夢 物 語 / 〆

夢 物 語 / 〆

とある公安所属の女  2018-07-20 22:31:27 
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某スレの方のみ お相手決定しております

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  • No.2 by とある公安所属の女  2018-07-21 10:16:46 

いえいえ、大丈夫ですよ。こちらこそ、遅くなってしまってすみません。
こちらこそ、お声かけありがとうございました。早速ですが、希望の設定と必要ならば創作のpf交換をしても大丈夫ですかね。
なにか質問があったら、随時声掛けてください

  • No.3 by 匿名さん  2018-07-21 23:43:02 

お待たせいたしました。
こちらのpfを作らせて頂きましたので、ご確認お願い致します。地雷や不備などありましたらすぐに変えさせて頂きますので、お気軽にお声掛けくださいませ。

名前 : レイン
年齢 : 22
容姿 : セミロングの真っ白な髪に切れ長の灰色の目。背はどちらかといえば高い方。外に出ることがあまりないのでワンピースやスカートなど動きにくい服装も多い。全体的にシックなデザイン。
性格 : 組織に来たばかりの時は感情が薄かったが、ベルモットやキャンティと関わっているうちに明るさを取り戻して来た。大胆不敵で芯が強く物怖じしない性格。普通の生活に慣れていないので組織の仕事も「弱いから殺される、仕方ない」と割り切っている。規律は守る方だが世間知らずでもある。
備考 : 元々は名前がなく、組織に来た日に雨が降っていた為レインと名付けられた。黒の組織に来る前にいた別の組織でモルモットとして使われている際様々な薬を飲まされ、その影響で髪色が抜け落ちていたり体が弱かったりする。運動能力に問題はなく運動神経もいいが、殺しの腕はあまり良くない為仕事に出ることはない。好きなものは読書と甘いもの。

設定 : 2年前実験用のモルモットとして組織に連れられてきたが、銃に詳しいことがわかり整備係として引き抜かれた。複雑なものや古いものを含む多くの銃を扱っている上でとても優秀なので、ほとんどの者と対等に言葉を交わすことが出来、ジンもその一人。

  • No.4 by とある公安所属の女  2018-07-22 13:57:20 

素敵な設定とpfと設定ありがとうございます。ジンとの恋愛関係は片想いや恋人設定、両片思いなどですか?それとも、どちらも恋愛対象外、という感じなどですか?

こちらも、遅れてしまいましたが、pf投下させて頂きます。
名前 : 橘 桃花 (タチバナ モモカ)
年齢 : 29
容姿 : パッチリとした二重で茶色い瞳だが、メガネやコンタクトの度数が合っていないため目つきが悪い上に目の下には常に隈。肩下10cm程の焦げ茶色の髪を後頭部でお団子にしている。家に帰れた日は薄く化粧をしているが、忙しい日はほぼすっぴんの時も。表情が豊か。職場ではパンツスタイルのスーツを着ている。スタイルは胸元が少し寂しいだけで普通の体型
性格 : 冷静で残酷、と思われているが案外涙脆い。仕事面ではぬかりの無いよう、用心深く慎重に。そして要領よく、がモットー。規律はちゃんと守るが、納得がいかない時は泣く泣く諦めるか処分覚悟で押し通すかの2択。仕事面ではシビアで自分に厳しい性格だが、仕事以外では穏やかで優しい
備考 : 風見の先輩。降谷とは警察学校時代から同期だが、立ち位置的には部下。好きなことは、料理と睡眠と煙草。嫌いなのはFBIと偉そうな上司。実は、降谷に片想いしている
設定 : 警察学校を2位で卒業し、公安警察に配属された。が、早々に降谷の部下となる。負けず嫌いで、噛み付くことも少々。が、警察学校時代から片想いしている。しかし、彼の仕事の大変さなどから告白はせず隠し通す予定(両片思い希望)

  • No.5 by 匿名さん  2018-07-22 17:03:15 

こちらこそ素晴らしいpfを有難うございます。
そして記載漏れすみません。関係性としては「相手といるとなんとなく落ち着くな」とお互いに思っている程度で、恋心だとは自覚していないという設定でお願いします。

  • No.6 by とある公安所属の女  2018-07-22 17:30:44 

いえいえ、大丈夫ですよ。了解しました。口調等々、可笑しな点があるかもしれませんが、大目に見ていただけたら幸いです。
お互いに夢主からのロルで始める、というのはどうでしょうか

  • No.7 by 匿名さん  2018-07-22 17:55:11 

いえ、こちらこそ文章力の欠片もないロルですので、色々と薄目で見て頂ければ幸いです…。
ロル始めかしこまりました。こちら少々都合で席を外さなければなりませんので、お先に置いておいて下さると助かります。すみません。

  • No.8 by とある公安所属の女  2018-07-22 20:58:50 

了解しました。こちらも、大分遅くなってしまいましたが、夢主の女子のロルを置かせていただきます。改めて、これからよろしくお願いします。

朝なのか夜なのかすら危うい午前3時。外が暗い中、室内ではタイピングと髪をめくる音だけが響いている。隣の部下にチラリ、視線を送れば目の下の隈が薄ら濃くなっている。ここにいるメンバーの顔にはどれめ疲労が滲んでいた。誰よりも疲れが凄いのは、言うまでもなく直属の上司である降谷だろうが。ざっと、二徹だろうか。仕方がないか、と腰を上げれば彼のデスクへと足を向けた。勿論、手ぶらではない。
「……降谷さん、二徹目でしょう。せめて、栄養ドリンクだけでも飲んでください」
いつから、降谷さんなんて他人同義で呼ぶようになったのかは覚えていない。ただ、もう長いのだろう。端正な顔付きに鋭い人でも殺しそうな眼光は少し慄く。持ってきた栄養ドリンクを彼の前に差し出しても受け取られないのはわかっているので押し付けるように机上に置き、背を向けた

  • No.9 by 匿名さん  2018-07-22 23:42:20 

こちらこそ、よろしくお願い致します。


「……ん」
耳に馴染む声を聞いた気がして半分眠りに落ちかけていた意識を引き戻されれば、霞む視界に映るのはキーボードの横に置かれた太いフォントの文字が印刷された小瓶と、一目見ただけで誰と分かる後ろ姿。
彼女の気配さえ察知できないようになっていたらしい。これは不味い、相当疲れている。
ずきずきと釘を打ち込まれているように痛む頭を押さえながら画面を睨む。半分意識がなくても手は動いて仕事出来ていたらしい。スクロールして確認しながら片手で栄養ドリンクを手に取る。返そうかとも思ったがもう渡して来た本人は今更突き返せる距離にはいないし、と暫く眺めた後に蓋を捻って中身を口に流し込んだ。
「……皆、5時までに終わらせるぞ。その後は殺人鬼が来ようが爆破事件が来ようが、全部風見に任せて退社だ」
くたびれきった部下達を激励するように言葉をかければ、まだ彼女の体温の残るドリンクの瓶を机に置いた。



薄暗い部屋の中、隅に置かれた蓄音機から流れる囁くようなテノール歌手の声が部屋を満たす。闇のように黒い壁には窓一つない。手元を照らすライトの白い光が唯一のはっきりとした灯で、その他の部屋の照明はぼんやりとしたレモン色で足元が見える程度に調節されていた。
磨き上げた銃口を光に照らし満足して立ち上がると、ずらりと銃が並んでいる長机に向かう。次の銃を手にしたところで、ふと外の廊下に通じる扉の向こうに誰かが来ている気配を感じ取った。
「ねえ、靴の泥は落として入って頂戴。新しい絨毯を汚したくないの」
銃を落として壊したくないからという口実付きで組織に購入してもらった、ワイン色の絨毯のお気に入りの感触を守る為、銃のサイレンサーを外しながら顔も上げずに声をかけた。

  • No.10 by とある公安所属の女  2018-07-23 00:41:27 

そろりそろりと、席へ帰還し、薄らと目を細めつつ彼の様子を見守る。自分にはこんなことしか出来ない。優しく言葉をかけたり、励ましたりそんな可愛いことではなくあくまでも部下としての体調面の管理しかできないのだ。彼が栄養ドリンクの瓶を置いたのを確認し、ほっと一息ついた
「…ま、風見くん、…仕事終わらなかったら手伝うから頑張ろ」
顔色が一気に悪くなった彼の背中を1発叩き、脳内をリセットすれば再び画面へと向き合った。自分に今、出来ることをただ黙々とこなしていく。ただ、それだけだ。日本のため、なんて建前ではなく自分の健康の為に。睡眠の為に

その日は、ちょっとした大仕事を抱えていた。仕事を終えた頃には辺りが闇に染まっていた。兄貴、今日はどうしやすか、とハンドルを握っているウォッカに訊ねられれば、こいつの手入れだけ頼んでくる、と短く告げた。いつも通りの場所で降ろさせれば、コツンコツン、と硬い無機質な音を響かせ、廊下を進んでいく。ドアノブへ手を伸ばした時、不意にかけられた声に思わずクッ、と短い笑いが零れる。彼女は何時でも楽しませてくれる。相手の指示を聞く聞かないは別問題だが
「オレがそんなのに従うとでも思うか?」
汚れたならまた買い直せば良いだろう、と僅かながらに笑みを浮かべつつドアを開け、そっとワイン色の絨毯を踏み締めた

  • No.11 by 匿名さん  2018-07-23 01:27:01 

終わった、と部下の誰かが生気のない声で呟くのを聴きながら、自分も手を伸ばしてPCをシャットダウンさせる。時計を見れば四時五十分だ。
「皆、ご苦労だったな……全員タクシー呼んで帰れ。経費で落とす」
死んだ目で机の上を片付けている部下達にひらりと手を振ったのを最後に、自分も疲れ果ててぐったりと椅子の背もたれに崩れ落ちた。
視界がゆらゆらと揺れる。頭の痛みは釘からドリルに昇格し、そのくせ少しでも気を抜くと眠り込みそうになる。こんな状態でこの時間まで持ったのは栄養ドリンクのなせる技か、それともそれを渡してきた相手が原因か。ぐるぐる回る頭でそんなことを考えながら、ぼんやりと彼女のデスクに視線を向けた。



「あら、ジンなの」
地を這うような低い声に銃から顔を上げ、入ってきた相手を見てやや頰を緩ませる。絨毯のことについて注意したのに全く気にかけない様子を見るも、ジンならば仕方ないとなんとなく横目で流してしまう。彼を恐れているからではなくて、どちらかといえば彼を甘やかしているような心持だ。銃に指紋がつかないよう着けていた黒手袋を外し、蓄音機の音量を少し下げた。
「今日はどうしたの?もしかして飲みにでも誘ってくれるのかしら」
こんな冗談を言うようになったのもベルモットの影響だろうかと考えながら揶揄うように尋ねる。お堅い彼のことだ、勿論用事は銃の事でしかないのだろうけど、そんな彼こそ揶揄いたくなってしまう。

  • No.12 by とある公安所属の女  2018-07-23 02:53:12 

部下がぞろぞろと帰っていく中、三十路1歩手前の体は長時間のデスクワークに悲鳴をあげていた。肩はバキバキ、腰もメキメキだろう。唯一の楽しみは月イチであるかないかの休日に録り溜めた月9を見て酒を飲んで寝る。そんな寂しい人生だ。結婚願望も、恋人願望も捨てた。まだ、捨てられずに持ち続けているのは、彼への腐り果てていても可笑しくない恋心だけ
すっかり居なくなった部下たちに続き自分も帰ろうかと椅子に腰掛けたまま髪を解きつつ無意識に彼のデスクへと目を向けていた。帰っているならそれで安心だし、帰っていないなら帰るよう促すためだ
「…え、ちょ、…降谷さん?」
崩れるように椅子へと背もたれに凭れている彼に思わず目を見開き、あとは条件反射に近い。急に立ち上がった為か、腰は痛いし凄まじい音が鳴ったがお構い無しにデスクへと駆け寄り、大丈夫ですか?と恐る恐る声をかけた


彼女の少し驚きを含んだような声に少し馬鹿にしたような笑い声が零れる。不意に見えた彼女の顔が緩んだように見えたが、別に何を言う訳でもなく、カツカツと靴を鳴らし近くの1人がけのソファーへと腰を下ろした。僅かに聞こえるテノール歌手の歌声が室内を支配する
彼女の言葉に耳を傾け、まるでベルモットのような物言いに思わず眉間に皺が寄ったのは言うまでもない。ベルモットに特別恨みや感情がある訳では無い。しかし、彼女の口からベルモットのような言葉や言い回しが出るのが好きではない。ただ、それだけだ。少しの苛立ちを抱えつつ、口を開いた。
「そんな訳ないだろ。…今日は、コイツを見てもらいたくてな」
ポケットから取り出し、彼女の方へとベレッタM1934を放り投げた。拳銃なら必ずしも受け止めるだろう、という自分でも理解できない信用の元だ。別に、落としたところで壊れやしないし怒るつもりも無い。一連の言動の理由はコイツだから、の一言で完結させられるほどに曖昧なものだった

  • No.13 by 匿名さん  2018-07-23 09:37:05 

この酷い頭痛を緩和してくれるような声が聞こえた気がして、ほぼ閉じかけていた瞼を上げ目を開く。目に映る彼女の姿は幻覚かとも疑ってしまう。こうして真っ直ぐに目を合わせてくれたのはいつぶりだろうか。
ああ駄目だ、こんな風に頭がぼんやりした状態では、何か言ってはいけない事まで口走ってしまいそうだ。手を伸ばせば届く距離に彼女がいる事自体夢ではないかと脳が錯覚し始めている。これは不味い。いやそもそも、彼女の前でこんな無様な姿は見せたくなかったのだが、仕事柄それを避けるのは難しい。
「いや……大丈夫だ。橘も早く帰るといい……人出がないとはいえ、無理させて悪かったな」
時間の感覚が狂い始めているが、彼女も徹夜明けのはずだ。先程彼女が立ち上がった時に聞こえた不穏な音は、聞き間違いではないだろう。



「ああ…いつものベレッタね」
空中を舞い落ちてくる銃を片手で掴み取る。他の銃のようなずっしりとした重みはなく、とても軽い。どの銃もとても美しいが、このベレッタのレトロなデザインは特にお気に入りだ。
親指で銃身をそっと撫で、片手でライトの明かりを引き寄せる。目を細め真剣に細かい部分まで光に照らして見ていく。ぐらついている部分はないか、少しでも錆びてはいないか……。
「どこにも変わったところはないわね。これなら軽い手入れだけで済むわ。しばらく待っていてくれれば終わるけど、どうする?」
よく眺めた後に詰めていた息を吐いて、肩越しに相手を振り返って尋ねた。

  • No.14 by とある公安所属の女  2018-07-23 12:31:08 

本文:本文:彼を心配するのはあくまで職場の上司で、彼が体を壊すと仕事が回らなくなるからだ、と自分の中で正当化しないと動けない自分が少し憎たらしいというか、堅物すぎて呆れてしまう。が、今はそんなことを気にしている暇なんてない。とりあえず、彼の睡眠時間と体調を持ち直すことが第一だろう。彼の帰る場所がどこにあるのかはわからないが、具合の悪そうな顔色や様子から帰るよりも仮眠室を使ったほうが賢いといえるだろう。時刻はすでに5時を回っている。彼の瞳をまっすぐに見据えたまま、口を開いた。
「私は、家が近いので大丈夫です。それに、無理なんてしてませんから。…それよりも、降谷さん、寝るなら仮眠室に行きましょ?」
あなたは頑張りすぎなんですよいろいろ、と付け足し困ったように笑みを浮かべる。自分でも何を言っているのかわからないけど、たぶん寝不足で思考回路が麻痺しているのだろう。別に、、ばちなんて当たらないだろう。二徹した三十路女が同期を心配するような言葉を伝えても。どうせ、伝えることもかなうこともないのだ。


彼女の背中を見つめつつ、次の言葉を待つ。彼女は組織にとって大切な人材だ。たしかに、殺人や暗殺などの任務には向いていないが、それ以上にそんな物以上の才能を持ち合わせている。そもそも、拳銃は使っても手入れのできないものが多かった組織を改善したのは紛れもない彼女だ。どこかで間違ってもそんなことはガラでもないため言うつもりなどないが。いつもなら、何かしらの手土産を持ってくるのだがこの日はうっかりして忘れてしまった。手土産は次回へと先延ばしだ。
相手の手入れに関する問いかけに頼んだ、と短く返し、視線を落とした。
「なぁ、レイン、…なんか、欲しいものとかあるか?」
彼女を甘やかしていることはすでに自覚している。まぁ、こればかりはどうしようもないのだろう。部下とはいえど、かわいいとは言えない奴等ばかりで。だからこそ、余計に甘やかしてしまうのだ。ガラでもないが、別に彼女以外知っている人物なんでいないだろうし別にいいのだが。どうも彼女の前では気が抜けてしまう

  • No.15 by 匿名さん  2018-07-23 16:03:04 

「かみん、しつ」
かみんしつ。どんな漢字を書くんだったか。
……ああ、仮眠室か。かなりおかしくなってきた頭を正常に戻そうと軽く振る。ぼやけかけていた視界が戻ってきて、目の前にいる彼女の顔をはっきりと映した。
心臓がどくんと音を立てる。彼女の笑顔は心臓に悪い。普段よりかなり近い距離で、頭が上手く回っていない時は、特に。
ふわりと目の前で揺れる彼女の髪を撫でようと伸ばしかけた手をすんでのところで抑える。不味い。睡魔で脳内のストッパーが機能していない。彼女に対する想いがとめどなく溢れ出てきそうになる。
「ああ、そうだな……そうする」
伸ばしかけた手を誤魔化すように机につき、力を込めてなんとか椅子から立ち上がろうとした瞬間、机の上の電話二つがほぼ同時に鳴り出す。
「……悪い。そっちの電話出てくれるか……多分次の仕事の話だ。潜入捜査関連だったと思うが」
今すぐにでも眠りたいところだろう。申し訳無さに眉を寄せつつ、早口に言って自分側の電話に出た。




「欲しいもの……?」
残弾を取り出しながら聞き返す。仕事関連で入り用なものはないかという質問だろうか。いやそれならば直接あの方に伝えて何でも購入してもらっているし、ジンもそれを知っている。では、仕事以外の物で、という質問だろう。
丁寧に油を吹き付けていきながら、そうねえ、と言ったきり黙り込む。正直あまり欲しいものがないのだ。物欲が無いわけではない、多分与えられすぎているのだろう。寝起きはこの奥の部屋でしているし、ある程度の家具は組織が揃えてくれた。ベルモットやキャンティもなんだかんだと世話を焼いてくれる。モルモット時代からすれば天国と地獄だ。
色々と考えては見たが、取り立てて欲しいものはなかった。
「そうね……美味しいお酒と、一緒に飲んでくれる相手、かしら」
そう呟き、おそらく笑い飛ばされるだろうとは思いつつも悪戯っぽく彼を振り返る。

  • No.16 by とある公安所属の女  2018-07-23 20:54:47 

彼の独り言のように繰り返された仮眠室、という言葉に1つ頷いた。様子から見て相当疲れがきているのだろう。体を鍛えていても、それでも年の瀬には敵わない。彼も自分も。体の怠さといい、迫り来る睡魔といい…仕事が終わるとこれだ。しょぼしょぼとコンタクトの渇きに加え、気が抜けたのか睡魔が襲いくる。あと少し、もう少しで帰れるから耐えるんだ自分…!!
彼の、そうするという言葉でほっと気が抜ける感覚に陥る。彼を寝かせるのが、安眠を確保させるのが風見か自分、または全員の課題である。帰りにコンビニ寄って栄養ドリンク買っていかないとなぁ、とぼんやり考えつつ、お先ですと背を向けようとすれば同時に鳴り響いた2つの電話の音に肩が揺れる。振り返れば、申し訳なさそうな彼の顔と少し早口で伝えられたお願い。聞かないわけにもいかず、もう1つの電話に出た。
「はい、橘です。…はい、はい、…分かりました。10時、ですね。かしこまりました。伝えさせていただきます」
所謂裏理事会、と呼ばれる彼が所属する部署のお偉いさんからの電話だった。そっと受話器を置けば彼は未だ通話をしているのだろうか。そっと様子を伺うように彼の方へと視線を向けた

彼女の確かめるような返答に頷き1つ返した。彼女が色々な幹部から気に入られているのはわかっている。あの人にも、ラムにも気に入られるほどだ。それに関して何か言うつもりもないし言えるような立場ではない。しかし、いろいろな日常雑貨や仕事で必要なもの、家具も組織から支給されているだろう。普段世話になっているにもかかわらず何も出来ないのは少しばかりもやつく。
作業をしながら少し悩ましげに言葉を零した彼女に無いなら構わない、と付け足した。要らないという奴に何かを押し付けるほど強引でもなければガキでも無い。元々の境遇が境遇だからか、あの子物欲がないのよねぇ、とどこか寂しげにぼやいていたベルモットの言葉を思い出した。自分がそもそも物欲が強いわけではないため、無理に言わせるつもりもなかった。ただ、何かしらしてやりたい、というなんとも判別しきれない感情ゆえの行動だった。ベルモットやキャンティなど女幹部には敵わないかもしれないが。
悪戯っぽく笑う彼女の口から告げられた言葉に暫し目を見開いたが少し馬鹿にするように爆笑した。ハハハハッ、と。一人きり笑えば、ふぅ、と小さく息を吐いた。
「…まぁ、気が向いたら手配しといてやる」
柄にもなく、無意識に薄っすらと笑みを浮かべた

  • No.17 by 匿名さん  2018-07-24 22:42:03 

受話器を取って耳に当てれば流れ出すもたついた男の声に、思わず舌打ちをしそうになる。ただでさえ少ない彼女と話していられる時間を邪魔されたような気しかしない。この電話さえなければ、早く帰りたがっている彼女に電話をとらせることもなかっただろう。
徹夜明けの頭にはそんな幼稚な考えしか浮かばず、しかも男は上の人間でどうにも説明が下手らしかった。もそもそと喋り続ける男の声に耳を傾け話をまとめてみれば、どうやら1週間後に男女の重要な犯人達が近々取引をするらしいからそれを尾行してくれとのことだった。
苛々としながら聞いていた降谷の頭に子供っぽい案が浮かんでしまったのはその時だった。彼らは男女であることを利用して、今までもデートスポットばかりで取引をしている。ならば此方もカップルを装った方が尾行しやすいのではないか。
普段ならば公私混同だと理性が抑えていただろうが、残念ながら今それは降谷の頭の中に存在していなかった。
「……ええ、では僕と橘を中心に尾行します」
ついそう答えてしまってから、頭の中でこれは仕事がしやすいからに過ぎないと言い訳した。受話器を置きながら、話が聞こえていたであろう彼女を振り返りつつ、別に彼女とデートスポットに出掛けたいからではないと自分に言い聞かせていた。



無いなら、と無理に勧めない辺りが彼らしい、と垂れた白い髪の影で微笑む。こちらがいくら断っても無理矢理外国で買った高い服やらアクセサリーやらを置いていってくれるベルモットも勿論嬉しいが、こうしてみればジンに聞かれるのが一番気軽でいられる。彼自身もあまりものに頓着しないようだからだろうか。
「……ありがと」
笑われるだろうとは思っていたがこんなに声を上げて豪快に笑うとは予測していなかったので、一切驚かなかったといえば嘘になる。けれどもその後についでのように呟かれたおそらく彼なりの了承であろう言葉に、ふっと此方も笑い礼を言った。
ちらりとソファーに座る彼に目を向けると、僅かに口角が上がっているような気がした。そうしてゆったりとソファーにもたれかかり長い銀の髪を流している様子はまるで絵のように美しいと思う。そのままでは魅入ってしまいそうで、無理に手元の銃に視線を戻した。
「……はい、これでいいわ……。でも長く使いたいなら、使った後放って置かないで頻繁に持ってきて。それから、ウォッカの銃がそろそろ整備が必要だと思うから、持ってくるように伝えておいてくれる?」

  • No.18 by とある公安所属の女  2018-07-26 01:08:38 

彼はいつもよりも不機嫌そうな表情で電話対応に当たっていた。僅かに漏れ出している相手の声はのんびりとした速度で話は纏まりがなかった。彼をイライラさせてる要因はここだろう。いつでも上司相手には特に笑顔を携えてる彼の表情が歪むはずだ。ぼんやりと話に耳を傾けているとどうやら前々から追っていた男女の重要人物として長期にわたってマークしている犯人に動きがあったらしく、近々マークしてほしいというものだった。
そこまでは自分も前にも関わったことがあり、把握していた。前回も男女ということを生かした場所での取引だった。そこまでは睡眠時間の足りていない自分でも理解できたし、把握も出来ていた。1人では難しいだろうから精々2、3人で行ってほしいという上司の言葉に薄っすらと目を細める、風見あたりと行くのだろうか。物凄く見たい。2人がデートスポットを歩いている姿を見たい。暫く考え込むような彼から発せられた名前はまぎれもない自分のものだった。拒否権などないし、寧ろ嬉しいが困惑の方が今は大きい。受話器を置いた彼に回りきらない頭で言葉を考え、口を開いた。
「……上の方から、10時に理事長の部屋に報告に来るように、と」
自分が言っても聞きやしないし、何よりも早急に頭を冷やしたかった。要点だけまとめて伝えてしまえばすみません、お先にと背を向けた。もう少し冷静に脳内を整理しなければとんでもないことを口走りそうで逃げるように荷物をまとめ、背を向けた。

ちらり、部屋の中を見渡せば世界的に有名なブランドの紙袋が申し訳程度に置かれている。どうせベルモットあたりが本業のお土産に、とでも置いていったのだろう。自分には彼女の好きそうな物を買うことはできないだろう。だからこそ、直接聞くしかないのだ。それに、無理やり物欲が自分と同じように少ない彼女が押し付けられたら困るだろう。あくまでも自分と重ねた上だから微妙なところだが。
短く返された礼らしき言葉とふっと溢れた彼女の笑いに思わず呆気に取られそうになったが、表情を変えずに俯いてん、と短く返した。手元の拳銃に真剣な視線を寄せる彼女は見るたびに美しいと思う。下心など関係なく、だ。真っ白なその髪と整った顔立ちということもあるだろうが。髪が何故白くなったのかその経緯を知っている分、気軽に褒めることはいくら自分でも出来やしない。それでも、僅かな光りでキラキラと反射している彼女の髪は何よりも神秘的だった。そんならしくないことを考えてしまう自分に舌打ちをひとつ零せば静かに目を再び伏せた。
「…あ?…嗚呼、…助かった。……心掛けとく。ウォッカに、な」
彼女からの言葉に気を抜いていたためか何とも言えない挙動不審な対応になった。ウォッカには忘れなきゃ伝えとくさ、と付け足せば、もう一度帽子を深く被り直し、拳銃が返ってくるのを待つ。それが終われば次にここに来るのは早ければ明後日だろうか。次に来るときはウォッカも同行するのだろう。少しもやもやとする気持ちが心の中で疼いたような気がした

  • No.19 by 匿名さん  2018-07-28 04:47:04 

(/体調を崩してしまいお返事は明日以降になってしまいそうです。申し訳ありません。)

  • No.20 by とある公安所属の女  2018-07-28 13:58:07 

(/全然大丈夫ですよ。ゆっくり体調を整えてください。お大事に)

  • No.21 by とある公安所属の女  2018-08-05 16:07:05 

( / 一応、本日で1週間になりますので明日0時までに何も連絡がない場合は残念ですが打ち切りとさせていただきます)

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