吸血鬼 2021-03-16 10:45:12 |
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(満月でもないのに吸血鬼たちが盛んに狩りを行うようになったのは少ししてからの事。衝動が引き起こされるような事象が起きている訳でもないのに、同時に多くの吸血鬼が狩りを行うようになったのは、同族からしても異様な事に思えていて。そんなある日、「特別美味い血を持ったハンターが居るらしい」という噂を耳に挟み尚更疑念が深まる。その血を口にした吸血鬼が居るのなら持ち主を生かしておく事は考えにくい、何故そのような噂が広まり、その血を持つハンターを求めて多くの吸血鬼達が狩りを行うようになったのか。不思議に思いつつ、吸血鬼の動きを自分の目で確認しようといつものようにハンターのコートを羽織ると路地裏へと向かい、暗がりになったブロック塀に腰を下ろして。吸血鬼に襲われる事は無いし、ハンターも路地裏の暗がりにまで足を踏み入れる者は多くないため此処が最も傍観には適した場所。一人煙草を燻らせながら、ハンターと吸血鬼双方の動きを眺める事にして。)
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