時代を越えた絆〆

先ずは…応募してくれて、ありがとう。期待していなかったから、君に声を掛けてもらえて嬉しかったよ。
早速なんだけれど、幾つか確認して起きたいことや、私のことで知っておいて欲しいことがあるだ。

・君のプロフィール
・展開によっては、戦場や間者なんかが出てくるかも知れないんだけれど…君は流血表現なんかは平気かな？といっても、滝のように流れたり水鉄砲のように勢い良く飛び出したりはしないよ。ただ、苦手なら教えて欲しいな。
・萌と萎があれば、こちらも簡単で構わないから教えて。

私については、そうだねぇ…萌えはたくさんあり過ぎて書ききれる気がしないなぁ。反対に、萎えは「展開任せ、受け身過ぎ」だけ。
レス頻度は、ムラが結構あってね。3日以上空きそうな時は必ず連絡する。

なんだかたくさん書いてしまって悪いねぇ。
私のことで何か気になった事があったら、遠慮なく聞いて。

私の方こそ知識が無いので不安でしたが、優しい貴方様に感謝です。
確認事項やなりきりの相談は積極的に行っていくつもりでおりますので、これからどうぞよろしくお願いいたします！

Ｑ. プロフィールについて
Ａ. 女性キャラクターのプロフィール作成にあたって人物について萌萎がありましたら、参考にしますのでお願いします。

Ｑ. 流血表現について
Ａ. 規約やマナーの範囲内でのグロテスクな描写や流血表現でしたら平気ですので。貴方様が違反すると微塵も思っておりませんが、確認という事で。

Ｑ. 萌萎について
Ａ. 私の方も萌は此処に表記しきれない程なので同じですね。萎も極端に無理な事項や表現はありませんが、無言でなりきりが終わってしまうのは萎と言いますか、過去の経験から突然御相手様が姿を消してしまう事が多かったので無言での御相手解消や、なりきりの終了はごめんなさい。私の方も直ぐに返信できない事案が発生しましたら、指定された三日以内に報告しますので。

私の方も日によってムラになりがちですが、私生活の方で突然の事が無い限り三日以上空く事は滅多にございませんので御安心くださいませ。

此方こそ、よろしく。私に興味を持ってくれて本当にありがとう。君が過ごしてくれる楽しんでくれるよう、尽力するつもりだ。展開について、随時相談しながらやっていければ、と思ってる。君は相談しやすそうだから助かるよ。

プロフィール作成について、1つだけお願いしようかな。どうも私は、素直じゃない子は得意ではないんだ。そうだねぇ、時々立てられる爪は可愛いのだけれど、度を過ぎるツンツンはどうしたら良いのか解らなくなってしまう。出来れば余りツンの強すぎない子であって欲しいな。それ以外なら、どんな君でも大丈夫。トリップに際して特殊な力を持つのも面白いかなぁ…その辺りは君に任せてもいいかな？

流血表現についての回答ありがとう。ははは、そこまで信用してもらえるなんて嬉しいな。では、もしそういった展開になっても大丈夫だね。
萎についても了承した。お互いに打ちきり時は一言でも良いから何か残していこう。3日無言が続いた時は要確認ということで。

いえ、そんな。私も貴方様の期待に応えられるように努力しますので。
何かありましたらその都度相談してくださいね。いつでも協力しますので！

そんな些細なお願いだけで良いのですか？かしこまりました。私もツンツンしていたり素直なキャラクターを扱うのは苦手でしたのでそのあたりは平気かと。お淑やかで実年齢に対し落ち着きがあり、トリップした後すぐに状況を判断して行動したりと行動的であり順応性の高いキャラクターをイメージしつつ作成する予定でおりますが、如何でしょうか？
トリップした後、特殊能力が開花する設定はとても興味深いです！

①：現世で剣道など習った事はないのだが、特殊能力によりトリップ後刀又は木刀など持つと力が漲り剣の腕前は貴方様には劣りますが、互角に戦える位の実力はある。

②：特殊能力により切傷や軽い怪我なら簡単に魔法で治せたりと、少々ファンタジー要素をなりきりに組込むのはやはり苦手でしょうか？

特殊能力について以上二点考えてみましたが、どちらが好いでしょうか？ どちらも微妙でしたら再び考えてみますので。

流血表現や描写は基本的に苦手な要素に入っていませんので安心してくださいね。その様な描写があってもおかしくの無いなりきりだと思いますし。
ご理解いただけて感謝いたします。ロルの相性など何かあってこれ以上続けられないと感じましたら、一言でも良いのでお願いいたします。無言で居なくなられるのが一番哀しいので。とりあえず三日が目安、ということですね。わかりました！

ああ、本当に君はいい子だね。2人で力を合わせて、どんな小説よりも素敵で心踊る物語を紡いでいこう。

うん、とても素敵なキャラ設定だね！私好みのお嬢さんだ。
どちらも心惹かれるねぇ…ああ、どちらの能力も兼ね備えていて、少しずつその力を開花させていくというのはどうかな？例えば、戦の最中に村人や子供が巻き込まれたのをきっかけに戦う力に目覚めたり。反対に守るために治癒の力を発現したり。その代わり、体力を大幅に消費してしまうとか、1日に使える回数は制限されているとかの誓約を付けるのはどうかなぁ。私の側から離れすぎると効果は半減する、だと私しか得しないね。ははは。

ああ、それと君の萎だといけないから聞いておきたいのだけれど、展開を進めるために所々確定ロルを使わせて貰ってもいいかな？朝から夜への時間経過やモブの行動、戦場の動きとか。勿論、君の命に関わるような確定はしないよ。確定は苦手な人が多いからね。
実をいうと、私も無言打ちきりは苦手なんだ…せっかくの縁なのだから、礼は大切にしないとね。それまでは、君を離しはしないから、覚悟しておくといい。私は存外、しつこい男だよ。

貴方様の優しい雰囲気に惹かれまして、実際にこうして会話してみたらやはり素敵な殿方でした。貴方様とならどんな物語になっても心から楽しめそうです。

キャラクターが貴方様のお眼鏡に適ったようで安心しました。イメージのキャラを肉付けして完成させますね。プロフィールもなるべく早めに完成させて投稿できるように上手く調整しますので、今暫くお待ちください。
徐々に二つの特殊能力を開花させるという貴方様の提案、大賛成です！
トリップして目が覚めると何故か刀（真剣）を握っており貴方様に出会う前、偶然賊に遭遇してしまう。その賊は村人（か弱い女性や幼子）を人質に金品を巻き上げたりその姿を見て許せなくなって戦闘になり、その時最初の能力が開花する。能力が開花するも倒せる程強い訳ではないのでギリギリの所で貴方様に助けられる。出会いまでの流れも少々考えてみましたがこの様な流れはどうでしょうか？ 治癒の能力の方は貴方様が負傷して帰還した時、私も何か力になれないかと考え能力が開花する。代償として体力を大幅に消費してしまったり、回数制限や力に対して制約があるのは納得です！制約つきにしましょうか！貴方様の傍から離れすぎると効果は半減する、という設定も魅力的ですし、親しくなればなるほど力は強くなっていきコントロールも安定したりと良いとこ取りですのでぜひ！

私の方からロルなど特に苦手はありませんので、確定など気にせず貴方様のやりやすいようになりきりができましたら幸いです。ふふっ、貴方様の考えている執拗いは世間一般的な執拗いのカテゴリーに入らないと思いますよ？ 寧ろ私を離しはしない、と言われて喜んでいる私がいるくらいですので。存分に甘えてくださいね。甘えて……は違いましたね。恥ずかしい。

君の姿をまだきちんと見ていないのに、君が素敵な女性だという事が良く分かるよ。年甲斐もなく胸が踊るなぁ。とても楽しみだ。ゆっくりと待たせてもらうから、焦らずに準備をしておいで。私はここで待っているから。

とてもいいスタートになりそうだ！君の提示してくれたシチュエーションに沿って始めよう。私の動きとして、賊の討伐のために向かった村の奥、不思議な力を使って民を守る異国の服を身に纏う君を見つける。きっと私は君へ関心をもつだろうから、力を使って疲弊した君をやや強引に連れて帰城する。という続きの土台を考えたのだけれど…それとも初回は私から逃げて城下町に隠れて住むかい？その場合、私は私の持てる全ての力を持って君を探し出すけど。

そう言って貰えると本当に助かるよ。君もどうか楽なスタイルでね？
おや、その反応は少し予想外だなぁ。一歩引かれる位の事は覚悟してたんだけど…まさかまだ作戦会議の途中なのに、もう君の魅力にグラグラきてしまったよ。末恐ろしいお嬢さんだ。

【 自己紹介 】


　東野 朱莉　／　とうの あかり　／　29歳　／　165cm　／　
茶混じりである直毛の黒髪、長さは背中迄で髪質はふんわりと柔らか　／　仕事中はすっきりとしたまとめ髪　おろすと毛先にかけ波打つようにふんわり　／　奥二重のたれ目に睫毛は上下共長め　／　虹彩の色は日本人特有のブラウン系統　／　フェイスラインは卵型　／　顔面のパーツは全体的に整っている方で、愛らしいよりも美人系統　／　ふんわりとした柔らかなオーラを纏い、笑うと優しい雰囲気が増す　／　身長に対し見た目は華奢だが、ボディラインは女性らしくメリハリがある　／　女性なら誰もが羨むであろう魅惑的に主張する双丘　／　ネイビー系のオーダーメイドスーツ　カッターシャツに膝上丈のタイトスカートというのが勤務時の服装　／　とある上場企業の社長秘書を勤め早五年弱、仕事中心に生活をしていた様なものなのでプライベートはお世辞にも充実しているとは言い難い　／　職業病なのか常に一歩前を見据えて行動するのが癖になっていて、身体に染み付いている　／　笑顔と気配りは常に忘れない　／　逆境に負けない精神力と図太い神経　／　突然のハプニングにも冷静に対応できたりと高い順応性　／　経験不足や仕事人間だったのもあり色恋の方面は疎く、勘違いしやすい　／　初で照れ屋　／　私服に拘りはなく着たい服を着ている　／　トリップ時の服装はスーツで、手には真剣を握り締めていた　／　所持品は圏外で使い物にならないスマホと秒針の止まった腕時計、革張りのトートバッグ、刀（ 真剣 ）

私には勿体ないお詞の数々に恐縮でございます。私も貴方様と早く邂逅できればと考えつつも若干緊張しております。プロフィールが出来上がりましたので確認ください。年齢はもう少し若い方が宜しかったでしょうか？年齢以外に苦手要素等ございましたら訂正しますので、遠慮なく指摘してくださいね。

私の考えた始め方に賛同してもらえて感謝します。力を使って疲弊した私をやや強引に連れて帰り帰城するパターンも魅力的ですが、探し出してもらう方でも宜しいでしょうか？

内容は賊から助けてもらい安心するも初回のみトリップしてしまったという現実に対し理解が追いつかず、お礼を告げた後その場から直ぐに逃げて城下町へ。知らない町並みなのもあり、逃げこむように間違えて遊郭へと入ってしまい。訳のわからないまま着飾られ、化粧までされると別人に変化し張見世にて偶然貴方様の姿を見つける。というのは時代的にどうかと迷いましたが、如何でしょうか？私はやや強引に連れて帰り帰城するパターンでも勿論、流れ的に楽しそうですので迷ってしまい。

わかりました。御言葉に甘えますね。貴方様は素敵な殿方でして、その魅惑に勝てずついうっかり本音が。私が魅力的に映っているのはきっと魔法ですよ。貴方様が生きている世界にいない人物なので物珍しさもありそうです。しかし、貴方様にほめられると恥ずかしくて直視できなくなりますね。

プロフィールの提出ありがとう。年齢はその位の方がちょうど良いかな。トリップ前の職業も、此方で役立つ良いものだね。うんうん、見れば見るほどいいね。私からは特に要望はないかなぁ。もし、進めていく中で、追加の要素が出てきた時は捕捉していってくれれば問題ないよ。反対に、君から何か質問や要望はないかな？

ああ、その流れは思い付かなかったなぁ。私好みの展開だ！その流れでいこう。では、君がなんらかの理由で此方の世界にトリップをして来たところから始まめたいと思うのだけれど…私から物語を回そうか？

ははは、私はこう見えても人の本質を見れる男だよ。君が魅力的に見えるのは、きっと君の根っこの部分が美しいからだ。そして、そんな美しさに私は惹かれているんだろうね。おや、ここで口説いてしまってはいけない。続きは君と出会ってから、ゆっくりとね。

プロフィールに不備や苦手要素等無くて一安心しました。色々とお気遣いありがとうございます。何かあればその都度報告する、という形でも良いですか？今のところ私の方から質問や要望は特にありませんので！

貴方様の好みに合ったようで良かったです。流れはその様な感じでお願いします。
負担でなければ貴方様から始まりをお任せしても宜しいでしょうか？


はい！では続きは物語の方でじっくりと、ですね。貴方様との会話が待ち遠しく、楽しみにしております。

では、お互いに何か追記があった場合は都度書いていくという事にしよう。
私から始めさせたもらうよ。君に逢えることを私も楽しみだよ。

(梅雨の時期を迎えた安芸の国。男達の殆どが戦に駆り出されており、女子供や体の弱った老人しか居ない村に賊が押し入ったという報を受けたのは、その村から数里離れた街道。戦帰りで疲弊した者達が多く、動けそうな兵は一握り。幸い自身はまだ余力もあり村にも近い)参ったなぁ…城に戻って向かってからでは手遅れだ…動ける者は私について来るように。それ以外の者はこのまま城まで戻り、この知らせを城代に伝えるように(手綱を引き馬の首を件の村へ続く道へ向けると数人の兵を引き連れ街道を下り)

初回という事もあって長めになってしまってごめんなさい。ロルの相性等どうでしょうか？ 無理でしたら遠慮なく言ってくださいね。平気でしたらこれから改めてよろしくお願いいたします。




(ベッド上で眠っていた筈が目覚めると何処の田舎を彷彿とさせるような街道。起き上がる前、刀を握りしめている事に気付くと驚きの余り刀は手から離れていき。土埃を払い立ち上がっては仕方無いといった表情にて落とした刀拾い上げ再び握り。取り敢えず今の現状把握する為暫し歩くと周りに広がって見えた景色は貧しい小さな農村で。昨日迄暮らしていた見慣れた景色とは一変し、田園風景は実家に居た時に毎日見慣れていたので懐かしさを覚えて。歩みを進めると賊らしき男たちがとある民家から金品を巻き上げ持ち逃げしようとしている現場に遭遇、女一人に対し屈強な男数名はどうなるかなど目に見えているが性格故に見過ごす事等出来る筈がなく、こういう時にこそ握りしめている刀を使わねばならい。改めて刀全体眺めると模造刀ではなく真剣に気付き、賊へ立ち向かう為両手で刀握り直すも手足が目前の恐怖から竦んでしまい)私しか助けられる人はいないのだから、私が頑張らないでどうするの。動いてよ、私の足！(気持落ち着かせる為瞼閉じ一度深く深呼吸すると先程よりも落ち着き、不思議と力が漲ってきたような気がして。今こそ立ち向かう為時だと気合い入ると両足が無意識に動き、走っていて。賊のひとりが背を向けているその隙を狙い一発で仕留めるには首を狙うしかない、そう思うと握る力強まってそのまま一直線首狙いで。一瞬の出来事だった。先程まで繋がっていた首は呆気なく落下し、胴体と離れて。返り血を浴びぬ様に直ぐに離れるも白いカッターシャツが血液で赤く染ってしまい。不思議な高揚感に恐怖感じるが今はそれ所ではない、賊に囲まれてしまい絶体絶命な状況下でも必死に生きようと刀を軽く振って付着した血液落とし。村人を一人でも多く救う為早めに決着付けるべく刀突きつけ賊たち挑発し)私に殺られたくなければ盗んだ金品を全て置いて、この村から出ていきなさい。

とても素敵で、情景が思い浮かぶようなロルだね！私は好きだよ。反対にがっかりさせないか、私の方が不安な位さ。精進するよ！


(街道を抜けた先、村へ踏みいったと同時に視界へ飛び込んできたのは数人の賊と、それに囲まれて刀を握る血濡れの女性。彼女が賊と対峙し村人を守っていてくれているのだと、村人達の表情や雰囲気から判断すれば馬を走らせながら右手に装着されたクロスボウ型の弓矢を射り。放たれた矢は賊の一人の背を貫き絶命し。後ろから仲間が襲われたことで狼狽える賊らへ、静かながらも怒りを滲ませた声音で)そこまでだよ。刀を降ろしなさい。抵抗しなければ命までは取らない。…そこの君、大丈夫かい？(馬上で構えたまま引き連れた兵らへ視線のみで捕らえろと指示をだし。次いで彼女の安否を確認しようとするも彼女との距離は遠く、その体を濡らす血が彼女自身のものなのか、他者のものなのか判断が出来ず。賊や襲われた村人達の事は兵らへ任せると馬を下り、先程までの声音とは違い、柔らかく穏やかな調子で問い掛けながら歩み寄れば)おや…見馴れない、子だね。変わった着物を着ているけれども…南蛮から来たのかい？ああ、でも髪の色と瞳の色は私達と同じだねぇ。それに刀を持っているという事は、武家の子かな。いやいや、その前に言わなければいけない事があるね。ありがとう、君のお陰だ。

喜んでいただけて何よりでございます。がっかりだなんてそんな！私もまだまだですので。何もなければ私はそろそろ下がりますが、貴方様の方から事前に決めておく事などございますか？




(背後から弓矢が通過し賊の身体へ貫き、倒れ込む姿に身体強ばり、新たな敵が現れたのだと思い込むも気遣われる言葉が耳へ届くと味方なのだと安堵し。やっと安心できてその場にしゃがみこみたくなるのをぐっと堪え、声の主を視界へ映すと教科書でしか見た事の無い甲冑やその姿に目を見開き反応に遅れてしまい。慌てて『えっ、あの……私は大丈夫、です ！』脳内で現状に混乱しつつも何か喋らないと必死に言葉を発して。取り敢えず刀を鞘に収めると距離が縮まって物珍しく見られる視線に恥ずかしさや言葉にならない気持ちになって。御礼の言葉が聴こえたが相手を直視出来ず混乱して頭を下げ、いたたまれない気持ちで一杯になると助けていただいた御礼をした後意味深な言葉残し、刀忘れずに持つとその場から早足で逃げ去ってしまい)あ、あのっ！私を含めて村人全員を助けていただいたことはとても感謝いたします。……ご、ごめんなさい！私はきっとこの世界の人間ではないと思うので！(必死に無我夢中でひたすら走り、田園風景から人々で賑わう城下町に何時の間にか風景は変化しており。全速力で走りすぎたのか徐々に疲労が蓄積されてきて思わず近くの建物内へと入り込み。入ると直ぐに二人の女性に捕まり奥の座敷へと連れて行かれ。訳のわからぬまま着飾られた後、別人に変化する程の化粧に思わず鏡に移る自身の姿に驚き。休む暇もなく再び何処かに連れて行かれるとそこには似たような着飾った姿に化粧の女性達がいて。取り敢えず誰かに助けを求めようと張見世から外を眺めて)此処ってまさか、遊郭！？ 私には無理ですよ……どうしよう。

そろそろ私も下がろうと思っていたんだ。こちらも今のところは特に問題ないよ、ありがとう。では、一旦下がらせてもらうね。これは蹴ってくれて構わないから。

(言葉を交わす間もなく逃げるように去っていた彼女。追うべきか否か思案している間にも彼女の姿は既に目の届く範囲にはなく、追うことを諦め後処理のため兵らの所へ戻るも、混乱した様子の彼女から発せられた『この世界の人間ではない』という言葉が頭から離れず。彼女が走り去った街道へ自然と視線が向かい。異国を思わせるような服装、そしてそれに似合わない刀と先程の言葉。何か常ならぬ事が起きているのは瞭然で。そういった事に目がない自身の性格を充分理解しており、この出会いが何を意味するのか、期待に思わず口元を緩めると)…一番足の速い兵に彼女を追わせ、見つけ次第私に知らせるように。(命令を受けた兵が走り出したのを見届ければ今度こそ後処理のため動き出し。彼女の行き先の知らせを受けたのは夕刻、城下町へ到着したと同時。遊郭を有する区域で彼女を見失ってしまったという報告に苦虫を噛み潰したような表情浮かべ。その辺りの遊郭は人を拐って見世に出すという黒い噂がある。幸い日が落ちてから数刻も経っていない。もし、彼女が件の遊郭に拐われたのであれば…自然と体は動き出しており、止める部下の言葉も聞かず遊郭まで走り。着いたはいいが見物人で張見世の前は人だかりが出来ており、中を見ることは不可能に近い。少しでも人が捌けるのを落ち着かない様子で待ち)さて、どうしたものかな…彼女の名前は勿論、顔も良く覚えていないし。せめて私の名前位は伝えるべきだったな。

(陽が傾くに連れ周りは人だかりとなりその光景に恐怖感じ、どうにかしてこの場から逃げ出せないかと室内見渡すと先程のふたりの姿はなく監視されている様な気配も感じなくて。幸い刀は忘れぬよう肌身離さず持っていた為、何かあれば刀で驚かし隙を見て逃げようと画策し。今の所怪しい雰囲気もない為ゆっくりと出入口の襖へと警戒しながら向かい、出られると休む暇なく再び全速力で走り出して。刀を持ち着物は着慣れていないのもあり走り難いが何とか玄関らしき扉へ行き着くと裸足のまま外へ飛び出して。屋外へ出た瞬間、昼間よりも人通りが多い事に気付くと取り敢えずこの人混みに紛れながら歩くも、この姿に刀を所持している為悪目立ちして。それでも気にせず人混みを縫うように進むと助けていただいた恩人が目の前に居て。話し掛けるかどうか悩むもこの場所にいたくなく、半ば助けを求める様に肩を軽く叩いて挨拶し)……あの、昼間はどうもありがとうございました。今はこんな姿なのでわからないと思いますが、この刀に見覚えはありませんか？貴方のおかげでたくさんの命が救われました。えっと、此処へは任務か何かの用で来たのですか？

(触れられた肩にそちらの方へ顔を向けるも、振り返った先には美しく着飾った見知らぬ花魁。最初は信じられず険しい表情で彼女を見やるも、目の前の花魁の口から紡がれた言葉と、大切に握り締められている刀が先程の村で見た物と相違ない事を確認すれば、彼女が探していた女性であるのを確信し。まじまじと相手の頭の先から爪先まで観察すると)驚いた…随分と見違えたね。まさか、あの時の君だとは思わなかった。任務というより、私が個人的に君と話したくてね。…おや？(人混みの奥、何やら騒がしく人を探している風の男らを捉え。彼らは道行く者らに「刀を持った女を見なかったか？」と聞いて回っており。彼女の花魁姿、裸足の足、とある遊郭の半纏を来て人探しをする男たち。彼女が遊郭から逃げてきたという事が予想される。これはさっさとこの場を後にすべきだと判断するも、彼女が裸足であることを思い出し。まさかそのまま走らせることは憚られる。彼女に背を向け、片膝を付いて屈みこめば)さて、色々と聞きたいこともあるのだけれど…ここは早々に退散した方がいいね。そのままでは、走れないだろう？馬を持ってくれば良かったのだが…すまないけど、黙って背負われて。文句なら後で聞こう。

(険しい表情から一変、表情は柔和なあの時の表情に戻るも観察される様な視線に気付くと見世物にでもなったような気分にさせられて思わず顔を逸らし。しかし、次に告げられた言葉と現状に今すぐにでも此処から立ち去らなければ捕まると予想がつき。旅の恥は掻き捨て、おんぶはこの場限りだろうと考え相手の背中へ身を委ねると苦しくならない程度に首へと両腕回し身体密着して。着物姿なのもあるがおんぶは幼少期以来なのもあり羞恥心で相手の背中から顔離すことは到底できないがこの人について行けば身の安全は保証できるはずだろうと信頼感が生まれ。これからどうなるかは考えたくもないのかゆっくりと両瞼閉じられ、代わりに唇を動かして)私、これからどうなってしまうのですか？貴方は私の味方なのかわからない……だけど、こうやって二度も助けられたので敵ではない事は確かだから、貴方にこの身を委ねます。

ありがとう、いい子だね、君は。(先の事を訊ねる相手の声音は不安そうで、更に先程会ったばかりの男に背負われる羞恥心は強いだろう。それでも素直に従ってくれた事へ礼を述べ、出来るだけ人混みに紛れるように言葉少なく足早に町を抜ける。喧騒も大分遠くなり、追っ手の姿もない。漸く見えてきた城の門に思わず安堵の息を零しながら胸を撫で下ろすと、静かに背負われたままの彼女へ出来る限り柔らかな口調で語りかけ)此処まで来ればもう大丈夫だよ。すまなかったね…もう少しの辛抱だから、我慢してくれるかい？ああ、そういえば…まだ君の名を聞いていなかったね。私は毛利元就。一応あの城の主だよ。(小さいけどね、と明るい調子でつけ足せば、門の向こう側から篝火を持った数人の人間が走りよって来て。その内の一人、彼女を追うように言い付けられていた若い兵が「お怪我をされたのですか？」と背負われた彼女へ心配そうな表情向け)