へし切長谷部 2017-07-13 04:11:33 |
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なあに、気にするな。見廻りは毎日きみがしてくれているからな、これ位は当然さ。
( 自身の申し出た事なのだが申し訳無さそうにする様子を見れば普段から本丸内の見廻り係を彼一人に任せている為、こんな時くらいは無傷の自身が動くしかないと思っての発言で。ぽん、と軽く肩に手を置き微笑んで上記を述べるも「嗚呼、 何か欲しいものがあれば言ってくれ。俺が取りに行こう」と付け加えるように口にして )
…水を持ってきてもらってもいいか、喉が渇いていてな。
( 気にする必要は無いと微笑みかけられてはこちらも頷いて微笑み。何か欲しいものは、と言われても何かを口にしたいとは思えず。しかし喉は乾いていたようでそう告げ。今はどうしても身体が怠く、重く感じるようで傍に敷かれたままだった布団へと横になり熱を持ったかのように熱い傷口へそっと手を添え )
分かった、すぐに持ってくる。
( 布団へ横になった彼を心配げに見つめるも、すぐに立ち上がるとそう言い残して一度部屋を出て。そのまま急いで厨へと続く廊下を歩く途中で先程の二振りと会えば長谷部の怪我の具合が心配の様だったので、自身が手当てした旨を伝えてはその場で別れて目的の場所へ向かい。頼まれた水を用意すると手入れ部屋に戻って行けば、そっと襖を開け彼の横に座ると「長谷部、水を持ってきたぞ。一人で起きれるか?」と話し掛けて )
…ん、これくらいなら平気だ。すまないな。
( 彼が部屋を出て行ったのを目線で追いながらこれの帰りを待っていて。しばらくすると戻ってきた彼は自身の傍へ座り起きれるかと訪ねてきたのでゆっくりとだが身体を起こして。やはり怪我をすると厄介なものだと思いつつ水を受け取ればそれを飲んで。カラカラに乾いていた喉も潤えばホッと一息ついて )
…どうだ、少しは落ち着いたか?
( 傍に寄り添いながら水を飲む姿を眺めては、余程喉が渇いていたであろう空になったコップを受け取ると、彼も薄らと額に汗をかいていたのでそれを優しく拭ってやりつつ問い掛け )
ああ、ありがとう。
( コップを手渡すと同時にいつの間にか額に汗をかいていたようでそっと優しく拭われると礼を述べて。先程よりも幾分か落ち着いたようで「ふふ、それにしても…国永に世話をされるとは思ってもいなかったな」と笑みを零しそう言ってはこれはこれで悪くないと思い )
ははっ、だろうなぁ。俺は何方かといやあ、される事の方が多いしな。
( 受け取ったコップを自身の横に倒さぬよう置いてから彼の方へ向いて、先程よりも落ち着いた様に見えては内心ホッと安堵して。次いで出た言葉を耳にすると普段という程では無いにしろ、誰かに世話をされる方な為に、いざ自身が彼の世話をする方に回ればあまり慣れない事ゆえその発言肯定してはくすりと笑って )
しかしまあ、この身であるのは不便だがお前に世話をされるのならば悪くは無い。
( 彼の世話をしている方が多い為、彼自身誰かの世話をすることに慣れていないようで。このような機会は少ないとはいえ、怪我をしていることには変わりはなく。しかし彼に世話をされるのならば少しはいいのかもしれないと笑み浮かべては「しばらくの間は国永が俺の世話係という事だな」と続け )
ああ、任せておけ。何なら俺にたっぷりと甘えてくれてもいいんだぜ?
( あまり世話係など得意な事では無いものの、それこそ彼が他の者に頼むのはあり得ないが嫌な為に元々自身が世話をする前提だったゆえ、そう言われると矢張り恋人として嬉しいもので冗談半分で上記を発すれば声を出さずにやりと笑い )
なっ…、甘え方が分からんのだが…。
( 彼に甘えられるのならばそれこそ嬉しいのだが、そのような事を自身が誰かにするということ自体が無いためにどこか気恥しい様子でそう言ってはやはり年長者である彼はそのようなことにも慣れているのだろうかと思いチラリと見やり )
!、…はは、長谷部らしいな。
( 此方は冗談半分で言ったものの真に受けてかそう口にする反応を見ては、普段から真面目な性格の彼が誰かに素直に甘えるという行為をしている場面すらあまり見た事が無く。不器用な所もあるためその言葉に思わず笑みが零れるも、部屋で独りにさせるのも寂しいだろうと思い「そうだなぁ…添い寝でもしてやろうか」なんて言い出してはじっと見詰め )
―!す、好きにしろ…。
( まさか彼の口から添い寝でもしようかという提案が出てくるとは思っていなかったようでその言葉を耳にした途端に僅かに頬を染め恥ずかしそうにしながらもゆっくりと身体を横にして「怪我人のそばに居ても退屈じゃないのか」と尋ねて )
じゃあ、その言葉通りにさせてもらうぜ。
( 予想通り添い寝の言葉に反応し僅かに頬が色付く瞬間を目にすればくつくつと喉奥を鳴らし、恥ずかしそうにする彼を他所にそう声を掛けつつ真っ白な羽織りを脱ぎ武装も解除し端に追いやり。彼の隣で横になれば必然的に距離も縮まり、そんな中突然尋ねてきた言葉に「退屈じゃないさ。…それに俺がきみの傍に居たいんだ」と答えて )
…俺の傍に?
( 自身の反応を見て楽しげに笑う彼をジトリとした目で訴えるように見ていて。それからすぐに羽織りを脱ぎ武装解除するのを眺めており。横になった彼との距離はいつも以上に縮まっていては僅かに火照る頬は冷めることなく。自身の問いに答えた彼の答えを聞いては目を瞬かせ不思議そうに上記を返し )
ああ、そうだ。…あの時は皆を守るという理由であんな事を言ってしまったが、きみの傍に居たい気持ちは本当だ。
( 自身が返答を返した途端、僅かに色付いた頬を残して不思議そうに鸚鵡返しする彼の表情を瞳に映せば、先の出来事を思い出すと自業自得であり。あの時の言葉と今の言葉を比較すれば何とも都合が良すぎるもので、自身の事ながら思わず苦笑を浮かべ。その表情も一瞬で普段と変わらぬ顔で視線を逸らす事なく上記を告げて )
…そうか。だが、お前に言ったことも事実。お前のいない世界で生きていく意味など無かった。
( 先の戦で一度彼は皆を守ると言う理由から自身の傍を離れようとした。その時は捨てられるのかと内心では恐怖で一杯だった、そんな苦しみを抱えるくらいなら彼の手でいっそ殺された方が良いのではと“折ってくれ”と頼んだようなもので。しかし、結局は彼は考えを改め傍に居てくれて。そっと彼の手を握り「これからも傍にいてくれ」とじっと彼を見つめそう言って )
ああ、勿論だ。もうきみを悲しませる様な事は二度としない。
( 仲間を守るという理由とは言え、彼にさえもろくに相談せずに自身の意思で物事を決めたのは不味かったと今では反省しており。徐に手を握ると共に此方を見つめそう言う目の前の彼と同じく目線を逸らさず、信じてもらう為態度で示して言葉を紡げば「…もし、また同じ事をしようとした時は頬を叩いて目を覚まさせてくれないか?…まあ、そんな事にならん様にはするけどな」と続けて )
ふん、頬を叩くだけで済むと思うなよ。その時は圧し斬ってやる。
( きっと彼は言葉通り、今度こそ同じような真似はしないだろう。それは直感的に分かり。それでももし同じことを繰り返す時は目を覚ましてくれという言葉に口端を上げ上記述べて。握った手から伝わる心地よい彼の体温と大量の流血により身体は疲労しているせいか睡魔が襲ってきて。まだ彼と話していたいのかウトウトとしながらも「…ん、約束だぞ国永。」と続け )
…はは、こりゃあ今度こそ約束は破れんな。
( もう二度と同じ過ちは繰り返しはしないと言った矢先にその言葉と彼の表情にどこか冗談に聞こえないのか苦笑を浮かべてぽつりと呟き零し。すると、間近でも分かる通り先の戦で怪我をした影響で余程疲労感が増しているのだろう、無理もないかと思いながら「ああ、約束だ。…疲れただろう、俺の事は気にせず寝てもいいぞ」とそう言って )
…。すまない、少しだけこのまま寝かせてくれ。
( 自身が疲れているのに気付いたのであろう、気にしないで寝てもいいという言葉を耳にすると数秒彼の顔をじっと見詰めた後にまるで甘えるかのように彼の胸へと顔を埋めるようにしてはポツリと上記呟いて。ウトウトとしていたのも瞼を閉じるとそのまますぐに眠りについては静かに寝息を立てて )
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