へし切長谷部 2017-07-13 04:11:33 |
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これならすぐに始末できそうだな
( 此方の攻撃を得物で防がれるも力の差は歴然で弱々しく感じては自分の刃を滑らせて敵を強引に圧し切り。残りはあと三人となり相手は人間、刀剣男士である自身達に力などで敵うはずもなくこの人数ならば彼を守りながら戦えると身体を動かす度に多少傷の痛みはあれど今はそれに構っている暇もなく、どこか余裕そうな態度で上記を呟けば次なる対象に狙いを定め。先程のように此方から攻撃を仕掛け集中している隙に、何やら術者の一人が彼と同様に自身にも札を投げようとしていて )
っ、俺が膝をついたからと言って見くびるなよ…!
( ふらふらとしながらも立ち上がれば自身を守りながら戦う鶴丸に忍び寄る敵の姿を見つけるとこれ以上重荷になっていられるかと身体に鞭打ち、地を蹴り走り出せばその術者に迷うこと無く己の本体を突き刺して。皮膚と骨を断つ感覚と血の匂い、耳元に届く呻き声が聞こえると口端をわずかに上げ引き抜いては残る敵を睨みつけ「死ななきゃ安いんでね。さあ、次は誰が斬られたいんだ?」と僅かに高揚した様にそう告げ )
すまん、敵に隙を与えてしまったようだ。だがお陰で助かったぜ。
( ズバッと容赦なく斬り付けると背後から苦しむ呻き声が聞こえ、其方へ振り返れば既に地面に倒れている姿を見遣り。眼前の敵に集中したあまり隙を作り彼が居なければ同じ目にあっていたと思えば近くに行き上記を述べ、此方も残る敵を睨み付けるが次々と斬り殺されていく光景に怖じ気づいたのか、それともこのままだと自分の身が危ないと判断してかその場から逃げようとする様子に「なんだ、来ないのか?俺達を捕らえて処分するつもりなんだろ?」とまるで挑発するように余裕ありげな笑みを滲ませ )
来ないならば俺達から行くまでだが。神を相手にして無事でいられると思うなよ、人間。
( 残り少ない数になり、逃げ出そうとする姿を見ては嘲笑い。ここで逃がしてもいいが援軍を呼ばれても厄介で、出来るならばここでケリはつけたく。付喪神である刀剣男士よりも仮にも格上である政府も黙っているつもりは無いようで最後のあがきのように捕らえようとしてはそれも次々に斬り伏せていき )
…約束通りにきみの事を守りきれて良かった
( 一人残らずその場で戦いに手こずる事もなく、敵の息の根を止め殲滅すると刀身に付着した血を振り払い流れるように鞘に収めて。何とか被害も出ずに最後まで彼を守り抜く事が出来、約束を破らずホッと胸を撫で下ろし肩の力を抜いては無事な姿を瞳に映すと微笑み )
迷惑をかけたな、すまん。
( 同じように血を振り払い鞘へと戻し。術者がいなくなれば自然に札も消え先程までの激痛も治まっており動きを確かめるように拳を作っては開いたりしていて。自身かこんなことにならなければもう少し早く終わっていたと謝ると「これで俺達は完全にお尋ね者という訳か」と政府に手を出したことによりこれからも狙われ続けるのだろうとそう続け )
ああ、政府に手を掛けた以上は俺達が折れるまで狙われ続けるだろう。
( 飽くまで先に手を出してきたのは政府側であって、やむを得ない事情があり自分達の身を守る為の正当防衛なのだがそれを言ったところで既に死者は出ているので言い訳と判断されるだけだろう。最初から政府に楯突くつもりでいた上、黙って捕まる気も更々無かったため後悔などしておらず上記を返せば「そうなれば返り討ちにするだけさ」と続け )
ははっ!それもそうだな、俺達は何も間違ってはいない。
( 彼の言うとおり、自身たちは何も間違ったことなどしていない。また捕らえようとするならば今日のような目に遭わせるまで、口角を上げ上記を述べてはここに居続ける理由もないと思い「さて…帰ろうか」と告げ背を向けると本丸内へと入っていき )
先の事は一度皆の前で話すべきだな。今後の事を考えればその方が良いだろ?
( その背を追うように本丸内へ入れば玄関で草履を脱いで廊下を歩く中、最前線で戦ったので他の仲間に被害は無いものの政府が潜り込んできたと伝えただけでも不安に思っているに違いない。自身達が政府に手を掛けたこともお尋ね者となった今、知っておいた方がいいのではとちらり彼の顔を見て )
ああ、その方がいいだろう。
( 確かに二人だけで決めることは避けた方がいいと頷けばちょうど心配で出てきていた仲間達を見ては微笑みつつ二人とも無事だと告げた後に一度報告があるがある為に広間に集まるように指示すると自身たちも広間へと向かい )
全員揃ったな。実は先の事で皆に大事な話があるんだ。
( 二人で広間に顔を出すと指示した通りに其処に仲間達が集まってきて、一振りずつ見ていけば障子の前に立ったまま真面目な顔でつい先程までに政府との間で起きた事を包み隠さす打ち明けていき )
…と言う訳だ、俺達はこれから先も政府に狙われるだろう。これからは警備を厳重にしていくつもりだ、もし何かあればすぐに報告して欲しい。
( 先程の出来事を包み隠さずに告げて行けば僅かに動揺しているのが分かり。確かにその反応は無理もないが異論を述べる者もいなければ追加するように続いて上記を述べて。仲間を守る為ならばこの身が朽ち様が構わない、何も出来ないよりして後悔するほうがいいと思い )
大事な話は以上だ、部屋に戻ってくれて構わん。
( 個々の反応を見れば徐に動くと一振り一振りに、目の前にしゃがみ込んで視線を合わせ「大丈夫だ、皆が居るだろ」少しでも不安な感情を取り除こうと柔い笑みを見せつつ優しい手付きで頭をぽんぽんと撫でて遣り。それから立って元の位置に戻ると仲間達に向けてそう告げ、広間から出て行く者達を横目に「長谷部も部屋で休んだらどうだい?俺の事もあって疲れただろ?」と彼の身を案じての発言で )
そうだな、そうでは言葉に甘えさせてもらう。何かあれば気にせず報告してくれ。
( 同様を隠せずにいる仲間達を安心させるためにか頭を撫でながら笑みを浮かべるその姿にどうしてでも彼らだけは守らなければと思い。報告を終え、部屋を出ていく仲間達の背中を見ながら朝から動き続けていたこともあり頷くと一度別れ自室へと向かい。部屋に着けば余程疲れていたのか、ストラや防具を外し簡易な洋装となれば布団を引っ張り出しそのまま倒れ込むように眠って )
…さて、俺も一度部屋に戻るとしようか。
( 皆が去った広間で独り、ぽつんと佇むが特に此処で何かをする事も無い為にその場を離れて自身も一旦部屋へと戻って行き。自室に着けば壁に凭れ掛かるように片膝を曲げた座り方をすると、何かあった時に備え身体を休ませ体力を温存させるためゆっくりとしていて )
―やめろっ!
( 暗闇の中に鶴丸と2人並び立っていたものの徐ろに隣に立つ彼が自身を置いて歩き出し。後を追いかけていこうと思ったものの何故かその足は足枷を付けられたのかと思うように重く動け出せずにいて。離れていく背にその名を叫びながら足掻くもののその声も届かず暗闇の中へと消えていき。独りぽつりと残され、また独りになってしまったのかと思えば足音が近付いてきて。そちらへと顔を向けるとそこには忌々しい主であった審神者の姿。こちらへと歩み寄りながら名を呼ばれ手を伸ばされるところで思わず叫んでしまい勢いよく身体を起こし。変な汗をかいてしまい、肩で息をしながらあれは夢だったのかと思えばホッとした事もあるのかボロボロと涙が溢れ嗚咽を洩らし )
!?、…どうして泣いてるんだ?
( 何もする事が無くて退屈に感じていたところ、部屋が隣同士ゆえに突然壁伝いから叫び声が聞こえびくっと肩を揺らし吃驚すれば何かあったのかと思って立ち上がり自室を飛び出し。すぐ横の部屋に行けば襖越しでも分かるのか咽び泣く声が耳に届き、戸に手を掛け開けるとそのまま中へと入って彼の傍に歩み寄り。畳みの上に座って視線を合わせ眉下げつつ優しく話し掛け )
っふ…どうして、どうして俺を…っ
( 嗚咽を洩らしながら泣いていると突然部屋の襖が開いて。この状況には彼も驚いている様子だが軽く混乱しているのかして視線が合えば着物をぎゅっと握り締めどこにも行かないでくれと言わんばかりの表情浮かべていて「もう、独りにしないでくれ」と続け )
大丈夫だ。俺はどこにも行かないしきみを独りになんてしない。
( 着物を握るその手と表情を見た後、夢の中で自身が彼を独りにさせてしまったのだろうか。そっと腕の上から抱き締めて安心させるように片方の手で背中を優しくぽんぽんと叩きながら目を閉じてそう告げ )
( そっと抱き締められまるで泣きじゃくる子供を安心させるかのように背を優しく叩かれしばらくすると、涙も止まり徐々に落ち着きを取り戻して。主に放置されてから、元々独りになる事が怖くなっていたため夢でも魘されたのだろう、それにしても彼には迷惑をかけたと思えば一度深呼吸をして息を整えると「…鶴丸、済まなかった。」とポツリと呟いて )
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