助手 2018-05-23 21:25:11 |
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(病院関係者以外は滅多に通らない暗い通り、ジョンが帰宅しようと歩いていたその通りに1人の男が彼の正面方向から歩いてきていた。ドレッドヘアーを後頭部の高い位置でひとつに纏め、黄色縁のメガネをかけた男はジョンとすれ違いざまにぱっと顔を明るくさせた)
あなたもしかしてワトソン先生?あぁまさかこんなところでお会いできるなんて!俺、昔あなたに治療をしてもらったんです。お陰様でこんなに元気になったんですよ
(男は興奮気味にそう語るとジョンの手を遠慮なく手に取り握手を交わす。男はかつての患者らしく、自身の感謝を一方的にジョンへと押し付けているようだ。そうやって彼が患者であったのは、ここまでだった)
あなたにお礼がしたいんです!……探偵のあいつと一緒に
(明るく興奮気味だった声は、一気にどす黒い恨みを含んだ低い声へと変わる。そして握手していた手をジョンの背中側へ捻りあげると同時に、反対の手でジョンの首へ注射針を打ち込んだ。中身は即効性の睡眠薬ですぐに彼は眠りへと落ちていくだろう)
たっぷりお礼させて貰おうか
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