匿名 2016-12-23 19:46:02 |
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(こちらの言葉に悔しそうに唇を噛んでは、ようやく素直になって視線を上げれば「ん、じゃあちゃんと教えるからな」と素直になった事を褒めるように相手の頭をポンポンと叩いて。どうやら相手の尻尾は敏感なところのようで、涙目になりながらこちらを睨みつけてくると「離さないとどうなるのかなー?」とからかうように耳元で囁きながら未だに尻尾をもてあそび。相手の髪を洗うのは時間がかかるらしく、しばらく髪全体に泡を行き届かせているがその途端に慌てる相手に「ほら、目閉じてじっとしてろ」と相手が暴れたせいで泡が滴り落ちたらしく、すぐにお湯をかけて「大丈夫か?」と問いかけて)
(ぽんと頭を叩かれ、料理を教えてくれると聞けばやっと素直に笑みを浮かべて「――うむ、期待しておるぞ!これでいなり寿司もきつねうどんも食べ放題じゃ!」尻尾を振りながらここぞとばかりに好きな食べ物を嬉しそうに挙げ。脅してもまだふざけ続ける相手にいよいよ我慢も出来なくなり「どうしても離さぬというならっ…こうじゃ!」尻尾を逆立てて神通力を操り、相手の腕を引っ張ろうとするが尾を握られているせいで力が入らず、透明な力が相手の脇腹のあたりをくすぐるような形になってしまい。慌てている所にお湯をかけられればぶるぶると水気を払い「…ぷはっ、酷い目に会うた…わらわの目はどうなっておるのじゃ?傷ついてはおらぬか?」まだじくじく痛む目を擦りつつ、不安げな様子で前が見えてしまうのも構わず振り返って尋ね)
(相手が笑顔を浮かべてこちらも嬉しく思うが、次の言葉に硬直して。もしや油揚げの食事がしばらく続くのだろうかと不安になるが、先ほどの様子を見たところ食事も満足にとっていないようなのでそこは大目に見ようと思って。相手の尻尾を弄んでいれば結局お互いにくすぐりあいになってしまっていて、わき腹あたりに触れるような感触を感じると驚いてしまい「なっ!?お、おい待て…!」とあえなく尻尾を離してしまい。お湯を掛けるとどうやら落ち着いたらしいが、今度はこちらが慌てる番で相手のあられもない姿がこちらに向けられると慌てて視線を逸らして「灯花…お前は少し恥らいを持ったほうがいいと思う…」と言えば目は傷ついてないことを告げては浴槽に入るように指示をして今度はこちらが体を洗う番で)
(尻尾が解放されてしまえばこちらのもの。「…よくもわらわの大切な尻尾を弄んでくれたのう…仕返しはたっぷりさせてもらうぞ?」とまだ赤い顔に不敵な笑顔を浮かべては、同じ目に合わせてやろうとぺたぺた纏わり付かせた神通力で全身くまなくくすぐってやり。痛みに気を取られていたものの、慌てて目を逸らした相手の言葉にバスタオルを脱いだ自分の体を見下ろして「――別に、人間相手に恥じらいも何も無かろう。わらわは見られても一向に構わんぞ?お前様こそ何を恥ずかしがっておるのじゃ」そのまま体を隠すように指示通り湯舟へ入るが、そのままおとなしく浸かる訳もなく言い訳とからかい混じりの反論をして)
(油断したことで主導権は相手にわたってしまい、赤い顔で不敵な笑みを浮かべられると、やがて自分の身体中に見えない完食が走り。「お、おい….っそれは反則だろ…っ!」と声を上げるのを耐えながら身悶えながら相手に言って。浴槽を指差せば大人しく入るも、やはりなにかと茶々を入れる相手に「お前はなんとも思わないかもしれないけど俺が困るんだよっ!」となんだかんだで女性に対してあまり耐性がないらしく、相手が巻いていたバスタオルを浴槽にいる相手に投げつけて)
(相手が苦しそうに悶えても素知らぬ顔、乱れた毛並みを整えながらふふんと目を細め「反則じゃと?何を言う、報いはちゃんと受けねばならんのじゃ。ほれほれ、もう少し頑張るが良い」と一層くすぐる力を強めてきっちりと反撃をして。突然飛んできた大声とバスタオルにびくっと耳まで震わせて驚き、タオルに至っては顔を覆うようにぶつかったため「ふぐっ…な、何を怒っておる?…そんなに嫌なのか…?」タオルを振り払いながらそろりと相手の方を見つめ、そんなに裸を見たくないのかとややずれた予想を口にして)
(まるで勝ち誇ったかのように目を細めながら続けてくすぐっているともう我慢ならんのか「わ、わかった…わかったから…もう降参だから…」と降参したように呟いて。相手がややずれた考えを口にするとどうやら相手は思春期の男子の生態を知らないらしく、「はぁ〜」と大きなため息をつくと体を洗い終えたらしく浴槽に浸かれば「嫌とかそういうのじゃなくて…まぁ、人それぞれの価値観だよ」となるべく相手の体を見ないように天井を見上げながらそう言って)
(降参の言葉を聞いてようやく満足そうに頷き、しかし散々弄ばれただけにここで許すのも生温いような気がして「そうじゃのう…きちんと謝るのなら許してやっても良いぞ?」と尻尾を抱えながら謝罪の言葉を求めて。返答代わりの深いため息にもますます困惑するばかりで、目を逸らすように上を向く相手を不思議そうに眺め「ふぅむ…人間というのはいつの世も理解出来ぬものじゃな」タオルをお湯につけながらそんな風にぼやき。しかしふと何か思いついたように顔を上げれば相手の方へ近づいていき、先ほどと同じように背中を向けてその体に寄り掛かり「どうじゃ?これならば体は見えんじゃろ?」胸元に頭をくっつける形で相手の顔を仰ぎ、にこにこと甘えるような笑顔を見せて)
(降参したというのに相手はまだ物足りないらしく、謝罪の言葉を求めてくると「なんて謝らないといけないんだよっ!」と、なぜ謝らないといけないのかと、くすぐりによって上がった息を整えながら反論して。天井を見上げていると、しばらく相手の体を見ずに済んでいるのでなんとか落ち着いてきて。しかし、先ほどのようにこちらに体を預けるようにもたれかかってくれば「っ!」と目を見開き驚愕するもなんとか落ち着こうと深呼吸をして相手を後ろから抱きしめる形になれば「あったかいな」と耳元で囁いて)
(降参から一転、反論する相手に尻尾を隠すようにぎゅっと抱きしめて「言ったじゃろ?わらわの大切な尻尾を弄んだからじゃ!今まで誰にも触らせたことなどないというに…」と何故か恥ずかしそうにもごもごと説明して。見上げた黒い瞳が見開かれるとまた怒られるだろうかとじーっと様子を伺うが、予想とは逆に後ろから抱きしめられれば笑顔を一層明るくし「お前様の体も温かいぞ。こうして誰かと共におるのは温かい…良いものじゃな」体を包み込む両腕に自分の手を添え、抱き寄せるようにながら囁きにしみじみと答え)
(まるで初めてを奪われたかのように訴える相手が恥ずかしそうにしながら説明すると、狐の世界ではそういうものなのだろうか。だとしたら相手に悪いと思い、「あ、合った…ごめん」と素直に謝り。こちらが抱きしめた途端に笑顔を明るくすると、相手の言葉にそういえば自分も1人じゃない日は久しぶりのように思い、しみじみと温もりを感じていれば「本当だな…」と、誰かといるのは良いものだという言葉を肯定するように囁いては相手を離して「そろそろ上がるか」と立ち上がっては脱衣室に向かって。平然としているようだが内心、あのシチュエーションでよく耐えたなと自画自賛していて)
(素直な謝罪に満足すればこちらも素直に頷いて「…うむ、わかれば良い。次からはわらわが良いと言った時だけ触るんじゃぞ」と、まるで場合によってはまた触っても良いというように告げ、ぽふぽふと相手の頭を撫でて。相手の温もりに雨で濡れた体だけでなく、長い孤独に包まれていた心もぽかぽか温まるのを感じては心地良さにうっとりと浸り。しかしそんな時間に浸る間もなく平然と相手が離れてしまえば「もう上がってしまうのか?」と少し寂しげに呟き、雫を払って相手の側についていき「…わらわはもう少し、お前様で温もっていたいのじゃが…」体を晒さないよう背中側から相手の腕を取り、一度知った温もりをもう一度と甘えてせがみ)
(いいという時に触ってもいい。それは相手にとって自分は特別な存在ということだろうか?ぽふぽふとこちらの頭を撫でてくると「ん、わかったよ…」と相手の尻尾は確かにまた触りたくなるようなもふもふ感で、こちらも素直に頷いて。背中から聞こえた相手の寂しそうな声に気づくと、やがてこちらの腕を取られてもう一度温まりたいと告げられれば「…今度な。まずはご飯作らないと」と、相手の甘えには応じたいが先ほどいなり寿司を作ると約束したので、相手にバスタオルを渡しながら、おあずけして)
(頷く相手の頭を子供にそうするように優しく撫で続け、「その代わり、勝手に弄べばまたお仕置きじゃ。あまりわらわを怒らせるでないぞ?」と釘を刺しつつも、内心あと一度くらいは良いであろうと甘いことを考えて。抱きしめられる代わりにバスタオルを渡されると、それを寂しそうに胸に抱えるが相手の言葉にはっと顔を上げ「…いなり…そうであったな、わらわとしたことが忘れておったわ…早う食べて力を取り戻さねばいかんのう」狐の自分が一時でも好物の存在を忘れていたことに驚きつつ、同時にそこまで心が人の温もりに飢えていたことに気づくと困ったような笑みを浮かべ。しかし次の瞬間には子供っぽい表情に戻って「夕餉を終えたらまた温もっても良いのじゃな?ふふ、いなりもお前様も楽しみじゃのう」ニコニコしながらいつの間にか乾いた巫女装束を纏い、相手の言う"今度"を勝手に夕食の後と決めつけて)
(相手がこちらをなで続けながら釘を刺してくると、その優しさに目を細めながらそのまま撫でを受け続けているがいたずらっぽい笑みを浮かべると「そのときは反撃できないくらいに、するもんね」と反撃させる暇は与えないと言って。いなり寿司を出せば気づいたようにはっとする相手に苦笑しながら着替えるが、夕食のあとはまた温まると決めつけては「ほどほどにしてくれよ…?明日も早いんだから…」と早めに眠らせてくれと、言えば着替え終わり、台所に向かって早速夕食の準備をして)
(いたずらっぽい笑顔で悪漢のようなことを言う相手にきょとんと目を丸めては、頭を撫でていた手で今度はむにーっと笑う頬を引っ張り「この狼藉者め。神とはいえわらわも女子じゃ、不埒な気を起こすでない!祟られたとて文句は言えぬぞ?」と今の姿では威厳も何もないが精一杯キリッとした表情で脅かし。相手も着替え終えると後ろをついて台所まで向かい、苦笑混じりの言葉に「それは夕餉の出来栄え次第じゃな――む、油揚げではないか!どれ、わらわが味見をしてやろうかの…」相手の都合も考えないこともないと曖昧に答え、途中冷蔵庫から取り出された油揚げにすっかり気を取られると準備をする相手の隣でつまみ食いのためにそろーっと手を伸ばし)
(なでていた手が一転、今度は頬を引っ張る手に変わると、相手は脅かしているつもりなのだろうが威厳も何もない姿でやられてもあまり驚かず、「灯花はそんなことしないよ」と、これまでの相手を見ていて、とても祟るような神様には見えなくて。まずは油揚げを煮る準備をしようと、鍋にオリジナルのたれを準備すれば早速油揚げを煮始めて。しかし、横からおイタをする手が伸びてくればその手にしっぺをして「こらっ、つまみ食い禁止だ」と釘をさせば油揚げを煮ている間、酢飯の準備をして)
(全く怖がる素振りも見せず、それどころか祟りなど起こす訳がないと言われれば喜べば良いのか怒れば良いのかわからず"むぅ…"と呟いて「それはわらわの威厳が足りぬということか…?…まあ、拾うてくれたお前様のことは祟りとうないが…じゃが祟ろうと思えば祟れるのじゃぞ、本当じゃ!」と、ぽろりと甘い本音も漏らしつつ懸命に訴えて。香ばしい油揚げと甘しょっぱいタレの混ざり合う匂いに瞳孔も真ん丸く開いて手を伸ばすが、その手を叩かれればしょぼんと耳も尻尾も垂らし「う…わらわはもう幾年も何も食べておらぬというに…隼人ー…」ご飯を混ぜる相手を上目遣いで見上げては、同情を誘う言い分と潤む瞳で懸命におねだりをして)
(相手が祟れるのは本当だと懸命に訴えてくると、祟れるのは信じているが自分はその対象にならないだろうと心のどこかで確信しており、「はいはい、わかったよ」と微笑みながら相手の頭をポンポンと叩いて。どうやら匂いを嗅いだだけでもう辛抱たまらんらしく、上目遣いに潤んだ瞳を上乗せしてくると「うっ…わ、わかったよ…ほら」とぐつぐつと煮えたぎる鍋の中から一枚の油揚げを取り出し皿にのせれば「熱いから気をつけろよ」と、相手が一枚の油揚げを食べている間にこちらはいなり寿司を仕上げ、約十分経った頃には結構な数のいなりずしが出来ていて)
(今度は自分が撫でられたことによって不満げな、それでもどこか嬉しさを隠しきれない表情でむくれると「少しもわかっておらぬではないか…全く、お前様に祟ってやりたい者が一人や二人あればすぐにでもわらわの力を見せてやれるというに…」相変わらず子供の強がりのように迫力のない口調のまま、さらりと恐ろしいことを言ってのけ。おねだりが成功し、思惑通り油揚げを手に入れると「やっぱりお前様は優しいのう、わらわが見込んだだけのことはある」などと調子の良いことを言いながら久々のご馳走をほくほく顔でゆっくり堪能し。その間にも次々いなり寿司を作る相手を眺めては「ほぅ…これは皆わらわが食べても良いのか?」と、供物でもこんなにたくさん捧げられたことはないと期待に目を輝かせながら尋ね)
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