匿名さん 2019-03-25 18:52:46 ID:1fcb0f561 |
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(バケツを探して、近くに落ちてたから拾って)
ん……これか
(足元に気を付けながら、ほたるさんのほうに近寄って渡そうとして)
ありがとう、華奈萌ちゃん
ん~……
(ちょっと横着して、階段の途中で手すりを片手で掴み、体ともう片手をいっぱいに伸ばして彼女からバケツを受け取ろうとして)
あれ?
(足を滑らせ、あっと思う間もなく体が宙に浮く感覚がして
視界がくるっと一回転し天井が見えたと思うと受け身もとれずに頭から階段に落ちてしまい)
(──目を開くとはるか遠くに天井が見えて
あたし仰向けにひっくり返ったんだ…
テヘヘ、ドジっちゃった
きっと制服もびしょ濡れだ
おかしいよね、華奈萌ちゃん
あれ?
声が出ない?
それとも、耳が聞こえない?
手足も動かないし
……あたし、死んじゃうのかな?
それはイヤだな
華奈萌ちゃんと修学旅行、行きたいのに
……──
倒れた姿勢のままピクリとも動かずに)
…………
嫌。
離れ、ないでよ。
離れ、させないから。
私弱いから、使いたくなかった。
でも、こんな時にも使えない…
こんなに、弱いのは、嫌なの!
(顔が、赤く。 夕日と一緒に、赤く染まって
濡れることなど気にせずに
倒れたほたるさんの横に座って自分のバッグから
一冊の本を取り出す。)
(……あぁ
華奈萌ちゃんの声が聴こえる
悲しげな響き
あたしのせい、だよね……
ゴメンね、あたしがドジなばっかりに
あたしも離れたく、ない
ずっといっしょにいたいよ……)
……か……な……め……ちゃ……
(血の気が急速に引いて紫色になった唇から微かに空気が漏れて)
……………展開、収束。
(本を持ったまま、心臓マッサージするために手を置くようにほたるさんの胸に手を当てて)
…私の願い…届いて。
『お願い、奇跡よ起きてっ!』
(小説のキャラクターの同じセリフ。
それを本気で、心の奥底から読み上げて和らかな光に包まれて
ほたるさんの傷は、ゆっくりと治療されていき)
……………展開、収束。
(本を持ったまま、心臓マッサージするために手を置くようにほたるさんの胸に手を当てて)
…私の願い…届いて。
『お願い、奇跡よ起きてっ!』
(小説のキャラクターの同じセリフ。
それを本気で、心の奥底から読み上げて和らかな光に包まれて
ほたるさんの傷は、ゆっくりと治療されていき)
(失われていく意識がゾッとするような冷たさに支配されていく中、ただ一点だけすべてが闇に覆われてしまうのに抗うように暖かい光が感じられて
その光はゆっくり、でも着実に闇を追い払うように広がっていき、それにつれてほとんど失われていた自分という存在が思い出されていくのを感じて
……あぁ、華奈萌ちゃん
そこにいるんだね?
あたしのいちばん大切なひと……
ほとんど止まりかけていた心臓の鼓動が再び響きはじめ、真っ白だった頬に血の気が戻って
ゆっくりと目を開くと大好きなひとの横顔が目に映り
なぜだかそれがずいぶんと懐かしく感じられ、ほとんど無意識に水に濡れた手を差し出して彼女の頬を撫でて)
……華奈萌ちゃんが、助けてくれたんだね?
(/遅くなったけれど明けましておめでとうございます
いつもレス遅くて申し訳ないけれど今年も引き続きお相手お願いします)
(その光が自分であることも自覚せずに、ずっと、長く、長く治療を続けてると
ほたるの手が頬を撫でて…)
ぁ…あ、う……ほたる、ほたる……っっ!!
(満面の笑顔で、とにかく嬉しそうに笑って)
(/ああああああああああごめんなさい気づかなかった…!!!
私もレスが遅いので、ごめんなさい…よろしくお願いします…!!)
……ゴメンね、華奈萌ちゃん
きっと…すごく迷惑かけたよね…ゴメンね?
(自分の身になにが起こったのかは理解できなかったけれど、明らかにこの世のものでない冷たさとそこから救い出してくれたのが彼女だということは確信して
相手の頬に触れる手のひらから温かさを感じながら、ぽろぽろと涙を溢れさせて)
(/すみません、こちらもレス遅くなりました
できれば引き続きお相手お願いします)
……っぁ、うぅ……
………ば、か…もう、ばかぁ……
(泣きつくことしかできなくて。何から考えればいいかもわからない。
でも、でも…本当に。嬉しい。生きてくれてる。
……また。ずっと、ずっと。泣いて。泣いて。 私はきっと、弱虫なんだ――――)
……うん
あたしってホント、バカ……
これからも
こんなバカなあたしのこと
見捨てないでいてもらえるかな……?
(溢れ出る相手の涙を指先で拭いながら、申し訳なさそうにたずねて)
………ばー、か…
見捨てるわけ、ないじゃん…一番の、親友で…
………っ、へへっ
(私の……好きな人。
考えても…口に出さないように、止めて。
笑って、ずっとぎゅううっと抱きしめ続ける。)
……よかった
こんなに嬉しいことはないよ……
(親友で……
のあと、なんて続くのかなと気になったけれど今はとにかく嬉しくて)
……華奈萌ちゃん、痛いよ
それに
あたし、背中びしょ濡れで…
華奈萌ちゃんも服、濡れてるよ?
(好きなひとにかたく抱きしめられると彼女の温もりが伝わり幸せを感じながらも、自分の服が濡れていて相手の服も濡らしてしまうのが気になって)
っっ……そう、だった。
えっと、えっと…どうしよう、病院…?
(ぎゅっとしたまま、ゆっくりと抱え上げようとして)
んー…
なんでそう思うかは分からないけれど、もうケガは大丈夫だと思う
華奈萌ちゃんのおかげだよ
それよりも床をこのままにしておけないから
今度こそちゃんと拭こう
(相手に抱えられながら、取りあえず立ち上がると少しふらつきはするもののさっき大変なことになったのがウソのように体は平気で)
……本当だ…
そう、だね。
床を、拭か………
(…したことは、間違っていない。正しいことをしたとは、思ってる。
……それでも、ゆっくりと後悔と恐怖の念が迫ってくる。)
……うん、拭こう。
(「……嫌われたくない。どうしよう。
どうすれば、嫌われずに済む…?」
まだ焦りと不安でまともな思考に追い付かないが
それでも、出来る限り考える。)
(二人で濡れた床の後片付けを今度はつつがなく終え、バケツと雑巾を元の場所に返すと一息ついて)
ゴメンね、華奈萌ちゃん
あたしが余計なことしようって言いださなければ華奈萌ちゃんにこんなこと手伝わせずに済んだし、それに……
(華奈萌ちゃんの秘密を知ることもなかった…
そう言葉にするか躊躇い、俯いて口をつぐんで)
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