罪独と逃亡者 〆

罪独と逃亡者 〆

罪独  2018-03-11 18:58:21 
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お声掛けくださった23017様のみお越しください

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  • No.41 by 雪乃  2018-04-01 22:05:23 


人の少ない、静かなところに行くの。服とか、日用品とか…少ししかないけど買っておいたから。着替えたらまた電車に乗ろう。
(言葉少なに溢れる声からは十分不安が伝わってくる。だからこそこれ以上心細い思いをさせないために、問いかけには静かに、けれどしっかりと答えてみせて。映画や小説で見る逃亡犯はいつも国中を転々としていた。自分たちがただの家出人なのか逃亡犯なのかはわからないが、同じ場所に留まり続けるのはきっと良くない。せめてあの町から父の死体が──あるいは彼の不在が見つかった時、すぐに探し出されるような場所にいてはいけない。仄白くなっていくカーテンの向こうとは対照的に暗く翳る横顔へ張り付いた髪を撫で、なるべく自然に、世間話をするように微笑んでみせ「男の子の好きな服なんてわからなかったから、変だったらごめんね。…着替える前に、お風呂、入ってくる?」子供に、彼にこれ以上重荷を背負ってほしくない。そんな思いから固い決意とは裏腹に、これが本当にただの旅行であるかのように汗を流してきてもいいと促して)

(/すみません。お尋ねするのを忘れてしまったのですが、事件の進行度?はどのようにすれば良いでしょうか。
最初のうちは春休み等の理由で誠くんの失踪も発覚しておらず、あと数日は平穏という形。あるいは既に失踪が発覚している、もしくは失踪も殺人事件も全て明るみに出ている…等色々なパターンがあるかと思いますが、やりやすい形を教えていただけると有難いです。特にないという場合はこちらから流れで決めさせていただきたいと思います。)

  • No.42 by 誠  2018-04-02 00:36:22 

そう、ですか..、
(ふ、と膝の間から顔を出せば納得したように頷く。頷くしかない。中学生の自分ではこれから先の事に関して、深く考えることは出来ない。やはりこう言う時は大人の彼女の考えに従っておくのが良いだろう。______服、か。いつも制服か寝巻き姿でしかいなかった為に私服と言う私服はない。別に自身は今のシャツに黒のズボン姿でも構いはしないのだが、やはりまだ血の鉄が錆びた少し泥臭い匂いはする。逃げるにあたっては早めに変えておいた方が後々楽ではある。)
お風呂....、ああ、はい。じゃあお先に頂きます。
(風呂、と言われて一瞬ぽかん、とした表情になるも理解すれば慌てて返事をする。逃げていて、風呂に入る事など少なかった為にまさかの風呂と言う単語に首をかしげる様な状況になるとは思わなかった。す、と立ち上がれば引き戸式の箪笥からバスタオル一枚を取り、部屋を出ては一階の風呂場へと向かった。)

(物語的には罪を犯してから一週間ほど経っている設定でいるので、今日か明日中にはニュースで私達の事が取り上げられて、宿に警察が来る展開をこちらから始める予定です。取り敢えず今のところは私に任せてください。何かあれば追って連絡します。

  • No.43 by 雪乃  2018-04-02 01:19:37 


はい、どうぞ。ゆっくり温まってきてね。
(そんなことでリラックスなど出来ないかもしれないが、立ち上がる彼にかけてあげられる言葉は他にない。悪い夢の名残を洗い流してきてくれたら。そう思っての提案でもあるが、もう一つの目的のために足音が遠ざかってから部屋の隅に放っておかれたリモコンに手を伸ばすと、躊躇う指でテレビの電源を入れる。この時間には朝のニュースが始まっているはず。片隅に何か、現状の手がかりでも映れば。そんな気持ちで見つめた画面にいきなり見知った街並みが現れれば、人差し指が本能的に再び電源ボタンを押した。どくどくと跳ねる鼓動に揺さぶられる脳裏に『行方不明』のテロップが焼き付いて離れない。女性と男子中学生が行方不明。それが殺人事件についての情報なのか、もう一度テレビをつけて確かめる勇気は無かった。「…誠くんがいなくて良かった…」彼が報道を見なかったこと。ただそれだけが救いと、リモコンを握りしめたまましばらくぼんやりと座り込んで)


(/了解しました、ありがとうございます。それでは主様にお任せさせていただきます。進めにくいロルを回してしまった場合は書き直しますので、ご指摘お願い致します。)

  • No.44 by 誠  2018-04-02 02:30:37 

(階段を降りる度にギシギシと鳴り響く音。前までならなんて事ない普通の軋む音なだけなのに、今はこの音が自分が今生きていて、まだ安全だと言うことへの安心感に繋がっている。階段を降りきり、一階についてから浴室への案内札をもとに途中宿主の人当たりの良さそうなおばあさんとすれ違いながら向かえば男性用浴室へ入る。少し建てつけの悪い引き戸を開けて中へと入れば、戸を閉め、衣服を脱ぎ、脱衣籠に入れて中へと向かう。誰一人としていない室内でずっと出しっ放しの蛇口から流れる水の音に目を細める。身体と頭を洗い、少し熱い浴槽へと入る。肩までゆっくりと浸かると思わずため息が溢れる。)
こんな事してて良いのかな。
(殺人者である僕が、人と当たり前の様に睡眠を取り、風呂に入るのは其れさえも罪に感じる。あのおばあさんがもしも僕の事を知ったらどう思うだろう。きっと逃げ出して交番に向かうに違いない。きっと世間では僕達の事もニュースになる。だったら、それを見たおばあさんは....、いけない。でも、もしもの時は殺さなくちゃいけない。僕が罪を犯しているんだから、彼女は警察に保護されるだけ。でも、彼女が逃げる事を優先するなら僕は_______、彼女の邪魔になる物を消すだけだ。____暫くして、浴槽から上がり、身体を拭いて着替えては部屋へと戻る。)
上がりました..、次、どうぞ。
(襖を開けてそう言えば再び畳に体育座りになりながらわしわし、とタオルで濡れた頭を乾かす。

(ご丁寧にありがとうございます。よろしくお願いします。

  • No.45 by 雪乃  2018-04-02 03:30:56 


──おかえりなさい。…あのね、お金も食べ物も皆ここに入ってるから。だから…誠くんも大事なものがあったら入れておいて。
(一瞬でもニュースを見てしまったせいか、彼が部屋に戻ってきただけでほっと頰が緩むのを感じる。もし目を離している間に彼だけが見つかったら…そう考えると部屋を出るのも躊躇われるが、身支度のためには仕方ない。せめて、と勧められるまま風呂へ向かう前に彼の傍へリュックを起き、何かあったらこれを持って逃げてと言う代わりに当たり障りのない言葉を残して浴場へ向かう。がらんとした静けさの中に水音だけが響く空間は十数年間に訪れる穏やかな浴場だけれど、体を洗ってもお湯に浸かっても目に入る痣や怪我の痕がここにいる理由を忘れさせてはくれない。違う、忘れてはいけない。父だったものの虚ろな表情を思い出せば今すぐ遠くへ逃げ出したくなるけれど、捜査が始まっているのなら人目についてはいけないはず、出発は夕暮れか夜にずらそう。浴槽の中で計画を立てては心配から髪も濡れたまま部屋に戻り「…ただいま。ねえ、やっぱり出かけるのは夜にしよう。…ちょっとのぼせちゃったから」扉を開けながら、彼がニュースを見てしまったかはわからない以上理由は伏せてそう呟き)

  • No.46 by 誠  2018-04-02 04:04:34 

はい、分かりましたら、ありがとうございます、
(もしもの時はこれを持って逃げろ、と言っているのだろう。傍に置かれたリュックを見ては律儀に礼を述べる。風呂場へと彼女が向かった後。再びしん、と静まり返った部屋の中。ポツン、と其処に座る自分は一体どんな風に見えるのだろう。さて、ある程度髪も乾いた。叔母から持たされたスマホを開く。何かあってはマズイと考え、スマホ自体を初期化した為に今は何も入っていない。空っぽの其れを弄りながら暇を潰す。ある程度弄り飽きると、テレビをつける。今はどうなっているのか。ニュースに切り替えると、中学生と成人女性が行方不明になっており、成人女性の家の中で父親が死体として発見されており、現場に残っていた髪などから自身らだと判明した、とニュースキャスターが滑舌良く、緊迫した表情で語るのを目にする。ドクン、と心臓が跳ねる。そして、此方へと近づいてくる足音に直ぐにテレビを消す。部屋へと戻って来た彼女の言葉に無言のまま、小さく頷く。きっと彼女はこの事を知っている。昼間に動けば捕まる可能性が高いから夜にしたいのだろう。ここにいるのも時間の問題だ。宿のおばあさんがニュースを見て、勘ぐれば直ぐに出なくてはいけない。)
髪、乾かしてください。風邪引きます。
(髪の濡れた彼女はいつもとは違う雰囲気を醸し出している。正直、好きな人のそんな姿は中学生の自分には刺激が強い。恥ずかしがってるのを悟られない様に顔を逸らせば、そう注意して。

  • No.47 by 雪乃  2018-04-02 18:07:07 


あ、うん…誠くんもまだ濡れてるんじゃない?髪。
(頷く彼を目に留めて、それから窓や荷物に視線を移す。どこも部屋を出た時のまま何も無かったことを表しており、安心したところで意外な言葉に目を丸めた。別に何てことはない会話ではあるもののこんな日々ではそれさえ珍しい。さりげない気遣いが嬉しかったのもあるかもしれない。言われるがまま部屋に置いてあったドライヤーを手に取るが、タオルもそのままの相手を見れば自然と口を開いていた。風邪引いちゃうよ、と言われたままの言葉を繰り返しつつ、男の子はドライヤーなんて使わないものなのかもしれないと思えば「…こっちおいで。乾かしてあげる」そっぽを向いている彼にそう呼びかけて)

  • No.48 by 誠  2018-04-02 21:32:29 

別に、僕は..。
(彼女の言葉から自分の髪に触れてみる。言われてみれば、確かにまだ乾いていない。が、別に風邪を引くほど濡れているわけでもない。断ろうとするが、やはり断れ切れない性格上、四つん這いでゆっくりと近寄れば彼女に背中を向ける。こうして、誰かに何かをしてもらうのは久しぶりだ。母には昔、こうしてよくやってもらってはいたが、年齢が上がるに連れて大人になりなさいと言う意味も込めてからいつからかしてもらう事が無くなった。だから、誘われたのは嬉しいし、好きな人からとあれば尚更だ。それに此れはなんかアレだ。____恋人みたいだ、なんて自惚れて。

  • No.49 by 雪乃  2018-04-03 00:14:16 


気をつけるけど、熱かったら教えて。
(断られるかと思ったものの、素直に近づいてきてくれた彼に目を細めると背中に寄り添っていく。もともと素直で優しい子なのだろう。今は弱ってしまっているけれど。湿った髪をすくって熱くないように気をつけながらドライヤーを当てていれば、そんな経験もないのに母親か姉にでもなったような気持ちになって手つきも優しくなってしまう。短い分時間はかからないけれど夜まで時間はたっぷりあるのだし、何より平穏と錯覚しそうなこの時をなるべく伸ばそうと少しずつ髪を乾かすが、それでも短い分あっという間に乾かし終えると頭を撫でるように整えて。本当ならばまだ母親にこうして撫でてもらっていてもおかしくない年なのに。そのまだ細い後ろ姿を眺めているとあまりの心許なさに胸の痛みが戻ってくる。ふと薄い肩に手を添えては、抱き寄せるように軽く引き寄せて「…ごめんね。私のせいで、こんなところに連れてきちゃって…」彼が失踪したのは自分のせい。父を殺したのもきっと、自分のせい。彼を振り回している、という家を出ていた時から抱えていた思いがふいにぽつりと唇から零れ)

  • No.50 by 誠  2018-04-03 01:14:11 

はい、よろしくお願いします。
(近くなる距離。仄かに香る甘い香りが鼻孔を擽れば、同級生達とは違うものに胸が高鳴る。なんて単純なのだろうか。たった少し近付かれただけでこんなにも容易く彼女に溺れそうになる。髪に触れる細く、小さな指と掌。髪に触れる熱風が少し冷え掛けていた身体を暖める。終始、何か喋る事はなく、ただ行ってもらう事に喜びと、悲しみを感じる。この逃亡が終わればこう言うのも無くなってしまうのだろう。母の様な優しい手付きに心地好さそうに目を細める中、途端に行為が終われば次いで肩に添えられた手にどうしたのかと問いかけようとして振り向こうとした瞬間。突然に彼女の方へと抱き寄せられる。)
....、そんなこと、言わないでください。僕は、貴女を救いたかったからいいんです。僕は貴女がいなきゃ何も楽しくない、世界が白黒なんです。でも、雪乃さんの周りだけは鮮やかに映る。それを無くしたくなかったからああしました。貴女さえいればいい、だって僕は雪乃さんが...、雪乃、さんが....。
(辛そうに、苦しそうに彼女の唇から溢れた言葉に体制を変え、正面を向いて彼女の手を握れば淡々と溢れてくる言葉を、気持ちを、想いを伝える。終盤の方、好き、と言う言葉を言いかけるも喉の奥で其れが詰まれば「たいせつ、だから。」と言葉を変えた。言い切ると同時に目線が下がる。危ない、これ以上彼女に余計な物を背負わせるところだった。そんな馬鹿げた事は出来ない。す、と立ち上がれば)
寝ます。おやすみなさい。
(泣きそうになるのを堪えながら早口に伝え、2組ある内の一つの布団に入り背を向けた。

  • No.51 by 雪乃  2018-04-03 06:29:10 


…、…おやすみ。
(突然手を握られて驚いた。しかしその手から、真っ直ぐに向けられる視線から伝わってくるのは彼の想いだけで、父と同じ男性の手──その父を殺してしまった手だというのに恐怖は少しも感じなかった。それなのに一言も発せなかったのは、次々と向けられる言葉に抱いてはいけない感情を抱いてしまったから。大切、という響きに心臓が小さく跳ねさえした。それが後ろめたくて、布団へ潜っていく彼を追いかけることもできず呟きを残して部屋を出る。脱衣所で髪を乾かしている間も感情と手の温もりは消えず、再び横たわる彼を見た時先ほど感じた喜びが錯覚ではなかったと思い知れば起こさないよう枕元に膝をついて「──私も…誠くんがいなければ、白黒のままだった。誠くんが色をつけてくれたの。…助けてくれて、ありがとう」ずっと口にしてはいけないと閉じ込めていた、罪を肯定してしまう言葉を想いのままに囁く。この子は優しい。こんな自分を大切に思ってくれる、罪を犯してしまうほどに。それが嬉しくて悲しかった。「私も、誠くんが大切。…誠くんだけが大切。だから、絶対に守るから」人殺しなんかにさせはしない。そのためなら何だってしようと決意を込めて呟けば、おやすみ、と改めて告げてから自分の布団に入り込む。もしもこの日々が終わりを迎えたその時のことを考えつつ、終わりが一日でも遠のけばいいと願ううちに、いつしか体は浅い微睡みに包まれて)

  • No.52 by 誠  2018-04-03 17:42:42 

(眠りに落ちる前、彼女の言葉が睡魔に落とされる直前に耳に入ってくる。守る。言うのはなんて簡単なのだろうか。そう、言葉にするのは誰だって出来る。でも、守れるものには限界がある。彼女は一体僕の何まで守ろうとするのか。身体?立場?人生?尊厳?こう問うてしまえば誰しもが言葉に詰まる。そんな、くだらなくつまらない事を考えている内、少年は静かに眠りについた。)

(______そして翌朝。彼女よりも先に目を覚ますと身体を起こして窓から外を眺める。まだ、此処には警察は来ていない様だ。さて、ニュースではどうなっているか、テレビを点けてみた。すると、殺害事件の事について特集をされているチャンネルに変わる。中学生が、近所の女性の家族、父親を殺害したとはっきりニュースキャスターが告げた。その瞬間、衝動的にテレビを切った。バクバク、と速くなる鼓動を抑えようと深く速い呼吸を繰り返しては彼女を一瞥する。そして、次に一階へと向かえば宿主のおばあさんに、今日の夜に出て行く事を伝える。今は昼過ぎ。取り敢えずまだ警察の捜査範囲が此方まで来ていない事を祈り、部屋へと戻った。

  • No.53 by 雪乃  2018-04-03 18:17:35 


──良かった…おはよう。部屋にいなかったから心配しちゃった。…あんまり一人で何処かに行かないで。
(眠っているのか起きているのかわからない、疲れの取れない曖昧な眠りを繰り返すうちに朝が来ていた。はっきりと覚醒したのはテレビの音が布団越しに聞こえてきたからで、穏やかな天気に似合わない"殺害"という響きの物々しさ、そして彼が犯人と断定されていることに心臓が凍りつく。だから彼が息を乱して部屋を出た時、このまま帰ってこないのではないかと不安になって飛び起き、扉の前まで行ってしまった。手をかける前に彼が顔を覗かせたのですぐ安堵の息をつくことができたが、拭い去れない不安感からその手を握ると乞うように言い聞かせる。肝心な時にそばにいなければ守ってあげることもできない。警察や大人や、あるいは罪そのものから。手を離し、部屋に戻ると布団や荷物を片付けながら、彼に背中を向けたまま「…そういえば…誠くん、いくつだったっけ」何気ない雑談のように問いかける。少年法だとか殺人幇助といった詳しい話は知らないけれど、万が一の時罪を減らす方法はあるはず。まだ幼い中学生と、"動機"のある大人なら尚更。きっと彼は悲しむだろうから、考えていることを悟られないように腕は淡々とシーツを畳んで)

  • No.54 by 誠  2018-04-03 19:02:32 

あ、すみません...おはようございます。
(部屋へ戻った中、扉を開けた瞬間に握られた手に思わず慌てふためくも何とかリアクションを小さくおさめる。だが、頰は赤く染まってしまう。何を呑気に照れてる場合か。手が離れた後、深呼吸をしては身仕度を始める彼女に)
え?..14、ですけど。
(何故、年齢を聞かれたのか。ほんの一瞬考えから、答えは直ぐに出た。そうか、少年法だ。彼女はきっと少年法で自身の罪が少しでも軽くなればと思ってるのかもしれないが、自身が知る限りは僕は少年法に引っ掛かる。例え彼女が何をしようとも僕の罪が免れる事はない。どうする事も出来ない。そう伝えようとした瞬間。宿主が此方へ近付いて来ては、こう言った。「あんた達、ニュースで取り上げられてる子達じゃない?」その瞬間、僕は衝動的にそのおばあさんの首を締めにかかった。細く、直ぐに壊れそうなその首を、僕は締め続けた。苦しみ、もがくその様を僕は目を逸す。暫くして、ふ、と力が抜けたおばあさんから手を離す。また、殺した。でも、仕方ないのだ。こうでもしないとおばあさんはきっとけいさつにれんらくするから、ダカラ..。と、興奮から乱れる息をしながら自分の心に言い訳をする。)
___っ、う..げ、ぇえ..!
(そして、少し正気に戻れば床に横たわるおばあさんの姿に胃から込み上げる物を手で止めながらも吐き出してしまうのであった。遠くからはパトカーのサイレンが鳴り響くのを確認出来る。きっと僕達を捜しているのだろう。でも、動けない。動き出せない。此処で終わらなくちゃいけないんじゃないか、そう考えてしまった。

  • No.55 by 雪乃  2018-04-03 22:21:38 



(14歳。確か罪の重さによっては大人同様に裁かれてしまうはずだと、考えているうちに扉の開く音がした。昨日までのように優しくはないおばあさんの声に恐る恐る振り向いた時、一瞬何が起こっているのか理解できなかった。まるで自分が首を絞められているかのように動けず、充血し、青ざめる肌をただ見つめていただけだ。父が死んだ日と同じように。「──どう、して」張り詰めた彼と動かない宿主を前に死なせてしまう必要なんて、とは口に出せず掠れた声が漏れるばかり、その声も激しい心音と微かに聞こえるサイレンに掻き消されてしまう。しかし彼が痛ましく咳き込む姿を見た瞬間体が勝手に立ち上がっていた。じっと立ち尽くす彼を抱き締め、乱れた呼吸を落ち着かせ、汚れた顔と手を拭いては「大丈夫、大丈夫だから。…行こう」声が震えないよう小さく告げる。部屋の前に並べてあった靴を履き、窓を開くとサイレンの音が一層大きく飛び込んできた。思ったより時間は無いらしいと冷静に考える自分を恐ろしく思いながらリュックサックを肩にかけ「窓から出るの。きっと裏口なら見つからない…逃げよう、誠くん」言いながら彼のほうへ振り向けばおばあさんと目が合った。ごめんなさい。本当にごめんなさい。でも、私はこの子を連れて逃げる。動けないなら背負ってでも。)

  • No.56 by 誠  2018-04-03 23:58:20 

ごめ、なさ..い。
(目の前にある現実が自分の心を蝕んで行くのを感じる。何も、殺さなくても良かっただろうが、あの時はそんな判断さえ出来ないほどに焦っていた。もしもあのまま生かしておけば、僕達は..彼女はどうなっていただろうか。此方を抱きしめてくる彼女の服を反射的にぎゅうう、と力強く握っては声を絞り出しながら謝罪をした。赦しを乞うた。近くなるサイレンの音。彼女の言葉が頭の中でごちゃ混ぜになる。次はどうすればいい、何をすればいい、何が最善の策だ、なんて思考を巡らす最中、手を引かれるままに窓から外へと出れば)
これから、どうしましょう。
(少し精神と思考が安定したのか、冷静を得ればそう聞いて。

  • No.57 by 雪乃  2018-04-04 01:03:08 


…そうだね、どうしようか。とにかくこの町から離れないと…誠くんは車と電車、どっちに乗りたい?
(相手が無事窓から飛び降りるとリュックを持って裏手に回った。質問には困惑ではなくなるべく柔らかく、何てことのない声色で応えながら足は最初の予定通り駅のほうへと進めていく。元々は人の少ない午前か昼過ぎに出発しようと思っていたため、この時間にどんな電車が来るかは知っていた。しかし逃げ場のない乗り物より車のほうが良いのではないか。かといってタクシーなら運転手に顔を知られていたら終わりではないか。逡巡が止まらずに、まるで子供に尋ねるように聞いてみる。「行きたいところでも良いよ。…ディズニーランドとかは、ちょっと無理だけど」浮かべた笑顔がきちんと笑顔になっていたか心配だが、声は震えなかったと思う。とにかく彼を警察から、遺体から遠ざけたい。罪の意識から引き離したい。その一心で歩き続けた)

  • No.58 by 誠  2018-04-04 08:55:29 


そうですね、正直どちらを取っても検問とか、駅で待ち構えている可能性はありますが....電車の方がいいかと思います。一度でかなり遠くまで行けますし、万が一待ち伏せされてても窓からまた逃げ出せば何とかなりますから。
(電車か、車。否、タクシーだろうか。正直どちらを取っても危険な事に変わりはない。電車であればその駅の会社に警察が情報提供をして、自身達の顔を知っているだろうし、更には監視カメラもある。かと言ってタクシーとなると此方も電車同様のパターンがある。ならば、一度発車してしまえば暫くは追い掛けるのに時間のかかる電車の方が手早い筈だ。少ない知識と脳みそで絞り出した案を彼女へと伝えれば、)
行きたいとこなんてありませんよ。雪乃さんが連れてってくれるところなら何処へでもついて行きます。
(そう、最初から僕には行きたい場所なんてない。居場所が最初からないのだから。笑顔は向けていても、作り笑いだと言うのが見てわかる彼女の手を握りしめてはそう述べて。

  • No.59 by 雪乃  2018-04-04 17:37:43 


…そっか。じゃあ色んなところに連れて行ってあげなきゃね。
(彼の言葉に背中を押されてそのまま真っ直ぐ駅へと向かう。行きたいところなど無いと、どこか諦めたような口ぶりに先ほどの遺体を前に立ち尽くす姿を思い出せば握られた手を自分も強く握り返した。自分がいなければ、彼はあのまま警察が来るまで立ち尽くしていたのだろう。そう思うとどこまでもこの手を引いて行かなければいけない気がして、電車に乗り、人のいない車両を選んで座ってもずっと手は握り続けた。窓の外の民家が田園に変わり、田園が林に変わり、また別の町になっていく。あの町の面影が消え失せた風景をしばらく無言で眺めては「…もう、あんなことしちゃ駄目だよ」と、車窓に視線を向けたまま呟く。車内の暗がりに目を向けたら、おばあさんの顔を思い出してしまいそうだったから。電車が駅に入れば小さな駅とはいえ人に見られないよう俯いて「誠くんが…これ以上辛い思いをする必要なんてないよ」彼はもう人殺しになってしまった。けれどだからといって人を殺め続けていい訳じゃない。あんな風に罪を重ねて苦しい思いをして欲しくないと言葉少なに訴える)

  • No.60 by 誠  2018-04-05 00:18:51 


....。
(電車へと乗る前、駅員が此方をじろじろと見てくるのをそさくさと歩いて交わす。やはりもう伝わっているのかもしれないし、こんな場所にどうも怪しい二人組みが居るのは可笑しいと踏んだのかもしれない。何にせよ、取り敢えず電車に乗れたのは良かった。後はこのまま道が続く場所を進めだけだ。電車が進むと景色がどんどん変わっていく。あのおばあさんの遺体は直ぐに見つかっているのだろう。彼女の呟きにびく、と過剰に反応しては「ごめんなさい」とだけ言って。これ以上罪を重ねるな、と言っているのだろうが難しい事だ。現におばあさんの時もああしなければ警察に捕まっていた。きっと、もっといい方法があったのかもしれないが、僕にとってはあれが一番だったのだ。暫くして、気疲れからなのか、いつのまにか寝てしまって。

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