罪独と逃亡者 〆

罪独と逃亡者 〆

罪独  2018-03-11 18:58:21 
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  • No.51 by 雪乃  2018-04-03 06:29:10 


…、…おやすみ。
(突然手を握られて驚いた。しかしその手から、真っ直ぐに向けられる視線から伝わってくるのは彼の想いだけで、父と同じ男性の手──その父を殺してしまった手だというのに恐怖は少しも感じなかった。それなのに一言も発せなかったのは、次々と向けられる言葉に抱いてはいけない感情を抱いてしまったから。大切、という響きに心臓が小さく跳ねさえした。それが後ろめたくて、布団へ潜っていく彼を追いかけることもできず呟きを残して部屋を出る。脱衣所で髪を乾かしている間も感情と手の温もりは消えず、再び横たわる彼を見た時先ほど感じた喜びが錯覚ではなかったと思い知れば起こさないよう枕元に膝をついて「──私も…誠くんがいなければ、白黒のままだった。誠くんが色をつけてくれたの。…助けてくれて、ありがとう」ずっと口にしてはいけないと閉じ込めていた、罪を肯定してしまう言葉を想いのままに囁く。この子は優しい。こんな自分を大切に思ってくれる、罪を犯してしまうほどに。それが嬉しくて悲しかった。「私も、誠くんが大切。…誠くんだけが大切。だから、絶対に守るから」人殺しなんかにさせはしない。そのためなら何だってしようと決意を込めて呟けば、おやすみ、と改めて告げてから自分の布団に入り込む。もしもこの日々が終わりを迎えたその時のことを考えつつ、終わりが一日でも遠のけばいいと願ううちに、いつしか体は浅い微睡みに包まれて)

  • No.52 by 誠  2018-04-03 17:42:42 

(眠りに落ちる前、彼女の言葉が睡魔に落とされる直前に耳に入ってくる。守る。言うのはなんて簡単なのだろうか。そう、言葉にするのは誰だって出来る。でも、守れるものには限界がある。彼女は一体僕の何まで守ろうとするのか。身体?立場?人生?尊厳?こう問うてしまえば誰しもが言葉に詰まる。そんな、くだらなくつまらない事を考えている内、少年は静かに眠りについた。)

(______そして翌朝。彼女よりも先に目を覚ますと身体を起こして窓から外を眺める。まだ、此処には警察は来ていない様だ。さて、ニュースではどうなっているか、テレビを点けてみた。すると、殺害事件の事について特集をされているチャンネルに変わる。中学生が、近所の女性の家族、父親を殺害したとはっきりニュースキャスターが告げた。その瞬間、衝動的にテレビを切った。バクバク、と速くなる鼓動を抑えようと深く速い呼吸を繰り返しては彼女を一瞥する。そして、次に一階へと向かえば宿主のおばあさんに、今日の夜に出て行く事を伝える。今は昼過ぎ。取り敢えずまだ警察の捜査範囲が此方まで来ていない事を祈り、部屋へと戻った。

  • No.53 by 雪乃  2018-04-03 18:17:35 


──良かった…おはよう。部屋にいなかったから心配しちゃった。…あんまり一人で何処かに行かないで。
(眠っているのか起きているのかわからない、疲れの取れない曖昧な眠りを繰り返すうちに朝が来ていた。はっきりと覚醒したのはテレビの音が布団越しに聞こえてきたからで、穏やかな天気に似合わない"殺害"という響きの物々しさ、そして彼が犯人と断定されていることに心臓が凍りつく。だから彼が息を乱して部屋を出た時、このまま帰ってこないのではないかと不安になって飛び起き、扉の前まで行ってしまった。手をかける前に彼が顔を覗かせたのですぐ安堵の息をつくことができたが、拭い去れない不安感からその手を握ると乞うように言い聞かせる。肝心な時にそばにいなければ守ってあげることもできない。警察や大人や、あるいは罪そのものから。手を離し、部屋に戻ると布団や荷物を片付けながら、彼に背中を向けたまま「…そういえば…誠くん、いくつだったっけ」何気ない雑談のように問いかける。少年法だとか殺人幇助といった詳しい話は知らないけれど、万が一の時罪を減らす方法はあるはず。まだ幼い中学生と、"動機"のある大人なら尚更。きっと彼は悲しむだろうから、考えていることを悟られないように腕は淡々とシーツを畳んで)

  • No.54 by 誠  2018-04-03 19:02:32 

あ、すみません...おはようございます。
(部屋へ戻った中、扉を開けた瞬間に握られた手に思わず慌てふためくも何とかリアクションを小さくおさめる。だが、頰は赤く染まってしまう。何を呑気に照れてる場合か。手が離れた後、深呼吸をしては身仕度を始める彼女に)
え?..14、ですけど。
(何故、年齢を聞かれたのか。ほんの一瞬考えから、答えは直ぐに出た。そうか、少年法だ。彼女はきっと少年法で自身の罪が少しでも軽くなればと思ってるのかもしれないが、自身が知る限りは僕は少年法に引っ掛かる。例え彼女が何をしようとも僕の罪が免れる事はない。どうする事も出来ない。そう伝えようとした瞬間。宿主が此方へ近付いて来ては、こう言った。「あんた達、ニュースで取り上げられてる子達じゃない?」その瞬間、僕は衝動的にそのおばあさんの首を締めにかかった。細く、直ぐに壊れそうなその首を、僕は締め続けた。苦しみ、もがくその様を僕は目を逸す。暫くして、ふ、と力が抜けたおばあさんから手を離す。また、殺した。でも、仕方ないのだ。こうでもしないとおばあさんはきっとけいさつにれんらくするから、ダカラ..。と、興奮から乱れる息をしながら自分の心に言い訳をする。)
___っ、う..げ、ぇえ..!
(そして、少し正気に戻れば床に横たわるおばあさんの姿に胃から込み上げる物を手で止めながらも吐き出してしまうのであった。遠くからはパトカーのサイレンが鳴り響くのを確認出来る。きっと僕達を捜しているのだろう。でも、動けない。動き出せない。此処で終わらなくちゃいけないんじゃないか、そう考えてしまった。

  • No.55 by 雪乃  2018-04-03 22:21:38 



(14歳。確か罪の重さによっては大人同様に裁かれてしまうはずだと、考えているうちに扉の開く音がした。昨日までのように優しくはないおばあさんの声に恐る恐る振り向いた時、一瞬何が起こっているのか理解できなかった。まるで自分が首を絞められているかのように動けず、充血し、青ざめる肌をただ見つめていただけだ。父が死んだ日と同じように。「──どう、して」張り詰めた彼と動かない宿主を前に死なせてしまう必要なんて、とは口に出せず掠れた声が漏れるばかり、その声も激しい心音と微かに聞こえるサイレンに掻き消されてしまう。しかし彼が痛ましく咳き込む姿を見た瞬間体が勝手に立ち上がっていた。じっと立ち尽くす彼を抱き締め、乱れた呼吸を落ち着かせ、汚れた顔と手を拭いては「大丈夫、大丈夫だから。…行こう」声が震えないよう小さく告げる。部屋の前に並べてあった靴を履き、窓を開くとサイレンの音が一層大きく飛び込んできた。思ったより時間は無いらしいと冷静に考える自分を恐ろしく思いながらリュックサックを肩にかけ「窓から出るの。きっと裏口なら見つからない…逃げよう、誠くん」言いながら彼のほうへ振り向けばおばあさんと目が合った。ごめんなさい。本当にごめんなさい。でも、私はこの子を連れて逃げる。動けないなら背負ってでも。)

  • No.56 by 誠  2018-04-03 23:58:20 

ごめ、なさ..い。
(目の前にある現実が自分の心を蝕んで行くのを感じる。何も、殺さなくても良かっただろうが、あの時はそんな判断さえ出来ないほどに焦っていた。もしもあのまま生かしておけば、僕達は..彼女はどうなっていただろうか。此方を抱きしめてくる彼女の服を反射的にぎゅうう、と力強く握っては声を絞り出しながら謝罪をした。赦しを乞うた。近くなるサイレンの音。彼女の言葉が頭の中でごちゃ混ぜになる。次はどうすればいい、何をすればいい、何が最善の策だ、なんて思考を巡らす最中、手を引かれるままに窓から外へと出れば)
これから、どうしましょう。
(少し精神と思考が安定したのか、冷静を得ればそう聞いて。

  • No.57 by 雪乃  2018-04-04 01:03:08 


…そうだね、どうしようか。とにかくこの町から離れないと…誠くんは車と電車、どっちに乗りたい?
(相手が無事窓から飛び降りるとリュックを持って裏手に回った。質問には困惑ではなくなるべく柔らかく、何てことのない声色で応えながら足は最初の予定通り駅のほうへと進めていく。元々は人の少ない午前か昼過ぎに出発しようと思っていたため、この時間にどんな電車が来るかは知っていた。しかし逃げ場のない乗り物より車のほうが良いのではないか。かといってタクシーなら運転手に顔を知られていたら終わりではないか。逡巡が止まらずに、まるで子供に尋ねるように聞いてみる。「行きたいところでも良いよ。…ディズニーランドとかは、ちょっと無理だけど」浮かべた笑顔がきちんと笑顔になっていたか心配だが、声は震えなかったと思う。とにかく彼を警察から、遺体から遠ざけたい。罪の意識から引き離したい。その一心で歩き続けた)

  • No.58 by 誠  2018-04-04 08:55:29 


そうですね、正直どちらを取っても検問とか、駅で待ち構えている可能性はありますが....電車の方がいいかと思います。一度でかなり遠くまで行けますし、万が一待ち伏せされてても窓からまた逃げ出せば何とかなりますから。
(電車か、車。否、タクシーだろうか。正直どちらを取っても危険な事に変わりはない。電車であればその駅の会社に警察が情報提供をして、自身達の顔を知っているだろうし、更には監視カメラもある。かと言ってタクシーとなると此方も電車同様のパターンがある。ならば、一度発車してしまえば暫くは追い掛けるのに時間のかかる電車の方が手早い筈だ。少ない知識と脳みそで絞り出した案を彼女へと伝えれば、)
行きたいとこなんてありませんよ。雪乃さんが連れてってくれるところなら何処へでもついて行きます。
(そう、最初から僕には行きたい場所なんてない。居場所が最初からないのだから。笑顔は向けていても、作り笑いだと言うのが見てわかる彼女の手を握りしめてはそう述べて。

  • No.59 by 雪乃  2018-04-04 17:37:43 


…そっか。じゃあ色んなところに連れて行ってあげなきゃね。
(彼の言葉に背中を押されてそのまま真っ直ぐ駅へと向かう。行きたいところなど無いと、どこか諦めたような口ぶりに先ほどの遺体を前に立ち尽くす姿を思い出せば握られた手を自分も強く握り返した。自分がいなければ、彼はあのまま警察が来るまで立ち尽くしていたのだろう。そう思うとどこまでもこの手を引いて行かなければいけない気がして、電車に乗り、人のいない車両を選んで座ってもずっと手は握り続けた。窓の外の民家が田園に変わり、田園が林に変わり、また別の町になっていく。あの町の面影が消え失せた風景をしばらく無言で眺めては「…もう、あんなことしちゃ駄目だよ」と、車窓に視線を向けたまま呟く。車内の暗がりに目を向けたら、おばあさんの顔を思い出してしまいそうだったから。電車が駅に入れば小さな駅とはいえ人に見られないよう俯いて「誠くんが…これ以上辛い思いをする必要なんてないよ」彼はもう人殺しになってしまった。けれどだからといって人を殺め続けていい訳じゃない。あんな風に罪を重ねて苦しい思いをして欲しくないと言葉少なに訴える)

  • No.60 by 誠  2018-04-05 00:18:51 


....。
(電車へと乗る前、駅員が此方をじろじろと見てくるのをそさくさと歩いて交わす。やはりもう伝わっているのかもしれないし、こんな場所にどうも怪しい二人組みが居るのは可笑しいと踏んだのかもしれない。何にせよ、取り敢えず電車に乗れたのは良かった。後はこのまま道が続く場所を進めだけだ。電車が進むと景色がどんどん変わっていく。あのおばあさんの遺体は直ぐに見つかっているのだろう。彼女の呟きにびく、と過剰に反応しては「ごめんなさい」とだけ言って。これ以上罪を重ねるな、と言っているのだろうが難しい事だ。現におばあさんの時もああしなければ警察に捕まっていた。きっと、もっといい方法があったのかもしれないが、僕にとってはあれが一番だったのだ。暫くして、気疲れからなのか、いつのまにか寝てしまって。

  • No.61 by 雪乃  2018-04-05 01:39:03 


(怯えたように揺れる細い肩は背負った恐怖を露わにしていた。その様子を見ればそれ以上何か言うことも出来ず、ただ頷くとあとは黙って振動に揺られる。これから先、罪を犯さずに逃げることなんて出来るのか。迷う自分の肩に何かがこつん、と当たり、見れば眠ってしまったらしい彼がうつらうつらと揺れていた。体を引き寄せて自分に凭れさせ、穏やかな寝顔を眺めると不思議と愛しさが湧いてくる。この子に罪悪感や庇護欲以外の感情を抱くのはおかしいだろうかと、頰を撫でながら考えて「──ずっと…こうやって一緒にいたいね」気付けば言葉が勝手に出ていた。自分のせいで罪を背負わせた子をそんな風に想うなんてどうかしているけれど、本音だった。この子の為なら何でもしたいと思えるほどに。寄り添うように体を動かせば足元のリュック、そこに放り込まれたままの凶器が決意を示すように硬い音を立てて)

  • No.62 by 誠  2018-04-05 10:10:37 

雪乃..さん..。
(眠りに落ちれば見るのはいつもの夢。どうやら今回はあのおばあさんもいる様だ。普段なら怯えて逃げるのがいつもの展開ではあるが、二回目の殺人を犯したからか、二人が近寄って来ても最早動じる事はなくなった。寧ろ、受け入れようとさえ思える。だって此れは僕が犯した罪だから。手を引かれるままに深い、深い暗闇へと沈んでいく中突然に動きは止まる。上から引き上げられるのを感じ、見上げれば見上げた先にいたのは、雪乃さんだった。必死に一生懸命に僕を連れ戻そうとする姿に僕は自然と彼女の腕を掴んでいた。怨めしそうに此方を見上げてくる二人からは完全に視線を逸らし、引っ張られるままに彼女へと近寄った瞬間、僕は目を覚ました。目を開いた先に映る光景は電車の座席。どうやらまだ電車の中ではある様だ。何だか柔らかく、甘い香りがする..と、となりを見れば彼女の肩と平均的な膨らみが僅かに視界に入り、慌てて身体を離す。「す、すみません..こんな時に、緊張感なくて....。」と頰を赤く染めながら謝罪をすれば恥ずかしさから逃げる様に少し距離を置いて座り直して。と言うか、寝ている間に変な寝言とか口走ってないだろうか。と、不安が不安を煽る一方で。

  • No.63 by 雪乃  2018-04-05 19:45:37 


いいよ、大丈夫、休んでて。私の肩使っていいから。
(呼ばれた名前に驚いているうちに閉じていた目がゆっくり開く。むず痒さを覚えたのは自分だけではないようで、目の前で赤く染まっていく頰につられてこちらの頰も温まるのを感じつつ、遠ざかる手を軽く引いた。彼を少しでも休ませたいのか自分が寄り添っていたいのかわからないまま引き留めて、空いた分だけさりげなく近づく。くっつきすぎかとは思うけれど繋いだままの手を思い出せば今更不安にはならず「…私、夢に出てきたの?怖い夢じゃないといいんだけど…」先ほどの寝言についてどうして自分の名前を呼んだのか、どんな夢を見ていたのか聞いてみた。夜眠るとき彼はいつも魘されている。苦しげな呼吸の代わりに溢れたのが自分の名前であったことが良い意味を持つことを願い、心配の混じった曖昧な笑みを浮かべて)

  • No.64 by 誠  2018-04-05 20:47:12 


いえ、あの..ありがとう、ございます。
(しまった。変に気を遣わせてしまう状況にしてしまった。只でさえ背負うものの意味の重大さや責任感の感じ方が違うにも関わらずこんなところで余計な気を遣わせてしまうのは良くない事だ。更に手まで繋いでもらって、何処まで迷惑を掛ければ気がすむんだ僕は。ちら、と顔色を伺う様に小さく見上げてみると、何と此方に釣られて彼女まで頰を赤く染めているではないか。更に恥ずかしさが増す一方だ。ぎごちなく感謝を述べると、次いだ問い掛けに「あの、えっと、その....、雪乃さんが、助けてくれる夢で..へ、変な夢ではない!ので、嫌わないで下さい...。」と、必死に評価の下がる様な事がない様に一生懸命頭の中で最善の言葉を探しながら紡ぐも、文として成り立ってるのかイマイチなモノだ。そうやって必死になっているうちに顔まで赤く染まっているのに気付くこともなくて。

  • No.65 by 雪乃  2018-04-07 19:21:51 


──嫌いになんてなれないよ。だって……ううん、何でもない。
(彼の言葉を聞き、夢の中でとはいえ自分が彼を救えたことに、あるいは純真なその態度に自然と笑みが浮かんでいた。あまりに自然に口元が緩むものだからつい本音が零れてしまいそうになり、咄嗟に口を噤んで首を横に振る。何か言ってしまえば彼はまた自分のせいで罪を犯してしまうような気がして恐ろしかった。代わりに差し込む夕陽よりも赤く染まった頰をもう一度撫で「助けられて良かった」と呟く。ふいにそのまま抱きしめてみたい衝動に駆られたのは夕暮れ時の感傷のせいなのだろうか。頰に添えていた手を離し、彼越しに車窓を見ると外にはすっかり様変わりした茜色の町が見える。遠くに白く煌めくものは海かもしれない。あの宿からずっと離れた所まで流されてきたことに安堵しつつ、じきにこんな穏やかな一時が終わってしまうことの名残惜しさに「…終点につく頃には夜になってるね。泊まるところは暗くなってから探そっか」そう語りかける言葉にも微かな溜め息が混じり)

  • No.66 by 誠  2018-04-07 22:33:49 


....!
( 彼女の口からこぼれ掛けた何かに淡い期待を抱いてしまった。年下の自分何かを彼女が意識などするわけ無い。きっと大したことのない言葉だ。然し、それでも頰を撫でる手と、夕陽から照らされる彼女の美しい表情に酔う事くらいは許されても良いだろう。助けられて良かった、その一言が僕の身体に潜む何かを紙のように引き裂いた。嗚呼、そうだった。僕は一人じゃなかった、そう、改めて確認の出来た瞬間を迎えた。彼女が外を向いたのを機に、火照る顔を首をぶんぶん、と横に振って熱を冷ます。そして自身も窓へと目を向ける。目にしみる光に目を細め、次に着く見知らぬ土地への不安を掻き消すように自身の服を力強く握る。彼女の口から溢れた言葉に混じる微かな溜息に気付くと、余裕のないのが分かる。「...はい。」小さく、静かに返事を返すと終点のアナウンスが流れる。外もすっかり暗くなり、あの宿があった場所よりも周りは静かだ。村、と言えるだろうかと思うくらいの民家の少なさ。宿はあるのだろうかと思いながら、電車を降りて駅を出ると「宿、探しましょう。」と提案を。

  • No.67 by 雪乃  2018-04-10 23:58:52 

(/ギリギリになってしまい申し訳ありません。なかなか時間が確保できず、お返事はもう少しお待ちいただけますと幸いです。お待たせしてすみません。)

  • No.68 by 誠  2018-04-11 01:03:07 

( わざわざご連絡ありがとうございます。どうしても厳しいと感じれば無理に返す必要もございませんので、その時はお申し付けください。

  • No.69 by 誠  2018-04-16 03:11:31 

( 明日までに返事が無ければリセットします。

  • No.70 by 匿名さん  2018-04-26 00:37:30 



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