かっぱ 2015-10-08 14:54:24 |
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とんでもない!先生、貴方はご自分が思っている以上に風情漂う素晴らしい男性です。そこまでご自分を卑下する理由が何処にあるというのです。
(想定通り明らかに動揺をするもはっきりとした否定をされなかった事に内心やや安堵しつつ、そうと分かれば押しを極めるべく前のめりになる身体をそのままにさせ。掴んだ腕が振りほどかれようとも追いかける真似はせず、かといって逃す事もせずに言葉を巧みにその首を縦に振るうよう促し。そうこうしている内に時は一定のリズムで駆けて行くようで密閉された部屋に静寂が訪れれば必然と鼓膜へ存在を明らかにする秒針の音に少しばかり気持ちが急かされてしまい、こうもしている内に本来見れるはずの、人が景色が風が草花の匂いが通り過ぎて行ってしまうとほんのりと下がった眉とその表情に心情が表れ「---冬間際のカラリと晴れた空の下、もう時期に見れなくなってしまう秋の紅葉を拝みに山に行きたいのです。」深めに被されたボーラーハットを外し胸に押し当てる様にして先程とは打って変わって懇願にも似たしおらしい態度で示し。十二月に突入し流石に海まで足を運ぶには相手の体力面でも考慮すべきものを感じて、まだなだらかな山ならばと予定を立てたのは実は先程突発的に浮かんだ成り行きのスケジュールで恰も以前から決断していた風を装い次に返される返答を瞬き一つせず待ち。しかし前方にいるのは奥手で小心者の幽霊屋敷の主。一つ二つ、癖のある事でもしなければその気を起こす事は困難かと思案、淘汰して選び抜いた選択が果たして彼を動かす原動力となるかは証明がつかないまま再び片手を取りそのまま口元まで引き寄せ、まるで舞踏会でダンスの申し出をするが如く敬意を持った姿勢で)費用や交通の便などは気に為さらずに、俺の我が儘だと思って共に行きませんか?
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