耽溺のグランギニョル【 指名制 / NBGL 】

耽溺のグランギニョル【 指名制 / NBGL 】

執事長  2018-10-04 22:19:25 
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 ゴトゴトゴト。
 廻る車輪は、意識のない貴方を運ぶ。
 鬱蒼と茂る樹海の最奥、人の世界の果てにひっそりと佇む御邸へ。

 やがて貴方は目を覚ます。
 寝ぼけまなこを覗き込むのは、文字通りの人でなしたち。
 彼らは口を揃えて言う。

   「ようこそ、大切なお食事さん」

 ――しかし、奇妙なことにバケモノたちにも心はあった。
 それどころか、一度気に入れば決して放さない、[耽溺]の気質を持つ者ばかり。
 始めは貴方のことを餌としてしか見ていなかった彼ら。
 触れ合いを重ねるにつれ、お互いの心に芽生えたのは果たして――?


>いらっしゃいませ、長旅ご苦労様でした。…と、よく眠ってらっしゃいますね。そのまま良い夢に溺れて、もう少しだけ、お静かに。

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  • No.805 by 執事長  2018-11-05 21:16:20 




>ルシアンPL様

(/今晩わ!またお会い出来て嬉しいです、ご来館有難うございます…!いつもお気遣い頂いて痛み入ります、是非とも御相手させて下さいませ…!九死一生イベントですね、畏まりました!指名はジェイドで宜しかったでしょうか、勿論他の住人でも発生可能ですので遠慮なくお申し付けくださいませ!お手数ですが、イベントの発生条件を満たすロルを簡単に回して頂ければそれに反応させて頂きますので、宜しくお願い致します…!)


  • No.806 by エヴァン  2018-11-05 21:33:16 



>ユギン

(誰だろう。寝転がっていたベッドから体を起こし、部屋の扉の前まで歩み寄る。大した警戒心も抱かずに扉を開けてしまったのはこの屋敷に来てからそうそう危険な目にあっていないからか、それとも考え事をしていて眠れなかった睡眠不足からか__恐らくはその両方。開けたことを後悔するまでにそう時間はかからない。扉の先にいる人物を上から下まで見つめて、何だか危なそうな人だと認識すると、ぶわりと冷や汗をかきながら「……ひ、人違いです」と扉を閉めようと試みて)


(/お優しいお心遣いに感謝いたします。エヴァンの気質からして、本当にのんびりとした進展になってしまうと思いますが此れからも何卒お付き合いいただければ幸いです…!
それから、絡み文の先出し有難うございます。早速絡ませていただきました…!此方こそお時間の許す限り、よろしくお願いします! 此方返信不要です。)


  • No.807 by ユギン  2018-11-05 21:49:15 



>エヴァン

いいや、俺は君に会いに来たのさ。その自信なさげな瞳と、ちょっぴりの雀斑がとびきり可愛い子羊君にね(此方の全身を見詰める貴方、ならばお返し、とばかりに頭の先から爪先までねっとりと質量のある視線を贈って。閉められかけた扉をそっと片手で御すれば、上半身を屈めてずいっと顔を覗き込む。もう少しで互いの鼻先がぶつかってしまいそうなほどの距離で、些か失礼とも取れる誉め言葉を何の悪気もなく大袈裟な口調で並べ立てて「君は扉を開けた、それは俺を招き入れたのと同義だ。嗚呼、有難う!」扉の隙間から、貴方の横をすり抜ける様にするりと部屋へ侵入する。許しを得たわけでもないのに、やたら伸び伸びとした態度で部屋の中をくるくると踊るように移動して。部屋の中央辺りでぴたりと足を止めたかと思えば「俺はユギン、君を愛する怪物さ。さあ、君の名前も聞かせておくれ」」片手を背面へ、もう片方の手を胸元に添えて形だけは整った流麗なお辞儀を。そっと顔を上げれば、山羊の瞳孔を上弦の弧に歪めて)


  • No.808 by ルシアン  2018-11-05 21:51:58 



>ジェイド

(太陽が姿を隠し、月の淡い光が朧に地上を照らす時刻。普段ならばとっくの昔に就寝し深い眠りについている。微かな寝息だけが静寂にひっそりと溶け込んでいる筈が、今晩は少し様子が違った。己でも無意識に呻き声を発していたのだ。虚空にもがくように片手を伸ばし、何かを掴みかけた所で不意に脳は覚醒へと稼働し、小さな手は何も掴むことが出来ずにパタリとシーツの上に投げ落とされた。じっとりとかいた冷汗が気持ち悪い。ドク、ドク、といやに耳奥にこびり付く音。いつのまにかオルゴールの音も消えていたようだ。そろりと視線だけを動かし、カーテンを開けたままの窓、正しく言えば窓の外に広がる暗闇を瞳に映した。刹那、断片的に様々な場面が頭の中を駆け巡る。ベットに沈む誰か、伸ばした手、誰かの背後に広がった青い…眩しいほど青い空。「……っう!」途端に胃の奥からせり上がってくる灼熱感に縺れるようにベッドから駆け下り洗面所へと向かう。限界まで捻った蛇口、ザァー…と水の流れる音が静寂をかき消した。幾許か後、ベットの主人は疲れたように戻ってくる。忘れていたナニカを思い出しそうだ。衝動的に机の上に置かれた描きかけの絵を掴み破きかけた。その絵はまさしく、以前大切な彼に必ず完成させて披露すると約束したもの。「…破けない……。僕には、破けない…」そう破けるわけない。待っている、と言ってくれた優しい笑顔が重なり、視界は涙でぼやけ、力を無くしたように手の中から絵が滑り落ちた。怖い怖い、その感情が暴走するように一気に押し寄せてきた。暴いてしまった彼の秘密、どんな顔をして会えば良いのか、自分は彼に顔向け出来る資格があるのか、そんな悩みはこの瞬間脳裏から消え失せ、彼に会いたいとその思いだけに占領される。部屋から出てはいけないとか、屋敷の住人たちの事など最早頭の中にはない。思い描いた人物に会いたい一心で、部屋の扉を開け、暗い廊下を初めて自分一人だけで駆けていく。「…ジェイド、ジェイド……!」祈るように紡がれる名前。彼の部屋は知らない。知らず足が動く先はジェイドと訪れた事のある世界樹のある美しい庭園。無意識下で一番会える確率が高いと判断してのことだろう。激しく鳴る鼓動と息遣いの音だけが煩く響く。不意に背後で何かが揺らめく気配がした。彼だろうか?振り返った先、月光に淡く浮かび上がるのは生々しいまでの鮮血。「…え?」その言葉は果たして呟いたのかそれさえも分からぬほど小さな声量で漏れた。ぴちゃり、滴った赤色を追いかけるように視線を上げていくと闇に紛れ込むように、ひっそりと佇むようにして存在している怪物。ひっ、喉奥で張り付いた悲鳴は音にならず、蹌踉めいた体はドンと壁に打つかり、硬直したように動かなくなった)


(/有難う御座います!お相手はジェイド様でお願いしたく思います。簡単にロルを、との事でしたがこのイベントも是非今後の流れに繋げたく少し長々となってしまいました。前半はさらりとお読み下さいませ。住人様も追加され是非とも交流してみたい気持ちはあるのですが、ジェイド様との捕食エンドを達成してから新たに絡ませていただければと思います。では暫しの間、宜しくお願いします。礼)

  • No.809 by ユギン/ジェイド  2018-11-05 22:08:58 



>ルシアン

(灰色の逆立った毛並みは、赤い液体に塗れていた。その赤色は、月光を反射して存在感を喚き散らす。一歩、怪物が踏み出す。側面の窓から差し込む月明かりを受けて、姿を現したのは――貴方の良く知るあの男に、とてもよく似た狼の怪物。二足歩行をしているものの、手足や体中は毛皮に覆われていて、顔もまさしく狼の頭部そのもの。グルルル、と唸る濁った声が寧ろ静寂を際立たせる。「グルァアア!」牙を剥き出して吼える形相はまさに肉食獣。その勢いに任せて、怪物の口からは涎や、誰かの血液に混じった原形を留めない小さな肉片が飛び散る。逃げ場を失い、恐怖に足を竦ませた獲物を追い詰めることは容易い。文字通り地面を一蹴りして距離を詰めれば、背面の壁へ貴方を押し付けるかのように血塗れの手で貴方の首を鷲掴みに。恐怖を煽るかの如く、もう一度劈くような獣の咆哮を)


(/ジェイドですね、畏まりました!いつもご丁寧に有難う御座います、ジェイドの知らぬ所で苦しみに喘ぐ息子様を見るととても心が痛みます…。逼迫した臨場感のある表現に毎度の事ながら勉強させて頂いております、此方こそ御相手宜しくお願い致します!はい、先ずはじっくりとジェイドとの交流を楽しんで頂ければ幸いで御座います…!/蹴推奨)


  • No.810 by エヴァン  2018-11-05 22:24:16 



>ユギン

(随分と近い距離に驚いて身を引いたのがいけなかったか、扉の隙間から我が物顔で部屋の中へ入ってきた彼を見やりやや呆然と。何だか失礼なことを言われた気もするけれど、反論するタイミングを失ってしまったし、何を言い返せばいいのかと口を開閉して。扉を開けたのだから招き入れたのと同義、なんて屁理屈を頭の中で反芻し、次は知らない声がしても開けるのはやめようとひっそりと心の中で決意しながら、改めて部屋の中央で自己紹介をする相手の姿をチラリ。既に部屋に入り込んでしまった相手を追い出すのは自分には難しそうだ。「……エヴァン。」と少々諦めた様子で名前を答えながら、部屋の隅っこにある椅子に腰掛けて。一人でうだうだとしているよりは誰かと会話をしている方がマシだろう、と自分を無理やり納得させながらもその顔には苦々しさが浮かんでいて)


  • No.811 by ルシアン  2018-11-05 22:34:23 



>ジェイド

(薄明かりに姿を現したのは、今もっとも会いたいと思い浮かべていた彼とは似て非なるもの。躍動感に溢れた跳躍力、一気に眼前まで距離を詰められてしまう。咽喉に感じる圧迫感。反射的に手を首から離そうと両手で怪物の腕を掴むがびくともしない。苦しさに喘ぐように口を何度か開閉して。威圧するような咆哮は相手に恐怖心を与え心を挫くのに効果的だ。大きな口にぎらりと鈍く光るのは鋭い歯。怖い筈なのに…何故だろう。先程まで恐怖に竦んでいた心は、目の前の怪物が彼と似ているだけで愛しさにも悲しさにも似た、複雑な感情に満たされる。今この瞬間も彼は抱えきれぬ苦しみに物悲しげな雄叫びをあげ、必死に足掻いているのではないだろうか。全然雰囲気は違うのに、目の前の怪物と心の内で必死に戦う彼の姿が重なってしまった。動揺するように瞳は微細に揺れる。食べられるのか、最早そんな恐怖よりも彼のことだけが気になった。「……ジェイド」ポツリ、零したのは大切な名前。首を掴まれているからか、それは頼りない声量になってしまった。いつも彼から会いに来てくれた。でも自分からは彼に会いに行くことさえ叶わない。たったそれだけの事がひどく悲しくて寂しかった。きっと言い付けを破った結果、最悪な展開を招いてしまったのだ。後悔しても時既に遅し。せめて夢の中では彼に会いたくて、そっと両目を瞑り)

  • No.812 by ユギン/ジェイド  2018-11-05 22:36:14 



>エヴァン

嗚呼エヴァン、可愛いエヴァン。どうしてそんな顔をするんだい?(まるでミュージカル宜しく、訴えかけるような大袈裟な調子で貴方の名を呼びながら、それとタイミングを合わせて一歩一歩すり足で詰め寄る。不気味なまでの笑みを湛えたまま、視線はじっと貴方の瞳を捉えて離さない。問い掛けたものの答えに然程興味はないらしく、ゆらりとトリッキーな所作で貴方の正面から姿を消す。そうして回り込んだのは、貴方の背後。椅子に座っている貴方に、背中から覆い被さるように両腕を貴方の首へ回してねちっこいバックハグを。そのまま耳元へ口を寄せれば「―おや、おやおやおや。エヴァンからは不思議な匂いがするね。狼、それと…悪魔かな?」態と吐息で耳孔を擽るように語り掛ける。何がそんなに愉しいのか、終始弾むような声音で、けれど音量は小さくひっそりと。それはまるで内緒話の様、言葉の末尾に疑問符を乗せればくつくつと喉の奥で笑いを零して)


  • No.813 by ユギン/ジェイド  2018-11-05 22:53:05 



>ルシアン

(ぐぱあ、と上下に開かれた顎には整然と牙が並んでいる。血の混じった唾液が糸を引き、月明かりに照らされて悍ましさを助長した。貴方の小さな頭を一口で噛み砕いてしまうほど大きな口から、興奮した血腥い吐息が排出されて貴方の前髪を揺らす。闇の中へ落とされた一つの名前、それに呼応するように黒い影が閃いた。両断されたのは怪物の腕。貴方の首を掴んでいた手は手首から先が無くなっていて。甲高い悲鳴に似た鳴き声を上げる怪物、ひしゃげるような異音と共に再び廊下には静寂が訪れる。貴方を庇護するように眼前に立っていたのは、黒い尻尾と耳を持つジェイド。同族であろう怪物を殺害した凶器となったのは、あまりにも鋭い爪を備えた右手だったようで、怪物らしいどす黒い血液が爪の先端から滴っている。灰色の怪物が事切れていることを確認し、貴方の方へ向き直る。――目を瞑っていてくれて良かった。この凄惨な光景は、貴方の美しい心には必要のない思い出だから。黒い血に汚れていない方の手で、そっと貴方の目を覆い隠す。もう片方の手で、身体から分断されてもなお貴方の首を絞めつけていた怪物の腕をそっと取り払う。爪で貴方の首を傷つけてしまわないよう、慎重に。「もう大丈夫だ。怖かったな、ルシアン」依然と目隠しはしたまま、空いている手で貴方を抱き寄せて後頭部をゆっくりと撫でる。異常を察知し急いで駆け付けたからか、貴方を失っていたかもしれないという恐怖からか、或いはその両方か―少々息を荒げていて。「…一先ず、此処から離れよう。もう少し、目を瞑っていてくれよ」これ以上貴方に恐怖を与えないよう、努めてゆったりとした口調で声をかけつつ、貴方のお尻を自身の腕で持ち上げるようにして片手で貴方を抱え上げる。念のため、目隠しは外さないままにしておこう)


  • No.814 by エヴァン  2018-11-05 23:05:31 



>ユギン

(やっぱり向こうからグイグイと来るタイプは苦手だ、と引きつり顔を返す。少しだけ初めて会った時のエリに似ているかもと一瞬考えて、いや、好きな女の子をこんな変な男と一緒にするのはどうかと思う、と思い直して頭を振り。とにかく適当に相手して満足して貰って帰ってもらおう、等と短絡的なことを考えていると、ふっと彼を見失う。一体どこに?と惚けているのもつかの間、首に腕を回されて抱きしめられれば思わず「ひ、」と声にならない悲鳴をあげて。耳元で囁かれるゾワゾワとする感覚から逃れようと多少身動いでみるものの、体格差のある彼の腕から抜け出すのは難しく、自分の耳を手で塞いで吐息がかかるのを防いで。狼と悪魔、その言葉の指す人物はこの館で唯一自分が交流のある2人だと理解するとぱちぱちと瞬き「え、……そういうのってわかるもんなの?」と問いかけて。思わず自分の腕をすん、と嗅いでみるけれど自分には特に変わったようには感じられず)


  • No.815 by ルシアン  2018-11-05 23:21:16 



>ジェイド

(生温く血腥い風が前髪を揺らし頬を掠める。こんな匂いではなく、暖かくてお日様のような香りのする彼に包まれたかった。そんな願いが叶ったのか。突如響いた事切れる直前の絶叫に、驚きに開きかけた瞼は優しい掌に覆われて。鼓膜を刺激するのは追い求めた柔らかな声音。ああ、と安堵に似た吐息が溢れた。圧迫されていた首は解放され、空気を求めるように気管が開く。急に大量の空気を取り込んだせいか、ひゅ、とか細く咽喉が鳴りゴホゴホと咳き込んでしまった。それでも、苦しいなか伝えたいことがあった。「…ジェ、イド。ごめん、なさい。…でも、僕…君に会いたかったんだ……」万感の思いを込め、言葉を吐き出す。そう、とても会いたかった。抱き寄せられた腕の中で幸福感に満たされる。強張っていた体は弛緩し、彼の成すままに体重を預けて。彼の言葉に素直に頷き、瞼は閉じたまま。されど手は彼の服を握って離さない。「…目を開けたら、ジェイド居なくなってしまわない?」恐怖の末にみた幸せな夢かもしれない。そんな一抹の不安が心を過る。掠れた声でポツリと問い掛けた)

  • No.816 by ユギン/ジェイド  2018-11-05 23:22:19 



>エヴァン

(漏れ出すような短い悲鳴も、此方の吐息を拒否するかのような仕草もその全てが愛の対象。愉しげに“んふふ”と含んだような笑い声を耳元に落とせば、貴方の首に絡めた腕にきゅうと力を込め抱き締めて「俺はこの屋敷に生きとし生けるモノ、全てを愛しているんだ。姿も声も匂いも…、一度愛したものは簡単には忘れないさ」至極真面目な声音で紡いだ答えは、最早答えになっていない。否、初めから問いへ親切に答える気など無いのだろう。ちゅ、とリップ音を立てては貴方の耳へ唇で触れつつ「エヴァン、君も隅に置けないね。それじゃあ命が幾らあっても足りないだろう?」つつ、と唇を首筋へ滑らせつつ囁く。見たところ、あまり積極的に他者へ交流を図ろうとしない貴方が、複数の怪物と関係を持っていることは意外で。嬉しい誤算に愉しそうに口元を歪めつつ、貴方の背後から首を伸ばして互いの頬をくっつければ「他の怪物に食べられる前に、俺の物にしてしまおうかな」冗談か本気か、表情からも声音からも汲み取ることは出来ない。只々愉悦に浸るかの如く、冷たい肌で頬擦りを)


  • No.817 by ユギン/ジェイド  2018-11-05 23:45:21 



>ルシアン

(本来、叱ってやらなければならない事だった。屋敷は危険だ、一人で出歩くな―そう忠告していた筈。けれど貴方はとても聡い子。言いつけを破って危険を冒したのは、のっぴきならない理由があったのだろう。だから、その理由を告げられた今となっては、命知らずな無茶を仕出かした貴方を叱る気力はしゅるしゅると萎み、それと入れ替わる様に暖かい感情が溢れ出す。貴方の体温を腕の中へ包みながら、心地よい体重を感じる。噛み締める様に長く吐かれた息に乗せられた感情は、きっと安堵だけではないだろう。「…俺達は、比翼の鳥。そうだろ、ルシアン」死の淵まで追いやられた貴方の心的外傷は慮るに余りある。どうすればその不安を和らげてあげられるだろう、口下手な怪物が頭を捻って辿り着いたのは、まさしく貴方が教えてくれた言葉。それにもう一押し、ふさふさの尻尾を貴方の手元へと運べば「握ってていいぞ」掴むのならば、服よりも此方の方が効果が高いだろう。そうこうしている内に、辿り着いたのは己の部屋。一度だけ、一緒に眠るために貴方を連れて来たことがあったが、あの時貴方は寝惚けていて、あまり覚えていないのかもしれない。小綺麗に片付いた室内、無駄な家具は置かれていないものの生活感のある小物が点在する辺り、人間の部屋とそう変わりはないだろう。ベッドの上へ貴方を下ろせば、自身もその隣へ腰掛けて「…よく頑張ったな。もう目を開けても大丈夫だ」そっと目隠しの手を取り去りつつ、いくつもの不穏な考えが頭を巡る。もしかして貴方は自分の部屋の方が落ち着くのではないか。己の部屋へ連れて来てしまったことは悪手だったかもしれない。そもそも、怪物が人間を襲う場面を貴方は見てしまったのだ。どう声を掛ければいいか、考えあぐねて結局、貴方の傍に寄り添うことしか出来ず)


  • No.818 by エヴァン  2018-11-06 00:05:14 



>ユギン

(返ってきた要領を得ない言葉にほんの少しの困惑。話が一切通じない相手というわけではなさそうだが、まともに取り合ってくれるような人物でもないらしい。そんな相手と部屋に二人きりというこの状況は少しまずいのではないだろうかと、ようやく思い至り焦りをみせて。「ちょ、ちょっと……、それやめて。」それ、とは彼からのスキンシップ。変な声が上がってしまいそうになるのを堪えつつ、控えめながらも口で拒絶を。想像よりも冷たい肌にぞわりと肌が粟立つのを感じながら、どうにか回された腕が外せないかと奮闘しつつ、彼の冗談か本気かもわからない言葉を聞けば被せ気味に「絶対やだ、それならエリに食べられる方がいい。」とつい指先に力を込めながら先ほどよりも強い拒絶を示して)


  • No.819 by ルシアン  2018-11-06 00:14:59 




>ジェイド

(彼の言い付けを破ってしまった。怒られるだろうか、それとも呆れられる?恐恐と体を小さく縮こめ、彼の反応を待っていると長い息が吐き出された。それだけで、ピクリと肩が揺れてしまう。叱責を覚悟し、強く目を瞑りその衝撃に耐えようと身構えたが、予想に反して告げられたのは自身を思い遣る優しい言葉たち。そう、比翼の鳥に憧れ、彼とそうなる事を願った。すり、と擦り寄るように彼の肩に頭を乗せ、促されるままに柔らかな感触の尻尾に触れる。「…僕は、君の片翼になれる?」情けなくも語尾が掠れてしまった。頭の中は様々な感情が交錯しごちゃまぜ。断片的によみがえった青い空が妙に網膜の裏に焼き付き、とても心許ない気持ちにさせる。言葉では何とでも言える。彼の本音が透けて見えたら良いのに。疲弊した心はいつになく後ろ暗く、鬱々としょうも無い事を考える。軈て廊下を抜け、辿り着いたのは彼の部屋。ゆっくりと下されたベッドの上、促されるままに瞳を開けた。あれ、と既視感が襲う。そう言えば初めて会った時、我儘を言って彼を困らせ一晩一緒に寝てもらった事がある。あれから一体どれ程の時が経過したのか。既に彼という存在は己の心の奥深くまで刻み込まれてしまった。そっと膝を抱えるように引き寄せ丸くなると、寄り添う彼の体躯に凭れかかり。「…どうして僕たちは別々の存在なんだろう。一つになれたら、こんなに不安になる事も、とても君に会いたいって思う事もなかったのに……」離れている距離がもどかしい。いっそのこと、一つに溶け合えたら良かったのに。願ってもどうしようもない事を思い、口に出してしまったのは、少しばかり心が疲れてしまったから。「ジェイド、僕をぎゅって強く抱き締めて」せめて今だけは近くにいるのだと、触れ合う体温で感じたい。小さく落とした言葉に切なる願いを込めて)

  • No.820 by ユギン/ジェイド  2018-11-06 00:22:31 



>エヴァン

(やめて、と制止をされれば余計に構いたくなってしまうのが淫魔の性というもの。喉の奥で含み笑いを零しながら、触れ合っていた頬を離す際に貴方の頬へ口付けを。貴方の首元へ絡めた腕を解く気など毛頭なかったのだが、聞こえてきた怪物の愛称に反応すれば「ッハ!」声高らかに短い哄笑を一つ。耳元で響いたそれは、さぞ喧しかっただろう。腕の力は緩めないまま、貴方の顎を“ぶに”、と掴んで「君はすっかり悪魔の虜ってわけだ、エヴァン!いやはや参った、面白い!」耳元で話すに適さない音量の言葉を並べ立て、もう一度アハハと大きな笑い声を立てればするりと腕を解いて漸く貴方を解放する。貴方の背後という立ち位置のまま、腕を組めばこれ見よがしに頷いて「うんうんそうか、彼女が相手なら俺も引き下がるしかないね。何せあの子は色狂い、俺と比肩するかそれ以上の節操無しだもの」デリカシーもなければ悪気もない、本人はただの感想のつもりで並べた事実は、きっと貴方の耳には痛いもの。然しそんなことは端からお構いなしの怪物は、上半身を屈めては馴れ馴れしく貴方と肩を組んで「ああ、素敵だ!こんな素敵な事、俺の胸にだけ秘めておくなんて出来ないなあ!」揶揄うつもりか、それとも本気なのか。声音だけはやたらと朗らかに、貴方の想いをエリに告げ口することを暗に仄めかして)


  • No.821 by ユギン/ジェイド  2018-11-06 00:41:25 



>ルシアン

…なってくれないのか?(己の肩へ、尻尾へ、触れる面積が大きくなるほどに伝わってくる体温が体内へ浸透するようで。本当に、貴方が無事で良かった―安堵を噛み締めていれば、耳へ届いた不安げな声。どう言葉を尽くせばいいんだろう、思いを巡らせた結果、貴方の問いへ問いを返す形になってしまって。「俺は、…俺の片翼はお前しかいないと、心からそう思ってる」いつもの柔らかな笑みを浮かべるでもなく、真剣な表情。それに反して、ゆらぁりと大きく揺れようとする尻尾は、今回は貴方の腕に収まっていて。横に座る貴方の重みをただじっと受け止める。伝えられた言葉は、怪物の心に張り巡らされた琴線を強く揺さぶるのに十分で、思わず息が詰まる。2人が同一になる――その言葉から、血生臭い捕食を連想してしまうのは、きっと己が曲がりなりにも生粋の怪物なのだからだろう。けれど、貴方がそんなことを望む筈がない、ついさっきだって怪物に襲われかけて心底怖い想いをしたのだから。そう決め付けてしまえば、無意識の内に留めていた呼吸を再開する。なだれ込む様な空気が、キュゥ、と小さく喉を鳴らした。「……ああ」貴方の願いを叶えてあげるだなんて、そんなつもりはない。貴方が願いを唱える前に、既に体は動いていて。体温を、匂いを、存在を、貴方の全てを。自分自身に刻み込むように、強く強く抱き締める。数秒、十数秒、どれだけの時間が経過しただろうか。ゆっくりと身体を離せば、懐から何かを取り出し、貴方の首の後ろへ手を回せば何やらゴソゴソと作業を。そして手を引っ込めれば、口許にだけ微かに笑みを浮かべて「次会えたら、渡そうと思ってた。裁縫は初めてだから、少し不細工かもしれないが…、受け取って欲しい」それは、翡翠色の布で拵えられた蝶ネクタイ。貴方が初めて己の絵を描いてくれた日、欲しいと言っていた事をずっと心に留めていた。決して完璧な出来とは言えないが、魔法に頼らず手作業で作った分だけ思いは強く込められていて)


  • No.822 by ルシアン  2018-11-06 01:00:50 




(/背後から失礼します。お返事を返したいのは山々なのですが、そろそろ眠気でうまく文章がまとまらなくなってきた為、本日はこの辺りでお暇させていただきます。本日も素敵なジェイド様と話せてとても楽しかったです!少しずつ終わりに近づいてきているのが寂しくもありますが、もう暫くの間、お付き合いいただけると嬉しいです!お相手有難う御座いました、お休みなさいませ。礼)

  • No.823 by エヴァン  2018-11-06 01:07:29 



>ユギン

(キィン__と耳元で大きな声を出された余韻に眉を顰める。先程までの囁きよりは幾分かマシとはいえ不快なものは不快。彼の腕から解放されるや否や袖口でゴシゴシと口付けられた頬を拭い、まるで低く威嚇をするかのように「うるさい。」と一言。こんなにハッキリと敵意を示しているのは無性に腹が立っているからで。彼女の本質がどうであれ自分が彼女に好意を寄せているのは事実、まだその好意がどういったものかと決めあぐねているとはいえそれが真剣な思いに違いはなく、面白いと笑われたことに怒りを示めすのは当然だった。肩に乗っかかる腕を跳ね除けると勢いよく椅子を立ち上がり反転、椅子を挟んで彼と対峙することになり。「あんたにもいるんだろ、獲物。俺なんか構ってないでそっちにいけば?」さっさと此処ではないどこかにいってほしい。トゲのある言葉を投げかけては、ふん、とそっぽを向いて)


  • No.824 by ユギン/ジェイド  2018-11-06 01:08:25 



>ルシアンPL様

(/態々ご丁寧に有難う御座います!此方こそ、天真爛漫で朗らかな息子様が少し弱っている一面を拝見出来て、心苦しい反面とても楽しかったです…!背後様にとって悔いのないフィナーレを迎えられることを心から願っております、また何か御座いましたらお気軽にご相談くださいませ!次回またお話させて頂ける時を楽しみにしております、どうか素敵な夢を…!)


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