大倶利伽羅 2018-03-29 19:10:42 |
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(授業を受け終えると今日はどうやら夏祭りのある日だったようで、長義との関係を知っていてもそれを気にしていない女子達から誘われるも“興味無い”と答えては教室を出て)
…夏祭り…もうそんな時期なのか。
(学校の掲示板に張られたポスターを何気なしに見て見れば今日は夏祭りがあるらしい。ぽつり、その言葉を呟きつつ後ろから何やら気配を感じ後ろを振り返ればクラスメイトの生徒がちらほら。なんだ?と首を傾げ待っていれば”長義、今日夏祭りなんだけど一緒に行かない?”と誘われるも何所か変に視線が痛いように思い思わず断ろうと口を開くも手首を掴まれ”行くよな?”と強引に行かせようとして)
…おい、何をしている。
(先に教室を出ていた彼の姿を何となく探していると掲示板の前で彼を取り囲むようにしている生徒達の姿。しかしその雰囲気はとてもいいとは思えるようなものではなく、遠くから観察しているとやや強引に手首を掴む姿が見えてそちらへと近寄ればやはりこの学校でも問題を起こす問題児と呼ばれる彼らで小さく舌打ちするも彼の腕を掴んでいた者の腕をつかみ睨んで)
ッ、はな――!ひろ…相州。
(抵抗をしても尚中々離そうとしない生徒に出来る限りの力で振りほどこうとするな否やドスを利かせた彼の姿が目に入り。思わず下の名前で呼び掛けるも慌てて上の名字で呼び。その問題児は突然の彼の登場で驚きつつ腕を掴まれた生徒に強引に手を離され自身と彼に睨みを利かせ”本当に付き合ってんだ”とだけ言葉を残し何事もなかったように何処かへさっていき)
…大丈夫か
(こちらを一度睨んで立ち去るのを眺めては彼の腕をそっとつかみ、少しばかり赤くなっているのを見ては眉を寄せて上記を述べて。「…あんた、今日は暇か」と尋ね)
…平気だ。なんともない。
(首を左右に振りなんともないことを伝え。尋ねられたことに一瞬キョトンとした表情をするも特に予定はないので「…特にないが」とだけ答え)
それなら、祭りに行かないか。
(どうやら今日は予定が無いようでそれを聞いては頷き。祭りがあると聞いてから彼と行くのもいいかもしれないと思っていたようで、人は多いだろうが少しくらい平気だろうと思い)
祭り…、行きたい。
(まさか彼から誘われるとは思わずどことなく嬉しそうに表情を緩め。上履きから靴へと履き替え彼と共に下校しつつ一旦家へと向かっていき)
(家へと帰り彼と別れる前に「後で迎えにいく」とだけ伝えると一度家に戻り風呂に入って。浴衣も持っているがそれだと少し浮かれているような気もして悩んでいて)
(”分かった”と頷くと彼と別れて家へと入っていき。大分汗を掻いているのもあり一度お風呂に入り汗を流して出ていき。そういえば…と寝室へと向かい箪笥をごそごそしていれば着物を見つけ出して。折角の夏祭りだからと少し浮かれてるかもしれないが、彼との夏祭りくらいいいだろうとささっと着物に着替えて)
(結局せっかくだしこんなことも稀にしかないので着ていくことにしては浴衣へと着替えるとそろそろ彼を迎えに行こうと家を出て。階段を降りていき彼の家の前へと来るとインターホンを鳴らし)
――!…あ、浴衣だな。
(インターホンが鳴ると同時にリビングから出て玄関へと出向き扉を開けて見ると、そこには浴衣姿の彼が。なんだか新鮮に見える彼の姿をまじまじと見つめており)
ふ、そういうあんただって着物じゃないか。
(インターホンを鳴らしすぐにドアが開いては着物を身に纏う彼の姿。外に出るというのにフードが無いものを着るとは珍しいと思いながら彼の言葉に小さく微笑み)
…ぅ、やはり変、か?
(偶にはこの時だけ着たいと思ったのだがやはりあまり似合っていないだろうかと自信なさげに目を伏せてしまい。やっぱり着替え直そうと扉を閉めようとし)
待て、そのままでいい。
(段々と自信を無くしてしまったのか目を伏せ手扉を閉めようとしたもののそれを咄嗟に手で遮り止めて。「似合っている」と付け加えては彼の髪に口付けをして)
っ~…
(彼の一言と更に不意にされた口づけにみるみる内に顔を染め上げ。ちらり相手を見れば「…あんたも浴衣姿…似合ってる、ぞ」と小声でぽそり)
あんたの隣を歩くんだ。似合ってなければ困る
(口付けすると顔を真っ赤にしている彼を楽しげに見つめていては小声でこちらの服装を褒めてきて。悪い気はしないので小さく微笑み上記を述べてはそろそろ行こうかと歩き出して)
(なんとも気恥ずかしい台詞に額に手を宛て恥ずかしさのあまりため息を吐いて。小さく深呼吸をして大分落ち着いてきた頃には彼の姿はなくいつの間にか先々に行く彼を慌てて追いかけて)
(先を歩いているとやっと気付いた彼が追いかけてきていて。あまり走ると着崩すのもあり彼が来るのを待ってから再び歩き出して。しばらく歩いてたどり着いた夏祭りの会場は人がとても多く、そっと彼の手を握って「…迷子になったら困るからな」と続け)
…俺は子供じゃない…っ
(なんて軽口と叩くもそっと握られた手を握り返しさり気なく恋人繋ぎにしてみたりして。ふい、と顔を逸らし夏祭りの会場へ視線を向けたまま耳は赤く染まっており)
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