着ぐるみパンダさん 2020-08-02 17:23:34 |
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>340
(「…嫌っ!」ラヴィはそう言わんばかりに何度も首を横に振り、何本も産み出された漆黒の槍で貴女の槍を防ぐが数本はぽきりと折れてしまい、折れた槍は黒の球体に戻って消滅し。凍てつく槍の一本が彼女の頬を掠め、黒い傷口を作るがそこから鮮血は一滴たりとも流れ落ちない。ラヴィはその傷口をちらりとだけ見やると、「私は、マチルダちゃんを守らないと…いけないの!」そう告げるがごとく鋭い瞳で貴女を睨み、残った球体の一部を鎖のような形状、大半を盾のような形状に変化させて小柄な身体に似合わぬ怪力でぶんぶんと振り回す。)
>>341
(血が……流れない?)
氷柱の内一本が少女の頬を掠め肉を抉るも、そこから流れ出て然るべき鮮血は一滴も顔を見せない。そもそも傷口の色からして人間のそれとはかけ離れている。
先程から展開している黒い兵装と何らかの関係があるのだろうか。そもそも血が流れていないのだとしたら、彼女は人間以前に生物と呼べるのだろうか。
流石に動揺を禁じ得ないゼクシアを、更なる予想外の一撃が襲う。
「――――ッ!」
マチルダを守る。限りなく強いであろう意志を再度口にし、今度は球体を鎖と盾に変形させて反撃に出る少女。
小さな身体でかなりの重量があるだろう武器を振り回す姿には驚愕を禁じ得ない。複数の槍を展開しながらも受けに回った先程の印象に釣られる形となり、ゼクシアは完全に意表を突かれた。
咄嗟に分厚い氷を生み出し受け止めるも、完全に防ぎきることは能わず、障壁を貫通した一撃がゼクシアの頭部に命中する。
かなり殺傷力を削いだおかげで軽い切り傷程度で済んだが、頭部ということもあってそれなりの出血が伴う。
「……何故そうまでして尽くす。お前にとってマチルダ・ヴァレンタインとは何だ」
目にかかる血を拭いながら、呟くように問いかける。やはり王国戦士の心はマチルダと共にあるらしい。
ゼクシアにとってのマチルダとは、王女であり不死の少女。ただそれだけ。本来下々の者達とは縁遠い存在であるはずの王族が、どうしてこうまで人々の心を掴むことが出来たのか。
我らが皇帝――アルバート・ヴァレンタインは、人を人と思わない悪魔のような男だ。彼と血を分けた間柄であるマチルダは、一体どうやって人々に慕われるようになったのか。
勝負とは対話だ。この一戦、少女を一蹴し先に進むことだけが全てではない。その素性と秘めたる本心、そしてマチルダという人間の輪郭を掴むことも目的の一つ。
勢いを取り戻したゼクシアは複数の火の玉を生み出し、更に視界を奪う狙いも込めて雷光を宙に走らせる。火炎と電流、二つの脅威が少女に迫った。
>342
(「…マチルダちゃんはマチルダちゃん。私の友達だから、守るだけ。」ラヴィは貴女には理解できない身体言語でたった一言そう言い放ち、黒い球体を巨大な盾に変化させると何とか貴女の攻撃を凌いだものの、球体の過半数がその衝撃に耐えきれず消滅し。彼女を守るように取り巻く僅かな球体はその巨大な口を開き、火の玉を喰らう。)
ノーマン
「あれ、ラヴィ殿。何して…って、勿論交戦だよねぇ?…支援だけはしとくよ。」
(そこにいかにも凡庸な、目を逸らせば次の瞬間には容貌を一切合切忘れていそうなほど印象の薄い男が妙に緊張感のない口調で語りかけながら貴女とラヴィを交互に見やり。すぐに状況を理解したのかどうかは定かではないが、何かしら悟ったらしい彼が指を一度鳴らすと貴女の視界が急激に黒く染まり、全ての物体が視界から消えて)
>343
少女の返答となった身体言語は、ゼクシアの理解の及ばないものだった。
敢えて言葉を使わないのか、それとも本当に使えないのか。望む答えとは違う反応に戸惑う彼女の眼前に、新たな脅威が割り込んだ。
(視界を奪われた……!?けれど、聴覚や触覚まで死んだわけではなさそうね)
男が指を鳴らすとゼクシアの視界は黒く染まり、目を瞑ったのと何ら変わりない状態に変化した。
衝撃の異能ではあるが、たったそれだけの工程で完全に失明させられるとは思えない。これはあくまで一時的な術に過ぎず、同時に他の感覚に働きかけられることは、今のところだが無いと見ていい。
ここでも昔の経験が活きてくる。暗闇で自身の感覚や勘を頼りに動いたことなど幾らでもある。
窮地こそ努めて冷静に――残る感覚を研ぎ澄ませ、最後に見た光景を基にして、足音や息遣いから敵の位置を探る。
「小癪な真似を。この六天に仇なす者は、皆等しく息絶えよ!」
視界を奪われ精密な狙いを付けられない以上、優先されるのは広範囲を一挙に叩ける攻撃だ。
二人がいると思われる方向に濁流さながらの水を流し込み、更に一面に高圧電流を流すことで感電を狙う。
続けざまに刺々しい岩石を複数生み出し、濁流に混ぜ込むことで更に破壊力を高めて差し向ける。
>344
(「…ノーマン、危ない!」ラヴィは声無き声…その身体言語でノーマンに危機を告げるが、彼女の周りに漂い、既に何体かは再生し始めている黒い球体が水や岩石を勢いよく喰らい始めていることにラヴィ自身も驚いているようで目を見開いていて。(ラヴィの異能)暴食
何でもかんでも喰らってしまう不思議な球体を声無き声で操る異能。形状を変化させて武器や盾に出来るが、球体自体には耐久力がさほど無い。)
ノーマン
「おっと…危ない危ない。ここで死ぬのはごめんだよ。」
(ノーマンに身体言語は解せないが、普段自分を毛嫌いしているラヴィがこちらを見たということで全てを察し、軽い足取りで一応水だけはかわすと多少岩石を喰らうのは承知の上だろうか。岩石を足元に喰らいながら副隊長を呼びつける。と、濁流や岩石がぴたりと動きを止めた…まるで神様のビデオデッキの停止ボタンを押されたかのように。彼の背後にはだぼついた軍服を着た、そばかす跡の残る若々しい青年…副隊長がいた。)
(/大丈夫ですかー……!あらかじめ決めておいた展開に持っていけそうですかー……!ゼクシアさん一人だと苦しいという場合は要塞外でジェレマイア辺りに陽動役で何かさせましょうかー……!)
>346
中(非常にありがたいです!目が見えないゼクシア1人で1vs3をやって要塞にもダメージを入れるとなると、非常に難儀しそうだったので……)
>348
中(すみません、見落としておりました。着ぐるみパンダ様への返信を書いている最中に投稿されたため、すれ違う形になったと思われます。
目が見えない状態のゼクシアで1vs4は流石にいっぱいいっぱいなので(通常の1vs3でも十分辛いですが)、4人目は対応出来かねるのが正直なところです……)
>350
中(ご配慮いただき助かります。このままの戦力差で進めてしまうと、想定していたゼクシアの能力を遥かに超えることになってしまっていたので……)
【戦場から遠く離れた、帝国首都の城内の、端も端の小さな部屋】
【作業机に向かうステラ・カンパニュラの細い指が、机の上に置かれた地図、そこに並べられた駒を摘んで動かす】
一の矢……ゼクシア。
【小さな駒を、ダウファール要塞の上へ】
……二の矢。
【続いて動かしたのは、帝国軍を表す黒い駒】
【盤外に……いや、盤上の端に置かれていたそれを、王国軍を表す白い駒の群れの背後へと動かした】
……特殊部隊(ホワイトナイツ)。
---ダウファール要塞からほど近い丘の上---
【その一団は、今の今までこの戦いに参戦しておらず、交戦が行われている戦場にすらいなかった】
【その一団がいたのは、ダウファール河と要塞を一望できる小高い丘の上で、身を隠して戦況を見つめていたのである】
勝算の無い戦いに、勝算を無理矢理作り出す、それが出来るのがこの私だ。
実に分かっている、分かっているじゃあないかあの参謀女め。
給料泥棒と噂を聞いていたが、この私に直接作戦計画書を提出してくる度胸も認めてやろう。
【白い鎧、白馬の群れ、その最後方でより豪奢な鎧に身を包む『ジェレマイア・フォーテスキュー』が率いる『白聖騎士団(ホワイトナイツ)』が居た】
【ゆっくりと片手を挙げたジェレマイアは、その手を鋭く前方へ突き出して叫ぶ】
突貫!!
---ダウファール要塞内---
『至急!至急!!応援求めます!!』
【ノーマンやゼクシア達が交戦する場所にすら届く程、王国兵の慌てた声が要塞内に響いていた】
『敵に増援あり!!帝国所属と思われる増援あり!!
ダウファール河下流方向より、一直線に我らの軍勢の後背目掛けて突き進んできております!!
相当に統率された、白い鎧の一団です!!このままでは、正面の帝国軍とその一団によって、既に出撃している我が軍が挟撃を受けてしまいます!!
要塞内からも援軍を!どうか、どうか!!』
>352
ノーマン
「うえぇ…仕方ないなぁ。俺と副隊長で対処してくるからさ、ラヴィ殿は頑張っててよ。
…行くよ、副隊長殿。」
(ノーマンはその声を聞くなり心底面倒くさそうにため息を吐いて頭を掻くが、すぐに副隊長を呼びつけてラヴィの元を去っていく。)
ラヴィ
(「…分かった。死なないでね、ノーマン。」ラヴィはどこか不満げながらも相変わらずの身体言語でノーマンの武運を祈り。ノーマンはそんな彼女の気持ちを分かっているのかいないのか、手をひらりと一度だけ振って立ち去っていった。)
>345
>352
体力の消耗と引き換えに放った連続攻撃は、反応を伺う限りでは大した成果を挙げられなかったらしい。
どうしたものか……と頭を悩ませるゼクシア。敵の反撃に備えようとした所で、王国兵士の悲鳴にも似た叫びが耳に飛び込んでくる。
ホワイトナイツ
(白聖騎士団……!)
突如として戦場に馳せ参じ、圧倒的な統率力で制圧する白装の兵団。そんな切れ者の集まりは、ジェレマイア・フォーテスキュー率いる白聖騎士団を置いて他にない。
脳裏に浮かぶようだ――視界一面の黒を切り裂くが如き、白騎士達の驀進が。
敵はこの襲撃を受けて戦力を分散させたらしく、視界を奪った男とその傘下の者が去っていった。これで残るは得体の知れない少女と、彼女の援護に駆け付けた男の二名のみ。絶望的状況を脱することが出来た。
「――暗闇に光が差した」
その一言を皮切りに次なる攻勢に出る。
「敵に狙いを明かすと思うか?」
再び複数の岩石を生み出し、暴風に乗せることで弾幕として差し向ける。
更に風と合わせて行動を阻害すべく、二人が立っていると思われる箇所を狙って冷気を発生させる。先程放った水はこのための布石だ。たちどころに床が凍りつく以上、気付かずに立ち尽くしていれば動きを封じられるし、そうでなくとも転倒する可能性を考えれば闇雲には動けない。
>355
(「……何があっても、私はマチルダちゃんを守るだけ。」ラヴィは身体言語でそう告げ、再生し始めている黒い球体に身体言語で語りかけると球体の一部が先程喰らった岩石を弾幕となった岩石の群れに吐き出し、威力を相殺して。そのとき氷に右足を取られ、動きを一瞬だけ止めたものの、ラヴィは自らの右足を手で掴むと何気なさそうに右足を引きちぎった。)
中(相談なのですが次のロルでゼクシアの視力を元に戻してもよろしいでしょうか?効果時間は30分と明記されている手前申し訳ないのですが、ラヴィさんの身体言語を理解できない上に視界まで封じられているとあっては情報が少なすぎます。カデルアさんの様子や攻撃もこちらのロルに反映出来なくなってしまいますし、ゼクシアの口上と攻撃ばかりで余りに味気ない内容になってしまいます)
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