＊ happy days ＊ ■ 指 名 制 ■ N B L ■初心者歓迎■

＞那智

私いなくてもちゃんとできるでしょ？ほら、皆有能だし。まぁ、那智が他の女の子のことばかり見ない為にもちゃんと来るけど？( 相変わらず皆の前では明るく可愛い彼。当然人気があるわけで、面倒な子に絡まれることも少なくないというのはよくわかり。本命がいるのは何となく感じているから、きっと偽物から本物に変わることはない。とはいえ、このままでも楽しいから良いのだが。拗ねたような表情を楽しむように口角を上げつつ頬をつついてはまるで此方も妬いているとばかりの言葉を。恐らくそれが本当でないことは周りには気付かれていないのだろう。｢那智ずっと柚舞のこと待ってたんだよ｣なんて言葉には軽く微笑んで返すだけで。他のメンバーが飲み物に気を取られている隙に彼の手を引いて部屋の隅へと移動しては、小声で告げて )他の子ばかり見てるとバレるからね？気をつけて。


( / オンとオフの差を楽しめそうで良いですね。なにせオンの那智くんと接したのは初絡みのときの一瞬だけでしたし(笑)ポーカーフェイスゆえに分かりにくい部分もありますが、本音もない交ぜにしつつできたらと思いますのでお願いします。)

＞花音 【真尋/恋仲】

…なかなかの出来じゃねェか。( 二月の半ばを過ぎた頃、多忙だった彼女から漸く会える旨の連絡が来て。仕事帰りに寄るという彼女を待つ間、最近ずっと仕事詰めで疲れているだろう彼女に夕食ぐらいは用意してやろうと、珍しくキッチンに立っていて。時々彼女が料理をする為いつの間にか揃っていた調理器具を使い、彼女に教わった極力簡単にできるミートソースのスパゲッティ、そしてサラダと野菜たっぷりのスープをどうにか作り終えると味見を。流石に料理上手な彼女のように上手くはいかないが、普段料理など全くといっていい程しない割には上出来だろう。あれ程面倒でしかなく、用意させるのが当たり前だと思っていた料理を他人の為に作るなんてと自嘲しつつ、彼女が驚くだろうかと考えると自然と頬が緩み。─と、玄関の方で解錠する音が聞こえ、次いで彼女の声。帰って来たな、とそちらに向かえば、若干久々に見る恋人に嬉しさを隠し切れず、普段より柔らかい笑みを浮かべ ) ──お帰り、花音。お疲れ。



(/素敵なロルで花音ちゃんだとバッチリわかるので大丈夫です！恋仲という事で、花音ちゃんにベタ惚れな真尋で、珍しく甘い雰囲気を出していけたらと思っております。あの真尋が料理なんかしてて自分でも違和感しかありませんでしたが(笑)、真尋は真尋なので強引な部分は健在かと。ここからこんな流れにしてほしい等ご要望ございましたらいつでもお声かけくださいませ。宜しくお願い致します！)

＞真尋君

…ん、ただいま。遅くなってごめんね。やっと一段落ついたよ…。（家の中へと入ればほどなくしてリビングの方から若干久しぶりとなる相手が普段よりも柔らかい笑みで労いの言葉と共に出迎えてくれて、恋人になってからよく見るようになった笑みに幸せと嬉しさから思わず表情を緩ませながら改めてただいまと述べれば、若干お疲れモードなのか苦笑交じりの表情で仕事に一段落ついたことを述べつつ靴を脱いで上がれば「あれ、何だかいい匂いがするんだけれど…。もしかして真尋が？」と先程までは相手にようやく会えたという喜びから気付かなかったが、ふと鼻を擽るご飯の良い香りに己が用意したわけではないため消去法で相手が作ったということになり、確かに初心者でも出来る簡単な料理を教えたがまさか実際に作るとは予想外で珍しいものを見たと言わんばかりの表情で見つめて）

（/そう言ってくださってほっと一安心しました。私もあの俺様な真尋が料理？！と娘共々驚きを隠せません（苦笑）ふふ、それでこそ真尋です！了解です。今のところは特にないので真尋との甘々なイチャつきを楽しみたいと思います。）

＞梨杏 【直哉/教師と生徒】

( 季節は移り変わり、桜が舞う春。彼女が卒業して以来、プライベートで会うのは初めてだ。待ち合わせの駅前で彼女を待つ間、何だかそわそわしてしまうのは、形式上生徒ではなくなった彼女を妙に意識しているからだろう。誘われたのはブライダルフェア。勿論今まで行く機会もなく、参加するのはカップルばかりだろうと考えると少し照れ臭い気もするが、彼女はこういったイベントが好きそうだ。今日は笑顔の彼女が沢山見れるだろうかと期待に胸を弾ませながら、そろそろかと時刻を確認し辺りを見回すと視線の先に佇む彼女を見つけ。遠目から見ても今日はいつもより大人っぽく綺麗な雰囲気の彼女。しかし何処と無くそわそわした様子は可愛らしく、思わずふっと笑みを浮かべると、そちらに近寄って声をかけ ) ──やあ、梨杏。待った？


(/ご参加有難うございます！設定了解しました！待っていた卒業後という事で、直哉の心持ちや行動にも変化をつけていけたらいいなと思っています。またブライダルフェアということで、料理の試食なりドレス試着なりしてはしゃぐ梨杏ちゃんなんかも見られるかな？と直哉共々楽しみにしております。限られた時間ですので、続きはまた次回にという感じでのんびり楽しめたら幸いです。)

＞柚舞 【那智/先輩と後輩】

なーに言ってるの。そんな心配しなくたって、俺先輩だけの知ってるじゃん。もう…ほんっと可愛いんだから先輩。( 頬をつつかれながら抱きつけば、愛しいとばかりにすり寄るような仕草をし。芝居だとわかっていても彼女が妬いているような態度を見るのは悪い気はしない。こんな風にくっつけるのも皆の前で限定だからこそどさくさに紛れて必要以上にくっついてやったりするが、そんな時は決まって後から彼女にやりすぎだと怒られる。こんな自分達を見慣れた生徒会メンバー達は何の疑いもなく、寧ろまたやってるよこいつらと若干呆れたような反応をした後彼女が用意した飲み物へと群がり、目当てのものが被ればじゃんけんを始め賑やかに。その隙に受けた彼女からの忠告には「ハイハイ」と面倒臭そうに返すも、悪戯な笑みを浮かべながら小声で ) …ねぇ、それって単なる忠告？それとも遠回しに私以外見ないでって言ってんの？

＞花音 【真尋/恋仲】

あァ、お前最近ずっと忙しくて疲れてンだろ。花音直伝だし、俺はやれば何でも出来る才能があるからな。味はいい筈だぜ。( 予想通りの反応にしてやったりばかりに機嫌を良くし、相変わらず自分を持ち上げる事を忘れず得意気な笑みを浮かべて。いつ見ても文句なしに綺麗な彼女だが、幾つかのやりとりから流石の彼女も疲れている事を察し。責任感が強く仕事熱心、その上面倒見がいい彼女の事、ここのところ恐らくは自分の仕事に加え同僚や後輩の手伝いも自主的にこなしていたのだろう。それ故何度となく約束をキャンセルされた時は、何でそんなにお人好しなのかと苛立ち、自分が後回しにされた事や彼女の身への心配から冷たい態度を取ったりもしたが、そんな彼女にどうしようもなく惚れ込んでいるわけで。夕食を準備した理由のひとつに詫びも含まれているのだが、プライドの高さ故それを口にすることもなく。ややお疲れモードの彼女に近付いてそっと抱き寄せれば、頑張ったなと労うように髪を撫でながら耳元に口付け、言っても仕方がない不満と共に独占欲を囁いて ) …この俺より仕事ばっか優先しやがって。今日は帰さねェからそのつもりでいろよ。

＞那智

こら、那智。まだ仕事終わってないんだから抱きつかないの。我慢してよね。( こうして人前でのスキンシップをするのはどれだけ回数を重ねても慣れる気がしない。二人でいるときは特に何もなく、人前でだけというのが周りとは違うところだろうけれど。嘘だとわかっているものの、砂糖のように甘い言葉を掛けられればどうしても気になってしまうわけで。何も気にしていないとでもいうように怒るふりを。そのままぽんぽんと頭を撫でるのは子ども扱いか、彼を"男性"ではなく"弟"として考えようとしているからか。飲み物に群がって此方には目もくれない様子の他のメンバーたち。それを良いことに囁かれた言葉には調子に乗せられるまいと少し強い口調で。本当は好きだと気付かれたらからかわれるに決まっている。絶対好きだなんて言ってやらない )なっ……忠告に決まってるでしょう？モテるからって勘違いしないでよね。

＞真尋君

…やっぱり顔に出てる？そりゃ、教えたけれどまさか本当に作るなんて…。ふふ。じゃあ、期待しているね。（相手の前では飾らなくていいという甘えから出会い付き合いだした頃より素の自分が出ており、疲れていることを察して相手なりに労おうとしたのだろう。と仕事の忙しさから相手との約束を何度となくキャンセルし、冷たい態度を取られることも少なくなかったが、なんだかんだ言って相手の分かりづらい優しさは健在で）だって、後回しには出来ないし。終わらせないことにはどうしようもなかったから。…私だって、好きで仕事にばかりかまけていたわけじゃないよ。（徐に距離を縮められてそのまま抱き寄せられれば一旦仕事用の鞄とバレンタインチョコが入ったチョコ色の紙袋を近場の置き場へと避難させ、相手の不満と独占欲を受け止めるように自由になった両手で相手の背へと腕を回しながら優しく抱き締め返すと好きな人と出来る限り一緒に居たい。だが、恋愛に現を抜かしてばかりもいられないのが現実であって「ねぇ、夕飯を食べる前に着替えてきてもいい？」と相手からの労いが込められた耳元への口づけや髪を撫で受けながら、お風呂は夕飯を食べてからにしようという思惑から相手に伺いをたてて）

＞4946 直哉さん

（時刻を確認したところ、気持ち少しだけ早い。彼に早く逢いたいと想いが急かして、この時間らしくスマホを鞄に仕舞えば次は小さな手鏡に自分を映し髪の毛を撫でるように整える。制服姿はよく見せていたが私服となると、緊張_______……、服装はこの日のために購入したものではなく、購入した時からのお気に入りのワンピース。自分に似合っているだろうかという不安まで出てしまう。デートという名目でのブライダルフェアではないが気持ちはデートのようで、これがもしかして卒業してからの初めてじゃないかと考えてたら恥ずかしささえ感じてしまい、彼が近づいてくる気配まで気づかず声をかけられて我にかえり）
せ、せん………、ううん。直……く、直哉さん。全然、待って……ないよ？今、来たところです。
（俯いていた顔を上げ、声の主の方を向きて。先生と言いかけては違うといつもの呼び名を呼ぼうとするが、躊躇が伴い名前に敬称をという形を選んで途切れ途切れで問いに答えて。本当に来てくれたんだと、嬉しさの余り頬が緩んで。「良かった、時間間違えていたらどうしようとまで思っていたの。来てくれてありがとう、ございます。」学校では敬語なしで会話をしていたのに、何故か敬語が出てしまって。式場の場所をスマホ画面で示し、それを見せながら「式場はここから遠くないから……直ぐ着くと思い、ます。」ややぎこちない喋りに。）

（／ご理解、ありがとうございます。盛り沢山の感じにしてしまいましたが、少しでも楽しめたら良いなあと思っています。卒業後の自称初デートとなっているようです。先生の姿ではなく新たなる直哉さんを引き出せたら良いなあと思っています。よろしくお願いします。）

＞柚舞 【那智/先輩と後輩】

…ふーん。つまんない返答。( 案の定彼女は嫉妬をしたわけでもなくあくまで“忠告”らしい。こんな風にスキンシップや駆け引きをしても、他の女子と違って動じない彼女はやはり食えないなと思う。単に脈がないだけなのかもしれないが。それはそれで悔しくて、思わず冷めた口調で本音を溢すと同時に各々が飲み物を選び終わり、一旦彼女を解放し。仕事を片付けない事にはいつまで経っても帰れない為、何時ものようにちゃっかりと彼女の隣の席に座り仕事に取り掛かる事に。しかし先程の件を根に持っているようで、少しでも意識させようとの魂胆なのか彼女の横顔をじっと見つめていたかと思えば隙を見て耳に息を吹き掛けてみたり、太腿をそっと撫でてみたり等の悪戯を始め )

＞花音 【真尋/恋仲】

…知ってる。お前も俺に会いたくて仕方なかったんだろ？冷たくした時、泣きそうになってたもんな。( 腕の中に彼女を収めたまま触り心地が良く良い香りがするその髪に口づけ、仕事で忙しく泣く泣く断りの電話を入れてきた彼女の心情を思い。電話越しに冷たい言葉を浴びせた後の彼女の震える声がずっと忘れられずにいた。久々の温もりが愛しくてこのままもう少し彼女を感じているつもりでいたが、着替えたいという彼女の申し出に渋々腕を緩めて ) …たく、焦らしやがって。着替えは持ってきたのか？ねェなら幾つか寝室に置いてあるぜ。( 小さく舌打ちするも苛ついているというよりは珍しく拗ねた様子で。とはいえ確かに仕事帰りの服装ではリラックス出来ないだろう。彼女が泊まった時に置いていった服を洗濯しておいた事を思い出すが、抜かりない彼女の事、その都度持ち歩いている可能性もあると思い訊ねてみて )

＞真尋君

当たり前よ。仕事も大事だけれど、真尋の事はもっと大事だもの。…誰だって好きな人に冷たくされたら泣きたくなるわよ。（久しぶりに感じる相手の温もりと匂いに会えなかった分を充電するかのように回した腕へ力を籠め、会いたい気持ちは同じくらい強いが仕事が忙しい時は泣く泣く断りの電話をすることも少なくなく。その都度冷たい言葉を浴びせられ、相手に申し訳ない気持ちと相手に会いたい気持ちから電話が終わった後一人で泣くこともあったがそこまで言う必要はないだろうと曖昧に言葉を濁して）ううん。今日はこっちにある着替えで済ませるつもりだったから。（己とてようやく感じられる相手とは離れがたいが流石に仕事帰りの格好のままでイチャつくつもりはなく、相手の問いかけにはここに泊まることも少なくないため何着か着替えを置いておりそれで済ませると述べつつ「…あ！ごめん。すっかりこれ渡すの忘れていて。はい、遅くなったけれどHappy Valentine's！」と相手の腕から抜ければ着替えるため一旦置いた荷物を回収しようと手を伸ばせば、相手に夢中ですっかり忘れていたチョコの存在を思い出しチョコ色のシンプルなデザインの紙袋の手提げ部分を持つとニッコリと笑顔を浮かべハッピーバレンタインと綺麗な発音で述べながら紙袋を相手に差し出して）

＞那智

つまらなくて結構。元々本気じゃないんだから、ね。ほんと、あんたってそういうところ可愛くないよね。( 嫉妬とか、束縛とか、そういうものとは無縁でいたい。感情に振り回されるのはごめんだ。本気になってしまったら離れるのが辛くなってしまうから。あくまでも線引きをちゃんとして境界線をはっきりさせておきたくて。溢された本音にはあえて冷たく返し。仕事が再開されると少し遅れてきたぶんを取り返すべく真面目に資料と向き合い、サクサクとこなしていき。しかし途中から加えられた悪戯に確実に意識はそちらに持っていかれてしまい。思わず反応してしまいそうになるものの、さすがに周りのメンバーが真面目に取り組んでいる中いちゃついてると思われるのも癪であり。とりあえず彼には後で怒るとして、此方からも然り気無く悪戯を仕掛けてみようか。そんな思考に至ったのは気紛れであり、気が変わらぬうちにと書類を持つ手に自身の手を重ねてみたり、首筋へと手を伸ばしてみたりと仕返しを加えてみて )

＞梨杏 【直哉/教師と生徒】

ん？どうした？今日はやけに他人行儀で寂しいな。そんなにかしこまらないで気楽にいこう。せっかくのデートなんだから。…な？( 卒業後初めて会う彼女は、今までの生徒と教師という枠から外れた距離感に戸惑っているのか、ややぎこちない感じがして。笑みかけながら頭をぽんと撫で、彼女の緊張を解こうとし。まだ正式に付き合ってはいないものの、デートだといっても何の問題もない事や、生徒ではなく女性として見ることが許される事に解放感に似た清々しさを感じ、普段より浮わついてしまっているのが自分でもわかる。目的地は自分でも前もって確認しておいたものの、彼女に示されるままスマホの画面を覗いて「了解」と頷くと、早速移動をしようと手を差し出し、照れ臭そうな笑みを浮かべながら本音を溢し ) …やっと堂々と繋げるな。卒業したからかな、何だかやけに大人っぽく見えて、実はちょっと緊張してる。ワンピース、梨杏によく似合ってるよ。とても可愛い。

＞4956 直哉さん

えっ？（他人行儀という言葉に、声が上ずってしまい困り顔が出てしまう。そんな訳ではないんだけど、今までと違う関係のような気がして意識してしまう自分がいるのは確かなことで。先生と生徒、こちらが想いを寄せても届かなかったと故に無我夢中だったのかもしれないが今は違うどこか意識して。デートと聞くと同時に頭上に柔らかな温もりを感じると何かの糸がプチン、と切れる音が聞こえた。無意識に緊張していたのそれを解くように彼を感じて小さく同意するように小さく頷き、スマホ画面を見るために近づいてきた横顔にドキッとしながらもお互い位置を確認して、少しだけ前を歩く彼の手が差し出されると照れ臭そうにそれを軽く手を添えて ）堂々とだなんて言われるとなんか恥ずかしい。私は緊張してるよ？とっても_____。本当に、大人っぽい？ありがとうございます。（耳に届く優しい音色に頬が緩むのが自分でも分かる。繋いだ手を少し揺らし、数十分歩くとフェスに参加するカップルらしき人たちがちらほら見え始めて）ねぇ、あそこかも。間違えずに辿り着いたみたいですね。（今まで生徒だった自分から少しだけ背伸びするように、彼に微笑みかけて。）今日、すごく楽しみだったの。それはね_________、直哉さんと一緒だからだよ？


（／前回、二重投稿してしまいすみませんでした。即削除依頼をしたのですが、されてなかったみたいです。すみません。こんな、梨杏ですがよろしくお願いします。）

＞花音 【真尋/恋仲】

お前の寂しさを埋められるのは俺だけだろ。泣きたきゃ泣けばいいのによ。お前変なところ頑固だからな。( 声を微かに震わせながらも己の前では気丈に振る舞おうとしていた彼女が、電話の後、一人で泣いていただろう事も予想出来た。しっかり者で自分に厳しい彼女だからこそ自分には甘えて欲しいし、蕩ける程甘やかしてやりたい。早く触れたいと逸る気持ちを無理やり抑え込み、一度彼女を解放すれば、綺麗な発音と共に紙袋を差し出され。彼女からチョコを渡されるだろう期待はあったが、久々に会えた喜びが勝りすっかり忘れていた。貰ってやるよ、と偉そうな笑みを浮かべ受け取っていたあの頃とは違い、今はその笑みに嬉しさや少しの照れ臭さが滲み出ており。…サンキュ、と短く礼を述べ受け取れば、紙袋を軽く掲げながら期待した眼差しで問いかけ ) 中身は何だ？

＞柚舞 【那智/先輩と後輩】

…っ( 元々本気じゃないんだから、という彼女の言葉がチクリと刺さる。…そんなの知ってるよ。彼女がそうして牽制するかのように口にする度痛みが胸に広がっていき、今や修復不能なところにまで来てしまった。悪戯を仕掛けていた手を一瞬止めた隙に彼女からの仕返しが始まれば油断していた為にピクリと反応してしまい、気恥ずかしさからか恨めしげな横目を送り。他の女子とじゃれ合うのは楽しい。少し誉めてちょっかい出しただけで、頬を染めながら嬉しそうに期待の眼差しを向けてくるんだから正直ちょろい。だけどこの人に“それ”を求めるのは無意味で。他の女子とは違う彼女のすました顔や冷めた態度を崩してやろうかと最初はゲーム感覚で楽しんでいたが、最近はこの関係がしんどいと思う事さえある。隣の彼女とこっそりじゃれ合っているうちに妙に切なくなって不意にピタリと攻撃を止めれば、その後は一切彼女と目を合わせず終わるまで仕事に集中して )

＞那智

( 仕返しに対して反応が見られると口角上げ楽しそうな笑みを向けて。油断してる方が悪い、なんて。普段は触れ合うことなんてほとんどない。否、意識的に控えている、と言っても過言ではないだろう。偽物なのだからと言い聞かせていないと苦しくなる。彼は女の子に人気が高いから、本気の交際でないと気付かれた途端に横取りされるはずである。隠しているのが辛く思ってしまうのは素の性格の中にも彼の良さを見つけてしまったから。どうしたものか、この気持ちを消し去ることができたら良いのだけれど。悩みを忘れるように暫し仕事へと没頭し。空の色がだんだんと暗く染まっていく頃になるとようやく今日のうちにやるべきことが片付き、それらを纏めて置くと帰り支度を進めて。人前だから大丈夫と言い聞かせては自然な流れで彼の手を取って周りへと声を掛け。｢任せて｣と快諾してくれたのを見ると生徒会室を後にして。誰かいるかもしれない、との危惧から廊下へ出てからも手は繋いだままで )じゃ、私たちはそろそろ帰ろうかな。戸締まり宜しく。

＞梨杏 【直哉/教師と生徒】

…うん、俺も楽しみにしてたよ。今日は梨杏の笑顔がたくさん見られるかなって。( 楽しみだという彼女の笑顔に応えるように此方も柔らかく微笑みながら優しい声色で返し。会場に向かう途中交わされていたのは普段と変わらない他愛ない話ではあったが、いつもより近くに彼女を感じられるのが嬉しくて。しっかりと手を繋いだまま歩いていると会場に辿り着き。周囲はやはりカップルだらけであり、ブライダルフェアにふさわしい装飾で彩られた雰囲気に少しばかり緊張しながら受付を済ませると、慣れない雰囲気に何だかそわそわしてしまい。そもそも女性の為に開かれたようなイベントだといっても過言ではなく、こういう場ではエスコートするにもいまいち勝手がわからず。珍しく落ち着かない雰囲気で、隣の彼女に困ったように笑いかけ ) …まいったな。こういうの初めてだから俺の方が緊張してきた。俺、浮いてたりしないかな？梨杏みたいにもっとちゃんと綺麗な格好してくるべきだったかなぁ。

＞柚舞 【那智/先輩と後輩】

じゃあ、お先ー。お疲れ様でしたー！( 片付けを済ませ帰り支度をすれば、いつものように他の生徒会メンバーに明るく声をかけ、いつものように手を繋いで生徒会室を後にする。誰が見ていようと見ていまいと、廊下を歩く時も靴に履き替え昇降口を出る時も、軽く戯れながら恋人の振りをするのが日常で。恋人から元の二人へ戻るタイミングはその日の状況によって変わるが、繋いだ手を解くのは決まって彼女の方からだった。もうその必要はないでしょう？とでもいうように。冷静な彼女はその辺の判断や切り替えもしっかりしている。…ああ、何だか無性に苛々する。今日は何故か胸のにかかった靄か晴れなくて、あれこれ要らない事を考えてしまう。何処か上の空のまま恋人とオンの両方の自分を演じながら校門を出ると、急に無口になって、珍しく自らその手を手離して )