《BL》*…とある館の住人…*《ML》

( 今までの旅路を振り返るも此れ程恵まれたﾍﾞｯﾄで寝る事は初。酷い時は地面と言うより岩の上で寝たり、最高でも木製のﾍﾞｯﾄに持ち運んでいる寝袋を敷いて寝た程度。二度寝と言っても昼近くの時間には眠らない、寝るだけ。枕に埋れ幸せな気分を味わって居たも不意に鳴る腹の虫。"..腹減った"。空腹を誤魔化す様身体を捻っては今までの疲れの余りか動く気がせず苦笑を零して。

(考えるのも良いがそろそろ行動に移さなければ。少し前に街先にふらりと出て行って買ったパンと他のものがまだ使える事を思い出しては今日の所は其れで切り抜けて明日にはもう一度買い物にでも行こう、と結論づけて。日中外に出るのは日光的な意味で出来るだけ避けたいのだが他にやる事が無く時々食べる人間の食べ物があって良かった、と心の中では数日前の自分の行動に感謝したい心境。簡単にサンドイッチにしようか、とキッチンヘ入って行って)

( _何分経っただろうか。ﾎﾞｰｯ､とした侭天井を見詰めて未だ鳴る腹の虫。そういえば相手は"吸血鬼"だと聞いたが何を食べるのだろうか。"血液"という言葉が頭を過れば何処か危機感を感じるもよく考えてみれば自分は気に入られている身。動物でも狩って食べるのだろうか、なんて適当に考えては無理矢理脳に納得させて。不意に窓外へ視線を遣るも流石森奥と言った所だろうか、遠くまで森が続いており。小さく眉を寄せて。

(元々あったパンやら卵やらの材料やらで組み合わせるだけのサンドイッチなので少しの時間で済み、皿の上に盛れば完成。此れでも一応は長年生きて来た身なので人間的な食べ物は作れる様で。盆の上に更に乗ったサンドイッチと紅茶を乗っけては先程の相手の客室の方へと足を運んで。コンコン、と軽く客室の扉をノックすると「起きてますか?」と寝ているか寝ていないかよく分からない相手に声を掛けて)

( 確か森を少し進んだ所に川が有る筈。なんて此処等に広がる森の図を頭の中で浮かべてみる。然し不意に聞こえた"起きていますか"との声。何か自分に用が有るのか。扉の方に視線を映し筒「起きてますよ。」と問いに答えてはゆっくりと上体を起こして。順にﾍﾞｯﾄから立ち上がれば背伸びを1つ。扉の方へと足を進ませてはﾄﾞｱに手を掛けて扉を開いて。

嗚呼、ちょうど良かった。
(返答と同時に聞こえたのは何やら物音。起きてた為に紅茶が冷めずにすんだ事に少しばかり安心すると扉を開けた相手に頬を緩ませては上記を述べて「時間的には空腹になるかと思い持ってきましたが…、食べますか?」と尋ねると相手に盆の上のものが見える様に目の前に差し出して。)

是非..!
( 扉を開ければ相手姿と何やら美味しそうな匂い。何処まで優しい人なのだろうか。なんて内心思い乍瞳を輝かせては「有難う御座います。」と凄く空腹だった為に自然と頬が緩んで。感謝しきれず何だか申し訳ないなと思い筒有り難く頂いておこう。

そうですか、無駄にならず良かった。
(少なからずも空腹だった様で大喜びの相手にクスリと思わず笑っては態とらしくも思い出した様に盆を見ては笑顔は其の侭で「私の分の紅茶も持って来たので、御一緒しても大丈夫ですよね?」と云って。最早語尾が疑問系だが言い方的には疑問系ではない。最初から暇潰しである故に此の侭渡した状態で居るのも惜しい様で)

((/ 今日は落ちさせて頂きます、御相手感謝でした..!
亦明日御返事致しますね*← )

( / 了解しました!此方こそ御相手感謝ですっ!又宜しくお願いしますね* )

...?、琥珀さんはやっぱり食べないんですか?
( 一瞬、何故無駄なのだろうか。なんて考えたもよく考えてみれば目の前の彼は"吸血鬼"な訳で。..あ、そうか吸血鬼なのか。忘れていたような口振りで内心呟き筒上記を言えば首を傾げて。相手の申し出なんて断われる訳も無いし義理も無い。「..勿論良いですよ。」と若干苦笑気味に笑みを浮かべ筒"盆持ちますよ"と言わんばかりに両手を相手の方へ。

まぁ食べれない訳ではないですが…。
(食べれない訳では無いから家に置いてあった訳なのだが、元より其れで栄養を取れる訳では無いので苦笑混じりに笑っては肩を竦めて。相手も苦笑気味でも承諾を得たので部屋に入ろうとすると両手を目の前に出す相手に一瞬訝しげに首を傾げるも意味を理解したのか少し笑って「別にそこのテーブルに置くだけなので構いませんよ。」と其の侭部屋に入って行き)

( 苦笑を零す相手に此方も苦笑の侭対応。勿論血の味なんて解かる筈も無く。..怪我した時に匂うあんな感じか。なんて勝手に"血の味"とやらを考えてみる。「.そうですか」表情を戻せば手を下ろして自分も中へと戻って。適当に床に置いていたﾘｭｯｸを隅の方へ移動しては椅子に腰を掛けて。

(大人しく椅子に腰掛ける相手の前にあるテーブルに盆を置くと自分は相手の目の前にある椅子に腰掛けて自分の紅茶のカップを手に取って。にこやかに「どうぞ。」と食べる様に進めては自分は手元にある紅茶を一啜りしては相手の食べる様子をのんびり観察している様で)

( "どうぞ"と声が掛かればﾊｯ､と相手を見て「..頂きます」と両手を合せては呟いて。手に取り未だ瞳を輝かせ筒一口。ｻﾝﾄﾞｳｨｯﾁなんて何年振りか..。ﾋﾟｸﾆｯｸではよく食べていた記憶があるが幼い頃の話。「美味しいです..!」と目を細目笑みを零しては心底美味しそうに食べ進めて。

(簡単なサンドイッチなのに、それでも目を輝かせて丁寧にも挨拶を告げて頬張る相手の様子を眺めていれば目を細めて心から美味しそうに笑みを浮かべる相手を見て此方も少しばかり目を丸くして。表情を極端に変えない相手の笑みは本当に心引かれるものがあって、唐突に机を挟んで向かい側に居る相手に手を伸ばすと、美味しそうに食べている相手の髪にやんわりと触れて)

( 感想を聞かれても"美味しい"一択。目の前の食事に夢中になり過ぎたか相手からの不意の感覚に其方の方を向いては自分の髪に何かついていたのか、と「何か付いてますか..?」とｻﾝﾄﾞｳｨｯﾁを手にしていない空いてる方で頭部に手を置いて。1つ食べ終れば紅茶を手に取り口に含んで。"なんか..優雅だ。"なんて抜けた事を思ったり。

いえ…、随分と可愛らしい笑みを浮かべているなと思いまして。(相手の髪に何かがついている訳ではないのだが静かに相手の髪を撫でていて。”-、嗚呼可愛い、此の侭此処に閉じ込めれてしまえたら良いのに。”等と考えるのだが愛らしい表情も捨てがたい為に無理矢理閉じ込める方法は論外の様で。撫でていた手を下ろしては「困りましたね…。」と小さく独り言の様に呟いて)

( 苦笑を零すも矢張り目の前の彼が考えてる事は到底解らないな、なんて思って。順に相手の呟きが聞こえては思わず小首を傾げてしまうも此の疑問は口には出さないでおこう、と。「"可愛い"とかは女性に向けて言ってあげてください、って言っても此処には居ませんけど。」口をぽかん、と自然と開けていた事に数秒後気付くも慌てて閉じれば乾いた笑みを。

(自分が何で此処に留まらせているのか目の前の相手は本当に理解しているのだろうか、等と本気で疑問に思うくらいに相手の思考は矢張り少しばかり鈍い様で。別に人間の女性が可愛くない訳ではない、今は目の前の相手に興味があると言うだけで。「そんな事無駄でしょう、私が今興味があるのは君なんですから。」とさらりと告げては目の前にある紅茶を一口飲んで)