血肉を貴女に、貴方を私に

血肉を貴女に、貴方を私に

依原燐  2017-12-17 22:10:00 
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あのロリババア吸血鬼と生け贄の俺ちゃんの部屋です。


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  • No.81 by マリア  2017-12-25 19:42:27 



‥わ、私がお世話したいんだからいいの!
( 核心をついた発言に一瞬うぐ、と喉を詰まらせる。彼の言い分は正しい、態々己が出向く必要性など皆無なのだから。聴こえない振りでも為ようかと思案するが此の距離感では聴こえていないという設定は余りにも無理がある。素直に気持ちを吐露するのは苦手だ。気恥ずかしさから仄かに頬を薄紅色に色付かせ乍、半ばヤケクソ気味ではあるが彼女にしては珍しくデレを見せて。 
粗雑に並べられた衣服達を見た彼は如何にも不満を体現したかのような雰囲気を放っているが今は致し方ない。多少の我慢はして着用してもらおう。眼前には己が居座っていると言うのに、全く構わず着替え始めると電光石火の勢いでぐるりと背を向け。微かに聴こえる衣擦れの音が止んだのを確認するとそろりと背後を振り返り、予想通り着替え終わった彼の姿は幾分か驚くに値する姿で。本人は至って動き辛そうにしているが、細身で華奢な身体に良く似合っていた。趣味か否かと虚を突かれると、趣味じゃないと言えば嘘になるので適当に言葉を濁しつつ流し。 )
えっ、いや何というか‥その‥、似合いそうだなーって思ったのよ!うん、中々様になってるわ。


  • No.82 by 依原燐  2017-12-25 20:53:37 


はいはい、左様ですか。
( どうやら図星だった様子。変な時に素直になれない性格を可愛い何て思わないぞ絶対に。嘘だ、悔しいが可愛らしくて仕方ない。仄かに頬を染める彼女に此方は胸が高鳴る。褒めようとしているのか貶しているのかハッキリとしない感想に呆れたように溜息吐き出す。褒めるなら、恥ずかしくなるまで褒め倒してもらいたいものだ。まぁ、褒められずとも彼女が選んだ物なら何でも嬉しいが。)
て言うか、ここから出られないなら俺何もする事ないんですけど。
( 着替えたは良いが特に用事がある訳でもない今日。小屋から出たそうにする犬のように部屋の中をそわそわ歩き回る。たまにクローゼットや、棚の中をみたりして。

  • No.83 by マリア  2017-12-25 21:54:08 



そうよ、貴方は今日一日何も出来ないし、する事もないわ。__って漁るなっ、
( 彼から告げられた発言に、さも当たり前だと言わんばかりに肯定する。彼の立場からしたら途轍もなく苦痛かもしれないが、吸血鬼の要素が強い今何時暴走するか分からない。何がトリガーとなって暴走するかも人それぞれ、加えると何をトリガーとして吸血欲が起こるのかも人それぞれだ。己のように単純な喉の渇きから吸血欲が湧き起こる者も居れば、情欲に駆られ吸血欲が湧き起こる者も居る。反対に吸血鬼が全く湧かない者も稀有ではあるが存在する。兎にも角にも迅速に対処出来る状態でなければならない。即ち彼に勝手に動き回ってもらっては非常に困るのだ。早速勝手にクローゼットや棚やらを漁り始めた彼に時間差で突っ込みを入れると、バッと彼の前に仁王立ちし。 )
あ ん せ い に し て な さ い 、‥もう直ぐ夕飯時だけど‥、まあ食べないわよね‥?
( 冷ややかな満面の笑みで、圧力を掛けるように一語一句区切り言葉を紡ぎ。それにしても、そろそろ夕飯時にまで時間が経った。人間の食事を必要としない人物が二人となれば夕飯の準備をする意味もない。然し一応彼にも問い掛けて。ふと大分絡まった己のブロンドの髪を一つ摘むと返り血が付着している事に気付き、早い内お風呂には入らねばと思案して。 )


  • No.84 by 依原燐  2017-12-25 22:35:07 


漁るなって..、別に見られて困るものなんかないでしょうよ、アンタには。
( さらり、と失礼な発言をする。確かに今までよりも吸血鬼要素が強いとは言え、そこまで慎重になる程の事だろうか。幾ら吸血鬼とは言っても血を見ない限りは吸血衝動が起きる可能性は皆無だろうし。自身は喉が渇いても血を飲むつもりは毛頭ない。先程から陽の光に当てられても痛みさえも感じない。これ程までに人間味のある状態なのだから彼女の心配は大袈裟な気がする。漁りものをする此方の目の前に仁王立ちしてくる彼女から視線逸らすと行動を止めて。)
そうだな、飯はいらないわ。
( どうやら何時の間にか夕食の事を聞かれる時間になっていたようだ。まぁ最早食事を必要としない自身には関係のない単語だが。こくり、頷くと髪を気にする彼女を思い立ったように抱き上げれば浴室へ向かって。部屋を開ければ彼女の衣服を脱がせる。自身は衣服のまま浴室内へと入れば何とも手際よく浴槽に入れ、彼女の髪を洗い始めた。

  • No.85 by マリア  2017-12-25 23:16:50 




( 失礼にも程がある発言に顔全体が引き攣るのを感じ乍も華麗にスルーを決めて。案の定と言った所か夕飯の必要は無いと断言されては早速お風呂にでも向かおうとしたその時、髪を摘んだ己の心情を鋭く察知したのかひょいと抱き上げられ、突然の出来事故に声も挙げられず。何時の間にやら一糸纏わぬ姿にされ髪の毛を洗われている。余りの手際の良さとスピードの速さに唖然としていたが、不可解すぎる状況であると気付くと憤怒から顔を真っ赤にし、手身近にあったバスタオルを巻きながら立ち上がると、 )
__ッなにしてんのよ、しね!!
( そう大音量で罵声を浴びせるや否や、行儀悪くもげしっと足蹴りをかまし彼を浴室から追いやって。急遽浴室に鍵をかけては、怒りから来る止まらない震えに必死に耐え乍も酷く冷ややかな声音で警告し。幾ら彼と言えど裸体を見られるのは抵抗がある、それに当たり前だが恥ずかしい。 )
大人しく部屋に戻りなさい。次入ってきたら息の根止めるわ。


  • No.86 by 依原燐  2017-12-25 23:35:54 


いって!何すんだこのババア!
( さも当たり前の様に彼女の髪を洗っているとどうやらこの状況を理解した様子。バスタオルを身体に巻き、立ち上がった彼女に蹴られて浴室を追い出されては珍しく本気で怒っている様で。此方としてはいつも世話になっているお礼として彼女の手を煩わせずに身体を洗ってやっていたつもりだったが逆効果だったみたいだ。風呂に入れられた猫の様に毛を逆立ててる様な様子で怒る彼女に罵声一つ投げては追い出された際に打った腰を摩り乍納得のいかない表情で自身の部屋へと戻って。)
ったく、あんな怒るかよ普通。
( 貞操の概念が緩い自身には全く理解の追いつかない行動だった。とりあえず彼女が上がるまでどうせ暇を持て余す。仕方ないから適当に出歩く事に決めては邸を出るなとは言われたが邸内なら構わないだろうと、外出して。召使いさん達の手伝いでもしていれば暇も潰せる。中庭にて一緒に草木の無駄な所を処理している中、少し外れの方に行くと、怪我をしている兎を見つける。手当てしてやろうと近寄ったその時。胸が、ドクン、と脈を打つ。息が荒くなり、身体が熱くなる。ああ、此れはアレだ。吸血衝動かもしれない。マズい、と判断するも既に手遅れ。衝動を抑えようと浅く速い呼吸を繰り返すが血の臭いに我を失いそうになる。怪我をしている兎に伸びそうになる腕を噛めば自身の血を吸って気を紛らわせる。すると、何時の間にか兎はいなくなるが、其処に残る血の匂いが自身を狂わせようとしてくる。それに耐える様に深く深く牙を腕に刺し血を飲んで。

  • No.87 by マリア  2017-12-25 23:56:25 




( 最早彼から帰って来た罵声は耳朶に響かない。温かい浴槽の水に浸かり乍羞恥と殺意と罪悪感とに苛まれる。仮にも病人に近い相手に力加減も施さず思い切り蹴りを入れてしまった。吸血鬼の膂力は並大抵の物ではない、きっとさぞ痛かったろうと申し訳なく思う反面矢張り見た目年端も行かぬ少々にあの行動はないだろうと思案、そうこうしている内に満足したようで浴槽から上がり。 )
__ 燐?
( 上質な生地の真白なバスローブを身に纏い、脱衣場に用意してある衣服を着用しようとしてふと思う。彼は大人しく部屋に戻っただろうか。多少寒くはあるが背に腹は変えられない、バスローブ姿で自室まで戻ると徐に扉を開け。何処かで予想していたが彼の姿がない。然し焦ること無く良く目を凝らすと、自室の窓に隣接する中庭へ出る事が可能な扉の向こう、直立に佇む彼の姿を確認すると急いで扉を開け近場まで駆け寄る。何か様子が可笑しい、名前を呼び掛け覗き込むと自身の腕に歯を突き立てており。不味い、歯が発達している。既に牙と形容するに相応しい鋭利な物体と成り果てた其れを目視すると、彼の腕を無理矢理掴んでは取り敢えず自室へと連れ戻し。寝台の近くで今一度血の滴る腕を見ては、愕然とした形相で。余りにも進行ペースが早い、彼にまだ理性が残っているか定かではないが必死に呼び掛け。 )
ちょっと燐、腕‥!アンタもう暴走しかけてたりしない?!だ、大丈夫?!


  • No.88 by 依原燐  2017-12-26 00:10:21 


っぐ、んんぅ..!
( オサマレ、オサマレ、と心の中で自分自身に何度も言い聞かせる。血は吸うな。舐めるな、自身以外は絶対にダメだ。戻れなくなる。紅く染まりかける瞳が彼の症状の重症度を物語る。必死に腕を噛んで血を吸い続ける。自身の血を吸うだけなら何ら問題はないが、此れが他の人の血になれば其処に依存する可能性がある。其れは許されない。自身は吸血鬼なんかでは無い。暫くして、風呂から上がった彼女が何時の間にか隣にいた。腕を引かれるままに彼女について行くも道中香る血の匂いに気が狂いそうになる。彼女の必死な呼び掛けも虚しく、自身で抑える事に今は精一杯。彼女の声など届く訳もなく。再び自分自身の腕に牙を立てると飢えた獣の様にジュルル、と血を吸う。)
く、そ..!
( 血を吸い続けるもあちこちから漂う芳醇な血の薫りに敏感過ぎるほどに反応してしまう。何とか気を紛らわせなくてはいけない。そう思い変わらず腕は確か噛んだまま空いた手で太腿を殴り始める。彼なりに気を紛らわせる手立てなのだがあまり効果は期待出来ない。暫くして、瞳の紅みも無くなり、衝動も治まりつつあると漸く牙も只の歯に戻る。途切れ途切れで肩で息をすると噛み跡が沢山付いた腕を痛そうに押さえて。

  • No.89 by マリア  2017-12-26 00:30:54 




( 気が付けば彼の隻眼が煌々と紅に光っている。本格的に吸血衝動が起きている証拠だ。此方の呼び掛けに反応する様子はなく、寧ろ先程より酷く血液を欲しているようで懸命に腕から流れ出る血を吸っている。歯止めが効かない時の焦燥感は良く分かっているつもりだ、己も最初はそうだったのだから。 )
燐、
( 欲を紛らわす為か片手で太腿を叩く様子を見、こうなっては幾ら止めようとしたって止まらない。何か己に出来る最善のことはないかと思考回路を働かせている内に、既に彼の歯型は原型に戻って行き。こういう時唯の傍観者にしか成り得ない自分自身を強く悔やみ。負荷に耐え切れず痛みを発しているであろう腕を苦渋に満ちた面持ちで抑えている姿が視界に鮮明に写ると、半ば強引に腕を掴み噛み跡の残る部位に唇を添え。これで傷は塞がるだろうと思いつつ、これから先のことを静かに告げて、 )
こういう事が最初の内は何度も起こるわ。でもあまり自分の血は飲まないで。どうしても吸血衝動に耐え切れないようだったら私のを飲みなさい。
( そう言うと未だ濡れた侭のブロンドの髪を片側に全て持っていき首筋を見せると、とん、と自身の首筋指さして。 )


  • No.90 by 依原燐  2017-12-26 00:53:25 


触るな。
( 此方の腕を掴み、唇を添えてきた彼女からバッ、と腕を払って。怯える様に震えた声で呟くが、少し経って申し訳なさそうに眉下げて、すまない、と謝罪をする。心配をしてくれるのは有難いが、其れが此方の欲を増やす引き金になるからなるべくこの状態の時は近くにいて欲しくないのだ。まだ微かに鼻孔を刺激する血の甘い香りに気を取られそうになるのを堪えて。)
..、いらない。俺は絶対に血なんか自分の以外は飲まないって決めてんだ。
( ブロンドの髪が靡き、片方に纏まる。そして見せ付けられる首筋から見える薄い血管に息を荒げ凝視してしまう。然し、何とか理性を保ち視線を逸らすと背中を向ける。どんなに血が欲しくなろうと、絶対にしたくない。求めたりなどしない。自身の欲は自身で埋める。今まで其れで上手く生きてきたのだから血に関しても同じ。大丈夫、死んでから甦った自身ならいけると信じている。吸わない、血はすわないのだ。絶対に....。

  • No.91 by マリア  2017-12-26 16:14:28 




( 掴んだ腕は薙ぎ払われ、明確な拒絶反応を起こす。反面、其の声音は何かに怯えるように酷く弱々しく震えており。傷付いたような表情を浮かべるのが正解なんだろうが、生まれ出てくる感情は呆れに近い。浅い溜息を吐き乍、謝罪に対し緩りと首を横に振り構わないと意思を示す。 )
そんなの無理よ。
( 大方自分自身の血液以外は飲まない、否飲みたくないと思っているのだろう。未だ吸血鬼に成りたくない思いの表れか、若しくは己に迷惑を掛けまいとしているのか。予想通り同じ内容の台詞を断言した彼は欲を抑えようと首筋から目を背ける。ブロンドの髪を元通りに靡かせては腕を組んで彼の背中に即答し。元来吸血鬼は他の人間の血液を飲む生物だ。それが人間でもなく他人でもない、自分自身の血液のみ飲み続けていた場合には必ず不調が起こる。己の経験談なのだから、確定事項だ。彼は彼なりに考えてくれて居るだろう、然しこの問題だけは容認する事は難しい。 )
いい?自分の血ばっかり飲んでいたら必ず体調が崩れるわ。そんなのアンタにとっても嫌だろうし、私にとっても嫌なの。この一線は超えたくないって思うかもしれないけど、もうアンタの身体は吸血鬼に近いんだから。
( 優しい口調でもなく、かといって怒りや諦念を含んでいる訳でもない、唯々静かに諭すように淡々と言葉を告げて。 )


  • No.92 by 依原燐  2017-12-26 21:40:46 


( すみません、今日から29日まで暫く17時以降は深夜にならないと返信出来なくなりますので、ご了承くださいご主人様。面倒かとは思いますが、お付き合いください。

  • No.93 by 依原燐  2017-12-27 02:07:07 


無理じゃねーよ。やるんだよ、
( 彼女の経験上から見える未来があるのだろうが、自身は絶対に他人の血など口にしたくない。口にしてしまえば自分が人間である事を諦めてしまう結末になってしまうから。それだけは嫌だ。何百年と生きる事に興味などない。その間に人間であった時の記憶を無くしたくない。人間であり続けていたいのだ。こうなる事は勿論何処かで勘付いてはいた。だがしかし、認める事など出来るはずもない。半ば怒り気味にだが、冷静に事を言うと彼女を見遣る。)
血を飲む事がなきゃ吸血鬼になる事はないんだろ。だったら飲まねーよ。
( 強ち間違いではないかもしれない事を強気に言ってみた。勿論飲まないから人間にまた戻る事だってないのは確かだ。然し、それでも吸血鬼に近付くよりはマシだ。きっと自身では、制御が効かない。誰彼構わず襲うのがオチだ。そんな人生は嫌なのだ。

  • No.94 by マリア  2017-12-27 22:18:30 




( やる、と断言する彼の姿を射抜くように見据え。限りなく不可能に近くはあるが、再度咎めるような事を言うほど無粋ではない。静かな怒気を孕ませる彼とは相反して何処までも冷静に努め何を言う訳でもなく沈黙を返して。然し次いで投げ掛けられた言葉には現実を知ってもらう為にも即座に否定を入れて。 )
吸血鬼に近付くっていう事に関しては自分自身の血だって例外じゃないわ。他人の血であろうと自分自身の血であろうと、血液を摂取すれば近付いていく。当然のことでしょう?
( 一蹴するように告げた言葉も、全ては彼の身を案じての事だ。己の所為で吸血鬼にしてしまった。然し、彼がまた苦しみ悶える姿は見るに耐えない。ならば少しでも良いから他人の血液を摂取すべきだろう。恐らく、彼自身暴走して誰かを襲ってしまう事態を恐れて居るのだ。彼の様子を見ていればその程度の事は直ぐに聡る事が出来る。その心配を取り払うように真摯な声音で言葉を紡ぎ。 )
アンタは誰かを襲うことを恐れてるのかもしれないけど、そういう時は私が力づくで止めてみせるわ。だから余計な心配はしないで。
( 異性の差はあるとは言え、単純な膂力で言えば純血の吸血鬼である己の方が上だろう。彼が苦しさに悶えている時は何も出来なかったが、暴走した時くらい力づくでも止めることは出来る。 )


( /了解致しました。此方からも少し、時期が時期です故多忙でして可也ペースが遅くなるかと思われます‥!一日に一回も返せない、浮上出来ない日もあるかとは思いますが、確りと返しますので其処の所把握宜しくお願い致します。 )


  • No.95 by 依原燐  2017-12-28 15:00:16 


..。
( 返す言葉も見つからない。そんな事はとうに分かっていた。然し、それでも信じたくない真実、目を逸らしたい真実だって自身にはあるのだ。急に身体に異変が起きて、今まで何とか生きて来たこの身体がそんな風になってしまったのを素直に受け止められるわけがないだろう。人間なのだ。自身は。一度死んだとしても、身体は人間じゃないとしても心は人間を忘れようとはしていない。その間は自身は人間として生きていたい。他人の血を飲まなきゃ生き長らえる事ができないのも充分承知の上ではある。だが、そんなあっさりと認めてしまって良いのか?吸血鬼になると言うのはそう言う事なのか?人間である事を諦めるのはそんなにも許されない事なのか?ああ、嫌になる。嫌な感情が身体を駆け巡る。)
うるせーよ。
( 彼女が力づくで止めるのは分かっている。然し、怖いのはもう一つある。彼女を傷つける事。彼女が傷つく事だ。それだけが自身にはどうしても嫌で仕方ない。だから、彼女に何か害を与える前に目立って引き抜いた。自身の腕だって噛み続けた。それなのにその自虐を止めろと?傷つくのは心だと言いたいのか?否、其れでもだ。嫌なものは嫌なのだ。駄々くらい捏ねさせてくれ。

  • No.96 by マリア  2018-01-03 22:47:17 



( 幾ら生意気な男であろうと、一人の人間である事は重々承知していたし、尊重もしたいと思っている。然し、其れと之れとは話が違う。彼には申し訳ないが、明るい未来を夢見たいのならば__人間である事を選び身体を衰弱させるよりも、吸血鬼である事を選び健康に生き長らえる事の方が賢明な判断と言えよう。元より吸血鬼である自分には人間である彼がどういう心境なのかは細かく理解出来ないが、相当やるせない思いだという事は痛い程伝わってくる。だからこそ、五月蝿いの一言しか出てこないのだろう。 )
___分かった。
( 自分を傷付けまいと思っての言葉という事も薄々分かっていた。然し此方としては其れは杞憂というもの。物理的には勿論の事、精神的にも彼が想像しているよりは強い筈だ。何せ五百年も世を渡ってきたのだから。だがそう説いた所で彼は納得しないだろうとは分かり切っている、ならば荒療治ではあるが一つの案を提供するとしよう。此方の身を案じているならこの案が最善策だ。そう考えるや否や、上記の一言を皮切りに彼にとっては難しい問題であろう提案を投げ掛け。 )
アンタが自傷行為をした場合、その時は私も自傷するわ。アンタが自分の血しか飲まないって言うなら、私も自分の血しか飲まない。これならお互い様ね?勿論二人共体調は崩れるだろうけど‥その場合血しか栄養分にならない純血の私の方が先に倒れるかもね。


( /長らくお待たせ致しました。これからも不定期にはなるかもしれませんが、宜しくお願い致します。 )


  • No.97 by 依原燐  2018-01-04 15:10:18 


( 何を、言っているのだ彼女は。此方の精一杯の強がりの案を利用してとんでもない案を出してきた。そんな事をしてしまえば苦しくなるのは誰よりも彼女であり、その苦しむ姿を見る事になる自身ではないか。何故わかってくれないのだ、いや、分かっているからこそそう言った案を出して来たのだろう。だがしかし、納得いくわけがない。彼女を傷付けたくない。最善策だろうとしても、これ以上彼女に何かを背負わせるのは嫌だ。)
何、言ってんだよ。ンなことしたらお前死ぬだろ!アホなのかよ!
( 彼女の思考に理解が追い付かない。此方も軽く混乱してくるが、何とか停まれば彼女の肩を掴んだ。ああ、この目は本気のようだ。この目になった時は絶対に自身の意思を曲げようとしない意の表れ。仕方ない、覚悟が決まっていないのはどうやら自身だけの様だ。彼女がこれ以上苦しむ様なら此方も覚悟を決めなくてはいけないだろう。肩から手を離すと、)
....、分かったよ、分かったから、これ以上自分を苦しめる様な事は言わないでくれ。
( ぎゅ、と手を握り、祈る様に額にその手を当てて、

( お待ちしておりました。もしかしたら一生返事がないのかなんて不安になっていましたが良かったです。


  • No.98 by マリア  2018-01-05 00:06:06 



( 背中を向けていた彼がやっと此方に身体を向けた事に安堵感を抱いたのも束の間、勢い良く肩を掴まれると想像以上の反応の大きさと取り乱しように紅い瞳を何度か瞬き。アホ、何て言葉を投げかけられた日には怒号を浴びせるのが日課だが、どうにも怒る気分にはなれず、代わりに心中で阿呆で結構だと悪態をついては無意識に眉をむ、と顰め。特に口を挟む事なく彼の挙動を見守っていたが、軈て肩から離れた彼の手が掌へと移りゆき懇願のように呟きが零され。 )
‥アンタ、何でそんな重たく考えるの?
( はあ、と溜息を一つ。何を悲観的になっているのか、という思いから来る呆れの溜息だ。彼と此方のテンションの違い、即ち温度差に困惑すら抱くレベルだろう。己を苦しめてる心算は毛頭ないし、何時だって感情の赴く侭に行動してきた故に彼が其処まで心配している理由が分からないが、口に出すのも憚られる。取り敢えずバスローブから新しいネグリジェに着替えたいと湧き上がる欲求に素直に従う事にしたようで。 )
ねえ、着替えてきても良いかしら?アンタとの長ったらしいやりとりのお陰で身体が寒いわ。
( 決して悪意から来る言葉ではなく、何時もの彼の調子を取り戻そうとしての言葉ではあるが、はて彼はどう返して来るだろう。 )


( /似たりよったりなペースになるかと思われますが返信は致しますので、ご安心下さいませ。 )


  • No.99 by 依原燐  2018-01-05 20:25:56 


なんでお前はそんな楽観的なんだよ..。
( 此方が不安になる中、余りにもあっさりとした彼女の態度に呆れを覚える。然し、吸血鬼になるというのはこういう事なのかも知れない。死んだ事は受け入れられたのに吸血鬼になりつつあるのを認められないのは己の弱さからか、頑固さからか。意外とあっさり認めて仕舞えばこうやって苦しむ事もないのだろう。だが、やはり先程の出来事があった為に正直まだ、恐怖は拭いきれていない。たった少量ではあったものの、其れの匂いにすぐ反応してしまった前科がある為に血に其れだけ敏感になっているという事。此れは暫くは本当に彼女と一緒に過ごさないとろくに街にも出かけられないだろう。)
吸血鬼が風邪なんか引くのかよ..さっさと行ってこいよ。ンな大した身体でもねーんだから見せびらかすな。
( はあ、と深い溜息を吐き出すと白けた表情で彼女の用紙改めて見つめると顔を逸らしてひらひら、と手を振り。

( 分かりました、キツくなりましたら遠慮なくやめて下さって大丈夫ですので。

  • No.100 by マリア  2018-01-10 21:42:19 



ふん、バーカ。
( これで多少は考えが変わるだろう、と思惑通りの方向に事が進みつつあることに内心嬉々とした気持ちで一杯だったのだが、勿論おくびにも出さず此方と反面何故だと問うてくる彼に何か返事を寄越す訳でもなく黙認して。軈て何時もの表情と態度に戻ったであろう彼が軽口を叩いてくれば一瞬口角を上げた後、べえと舌を出し特に意味の無い暴言を一つ。そういうや否や着替えるべく足早にバスルームへと駆けていき。 )
‥うん、やっぱり可愛い。
( バスルームの脱衣場にて光の早さが如く衣服に着替えると、眼前に控える大きな鏡に映る薄紫色のネグリジェを纏った自分を見、満足気な笑みを携えては自信家さながらに言葉を零し。やや襟ぐりが広い気もするが、正気を取り戻してる彼なら気にする所か気付きもしないだろうと楽観的に考えては、柔らかい生地のスカートの裾をひらりと翻し自室へと戻り。がちゃ、と扉を徐に開けると取り敢えずソファに向かいつつ声掛け。 )
終わったわよー。


( /此方こそ、掛け持ちを多々しているとお見受け致しますので大変になりましたら一声掛けて下さいませ。 )


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