夜が明けるその前に (〆.)

夜が明けるその前に (〆.)

吸血鬼  2021-03-16 10:45:12 
通報
 

夜の闇に紛れて人の生き血を啜る“ヴァンパイア”と、夜の安寧を守るべく彼等を狩る特務機関の一員“ヴァンパイアハンター”。

決して相容れる事のない2人が出逢い、惹かれ合う。


〆.

 

コメントを投稿する

  • No.203 by Theodore Glory  2021-04-08 21:04:02 



はは、どうだろう・・・クラウスは、口説かれたいか?

(僅かに耳元を赤く染めていることに気づき、口では冗談めかしていても照れているんだなと分かれば相手がより可愛らしく見えてきて。先程の仕返しのように小さく笑い声を上げて緩く首を傾げれば、自分に口説かれたいのかと問いかけて。伸ばしていた手を引っ込めてカクテルを飲むと、自分に口説かれたいと言われたらどうしようかと思いつつ相手の言葉を待って)

  • No.204 by Claus Burton  2021-04-08 22:35:24 



……さぁ、どうだろうね。言わない。

(相手に本気で口説かれでもしたら普段の余裕を保つ事も出来なくなるだろうし、その反応で自分の抱いた恋心が相手にばれてしまうのも怖かった。相手の問いには曖昧に首を傾げつつカクテルを煽ると、少し笑っただけで答えを濁して。酔ったと言って可愛らしく甘える事でも出来れば良かったが、飄々とした態度を崩さず余裕ぶってしまうのが悪い癖。流し目で相手に視線を向けつつ、3杯目のカクテルを頼んでは相手に訊ね返して。)

テオは?僕に口説いて欲しい?


  • No.205 by Theodore Glory  2021-04-09 06:43:46 



・・・さぁ?クラウスが言わないんだったら、俺も言わない。・・・秘密。

(口説いてほしいかだなんて、本当は決まっている。そもそも自分は既に相手に惚れているのだから口説かれるもない。その本音を隠しつつ惚ければ、相手が言わないのだったら・・・と秘密にし。相手がさらけ出さないのだから自分も言わなくて良いだろうとカクテルを1口飲み、ぼうっとカウンター奥の酒棚を見て。もし口説かれたいと伝えたら相手はちゃんと自分を口説いてくれるだろう。だがそれは酔った時の戯言で、酔いが覚めれば後悔の気持ちを感じさせるだろうと考え、そんな気持ちにさせたくないとも思っていて)

  • No.206 by Claus Burton  2021-04-09 17:16:04 



──残念、じゃあ今度ゆっくりね。テオが嫌がるまで甘ったるい言葉を掛けてあげるよ。

(自分と同じように返答を濁す相手にクスクスと笑いながら、他の誰の目も無いところでゆっくり相手を口説く事にしようと悪戯な視線を相手に向ける。相手が嫌がるまで、歯の浮くような気障ったらしい台詞でも吐こうかと言いながら、此方もかなりアルコールが回っているようで、自分で言っておきながら可笑しくて笑ってしまう。口に含んだ甘いカクテルが喉を滑り胃を温めるのを感じながら隣の相手を見つめて。)

  • No.207 by Theodore Glory  2021-04-09 19:03:10 



えぇ・・・勘弁してくれ。そんなことされたら溶けて無くなりそうだ。

(相手からの言葉に吹き出しそうになりながら遠慮して。相手の声で甘ったるい言葉を言われてしまえば自分は腰を抜かして、溶けてしまうだろうと向けられた視線に苦笑いしてしまい。ただでさえ自分は相手に弱いと自覚しているのだから甘ったるい言葉をかけられたらどんな反応をしてしまうのか自分でも想像がつかなくなってしまう。そう考えていれば相手は自分で言った言葉に可笑しくなってきたようで笑いながら自分を見ていたので、額を弾くように軽くデコピンして)

・・・ちゃんと、俺が溶けたら元に戻してくれるよな?

  • No.208 by Claus Burton  2021-04-09 22:36:02 



──良いよ、元に戻してあげる。

(相手に額を弾かれても、彼の反応が面白くてクスクスと笑ってしまう。甘い言葉を受けて溶けてしまうなんて、初心な少女のような返事が彼から返ってきた事も可愛らしくて、同時にこんな些細な冗談めかしたやり取りすら幸せな時間になってしまうのだから面白いものだと、ふと考える。ずっとこんな穏やかな時間が続けば良い、とも。無責任に頷きつつ口約束を済ませてはグラスを煽り。)

  • No.209 by Theodore Glory  2021-04-09 23:05:26 



そう・・・じゃ、楽しみに待ってるか。

(完璧に面白がっている相手にため息を零しつつ、仕方なさそうに眉を下げ楽しみに待っていると告げて。こうして相手と冗談を交わせてする会話がとても楽しく感じる中で、自分にどんな甘い言葉をかけてくれるのか僅かに心待ちにしながらグラスの中のカクテルを飲み干す。グラスをカウンターの奥に戻せば軽く首を回して息を吐く。腹も満足し、さんざん飲んだのでそろそろ帰宅しようかと考えると会計をマスターに頼み、相手にも自分は帰宅することを伝えて)

腹も膨れたし俺はそろそろ帰るよ。クラウスはどうする?

  • No.210 by Claus Burton  2021-04-09 23:34:14 



テオが帰るなら、僕も帰ろうかな。…一人で帰すのは危ないから。
──マスター、テオの会計も僕の方に纏めて、今日は僕の奢りなんだ。

(そろそろ店を出るという相手に頷いて自分も帰る事にすると、先程のやり取りの流れから、思い付いたように徐に女性が喜びそうな言葉をひとつ態とらしく付け加えてみては悪戯な笑みを浮かべて。席を立ってコートを羽織りながら、相手が頼んだ会計を此方に付けてもらうよう、マスターにカウンター越しに頼んで。今日は自分の奢りと決めていた事も伝えつつ2人分の支払いを済ませると、相手と共にドアベルの音を鳴らして店を出て。)

  • No.211 by Theodore Glory  2021-04-10 00:31:04 



(相手に奢られるのは申し訳ない気持ちもあるがまぁ良い。今朝方、相手と別れた時にも言われていた事だったので承認できるが、1人で返すのは危いから一緒に帰るなんて女性を口説くような甘い言葉を早速掛けてきたのか・・・それともトラブルを招きやすいから見張る名目で言ったのか・・・。揶揄い混じりの笑みに前者だと考えれば、相手の隣を歩きながら呆れたように眉を寄せて)

油断ならねぇな・・・早速か?

  • No.212 by Claus Burton  2021-04-10 09:32:22 



テオが溶けてるの、見てみたくて。

(隣の相手から向けられる怪訝そうな視線に笑いながら答えると、冷えた夜の空気の中を2人並んで歩いて行き。自分が此処まで誰かに、それも人間のハンターに肩入れする事になるなど思いもしなかったし、其れは許されない事であると理解しながら、今はまだ相手との時間を堪能していたくて、徐に相手の肩に腕を回して。自分より少し身長が高い相手、相手に触れるとその体温が此方に移ってくるような気さえする。どうした、と聞かれたら酔ったとでも言っておこう。満月にはまだ少し時間があるようで、三日月を少し過ぎた月が空に浮かんでいるのを眺めて少し目を細めて。)

……良い夜だ。

  • No.213 by Theodore Glory  2021-04-10 13:32:53 



そうそう溶けたりしねぇよ。しかもこんなに外ではな。

(冷たい空気を吸い込んでいると頭もスッキリしてきて気分が良くなる。自分が溶ける姿が見たいなんて、外で何を言い出すのだろうか。さすがに自分も外で甘い言葉を掛けられても矜持があるため溶けたりはしないと呆れつつも微笑みながら隣を歩いて。ゆったりした相手との時間を楽しんでいれば肩を少し引き寄せられよろけつつ相手との距離がゼロになり目を丸くする。ピッタリとくっついた距離にどくどくと心臓の鼓動を早めつつ、どうしたのかと横顔を見れば嬉しそうな相手の雰囲気に何も言えず、まぁこんなのもいいかと思い自分も上を見上げ)

だな、月が綺麗だ・・・。

  • No.214 by Claus Burton  2021-04-10 17:01:22 



(下らない冗談を言い合いながら2人で歩く夜道は心地が良い。血腥い事件が頻発する夜の街、お互いにその当事者ではあるが、今夜は静かで心持ちも穏やかだった。相手と密着しながらも彼はそれを振り解くこともせず静かに月を見上げていて、それが嬉しくてアルコールも手伝って上機嫌で。相手と別れる道まで来ると肩を組んでいた腕を離した事で距離が離れると相手を見つめて軽く手を上げて。)

──じゃあ、また。

  • No.215 by Theodore Glory  2021-04-10 18:15:29 



あぁ、またな。おやすみクラウス。

(相手との触れ合いを心楽しく感じてしばらく歩いていればいつもの分かれ道につき、相手が別れの言葉を告げると自分も返す。離れた相手の温度に少し寂しさも感じるがひらりと手を振ってから踵を返して自宅への道を歩いて。時折、自分のコートに移った相手の煙草の残り香が漂うと匂いが移るくらい近くにいた事は初めてだと嬉しくて頬が緩んでしまう。いつもと変わらない帰路が少しの触れ合いでこんなにも楽しいものになるとは思ってもみなく、先程別れたばかりだというのにまた会いたくなってきてしまっていて。
もうすぐ自宅の壁が見えてくるだろうというところでふと、一瞬視線を感じその方向を見る。どこか自分を探るような、値踏みするような視線に居心地の悪さを感じたが目を向けた方向には暗い路地と捨て置かれた木箱しかなく一体何なのだろうと疑問に思いながら家へと入り寝支度整えてから就寝して)


  • No.216 by Claus Burton  2021-04-10 18:45:40 



(満月でもないのに吸血鬼たちが盛んに狩りを行うようになったのは少ししてからの事。衝動が引き起こされるような事象が起きている訳でもないのに、同時に多くの吸血鬼が狩りを行うようになったのは、同族からしても異様な事に思えていて。そんなある日、「特別美味い血を持ったハンターが居るらしい」という噂を耳に挟み尚更疑念が深まる。その血を口にした吸血鬼が居るのなら持ち主を生かしておく事は考えにくい、何故そのような噂が広まり、その血を持つハンターを求めて多くの吸血鬼達が狩りを行うようになったのか。不思議に思いつつ、吸血鬼の動きを自分の目で確認しようといつものようにハンターのコートを羽織ると路地裏へと向かい、暗がりになったブロック塀に腰を下ろして。吸血鬼に襲われる事は無いし、ハンターも路地裏の暗がりにまで足を踏み入れる者は多くないため此処が最も傍観には適した場所。一人煙草を燻らせながら、ハンターと吸血鬼双方の動きを眺める事にして。)

  • No.217 by Theodore Glory  2021-04-10 19:58:28 


(朝になり拠点へ向かえば慌てた様子で職員が駆け寄ってくる。促されるまま聖堂へ向かえば、ハンターの遺体が寝かされている数に目を剥いた。普段なら多くて1つ、2つ。それが今日は4つ。性別、年齢は様々だが皆、栗色か茶髪の髪で、一般人の遺体もその髪色が多い。聞けば医務室にも同じ髪色のハンターが重症を負って治療中だという。何故突然特定の髪色が狙われているのかは不明だが、焦げ茶色の髪の自分も気をつけろと忠告を受けた。夜にはいつもより襲撃を受け、撃退する傍ら何故自分を執拗に狙うのかを、ある夜問いかける。返された答えは『吸血鬼はあるハンターにご執心である』『ハンターは茶髪』『そのハンターは特別美味い血を持っているらしい』とのこと。その噂を聞き頭を抱えながら吸血鬼を討伐すればめんどくさいことに巻き込まれたものだと考えて。
数日もすれば自分を狙う吸血鬼の多さと増える遺体にイライラしてくる。今夜も自分が狙われ軽傷を負いながら路地を走り回り、銃を発砲しているが嘲笑うかのように吸血鬼達は追ってきていた。邪魔な障害物を片手で乗り越えようとすれば何かが投げ飛ばされてきた。初めは蹴り飛ばした避けようとするもそれが人の遺体だと認識すると身体が固まりもろに受け止めて、地面に転がり落ちる。首筋から血を流し絶命している遺体を物のように扱う吸血鬼に激しい怒りを覚え、立ち上がろうとするも着地する時足首を捻ったようで蹲ってしまう。ニタニタと笑いながら吸血鬼は近づいてくると自分の首を鷲掴み壁に押し付けコートのボタンを引きちぎるように前を開けると顕になった肩へと噛み付いてきた。瞬間感じたのは熱いと思えるほどの痛みと体から何かが抜き取られていく感覚、次には吸血されていることへの嫌悪感と恐怖が頭に浮かぶ。脊髄反射で叫ぼうにも喉からは空気が掠れる音しかでなく、利き手とは反対で銃の引き金を吸血鬼に向かって引いた。)

っ、・・・ぐぅ・・・。

(吸血鬼は離れたが心臓は貫けなかったようで、またニヤニヤと笑いながら近づいてきた。自分は吸血され貧血になってしまったらしく酷い目眩と嘔吐感に襲われ、そして肩からの痛みに苛まれ蹲ってしまって。傷口を抑えながら増えていく吸血鬼たちを睨みつけ、銃を握りしめ直すがここまでかとも考え始めている。また内心ではあのBarで自分の心配をしてくれたこと、次また、と再会の挨拶をした相手に会えなくなってしまうことを申し訳なく思っていて)



  • No.218 by Claus Burton  2021-04-10 21:06:55 



(路地裏で吸血鬼達の動向を眺めるうちに、噂を広めた男の名前を耳にした。彼は、自分がハンターを殺し彼に成り代わって生きている事も知っている旧知の仲の吸血鬼で、その名前を聞いた瞬間に全ての辻褄が合った。恐らく彼は、自分がテオとつるんでいるのを見て、上質な血を提供する吸血対象として側に置いていると思ったのだろう。或いは、人間と深く関わる自分に対する警告の意味が込められていたのかもしれない。何にせよ、自分が発端でテオの命が狙われているのだと知り心中は穏やかでは無かった。
その夜、偵察も兼ねて特に被害の多い地域を歩いて居れば、近くで銃声が響いた。彼かもしれない、と足を早めてその場へ向かえば、嫌な予感は的中し複数の吸血鬼に囲まれ首筋から血を流す相手の姿があった。近づけば吸血鬼たちは直ぐに自分が同族であると気付くだろう、しかし彼の顔色を見る限り今この場を離れれば彼は死ぬ。激しい怒りと、葛藤と、更に濃く香る彼の血の匂いが衝動を沸き起こさせ呼吸が浅くなる。)

──っ、テオ!!

(吸血鬼の1人が再び彼の首に噛みついた瞬間、思わず彼の名前を叫んでいた。腰から引き抜いたサーベルを吸血鬼の心臓に突き刺しては、はじめての嫌な感覚を握った手に感じていて。同時に周りの吸血鬼が振り向いた時には彼の血の匂いによる衝動で瞳が紅く染まり、同族だという事は隠しようのない状況になっていた。せめてこの姿を彼に見られないように、この場で正体を明かされる前に全員を殲滅しなければと着ていたコートを手早く脱いで彼の視界を遮るように倒れた彼に向けて投げる。「お前、!」と一人が声を発したのを皮切りに続け様に吸血鬼の心臓を貫き、程なくして3人の吸血鬼も命を落として。
静かになった路地裏、すぐ様彼の元に駆け寄り手当てをするべきだったが、未だ濃く香る血の匂いがそれを阻んだ。湧き上がる衝動をなんとか抑えながらも瞳の色は元には戻らない、今彼に近づけば自身の手で彼の命を奪う事になりかねない。「テオ、頑張れ。すぐ戻るから。」と自身が掛けたコートで顔は見えないものの、相手に声を掛け路地裏を出ると近くにいたハンターを呼ぶ。自身の瞳の色を知らない人間で有れば不審に思われる事もないはず。彼の元に複数のハンターが向かい抱き起こすのを見れば、自分は其処に戻ることはなくその場を離れて。)

  • No.219 by Theodore Glory  2021-04-10 22:01:24 



(再び噛みつかれ遠のく意識のなかで死を覚悟していれば聞きなれた、だが必死の声色で自分を呼ぶ声がした。自分の血を吸っていた吸血鬼が離れると立つことも出来ず地面に崩れ落ちる。優しい相手の後ろ姿を見、その手にサーベルが握られていたのを確認するが直ぐに視界は相手の放ったコートで遮られ、暗闇と安心する煙草の匂いに包まれると意識を失って。
目を覚ますと拠点に併設された病院の一室に寝かされていた。ゆっくりと視線を動かすと点滴と輸血のパックが管を伝って自分の腕に繋がれている。また、首や肩、足などに感じる違和感に包帯を巻かれ怪我の処置をされていることを知り、日中の爽やかな風を受け自分が生きていることを確認すると意識を失う前に見た相手の姿と、自分を隠してくれたコートの匂いで自分を助けてくれたのだと思い出し、早く会いたいと思いながらまた眠って。)

・・・大変、お世話になりました。

(再び眠って起き、暫く病院で治療を受けているとき話を聞いてみればコートの持ち主は自分が保護された時にはいなかったらしい。なぜ、重傷者を放っていなくなったか少し推測されていたが、他のハンターに怪我人を任せて他の吸血鬼を狩りに行ったのだろうと結論はつけられた。また幸運なことに入院している間にあの噂はデマであったことが流れ、特定のハンターが狙われることはなくなっていた。自分も退院の日になり、保護された時にかけられていたコートを自分から本人を渡すと言えば綺麗に繕われたコートを手渡された。暫くはパトロールが中心になると言われ、世話になったことへの感謝を伝えると帰宅する。数週間ぶりに帰った家は暗く、埃っぽく今度掃除をしなければと考えた。暫く家で過ごし、夜になればコートを着、紙袋に綺麗に繕われた相手のコートと帰宅途中に買った酒を入れればいつものBarへ向かい、ベルを話しながらドアをくぐって)

  • No.220 by Claus Burton  2021-04-10 22:38:22 



(想いを寄せる彼の血の匂いに当てられた所為か、その夜の衝動は酷いもので彼の元を離れてから2人の女性を襲う事となった。漸く渇きが満たされた頃には、血の気を失い力なく目を伏せた女性の亡骸を腕に抱いていて、その姿が一瞬彼と重なる。彼を守るために咄嗟に同族に手を掛けた事は言いようの無い罪悪感を生んでいたが、同時にそこまでして守りたかった彼自身が、最も守りたがっている人間を代わりに容赦なく喰らう自分は酷く歪な物のように感じてしまう。どちらにもなりきれない自分の行動を思い返し何をしているんだ、と溜息を吐けば、女性を路地裏の壁に凭れるようにして寝かせるとその場を離れその日は自宅へと戻り。
入院しているであろう彼の元に見舞いに行くこともできないまま、数日の間は部屋に籠っていた。ハンターの武器でしか命を奪えない吸血鬼は、同族同士獲物を巡って争う事があったとしても殺し合う事はない。誰にも見られて居ないとはいえ、同族を殺してしまった罪悪感と、彼と自分とでは守りたい物が全く違うという分かりきっていた事実も今更になって気持ちを沈ませた。思いの外その夜の一件は重く心にのしかかり、気力を奪っているようだった。体調は大丈夫だろうか、そろそろ退院できる頃だろうか、と昼夜彼の事を思うもののBarに足を運ぶ気は起きず、一度夜に彼の家の近くまで足を伸ばしたが、家には戻っていないようで灯りは確認出来なかった。その夜もBarには行かず、自室でグラスに注いだワインとタバコだけを口にしていて。)


  • No.221 by Theodore Glory  2021-04-10 23:08:27 



(久しぶりの来店にマスターは喜び、自分も来れなかったことを謝罪する。いつもの席に座り、度数の低いカクテルを飲みながら相手の来店を待つがしばらく経っても姿は見えず、病み上がりということやマスターから来たことは伝えておくと言われ、その日は店を後にして。
数日経っても、相手と会うことはなく寂しさを感じながら時間を過ごしていたがふとある時こうして待つだけでなく家に尋ねてみればいいのでは?という考えが思い浮かんで。幸いにも一度相手に付き添われながら家に行かせてもらったことを思い出し帰り支度を整えると、荷物を持ちながらあの夜相手の家へとむかった道順を思い出しながら歩きだして。満月は自分の入院中に通り過ぎ今夜の月は新月に近いほど欠けているため、暗闇が深いが注意しながら歩いていれば1度見た事のある相手の家が見つかって。今家には居るだろうかと、緊張しながら軽く数回ドアをノックしてから声をかけて)

・・・こんばんは、クラウス。いるか?


  • No.222 by Claus Burton  2021-04-10 23:42:30 



──…テオ、

(不意に扉をノックする音がして顔を上げる。自分を訪ねてくる人などこの街には居ない筈、唯一居るとするなら彼だと、立ち上がり玄関に向かうと扉を開けて。まだ体調は万全とは行かないだろうが、立っていたのはいつも通りコートを羽織った相手で、視線が重なると思わず相手の名前を呼ぶのと同時にその肩口に顔を埋め、しがみつくように相手を抱き締めていて。初めて彼を失うかと思った、あの日路地裏で倒れていた血の気のない彼と、自分の腕の中で事切れた女性とが妙に重なってしまい苦しい日々を送っていた。自分で彼を介抱する事もせずに立ち去ったあの夜。回復した相手と対面した事で、ようやく安堵が溢れて居ても立ってもいられなくなったのだった。)


[PR]リアルタイムでチャットするなら老舗で安心チャットのチャベリ!
ニックネーム: 又は匿名を選択:

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字 下げ
利用規約 掲示板マナー
※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※必ず利用規約を熟読し、同意した上でご投稿ください
※顔文字など、全角の漢字・ひらがな・カタカナ含まない文章は投稿できません。
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください

[お勧め]初心者さん向けトピック  [ヒント]友達の作り方  [募集]セイチャットを広めよう

他のトピックを探す:1対1のなりきりチャット







トピック検索


【 トピックの作成はこちらから 】

カテゴリ


トピック名


ニックネーム

(ニックネームはリストから選択もできます: )

トピック本文

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字

※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください
利用規約   掲示板マナー





管理人室


キーワードでトピックを探す
初心者 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / 部活 / 音楽 / 恋愛 / 小説 / しりとり / 旧セイチャット・旧セイクラブ

「これらのキーワードで検索した結果に、自分が新しく作ったトピックを表示したい」というご要望がありましたら、管理人まで、自分のトピック名と表示させたいキーワード名をご連絡ください。

最近見たトピック