466の人 2017-02-02 22:55:19 |
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ふふ、嬉しいよ、ありがとう。(嬉しい返事をもらえばはにかんで笑い、いただきますと入れてもらったお茶を口にし。改めて辺りを見回し、相手らしい部屋に頬を緩め息をついて)
…いい部屋だね。昴らしさも出ていて、何だか落ち着くよ。
そう、ですか?片付けるともっと落ち着くと思いますよ…(くす、と苦笑しながら笑みを浮かべ。)
…さてと、俺はもう片付け入っちゃいますね?蒼星さんはお茶、飲み干してからで結構なので手伝って下さい…(と言い腕捲りをしつつ片付けの作業に入る。)
ご馳走さま。(出されたお茶を飲み干し洗い場に下げると、先に片付けに取りかかる相手の元へ行き、片付け甲斐があるその部屋を見回し)
さて…何から始めようかな。天気もいいし、先に布団干しちゃっていいかな?掃除機もかけたいから、埃まみれになったら嫌だし。
あ、全然構いませんよ!蒼星さんが思ってる順番で!(本棚に本を戻しつつ振り返ってにこ、と微笑む。)
…そういえば布団の周辺に着替えとか色々あるっけ…?(そう口にして)
了解。(笑顔を返すと、まずは布団を干すべくベッドへと。ベッド付近に散乱する衣類を見てくす、と笑みを浮かべながら畳んでいくが、彼のものではない服を見つけた瞬間、ドクンと胸が鳴る。胸騒ぎを覚える中で、普段通りの笑みを浮かべながら問いかけて)
──…ねぇ昴、この服、昴のじゃないみたいだけど…。
え…?(本を片付けていたが彼からの言葉に首を傾げ。ベッドの方に行くと明らかに自分の服ではない服があった。その服は何処か見覚えがあり、暫く考えていた)
確か…この服、伊織のものだったような?前少しだけ伊織が来てくれたんですけどその時に忘れていったのかな…(来てくれた理由はハシビロコウグッズをあげるため。前に服がなくなった、とは伊織から聞いていたのだがまさか自分の部屋にあるとは思わなかった。)伊織に連絡しなきゃ…蒼星さん、見つけてくれてありがとうございます!(そう言い、携帯を取り出し伊織にかけて。)
伊織の……、(予感は的中し、僅かに表情を曇らせる。彼と伊織は何だかんだで仲が良い。互いの自宅に出入りしていても何もおかしくない。でも─…、胸がざわめいて落ち着かない。そんな事もお構いなしに携帯を取り出す彼。どうやら伊織に電話をするらしいが、何故今なのだろう。目の前に俺がいるのに──、)
…っ、待って、昴…!(思わずそれを阻止しようと相手の腕を掴むが、僅かに遅かったのか伊織の携帯と繋がってしまったようで、携帯の向こうから伊織の声が聞こえて)
え…っ…(突然掴まれたことに吃驚し、彼のことを見るが電話の相手、伊織が心配そうに「どうした」と話すので蒼星に向かってぺこりと頭を下げて。)…いや、ごめん。伊織、前にさ服無くなったって言ってたよな?もしかして黒っぽい服?俺の服じゃないのが部屋にあるんだけど…。(そう言い相手からの返事を待ち。)
──…っ、…(伊織との会話が始まってしまえば、そこからゆっくりと手を退け視線を下げ。このまま仲が良い二人の会話を聞いているのも居心地が悪く、布団を干しに一旦ベランダへと出ると小さく溜め息を)
あ、やっぱり?良かったぁ…!見つかって良かったな、伊織!…いつがいい?カンパニーに来た時にかな?それとも今すぐとか?(彼の服が見つかり笑顔で話し。いつ渡すか、その質問をすると相手は「今すぐがいい」と答え)…今すぐ?うーん、ちょっと待ってて。…蒼星さん?伊織が今すぐ服が欲しいって言ってるんですけど、行ってきて大丈夫ですか?片付けに来ているのに申し訳ないんですけど…(と、ベランダの扉を開けつつ蒼星に問いかけ。)
(ベランダから振り返り彼の様子を見れば、笑顔で会話する姿。胸がキリキリするのを感じながら布団を干し終え戻ろうとすると、今から伊織に会いに行く事の許可を請われ、重く響く鼓動に一瞬言葉に詰まり)
─…わかった。こっちは進めておくから、気を付けて行ってきて。(それでも頷きながら何とか普段の笑顔を浮かべてみせる。今の自分には彼を引き止める権利さえない。彼が自分より伊織を優先する悔しさ。そして、己の気持ちに全く気付きもしない鈍感な彼に対し湧くほんの少しの憎しみ。複雑な思いを抱えぎゅっと拳を握り、彼を見送り)
すみません、じゃ、行ってきます。(そう言い、玄関の扉を開け。伊織の家へと急ぐが伊織本人に出会い、その場で渡す。渡すだけだったのだが、つい話し込んでしまい、1時間経つ。経った事に気づいた自分は慌てて自分の部屋で待っている蒼星の元へと帰り。)
…ただいまですっ、遅くなって申し訳ないですっ!
(相手が家をあけた後、一人黙々と作業に徹するが、頭の中はずっともやもやしっぱなしで。なかなか戻らない相手を心配しメールや電話をしてみるが、返ってくる様子はない。事故などに遭ってはいないだろうかという不安と、恐らくは伊織と話し込んでいるのだろうという苛立ち。そうして一時間が過ぎた頃、堪えかねて彼を迎えに行こうとすると、玄関先で彼の声がして)
──お帰り。遅いから心配したよ。メールや電話も繋がらなかったし。今、ちょうど迎えに行こうとしていたんだけど…何かあったの?(彼の無事を確認し、安堵の息を漏らして。もしかしたら伊織とは関係なしに本当にアクシデントがあったのかもしれないと、まずは心配そうに問いかけ)
え、メールや電話してくれたんですか…?わ、本当だ…通知来てる…(慌てて携帯を見ると蒼星からの通知が来ていた。)すみません、蒼星さん…心配かけてしまって。伊織と話していたらつい…(そう言いつつ苦笑しながら頬を搔き。1時間も1人で片付けをさせてしまった事に反省しぺこりと頭を下げ)
そうなんだ…何かあったのかと心配してたんだけど、昴が無事で良かった。(謝罪する相手を前に笑みを浮かべてみせる。無事で良かったと思うのは本心であり、最優先事項。けれどやはり感情が落ち着かず、口許に笑みを浮かべたまま嫉妬や苛立ちを静かに瞳に宿し、やや早口で言葉を続け)
でも…昴が伊織と話している間、俺はずっと昴を心配してた。事故にあってはいないだろうか、何かトラブルに巻き込まれてはいないだろうか、…俺を差し置いて、俺の事を忘れて、伊織と…楽しく話しているんじゃないか、…ってね。
え、あ…ごめん、なさい。心配かけてしまって…。(しゅん、としつつ目を逸らし。今の蒼星は怖い。笑みを浮かべたままで話す彼を見ていると怖くなる。)
…少しだけ、部屋に蒼星さんがいることを忘れてました。機嫌、損ねましたよ、ね…あの、機嫌なおすの、どうやったらなおせますか…俺に出来ることなら何でも、しますし。(もっと親しくなりたい、と言われたことをすっかり忘れていた。言ってくれたのに。自分の為にわざわざ部屋まで来て片付けしてもらっているのに。罪悪感が募るなかどうすれば機嫌がなおるのか、恐る恐る聞く。)
出来ることなら何でもします、か……ふふ。(彼の様子を見ていると本心から反省しているのが見てとれる。彼は悪くない。優しい彼は言われるがまま届け物をして、つい話し込んでしまっただけ。そんなの頭ではわかっている。わかっているけれど。何でもする、等と軽はずみに口にする彼が今は少しだけ憎く、その控え目な笑みの奥で瞳が不穏に揺れて)
──…それじゃ意味がないんだよ、昴。意味が、ないんだ…。(目の前の相手を真っ直ぐに見つめると、静かにではあるが、何処か悲痛な響きで訴え)
意味が、ない…?(そう彼が口にした言葉が分からずにきょとん、とし。その言葉は何故か心に刺さるものだった。ふと思ったのは親しくなれないのか、ということだったがそうじゃない。何故か心がモヤモヤして。)
…意味がないって、どういう事ですか…?俺、その言葉の意味が分からないです…
…本当にわからない?(考える時間を与えるよう彼の瞳をじっと見据えていたが、自分の中で何か吹っ切れたように小さく息をつくと自嘲めいた笑みを浮かべ)
なら…仕方ない、か。…ごめん、昴─…(そっと相手の頬に触れ、切なげに瞳を揺らしたかと思うと、不意に距離を詰め唇を重ねて)
ん…っ!?(彼がこちらへと近づいてくる。何かされる、そう思い目を瞑ったが感触は唇に。──唇に?)
え、な、そ、蒼星、さんっ?(初めてされた口付け。されたと分かった瞬間、顔が真っ赤になり。親しくなりたいだなんて言ってきた彼の行動が今、ようやくわかった気がする。)
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