毛利元就(無双) 2020-05-17 06:21:23 |
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(丁寧に並べられた感謝の言葉、端々から感じ取られる凛とした彼女の雰囲気、質問に対しても誤魔化す事なく、真摯に受け答えてくれた彼女の事を内心好ましく思っており。ふと彼女の今後の身の振り方を聞いておくべきだろうと思い浮かべれば)…君は、これからどうするんだい?いや、どうしたい?と聞くべきかな。もう、元の世に帰ってしまうのかな?
実はその……戻り方がわからず。というより、戻れるかどうかわからないので今日からこの世界で必死に暮らそうかと。郷に入っては郷に従え。毎日必死に働きますので、このお城に住まわせてください! 女ですが体力には自信がありますので、力仕事もバッチリこなせますよ。(一番訊かれたくなく困った質問に最初は表情を曇らせるが生きていくには働くしかない、と気合い入れると表情は明るくなっていき。一番の理由はこの城の主である不思議な雰囲気を纏う相手から離れ難いのと、衣食住に困ってしまう為何としても働こうとできそうな仕事内容を提示してみて。しかし武将なら正室や側室がいるはずだと考え、今までずっと正室の存在を忘れていたのか慌てた様子で奥方について問うて)あの、毛利さん。非常に申し上げにくいのですが……奥方様はどちらに? 私みたいな余所者の女がいましたら、奥方様は黙っていないと思いまして。
(相手の気迫に気圧されるように思わず上体を仰け反らせるも、曇った表情から一変いきいきとし始めた彼女の表情につい口元を綻ばせ。彼女がもしこのまま此処に残るというのであれば、城に住むことを薦める予定であった。図らずも自らが望んでいた展開へ進んでいる事に堪えきれず、笑い声あげながら)ははは、そんなに必死にならなくても大丈夫だよ。私もね、もし君さえ良ければこの城に居てくれないかな?って聞くつもりだったんだ。(次いで問われた内容に一瞬言葉を詰まらせるも、直ぐに穏やかな口調で)随分前に病で、ね…私は変わり者だから、正室しか娶らなかったんだ。周りは早く側室を、というのだけれどねぇ……まぁ、そういう事だから、奥の事は気にしないで。むしろ、他の者に、その…いや、なんでもない。
だいぶ夜が深くなってきたけれども、大丈夫かい?
そのお言葉が訊けて安心しました。ありがとうございます!……ですがこの世界について私は情報が全く無いため、暫くの間毛利さんのお傍に居させてもらえませんか? 邪魔にならない様に働きますので。(笑い声と表情から追い出されずにすみ安堵して。仕事と言ってみたが子の世界について何も知識はなく勝手に動けない為傍に居させて欲しいと懇願し。奥方の問に相手が言葉詰まらせ、その告げられた内容から申し訳ない気持ちで心が一杯になると謝罪しては、個人的に感じた気持ちを吐露し)私、何も知らなくて……ごめんなさい。無神経でしたね。でも、その……毛利さんが変わり者だからとか関係なく正室の方だけを愛する事はとても素敵ですし、そこまで毛利さんに愛されていた正室の方が羨ましいです。(全くお膳に手を付けていないことに気付くと慌てずに食べ始めて。食べながら眠る場所は何処か気になり、飲み込んでから問うて)あの、毛利さん。私は何処で眠れば良いでしょうか?
(傍で働きたいと訴えた相手へ「君にちょうどの仕事があるんだ!」とにこやかに答え。次いで、この時代に側室を持たないという事は珍しく、周りから散々嫌味や奇異の眼差しを受けてばかりだったため、彼女から掛けられた言葉は乾いてひび割れた大地に染み渡る水のようにスッと心へ入ってきて)君は優しい子だね。そんな風に言われたのは初めてだよ…ありがとう。(問われた言葉に視線で隣の部屋へ続く襖を示せば、自らも小皿へ箸を伸ばし。柔らかくよく味の染み込んだ野菜の煮物を幸せそうにのみ込むと)この部屋の隣を使うといい。その襖で繋がっているから、この部屋も好きに使っていいよ。ああ、おトキが整えてくれているから、直ぐに休む事も出来るよ。もし、何かあったら私でもおトキでも、遠慮せず声を掛けなさい。この部屋から廊下を奥に少し進めば私の部屋だから。さて…そろそろお暇しようかな。色々あって疲れただろうに、付き合わせてしまって悪かったね。君には悪いけれど、とても楽しい時間だったよ。時間を忘れてしまう程にね。(立ち上がると障子戸に手を掛け、控えの小部屋にいるおトキへ片付けや後の事を頼めば、彼女へ向き直り)ゆっくりお休み、朱莉殿。では、また明日。
(手を振って相手を見送ると一人になり寂しさで胸を締め付けられ。完食するとおトキへ"ご馳走さまでした"とお礼告げては奥の部屋へと移動して。布団の中で今日の出来事について振り返っている途中、いつの間にか眠って朝になっており。朝陽の眩しさまわからない程眠りが深いのか未だにぐっすり熟睡し、寝言呟き)……ん。もう、食べられない……。
(朝日が昇る頃、自然と目が覚めると真っ先に思い浮かぶのは昨日迎え入れた彼女の事。大きく伸びをしながら、彼女はきちんと眠れただろうか、もう目は覚ましているだろうか。心配と、違う世界に飛ばされ不安や孤独を感じているであろう相手を一人にさせてしまった罪悪感に僅かに瞳を細め。素早く身なりを整えると足は自然と彼女の部屋へと向かっている。途中、彼女を起こす為に水桶と手拭いを持ったおトキに会うと、おトキには渋い顔で小言を言われ。のらりくらりとそれを躱しながら彼女の部屋の前、障子の向こうの気配は起きた様子はなく、微かに聞こえた声は眠気を含んでいる。まだ彼女が夢の中にいる事がありありと分かり、耐えきれず笑みが口角に浮かび。驚かせないよう、出来るだけ声量を抑えた低い穏やかな声音で)朱莉殿、おはよう、朝だよ。
──あ、さ?……朝っ!?遅刻する……あ。そうだ、私は違う世界に来てしまったから遅刻しないんだ。(柔らかな優しい声が眠気覚ましになり、飛び起きると昨日の事など思い出し異世界に来てしまったのは夢でないと改めて自覚し。着物を着直し、髪を手櫛で軽く直してから襖開け『毛利さん、おはようございます。昨日話していた、ちょうどいい仕事の事について内容を訊いても構いませんか?』挨拶した後、昨日訊いた仕事内容が気になっていたのもあり早速質問してみて)私ができる範囲で頑張って仕事しますので!
(慌てて飛び起きたのが気配と声音から感じ取られ、そんな彼女の様子に今度は堪えきれず笑い声をあげ。後ろに控えていたおトキに咳払いで窘められ、それでも緩む口元を誤魔化すように手桶へ手拭いを浸し、絞った物を彼女へ差し出しながら)あはは、そんなに慌てなくても大丈夫だよ。仕事、と言っても、そんな大それた内容ではないんだ。少しばかり、力が必要だけどね。さて、準備はいいかな?
(先程から笑われているのだが何故だか不快な気持ちにはならず、つられて笑うと塗れた手拭いを渡されて。軽く顔を拭きつつ話を聞くと内容は力仕事だという事はわかって。詳しい話は移動してから話すのだろうかと考えながら手拭いを近くにいたおトキへ手渡すと力仕事ならこの姿では動きにくいと思い、服装について問うて)力仕事ならお任せあれ!ですが、力仕事でしたらこの美しい着物を汚したくはなく。仕事の前に着替えた方が良いですか?
お、頼もしい言葉だね。うんうん、それなら何か替えを用意させよう!(着物を汚したくない、という言葉に彼女が着物を気に入ってくれていたのだと嬉しくなり。ならば代わりの物をと思ったが、出来る物は下女が着る質素な着衣か、今着ている着物よりも動き難そうな物ばかり。相談しようにも自身の周りに女気はない。思い至った所でピシリと表情を強ばらせ、視線をさ迷わせながら)…あー、うん、そうだねぇ…飾り気のない物になってしまうけど構わないかな?いや、正直に言おう。今日1日は、私の物で我慢してくれないかな。直ぐに何か仕立てさせるから。
(気替えについて相談した瞬間、表情の変わる姿に首傾げ。表情について暫し考え、結論は己が女だという事で衣服について悩んでいるのだと推測し。普段から服装に拘りはなく動きやすい服ならどんな服でも構わないという気でいたので表情を見て察し『私の事を想ってなら、問題ありませんよ。私は女ですが、綺麗な着物だと動きにくいですし、汚してしまったら申し訳ないので。動きやすそうな毛利さんの服を借りられて私は嬉しいです!』安心してもらえるように笑顔で服装について説明し、御礼告げた後ゆっくり相手の両手を包み込む様に優しく握り)……毛利さん。お姫様が着るような美しく高価な着物は私には似合いませんので。この美しい桜の着物も、私には勿体ない程ですし。
(それでもやはり年若い女性に自らのような男の物を着せるというのは戸惑われ、予定の変更も視野に入れるべきだろうかと思案していると、小さく柔らかな温もりに両手を包み込まれ、それが目の前の彼女の物である事に気が付けば、驚きに彼女へ視線を戻し。ふわりと穏やかな笑顔で紡がれる言葉に自然と強ばっていた力が抜けていき)そうかな?君ならどんな着物でも、難なく着こなしてしまいそうだ。その桜色の着物なんて特に似合っているよ。まるで桜の精が目の前にいるみたいだ。(後ろから咳払いと共に篭を抱えたおトキが現れ。篭の中には今まで話をしていた衣装一式が丁寧に畳まれて収まっている。おトキは彼女の前に進み出ながら「朱莉殿、お手伝いを致しましょうか?」と声を掛け。)
(住んでいたあの世界にいた時でも異性から照れる様な熱烈な言葉は言われた事がなく、真顔でさらって当たり前の様に言われると無自覚で天然なのだろうかと考えてしまい。恥ずかしそうに仄かに頬が紅潮して返事に困っていると助け舟の如くおトキから話しかけられ何度も頷くと、名残惜しむようにゆっくりと手を離した後おトキの隣へ移動して)お、おトキさん!お手伝いをお願いします。……えっと、毛利さん。着替えてくるので少々お待ちください。桜の精みたいに私は可愛くないですが、そう言って貰えて嬉しかったです!
投稿してから誤字脱字を発見してしまい、連投ごめんなさい!
(住んでいたあの世界にいた時でも異性から照れる様な熱烈な言葉は言われた事がなく、真顔でさらっと当たり前の様に言われると無自覚で天然なのだろうかと考えてしまい。恥ずかしそうに仄かに頬が紅潮して返事に困っていると助け舟の如くおトキから話しかけられ何度も頷くと、名残惜しむようにゆっくりと手を離した後おトキの隣へ移動して)お、おトキさん!お手伝いをお願いします。……えっと、毛利さん。着替えてくるので少々お待ちください。桜の精みたいに私は可愛くないですが、そう言って貰えて嬉しかったです!
ああ、ゆっくり準備しておいで。私は此処で君が次にどんな姿を見せてくれるのか、楽しみに待っているよ。(離れていった温もりに少し寂しげな表情を見せるも、嬉しかったと告げる言葉に目元を緩め、おトキへ「頼んだよ」と声を掛け。おトキは一礼し、先程まで彼女が休んでいた寝室へ朱莉を連れ立ち、部屋の真ん中へ篭を置くと彼女へ向き直り。中から白生地に淡い黄色の糸で矢がすり柄が織られた着物と、青みを帯びた鮮やかな紫色の袴を取り並べながら「お裾が気になるのではと思い、勝手ながら袴もお持ちしました。年若い方にこのお色は少々地味でしょうか…」伺うように彼女へ視線向け)
お着物も袴も素敵ですし、この色は私の好きな色なのでありがとうございます!(寝室に使った部屋へ再び案内され、籠から着物と袴を出されて畳に並べられると地味という発言に首を横に振りつつおトキへ笑顔向けて。暖色系の着物は嫌いではないが、力仕事となると汚れる心配があり。袴も準備してもらえて助かるとその御礼も伝えて。着物を見て奥方の話を思い出すと微笑みながら相手の奥方だった女性を思い浮かべ)袴を準備してもらえて助かりました。……毛利さんの正室の奥方様はきっと、美人な女性だったと思うので毎日美しい着物を着ていらっしゃったのですね。
返事が遅くなってしまって、ごめん!
(彼女の言葉と笑顔に安心したように表情を柔らげ小さく頷き返しながら、着物を手に取り「ふふふ、朱莉殿もお綺麗ですよ。奥方様とは違う可愛らしもございます。最初、貴女を見た時に、殿がどこぞの姫様を拐っておいでになったかと驚きましたもの。書物か歴史にしか興味を持たれない殿が、女性を追い掛けて花街へ行ってしまったとお聞きした時、耳を疑いましたわ。まさか、こんな年若い方だとは思いませんでしたし。…さあ、出来ましたよ。」くすくすと笑みを零しながら、手際よく着物を着付けていき、ものの数分程で終わらせてしまうと満足そうに一つ頷き。)
こうしてお返事をいただけて嬉しいので、気にしないでくださいね!
(着付けてもらいながらおトキの発言には驚き内容が内容だけに恥ずかしさも含まれて。正室の奥様が忘れられず再婚しないのか、恋をしないのか等色々考え気になったのかおトキへ『毛利さんは新しい恋や再婚、等は考えていないのでしょうか?……ごめんなさい!こういう質問はダメでしたよね』興味本位で質問してしまった事を慌てて謝ると、申し訳ない気持ちになり表情も曇って。話題を変えるように新たな質問をして) あの……おトキさんと毛利さんの付き合いは長いのでしょうか?
君は優しいね。その心の広さにどっぷりと甘えしまいそうだ…駄目な大人だね、私は。ああ、これは蹴って構わないよ。
(彼女の口から零れた言葉に僅かに瞳を見開くも、その疑問に対して答えるべきではないだろうと思い。次いでの問い掛けには、視線をやや上に向け昔を懐かしむように瞳を閉じ「殿がまだ乞食若殿と呼ばれ、小さなお城で過ごされていた時からお仕えしております。だから、とてもおばあちゃんのですよ、私。でも、あの頃の事は今でもしっかり覚えていますわ。殿は話したがらないでしょうけど…朱莉殿になら、もしかしたら…朱莉殿は、将来を約束された方は?」少し首を傾げながら問い掛けるも、同時に障子の向こう側からのんびりとした口調で)なんだか話しが盛り上がっているところに悪いねぇ。私も混ぜてもらおうかな?
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