柊 2014-06-16 01:29:42 |
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>柊
(部屋を出て襖を閉じた瞬間、胸の辺りの着物をくしゃりと掴み詰まっていた息をゆっくりと吐き出す。胸の動機が治まらない。恐らく柊はもっと辛く苦しい思いをしているがそんな柊を見ているのが耐えられなくて。---恐かった。目の前で解けて儚く散ってしまうのではないかと。そう思うと心が張り裂け叫びたくなるほど心が痛んで…。
苦痛に耐える相手を見るのは辛い。だが目を離している間にもしもの事があったらと思うと、傍を離れたくないという交差した想いが己の中で混沌として)
(一刻も早く相手の元に戻られねばと本の知識と動物達の言葉を頼りに薬草の生える丘に向かう。運動神経は悪くなく体力もある方だが昨日とは打って変わって蒸し返すような暑さに頭が何度かぼーとしかける。しかし相手のことを思えば何でもなく目的地まで着物を土や葉で汚しながらも果敢に向かって)
(---二時間。思いの外、道は険しく遠方で時間が掛かってしまったことに心は焦燥にかられ不安でいっぱいで。どうか無事で…少しでも楽に眠っていて欲しいという気持ちで平屋の敷居を潜る。疲れなど微塵も感じなく汗で額に張り付いた前髪を横に流し、薬草の入った袋を腰に下げたまま一目さんに相手の眠る部屋に向かって。相手の部屋の前まで来るとふぅと心落ち着かせるように深呼吸すると眠っているかもしれない相手を気遣い静かにゆっくりと襖を開き中の様子を窺って
>物乃芽
(眠りについてから一時間程経った頃だろうか。熱はあるものの呼吸を正して眠る柊の姿は、まるで死人のように静かだった。心配して頬を舐めるシラタマにも反応を示さず、潜り込んだことさえ気づかない。ただただ静かに、頬をいつもより朱く染めそこに眠っているのだ)
――――っ、――ぁ、
(しかしそれからものの数分後、柊はその静かな世界で夢を見ていた。深い深い、暗闇に囲まれたそこに、真っ白な着物を纏った自分はへたり込むように座っていた。何もない世界で、けれど自身の姿はしっかり見えている。そしてその先に点々と見える白い何かを引きずったような跡も。後を追わずにはいられなかった、ゆっくりとした足取りで、しかし真相を確かめるように歩みを続けて。
―――最後、たどり着いたその場所に見えたものは、消えてゆく物乃芽の姿だ。今まで追いかけていた白い跡は彼の一部だったのか、暗闇に溶けてゆくその姿に目を見開くと、そして更に見える影にまた目を見開くこととなる。リンと鈴が鳴ったか鳴らないか、しかししっかり聞こえた「ニャー」という鳴き声。尾を愉快そうにちらつかせ、弧を描いてそれは笑う。「――…シラタマ?」と最後、柊は口にするが、瞬間物乃芽の姿は塵のように消え去って)
っ、ああああああっ
(必死に手を伸ばす、柊は身をよじりながら天井に向け手を挙げていた。しかしそれに柊自身は気付かず、夢の世界で消えてゆく物乃芽に対し伸ばしている。思わず叫んだその声に、布団に潜り込んでいたシラタマは飛び起き上がり身を引いて。「っ、物乃芽さんっ、物乃芽さんっ、物乃芽さん」と何度も彼の名を呼ぶが、夢の中でその愛しい人の存在はすっかり闇に溶けていき―――…)
(/なんといいますか、小説っぽいようなそうじゃないような、ごっちゃなロルになってしまい大変申し訳ないです( ´ω` )プラスして遅れちゃってすいません!!!こんな感じの展開にしちゃったんですが大丈夫でしたでしょうか?シラタマが悪役のようになっていますが('、з _ヽ )_
そこで考えたのですが、シラタマは天からの使いなのですが、シラタマ自身の意識とは別といいますか、憑かれてる?感じにしてあげた方がシラタマが優しいままでいれるのではないかと!!
勝手に悪役っぽくしてる私が言えたことではないのですがヽ(´Д`;)ノ
○シラタマの猫としての意識と、天からの使いとしての意識が別。
○助け出したときは猫の意識⇒それからの多々ある行動等は天からの使いとしての意識。
↑上記のような感じなのですが( ´ω` )説明下手ですみません;;)
>柊
(襖を開き柊の様子を見た瞬間、全身が震撼し一瞬息が止まる。何か懸命に求め縋るように宙に伸ばされた細い腕は震えていて、全身酷い汗で濡れているように見えた。「ミャー」なくシラタマの声に我に返ると慌てて柊の元に掛けよりその震える手を両手で包み込んで
柊!!…柊、俺はここにいる。今帰ったから、なあ、柊ッ!
(脇目もふらず相手の名前を必死に呼びかけ己は今ここにいるのだと懸命に伝える。それと同時に一人にしてしまったことを酷く後悔し自責の念に囚われれば包み込む手に力が籠もって。そして己自身汗でぐっしょりとしている為あまり相手には触れないようにしようと思っていたがそんなことはもう頭になく気付けば相手を抱き起こし腕の中に閉じこめていて。
(/いえいえいえ!とんでもないです。主様の美的ロルにはいつも感銘を受けております!いや…本当自分駄ロルなので見習いたいです(*¨) そして素敵展開ごちそうさまです!
シラタマの憑かれてる設定いいと思います!あれですよねキーマンならぬキーキャットですよね←
絶対現パロでも二人を引き合わせてくれる猫さんだと思っています!!
>物乃芽
っ、物、乃芽さ、ん―――もの、のめさんっ、物乃芽さんっ
(真っ暗なそこで、柊は両手で目を覆い崩れるように地面に膝をつけると、その場で静かに泣き出した。愛しい人が消えてしまった、この気持ちをどう埋めろというのか。溢れる涙は留まることを知らず、しかしふと聞こえてきた自身の名を呼ぶ声にハッとして顔を上げる。それは聞き間違えることなどない、大好きな彼の声で。縋るように彼の名前を呼べば、瞬間パッと目を開けてようやく柊は目を覚ました。吹き出る汗に、目の端からは涙が頬を伝う。すっかりベタついて所々頬に張り付く白い髪も、しかし今の柊にはどれも関係無かった。目の前に彼がいる、消えたと思った彼がいる。今までのそれがようやく夢だということに気づくと、瞬間物乃芽を確かめるように彼の名を呼びながらギュッと抱きしめて)
消えて、しまわれたと。貴方が消えてっ、黒い影が物乃芽さんを攫ってゆくのです。
私を置いて、貴方はどんどん消えてしまわれた。私はっ、私は――――っ、ゴホッ、ッン、ハァ
(それから勢い任せに上記を述べると、物乃芽を抱きしめる手はいつの間にかカタカタと震えていた。そしていつぞやのように、柊が寝る敷布団、それから今もなお握り締めている物乃芽の着物の裾。それら全てがピシピシと凍りついていき、辺りは一瞬で冷気を纏うようになる。この時点で既に、柊は恐ろしさで正常な判断ができずにいた。自身の冷気が如何に相手にとって辛いかを、そして近くで見守っていたシラタマまでもが物乃芽の影に隠れるようにして怯えていた)
(/どーっこが美的ロルなのですが('、з _ヽ )_もう言いたいこと全部詰め合わせてごっちゃごっちゃになったロルです、みたいな( ´ω` )
物乃芽さんのロルはまとまっていて伝えたい内容がズババーンと来るのでとても回しやすく嬉しいです!!
キーキャット、いやはやこれは現パロでも期待するしかないでry
なんかこう、どちらかが既にシラタマを飼っていて、逃げ出したシラタマを探す片方とシラタマが轢かれるのを偶然助けた片方で出会う話まで考えて悶絶してました( ´ω` )
もうぶっちゃけた話すると、妄想し過ぎて二人のイラスト描いてるぐらいにはこのチャットと物乃芽さんが好きすぎて辛いです('、з _ヽ )_wwww)
>柊
…柊?大丈夫か?………ごめんな、俺が馬鹿だから…俺のせいで……ッひい、らぎ?
(目を覚ました相手にホッと安堵するがそれと同時に酷い罪悪感と自己嫌悪に襲われ身勝手にも己の気持ちを優先させ謝ってしまうがそれは間違っていた。柊の心は至極乱れ、その涙と怯えた瞳に息を飲む。その瞬間、急速に冷えていく室内と体温に身体がついていかず呼吸が苦しくなり手足が強張るがここで相手を離してはいけないと更に強く抱き締めて。それでも冷気は収まらず疲労も相まって一瞬意識が遠のきかけるが唇を噛み締め何とか気を失うことは免れ--
柊…全部夢だ。俺はここにいる。消えてなどいないし、消えもしない。何に攫われようと柊が俺を求めてくれるなら俺は必ずあんたの元に戻るから。…柊—-
(喋るたび、息を吸うたびに冷気で喉がひりつくが構わず相手の心に語りかける。そして上手く動かぬ手で相手の肩をほんの少し押して身を離させ一呼吸置くと、相手の名を愛おしげに呼びながらふわりと相手を抱き寄せその柔らかな唇を奪って。それから落ち着くまで目元の涙を指で拭ってやりながら頬に口付けたり背を撫でたりして「俺はここにいるから」と
(/いや!本当いつも参考にさせて貰ってます!柊の気持ちがひしひしと伝わってきて涙ほろりです。現パロの世界は今の二人の来世的な存在になるのかなーとかも考えてました。となるともう赤い糸で結ばれてる事に…(*ω)お互い一目見た瞬間ビビビーーンって感じなのかなとか笑 それで現パロでは女子とかいて、柊に焼き餅妬いて欲しいという妄想←
イイイイラストですって!?…それはそれは是非見てみたいです!今テンションが振り切って息が乱れ………←
>物乃芽
―――、物乃目さ、――ん
(抱き寄せられた身体、それから触れた唇。纏っていた冷気がスゥと溶けていくと同時に、柊はようやく目を覚ます。ハッとして相手を見れば、すっかり冷たくなった身体に辛そうな表情。布団を見れば直ぐに分かる、ひんやりと冷たいそこが、以前己が犯したことど同様のことしてしまったのだと。それが分かると一瞬で顔を真っ青にさせ、しかし柊はそのまま彼の名前を呼びながら、ゆっくりと意識を失ってしまう。閉じていく瞳で思うのは、またやってしまったという後悔と。それから救い出してくれた物乃芽への感謝の気持ちと。しかしそれを伝えることは出来ず、そのまま瞳を閉じて―――)
(次に目を覚ますまで、柊は再び夢を見る。しかしそれは先ほどのように辛く悲しいものではなく、対象に自身はとても明るい場所に居た。着物も白くはなく、若草色をした随分落ち着いた色合いだ。
そこに僅かにだが光が差し込み始め、同時に声が聞こえる。リンと鈴が鳴る音と、それか途切れ途切れの言葉。「―――は、―――まで」と、それは聞き取ることが難しい。しかしその言葉を聞くと同時に、光はゆっくりと遠くの方へと消えてゆく。まるで伝え終わったというように、「待って」と叫ぶど止まることはない。柊はただそれが消えていくのを見つめて――――)
(/ぬぅああああ、漢字ミス('、з _ヽ )_スイマセン
現パロが二人の来世、そりゃあもう妬きまくりですね、密かにむぅと妬いておりますよ(´ω`)
イラストだいーぶ残念なことなってるのでオススメしません←
なんたって私の妄そry)
>柊
……----柊!?
(辺りの冷気が引いていくのを感じうっすらと瞳を開くと涙で潤んだ柊の瞳と目が合う。戻ってきてくれたと安堵するのも束の間、その身体からすぅと力が抜けだらりと倒れかかってきて。何が起きたのだと、暫く状況が飲み込めず混乱するがはっとなると相手の身体を揺する。それでも目を覚ます気配のない相手に酷い喪失感に襲われると、呼吸が乱れ力の抜けた華奢な身体をここに繋ぎ止めるように抱き締めていて。
数分後、なんとか気持ちを落ち着かせると、始めの頃よりは大分良くなったがまだ苦しそうに息をする柊を布団に寝かせて。
(柊の傍を片時も離れたくなかったが、ここまで柊が苦しみ己を待ってくれていた時間を無駄にはしたくない。そう思うと急いで薬草を煎じるための道具を寝室に持ち込む。それからは柊のすぐ傍で時折髪を撫でたり手を握ってやったりしながら薬を調合して。
その間、シラタマは柊の胸の上に乗って喉をゴロゴロと鳴らし尻尾をゆらりゆらりと揺らしていて。その瞳はどことなく普通の猫とは違う意味深な光を宿しており「…シラタマ?」と呼びかけるといつもより低く「ミャー」と鳴いて。
(薬を調合し終え枕元の片隅に置くと柊の手をそっと握る。不甲斐なさと申し訳なさで胸が痛むが今は自分ではないとその感情を抑え込み、ただ相手を優しく見守って。しかしそうする間、疲労と睡魔が襲えば座ったままの体勢で眠りに落ちていて—-)
(---夢。白く淡い光の中を己は佇んでいて辺りを見回しても其処には何もない。ただ心地よい風が吹き少し涼やかなぬくもりが己を包み込む。そしてその風に乗ってリンと鳴る鈴の音と共に声が聞こえてきて「-----の願いは叶った。あとは—---」風が舞い上がる音でよく聞き取れないそれは何を意味するのか分からない。ザーとざわめく風の中「ニャー」とシラタマの鳴く声が聞こえた気がして—---)
(/無駄に長くなってしまってすみません…。楽しくて止まらなくなってしまって←
漢字ミスばっちこいです!自分も実は打ってるときに目って毎度のようにやります。
というか自分が誤字脱字が酷すぎるので申し訳ない限りです………
是非にともその妄想に混ぜてくださ・・・・笑
あ、でも本当に良かったらでいいので…(*ノω゚)
実は私もイラスト描くスペックがあれば描けたらと思っておりました…!
本当、柊クン愛です(//∇//)
>物乃芽
―――――、
(それからどれほどの時間が経ったか、夢から覚め瞳を開けた柊がまず感じたのは、調合された薬草の匂いだった。土の匂いと、それとふんわり香る外の匂い。ピクリと手を動かせば、感じたのは繋がれていた手の温もりで、其方を向き物乃芽の姿を確認すると、柊はそこでようやく一息ついた。空いている方の手で物乃芽の手をそっと握り締め、小さな声で「ありがとうございます」と呟く。それだけで幸せと思える、それだけで胸には温かな気持ちが広がって)
―――よいしょ、
(そっと、そっと物乃芽を起こさないように布団から起き上がれば、胸に寝ていたシラタマの瞳がパチリと開く。それからトタトタとまるで柊を誘うように縁側へと歩いていくのを目にすれば、握っていた物乃芽の手をゆっくり解いて。羽織を彼の背にかければ、そのまま縁側へと赴く)
シラタマ、やはり貴方は不思議な猫さんですね。
シラタマはここにちゃんと居るのに、けれど貴方は蝶のように揺れ動いているようで。
――…ふふ、それでも私はシラタマが大好きですよ。
(ゆっくりとした動作ではあるが、疲れた身体をずっと動かさないよりは幾分気持ちが晴れたような気がしていた。縁側に座ると、当然のようにその膝へシラタマはすっぽりと収まって。撫でながら上記を述べつつ、シラタマはそれに相槌でもうつように「ニャー」と鳴く。柱に寄りかかるようにして瞳を閉じれば、聞こえてくる風の音に耳をすまして――)
(/それいったら私も長くなるときめちゃくちゃ長くなっちゃいますよ('、з _ヽ )_読むの大変じゃないかなぁと思いつつ書いていましたが、これ止まらなくなっちゃうんで制御不能です( ´ω` )スミマセン。
妄想、混ざっちゃいます、か(゚∀゚)!?
いやでもイラスト見せれる程の画力じゃないんですよ本当に!!w
私だって物乃芽さん愛ですよ<(`^´)>!!ww)
>柊
(まだ夢の中なのだろうか、風が白い粉雪を巻くように舞い上がると遠くに美しく佇む柊の姿が見える。白い雪の中どこか切なげに空を仰ぐ彼は至極儚げに見えた。放っておけばそのまま消えてしまいそうな気がして手を伸ばすが一向に届かない。そのままリンと鳴る鈴の音と共に白いしろい粉雪が彼を纏い去っていき—----)
……ひい、らぎ?
(カクンと首がなると共に意識が浮上しうっすらと瞼を上げる。そして握っていた相手の手を握ろうとした瞬間そのぬくもりが無いことに気が付きはっとなる。-----柊がいない。一瞬にして背筋が凍り付き、相手を失ってしまったという錯覚に陥って。まだ夢の中であって欲しいと思うが胸の痛みと己の乱れた息遣いが現実であることを告げる。身体が小刻みに震えればそれを抑えるように柊が眠っていた布団をぐっと握る。呼吸が苦しい。崩れ落ちるように布団に肘をついた時だった、はらりと羽織が横に落ちる。それを見た瞬間、動転していた感情が徐々に治まり、空気が喉を通ればゆっくりと息を吐いて。
(ふらりと立ち上がれば自然と足は導かれるように縁側へと向かう。
果たして愛しき想い人はそこにいた。風で白い髪が揺らぎ、静かに瞳を閉じる姿はやはり美しく綺麗で。すぅと胸につかえていたものが消えていけば背後からゆっくりと歩み寄り静かに屈むとすっぽりと包み込むようにして華奢な身体を抱き寄せる。そしてその存在を確かめるように腕に力を込め、ことりと相手の肩に頭を預けて。それをかわきりに堪えていたものが一気に溢れ瞳から涙が溢れるのが分かった。喉がクッと鳴り抑えようのないそれを相手に悟られたくなく嗚咽が漏れることは何とか免れるも瞳から零れる雫は止めようがなく。
……柊、よかった、居てくれて……急に居なくなるから…心配、させるな
…………絶対、振り向くなよ。…暫くこのままで居ろ…、…
(/主様のロルならいくらでも読んでいられます!
本当に一つの物語を読んでいるようで楽しいです("▽"*)
ではでは気が向いたら是非にとも宜しくお願いします<(_ _)>
いつでも両手広げて待ってます←
物乃芽がちょっと病んでますが構ってやると喜びます笑
>物乃芽
――――物乃芽さん?
(それは突然のことだった、ふわりと優しく抱きしめられる感覚がすると同時に、胸へと回り込んだ逞しい腕。ことりと自身の肩へ彼の頭が寄せられると、柊は思わず頭を撫でながら同じように頭を傾けた。次第に濡れていく着物に、そこでようやく彼が涙を流しているのだと理解する。嗚咽を含まないその泣き方は、柊に少しの違和感を与えて。もっと声を上げて泣くことができたのならと、これでは今までに泣く姿を見せた私が少し恥ずかしいではないですか、と。少々困ったように微笑みながら、それでも彼の言いつけ通り後ろを振り向くことはなく)
物乃芽さん、心配をおかけしてしまいすいません。
少々身体を動かしたくなってしまって、それでも今朝よりは随分と良くなったんですよ。
こんなに怪我を作らせてしまって、着物も着替えないといけませんね。
―――――本当に、ありがとうございます。
(それからひと呼吸おくと、上記を述べながらゆっくりと彼の頭を撫でて。そしてその手を一度離すと、パッと振り返り彼の顔を見る。声を上げずにただ涙を流す彼が、こんなにも愛おしくて堪らない。まるで隅で一人泣く子供のようだと、柊は物乃芽の頬を両手で包むと、ゆっくり唇を合わせて。それからポンポンと、膝を叩き両手を広げる。「おいで」と、それはまるでシラタマにやる仕草とすっかり同じだ。泣いてどうぞと、もっと声を上げては如何ですかと。柊は優しく微笑むと、それを見ていたシラタマは物乃芽に妬くように、しかし仕方ないといった表情でトコトコと何処かへ駆けてゆく)
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