緋色の研究 / 〆 

 緋色の研究 / 〆 

助手  2018-05-23 21:25:11 
通報



ベーカー街221B



【待ち人有り】






コメントを投稿する

  • No.221 by John Watson  2018-07-27 21:28:56 



(むむ、どちらも面白そうでものすごく悩みますが先に爆弾魔が良いかなと!ネタは尽きませんし、ゆっくりひとつずつ消化していきましょう。ストーリー展開やミステリー要素をお任せしてばかりで申し訳ないないです…!)

  • No.222 by Sherlock Holmes  2018-07-27 21:48:16 


(/了解しました、ではジョンが拐われる事件で!そうですね、定番ネタを辿るだけでもまだまだありますし…じっくりやっていきましょう。いえいえこういうイベント起こすの好きですので…むしろこちらの考えるストーリーにお付き合いいただいて本当にありがとうございます。
では早速助手をさらおうかと思いますので、勤務終わりに病院から出てきた場面から始めていただいてもよろしいでしょうか…?)

  • No.223 by John Watson  2018-07-27 22:35:01 



(募集した側にも関わらずストーリーを考えるのが苦手で、大変助かっております…ありがとうございます!承知致しました、病院を出たところから回しますね。こちら蹴り可です。)

(終業後、白衣を脱いでロッカーのハンガーに掛けるとお決まりのフローラルなスプレーを数回吹きかける。間違えて購入した当初は女性ものの爽やかで甘い香りに驚いたものの、随分と慣れてしまっていた。廊下ですれ違った夜勤の医師と軽く言葉を交わし、お先に、と声をかけて病院を出たのは22時前の事だった。いつものように少し暗い通りを進み大通りへと向かう。大通りへと歩きながら今日の夕食は何にしようかと、冷蔵庫の中身を思い出しながら献立を考える。この瞬間までは、全てがいつもと同じだった。)

  • No.224 by Sherlock Holmes  2018-07-27 23:22:51 


(病院関係者以外は滅多に通らない暗い通り、ジョンが帰宅しようと歩いていたその通りに1人の男が彼の正面方向から歩いてきていた。ドレッドヘアーを後頭部の高い位置でひとつに纏め、黄色縁のメガネをかけた男はジョンとすれ違いざまにぱっと顔を明るくさせた)

あなたもしかしてワトソン先生?あぁまさかこんなところでお会いできるなんて!俺、昔あなたに治療をしてもらったんです。お陰様でこんなに元気になったんですよ
(男は興奮気味にそう語るとジョンの手を遠慮なく手に取り握手を交わす。男はかつての患者らしく、自身の感謝を一方的にジョンへと押し付けているようだ。そうやって彼が患者であったのは、ここまでだった)

あなたにお礼がしたいんです!……探偵のあいつと一緒に
(明るく興奮気味だった声は、一気にどす黒い恨みを含んだ低い声へと変わる。そして握手していた手をジョンの背中側へ捻りあげると同時に、反対の手でジョンの首へ注射針を打ち込んだ。中身は即効性の睡眠薬ですぐに彼は眠りへと落ちていくだろう)

たっぷりお礼させて貰おうか

  • No.225 by John Watson  2018-07-27 23:49:25 



え、…ああ、それは良かった──…っ、!?
(彼の存在に気が付いたのはその男が声を上げてから。驚いたように目の前の男を見ると、完全に意表を突かれたのか相手に腕を振られるままにそう答えた。考え事をしている最中に、予想もしていなかったところから現れて声を掛けられたのだから思考回路が追いつかないのも無理はなかった。少し考えればわかること、この暗い道はこの病院の関係者しか滅多に通らない、その上この時間では救急以外患者であっても病院にやってくる理由などない、この男は一体何故こんなところに?昔治療をしてもらった、この男はそう言ったが自分はこの病院に勤めてからそんなに長くはない、その上感謝されるほどに大掛かりな治療など然程担当した事もない。この男は一体誰なのか?──しかしそんな事を考える間もなく、腕から肩に痛みが走り、ぐらりと視界が歪んだ。意識が飛ぶ寸前、探偵、という単語が耳に入った気がしたが意識はそのまま闇に引きずり込まれ、どさりと地面に倒れ込んでいた。)

  • No.226 by Sherlock Holmes  2018-07-28 00:31:06 


『よぉ気がついたか、ワトソン先生?どうだ深海魚になった気分は』
(ジョンが深い眠りから目覚めた時、まず最初に感じるのはその場所の寒さだろう。うっすらとした明かりしかないその場所は冬のロンドンのような室温だった。ジョンが倒れているのは水族館の中、その中でもとびきり暗く寒い、深海魚用の水槽内だった。水槽の大きさは各辺3m程の立方体で水槽が満タンになった時の水位は当然ジョンの背丈よりも高い位置にくる。今は水が抜かれているが、深海魚に合わせて作られた水槽は空調が抜群に効いていて水槽内を凍えるほどに冷やしている。水槽の内と外を区切るアクリル板は深海魚用の水圧に耐えられるように何重にも連なった分厚いものだった。ジョンの体は四肢の自由こそきくものの、胴体には鎖が巻かれており鎖は錠によって固定されていた。錠はジョンの背中側にあり、手を回せない位置に配置されていて例え鍵があったとしてもジョン1人では外せそうにない。鎖の先は水槽の底に繋がれていて、このまま水槽に水が貯まってしまえばジョンは鎖に繋がれたまま水中から出ることはできず、その後の行く末は想像に難くない。アクリル板の向こう側、水槽の外側には男が1人。ジョンを眠らせこの場所に運んだドレッドヘアの男だ。水槽の内と外は直接声が届かず、男の口元にはハンズフリーマイクがあって、水槽内に取り付けられたスピーカーから彼の声が届いているようだ。)

『あんたのそばに箱と工具箱とスマートフォンがあるだろ?箱は俺の傑作、中身はあとで教えてやるよ。まずは役者を揃えなきゃな。それであの探偵に電話しろ。俺をムショ送りにしやがったあの探偵に…』
(ジョンの手が届く範囲には3つのものがあった。ひとつは工具箱、ひとつはジョンのスマートフォン、そして最後は黒い箱で静かにジョンの真正面に鎮座している。男はジョンにスマートフォンで探偵に連絡をするよう指示した。その際にまた恨みの篭った黒い感情が滲む)

『あいつにこう言え。依頼人がいるから水族館に来い、パンドラの箱を開けて欲しいそうだ、極秘の依頼だから警察には知らせるな…ってな』

  • No.227 by John Watson  2018-07-28 01:01:56 



(薬のせいかまだ視界はふらふらと揺らいでいたが、目を覚まし男の声に身体を起こすとジャラリ、と重たい鎖の音がした。その上、凍えるように寒く爪先や指の先も冷えてしまっていた。暗く広い、それでいて出口の分からない水槽。分厚いガラスのせいで、外に立つ男の顔さえ歪んで顔までははっきりと見えなかった。寒さのせいだけではない嫌な寒気が背中を這い上がる。当然水が抜かれている水槽には魚などいるはずはないが、青いライトが男の背景に揺らいでいた。このガラスの分厚さからすると、水深の深いところに棲む魚を入れる水槽なのだろう。深海魚は嫌いだ、あの不気味な顔は直視できない。その上、自分は水が大嫌いだ。水槽の中、その上出入り口がどこかなど検討もつかないし、水が入ってきたら絶望的、鎖が付いているせいで逃げ出すこともできない。広いが閉鎖された空間、水槽の構造のせいで外の音も聞こえない。そんな空間に1人取り残されているこの状況はあまりに恐ろしい、あまりに苦手な状況だ。探偵を呼ぶべきではないことは分かっていた、変な恨みを抱いた男などと対峙させるべきではない、しかしこの状況で頼れるのは彼しかいなかった。あまりに何の音もしないこの閉鎖空間で、彼の声を聞く以外に自分を安心させる術も無かった。男に言われるがままにスマートフォンを開く、帰りが遅いことを心配したのであろう探偵からの着信が溜まっていた。震える指先で画面に触れ、スピーカーにして相手に発信した。寒い、怖い、一刻も早く彼の声が聞きたかった。唇から吐き出す息が震えた。)

  • No.228 by Sherlock Holmes  2018-07-28 07:06:46 


『余計なことは言うなよ?そっちの声も俺に聞こえてる。当然俺のことも奴には言うな。必ず1人で来させろ。あいつはサプライズがお好きだろ?』
(ジョンがスマートフォンを操作するのをみて男は満足げに笑う。暗い部屋の中に男の嫌に白い歯が浮かび上がっていた。まるで餌を今か今かと待つサメのような歯だった。)

…ジョン!どこにいるんだ、何度電話したと思ってる!仕事が長引いたとしても遅すぎる。電話があと5分遅かったら病院に乗り込むところだ
(呼出音がワンコールもしないうちにスマートフォンからは不機嫌そうな声が飛んできた。ジョンの身に何が起こっているかも知らず、シャーロックはいつも通りジョンの帰りが遅いことに不満を持っているようだ。シャーロックは言葉通りの行動をしていたようで深夜を回った時間にも関わらず外出の準備をすませている。今すぐにでも飛び出してジョンを探しに行こうとしていたところだった)

  • No.229 by John Watson  2018-07-28 09:34:36 



──…シャーロック、
(ワンコールも鳴り止まないうちに相手の声が響く。この空間で彼の普段通りの声が聞こえることで、一瞬酷く安心した。一度微かに震える息を吐いてはっきりと彼の名前を呼ぶ。余計な事は言えない、しかし彼なら自分の声の調子だけで異変を察知してくれるだろうと一縷の望みを掛けて彼に呼び掛けた。助けてくれと言いたい、来てはいけないとも言いたい、しかし余計なことを口にするなと言われてそれに従うしかない状況だった。男に言われた事だけを、伝言人形のように忠実に口にする自分が情けなかった。どうか自分が彼に電話を掛けて呼び出している理由に気付いてくれ、これは普通の依頼なんかじゃない。どうか、自分の身を守るための万全の用意をしてからこの場に来てくれ。そんな思いを胸に、言葉だけは男に言われた通り正しく相手に伝える。シャーロック、君が怒って帰りを待っているのに、僕が謝って理由を説明しない事など、今日の夕飯を伝えない事など、これまでになかっただろう。その思いで言葉を紡ぐ。寒くて両腕を抱えながら、声も微かに震えたかもしれないが。)
…シャーロック、依頼人がいるから、水族館に来て欲しいんだ。パンドラの箱を開けて欲しい、と…そう言ってる。極秘の依頼だから、警察にも誰にも知らせず、1人で来てくれ──…

  • No.230 by Sherlock Holmes  2018-07-28 12:37:12 


ジョン…___分かった、その依頼を引き受けよう。…すぐに行くよ、ジョン
(名前を呼ぶ直前に聞こえたジョンの震えた吐息を聴き逃しはしなかった。続いてジョンの声が反響しているのに気がつく。ジョンは狭い場所にいるのだ。ジョンは水族館で狭い場所にいて、声を震わせるような状況にある。ジョンが今どこにいて何をさせられているのか、答えにたどり着くのに時間はかからなかった。2人だけにしか分からない合言葉を使わずともジョンが危機に晒されていることは明らかだ。誰かがジョンを餌に自分をおびき寄せている。電話越しであろうとこちらから文句を言えば宥める言葉か不機嫌な言葉が返ってくるはずだし、ジョンはこんな一方的に依頼を投げつけるような電話はかけてこない。余計なことは喋るなと言われているのだろう。ジョンの口調は至っていつも通りだが微かに震えていた。犯人に囚われ自分をおびき寄せる電話をかけされられているというのに、ジョンは泣き叫んだりすることもあからさまな動揺を見せることもない。ジョンは鋼の心を持っている、本当に強い心の持ち主だ。だがそれはジョンが恐怖心を自身の力で押さえ込んでいるからこその結果であり、ジョンが危険に晒されていることは到底容認できない。こちらからも余計なことは言わずに依頼という名の挑戦を受ける旨を伝える。最後の言葉はジョンに向けた言葉だ。自分が行くから安心しろという思いを込めて静かな口調で言うと、1度電話をきった)



(シャーロックが水族館にたどり着くと不用心にも入口扉は開いていて、シャーロックを静かにその中へと向かい入れた。入口ゲートをくぐろうとすると、「探偵さんへ」と書かれた紙と共に、ハンズフリーマイクが置いてある。それを手に取り装着して電源を入れる。するとそれはドレッドヘアの男のものとジョンが閉じ込められた水槽内に繋がっているようで、3人で会話ができるようになっていた)
到着した、どこにいる

『よぉ、久しぶりだなシャーロック・ホームズ。俺からの依頼を受けてくれて嬉しいよ。もう自由に喋っていいぞワトソン先生。ただしこの場所を言うのは禁止だ。
よし、それじゃあルールを説明だ。いまこの水族館にはパンドラの箱がある。パンドラの箱の中身って知ってるか?全てを破壊する絶望と一縷の希望だ。ホームズ、あんたにとっての希望はワトソン先生。そしてあんたにとっての絶望は希望と共にある黒い箱…俺の傑作、新作の爆弾だ。1時間以内に解除しなきゃドカンッ!間に合わなきゃ、可哀想にワトソン先生の体はバラバラになって魚の餌になっちまうだろうなぁ。あぁワトソン先生、箱の横についてるボタンは押すなよ?そっちは5秒で爆発する特殊仕様だ』

  • No.231 by John Watson  2018-07-28 16:33:54 



…シャーロック、僕は大丈夫だ。君は落ち着いて、いつものように推理するだけで良い。1時間もあれば、君ならきっと簡単に解ける。
どこまで話して良いのかは分からないけど、君の質問には答えるよ、あの男に喋るなと言われなければね。
(落ち着いた口調でそう答えた。まだほんの微かに声が震えているのはきっと寒さのせいだ、この場所にいて水が流れ込んでこないだけマシだ。彼は普段通りに淡々と推理すればそれで良い。自分の身を案じるあまり取り乱したりすることさえなければ、きっといつも通り彼は難なく答えを導き出すだろう。居場所は言うなと言われたが、どこまでヒントを言っていいものなのか分からず、とりあえず彼の質問には答えようと。長らくこんな場所に閉じ込められているせいで身体は冷えていくばかり。彼が来るまで体力は温存しておいた方が良さそうだ。うずくまると身体を抱え込むようにして熱を逃がさないようにした。大丈夫だ、落ち着け、と自分に言い聞かせる。自分の横にあるこの箱の中身が時限爆弾だと知った瞬間から、恐怖が湧き出してきたからだ。どうにかしてこの場所を彼に伝える方法は無いだろうか、何かヒントになるような事は、と頭を回転させながら)

  • No.232 by Sherlock Holmes  2018-07-28 18:36:39 


『はっ、健気な飼い犬だ。それじゃあせいぜい頑張れよ。シャーロック・ホームズは助手と共に爆弾を止め、大切な助手を救い出すことができるかな?安心しろ、一応お前の勝ちも用意してある。そうじゃなきゃゲームにならない。ワトソン先生も医者なら爆弾解体くらいできるだろ?俺は先生の前からじっくり様子を見させて貰うとするか』
(2人の会話は爆弾魔にも筒抜けのようで彼はジョンの言葉を鼻で笑い飛ばしていた。爆弾魔はジョンが入った水槽の正面にあるベンチに座る。深海魚コーナーは客が入る場所も照明がほとんどなく、爆弾魔の顔は暗くて見えない。異様に白い歯と憎悪に満ちた目だけが暗闇に浮かんでいた)

ジョン…君は本当に勇敢だな。安心しろ、僕は必ず君を救ってみせる。君が望む限り僕は世界一の探偵だ。時間がない、同時進行でいこう。君のそばにあるという黒い箱を調べてくれ、僕らに挑戦する限りは止める手段があるはずだ。それと君を拐った奴の特徴を教えて欲しい。ジョンがいる場所を教えるのは禁止だが、犯人のことを聞くのは禁止じゃないんだろ?
(こちらを落ち着かせようとするジョンの言葉に場違いながらも笑みを浮かべてしまう。自分の背中にそっと手を添えてくれるような言葉、思考はクリアになり、しかし心は平静にさせてくれる言葉だ。そして分かったこともある。ジョンの言葉は未だ微かに震えていた。ジョンは拐われて危機的な状況にあるが、いつまでも震えているような男じゃない、となると言葉が震えているのは別の要因。おそらく気温の低いところにいるのだろう。ジョンがいる場所は熱帯雨林や淡水魚のコーナーではない、もっと寒い地域の魚を展示している場所だ。ジョンの居場所を考えながら、黒い箱と爆弾魔について問いかける。犯人について聞くのは禁止されていないと予め指摘することで、爆弾魔がジョンの回答を妨害するのを防ぐ。こういうタイプの犯人はプライドが高くて自らのミスを認められないものだ。
一方でジョンの目の前にあるのは爆弾である黒い箱、そして隣には工具箱だ。黒い箱は上部に4つネジ止めがしてあるようでこれを外せば蓋を開けることが出来そうだ。蓋を外せば中央にはカウントダウンのタイマー、その周囲に赤・緑・紫・黄色にカラーリングされた4つの文字盤が配置されている。それぞれの文字盤には赤いランプが点灯しており、4種の数字をそれぞれ文字盤に打ち込めば良さそうだった)

  • No.233 by John Watson  2018-07-28 20:19:36 



…ああ、君が来てくれるのを此処で待ってる。
犯人はドレッドヘアの男だ、黄緑色の眼鏡をかけて、髪はまとめてた。それと、確か君に刑務所にぶち込まれたって言ってたかな。
(相手の口調からは焦りは感じられず、マイク越しの音声でも彼が微笑んだのを感じ取って、少し微笑みを溢した。相手の問いには正確に男を思い出しながら答え、ついでに犯人が溢した愚痴も余すことなく伝えておく。次いで爆弾を調べろとの指示には一瞬戸惑った様子を見せたが、蓋を開けるくらいなら大丈夫だろうと細心の注意を払いながら4つのネジを取り外して箱を開けた。そして中の様子を細かに相手に説明した。)
…カウントが減って行ってる、あと00’53’21’だ。文字盤は4つ──色はそれぞれ赤・緑・紫・黄色だ。文字盤の所に赤いランプが点いている。…数字を打ち込めば良いのかな、多分そうだ。

  • No.234 by Sherlock Holmes  2018-07-28 20:44:16 


…この水族館は4階建て、各階にひとつメインとなる大きなコーナーがある。ガイドマップで展示コーナーは色分けされていて各階のメインコーナーの色は赤・緑・紫・黄色、各箇所で謎を解き数字を君に伝えて打ち込めということか。僕が間違えれば…君の命は終わり
(ジョンが伝えてくれる情報に耳を傾けながらゆっくりと館内を進む。イヤホン越しでもジョンの声を聞けば頭脳は軽やかに回り行くべき場所を定めていった。爆弾の解除、ジョンの居場所の特定、爆弾魔の特定、3つの事柄に対して同時に頭を動かしながら、やがて1階の目玉である巨大水槽へたどり着いた。そこにきてシャーロックは一瞬動きを止める。3つの課題のうちのひとつを早々にクリアしてしまうと同時に、過去の記憶が蘇ったからだ。巨大水槽の中央に大きい桁の数字がずらりと並べられた紙が置かれていてシャーロックは紙に目を素早く走らせると、ハンズフリーマイクに向かって声をかける)
フィボナッチ数列…ジョン、緑色の解除コードは53146だ。そして…君に謝らなきゃいけないことがある

  • No.235 by John Watson  2018-07-28 20:58:45 



…伝える数字を間違えた、とかじゃないだろうな。
(推理をしながら彼はいつも独り言を言う、あまりに頭の回転が早く脳の中だけでは収まりきらないからではないかとジョンは常々思っていたが、今はそれが安心材料になっていた。彼から告げられたコードを緑の文字盤に打ち込もうとしたところで“謝らなければならないこと”と聞き、手を止めた。数字が間違っていたなんて言われよう物なら、彼を咎める間もなく自分は爆発に巻き込まれておさらばだ。釘をさすようにそう尋ねながら、相手の言葉を待った。)

  • No.236 by Sherlock Holmes  2018-07-28 21:37:30 


ジョンふざけてるのか?僕がそんな間違いをするわけがないだろう。打ち込む数字は53146であってる。謝らなきゃいけないのは別件だ
(思わぬ返答にムスリとした顔を浮かべるがその表情までは残念ながらジョンに届かない。だがこんなやり取りさえいつも通りで、頭脳は乱されることなく正常に動いている。2階のメインコーナーへ足を進めながら、ジョンの言葉を思い出す。ドレッドヘアに黄色縁のメガネ…まるで過去からの亡霊のようだと緊張感が増していく。その亡霊は直接シャーロックを狙うのではなくジョンを手にかけようとしているのだ。想定以上にジョンに危険が迫っている)
君を攫い爆弾を隣に置いた男はエドワード・ピアース。僕が君と出会う前に捕まえた爆弾魔だ。奴は愉快犯であり爆弾を作ってそれを解除させる遊びを好む。そしてその解除の謎は全て数学に関する問題だ。前回は軽い怪我程度ですむ爆弾を作りそれを僕が止めて彼は刑務所に入ったが…刑期を終えて出てきたか

『ようやく思い出してくれたかホームズ。わざわざあの日と同じ格好をしてやったんだから早く気づけよ。まったくあの時は困ったぜ、予行演習で作った爆弾をお前は淡々と問題を解くだけで…クソみたいな時間だったぜ。もっと頭を抱えて喚きながら解いて貰わないと困るんだよ。今回はそのためにワトソン先生に来てもらったんだ。ふん…そろそろ時間だな』
(エドワード・ピアース、それが爆弾魔の名だ。自身の作り出す爆弾で慌てふためく人々をみて高笑いする性悪、そして過去涼しい顔で爆弾を解除したという理由でシャーロックを恨む人物だった。エドワードは自分の腕時計をチラリと見やると白い歯を見せ笑う。時計の針がカチリと音を立て12の文字を指した。それと同時にジョンの周りからモーターが駆動する音が鳴り響く。ゴボゴボと低い唸り声のような音が立ち上ったあと、水槽の上部にあるパイプから勢いよく水が吹き出した。深海魚用の水は特に冷たく、冷えきったジョンの体をさらに冷やそうとする。水かさが増す勢いはそれほど早くはないが、いずれ注がれる水は水槽内を満たすだろう)

  • No.237 by John Watson  2018-07-28 22:13:00 



(彼の声を、そして犯人と探偵のやり取りを聞きながらも緑色の文字盤に数字を打ち込んだ。愉快犯の爆弾魔とは、なんと迷惑な話だろうか。しかし爆弾の謎は、必ず彼なら解ける筈だという絶対的な自信があって恐怖は薄れていた。何事もなく赤いランプがひとつ消え、数字が間違っていなかった事に安堵したのも束の間、不意に何かが起動するような音が水槽内を満たし、驚いたように顔を上げた。そして頭上から音を立てて溢れ出した水を見て、ここに来て初めてジョンの落ち着きが失われた。そう、水が苦手なのだ。彼に話した事があっただろうか、自分は泳げないし、遠い昔に海で溺れた記憶がこびりついていて今も冷たい水が大嫌いなのだということを。パイプから1番離れたところに爆弾と工具箱を持って移動するも、足元にじわじわと冷たい水が迫ってくる。心臓が早鐘を打って、一層冷え込んだ空気に鳥肌が立つ。さっきまで気丈に振舞っていた彼は、あっという間に足首の位置まで到達した刺すような冷たさの水に、パニックになりかけていた。)
──っ、シャーロック!水が──無理だ、助けてくれ、僕は水が大嫌いなんだ、!

  • No.238 by Sherlock Holmes  2018-07-28 22:51:33 


ジョンっ___ジョン、落ち着け!僕が必ず助ける!僕の声だけ聞くんだジョン!

『はっ!これだよこれ!いい顔してるぜワトソン先生!ほら早くしろよホームズ、このままだとワトソン先生が可哀想だ。水が上がってくるぞ?爆死するのと溺れ死ぬのと、どっちが先だろうなぁ』
(スピーカーから聞こえてきたジョンの声にゾクリと背筋が凍る。今まで聞いたことのないジョンの取り乱した悲痛な叫び声。無意識に水場を避けて歩くのに気づいて以来ジョンが泳げないことは分かっていたが、こんなにも取り乱すものだとは知らなかった。その様子から水に対してただ恐怖を抱いているのではなくトラウマを抱えているレベルであるのがわかる。ジョンの声にシャーロックは明らかに焦りを感じていた。早く助けなければ、このままでは先にジョンが恐怖でやられてしまう。ジョンの名前を必死に呼んだ。マイクにに向かって何度も呼びかけ続ける。先程まで自分がそばにジョンを感じていたように、ジョンのそばには自分がいると言い聞かせるように何度もジョンの名前を叫んでいた。
必死にジョンに呼び掛けながらたどり着いたのは2階のメインコーナーであるサメの水槽だ。暗い水槽の中でギラつく白い歯はエドワードの歯を思い出させ、嫌悪感が胸にチラつく。だが感情に飲まれては終わりだ、それこそエドワードの望む筋書きなのだから。)
分母が整数の二乗…バーゼル問題か。ジョン、僕の言うことをよく聞いてくれ。黄色の解除コードは6241だ。それでまたひとつロックが外れる。これで半分だ

  • No.239 by John Watson  2018-07-28 23:18:47 



──ッ…シャーロック、早く──頼むから、水を止めてくれ、!
(彼が自分のために必死で推理を続け、助け出そうと奮闘してくれていることは分かっているのに、それを焦らせるような言葉が出てしまう。冷たい水は膝の上まで上がって来ている。子供の時以来、こんなに水のあるところにいるのは初めてだった。シャーロックが自分に呼びかける声にも答える余裕が今は無かった。彼に頼んだ所で水が止まる事など無いのに、彼に頼る以外に術がない。下から聞こえる水のゴポ、という音も自分が動く度に聞こえる水音も、身体を芯から冷やす水温も、恐怖の対象でしかない。怖くて怖くて、それでも黒い箱を沈めてしまわないようにしっかりと手に持ったまま、彼が番号を告げる声でようやく少しだけ落ち着きを取り戻した。6241、彼はこの短時間にもう半分の謎を解いているのだ。彼に自分の反応が見えていないことは分かっていたが、何度か頷いた。冷え切った指で黄色の文字盤に数字を打ち込み、赤いランプが消えた。声は震えていたが、シャーロックの言葉はきちんと受け取り返答を返す事はできていた。まだ地面に足が付いていたが、水が肩を超えてしまえば身体は浮き上がるだろう。それは一層に恐怖を伴うものだ、大丈夫だと自分に言い聞かせながらぎゅっと目を閉じた。)
消えた──大丈夫だ、黄色の文字盤のランプが消えた。ありがとう、

  • No.240 by Sherlock Holmes  2018-07-28 23:51:04 


あぁ、必ず水を止めてみせる!ジョン、僕の声が聞こえるか!?まったく昔君が彼女と海に出かける出かけないで別れたことがあったな。振られた日にトラファルガー広場で食べたポテトは不味かった
(イヤホンから聞こえてくるジョンの声には恐怖がまとわりついていてシャーロックを追い立てる。冷静にならなければいけないのに、早くジョンを助けなければと心臓が脈打つ。自分を鎮める意図も含めて昔話を持ち出しながら必死に3階へと駆け上がった。場違いの発言をしてジョンの気を水から自分へと逸らそうとしてみるが、パニック状態のジョンの気をどこまで引けるか分からない。それでもシャーロックは努めていつも通り「空気の読めない男」であろうとした。ジョンのために世界一の探偵であり続けなければならない、そしてジョンを恐怖から救い出さなければならない。それが出来なかった時に訪れるのは…ジョンの消失だ。3階のメインコーナーであるタッチプールにたどり着くと問題が書かれた紙をみつけ深呼吸をする。早く解かなければ、もともとはシャーロックが背負った業なのに、ジョンを巻き込んでしまった上ジョンはこの上ない恐怖に晒されている。早くジョンを助けなければ)
問題文と魚のナンバーが対応している、順番に並び替えると…マジックナンバー……ジョン!赤の解除コードは142857だ!もう少しでそっちにいく!必ず君を見つけ出す!

[PR]リアルタイムでチャットするなら老舗で安心チャットのチャベリ!
ニックネーム: 又は匿名を選択:

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字 下げ
利用規約 掲示板マナー
※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※必ず利用規約を熟読し、同意した上でご投稿ください
※顔文字など、全角の漢字・ひらがな・カタカナ含まない文章は投稿できません。
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください

[お勧め]初心者さん向けトピック  [ヒント]友達の作り方  [募集]セイチャットを広めよう

他のトピックを探す:1対1のなりきりチャット







トピック検索


【 トピックの作成はこちらから 】

カテゴリ


トピック名


ニックネーム

(ニックネームはリストから選択もできます: )

トピック本文

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字

※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください
利用規約   掲示板マナー





管理人室


キーワードでトピックを探す
初心者 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / 部活 / 音楽 / 恋愛 / 小説 / しりとり / 旧セイチャット・旧セイクラブ

「これらのキーワードで検索した結果に、自分が新しく作ったトピックを表示したい」というご要望がありましたら、管理人まで、自分のトピック名と表示させたいキーワード名をご連絡ください。

最近見たトピック