かっぱ 2015-10-08 14:54:24 |
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――生憎、人の気配がすると眠れないもんでね。(煙がモクモクと部屋中を覆い隠すような何とも言えぬこの感覚、まるで麻薬でも摂取しているかのように煌々と気持ちが高まりそうして帰ってこれなくなるような。じわじわと太陽が色を強めるのすら口惜しいと眉間の皺が一つまた強まるのを自覚しつつ眠る事を促すような言葉に返事を送り、通り過ぎる相手を一度見やってから今度はその姿を追いかけるようズルズルと足を引きずり隣に並び「予想外の事は俺にだけ起きる訳じゃねぇよ。坊ちゃんだって御相子だ」これからしようとする行動に対して緊張感が走るせいか、指先にピリピリと痺れを感じて血の気が引くのを思いつつその為ヒンヤリと冷たくなる指先を相手に向ければゴクリと喉仏を動かし生唾を一つ飲み込んでから「――坊ちゃんの自業自得だな」その手を後頭部に宛がっては自分へと寄せる、言い訳無きいま彼が次回も来る保障など無く、ならばと触れられる喜びだけでは飽き足らずに欲深く、煙草臭い体を寄せて。抱き寄せた彼の体に自身の筋張った情けない体を寄せればその体温に満ち足りる感情を貰いつつ躁状態になる気持ちを抑える為の薬を摂らねばと頭の隅で考えながら「坊ちゃんは美味そうだなぁ?食っちまうぞ」背筋を流れる甘い電流を深呼吸の様に息を整える事で耐え忍びチカチカとする目を落ち着かせる為に凭れかかるように体を預けきりながらギュウと瞼を落として)
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