無常を鳴り散らすトーキー[大正浪漫]

無常を鳴り散らすトーキー[大正浪漫]

かっぱ  2015-10-08 14:54:24 
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日本橋、酩酊の街の動乱、好景気に生まれたシナリオ

ハイカラフィルムに収められた、愛のノンフィクション

畢竟、私達の浪漫など人屑の一つなのかもしれない。



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  • No.41 by 夢前 雷蔵  2015-10-30 00:20:26 

似たり寄ったりな文章が犇めき合ってちゃ面白くないだろ、夢だったら影響も盗作も出来ないカラな(小説家と言う単語が出ればまさにその通り、だからこそ書き手としての考えをそのまま答える事にして一拍。菓子を用意すると言う建前も相手からすれば御見通しだと言わんばかりで、その言葉に吊り上げられるように伏し目がちで下ばかりを見やる瞳をツイと上へ上げ部屋の中を赤く染める夕日の存在に気が付くと(坊ちゃんがこの部屋に居るだけで時間が早く過ぎてしまう、なんとも敵わない事だろうか)と心臓の高鳴りが巻き起こす錯覚に頭を抱える様にヒュウと喉を鳴らし、外の茜色に目を向けていた為手を取られれば流される様に簡単に立ち上がる事となりパサ付く長い髪の毛をハラリと余韻を残すように揺らしつつ茫然と立ち尽くし「――どうぞ?」その中で自分の呼称が決まると断る事無くどこか疑問符を持たせた声色でその呼称を許可し、然しそこに淡い期待を一つ。自分の呼び名を決めた彼はもしかすると、また此処に来てくれるのでは…と水面に浮かぶ泡のように期待するには頼りない考えに浸り。何度見ても端正な彼、ただ綺麗なだけではなく相手の持つ生き生きとした様子ですらその魅力のスパイスとなっていることだろう繋がれる手を解くと以前自分がされたように相手の顔に掛かる前髪を避け、そうは言っても自分の様に長ったらしい訳じゃ無いのでそこまで大きな意味合いは持っておらず「幽霊屋敷に住まう奇人に尊敬と感謝なァ?…長く生きてるとンなことも起こるんだな」自分の身にこんなことが起こりうるなんて予測を誰がしただろうか、良く見えるその顔を少し遠慮がちに瞳に映しつつ手を伸ばせば安易に触れられる距離に彼が存在していると言う事実に浸り)

  • No.42 by 浪花津 千  2015-11-01 22:59:07 

相当の読書家ですか?もしくは…、なんて。
(脳裏にふつと浮かんだ予測は身の周りに漂う香りが証明してくれているがそれらを喉元から出すには意味も無く気が引けてしまい視線を流すと同時に顔も背け。けれども呼び名には似たよった意味合いを含める事は可能で握っていた掌にやや力を込め、了承を得たと知ると顔の位置はそのまま瞼を持ち上げ上睫毛から相手へとぼけたピントを合わせ。「此れからだって予想外の事は幾らでも訪れますよ。もう、流れるままにさせるのは勿体無いでしょう?」貴族の身であり乍ら難く波も風も無い日常を送って来たのは此方も同様、今よりも次が相手と共にする事で何かが訪れるのでは無いかと期待が種から芽を生やして。また陽が落ちてしまえば家に帰らなければならないがオレンジ色に部屋が染まっている限りはこうして此処に居ようと密かに思考を巡らせて。「…そういえば、起こしてしまいましたよね。構わず寝て下さっても良いですよ?この部屋にあるどれかの本を読ませて頂きますから。」肩へ手を置き右側へと避ける様にして横を過ぎると埃の被った本棚を見上げて人差し指で何冊かをなぞり。)

  • No.43 by 夢前 雷蔵  2015-11-02 22:13:45 

――生憎、人の気配がすると眠れないもんでね。(煙がモクモクと部屋中を覆い隠すような何とも言えぬこの感覚、まるで麻薬でも摂取しているかのように煌々と気持ちが高まりそうして帰ってこれなくなるような。じわじわと太陽が色を強めるのすら口惜しいと眉間の皺が一つまた強まるのを自覚しつつ眠る事を促すような言葉に返事を送り、通り過ぎる相手を一度見やってから今度はその姿を追いかけるようズルズルと足を引きずり隣に並び「予想外の事は俺にだけ起きる訳じゃねぇよ。坊ちゃんだって御相子だ」これからしようとする行動に対して緊張感が走るせいか、指先にピリピリと痺れを感じて血の気が引くのを思いつつその為ヒンヤリと冷たくなる指先を相手に向ければゴクリと喉仏を動かし生唾を一つ飲み込んでから「――坊ちゃんの自業自得だな」その手を後頭部に宛がっては自分へと寄せる、言い訳無きいま彼が次回も来る保障など無く、ならばと触れられる喜びだけでは飽き足らずに欲深く、煙草臭い体を寄せて。抱き寄せた彼の体に自身の筋張った情けない体を寄せればその体温に満ち足りる感情を貰いつつ躁状態になる気持ちを抑える為の薬を摂らねばと頭の隅で考えながら「坊ちゃんは美味そうだなぁ?食っちまうぞ」背筋を流れる甘い電流を深呼吸の様に息を整える事で耐え忍びチカチカとする目を落ち着かせる為に凭れかかるように体を預けきりながらギュウと瞼を落として)

  • No.44 by 浪花津 千  2015-11-06 01:35:14 

(/ここの所返信が遅くなってしまい申し訳ございません/汗/本体の用事が立て込んでおりましてもう二日か三日お返事が返せそうに有りません…/お待ちさせてしまうような形で本当に申し訳ないです、毎度楽しく会話をさせていただきとても日々の励みとなっております!どうぞこれからも宜しくやって下さいませ/土下座)

  • No.45 by 夢前 雷蔵  2015-11-09 00:29:16 

(/確認遅くなり申し訳ないです!私の方も私生活がごたごたとしてしまい、暫くの間反応に遅れてしまうかもしれません…
ですので、こちらのことは気にせずに私生活を優先してくださいね!
私も千君との絡みが日々の活力ですので、ぜひ長くお相手をして欲しいと思っております!寒い日が続いてますので、千君の背後様も体にお気を付けてくださいませ。)

  • No.46 by 夢前 雷蔵  2015-11-16 23:06:34 

(/落ちてしまっていたので上げてみますが、急かしている訳じゃ無いので気にしないでくださいませ!)

  • No.47 by 浪花津 千  2015-11-20 23:29:38 

(/お久しぶりです、お返事が遅れてしまい大変申し訳御座いません;背後の体調管理不足により数十日の間何事にも手つかずな状態となってしまい報告を入れる事が叶いませんでした、不快また不安な思いにさせてしまい本当に申し訳御座いません;/深々/回復して参りましたので漸くお返事をお返しできるようなりました!日数が空いてしまいましたが再びやり取りが出来る事を願って投稿させて頂きます!)


-----先、生?
(隣へ並ぶ事ではっきりと伝わる重圧感、外では気付かずに何時の間にか消えてしまいそうな存在でも二人しか存在しないこの部屋では全くの別物。被さる影でさえ胸を押される様な感覚を生むよう、身体を包み込む長細い腕が己を引き寄せた刹那脳裏に隠された記憶が呼び起こされ。それはセピア色の記憶、長い艶のある黒髪を揺らしながら子猫が喉を鳴らすように笑う女性、見下ろす側でいたはずが間もなく塗り潰されて微かに震え混じりに重心を此方へと掛け身を寄せる相手の熱を感じ「……何言っているんですか、俺は先生が思っているような味はしませんよ、きっと」不思議と困惑せずにいられるのは何よりも相手が怯えている様に見えてしまっているから、顔は見れずとも強張った身体から感じ取れるのは不安ばかりで二本の腕の中でもぞりと顔の位置をずらし横目で横顔を確認しようとし「変ですね、出会った時も抱き締めた。何故です?先生、---貴方の中でどれだけ美化されているんですか」長い前髪で表情を捉える事が叶わずしてそのまま見つめ続け。つい張り裂けそうな風船にあえて針の先を当ててしまう、不覚にもやや跳ね上がった心音が伝わらない様に誤魔化すにはあまりにも意地悪い言葉を並べて)

  • No.48 by 夢前 雷蔵  2015-11-21 00:23:44 

(/お久しぶりです!寒い日が続いておりますゆえお体をご自愛くださいませ。私の方は本当にずっとお待ちしておりますので、先ずはお体を第一に、私生活を優先してそれからの此方で大丈夫ですので本当にお気に為さらないで下さいね。またお会いできたことを嬉しく思います!)

(抱きしめる彼は若さのせいだろうか跳ね返してくるみたいに弾力が有り、経験なんかないが幼い子を抱いた時にはこんな風に柔らかいのだろうと両の目を瞑る事で一層と感覚が鋭くなる内に思う。抱きしめる彼からはツンと鼻腔を擽る清涼感の有る香りが彼を通す事で一匙分の生々しさを伴い色濃く艶めく。"彼が欲しい"頭にはその思いばかりが犇めき、絶対に手に入らないと解るからこそ手を伸ばしもがこうとする無様な心理も今なら解る気がすると瞑っていた瞼をゆぅるりと開く。次いで届く意地悪な言の葉、その容姿だけでも剃刀の様に鋭く欲しい物を手に入れるに事足らないだろう恵まれた彼。喉が渇くようだ、と何か言い返そうにも言葉が浮かばずそもそも喉奥が張り付く今では碌な声も出せないだろうと眉間に皺を寄せ詰まるような呼吸を再開させてヒュと嫌な音を喉で鳴らす。抱きしめる腕の中に彼が確かに存在しているのだとそれを実感しながら「――美化なんかしてねぇよ。綺麗なモン見たら手を伸ばしたくなる。…そんな有り触れた感情が奇人にも少し残ってたっつうだけ」これ以上触れていては邪な気持ちは膨れ上がるばかり、ちっぽけな理性で閉じ込めながら罰が悪そうにアーだのウーだと唸り声を捻りあげ「悪かったな」と以前とは違い完璧に私情で行った欲情に塗れたその行動を恥じるように謝り腕を離せばクルリと踵を返し、顔を背け椅子に戻ってはヒラリと筋張る手を揺らし「坊ちゃん、解ったろ。此処に来ては奇人に手を出されて喰われちまうって…届けてくれてありがとな」これ以上の未練が残る前にこの関係を断ち切らねば、肌に残る暖かさと清涼感の有る香りを振り切るように椅子の背凭れに体を預けつつ振り返りはしない。最後に相手が此処に来る理由付けだった布を示す言葉を添えれば「鴉がカアカア鳴いてる。太陽が沈み切る前に帰りな」揺らめかしていた手を戻し両腕を自分の胸元で重ね合わせ次につなげる言葉をどれだけ言いたいか、それを飲み込み代わりの物を口にして)

  • No.49 by 浪花津 千  2015-11-21 02:25:49 

(/ご心配お掛けしてしまった事大変申し訳なく感じております;そしてお気遣い有難う御座います、素晴らしい背後様、夢前様に出会えた事を改めて感謝を噛みしめております…。お言葉に甘えさせて頂きますが本体は絶好好調ですのであまりご心配なさらないで下さいな!自身もまた愉しいやりとりが出来る事を嬉しく思います!)



(相手が己に対する感情の度合いが分からずとも好意を抱いている事は数多の経験から必然的に感じ取れている。しかし自身から見抜いてやらないのは、容貌と家柄に惹かれ捕らわれた者が口を揃えて寄って集る光景が瞳の裏に焼きついており好意そのものが嘘構の塊の様に感じ取れてしまっているから。尚更毒になんと答えるのか密かに心構えまでして待った回答には正直拍子抜け、欲深くなるどころか露骨に身を引こうとする有様に瞳をまん丸く開き。そうして勝手に謝罪を残してあっけ無く離れて行ってしまう、何処まで怯弱のか、本棚の前で一人残され唖然と左右に揺れる掌を見つめ。「はあ。なるほど。----俺の意見も聞かずに良くもまあ、軽々とそんな事が言えるようで」伝わる熱から感じ取れる感情に比例しない謙虚さのある温もりがあまりにも心地よかった訳では無い、何度も突き放そうとしながら期待の眼差しをちらりほらりと向けてくる様子が少しばかり愛らしいと感じた訳では無い、ただ、街から一目置かれている幽霊屋敷の奇人が実は臆病者で文章に愛情を持つ男だという事が物珍しいから踏み出した足は堅い床を蹴り付ける様足音独特の音を響かせて背後へと立ちはだかり。「だから、何だっていうんです!俺はまだ、先生と話し足りない。此れからだってもっと知っていきたい、勝手に突き放そうとするのなら…」心の内を言葉にするものだから普段よりも荒れた口調となり己が今どの様な顔をしているのかも分からず吐き出される言葉の数々に終止符が打てぬ状態で、一旦飲み込み呼吸と整えると猫背姿を見下ろして姿勢を正し「俺は…、俺は今からヘ歴青塗れで『浪花津千は学生帽一つすら管理がままならない大馬鹿者だ』と宣言してきます」自らを辱める事に対して抵抗はあるものの口に出してしまったのなら止まらず身を翻し、コツコツと革製品の良い足音を再び響かせながら玄関先へ風を切るように速足で突き進み)

  • No.50 by 夢前 雷蔵  2015-11-22 00:49:57 

(いえいえ!体調が宜しくなったようで安心致しました!冬場は私生活も忙しくなる事ですので優先順位は低くとものんびりとお相手をして貰えれば嬉しいです!此方の本体会話は蹴って頂いて大丈夫ですので!)

――(若い彼が自分勝手の行動に対し納得行かない事は火を見るより明らかであり、荒げられる声にどくんどくんと心臓が隆起と陥没を繰り返し内臓が絞り捻られるそんな息苦しさを全身に響き渡らせ劈く様な荒い言葉を矢面に立つように一言一句聞き漏らさぬように受け止めて。然し最後に残されたその言葉にギョッと普段は伏せられる瞳を真ん丸く大きく見開いて、"は"と動揺のままに言葉を放とうとへの字に閉じられる唇を開いたが唐突の事に声は出ずゲホ、ゴホ、と咽る様な咳込みで呼吸を乱しつつ泡食った風にズカズカと早足な彼の姿を追いかけて、彼が余計な事を口走る前に言葉で止めるには碌な引き留めが浮かばずに、第一に自分が身勝手に相手を引き剥がしておいて今更何を言えたものかと言葉をかけるより先に文字通り手が出てしまい。彼の唇を覆い隠すように筋張った骨の感触が嫌に強いその手を宛がって「くだらん政治家の理想論じゃァ有るまいに、俺の思い出一つ消そうとすんのは止めてくれよ」口を塞いだまま、彼のその言葉では単純に上澄みだけを見る人間はいとも簡単に彼を愚弄するだろうし下手をすればその問題の学生帽一つを取り返しに来るやもしれない(実際には新しい物で代替えが利くのだろうが)前者を案じ後者を理由付けにしながら若き猪突猛進なその考えを改める様に今一度張り詰める呼吸を落ち着かせる為スーと鼻で息を吸い込みフーと浅く胸を動かすように息を吐き出して「坊ちゃんはそんな阿呆者じゃぁねェだろ」今は理不尽な振る舞いに頭がカッカとしているのだろう、少し水を差して冷静さを解いてやれば直ぐに落ち着きを取り戻す事だと玄関の扉が隔てる先、人が犇めく外での出来事じゃ無くていや良かったと痛い程に内臓が締められて嫌な汗すら滲む若き行動力に感嘆の感情を落として)

  • No.51 by 浪花津 千  2015-11-23 01:50:31 

(交感神経が興奮状態だと自身でも良く理解が出来る。あらゆる器官が突発的に浮かんだ感情により本来持つべき理性が麻痺を起こし子供の様に感覚的に動いてしまうのが現状況でも脳の一部、冷えた部分で感じ取れる。しかし最早此れまで、例え阿呆者と嘆かれようと構う事ないと取っ手を掴もうととした直後に予測していなかった事態に息を詰まらせ。既に開かれた唇を塞ぎ込んだ平たく筋ばんだ掌は、肺に溜めた二酸化炭素の出口を奪い喉元まで競り上がり胸が圧迫される感覚が生まれ。だが数秒して鼻から息が抜けて苦しみを味わったのはほんの一瞬の事、それだけでも内観するには十分すぎる程で。己はたかが意思表示で角が立つ心狭い人間だっただろうか。肺に溜まった空気が空になった頃、そうっと唇を塞ぐ掌を外し。「----先生は出会った頃から俺を怖がっていらっしゃる。」か細く呟いた後、新たに吸い込まれた空気は埃っぽいが新鮮で、重くなっていた頭がすっと軽くなったような気がし。それによって胸元でざわついていた騒ぎも徐々に引いていき、引き攣りそうな背筋の力も僅かに肩を下げる事によって抜いてしまい。このまま気が収まれば由となるも無駄に穿つ精神の発揮により振り返りざまに帯を掴むとくいっと子の手を引く様に、軽々と大人の身体を引き寄せ互いの服が当たるか当たらないか程近くへと寄り。目線の違う相手を見上げるも何故だか威圧を与えているのは此方のような錯覚になるのは未だに冷や汗を流す相手の様子からなのか。普段通りの口調で口元に薄く笑みを湛えると「もう時間ですね、玄関までお見送り有難う御座います。部屋に鞄を忘れてしまったので次回はそれを取りに来ます。」玄関に飾り程度に埋め込まれたステンドグラスから沈んでいく夕日の光が差し込み背後を照らし己の顔に影を作るのと同時に、相手の顔にはオレンジ色の鮮やかな色が照らし出され。重苦しい前髪の下は不健康ながらなかなか男前な顔をしている、そう考えている内に相手の顔にも影が現れ夕日は沈んでしまったのだと悟ると今までの騒ぎが嘘のように穏やかで滑らかな仕草で帯を離し浅く一礼。踵を翻して改めて取っ手を捻り)それじゃあ、お休みなさい。夜は冷えるので暖かくして寝てくださいね。

  • No.52 by 夢前 雷蔵  2015-11-23 23:54:41 

(想定していた通り、彼が冷静さを取り戻したかと思えば告げるその一言。呟く様な程に声量は決して大きくないがそれでも的を得たそれに必要以上の言葉は無いが下唇に歯を立ててやり過ごし、そのまま誤魔化し時間を使おうと思う矢先彼との距離が縮まっており反射的にヒュと喉が締まり。その後は脳内を圧迫する自己嫌悪と大人気なかったと言う後悔に苛まれて遠くに聞こえる扉の締まる音をぼんやりと過ごし。其処からはどのように時間が過ぎて行ったのかが明確ではなく泥沼に足を取られてしまうかの如くジワリジワリと深みへ足を引っ張りこまれているようだと落ちて行く感情にそのまま茫然。彼を手にしたいと思うのは美しい物を傍に置いておきたい願望であり、自分と彼が逆の立場だと考えた時に自分のような得体の知れない男に抱きしめられる等と不愉快極まりないと痛感しては宥めようの無い気分の落ち込みに中々割り切れない、と足取り重く書斎への道を進み。彼が居なくなってから途端に脱力し力が抜けてしまった抜け殻のような体に疑問を見出す。折角未練を捨てやる為に彼を自由にしたと言うに、彼はどうしてまた"次"への切欠を残していくのかとやり場のない感情に不安と焦燥に駆られては先の嫌な汗とも違う発汗とズキンズキンと鐘を鳴らす頭痛が表れ、机の引き出しに横になる瓶を取り出せば中に入るアルコールを水代わりにゴクンゴクンと喉へ無理やり流し込みその痛みを和らげて。急に強いアルコールを喉に流した事でズンズンと重みを増す頭痛とそれよりもじくじくと体中に熱を生む高揚感に依存めいた安心感が確立し、不規則な生活は彼をアルコールに溺れた世界漬けにしてしまう。そこから数日、普段よりもアルコールの摂取量は増えており執筆する文章が上手く連ねられねば現実を逃げる様にまた瓶を開ける、今では酔っていない時と酔っている時の気の違いですらあやふやになりつつあるがショーケースには埃一つ被らない綺麗な鞄が一つと其処ばかりが彼の現実である事を示していて。なぜ自分がこうも彼のことで頭を悩ますのか、彼の美麗さを羨み渇望しただけだろうにと必要以上にと言えば語弊が有るが今まで思い抱いた事の無い高望みに頭が付いていかないとフツと気持ちの上下を繰り返し「わかンねぇ――あ゙ぁ゙…俺なら真平御免だ」酒焼けだろうかしゃがれる声で鞄を見やり呟くその声は執筆が思うように進まない時点で廃人間である虚ろな眼に映り)

  • No.53 by 浪花津 千  2015-11-24 01:55:12 

(半場強引に後にした屋敷を抜けて薄暗い帰路を照らす灯明には目もくれずに見つめる前方の黒に胸に残ったままの僅かな疼きに短い溜息と共に秋の夜に置いていき。次を約束した機会を安寧と見た日が訪れたのは、長期休暇を得た両親がを挨拶を兼ねて北の方へ遠出をする今日。本来ならば共に向かう筈だが気が進まず勉学を理由に数人の使用人と残る事となり。恙無い世間は変わらずガタ馬車走らせ文句を垂れ流し何気ない日常を送っているのだろう、とある一角に佇む幽霊屋敷を抜かして。あの人は今、何をしているのだろうか、こんな休日の真っただ中であっても忙しなく人が行き来する街中にはきっと訪れまい。また、あの埃とインク臭い部屋で夢日記に筆を走らせているのか。読書に更けていた筈が何時の間にか気が逸れていた事に気が付きこれ以上集中する事は不可能だと察すると、同じ作者の名が刻まれた本ばかり並べられた本棚へ返し。「新刊がそろそろ出てもおかしく無い筈なのに。遅い五月病でも訪れたのだろうか。」以前、彼の本棚の本を撫でた時と同様、指でゆっくりと本をなぞる。丁度凹凸部分に差し掛かった頃、彼は己を引き寄せ今にも折れてしまいそうな細い両腕でしっかりと抱きしめた記憶が思い起こされる。突き飛ばして否定をするという感情が生まれて来なかったのは自身でも不思議で言い表しようの無いもの。ただ、これ以上傍に居れば相手は己によって押し潰されてしまう事だろう、そんなものは分かっている。分かっているが自分勝手させているばかりではない、己もちゃっかり我儘を発揮している。そうして、大きめのボストンバックに必要最低限のものを器用に詰め込み身嗜みをしっかりと整え手の抜けた個所がない事を確認すると今度は使用人らに説明と了承を得る為、あーだこーだ適当な言葉によって言いくるめ。湧き立つ好奇心の念、そのものが身勝手な思いだと知りながらまだ日が昇り切らない朝早くから再び覚えたばかりの道程を行くのは彼も想像が付かないであろう。ボウラーハットを深々と被り、今度もベルを鳴らさず鍵の掛かっていない玄関の扉を開くと彼のいる部屋へとツカツカ進んで行き「---おはようございます先生!どうせ先生の事でしょうから夕方近くまで無駄な時間を夢の中で過ごしている事だろうと思い、今度は清々しい朝の内に来ましたが、おや先生?」大きな音を立てて開かれる扉から顔を出し締め切ったカーテン盛大に開き、くるりと身を翻してベッドの中を覗き込むなり、両手でシーツを剥ぐ大胆な行動を起こし)

  • No.54 by 夢前 雷蔵  2015-11-24 04:08:19 

(選ばれた紳士が社交の一環として嗜む為のウィスキーではない、ただ少しでも早く夢の世界に落ち行く為の薬代わりに神経の高ぶりを解し気持ち穏やかにさせる為のウィスキーを眠れない明け方まで適量とは言い難い瓶の空を枕元に乱雑に置き、安っぽさが伝わる薄い布団に体を包ませて浅い眠りの世界に落ちて行き。それも数刻の内、カーテンが開かれる音とそれに伴い部屋の中に差す眩しい程の太陽光にすっかり染みついている眉間の皺がより一層深い物に変わり、現と夢を意識が覚束ない道すがらシーツを剥がれ元気な朝の挨拶によりハッキリとその意識を現実に寄せて怪訝さを残す表情で唖然と目を開き。寝る前の深酒が未だ少し残っている事を薄ら霞がかる意識と上手く働かない思考回路で察しつつこの家に馴染みが生まれ始める彼のその姿に嬉しさと疑問を同量抱き「――坊ちゃんが来るにゃぁ未だ早い時間だな」二日酔いの頭痛の入り混じる頭病みを抑え込むように長い前髪を下ろす意味合いを込めガリガリと頭部を掻き毟り、久しく堪能する事の無かった朝方の澄み渡る酸素を心臓の調子を整えるか如くゆぅくりと時間を掛けた深呼吸を数回繰り返した後に漸く横たわっていたその体を起こして正面切るように彼を瞳に映して「――…今日は随分と粧し込んだ井手立ちだな」手を伸ばせば以前とは違い増えている装飾品のそれを手に取り脱がせ、指の腹でボーラーハット特有のフェルト素材をなぞり「忘れ物ならそこの棚の中に、」横になっていた事で少し気怠い体を伸ばすと首を左右にコキコキと軽い骨の音を鳴らし、顎を使い預かり物の鞄が入るショーケースを示して。普段なら起きている事の少ないこの時間、太陽と略同刻だろう今を彼と共に過ごしていると言うのは形容しがたい不思議な感覚で有り、ああも毎日後悔と共に会いたいと思い巡らせて繰り返される鬱に苛まれていたと言うになんと簡単な事だろうか、今彼を目の前にして浮かぶのは彼が又足を運んでくれた事実を喜ぶ感情と部屋の中に籠っていては気付かない柑橘を甘く煮詰めたような濃厚な金木犀の香り。鼻から息を吸い込めば秋の香りを肺に保存しゆぅくり吐き出し「秋を香代わりなんてやる事が違うな」クと喉を掠り鳴らす笑い声をくぐもる様に喉奥で上げて、普段の清潔感のあるシャボンの香りとも又違うそれを揶揄するようにからかい含めて言葉を付け加え猫背では有るが立ち上がれば背丈の有る体を立ち上がらせて先ほど相手から脱がせた帽子を再びトンと形の良い頭に被せてそこで相手が普段と違い大きな鞄を並べている事に気が付いて片目を細めると「旅行なら素敵な土産でも頼もうか」その大きさから学校関連の物か将又女性関連だろうかと小さな推測を行いながらその大きな鞄に視線を向けつつ捻くれた言葉を一つ向けて)

  • No.55 by 浪花津 千  2015-11-26 01:14:17 

たまには静かな夜では無くて煩い朝を感じるのもいいでしょう?---ほら、窓枠が額縁となって青々と輝いている草木を一つの絵画にしている。
(ひんやりと冷たい空気は鼻を抜けて行く度に心地が良く、部屋に差し込む青白い朝日は眩しい程に煌びやかで夕日とはまた別の魅力を引き立たせており自然と気持ちも軽やかになり起き上がるまでの一連を見つめた瞳には、新しい朝の訪れを祝福する瞬きが映し出され。大袈裟に吸い込んだ空気に入り混じり鼻を突いたのは酸味がかったアルコール独特の香りで見やれば枕元に転がる空の瓶、それなりに数値の高い酒をベッドで飲んでしまう程改竄したい記憶があるのだろうと思い至るも必要以上に触れる事無く二日酔い気味の相手の顔色のみを伺い「お水、持ってきましょうか?」一応医学を学んでいる身、薬など使わずとも可能な限りの自然治癒を推し、返答を待つ間に指示されたショーケースへ歩み寄り中身を確認し。まさかこんなにも丁寧に保管されているとは思わず、ストレートに伝わってくる気遣いに思わず頬が綻び慎重にショーケースから取り出すと指先で撫でつつ感謝を言葉にして表し。酒灼けも勿論関係するだろうが低く響いた笑い声は自ずと耳を傾けたくなるものがあり瞳を細めてひっそり余韻に浸っているとゆらりと立ち上がる影を感じてやや遅れ気味に見上げ。気付かぬ内に朝早く訪問した理由は単に朝陽を浴びさせる目的のみならず計画も何も無くして突発的に浮かんだ自らの要望を叶えるもので「そうですね、ならそのお土産を共に探しに行こうではありませんか!部屋に閉じ籠ってばかりは退屈でしょう?気分転換にどうです、先生。」有無を言わせない速さで両手を取ると掌を重ねる様にして包み込み、期待を存分に含んだ瞳で視線を合わせ更に付け加え「今、両親は長期休暇で留守なんです。俺の事は気にせずに思いっきり羽を伸ばしに行きましょう、はい、用意をしましょう!」たんたんとしたリズミカルな勢いでステップを踏むかのように包んだ両手を引いてベッドからさり気無く遠ざけると、改まるように包む腕に力を込め)

  • No.56 by 夢前 雷蔵  2015-11-27 00:49:14 

(霞掛かり物陰が二重にぶれる頭の中で形容しがたい詩的な表現の例え話に耳を傾けて、彼のような端麗な人物が綺麗な言葉を揶揄し紡ぐのならば年頃の女性は何人とその美貌と言葉に心を奪われる事だろうと癖のような表情で唇をへの字にして。続く心配を含む言葉にはその言葉に甘えようかとも思ったのだが飽く迄も客人の彼に(そうは言えど持て成した事は無いと自負するが)やれ水を持って来いと言うのは気が引けて片手を揺らめかす程度の小さい動きで左右に動かし大丈夫だと言う事を無言で伝え、預かり物だった鞄が再び彼の手の内に戻るとやれこれで終わりだと自分と彼を繋いでいた蜘蛛の糸程に細く頼りないそれが切れた事を目の当たりにし、いよいよ自分の生活に馴染みかけた彼が綺麗な思い出に変わるのだと腹を括ろうと考えていたその時に突拍子の無い言葉が耳に留まって。それは自分の事を外に連れ出すと言う内容、疑問ばかりがふつふつと鳴り止む事無く浮上を繰り返し目が乾く事も厭わずに瞳孔を開きつつ大きくし「――」何かを返そうと唇を開くも反射的な言葉と言う物がこれと浮かばずに澄み渡る酸素を吸い込むばかりで気付けば出入り口へと近づいており、その中で浮かぶのは断りの言葉でも承諾の言葉でも無く自分の腕を力強く掴む彼についてばかりで、いつだって彼は何処か幼く若さを向けるのにこうも触れる彼には自分と同じ男であると言う事を強く知らせると掴まれる事で血管が動きを止めるようだと心地よさを抱き。そんな事を思っていれば反応が遅れてしまいハと我に戻ると掴まれる腕を払う様に自分の元に引き戻し「太陽の顔出しに合わせてシケた男を連れて歩きたいってか。…坊ちゃんは何処まで奇特で変わり者なんだよ」簾のように顔に掛かる前髪越しに彼を正面から目に映しつつ、明るい声色やその表情は矢張り幼さを保っていると先の感覚の違和を拭う様な安心感に浸り、返す言葉はハイとイイエのどちらでも無く肩から力を抜くように腕をダランと落とし「何処か気に成る所でも有るのか?当ての無い外出なら御免だ」チラリと横目に先ほど話題に上がった外の景色を見やりながら、行き先が決まっているなら付いて行くがそうじゃないなら外には出ないと両極端を示す内容で言葉を返し)

  • No.57 by 浪花津 千  2015-12-02 00:57:59 

とんでもない!先生、貴方はご自分が思っている以上に風情漂う素晴らしい男性です。そこまでご自分を卑下する理由が何処にあるというのです。
(想定通り明らかに動揺をするもはっきりとした否定をされなかった事に内心やや安堵しつつ、そうと分かれば押しを極めるべく前のめりになる身体をそのままにさせ。掴んだ腕が振りほどかれようとも追いかける真似はせず、かといって逃す事もせずに言葉を巧みにその首を縦に振るうよう促し。そうこうしている内に時は一定のリズムで駆けて行くようで密閉された部屋に静寂が訪れれば必然と鼓膜へ存在を明らかにする秒針の音に少しばかり気持ちが急かされてしまい、こうもしている内に本来見れるはずの、人が景色が風が草花の匂いが通り過ぎて行ってしまうとほんのりと下がった眉とその表情に心情が表れ「---冬間際のカラリと晴れた空の下、もう時期に見れなくなってしまう秋の紅葉を拝みに山に行きたいのです。」深めに被されたボーラーハットを外し胸に押し当てる様にして先程とは打って変わって懇願にも似たしおらしい態度で示し。十二月に突入し流石に海まで足を運ぶには相手の体力面でも考慮すべきものを感じて、まだなだらかな山ならばと予定を立てたのは実は先程突発的に浮かんだ成り行きのスケジュールで恰も以前から決断していた風を装い次に返される返答を瞬き一つせず待ち。しかし前方にいるのは奥手で小心者の幽霊屋敷の主。一つ二つ、癖のある事でもしなければその気を起こす事は困難かと思案、淘汰して選び抜いた選択が果たして彼を動かす原動力となるかは証明がつかないまま再び片手を取りそのまま口元まで引き寄せ、まるで舞踏会でダンスの申し出をするが如く敬意を持った姿勢で)費用や交通の便などは気に為さらずに、俺の我が儘だと思って共に行きませんか?

  • No.58 by 夢前 雷蔵  2015-12-03 23:42:16 

(とても素敵なお手紙を頂き嬉しく思います。そして申し訳ないです、お返事が明日の夜か明後日の夜になってしまいそうで…その旨取り急ぎご連絡をさせて頂きます!)

  • No.59 by 浪花津 千  2015-12-04 10:02:20 

(/了解致しました、しっかり待機しておりますのでお気になさらないでくださいな!当方も年末まで不定期になってしまいそうです、勝手なお願いではありますがお許し下さいませ/汗)

  • No.60 by 夢前 雷蔵  2015-12-06 00:12:31 

(彼の残り香ばかりが鼻腔にて燻りその存在を主張して、その香り一つで体か心がどちらとも明確には解らないがポッポと温みを増して沁み入るように心臓が忙しなく息苦しさと圧迫感を訴えて。曖昧な返事にも拘わらずそれでも彼は自分を連れて外に出たいと話すのだ、それも断る事が困難な引き潮を名残惜しく残す動作を用いて。少々考える様に(実際には考える必要など無い程に彼と時間を過ごしたい、綴れぬペンを持つ腕など要らないと文章が書けない時間は眠りに更けて終わるのだから時間も有り余っており)瞳を細めグうと喉を締め付ける息苦しい声を掠れ上げつつ、やり場のない片腕を自分の胸元に這わせると忙しない心臓を其の儘取り出してしまいたいと胸元を爪先でカリカリと掻き「巷で噂の変人を隣に並べて、風に揺らぐ紅葉を見たいっつう…坊ちゃんの勇気を称して、その誘い承諾だ」心臓に這わせていた手の平を外せばへの字に落ちる口角を開き直る風に吊り上げ、帽子越しにその頭を幼子相手のような手つきでトントンと触れて「仕度する時間位くれるだろ」その手を引けばいくら何でも寝起き其の儘その姿で外に出る勇気は無い旨を告げて"此処で待ってろ"と一言添えては仕度を行う為にその為に一度その場を後にして)

(/年末はどうしても忙しくなってしまいますからお体にだけお気をつけて下さいませ。私も日々の癒しを此処で貰っているので素敵な情景を活力に年末を乗り切ろうと思います!)

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