楽しみや、プレゼントにしたる！（急遽、彼の下着は×2になった。ま、パンツなんてなんぼあっても困らへんし！彼に贈る納得のいく品を見つけたその表情は晴れやか、）よっしゃ、先会計済ませて来よかな。盧笙ちょお、この辺見て待っといてくれるか？

　

収入を得る、いう目的ならメ◯カリさんで売るんも副業に入る可能性はあるし、そんな危ない橋はもう渡らんつもりや（ふふん、と何故か得意げな澄まし顔で言ってのけたなら彼が足運ぶ先をきょとりと眺め――けれど手際良く確認し手に取った物の正体はよく見えず、挙げ句駆け寄ってきた彼に手元のパンツ取られてはさらに唖然。思わず声を漏らしてら）えっ、あ、…ええん？二枚も（強請ったのは一個だけだというのに、なんて眉を下げてみせるも素直に有り難さも感じており。…軈てふにゃっと顔綻ばせたなら彼の言葉にこくりと静かに頷き、）わかった、ありがとお。俺もお前にええの選んだるから、楽しみにしててな（に、）

　

かまへんかまへんっ、日頃の感謝やん！盧笙のも楽しみにしとるで（自分の持ち物や衣服にも拘りを見せる方だから、誰かへ贈るプレゼントを考えると言う行為は嫌いじゃない。否、相方が相手であればプレゼントとまで行かずともコンビニでプリンを選ぶ瞬間ですら心躍ってしまう程楽しいのだ。彼がどんな顔をするか想像するだけで楽しい。軽やかに楽しそうに口を回して矢継ぎ早に言葉を紡ぎ‘あ、ゾウさんパンツはやめてな！持ってるから’と付け足せば ほな！と小さく手を振って忙しくレジへ。――レジにはさっきと打って変わって若い溌剌とした男性店員。‘あ、こっちだけプレゼント用に包装してもらえます？’と声を掛ければ元気な返事がかえってくる。紙袋に入れてもらったなら去り際に、‘おおきにー！’と挨拶がてら癖でぴょこり、キャップを上げて頭を下げた。緑の髪揺れて、店員の‘あ’という声が聞こえたが、咄嗟に相方にどつかれるのだけは避けなければとサッと身を翻してその場を離れ、）…ろしょー、どや？ええの見つかった？（ひょこり彼の肩口から手元覗き込んで、）

　

いやゾウさんパンツは恥ずかしいから要らん言うんか思たら持っとんのかい！――っ、はぁ…あいつ…（溜息は半ば吹き出すような響きで溢れ出る。ほんま、しょうもないけどおもろいな。あいつと居ったら元気になるわ。口にはしないけれど好意的にボ.ケを受け止めつつ、彼がレジへ向かった隙に早く良さそうな物を見つけねばと目線を辺りに泳がせて――）簓、は……ローライズで格好良く決めてほしいよな。脱ぐことあってもそこらのモデルに負けんくらいスラッとした脚見せつけてやったらええねん（アホみたいな格好をして‘笑われる’のは好みではない、格好良く決めて‘笑わせる’彼が見たい。そういう心持ち故に巫山戯た商品は選ばないつもりだった。あ、でも愛嬌のあるキャラクターものなら似合いそう。猫とか狐とか…。考えながらもふと視界の隅に心の琴線に触れる物を発見。一直線に其方へ足を向けてサイズ確認すれば即決定。手に取ればお次はキャラクターものが置いてある商品棚へと歩み寄り…、）…おっ、和風なの可愛いな。これ招き猫か…左手上げとるし縁起良さそ――…っわ！ちょお、吃驚したいきなり声掛けてくんなやっ（肩口から聞こえ来る声にビクゥッ盛大に肩揺らせばドッドッと速く高鳴る心臓。胸元押さえてゆっくり一息ついたなら、じとりと顔だけ彼を振り向き）…おう、見つかった。けど俺のも帰ってからのお楽しみな。

　

わははっ、堪忍！えっ、帰ってからのお楽しみ！？どんなん選んでくれたんやろ、めっちゃ気になるやん…！（帰ってからも楽しみやなんて幸せやなぁ。ぼそり、マスクの中で幸せそうに独り言をぽつり。眉下げぴしっと指先揃えて利き手を上げればすまんすまん、と顔の前で縦にした手小さく振って見せ。彼の背中に張り付いたまま、周りに配慮して抑えた声を楽しそうに弾ませて笑って見せる。もう既に包装され紙袋にも入っていると言うのに彼に見えないよう後ろ手に身体の影へ紙袋隠して、）さーてさて、盧笙もレジ行ったらあと何や？部屋着と食器？あと何処回ろか――あッ！ろしょ、帰ったらそろそろ もうオコタのお布団直さんとあかんな！？もうエアコンさんの時期や（二人で回るデートコースに思い馳せたかと思えば、ふと思い出したリビングに鎮座する炬燵の話題に転移しつつ。彼が己の為にものを選んでくれた事が嬉しくてあからさまに調子良く口回して、）

　

あー…どうどう、落ち着けチワワ。フローリングでめっちゃカシャカシャ滑っとる音聞こえるで。時間あんねやから一個ずつ話しや（文句ありげな表情も彼の滑らかな口回りに思わず笑顔へと変わる。まあまあ、と上げかけた手を寸前で止めたなら選んだ下着見えぬようにと彼と同様後ろ手に隠しつつ、言葉を続け）っと、先に取り敢えずレジ行ってくる。お前も見たいもんあったら遠慮無く寄り道してええからな。何処へでもお供したるわ（こっそり選んだ物たちを腕に抱え直したならそっと彼に背を向けて入れ代わり立ち代わりレジへと足を向ける。ふと目が合った店員が何故かハッとした様子で此方を見るから戸惑いながらも会釈。そろり会計を進めて合計金額見れば先ずはお札を出して…けれどもこのままではかなり小銭が増えてしまう。「すんません、20円あります」と慌てて財布の中身漁っては小銭も支払い、プレゼント包装終えた商品を手渡されたなら丁寧に受け取って再び会釈。くるり反転しては急ぎ足で愛しい人の元へ向かい――）ささ、お待たせ。……家帰ったらコレ、交換しよな（ふふ、）

　

おう、おかえりっ。今を時めく若きイケメン教師がどんなパンツ選んでくるか、楽しみでしゃあないわ…（彼の柔い笑みに、同じく此方もふっと微笑みながら進行方向へ身体を向ける。後ろ手にさっき会計を済ませた紙袋を持って、彼の真似をして隠すようにしながら至極楽しげに無邪気にくすくすと肩を揺らした。歩き出しにそっと彼の方へ一歩にも満たない距離を詰めて、優しく肩をぶつけスキンシップ。今日この日、どの瞬間を切り取っても楽しくて嬉しくて仕方がなくて。勿論欲しいもの必要なものを見つければ彼の申し出に甘えて寄り道する気では居るけれど、彼の横を着いて歩けるだけでもう充分満たされていて。つい楽しそうに交わす会話を紡ぐ声音はふんにゃりと緩みがち。ふわふわとスキップでもしそうな程軽やかな足取りで彼の横を歩き店を出て、）

　

ただいま。…てあほか、俺に変な期待をするなや（彼の発言にむっと困り気味に顔顰めては呆れた様に溜め息ひとつ。ぶつかる肩を此方からも軽く押しやれば再び澄まし顔で彼と共に店を出た。…さて、残るは部屋着と食器類。このフロアからなら次も衣類、部屋着の購入を進めてしまう方が楽だろう。隣並ぶ彼よりほんの少し先導してみせたなら良いものはないかと視線辺りに巡らせながら足を進める。と、暫し歩いた後にふと目を引く店を発見。カラフルなパステルカラーの可愛らしい品揃えだがこれも部屋着としてならなかなか楽しくて良いかもしれない。そっとそちらへ惹かれたなら足取りを緩めて隣の彼へと視線をやりつつ、食指で店の方ちょんと指差し）ささ、あそこはどうや？趣味とちゃうかもしれんけど、俺は気になる。

　

ほお…？かいらしいお店やなぁ、…ん、メンズのんもあるんや。盧笙興味あんなら入ってみよ！（此方からぶつけた肩やんわりと押し返されたなら、反応が返ってきたのが嬉しくて心なしか足取りもピョン、と跳ねてしまう。スキップになりきれない軽やかな足取りで店の外観に近付く。ディスプレイの彩りはパステルカラー、柔らかくて可愛らしくていつか彼が描いてくれたイラストをふと思い出して彼が気になるのも頷けると思った。自分一人であれば入る事はないであろうデザインが趣向らしいが、どれどれ…華やかに着飾られたマネキンの中に男性タイプの物もあるのを見ると男二人が入ってもおかしくはなさそうだ。それよりも彼の興味のあるものに触れたいから。先導すべく少し前を歩いていた彼の手首をぱし、と大きく掴み優しく引いてはぶわり笑み綻ばせ）もっこもこの肌触りええヤツとかあるんかなぁ？でもやっぱ落ち着かんからTシャツも欲しいわ、シュッとしたヤツ?！

　

ん、おおきに（店に近付くと存外男の姿もあるから安心――とはいえカップルでの来店が主のようだが、まあそれは隅に置いておく。変に目立たず相方の正体に気が付かなければそれで良いのだ。興味あるなら、と快く希望を受け止めてくれた彼にそっと感謝告げては掴まれた手首に思わず斜め後ろを見遣る。マスクの下、太陽の光を浴びて花が咲く様に破顔する彼の楽しげな様といったら胸が痛くなるくらいに愛おしくて、）……部屋着ならサラッとしたやつがええよなぁ。あと、洗濯してもよれたり縮んだりしにくいの（間を置いて返事をしてしまったことに自分でも気付かぬ程じっと見蕩れていた。はたとしては再び歩みを遅くして彼の隣へ並び立ち、そのままぶらりと店内へ。見回せば様々な色に溢れているが、それでも汚くなったり色同士喧嘩にならないのはトーンが合っているからだろう。優しい色合いに密かに胸躍らせたならTシャツが並べられたラックへ歩みを進め）…値段も安いしサイズもピンキリあるな。なかなかええやん。

　

　

今日ばっかりは、
余計なこと言わんと二言だけ（ふ、）

お前に出会えてほんまに良かった。
誰よりも何よりも愛してるよ、簓。

　

下げたって無駄やぞ！
こちとら通知オンにしてんねん（ひひ、）

まぁたクサイことしよって…ほんま。
見付けてくれて、おおきにな。
誰よりも何よりも…、そっくりそのまんま返したるわ。

盧笙！大ッ好き！毎日ありがとお！

　

……、簓。堪忍な（落ち込みがちな気分のまま愛しい人と言葉を交わすことはどうにもはばかられて昨晩は寂しいながらも声をかけずに眠った次第。目が覚めた後は淡々と仕事の用意を済ませ、ベッドで眠る彼の傍らへ腰を下ろす。乱れた髪とあどけない表情――柔らかな頬へそっと手を滑らせたなら上体をゆっくりと倒し、今は静かなその唇に優しい口付けをひとつ贈ってみせた。夕焼けのような瞳を淡く揺らしながら、への字に曲がる己の唇を隠す様にマスクを上げて。軈て再び音も立てずに腰上げたなら呟くような声色でぽつりと落とす退室の言葉、）…行ってきます。

　

ん…、……っあか…ん…寝過ぎた。ッ盧笙！…は、もう行ってもうたかぁ…（薄暗い寝室。昼時ともなれば陽の光がカーテンの隙間から入り込み微睡むには程良い暗さで、とろとろと未だ眠気残る頭を緩く振りつつ上体を起こした。スマホに手を伸ばし時間を確認。今日はオフだが些か寝過ぎた気がする。付き合いの飲み会が終わって帰宅、シャワーを浴び歯磨きを済ませいつもの如く彼が眠る布団へ入り込んで――…。淡く耳に残る‘行ってきます’は夢か、現実か。どちらにせよ、あの優しい声が恋しい。少し冷えた大きな手の感触だって足りない。そんな事を思う反面、自己中心加減にふっと自嘲の笑みが溢れた。昨晩は彼を満足に労うことも、声を掛けることも出来なかった。気分が落ち込めば、一人ではどうにも出来ない事もある。布団を捲り上げ冷えたフローリングに足を下ろしながらメッセージアプリを開く。起床後のウォーミングアップを兼ね頭を回しつつ立ち上がれば寝室を後にして――…。）