依原燐 2017-12-17 22:10:00 |
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‥わ、私がお世話したいんだからいいの!
( 核心をついた発言に一瞬うぐ、と喉を詰まらせる。彼の言い分は正しい、態々己が出向く必要性など皆無なのだから。聴こえない振りでも為ようかと思案するが此の距離感では聴こえていないという設定は余りにも無理がある。素直に気持ちを吐露するのは苦手だ。気恥ずかしさから仄かに頬を薄紅色に色付かせ乍、半ばヤケクソ気味ではあるが彼女にしては珍しくデレを見せて。
粗雑に並べられた衣服達を見た彼は如何にも不満を体現したかのような雰囲気を放っているが今は致し方ない。多少の我慢はして着用してもらおう。眼前には己が居座っていると言うのに、全く構わず着替え始めると電光石火の勢いでぐるりと背を向け。微かに聴こえる衣擦れの音が止んだのを確認するとそろりと背後を振り返り、予想通り着替え終わった彼の姿は幾分か驚くに値する姿で。本人は至って動き辛そうにしているが、細身で華奢な身体に良く似合っていた。趣味か否かと虚を突かれると、趣味じゃないと言えば嘘になるので適当に言葉を濁しつつ流し。 )
えっ、いや何というか‥その‥、似合いそうだなーって思ったのよ!うん、中々様になってるわ。
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