匿名さん 2018-06-10 12:20:27 |
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…っアル!!
(思いの外に相手の行動も素早く、むしろ、前にいた自分を押し退けるように扉を開けたかと思えば、次の瞬間に相手は網をかけられて。反射的に相手の名前を呼んだが、その次に扉の向こうからぬっと姿を現した男の手に銀色に冷たく光る物体を認めれば、思わず身体が引けて、すぐ背後の客室の壁に背をぶつけてしまい。……いや、ビビっている場合じゃねぇだろ、オレ、情けない真似晒すなよ、と自責の念は沸くものの、血の気の引いた感じはすぐには戻らず。室内に上がり込んできた怪しげな男は何やら此方に話しかけてきており、何処か遠くで起きている物事を眺めているような乖離感の中で、機械的に捉えた台詞を頭の中で処理すれば、あ、そうだ、こういう時は……主人を助けないと、大体主人を気取る人間だって、多分次の瞬間ぐらいには "何を**ッとしてやがる!とっとと俺を助けろ!" とか言ってくるもので……とそこまで思考が生きてきたところで、その想像を割くように耳に届いたのは、実際のところ主人とも認識していなかった相手の声であり)
------「俺に構わず早く逃げろ!」
(その言葉で、意識を現実に引き戻されるようにハッとして我に帰ると、室内には既に "逃げ道を与えない" とばかりに頭領格の怪しい男の他にも、自分たちを囲むようにゴロツキがおり。そんな中で、先の台詞が気に食わなかったとばかりに男は、相手をせせら笑って腹を蹴って。これはまずい、完全にしくじったと悟れば、頭領格の男を睨んで「チッ」と低く舌打ちをし、それでも逆らう気はないことを示すように紙袋も諦める形で取り落とし、肘は折っているものの、両手を上げ「何が望みだ? ……そいつは主人でも何でもねぇんだけれどな、お前らよりは面白味のある人間なんだわ。バラされちゃつまんねぇから、まず交換条件くらい聞いてやるよ」と述べ。すると、途端に男はプッと吹き出し、手元のナイフこそ、油断なく相手の背に突きつけたままだが、周りのゴロツキと共に笑いだし)
「……こんな美味い話があるものなんだな。まさに葱を背負った鴨が歩いてくるような。契約してねぇんだ? 俺の望みは簡単なことさ」
(一頻り笑い終えるとそう言い、廊下の方に顎をしゃくって合図を送れば、そちらの方向から一人のゴロツキが新たに部屋に上がり込んできて。新たなゴロツキは、床に倒されている相手の脇を抜け、自身の目の前でくると、手持ちのズタ袋の中からこの緊迫した空気の中で浮くぐらいに何処と無く異質な存在感を放つ、二対の細い腕輪を取り出し、手渡すように此方に向け。不審に思いつつも、頭領格の男に受け取るよう促されると、その通りにしようとするが、そうして手を伸ばした瞬間に、腕輪を持っていたゴロツキに手首を掴まれ、ゴロツキがもう片方の手に隠し持っていてナイフでざっくり腕を切りつけられて。当然驚いたし、突如至近距離で現れた刃物にぞっともしたが、痛みに切られた箇所を押さえつつ「 ーッ!てめぇ」とまた頭領格の男を睨めば)
「逆らうなよ。逆らったらコイツを殺すぞ。その腕輪の片方には俺の血を吸わせてある。お前はそれは付けろ。もう片方の腕輪は、今流した血を吸わせて俺に返せ」
(と言われ、憤然やる方ない思いであったが、いっそその勢いのまま、ゴロツキからぶんどるように指定された方の腕輪を奪えば、痛みにも構わず傷口に押しあて、僅かに腕輪が発光した後、それを男の方に投げて。投げられた腕輪は本来なら男がキャッチすべきところだろうが、何分男は右手で相手を床に押さえつけ、左手にはナイフを構えていたため受け取れず、結果として、半端な位置に転がり。他方、自身はあっさりともう片方の腕輪を身に付ければ、明らかに怒っている表情で)
契約だな。あんたのものになってやっていい。ただ今そいつを殺したら、ずっと恨んでやるからな!
(/想像以上に熱い流れのご提案をありがとうございます!!ノリノリで乗らせて頂いたんですが、自キャラとモブとの会話が多いと一人芝居感が半端じゃなくて、目茶苦茶恥ずかしいですね……そこまで任せる気はなかったとか、この熱量は引くわってことがあったらまじですみません……流血描写も無断で入れてしまいましたが、実は苦手とかあれば、今後は控えたいので教えてください。腕輪を半端な位置に投げたので、男が拾おうとした隙でも突いて格好よく逆転してくれると嬉しいです。/蹴りご自由に)
>81
(/すみません。またやってしまいましたが "**" になっている禁止文字の正体は "ぼけ" です。いい加減カタカナではNGを覚えたいorz/蹴り推奨)
……!
(男は力こそ強いが頭はそれほど良くは無いようで、自分の優位を確信しているからか隙だらけになっていた。自分を抑えるのを他の味方に任せて腕輪を拾おうと一瞬離れる。その隙きを付いて、携帯していたナイフで網を切り裂きながら勢いよく起き上がり、それに驚き慌てて振り返る男の顔面に炎魔法を直接叩き込む。顔を大火傷し男がのたうち回っている間に残りのゴロツキを追い払って)
油断大敵ってね……大丈夫か、ティア?
(男は死んだように静かになったが、どうやら気を失っているだけのようで。ふぅと溜息を付きながらポカンとしている様子の少女に駆け寄り、腕の傷を見て)
うん、そんなに深くはないな……すまないな、まさか敵が回り込んでるとは思わなかった。外の連中に気を取られて……
(荷物の中から消毒液と包帯を取り出し簡単な治療をしながら、自身の読みが浅かったせいでこんな事態を招いてしまったことを謝って)
(/いえいえ、凄く上手く捉えてくださって嬉しいです。流血描写等は特別不快に思う事はないのでこれから入れてもらっても大丈夫ですよ!)
(/すみません! さすがに10数人を1人で蹴散らすというのは難しい気がしたのと、拙女の挙動についてはこちらに委ねて頂けると嬉しいです! 表情など、先に回したロールは拾って頂いて大歓迎なのですが、新しい出来事に対しては様子を伺って貰えたら、お返ししますので^^ ただ今回はこの通りで拾わせて頂きますね--*/蹴りご自由に)
……え、ああ、おい。痛ってぇ!
(相手に腕を取られれば、次の瞬間には血を拭われ、消毒を施されて。戸惑っているうちに傷に染みた薬液が痛覚を刺激すれば、控えめな悲鳴をあげ。その後、間髪を空けずに「……いや、違ぇだろ!」と叫んで、もう片方の腕で相手を振り払おうとすれば、視線は倒れている例の男の方を向いており。男の身体に呼吸している気配を認めれば、殺したわけではなかったようだ、と内心ほっとして。相手の方に向き直れば、先程までの緊張感の所為か、少し息の上がった顔だが、それでも真剣そうな眼差しで)
これだけの騒ぎになって誰も駆けつけないとは、宿屋の連中もグルか? 早くあいつ、仲間が治療してやった方がいいと思うぜ。オレたちは逃げよう。
>84
(/失礼。「10数人を」と書きましたが、外にいる敵C以外は具体的な人数の記載がなかったですね。よって「多人数を」と置き換えて読んで頂けると助かります--;/蹴り推奨)
どっちにしろ、知らないなら知らないで変な揉め事に関わりたくは無いだろうしな……ああ、行こう!
(逃げる、という言葉には素直に頷いて行動を始める。宿を降りてみると、正面入口には窓の外にいた連中と同じような奴らは居なかった。恐らく外の連中は窓からの逃亡を阻止するために配置されていたのであろう。ともかく、外の連中とは反対側のそこからバレないように逃げ出せば街の外へと出ていく。暫くすればあの中の男達を倒したことがバレるだろうが、あの一番強そうな男を倒した自分達を追ってくることは力量差を考えればしないだろう。報復をしてやる、なんて仲間意識が有れば別だが…少なくともあの横暴な性格で男が慕われているとも考えにくい、その上あの火傷、アレを見ては追いかけてくる勇気も出ないだろう)
つか、その腕輪大丈夫か?
(一度してしまって外せるものなのか、変身に影響があるものなのか。色々不安が尽きない。とりあえず今は走って逃げているが、もし遠く安全なところまで逃げようと思えばまず間違いなく少女の能力が要るだろう。もしそれが制約されているとしたら、かなりマズイ状況に思えて)
ったく、厄介なもん作ってくれるよな人間も…
(一応持ってきたティアの血を吸わせた腕輪を取り出しながら、軽くため息をついて)
(/言葉足らずな上失礼なロルを打ってしまい申し訳ないです…)
………………アル、いや、その……
(宿を抜け出せば、夜空はよく晴れていたが、月は三日月で道は暗く。それでも、相方は冒険に慣れているであろうトレージャーハンター、此方は暗視に長けた竜の亜人となれば、恐れるに値せず、足運びも軽く、街を後にできて。特に行く宛はないが、取りあえずは先程までいた場所から離れるに越したことはない……はずであった。本来なら、そう考えたい、しかし……相手に合わせて走っていたものの、小さな声を漏らせば、徐々に減速し)
…………………………。
(やがて立ち止まれば、切りつけられた方の……そして、今は腕輪を嵌めている左腕を右手で押さえつつ、荒い息を吐きながら俯いて。走ったからとは言え、傍目にも異様な雰囲気を与えかねないほどに呼吸は上がっており、もし、今が昼間であれば、顔色も蒼白になっていることが伺われそうだと自分でも分かって。……具合が、凄まじく悪い。逐電の最中だと言うのに立ち止まってしまったが、相手は合わせて歩を止めてくれただろうか……止まっていてくれても、さっさと先を行っているのでもいい……とにかく、俯かせていた顔を上げて、相手の方を見れば)
アル……ここで別れよう。オレは引き返すから、そしたら、きっと誰もあんたを追わないよ。
(/いいえーとんでもない! いつも頂けるお返事を楽しみにしています--* こちらにも分かりにくいところややりにくさを感じるところなどがあれば、改善させて頂きたいので是非教えてくださいね!/蹴りご自由に)
ティア?何言って…!
(突然の言葉に立ち止まり振り返って、そのまま近くに寄っていくと相手の苦しそうな様子が伝わってきて。左腕を抑えているのを見るに、明らかに腕輪の影響だろう。そんな苦しそうな中でも、自分を気付かい言葉をかけてくれるティア、驚き焦った顔を少し和らげて、笑みを浮かべながら)
……バカなこと言うなよ。お前は俺を見捨てずに居てくれたじゃないか。だから、俺も絶対お前のことは見捨てないさ
(先程の事を思い出しつつそう告げる。自分を捨てれば逃げられたはずのあの場面、そこで助けてくれたことには当然感謝の気持ちを持っており。元々彼女のことを見捨てる気は無かったが、それはポリシーから来るもので。けど今は、明確に彼女を助けたいという思いがあって)
しかし、これはどうすれば良い…
(腕輪を抑えているということは、恐らく腕輪の契約主から離れないようにするための機能なのだろう。今腕輪は両方とも此処にあるが、契約自体はまだ生きておりあの男が主ということなのだろう。つまり、ティアが回復するためにはやはり戻らなくてはいけない。しかしそうすれば間違いなく腕輪は奪われティアも自分も悲惨な目に合うだろう、それだけは避けなければいけないことで)
(/此方はやりにくさ等感じていませんので大丈夫ですよ!)
…………お前さ、
(腕輪は一対、その両方がここにある。半端なところで打ち切られたので取り交わしは無効でした、というオチがついても良さそうなものなのに、身に付けている腕輪に染みた男の血に縛られるように、どんどん具合が悪くなっていくことを感じて。やけに疲れる、息が上がるという小さな不調から始まった違和感は、今は頭痛と悪寒、じわじわと侵食されるような全身の痛みに発展し。
耐えがたい苦痛に歩を止めて、乱れる呼吸をやり過ごそうとしていれば、やはり相手も止まってくれて。それどころか、近くまで来て優しい言葉をかけてくれる相手の態度から確かにされている心配が伝わると、不調によって強張らせていた表情が少し和らぎ。力ない風ではあるが、緩く相好を崩せば、相手に呼び掛け、荒く息を吐きつつ、その後、続けて)
…………変な奴だと思ってたけどさ、実は普通に良い奴だよな。…………人間だって言われたこと……実は悪くなかったぜ。……でも、オレはやっぱり亜人なんだよ。この腕輪、外れないんだ。どうやら "ご主人様" のところに帰らねぇとな。
(自分はどこでだって一人で生きていける、その自信は今も揺るがない。それがどれくらいの期間になっても、どうせ一時期、少し嫌な人間に仕えるだけ。あの男の望みが自身との契約である以上、戻っても殺されるようなことはないだろうし、引き返すことに迷いはなく、別れを告げる言葉を述べ。他方、相手の手元にあるもう片方の腕輪は契約の完全な成立を求めるように熱を帯び出して、さらに脈打つが如く淡く明滅し。相手に対してゆっくり手を伸ばせば、それを受け取り次第、引き返して途上になっている儀を完遂させるつもりで)
それ、寄越せよ。……聞いたことがある……と言うか、アルもトレージャーハンターなら知っているかもしれないが、上物の魔道具での契約だと、半端にやるのが一番まずいって。
(/目茶苦茶有り難いお言葉をありがとうございます泣 でも、返しに困るようなことや苦手なロルを回してしまった場合は本当に教えてくださいね泣
この後の流れですが、息子様は魔法の心得があったはずなので、手持ちの腕輪に少し頑張ってルーン文字とか呪文とか或いは魔方陣のようなものを描き、途上では止められない契約の内容を書き換えた上で装着し、それによって一先ず拙女の痛みが除かれるという展開は如何でしょうか?
しかし、無理に歪めた形で契約したため、契約自体にひずみが出て、双方の意思だけでは外れなくなった、その為、解除方法を探す必要が出てしまったという流れは如何かと……他に思い描く展開があれば、無視してください!)
そんなこと、言うなよ。俺は、亜人でも人間でも関係ない。お前のことを助けたいんだ、ティア……
(少女の悲痛な決意、思いを込めた言葉に胸が締め付けられる。何とか助けなくちゃいけないのに、そのための方法が見つからない。グッと拳を握りしめ悔しさを滲ませる。どうしようもできない自分が情けなくなり顔を俯かせ、祈るように言葉を紡ぐしか出来なかった。しかし、続くティアのとある言葉にハッとして顔を上げて)
……"半端"…?そうか、この契約はまだ"半端"なんだ!ティア、お前のしてる腕輪を俺に出してくれ、早く!
(そう言うや否や、アルドニック自身は自分の持っているナイフで利き腕でない方の手首を軽く切りつける。そうすると当然血がそこから溢れるが、その血をもう片方の手の人差し指に付着させて。そしてティアのしている腕輪に、hagalaz、berk…と、色々思い付く限りの文字を自身の血で書いていって。すると、どれかの文字がその腕輪に呼応したのか、先程までとは違う色で淡く光りだして)
……上物な魔道具で良かった、半端な状態だと幾らでも付け入る隙間がある。
(その光を見れば、ホッと一息付きながら。もう片方のティアの血を落とし込んだ腕輪を自身の腕に身に付けて)
(/考えをお借りして、腕輪に血文字で現在の契約を解除する(妨害する)文字を書き連ねて無理矢理現在の契約を消す→しかし契約は消えたものの、アルドニックの血で文字を書いたため契約は直ぐ様のアルドニックとのものに変更され、現状契約そのものを無くす手段はないためアルドニックが腕輪を嵌める、という流れにしてみました。書いてておもったのですが、分かりにくくてすみません(ーー;)
あとルーン文字をグーグル検索して初めて見たんですけど、めちゃくちゃ厨ニ心唆られますね。ヤバいっす←)
…………なんで、そこまで。
(少し変わった奴、それでいて妙に優しい人、そういう印象は持っていたものの、真っ直ぐに自分のことを "助けたい" と言って、明らかに心を費やしてくれる相手の様子を目の当たりにすれば、相手に対する疑問というよりも、素直な感想として、思ったことが平坦なトーンで口をつき。相手の手元にある腕輪を貰おうと差し出した手が行き場を失いかければ、丁度その時、一度俯いた相手が何か閃いたかのように顔を上げて)
え? なんだよ……うわ! ちょ、アル! どうしたんだよ、急に!?
(次の瞬間、相手が何やら話した後にやったことは、唐突にナイフを取り出し、己の腕を傷つける行為で。闇に煌めく刃物の威圧感に驚き、目を丸くして動揺を言葉にすると、その内に相手は自分の左手を取り、細い腕輪に己の血で文字を綴り始め。……? ……???、……依然息は苦しく、身体は熱っぽさと悪寒の両方に苛まれていてしんどい。その上で突如展開されている目前の出来事に対応しきることはできず、結果、ただ大人しく相手のしていることを見ている羽目になって。やがて、幾つもの細かな血文字が書かれた腕輪が、先程までとは異なる色で明滅しては、相手は何処か安堵したように呟きをもらし。続いて、相手がずっと手に持っていた腕輪を手首に通すと、その瞬間に両方の腕輪が一層激しく強い光を放って)
…………ーッ!?
(眩さに思わず目をつぶり、次に瞼を開けた時には、腕輪は満足したように光を失って静かになっており、辺りには夜の野原らしい冷暗が戻っていて、そして、何より……あれほど、生々しく全身を蝕んできた不調がまるで嘘だったかのように引いており。力が抜けてその場に膝をつき、半ば座った姿勢で星空を背にした相手を見上げては、ぽかんとした表情で)
お前、何をしたんだ……?
(/ラリーありがとうございます^^* PL発言での丁寧な解説もあって、分かりにくいということはなかったですよ。で、ルーン文字はロマンですね笑 PF記載の通り、拙女の衣服は、裏地や縁などあちこちにあれが書かれているものとなっています笑 /蹴り推奨)
あーいって……あ、悪い。一応説明するとな……さっきティアが言った"契約が半端な状態"ってのを聞いて思い付いたんだ。その状態なら、そういう契約とかを妨害する魔力の籠もった文字を魔道具に書き込めば契約を打ち消せるかもしれないってな。
(強い光を放ち、そして納まったのを見れば、契約が完了したのだということが分かりホッとした様子になって。切った手首の手当をしながら、ティアに尋ねられれば急いでいたため事前に説明出来なかった先程の行動の意味を伝えて)
ただ契約解除しても俺の血が魔道具に付いたままだから、すぐそのまま俺が主人として契約しちまった…つまり、主人があの男から俺に変わったってことだな。……ま、その方がマシだろ?「アレ」より俺が"御主人様"の方がさ。あ、呼んでくれても良いんだぜ?俺のこと、"御主人様"ってな
(関係性こそその部分が変わっただけだが、状況としては好転したのは言うまでもないことで。先程までの真剣だった様子も影を潜め、どこか余裕を持った普段のアルドニックの姿に戻り、ニヤリと笑いながら少女にそんな冗談を言って)
…………え? …………っ! はあああああああ!?
(相手に淡々と事情を説明されれば、一拍程度の間を置いてからその内容を理解して瞳を見開き、声を上げて。どこかからかう風の相手に駄目押しとばかりに "ご主人様と呼んでもいい" と煽られれば、先程までの殊勝ささえ感じる雰囲気は何処へやら、すっかり不調のなくなった身体で勢いよく立ち上がり「ふ、ふ、……ふざけんなあああああ!」と叫んで、体格差もある相手の胸ぐらに掴みかかっていき。さらに続けて)
だ、誰がお前なんかを主人と認めるかよ! まじふざけんな! 今すぐ解除しろぉ!
(と、何となくコミカルな気もしてしまうが、頬に僅かながら朱を差し、一応は必死そうな表情となってがなり立てだし。……どう考えようにも、相手の言う通りで、先の悪党より相手の方が本人にとっても好転だろうに、何故か感謝する気配どころか、安堵する素振りもなく、むしろ焦っているような様子で)
うおっ!?じょ、冗談だ冗談!離せって!
(そんなからかいの代償は直ぐ様支払うことになった。此方の服を掴むその手は小さいながらそうとは思えない程の力を持っており、グッと体を引き寄せられる。当然息苦しくタップタップとその手を叩いて)
あー……ったく、馬鹿力……ま、同意の上での契約解除は簡単だ。またちょっと貸りるぜ
(少しして開放されれば首回りを整えつつボソッと毒づいて←。そして契約解除の話になれば、相手の腕輪と自身の腕輪を近づかせて、何やら呪文を唱える。契約解除に関して、その質や強度に違いこそあれど、お互い同意の上での物であれば大抵この呪文で解除できる……はずなのだが)
……おかしいな、契約が解除されない。これ、まさか……
(何度呪文を唱えても、一瞬腕輪が光るのみで腕輪が外れる気配が無く。まさか…ジワリと額に汗を浮かべながら、これ言ったらまたキレられるかなとか思いつつも恐らく確定に近い予想を口に出す)
……壊れた?
あ? なんだ、外せんのかよ? あー、良かった。びびらせやがって……
(何気に割りと乱暴な振る舞いをしたのだが、相手の抵抗を受ければ、衣服を握る力を緩め、そのまま、流れで手を放し。さらに契約は簡単に解除できると伝えられれば、仮にも苦痛を除いてくれた相手に対し、失礼とも受け取れそうな言動であるが、途端にほっとした表情となって、言葉を漏らし。
だが、その後、どうにも相手の様子も腕輪の様子もおかしく。もしも字幕をつけるのであれば、…………?という文字でも綴られそうな間があり、少し違和感を持ちつつも、一応相手への信用から黙って左手を貸して大人しくしていたが、やがて、相手の口から不穏な一言が紡がれれば、サッと顔色が変わり「……はぁ?」と発言。そこから再度焦った風になると、貸していた左手も素早く引っ込め、また今にも相手に両手で掴みかかりそうな、半ファインティングの如きポーズとなって「……は? え……はぁ!? はああああ!? え、まじで言ってんのか、お前それ! 冗談だろ!? 外れるんだろ? 外れねぇのか…!?」と矢継ぎ早に述べ。さらにそこまで言い終えると、流石に相手の様子と腕輪の雰囲気から状況を正しく認識し、つまり、現状契約が呪いみたいに、双方の意思に基づいての簡単な解除はできない形で結ばれたことを理解すれば、片手を自分の額に当て、軽く頭を抱えるように)
だから、オレだけでとっととあいつのところに戻れば良かったんだ……!
(と、どう見ようにも契約時には怒り心頭といった感じで不本意そうにしていた、例の悪党への未練を連想させる不可解な台詞を述べて。……悪気がなくても風呂に連れ込まれかけたことを根に持っているのか、冗談でも "ご主人様と呼んでもいい" と言われたことが気にかかっているのか、それとも気が動転しているだけか、そこは不明ながら、取りあえず相手との契約成立に、例の悪党との契約成立以上のショックを受けている様子となって)
や、その……すまん
(壊れた原因は十中八九、先程無理矢理自分が血文字で契約を消去したせい。それが分かっているためか、半笑い気味になりつつ謝って)
えっ、それは…
(思わぬ相手の言葉にショックを受ける。あの男の方が契約するならまだマシだったとそう言っているように思えて。勿論それは流石に先程までの行動等を鑑みれば整合性が取れないので、きっと何か別の意図があるのだろうとは思う。思うけど…やっぱショックだった。少なからず信頼関係的なものを築けていると思ってたから、まさかあのムサイ男の方がまだマシとは……意外とそっち系に興味があるのか?とかなんとか考えつつ口を開き)
……ま、俺も専門家って訳じゃないからな。ちゃんと見てくれる人間に見てもらえばお前の望み通り、嫌な俺との契約も解除してくれるだろうさ…
(落ち込んだ風を隠す様子もなく、肩をガックリ落としながらそう言って←)
…………っ、…………違う。お前、ほんと、そういうところ……
(つい感情に任せて考えもなく喋っていたが、自分が放った一言で相手の様子が見るからに変わり、落ち込んだ気配を察すると、一瞬息を詰め、その後すぐにそう大きくはない声量で端的ながらも、はっきりとした物言いで否定の言葉を口にし。さらに、何処となく困っているような視線を相手に向けつつ、ぼそぼそと漏らすように二の句を継げば、額に当てていた片手をだらんと落として。次に小さくため息をつくと、やるせないような表情で)
…………お前が嫌なんじゃない。さっきの奴は……あいつは、割りとどうでも良かったから……。オレなんかを従えて、目立って痛い目見たって自業自得だったのに……
あ、そういうことな……
(俯かせていた顔を上げればホッとしたような表情を浮かべる。まぁ相手に嫌われていたことがショックというよりは、あの男と比べられて自分が下っていう事実に対してショックを受けていたようであるから…若干ナルシである←)
さっきも言っただろ?お前は見捨てないで居てくれたんだから、俺も見捨てないって。別にこれがあろうがなかろうが、俺はお前と一緒にいることに依存はない。例えそれでどんな目にあったとしてもな……だから、そんなことは気にすんな
(そしてもう一度先程の言葉を持ち出しては、少女に自分の意志を伝えて)
…………ばっか、その自信は何処から来るんだ……
(相手の再度気持ちを伝えられれば、俯きこそしないまでも視線を下方に逸らし、聞こえるかどうか微妙なぐらいの小声で、悪態染みた呟きを溢して。宿屋で寝ようとしていたところから、外敵の乱入と格闘、そこからの逃亡と不調、今に至るまでで密に色んなことがあった気もするが、夜空にはまだ嗤うような三日月が照っている。……ドタバタしていて気にかける余裕もなかったが、今夜は風も穏やかで、自分たちさえ静かにしていれば、恋人を探し求める虫の声と、それについてこっそり感想を語らっているような濃く影を纏う草木のさやめきしか聞こえない。絵に描いたみたいに平穏な夜だが、そういう時間にこそ、思い出してしまう記憶もあって。
……昔、戦場にいた。むしろ、そこに立つために生まれてきた。そして、沢山の人が命を失い、それは祖国を後にしてからも続いた。……相手がどれほどの修羅場を潜ってきたのかは分からない。トレージャーハンターなのであれば、死と隣り合わせの冒険が仕事のようなもので、今さら自分と一緒にいるからどうこうと気にすることもないのかもしれない。……だけれど、生憎とそれで暗澹たる気持ちを捨てて晴れやかに開き直れるほど、単純な性格をしておらず、しかし、ここでうじうじしていても仕方がないのもその通りで。
やがて、相手に視線を戻せば、ひとまず現実を受け止める方向性で意思を固め、諦観を交えた自嘲的な笑みを溢し、右手で自分の横首を軽く撫でつつ)
……まぁ、仕方ねぇよな。取りあえず、今夜寝るところを探そうぜ。
ああ、そうだな。……結局野宿になっちまったなぁ。
(危機さえ脱せば今日はあのベッドで寝られると思っていたのに。払ったお金も無駄になった事を思えば懐が少し痛いが、まぁそのおかげで目の前の少女と少しは絆を深めることが出来たような気がする。それは何物にも代えがたいもの……なんて言うと流石にクサイだろうか(反語/←)。とにもかくにも、奇妙な縁が出来たことに違いはない。これから始まる二人の旅は、大きな不安と少しの希望を抱きながらの出発となった──)
(過去の放浪の経験から野営のやり方は心得ており、また初日で男女の意識もあることが分かっていたため←、特別何か問題が起こることはなく。旅を続けること数日、ようやく次の街に辿り着く。そこは初日に入った田舎の町より幾分か都会であり、人通りも多く馬車や自動車も走るほど道も広いような『シティ』と呼べる場所で。治安的なことを言えば表通りに関してはあの田舎の町のようにヤクザ者が大手を広げて歩けるような状態ではない。無論、裏路地等に入ればその限りではないが……)
迷子になるなよ?多分逸れたら合流に丸一日はかかるだろうからな……
(ティアの眠っていた年月がどれくらいかは定かではないものの、ここ数十年の進歩は眼を見張るものがある。所謂産業革命というものが起こっている時代のそれであり、街の様相もそれに近しいもので)
さてと、まずはこの腕輪を見てくれる人間を探さねえとな
(/ちょうど100レスで初日が終わりましたね…←)
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