禁じられた縁日

>零夜

保田 叡人) そうだったんですか……。えっと……、(相手に同情して頷くも、話題が暗くなりそうなので話題をすり替えようとし)祭とか、詳しいんですか？自分は娯楽の類いを一切禁止されてるんで……行ったことはないんですけれど……。

＞保田 叡人
零夜）え！行ったことない！つか、一切禁止って酷くねぇか？(驚き)なんの楽しみもない人生なんて、苦しすぎるだろ！どんな生活してたんだ？(保田の手を取り)

＞藍＞結
ちよ）ねぇ、藍と結、鈴が聞こえるまで遊ぼう！

>零夜

保田 叡人) いや……昔から目指していた大学があったもんで……。(やんわりと語り)ちょっと流行りとかにも疎いんで。皆知ってることを知らなかったり、おかしかったらすみません……。(下を向きながら)

＞保田 叡人
零夜）保田...(手の痣を見る)なぁ、俺に全部話してくれねぇか？ここにはあの子供もいない。せっかくだから、全部正直に話してほしい。(手を握り)

>零夜

保田 叡人) いや、ただ浪人一年目で……大変なだけ、で……今もこんなところで油を売っている間にできることがあるはずなのに……。(なんとか言葉を選びながら、ぽつりぽつりと話し始め)

＞保田 叡人
零夜）保田...すごく大変だったんだな。絶対苦しかっただろ？なんの楽しみもなく、大変な毎日ばっかりで、辛かったんだろ？

>零夜

保田 叡人) 浪人生は、みんな……そうだと、思います……。(どこか遠い目をしながら)

＞保田 叡人
零夜）なぁ、保田。お前の目、すげぇ疲れ切ってるぞ。なんか、もう生きるのも嫌そうで。あのさ、俺さっき祭が好きで住みたいって。もう、ここに住まねぇか？俺もとっくに疲れたみたいなんだ。(腰を下ろして)

>零夜

保田 叡人) そんなところに住むって……ホームレス同然じゃないですか！(相手の肩を揺さぶって声を荒らげ)寝る所や食べる物を物乞いして暮らすっていうことですか？そんな惨めな生き方を選ぶのですか？？

＞保田 叡人
零夜）いや、違うよ(口元を緩めて)あの子供が言ってただろう？ずっとここは続いてるって。ならここなら周りに飲み物も食い物もある。生活には困らない。なら、ここに住もうよ。きっと、俺たちを助けに来たんだ。辛い現実から、あの子は助けに来たんだよ。もう俺たちは逃げていいんだよ。(疲れ切ったのか考えがマイナス)鈴で迎えに来てもらおう。そうしよう、保田！

>零夜

だとしたら……僕たちはあの奇妙な宗教団体の仲間入りということですよ……。あんな小さな子まで洗脳されているんだから……。最初は楽しくても、高額な金を払わされたり……下手したら自我を失って犯罪を始めさせられたら、どう、したら……(セールストークのように巧妙に語っていた少女を思い出し、警戒して)

(/また話者名が抜けていましたが叡人の台詞です)

＞保田 叡人
零夜）そんなの本人に聞けばいいだろう？(諦めきった笑顔)保田が鳴らさないなら、俺が鳴らすよ。もう俺疲れたから、諦める。最初に言ったろ？帰れなかったら諦めるって。鈴、渡してくれ。

>零夜

保田 叡人) 冷静に考えたらわかる話です、もし仮にそういう集団であったとして、尋ねたところでハイそうです無差別殺人が最終目標ですよくわかりましたね、なんて言うと思いますか…？言わないでしょう？……あの女の子だって、誰か悪い大人に洗脳されているのかもしれません……。でないとあんなセールストークができるわけがないと思いませんか？(相手の目をじっと見つめ)

＞保田 叡人
零夜）確かにそうだな。でも、あの子人殺すように見えねぇし結構かわいかったぜ。(顔を赤くし、頬を掻きながら)なぁ、保田は解放されたいとか思ってねぇの？

>零夜

保田 叡人) 当たり前でしょう、いきなり怖い顔の男に勧誘させるよりまずは女を使って上手いこと言わせているんですよ……きっと。(はぁ、とため息をついて)

＞保田 叡人
零夜）悪かったよ。でも、腹減らねぇか？なんも食ってねぇから腹減って死にそう。

＞叡人
ちよ）お話し中、失礼。(楽しそうに)

>零夜

保田 叡人) えっと……パンなら確か鞄の中に……(リュックサックを開き)…あっ、でも自分の食べかけですが……

>ちよ

保田 叡人) わ……っ！(突然話しかけられて驚き後ずさりし)

＞保田 叡人
零夜）なぁ、一部カビてるんだが？

＞叡人
ちよ）全然来ないから来ちゃった？話は聞こえてたけどね。あのね、さっきから宗教がどうとか言ってるけど、私たち、そんなの知らない。ここが本当はどんな場所か教えてあげる。ここにいるはみんな脆い心ゆえに、人に迷い、人の世に迷い、自分自身すら迷った者達がくる縁日。理不尽ゆえに人としてのなにか、自分のなにかを失った者達の心が創りあげた縁日なの。貴方たちもその一人なのよ。だから、ここに来たの。私たちが連れてこなくても、貴方たちの心に反応して、この縁日への扉は開く。そして、もう戻れない。貴方たちはもう苦しまなくていいのよ(冷たい手で叡人に触れる)こんなに傷を負ってかわいそうに。手当てしてあげるから、おいでよ。楽しい縁日へ。(手を差し伸べ、陽気に笑う)